死ぬまで元気です 21 胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記-余命2年と言われて5年目を生きる 右田孝雄

皆さま、 早くも2020年はひと月経過しました。 時が経つのは早いですよね。
実は、このひと月の間に「中皮腫サポートキャラバン隊」 にも悲しいお知らせがありました。キャラバン隊副代表として、また中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会福岡支部の世話人までしていただいた胸膜中皮腫患者の今村亨さんが1月21日に54歳の若さで旅立たれました。今村さんの葬儀にも参列し、その時親族の方々にお伺いしましたが、 彼は今まで人に怒ったり喧嘩をしたことがないほど穏やかな方だったそうです。 現に私も彼には幾度となく愚痴をこぼしたものですが、 彼は常に穏やかな顔つきで、「どうして分かってくれないんですかねえ」 と私に同意はしてくれるものの、 怒りを表に出したことはありませんでした。 私自身、 昨年共同代表の栗田英司さんを亡くし、そして今村さんを亡くして両翼を無くした鳥のような気持ちです。
中皮腫患者が中心に活動する 「中皮腫サポートキャラバン隊」ですので、共同代表の私はもちろん、 副代表の方々はみな患者です。今まで患者という面から体調の変化や仕事等の関係上、 運営会議や関係各所への打合せに出席できないことがしばしばあったり、 今回のような不幸があることも考えられることから、「中皮腫サポートキャラバン隊」として副代表をどんどん登用していくことを決定しました。 全国あちこちで講演やピアサポートで活躍された患者さんを副代表と して迎えたいと思います。そして、副代表にはいろいろアイディアを出していただいて、 より中皮腫患者のために何ができるかを考えて即実行に移して、 一刻も早く治療法や新薬が承認されるように努めていきたいと思います。
最近も、 新たに副代表となった方のアイディアでツイッターやインスタグラムといったSNSでも情報発信を始めました。また、一昨年から始めた毎水曜日の 「中皮腫サロン」では第2水曜日に全国の患者さん達とオンラインミーティングで交流が図れる 「中皮腫ZOOMサロン」 も開催され、大阪・福岡・横浜・東京表参道・埼玉大宮を拠点局として患者さんも集まりだしていますし、 まもなく札幌や名古屋でも拠点局を開設する予定です。「中皮腫サロン」 では最近は飛び込みで患者さんやご家族がご相談に来られたり、 常連の患者さんが遊びに来られたりとおかげさまで充実の一途です。
これからも新たな患者さんを掘り起こし、励まし合ってどんどん副代表に登用していって新しいことにチャレンジし、 中皮腫の新薬、治療法の開発に協力していきながら、 隙間のない保障を目指して頑張っていきたいと思いますので、今年も「中皮腫サポートキャラバン隊」の応援をよろしくお願い致します。

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