淡路島から静岡へピアサポートの旅 胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記~死ぬまで元気です/30 右田孝雄

皆さま、お元気ですか。今年のプロ野球もセ・リーグは巨人、パ・リーグはソフトバンクが優勝し、阪神ファンの私にとってはもう面白みが無くなってきました。さて、もう11月ですね(原稿執筆中現在)。

先月、久しぶりに患者さんの面会で遠征いたしました。まず、最初は近くの淡路島の患者さんに会ってきました。彼女は、まだ40代にもかかわらず、胸膜中皮腫を発症し、諸事情があり手術はせずに治療を躊躇しているようでした。それでもあちこち調べている姿を見て何かアドバイスできたらと思い、面会に行きました。

淡路島は凄く空気もキレイで、日本晴れのような天気に恵まれたので、密になるのを避けて、その患者さんと淡路島の名所を見て回りながら、病気のことや治療のことなど色々話しました。

帰る頃には患者さんは、少し気持ちも晴れたようで、やはり来て良かったと思いました。淡路島に住んでいるのに、この患者さんはいつでも行けると思う気持ちから、なかなか島内の名所には行かなかったそうで、気分転換にもなったと喜んでくれました。

そして、淡路島から帰って一週間後には、相棒のくりちゃんの誕生日でした。そこで私も決心して、お墓参りに行くことにしました。1周忌にはコロナ禍の影響で行けなかったので、近いうちに必ず墓参りには行きたいと思っていたので、ちょうどいい機会でした。くりちゃんが好きだった赤福と稲荷寿司を新大阪駅で買い、静岡へ向かいました。くりちゃんのお墓は静岡駅から二駅、その駅からはタクシーで1500円くらいのところにあるのですが、実はかれこれ4回目の墓参りなのですが、毎回その墓地のあるお寺を言ってもタクシーの運転手さんは誰も知りません。いつも本部に無線しては道を聞いていました。やはり今回も分からなかったようです。その後、本部に連絡をしてナビしてもらい、無事に到着しました。

少しだけ掃除をして線香をあげて、お供えをしてお参りしました。くりちゃんには「まだまだ頑張らなくてはいけないので、見守って下さい」と言いました。ただくりちゃんに話しかけた時、なんだか凄く居心地よく感じました。ひょっとしたら、くりちゃんが「よく来てくれた」と歓迎してくれたのかも知れませんね。この後静岡市内で一泊して、翌日静岡市内の患者さんとご家族5人と面会し一緒にランチをしました。一人の患者さんは、術後お元気で過ごしていたので、秘訣を聞いたところ、25歳若い奥様との生活が長生きの秘訣だそうです。とても、羨ましい話に私も色々聞いてしまいました。

そしてこの場で凄い奇跡もありました。先ほどの患者さんの自宅と別の患者さんの娘さんの住んでいるところが目と鼻の先でした。今後はお互い交流もしやすくなることですね。こんなことってあるんですね。

その後、カラオケ店に移動して、「中皮腫ZOOMサロン」に参加してもらいました。夕方、散会し皆さん帰路に就きました。しかし私は、この後もう一人患者さんを訪ねて横浜市まで行きました。この続きは次回またお話ししたいと思います。ではまた次回お会いしましょう。

筆者ミギえもんのブログ「悪性胸膜中皮腫と言われてどこまで生きれるかやってみよう!」
中皮腫サポートキャラバン隊HP みぎくりハウス

関西労災職業病2020年11・12月516号