NPO法人化、治療法進展も 胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記~死ぬまで元気です/34 右田孝雄

皆さま、お元気ですか?

私は相変わらず元気ですよ。

ちょうどこの記事を書いている頃は抗がん剤の副作用も抜けて動けています。実は中皮腫サポートキャラバン隊もこの4月から特定非営利団体(NPO法人)として活動します。

立ち上げた者としては、やはり少し気が引き締まる思いです。昨年末からNPO法人化へ向けて、事務局長は右往左往していました。やっと認可が下りたので、ほっとしていました。これから、形だけではなく身を引き締めて頑張りたいと思います。

左:松島恵一中皮腫サポートキャラバン隊事務局長

まず最初の活動となりそうなのは、胸膜中皮腫のファーストラインの新薬として小野薬品とブリストルマイヤーズスクイブ社が厚生労働省に承認要請を出したオプジーボ+ヤーボイの早期承認要望書です。この要望書は、日本肺癌学会、日本石綿・中皮腫学会など5団体連名で作成し、本来なら昨年末にでも厚労大臣あてに提出する予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で緊急事態宣言が発令され、現在も提出できないでいます。この要望書は、緊急事態宣言が解除された時点で厚労省とアポイントを取って、すぐに上京し提出する予定です。

一日でも早く承認されるということは、その早くなった日数分この新薬を選択できる患者がいるということです。それによって、何人かは新薬を投薬することができて、何人かが奏功する可能性があるということです。ただ、どちらの医師も言われるのが、副作用が多いということです。副作用の中には、重篤なものもあり、決してローリスクとは言えないと思います。では副作用はどうするんだ?という声も上がるかもしれませんが、それは病院が、医師が治療してくれます。

このオプジーボ+ヤーボイはファーストラインとして承認されると思うのですが、先に承認されているシスプラチン+アリムタとどちらをファーストラインとして患者に投薬するのかも、それぞれの主治医に委ねるしかないのかもしれません。

色々問題点はありますが、この新薬の早期承認で延命できる方がいることは事実でしょう。ですから、オプジーボ+ヤーボイの早期承認の要望書を一日も早く提出することがNPO法人として中皮腫サポートキャラバン隊が動き出す最初の一歩となると思います。

他にも、緊急事態宣言が解除され、皆さんがワクチンを打たれた暁には、キャラバン隊活動を活発に致します。

早くコロナ禍の終息を願うだけです。

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筆者ミギえもんのブログ「悪性胸膜中皮腫と言われてどこまで生きれるかやってみよう!」
中皮腫サポートキャラバン隊HP みぎくりハウス

関西労災職業病2021年3月519号