死ぬまで元気だった右田孝雄さんを偲ぶ会「中皮腫を治る病気に」/大阪

リアルの右田孝雄さん(愛称・みぎちゃん)がこの世からいなくなって3ヶ月あまりたった6月16日、梅田のレストラン地下で偲ぶ会が開かれた。定員70人のところに結局90人近くが集まり、在りし日のみぎちゃんを偲んだ。患者や家族の仲間、活動家、医師、看護師、弁護士、中学の同窓生、歌手、バンドマン、みぎちゃんの愛娘、妹、新聞記者、会社員etc.。みんな、みぎちゃんが大好きだったし、みぎちゃんを尊敬し、愛した人たちだ。この場に来られなかった人たちには会場からオンライン配信した。

胸膜中皮腫になり「余命2年」宣告をまともに信じ込んだみぎちゃんは、多くもなかった有り金を2年で使いきろうと、今日はサザンオールスターコンサートツアー、明日は虎のユニホームで甲子園と走り回り、B級グルメ主体で食べ放題の日々を送り標準体重大幅超えを保ったまま、腹膜中皮腫の同志・故栗田英司氏とともに、全国の中皮腫患者を訪ね歩く中皮腫キャラバン隊の旅をはじめたのだった。

ある日みぎちゃんは「ここを拠点にして活動したい」とうちの事務所に来たのでみんなで歓迎してすぐに仲良しになった。毎週水曜日の午後に開かれている「中皮腫サロン」をみぎちゃんがはじめたのもその頃だ。

そのあと、みぎちゃんがどんなことをしていたかは本誌「関西労災職業病」の連載エッセー「胸膜中皮腫患者の前向き一辺倒-闘病記~死ぬまで元気です」【https://koshc.jp/?s=%E5%8F%B3%E7%94%B0%E5%AD%9D%E9%9B%84】をお読みください。
偲ぶ会の最後に撮られた写真(表紙)が会の空気を伝えていると思う。

それぞれの人がそれぞれのみぎちゃんを胸に会場をあとにしたのだった。

関西労災職業病2024年7月556号