胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記~死ぬまで元気です/35 右田孝雄
皆さま、お元気ですか?私は相変わらず元気ですよ。
4月から非営利活動法人(以下NPO法人)中皮腫サポートキャラバン隊として生まれ変わり、私の肩書も共同代表から理事長に変わりました。こんな肩書をいただき、私も身が引き締まる思いというより恐縮しているというのが正直なところです。そして、他の理事や役付の方々も理事会や各委員会など積極的に参加され、活動が活性化してきたようにも思えます。
新生NPO法人中皮腫サポートキャラバン隊はコンセプトを「中皮腫患者と家族が希望を持って安心して生活できることを目指して」として、中皮腫患者への新薬や新たな治療法の開発、患者と家族のQOLの向上を目指して活動していきます。そのために3つのミッションを課しています。
- 中皮腫の治療法の確立
- ピアサポートネットワークの構築の推進
- 石綿健康被害救済法の改正
この3つのミッションをクリアすることがキャラバン隊の最初の使命とも言えます。
中皮腫の治療法の確立については、希少がん故の中皮腫の現在の標準治療は、化学療法ではファーストラインにシスプラチン+アリムタ、セカンドラインにオプジーボとなっています。しかもそれは胸膜中皮腫に限っての標準治療で、胸膜以外の中皮腫は胸膜に準じた治療となっています。一刻も早い新しい新薬や治療法の開発を望み、そのためのアクションを起こしていきます。
ピアサポートネットワークの構築の推進については、本来なら全国の患者さんの元へ行って、寄り添い励まし合うのですが、昨年からのコロナ禍により全て中止となってしまい、今年も全国へ出ていけない状況です。
しかし、キャラバン隊はそのような状況でも、ZOOMを利用した「中皮腫ZOOMサロン」を毎週水曜日の午後に開催し、患者さんやご家族と励まし合っています。今後も引き続き、「中皮腫ZOOMサロン」で患者さんやご家族に寄り添い励まし合っていきます。毎週水曜日が定例化していましたが、水曜日だとサロンに出られないという声も上がっているので、今後は月1~2回程度土曜日にも開催したいと考えています。最も、早くコロナ禍が終息してまた全国へ出かけていきたいと思います。
石綿健康被害救済法の改正については、石綿健康被害救済給付金を療養手当として月額103,870円の考え方を見直し、患者が安心して生活ができる手当の支給、そして経済的な救済だけでなく、命の救済を求めるべく、新薬や新しい治療法の開発に石綿健康被害救済基金の一部を使えるようにするために、石綿健康被害救済法の改正を求めていきます。そのためにも、関係各所に働きかけていきます。
皆さま、新生NPO法人中皮腫サポートキャラバン隊は皆さまの理解と協力の元、これらのミッションを遂行していきますので、どうかご支援の程よろしくお願い致します。
筆者ミギえもんのブログ「悪性胸膜中皮腫と言われてどこまで生きれるかやってみよう!」
中皮腫サポートキャラバン隊HP みぎくりハウス
関西労災職業病2021年4月520号