5年更新手続きご案内届く 胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記~死ぬまで元気です/33 右田孝雄
皆さま、お元気ですか?
私が新年早々、蜂窩織炎で入院していたのは前回お伝えしたとおりです。1月4日から13日まで入院して、その間1日2回の抗生剤の点滴をしました。単純計算20回の点滴針を刺した計算です。これに2回の採血があったので、合計22回も注射針を刺す計算のはずです。
ところが、入院して毎日点滴を打つ場合、留置針といって長いめの針を一度刺したら、点滴後は針を入れたまま包帯を巻いて、毎回その針に点滴の管を繋いで抗生剤を入れます。ですから、本来なら採血で2回、留置針で1回針を刺して済む話なんです。
ところが、その留置針は2回目のチャレンジで上手く血管に入ったのですが、次の日にその針の周りが腫れてきたので抜くことに。その後、再度留置針を刺すのに看護師4人がかりでチャレンジするも、血管が見えにくいということで5回失敗して、結局諦められました。
その後はその都度、点滴針を打つことになったのですが、それからというもの、看護師さんによっては点滴針を何回も刺し直すこともあり、合計22回針を刺すだけでいいものが結局33回も針を刺してくれました。10日で33回も注射針を打たれたのですが、めちゃくちゃ痛かった人もいれば、全く痛くなかった方もいました。私の感想は、痛かった看護師さんほど注射針を刺すのは下手なようです。痛いときに限って、何回もやり直しましたから。
こんなことがありながらも、無事に退院することができ、今は蜂窩織炎も完治しています。ただ、再発しやすいらしいので、今後も注意して過ごしたいと思います。
退院して数日してから、環境再生保全機構から書類が届きました。何の書類かと確認すると、「石綿による健康被害の救済に関する法律に基づく認定の更新について」つまり救済給付金の認定をされてから5年経過するので更新して下さいという書類です。
私もとうとう更新の手続きができるんだと思うと正直嬉しいです。
今年の5月に中皮腫を発症して5年を経過致します。そうです、中皮腫の5年生存率は僅か10%あるかないかのその中に入れるんです。あと3ヶ月ちょっと元気でいればですが。
昔は中皮腫と診断されたら、中皮腫を良く知る人は「すぐ死ぬんだ」と思っていたそうですが、今はどうかというと、やはり早く亡くなってしまう方もいます。でも、私の周りには4年、5年、いやそれ以上に頑張っている患者さんは少なくありません。長生きするには何が大事か、私なりに考えてみました。それは運、だけではありません。長生きされている方の中には、手術をされた方、抗がん剤治療をされている方、中には標準治療されていない方もいます。でも共通しているのは、決して悲観的じゃないってことです。中皮腫は予後が悪いと言われながらも、それに負けない気持ちと自身の身体の様子を見ながら、前向きに生きているってことです。そして私には、一緒に頑張ってくれる仲間と応援して下さる方々がいます。
コロナなんかでくたばってたまるか!中皮腫に負けてたまるか!
この5年経過で満足せず、10年15年頑張れるように、皆さんから「オレ死ぬ詐欺」と言われないように頑張ります。
筆者ミギえもんのブログ「悪性胸膜中皮腫と言われてどこまで生きれるかやってみよう!」
中皮腫サポートキャラバン隊HP みぎくりハウス
関西労災職業病2021年2月518号