ニチアス・竜田工業の勝手は許さない!奈良県に対しても申し入れー中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会奈良支部設立
ニチアス念頭に奈良支部設立
5月21日、奈良県王寺町において、患者、家族をはじめ50名が出席し、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会奈良支部」の設立集会が開かれた。
集会では、まず、家族の会副会長の古川和子氏が「やっと奈良支部が設立できることになった。今後、地元の人たちと協力してニチアスなどに対する運動を強めていきたい。」とあいさつした。
地元で支援に立ち上がった山本直子元斑鳩町議は「地元住民として頑張っていきたい」と力強く語り、高柳忠夫奈良県議(民主党)からも「ともに取り組んでいいきたい」と決意表明があった。
ニチアス(王寺町)、竜田工業(ニチアス子会社、斑鳩町)周辺に居住し中皮腫を発症、死亡した方の遺族をはじめ、両社による健診で「胸膜プラーク」や「石綿肺疑い」との診断を受けて、経過観察とされた周辺住民、元労働者の参加者から、会社の対応への批判の声が続出、健診で大量に確認されたこうした被害(企業や行政は「有所見者」というレッテルを貼り、「被害」として認めようとしていない)について取り組んでいくことが重要であることが確認された。
また、奈良県内に在住している患者と家族の会の会員も参加し、今後、協力して問題に取り組んでいこうと話し合った。患者と家族の会からは、尼崎、関東、大阪からも会員がかけつけ、奈良支部設立を喜ぶとともに共に頑張っていこうと力強いエールが送られた。
アスベスト被害
朝日新聞 2006年5月22日
国・企業に救済策迫る
患者と家族の会 奈良支部の設立集会 50人が団結
アスベスト(石綿)による中皮腫(ちゅうひしゅ)などの健康被害を受けた患者やその家族、遺族たちの救済を目指す「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の奈良支部が21日発足した。主に県内に住む患者や遺族ら約50人が、王寺町の地域交流センターで設立集会を開き、力を合わせて国や企業などに救済を求めていくことなどを決めた。
同会は04年2月に東京で結成され、支部の設立は全国で9カ所目。夫を中皮腫で亡くし、奈良支部の世話人を務める古川和子さんが「どの企業も謝罪の言葉もなく、社会的責任を果たしていない。全員が手を取り合って、現状を変えていきましょう」とあいさつすると、大きな拍手があがった。
県内ではこれまでに、建材メーカー「ニチアス」の王寺工場(王寺町)周辺で2人、同社の子会社「竜田工業」(斑鳩町)の周辺で3人が中皮腫で死亡したことが判明している。これに対し、今月初めニチアスは患者1人に対し1500万~3千万、竜田工業は1千万~2千万円の救済金を本人や遺族に支払うことを決めた。
しかし、集会では「救済策を企業が一方的に決めるのはおかしい」「個人で交渉しても患者と認めてもらえない」といった不満の声が続出。なかには、涙ながらに家族が中皮腫で亡くなった様子を話す人もいた。
50年ほど前、ニチアス王寺工場でアルバイトをしていたという無職の男性(68)は昨年、胸膜肥厚(胸膜プラーク)と診断された。呼吸困難などの症状があるが、ニチアスから補償は受けていない。「個人で闘うのには限界がある。団結して誠意ある対応を引き出したい」と話した。
問い合わせは同支部(0745・75・3901)へ。
竜田工業
住民44人に健診手帳
石綿被害「継続して結果確認」アスベスト(石綿)製晶を作っていた耐火材メーカー「ニチアス」(本社・東京都)の子会社「竜田工業」(奈良県斑鳩町)が実施した健康診断で、「胸膜肥厚斑」など石綿を吸ったことによる病変と診断された周辺住民がでに44人に上り、うち数人は重い疾患「石綿肺』の疑いと診断されでいることが23日、分かった。同社は独自に「健診手帳」を発行して全員に配布し、今後は配布者を対象に年1、2回の健康診断を実施する。
同社がニチアス王寺工場(同県王寺町)とともに実施した健康診断では、昨年末までに両社合計で35人の住民に病変があったことが判明。その後、健診などが進み、病変のある人は竜田工業の実施分だけでも今月22日現在で44人いることが分かり、より広範な一般住民への石綿の影響が明らかになった。
健診手帳の所有者は医療機関で年1、2回の健診を無料で受けられる。手帳は▽氏名▽生年月日▽住所▽同社周辺での居住場所▽居住歴▽職業履歴▽健診結果-などを記入。特記事項として①手帳配布者の健診費用のみ負担②医療機関を通じて同社が健診結栗を確認する、と記されている。
同社は手帳配布について「住民に適切な診療を勧めるなどの対応をするために継続的な健診結果の確認が必要」と説明。一方、健診で蓄積されたデータを工場周辺の被害実態調査などへ活用することは「考えていない」としている。【曽根田和久】
病変ない人にも
毎日新聞 2006年5月23日
石綿疾患に詳しい「ひまわり診療所」(東京都江東区)の名取雄司医師の話 石綿に暴露すれば、胸膜肥厚斑が出ていない人も中皮腫や肺がんを発症する可能性がある。このため、病変が出た人と同様の条件で住んでいた人にも健康管理手帳を交付するなど、注意するべきだ。
ニチアス周辺
石綿病変 住民76人
全国の3工場でアスベスト製品を作っていた耐火材メーカー「ニチアス」(旧日本アスベスト、本社・東京都港区)が全国5工場で実施した健康診断で、3工場の周辺住民計76人が、石綿を吸ったことで表れる病変「胸膜肥厚斑」などの診断を受けていたことが分かった。石綿工場周辺でこれほど多数の一般住民に病変が表れるのは極めて異例。専門医は深刻な石綿公害の存在を示すデータと指摘している。【曽根田和久】
岐阜 尼崎上回る49人
同社によると、健診は昨年7月から行われ、元従業員とその家族を含む計2034人が受診。工場の周辺住民では、今年5月下旬時点で、羽島工場(岐阜県羽島市)で468人中49人、王寺工場(奈良県王寺町)で110人中21人、袋井工場(静岡県袋井市)で349人中6人が、「胸膜肥厚斑」などで要経過観察の診断を受けた。一方、多数の石綿公害被害者が出た兵庫県尼崎市の住民健診では、石綿工場の影響を受けた可能性があって胸膜肥厚斑などの病変が出た住民は先月末で36人にとどまっている。
羽島工場は1943~03年に石綿を使い、保温材や建材などを製造。43~田年には比較的毒性の高い茶石綿や青石綿を使った。岐阜県によると、同工場の半径1キロには他の石綿関連工場は確認されていない。一方、王寺工場は37~04年に石綿を使用し、37~87年に茶、青石綿を使用した。
ニチアスは「住民の不安解消のため、誠意を持って対応したい」としており、比較的軽い病変だった袋井工場の3人を除く73人の精密検査を今後、年1~2回行う予定。
職業性疾患・疫学リサーチセンター(東京都港区)理事長の海老原勇医師は「羽島、王寺両工場周辺では胸膜肥厚斑の確率がかなり高く、中皮腫や石綿肺がんの患者がいてもおかしくはない。行政や企業の責任で調査すべきだ」と指摘している。
毎日新聞 2006年6月6日
鋭く行政申し入れ
設立集会後の支部事務局会議で「行政の対応がまったくないのは大問題。できるだけ早く奈良県にアスベスト問題に積極的に取り組むよう申し入れよう」と衆議一決し、高柳県議(厚生委員長)の紹介で、6月8日、奈良県への申し入れが実現した。
その間、ニチアス・竜田周辺住民に石綿関連疾患が多発していることが明らかになった。
ニチアスの奈良・王子、岐阜・羽島、静岡・袋井の3工場で計76名、竜田工業では44名にものぼっていたのである。
県からは、環境政策課、健康増進課、医務課の課長、課長補佐の実務責任者が出席し、家族の会からは、古川和子副会長、中村實寛、吉崎和美、庄田誠次、山本直子、高柳県議、片岡が参加した。
同時に、県知事宛の申し入れ書を提出し、近隣自治体の中皮腫等疫学調査、ニチアス・竜田工業からの健診データの取得、両社の情報公開などについて支部の意見を伝え、県のこれまでの対応と今後の対策について議論を行った。
2時間以上の話し合いの中で、県側は、支部の申し入れ(下記)の趣旨に理解を示した。疫学調査にも積極的な発言がみられ、支部としては一定の期待をもちつつ交渉を終えた。
2006年6月8日
奈良県知事 柿本善也 殿
中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会 奈良支部
奈良県のアスベスト問題に関する申し入れ
昨年6月、兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺で中皮腫患者が多発していること、同工場内部の多数の労働者が中皮腫、肺癌、石綿肺などの石綿関連疾患を発症していることが判明しました。これをきっかけに全国的に、これまで隠蔽されてきたアスベスト被害の実態が次々と明らかになり、奈良県においては、ニチアス(王寺町)、竜田工業(斑鳩町)において同様の実態があることがわかりました。
新聞報道等によれば、ニチアス、竜田工業が行ってきた健診(元従業員、従業員家族、出入り業者、周辺住民)の結果、石綿関連所見(胸膜プラーク、石綿肺)を有する方が高率に存在していることがわかってきているということです。特に、近隣住民については、ニチアス21名(110名中)、竜田工業44名(健診手帳交付者)にのぼっているとされています。
胸膜プラークはアスベスト曝露に特有の所見とされているので、中間結果とはいえ、こうした健診結果は、近隣への石綿飛散がかつて深刻な状況であったことの証拠と考えられます。同時に、内部の被害者、今回の健診における元従業員、家族などの有所見者が多数にのぼっていることは、周辺への石綿飛散を招いた当時の劣悪な操業実態を物語っています。
したがって、すでに明らかになっている、職業的石綿曝露歴のない近隣住民における中皮腫患者発生と両工場との因果関係はおのずと明白と言わなければなりません。
ところが、ニチアス、竜田工業は、謝罪もせず、因果関係も認めないというあいまいかつ無責任な姿勢のまま、中皮腫等の被害者に対して「救済金制度」なるものを一方的に制定し、健診による有所見者に対しては定期的な健診を行って行くことを明らかにしています。
ニチアス、竜田工業は、被害に対する責任を認め被害者に対して謝罪し、誠意ある話し合いの上で補償を行うべきです。多くの有所見者に対しては健診サービスだけでなく、補償についても誠意ある対応がなされるべきです。また、胸膜プラークが中皮腫や肺癌に変化するということではなく、有所見者と同様の居住歴、曝露歴のある住民、労働者については同じ発がんリスクを負っていると考えるべきであることから、有所見者のみに健康管理手帳の交付などの健康管理対策を実施するというのではきわめて不十分であることが明かです。
以上のような現状にあって、地域住民の生活と健康に対して責任を有する奈良県の対応が十分であるようには思えませんので、とりあえず以下の点について申し入れます。
- ニチアス、竜田工業の健診結果は、加害企業によるものとはいえ、深刻な内容であることから、県による積極的な調査が実施されてしかるべきです。たとえば、尼崎市、兵庫県などでは国とともに死亡小票を活用した中皮腫に関する疫学調査が、不十分な面があるとはいえ実施されてきていますが、奈良県においては、こうした調査すらいまだに行われていません。ニチアス、竜田工業から詳細な健診データを提出させ、これを公表し活用しつつ、尼崎などの調査の不十分点を踏まえたより意味のある調査を早急に行うべきです。たとえば、プラークなど有所見者に関して、近隣居住期間、居住地・距離についての分析することで有意義な情報が得られるはずです。
- 中皮腫、肺癌は長期の潜伏期間を経て発症すること、胸膜プラークなどの石綿関連所見についても曝露から相当の期間を経て発症することから、すでに周辺地域から転出した方のフォローと、そうした方々への情報提供が重要です。中皮腫発症者の中には県外在住者がいます。近隣小中学校などの卒業者への情報提供、県、町のホームページでのアスベスト情報掲載など、できることからはじめていただきたい。
- ニチアスはホームページなどに社内の労災認定状況や石綿製品製造実績などに関する情報を掲載しています。しかし、周辺住民、元従業員・家族・出入り業者(これらもほとんどが奈良県民です)に深刻な被害を与えている企業として、より詳細な、被害実態、操業実態の情報公開が必要です。たとえば、クボタは(決して十分とはいえませんが)、社内の被害について、工程別、従事年数別の被害者内訳、経年変化、使用石綿量推移、各製造工程における石綿使用の実態など、ニチアスに比較し、はるかに詳細な情報を開示しています。ニチアス、竜田工業について、詳細な情報開示を行わせ、これを県民に公開していただきたい。
- ニチアス、竜田工業本体だけではなく、下請け企業について精査されるべきです。これらの企業についても2)が必要です。
以上。
被害者、住民の手で
直接の話し合いで奈良支部に押しまくられた県側は、その後(やはり、というか何というか)、話し合いには出てこなかったアスベスト担当幹部が、調査実施についてあいまいな対応を見せ、ニチアス・竜田工業からのデータ提供とそれに基づく分析についても逃げ腰のようである。私たちとしては、いまさら国や行政に期待してはいない、いくら言っても何もしないのであれば批判しながら、私たち方はどんどん進めるだけなのである。そのような行政は見捨てられる。
県が明らかにした資料によると、胸膜プラークなどの石綿関連所見が確認された元従業員はニチアス王子工場286名、竜田工業51名にのぼっている。ニチアス羽島工場の数は明らかにされていないが、これを加えるとものすごい数になるだろう。資料中「石綿所見の疑い」とあるのは「石綿肺所見の疑い」とみられるが、これだけの数が本当にすべて「疑い」に止まっているだろうか。健診の判定がニチアス産業医によって行われていることは、判定の公正さに疑問を抱かせる理由になっている。
こうした資料にしても、周辺住民を含めて男女別の内訳すら伏せられている。県の消極姿勢がこんなところにも現れている。
ニチアスの工場は王子町のほかにも岐阜県羽島市など4カ所ある。羽島工場の周辺では同様な被害状況が明らかになっており、健診で有所見とされた方々を中心に「アスベストに関する地域住民の会」が結成され活動を続けている。最近、周辺住民の中に中皮腫発症者が出ていることが明らかになり、危機感が募っている。そのうち1名は羽島工場の北側に隣接する羽島市民病院の元看護婦だということである。
奈良支部では、さっそく住民の会と連絡をとり、6月16日に羽島を訪れて会議を持ちもった。今後、連携をとって活動を進めていくことを確認した。
ニチアス羽島工場隣接で石綿被害
元看護婦が公務災害申請アスベスト(石綿)建材などを製造していた岐阜県羽島市のニチアス羽島工場に隣接する市民病院に勤務した六十代女性の元看護師がアスベストが原因とみられる中皮腫になったとして、公務員の労災にあたる公務災害を地方公務員災害補償基金
岐阜県支部に申請した。市民病院は工場北側に隣接し、一九六〇、七〇年代は夏場などに窓を開のけておくと、診察筆や入院ベッドの上などにアスベストとみられる白い粉がたまることがあったと病院関係者は証吾している。
元看護師は六〇、七〇年代にかけて市民病院に数年間勤務し、勤務中にアスベストを吸飲したことが中皮腫の原因だと主張している。同病院関係者からの公務災害の申請はこれが初めて。
病院での勤務と中皮腫の因果関係について、白
木義春市長は「公務災害として認められるかどうか決まってからでないとなんとも言えない」としながらも、元看護師が病院敷地内の女子寮に六〇年代に居住していたことを重視。市は、過去の入寮者を調べ、元職員に対しても健診を勧めるなど・の対応に乗り出すことに℃た。
また元看護師の女性囁季スを通じて石綿馨器軽による被腫害認定も申請している
周辺住民、中皮腫で死亡
ニチアス羽島工場 「救済金」支払う方向肢阜県羽島市のニチアス羽島工場近くに住んでいた60代の男性が、中皮腫で死亡していたことが6日、わかった。同工場周辺住民で、石綿が原因とされる中皮腫などを発症した愚者が磯認され、死亡するのは初めて。
関係者によると、男性は昨年秋ごろ体調を崩し、今年初めに名古屋大学付属病院(名古屋市昭和区)で中皮腫と診断された。これまで入院治療などを受けていたが、5日に死亡した。
男性は、石綿関連業務などに携わった経歴はなく、周辺住民らを対象とした石綿被害者救済法(アスベスト新法)の認定を生前に申請していた。
ニチアスは「(男性側とは)生前から話し合いを持っていた。内規に従い、『救済金』を支払う方向で遣族と相談したい」としている。
同社によると、同工場では1943年から2003年まで、保温材やボード製造などに石綿を使用していに。
朝日新聞 2006年6月7日
ニチアス羽島工場隣接で石綿被害
元看護師が公務災害申請アスベスト(石綿)建材などを製造していた岐阜県羽島市のニチアス羽島工場に隣接する市民病院に勤務した六十代女性の元看護師がアスベストが原因とみられる中皮腫になったとして、公務員の労災にあたる公務災害を地方公務員災害補償基金岐阜県支部に申請した。
市民病院は工場北側に隣接し、1960、70年代は夏場などに窓を開のけておくと、診察筆や入院ベッドの上などにアスベストとみられる白い粉がたまることがあったと病院関係者は証言している。
元看護師は60、70年代にかけて市民病院に数年間勤務し、勤務中にアスベストを吸飲したことが中皮腫の原因だと主張している。同病院関係者からの公務災害の申請はこれが初めて。
病院での勤務と中皮腫の因果関係について、白木義春市長は「公務災害として認められるかどうか決まってからでないとなんとも言えない」としながらも、元看護師が病院敷地内の女子寮に60年代に居住していたことを重視。市は、過去の入寮者を調べ、元職員に対しても健診を勧めるなどの対応に乗り出すことにした。
また元看護師の女性は、ニチアスを通じて石綿被害救済法による被害認定申請している。
2006年6月2日 中日新聞
誠意ある対応を
ニチアス・竜田工業は、クボタの救済金制度を待って、独自の救済金制度を明らかにした。
クボタが昨年末の社長謝罪を受けた患者・支援団体との話し合いに基づき、最高4600万円としたのとは対照的に、社長の謝罪も話し合いもなく、ニチアス3000万円、竜田工業2000万円と格差をつけた一方的なものであった。
これほど被害者をばかにしたものはない。
奈良支部は、今後、ニチアス、竜田工業に対して話し合いを求め、被害を受けた住民、労働者に対して加害企業としての責任を真剣に果たすよう要求していくことにしている。被害は中皮腫や肺ガンだけではない。石綿肺、胸膜プラークの有所見者も被害者である点では同じであり、健診サービスを行うだけというのでは到底認められないと考えている。
企業と行政に対する取り組みはようやく端緒についたに過ぎないが、これほど明かな被害に対して、あいまいなことは決して許されない。
このことに企業と行政は早く気づくべきである。
関西労災職業病2006年6月359号
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