連合大阪労働安全衛生センターが日本製鉄で事業所視察交流●大阪

連合大阪労働安全衛生センターは、10月13日に事業場視察交流を兼ねた理事会を開催した。

開催地となったのは、大阪市此花区の日本製鉄株式会社関西製鋼所で、受け入れ労組は基幹労連の日本製鉄大阪労働組合。同事業所は、鉄道車輪・車軸を製造しており、その国内シェアは100%、つまり唯一のメーカーだ。世界的に見ても12%のシェアを占めている。戦後、住友金属時代からずっと車輪といえばこの工場が製造元であったという。

労働安全衛生対策では、「ご安全に」という製造業の職場ではいまや馴染みとなった挨拶言葉も、元はといえば住友金属の技術社員がドイツ出張時代の現場のあいさつ言葉を持ち帰って意訳したのが最初だ。

同事業所の安全の取り組みで特徴的なのは、現場の班長クラスから一定期間安全衛生についての巡視担当者を選び、専従活動を行う。その担当者には、必要な場合はその現場の作業を停止させ、改善を指示する権限を与える。事業所内には構内協力会社の事業場もあるが、そうした協力会社の担当者も同様に取り組みの枠内に入れているという。

工場内を見学した後、労働安全衛生活動状況についての紹介を受けて質疑を行った後、労働安全衛生センター理事会となった。まず参与である当センターの西野が、今年始まった第14次労働災害防止計画の内容と注目点について説明を行い、今後の連合大阪の取り組みについて検討を行った。

同センターでは今後も各構成組織の労働安全衛生活動を交流し、労働組合が主体となる取り組みの普及を促進するとしている。

関西労災職業病2023年11・12月549号