名村造船所マンガン中毒労災認定闘いの記録ー編集後記

◎この編集後記を書いている時点でも、未だ休業補償の問題は結論が出ていない。名村は一貫して、Y氏に対する兵糧ぜめをねらい、認定以降ですら「給与規定」による労災休業中の賃金全額保障を行おうとしていないのである。

◎Y闘争は、わが名村分会の四年になろうとする解雇撤回の闘いと同様に、労働者としてあたりまえの権利を主張する者を何としても押しつぶし、職場をものもいえぬ状態におしこめようとする名村資本との闘いでもある。

◎名村資本は、未だにこの件について、「原因不明」と、言い張り続けており、今後もY氏の処遇をめぐって、さまざまな攻撃をあらゆる手段を使ってかけてくるにちがいない。Y氏と分会にとって、この労災認定をかちとったことは、貴重な、しかし小さな一歩であることを胆に銘じ、今後も一歩も引かずに闘いを続けていくつもりである。

◎本書の編集にあたっては、多くの仲間の便に供するために、資料を中心に、なるべく主観をおさえることに心がけたつもりである。本書が、多くの心ある仲間の目にとまり、今後の闘いの前進の糧となることを期待してやまない。

◎また、Y氏と同様の症状、作業環境におかれている方や、より詳細にお知りになりたい方は、ぜひ下記(略)へ連絡されたい。

◎最後に、本書発行のために御忙しい中、原稿をよせて下さった方々、そして国際印刷出版研究所の皆さんに、お礼を申し上げる。

発行:1981年11月14日

全日本港湾労働組合関西地方建設支部名村分会