死ぬまで元気です 16 胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記-余命2年と言われて5年目を生きる 右田孝雄

皆さま、こんにちは。
相棒のくりちゃんが永眠してひと月経ち、ようやく落ち着きを取り戻した感があります。ところがくりちゃんがいなくなって半月後くらいに私によもやの第3の試練がやってきました。
何が?と思われる方もいるでしょう。昨年8月から始めた免疫チェックポイント阻害薬オプジーボの服用で、 9回目に全身に痒みが出て抗生物質を処方していただき、 どうにか治まった後の13回目に、 今度は副腎機能の低下という副作用に気付かず満身創痍で渡韓していたことは以前このコラムにも書かせていただきました。そして、16回目の投薬後に出た医師からの答えは…。
まさかの「オプジーボの効果がなくて中止」でした。
私の場合オプジーボを投薬する前にずっとアリムタを打ち続けていたのですが、 オプジーボが承認されるとすぐに主治医がオプジーボに切り替えたため、 本来アリムタで奏功していた状況をオプジーボが奏功していると勘違いしたのではないかと私は思いました。 本当のところは定かではないのですが。
それからオプジーボを止めて、 アリムタ単剤に変えました。 3週間おきにアリムタを2回継続しておよそ2ヶ月が経過した時、 第3の試練が私に襲い掛かったのです。
ある日、 外泊先のレストランで格安ステーキとサービスのカレーライスを平らげてホテルに戻ったくらいから胃の辺りがほんの少しですがしくしく痛んできました。 その後も、酷くはならないのですが満腹になるとしくしく痛みました。そして3日後、自宅に帰った時に疲れたので娘に背中を押してもらったのですが、 その頃から背中にも鈍痛が出てきたので、 心配になって主治医に電話すると診察してもらえることになり、 病院へ行って事情を話しました。 主治医は看護師に新たな血液検査をするように指示し、 結果が出ると、 血中アミラーゼとリパーゼの数値が異常に高いことに主治医と2人してびっくりしました。
暫くして主治医に 「これは暴飲暴食による膵炎やなあ」と言われて、その日は処方箋を出されて帰りました。 薬を飲むとすぐに痛みは出なくなり、 改善されたのかと思いながらも禁酒・禁脂物・禁コーヒーで処方薬を飲み続けました。 2週間後診察に行きましたが、その時は痛みはなかったのですが血液検査を見て再度びっくりしました。なんと血中アミラーゼもリパーゼも右肩上がりで高くなっていました。 そこで頭を抱えて考え出したのは主治医の方でした。暫く考えて出した答えは、「薬剤による副作用かも…」 ということでした。 また新たなステロイ ドを出されて、禁酒・禁脂物・禁コーヒーというその試練は現在も続いているのです。 美味しい焼肉が食べられるのはいつの日になるのでしょうか…。
(201908_502)