死ぬまで元気です/24 胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記-余命2年と言われて5年目を生きる 右田孝雄

皆さま、お元気ですか?私は外出自粛中ですがとても元気に過ごしています。

4月16日全国に緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出はもちろん、様々な自粛や制限が入り、本当に我慢を強いられる時が来ています。

中皮腫サポートキャラバン隊も持ち前の機動力が使えず、力をもてあましているところです。患者さんに会いに行くことはもちろん、事務所にすら行けません。今は体力を温存して頭を使う時でしょう。
現在は新たな取組として、毎週水曜日に行なっていた中皮腫サロンをZOOMサロンに切り替えて、全国の中皮腫患者さんやご家族とテレビカメラで繋がっています。北は北海道から南は九州の患者さんまで繋がって、毎週悩みなどを共有し合って励まし合っています。多い時には10人以上の患者さんが集います。自宅にいながら患者さん達と会えて励まし合えるとは、世の中本当に便利になったと思わせてくれますね。月一回の運営会議もZOOMで行なっています。そしてまた一つZOOMを使った新たな取組もしています。

「コロナに負けるな!ZOOMでインタビュー」と銘打って、栗田英司さんと中皮腫サポートキャラバン隊を立ち上げた際に行なった「長期生存者や元気な患者さんへのインタビュー」をZOOMを使ってやっていこうというものです。もちろん、インタビューの模様はご本人の許可を経てポータルサイト「みぎくりハウス」で公開することにしようと思います。そしてインタビュー数が集まれば、文字起こしをしていずれ本にして闘病されている患者さんに読んでいただけたらいいなと思っています。

まず、第1回目は北海道の患者さんお二人へインタビューを敢行しました。
インタビュアーは同じく北海道の患者さんで中皮腫サポートキャラバン隊立ち上げ当初から一緒に動いて下さっている田中奏実さんにお願いしました。


最初はお二人の気持ちを解しながら、気持ちが落ち着いたところでインタビューを敢行、確定診断を受けた時の心境、家族の思い、治療法や現在の心境、そしてもし完治したら何がしたいかなどの話題で、笑いあり苦渋ありの1時間半となり、なかなか楽しいひと時でした。お二人に共通点があったり、思うところが違ったり、主治医への愚痴も出たりと表情豊かに思いの丈を語ってくれました。終わってみれば、やって良かったという満足感でいっぱいでした。今後も色々な患者さんへのインタビューを続けていこうと思います。動けない時は動けないなりにこういった企画を立ち上げて、今中皮腫と闘う患者さんのために何ができるか頭を使っていきたいと思います。

まだまだ新型コロナウィルスの感染も沈静化が見えません。いつまで動けないかも分からない状態です。ストレスが溜まると思いますが、皆さんもここは辛抱していただいて、今できる楽しみを見つけましょう。

筆者ミギえもんのブログ「悪性胸膜中皮腫と言われてどこまで生きれるかやってみよう!」

関西労災職業病2020年5月510号