化学物質(有機溶剤、特定化学物質、その他化学物質、一酸化炭素)による災害発生事例~検索ページ

厚生労働省は、「各年に発生した化学物質による中毒等事故のうち、災害予防の参考となる一部の事例」をホームページの一角に「災害予防等安全衛生活動に活用」できるようにと掲載しています。

厚生労働省が把握している「事例の一部」と説明されています。2005(平成15)年から2018(平成30)年のものとして、年別に「有機溶剤による中毒等」「 特定化学物質による中毒等」「一酸化炭素による中毒等」「その他の化学物質による中毒等」の4分類で次のような項目で一覧表として供されているもので、化学物質の災害事例としてそれなりに活用できるものです。

ただし、ここからは、なんらかの検索ができるようにはなっていないので、実用上は不便なところがあります。

そこでこのデータについて、「原因物質」「業種/被災状況/要因分類/発生状況/発生原因」「発生年月」の3項目にして、全体をひとつのテーブルにまとめ、簡易検索可能な一覧表にまとめてみました。

この表は、デフォルトでは、上から順番に「有機溶剤による中毒等」「 特定化学物質による中毒等」「その他の化学物質による中毒等」「一酸化炭素による中毒等」ごとに、厚生労働省の一覧表の掲載順に並んでいます。

検索方法は、右上の検索窓に、物質名などの語句を入力すれば、その語句が含まれた行が検索されます。たとえば、「インクジェット」と入力すると、インクジェットに使用された化学物質による災害事例が次のように2件ヒットします。

ごく簡単なものですが、試していただければ幸いです。

左上の「件表示」で、一覧の表示数を変えることができます。

化学物質(有機溶剤、特定化学物質、その他化学物質、一酸化炭素)による災害発生事例検索

原因物質業種/被災状況/要因分類/発生状況/発生原因発生年月
ジクロロメタン建築工事業/中毒1名/有機溶剤/浄水場改修工事において、沈殿タンク内の沈降槽内部で、被災者がジクロロメタンを主成分とする塗料剥離剤を用いて防水塗装の剥離作業中、剥離剤に含まれていた有機溶剤を吸入したもの。沈降槽内は換気が行われておらず、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/呼吸用保護具未着用・換気不十分2005/02
トルエン窯業土石製品製造業/中毒1名/有機溶剤/工場内の塗布室において、被災者がトルエンと接着剤と硬化剤を調合した接着用塗料を用いて作業を行っていた際に、トルエンを吸入したもの。当該作業時、被災者は呼吸用保護具を着用していたが、局所排気装置の制御風速が法定値以下であり、換気が不十分な状態にあった。/換気不十分・作業主任者職務不履行2005/02
ジクロロメタン金属製品製造業/中毒1名/有機溶剤/作業場内にて、内径1.11m、高さ1.115mの円筒状の真空装置部品の内壁の洗浄作業を被災者がジクロロメタンを主成分とする洗浄液を用いて行っていた際に、ジクロロメタンを吸入したもの。当該作業時において、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。また、当該事業主が被災者に対して有機溶剤に対する安全衛生教育を実施しておらず、当該作業に係る作業手順を示していなかった。/危険有害性の認識不足・局所排気装置未設置・安全衛生教育未実施・作業主任者未選任・呼吸用保護具未着用2005/04
酢酸ブチル広告・あっせん業/中毒1名/有機溶剤/事業場の会議室において、被災者が壁などの汚れを化粧品(酢酸ブチルを25%含有する除光液)を用いて清掃する作業を行っていた際に、有機溶剤を吸入したもの。災害発生時において会議室内の窓は開いていたが、換気は不十分な状態だった。/換気不十分・危険有害性の認識不足2005/04
トルエン等化学工業/中毒1名/有機溶剤/一斗缶の内容物を有機溶剤が入っている攪拌機に投入するため、被災者が攪拌機の蓋を開けたとき、攪拌機内に充満していた有機溶剤蒸気を吸入したもの。当該作業時において、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/呼吸用保護具未着用・作業主任者未選任・作業標準未作成2005/05
トリクロロエチレン金属製品製造業/中毒1名/有機溶剤/洗浄装置を廃棄処分するため、装置内に入っていたトリクロロエチレンの抜き取り作業を行った後に、装置内にこぼれていた被洗浄物を拾い上げるため、被災者が装置内に入ったところ、装置内に残留していたトリクロロエチレンを吸入したもの。当該作業時、被災者は防毒マスクを着用していたが、装置内に入って数分で吸収缶が破過したものと推定される。/換気不十分・不適切な保護具の使用・危険有害性の認識不足・作業主任者職務不履行2005/07
アセトン化学工業/中毒1名/有機溶剤/合成樹脂製造工場内において、エポキシ樹脂で汚れた床を清掃するため、被災者がアセトンを含ませたウエスを用いて床面の拭き取り作業を行っていたとき、アセトンを吸入したもの。当該作業時において、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育未実施・作業主任者職務不履行2005/07
トリクロロエチレン金属製品製造業/中毒2名/有機溶剤/トリクロロエチレン蒸気浴洗浄装置が故障したため、被災者らが当該装置が設置されているピット内にて修理作業を行っている際に、トリクロロエチレン蒸気を吸入した。ピット内は1.3平方メートルの開口部しかなく、換気が不十分な状態にあった。また、被災者らは呼吸用保護具を着用していなかった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足2005/09
ジクロロメタン派遣業/中毒1名/有機溶剤/塗装工場において、剥離剤を使用して航空機部品の塗装不具合箇所の塗装を剥離する作業を行っていた際に、剥離剤に含有されていたジクロロメタンを吸入して中毒を起こしたもの。被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2005/09
トルエン建築工事業/中毒1名/有機溶剤/建築工事現場の倉庫下の地下ポンプ室において、被災者がトルエンを含有する防水塗料を用いて床の防水塗装工事を行っていた際に、有機溶剤を吸入したもの。災害発生時において、被災者は呼吸用保護具を着用しておらず、当該作業場には換気装置は設置されていなかった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用2005/10
エチレングリコールモノブチルエーテル(5801)自動車製造業/死亡1名/有機溶剤/自動車製造ラインの自動塗装工程において、ボデーに塗布する防錆塗料の成分調整を行うため、ボデーをドブ浸け塗装するためのエチレングリコールモノブチルエーテルの入った塗料槽の中に、添加剤を注ぎ入れる作業を行っていたところ、誤って塗料槽の中に転落したもの。/作業標準なし・転落防止措置なし2006/01
アセトン(5692)洋品雑貨・小間物小売業/中毒1名/有機溶剤/店内清掃作業中、陳列棚等にあった粘着シールのはがし跡をふき取るため、アセトン含有の除光液を染み込ませた布を使用していたところ、作業開始から約1時間後に気分が悪くなり、病院へ搬送された/換気不十分(全体換気装置のみ)・呼吸用保護具なし2006/01
ジクロルメタン(6104)可塑物製品製造業/死亡1名/有機溶剤/偏光フィルムの製造工場におけるプラスチックフィルムにジクロルメタンと樹脂を塗布する設備の整備中に、ジクロルメタンを吸入したもの。搬送先で14日後に死亡した。/単独作業・隔離設備内の作業環境測定実施せず・隔離設備内作業中の換気不十分・呼吸用保護具(低濃度用有機ガス用防毒マスク)の破過2006/01
トルエン(4708)火薬、煙火又はマッチ製造業/中毒1名/有機溶剤/電子材料を製造中、圧力容器内で反応させた反応液をトルエンで洗浄、乾燥後、濾過器に残った結晶を大型スコップでポリ袋に取り出す作業のため、濾過器の蓋を開けたところ、流出したトルエンにばく露したもの。/換気不十分・呼吸用保護具装着不十分・作業主任者監視不適切(防毒マスクの着用)・安全衛生教育不十分2006/02
トリクロルエチレン(5201)その他の金属製品製造業/中毒1名/有機溶剤/金属部品の熱処理工程で、当部品をトリクロルエチレン洗浄装置(槽)にて脱脂洗浄後、筒底に残留したトリクロルエチレン等(5ml/個)を手作業にて取り除く作業を、局所排気装置等の有効な換気設備がなく、呼吸用保護具を着用せずに行っていたもの。病院で「全身性接触性皮膚炎・中毒症」との診断を受けた。/作業主任者職務不履行(作業指揮、保護具の着用監視等)・MSDS情報周知せず・換気不十分・呼吸用保護具不着用2006/03
キシレン(5701)発電用、送電用、配電用又は産業用電気機械器具製造業/中毒1名/有機溶剤/始業から工場内出荷場において、作業者が、キシレンを含有するラベル剥がし剤を使用しシール類を剥がす作業を、スプレー臭を漂わせないよう自然換気で行っていたところ、同一作業場内で、半導体製品の出荷作業に従事していた者が急性有機溶剤中毒になったもの。/有害性情報提供されず・有害な場所への関係者以外の立入禁止措置未措置・換気不十分・呼吸用保護具不使用2006/03
トルエン(4207)被服、繊維製身のまわり品製造業/中毒1名/有機溶剤/ウエットスーツ、つり用防寒具等を製造するに当たり、第二種有機溶剤を含有する接着剤等を用いた塗布作業や拭き取り作業を行っていたところ、急性トルエン中毒になったもの。/管理監督者の安全衛生に関する認識不十分・MSDS交付されず・作業主任者選任せず・呼吸用保護具なし・換気設備等未設置2006/03
トルエン(5804)航空機製造業/中毒1名/有機溶剤/ 航空機用ねじのネジを入れ有機溶剤(トルエン99.9%)により洗浄する作業を、防じんマスクを着用して朝から何回も繰返し行っていたところ、製品の品質管理上、埃が入らないように壁面のガラス戸を閉鎖し、洗浄作業用の換気設備も行わなかったもの。/換気不十分・有機溶剤の気中濃度測定不十分・呼吸用保護具選択不適切(被災者が防毒マスクか防じんマスクかの区別つかずに使用)・作業主任者職務不履行(作業者に直接指揮せず)2006/04
酢酸エチル、ミネラルスピリット等(9101)清掃業/中毒1名/有機溶剤/ 作業場に設置してある焼却装置の外壁等の塗装作業を家庭用油性塗料(合成樹脂塗料)及び希釈剤(ラッカーうすめ液)を使用して11日間行った。作業終了4日前頃から、塗料の濃度が濃くなったため希釈するための希釈塗料を使用し始めていたところ中毒になった。/呼吸用保護具選択不適切(使い捨て用防じんマスク使用)・屋外作業における作業環境管理不適切2006/04
ジクロルメタン(4703)塩化ビニール樹脂コンパウンドの製造/死亡1名/有機溶剤/ 塩化ビニール樹脂プラントにおいて、原料を混合する工程で使用される撹拌槽の掃除を行うため、撹拌槽の内部に作業者が独自の判断で防じんマスクを着用して入り、ジクロルメタンを使用して清掃作業を行っていたところ、同溶剤の蒸気を吸入し、ぐったりしているところを発見され、病院に救急搬送されたが、ジクロルメタン中毒で死亡した。/単独作業・作業主任者選任せず・換気不十分・使用有機溶剤に係る掲示・表示なし・有機溶剤濃度測定せず・呼吸用保護具選択不適切(防じんマスク使用)2006/04
アセトン (5703)電球製造業/中毒1名/有機溶剤/ 社内の安全担当部署の了解なく外注して行わせていた事務所内のフロア張替工事において、換気扇を稼働させながら、有機溶剤含有接着剤を床に塗布していたところ、室内に雨が入らないように窓の開放部分を小さくしたため、換気が悪くなったもの。/被災者事業場(注文者)における発注時の連絡調整不十分・作業関係者以外の立入禁止措置なし・施工業者側の作業主任者選任せず・換気不十分・作業主任者選任せず・換気不十分2006/04
クロロホルム(1739)その他の有機化学工業製品製造業/中毒1名/有機溶剤/ 乾燥機室において、乾燥機に付着したリン脂質を除去するため、局所排気装置を作業開始時には稼動させず、被災者がクロロホルム(純度100%)を使用して手作業で防毒マスクを着用せずに乾燥機を洗浄していたところ、揮発したクロロホルムの蒸気を吸い込んだもの。/作業主任者選任せず・換気不十分・呼吸用保護具不使用・作業環境測定実施せず・安全衛生教育不十分2006/04
ジクロロメタン(5411)その他の金属製品製造業/中毒1名/有機溶剤/ 工場内の洗浄室において、バスケットに付着した塗料を取り除くべく、バスケットをジクロロメタン槽に浸透させた後、圧搾空気の吹付を行っていたところ、窓を閉じ、換気設備を設置しない状態で呼吸用保護具を着用せずに作業を行っていたため、ジクロロメタンを吸入して有機溶剤中毒になった。/作業主任者職務不履行・換気設備設置せず・呼吸用保護具不着用2006/04
トルエン(3601)各種機械装置の組立て又はすえ付けの事業/中毒2名/有機溶剤/ 設備修理工事で、元請から接着剤中の有機溶剤について知らされないままで、タンク内部で接着剤を使ってのゴムライニング作業を行っていたところ、保護具も使用しないまま作業に従事していたため、有機溶剤中毒になった。さらに救出するために、監視役の労働者が保護具を使用しないままタンク内部に入り、2次災害に至った。/MSDS周知せず(元請)・作業主任者選任せず・有機溶剤事前濃度測定せず・換気不十分・呼吸用保護具不使用・安全衛生教育不十分2006/05
トルエン(5901)造船業/中毒1名/有機溶剤/ 貨物船のバラストタンク内において、被災者が防錆用の塗装作業を行うためタンク内に立ち入ったところ、着用していたエアラインマスクのホースがマンホールのボルトに引っかかり、それを直そうとマスクを外したところ、近傍で使用されていた塗料(主成分トルエン)により急性有機溶剤中毒になった。/呼吸用保護具使用時における障害物の放置2006/05
トルエン(5607)一般産業用機械装置製造業/中毒1名/有機溶剤/中古機械の洗浄作業に当たり、当初は屋外での作業を予定していたものの、やむをえず組立工場内において作業を行うこととした。機械の内側に入り扇風機を2台動かしながら防じん用簡易マスクを装着して、トルエンを使用して洗浄作業をしているときに、有機溶剤中毒になった。/非定常作業における作業標準不徹底・作業主任者作業指揮不十分(不適切保護具の使用黙認)・換気不十分・呼吸用保護具不適切(防じん用簡易マスク→有機ガス用防毒マスク)2006/05
酢酸エチル(3501)鉄骨鉄筋コンクリート造の家屋の建設事業/中毒1名/有機溶剤/ 排水槽の防水加工用塗装の下塗作業を単独で行っていたが、短い時間で終わると思い、騒音を小さくしようと、排気ファンを設置・稼働せず、送気ファンのみの稼働としたため、換気が十分に行われず、かつ貸与された有機溶剤用防毒マスクを着用せずに行ったため、有機溶剤中毒になった。/単独作業・作業主任者職務不適切(保護具使用監視)・換気不十分・呼吸用保護具不使用2006/06
クロロホルム等(6116)その他の各種製造業/中毒1名/有機溶剤/ 複写機・FAX機等の感光ドラムに有機溶剤(クロロホルム等)含有の混合溶媒の塗布、洗浄作業を行っていたところ、塗布槽フード、洗浄槽の制御風速が不十分で、局所排気装置のフードの中での乾燥が終わらないうちに、次の工程に移動させたり、塗布装置に近づく時だけ防毒マスクを着用していたもの。/作業主任者職務不履行(作業方法、保護具使用状況の監視)・換気不十分・呼吸用保護具不使用・安全衛生教育不十分2006/07
シンナー(3501)鉄骨造り又は鉄骨鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒4名/有機溶剤/ 塗装の下請工事において、水性の塗料を用いて天井を吹付け塗装を行っていたが、塗装ののりが悪いため、元請への相談もなく、有機溶剤系の塗料を下地として吹付けていたところ、ばく露防止措置を講じないまま作業を行っていたもの。約2時間経過後に従事していた労働者4名全員がシンナー中毒になった。/作業主任者選任せず・関係事業者間の連絡調整不十分・呼吸用保護具不使用・換気不十分2006/07
クロロホルム(4709)その他の化学製品製造業/死亡1名/有機溶剤/ 医薬品原体の精製作業を事業主と被災労働者2名で行っていたが、屋内作業場から発せられる悪臭に近隣住民からの苦情が続いていたので、それに対処するために、窓や出入口を目張りし、排気装置も有効に稼働させず、呼吸用保護具も着用しないままで作業したもの。作業者2名とも中毒による意識不明となった。/管理監督者(被災者)の安全衛生に関する認識不十分・作業主任者選任せず・換気装置不適切・呼吸用保護具不使用2006/07
キシレン、エチルベンゼン等(4102)水産食料品製造業/中毒1名/有機溶剤/ 乾燥機の、バーナー部及び熱交換部の内部に、市内の取扱店から注文した耐熱塗料を塗る作業をしていたところ、有効な換気設備がなく、さらに適切な呼吸用保護具もなく、数分間作業をしたもの。/MSDS未入手・作業主任者選任せず・換気装置なし・有機ガス用防毒マスクなし2006/08
"シクロルヘキサン アセトン"(9801)卸売長・小売業 (9424)医療保険業/中毒6名/有機溶剤/ 病院内の柱補修作業のため、地下の両面テープ貼り付け部分清掃の後、塩ビシート貼りに伴い、接着力を増強するプライマー(シクロルヘキサン、アセトン等の混合物)を使用したもの。  当該作業所から約6~7m離れた受付事務室で受付及び会計事務をしていた事務員が有機溶剤中毒になった。/(原因物質発生事業場に係る原因)・作業主任者選任せず・換気措置不措置・呼吸用保護具不使用・部外者の立入禁止措置なし・関係事業者間の連絡調整不十分2006/08
クロロホルム等(6116)その他の各種製造業/中毒1名/有機溶剤/ 複写機・FAX機等の試作・サンプル用の感光ドラムに有機溶剤(クロロホルム等)含有の混合溶媒を塗布する作業を、各塗布槽フード制御風速が不十分な状態で、有機溶剤の蒸気の発散が相当量あるにもかかわらず、作業時に防毒マスクは未着用でおこなったもの。有機溶剤蒸気を吸入し中毒になった。/作業主任者職務不履行(作業方法、保護具使用状況の監視)・換気不十分・呼吸用保護具不使用・安全衛生教育不十分2006/08
アセトン(9416)労働者派遣業/中毒7名/有機溶剤/ 当初工程に入っていなかった新製品材料の金属板の表面を脱脂する作業を突如行うこととなり、アセトンを急遽入手し、バットに入れて作業台の縁においていたところ、バットと作業台の間に入れていたウエスを交換しようとしてバットが落下した。こぼれたアセトンを処理するため、手伝いにやってきた労働者と脱脂作業中の労働者が有機溶剤中毒になった。/MSDS非通知・作業主任者選任せず・換気不十分・事故時の待避措置不十分・呼吸用保護具配布不足・監督者間連絡調整不徹底・安全衛生教育不十分2006/08
トルエン(疑い)(9801)卸売業・小売業/中毒1名/有機溶剤/ 隣で営業する惣菜店の床工事が前日夜から当日朝にかけて行われたところ、当日朝店舗のカウンターの片付け等、開店準備を行っていたところ、途中から気分が悪くなって、病院で治療を受けた。/(被災者の所属事業場に起因する原因なし)2006/09
メチルエチルケトン(5709)その他の電気機械器具製造業/中毒11名/有機溶剤/ 基板の金メッキのムラをメチルエチルケトンで払拭するよう、当日急遽指示され、有機溶剤中毒防止対策のとられないままに作業したもの。/管理監督者の安全衛生に関する認識不十分・作業主任者選任せず・換気不十分・呼吸用保護具なし2006/10
スチレン(3702)ずい道の改修、復旧若しくは維持の事業又は推進工法による管の埋設事業/中毒3名/有機溶剤/ 破損した下水道管の補修のためのスチレン樹脂ライニング工事において、外側にスチレンを含有するライニング材が硬化した後、管路内に入りライニング材先端部の樹脂を切断したところ、ライニング材先端部の外側に滞留していたスチレンガスが流入したもの。/新規工法に係る作業計画不十分・呼吸用保護具不適切(防じんマスク着用) 作業主任者選任せず2006/11
トルエン(6115)塗装業/中毒1名/有機溶剤/ タンクの内壁に付着した油類の拭き取り作業のため、使用していたシンナーがタンクに残った状態のまま、換気装置もなく、有機ガス用防毒マスクを着用してタンク内に入り、ウエスで清掃作業を行ったところ、防毒マスクが破過し、シンナー中のトルエンを吸入したもの。/呼吸用保護具不適切(有機ガス用防毒マスク→送気マスク)・作業主任者選任せず・換気不十分2006/11
N,Nージメチルアセトアミド 等(6116)その他の各種製造業/中毒1名/有機溶剤/ コンテナ洗浄作業において、N,N-ジメチルアセトアミドを使用しタンク内面の洗浄作業及びラッカーシンナーを使用してのタンク内面仕上げ作業を行っていた被災者が、タンク内の強制換気を行わず作業を行っていたもの。/換気不十分・作業中に使用する化学物質の濃度測定せず・保護具不適切(有機ガス用防毒マスク→送気マスク、不浸透性の保護衣)2006/12
ジクロルメタン(2681)事務用機械器具製造業/中毒1名/有機溶剤/ 塗装前の製品を洗浄するための洗浄装置(逆流凝縮器付)の修理作業で、パッキンの締め付けの時、ねじが一緒に回らないように装置の内側から、ねじを押さえるため、被災者が装置の中に入って作業をしていたところ、送気マスクの備え付けがなく、着用していなかったため、装置の中に残っていたジクロルメタンの蒸気を吸い込み、中毒になった。/作業主任者指揮せず・送気マスクなし・非定常作業における作業標準未作成2006/12
アセトン(9416)労働者派遣業/中毒1名/有機溶剤/通風が不十分な屋内作業場で有機溶剤(アセトン、ブチルセロソルブ)をウエスに染み込ませて印刷用スクリーン版の拭き取り作業を行っていた。有機則第2条の適用除外になると管理者が判断し、局所排気装置等の設置がなされておらず、防毒マスクの着用指示を受けてはいたが、防じんマスクを着用して作業を行ったもの。/作業標準不徹底・作業主任者職務不適切(現場不在)・呼吸用保護具不適切(防じんマスク使用) 換気不十分・安全衛生教育不十分2006/12
ミネラルスピリット、石油ナフサ等鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造り家屋の建設事業(3501)/中毒1名/有機溶剤/共同調理場の屋外の新築工事において、ミネラルスピリットや石油ナフサを含有する塗料を外壁に吹付ける作業をしていたところ、呼吸用保護具を使用していなかったため、塗料中の有機溶剤を吸入し、有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/01
ジクロロメタンその他の電気機械器具製造業(5709)/死亡1名/有機溶剤/ジクロロメタンを洗浄液に用いた逆流凝縮器付きの自動洗浄装置を用いて行っていた金属製品の洗浄作業において、洗浄液交換作業時に配管の詰まりが発生したため、配管のカップリングをはずしたところ洗浄液が漏れ出した。被災者は、有機ガス用防毒マスクを使用していなかったため、大量の有機溶剤蒸気を吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/機器の点検不足・非定常作業の作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用2007/01
ミネラルスピリット等電子管又は半導体素子製造業(5705)/中毒1名/有機溶剤/プレスの自動加工作業において、使用していたミネラルスピリットから有機溶剤等が空気中に揮発し、ミネラルスピリットを吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気装置不備・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・安全衛生委員会で審議なし2007/01
スチレン繊維雑品製造業(4206)/中毒6名/有機溶剤/建物の改装工事において、既設の換気設備と仮設の排気装置を使って作業していたところ、換気設備と排気装置の排気口と空調設備の吸気口が近傍にあり、改装工事中に使用していた有機溶剤のガスが空調設備の吸気口を通して流入し、有機溶剤中毒となった。/換気設備等の設置場所不適切・関係事業者間の連絡調整不足2007/02
メチルエチルケトンその他の各種事業(9416)/中毒1名/有機溶剤/航空機部品の塗装作業において、メチルエチルケトンを使用して払しょくと塗装かすを取り除くという作業を行っていたところ、換気設備がなく、呼吸用保護具も未着用で作業を行ったため、有機溶剤中毒となった。/作業主任者職務不適切・換気設備未設置・呼吸用保護具未着用2007/02
トルエン、キシレン、メタノール、酢酸ブチル等その他の各種製造業(6116)/中毒1名/有機溶剤/塗装場において、ガスボンベに錆止め液と着色料を吹き付け、換気設備が設置されていない隣接の製品検査所で乾燥させる作業を繰り返し行っていたところ、有機溶剤中毒となった。作業者は有機溶剤用防毒マスクを着用していたが、同保護具は適切に管理されておらずもれたもの。/換気設備未設置・呼吸用保護具の管理不十分2007/02
メチルエチルケトンその他の各種事業(9416)/中毒1名/有機溶剤/航空機部品組立工場内において、メチルエチルケトンを染み込ませたウエスで航空機部品の脱脂洗浄作業を行っていたところ、呼吸用保護具を着用せず、局所排気装置等の有効な換気装置もなかったため、発散したメチルエチルケトンを吸入し有機溶剤中毒となった。/換気不十分・保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/03
トルエン、酢酸エチル、アセトン、酢酸イソブチル、1-ブタノール等その他の食料品製造業(4110)/中毒1名/有機溶剤/出荷場において、トラックに積込んだ商品の印字間違いをラッカーシンナーで消す作業を行ったところ、ラッカーシンナーに含有していた有機溶剤の蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/03
トルエン、コールタール等鋼船製造又は修理業(5901)/中毒3名/有機溶剤/船のタンク内おいて、有機溶剤含有塗料の吹き付け塗装作業を行っていたところ、換気装置や呼吸用保護具を使用していなかったため、吹き付け塗装作業で発生した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、作業主任者が選任されておらず、作業主任者の職務も実施されていなかった。/安全管理体制の未整備・作業主任者未選任・換気設備未設置・呼吸用保護具未着用2007/03
有機溶剤その他の各種製造業(6116)/中毒1名/有機溶剤/釣竿製造作業において、塗装前に行うマスキング作業に従事していたところ、同一作業場内で使用していた有機溶剤を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分・呼吸用保護具未着用2007/03
有機溶剤医療機械器具製造業(6003)/中毒1名/有機溶剤/局所排気装置のない屋内作業場において、印刷機で部品に指示線を印刷する作業を行っていたところ、防毒マスクの吸収缶が破過して、印刷用インキ及びその希釈剤に含有されていた有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具の管理不十分2007/05
ミネラルスピリット製鉄業(5001)/中毒1名/有機溶剤/作業場において、塗料とミネラルスピリットを混合した塗料で、手すりの刷毛塗り塗装を行っていたところ、急性有機溶剤中毒となった。作業者は保護具を適切に着用していなかった。/保護具の不適切な使用・安全衛生教育不十分2007/06
テトラクロルエチレンその他の金属材料品製造業(5204)/中毒1名/有機溶剤/アルミニウム製コンデンサーケースの全自動洗浄装置の部品交換作業において、作業員の着用していた防毒マスクの吸収缶の破過時間が経過し、有機溶剤の蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具の管理不十分2007/06
トルエン等鋼船製造又は修理業(5901)/中毒1名/有機溶剤/塗装工場のタンク内において全体換気装置を設置し、半面型の防毒マスクを着用して内面塗装作業を行っていたところ、タンク内の開口率が非常に狭く、タンク内に塗料から発生した有機溶剤蒸気が充満し、使用していた防毒マスクが有機溶剤濃度が推定0.1%超の環境下では使用不可であったために、防毒マスクの吸収缶が短時間で破過し、有機溶剤蒸気を吸入して急性有機溶剤中毒となった。/換気不十分・不適切な呼吸用保護具の使用2007/06
トリクロルエチレンその他の各種製造業(6116)/中毒1名/有機溶剤/自動洗浄機の蒸留槽において、洗浄剤(トリクロルエチレン)の廃液を抜く作業をピット内で行ったところ、蒸留槽に充満していた溶剤の蒸気を吸い込んで有機溶剤中毒になった。なお、ピット内は全体換気装置で換気していたが、作業者は呼吸用保護具を使用していなかった。/不適切な保護具の着用・作業主任者の職務不履行・安全管理体制の不備2007/06
トルエン等その他の各種事業(9416)/中毒1名/有機溶剤/機械加工作業場において、電機チェーンブロック用のローター部品の表面加工としてトルエン等含有塗料の塗布作業中に、排気ダクトが接続されていない局所排気装置を使用し ,また防毒マスクを着用しないで作業に従事していたため、還流した有機溶剤蒸気を吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/不適切な換気設備の使用・呼吸用保護具未着用2007/07
トルエン医薬品製造業(4707)/薬傷3名/有機溶剤/医薬品の中間体を製造する工程において、医薬品原料のトルエン溶液を計量槽の底部から窒素ガスを供給して攪拌していたが、計量槽の圧力弁を開けておくところを閉じていたため、計量槽内の圧力が上昇してトルエン溶液が窒素ガス配管へ逆流した。このため、窒素ガス配管内のトルエン溶液の回収を行っていた作業員が薬傷を負った。/非定常作業の作業標準の不徹底・保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/07
トルエン原動機製造業(5601)/中毒1名/有機溶剤/前日に塗装を終了したコンテナ貨物船の船底部の海水用タンク内部において、海水を給排水させる部品を配管のフランジ゛に取り付ける作業中、呼吸用保護具を使用していなかったため、気化したトルエン等を含有する有機溶剤ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用2007/08
キシレン海面において定置網を用いて行う漁業(1201)/中毒1名/有機溶剤/魚網用の防汚剤(キシレン60%含有)を用いて行う魚網の網染め作業において、呼吸用保護具を着用していなかったため、防汚剤から発散したキシレン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/08
クロロホルム有機工業製品製造業(4703)/中毒1名/有機溶剤/化学薬品保管場所において、保管していたドラム缶から液が漏れていたため、他のドラム缶を移動させたところ、そのドラム缶が破損し、ドラム缶の中の液が漏れ、漏れた液から発生したクロロホルムガスを吸入し、クロロホルム中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用2007/08
キシレン、シクロヘキサノンその他の各種事業(9416)/中毒1名/有機溶剤/真空蒸溜連続回収装置において回収した再生液(キシレン及びシクロヘキサノン溶液)を回収タンクから缶に移し替える作業を行っていたところ、着用していた防毒マスクの破過時間を超えた吸収缶を使用していたため、有機溶剤を蒸気を吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具の管理不十分2007/09
メタノールその他の各種建設事業(3718)/薬傷3名/有機溶剤/槽と槽を結ぶ配管の解体作業において、配管内に残留していたメタノールを反応槽に戻そうとバルブを開けたところ、反応槽内の圧力が大気圧より高かったため、配管内のメタノールが逆流し、別の槽上部のバルブから噴き出し、付近で養生シートの設置作業をしていた作業者の目に入り、薬傷を負った。/作業標準の不徹底・安全衛生教育不十分2007/09
トルエン、コールタール等鋼船製造又は修理業(5901)/中毒1名/有機溶剤/ドックに係留していた修繕船のタンクの内部において、床面の塗装作業を換気装置を設置せずに、呼吸用保護具を着用しないで作業を行ったため、塗料からの有機溶剤ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気装置未設置・呼吸用保護具未着用2007/09
テトラクロルエチレン電気めっき業(5502)/中毒1名/有機溶剤/航空機のめっき部品に有機溶剤を含有するマスキング剤でマスキングする作業において、マスキング剤のテトラクロルエチレン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/不適切な換気設備の使用・呼吸用保護具未着用2007/09
ヘプタン等その他の各種建設事業(3718)/中毒4名/有機溶剤/発電所のタービンのクロスオーバー管内溶接部の浸透探傷試験において、浸透液を洗浄液で拭いていたところ、管内に残留していたヘプタンを吸入し、ヘプタンを吸入し中毒となった。救助に行った者も同様にヘプタンを吸入し、有機溶剤中毒となった。/非定常作業の作業標準の不徹底・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/10
N,N-ジメチルホルムアミドその他の石油製品又は石炭製品製造業(4716)/中毒3名/有機溶剤/プラスチック製品工場において、電子機器用フレキシブルプリント基板の製造のため、N,N-ジメチルホルムアミドで洗浄作業を行ったところ、有機溶剤が皮膚から体内に侵入し、有機溶剤中毒となった/不適切な保護具の使用・安全衛生教育不十分2007/10
ラッカーシンナー(トルエン、酢酸エチル等)野菜かん詰、果実かん詰 その他の農産保存食料品製造業(4103)/中毒1名/有機溶剤/選別室のベルトコンベヤーに流れる枝豆の選別作業において、仕切り用ビニールカーテンの破れている箇所にラッカーシンナーを霧吹きで吹きかけて水とばしをしてテープを貼る補修作業を行ったところ、選別作業者がラッカーシンナー中の有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準の未作成・安全衛生教育不十分2007/10
トリクロルエチレン民生用電気機械器具製造業(5702)/中毒・薬傷2名/有機溶剤/脱脂洗浄装置のトリクロルエチレン槽において、槽内に落下した製品及び部品を回収するため、槽内に入って作業を行っていところ、トリクロルエチレン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。同時に足が槽内の高温のトリクロルエチレンに浸漬し、化学熱傷となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・保護具未着用2008/01
有機溶剤発電用、送電用、配電用又は産業用電気機械(5701)/中毒1名/有機溶剤/製品のメッキ不良箇所の補修作業において、スプレー缶に入った第2種有機溶剤を含有する塗料を吹き付け、補修作業を行っていたところ、有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具の未着用2008/01
ジクロロメタンその他の金属製品製造業(5411)/中毒1名/有機溶剤/アルミダイカスト部品の含浸作業において、硬化槽に水を補給していた際、硬化槽の本体と蓋の隙間からジクロロメタン蒸気が漏れたため、硬化槽の給水用配管のバルブを閉めたところ、ジクロロメタン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/02
有機溶剤清掃業(9101)/中毒1名/有機溶剤/貯蔵タンクの清掃作業において、バキューム車のバキュームパイプを使用してタンク内に残っている廃液を抜き取る際、バキュームパイプの吸引状態が悪くなったため、タンク内に入り、はしご上でスコップで廃液をかき混ぜていたところ、有機溶剤ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。/設備の点検不十分・作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用2008/02
キシレン有機工業製品製造業(4703)/中毒1名/有機溶剤/工場内において、製品に付いた汚れをキシレンを付けたウエスで拭き取っていたところ、キシレン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、作業時に防じんマスクを使用していた。/換気設備未設置・呼吸用保護具の不適切・安全衛生教育不十分2008/02
トルエン、キシレンその他の設備工事業(3801)/中毒1名/有機溶剤/住宅の浴室において、キシレンとトルエンを含有する塗料を使用して天井や壁の塗装作業を行っていたところ、有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/03
トリクロルエチレンその他の金属製品製造業(5411)/中毒1名/有機溶剤/脱脂洗浄槽の清掃作業において、洗浄槽からトリクロルエチレンを排出後、槽の汚れを除去するために槽内に入ったところ、洗浄槽からトリクロルエチレン蒸気が完全に排出されていない状態で、呼吸用保護具を使用せずに作業を行ったことから、槽内に残っていたトリクロルエチレン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/03
ジクロルメタンその他の金属製品製造業(5411)/中毒1名/有機溶剤/小型発電機の洗浄装置の点検作業において、ピット内の水集積箇所に溜まっていた水を抜き取ろうとピット内に入ったところ、ジクロルメタン蒸気がピット内に充満しており、ジクロルメタン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/設備の事前点検不足・安全衛生教育不十分2008/03
有機溶剤その他の各種建設事業(3718)/薬傷14名/有機溶剤/高速道路において、大型トラックの衝突事故が発生し、積荷の有機溶剤等を含む薬品が漏洩した。このため、漏洩した薬品に砂及び中和剤を散布しながら回収・洗浄作業を行ったところ、薬傷を負った。/作業標準不徹底・保護具の未着用2008/03
スチレンその他の各種建設事業(3718)/中毒1名/有機溶剤/工事現場において、プライマー塗料を一斗缶からバケツへの小分け作業及び受け渡し作業を行っていたところ、プライマー塗料から発散したスチレンガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気設備未設置・安全衛生教育不十分2008/03
ジクロルメタン自動車製造業(5801)/中毒1名/有機溶剤/プレス作業場において、ジクロルメタンで部品の洗浄作業を行っていたところ、作業が局所排気装置等の換気設備がない場所で行われたため、洗浄作業により発生した有機溶剤蒸気を吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/換気設備未設置・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2008/03
ジクロルメタン清掃業(9101)/中毒1名/有機溶剤/脱脂槽の清掃作業において、槽からジクロルメタンを抜き取った後、槽の開口面を開放し、槽内を排風機で換気し、防毒マスクを着用して槽内に入り、槽の底部の残渣をスコップで除去する作業を行っていたところ、槽内に残留していたジクロルメタン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具の点検・管理不足2008/03
イソプロピルアルコール可塑物製品製造業(6104)/中毒5名/有機溶剤/仕掛品倉庫において、化粧品容器の蓋に付着している油脂等の汚れをイソプロピルアルコールで拭き取る作業をしていたところ、イソプロピルアルコール蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具の未着用2008/04
イソプロピルアルコール電子管又は半導体素子製造業(5705)/火災(被災5名)/有機溶剤/プリント基板の自動半田装置において、コンベアの搬送爪等に付着したフラックス等を除去するため、イソプロピルアルコールとLPGガスを含有するスプレー缶式のクリーナーを吹付けてウエスで拭き取っていたところ、自動半田装置の電子回路から発生した火花がイソプロピルアルコール蒸気とLPGガスに引火し、排気ダクトの内部が延焼した。/危険有害性の認識不足2008/04
トルエン卸売業・小売業(9801)/中毒1名/有機溶剤/塗料調合室において、塗料の調色作業に使用した道具をラッカーシンナー(トルエン含有)で洗浄していたところ、調合室の窓及びドアが全て閉まっており、局所排気装置も稼働していない状態で作業を行っていたため、トルエン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2008/05
イソプロピルアルコールその他の電気機械器具製造業(5709)/中毒(不明)/有機溶剤/電子部品のエッチング作業において、イソプロピルアルコールを含むヨードカリ系の廃液を誤って硝酸系廃液の入ったプラスチック容器に入れ、ふたを閉めたところ、容器が破裂し、イソプロピルアルコール等が作業場内に拡散し、イソプロピルアルコール蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2008/06
ジクロルメタン鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業(3501)/中毒1名/有機溶剤/事務所トイレのクッションフロア裏打ち層の剥離作業において、剥離剤(ジクロルメタン89-90%、メタノール5-10%含有)を使用して、剥離作業を行っていたところ、有機溶剤ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、トイレの窓は開放されており、出入口の扉は閉まっていた。全体換気装置は停止し、呼吸用保護具も着用していなかった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/07
有機溶剤金属加工機械製造業(5604)/中毒1名/有機溶剤/製品の穴あけ及びバリ取り作業において、製品の切削油を除去するため、有機溶剤をウエスにつけて払拭する作業をしていたところ、有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具の未着用2008/07
イソプロピルアルコールその他の電気機械器具製造業(5709)/中毒1名/有機溶剤/洗浄槽の洗浄液交換作業において、洗浄液を抜き取った後に、洗浄槽の底に溜まったはんだのカスを取り除くために洗浄槽内に入って抜き取り作業に行っていたところ、洗浄液のイソプロピルアルコール蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具の未着用2008/08
ジクロルメタンその他の建築事業(3506)/中毒2名/有機溶剤/住宅改修工事の半地下構造の吹抜部において、剥離剤(ジクロルメタン82%、メタノール5%未満含有)を使用して、外壁塗装の剥離作業を行っていたところ、半地下構造の吹抜部に充満した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。作業場所に換気装置はなく、呼吸用保護具も未着用であった。/換気設備未設置・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/09
有機溶剤配管工事用附属品製造業(5403)/中毒1名/有機溶剤/鋼管の曲げ加工において、鋼管に付着したウレタンゴムの汚れを取り除くため、ウエスにシンナーを染み込ませ、鋼管内に入り、除去作業を行っていたところ、有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具の未着用2008/09
有機溶剤工作物の塗装工事業(3801)/中毒1名/有機溶剤/窓と出入口以外に開口部がない浴室において、出入口を閉め切った状態で浴室壁面の塗装作業を行っていたところ、呼吸保護具を着用せずに作業を行ったため、有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/09
有機溶剤その他の設備工事業(3801)/中毒1名/有機溶剤/受水槽の給水管のボールタップの交換作業において、受水槽の内部に入って給水管ガラスマットを有機溶剤を含む樹脂で固める作業を行っていたところ、送気マスク等の呼吸用保護具を着用せずに作業を行ったため、発生した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2008/09
トルエン医薬品製造業(4707)/中毒1名/有機溶剤/反応釜への原料投入作業において、原料入りのビニール袋を釜内に落としたため、ビニール袋を除去するため、防毒マスクを着用して釜内へ入ったところ、吸収缶の破過時間を超えて立ち入ったため、釜内に充満していた高濃度のトルエン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/呼吸用保護具の点検不足・安全衛生教育不十分2008/11
ガソリン自動車製造業(5801)/中毒1名/有機溶剤/自動車整備工場のタンクローリー車の修理作業において、ガソリンを入れていたタンク内に設置されている検尺棒のカバーを取り外すため、単独でタンク内に入ったところ、タンク内に残存していたガソリン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。これに気付き、救出にタンク内に入った者も同様にガソリン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用・緊急対応マニュアルの未整備2009/01
ミネラルスピリットその他の輸送用機械器具製造業(5805)/中毒1名/有機溶剤/工場において、ミネラルスピリットを含有する合成樹脂塗料を使用して鉄製パイプレットの刷毛塗り塗装作業を行っていたところ、塗料から発散した有機溶剤蒸気を吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具の未着用2009/02
有機溶剤鋼製船舶造修理業(5901)/中毒1名/有機溶剤/自動車運搬船の艤装工事において、エンジンルームベントトランク(換気シャフト)内部の塗装作業を行っていたところ、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/03
ジクロルメタン有機工業製品製造業(4703)/中毒1名/有機溶剤/ジクロルメタン(別名:塩化メチレン)を溶媒として作った高分子液をパウダー状にする工程において、造粒槽上部に付着したパウダーを高圧水で洗浄する際、除去状況が見づらいため、のぞき窓を開け、顔を近づけたところ、ジクロルメタン(別名:塩化メチレン)ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、防毒マスクを着用していた。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・呼吸用保護具の管理不十分2009/03
ジクロルメタン、メタノール自動車・同付属製品製造業(5801、5805)/中毒1名/有機溶剤/工場の区画ラインを消す等の床面の清掃作業において、床面にこびり付いた汚れをジクロルメタン及びメタノールを含有した塗膜剥離剤で除去する作業を行っていたところ、除去作業で発散した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具の未着用2009/03
トルエン有機工業製品製造業(4703)/中毒、薬傷1名/有機溶剤/ろ過室において、回転式ろ過機の内部に入り、ろ過機の内側に付着したトルエン含有物をちりとりで回収していたところ、ろ過機内に充満していたトルエン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。同時に、背部、臀部及び両肘にトルエンが付着し、薬傷を負った。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用・化学防護服の未着用2009/04
ジクロルメタン塗装業(6115)/中毒3名/有機溶剤/金属製貯蔵タンクにおいて、内面の洗浄作業でタンク内部に入り、ジクロルメタンを主成分とする洗浄剤でブラシ洗浄していたところ、発散したジクロルメタン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、タンク内はマンホールから送風機2台により送・排気が行われ、作業者は有機ガス用の防毒マスクを着用していた。/換気不十分・呼吸用保護具の点検・管理不足2009/04
有機溶剤ビルの総合的な管理等の事業(9301)/中毒1名/有機溶剤/マンションにおいて、管理人専用トイレに入ったところ、トイレ内に長年放置されていた有機溶剤が、腐食した鉄製容器から漏れ出し、有機溶剤蒸気を吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/保管・管理の不備2009/04
1,2-ジクロルエタンその他の建築事業(3506)/中毒1名/有機溶剤/化学設備の点検工事において、クーラーの高圧水洗作業を行っていたところ、熱交換チューブから発散した1,2-ジクロルエタン、塩化ビニル、塩化水素の蒸気を吸入し、中毒となった。/作業連絡の不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/05
有機溶剤事務用機械器具製造業(6007)/中毒1名/有機溶剤/倉庫壁面の補修工事において、ステンレス鋼板を壁にビス留めし、有機溶剤含有塗料で塗装作業を行っていたところ、発散した有機溶剤ガスを吸入し、急性有機溶剤中毒となった。/換気が不十分・呼吸用保護具の未着用2009/05
テトラヒドロフラン医薬品製造業(4707)/中毒3名/有機溶剤/医薬品の中間体を製造する工程において、水酸化ナトリウム、流動パラフィン、テトラヒドロフラン、ギ酸エチル、3,3-ジエトキシプロピオン酸エチル及びテトラヒドロフランの混合溶液を反応器に投入・攪拌した。その後、25℃まで昇温させたところ、反応器のエアー抜き配管が外れ、反応器に投入していたテトラヒドロフランが水素ガスとともに噴き出し、噴き出したテトラヒドロフランガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底2009/05
有機溶剤可塑物製品製造業(6104)/中毒1名/有機溶剤/塗装設備の作業開始前点検において、プッシュプル型換気装置のスクラバーの水吸込口にスラッジが詰まっていたため、換気装置を停止し、スクラバーの点検口を開け、スラッジを取り除いていたところ、当該作業が行われていることを知らなかった者が、塗装ロボットで塗料を噴霧させたことから、発散した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/作業標準不徹底・設備の点検不足・作業連絡の不徹底2009/05
トルエン可塑物製品製造業(6104)/中毒1名/有機溶剤/ペレット製造ラインにおいて、タンブラー内部に付着した前工程の顔料等を除去清掃するため、タンブラー内部に入り、シンナーを浸透させたウエスで内面をふき取っていたとところ、トルエン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具の未着用2009/07
キシレンその他の化学製品製造業(4709)/薬傷3名/有機溶剤/プラント内の多管式熱交換器の改修工事において、下部のフランジを取り外そうとしたところ、内部に残留していたキシレンが噴出し、薬傷を負った。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/07
アセトン研究又は調査の事業(9426)/薬傷、中毒4名/有機溶剤/分析室において、局所排気装置内で金属分析を行うため、三角フラスコに試料を入れ、酢酸メチルを添加し、続いて臭素を攪拌しながら少しずつ添加するところ、誤って酢酸メチルの替わりにアセトンを添加したため、アセトンと臭素が激しく反応し、三角フラスコが割れ、薬品が顔等に飛散し、薬傷を負った。また、反応で生成したブロモアセトン等のガスにより、中毒となった。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足・呼吸用保護具の未着用2009/08
有機溶剤鋼製船舶造修理業(5901)/中毒1名/有機溶剤/造船所のブラスト・塗装工場において、船体ブロックの塗装作業を行っていたところ、塗装作業で発散した高濃度の有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、塗装工場に換気設備はなく、作業者はエアラインマスクを着用していた。また、有機溶剤作業主任者は選任されていなかった。/呼吸用保護具の点検不足・有機溶剤作業主任者未選任2009/08
有機溶剤その他の設備工事業(3801)/中毒、薬傷1名/有機溶剤/風呂場の壁面塗装工事において、塗装面の剥離作業を行う際、手持ちローラーにラッカーシンナー(有機溶剤含有)を付け、壁面に塗布しながら作業を行っていたところ、発散した有機溶剤ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。また、衣服に付着したシンナーにより化学熱傷を起こした。/換気不十分・呼吸用保護具の未着用2009/09
有機溶剤その他の建築事業(3506)/中毒1名/有機溶剤/最終沈殿施設の地下において、有機溶剤含有のエポキシ樹脂塗料で配管のハケ塗り作業を行っていたところ、作業で発散した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。地下には、給気送付機と排気送風機が1台ずつ設置されていた。/換気不十分・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2009/09
トルエン、酢酸エチル建築物の新設に伴う電気の設備工事業(3507)/中毒1名/有機溶剤/融雪槽の製造工場において、ウレタン塗膜防水剤用の下地材(トルエン35%、酢酸エチル30~40%未満含有)を使用して、開放面を上向きにしたコンクリート製の融雪槽内部に入り塗装作業を行っていたところ、発散した有機溶剤ガスを吸入し、有機溶剤中毒となった。換気設備はなく、着用していた呼吸用保護具は使い捨て式簡易防じんマスクであった。/換気不十分・不適切な呼吸用保護具の着用・安全衛生教育不十分2009/10
キシレンその他の化学製品製造業(4709)/中毒1名/有機溶剤/練込粒剤製造工場において、誤って流出させたキシレンの除去作業をしていたところ、キシレン蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。/換気不十分・緊急対応マニュアル未整備2009/11
トルエン、アセトン有機工業製品製造業(4703)/中毒1名/有機溶剤/テントハウスにおいて、樹脂の攪拌混合に用いたニーダーをトルエン、アセトン含有の有機溶剤で洗浄していたところ、洗浄作業で発散した有機溶剤蒸気を吸入し、有機溶剤中毒となった。なお、作業者は有機ガス用防毒マスク等呼吸用保護具を使用していなかった。/換気不十分・呼吸用保護具の未着用2009/11
ジクロルメタンその他の各種製造業/中毒1名/有機溶剤/製造工程の焼結作業において、離型材としてジクロルメタンを41%含有する内容物の入ったスプレー缶を用いて塗布する作業に従事していたところ、有機溶剤を吸い込み、急性気管支炎となった。/危険有害性の認識不足・換気設備未設置・呼吸用保護具未着用2010/01
有機溶剤その他の各種事業/中毒1名/有機溶剤/倉庫内において、刷毛を使い手作業でゴム系溶剤型接着剤(ノルマルヘキサン、酢酸エチル、アセトン含有)を化粧板とベニヤ板に塗布する接着作業を行っていたところ、有機ガス用防毒マスクを着用していなかったため有機溶剤蒸気を吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具未着用2010/04
有機溶剤一般産業用機械装置製造業/中毒2名/有機溶剤/3日前にパイプダクト床面の塗装が行われた場所において、バラスト水等を調整するシステムの調整作業を行っていたところ、有機溶剤蒸気を吸い込み中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具未着用2010/04
トルエンその他の化学製品製造業/中毒1名/有機溶剤/トルエンおよび1-ブタノール等を原料として反応および遠心分離させて樹脂改質剤の中間体を製造する工程において、遠心分離後に遠心分離機上部のバスケットの蓋を開け、有機溶剤用防毒マスクを着用し、片腕を入れてへらでバスケット内の中間体のかきとり作業を行っていたところ、マスクの面体と顔面との間に生じた隙間から有機溶剤蒸気を吸い込み、中毒症状を起こし、意識を失った。/換気設備未設置・安全衛生教育不十分2010/05
オルト-ジクロルベンゼン、クレゾール飲料製造業/中毒1名/有機溶剤/回収されたビンの分別作業を行っていたところ、ティッシュで栓がされた異臭を放つビール瓶の中にクレゾールおよびオルト-ジクロルベンゼンが入っていたため、中の液体が指先に付着した労働者をはじめとする4名が不調を訴え、急性薬物中毒となった。/換気不十分・保護具未着用・非定常作業時作業標準未整備2010/05
有機溶剤一般産業用機械装置製造業/中毒1名/有機溶剤/事業場の表面処理棟において鉄骨の錆補修作業を行っていたところ、換気のために塗装場所付近の窓は開けられていたが、工場内の局所排気装置の吸気等の影響で当該窓からは有機溶剤を含む空気が流入したため、これを吸い込み、嘔吐感、動悸の急性有機溶剤中毒症状が現れた。/危険有害性の認識不足・設備の管理不足2010/05
トルエン金属加工機械製造業/中毒1名/有機溶剤/事業場内駐車場に仮置きされた貯水槽内部において、トルエン等含有の錆び止め塗料を塗っていたところ、換気せず、呼吸用保護具も着用しないで作業を行ったため、有機溶剤中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気設備未設置・呼吸用保護具未着用2010/06
廃油研究または調査の事業/中毒1名/有機溶剤/真空ポンプのオイルを交換するために廃油を入れていた一斗缶から、漏れたオイルを新聞紙でふき取る作業を行ったところ、激しい目まい等が生じた。/危険有害性の認識不足・換気不十分2010/07
トリクロルエチレン各種金属の打抜き、紋抜きまたは塑形の事業/中毒1名/有機溶剤/プレス加工された金属部品をトリクロルエチレンが入っている超音波洗浄装置で脱脂した後、バリ取りをする作業に従事していたところ、トリクロルエチレンによる末梢神経障害を発症した。/危険有害性の認識不足・設備の管理不足・安全衛生教育不十分2010/07
シンナー建築物の新設に伴う設備工事業/中毒1名/有機溶剤/屋根塗装工事において、第3種有機溶剤を含む塗料を屋根に塗布していたところ、有機溶剤蒸気を吸い込んだため、休憩後に塗料を補充しはしごで屋根に登る際、意識がもうろうとして地面に転落した。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2010/08
ブチルセロソルブ、塩化アリル無機工業製品製造業/中毒5名/有機溶剤/建屋内で廃液、廃材等の産業廃棄物前処理作業を行っていたところ、気密性の高いゴーグル形状ではない保護眼鏡を使用していた労働者が、廃液に含有していたエチレングリコールモノ-ノルマル-ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)および塩化アリルの蒸気にばく露し、目に痛みを覚えた。/危険有害性の認識不足・換気不十分・安全衛生教育不十分2010/09
ガソリン金属加工機械製造業/死亡1名/有機溶剤/300t油圧プレス機械の搬出後のピットを清掃していたところ、換気が不十分な状態でピット内の汚れを取るためガソリンを使用したため、ピット内にその蒸気が滞留し、労働者が酸素欠乏空気を吸入して、ピット内で倒れ死亡した。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具未着用2010/11
有機溶剤建設設備工事業/死亡1名、中毒1名/有機溶剤/社会福祉施設のスプリンクラー設備設置工事において、新設するポンプ室地下貯水槽(2.3m×2.8m×深さ最大2.93m)の内壁の防水塗装作業を2名で行っていたところ、塗料に含有していた有機溶剤を吸入、意識不明の状態となって1名が死亡した。/呼吸用保護具未着用・設備・機器の点検不足2011/02
有機溶剤卸売・小売業/中毒1名/有機溶剤/産業用容器のリサイクル販売の事業場で、ステンレス容器の出荷直前の検査で、インクの汚れを認めたため、酢酸エチルを含ませたウェスを持ってコンテナ内に入り払しょく作業を開始したところ有機溶剤を吸入し、意識を失い中毒となった。/呼吸用保護具未着用2011/02
有機溶剤その他事業/中毒27名/有機溶剤/複合商業施設内にある飲食店の内装工事を、有機溶剤含有の接着剤及びシンナーを用いて作業を行っていたところ、建屋内の他の事業場の労働者27名が頭痛、吐き気、めまい等の症状を訴えた。/換気不十分・壁のすき間等からの蒸気の漏えい2011/02
有機溶剤その他の設備事業/中毒1名/有機溶剤/工場の排水処理の最終放流槽(円筒形タンク(上面全開放):深さ3m、内径2m)の内部の塗装作業で、塗料補充による作業中断後、塗り残しを手直しするため防毒マスクを着用せず、送風機による換気もせずにタンク内に入り、有機溶剤を吸入し中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2011/05
有機溶剤既設建築物設備工事業 3801/中毒1名/有機溶剤/戸建て住宅(3LDK)の補修作業において、2階洋室の床、扉枠および1階リビング扉枠の補修作業を行っていたところ、シンナー(トルエン、酢酸エチル等含有)の容器を倒してこぼしてしまい、これを吸引し、中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・作業主任者の未選任2011/06
アルコール類派遣業 9121/中毒1名/有機溶剤/派遣労働者が、派遣先の太陽電池パネル製造の工場で、太陽電池パネルの汚れの除去・接着作業に従事していた。シリコン樹脂を塗布する塗布機の調子が悪かったため洗浄液(主成分エタノール、他にn-プロピルアルコール、イソプロピルアルコールを含有)を使用して清掃を行ったところ、ふらつき、意識障害を起こし、医療機関に搬送された。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2011/06
ジクロロメタンその他の金属製品製造業又は金属加工業 5411/中毒1名/有機溶剤/ネジの焼入れ、焼戻しを行う工場内において、バスケットに入れた製品を、ジクロロメタンの洗浄槽に出し入れする作業を行っていたところ、洗浄槽から発散し加熱されたジクロロメタンの蒸気を吸入し、中毒となった。/呼吸用保護具未着用・作業標準未遵守2011/08
有機溶剤武器製造業 5609/中毒1名/有機溶剤/猟銃の部品を塗装する塗装ブース内において、局所排気装置から離れた場所で塗料の調合を行った後、塗装する部品を所定の場所へ取り付け中、有機溶剤を吸い込み、頭痛、吐き気を催し、急性中毒と診断された。/呼吸用保護具未着用・換気不十分2011/08
ガソリン燃料小売業 9801/中毒1名/有機溶剤/ガソリンスタンドの自動車整備場のピットにおいて、誤って給油されたガソリンを、事業主がディーゼルトラックの燃料タンクから抜き取っていたところ、ピット内で意識を失った。これを救出しようとした作業者も、意識を失った。/換気不十分・呼吸用保護具未着用2011/08
メタノールその他金属製品製造業又は金属化工業/中毒1名/有機溶剤/真鍮(黄銅)の金属板をレーザー加工機で切断するため両面にノンドロス液(メチルアルコール含有)を塗布する作業を約6時間行っていたところ、気分が悪くなり目の奥の痛みを生じて急性メチルアルコール中毒と診断され、加療後も視機能障害が残存した。/換気不十分・適切な保護具未着用2011/09
有機溶剤、スチレンその他の事業/中毒3名/有機溶剤/防水工事中の作業者が、残った材料(防水剤と硬化剤を混ぜ合わせた硬化前のもの)の入った手缶をビニールで蓋をしてエレベーター内や施設内を持ち歩いたため、手缶内で材料の硬化が始まり反応熱により異臭等が発生した。施設内の他の労働者3名が体調不良を訴え、有機溶剤中毒となった。/危険有害性の認識不足・2011/09
アセトン計量器、測定器又は試験器製造業 6001/中毒5名/有機溶剤/工場棟入口近くの有機溶剤置場において、灯油用の手動ポンプを使用して、アセトンを18L缶からプラスチック製500ml容器への小分け作業を行っていたところ、上司に呼ばれ灯油ポンプの開閉栓を開けたまま注入場所を離れたところ、床上には、約2Lのアセトンがこぼれ、屋内にアセトンが発散した状態となった。アセトンを拭き取った作業者と付近の作業者の5名が、その後喉の痛み等を訴え中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2011/10
ノルマルヘプタン及びフッ素樹脂前各項に該当しない事業 9416/中毒1名/有機溶剤/工場内にて洗車作業中、隣の作業スペースで行っていたオープンカーのホロに防水剤(ノルマルヘプタン、アセトン、フッ素樹脂含有)を塗布する作業で発生したミストが工場内に対流したため、これを吸入して、喉の痛み、悪寒、胸苦しさなどの症状が出て肺水腫と診断された。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2011/11
有機溶剤その他の電気機械器具製造業/中毒4名/有機溶剤/電子基板のコーティング槽の管理において、パッキンが適正に装着されないまま機械の循環操作を行ったため、コーティング槽内のコーティング剤が床面に漏えいした。これにより発散した有機溶剤や、除去作業に使用したノルマルヘキサンが、換気のため窓を開けたときに、風下に拡散し、作業者4名が体調不良を訴えた。/設備の管理不十分・換気不十分・危険有害性の認識不足2011/11
酢酸エチルその他の建築事業 3506/中毒3名/有機溶剤/工場の地下タンクの改修工事終了後、酢酸エチルを供給するためのノンシールポンプの試運転を行っていた。改修工事の作業者1名が当該ポンプの吸水口より呼び水を注ぎ込むため、吸水口を開け覗き込んだところ、作業者間の連絡調整ミスによりノンシールポンプが起動し、酢酸エチル2~3Lが給水口から飛び出し、改修工事の作業者へ飛来し、被災した。/適切な保護具未着用・危険有害性の認識不足2011/12
ジクロルメタン民生用電気機械器具製造業/中毒1名/有機溶剤/汎用モーターの端子キャップ等の油等の汚れを自動洗浄および乾燥する工程において、自動洗浄槽および乾燥室がユニットになった設備の外で、端子キャップを当該設備に自動搬送する設備に取り付けられたハンガーにかけていた。有機溶剤等を洗浄槽に自動供給するためのポンプのスイッチが切られていたため、洗浄槽の中が空焚き状態となり、洗浄槽内に沈殿していた有機溶剤等が蒸発し、蒸気を吸引し中毒となった。/設備の点検不足・作業標準不徹底・警報装置設定不十分2012/02
有機溶剤(クロロホルム、テトラヒドロフラン)その他の事業/中毒1名/有機溶剤/被災者は平成8年からプリンタードラム製造業務として、テトラヒドロフランを使用する有機溶剤業務、クロロホルムを移し替える業務を、局所排気装置が設置されていない場所で行っていた。2ヵ月後の有機溶剤特殊健康診断、その後の再検査ともに、肝機能の異常数値が認められ、入院。入院時の肝機能検査(血液検査)で異常が認められた。/換気不十分・保護具着用不徹底・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/03
有機溶剤(ヘキサン、シクロヘキサン)ビルの総合的な管理等の事業/中毒2名/有機溶剤/中学校の化学教室内の夜間清掃作業において、シンクに水を流したところ、室内にいた作業者2名が異臭を感じ、自ら退出後病院に搬送された。同化学教室では、作業の2日前にシンクに有機溶剤を廃棄しており、排水口から逆流した有機溶剤の蒸気を吸引したものと推測される。/危険有害性の認識不足・作業標準未整備2012/04
有機溶剤自動車・同付属品製造業/中毒1名/有機溶剤/自動車用の部品であるべゼル(車内の室内灯のカバー)へタンポ印刷機という装置を用いて印刷作業を行っていたところ、作業中に激しい頭痛と嘔吐感を訴え、その後、廊下で意識を失った。/換気不十分・作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用2012/09
有機溶剤木造、れんが造り、石造り、ブロック造り等の家屋の建設業/中毒1名/有機溶剤/テナント工事にてコンプレッサースプレーガンで棚に塗料を吹付け作業中、付近で作業中の作業者が揮発した有機溶剤の蒸気を吸引し、呼吸困難となったもの。通風の不十分な屋内作業場で、換気は行われず、有機ガス用防毒マスクを使用していなかった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/10
キシレン医療保健業/中毒1名/有機溶剤/朝出勤した際に再生溶剤貯留タンクの蛇口からキシレンが漏れているのを発見し、床に漏れているキシレンをふき取る作業を行ったところ、その後頭痛・吐き気の症状が出て、急性有機溶剤中毒と診断された。/設備の点検不足・作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用2012/10
有機溶剤(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、酢酸ブチル、メタノール)建設機械または鉱山機械製造業/中毒1名/有機溶剤/小型移動式クレーン部品の下地塗装作業において、約4年間、有機溶剤を含有する塗料の吹付け作業を行ったことにより、有機溶剤の蒸気を吸入した。これにより、気管支ぜんそく、間質性肺炎を発症したものと推定される。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足2012/12
トルエン等その他の金属製品製造業/中毒1名/有機溶剤/塗装した架台の部品を乾燥している際に、塗料に含有していた有機溶剤の蒸気が拡散し、塗装場の近くで作業していた被災者が有機溶剤蒸気にばく露したものと考えられる。当該作業時において、被災者は防毒マスクを着用していたが、吸収缶は取り替えていなかった。/局所排気装置未設置・安全衛生教育不十分・作業標準不備2013/01
トルエン等建築物の新設に伴う設備工事業/中毒1名/有機溶剤/店舗新築工事現場にて、被災者は1人で建物内部の天井、壁を塗装するための下地準備として、プライマー(第2種有機溶剤含有)を塗る作業を行っていたところ、作業途中で意識を失い、部屋の内部で倒れた。その後救急車で病院へ搬送された。出入口以外の窓は全て閉められており、呼吸用保護具を着用していなかった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・作業標準不徹底2013/02
トルエン卸売業・小売業/中毒1名/有機溶剤/濁水処理施設内タンクの交換作業において、新しいタンクを設置後、その内側に有機溶剤を含有する錆止め塗料を刷毛塗りしていたところ、塗料中に含まれるトルエンを吸引し、中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/02
有機溶剤その他の金属製品製造業または金属加工業/中毒および金属熱1名/有機溶剤/屋外の製品ヤードにおいて、溶融めっき処理後の鉄骨柱材の検査および補修作業を実施していた際、めっき割れの箇所があった柱材17本について、約2時間メッキカバースプレー(亜鉛めっき化粧用塗料)を行った後、有機溶剤中毒および金属熱となった。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2013/03
シンナー塗装業/中毒1名/有機溶剤/プラスチック製品の塗装用治具の自動洗浄装置への治具の投入作業と、スプレーガンによる治具の吹付け洗浄作業を行っていたところ、作業者が自動洗浄装置内部に顔を近づけ、高濃度の有機溶剤蒸気にばく露され、中毒となった。/換気不十分・設備の管理不足・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/04
トルエン医薬品製造業/中毒(疑い)および熱傷1名/有機溶剤/薬品棟の作業室で、攪拌機を用いた粘着剤製造作業終了後、防毒マスク、手袋を着用して、トルエンを含ませたウエスで攪拌機内部の粘着剤をふき取る作業をしていたところ、被災者が突然倒れ、熱傷を負った。/換気設備未設置・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/04
トリクロロエチレン自動車・同付属品製品製造業/死亡1名/有機溶剤(現在は特定化学物質)/被災者がトリクロロエチレンを入れたことのある、アルミ部品を洗浄・脱脂する洗浄装置(直方体の槽、上面開放面)の内部において、底にたまっていた鉄くず・ヘドロをスコップでかき集める作業を行っていたところ、意識を失った。18日後に多臓器不全で死亡した。/換気不十分・危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・呼吸用保護具未着用2014/04
トルエン建築工事業/中毒1名/有機溶剤/被災者は、浴室の防水工事において、一人で、手持ちのローラーを使用して、壁面にプライマーと呼ばれる塗料を塗る作業を始めた。他の職人が現場を訪れたところ、屋内に溶剤臭が充満しており、浴室内で倒れている被災者を発見した。病院に搬送され、トルエン中毒による一過性意識障害と診断された。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・作業主任者の未選任2014/04
ミネラルスピリット自動車製造業/中毒1名/有機溶剤/被災者は、車の加工修理、防錆等の整備を行う事業場において、ミネラルスピリットを含有する防錆塗料剤が塗布された新車を取り扱う作業をしていたところ、めまい、嘔吐、息苦しさを感じた。翌日病院で有機溶剤中毒と診断され入院した。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/04
スチレン既設建築物内部において主として行われる電気の設備工事業/薬傷3名/有機溶剤(現在は特定化学物質)/塗装に使用するスチレンモノマーを保管場所から塗装箇所まで運ぶ際、階段の途中でつまずき、バケツ内のスチレンモノマーを飛散させた。配管工事中の被災者3名の背中等にこれが付着し、その後、病院で接触性皮膚炎と診断された。/有機溶剤に係る保管場所や塗装場所までの運搬ルートの関係者間での周知なし・有機溶剤の運搬方法の不適切2014/04
シンナー印刷業/中毒1名/有機溶剤/被災者はガラス壁面に残るテープ跡を除去するため、払拭用液体を雑巾に染み込ませ、払拭作業を30~60分間行った。吐気や頭痛を感じ、立位が困難になる等不調となり、急性シンナー中毒と診断された。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/07
トリクロロエチレンめっき業/中毒1名/有機溶剤(現在は特定化学物質)/被災者は、めっきの洗浄槽に入っていたトリクロロエチレン(濃度99%以上のもの)を蒸留器に移し替える作業を行っていた。物音がしたため他の従業員が様子を見に行ったところ、洗浄槽の近くで倒れている被災者を発見した。有機溶剤吸引によるトリクロロエチレン中毒と診断された。/呼吸用保護具未着用・作業標準の未作成・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/08
イソプロピルアルコール畜産業/中毒1名/有機溶剤/被災者は、牧場の分娩豚舎において、消毒用アルコール(イソプロピルアルコール50%含有)を貯蔵容器(20L容量のポリタンク)から、小分用容器(1L容量)に移し替える作業を行った。移し替え作業終了後、しばらくして、めまい、吐き気等の体調不良を訴えたため、病院に搬送され、薬物中毒症と診断された。/呼吸用保護具(防毒マスク)未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/11
有機溶剤塗料製造業/中毒1名 /有機溶剤/被災者ら5名は、塗料の分散工程においてサンドミル機から下のタンクにつながるホースの継ぎ目から、製造中の塗料の流出を確認し、その回収作業を2時間行った。被災者は一人で、その後も引き続き塗料原料を配合するなどの作業を行っていたが、配合タンク側で倒れているのを発見された。有機溶剤中毒と診断された。/局所排気装置の吸引ダクト不使用・防毒マスクの吸収缶の除毒能力低下2014/12
トルエン等繊維工業または繊維製品製造業/中毒1名/有機溶剤/工場内で工業用フィルターの製造業務に従事し、室内でポリウレタンにシンナーを混入した溶剤を、フィルターとなるろ布に刷毛塗りする作業を行っていたところ、めまい、頭痛等の症状が出たため、医療機関を受診し、急性有機溶剤中毒と診断された。 /局所排気装置未設置・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2015/10
トルエンその他の建築工事業(3506)/中毒死亡1名/有機溶剤/洗剤工場新築工事で、1階排水貯留槽ピット内を一人で防水塗装塗布作業を行う予定であった作業者(防水工)が、当該作業日の2日後に当該ピット内で倒れ死亡しているのを発見された。後日、司法解剖の結果から、死因は急性トルエン中毒であった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・作業主任者の職務不履行・安全衛生教育不十分・作業標準不徹底2016/03
有機溶剤他に分類されないサービス業(9599)/中毒(休業)1名/有機溶剤/事業所の敷地内で看板作成のため有機溶剤塗装作業を2名の作業者が行っていた。うち1名が清涼飲料水と有機溶剤をそれぞれ500mLペットボトルに入れて作業場に持ち込んでいたが、清涼飲料水のはいったペットボトルと誤認して有機溶剤(ペイント薄め液)を飲んだ。現場で直ちに水1.5L程度飲ませた後、病院へ搬送した。診察の結果、シンナー中毒と診断され入院した。/危険有害性の認識不足・有機溶剤作業場所と飲食場所の不分離・有機溶剤の小分け用容器の不適正・容器の表示なし2016/06
有機溶剤造船製造又は修理業(5901)/死亡1名(多発外傷)、休業1名(右半身火傷等)/有機溶剤/2名の作業者がフロートタンクの内部塗装中、防爆構造でない送排風機をフロートタンク内部に入れ使用していた。1名がフロートタンク内部でスプレーガンを使用して吹付け塗装作業、他の1名はフロートタンク上で休憩をしていたところ、フロートタンク内部で爆発し、内部にいた1名が約10m飛ばされて死亡、他1名は5m飛ばされ右半身火傷等を負った。本件は、フロートタンク内部でキシレン等の引火性危険物を希釈剤として吹付け塗装する際、火花若しくはアークを発し、若しくは高温となって点火源となる恐れのある防爆構造を有しない送風機をフロートタンク内部に持ち込み使用した際に送風機から火花が発生し、これが着火源となって爆発したもの。/風通しの悪い場所で換気なしの吹付け塗装作業・狭い場所に防爆構造を有しない電気機械器具の持込み・送風機の起動スイッチ改造による配線部分の不良・機器点検整備不良・有機溶剤作業主任者の不在・危険有害性の認識不足・作業標準未作成・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント未実施2016/07
n-ヘキサン動植物油脂製造業(098)/中毒死亡1名/有機溶剤/工場の冷却ろ過工程で、ろ過装置内のろ布に穴が空いていたため、作業者1名が穴を塞ぐためろ過装置上部に設けられた点検口(34cmX49cm)からろ布に穴のある箇所を探していたところ、点検口内に上半身が入った状態で死亡しているのが発見された。高濃度のn-ヘキサンが充満している点検口内に上半身を入れ作業を行ったことによる。/適切な呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・作業主任者未選定・安全衛生教育不十分・作業標準未作成・リスクアセスメント不足2016/08
酢酸エチル化学工業(4701)/死亡1名/有機溶剤/屋外のコンテナ置場において、酢酸エチルが300リットル入った金属コンテナ(縦、横約1 m×高さ約1.3 m、上部の開口部内径394 mm)の内部に倒れている被災者を発見した。解剖の結果、気道障害が認められ、死因は不詳の外因(腐食作用のある何らかの物質を吸引したことによる窒息ないし中毒の疑い)と診断されている。品質管理のサンプリングのためコンテナ上部に上がった被災者が、コンテナ内に落とした携帯電話を拾おうとして転落したものと予想される。/作業標準未作成・適切な保護具未着用・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2017/04
ジクロロメタン教育業(9425)/中毒2名/有機溶剤/小学校において被災者2名が草刈りを終え、剥離剤(ジクロロメタン)を使用して刷毛で標語が表示されていた看板の文字消しを開始した。剥離剤を使用する際に呼吸用保護具は着用していなかった。昼食のために作業を中断し教室に戻ると、被災者1名が眩暈など体調不良を訴え昼食後に嘔吐、下痢を伴い更に体調が悪化した。もう1名の被災者も同様に症状が悪化したため、両名とも病院を受診したところジクロロメタン中毒と診断された。/適切な呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント未実施2017/06
キシレン清掃業(9101)/中毒及び化学熱傷1名/有機溶剤/被災者がバキューム車タンク内の清掃作業中に、タンク内部から異音がしたため、同僚がタンク頂部のマンホールから覗き込んだところ、仰向けで倒れている被災者を発見し、救急車で搬送した。診察の結果、キシレン中毒と診断された。また、タンク底部に溜まっていたキシレンが被災者着用の雨合羽のすき間より頭から背中にかけて入ったため、頭部及び背部に化学熱傷を負った。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・換気不十分・適切な呼吸用保護具未着用2017/09
イソプロピルアルコール電気機械器具製造業(5701)/中毒1名/有機溶剤/イソプロピルアルコール(以下、IPA)を使用したインクジェットの洗浄作業に従事していた被災者が、誤ってIPAの入った一斗缶を倒してしまい、床にこぼれたIPAをふき取る際、有機ガス用防毒マスクや保護手袋を使用することなく作業しIPAに直接ばく露した。被災者は、吐き気を訴え、IPA中毒と診断された。有機溶剤健康診断を受診していなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・リスクアセスメント未実施2017/09
有機溶剤その他の建設事業/爆発2名 (休業)/有機溶剤/防火水槽改修工事現場において、被災者2名が防火水槽内部で壁面に防水塗料の塗布作業をおこなっていたが防火水槽内部の壁面が一部湿潤していたため、作業者が小型のガスバーナーで壁面を炙って乾燥させていたところ、防火水槽内で爆発が生じ、作業者2名が火傷を負ったもの。防水塗料には、第2種有機溶剤、引火性物質である酢酸エチルが約80%含有されており、塗料から揮発した引火性の蒸気に引火したと思われる。/安全衛生教育未実施・作業者の危険有害性認識不足・作業主任者・管理責任者等の未選任2017/01
アニリン化学工業/中毒2名(休業)/有機溶剤/ジアミノジフェニルメタンを製造するプラントにおいて、アニリン等を取扱う塩水タンクの蒸気洗浄を実施していた。当該塩水タンクは石綿含有保温材の撤去作業のためにビニールシートで覆われており、被災者2名が蒸気洗浄の排気が立ち込めるビニールシート養生内部で、当該タンク周辺のフランジのボルト差替作業を約1時間実施したところ、アニリン中毒となったもの。被災者は有機ガスに対応可能なホルムアルデヒド用の吸収缶を取り付けた防毒マスクを使用していたが、純粋な有機ガス用の吸収缶と比べると破過時間は劣るものだった。通常の作業着、保護めがね、化学防護用手袋は着用していたが、肌の露出がない不浸透性の保護衣や全面形の防毒マスク、アニリン取扱い作業に適した手袋は着用していなかった。/適切な保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・安全衛生教育不足・換気・排気装置未設置・作業開始前の濃度測定未実施・作業中の濃度測定未実施2017/05
シンナー可塑物製品製造業/中毒の疑い1名 (休業)/有機溶剤/被災者は、第二種有機溶剤等及び専用用具を用いてカメラ部品の文字部にインクを入れる作業に従事していた。また、インクが文字部からはみ出た際には、布に塗料用シンナーをしみこませて払拭していた。 上記作業を9日間程行った後、病院を受診し、シンナー中毒の診断を受けたもの。当該作業場に換気設備は設けられておらず、防毒用の呼吸用保護具も使用していなかった。/SDSの未入手・適切な呼吸用保護具未着用・呼吸用保護具管理不足・点検不備・リスクアセスメント未実施・安全衛生教育未実施・換気・排気装置未設置・作業主任者・管理責任者等の未選定2017/01
エポキシ樹脂塗料電気機械器具製造業/中毒1名(休業)/有機溶剤/船舶の塗装工事において、塗装作業場であった船首倉庫内で、制御盤の調整作業を行っていた被災者が、意識を失って倒れていたところを発見されたもの。発生原因は、有機溶剤塗装作業が行われていた船首倉庫内に、有機ガス用防毒マスクを使用させずに被災者を立ち入らせたこと、全体換気装置として設置していた送風機を稼動させていなかったことである。有機溶剤塗装作業には、エポキシ樹脂塗料、硬化剤、シンナーが使用されており、被災者は勇気ガス用防毒マスクを使用せず、全体換気装置として設置していた送風機も稼働させていなかった。/適切な呼吸用保護具未設置・安全衛生教育未実施・換気・排気装置の未稼働・作業員への指示不備・作業者の危険有害性認識不足、作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の職務不履行、危険有害性認識不足・作業開始前の濃度測定未実施2017/04
溶剤プラスチック製品製造業/火災1名(死亡)/有機溶剤/就業時間前の午前6時頃に工場建屋2階が燃えているのを工場建屋隣の自宅にいた事業主の妻が通行人の通報により気づき、事業主が中途まで消火器により消火作業を行い、その後消防により消火が行われた。約2時間後に建屋2階中央付近から被災者の遺体が発見された。出火元など詳細は不明であるが、FRP(繊維強化プラスチック)製品製造の際の溶剤混合時における発熱反応により発火した火が周囲の可燃物に引火し、一瞬で激しく燃え広がったものと推定される。使用していた溶剤は、スチレン溶液、硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサイド、ジメチルフタレート含有)、アセトンである。/作業標準書・マニュアル未作成・安全衛生教育不足・装置・設備の管理不足・点検不備・装置・設備の点検・管理体制不備・作業者の危険有害性認識不足、作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の未選任、指示内容の不備2017/02
メタンスルホン酸2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル化学肥料製造業/爆発 (被災者なし)/有機溶剤/合成工場において、医薬品の中間原料メタンスルホン酸2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル粉体を真空乾燥するため、2階乾燥機投入室の投入ホッパー(金属製で漏斗状をしており、シュートを介して真空乾燥機に入る。)に、作業者2名がポリプロピレン製のスコップで投入作業を行っていたところ、突然爆発した。事故発生時に投入していた白色粉状の粉体は、残留有機溶剤のヘプタンを約5%含んだものであった。/SDSの記載内容不十分・作業標準書・マニュアルの不備・安全衛生教育不足・作業主任者・管理責任者等の指示内容の検討不足、指示内容の検討不足・作業開始前の濃度測定未実施・作業中の濃度測定未実施2017/01
不凍液(エチレングリコール)その他の各種建設事業/急性薬物中毒の疑い1名、急性薬物中毒1名(休業)/有機溶剤/病院屋上に設置されている空調用設備を更新する工事現場において、解体撤去予定の氷蓄熱槽の内部で不凍液(エチレングリコール72~77%含有)の入った製氷コイル配管を切断し槽の外に搬出する作業を2名で行っていたところ、気分が悪くなったため槽の外に出て屋上で体を横たえしばらく休んでいたが、吐き気や体のふらつき症状及び会話困難状態や興奮状態となったため救急搬送された。自然換気のみで排風機などは設置されていなかった。また作業員らは不織布性のマスクを着用していたが、送気マスクや有機ガス用防毒マスクは使用していなかった。/SDSの内容未確認・適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント未実施・換気・排気装置未設置・作業主任者・管理責任者等の職務不履行、指示内容の不備、危険有害性認識不足・SDSの未入手2017/04
第2種有機溶剤含有インク{アセトン(含有率80-95%)、エチルアルコール(10-20%)}その他の各種製造業/咽頭炎、咳、頭痛等4名(休業)/有機溶剤/インクジェットプリンター(第2種有機溶剤含有インク使用)を用い、製品の製造番号を印刷していたところ、インクジェットプリンター付近で作業を行っていた労働者13名が体調不良を訴え、4名が休業した。プリンターのインクには、アセトン(含有率80~95%)、エチルアルコール(10~20%)が含まれていた。局所排気装置は設置されていなかった。/SDSの未入手・適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・緊急時マニュアル未作成・安全衛生教育未実施・換気・排気装置未設置・作業主任者・管理責任者等の未選任2017/09
アセトン電気機械器具製造業/中毒の疑い1名(休業)/有機溶剤/被災者は、派遣先の工場のブラスト室内において、製品の洗浄払拭作業の方法を指導者が実演して教示しているのを見学していたところ、当該実演で使用していた溶剤(1-ブロモプロパン濃度99%:約50ml使用)により体調不良を訴え、休養室にて休み、同日午後復帰した。翌日被災者は同工場のクリーンルーム内の一画にある積層工程にて、製品の高さ調節用の治具をアセトン(濃度98%:約50ml使用)を使用した払拭による洗浄作業をしていた際に、再び体調不良を訴えたことから、病院で診察を受けたところ、急性薬物中毒の疑いと診断された。ブラスト室内では溶剤蒸気の排気が不十分であり、クリーンルームにおいてもアセトン蒸気を直接排気する設備はなかった。被災者は、有機ガス用防毒マスクは使用しておらず、一般的な使い捨てマスクを着用していた。/適切な呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不足・換気不足・装置・設備の管理不足・点検不備・作業主任者・管理責任者等の未選任・作業開始前の濃度測定未実施・作業中の濃度測定未実施2017/05
フッ素系ポリマー建築物の新設に伴う設備工事業/化学物質による肺の炎症2名(休業)/有機溶剤/自社作業場(倉庫)内において、被災者2名が建材見本を作成するため、養生フィルムを使って簡易的な塗装ブースを作り、スプレーガンを用いて吹きつけ塗装を行っていた。塗料はフッ素系ポリマーを含むものであった。両名とも徐々に動悸が起こる、喉に違和感を覚え咳が出始める等の症状が発生していたが、作業を継続したところ、後に肺が炎症を起こしていることが判明したもの。防毒マスクは使用していなかった。/SDSの内容未確認・適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・作業標準書・マニュアルの不備・安全衛生教育未実施・換気・排気装置未設置・作業者の危険有害性認識不足・作業主任者・管理責任者等の危険有害性認識不足2017/07
トルエン紙製造業、手すき和紙製造業を除く。/中毒1名(休業)/有機溶剤/職長が被災者から「トルエンを飲んでしまった」との報告を受け、被災者は病院へ救急搬送された。病院での診断はトルエン中毒であった。災害発生時、被災者は塗料室にて、塗料調合のため、トルエンをドラム缶から手持ち式の缶へ、電動ポンプにて計量作業中であったが、目がしょぼしょぼしていたため、計量器の表示をよく見ようと、顔を近づけていた。トルエンのホースノズルを引き上げた際、レバーを握ったままであったため、ノズルから吐出したトルエンを誤飲したもの。災害発生時、被災者は防毒マスクを着用していなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業者の作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の職務不履行2017/08
ベンジルアルコール橋りょう建設事業/中毒1名(休業)/有機溶剤/上記日時、災害発生地にて、橋梁の塗替塗装のため吊り足場上において電動ファン付き呼吸用保護具(防じん機能付き防毒マスク)を着用して剥離剤(ベンジルアルコール 30~40%含有)の吹付作業を行っていた被災者が倒れているところを発見されたもの。作業場所はPCB及び鉛の飛散防止のため隔離措置がされ、通風はなく、剥離剤を吹き付けると有機ガスの濃度が上がり続ける状態であったが、集じん排気装置等を稼動させていなかった。/作業開始前の濃度測定未実施・作業中の濃度測定未実施・換気・排気装置の未稼働2017/08
tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート化学工業/爆発 火傷等4名(休業1名)/有機溶剤/事業場内トナー工場のアクリルパウダー製造設備にて、重合工程で使用する重合開始剤tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(以下「PB-O」という。)を貯蔵していたタンクが破裂及び爆発し、その後火災に至ったものである。付近にいた4名が火傷等により負傷した。PB-Oは自己反応性物質であり、上限保存温度が20℃以下とされているが、外気温の高いときにタンクの冷却能力を超える量を投入したことやタンクが攪拌機能を備えていなかったことから、タンク内で自己発熱分解が進み、タンク内の圧力が急激に上昇して破裂し、爆発したものと推測される。/作業標準書・マニュアル未作成・緊急時マニュアル未作成・作業主任者・管理責任者等の指示内容の検討不足・タンクの性能不足(攪拌機能なし)2017/07
イソプロピルアルコール清掃業/爆発 負傷1名(休業)/有機溶剤/購入した中古の変圧器(全体の大きさ:長尺 267.5cm×短尺 180cm×天井面の高さ 280cm)を輸出するために分解する前段階で、被災者が天井面に乗り、天井面の開口部付近でライターに火を点け、これで開口部から内部を照らそうとしたところ、爆発が発生し、被災者は爆発による気流で地面に墜落して負傷を負った。変圧器はポリ塩化ビフェニルを処理後に廃棄されたものであったが、その洗浄処理に用いたイソプロピルアルコールが変圧器内部に残留していたものと推定される。/リスクアセスメント未実施・作業者の危険有害性認識不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の指示内容の不備2017/04
メチルエチルケトン塗装工事業/中毒1名(休業)/有機溶剤/被災者1名のみで、深さ1550mmのエレベーターピットの防水塗装のために、第2種有機溶剤(メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル)が含まれたプライマー(防水下地処理剤)を専用ローラでピット全体に薄く塗っていた。被災者は防毒マスクを着用せず、また送風機等の換気装置を使用しなかったところ、作業開始から約40分たち、塗装面積の約9割を塗り、残った床面を塗装していた際に突如意識を失い、倒れたもの。/SDSの内容未確認・適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント未実施・安全衛生教育不足・換気・排気装置の未稼働・作業者の危険有害性認識不足、作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の職務不履行、指示内容の検討不足、危険有害性認識不足2016/07
イソブチルアルコールほか船舶製造又は修理業/心不全1名(死亡)/有機溶剤/建造中の船舶の船底内部において、吹付塗装作業を行っていた被災者が倒れているところを、被災者の同僚が発見したもの。使用していた塗料はイソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、キシレン及びトルエンの有機溶剤等を含有する第二種有機溶剤等、エチルベンゼン、メチルイソブチルケトンを1%を超えて含有する特別有機溶剤等に該当する。被災者は半面形の有機ガス用防毒マスクを着用していたが、送気マスクおよび全面形の有機ガス用防毒マスクは使用していなかった。送気装置及び排気装置が設けられていたが、全体換気装置としての能力が十分ではなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・作業標準書・マニュアル未作成・換気・排気装置未設置・検知・警報装置未設置・作業者の危険有害性認識不足2016/04
トルエン各種機械装置の組立て又はすえ付けの事業/中毒(死亡1名、休業1名)/有機溶剤/被災者2名は、事業所の敷地内の純水室において、水を濾過するためのタンクの点検、補修作業を行っていた。空の状態のタンク(本体高さ2.51メートル、直径1.01メートルの円筒形)の中に、被災者2名が交互に入り、点検を行った後、トルエン等を用いて同タンクの内側のゴムの補修作業を行っていたところ、有機溶剤中毒となった。他の事業場の労働者が、同タンクの中に被災者2名が倒れているところを発見した。搬送先の病院で、被災者1名の死亡が確認され、もう1名は休業見込8か月と診断された。被災者らは有機ガス用呼吸用保護具や送気マスクは着用しておらず、タンク内の換気は全く行われていなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・緊急時マニュアル未作成・安全衛生教育不足・換気・排気装置未設置・関係者間の連携・連絡体制不2016/08
塩化水素清掃・と畜業/中毒1名/特定化学物質/被災者は、銭湯の浴槽清掃作業を行っていたが、汚れを取るために使用する塩酸含有溶液を保管容器から補充していたところ、誤って当該溶液をあふれ出させてしまったため、シャワーで当該溶液を洗い流そうとして塩化水素蒸気を吸入した。当該作業時において、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/安全衛生教育不十分・呼吸用保護具未着用・作業主任者未選任2005/01
硫酸ジメチルその他の商業/薬傷1名/特定化学物質/倉庫内に約1年8か月保管していた硫酸ジメチルが、容器の腐食により約70リットル漏洩したため、3名で当該物質の中和処理作業を行っていた際に、被災者が目の異常を訴えたもの。当該倉庫は換気設備は設置されておらず、中和処理作業に当たり十分な換気が行われていなかった。また、被災者らは保護眼鏡、防毒マスク等有効な保護具を着用していなかった。/換気不十分・非常時の作業標準未策定・危険有害性の認識不足・作業主任者未選任2005/02
塩素医療保健業/中毒4名/特定化学物質/病院内の人工透析室内にある機械室において、人工透析装置を洗浄するため、被災者の一人が次亜塩素酸ナトリウムを6%以上含有する洗浄剤を投入しようとした際に体勢を崩したため、洗浄剤がカルボン酸系化合物を60%含有する薬剤が入っているタンク内に混入した。近くで作業を行っていた者がこの時発生した塩素ガスを吸入したもの。/危険有害性の認識不足・非常時の作業標準未作成2005/02
トリレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシアネート道路貨物運送業/薬傷1名/特定化学物質/トリレンジイソシアネートとメチレンビスフェニルイソシアネートの混合物をタンクローリーに積み込む作業を行っていたところ、タンク内の容量を計測するための検尺口から当該混合物が噴出し、被災者がこれを浴びた。当該物質は粘度が高いため、タンクローリーの排気を行う配管内に当該物質が詰まり、タンク内の圧力が上昇して、検尺口から噴出した。/設備の整備点検不十分・呼吸用保護具未着用・作業主任者未選任2005/03
塩素食料品製造業/中毒1名/特定化学物質/井戸水の浄化設備の薬品タンクの補充作業において、次亜塩素酸ナトリウムの薬品タンクに、誤ってポリ塩化アルミニウムを投入したため塩素ガスが発生し、これを吸入したもの。これら物質のタンクは同じ物置の中に設置されており、容器の形状も似ていた。また、補充作業に係る安全衛生教育が行われていなかった。/作業手順書未作成・安全衛生教育未実施・衛生管理者未選任2005/03
塩素道路貨物運送業/中毒1名/特定化学物質/被災者が薬品運搬車に搭載されていたポリ硫酸第二鉄液を搬入先の貯留槽に投入しようとしたところ、誤って次亜塩素酸ナトリウム貯留槽に投入してしまい、この反応により生じた塩素ガスを被災者が吸入したもの。貯留槽の投入口に投入すべき薬剤の種類が記載されていたが、被災者が知らされた薬品名とは異なっていた。また、搬入作業に当たり、投入先の確認は行われていなかった。/作業手順の確認不足・薬品投入先に表示された薬品名称と被災者が知らされた薬品名が異なっていたこと2005/04
エチレンオキシド医療保健業/中毒1名/特定化学物質/被災者は、消毒済みの手術道具を取り出すため滅菌器のエアレーション(洗浄作業)を行ったが、滅菌器のエアレーションが不十分だったため、減菌器内の手術道具を取り出した際に、器内に残留していたエチレンオキシドを吸入したもの。/設備の点検整備不十分・作業主任者未選任・作業手順の不備2005/05
塩素清掃・と畜業/中毒24名(上記のほか、来客者8名も被災)/特定化学物質/ ショッピングセンター地下1階に設置されている地下水浄化設備において、凝集沈殿用のポリ塩化アルミニウムを投入するための薬注装置にポリ塩化アルミニウムを補充しようとして、誤って殺菌用の次亜塩素酸ナトリウム約20リットルを入れたため、薬注装置に残留していたポリ塩化アルミニウム約50リットルと反応して塩素ガスが発生し、配管等を通じ建屋内にガスが広まり、水処理作業者、百貨店従業員、来客者が被災した。誤って補充された次亜塩素酸ナトリウムの容器は、本来ポリ塩化アルミニウムを置くべき場所に置かれており、これを誤って補充したものである。/作業手順書未作成・薬剤投入時の確認不足・安全衛生教育未実施2005/06
シアン化水素清掃・と畜業/中毒3名/特定化学物質/リサイクル工場の建屋内において、焼却処分依頼を受けた60リットルのトリメチルシリルニトリルを誤って含水廃アルコール溶液中に投入してしまったため、トリメチルシリルニトリルと水の化学反応によってシアン化水素が発生した。これを被災者が吸入して意識を失い、それを見て救出作業を行おうとした作業者及び付近で電気工事を行っていた作業者も同時に当該物質を吸入したもの。/作業手順不遵守・危険有害性の認識不足・関係作業者間の連絡調整不徹底2005/07
弗化水素化学工業/中毒10名/特定化学物質/弗化水素酸製造プラントの発煙硫酸ハンドコントロール弁が弁座シート漏れを起こしていたため、手動弁を閉じていたが、作業者が当該弁の弁座シート漏れを失念し、反応器の起用前に手動弁を開放したため、反応器内に発煙硫酸が流入した。この時反応器内で発生した弗化水素酸が外気吸入口から漏洩し、風下でプラント建設作業を行っていた被災者らが吸入したもの。/作業手順不備・作業標準未作成2005/07
塩素(1721)無機化学製品製造業/中毒1名/特定化学物質/ 次亜塩素酸カルシウムを製造する反応槽において、配管のつまりを除去する作業を、特定化学物質等作業主任者の指揮なく製造反応中に行おうと塩素の反応槽への吹込を中止し、空気置換のためバルブを開け、清掃口のゴム栓を外したところ、ハロゲンガス用防毒マスクを着用していなかったことから槽内に残留していた塩素ガスを吸い込み被災したもの。/作業主任者職務不適切(使用マスクの監視不足、単独作業等)・作業標準不適切(反応のどの段階で洗浄作業を行わせるかが不明瞭)・呼吸用保護具不適切(ハロゲンガス用防毒マスク使用せず)2006/01
硫化水素(3601)各種機械装置の組立てまたは据え付けの事業/中毒1名/特定化学物質/ 廃棄物からメタンガスを製造する工程で副生する硫化水素の定期測定を行っていたところ、積雪により施設内の窓、シャッターが開放できなかったことや、換気が不十分で精製前のバイオガスが高濃度で施設内に残留し、さらに、防毒マスクの装着が不十分であったため、マスクの隙間からバイオガスが流入し、硫化水素にばく露したもの。/単独作業・換気不十分・呼吸用保護具装着不十分(フィットテストなし)2006/01
ヨウ化メチル(4707)医薬品製造業/中毒2名/特定化学物質/ 治験薬材料の最終工程の炉過作業をした際、ヨウ化メチルが排液配管を接続するポリ塩化ビニル製のダクトホースを溶かして床面に流出したため、ハロゲンガス用の防毒マスクを着用して、ホースの交換作業及び床面の清掃作業を水洗及び拭取りで行ったところ、ヨウ化メチルを吸入して中毒になったもの。/ダクトホースの選定誤り(ポリ塩化ビニル製→オレフィン系)・呼吸用保護具不適切(ハロゲンガス用→有機ガス用)・非定常作業における作業標準なし2006/02
塩素(9417)旅館その他の宿泊所の事業/中毒1名/特定化学物質/ 飲料水浄化設備室に設置されている濾過用薬注ポンプの点検中、次亜塩素酸ナトリウム液を補充しようとしたところ、誤って近くに箱積みされていたポリ塩化アルミニウムを濾過用ポンプに入れたため、塩素ガスが発生して塩素ガス中毒になった。/ポリ塩化アルミニウムと次亜塩素酸ナトリウムとの混触・保護具不使用2006/03
硫化水素(4710)石油精製業/中毒1名/特定化学物質/ 融解状硫黄の回収装置の復旧作業中に脱硫装置の原料ガスの緊急遮断弁が閉止したため、ドレン弁から閉塞物を除去しようと慌てて、備付けの保護具を着用することなく、ドレン弁を閉止しようとしたが、ドレンノズル先端から噴出したガスを吸い込み硫化ガス中毒になった。/単独作業・作業主任者職務不適切(保護具使用の監視)・非定常作業における作業手順不適切・呼吸用保護具不着用2006/03
硫酸(5203)非鉄金属圧延又は伸線業/薬傷3名/特定化学物質/ 工場内の廃水処理場内において、硫酸供給用のポンプを新たに取り付けるために、配管用のホースを、水平方向から垂直方向に曲がった枝管に差し込み、上方へ押し込もうとしたところ、枝管の付け根部分が破損し、硫酸(濃度78%)が漏れて飛散し火傷を負った。/作業標準未作成・供給タンクの接合部の強度不足・保護具なし2006/03
二酸化窒素(5701)発電用、送電用、配電用又は産業用電気機械器具製造業/中毒1名/特定化学物質/ 銅廃液タンク内の銅析出物を廃硝酸水溶液を使用して除去する工程において、担当者が帰宅時に廃硝酸水溶液を循環させるポンプを停止したが、その後も銅と廃硝酸水溶液が反応して二酸化窒素が発生し地下タンクヤードに充満したもの。緊急対応の指揮をしていた被災者が、呼吸用保護具を使用せずに事業場の地下タンクヤード入り口で二酸化窒素ガスを吸入して中毒になった。/作業計画不適切・作業主任者選任せず・呼吸用保護具使用せず・非定常作業における作業標準なし2006/03
塩素(4107)パン又は菓子製造業/中毒2名/特定化学物質/ 食肉等のパック詰め原料等の殺菌・消毒作業において、使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液に、次亜塩素酸ナトリウム溶液を補充しようとしたところ、容器の形状が似ている食酢を誤って入れてしまったことにより塩素ガスが発生し、中毒になった。/酢酸と次亜塩素酸ナトリウムとの混触・容器の区別不明瞭・換気不十分2006/04
五酸化バナジウム(3801)既設建設物内部の設備工事業及び附帯事業/中毒1名/特定化学物質/ 製油所発電設備の点検工事後、会社の駐車場にて、現場から持ち帰らないことと定められていた作業衣を着用して、バキュームカーの洗浄作業を行ったもの。この時、五酸化バナジウムを含有した燃焼灰を吸入し気管支炎等を発症した。/現場で使用した保護衣の再使用による二次発じん・安全衛生管理体制不備・関係事業者間の連絡調整不十分・安全衛生教育不十分2006/04
塩素(9416)前各項に該当しない事業(宗教、法務)/中毒1名/特定化学物質/ デイサービス介護で浴室内にて入浴の準備作業を行っていたところ、前日に別の労働者が所定の消毒剤(トリクロロイソシアヌル酸含有)を、所定の量以上に入れていたため、トリクロロイソシアヌル酸の水溶液中での分解反応により塩素ガスが発生したもの。/作業標準なし・換気不十分・安全衛生教育不十分2006/04
アンモニア(5705)電子管又は半導体素子製造業/中毒1名/特定化学物質/ 被災者が金メッキラインにおけるニッケル槽の廃液処理の作業を行っていた際、アンモニアを供給するスイッチをオフにするのを忘れたため、自動でアンモニアが供給されてアンモニアにばく露されたもの。呼吸用保護具が酸性ガス用防毒マスクであったためにアンモニアには有効ではなく、中毒になった。/作業主任者選任せず・廃液処理時に自動的にアンモニアの供給を止める措置が講じられていなかったこと・呼吸用保護具不適切(酸性ガス用を使用)2006/04
アンモニア(4109)製氷業/大量漏洩/特定化学物質/ 工場内機械室において、冷凍庫の自動液戻装置に付属するフロートスイッチと配管の接合部が、経年劣化等によりボルトが腐食し、腐食により生じた隙間からアンモニア液が流出したもの。/設備の点検整備不徹底2006/06
塩素(9101)清掃業/中毒1名/特定化学物質/ 廃液の焼却処理において、当該廃液等を繰り返し屋外から運び入れ、ドラム缶内に注入する作業があり、着脱が煩瑣であるため、送気マスクを着用せずに行っていたもの。ドラム缶に次亜塩素酸ナトリウムを注入している作業中に中毒になった。/ドラム缶内の残存物調査が不十分であるにもかかわらず、一度に大量の次亜塩素酸ナトリウムを投入したこと・安全衛生教育不十分2006/06
硫酸(3802)既設建築物の内部において主として行われる電気の設備工事業 (4208)その他の繊維工業又は繊維製品製造業/薬傷3名/特定化学物質/ 工場の廃液処理施設の硫酸ポンプ点検中、工事請負業者の労働者は硫酸ポンプを取り付けた後、硫酸がスムーズに流れなかった。このため、硫酸ポンプの不具合であると確認した労働者はストレーナーと勘違いして逆止弁のキャップを開けたところ、系内のエアーチャンバー内に蓄えられていた硫酸が、逆止弁から噴出し、薬傷を負ったもの。/単独作業・非定常作業における作業規定なし(注文者からの具体的な安全対策不明瞭)・特定化学設備のバルブ等の誤操作・保護具の不着用2006/06
硫化水素(9416)前各項に該当しない事業/中毒1名/特定化学物質/ フロン破壊装置での運転業務中、中和剤であるカーバイドスラリー中に溶存硫黄が含まれていることを確認していなかったため、中和槽にフロン破壊過程で発生した弗化水素、塩酸を投入したときに溶存硫黄と反応して硫化水素が発生していることを認識できず、中毒となったもの。/作業主任者選任せず・事前の計画段階で硫黄が反応系に存在していることを確認していなかったこと・換気不十分・呼吸用保護具不着用2006/06
塩化水素、二酸化硫黄(4703)無機・有機化学工業製品製造業/大量漏洩/特定化学物質/ 染料原料の製造工場において、塩化チオニルをタンクローリーから所定量受け入れるため、受け入れタンク内の残液を他のタンクへ搬送していたところ、誤って予定量より過剰に搬送したために搬送先のタンクの容量を超えてしまい、溢れた塩化チオニルが配管伝いに外部へ漏洩したもの。  外部へ漏洩した塩化チオニルは、排水溝の水や洗浄に使用した水と反応して塩化水素と二酸化硫黄となり、これを吸引した客らが中毒になった。/作業計画不適切・液量監視者不在・液搬送自動停止装置なし・漏洩時の処理(水と接触)不適切2006/06
塩化水素(9416)前各項に該当しない事業、(5704)通信機械器具又は同関連機械器具製造業/中毒等5名/特定化学物質/パッケージエアコン配管の洗浄作業を行っていたところ、配管が目詰まりして塩酸溶液が中に入らなくなったので、作業標準とは異なる目詰まり解消方法としてポンプに空気を注入した。その結果、ポンプに接続してあるホースが外れ、ホース内部に滞留していた塩酸溶液が噴出したもの。/作業手順不徹底 関係事業者間の連絡調整不十分 退避措置不十分 安全衛生教育不十分2006/06
塩素(4110)その他の食料品製造業/中毒1名/特定化学物質/ 加工野菜を滅菌するための殺菌層に溜めた殺菌液(濃縮梅酢エキスと亜塩素酸ナトリウムの混合液)に前日に指示をうけた内容を誤って次亜塩素酸ナトリウムを入れた際、塩素ガスが発生したもの。/亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸ナトリウムの混触 作業標準なし(作業変更時における) 管理者の指示不徹底 MSDS周知不十分 安全衛生教育不十分2006/07
硫酸(4702)無機工業製品製造業/大量漏洩/特定化学物質/ 事業所内の屋外タンクヤードにおいて、濃度75W%の硫酸を保有している硫酸タンクの配管途中にある硫酸払出ポンプ近傍の圧力計付き液抜き用配管(塩化ビニル樹脂管)のT字管の部分がねじ切れたため、当該箇所から硫酸が漏洩したもの。/作業主任者選任せず・計画届未提出・硫酸漏洩防止作業規程なし・定期自主検査未実施2006/07
塩素(4103)野菜かん詰、果実かん詰その他の農産保存食料品の製造業/中毒1名/特定化学物質/ 被災者は、冷凍山芋とろろ製造ラインの製造終了後、山芋の殺菌を行うための次亜塩素酸を主成分とする水溶液を生成する装置に次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸を補充しようとしたところ、誤って希塩酸供給口に次亜塩素酸ナトリウムを注入したことにより塩素ガスが発生したもの。/作業主任者指揮せず・単独作業・塩酸と次亜塩素酸ナトリウムとの混触・容器の区別不明瞭・呼吸用保護具なし・作業標準未作成2006/07
硝酸(6304)一般金物製造業/化学性肺炎1名/特定化学物質/ メッキ不良品のメッキはく離のため、希硝酸液につけ置きしておいた当該メッキ不良品を硝酸液から引き上げ、水で洗浄する作業を行ったところ、換気装置は局所排気装置があったものの、定期自主検査を行われておらず、また、呼吸用保護具は活性炭素入りマスクで有効ではなかったことから、硝酸蒸気を吸入したもの。/管理監督的な立場にある者(被災者)の安全衛生に関する認識不十分・作業主任者選任せず・局所排気装置の整備点検なし・作業標準策定せず・呼吸用保護具選択不適切・作業主任者選任せず2006/07
塩素(9414)医療保健、法務、教育、宗教、研究又は調査の事業/中毒1名/特定化学物質/ 便所清掃作業において、被災者はトイレ用洗浄剤(塩酸含有)と長柄ブラシを使用して大便器の清掃を行っていたが、大便器の付着物が除去できなかった。そのため、トイレ用洗浄剤を洗い流さないまま次亜塩素酸ナトリウムを含有する漂白剤を便器内にかけたところ、その直後に、塩素ガスが発生したもの。/作業主任者選任せず・塩酸と次亜塩素酸ナトリウムとの混触・換気不十分・呼吸用保護具なし・作業手順不適切2006/08
塩素及び塩化シアン(4703)有機工業製品製造業/中毒51名/特定化学物質/ 有機化合物の製造設備で塩素供給配管のコントロールバルブを修理するため、反応器に反応液(塩化シアン水溶液)が入った状態で、配管内の塩素を窒素ガスで置換していたところ、排ガス吸収塔にアルカリが予定よりも少なかったため、吸収できなくなった排ガス中の塩素及び塩化シアンが大気排出パイプから、警報が鳴らされないまま大量に排出されたもの。/(被災者の所属事業場に起因する原因なし。原因物質発生事業場に係る原因として)・警報装置の無効化2006/08
二酸化硫黄(3801)工作物の塗装工事業/中毒1名/特定化学物質/ 屋上にある吸収塔の点検台の上で塗装作業を行っていたところ、目の前にあった配管口から、重合機の運転により発生した二酸化硫黄が噴き出し、それを知らされていなかった労働者が吸入したもの。/注文者から請負人への連絡不備2006/08
硫化水素(9101)清掃業/中毒1名/特定化学物質/ 廃棄物中間処理工場の撹拌槽に廃液投入後、タンクローリーを洗浄し、タンクローリー附属のエアクリーナー(空気と酸を分離する装置)内に溜まっていた廃液をバケツに受け、開口部の蓋を開けて、撹拌槽内に流し入れようとしたところ、開口部から漏れ出た硫化水素ガスにばく露したもの。/廃液中の硫化ナトリウムと酸、酸性塩などが反応して(又は空気中の酸素と反応して)硫化水素を発生したこと2006/08
エチレンオキシド(9414)一般診療所(産婦人科医院)/中毒2名/特定化学物質/ 手術準備室において、医療機器販売業者の作業員が室内に設置している(エチレンオキシドのガスボンベを新品に交換する作業を行っていたところ、作業に慣れていない作業員が、誤った栓を開放したため、ボンベ内のガスが漏れたもの。/作業主任者選任せず・作業標準作成せず・有害な場所への関係者以外の立入禁止措置未措置・呼吸用保護具不着用・安全衛生教育不十分2006/08
アンモニア(4102)水産食料品製造業/死亡1名/特定化学物質/ 食料品工場の冷凍機室内において、作業者が保護具着用がなく、冷媒であるアンモニアに混入したコンプレッサー用の油を抜くため、廃液用バルブを、通常作業で必要とされる以上に開放したことから、コンプレッサー用の油とともにアンモニアが大量に漏洩したもの。/保護具不着用・廃液中のアンモニアに対するばく露防止措置なし・警報装置点検不足2006/08
塩素(9424)医療保健業/中毒1名/特定化学物質/ 病棟汚物処理室でのポータブルトイレ洗浄において、便器内に漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム含有)を入れてあったのを、被災者が単に尿がたまっているものと錯誤して、トイレ用洗浄剤(塩酸含有)を便器に注入したため、塩素系ガスが発生したもの。/作業主任者選任せず・塩酸と次亜塩素酸ナトリウムとの混触・呼吸用保護具なし・作業標準未作成・作業中の連絡調整不十分2006/09
硫酸(5801)自動車製造業/薬傷1名/特定化学物質/ 鋳造工場において、硬化剤(主成分:硫酸38%)のコンテナが空になったため、新しいコンテナへの交換作業中、コンテナにホースを接続せず開閉バルブを開放したところ硬化剤が噴出し、交換作業を行っていた被災者が顔面部等に硬化剤を浴び、コンテナの開閉バルブを閉止できず、硬化剤500リットル程度が漏洩したもの。/作業主任者選任せず・単独作業・誤操作時の安全対策(ホースを接続しないと開閉バルブを開放できない構造にするなど)不十分・作業標準未作成・安全衛生教育不十分2006/09
弗化水素(5204)その他の金属材料品製造業/中毒6名/特定化学物質/ 電子線加速器を使用してポリテトラフルオロエチレンを分解して微粉末にするための反応を行っていたところ、別の作業が入り、反応作業中のポリテトラフルオロエチレンの入っていたトレイを局所換気装置がない作業場内で保管したところ、分解副生物として発生する弗化水素を吸入して中毒になった。/非定常作業における作業標準なし2006/09
アンモニア(3801)既設建築物設備工事業/中毒1名/特定化学物質/ 工場内にある、アンモニア水の製造プラントの配管ガスケット交換作業において、あらかじめ決められていた作業指揮者が現場におらず、発注者からの文書による具体的な指示もなかったことから、作業すべき配管がわからず、誤って工事対象とは異なる補液配管のフランジを開放し、アンモニア水が噴出し、ばく露したもの。/発注者から作業の安全衛生に係る文書提供なし・単独作業・作業標準不徹底・作業指揮者指導せず2006/09
塩素(5102)非鉄金属合金の製錬又は精錬業/中毒2名/特定化学物質/ アルミリサイクル工場の塩素気化室において、作業主任者が2名とも休日を取っていた中で、塩素ボンベの交換作業を一人でテルハを使って行っていたところ、外したバルブがボンベの縁に引っかかり、銅配管が引っ張られたため、バルブ付近の銅配管に亀裂が入り、別系統の塩素が逆流したもの。塩素気化室を覗いた労働者が塩素ガスを吸入し塩素中毒をおこした。/作業主任者選任せず・作業規程作成せず・単独作業・無資格者作業(玉掛け)・退避等未措置・呼吸用保護具不使用2006/10
塩化水素(4703)有機工業製品製造業/中毒1名/特定化学物質/ 塩素化ポリプロピレンを製造するプラント内において、局所排気装置の異常に気づかず反応缶中の溶液のサンプリングを行っていたところ、吸込ダクトから逆流していた塩化水素ガスを吸入し、中毒になった。/故障発生時における措置事項報告不適切・警報装置が作動した際の原因把握せず・緊急時における作業主任者職務不履行 呼吸用保護具不着用2006/10
塩化水素(5001)製鉄業/大量漏洩/特定化学物質/製鉄所構内のFRP製回収酸タンクが側壁下部において、ノズルの取り付け部及びンク胴体が裂け、内容物である塩酸が大量に漏洩した。/(推定原因として)ノズル取り付け時における追加加工分に接着が弱い部分があり、そこから酸が進入して、耐食性の弱いガラス繊維層に酸が浸透することによる酸応力腐食割れが起こったもの。2006/11
塩素(9803)宿泊業/中毒1名/特定化学物質/浴場の洗浄作業中、タイル洗浄剤(塩化水素1%以上含有)を補給するために、機械室に行ってタイル洗浄剤の入っているタンクから小分け容器に移し替えをしようとしたところ、タンクのノズルが外れ、タイル洗浄剤が大量に飛び散ったもの。飛び散ったタイル洗浄剤と下方に置いてあった塊状の水処理用塩素化剤(トリクロロイソシアヌル酸含有)が反応し、発生した塩素ガスを吸入した結果、中毒になった。/MSDS未受理・作業主任者選任せず・作業標準作成せず・呼吸用保護具等未装備2006/12
硫化水素清掃業(9101)/中毒1名/特定化学物質/タンクローリー中の硫化水素ナトリウムを受入タンクに入れる作業において、受入タンクが一杯になったため、タンクローリーに残っていた硫化水素ナトリウムを仮受ボックスに注いだところ、空気中の二酸化炭素との反応で硫化水素が発生し、中毒となった。/MSDSの未確認・安全衛生教育不十分2007/01
硫化水素有機工業薬品製造業(4703)/中毒2名/特定化学物質/シリコーン系の製品の製造工程において、反応終了後の製品内に残る硫化水素を分離するため、有機酸をエタノールに混ぜたものをポンプで滴下作業中、有機酸の滴下の速度が速かったため、多量に硫化水素が発生し、反応器の配管から漏れた硫化水素を吸入し、硫化水素中毒となった。それを見て助けに行った作業者も同様に硫化水素を吸入し、硫化水素中毒となった。/作業手順未確認・呼吸用保護具未着用2007/02
塩化水素工作物の解体、移動、取りはずしまたは撤去の事業(3505)/薬傷5名/特定化学物質/工場建屋の配管撤去作業において、塩化ビニールライニング配管をプラズマ切断したところ、塩化水素ガスが発生し、眼に薬傷を負った。/作業標準不備・安全衛生教育不十分2007/02
ホルムアルデヒド医療保健業(9424)/中毒1名/特定化学物質/病院の医療検査物の回収業務において、運搬車両内に残留していたホルムアルデヒドを吸入し、急性ホルムアルデヒド中毒となった。/作業標準未作成・安全衛生教育不十分2007/03
二酸化硫黄有機工業製品製造業(4703)/中毒1名/特定化学物質/洗缶工場から返却されたポリタンクの洗浄作業において、洗浄済みのポリタンクから異臭がしたため、ポリタンクの蓋を開け、顔をポリタンク注入口に近づけたところ、ポリタンク内に溜まっていた亜硫酸ガス(二酸化硫黄)を吸入し中毒となった。/安全衛生教育不十分2007/03
硫酸非鉄金属の製錬又は製錬業(5101)/薬傷(大量漏えい)1名/特定化学物質/製錬所の乾燥棟において、出口側配管から濃硫酸が漏れ出したため、配管の応急補修作業を行ったところ、プラントを停止せず作業を行ったため、濃硫酸の漏出量が増し、漏れ出した濃硫酸により薬傷を負った。/非定常作業の作業標準の未整備・保護具着用方法の不適切2007/04
塩化水素各種機械装置の組立又はすえ付けの事業(3601)/中毒3名/特定化学物質/配管のフィルターの清掃作業において、配管中の四塩化ケイ素を窒素を封入して除去するため、配管を接続して窒素を封入し、バルブを開けたところ、閉止しておくべきだったバルブの1つが開いており、四塩化ケイ素が大気の水分と反応して塩化水素ガスを発生し、吸入して中毒となった。/非定常作業の作業標準の未整備・呼吸用保護具未着用2007/04
塩素医療保健業(9424)/中毒1名/特定化学物質/透析液供給装置の流路の洗浄・消毒作業において、洗浄に用いる酢酸系洗浄剤を希釈し、別の容器に移し替える際、誤って次亜塩素酸ナトリウムのタンクに酢酸系洗浄剤を入れてしまい、発生した塩素ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準の不徹底・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/04
塩化水素その他の各種事業(9416)/中毒8名/特定化学物質/ドラフトチャンバー内において、ベンゼンに塩化アルミニウムを混入した懸濁液に塩化アセチルを少量ずつ加え、アセトフェノンを合成する作業を行っていたところ、塩化アセチルの滴下スピードの調節が適切ではなかったため、反応時に副生する塩化水素を吸収させる目的で設置していたフラスコ内の水が逆流し、逆流した水と塩化アルミニウムとが激しく反応して、塩化水素が急激に発生した。その後、ドラフトチャンバーの扉を開けた状態で、作業を行っていたところ、中毒となった。/作業標準の不徹底・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2007/05
ホルムアルデヒド医療保健(9424)/中毒(大量漏洩)4名/特定化学物質/病院処置室において、ホルムアルデヒド液タンクから保存容器にホルムアルデヒドを移し替える際、廊下に液体がこぼれた。これをビニール製の前掛け、側面は顔面と密着しない構造の簡易ゴーグルを着用して、紙にホルマリン液を吸収させ、紙はビニール袋に入れて焼却処分し、廊下の換気を行っていたところ、目に炎症を起こし、ホルムアルデヒド中毒となった。/不適切な保護具の使用・安全衛生教育不十分2007/05
塩化水素その他の建築事業(3506)/死亡1名、中毒2名/特定化学物質/建築中のコンクリート製柱の補修作業において、隣接する産業廃棄物処理工場の煙突から排出された塩化水素ガスを含んだ煙を吸い込み、中毒となった。なお、産業廃棄物処理工場で発生するおそれのある化学物質を把握していなかったため、測定の実施、保護具の着用、作業場所からの退避などの措置が講じられていなかった。/排出される化学物質の把握の不徹底・呼吸用保護具未着用2007/05
硝酸、弗化水素構築用金属製品製造業(5404)/中毒1名/特定化学物質/製缶工場において、希硝酸と酸性弗化アンモニウムを溶解させた水溶液を噴射しながら、ステンレス製サイロ内部の酸洗作業を行ったところ、防毒マスクを着用せず作業を行ったため、硝酸及び弗化水素を吸入し中毒となった。/呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/06
硝酸無機工業製品製造業(4702)/大量漏えい0名/特定化学物質/希硝酸の貯留作業において、タンクの液面計の鉄製のふた板が希硝酸と接触することにより腐食し、腐食部分から希硝酸が大量漏洩した。/設備の点検不足2007/06
塩素その他の電気機械器具製造業(5709)/中毒1名/特定化学物質/表面処理加工工場において、純水製造装置のろ過材を洗浄するための貯蔵タンクに塩酸を補給するところ、塩酸と取り違えて硝酸を投入した。その後、塩酸タンクから「煙が出ている」との連絡で現場に駆けつけ、塩酸タンクの様子を見ていたところ、発生したガスを吸入して塩素ガスによる急性中毒となった。。/呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2007/06
シアン化水素電気めっき業(5502)/中毒7名/特定化学物質/シアン化銅めっきラインにおいて、めっき反応槽のめっき溶液循環システムの配管接合部がはずれ、めっき溶液(シアン化ナトリウム溶液)が床面に漏洩し、発生したシアン化水素ガスを吸入し、中毒となった。/設備の点検不足・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・緊急対応マニュアルの未整備2007/06
アンモニア化学肥料製造(4701)/中毒1名/特定化学物質/液化アンモニア充填容器に使用する結合部のシール材のテスト作業において、バルブに取り付けられた保護キャップが外れず、無理に保護キャップを外そうとしたところ、バルブが外れ、保護キャップの穴から液化アンモニアが噴出し、全身型防護服(送気型)の袖口部分から内に入り込み、凍傷及びアンモニア中毒となった。/非定常作業時の作業標準未作成・適切な保護具未着用・危険有害性の周知不足2007/06
塩素各種機械装置の組立て又はすえ付けの事業(3601)/中毒1名/特定化学物質/工場設備の改造工事において、工場の排水溝に流れた廃液から塩素ガスが発生し、拡散し、足場組立作業に従事していた者が塩素ガスを吸入し、中毒となった。/設備管理の不徹底・関係者への周知不足・立入禁止措置の不徹底・呼吸用保護具未着用2007/06
塩素旅館その他の宿泊所の事業(9417)/中毒3名/特定化学物質/浴室の清掃作業において、塩素系洗剤と酸性洗剤を混合使用により、塩素ガスが発生し、吸入して中毒となった。/作業標準未作成・MSDS未整備・安全衛生教育不十分2007/07
二酸化硫黄飲料製造業(4108)/中毒2名/特定化学物質/工場内試験室において、ビール製品等の分析を行うため、分析する物質に硫酸、過酸化水素水を混合したものを、ドラフト内に設置した分解器で過熱して反応させ、15分間冷却した後でドラフト外に仮置きしたところ、仮置きした分析物付近で作業を行っていた者が分析物の反応過程で発生した二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を吸入し、中毒となった。/作業標準の不適切・危険有害性の認識不足2007/07
塩酸研究又は調査の事業(9426)/大量漏えい0名/特定化学物質/原子炉安全性研究炉に設置されている塩酸貯蔵タンクにおいて、タンクの側面に設けられている液面計のガラスゲージ管とゲージバルブとの接合部から塩酸が大量に漏洩した。/設備の点検不足2007/07
塩素教育業(9425)/中毒1名/特定化学物質/プールの消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)タンクに誤って凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)を入れたため、化学反応を起こし塩素ガスが発生し、中毒となった。/作業標準の不徹底2007/08
ホスゲン有機工業製品製造業(4703)/中毒2名/特定化学物質/プラント内の各機器等の残量物の抜き取り作業において、プラントのポンプの残液確認のため、ポンプの液抜きプラグを取り外したところ、ホスゲンを含んだ内容物が流出し、作業者等がホスゲンガスを吸入し中毒となった。/非定常作業の作業標準の不徹底・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足2007/08
塩素その他の各種事業(9416)/中毒1名/特定化学物質/試験用試料(ステンレス溶接剤)の溶接部分を写真撮影するための表面処理作業において、塩酸と過酸化水素を混合したエッチング液を作り、試料の表面を刷毛でエッチング液を塗ったところ、塩素ガスが発生し中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/08
硝酸その他の建築事業(3506)/薬傷3名/特定化学物質/プラント工事において、廃ガスを除害設備に運ぶ配管の取替え工事を行っていたところ、配管の水平部に凝縮した硝酸が配管が傾いた際に流れ出し、配管のフランジ開放部から噴出し、保護衣着用を指示されていなかったため、硝酸を浴びて薬傷になった。/非定常作業の作業標準の不適切・保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/09
硫酸卸売業・小売業(9801)/中毒1名/特定化学物質/自動車の整備工場において、自動車用バッテリーの過充電により、バッテリーの排気筒から希硫酸が霧状になって噴き出し、これを吸入して中毒となった。なお、整備工場内の換気扇は稼働しておらず、通風が不十分であった。/作業標準の不徹底・換気設備点検不足・安全衛生教育不十分2007/10
塩素紙製造業(4502)/中毒1名/特定化学物質/次亜塩素酸ソーダのタンクにおいて、次亜塩素酸ソーダをタンクに充填しようとしたところ、誤ってポリ塩化アルミニウムを充填したため、次亜塩素酸ソーダとポリ塩化アルミニウムが化学反応して塩素ガスが発生し、発生した塩素ガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足・緊急対応マニュアルの未整備・呼吸用保護具未着用・作業標準の未作成2007/10
塩素卸売業・小売業(9801)/中毒1名/特定化学物質/塩酸の貯蔵タンクからコンテナにホースで圧送する作業において、塩酸用のコンテナに注入すべきであるのに誤って次亜塩素酸ナトリウム用のコンテナに注入し、コンテナに残留していた次亜塩素酸ナトリウムと注入した塩酸が混合し、塩素ガスが発生し、外部に流出した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/作業標準の不徹底・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/11
アンモニア清掃業(9101)/中毒6名/特定化学物質/危険物取扱所において、廃液をドラム缶内で混合していたところ、突然混合液が突沸し、ドラム缶からアンモニアガスが発生し、混合作業者及び周辺の作業者がアンモニアガスを吸入し、中毒となった。/設備点検の不徹底・危険有害性の認識不足・緊急対応マニュアルの未整備2007/12
シアンを含むアルカリ水溶液電気めっき業(5502)/大量漏えい0名/特定化学物質/めっき工程から排出されるシアン系排ガスを洗浄する排ガス洗浄処理装置において、排水配管に設けられたバルブが腐蝕により穴が開き、内部のシアン系排ガス洗浄液が穴から流出し、防液提内の集水升のバルブが開いていたため、雨水側溝から工業団地の調整池を経て、川に流出した。/設備点検の不徹底2007/12
硫化水素宿泊業(9803)/中毒11名/特定化学物質/ホテルにおいて、塩酸含有トイレ用洗浄剤と硫黄含有入浴剤が、浴槽内で化学反応して硫化水素が発生し、ホテル内に漏れたため、窓やドアを全開にし、客を退出させる作業を行ったところ、硫化水素ガスを吸入し、硫化水素中毒となった。/換気不十分・緊急対応マニュアル未整備2008/02
塩素医療保健業(9424)/中毒1名/特定化学物質/食品検査室において、冷蔵庫内に保管されていた溶液を酸性溶液が入った廃棄用ポリタンクへ廃棄したため、塩素ガスが発生したため、ポリタンクの蓋を閉める作業を行ったところ、発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2008/02
硫化水素その他の食料品製造業(4110)/中毒4名/特定化学物質/炉筒煙管ボイラーの煙道灰出し作業において、クッカーで発生する硫化水素がボイラー炉内に排出されていたため、硫化水素ガスを吸入し、硫化水素中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2008/02
弗化水素無機工業製品製造業(4702)/中毒23名(大量漏えい)/特定化学物質/高純度弗化水素酸製造設備において、停電のため、無水弗化水素の精製塔及び吸収塔の自動制御装置が停止した際、排気設備が作動しなかったため、精製塔及び吸収塔内の弗化水素が、製造設備の屋上の排煙設備から漏れた。漏れた弗化水素ガスを吸入し、中毒となった。/設備の点検不足2008/03
弗化水素無機工業製品製造業(4702)/大量漏えい/特定化学物質/弗化水素の高純度化工程において、液体弗化水素と気体弗化水素を分別し、気体弗化水素を水で希釈させ、屋外に排出する作業を行っていたところ、供給電力が瞬間的に遮断されたため、弗化水素が分別されず、ポンプ停止により希釈もされなかったため、弗化水素ガスが屋外へ漏洩した。/緊急対応マニュアル未整備・設備の点検不足2008/03
塩素鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業(3501)/中毒5名/特定化学物質/残土移動作業において、ドラグ・ショベルで残土を移動させたところ、地中に埋まっていたボンベから塩素ガスが噴出し、ドラグ・ショベルの運転者が塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2008/03
硫化水素宿泊業(9803)/中毒9名/特定化学物質/ホテルにおいて、客室係が室の清掃のため室の扉を開けたところ、浴室の浴槽内で入浴剤とトイレ洗浄液が化学反応し、硫化水素ガスが発生していたため、硫化水素ガスを吸入し、硫化水素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/04
硫化水素その他の化学製品製造業(4709)/中毒2名/特定化学物質/石灰硫黄合材の製造工場において、製品タンクに入って、タンクに沈殿した残渣物の清掃作業を行っていたところ、発生した硫化水素ガスを吸入し、硫化水素中毒となった。救助に入った者も同様に硫化水素中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2008/04
硝酸、(二酸化窒素)ボルト、ナット、リベット、小ねじ、木ねじ等製造業(5407)/薬傷4名、中毒4名/特定化学物質/屋外の少量危険物倉庫前において、硝酸廃液を空ドラム缶へ移し替え作業中、移し替えの途中で作業指示の間違いに気づき、作業を中断し、ドラム缶の蓋を閉めた。その後、ドラム缶から硝酸廃液を抜き取るため、ドラム缶の蓋を開けたところ、ドラム缶から噴出した硝酸廃液を浴び、薬傷を負った。同時に噴出した二酸化窒素ガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2008/04
硝酸計量器、測定器製造業(6001)/中毒3名/特定化学物質/クリーンルームの水晶振動子のエッチング作業において、硝酸を廃液用ポリタンクに入れ、薬品庫に保管したところ、硝酸と廃液中の物質が反応して発熱、ガスが発生し、容器内圧の上昇によりポリタンクが破裂し、硝酸が床に流出し、発生した硝酸ガスがクリーンルーム内に拡散し、硝酸ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2008/04
塩素化ビフェニル清掃業(9101)/薬傷4名/特定化学物質/PCB廃棄物処理施設のコア解体室において、コンデンサ及びトランスの内部の鉄心、コイル等の解体を手作業で行っていたところ、顔又は手に塩素化ビフェニルが接触し、接触性皮膚炎となった。/危険有害性の認識不足・保護具の未着用2008/04
塩素有機工業製品製造業(4703)/中毒4名/特定化学物質/ポリカーボネート製造装置の定期修理完了後のスタートアップ作業において、塩素供給ラインの脱圧バルブを開放した状態でバルブ操作が行われたため、塩素タンクと排気口が直結し、排気口から塩素ガスが大気中に漏洩し、塩素ガスを吸入して中毒となった。/作業標準不徹底2008/05
塩素医療保健業(9424)/中毒2名/特定化学物質/病院において、塩素系洗浄剤と食器用洗剤を混ぜてストローで吸引した患者の治療を行っていたところ、発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/06
ホスゲン有機工業製品製造業(4703)/大量漏えい/特定化学物質/反応器のシールユニット交換作業において、排ガス処理装置の放散塔の圧力が上昇したため、圧力を下げようと操作したところ、ドレンポットと上部ノズル間の弁が開で大気開放となっていたため、ホスゲンを含有した液がドレンポットに流れ込み、上部ノズル部分から溢れ、漏えいした。/作業標準不徹底2008/07
硫化水素宿泊業(9803)/中毒8名/特定化学物質/ホテルにおいて、宿泊客が浴室内で硫化水素自殺を図ったため、フロントスタッフと清掃スタッフが客室に入ったところ、室内に発散していた硫化水素ガスを吸入し、硫化水素中毒となった。/換気不十分・緊急対応マニュアル未整備2008/07
塩酸飲料製造業(4108)/大量漏えい/特定化学物質/屋外の塩酸タンク貯蔵設備において、地震発生時の影響により、防液堤内に設置されている塩酸タンクの配管の一部が破損し、防液堤内に200リットルの塩酸が漏えいした。/設備の点検不足2008/07
硝酸不動産業(9903)/火災(大量漏えい)/特定化学物質/コンテナターミナルにおいて、コンテナに収納されていた荷から約10トンの硝酸が漏洩し、コンテナ内で他の荷と反応して発煙、発火した。/設備の点検不足2008/07
弗化水素その他の各種製造業(6116)/中毒2名/特定化学物質/電子線照射棟において、電子線照射したポリ袋入りのフッ素樹脂粉末(ポリテトラフルオロエチレン)を出荷用容器(ファイバードラム)に梱包する作業をしていたところ、樹脂粉末から発生した弗化水素ガスを吸入し、弗化水素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/07
塩素肉製品又は乳製品製造業(4101)/中毒1名/特定化学物質/水処理装置用のポリ塩化アルミニウムをポリ容器に入れる作業において、ポリ容器のふたを開けたところ、ポリ容器内部に残っていた塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/危険有害性の認識不足2008/07
二酸化硫黄自動車による貨物の運送事業(7203)/中毒1名/特定化学物質/トラックで硫黄等を運搬する作業において、トラックが走行中にブレーキが制動せず横転し、横転時に、漏洩した軽油が発火し、火が積み荷の硫黄に燃え移って、二酸化硫黄ガスが発生し、二酸化硫黄ガスを吸入し、中毒となった。/設備・機器の点検不足2008/09
ホルムアルデヒド可塑物製品製造業(6104)/中毒1名/特定化学物質/射出成形機による成形作業において、製品の不具合の原因調査をしていたところ、射出成形機の樹脂加熱器の温度センサーが外れ、樹脂が過加熱状態となり、熱分解を起こしてホルムアルデヒドガスを発生し、樹脂注入用ノズルから噴出したため、ホルムアルデヒドガスを吸入し、中毒となった。/非定常作業時の作業標準不徹底2008/09
アクリロニトリル清掃業(9101)/中毒1名/特定化学物質/廃棄物の焼却処理作業において、アクリロニトリルを0.1%含有しているドラム缶入りの廃棄物を作業パンに移し、掻き板でかき寄せ、ビニール袋に小分け梱包する作業を行っていたところ、アクリロニトリル蒸気を吸入し、中毒となった。なお、有機ガス用防毒マスクを着用していたが、破過時間を経過しており、着用状態も不良であった。/呼吸用保護具の点検不足・安全衛生教育不十分2008/10
二酸化硫黄ビルの総合的な管理等の事業(9301)/中毒1名/特定化学物質/アルマイト工場の排水処理設備において、ポンプユニットの修理を行っていたところ、ポンプユニットの復旧の際に廃溶液(硫酸)がクロム還元槽に流入したため、還元剤の重亜硫酸ソーダがクロム還元槽に自動添加され続け、重亜硫酸ソーダと硫酸が反応し、二酸化硫黄ガス(亜硫酸ガス)が発生し、付近の作業者が二酸化硫黄ガスを吸入し、中毒となった。/設備の点検不足・作業標準不徹底2008/10
エチレンオキシド医療保健業(9424)/中毒1名/特定化学物質/病院の滅菌室において、自動滅菌器で医療器具の滅菌作業(エアレーション)を行ったところ、自動滅菌器と配管をつなぐフランジのシール材が劣化しており、フランジとシール材の間からエチレンオキシドガスが漏れ、エチレンオキシドガスを吸入し、中毒となった。/設備の点検不足2008/11
塩素その他の食料品製造業(4110)/中毒10名/特定化学物質/殺菌水の生成装置において、ポリタンクの次亜塩素酸ナトリウム溶液の残量が少なくなったので、次亜塩素酸ナトリウムをポリタンクに注入しようとしたところ、誤って塩酸を注入したため、次亜塩素酸ナトリウムと塩酸が化学反応を起こし塩素ガスが発生し、発生した塩素ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準不徹底2008/11
塩素理容・美容又は浴場の事業(9421)/中毒1名/特定化学物質/機械室において、井戸水の不純物を凝集沈殿させるための溶液であるポリ塩化アルミニウムをポリタンクに注入しようとしたところ、誤って、次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入したため、ポリタンクに残存していたポリ塩化アルミニウムと混合して発生した塩素ガスを吸入し、塩素ガス中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2009/01
塩素工作物の解体、移動、取りはずし又は撤去の事業(3505)/中毒1名/特定化学物質/焼却炉解体工事において、洗浄水処理設備周辺の片付け作業を行っていたところ、洗浄水処理用薬剤の次亜塩素酸ソーダとポリ塩化アルミニウムを同一薬剤と誤認し、両者をドラム缶に入れたため、塩素ガスが発生し、ガスを吸入し、塩素中毒となった。/非定常作業の作業標準不徹底2009/01
塩素その他の食料品製造業(0999)/中毒3名/特定化学物質/おにぎりの製造工場において、おにぎり製造機の洗浄剤の次亜塩素酸ナトリム溶液(12%)がこぼれたものをそのまま放置していたところ、塩素ガスが発生し、塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/危険有害性の認識不足2009/04
二酸化硫黄染色整理業(4205)/中毒1名/特定化学物質/染色槽において、反物の脱色のため、ハイドロサルファイト(次亜硫酸ナトリウム)を用いて90℃に加温し、20分ごとに染色槽の扉をあけて脱色の確認作業を行っていたところ、染色槽から発散した二酸化硫黄ガスを吸入し、二酸化硫黄中毒となった。/換気不十分・危険有害性の認識不足2009/04
塩素その他の食料品製造業(4110)/中毒7名/特定化学物質/原料処理室において、カンファ水発生装置の次亜塩素酸ナトリウムの残量が不足し、警報が鳴り、ランプが点灯したため、発生装置の薬液の残量を確認したところ、希塩酸の残量が不足しているものと誤解し、誤って希塩酸を次亜塩素酸ナトリウムの容器に注入したところ、次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸が反応して発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/作業標準不徹底2009/05
塩素劇場、遊戯場その他の娯楽の事業(9419)/中毒3名/特定化学物質/スイミングクラブの機械室において、プールの消毒用薬剤の次亜塩素酸ナトリウムを補充していたところ、ポリ塩化アルミニウム溶液(酸性)を誤って次亜塩素酸ナトリウム溶液のタンクに注入したため、タンク内の次亜塩素酸ナトリウム溶液との化学反応により発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。また、状況確認のため機械室に入った者も塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/05
硫化水素医薬品製造業(4707)/中毒1名/特定化学物質/試験室において、硫化水素の発生に用いた三角フラスコを水道水とアルカリ性洗剤を用いて洗浄作業を行ったところ、三角フラスコから発散したガスを吸入し、硫化水素中毒となった。/危険有害性の認識不足2009/05
硫化水素その他の建築事業(3506)/中毒1名/特定化学物質/製油所の水添脱硫装置の定期整備工事の事前準備作業において、水添脱硫装置が操業運転中にドラム上部に設けられたベントバルブの閉止フランジの取り外しをしていたところ、ベントバルブのハンドルが閉止方向に一杯まで回っていたが、硫化水素ガスが漏れたため、直ちにフランジボルトの締め直しを行ったが、漏れた硫化水素ガスを吸入し、硫化水素中毒となった。ドラム内容物は高濃度の硫化水素(濃度約97%)であった。/設備の点検不足・呼吸用保護具の未着用2009/05
塩化ビニル、塩化水素その他の建築事業(3506)/中毒1名/特定化学物質/化学設備の点検工事において、クーラーの高圧水洗作業を行っていたところ、熱交換チューブから発散した1,2-ジクロルエタン、塩化ビニル、塩化水素の蒸気を吸入し、中毒となった。/作業連絡の不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/05
アクリロニトリルその他の設備工事業(3801)/中毒1名/特定化学物質/アクリロニトリル=ブタジエンゴム製造プラントにおいて、定期検査工事の配管内部の洗浄作業のため、洗浄用ホースの配管を抜いたところ、配管内部に付着していたアクリロニトリルが蒸気となって発散し、この蒸気を吸入し、アクリロニトリル中毒となった。/非定常作業の作業標準不徹底2009/06
塩素無機・有機化学工業製品製造業(4702,4703)/大量漏えい/特定化学物質/液体塩素タンク車充填場の設備改修工事において、既設設備の配管を切断し、新設計量設備の配管へ接続する作業を行っていたところ、既設設備の配管から塩素ガスが漏れ、液体塩素タンク車充填場に塩素ガスが漏えいした。/設備の点検不足・非定常作業の作業標準不徹底2009/06
塩素各種機械装置の組立て又はすえ付けの事業(3601)/中毒1名/特定化学物質/駐車場において、次亜塩素酸ナトリウム入りポリエチレン袋容器(16)が入れられた段ボール箱を移動していた際に、段ボール箱の底が抜け、ポリエチレン袋容器を床面に落下し、容器が破れて4の次亜塩素酸ナトリウムが床面にこぼれたため、ウエスで次亜塩素酸ナトリウムのふき取り作業をしていたところ、発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具の未着用2009/06
塩化水素飲料製造業(4108)/中毒1名/特定化学物質/オリゴ糖の抽出工程において、ろ過装置のフィルターの洗浄液(水酸化ナトリウム溶液、アルカリ性)を中和処理するため、洗浄液の入った中和タンクに自動で塩酸を投入した際、投入される塩酸が自動で35%から5%の濃度に希釈されず、洗浄液がpH1.2と酸性となったため、フレーク状の水酸化ナトリウムを投入するため、中和タンクの上蓋を開けたところ、中和タンク内に発生していた塩化水素ガスを吸入し、塩化水素中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/07
塩素理容、美容又は浴場の事業(9421)/中毒1名/特定化学物質/浄化処理工程において、次亜塩素酸ナトリウム溶液をタンクに補充していたところ、誤って隣に設置されているポリ塩化アルミニウム溶液(酸性)のタンクに次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入したため、次亜塩素酸ナトリウムとポリ塩化アルミニウムとの化学反応により発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/作業標準不徹底2009/07
塩素卸業・小売業(9801)/中毒1名/特定化学物質/鮮魚加工場において、冷蔵庫内の床面を塩素系洗浄剤で清掃を行ったところ、発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2009/07
塩化水素有機工業製品製造業(4703)/大量漏えい/特定化学物質/屋外に設置された塩酸タンクにおいて、タンクの底面に設けられた配管の付け根部分に生じた亀裂から、タンクに貯められていた塩酸(35%)が漏れ出し、大量に漏えいした。/設備の点検不足2009/07
塩化水素発電、送電、変電又は配電の事業(8101)/大量漏えい/特定化学物質/イオン交換樹脂の再生のため屋外に設置された塩酸貯蔵タンク(容量2.00m3)の液面計(ガラス管)において、下部が破損し、大量の塩酸(塩化水素)が漏えいした。/設備の点検不足2009/08
塩化水素医薬品製造業(4707)/中毒3名/特定化学物質/廃塩酸の保管タンクにおいて、再利用のために廃塩酸をタンクから製造ラインに供給・排出作業に取りかかったところ、タンクの排出管口部が蓄積したグルコミンサンにより塞がれていたため、タンクをエアーで加圧してグルコミンサンを除去しようとした際、大量の塩酸がタンク外へ流出し、発生した塩化水素ガスを吸入し、塩化水素中毒となった。/非定常作業の作業標準不徹底・設備の点検不足2009/08
塩素宿泊業(9803)/中毒1名/特定化学物質/風呂場において、浴槽のカビと汚れを除去するため、酸性洗剤をスプレーし、2~3分後に塩素系洗剤をスプレーしたところ、発生した塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2009/08
塩素有機工業製品製造業(4703)/中毒2名/特定化学物質/工業用抗菌剤のジクロログリオキシムの製造工程において、中間生成物の入った反応槽に液化塩素ボンベから塩素を吹き込む作業を行っていたところ、同ボンベの安全装置である可溶栓の可溶合金が液化塩素ボンベを加温していた熱により溶解し、塩素ガスが噴出し、工場内に漏えいした。この際、塩素ガスの噴出を止めようとして塩素ガスを吸入し、塩素中毒となった。/緊急対応マニュアルの未整備・呼吸用保護具の未着用2009/10
硫酸特定貨物自動車運送業(4421)/薬傷2名/特定化学物質/濃硫酸(濃度98%)のドラム缶充てん作業において、タンクローリーよりホースを通じてドラム缶に移されるが、充てん作業の最終段階でタンクローリー内にある濃硫酸を全てドラム缶内に排出しようとして、タンクローリーよりホースに空気圧をかけたところ、空気圧によりホースが動き、これによりドラム缶の注入口のL字状ノズルが外れ、ノズルから噴き出した濃硫酸を浴び、薬傷を負った。/設備の点検不足・呼吸用保護具の未着用2009/11
塩素各種食料品小売業/中毒1名/特定化学物質/トイレを掃除するため、塩素系洗剤および酸性洗剤をバケツ内で混合したところ、次亜塩素酸ナトリウムと塩化水素が化学反応を起こして塩素ガスが発生し、労働者がこれを吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・安全衛生教育不十分2010/01
アンモニアその他電気機械器具製造業/中毒1名/特定化学物質/セラミック製品を研磨加工した際に排出される研磨剤を含んだ廃液を処理するため、一旦缶の中に入れて自然乾燥させた後、固まった研磨剤をバールで砕いたところ、当該研磨剤に付着していたアンモニアが一気に噴き出し、それを吸い込んだため、目まい、震え、呼吸困難の中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用2010/01
塩素ガス電子管または半導体素子製造業/中毒1名/特定化学物質/工場内実験室において、塩酸と過酸化水素水を混合したエッチング液を製造していたところ、発生した塩素ガスを吸い込んだため、喉の痛みおよび呼吸困難を伴う中毒となった。/危険有害性の認識不足・設備の管理不足・安全衛生教育不十分2010/05
シアン化カリウム清掃業/中毒1名/特定化学物質/シアン化合物を含んでいることが判明した産業廃棄物液の廃棄処理をしていたところ、廃棄液の酸化に使う塩酸をスポイトで移動中、スポイトが試験管に引っかかり塩酸が飛散、被災者の口内に付着したため、手元にあったビーカーに入った蒸留水で口をすすごうとしたが、ビーカーを取り違え、シアン化合物の廃棄処理で反応を比較するために用意したシアン化カリウム溶液のビーカーの液体で口をすすいで吐き出した。口内に違和感が残ったため、水道水で口内をすすいだが、目まい等の中毒となった。/設備の管理不足2010/05
塩素ガスその他の食料品製造業/中毒1名/特定化学物質/ゆで麵製造ラインにおいて、麵を冷却する水槽の殺菌のために水槽に付設された薬液タンクに次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入しようとしたところ、薬液タンクの隣にあった、麵の腐敗防止のために水槽を酸性化する目的で使用する乳酸溶液が入ったタンクに誤って注入したため、塩素ガスが発生し、これを吸い込み、喉の痛みを訴えた。/危険有害性の認識不足・設備の管理不足・作業標準不徹底2010/06
塩素ガス理容、美容または浴場の事業/中毒2名/特定化学物質/温泉施設の地下滅菌室内において、次亜塩素酸ナトリウムを補給しようとしたところ、誤ってポリ塩化アルミニウムを注ぎ足したため塩素ガスが発生し、作業した労働者と、「ガスが発生した」との報告を受け様子を見に来た労働者が塩素ガスを吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・緊急対応マニュアル未整備2010/06
塩素ガス非鉄金属の製錬または精錬業/中毒1名/特定化学物質/配管補修工事が完了し、塩素配送が開始された後、同補修箇所付近で塩素漏えい検査を行っていたところ、同補修箇所の南側に位置する別の配管付近から塩素が漏えいしているのを発見し退避したが、呼吸用保護具を使用していなかったためこれを吸い込み、塩素ガス中毒による肺の薬傷を負った。/呼吸用保護具未着用・非定常作業時の作業標準不徹底2010/06
クロム酸、重クロム酸電気めっき業/中毒1名/特定化学物質/クロムメッキ槽の電極を移動させる作業において、メッキ槽上部に上って電極を引き上げようとしたところ、誤ってメッキ槽内に落下して槽内のメッキ液を飲み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2010/07
希硫酸無機工業製品製造業/大量漏えい/特定化学物質/水酸化ナトリウムを製造する工程中で発生する塩素ガスを乾燥するために濃硫酸を混入しており、当該工程内で発生した希硫酸をポンプにより移送管で移送していたところ、その希硫酸の受入側貯槽の配管に設けた受入弁の手動バルブの一部を誤って閉止していたため、耐熱温度が低い塩ビ配管が破損し、希硫酸が流出した。/設備の管理不足2010/07
塩素ガス電子応用装置製造業/中毒1名/特定化学物質/銅基盤を洗浄するための水槽を水洗いするため当該槽につながる水道栓を開けるべきところ、誤って同じ場所にある硫酸溶液を入れた槽につながる水道栓を開けてしまい、硫酸溶液が槽から溢れ出し、溢 れ出た硫酸溶液の拭き取り作業を行っていたところ、別のアルカリ性の槽で発生し槽の下部にこぼれ落ちていた亜塩素酸ナトリウムの結晶に流れ出た硫酸が触れたため塩素ガスが発生し、これを吸い込んで中毒となった。/作業標準不徹底・設備の管理不足2010/08
硫化水素石油精製業/中毒2名/特定化学物質/石油精製ガスから硫黄を回収する装置において、アミン再生塔のトレイにアミン溶液が付着したために気液分離機の液面が上昇したことから、排出ポンプを起動させる作業を行ったが、液面が下がらないために排出配管にあるバルブを開け配管の詰まりを番線で貫通させて排出させたところ、その排水に含まれていた硫化水素を吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・非定常作業時の作業標準不徹底2010/09
塩酸無機工業製品製造業/中毒1名/特定化学物質/船より塩酸を貯槽に受け入れ終了後に、貯槽の鋼板の高さ7.2mの箇所が腐食して穴が開き、塩酸約5Lがタンクの周囲の防潮提内に漏えいしたところ、北から風が吹いており、ミスト化し浮遊した塩酸を、南側に近接した別会社の労働者が吸い込んだため、化学物質粘膜障害に罹患した。/設備の管理不足・緊急対応マニュアル未整備2010/09
ホルムアルデヒド、フェノール有機工業製品製造業/中毒1名/特定化学物質/PC用フェノール樹脂板の試作開発作業において、換気設備が設置されていない場所でホルムアルデヒドおよびフェノールを取り扱っていたため、慢性喉頭炎および声帯ポリープに罹患した。/危険有害性の認識不足・換気設備未設置2010/10
硫化水素洗濯、洗張又は染物の事業/死亡1名/特定化学物質/清掃用具のクリーニングを行う事業場で、汚水処理設備の管理業務を行っていた作業者が施設内の一次処理槽内で死亡しているところを発見された。一人作業で原因は不明であるが、槽内に硫化水素が発生しており、これを吸収して転落、溺死したものと推定された。/危険有害性の認識不足・設備の管理不足2011/01
硫化水素有機工業製品製造業/死亡1名、中毒1名/特定化学物質/屋外タンク内のアルカリ性廃液を中和処理するため硫酸を添加していたところ、同作業に詳しい作業者が離れた際に、被災者が大量に硫酸を添加したとみられ、大量に発生した硫化水素ガスを吸入して死亡した。戻った作業員は硫酸の手動弁を閉じ、その場を離れようとしたが意識を失った。/作業主任者の未選任・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・呼吸用保護具未着用2011/01
硫酸上水道業 8104/中毒1名/特定化学物質/被災者は、発注側として硫酸貯蔵槽付属の除湿器の乾燥剤交換作業完了の確認に向かったところ、硫酸ミストを液化してタンクへ戻すミストセパレータから液化できなかった硫酸ミストが排気管を通って廃液ピット付近にある大気開放の配管出口から漏洩し、これを吸入して中毒となった。/設備の管理不足・換気不十分2011/03
ホスゲン4703 有機工業製品製造業/中毒1名/特定化学物質/MDI製造プラント設備内の溶媒を洗浄・抽出後、プラント内を窒素パージするため反応器配管付属ボール弁と窒素供給ホースを接続し、同ボール弁の閉止フランジのボルトを緩めたところ、弁内に滞留していたホスゲンを含む有毒ガスが漏れ出て、これをを吸引し、ホスゲン中毒、肺水腫となった。/呼吸用保護具未着用・作業標準不徹底2011/05
硫酸隧道新設事業 3103/漏洩/特定化学物質/シールド工事の立坑基地の濁水プラントにおいて、中和槽へ希硫酸を搬送する配管の弁の動作不良で配管が破損し、管内の希硫酸が漏洩、防液堤の隙間から現場付近を流れる川に流れ込んだもの。/設備の点検不足2011/05
塩酸溶解めっき業 5501/死亡1名/特定化学物質/工場内の排水処理施設の調整槽(めっき処理の排水のPH調整槽)において、配管に詰まったスラッジを除去するため、塩酸を入れて一晩放置し、排水してから調整槽に入り除去作業を行っていたところ、呼吸機能障害等により死亡した。/危険有害性の認識不足・作業主任者の未選任2011/05
塩素ガスその他の電気機械器具製造業/中毒1名/特定化学物質/半導体配線基板製造ラインで薬液(塩酸及び過酸化水素)をポンプで排出後、残った過酸化水素水と塩酸を掃除機で別々に吸引しバケツへ移したところ、掃除機より塩素ガスが発生した。掃除機内で薬液が反応し、金属部品の触媒作用で塩素ガスが発生したものと思われる。ライン内の換気を行い、付近の作業者を避難させたが、うち4名が体調不良となった。/危険有害性の認識不足2011/06
アクリロニトリルその他の建築事業 3506/中毒2名/特定化学物質/定期修理工事において、アクリロニトリルを入れていたタンク内部の清掃作業に、一週間従事していた労働者17名のうち、4名に手足の発疹等が出て、うち2名が休業した。/適切な保護具未着用2011/06
塩化水素有機工業製品製造業 4703/中毒1名/特定化学物質/殺菌剤農薬を生成する途中の段階で、作業員の操作ミスにより塩酸ガスが発生・漏洩し、昼食の弁当を配達に来た食堂の従業員が塩酸ガスを吸入した。作業者は退避していた。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足2011/07
塩素ガスビルの総合的な管理等の事業 9301/中毒1名/特定化学物質/ビル清掃の業務先の道具保管場所において、酸性のトイレ用洗剤を水道水で希釈を行うところ、近くにおかれていた塩素系の漂白剤を混ぜたため、塩素ガスが発生し、これを吸引して塩素ガス中毒による急性呼吸不全となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2011/08
塩素ガスビルの総合的な管理等の事業 9301/中毒1名/特定化学物質/ビルメンテナンスのため、旅館浴室の清掃作業中、塩素系カビ取り剤(亜塩素酸ナトリウムを主成分)散布後に酸性洗剤(塩化水素を主成分)を散布したところ、発生した塩素ガスを吸引した。すぐに高圧洗浄機で洗い流して作業を続けたが症状が悪化、ガス中毒による肺炎・敗血症となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2011/08
塩酸各種機械装置の組立又はすえ付けの事業 3601/死亡2名/特定化学物質/タンクの移設工事において、塩酸が入ったタンク(強化繊維プラスチック製)の上で上部配管の切断位置等の確認中、天板が破れてタンク内に墜落した。同僚がタンク上のマンホール部で救助していたところマンホール周囲の天板が破れ、タンク内に墜落。2名とも外因性ショックで死亡した。/設備の管理不足・危険有害性の認識不足2011/08
硫酸有機工業製品製造業 4703/漏洩/特定化学物質/硫酸濃縮プラントにおいて、生産調整のため硫酸濃縮槽(容量11m3)の運転停止作業を行っていたところ、槽に破孔が生じて炉内の下部へ硫酸が漏出、炉熱によりガス状の硫黄酸化物へ熱分解され、その一部が大気中の水分によって硫酸ミスト(白煙)となり工場内外へ拡散した。/設備の点検不足2011/09
フッ化水素電子管又は半導体素子製造業 5705/中毒13名/特定化学物質/半導体製造工程に設置してあるパイロットウエハ(基板)のエッチング工程において、酸化皮膜を剥離するためのフッ化水素酸が槽から漏れ出し、メッシュ状の床及び床下へ広がった。警報を聞いてブースへ行き漏洩したフッ酸の処理を行った作業者13名が被災した。/設備の点検不足・適切な保護具未着用・作業主任者の未選任2011/09
硫酸ジメチルその他の化学製品製造業 4709/中毒4名/特定化学物質/医薬品中間体製造工程の硫酸ジメチルの滴下作業で、各槽と配管をつなぐフレキシブルホースを継手で接続し、槽を加圧してバルブを順次開いたところ、4つめのバルブを開いた際に継手から硫酸ジメチルが漏出。防毒マスク及び保護メガネを着用してモップで拭き取り、重曹で中和処理した3名の目が充血したほか、保護具を着用して後片付けを行った別の3名中1名の腕に水疱を発症した。/設備の管理不足・危険有害性の認識不足2011/09
硫酸橋りょう建設事業 3503/中毒3名/特定化学物質/廃液(塩酸、硫酸含有)を圧送するポンプの配管フランジのパッキン交換のため固定ボルトを取り外していたところ、自動運転中となっていたポンプが作動し、フランジの継ぎ目から吹き出した廃液を隣接するポンプを修理中の3名が浴び被災した。/設備・機器の点検不足2011/10
硫酸清掃業 9101/漏洩/特定化学物質/中和処理用の希硫酸を地上タンクから屋上タンクへ供給する作業で、地上タンク付近のポンプ一次側と二次側のバルブ2ヶ所のうち二次側バルブを開け忘れてポンプを起動したため配管(塩化ビニル)が破裂し、約1500Lの希硫酸が飛散、漏洩した。隣接道路通行者3名が軽傷を負った。/作業標準不徹底・設備の点検不足2011/10
硫酸コンクリート製造業 6601/漏洩/特定化学物質/生コンクリート製造事業場において、アルカリ排水の中和に使用する希硫酸を大型タンクから小型タンクに移すため、接続している配管のバルブを開栓したところ、別の作業のため現場を離れている間に満タンになった小型タンクから希硫酸があふれ出し、近くの川に約1000Lが流出した。/作業標準未整備2011/10
塩素ガス[1]派遣先:食料品製造業 【包装漬物(キムチ、福神漬け等)の製造】[2]派遣元:派遣業/[1]中毒2名、[2]中毒2名/特定化学物質/漬物製造工場の野菜洗浄室で清掃中、立て掛けておいた鉄製ガイドが倒れ、塩酸タンクと隣接した次亜塩素酸ソーダタンクのバルブに激突・破損した。その際バルブの根本が緩み、漏出した塩酸と次亜塩素酸ソーダが混触・反応して塩素ガスが発生し、4名がガスを吸引し被災した。/設備の管理不足・危険有害性の認識不足2011/10
塩素ガス電気設備工事業/中毒4名/特定化学物質/四塩化チタン製造を行う工場においてサイロ設備の配管等撤去作業中、異臭と喉の異常を訴えた。25m離れた四塩化チタン製造設備の不調により、煙突から排出されていた塩素ガスを含んだガスを吸入したため。/設備の点検不足・危険有害性の認識不足2011/10
臭化メチル一般製材業 4401/中毒1名/特定化学物質/製材業の工場内土場において、4人の作業者が輸入木材にビニールシート(天幕)を被せて臭化メチルによる天幕燻製作業(目張り、投薬作業等)を行ったところ、1人が同日夜間、全身麻痺や呼吸困難となり臭化メチル中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2011/11
塩素ガス医療保健業 9424/中毒1名/特定化学物質/特別養護老人ホームの更衣室床面の清掃作業のため、前日に洗剤(次亜塩素酸ナトリウム含有)を散布した。当日、床面に溶液が残って塩素臭がしたためデッキブラシで清掃していたところ、ブラシに付着し残っていたと思われる酸性洗剤と反応して塩素ガスが発生し、中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2011/12
ホルムアルデヒド清掃業/中毒1名/特定化学物質/廃棄物焼却処理施設において、機械室の床面に漏洩した液体(ホルムアルデヒド水溶液)の成分を特定するために液体の採取を行っていたところ、ホルムアルデヒドガスを吸引して頭痛を発症し、中毒となった。/非定常作業時の作業標準未整備2012/01
塩素有機工業製品製造業/中毒1名/特定化学物質/工場敷地内の塩素ガス製造工程内のケーブルダクトとケーブルラックの除雪作業を開始した際、塩素配管より約2m上部のケーブルラック上の雪をスコップで下方に落とそうとしたところ、雪塊が塩素配管の支柱にあたって塩素ガスが流出し、作業者が中毒となった。/作業主任者未選任・作業標準不徹底2012/02
希硫酸無機工業製品製造業/漏洩/特定化学物質/船積みされた希硫酸を原料タンクに移送する作業中、地上に敷設された硬質塩化ビニール管が破断し、大量の希硫酸が地上に漏出し、側溝を伝わって海に流出した。/設備の点検・管理不足・作業標準不徹底2012/03
濃硫酸その他の事業/漏洩/特定化学物質/タンクに一時貯蔵してある濃硫酸をパイプラインを通じて船積みする際、事前準備にパルプ切り替え作業を行ったが、戻りラインのバルブを閉め忘れたため、濃硫酸が逆流し漏洩した。/設備の点検不足・作業標準不徹底・作業主任者未選任・警報装置未作動2012/03
塩素温泉浴場業、スーパー銭湯/中毒2名/特定化学物質/日帰り温泉施設において、消毒等に用いる微酸性次亜塩素酸水の生成作業中に、塩酸を入れるべき注入口に誤って次亜塩素酸ナトリウムを投入したことにより、生成機に残留していた塩酸と次亜塩素酸ナトリウムが反応して、塩素ガスが発生し、これを吸入した作業者が中毒となった。/安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/03
フッ化水素機械修理業/中毒4名/特定化学物質/化学工場内の屋外タンクから積出口に通じる配管に送給したフッ化水素が、配管の損傷部分から漏出し、構内にいた作業者4名が中毒となった。鉄製配管の表面に生じた錆による腐食が配管内部にまで達していた。/2012/03
塩素ビルメンテナンス/中毒1名/特定化学物質/病院の汚物室内で流し台において酸性のトイレ用洗剤を、外見が同一の別の塩素系洗剤の容器に注ぎ足したところ、発生した塩素ガスを吸引し、中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/04
フッ化水素その他のガラスまたはガラス製品製造業/中毒1名/特定化学物質/石英ガラスの加工工場において、フッ化水素酸による洗浄を行ったカーボン(石英ガラスを固定する作業補助具)の水分を飛ばすために、酸水素バーナーによる加熱乾燥を行ったところ、白煙が発生し、乾燥作業を行っていた作業者が吸引した。/非定常作業時の作業標準不徹底・適切な保護具未着用2012/04
塩素し尿処理業、土木工事業/中毒4名/特定化学物質/タンクローリーで運んできた硫酸アルミニウム溶液を、誤って次亜塩素酸ナトリウム溶液が入っていたタンクに注入した結果、塩素ガスが発生し、処理棟内にいた作業者および、救助者がこれを吸引し、中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・換気不十分            2012/05
ホルムアルデヒド医薬品製造業/中毒2名/特定化学物質/医薬品ヒアルロン酸を取り扱う充填室・滅菌室、廊下からなる区画をホルマリン燻蒸を行ったが排気が不十分であったにもかかわらず、隣接する更衣室のホルムアルデヒド漏洩防止の目張りをはがして清掃作業を実施したところ、作業者19名がばく露しうち2名が中毒となった。/換気不十分            ・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2012/05
塩酸発電、送電、変電、または配電の事業、火力発電所/漏洩/特定化学物質/タービン建屋内にて、塩酸タンクに設置されている液面計につながるアングル弁から、塩酸が漏洩した。/設備の点検不足2012/05
塩素肉製品または乳製品製造業/中毒1名/特定化学物質/ボイル加熱室でボイル作業に使用する台車を移動させようと、床面を次亜塩素水で殺菌消毒したコンベアーエリアに近寄ったところ、塩素ガスを吸入して中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/06
塩素小売業/中毒1名/特定化学物質/精肉作業室内に次亜塩素酸ナトリウムを成分とする洗剤を撒き、10分から20分放置後デッキブラシでこすり始めたところ、目に刺激を感じ、ぜんそく様の症状が出た。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/06
塩素既設建築物設備工事業/中毒1名/特定化学物質/既設の一般住宅の木製ドアに下地処理用の酸性漂白剤を塗布し、その後塩素系カビ取り剤を塗布してドライヤーで乾燥作業中、これらの反応により発生した塩素ガスを吸入し、息苦しくなった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/06
クロム酸電気めっき業/死亡1名/特定化学物質/クロム酸溶液の入ったメッキ槽の端に立ち、メッキ槽に木片を並べてシートを掛けていたところ、シートに足を取られてメッキ槽の中に転落し、死亡した。/設備の不備・作業標準未整備2012/06
塩素その他の食料品製造業/中毒1名/特定化学物質/野菜洗浄室内で清掃作業の際、殺菌水生成装置で使用している次亜塩素酸ナトリウム溶液をバケツに小分けして洗浄室の壁、機器等についたカビの除去に用いた後、余った次亜塩素酸ナトリウム溶液を塩酸の容器に入れたため、塩素ガスが発生し、これを吸引し中毒となった。/設備の点検・管理不足・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足           2012/07
硝酸電気めっき業/中毒1名/特定化学物質/ステンレス箱の内側に付着した金属ニッケルをはく離するため、硝酸ニッケルと硝酸が混じっている液をステンレス箱に入れ、廃液用容器に移し替え作業中、発生した硝酸ガスを吸入し中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・2012/07
アンモニア水産食料品製造業/漏洩/特定化学物質/冷凍設備機械室で冷媒のアンモニアが漏洩していたため、ナットを増し締めしたところ、配管の一部を破損し、さらにアンモニアが漏洩した。/設備の点検不足・作業主任者未選任・警報装置未設置2012/09
フッ化水素工業用フィルター製造販売(その他繊維製造業)/中毒8名/特定化学物質/フッ素樹脂を含んだフェルト生地を接着工程で、約500度に熱して試作していたところ、フッ化水素ガスと思われる有毒ガスが発生し、作業場内で作業中の8名にのどの痛みや咳き込みなどの症状が出た。/材料の点検不足・作業標準不徹底・換気不十分・安全衛生教育不十分2012/10
硫酸その他の建築事業/薬傷2名/特定化学物質/濃硫酸タンクのポンプの交換作業中、配管のフランジにパッキンを挿入する隙間を開けようと配管を足で踏んだところ、同タンクの配管取付け部に亀裂が入り濃硫酸が噴出し、作業者2名が被災した。/設備の管理不足・作業標準不徹底・適切な保護具未着用2012/12
塩化水素自動車タイヤ・チューブ製造業/薬傷1名/特定化学物質/屋外に設置した塩酸タンクの手動バルブを「開」側に回したところ、手動バルブと塩酸タンクをつないだ配管(塩ビ管)が折れ、塩酸タンク(FRP製)内の塩酸(含有量35%以上)約3,700Lが排液の中和ピットに流出、飛び散った。被災者は、塩酸を右頬および両膝に浴びたことにより軽い薬傷を負った(休業なし)。/作業標準不徹底・設備の管理不足・危険有害性の認識不足2013/01
塩素医療保健業/中毒1名/特定化学物質/訪問看護による浴室の清掃中、塩素系漂白剤を排水溝に撒き、酸性の除菌剤を浴槽に撒き、スポンジで浴槽を洗った後排水溝を洗っていたところ、塩素ガスが発生し呼吸困難となった。/安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/01
シアン化ナトリウムその他の金属製品製造業または金属加工業/大量漏えい/特定化学物質/工場内の敷地において、除雪を委託した業者が除雪中に、敷地内に設置していた剥離液の貯蔵タンクのバルブ部分を破損し、シアン化ナトリウムを含む剥離液 5~6tが流出した。/設備の管理不足・委託業者への危険性情報提供不足2013/02
塩酸蒸気もしくは塩素ガス自動車整備業/中毒1名/特定化学物質/道路から水田に転落・横転した塩酸を積んだタンクローリーの引き揚げ作業中、玉掛けロープを車体下に通すために地面を掘っている際に、タンクから漏れ出した塩酸蒸気もしくは塩素ガスを吸い込み、中毒症状を引き起こした。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2013/02
塩素加工紙、紙製品、紙製容器または紙加工品製造業/中毒2名/特定化学物質/廃液処理装置のPAC槽(ポリ塩化アルミニウムが入っている槽) に、ポリ塩化アルミニウムと間違って、次亜塩素酸ナトリウムを補充したため、化学反応が起き、塩素ガスが発生し、中毒となった。/呼吸用保護具未着用・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/04
塩素医療保健業/中毒1名、負傷者1名/特定化学物質/被災者Aがポンプ室で地下水を消毒するための次亜塩素酸ナトリウム水溶液を塩化ビニル樹脂製タンクに補充する作業中にタンクが破裂し、タンクの上に置かれていたポンプが飛来し、右手指に当たり骨折した。また、事故に気付き、ポンプ室に駆けつけた被災者Bが塩素ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準不徹底・呼吸用および眼の保護具未着用・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・緊急対応マニュアル未整備2013/06
塩素ビルメンテナンス業/中毒1名/特定化学物質/管理しているビルのクーリングタワーの冷却水等に使用している井戸水に消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)および不純物を除去するための凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)を注入していた。ポリ塩化アルミニウムの残量が少なくなったことから、被災者が当該溶液を注ぎ足そうとしたところ、誤って次亜塩素酸ナトリウムを注入したため、塩素ガスが発生し中毒により、のどを負傷した。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2013/06
塩素その他の食料品製造業/中毒1名/特定化学物質/野菜の殺菌処理のために使用される次亜塩素酸ナトリウムが入った薬注タンクに次亜塩素酸ナトリウムを追加投入しようとして、誤って水質改善用のポリ塩化アルミニウムを投入したため、塩素が発生し、中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・危険有害性の認識不足2013/06
硝酸とフッ化水素が混入するミスト金属表面処理業/薬傷1名/特定化学物質/金属表面処理事業場において、薬剤(成分:硝酸、硫酸、フッ化水素など)を用いて、三価クロメート処理法でアルミ金属製品の表面処理を行っていたところ、硝酸とフッ化水素が混入するミストに大量ばく露し、終業後、自宅で吐血し、上肢化学熱傷および急性肺炎となった。/危険有害性の認識不足・保護具未着用・安全衛生教育不十分・発生原因2013/11
塩素ガスその他の食料品製造業/中毒3名/特定化学物質/調理作業室内に置かれた、クエン酸液と次亜塩素酸ナトリウム液の2つのタンクを有する野菜の殺菌を目的とする洗浄水製造装置に、被災者の一人が誤って、次亜塩素酸ナトリウム液をクエン酸液のタンクへ注いだところ、塩素ガスが発生し室内に充満した。室内にいた3名がこれを吸引し、呼吸困難等の塩素ガス中毒となった。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・設備の管理不足2014/01
塩酸有機工業製品製造業/薬傷1名/特定化学物質/工場内の塩酸工程にある老朽化した硬質塩化ビニル管を更新する工事において、被災者がバルブピット内で採寸しようとした際、硬質塩化ビニル管を折損し、タンクから35%塩酸9.4kLが漏えいして、噴き出した塩酸を浴び薬傷を負った。/設備の管理不足・保護具未着用・危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2014/01
塩酸ガス有機工業製品製造業/中毒1名/特定化学物質/電器材料の中間体製造工場にて、加圧ろ過器の製品排出口から塩酸が漏れていたので、被災者が排出用バルブを閉めようとしたところ、誤って開の方向に操作したため、点検口部分から塩酸ガスが噴き出した。被災者がこれを吸い込み塩酸中毒を起こした。被災時、防毒マスクは顔面から外して首から掛けた状態であった。/呼吸用保護具未着用・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2014/02
塩素ガス非鉄金属精錬業/中毒2名/特定化学物質/保持炉におけるアルミニウム精製工程において、保持炉内の融解アルミニウムにランス棒を用いて塩素を吹き付ける作業が終了したため、ランス棒を炉内から引き抜いたところ、塩素ガス配給配管のバルブが閉じられておらず、塩素ガスが周囲へ拡散した。被災者2名がこれを吸引し、塩素ガス中毒と診断された。/作業標準不徹底・作業主任者の未選任・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/06
塩素ガスおよび塩酸調査・研究事業/中毒4名/特定化学物質/歯科助手4名が、治療器具の殺菌や患者口腔内のうがいに用いる殺菌水(次亜塩素酸水)の製造を専用の機械で行ったところ、目、鼻、喉の痛み、吐き気を訴え、医師の診察を受け、1日ないし3日休業した。/呼吸用保護具未着用・換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/06
ホルマリンその他の鉄鋼業/中毒1名/特定化学物質/被災者がスクラップ(解体済みホルマリン用タンクおよび配管)をスクラップシャーにて切断したところ、異臭が発生した。急性ホルマリン中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・作業標準書の不備・安全衛生教育不十分2014/06
重クロム酸カリウムその他のガラスまたはガラス製品製造業/死亡1名/特定化学物質/ガラスびん製造工場で、被災者が調合場ホッパーの投入口でホッパー内の重クロム酸カリウムの残量確認作業を行っていた際に、使用していた懐中電灯をホッパー内に落とし、降りて拾おうとしたところ、出られなくなった。救出までの約1時間、重クロム酸カリウムの粉じんを吸入した。ホッパー内が暑かったため、防じんマスクを外していた。被災から25日後に死亡した。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2014/07
塩素ガス宿泊業/薬傷1名/特定化学物質/ホテルの大浴場の機械室において、塩素注入器に薬剤A(次亜塩素酸ナトリウムを含有)の補充作業を行っていたときに、誤って塩酸および有機酸を成分とする薬剤Bを入れたところ、ガスが発生した。これを吸引し、薬剤ガスによる気管支炎と診断された。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/07
塩素ガス工作物の破壊事業/中毒10名/特定化学物質/解体工事現場で、土間コンクリート下に埋設してあった塩素ガスボンベのガス口にドラグショベルのバケット先端が激突し、塩素ガスが空中に噴出した。隣接する別会社の敷地内に広がり、就労していた被災者10名が喉や目に被災し、病院に搬送された。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/08
塩素ガス調査・研究事業/中毒1名/特定化学物質/研究工程において、被災者は、試薬として使用した塩化ホスホリルの廃液を、防火のために水を入れた廃液タンクに入れたところ、タンク内の水と反応し、塩素ガスが発生、ばく露した。塩素ガス中毒、化学性結膜炎の症状と診断された。/作業標準の不備・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/09
ホルマリン教育業/中毒1名/特定化学物質/被災者が実験動物研究施設の手術用実験室に清掃のため入室した際、刺激臭を感じた。実験室内にはホルマリン溶液の入ったふた付き容器が傾いた状態で置かれ、液面が漏出していた。急性薬物中毒、急性副鼻腔炎と診断された。/化学物質の保管容器、警告表示、保管方法、保管場所等の不徹底・リスクアセスメントの不実施・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2014/12
コバルト防錆剤(アミノエタノールアミン、トリエタノールアミン含有)教育業/急性湿疹1名/特定化学物質/包丁の製造工場において、被災者は、研磨作業においてコバルト含有合金などを防錆剤に浸す作業に従事していた。かゆみと湿疹が発症したため、受診したところ、コバルト防錆剤(アミノエタノールアミン、トリエタノールアミン含有)によるアレルギー湿疹であると診断された。/作業主任者の未選任・作業標準未作成・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/01
ジクロロメタン等その他の各種建設業/死亡2名/特定化学物質/被災者2名は、エレベーター内部の塩ビシート剥離作業中に、扉を閉めた状態でジクロロメタンを含有する剥離剤の塗布作業を行い、急性有機溶剤中毒となった。2名ともエレベーター内部で倒れた状態で発見され、その後死亡が確認された。被災者は、有効な吸収缶を取り付けた防毒マスクを着用していなかった。/局所排気装置未設置・呼吸用保護具管理不足・作業標準不徹底・危険有害性の認識不足2015/06
塩素ガスその他の電気機械器具製造業/中毒9名/特定化学物質/廃液回収業者がタンクローリーで廃液を回収し、タンクローリー内で化学反応により発生した有害ガス(塩素ガス)により、付近で作業していた作業者9名が目やのどの痛みを訴えた。病院に搬送され、塩素ガス中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/06
塩素ガスビルの総合的な管理等の事業/中毒1名/特定化学物質/作業者が、病院敷地内の雑排水処理装置の滅菌剤貯留槽に次亜塩素酸ナトリウムを補充しようとしたところ、誤って、隣接している凝集剤貯留槽に入れるポリ塩化アルミニウムを入れたため、塩素ガスが発生した。一緒に処理に当たっていた被災者が塩素ガスを吸って心肺停止状態となり、その後蘇生した。/作業標準不徹底・設備の管理不足・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2015/07
硫化水素ガス化学工業/中毒1名/特定化学物質/リン酸精製工程において、ろ過器のフィルターの交換作業を行った後、運転を再開したところ純水ポンプの異常が発生したため、作業者Aが純水タンクの上部マンホールを開けて水量を確認しようとしたところ、タンク内に混入していた硫化水素ガスを吸い込み意識障害等の中毒症状が発症した。同僚が新鮮な空気下に移動させて応急処置を施し、意識が回復した。その後、救急搬送された。/作業標準未作成・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2015/10
塩化水素ガス停車場、倉庫、工場、道路等における貨物取扱いの事業/中毒2名/特定化学物質/工場の受入ピット棟内手前のコンクリート床上にて、被災者Aがベンジルクロリド(塩化ベンジル)廃液が入っていた空の高密度ポリエチレン製ドラム缶3本の注入口にスチームガンを挿入して噴射した状態で、他の作業を行っていたところ、涙が出はじめ、息苦しくなりその後、気分が悪くなった。被災者Bも同じ作業を開始したところ、1~2分後涙が出はじめた。水とベンジルクロリドが反応し、塩化水素が発生したものと推定される。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/12
トリクロロエチレン洋食器、刃物、手工具又は一般金物製造業(6309)/中毒(休業)1名/特定化学物質/工場内で、バケットに入った丁番をトリクロロエチレンで洗浄する全自動超音波洗浄装置で洗浄中に、バケットから丁番が落下したため作業者1名が丁番を取り出そうと自動洗浄装置内に入った。その後、他の作業者が洗浄装置内で意識もうろう、うずくまっている作業者を発見し、呼びかけ反応もないため、消防隊員を呼んで救出された。救急搬送され、トリクロロエチレン中毒と診断された。/装置内立入禁止の措置なし・危険有害性の認識不足・適切な呼吸用保護具未着用・作業主任者未選任・管理監督不足・作業標準未作成・安全衛生教育不十分2016/01
エチレンオキシド医療保健業(9424)/中毒(休業)1名/特定化学物質/病院内2階の中央材料室で、作業者(看護師)1名がエチレンオキシドガス滅菌器で滅菌作業を行うため、滅菌器にエチレンオキシドガスが充填されたカートリッジを装填する作業中、カートリッジを落とした。カートリッジ装填後、ガス漏れが発生したような音を聞いたため、確認のためカートリッジの装填部位に顔を近づけた。作業者はガスの拡散防止処理を行ったが、処理後、口元のしびれ、喉頭痛など中毒症状が現れ、病院を受診しエチレンオキシドガス中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・化学物質表示不十分・作業標準未作成・リスクアセスメント未実施・安全衛生管理体制の不備2016/06
塩素ガス卸売業・小売業(9801)プール・浴槽循環浄化装置・薬品販売及び維持管理等/中毒(休業)1名/特定化学物質/プール設備で、学校教諭が凝集剤注入装置に誤ってプール塩素濃度調整用の次亜塩素酸ナトリウムを注入したことにより、塩素ガスが発生、プール設備の保守点検業務を行っていた作業員(配管工)が塩素ガスにばく露された。被災者は帰社して数時間後、呼吸が苦しくなり、救急搬送され、塩素ガス中毒、急性呼吸不全と診断された。/危険有害性の認識不足・適切な呼吸用保護具未設置・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント未実施2016/07
フッ化水素ビルメンテナンス業(922)/中毒(休業)3名/特定化学物質/出張先でのトイレ清掃作業中、便器、床等の水垢洗浄のため、洗浄剤(フッ化水素含有)を使用して作業者3名が作業をしていたところ、咳、発熱、関節痛、倦怠感など体調不良を訴え、午前中に予定していた作業を全て終えた。午後からも清掃作業を再開し、水垢除去作業は行わなかったが、体調不良は改善せず、ふらつき等の症状が激しくなったため、救急搬送され、フッ化水素中毒と診断された。/換気不十分・危険有害性の認識不足・適切な呼吸用保護具未着用・作業主任者の未選定・管理監督不足・リスクアセスメント不足2016/10
クロム酸、硫酸等その他の建築事業(3506)/死亡1名/特定化学物質/既設めっきライン補修のための塗装工事で、作業者1名が薬液槽の上に単管足場を仮設する作業中、単管足場の作業床先端から、クロム酸及び硫酸等を保有する薬液槽に墜落し、身体の65%にIII度の化学熱傷を負った。救急搬送され、搬送先の病院でクロム中毒による多臓器不全で死亡した。当時、作業者は安全帯を着用していたが、使用していなかった。/事業者間の連携不備・作業場構造の不備・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2016/12
エチルベンゼン船舶製造又は修理業(5901)/中毒及び下腿切断1名/特定化学物質/被災者は一人で、建造中の船の機関室下タンク(約4 m3)内に手直し塗装の確認のため立ち入った際、タンク内に手直し塗装不十分の箇所があると判断して、スプレー缶(ジメチルエーテル・トルエン・エチルベンゼン等含有)を用いて不十分箇所の吹きつけ塗装を行い、数分後に意識を失った。翌日、被災者の上司がタンク内で両肘を抱えて座り、意識喪失している被災者を発見し、救急搬送をされ、シンナー中毒と診断された。長時間、同一姿勢で狭あいな場所にいたため、右下腿切断に至った。/換気不十分・換気装置未設置・適切な呼吸用保護具未着用"2017/06
硫化水素道路、広場、プラットホーム等のほ装事業(3301)/中毒1名/特定化学物質/A駅において、新幹線ホームのアスファルト舗装の修繕(打ち換え)のため、舗装面のカッターによる剥ぎ取り、アスファルトを含む舗装合材を加熱しながら混錬、スコップ、レーキにより敷き均し、振動コンパクタで転圧後、表面を再度加熱して仕上げるという一連の作業を行っていた。被災者は、舗装合材の加熱時にアスファルトから発生した硫化水素を吸い込んだため、硫化水素中毒となった。/SDSの記載不十分・リスクアセスメント未実施2017/09
硫化水素化学工業(4701)/死亡1名負傷1名/特定化学物質/医薬・農薬用中間体となる物質を製造中、反応釜の中の硫化水素ガスを除去する脱ガス工程において、硫化水素ガスが漏洩した。化成品第一工場の小部屋内で被災者Aが仰向けに倒れていたのを、別の作業をしていた被災者Bが硫化水素臭に気付いて発見した。BはAの救助に向かったが、意識が朦朧として転倒し、頚椎捻挫を負った。Aは緊急搬送されたものの、硫化水素中毒による死亡が確認された。大気開放バルブを「開」ではなく「閉」の状態で作業したため、反応釜内の圧力が急変したものと推定される。/適切な呼吸用保護具未着用・作業手順の不適切・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・硫化水素ガス検知装置未設置2017/09
塩化ビニルモノマー化学工業(4701)/中毒1名/特定化学物質/塩化ビニルモノマーの回収ドレンタンクにおいて、呼吸用保護具を着用せずにバルブを開いてドレンを抜いた後、凍結により閉まりにくくなっていたバルブを、通常より大きなモンキーレンチを用いて閉める作業を行っている間に塩化ビニルモノマーを吸入し、意識を失って倒れた。被災者は救急車で病院に運ばれ、塩化ビニルモノマー中毒と診断された。/適切な呼吸用保護具未着用・作業標準未作成・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・警報装置等の未設置2017/11
エチレンオキシド医療業(9341)美容の事業(9421)/中毒6名/特定化学物質/エチレンオキシドを使用する滅菌器を用いて医療用器具等の滅菌処理を行っていたところ、滅菌器からエチレンオキシドが漏れ、クリニック準備室内で診察開始前の準備をしていた作業者が目の痛み等を訴え、3名が嘔吐し、ガス中毒となった。被災者は、特定業務従事者健康診断を実施していなかった。/設備の管理不足・作業主任者の不選任2017/12
アンモニア食料品製造業/化学物質性気管支炎1名(休業)/特定化学物質/冷蔵庫内の霜取り作業のため、送液ヘッダーのドレンバブルに圧力計を取付けたが、圧力計の針が動かなかった。被災者は送液ヘッダーに溜まった油が原因と考え、圧力計の取付け用ねじを工具を用いて調整していたところ、圧力計がドレンバブルから外れ、冷媒のアンモニアが漏洩し、その際に気化したアンモニアを被災者が吸引し被災したもの。作業者は、防寒着、ゴム手袋、布製帽子を着用しており、防毒マスクや化学防護服、化学防護手袋は備え付けられていたものの、使用していなかった。換気装置は設置されていなかった。/適切な保護具未着用・作業標準書・マニュアル未作成・緊急時マニュアル未作成・換気・排気装置未設置・装置・設備の管理不足・点検不備作業者の作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の未選任2017/03
特定化学物質(コバルト),シクロヘキサン化学工業/気管支炎(慢性中毒の疑い)1名(休業)/特定化学物質/当該事業場の密閉設備又は局所排気装置等が設けられていない調色室において、特定化学物質等を含むスクリーン印刷用インキの調色作業を恒常的(9年にわたり、週5日、1日7時間30分~9時間30分)に行っていたところ、吸気ともに当該物質を吸引していたため、気管支炎等を発症したもの(慢性中毒の疑い)。インキや希釈剤にはシクロヘキサン、コバルトが含まれている。被災者が使用していた呼吸用保護具の吸収缶(防じん防毒)は2週間に一度程度の交換(呼吸が苦しくなった場合に交換)であり、破過した状態で着用していたことも考えられる。/保護具の不適切な使用・換気・排気装置未設置・作業環境管理測定の未実施・作業主任者・管理責任者等の未選任、職務不履行、指示内容の不備、危険有害性認識不足2017/03
アンモニアパルプ・紙製造業/死亡1名、薬傷2名/特定化学物質/アンモニア水タンクの液面計管台付き弁の閉止作業をするにあたり、ボールバルブが固着していたため、潤滑油をステム(弁棒)に馴染ませ、暫くたった後、1名が液面計本体を手で支え、1名がモンキーレンチをパイプに差し込んだもの(約89cm)でステムを回した直後、ボールバルブのふた部分が破断、脱落し、アンモニア水(濃度約25%)が噴き出し、2名に被液、1名は防液堤内で意識を失い倒れ、5日後に死亡した。また、同じ作業を行っていた1名は防液堤外に脱出し軽傷、救助にあたった1名も軽傷を負った。/適切な保護具未着用・作業標準書・マニュアルの不備・装置・設備の管理不足・点検不備・装置・設備の点検・管理体制不備・作業員への指示不備・作業主任者・管理責任者等の指示内容の検討不足・機器・設備の破損・応力腐食割れ2017/07
ジクロロメタンその他の化学工業/中毒1名 (死亡)/特定化学物質/高さ350cm、直径205cmのウレタン原料混合タンク(反応釜であるが第一種圧力容器には該当しない)内の底部に倒れていた被災者(防毒マスクは外れていた)が発見されたもの。被災時の目撃者はいないため、災害発生状況の詳細は不明だが、被災者近辺にシェーパー(タンク内の壁面を清掃する手持ち金属用具)が落ちていた。また、当該タンク開口部の蓋は開いており、当該タンク内に前夜入れてあった洗浄液(ジクロロメタン)約10~20Lは抜かれていた。なお、被災者は、肺水腫を発症していた。解剖の結果、ジクロロメタンによる中毒死と判断された。/適切な保護具未着用・適切な呼吸用保護具未着用・安全衛生教育未実施・換気不足・作業者の危険有害性認識不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の危険有害性認識不足2017/09
硝酸化学工業/急性肺水腫1名(休業)/特定化学物質/電子機器材料の製造中間工程で使用した遠心分離器に付着した固形物を除去するため、67.5%硝酸を用いて洗浄作業を行っていた。防毒マスクを着用し13時頃から洗浄作業を開始したが、14時頃には防毒マスク内に臭いを感じるようになり、他の作業員と交替し、部品の洗浄作業に従事していた。16時過ぎ頃、息苦しさを感じるようになり、その日は帰宅して様子を見ていた。その後、少し回復した為、翌日に出勤するも、少し動くと体調が悪化した為、病院を受診。翌々日、病院からの紹介により他の病院を受診し、硝酸による急性肺水腫と診断されたもの。/呼吸用保護具の不適切な着用・呼吸用保護具管理不足・点検不備・リスクアセスメント未実施・安全衛生教育不足・作業者の危険有害性認識不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の指示内容の検討不足・作業主任者・管理責任者等の危険有害性認識不足2017/12
トリレンジイソシアネートその他の有機化学工業製品製造業/呼吸障害1名(休業)/特定化学物質/工場内の発泡実験室において、被災者は機能性ウレタン発泡体の発泡実験を行うため、トリレンジイソシアネートが99%以上含有した有機溶剤を使用した。被災者は、呼吸用保護具を着用して実験を行ったが、当日の実験終了後、呼吸用保護具を着用せずに残液処理等の片付け作業を行ったため、揮発したトリエチレンジイソシアネートを吸い込んだものと考えられる。被災者は、上記ばく露の約20分後、自動車で帰宅途中に息苦しさを感じ、翌日の午前1時になっても症状が悪化する一方であったため、救急車を呼び医療機関に搬送されたところ、呼吸障害と診断された。/適切な呼吸用保護具未着用・作業標準書・マニュアル未作成・換気不足・作業者の危険有害性認識不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・作業主任者・管理責任者等の未選定2016/07
N,N-ジメチルアセトアミド輸送用機械等製造業/中毒1名/その他/被災者が鋳造金型の洗浄作業のため、N,N-ジメチルアセトアミドを主成分とする洗浄剤を5ヶ月間日常的に使用していたところ、急性肝炎となったもの。被災者は呼吸用保護具等の保護具を着用し、作業場には換気設備も設置されていたが、換気能力不足のため、室内に滞留した当該物質にばく露し続けたものと考えられる。/換気不十分2005/01
ペルメトリン(シロアリ薬剤)その他の事業/薬傷1名/その他/木造建築物におけるシロアリ防除作業を被災者を含む2名で行い、一人がシロアリ薬剤(主成分:ペルメトリン)を噴霧器で吹き付けている付近で、被災者が当該薬剤の塗布作業を行っていたため、当該物質にばく露したもの。被災者らは保護眼鏡を着用しておらず、当該建築物がリフォーム中であったため、窓枠、扉等にはシートが張ってあり、自然換気も十分でなかった。/安全衛生教育未実施/保護眼鏡未着用/換気不十分2005/02
過酸化ベンゾイル化学工業/中毒1名/その他/過酸化ベンゾイルの混合物を製造する工場に設置されているろ過槽のろ布の取り替え作業を、被災者を含む2名の作業者が行った際に、ろ布を固定しているビスをドライバーで取り外した時に白煙が噴出した。被災者がこの白煙の発生を止めるために消化ポンプで放水を行っている最中に、当該白煙を吸入したもの。被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/安全衛生教育不十分2005/03
過酸化水素清掃・と畜業/中毒1名/その他/宿泊施設の室内において、被災者が過酸化水素含有の洗浄剤を用いて室内の洗浄作業を行っていた際に、過酸化水素蒸気を吸入したもの。当該作業時において、室内の入り口及び窓は開放されていたが、換気設備は設置されておらず、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。/換気不十分/危険有害性の認識不足/安全衛生教育未実施2005/04
水酸化ナトリウムその他の建設業/薬傷3名/その他/製鉄所構内の工場において、鋼板の酸化膜の除去に使用するソルトバス槽の更新工事において、被災者らが槽内の水酸化ナトリウムを主成分とする固化物の粉砕、除去作業を行っていた際に化学火傷をおったもの。被災者らはゴム手袋等の有効な保護具を着用していたが、保護具の隙間から水酸化ナトリウムが侵入し、皮膚に接触したもの。/危険有害性の認識不足2005/04
イソプロピルフェノールその他の接客娯楽業/中毒1名/その他/ゴルフ場メンテナンス部門の控え室において、被災者はエポキシ樹脂を用いてゴルフカートの補修作業を行っていたが、当該樹脂の硬化を早めるためヒートガンを用いて樹脂の乾燥を行っていたところ、当該樹脂からイソプロピルフェノール等が発生し、吸入したもの。被災者は手元の換気を行っていたが、換気装置の風向きが被災者の方向に向いていた。また、呼吸用保護具は使用していなかった。/換気不十分/呼吸用保護具未着用2005/04
フルオロカーボン(1,3-ジクロロ-1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン)その他の建設業/中毒3名/その他/地盤凍結実験用のたて坑に設置された凍結管に、被災者らが不凍液(フルオロカーボン含有)を充填している際に、付近の配管のジョイント部から不凍液が漏洩した。被災者らが呼吸用保護具を着用せずに、ポリバケツで不凍液の回収作業を行ったため、フルオロカーボンを吸入した。/呼吸用保護具未着用/危険有害性の認識不足2005/05
水酸化ナトリウムその他の商業/薬傷11名/その他/48%水酸化ナトリウム水溶液をタンクから桟橋に停泊中の貨物船に配管を通じて搬送している最中に、船内にて水酸化ナトリウム水溶液が漏洩したため、自動閉鎖装置が稼働して船側のバルブが急に閉鎖された。その結果配管内が高圧となったため配管が破損し、水酸化ナトリウム水溶液が噴出し、これを桟橋周辺で作業を行っていた被災者らが浴びたもの。/非常時の作業標準未策定2005/06
2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン等化学工業/中毒19名/その他/当該事業場において、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンの50%水溶液の製造作業に従事していた被災者らが、当該物質又はその製造過程において発生する中間体に接触・吸入して被災したもの。当該製造過程において、被災者らは、呼吸用保護具を着用せず、また、原因物質に有効でない保護手袋を用いるなど、不適切な保護具を着用して作業にあたっていた。/危険有害性の認識不足/安全衛生教育不十分/不適切な保護具の使用/換気不十分2005/07
ケイ酸メチル清掃・と畜業/薬傷5名/その他/工場内において、被災者らがケイ酸メチルが残存したドラム缶の開封及び洗浄作業を行った際に、当該物質の蒸気により目を負傷したもの。当該作業時において、工場内の窓や扉は閉め切られており、換気が不十分な状態にあった。/換気不十分/保護眼鏡の未使用/危険有害性の認識不足2005/10
蓄熱材(9416)前各項に該当しない事業/大量漏洩/その他/冷暖房所の蓄熱システムにおいて、システムの点検作業で制御盤により電源を「切」としたところ、弁が誤作動で開き、蓄熱槽とオーバーフロー配管の水頭圧の差により、オーバーフロー配管側に蓄熱材が流れ、さらにオーバーフロー配管の手動弁が開放状態となっていたため蓄熱材が流出し、一部が排水溝を伝わり川に流れこんだ。/蓄熱システムの動作不良/非定常作業における作業手順不適切2006/01
過酸化水素(9414)医療保健、法務、教育、宗教、研究又は調査の事業/薬傷3名/その他/滅菌器で医療用具の滅菌作業を行っていたところ、表示上では正常に終了したが、通常の終了時には残っていないはずの水滴が残っていたので、素手にて医療用具を入れた滅菌袋を出していたところ、残留して滅菌袋に付着していた過酸化水素水により薬傷を負った。/機械特性の周知不十分/作業手順不徹底(滅菌器使用前に水を取りきらなかったこと)/保護手袋不着用2006/01
二酸化塩素(3801)既存建設物の内部において主として行われる給水、給湯等の設備工事業/中毒3名/その他/パルプ製造設備でシール水用の配管を新設する工事を行っていたところ、移動のため複数の配管を乗り越える際に硬質塩化ビニル製の二酸化塩素水が流れている配管(塩ビ管)に足をかけたところ、体重の重みで当該塩ビ管がフランジ付近より折損し、漏出した二酸化塩素ガスを吸い込んだ。/安全通路確保せず/安全衛生教育不十分2006/01
オゾン(9425)教育業/中毒1名/その他/化学実験室において、オゾン発生機(無声放電式小型オゾン発生機)により発生させたオゾンと溶剤を反応させようとしている際、供給酸素中の水分の凝固によりオゾンの供給が止まったため、オゾン発生機を停止させ、オゾン注入用のビニール管を外して酸素の供給状況等を確認していたところ、ビニール管から噴出したオゾンを吸入した。/作業手順不徹底(酸素の脱水不足)/オゾン発生機の点検不足(酸素流量計なし)/オゾンに係る有害性情報の掲示なし/非定常作業時の作業標準なし/呼吸用保護具不適切(簡易マスク使用)2006/02
医薬品原体(4707)医薬品製造業/中毒1名/その他/造粒装置で医薬品製剤の顆粒試作を行っていた室で、顆粒の状態を確認しようと造粒装置に覗き込むように数回顔を近づけた際、マスク等の呼吸用保護具を着用していなかったため、医薬品原体を吸入したもの。/換気不十分/呼吸用保護具不使用2006/02
クロルピクリン(9414)医療保健、法務、教育、宗教、研究又は調査の事業/中毒1名/その他/使用済みの農家用ビニールトンネルを撤去する作業にとりかかった時、別の作業者らが土壌くん蒸作業で使っていたクロルピクリンを吸入したもの。/作業標準なし/関係労働者以外の立入(連絡調整不十分)/安全衛生教育不十分2006/03
しゅう酸(4205)染色整理業/薬傷1名/その他/染色ミスをした製品を脱色するための補助剤であるしゅう酸水溶液の作製に当たり、温水を入れたポリバケツに針状結晶のしゅう酸を一気に投入したところ、しゅう酸が飛び散り、それを吸入したもの。/非定常作業における作業標準未作成/呼吸用保護具不使用/安全衛生管理体制不備2006/03
ぎ酸(2054)塗料製造業、(9416)労働者派遣業/薬傷3名/その他/金属表面処理剤の製造工場内で、原料仕込み作業の際、ぎ酸の容器(ポリエチレン製)へ誤って硝酸を入れ、この容器を保管場所である劇物置場へ置いていたところ、ぎ酸と硝酸が反応して生成した炭酸ガスにより約1時間後に容器が破裂し、ばく露したもの。/単独作業/蟻酸と硝酸の混触/容器の区別不明瞭/単独作業による原料投入2006/03
二酸化炭素(7202)特定貨物自動車運送業/中毒1名/その他/配送センター屋外のプラットホームにて、保冷箱に入れていた使用済みの保冷剤を水洗いするため、保冷箱からコンテナに保冷剤を移し替えて、コンテナ内にホースで水を注いだところ、コンテナの中に混入していたドライアイスの気体を吸入したもの。/作業標準なし/保冷剤とドライアイスの分別状況の確認不足2006/03
水酸化カリウム、ジメチルスルホキシド混合溶液(5704)通信機械器具又は同関連機械器具製造業/化学熱傷4名/その他/液晶製造工程において、前日に交換した洗浄機の配管が、材質変更等により機械の振動に耐えられず配管継ぎ手部分で亀裂したため、水酸化カリウム、ジメチルスルホキシド混合液が階下に流出し、その回収作業中にばく露したもの。/配管交換における強度検討不足/流出防止措置不十分/保護具備付不足/非定常作業における作業不適切/薬液に係る情報提供不十分(MSDS上使用物質不明)2006/04
一塩化硫黄(1721)無機化学製品製造業/大量漏洩/その他/一塩化硫黄の製造工程において、反応槽で製造された塩化硫黄(液体)を冷却、製品分析後、待受槽へ移液し、さらに製品貯槽への移液作業中、製品貯槽下部の移液用配管に亀裂が発生し、当該箇所から一塩化硫黄が大量漏洩した。/定期点検時の配管内の点検漏れ(思いこみ)/異常事態把握遅れ2006/05
臭素(4717)タイヤ又はチューブ製造業/中毒54名/その他/臭素貯蔵ドラムの配管点検工事において、臭素供給システムの計装空気のドラムへの送気開始時に、ドラムの後流にあった緊急逃がし弁が復電により自動的に開いており、さらに仕切板がなく、緊急逃がし弁から除害塔への配管を外していたため計装空気が漏えいし、付近にいた被災者らが避難できずに計装空気中の臭素を吸入したもの。/関係事業者間の連絡調整不備/作業手順確認不備(緊急逃がし弁の挙動把握漏れ)/緊急時の避難体制不備/当該作業に係るアセトニトリル濃度測定せず/保護具選択不適切2006/05
アセトニトリル(4702)無機・有機化学工業製品製造業/中毒1名/その他/医薬品中間体の製造工程で、遠心分離機内のろ布面に付着したアセトニトリルを含んだ結晶物の掻き落し作業及びアセトニトリルの仕込み作業に行っていたところ、直結式小型防毒マスクを外しながら、ラバー製の短手袋で作業を行っていたため、アセトニトリル中毒になった。/当該作業に係るアセトニトリル濃度測定せず/保護具選択不適切/安全衛生教育不十分2006/05
パラコート(4708)火薬、煙火又はマッチ製造業/中毒1名/その他/事業所周辺で、同伴者の指示により、「ミスト機での散布は絶対に行わないこと」との記載がなされていた除草剤を噴霧する作業を、呼吸用保護具、保護メガネを着用せずに行ったところ、パラコート中毒になった。/作業標準なし/呼吸用保護具、保護眼鏡不着用/安全衛生教育不十分/鉛濃度測定未実施/換気不十分2006/05
酸化鉛(5701)発電用、送電用、配電用電気機械器具製造業/中毒1名/鉛/工場焼成室にて、抵抗器にホーローの粉末(酸化鉛含有率40%以上)を使用し、1月初旬からふるいにてふりかけ作業を行っていたところ、鉛中毒になった。/鉛濃度測定未実施/換気不十分/呼吸用保護具不着用/鉛健康診断未実施2006/05
二酸化炭素(3718)その他の各種建設事業/中毒2名/その他/温泉保養施設において、同施設の1階倉庫で床面の穴あけ作業を行なっていた労働者が、床面に埋め込まれていた二酸化炭素消火設備用配線があることを知らず、そのまま床面の穴あけ作業を行い、消火設備の配線を切断した事により、同設備が稼働し、同施設の地下1階機械室に二酸化炭素が放出された。この時、地下1階機械室の隣の地下1階内部階段付近にいた労働者が大量の二酸化炭素を吸入し中毒となった。/注文者から請負人への連絡不備(二酸化炭素消火設備の導線について)2006/06
フッ化スルフリル(9603)消毒又は害虫駆除の事業/死亡1名/その他/博物館の地下収蔵庫内の害虫駆除作業後の換気作業(排気ファンに排気ダクトをつなぎ、屋外に換気する。)に、呼吸用保護具を着用せずに従事していた労働者が倒れ、搬送先の病院で肺水腫での死亡した。/排気ダクトの接続不良/呼吸用保護具不使用2006/06
撥水剤(炭化水素系溶剤80~90%含有)(3501)鉄骨造り又は鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒21名/その他/幼稚園新築工事において、撥水剤の吹付け作業による塗布を行っていたところ、同作業現場からいくらか離れたところにいた労働者が撥水剤の噴霧粒子にばく露したもの。/MSDS記載の内容(吹付禁止)を踏まえた作業計画を策定しなかったこと/災害が発生しているにもかかわらず作業を続行したこと2006/06
有機リン(フェニトロチオン)(9603)消毒又は害虫駆除の事業/薬傷1名/その他/害虫駆除作業において、殺虫剤の散布を行っていた被災者が作業を終え、洗身もせずに自宅に帰宅したところ、その過程において薬傷をおったもの。/臀部の保護具が不浸透性の材料でなかったため、容易に大腿部にまで殺虫剤が浸透したこと。/有害性情報未把握/洗身等設備未措置2006/07
クロルピクリン(9416)その他の各種事業 (3703)道路の改修、復旧又は維持の事業/中毒7名/その他/災害復旧工事において、線路上に堆積した土砂をドラグショベルを用いて取り除いていたところ、クロロピクリン含有のくん蒸用農薬缶が破損し、発散した蒸気にばく露したもの。/埋設物不明の状態での重機作業による容器破損でのクロロピクリンの発散2006/07
二酸化炭素(5901)鋼船製造又は修理業/死亡1名/その他/建造中の船の舵機室下、ラダートランク内において、舵の軸受け穴へ同径のスリーブ(金属製の筒)を挿入するため、冷やし嵌め(メタノールとドライアイスの入ったドラム缶にスリーブを浸け、収縮させる。)作業を行っていたところ、二酸化炭素中毒で死亡した。/作業標準なし/換気不十分/呼吸用保護具不使用2006/07
二酸化塩素(5706)電子応用装置製造業/中毒2名/その他/内層酸化処理ラインの処理液の入った各槽に、指示書に基づき薬液の補充を行う作業を行った際に、硫酸槽に入れるべき硫酸(63%)を、誤って酸化処理槽(亜塩素酸ナトリウム・リン酸三ナトリウム・水酸化ナトリウム)に入れたことにより発生した二酸化塩素ガスを吸入したもの。/作業主任者選任せず/作業標準作成せず/呼吸用保護具未整備2006/07
アジ化ナトリウム(4703)有機工業製品製造業/中毒1名/その他/プラントの反応缶にアジ化ナトリウムを投入する作業を行っていたところ、持っていたアジ化ナトリウム入りの袋が破れアジ化ナトリウムがこぼれたため、ポリエチレン製の手袋の上に軍手を着用していた手ですくい回収したところ、アジ化ナトリウムにばく露したもの。/非定常作業における作業標準不備/保護具着用不適切/MSDS未周知(別の処理方法が記載)2006/07
(9416)その他の各種事業(手作業による絵付業)/中毒1名/鉛/社寺建築物等の彩色製作作業において、その原因として、鉛成分を含む絵の具が付着した筆を整えるために筆先を直接口に含むことや絵の具を素手で調合すること等をしていたため、鉛中毒になった。/MSDS非通知/保護具なし/鉛健康診断未実施2006/08
塩化亜鉛(6501)たばこ製造業/中毒5名/その他/倉庫棟の燻蒸作業において、燻蒸前に実施する倉庫棟の気密試験のため、発煙筒を着火し1時間程度たった後に、被災者が呼吸用保護具(有機ガス用吸収缶)を装着し、倉庫内に入ってシャッターを開ける等の排気作業をしていたところ、粉じん用フィルターのついていない有機ガス用吸収缶を使用していた労働者が発煙筒燃焼時に発生した塩化亜鉛を吸入したもの。/発煙筒着火時に発生する化学物質の検討不足/呼吸用保護具不適切2006/08
不明(9424)医療保健業/中毒4名/不明/臨床研究棟において、前日に洗浄、滅菌していた、実験用サンプリングチューブ類を乾燥させるため、下段の乾燥機(低温専用、常時運転用)で乾燥するところを誤って、上段の乾燥機(高温専用)で運転を行ったため、実験用サンプリングチューブが融け出して、発煙、異臭が発生し、ばく露したもの。/単独作業/作業標準なし2006/08
添加剤(3801)既設建築物設備工事業/薬傷3名/その他/ブタジエンを製造する装置における添加剤の注入設備の定期修理工事の事前準備工事として、配管に閉止板を挿入する作業を行っていたが、 口頭により申し送りしたため、水洗されていない下流側の配管があることが引き継がれないまま、次工程の閉止板の挿入作業に取り掛かった下請作業者が添加剤にばく露したもの。/注文者側担当者間の作業交替時の連絡不十分(口頭のみ、文書の不活用)/保護具不着用2006/08
酸化防止剤(3801)既設建築物設備工事業/薬傷6名/その他/酸化防止剤を注入する設備修理工事において、配管に閉止版を挿入する作業を行っていた過程で、床にこぼれ落ちていた酸化防止剤が洗浄しきれずに残っていたにもかかわらず、配管内には酸化防止剤がないものとして保護具の指示がなされて作業が行われたところ、酸化防止剤にばく露したもの。/注文者から工事請負業者への酸化防止剤の危険有害性に係る事前の情報提供不十分/保護具不適切2006/08
亜硝酸メチル、窒素酸化物(3801)既設建築物設備工事業/中毒1名/その他/炭酸ジメチル製造設備改修工事において、足場解体撤去工事中にメタノール用の有機ガス用防毒マスクを使用していたところ、放出されていたガス(亜硝酸メチル、窒素酸化物等)を吸い込んだもの。/注文者からの労働災害防止のための情報提供不十分/呼吸用保護具不適切2006/09
HCFC-225ca/HCFC-225cb(5805)その他の輸送用機械器具製造業/中毒10名/その他/車両用エンジン等のターボ部品加工ラインにおいて、密閉できない構造で、外部冷却機(逆流凝縮機)を設置したものの蒸気の漏れを抑えることができない自動洗浄装置から漏洩したガスに、近くで作業を行っていた労働者がばく露したもの。/外部冷却機の性能評価を事前に行わなかったこと/換気不十分/呼吸用保護具不着用2006/09
水酸化カリウム(5702)電子機器用・通信機器用部品製造業/中毒等3名/その他/洗浄槽にアルカリ洗浄液を作っている途中、バケツに入れた薬品(水酸化カリウム含有)を投入後、バケツの底に残った薬品を残らず槽内に入れるため、バケツに槽内の水を汲み入れたところ、水と水酸化カリウムが反応してアルカリ性の蒸気が上がり、発生した蒸気にばく露したもの。/単独作業/作業手順不徹底/退避措置不十分2006/09
鉛化合物(9416)労働者派遣業/中毒1名/その他/ペレット状の塩化ビニルコンパウンドを製造する工程において、作業場所、作業内容によっては、鉛を含有する粉じんが激しく舞い、建屋内に粉じんが堆積し、また2次発じん対策も洗身設備がないなど日頃から化学物質による健康障害防止対策が十分でなく、保護具を着用していたのが、鉛化合物(紙袋)の投入時、機器の清掃時のみであったことから、反復的かつ継続的に鉛化合物を吸入して鉛中毒となった。/換気不十分/二次ばく露防止対策(休憩室、洗身設備、作業衣汚染除去)不十分/呼吸用保護具使用不適切/健康診断事後措置不適切2006/11
鉛化合物(一酸化鉛の疑い)(3716)工作物の破壊事業/中毒4名/その他/鉛プラント(鉛焼成機械設備)解体工事現場において、防じん機能を有していない吸収缶を使用していたことや、建屋の所有主が既に電気の供給を停止していたため、換気装置が使用できなかったこと等のため、二次下請業者の作業員4名が鉛中毒症状を発症した。/作業主任者選任せず/呼吸用保護具不適切/換気装置使用不能2006/11
農薬原体(4709)その他の化学製品製造業/中毒1名/その他/農薬工場において製品である農薬(殺虫剤、除草剤)の包装作業に従事していたが、社内規程によらない自分のガーゼマスクを着用して作業をし、さらに除じん設備のフードの位置が不適切で、農薬原体が被災者の顔面付近を通過するような職場環境での作業を約1か月にわたって続けていたため、中毒になった。/呼吸用保護具不適切/除じん設備位置不適切2006/12
2,4-ジクロロトルエンその他の石油製品又は石炭製品製造業(4716)/中毒1名/その他/ドラム缶へ薬剤を充填する作業において、自動計量器が適切に作動せず、充填ノズルとドラム缶の注入口の隙間から2,4-ジクロロトルエンが漏れ出したため、漏れた2,4-ジクロロトルエンをウエスで拭きとったところ、同ウエスの2,4-ジクロロトルエン蒸気を吸入し、中毒となった。/機器の点検不足/安全衛生教育不十分2007/01
ニトロベンゼン研究又は調査の事業(9426)/中毒1名/その他/研究室において、ドラフトチェンバー内で化学反応実験中、異常発熱反応が起こり、試薬を混合、溶解するために使用していたニトロベンゼンが発散し、ニトロベンゼンガスを吸入し、中毒になった。/危険有害性の認識不足2007/03
メタクリル酸メチル鋳物業(5302)/中毒6名/その他/模型鋳造作業において、原料である発砲スチロールの熱分解により発生した排気ガス(熱分解ガス:主にメタクリル酸メチル)を真空ポンプで吸引し、ダクトにより排出していたが、ダクト端部の排出口が完全に屋外に出ていなかったため、排気ガスが工場内へ逆流して、中毒となった。/換気設備の点検不足2007/03
塩化亜鉛原動機製造業(5601)/薬傷1名/その他/工具庫内でガス溶接・溶断用吹管をはんだ付けで補修作業において、ペットボトルに入れていた「はんだ付け用金属洗浄液(塩化亜鉛水溶液、約50%)」をお茶と間違えて飲み、薬傷となった。/安全衛生教育不十分2007/04
次亜塩素酸ナトリウムその他の各種事業(9416)/薬傷4名/その他/野菜の加工作業場において、次亜塩素酸ナトリウムを使用する洗浄器を用いて野菜の殺菌を行っていたところ、洗浄器を連続して運転したため、次亜塩素酸ナトリウムミストが飛散し、これを吸入して薬傷を負った。/作業標準の不徹底/安全衛生教育不十分2007/04
p-ニトロベンゾニトリルその他の化学製品製造業(4709)/中毒4名/その他/写真用薬剤製造工程において、濃縮化したp-ニトロベンゾニトリルとメタノールの混合物を他の反応工程に送る配管が詰まったため、メタノール、トルエンを使用して、配管の分解・洗浄作業を行ったところ、防毒マスクを着用していたにもかかわらず、中毒となった。同保護具は適切に管理されておらず、有効に働いていなかった。/換気設備未設置/呼吸用保護具の管理不十分2007/05
アニリン、p-トルイジン有機工業製品製造業(4703)/中毒1名/その他/顔料の中間体製造の仕込み作業において、回収アニリンをタンクに移し替えようとしたところ、バルブ操作を誤り、アニリンがパラトルイジンが入ったドラム缶へ流れ込み、ドラム缶から溢れて作業場へ流出した。そこで、こぼれたアニリンを拭き取ろうとして足を滑らせ、こぼれたアニリンの上に転倒し、作業服にアニリンが付着したにもかかわらず、服は着替えたが身体を洗浄しないまま拭き取り作業をしていたところ、皮膚からアニリンを吸収し中毒となった。/非定常作業の作業標準の未整備/保護具未着用2007/06
二酸化炭素工作物の解体、移動、取りはずし又は撤去の事業(3505)/中毒1名/その他/立体駐車場の炭酸ガス消化設備用の炭酸ガスボンベの撤去作業において、非常用の容器弁開放器の引金を引いたところ、開放された炭酸ガスの圧力によりボンベのガス加圧容器弁開放器が開き、ボンベを取外していたボンベ取付口から立体駐車場に炭酸ガス(二酸化炭素)が放出され、二酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/非定常作業の作業標準の不徹底2007/06
殺虫剤医療保健業(9424)/中毒1名/その他/害虫駆除(薬剤散布)を行った住宅において、薬剤散布から約2時間が経過し、外から煙が消えたように見えたため、入室したところ、殺虫剤が十分排出されておらず、殺虫剤を吸入したため、中毒となった。/危険有害性の認識不足2007/06
水酸化ナトリウム、炭酸カルシウム等パルプ製造業(4501)/薬傷1名/その他/薬液(苛性ソーダ、炭酸カルシウム含有)から炭酸カルシウム等の不純物を取り除く装置において、同装置がスケール詰まりにより薬液の流量が低下したため、機械下部の手動排液弁を徐々に開放して排出作業を行ったところ、約100度の薬液が噴出し、飛び散った薬液が足にかかり薬傷となった。/非定常作業の作業標準の未整備/保護具未着用/安全衛生教育不十分2007/07
水酸化カリウム無機工業製品製造業(4702)/薬傷1名/その他/水酸化カリウムの包装充填場において、フレーク状の水酸化カリウムを紙袋に充填する作業を行っていたところ、水酸化カリウムの粉じんが発汗により濡れていた衣服を浸透し、皮膚に付着したが、皮膚に付着した水酸化カリウムを水洗い等で直ちに除去しなかったため、アルカリ熱傷となった。/保護具未着用/危険有害性の認識不足/安全衛生教育不十分2007/08
水酸化カルシウムずい道新設業(3103)/薬傷3名/その他/製紙工場の導水管のトンネル補修工事において、セメントミルク圧送用配管解体後の搬出作業を行っていたところ、横坑内に深さ40cmくらいまで溜まっていたセメントミルク洗浄水が手や足に接触し、セメント皮膚炎の薬傷を負った。/危険有害性の認識不足/保護具未着用/安全衛生教育不十分2007/08
次亜塩素酸ナトリウム、炭酸ナトリウム塗装工事業(0771)/中毒1名/その他/塗装工事において、塗装の下準備として建屋外面の木部洗浄作業(屋外作業)を液体洗浄剤を使用して行っていたところ、呼吸用保護具ではなく、防じんマスクを着用していたことから、洗浄剤成分を吸入し、中毒となった。/作業標準の不徹底/呼吸用保護具未着用/安全衛生教育不十分2007/08
水酸化カリウムその他の電気機械器具製造業(5709)/薬傷2名/その他/水酸化カリウム供給設備のポンプバルブの交換作業において、作業完了後、設備の気密試験を行うため、配管に仮設フランジ及びパイプを設置し、ポンプ及び配管の洗浄作業を行っていたところ、仮設パイプが起動時の応力によりはずれ、フランジとパイプのつなぎ手から水酸化カリウム水溶液(48%)が噴出し、水酸化カリウム水溶液を浴びて薬傷を負った。/保護具未着用/安全衛生教育不十分2007/08
二酸化塩素その他の建築事業(3506)/中毒5名/その他/パルプ漂白作業において、漏洩した二酸化塩素ガスが上昇気流により、4階床及び点検台に流れ込み滞留し、4階の作業者が二酸化塩素ガスを吸入し、中毒となった。/安全衛生管理基準/危険有害性情報の伝達不足2007/08
p-ニトロアニリン港湾貨物取扱事業(7301)/中毒4名/その他/コンテナ内において、白髪染めの原料(p-ニトロアニリン)を入れたポリプロピレン製の袋をコンテナから運び出す作業を行っている際、外で袋を受け取る作業を行っていたところ、p-ニトロアニリンが漏れてばく露し、メトヘモグロビン血症と診断された。/危険有害性の認識不足/呼吸用保護具の未着用2007/09
亜鉛鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造りの(3501)/中毒1名/その他/建築工事の建物屋上において、デッキプレート(亜鉛メッキ鋼板)のガス溶断作業を行ったところ、ガス溶断作業で発生した亜鉛ヒュームを吸入し、亜鉛中毒となった。/呼吸用保護具未着用/安全衛生教育不十分2007/10
害虫駆除剤劇場、遊戯場その他の娯楽の事業(9419)/中毒1名/その他/施設内において、害虫駆除剤を噴霧していたところ、駆除剤の眼への接触及び吸入により、薬傷(急性結膜炎)等となった。/安全衛生教育不十分/保護具未着用2007/11
γ-ピコリンその他の電気機械器具製造業(5709)/中毒6名/その他/素材切削加工ラインにおいて、温水洗浄装置の洗浄水を交換していたところ、50℃近くに温めた洗浄水を、γ-ピコリンと記載されたドラム缶に入れたため、残留していたγ-ピコリンが気化し、扇風機の気流により他の伝送器組立ラインに拡散し、γ-ピコリンを吸入した伝送器組立ラインの作業者が中毒となった。/作業標準の未徹底/換気不十分/安全衛生教育不十分/呼吸用保護具未着用2007/11
酸化亜鉛鋼船製造又は修理業(5901)/中毒1名/その他/鋼製船舶の建造作業において、厚さ70~100μm程度の亜鉛メッキが施された測深管の溶接作業が行われていた船首部タンク内部で片づけ作業を行っていたところ、亜鉛ヒュームを吸入し、亜鉛中毒となった。/換気不十分/安全衛生教育不十分2008/02
赤りん無機工業製品製造業(4702)/火災(火傷1名)/その他/エポキシ樹脂と添加剤を混合して難燃剤を製造する工程において、溶解器のマンホールから主成分が赤りんの添加剤を投入したところ、添加剤の粒子の摩擦熱又は静電気により添加剤が発火、爆発的に燃焼し、マンホールから噴出した火炎により、火傷を負った。/危険有害性の認識不足/作業標準不徹底2008/02
1-ブロモプロパンその他の各種事業(9416)/中毒1名/その他/塗装ラインの塗装ブースにおいて、ギア部品を洗浄カゴに入れてどぶ漬け脱脂洗浄作業を行っていたところ、換気が不十分な状態で、防毒マスクを着用しないで作業を行ったため、脱脂洗浄剤中の1-ブロモプロパン蒸気を吸入し、急性中毒となった。/換気不十分/作業標準不徹底/呼吸用保護具未着用2008/03
シクロヘキサンその他の設備工事業(3801)/火災(火傷2名)/その他/プラントの定期修理工事において、タンク内の溶接補修工事を行っていたところ、隣接したタンクで配管に固形物等が詰まっていないか水を流して確認する作業が行われており、配管内に残留していたシクロヘキサンがタンク内に流れ込み、火災が発生し、火傷を負った。/設備の点検不足/非定常作業の作業標準不徹底2008/04
ナトリウム=メチルジチオカルバメート鉄道、軌道又は索道による旅客又は貨物の運送業(7101)/中毒3名/その他/貨物コンテナの清掃作業において、コンテナ内部に残っていた農薬のナトリウム=メチルジチオカルバメートをホースの水で洗い流し、スポンジで拭き取る作業をしていたところ、農薬中毒となった。/危険有害性の認識不足/保護具未着用2008/04
水酸化ナトリウム産業用電気機械器具製造業(5701)/薬傷3名/その他/プリント配線基板の製造ラインにおいて、ラミナー剥離機の圧力が上昇しないので、エアー抜きのために水を注入していたところ、ポンプのスイッチが停止しておらず、稼働した状態であったため、エアーが抜けるとともに3%水酸化ナトリウム溶液が噴出し、噴出した溶液により熱傷を負った。/作業標準不徹底/保護具の未着用2008/04
二硫化モリブデン医療器械器具製造業(6003)/中毒9名/その他/医療用内視鏡のスコープ修理作業において、スコープ内部に二硫化モリブデンを塗布し、乾燥機で加熱・乾燥させていたところ、二硫化モリブデンが酸化反応し、二酸化硫黄ガスが発生し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/換気不十分2008/04
二酸化窒素ボルト、ナット、リベット、小ねじ、木ねじ等製造業(5407)/中毒4名/その他/屋外の少量危険物倉庫前において、硝酸廃液を空ドラム缶へ移し替え作業中、作業指示の間違いに気づき、作業を中断し、ドラム缶の蓋を閉めた。その後、少し上下に膨張していたドラム缶から硝酸廃液を抜き取るため、ドラム缶の蓋を開けたところ、ドラム缶から噴出した硝酸廃液を浴び、同時に噴出した二酸化窒素ガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/呼吸用保護具の未着用2008/04
潤滑油石油精製業(4710)/火災/その他/精油所において、給水ポンプの試運転を行っていたところ、軸受部シール部及び軸受部エアベント部から潤滑油が漏れ出し、軸受箱の下を通る400℃の蒸気回収配管に接触し、潤滑油が発火した。/危険有害性の認識不足/設備の点検不足2008/04
クロロピクリン医療保健業(9424)/中毒3名/その他/救命救急センターにおいて、クロロピクリンによる農薬自殺者が搬送された後に農薬を嘔吐したため、センター内にクロロピクリンガスが拡散し、救命スタッフ及び外来患者がクロロピクリンガスを吸入し、中毒になった。/危険有害性の認識不足/換気不十分2008/05
フロンガス卸売業・小売業(9801)/中毒1名/その他/惣菜作業室において、隣接している冷蔵庫の冷媒ガスの配管溶接部分に亀裂が発生してフロンガスが漏洩し、フロンガスを吸入し、中毒となった。/設備の点検不足2008/05
クロロピクリン非鉄金属の製錬又は精錬業(5101)/中毒1名/その他/廃金属類のプレス作業において、フォークリフトで回収された土壌殺菌剤の空き缶を金属プレス機に投入し、成型したプレス材を排出シュートで排出する作業を行ったところ、プレス材からクロロピクリンガスが発散し、クロロピクリンガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足2008/06
一酸化窒素非鉄金属圧延又は伸線業(5203)/中毒1名/その他/酸洗工場の薬液調整作業において、バルブ操作を誤ったため、工業用水がアルカリ促進剤のタンクに流入し、タンク容量を超えて溢れ出した促進剤とピットケース内の補給剤(酸性)が反応し、一酸化窒素ガスが発生し、一酸化窒素ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準不徹底/呼吸用保護具の未着用/緊急時の対応未整備2008/06
リン化水素ビルの総合的な管理等の事業(9301)/中毒2名/その他/リン化アルミニウム含有の燻蒸剤残滓の移送作業において、残滓をビニール袋で二重梱包し、車に積載していたところ、残滓が完全に分解しておらず、リン化水素ガスが発生し、ビニール袋から漏洩したリン化水素ガスを吸入し、急性中毒となった。/作業標準不徹底/安全衛生教育不十分2008/06
次亜塩素酸ナトリウムその他の食料品製造業(4110)/中毒1名/その他/野菜加工場において、ニラを束ねる作業を行っていたところ、近接した場所で次亜塩素酸ナトリウム水溶液によるまな板の消毒が行われており、次亜塩素酸ナトリウム水溶液のミストを吸入し、中毒となった。/換気不十分2008/06
農薬ゴルフ場の事業(9606)/中毒1名/その他/ゴルフ場において、除草剤散布作業を行っていたところ、散布車の運転手が農薬中毒となった。/危険有害性の認識不足/安全衛生教育不十分2008/07
ゾテピン医薬品製造業(4707)/薬傷1名/その他/治療薬のゾテピン(分子式:C18H18CINOSC )を篩に掛けた後、ふるい器を水及びエチルアルコールにより洗浄作業を行っていたところ、腕に薬傷を負った。/危険有害性の認識不足/保護具の未着用2008/07
エタノールアミン塩酸塩有機工業製品製造業(4703)/薬傷3名/その他/エタノールアミン塩酸塩を製造する反応器の塩酸供給配管において、反応器内のエタノールアミン塩酸塩が逆流し、配管のフランジ付近が固化したので、点検のためフランジを開放したところ、反応器内の圧力でエタノールアミン塩酸塩が噴出し、エタノールアミン塩酸塩を浴び、薬傷を負った。/危険有害性の認識不足/非定常作業の作業標準不徹底2008/07
次亜塩素酸ナトリウムその他の食料品製造業(4110)/中毒1名/その他/大根皮むき場の殺菌・消毒工程において、次亜塩素酸ソーダ水溶液により殺菌・消毒された大根を洗浄槽からすくい上げ、箱に移し、次工程に運搬する作業を行っていたところ、次亜塩素酸ソーダ水溶液から発生したミストを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/換気不十分2008/07
ポルトランドセメント(酸化カルシウム)鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業(3501)/薬傷5名/その他/ビル新築工事現場において、カッパとゴム長靴の隙間をガムテープで密閉し、ひざ近くまで浸かりながら、生コンクリート(ポルトランドセメント)を均す作業をしていたところ、カッパとゴム長靴の隙間より生コンクリートが入り込み、ふくらはぎに薬傷を負った。/危険有害性の認識不足/作業標準不徹底2008/08
アルカリ水溶液配管工事用附属品製造業(5403)/薬傷4名/その他/工場内において、ポンプの交換作業を行っていたところ、上の階の床に滞留していたアルカリ性の水溶液(ph10~11)が床の穴から階下に滴下し、皮膚に薬傷を負った。/設備の点検不足2008/08
塩化ホスホリル電子管又は半導体素子製造業(5705)/薬傷1名/その他/半導体製造設備のメンテナンス作業において、塩化ホスホリル溶液の入った石英容器に接続されているチューブの洗浄作業を行っていたところ、塩化ホスホリルが他の物質と反応し、塩素ガスが発生したため、石英容器の内圧が上がり、破裂して塩化ホスホリル溶液を浴び、薬傷を負った。/危険有害性の認識不足/設備の点検不足2008/09
アジ化水素(アジ化ナトリウム)医薬品製造業(4707)/中毒10名/その他/透析用バッファーの調整室において、試薬調整タンクにアジ化ナトリウムを投入・溶解し、pH調整後、塩酸を投入する作業を行っていたところ、pH調整せずに塩酸を投入したため、アジ化ナトリウムと塩酸が反応してアジ化水素ガスが発生し、アジ化水素ガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/作業標準不徹底2008/09
酸化亜鉛ブリキかんその他のめっき板製品製造業(5401)/中毒1名/その他/亜鉛メッキされた空調用ダクトの穴開け作業において、ダクトの穴開けのため、ガス溶断作業を行ったところ、ガス溶断で発生した亜鉛ヒュームがダクト内に溜まっており、穴が開いたときにダクト外に漏れた亜鉛ヒュームを吸入し、亜鉛中毒となった。/危険有害性の認識不足/設備の点検不足2008/10
デカヒドロナフタリン化学繊維製造業(4202)/中毒1名/その他/ポリエチレン繊維の紡糸工程において、糸切れが発生したため、機械の上部を開けて、流れ出る繊維を機械外へ取り出す作業をしていたところ、防毒マスクを着用せずに機械の上部を開けたため、機械内に充満していたデカヒドロナフタリン(別名デカリン)蒸気を吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/換気不十分/呼吸用保護具の未着用2008/12
O, O -ジエチル- O -(2-イソプロピル-4-メチル-6-メチルピリミジル)ホスホロチオエート(別名ダイアジノン)医療保健業(9424)/中毒19名/その他/病院の救急蘇生診療室において、農薬(殺虫剤:ダイアジノン含有)を飲んだ患者の診療に当たっていたところ、診療に当たっていた医師、看護師等が患者の嘔吐物から発生したダイアジノン蒸気を吸入し、有機リン中毒となった。/危険有害性の認識不足/換気不十分2008/12
塩化ホスホリル一般産業用機械装置製造業(5607)/中毒1名/その他/調味料の製造工程において、配管内部を窒素ガスで洗浄した後、配管の取り外し作業を行っていたところ、配管内部に残留していた塩化ホスホリル(別名:オキシ塩化リン)ガスを吸入し、急性中毒となった。/危険有害性の認識不足/非定常作業の作業標準不徹底/呼吸用保護具の未着用2009/02
水酸化ナトリウムその他の化学製品製造業(4709)/薬傷4名/その他/菌の培養テストを行う培養タンクにおいて、pH調整するために供給ポンプで水酸化ナトリウム水溶液(30%)をタンクに投入する作業を行っていたところ、タンク側受け口の開閉コックを閉めたままの状態で供給ポンプを稼働させたため、水酸化ナトリウム水溶液がホース内で圧縮され、その後、供給ポンプを停止させたため、水酸化ナトリウム水溶液がホースを逆流し、供給ポンプから噴出し、顔、首等にかかり、薬傷を負った。/作業標準不徹底/設備・機器の点検不足2009/03
アクリル酸クロライド研究又は調査の事業(9426)/中毒1名//高純度のアクリル酸クロライドを生成する工程において、ガラス製の装置に入ったアクリル酸クロライドをオイルバスで80℃まで加熱し、常圧で蒸留していたところ、バルブの開放操作が行われず、装置内部の圧力が上昇し、発散したアクリル酸クロライドガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/作業標準不徹底2009/03
過酸化水素自動車又は軽車両による貨物の運送事業(7203)/薬傷、中毒1名//物流倉庫において、フォークリフトを運転して、過酸化水素の入ったコンテナタンクを移動させたところ、フォークリフトの爪がコンテナタンク下部の配管フランジ部分に接触し、配管が破損し、過酸化水素が漏れ、過酸化水素に直接触れた手指が化学熱傷となった。また、気化した過酸化水素ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準不徹底/呼吸用保護具の未着用/危険有害性の認識不足2009/04
二酸化炭素原動機製造業(5601)/中毒1名//超低温槽の定期点検作業において、補助冷却装置の液化炭酸ガスボンベの重量を量るため、ボンベを重量計に乗せようと両手で抱えあげたところ、ボンベの接続口の配管が破断して外れたため、室内に二酸化炭素が充満し、二酸化炭素中毒となった。/作業標準不徹底/危険有害性の認識不足2009/04
水酸化テトラメチルアンモニウム通信機械器具又は同関連機械器具製造業(5704)/薬傷1名//液晶ディスプレイ製造工場の薬液供給室において、基板製造装置のフィルターの交換作業を行っていたところ、強アルカリ性の水酸化テトラメチルアンモニウム20%水溶液がフィルターの継手から噴出し、これを浴び、薬傷となった。/危険有害性の認識不足/作業標準不徹底/設備の点検不足/呼吸用保護具の未着用2009/05
ジホスゲン宗教、法務(9416)/中毒1名//実験室において、合成実験の反応試薬としてジホスゲン(クロロギ酸トリクロロメチル)を使用後、ジホスゲンの入った瓶のフタに漏れ防止のためにビニールテープを巻いていた際、瓶ごと床に落とし、瓶が割れ、ジホスゲンが漏れたため、拭こうとしたところ、ジホスゲンガスを吸入し、中毒となった。/危険有害性の認識不足/換気不十分/呼吸用保護具の未着用/安全衛生教育不十分2009/07
クロロピクリン既設建築物における建具の取付け、床張りその他の内装工事業(3803)/中毒3名//農機具小屋の解体作業において、農業用トラクターを圧砕機で把持し、屋外へ移動させたところ、トラクター座席下に置いてあった農薬(クロロピクリン燻蒸剤)の入った容器(ペール缶:20)が落下し、容器の蓋が開き、内部の農薬が漏えい、発散したクロロピクリンガスを吸入し、クロロピクリン中毒となった。/設備・機器の点検不足/危険有害性の認識不足2009/07
臭素、ブロモアセトン研究又は調査の事業(9426)/薬傷、中毒4名//分析室において、局所排気装置内で金属分析を行うため、三角フラスコに試料を入れ、酢酸メチルを添加し、続いて臭素を攪拌しながら少しずつ添加するところ、誤って酢酸メチルの替わりにアセトンを添加したため、アセトンと臭素が激しく反応し、三角フラスコが割れ、薬品が顔等に飛散し、薬傷を負った。また、反応で生成したブロモアセトン等のガスにより、中毒となった。/作業標準不徹底/呼吸用保護具の未着用2009/08
二酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名//店舗において、テーブル下の扉の隙間から白い煙のようなものが出ていたため、扉を取り外し確認しようとしたところ、予備のボンベ(液化二酸化炭素5kg入り)から吹き出した二酸化炭素ガスを吸入し、二酸化炭素中毒となった。/設備の点検不足/呼吸用保護具の未着用2009/09
水酸化ナトリウム無機・有機化学工業製品製造業(4702,4703)/薬傷3名//無機・有機化学工業製品製造工場の製造プラントにおいて、移送管路上のボールバルブを修繕のため、バルブ部品を取り外したところ、内部に残留していた水酸化ナトリウム水溶液(含有率1%未満、温度70~80℃)が噴出し、顔に薬傷を負った。/作業標準不徹底/保護具の未着用2009/10
セレン非鉄金属の製錬又は精錬業(5101)/中毒1名//セレン精製作業場において、セレン200kgをアルミニウム製の釜に入れ、電気炉にて280℃で溶融する作業を行っていたところ、釜が壊れ、セレンが漏れたため、除去作業の準備をしていた者がセレンを吸入し、セレン中毒となった。/非定常作業の作業標準不徹底/呼吸用保護具の未着用2009/12
クエンチ油有機工業製品製造業/火傷2名/化学物質/プラントの冷却用クエンチ油を循環させるポンプの吸入ラインベローズに確認されたにじみの原因確認のため、当該ラインの縁切り準備作業を開始し、吐出弁を閉め、吸入弁を閉めていたところ、にじみ箇所が突然裂け、弁の閉止作業をしていた2名の労働者の足元にクエンチ油(約170℃)が噴出し、火傷を負った。/緊急対応マニュアル未整備2010/01
水酸化ナトリウム有機工業製品製造業/薬傷1名/化学物質/排水のpH調整用の配管フランジ部分から水酸化ナトリウムが漏えいし、配管下で、新設した砂ろ過装置の試験運転・調整作業を行っていた労働者が化学熱傷を負った。/作業標準不徹底/設備の管理不足2010/03
ピロールその他の電気機械器具製造業/中毒2名/化学物質/重合処理(アルミ箔表面に導電性高分子膜を形成する工程)作業にピロールを使用していたところ、従事労働者が肝機能障害を発症した。/危険有害性の認識不足/呼吸用保護具未着用2010/04
二酸化塩素劇場、遊技場その他の娯楽の事業/中毒4名/化学物質/スポーツクラブの男性用浴室を清掃しようと浴槽のふたを開けたところ、浴槽の湯が黄緑色になっており異常を感じたため、管理者であるマネージャーに連絡し、様子を見ているうちに、むせる、鼻が痛む等の症状が現れた。なお、浴槽内の湯は浄化等のため前夜から二酸化塩素発生剤を投入していた。/危険有害性の認識不足/換気不十分2010/04
洗浄液その他の電気機械器具製造業/中毒1名/化学物質/製造中の部品自動洗浄機の試験運転のため洗浄液が入れられていた煮沸槽から洗浄液の抜き取りを行った後、煮沸槽の上蓋を開け煮沸槽内に上半身を入れて洗浄液の拭き取り作業を行ったところ、槽の底部に滞留していた高濃度の洗浄液蒸気を吸入し、一時意識を失った。/危険有害性の認識不足/呼吸用保護具の未着用/換気不十分2010/05
エタノール酒類製造業/薬傷2名/化学物質/アルコール度数約44度の焼酎原酒が目に入ったため、両眼の角膜が化学熱傷を負った。/保護具未着用2010/05
水酸化ナトリウム、砒素化合物清掃業/薬傷1名/化学物質/産業廃棄物である酸性の砒素化合物を中和処理するため、薬液槽に砒素化合物と工業用水を入れ薬液槽の蓋の上で粒状の水酸化ナトリウムを薬液槽内に投入していたところ、薬液槽内の混合液が飛散し、不浸透性の保護衣やゴーグル型の保護眼鏡を着用していなかった労働者の顔面・肩・肘・大腿部等にかかり、Ⅱ度~Ⅲ度の化学熱傷を負った。/危険有害性の認識不足/保護具未着用2010/07
アニリン各種機械装置の組立てまたはすえ付けの事業/中毒1名/化学物質/オートクレーブ装置について、アニリンによる置換作業を行い、通常洗浄後、窒素ガス置換によりアニリンの排出を行っていたところ、残留していたアニリンを吸い込み、中毒となった。/換気不十分/呼吸用保護具未着用2010/07
化学製品その他の化学製品製造業/中毒1名/化学物質/配管内部に付着した結晶の除去作業を行うため、屋内配管を外して別室に運び、洗浄作業としてフランジ部の結晶をドライバーにてこそぎ落としていたところ、配管に詰まっていた原料が自己反応性化学物質であったことから、衝撃を与えたことが原因で瞬間的に膨張・発煙し、配管の片方から煙が出るとともに、配管の両端から内容物が噴き出し、作業をしていた労働者の右半身にかかった。労働者はヘルメット・ゴーグル・有機ガス用防毒マスク・ゴム手袋などの保護具を着用していたが、噴出物が付着したゴーグルを思わず外した際に有機ガス用防毒マスクもずれて吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足/非定常作業時の作業標準不徹底2010/08
希釈剤電子応用装置製造業/薬傷1名/化学物質/潤滑剤塗布装置の貯槽へ希釈剤の補充を専用のポンプで行う作業において、本来はポンプ先端部を貯槽内に挿入してポンプのエアバルブを開栓するところ、挿入されていないことに気がつき、慌ててホースを手で保持しながらバルブ操作を行ったため、ポンプ先端を自らの顔に向けてしまい、希釈剤が顔にかかった。/安全衛生教育不十分/作業標準不徹底2010/08
酸化鉄、酸化カリウム、酸化セリウム、酸化モリブデンの混合物建築物の新設に伴う設備工事業/薬傷1名/化学物質/石油精製プラントの点検補修工事において、脱水素反応器の槽内に入って触媒の抜出し作業に従事したところ、腕部分に肌荒れの症状が現れた。なお、触媒は、酸化鉄、酸化カリウム、酸化セリウム、酸化モリブデンの混合物であり、MSDSには取扱時の身体保護具は密閉型保護具と記述されていたが、注文者の指示で、煙管服にて槽内作業に従事していた。/危険有害性の認識不足/適切な保護具の未着用2010/09
メチルメルカプタン有機工業製品製造業/中毒1名/化学物質/プラントから出たアルカリ性廃液について、処理費用を下げようと、廃液のpHを14から中和して12まで下げるため、屋外において、廃液に塩酸を加えて中和作業を行っていたところ、廃液をヒシャクで攪拌していた労働者が発生したメチルメルカプタンを吸い込み、中毒となって意識を失い倒れた。/危険有害性の認識不足/保護具未着用2010/10
防錆剤、溶剤自動車製造業/中毒3名/化学物質/仕上げ検査工程において、洗浄作業として製品を防錆剤に漬けた後、エアーで製品を吹く工程があり、製品に使用する防錆剤を水溶性のものから油性のものに交換し作業を行っていたところ、吹き飛ばされてミスト状となった防錆剤および溶剤を吸入したため、頭痛、嘔吐感を伴う中毒となった。/危険有害性の認識不足/保護具未着用2010/10
シーリング剤原料その他の化学工業/薬傷2名/化学物質/建築用シーリング剤の製造ラインにおいて、中間製品に追加原料の投入作業をしていたところ、追加原料が付着していた手袋で汗をぬぐったため、額に付着し、皮膚炎を発症した。/危険有害性の認識不足/安全衛生教育不十分2010/10
硝酸カリウム各種機械装置の組立てまたはすえ付けの事業/薬傷1名/化学物質/硝酸カリウムを溶融するタンクのドレン配管が詰まったため、耐熱服、耐熱手袋、耐熱頭巾を装備し電動ドリルを使用し配管出口の凝固したソルト(塩)の穿乱作業を行っていたところ、溶融したソルト(塩)が吹き出した。/危険有害性の認識不足/緊急対応マニュアル未整備2010/11
ボンデ液(硝酸亜鉛、りん酸亜鉛等)非鉄金属圧延または伸線業/火傷(死亡1名、/化学物質/鋼線の酸洗工程において、コイル状に巻いた鋼線の束をクレーンでつり上げ、ボンデ液槽に浸ける作業を行っていたところ、労働者が高さ80㎝の柵を越えて槽に転落し、全身に熱傷を負い、救助した労働者も右手に熱傷を負った。/危険有害性の認識不足/設備の管理不足/安全衛生教育不十分2010/12
水酸化ナトリウム紙製造業/中毒3名/化学物質/事業場内の苛性化ヤードにおいて、ポンプ周りの液漏れ修理を行っていたところ、修理箇所でないポンプと配管とのフランジの間に取り付けられたゴム製のパッキンが損傷し、薬液(水酸化ナトリウムを主成分とする液体)が噴出した。その場にいた事業場の作業者2名と、修理作業者1名が、吹き出した薬液で被災した。/設備・機器の点検不足/危険有害性の認識不足2011/01
クロロピクリン工作物の解体、移動、取り外し、又は撤去の事業/漏洩/化学物質/ビル解体工事現場において、基礎部分の解体のために、ドラグショベルを用いて掘削作業を行ったところ、現場監督、運転者、作業者の3名が目に痛みを感じ、作業を中断し、掘削した箇所を埋め戻した。その後の調査で、原因物質はクロロピクリンと推測された。/危険有害性の認識不足2011/02
ガス中毒交通運輸業/中毒1名/化学物質/路線バス走行中、異臭を感じたため、窓を開けて換気しながら終点である営業所まで走行したところ、到着後に体調不良を訴え、ガス中毒症と診断された。/原因不明2011/03
亜硝酸ガス通信機械器具又は同関連機械器具製造業/漏洩/化学物質/平成23年3月11日の大震災に伴い、建屋脇の硫酸と塩酸の混酸タンクとの配管が破損し、それに伴い、隣接の硝酸タンクの配管が腐食して漏えいした。同月14日、タンク周囲の防液堤内から二酸化窒素と水が反応して亜硝酸ガスの黄煙が発生しているのが発見された。/地震によるもの2011/03
三酸化硫黄各種機械装置の組立て又は据付の事業/薬傷6名/化学物質/化学工場の定期点検工事において、酸性ガス除去設備から出る硫化水素と二酸化炭素をメタノールに吸収させる吸収塔の錆落とし等の清掃を行っていたところ、擦り取った錆の微粉じんに含まれた硫黄分が、保護眼鏡の換気孔から目に入り、作業者2名が目の痛みを訴え、作業者6名全員が、角膜化学外傷等となった。/適切な保護具未着用2011/05
エポキシ樹脂貯水池、鉱毒沈殿池、プール等の建設事業/中毒1名/化学物質/下水処理施設の分配槽の防食工事において、数日前からエポキシ樹脂の塗布作業に従事していたところ、午後2時頃、咳が止まらなくなり、午後3時10分ごろ作業を終了した。翌朝、息苦しくなり、救急搬送され、入院した。防毒ガスマスクの着用、送風機による換気は行われていた。/適切な保護具未着用2011/05
オゾンその他の食料品製造業/中毒1名/化学物質/有機飼料製造の工場建屋に隣接して設置された脱臭装置(屋外)の反応塔において、オゾンが流れているテフロンホースと反応塔の接続箇所を確認するため手で触れたところ、接続箇所のナットが外れて、テフロンホースから吹き出し続けていた(5L/分)オゾンを吸引して咳が止まらず呼吸困難となり、足元がふらつき意識もうろうとなった。/設備の管理不足/呼吸用保護具未着用2011/06
2-アミノ-5-クロロピリジン無機工業製品製造業/中毒3名/化学物質/試作プラントで製造した医薬品の中間体2-アミノ-5-クロロピリジンの粗結晶をろ過した後、溶媒のメチルイソブチルケトンを加えて精製後、純度の上がった結晶を得た。この結晶から溶媒を除去するため、防じん機能付き有機ガス用防毒マスク、ゴム手袋を着用し、この結晶を乳鉢ですり潰す作業を行ったところ、体調が悪化し、血液検査の結果、2-アミノ-5-クロロピリジンによる中毒性メトヘモグロビン血症と診断された。マスクの漏れや経皮吸収によるばく露と推定された。/適切な保護具未着用2011/06
N-メチルジチオカルバミン酸アンモニウム伐木伐出業/中毒1名/化学物質/森林組合の作業員が、キクイムシ防除のためくん蒸剤(主成分N-メチルジチオカルバミン酸アンモニウム)を用いて立木くん蒸作業を行っていたところ、全身に発疹が現れた。支給されていたゴム手袋とマスクは、息苦しい等の理由から使用していなかった。/呼吸用保護具未着用/作業標準未整備/安全衛生教育不十分2011/06
メソミル土地の耕作又は植物の栽植、栽培若しくは採取の事業その他の農業/中毒1名/化学物質/農業組合法人に勤務する被災者が、畑に農薬(主成分メソミル、粉状のもの)を散布する作業を行っていたところ、めまいがして呼吸が苦しくなったが作業を続けたところ、その後、のどの渇きがひどくなり、目眩や息苦しさも悪化し、2回嘔吐し、帰宅後も全身の痛みや麻痺が出て、体の自由が利かなくなったことから、救急搬送され入院した。/呼吸用保護具未着用/安全衛生教育不十分2011/06
鉛化合物その他の各種建築事業/中毒2名/化学物質/神宮境内の保存修理工事のため含鉛塗料を含む塗料の掻き落とし作業を5月上旬から行っていたところ、2名の作業員が6月上旬から吐き気や腹痛、腰痛を訴えた。症状が悪化して救急搬送され、鉛中毒と診断された。作業場所はビニールシートで覆い、通風がほとんどない状態であった。/呼吸用保護具の管理不十分/安全衛生教育不十分/作業主任者の未選任2011/06
防腐剤化学工業/中毒2名/化学物質/ラテックス製造施設の出荷工程へ防腐剤を供給する設備において、防腐剤貯蔵用タンクから出荷工程の混合タンクまで防腐剤を供給する約350mの配管途中にできたピンホールから、防腐剤が霧状に噴出し、付近を通行していた労働者6名が防腐剤を顔に浴びた。/設備の点検不足2011/06
不明卸売・小売業/中毒1名/化学物質/医薬品原料等の製造事業場から廃棄されたガラス屑(化学物質の容器で、使用後水で洗浄し廃棄されたもの)を、ドラム缶から小型の容器に移し替える作業をしていたところ、額の汗、口の周りを拭ったところ清涼感を感じるとともに目に痒みを感じた。目の赤み、腹痛や発汗の体調不良を訴え、中毒症と診断され約2週間入院治療を行った。ガラス屑に何らかの有害物があり、それが手に付き、汗を拭ったことで体内に取り込まれたと推察された。/適切な保護具未着用2011/07
クロロピクリン無機工業製品製造業/漏洩/化学物質/クロロピクリン製造プラントにおいて、ポンプの作動不良により、中間タンク上澄みや排ガス処理設備のドレン等を留め置く地中ピットから、クロピクリン溶解液10~20Lが漏れていた。すぐにポンプを再起動させ、液位は正常に低下したが、事業場内に体調不良を訴えた者はいなかったものの、周辺工場の労働者等26名が異臭と目の痛みを訴えた。/設備・機器の点検不足2011/07
モノメチルアミン自動車又は軽車両による貨物の運送事業/中毒1名/化学物質/運送会社の作業員が、化学工場からモノメチルアミンが入っていた空のボンベ9本を持ち帰り、自社の貨物一時保管場所に置いた。翌朝、建物内に入ったところ、「あまいアンモニア臭」がしたため、窓を開けて換気を行ったが、漏れ出ていたモノメチルアミンを吸い込み、吐き気、手の痺れ及び頭のふらつき等の症状が見られた。/危険有害性の認識不足2011/07
フロンガスパン又は菓子製造業/中毒8名/化学物質/洋菓子製造の事業場において、冷凍庫の冷媒として使用していたフロンガスが作業場内に漏れ、作業者の8名が体調が悪いと受診し、うち3名が入院した。当日は、ガス検知器が作動して、オーブンが稼働せず、冷凍庫の調子が悪く、修理作業を依頼していた。/危険有害性の認識不足2011/07
二酸化炭素自動車又は軽車両による貨物の運送事業/中毒1名/化学物質/冷凍トラック3t車で冷凍食品を各店舗へ配送する運転手が、冷蔵庫内の温度を適温に保つため、通常より多くドライアイスを積み込んで出発し、配送先であるコンビニエンスストアに到着し積荷を降ろしたところ、ドライアイスから気化した二酸化炭素により、急性中毒に陥り意識を失った。/作業標準不徹底/呼吸用保護具未着用2011/08
リン化水素その他の事業/中毒1名/化学物質/5つの穀物倉庫をくん蒸するため、被災日の1週間前に燻蒸剤(主成分リン化アルミニウム)を投薬し、朝から車で各倉庫を回って燻蒸剤を回収して、ハッチバック型車両のトランクに積み込み移動していたところ、当該燻蒸剤の残渣に未反応のものがあり、分解反応を起こして殺虫成分のリン化水素が発生した。これを吸い込み、午後になって運転中に頭痛、胸部圧迫、呼吸困難等の急性中毒となった。/危険有害性の認識不足/呼吸用保護具未着用2011/08
水酸化ナトリウム[1]化学製品製造販売[2]自動車製造/薬傷3名/化学物質/工場の塗料含有廃水処理施設内において、薬品の納入業者の作業員がトラックの荷台上のコンテナーから液状の薬品(主成分水酸化ナトリウム)を施設内のタンクへ送給しようとしたところ、持参のポンプが不具合を生じたため、工場備え付けのポンプを使用して薬品の送給作業が行った。作業終了後、ホースを取り外そうとしたところ、ホースとポンプの結合箇所より液体が噴き出し、作業員3名の顔面等にかかった。/設備の確認不足2011/08
粉体キレート機械装置の組立てまたは据付の事業/薬傷4名/化学物質/粉体キレートの貯留槽に設けられた計器の交換作業を行っていた作業者3名が粉体キレートにばく露し、直後に現場に駆けつけた作業者1名も、再度噴出した粉体キレートにばく露した。計4名が両角結膜化学火傷を負った。/適切な保護具未着用2011/08
有機ガス有機工業製品製造業/中毒2名/化学物質/液状のフッ素化合物(1,3,3,3-テトラフルオロ-1-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)-1-プロペン)が入ったコンテナを、フォークリフトを使用して運搬し、建屋に入ろうとしたところ、コンテナから突き出ているノズルが、建屋入り口のシャッターレール部分に激突してノズルが破断し、内容物であるフッ素化合物が流出した。流出した液の回収作業を行った2名が、この蒸気を吸引し、意識障害を生じた。/呼吸用保護具未着用2011/09
四アルキル鉛自動車又は軽車両による貨物の運送事業/中毒3名/化学物質/貨物運送の事業において、工場建物の解体及び環境改善工事から出た汚染土を処理施設に運搬する作業中、汚染土から出た四アルキル鉛を含む空気を吸引し、中毒となった。/危険有害性の認識不足2011/11
二酸化窒素その他の非鉄金属の製錬又は精錬業/漏洩/化学物質/貴金属の回収精錬を行う事業場において、前日に、アルミニウム製品に付着しているコバルト膜を除去するため、屋外に設置された反応槽にアルミニウムと希硝酸を投入し、反応させるため一晩放置していた。翌朝、反応槽から赤褐色のガス(二酸化炭素)が出ていることを確認し、その後、付近住民からの通報により、消防署及び警察署により周辺の立入禁止等の措置がとられた。/設備の不適切な使用/作業主任者の未選任2011/11
オゾンその他の繊維工業又は繊維製品製造業/中毒2名/化学物質/羽毛布団の製造加工リフォームを行う事業場において、前日に羽毛の原毛を消毒消臭するため、原毛を敷き詰めオゾン発生装置をセットして帰宅した。翌朝装置を停止し、室内の換気扇を稼働させ、扉を閉めたが、オゾンの臭気が工場内に漏れた。扇風機などどで換気したが、工場で作業していた6名のうち2名が頭痛を訴えた。/設備の不適切な使用/換気不十分2011/11
亜鉛ヒューム建築事業/中毒1名/化学物質/社会福祉施設の新築工事現場において、ガス溶断により、床デッキプレートの開口穴開け作業を行っていたところ、作業終了前ごろ息苦しさと寒気を感じ作業を中止し、息苦しさが緩和したので帰宅した。2日後、急に胸が苦しくなって、病院に搬送され、亜鉛ガス中毒による肺障害と診断された。/呼吸用保護具未着用/換気不十分/安全衛生教育不十分2011/12
オキシ塩化リン有機工業製品製造業/薬傷1名/化学物質/染料の中間体であるパラジエチルアミノベンズアルデヒドを製造するため、N,N-ジエチルアニリンに滴下ポンプを用いてオキシ塩化リンを滴下していた際、滴下ポンプ上部のホースが外れ、右大腿部を中心にオキシ塩化リンを体全体に被った。/設備の点検・管理不足・安全衛生教育不十分2012/01
N-メチル-2-ピロリジノン医療機械器具製造販売/漏洩/化学物質/人工透析器製造工程で使用するN-メチル-2-ピロリジノンが貯蔵タンクから敷地外に漏出した。タンク外周に設置された防油堤内に溜まった雨水を排出した際、表面で凍結した氷が下方に下がり、ドレンバルブのハンドルを押し下げて漏出したもの。/設備の管理不足2012/02
次亜塩素酸ナトリウム飲食店/中毒1名/化学物質/回転寿司店内のトイレ内の床面等に散布された殺菌消毒剤(12%次亜塩素酸ナトリウム溶液)をモップおよび布巾で拭き取る作業を行ったところ、塩素臭等により気分が悪くなり、口唇、舌、のどの炎症および頭痛を発症した。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2012/02
コンクリート建設事業/薬傷3名/化学物質/河川の砂防えん堤工事において、コンクリートの打設作業を行った際に、長靴の中に生コンが入り込み化学熱傷を負った。/適切な保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/02
アジ化水素医薬品製造業/中毒3名/化学物質/研究室で試薬用緩衝液(CL洗浄液)の調製作業にて、調合する試薬としてトリスアミノメタンを入れるべきところ、リン酸1ナトリウムを入れ、さらにアジ化ナトリウムおよび塩酸を加えたところ、異臭がし、これを吸引して中毒となった。/換気不十分・作業標準不徹底2012/03
亜鉛各種機械装置の組立またはすえ付けの事業/中毒1名/化学物質/作業場で亜鉛メッキ鋼材の溶接作業に7時間程度従事し帰宅後に、発熱等の体調不良を訴え、翌日医療機関に受診したところ、「急性亜鉛中毒の疑い」と診断された。/適切な保護具未着用・作業標準不徹底2012/03
ピロール、イソプロピルアルコールその他の電気機械器具製造業/中毒2名/化学物質/ピロールを使用する重合処理(アルミ箔表面に導電性高分子膜を形成する工程)作業に従事していた2名が、肝機能障害を発症した。/呼吸用保護具未着用      2012/04
オゾン水医療保健業/中毒1名/化学物質/手術器具の洗浄・消毒をするため、被災者が院内に設置されているオゾン水発生機よりオゾン水を、手術器具が入っている容器に入れ、流し台にて作業を行っていたところ、せき込み出し気分が悪くなり、急性化学性気管支炎となった。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/04
亜鉛解体工事業/中毒1名/化学物質/ビル解体工事において、同僚が溶断した空気設備機器の亜鉛メッキの配管を、運び出す作業をしていたところ、帰宅後に発熱や吐き気、関節痛の症状が出た。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/05
非鉄金属の製錬または精錬業/中毒1名/化学物質/溶解工場で、種板と呼ばれる鉛電極の製造業務、炉に廃バッテリーの電極を入れる作業、次いでアノードと呼ばれる鉛電極の製造業務、と順次従事していたところ、腰、膝、胃の痛みがひどくなり、鉛中毒となった。/設備の点検・管理不足・作業標準不徹底    2012/06
セメント原料その他の建築事業/薬傷3名/化学物質/ホッパーケーシング切り替え工事に従事していた作業員3名が、掻き落とされたセメント原料の落粉が皮膚に付着し、発疹が出た。/保護具着用不徹底2012/06
2-イソシアナトエチルメタクリレート石油製品または石炭製品製造業/中毒7名/化学物質/工場の建屋内に設置している真空蒸留設備で、不純物約30%を含む2-イソシアナトエチルメタクリレートを蒸留精製した。蒸留終了後、蒸発回収されなかった残渣を残渣タンクからドラム缶に抜き取るための準備を2名で行っていたところ、残渣タンクののぞき窓が破裂し、のぞき窓のガラス片、内部の残渣が飛散したため1名が左手を負傷し、一緒に作業していた1名と駆けつけた5名が飛散した白煙により、目、のど等に異常を訴えた。/危険有害性の認識不足・安全装置未設置・作業標準未整備・設備の管理不足2012/06
2-イソプロポキシフェニル-N-メチルカーバメート、ジメチルー2,2,2-トリクロロ-1-ヒドロキシエチルホスホナート動物の飼育もしくは畜産の事業または養蚕の事業/中毒1名/化学物質/鶏舎内で、害虫駆除のために消毒薬を噴霧したところ、約20分の噴霧作業終了後に吐き気およびめまいを催し中毒となった。/換気不十分・保護具未着用・安全衛生教育不十分・作業標準未整備2012/06
珪弗化ナトリウムその他の各種事業/死亡1名/化学物質/通常業務として現場詰所に立ち寄った際に、土産物の菓子と間違えて、珪弗化ソーダを口に含み、中毒を起こして死亡した。/危険有害性の認識不十分・安全衛生教育不十分2012/06
フッ素樹脂化合物その他の繊維工業または繊維製品製造業/中毒4名/化学物質/作業場内で、衣服の撥水処理作業のため、撥水剤を水で薄め、コンプレッサーで吹付け作業を行っていたところ、のどの痛みや、呼吸困難等の症状が出た。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/06
次亜塩素酸ナトリウムその他の食料品製造業/中毒2名/化学物質/フルーツ加工場で、フルーツのカット、カップ詰めおよび箱詰め等の作業を行っていたところ、作業開始約1時間後に吐き気等の症状を訴えた。作業開始の約3時間前に密閉された加工場において次亜塩素酸ナトリウムの希釈液を散布し、機械等の洗浄・滅菌作業を行っていた。/換気不十分・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/07
二酸化炭素自動車または軽車両による貨物の運送事業/死亡1名/化学物質/路上に停車中の冷蔵冷凍車内の架台上で、配送作業を行っていた作業者が、車内に発生していた二酸化炭素を吸い込み、意識を失った。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/07
1-ブロモプロパン電球製造業/中毒1名/化学物質/1-ブロモプロパンが含有されている洗浄液を用いて、治具についた塗料を洗浄する業務に従事していた。朝からふらつきを感じ始めたが、翌日まで通常勤務を行った。病院を3カ所受診するが原因が分からなかった。体調不良感じてから5日後に病院で倒れ、精密検査を行ったところ、血液中の臭化物濃度が高かったことから、1-ブロモプロパンによる中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・リスクアセスメント不十分2012/07
イソシアネート卸売業・小売業/死亡1名/化学物質/トンネル工事で使用される注入機のメンテナンス後の作動確認作業で、トンネルに入り、注入機の薬液投入の説明等で建設会社の労働者が行う薬液の投入等に立ち会っていたところ、体調が悪化(咳き込み、しゃがみこみ、顔面蒼白、脈拍弱く等)し、病院に搬送されたが、3日後に死亡した。/保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/08
橋りょう建設事業/中毒2名/化学物質/トラス橋補修現場にて、含鉛塗料の掻き落とし作業に従事していた作業者が鉛中毒を発症した。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/08
有機リン動物の飼育もしくは畜産の事業/中毒1名/化学物質/鶏卵の生産等を行う事業場において、鶏舎の洗浄および害虫駆除のために殺虫剤(ジクロルボス、フェニトロチオン、トリクロルホン等を使用)および洗浄剤を可搬式動力噴霧器を用いて散布する作業に従事していたところ、頭痛、吐き気、舌のしびれ等を発症し、有機リン中毒となった。/適切な保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/08
有機リン動物の飼育もしくは畜産の事業/中毒2名/化学物質/鶏舎内で、害虫駆除のために動物用医薬品である殺虫剤を希釈した消毒薬を噴霧したところ、吐き気およびめまいを催した。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2012/08
トリエチルアミンその他の建築事業/薬傷3名/化学物質/化学工場の設備改修工事においてトリエチルアミンが配管のバルブより噴出・飛散し、作業者が薬傷を負った。/設備の点検不足       ・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2012/08
ピロールその他の電気機械器具製造業/中毒1名/化学物質/被災者はコンデンサ製造工程のうち、重合工程を担当していた。ピロールの気中濃度の高くなる装置付近ではマスクを使用し、濃度の低い装置付近では、マスクを使用しないまま作業をしていた。当該工程に配置後、1カ月経過した頃、血液検査で肝機能異常が認められ、病院で受診したところ薬物性肝障害となる工業中毒と診断された。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/09
臭素医薬品製造業/中毒・薬傷計3名/化学物質/臭素を内包したガラス容器の先端を折って開封しようとしたところ、容器下部が割れて臭素が飛散し、作業者や検査員が薬傷や中毒となった。/保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/10
石綿はつり・解体業/発散/化学物質/ホテル解体工事にて、4階以上の鉄骨梁に石綿が吹き付けられていたが、隔離養生をしないまま解体を行い、上層階から解体材を投下したため、石綿が建物内に広範囲に発散した。/作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・呼吸用保護具着用不徹底2012/11
アニリン有機工業製品製造業/中毒1名/化学物質/工場建屋内で、原水ピット内に溜まった汚泥を処理するため、原水ピット内でバケツで汚泥をすくい、ピット外側のスラッジ箱に入れる作業を行っていた。汚泥にアニリンが残留しており、これを吸引して、息苦しさを感じたため、マンホールから頭部を出し深呼吸した際、意識が薄れてピット内に転落した。/作業手順未整備・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・保護具着用不徹底2012/11
ジクロロブタジエン建築物の新設に伴う設備工事業/中毒1名/化学物質/化学工場においてジクロロブタジエンの貯蔵タンク内に付着したスケール(堆積物)の清掃作業を行ったところ、タンク内の臭気により気分が悪くなり、嘔吐し中毒となった。/適切な呼吸用保護具未着用2012/11
消石灰(水酸化カルシウム)建築物の新設に伴う設備工事業/薬傷7名/化学物質/定期点検後、試運転時に消石灰ホッパー下のフィーダーの調子が悪かったため、ホッパー下の点検口を開けて点検していたところ、大量の消石灰が落下し、点検口から消石灰が噴出、付近にいた労働者7名が消石灰に接触した。/設備の管理不足・作業標準不徹底・保護具着用不徹底・作業主任者未選任2012/12
接着剤(4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエン)その他の金属製品製造業または金属加工業/中毒1名/化学物質/内装パネル等の製造工場でトルエンを使用し接着用ノズルを洗浄する作業に従事していたところ、接着剤吸入による肺障害となった。呼吸用保護具を着用せず、局所排気装置等の有効な換気装置が設置されていなかった。/換気不十分・呼吸用保護具着用不徹底・危険有害性の認識不足2012/12
水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム紙製造業/薬傷24名/化学物質/木材チップの蒸解に使用する水酸化ナトリウム等を含有する溶液を回収・再利用するラインにおいて、溶液および石灰の投入を行う配管が石灰により詰まり、当該配管の点検口より溶液および石灰が漏洩した。漏洩した溶液は強風によりミスト状に広く拡散し、付近を通行中の作業者がこれを浴びて被災した。/設備の管理不足・警報装置未作動2012/12
フェニトロチオンその他の各種事業(宗教、法務)/中毒2名/化学物質/設備管理事業場で殺虫剤を散布していたところ、受付けを行っていた被災者Aと、入場受付けを行っていた被災者Bが異臭を感じ、被災者Aが案内を終え、改札棟に戻ると体調不良を訴え、また、被災者Bも帰宅後体調を悪くし、有機リン中毒となった。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・緊急対応マニュアル未整備2013/06
石灰液非鉄金属圧延または伸線業/死亡1名/化学物質/被災者Aと作業者Bが伸線洗浄等作業場の清掃と片付けを開始した。作業者Bが何かが水に落ちる音を聞いたため、伸線洗浄等作業場の通路に行ったところ、石灰槽の近くで被災者Aが白い液体で全身が濡れた状態でいた。全身熱傷で救命救急センターに搬送されたが、その後容態が悪化し、死亡した。/(転倒防止措置不十分)・設備の管理不足・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/07
二酸化炭素自動車または軽車両による貨物の運送事業/中毒1名/化学物質/化学工場で製造されたドライアイス800㎏を配送する作業に従事していた被災者が、配送用の商用車の運転席で意識を失っているところを発見された。製品の昇華を遅らせるため、製品の上に割ったドライアイスをちりばめ、その上に断熱シートを掛けていたとのことであり、発生した二酸化炭素により、二酸化炭素中毒になったものである。/設備の管理不足・危険有害性の認識不足2013/08
ジメチルチオホスホリルクロライド無機工業製品製造業/薬傷3名/化学物質/化学製品製造工場において、被災者ら4名は、貯蔵物を排出し、苛性水により中和処理後送風機で5日間乾燥させた貯槽内で、引き渡し前点検および残留物(水垢)の除去作業を行った。その後、眼に充血、痛み等を自覚し、両目角膜びらん、両目角膜炎と診断された。/適切な保護眼鏡の不使用・リスクアセスメントの不実施・危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2014/02
メチルメルカプタン、ジメチルジスルフィド、トルエン清掃業/中毒1名/化学物質/被災者は、ピットと沈殿槽をつなぐ配管の詰まり確認のため、防毒マスク不着用で確認作業を行った。沈殿槽の近くを歩いていた際、意識がもうろうとし、救急搬送された。トルエン等が原因と考えられる急性ガス中毒と診断された。/作業標準書の不備・防毒マスクの不着用・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2014/02
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)医薬品製造業/中毒6名/化学物質/医薬中間体の製造工程において、反応促進のために使用するジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の入ったポリタンクが横転して漏えいし、揮発した際に被災者の目に入り、角膜損傷となった。/保管・管理の不備・緊急対応マニュアル未整備・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/03
1,1,1,4,4,5,5-ヘプタフルオロ-3-オキサペンタン発電用、送電用、配電用または産業用電気機械器具製造業/中毒1名/化学物質/工場の洗浄室内の洗浄機から洗浄液が漏えいしていたことに気付いた被災者が、洗浄室内で換気等の対処を行っていたところ、気分が悪くなり、意識を失った。救急搬送され、薬物中毒と診断された。/設備の管理不十分・換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/03
パラ-クロロアニリンその他の各種化学製品製造業/中毒1名/化学物質/被災者は、粉砕機を使用して結晶状のパラ‐クロロアニリンを粉砕する作業を行っていた。作業終了後、控室にて休憩を取っていたが、その後、気分が悪くなり倒れた。アニリン中毒と診断された。/安全衛生教育不十分・設備の管理不十分・作業標準未作成2014/03
アルカリ性の水工作物の解体、移動、取り外しまたは撤去の事業/化学外傷、熱傷、接触皮膚炎のいずれか4名/化学物質/被災者4名が地下貯水槽の解体工事において、貯水槽内で水に浮いた吹き付け材の回収作業を行っていたが、ゴム長靴内に浸水し、足に炎症を起こした。貯水槽の天井をはつる際に生じた細かなコンクリートがらが、貯水槽内に落下し、水がアルカリ性になっていた。/安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2014/05
強アルカリの急結剤その他の建設事業/薬傷3名/化学物質/廃棄物焼却炉の定期補修工事で、耐火物吹き付け作業を行っていた。ノズルとホースの接続部から耐火物の硬化時間促進剤である強アルカリの急結剤が漏えいし、被災者3名の皮膚に付着して薬傷(化学性皮膚炎)を負った。/作業開始前の設備状況不確認・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・不適切な保護具着用2014/05
塩化ホスホリル電子管または半導体素子製造業/中毒1名/化学物質/被災者は、塩化ホスホリル(薬液)の入った石英容器2個の交換作業中、足を引っかけ、床においてあった容器を転倒させて薬液を作業床に漏えいさせた。目や喉に異常を感じ、リン中毒と診断された。/呼吸用保護具未着用・作業標準書の不備・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/06
フロンガスパンまたは菓子製造業/中毒32名/化学物質/パン製造工場で、天井裏の冷凍設備用配管に設置されたストレーナー(定期修理時に異物がフリーザー内に入らないよう設置されているもの)の蓋を止めている4本のボルトのうち2本が腐食、断裂し、この部分からフロンガスが漏出した。これを吸入した作業者が咳き込む等の症状を訴え、救急搬送された。/設備の管理不十分・設備・機器の点検不足・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/07
メチルエチルケトン等電気機械器具製造業、その他の事業/中毒4名/化学物質/異臭が発生する太陽電池モジュールの入った荷を、コンテナから倉庫の保管場所へ運搬する作業を行っていたフォークリフト運転手3名が、メチルエチルケトン等の有害ガスにばく露し体調不良となり休業した。この異臭の原因を探るため、倉庫の臭気ガスの濃度測定を行った作業者1名が同じ有害ガスにばく露し、休業した。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/09
アセトニトリル医薬品製造業/中毒1名/化学物質/被災者は原薬製造工場にて、アセトニトリルを用いたスラッジング(不純物の除去)作業および乾燥作業を行った。帰宅後、嘔吐を繰り返すなど体調不良となり、翌日救急搬送され、急性シアン中毒と診断され入院した。/局所排気装置未設置・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2015/09
苛性ソーダ一般機械修理業/飛散/化学物質/工場内で機械の給脂作業を行うため外に出たところ、水平距離4.5m、高さ5.2m離れた位置にあった配管の端から希苛性ソーダが霧状に吹き出しており、風に乗って被災者らの顔に飛散した。前日に準備作業として液抜きのため「開」状態にされており、バルブの開閉状態を確認することなく行われ、工事終了後もバルブが「開」状態のままで希苛性ソーダが吹き出した。被災者4名は水洗浄し、病院で診察を受けた。/作業標準未整備・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/11
無水酢酸化学工業(4701)/角膜損傷、角膜違和感/化学物質/ヘキシルアセテート製造の原料である無水酢酸750Lをステンレス製1000L容器にポンプ注入する作業中、担当者が持ち場を離れたためポンプ停止が遅れ、当該容器から無水酢酸が流れ出し、床面に約4.4X9.4mの広さで広がった。床にこぼれた無水酢酸を中和させるため、夜勤勤務の作業員5名がソーダ灰(炭酸ナトリウム)を床に撒く作業を行った際、気化した無水酢酸蒸気が作業者の目を刺激した。作業員はそれぞれの判断で保護具を着用した(1名が全面形防毒マスク、他4名はゴーグル)が、ゴーグルは隙間等から無水酢酸蒸気が目に入った。病院を受診し、4名が角膜損傷と診断された。/危険有害性の認識不足・設備の機能不足・適切な呼吸用保護具未着用・作業標準未作成・安全衛生教育不十分2016/01
1―ブロモプロパン金属製品製造業又は金属加工業(5401)/死亡1名/化学物質/本災害は、工場ピット内で、ガス容器の洗浄作業中に発生した。業者が工場ピット内において、ガス容器(長さ5,150 mm、直径300 mm、容積300L、鋼製)の洗浄作業を行っていたところ、倒れているのを発見された。洗浄作業は、主成分1-ブロモプロパンの溶剤をガス容器に注入し、機械設備で回転させた後、溶剤を抜き取るものであった。作業者は、溶剤の抜き取り作業をピット内で行っていたところ、意識を失い倒れていた。救急車で病院に搬送されたが、死亡が確認された。/危険有害性の認識不足・換気不十分・保護具の点検不足・有機ガス用防毒マスクの適正使用せず・安全衛生教育不十分2016/01
建設工事業/中毒(休業)3名/化学物質/首都高速道路の橋梁桁に塗布された塗料の塗り替え工事で、近隣環境への配慮のためビニールシートで作業場を覆い、隔離措置された作業場でデイスクサンダー等を用いて含鉛塗料の掻き落とし作業に従事した作業者3名が全身倦怠感、食欲不振、体の痛み、指の痺れ、急激な体重減少などを訴えた。/換気不十分・局所排気装置未設置・適切な呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・作業衣や保護具の洗浄不足・保護具の保管管理不足・作業主任者未選定・安全衛生教育不十分2016/03
アニリン化学工業(4701)/中毒(休業)1名/化学物質/アニリンを含む廃液をろ過する装置の攪拌機が停止したため、マンホールを開けてろ過器底部を確認したところ、廃液残渣が底部に固着しこれが抵抗となって攪拌機が停止していた。そのため、作業者がステンレス製の平板を用いて当該残渣を掻き出し、スコップでバケツに移して廃棄していたところ、体調不良を訴えた。一緒にいた作業指揮者が熱中症の疑いと判断し、塩飴とスポーツドリンクを飲むよう指示し、安静にさせた後、復調の兆しがあったため作業再開させたところ、体調が急変し、病院に救急搬送された。搬送された病院では診断できず大学病院に転送、診察の結果、急性アニリン中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・適切な保護具未装着・作業標準未作成・安全衛生教育不十分2016/07
リン化水素前各項に該当しない事業(宗教、法務)(9416)/中毒(休業)2名/化学物質/農協の農業倉庫(米保管倉庫)で、作業者2名が燻蒸作業が終了した倉庫に入り、燻蒸作業に用いた薬剤等の撤去作業を行っていたところ、倉庫内に充満していた薬剤のガス(ロン化水素)を吸入し、吐き気、体の痺れ、胸痛、下痢、呼吸困難の症状を示した。救急搬送され、リン化水素ガスの中毒症と診断された。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・作業手順の不適切・濃度測定未実施・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント不足2016/09
オキシ塩化リン化学工業(4701)/中毒(休業)1名/化学物質/工場内のオキシ塩化リン充填室で、作業者1名が蒸留精製された液体のオキシ塩化リンをマザータンク(製品容器)から出荷容器へ液送充填する作業をしていた。マザータンクからの液送が停止したため、窒素ガスの圧力を強めた後、加圧を停止するため窒素ガス流量バルブの閉止作業を行ったところ、バルブ部品が外れ、オキシ塩化リンが製品容器から噴出して薬液が作業者の全身に付着した。救急搬送され、両眼角膜酸化学熱傷、化学物質性肺水腫、肺炎、右上肢熱傷、急性咽頭炎、鼻腔内糜爛と診断された。/危険有害性の認識不足・異常発生字の対処法不確立・機器・器具の定期点検不足・作業標準未作成・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント不足2016/10
赤燐など化学工業(4701)/全身火傷の感染症、敗血症により多臓器不全、死亡1名/化学物質/エポキシ樹脂製造工場で、作業者1名がジャケット付き攪拌溶解器に原料の仕込み作業中、当該容器の上部マンホールから赤燐を投入中に火災が発生、マンホールから噴出した火炎により身体の60-70%に重度の火傷を負った。その後、被災者は皮膚移植等の治療を受けていたが、感染症(敗血症)による多臓器不全で死亡した。原因は、摩擦により発火した赤燐が着火源となり、当該容器で可燃性雰囲気を形成しうるブチルグリシジルエーテル蒸気に引火したことと考えられる。/危険有害性の認識不足・攪拌釜に赤燐を投入中、赤燐が投入網が動いたことによる衝撃、摩擦により発火し、攪拌釜内のブチルグリシジルエーテル蒸気に引火・赤燐投入が終わるまで攪拌釜に窒素を送給するはずが、当日未実施・赤燐投入終了まで攪拌釜内を加温しないはずが、当日は加温開始し74度に達した・作業方法及び作業手順の周知徹底不足・安全衛生教育不十分2016/10
1-ブロモプロパン可塑物製品製造業(6104)/中毒1名/化学物質/被災者は、自動車部品の塗装に使用する養生用治具の洗浄に従事していた。1-ブロモプロパンを80%含有する洗浄液への養生用治具の含浸と、取り出し後のブラシを使用した治具の洗浄及びエアーブローによる乾燥作業を行っていたところ、事業場において吐き気を申し出、後日、有機溶剤中毒と診断された。作業場に局所排気装置は設置されていなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・保護具の管理不足・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・換気不十分2017/02
二酸化窒素めっき業(5501)/中毒1名/化学物質/工場内の無電解ニッケルめっきラインのめっき槽洗浄工程において、めっき槽の洗浄に使用した硝酸3,000リットルを硝酸貯蔵槽に移送するため、バルブを開けようとしたところ、誤ってめっき予備槽に送るバルブを開けたため、ニッケルめっき液の入っためっき予備槽及びめっき廃液地下ピット内に硝酸が流れ込み、大量の二酸化窒素が発生し、めっき廃液地下ピット及び屋外煙突から流出し、工場内で作業を行っていた労働者が二酸化窒素中毒になった。/作業手順書改訂の未実施・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・リスクアセスメント未実施2017/07
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート映画の製作、演劇等の事業(9418)/中毒16名/化学物質/スタジオ内においてテレビ用コマーシャルの撮影作業をしていたところ、スタッフ32名のうち16名が、同日の昼から夜間にかけ、のどの痛み、咳、発熱、全身の倦怠感などの症状を訴え、救急搬送された。病名は全員「ガス中毒」であった。当日は、撮影の準備作業として、午前7時から床面を水性塗料で塗装する作業を行い、9時から11時まで塗装を乾燥させた後、11時からの撮影時にはスタジオを締切りにし、換気の悪い状態で作業を行っていた。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2017/07
ジメチル=2,2,2-トリクロロ-1-ヒドロキシエチルホスホナート(別名:トリクロルホン)動物の飼育若しくは畜産の事業又は養蚕の事業(9502)/中毒1名/化学物質/被災者は農場の鶏舎内において、動力噴霧機を用いて有機リン系殺虫剤の散布作業を行っていた。上下雨具、長靴、ヘルメット、防じん用保護メガネ、不織布製のマスク、塩ビ製の手袋を着用していたが、手袋や雨具袖口の内部に殺虫剤溶液が浸み込み前腕部分やマスクに付着した。午後6時頃、体調に異変を感じたが、そのまま作業を継続し、午後6時30分頃、作業が終了した。その後、嘔吐等の症状が現れたため、家族とともに病院へ行ったところ、有機リン中毒の診断を受けた。/適切な呼吸用保護具未着用・SDSの未入手・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2017/08
二酸化炭素その他の産業機械器具卸売業(5419)/中毒1名/化学物質/被災者は、社用車の後部荷物室に新聞紙で包んだドライアイス174 kgを積み運搬していたところ、気化した二酸化炭素が車内に充満し呼吸困難となった。事業所駐車場に戻った時点で意識が薄く、救急車で病院に搬送され、右小脳出血、急性二酸化炭素中毒、高血圧性脳内出血と診断された。/作業標準不徹底・換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2017/09
次亜塩素酸ナトリウム食料品製造業(4101)/中毒1名/化学物質/製造工場の通路において、次亜塩素酸ナトリウムを10~12%含有するカビ取り用洗剤を使用して、通路の壁のカビ取り作業を行なっていた。汚れの落ちが悪いため、通常500倍に希釈して作業するところ、洗剤を希釈せずに原液のまま使用した。帰宅後、息苦しい等の症状が発生したため病院を受診したところ、次亜塩素酸ナトリウム中毒と診断された。/作業標準不徹底・危険有害性の認識不足2017/09
金属ヒューム機械(精密機械を除く)器具製造業/肺障害1名/化学物質/当該事業場の検査工場において、タンク修理のため、別の作業者がタンクを横向きに寝かせた状態でタンクの外から溶断作業を行い、被災者がタンク内部にて防じんマスクを着用し、除じん装置を稼動させながら、溶断により発生する火花を受け止める作業を行なっていた。スポットクーラーで送風しながら作業をすすめたが、除じん装置の吸引量がおいつかず、金属フュームを吸引することにより肺障害を発症した。/適切な呼吸用保護具の未着用・作業標準不徹底2017/12
過酢酸食料品製造業/中毒1名(休業)/化学物質/容器等の殺菌に用いる薬剤調合装置に不具合が生じたため、装置内のPAA原液槽(PAA原液:酢酸、過酸化水素、過酢酸を含む水溶液)から原液を抜き取るにあたり、原液を再利用するため、排出管出口でポリバケツに原液を受けて汲み置き容器に一時貯蔵する抜き取り作業に被災者が従事していたところ、呼吸困難の症状を呈し、病院で診断を受けたところ、急性薬物中毒と診断されたもの。 抜き取り作業中に発散したPAA原液に、被災者の呼吸器系がばく露したことが原因と見られる。作業場所である無菌室の気積は1,297m3であり、災害発生時は3570m3/hの能力で全体換気されていた。防毒マスクは事業場に備え付けられておらず、被災者は不織布マスクを2枚重ねて着用していた。/適切な呼吸用保護具未設置・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・作業標準書・マニュアルの不備・安全衛生教育未実施・作業者の危険有害性認識不足・作業開始前・作業中の濃度測定未実施2017/04
硫化鉄化学工業/火災(被災者なし)/化学物質/事業場内のタンクから黒煙が上がり、火災の発生を確認したもの。当該タンクは、原油タンクとして使用した後、スロップタンクとして使用されていたが、当該タンクを休止する予定で、タンククリーニングを行っているところであった。発生原因としては内部のスラッジ(発火点 229℃)の除去に当たり、スラッジに含まれる硫化鉄が空気に接触し、酸化発熱反応により熱を持ち発火したものと推定される。スラッジは高さ1.5m程度の山(26×12m)を形成していた。硫化鉄の酸化発熱反応による自然発火に対し、水による湿潤化がタンク開放作業要領には記載されていたが、施工業者の工事施工要領書や安全対策書等には記載がなく、危険性の認識の共有がされていなかった。/緊急時マニュアルの不備・安全衛生教育不足・作業環境管理不足・作業者の危険有害性認識不足・管理責任者等の指示内容の検討不足2017/01
水酸化ナトリウムその他の建築事業/薬傷3名 (不休)/化学物質/工場内に設置された白液(アルカリ性の水溶液)を供給するタンク内部において、下部に設けられたトラス構造の回転体に付着したスケールを除去する工事を行っていたところ、白液が作業衣を通じて皮膚に接触し、作業員3名が薬傷を負ったもの。作業員はゴーグル、ゴム手袋、保護服、および防じんマスクを使用し、肌が露出する顔等には皮膚を保護する塗布剤を塗っていたが、タンク内部が高温多湿だったため、熱中症を恐れ、合羽等の不浸透性の保護衣を着用していなかった。/適切な保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・工事業者への指示内容の不備・作業員への指示不備・作業者の危険有害性認識不足・管理責任者等の職務不履行2017/09
亜鉛金属製品製造業又は金属加工業/溶接工肺4名(休業)/化学物質/工場において、社長と所属労働者4名がアーク溶射機を使用して、鋼材(H鋼 最大長さ:4m)に亜鉛溶射吹き付け作業を行っている時、労働者4名が亜鉛ヒュームを吸引し、帰宅後に発熱、吐き気等があったもの。当初、溶射従事者はエアラインマスクを使用する予定であったが、マスクとコンプレッサを繋ぐホースの連結部が異なって接続できなかったため、全員が使い捨て式防じんマスクを着用して、交替しながら作業を実施した。/適切な呼吸用保護具未着用・呼吸用保護具管理不足・点検不備・安全衛生教育未実施・管理責任者等の職務不履行2017/08
3-ビニル [1、4] ベンゾジオキシノ [2、3-c] ピリダジン化学工業/中毒性表皮壊死症等、化学物質による皮膚炎1名 (休業)/化学物質/被災者は医薬品原薬の中間体である3-ビニル [1、4] ベンゾジオキシノ [2、3-c] ピリダジン(以下「VDP」という。)の濡れ拭き掃除及び中間体が付着した保温材を外す作業を行っていた。保温材を外す作業中、中間体のしぶきを少量、顎に受け、翌日、首に軽度の水泡を発症した。2週間後、手・腕にかぶれが認められ、その3日後には首・額にも同様の症状が現れたため、病院で治療を行ったものの症状が改善せず、転院したところ入院加療となった。作業者は、保護帽、保護メガネ、作業衣、手袋を着用していたが、経皮ばく露のおそれのない、不浸透性の保護具ではなかった。定常作業については、使用する化学物質、作業標準に対してのリスクアセスメントを実施していたが、被災者が実施した作業は非定常作業であったため、作業標準が定められておらず、リスクアセスメントも実施されていなかった。/適切な保護具未着用・保護具管理不足・点検不備・リスクアセスメント不足・作業標準書・マニュアルの不備・緊急時マニュアル未作成・作業者の危険有害性認識不足・管理責任者等の指示内容の不備、危険有害性認識不足2017/06
アセチレン金属精錬業/火災(被災者なし)/化学物質/労働者が、工場内において、工具ボックス製作のため、アセチレンガス切断用吹管(以下、「吹管」という)を用いて作業をしていた。昼休憩をはさみ、午後の作業開始のため、アセチレンボンベを所定の0.05MPa、酸素を所定の0.7MPaに調節し、ボンベのガス漏れ等を確認したのちに、吹管のアセチレンバルブを開き、点火したところ、逆火により、アセチレンガスボンベから異音とともに炎が上がった。このとき、吹管の酸素バルブ(切断用・予熱用)は閉まったままであった。午前中の作業終了時のガス抜きの際、酸素の圧力を0.7MPaと設定しており、適正圧0.3MPaより相当高く、アセチレンガス0.07MPaを大きく上回っていることから、アセチレンガスホース内に酸素が流入した状態でガス抜きを終え、午後にアセチレンガスと酸素の混合ガスが残った状態で作業を開始したため、混合ガスの燃焼速度がアセチレンガスの供給速度を超えたことにより逆火に至ったものと推定される。/リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアルの不備・安全衛生教育不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・管理責任者等の職務不履行・機器・設備の破損2017/11
トリアジド化合物研究又は調査の事業/爆発 負傷1名(休業)/化学物質/被災者は、塩化シアヌルを出発原料として、メチロール化合物の合成経路を探索することを目的とした実験を行っており、第一段階としてトリアジド化合物を生成していた。被災時はナスフラスコに残っていた約5gのトリアジド化合物を小分けしようとしていた。左手でナスフラスコを寝かせた状態で持ち、右手で金属製スパチュラ(サジ)をフラスコに入れたところ、窒素ガスが爆発的に発生、その圧力でフラスコが破裂した。破裂したフラスコのガラス片で、右目、左手を負傷した。アジド化合物は、衝撃、摩擦、熱により爆発する可能性があるため、樹脂製のスパチュラを使用するのが化学的な常識であるところ、金属製のものを使用、さらに、保護メガネ、保護手袋等の保護具も着用していなかった。/適切な保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・安全衛生教育未実施・作業者の危険有害性認識不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・管理責任者等の職務不履行・異常反応・暴走反応による温度・圧力上昇に伴う機器・設備の破損2017/05
1,3-ジイソプロピルカルボジイミド化学工業/化学熱傷1名(休業)/化学物質/1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(以下「DIC」という。)の製造実験を行っていた。製造品の切り替え整備を行う際に、床のU字溝から同製剤を含んだ汚泥を掻き出したところ、汚泥の周辺に同製剤の蒸気が漂い、この蒸気に作業者が暴露したもの。製造に使用した反応器を洗浄した際に希硫酸を添加して中和したものの、これが充分に中和されず、排出された洗浄廃液に当該物質が残留していたものと思料される。作業者は、途中で臭気を感じるまで、防毒マスクを着用していなかった。なお、DICの製造作業に伴うリスクアセスメントを実施済みであったが、製造実験計画の策定段階では、後整備における分解、中和作業時の残留リスク(分解、中和が不完全の想定)に対する検討がなされていなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント不足・作業標準書・マニュアルの不備・作業者の作業手順・指示等の不履行・管理責任者等の指示内容の検討不足2017/10
強アルカリ性水鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業/化学熱傷4名(休業)/化学物質/小学校校舎改修工事において、1階トイレのピット内の片付作業(便器のはつりがらの撤去)を行っていたところ、ピット内に溜まった水で濡れた部位に痛み、炎症等があり、受診したところ、化学熱傷と診断されたもの。溜まり水を分析したところ、pH=13の強アルカリ性であった。強アルカリ化の原因は、長年にわたる配管の結露水や掃除に使用されたアルカリ性洗剤に由来するものと推定される。作業者は、保護帽、軍手、安全靴を着用していたが、手袋や安全靴は特に防水性のあるものではなかった。工事着手前のリスクアセスメントに際し、有害性に係る事項の調査が行われていなかった。/適切な保護具未着用・リスクアセスメント不足・作業標準書・マニュアル未作成・清掃不足・工事業者への指示内容の不備・作業主任者・管理責任者等の指示内容の不備、危険有害性認識不足2017/08
酸素その他の事業(ガス充填業務)/爆発1名(死亡)//液化酸素が入っているボンベに、安全弁から酸素が漏れ出ている異常が見られたため、被災者は異常のあるボンベから空のボンベに、液化酸素を移し替える移充填作業を行っていたところ、移充填元のボンベ(異常のあるボンベ)が爆発したことにより、移充填作業を行っていた被災者が爆死したもの。ボンベの加圧コイルの継手の破断面を後日観察したところ、疲労亀裂が生じていた。加圧コイル部から酸素が漏洩していたところに、急激な弁操作を行ったため、圧力差により内層が外層に衝突して着火したものと推定される。定常作業については作業要領が存在するが、非定常作業である移充填作業については、作業要領は存在せず、リスクアセスメントについても取り組まれていない。/リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・装置・設備の管理不足・点検不備・装置・設備の点検基準未作成・作業者の作業手順・指示等の不履行・応力腐食割れ2016/09
NOxガス金属製品製造業又は金属加工業/肺水腫2名(死亡)化学熱傷2名(休業)//工場内の排水処理を行う棟内で被災者2名が金属排水濃縮設備の内部に付着した銀を除去するため、廃硝酸と呼ばれる濃度約50%の硝酸水溶液を用いて、同設備の内部を洗浄していたところ、銀等と硝酸が化学反応を起こしたことにより大量のNOxガス(一酸化窒素、二酸化窒素等の窒素酸化物)が発生し、同設備の覗き窓のガラスが破裂し、同設備内部の硝酸、NOxガスが周囲に漏洩し、近傍で別作業を行っていた派遣労働者2名が肺水腫により死亡、設備の内部を洗浄していた2名が化学熱傷等により負傷した。濃度の高い硝酸水溶液を使用したことや伝熱管に蒸気を通して化学反応を促進させる加熱を行ったことなどから短時間に大量のNOxガスが発生したものと推定される。/作業標準書・マニュアル未作成・安全衛生教育未実施・装置・設備の管理不足・点検不備・装置・設備の点検・管理体制不備・検知・警報装置の管理不足・点検不備・作業者の危険有害性認識不足・異常反応・暴走反応による温度・圧力上昇に伴う機器・設備の破損2016/01
一酸化炭素鉄鋼業/中毒1名/一酸化炭素/製鋼工場内の真空排気設備のダクト内の清掃を行おうとして被災者がダクト内に入ったところ、一酸化炭素を吸入した。作業前にダクト内の空気の置換が行われたが、ダクト深部における一酸化炭素濃度の置換が十分ではなかった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施・安全衛生教育不十分2005/01
一酸化炭素土木工事業/中毒1名/一酸化炭素/道路改良工事において、被災者が天端コンクリートを打設し、シートで打設箇所を覆った上で、練炭により保温養生作業を行っていた際に、密閉されたシート内に充満した練炭の燃焼空気を吸入し、被災したもの。/換気不十分2005/02
一酸化炭素食料品製造業/中毒2名/一酸化炭素/パン製造工場において、工場内の洗い場にて給湯器を使用してパン製造で使用したプラスチック製ケースの洗浄作業を行っていた作業者2名が、給湯器の排気ガスを吸入して一酸化炭素中毒となったもの。作業時において、換気扇は稼働していなかった。/換気不十分2005/02
一酸化炭素教育・研究業/死亡1名/一酸化炭素/試験養鶏舎内において被災者がガソリンエンジンを動力とする高圧洗浄機を用いて鶏舎内を水洗作業中に、洗浄機から発生した一酸化炭素を吸入したもの。/換気不十分2005/03
一酸化炭素鉄鋼業/死亡1名/一酸化炭素/製鉄所構内の転炉ガスホルダー付近において一酸化炭素の漏洩が検出されたため、点検作業を行っていた作業者2名のうち1名が一酸化炭素を吸入し、搬送先の病院で死亡したもの。当該点検作業において、被災者らは呼吸用保護具を着用していなかった。/呼吸用保護具未着用2005/04
一酸化炭素輸送用機械等製造業/中毒1名/一酸化炭素/被災者は、建造中のコンテナ船の機関室内において、計器の取付け作業を行っていたが、同室内で行っていた炭酸ガスアーク溶接作業により発生した一酸化炭素を吸入して被災したもの。当該作業時にスポットクーラー1台による換気は行われていたが、被災者は呼吸用保護具は着用していなかった。/換気不十分・危険有害性の認識不足2005/05
一酸化炭素建築工事業/中毒5名/一酸化炭素/階段撤去作業を行うにあたり、防音及び粉じん飛散防止のために仮囲いで密閉していたが、被災者らが投光器等を稼働させるために使用した発電機より発生した一酸化炭素を吸入した。/呼吸用保護具未着用・関係者間の連絡調整不十分・換気不十分・作業手順未策定2005/08
一酸化炭素飲食店/中毒3名/一酸化炭素/調理場等で作業を行っていた被災者らが、厨房のガスコンロより発生した一酸化炭素を吸入したもの。当日落雷があり、分電盤のスイッチがオフの状態になった。その後被災者の一人がこれらの電源をオンの状態に戻したものの、ガスコンロ上部フードに設置されていた換気扇については、厨房内のインバータの電源を回復させていなかったため稼働していない状態にあった。/換気不十分・非定常作業時における作業手順未整備・危険有害性の認識不足2005/08
一酸化炭素建築工事業/中毒1名/一酸化炭素/工場の室内土間改造工事において、被災者を含む作業者2名が、ガソリンエンジン式コンクリートカッターを用いて切断作業を行っている最中に、排ガスを吸入したもの。当該作業時において、作業場は窓が開いていたものの換気装置は設置されていなかったため、換気が不十分な状態にあった。/換気不十分・元方事業者による指導の不徹底・作業手順未策定2005/10
一酸化炭素飲食店/中毒3名/一酸化炭素/料理店の厨房内において、調理釜の予熱のため被災者は釜内で木炭を燃焼させていたが、換気を行っていなかったため、不完全燃焼により一酸化炭素が発生し、厨房内で調理作業を行っていた被災者ら二人が吸入し、二人を助けようとした作業者も被災したもの。/換気不十分・危険有害性の認識不足2005/12
一酸化炭素(9405)小売業/中毒1名/一酸化炭素/講習会において、屋内のテスト水槽で船外機のエンジンの運転状態を調整中、換気扇が雪のために使用できないなどにより換気が不十分であったことから、同エンジンの排気ガスを吸い込み、中毒となったもの。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度を確認しながらの措置不十分2006/01
一酸化炭素(3506)その他の建築事業/中毒2名/一酸化炭素/ビニールハウス建築工事において、溶接機(発電機兼用)と溶接ホルダーをつなぐコードが短く、ビニールハウスの奥での作業に支障が生じたため、ビニールハウス内に溶接機を入れて作業を行ったところ、溶接機から発生した排ガスに含まれる一酸化炭素を吸入したもの。/作業計画不十分(コードの長さ)・屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/01
一酸化炭素(3501)鉄骨造り又は鉄骨鉄筋もしくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/マンション新築工事において、2階共用廊下を吹付塗装作業中、換気装置を設ける等の十分な対策を行っていないまま、内燃機関式のコンプレッサーを用いたところ、一酸化炭素中毒になった。/元請と関係請負者間の連絡調整不十分・屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/01
一酸化炭素(5801)自動車製造業/中毒6名/一酸化炭素/工場内において、換気措置を行わずに、午前9時頃に炉を加熱するためガスバーナー(燃料はプロパンガス)を点火したところ、不完全燃焼により一酸化炭素が発生したもの。/ガスバーナーの整備不良・換気不十分(作業規程なし)2006/01
一酸化炭素(4702)無機工業製品製造業/中毒1名/一酸化炭素/膠質炭酸カルシウムを製造する工程において、排ガスブロアーが異音を発生しているという連絡があったことから、排ガスブロアー室に設置されている排ガスブロアーを呼吸用保護具を使用せずに清掃していたところ、焼成炉に接続している配管を通じて排ガスブロアーに流入していた一酸化炭素を吸入したもの。/作業主任者選任せず・排ガスブロアーへの一酸化炭素の流入・換気不十分・作業手順未徹底・呼吸用保護具不着用2006/01
一酸化炭素(3704)鉄道又は軌道の改修、復旧又は維持の事業/死亡1名/一酸化炭素/倉庫内で、ポータブルの発電機を起動したまま作業を行い、一酸化炭素を吸入したもの。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・警報装置なし2006/01
一酸化炭素(3801)既設建築物の内部において主として行われる事業/中毒2名/一酸化炭素/車での移動中、現場で使用した内燃機関が稼働したままの状態となっていたことに気が付かず、排出された一酸化炭素を含む排気ガスを吸い込んだもの。/内燃機関の電源切り忘れ(車内収納時)・換気不十分2006/01
一酸化炭素(9801)卸売業・小売業/中毒1名/一酸化炭素/軽乗用車のエンジン部の修理点検を行うに当たり、冬期で冷え込んでいたことから整備場を閉め切った上で、当該車輌の運転席に乗り、運転席側の窓を全開させた状態でエンジンの始動点検を行っていたところ、排ガスに含まれている一酸化炭素を吸入し、中毒になった。/屋内における内燃機関(自動車エンジン)の稼働・寒冷対策不適切・換気不十分2006/01
一酸化炭素(0796)はつり・解体工事業/中毒4名/一酸化炭素/工場内に新しい印刷機械を入れるに当たり、「ほこりをたててはいけない」との指示が発注者からあり、周囲をブルーシートで覆った上で、コンクリートカッター2台とドラグショベル1台を入れて作業をしたところ、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/01
一酸化炭素(5001)製鉄業/中毒1名/一酸化炭素/製鐵所構内にある高炉出銑口の耐火物補修工事において、被災者はエアラインマスクを着用しての目地シール作業を行っていた。その際、着用していたマスクがずれた結果、一酸化炭素を吸入したもの。/呼吸用保護具(送気マスク)着用がヘルメットの上からであったため所定の位置からずれたこと2006/01
一酸化炭素(5301)銑鉄鋳物製造業/死亡1名 中毒1名/一酸化炭素/キュポラ炉(特定化学設備)内の耐火レンガの張替え作業に従事していたところ、このキュポラとダクト等でつながっている稼働中の隣のキュポラ炉からスライドゲート弁の横にできた隙間を経由して流入した一酸化炭素を吸入したもの。/作業主任者選任せず・定期自主検査未実施・一酸化炭素濃度事前測定未実施・換気不十分・呼吸用保護具不適切2006/01
一酸化炭素(4107)パン又は菓子製造業/中毒4名/一酸化炭素/ケーキ工場内でプリンカップの洗浄及び片付けを行っていたところ、プリンカップの洗浄に使用していたガス瞬間湯沸器(屋外排気式のものを屋内に取り付けたもの)が目詰まりしていたため、排出されたガスにより一酸化炭素中毒になった。/屋外排気式の瞬間湯沸器を屋内に取り付け、屋外排気措置を講ずることなく使用したこと。・瞬間湯沸器のファンが目詰まりを起こしていたこと。(機器の点検不足)2006/02
一酸化炭素(5411)その他の金属製品製造業又は金属加工業/中毒4名/一酸化炭素/事業倉庫内で、燃焼ガスを排気する煙突はあるが、排気口が屋外に出されていなかった廃油ストーブ1台で暖房しながら、昼の休憩時間に廃油ストーブの周りにダンボールを敷き、4名で横になって休んでいたところ、中毒になった。/ストーブ使用中換気不十分2006/02
一酸化炭素(3601)各種機械装置の組立または据え付けの事業/中毒1名/一酸化炭素/重油タンクの防油堤建設工事で打設したコンクリートの凍結予防のため、重油タンク基礎に練炭を設置し、基礎部分全体をブルーシートで覆い養生をしていたところ、労働者2名が密閉された養生部分の1箇所を開放し、7~8分してから基礎部分内部に入り、練炭の交換作業を行ったもの。十分に換気をしないままの立入作業であったため、一酸化炭素中毒になった。/練炭使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具なし・警報装置なし2006/02
一酸化炭素(9416)前各号に該当しない事業/中毒7名/一酸化炭素/倉庫内の米出庫作業において、倉庫内の換気を十分に行わないままフォークリフトを使用したため、排気ガスにより当該作業を行っていた作業者1名が一酸化炭素中毒になった。更に翌日、当該倉庫内において災害原因を特定するための調査を行っていたところ、倉庫内に残留していた一酸化炭素により、調査を行っていた者も一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分(作業手順未徹底)・一酸化炭素濃度測定器なし・安全衛生教育不十分2006/02
一酸化炭素(9424)医療保険業/中毒1名/一酸化炭素/調理用の作業室において、ガスオーブンを使用して焼き菓子を製造中、窓、入り口のドアが閉められており、ガスオーブンの上方の換気設備も被災者が起動するのを忘れていたため、室内の換気が不十分であったことから、センサーが鳴り、ガスオーブンの炎が消えた。このため、同僚を呼んでガスオーブンを調べてもらっていたところ、一酸化炭素中毒になった。/換気不十分2006/02
一酸化炭素(3803)既設建築物における建具の取付け、床張りその他の内装工事業/中毒2名/一酸化炭素/工場のコンクリート床に、新設階段を取り付けるための長方形の穴を開けるため、エンジンカッター(ガソリンエンジン)を使用して作業を行っていた2名が、排気ガス中の一酸化炭素を吸入したもの。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/02
一酸化炭素(3507)建築物の新設に伴う電気の設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/倉庫兼事務所の新築工事現場において、電動工具用の動力源となるエンジン式小型発電機を運転し、屋内電気配線作業に従事していたところ、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具なし・警報装置なし2006/02
一酸化炭素(9416)前各号に該当しない事業/中毒6名/一酸化炭素/ジュース加工場でリンゴジュースの製造業務に従事していたところ、換気装置のスイッチを点け忘れたまま加工室内の小型蒸し機を使用したため、排気が不十分で気流が滞留したことにより一酸化炭素中毒になった。/換気装置作動忘れ・小型蒸し器に排気管設置せず・警報装備設置せず2006/02
一酸化炭素(3705)河川又はその附属物の改修、復旧又は維持の事業/中毒1名/一酸化炭素/砂防ダム建設工事における生コンクリートの寒冷対策養生のため一晩燃やした七輪を現場事務所まで運ばせ、まだ火がくすぶっている状態のまま事務所の床に並べた。寒冷のため、現場事務所の窓は閉め切ってあり、さらに換気扇は、他の機器に電源コンセントが使われていたため使用できない状況の下、事務所内で工事書類の作成その他を行っていたところ、一酸化炭素中毒で倒れた。/管理監督者(被災者)の安全衛生に関する認識不十分・燃焼を続けていた練炭の屋内放置・換気設備使用できず2006/02
一酸化炭素(9602)警備業/中毒1名/一酸化炭素/立哨警備業務中に自家用車で仮眠を取るため、自家用車の窓を全閉状態とし、暖をとるため持参していた毛布と豆炭行火2個を使用して仮眠したところ、一酸化炭素中毒になった。/仮眠時の豆炭使用・換気不十分2006/03
一酸化炭素(3504)鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事/中毒1名/一酸化炭素/マンション新築工事現場の天井吹付け工事のため、電気式コンプレッサーの代わりにエンジン付きコンプレッサーを吹付け養生を施した作業室内に設置し、吹付け作業を行っていたところ、養生シートにより換気ができず、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/03
一酸化炭素(9424)医療保健業/中毒7名/一酸化炭素/施設の入居者が、自分自身で作成した手製の延長電気コードをテレビコードに差込使用していたところ、延長コードが燃え、この火が入居部屋の壁に燃え移り火災となった。その際、入居者の救助・消火活動を行っていた被災者7名が中毒になった。/安全性が確認できていない手製の電気コードを使用したこと2006/03
一酸化炭素(5611)各種機械又は同部分品製造修理業/中毒1名/一酸化炭素/鉄板を焼結加工する設備(特定化学設備)において、加工済みの焼結合板が同設備から排出される排出口でつかえて排出されなくなったため、排出口を覆っていた布(グラスファイバー製)を捲き上げ、つかえている同合板の取り除き作業を行った際に、同設備内に発生していた一酸化炭素を吸入したもの。/作業主任者選任せず・呼吸用保護具不着用・非定常作業における作業標準なし2006/03
一酸化炭素(3501)鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/土間仕上左官作業において、災害発生当日午前から練炭ストーブとジェットヒーター(熱源;灯油)を設置し、1回屋内を暖めてから生コンを打設し、自然換気を行ってから、午前1回午後1回の計2回行った。その間も練炭ストーブの使用を続けていたため、一酸化炭素中毒になった。/練炭使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/03
一酸化炭素(9416)前各号に該当しない事業/中毒2名/一酸化炭素/厨房に設置された炭おこし専用のかまどで炭に火を点け、営業を始めていたが、設置された排気ダクトの防火ダンパーに一般空調用の温度ヒューズが取りつけられていたため、排気温度の上昇により防火ダンパーが作動して吸排気が停止した結果、換気不十分となったもの。/換気不十分(厨房設備における温度ヒューズの設定誤り)2006/03
一酸化炭素(5001)製鉄業/中毒2名/一酸化炭素/ミックスガス設備付近の点検通路で、ガス検知器を1人の防寒着の下に取り付けて、作業員2人が定着式LPガス検知器の点検作業を行っていたところ、前日、別の作業員の高炉ガスバルブの閉め方が不完全で、漏れていたガスを吸入したもの。/バルブ閉め操作不十分によるガス漏出・ガス検知器の装着場所不適切・呼吸用保護具不使用2006/03
一酸化炭素(6303)その他の金属製品製造業/中毒1名/一酸化炭素/工場内において、被災者と事業主がハンマーの鍛造作業を作業所内のコークス炉の前で行っていたところ、換気装置が老朽化しており、稼働しているときの音がうるさく近隣から苦情が寄せられていたため、稼働を控えていたため、換気が不十分となり、燃焼させていたコークスから発生した一酸化炭素を吸入したもの。/定期自主検査に基づく設備更改未措置・換気不十分(換気装置の整備不良からくる騒音を理由とする稼働抑制)2006/04
一酸化炭素(3501)鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート/中毒8名/一酸化炭素/工場内、印刷ラインの増設工事において、既存ラインを稼働しながら印刷機械据付けピットを作成するために内燃機関を内蔵するエンジンカッターを二台用いて床を切る作業が終了後、中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/04
一酸化炭素(4110)その他の食料品製造業/中毒14名/一酸化炭素/食品製造工場で春巻きの製造作業中、プロパンガスを燃料とする皮焼機を使用していたところ、皮焼機のガスバーナー不良等が原因で高濃度の一酸化炭素が排出されるとともに、吸気設備の破損及びフィルターの目詰まり等により設計能力の排気が行えなかったため、同所で作業していた労働者が中毒になった。/燃焼器具の整備不良・換気設備整備不良・設備改造不適切・設備移転後における安全確認不十分・警報設備なし2006/04
一酸化炭素(5101)非鉄金属の製錬又は精錬業/中毒1名/一酸化炭素/硬化した銅材を加熱軟化する焼鈍炉内の一酸化炭素を含むガスが、近接のミーティング室内に流れこみ、同室内で作業していた被災者が一酸化炭素中毒になった。/作業主任者選任せず・ガス漏れ防止措置なし・ガス流出場所と作業場所の近接・リスクアセスメント対応の遅れ2006/05
一酸化炭素(9416)前各項に該当しない事業/中毒2名/一酸化炭素/炭火焼肉店の開店準備のため、厨房内で炭火をおこす作業等を行っていたところ、換気扇は稼働していたが、厨房内にある吸気窓をダンボールで目張りしてふさいだまま炭火をおこしていたことから、店内に一酸化炭素が滞留し、一酸化炭素中毒になった。/換気不十分2006/05
一酸化炭素(3505)工作物の解体又は撤去の事業/中毒4名/一酸化炭素/既存ビルの解体工事現場において、2次下請から発電機の危険有害性について情報提供を受けることなく、3次下請の労働者らが内燃機関を有する発電機を作業場内に設置し、起動させて石綿を含有する床材の除去作業を行っていたところ、作業場内の自然換気が不十分であったため、発電機から排出された排気ガスの換気ができず、3次下請の労働者4名が一酸化炭素中毒をおこした。/関係請負人間の連絡調整不十分(発電機の危険有害性)・屋内での内燃機関の使用・換気不十分・呼吸用保護具不適切2006/05
一酸化炭素(9416)前各号に該当しない事業/中毒1名/一酸化炭素/被災者は、勤務先の厨房において調理を行っていたところ、厨房内に設置されていた排気ファンを稼働させていない状況下で、厨房に設置している、メインノズルが目詰まりする等の異常があるガス調理機器が不完全燃焼を起こし、ガス漏れ警報器が作動したにもかかわらず作業を続けたため、発生した一酸化炭素を吸入したもの。/ガス調理機器の整備不良・換気不十分2006/05
一酸化炭素(7131)酒場/中毒2名/一酸化炭素/事業場施設内の厨房にて、火起こしコンロを使用して炭起こしをしながら調理作業を行っていたところ、換気扇を稼働させるなどの換気措置を何も行っておらず、一酸化炭素を吸入したもの。/炭使用・換気不十分2006/06
一酸化炭素(7531)保育所/中毒3名/一酸化炭素/保育所の調理室にて、出入口を塞いで2基の換気扇を動かしながら、2台のガスコンロを用いて園児への昼食を調理中、朝の作業からガスコンロが点火しにくい、点火時の炎が赤いなどの予兆が見られながらも、作業を続けたところ、一酸化炭素中毒になった。/換気不十分2006/06
一酸化炭素(4104)調味料製造業(味噌、醤油の製造)/中毒1名/一酸化炭素/倉庫代わりに使用していた冷蔵庫内での米をフォークリフト(ガソリン式)で運搬する作業において、扉は開かれていたが、外気に開放されている窓がなく、空気を循環させる設備もなかった中で、運搬の補助作業に従事していた作業者が、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・フォークリフトの定期自主検査実施せず・換気不十分2006/06
一酸化炭素(3718)その他の各種建設事業/中毒1名/一酸化炭素/取り壊し予定のビル内にて、2人一組で土壌汚染調査のためボーリング調査を行っていたところ、屋内での内燃機関使用を考慮して、窓を開け扇風機を設置していたが、換気が不十分であり、助手をしていた被災者が一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/06
一酸化炭素(4502)紙製造業/中毒1名/一酸化炭素/ダンボール原紙であるライナー仕分け作業を、換気設備がなく(エアコンはあったが熱交換機能のみ)、換気口がない倉庫内で内燃機関を有するフォークリフトを使用したところ、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分2006/06
一酸化炭素(9801)卸売業・小売業/中毒1名/一酸化炭素/パン工房でパンを焼くためにオーブンを着火し、パン生地の準備等を労働者1名で行っていたところ、換気扇を回し忘れたため、一酸化炭素濃度が上昇し、一酸化炭素中毒になった。/単独作業・換気不十分2006/06
一酸化炭素(9801)卸売業・小売業/中毒8名/一酸化炭素/厨房内にてパンの焼上げ作業を、開口部のない状況でガスオーブンを使用して行っていたところ、換気扇が作動しておらず、一酸化炭素濃度が上がったが、厨房の天井部分にあった検知器の電源プラグが外されたままで濃度上昇に気づかなかったため、一酸化炭素を吸引したもの。/換気不十分・検知器無効化2006/06
一酸化炭素(9416)労働者派遣業/中毒2名/一酸化炭素/内部を低温に保つため循環式の空調を行っていた低温倉庫内での、米の検査業務及びフォークリフトによる米袋のはい積み作業後、作業員5名のうち、米の検査業務をしていた2名がフォークリフトのエンジンの排気ガスにより一酸化炭素中毒になった。/内燃機関の屋内使用・換気不十分2006/06
一酸化炭素(9802)その他各種事業/中毒3名/一酸化炭素/給食棟の洗浄室において、給食で使用された食器の洗浄を行うため、自動食器洗浄器内でプロパンガスを燃焼させて水を温めていたが、ファン式換気装置が停止していたため、一酸化炭素濃度が上昇し、一酸化炭素中毒になった。/換気不十分2006/06
一酸化炭素(9903)不動産業/中毒1名/一酸化炭素/地下駐車場の車路において、発進のためアイドリングをしていた乗用車の車両エンジン部から出火したので、火を消し止めようと消火活動に当たったところ、煙を吸い込み一酸化炭素中毒になった。/非定常作業における作業標準不徹底2006/06
一酸化炭素(3718)その他の各種建設事業/中毒3名/一酸化炭素/地下管廊耐震補強工事のため、側溝脇に溝を切るため、通気不十分な地下管廊に元請からの指示によりエンジンカッターを持ち込んで作業をしていたところ、換気はポータブルファンと汚泥スクリーン棟の換気設備しかなく換気不十分で、作業開始から1時間ほどして一酸化炭素中毒になった。/元請からの指示不適切・内燃機関の通気不十分場所での使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具未着用・警報装置なし2006/06
一酸化炭素(3503)橋りょう建設事業/死亡2名/一酸化炭素/橋梁工事において、掘削場所の底に溜まっていた水を排水するために、施工計画上は電気式の水中ポンプを使用する予定を変更し、内燃機関式のポンプを使用した。排水作業終了後、ポンプの電源スイッチを切るために掘削場所の底に降りようとしたところ、倒れて、そのまま死亡した。他の労働者1名も救出に向かったが、同様に倒れ死亡した。/関係事業者間の連絡調整不十分・坑内における内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/07
一酸化炭素(9802)飲食店/中毒2名/一酸化炭素/店内厨房において、麺を茹でるためのコンロの種火が、ノズル穴のごみの除去が完全でなかったために不完全燃焼を起こし、付近で作業していた労働者2名が、一酸化炭素中毒になった。/換気不十分・警報装置(一酸化炭素用)なし2006/07
一酸化炭素(3501)鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/業務用プリンタヘッド製造室内のコンクリート床板の張替え工事現場において、ガソリンを燃料とするコンクリートカッターを使用した。 送風機を用い排気のみ実施したが送風は行っておらず、又、呼吸用保護具も使用していない中で、2時間作業した後、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具なし・警報装置なし2006/07
一酸化炭素(0841)機械器具設置工事業/中毒2名/一酸化炭素/河川排水機場の地下水槽(給水槽)において、水槽内の河川水を排水するため、排水ポンプのエンジンを約3時間30分運転し排水し、そのうち後半の約1時間、送風機により同水槽内に送風を行った後、同水槽内に3名が降りて作業を開始しようとしたところ、内2名が一酸化炭素中毒になった。/自然換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不使用・警報装置なし2006/07
一酸化炭素(9802)飲食店/中毒1名/一酸化炭素/開店準備中の店舗厨房内でガスコンロを使用していたところ、換気扇を作動していなかったため、酸素供給不足で不完全燃焼となった結果、一酸化炭素が発生し、吸入したもの。/換気不十分(換気装置作動忘れ)2006/07
一酸化炭素(9802)飲食店/中毒2名/一酸化炭素/開店準備の仕込み作業を行っていたところ、店舗が入居するビルの排水管工事がすぐ近くで行われており、当該工事中に埋設の都市ガス配管が損傷したことから、都市ガスが漏れ出し、換気扇等のダクトを通して店舗内に流入し、都市ガス中の一酸化炭素を吸入したもの/(災害発生事業場に係る原因なし)2006/07
一酸化炭素(9802)飲食店/死亡1名/一酸化炭素/換気設備を稼働させない状態で整備不良の給湯器をつけて店内にいたところ、給湯器の不完全燃焼により発生した一酸化炭素による中毒で死亡したもの。/給湯器の整備不良・換気不十分2006/07
一酸化炭素(3702)ずい道の改修、復旧若しくは維持の事業又は推進工法による管の埋設事業/中毒1名/一酸化炭素/下水道新設工事において、建設工事現場の立坑内に設置したマンホールとヒューム管の接続部の、マンホール内部に一部突出していた部分を切除するため、手持式コンクリートカッター(内燃機関)を使用して切除する作業を行ったところ、一酸化炭素中毒になった。/自然換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不適切・警報装置なし2006/08
一酸化炭素(4110)その他の食料品製造業/(9902)保険業/中毒2名/一酸化炭素/工場内の食堂で、調理業務に従事していたところ、設置されていた換気扇の能力が十分でなかったため、厨房作業で使用していたコンロと湯沸器から発生した一酸化炭素により中毒になった。/換気不十分2006/08
一酸化炭素(3501)鉄骨造り又は鉄骨鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/排水用U字溝設置工事において、コンクリートカッター(内燃機関系)により床面の切断作業を行っていたところ、一酸化炭素中毒になった。/自然換気が不十分な場所での内燃機関の使用 換気不十分 一酸化炭素濃度測定せず 呼吸用保護具不適切(食品衛生用マスク使用) 警報装置なし2006/08
一酸化炭素(9802)飲食店/中毒1名/一酸化炭素/焼き鳥店の厨房内で炭火を使い串を焼いていたところ、炭焼き器と換気扇の距離が離れていたこと、冷房を効かせるために途中で客室側の換気扇を止めたことなどにより、換気が不十分となったことから大量に発生した一酸化炭素を吸入したもの。/換気不十分2006/08
一酸化炭素(7203)自動車又は軽車両による貨物の輸送事業/中毒4名/一酸化炭素/原料貯蔵庫内において、馬鈴薯を入れる金属製コンテナの組立、整備作業、及び組上がったコンテナをフォークリフトを使用して積み上げる作業を換気装置を稼働せず行っていたところ、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分2006/08
一酸化炭素(7311)一般病院、(9416)労働者派遣業/中毒3名/一酸化炭素/健診車で健康診断を行っていたところ、健診車の発電機から出た一酸化炭素が発電機の横に設置されていたクーラーユニットの破損したパッキン部分からクーラーユニットを経由して健診車に流入して、それを吸入したもの。/クーラーユニットの整備点検不足2006/08
一酸化炭素(9403)卸売業又は小売業/中毒2名/一酸化炭素/厨房において、都市ガスを燃料とする蒸し器を使用していたところ、ダンパーに付設していたヒューズが落ちて、ダンパーが閉じてしまったことにより、換気不十分となったことから、不完全燃焼により発生した一酸化炭素を吸入したもの。/換気扇付設のダンパーの仕様不適合(72℃でヒューズが落ちる一般向けの仕様、厨房用は120℃)・警報装置無し2006/08
一酸化炭素(9416)前各項に該当しない事業(宗教、法務)/中毒1名/一酸化炭素/イベント販売のため、通常使用する鍋だけでは牛丼の調理が間に合わないため、過去に使用していた業務用ガスコンロ及び丸鍋を、換気設備が近傍にない厨房内中央へ臨時に設置し、調理を行っていたところ、一酸化炭素中毒になった。/換気不十分2006/09
一酸化炭素(9416)労働者派遣業(派遣先は、(5302)鉄鋼製造業)/中毒1名/一酸化炭素/キュポラ(特定化学設備)の補修工事において、2号炉が運転している横で休炉中の1号炉の炉底から内部にハシゴを立てかけ、炉底部から内部に入り耐火材を解体除去していたところ、運転中の2号炉の材料投入口から漏出した一酸化炭素が送風目的に1号炉に設置したハンディファンを介して1号炉へ流れ込み、一酸化炭素中毒になった。/作業主任者選任せず・一酸化炭素濃度事前測定未実施・換気不十分・呼吸用保護具なし2006/09
一酸化炭素(9802)飲食店/中毒1名/一酸化炭素/飲食店の厨房において、ゆで麺器の点火を行おうと取扱説明書通りでない方法で1時間から2時間程度、断続的にゆで麺器の点火を試みたところ、換気扇が十分な能力で作動せず、不完全燃焼警報機能付きガス漏れ警報器がなかったことから、一酸化炭素の発生に気が付かずに中毒になった。/換気不十分・警報装置なし・操作手順の誤り・安全衛生教育不十分2006/09
一酸化炭素(3501)鉄骨造り又は鉄骨鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/電気式のコンプレッサーの性能不足が懸念されたため、エンジン式コンプレッサーを使用することとし、さらに近所の騒音対策として、内燃機関を屋内に入れて、階段下の電気配電盤室にて稼働させていたところ、配電盤室の入り口あたりで、作業をしていた被災者が一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不適切(有機ガス用防毒マスク使用)・警報装置なし2006/09
一酸化炭素(3718)その他の各種建設事業/中毒1名/一酸化炭素/側溝布設工事において、被災者は、トンネル内に側溝を布設するため、コンクリートカッターでコンクリートを切断する作業をしていたところ、排気ガスがトンネル内に充満して、一酸化炭素中毒になった。/自然換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具不適切・警報装置なし2006/10
一酸化炭素(3801)既設建設物の内部における衛生等の設備工事業/中毒2名/一酸化炭素/ダム堤体内部の監査廊の出入口から10メートル下部のところに、発電機(ガソリンエンジン式)を置き、排水用の溝を掘る作業に使用するため稼働させていたところ、発電機付近で休んでいた労働者が一酸化炭素中毒になった。/自然換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具なし・警報装置なし2006/10
一酸化炭素(3601)機械装置の組立て又は据付けの事業/中毒2名/一酸化炭素/精油所内にある接触改質装置の定期修理工事における配管補修工事において、熱交換器の配管のフランジに仕切板を挿入する作業を行っていたところ、開放された2つのフランジ間にある反応塔(リアクター)内で高温を保っていた炭素系生成物と酸素が反応して生成した一酸化炭素を吸入し、中毒になった。/フランジ間の反応塔に高活性の炭素系生成物が残っており、それに外気中の酸素が反応して一酸化炭素が発生したこと・呼吸用保護具不着用であったこと2006/10
一酸化炭素(7552)知的障害者福祉事業/中毒2名/一酸化炭素/パン工場において、パン等の製造中、予熱運転していたガスオーブンの排気ガス排出用の換気扇を稼働せず、さらには窓を開けていなかったため、工場建屋内に排気ガスが溜まり、排気ガス中の一酸化炭素により中毒になった。/換気設備作動忘れ・警報設備なし2006/11
一酸化炭素(4711)倉庫業/中毒6名/一酸化炭素/ 倉庫内において、大量に破損したびんを回収するためのホッパーを運び込み、フォークリフトをアイドリングさせてヘッドライトを点灯させながら作業を行ったところ、一酸化炭素中毒になった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分2006/12
一酸化炭素(9802)飲食店/中毒3名/一酸化炭素/茹で麺機を使用していたところ、ゆで麺機のガスバーナーが傾いたため、燃焼に必要な空気量が不足し不完全燃焼となり、大量の一酸化炭素が排出され、同所で作業していた労働者らが一酸化炭素中毒になった。/異常発生時の作業標準なし・茹で麺機の定期点検不備・警報設備なし2006/12
一酸化炭素(3601)機械装置の組立て又は据付けの事業/中毒3名/一酸化炭素/冷温水発生機等熱源機械の交換工事において、ホテルの熱源機械室が停電のため、内燃機関を有する発電機を電源に鋼管の溶断及びアーク溶接作業を行っていたところ、作業開始から2時間30分程度経過した段階で、一酸化炭素中毒になった。/自然換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具なし・警報装置なし2006/12
一酸化炭素(3716)工作物の破壊事業/中毒2名/一酸化炭素/飲食店閉店工事現場において、店舗内コンクリート床面の切断作業を換気を行いながら、コンクリートカッターを用いて行っていたところ、当該コンクリートカッターの動力である内燃機関の排気ガスに含まれる一酸化炭素を吸入し一酸化炭素中毒になった。/屋内における内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度測定せず・呼吸用保護具なし・警報装置なし2006/12
一酸化炭素(7019)その他の食堂、レストラン/中毒4名/一酸化炭素/換気の不十分な厨房において、賄い用の食事を煮込むためにプロパンガスを使用していたことや七輪用の火がついた炭を保管していたため、一酸化炭素濃度が上昇し、厨房の付近にいた労働者が急性一酸化炭素中毒になった。/換気設備作動せず・警報装置なし2006/12
一酸化炭素一般産業用機械装置製造業(5607)/中毒1名/一酸化炭素/ エレベーター設置作業のシャフト内において、ゴンドラに乗ってアーク溶接作業を行っていたところ、ガソリンエンジンの溶接機から発生した一酸化炭素を吸入し、中毒となった。/屋内での内燃機関の使用・換気不十分・一酸化炭素濃度未測定2007/01
一酸化炭素理容、美容又は浴場の事業(9421)/中毒4名/一酸化炭素/散髪、洗髪等の美容作業において、店内に設置されている高温瞬間式温水ボイラーが、ボイラーの熱交換器の目詰まりから不完全燃焼となり、集合排気ダクトに設置されている強制排気ファンが稼働していなかったために、一酸化炭素ガスが排気口等から漏出し、一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/機器の点検不足2007/01
一酸化炭素既設建築物における建具の取付け、床貼りその他の内装工事業(3803)/中毒2名/一酸化炭素/床下埋設排水管の更新のための撤去作業において、床のはつり作業をハンマードリルを使用して送風機を稼働させながら行っていたところ、ハンマードリルの電源として使用していた発電機(ガソリン使用の内燃機関)の排気ガスを吸入して、一酸化中毒中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施・安全衛生教育不十分2007/01
一酸化炭素既設建築物設備工事業(3801)/中毒1名/一酸化炭素/床下配管ピット内において、腐食により漏水していた配水管の交換工事を行うため、高圧水洗浄機を使ってピット内で作業を行っていたところ、ガス管の腐食部分を剥がしたところでガス管に穴が開き、都市ガスが漏れ、一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/非定常作業の作業標準の不徹底・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/01
一酸化炭素ビルの総合的な管理等の事業(9301)/中毒3名/一酸化炭素/自然換気が不十分な浴室内において、ガソリンエンジン式の高圧洗浄機(内燃機関)を用いて浴室の清掃作業を行っていたところ、高圧洗浄機からの一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・安全衛生教育不十分・作業標準の未作成・一酸化炭素濃度未測定2007/01
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒11名/一酸化炭素/洋菓子の仕上げ作業において、調理器具等の洗浄に使用していた給湯器が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素を吸入して、中毒となった。/換気不十分・機器の点検不足2007/02
一酸化炭素建築物の新設に伴う設備工事業(3504)/中毒1名/一酸化炭素/温水の給水管の漏洩改修工事で床下を掘削する作業中において、エンジンカッターで床のコンクリートの切断作業を行っていたところ、エンジンカッターの排気ガスから発生した高濃度の一酸化炭素を吸入し、中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度未測定・安全衛生教育不十分2007/02
一酸化炭素コークス若しくは半成コークス又はこれらの副産物の製造業(4714)/中毒1名/一酸化炭素/オガ炭を製造している事業場の管理室において、オガ炭で暖を取りながら作業を行っていたところ、不完全燃焼を起こして一酸化炭素が発生し、これを吸入し中毒となった。/換気設備未設置・換気が不十分2007/02
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒3名/一酸化炭素/焼肉店の開店準備中において、炭火が入った炭場窯の中を確認していたところ、炭場窯の窓が開いておらず、炭場窯の換気扇も停止、送気ファンも故障していたため、炭場窯の換気が不十分となり、一酸化炭素中毒となった。/換気設備未点検・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/02
一酸化炭素卸売業・小売業(9801)/中毒1名/一酸化炭素/袋詰めした大豆を保管している低温倉庫の内部において、袋詰めした大豆の積み直し作業を行っていたところ、フォークリフトからの排ガスで、倉庫内部に滞留していた一酸化炭素ガスを吸い込み、中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施2007/02
一酸化炭素原動機製造業(5601)/中毒1名/一酸化炭素/造船所の建造船の船体ブロック内部において、炭酸ガスアーク溶接機で溶接作業を行ったところ、溶接作業で使用した炭酸ガスがアークの高温により解離し、一酸化炭素ガスが発生し、作業員は防じんマスクの着用のみで防毒マスクは着用していなかったため、一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/一酸化炭素濃度測定未実施・換気不十分・呼吸用保護具の不適切な使用・安全衛生教育不十分2007/02
一酸化炭素既設建築物の内部において行われる給水、給湯等の設備工事業(3801)/中毒1名/一酸化炭素/コインランドリーの内外装工事において、コンクリートを切断するコンクリートカッターを使用していた換気が不十分な店舗内で型枠材の加工作業を行っていたところ、コンクリートカッターのガソリンエンジンから排出される一酸化炭素を吸入して、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・危険有害性の認識不足2007/02
一酸化炭素鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業(3501)/死亡1名/一酸化炭素/マンション新築工事において、内装の塗装作業を行っていたが、塗料吹き付けにガソリンエンジンのコンプレッサーを使用したため、コンプレッサーの排気ガスの一酸化炭素が屋内に充満して、中毒で死亡した。/作業標準未作成・安全衛生教育不十分2007/03
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒2名/一酸化炭素/特別養護老人施設の食器洗浄室において、改造した給湯器を使用して食器の洗浄作業を行っていたところ、換気装置のスイッチのつけ忘れで換気装置が稼動せず、一酸化炭素中毒となった。/作業標準不徹底・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/03
一酸化炭素その他の各種事業(9416)/中毒1名/一酸化炭素/事務所の書類の整理作業において、業務用ジェットヒーターを室内全体の暖房用として事務所入り口を開放しながら、運転していたところ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施2007/03
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒5名/一酸化炭素/ラック式オーブンを使用してクッキーを焼く作業において、換気扇を回さずにオーブンを使用していたため、作業員がオーブンの排気からの一酸化炭素ガスを吸入し中毒となり、それに気づき助けに入った者も中毒となった。/換気設備の点検不足・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2007/03
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名/一酸化炭素/厨房内において灯油バーナーの火力調節を誤り、バーナーが不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生し、吸入して中毒となった。/設備の調整不良2007/03
一酸化炭素その他の食料品製造業(4110)/中毒1名/一酸化炭素/味噌製造作業において、プロパンガスを燃料とする圧力煮炊釜を用いて大豆を蒸す作業、圧力煮炊釜からの大豆の取り出し作業、蒸した大豆と味噌原料との混合作業等を行っていたところ、換気が不十分であり、発生した一酸化炭素により中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施2007/03
一酸化炭素自動車製造業(5801)/中毒1名/一酸化炭素/自動車用ブレーキチューブ材料の成型・加熱処理後の冷却工程において、チューブが冷却管の出口で詰まったため、専用の治具を使用し、チューブが冷却管の出口から出るように調整作業を行っていたところ、還元ガス(一酸化炭素約10%含有)の元栓を閉めなかったために、還元ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/非定常作業の作業標準の不徹底・一酸化炭素濃度測定未実施・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足2007/03
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒2名/一酸化炭素/厨房内において、調理用プロパンガス器具8台で、湯、油等の加熱を行いながら厨房内で調理等の準備作業をしていたところ、換気扇を稼働させていなかったため、不完全燃焼で発生した一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2007/03
一酸化炭素既設建築物の内部において主として行われる電話給水等設備工事(3801)/中毒1名/一酸化炭素/清掃用具庫の改修工事(清掃用の水洗場を増築する工事)において、清掃用具庫を閉め切って、ガソリンを燃料とする発電機を稼働させ、コンクリート床のはつり作業を行っていたところ、発電機から排出された一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/作業標準未作成・換気が不十分な場所での内燃機関の使用・作業主任者未選任・危険有害性の認識不足2007/03
一酸化炭素各種機械装置の据付事業(3601)/中毒12名/一酸化炭素/地下鉄駅の電気室の配電機器据付工事において、配電盤の清掃作業を行う際に、配電盤内を停電して作業を行う必要があったため、内燃機関を有する発電機を用いて照明を確保して作業を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。/作業標準未作成・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/04
一酸化炭素鉄骨造り、鉄骨鉄筋、鉄筋コンクリート造りの家屋の建設工事業(3501)/中毒3名/一酸化炭素/エレベーター設置箇所において、エレベーターピットの床補強鉄骨取付作業のため、ピット手前にある前室に発電機付溶接機を置き、前室の扉を閉めた状態で、溶接作業を行ったところ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2007/04
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒3名/一酸化炭素/ケーキ工房内において、ガスオーブンを用いてクッキーを焼く作業を行っていたところ、ガスオーブン直上に設置された換気装置が稼動していたが、吸気のために設けられた通気口が目張りされていたこと、窓が閉めきられていたこと、全体換気装置が稼動していなかったこと等から、十分な換気がされず、不完全燃焼により、ガスオーブンから排出された一酸化炭素が工房内に充満し、中毒となった。/換気不十分・換気設備の点検不足2007/04
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒1名/一酸化炭素/ガスバーナー式及び蒸気式の煮釜で交互に調理を行う作業において、ガスバーナー式の煮釜が変形し、煙道を狭めたことにより不完全燃焼となり、一酸化炭素ガスが発生し、発生した一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/設備点検不足・安全衛生教育不十分2007/04
一酸化炭素既設建設物における建具の取付け、床貼りその他の内装工事業(3803)/中毒1名/一酸化炭素/水産加工工場の設備の改修工事において、排水溝を設置するために、エンジンカッターでコンクリート床の切り込み作業を行っていたところ、誘導作業者がエンジンカッターの排気ガスを吸入し、一酸化中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施2007/05
一酸化炭素鉄管、コンクリート管、ケーブル、鋼材等の埋設の事業(3714)/中毒1名/一酸化炭素/駅前の再開発工事において、障害となる下水管を撤去し、別の箇所に移設する工事中に、深さ3.5m、幅2.5mの溝の中で、エンジンカッターを使用して下水管の切断作業を行っていたところ、エンジンカッターから排出される一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気設備の未設置・危険有害性の認識不足・指揮・監督の不十分2007/05
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒3名/一酸化炭素/屋外仮設テント内でのラーメンの調理作業において、麺ゆで機が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生したため、一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/機器の点検不足2007/06
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名/一酸化炭素/旅館の宴会場において、通常量よりも多い木炭で料理を調理していたところ、頭痛・めまい等の症状を訴え、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2007/06
一酸化炭素既設建築物の内部において行われるその他の設備工事業(3801)/中毒1名/一酸化炭素/機械式立体駐車場内において、ケージレールのクラックの補修及びボルトの交換作業において、クラックの補習をアーク溶接で行うため、エンジンウェルダー(発電機付き溶接機)を使い溶接作業を行っていたところ、エンジンウェルダーの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・一酸化炭素濃度測定未実施・作業標準の不徹底・危険有害性の認識不足2007/06
一酸化炭素自動車製造業(5801)/中毒1名/一酸化炭素/ガソリンを入れていたタンクローリーの整備作業において、防毒マスクや送気マスクを使用せずにタンク内に設けている検尺棒のカバーを取り外そうとタンク内に入り、タンク内に残留していた一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。。/一酸化炭素濃度測定未実施・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/07
一酸化炭素卸売業・小売業(9405)/中毒2名/一酸化炭素/パン製造工房において、作業開始と同時にガスオーブンを立ち上げ、ガスオーブン上部の換気扇の電源を入れていたが、作業開始から20分後、不完全燃焼でガスオーブンから発生した一酸化炭素ガスが換気扇の排気が不十分だったため、工房内に充満し、一酸化炭素ガスを吸入して中毒となった。/換気設備の点検不足2007/07
一酸化炭素鋼船製造又は修理業(5901)/中毒1名/一酸化炭素/作業船において、空気圧縮機から空気の供給を受けて、潜水士が海中に潜り、鉄鉱石運搬船のプロペラの研磨作業を行っていたところ、空気圧縮機のエンジンの排気口の熱で、潜水士に空気を送るための空気圧縮機の吸気のチューブに穴が開き、その穴から空気圧縮機のエンジンの排気ガスが吸い込まれ、海中の潜水士が排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/設備点検不足・作業標準の不徹底・安全衛生教育不十分2007/08
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名/一酸化炭素/炭火焼肉店において、炭場での炭の火をおこし、ホール内各テーブルに設置された七輪の炭の交換作業などを行っていたところ、炭から発生した一酸化炭素ガスがブロック屏と物置等により滞留し、急性一酸化炭素中毒となった。なお、警報器が作動したにもかかわらず、換気不十分な状態のまま作業を行っていた。/作業標準の未徹底・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/08
一酸化炭素宿泊業(9803)/死亡1名/一酸化炭素/浴室において、煙突が無く換気が不十分な状態で風呂釜のお湯を沸かしたため、不完全燃焼により一酸化炭素が発生し、中毒となって死亡した。/換気不十分・危険有害性の認識不足2007/09
一酸化炭素工作物の解体、移動、取りはずし又は撤去の事業(3505)/中毒2名/一酸化炭素/店舗改修工事において、土間コンクリートをエンジンコンクリートカッターで切断する作業を行っていたところ、換気用送風が作動していない状態で作業を継続したため、一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気設備点検不足・作業標準の不徹底・安全衛生教育不十分2007/09
一酸化炭素前各号に該当しない事業(宗教、法務)(9416)/中毒1名/一酸化炭素/社務所において、囲炉裏に火を起こした木炭を入れたところ、不完全燃焼により発生した一酸化炭素を吸入し、中毒となった。/換気不十分2007/09
一酸化炭素工作物の解体、移動、取りはずし又は撤去の作業(3505)/中毒1名/一酸化炭素/トイレの解体作業において、ガソリンエンジン式道路カッターを使用してトイレの床を切断していたところ、道路カッターから排出された一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・危険有害性の認識不足2007/09
一酸化炭素ビルメンテナンス業(9301)/中毒3名/一酸化炭素/自然換気が不十分な惣菜加工室において、内燃機関式の高圧洗浄機を使用して清掃作業を行っていたところ、高圧洗浄機の使用で発生した一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/一酸化炭素濃度測定未実施・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/10
一酸化炭素農業用機械製造業(5602)/中毒1名/一酸化炭素/換気の不十分なビニールハウス内において、稲・麦の脱穀機に取り付けるエンジンの昇温試験を行っていたところ、エンジンからの排気ガスに含まれる一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具未着用2007/10
一酸化炭素隧道の改修、復旧若しくは維持の事業(3702)/中毒8名/一酸化炭素/発電所の水路トンネルの床面修繕工事において、コンクリート打設作業を行っていたところ、坑内で使用していた内燃機関の排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気能力不十分・呼吸用保護具未着用・一酸化炭素濃度未測定2007/10
一酸化炭素非鉄金属の製錬又は精錬業(5101)/中毒1名/一酸化炭素/事業場の素箔工場棟内において、焼鈍炉の扉を修理していたところ、配管を通じて炉内に供給されていた不活性ガス(一酸化炭素含有)の配管バルブが開いたままとなっていたため、不活性ガスが炉内に漏洩し、一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/作業主任者未選任・安全衛生教育不十分・非定常作業時の作業標準未作成2007/10
一酸化炭素卸売業・小売業(9801)/中毒2名/一酸化炭素/精肉・畜産加工室において、商品加工及び洗物作業で小型ガス湯沸器を使用していたが、湯沸器が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生し、中毒となった。/設備の点検不足・換気不十分・安全衛生教育不十分2007/11
一酸化炭素鉄骨造り又は鉄骨鉄筋コンクリート造りの家屋建設事業(3501)/中毒1名/一酸化炭素/牧場の堆肥舎及び地下貯留槽の建設現場において、打設した地下貯留槽のコンクリート養生のため設置した練炭用コンロの燃焼状況を確認すべく、地下貯留槽内に入ったところ、練炭用コンロから発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気設備未設置・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2007/11
一酸化炭素泥水式推進工法による管の埋設事業(3702)/中毒5名/一酸化炭素/水道管敷設工事の切端部において、泥水式掘進機の推進角度を修正するため、ガソリンエンジン発電機を動力源に電気ドリルでアンカーボルトを取り付ける穴の穿孔作業を行っていたところ、発電機の排気ガス中の一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/01
一酸化炭素土石製品製造業(4907)/中毒2名/一酸化炭素/キューポラによるロックウール原料の溶解工程において、自動運転により原料をキューポラ内へ投入するバケットに不具合が発生したことから、原因を確認するためにキューポラ上部にセットされたバケット上部から内部を覗き込んだところ、キューポラから発生した一酸化炭素を含む排ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2008/01
一酸化炭素映画の制作、演劇等の事業(9418)/中毒1名/一酸化炭素/撮影スタジオにおいて、暖房のため炭を焚いていたところ、炭の付近で作業していた照明助手が一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化中毒となった。/換気不十分2008/02
一酸化炭素放送業(9702)/中毒2名/一酸化炭素/宿泊施設において、、施設が密閉された中で携帯発電機を使用していたところ、携帯発電機から一酸化炭素ガスが発生し、発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/02
一酸化炭素その他の各種建設事業(3718)/中毒2名/一酸化炭素/建築中のコンクリート製生物反応槽において、既設下水処理槽との間にダクト用の穴を開けるため、反応槽内にガソリンエンジン式発電機とコンクリート穴あけ機を持ち込んで作業を行っていたところ、ガソリンエンジン式発電機からの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/02
一酸化炭素前各項に該当しない事業(9416)/中毒1名/一酸化炭素/給水施設内の給水ポンプの制御盤の修繕作業において、施設内を停電にし、給水ポンプの動力を施設内に設置されたガソリンエンジンの動力に切り替えて作業を行っていたところ、ガソリンエンジンの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒になった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・非定常作業の作業標準不徹底2008/03
一酸化炭素自動車製造業(5801)/中毒1名/一酸化炭素/工場ラインの溶解工程において、キュポラ炉内で発生した棚吊状態を解消するため、キュポラ炉の点検口を開き、点検口に棒状の用具を使用して原材料を掻き落とす作業を行ったところ、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2008/03
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒(不明)/一酸化炭素/ そば店において、調理、ホールの担当者が一酸化炭素ガスを吸入し、急性一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2008/04
一酸化炭素その他の設備工事業(3801)/中毒1名/一酸化炭素/排水溝の設置工事において、ビニールシートの囲いの中で、床の切削に用いる内燃機関のコンクリートカッターの排気ガスを排気ダクトに近づけて屋外へ排出する作業をしていたところ、コンクリートカッターの排気ガス中の一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・作業標準不徹底・換気不十分2008/04
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒7名/一酸化炭素/生菓子の製造・販売事業場において、調理場の食器及び調理器具の洗浄用の給湯器の不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/機器の点検不足・換気不十分2008/04
一酸化炭素卸売業・小売業(9801)/中毒1名/一酸化炭素/休憩室の給湯室において、瞬間湯沸器、ガスコンロ及びファン付き石油ストーブを使用していたところ、一酸化炭素ガスが給湯室に充満し、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。なお、給湯室の換気扇は使用していなかった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/04
一酸化炭素工作物の解体の事業(3505)/中毒1名/一酸化炭素/ビル解体工事において、鉄骨の柱・梁に吹き付けられたロックウール材を除去するため、内燃機関を搭載した高圧水洗浄機を使用して、除去工事を開始したところ、高圧水洗浄機からの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒になった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/04
一酸化炭素その他の小売業、卸売業・小売業(9801)/中毒3名/一酸化炭素/店舗において、蒸しあがったまんじゅうのパック詰め作業をしていたところ、蒸し器の不完全燃焼により一酸化炭素ガスが発生し、発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。なお、蒸し器上部の換気扇が停止した。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/05
一酸化炭素道路の新設に関する建設事業(3201)/中毒1名/一酸化炭素/工具・部品室において、ガソリンを燃料とするコンクリートカッターを用いてコンクリート床面の切断作業を行っていたところ、コンクリートカッターから発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/05
一酸化炭素自動車製造業(5801)/中毒2名/一酸化炭素/実験棟低温低圧室において、自動車のエンジントルク試験を行っていたところ、自動車のマフラーに取付けてあった排気ダクトの接続ホースが破損したため、一酸化炭素が室外に排出されず、一酸化炭素中毒となった。なお、一酸化炭素濃度警報装置は、故障していたため作動しなかった。/設備・機器の点検不足・換気不十分2008/06
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒4名/一酸化炭素/シュークリームの製造室において、シュー皮をガスオーブンで焼いていたところ、ガスオーブンの排気用ファンを稼動させていなかったため、ガスオーブンの不完全燃焼により一酸化炭素ガスが発生し、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/作業標準不徹底・換気不十分2008/06
一酸化炭素鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業(3501)/中毒2名/一酸化炭素/壁及び階段の塗装工事において、ローラーで壁の補修塗装を行っていたところ、吹き付け用エンジン式コンプレッサーの排気ガスによる一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒になった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/06
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒2名/一酸化炭素/飲食店において、厨房内にある茹麺機が不完全燃焼により一酸化炭素ガスを発生し、換気扇が稼働していなかったため、一酸化炭素ガスが厨房付近に滞留し、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/06
一酸化炭素医療保健業(9424)/中毒1名/一酸化炭素/病院の調理室において、ガス式食器洗浄機を使用して食器の洗浄作業していたところ、食器洗浄機から排出された一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/設備の点検不足・換気不十分2008/06
一酸化炭素衛生、消化等の設備工事業(3801)/中毒1名/一酸化炭素/トイレ設備の設置工事において、エンジン式高速カッターを用いてコンクリート土間を切断していたところ、エンジン式高速カッターから排出される排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/06
一酸化炭素卸売業・小売業(9801)/中毒9名/一酸化炭素/パン製造工場において、パン焼成釜が不完全燃焼を起こし、発生した一酸化炭素ガスが作業場内に拡散し、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒になった。なお、天井部の全体換気装置とパン焼成釜上部に設置したレンジフードが停止していた。/設備の点検不足・換気不十分2008/07
一酸化炭素工作物の解体、移動、取り外し又は撤去の事業(3505)/中毒6名/一酸化炭素/建物の解体工事おいて、貯水槽室に投光機などの電源用としてガソリンを燃料にした発電機を持ち込み、槽のパネル解体作業を行っていたところ、自然換気が不十分な地下で換気を行うことなく、内燃機関の発電機を使用したことから、発電機から発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・作業標準不徹底・換気不十分2008/07
一酸化炭素製鉄業(5001)/中毒2名/一酸化炭素/真空取鍋精錬炉の真空排気装置のダクト点検作業において、ダクト内部に入り点検を開始したところ、真空取鍋精錬炉から発生した一酸化炭素ガスがダクト内部に滞留していたため、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。救出のためダクト内部に入った者も同様に一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・非定常作業の作業標準不徹底・換気不十分・呼吸用保護具の未着用2008/08
一酸化炭素紙製造業(4502)/中毒1名/一酸化炭素/紙の製造工程において、フィルターのバット内原料除去のため、ホースにより系外排出作業をバット内部に入って行っていたところ、バット内部に残留していた一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/08
一酸化炭素ビルの総合的な管理等の事業(9301)/中毒2名/一酸化炭素/更衣・シャワー室において、床をガソリンで駆動する高圧洗浄機を使用して清掃していたところ、高圧洗浄機から排出された一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/08
一酸化炭素給水、給油等の設備工事業(3801)/中毒1名/一酸化炭素/床下の配水管施設工事において、コンクリートカッターを使用して、床部分を切断する作業を行っていたところ、コンクリートカッターの排気ガスによる一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒になった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/09
一酸化炭素その他の各種建設事業(3718)/中毒1名/一酸化炭素/トンネル工事において、ガソリンエンジンを動力源とする高圧洗浄機を使用して用水路のトンネル坑壁の内面の洗浄作業を行っていたところ、高圧洗浄機からの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。救助に入った者も一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/09
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒5名/一酸化炭素/飲食店において、開店準備のために厨房で炭の火熾しをしていたところ、発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/09
一酸化炭素非鉄金属の圧延又は伸線業(5103)/中毒1名/一酸化炭素/焼鈍炉において、点検作業を焼鈍炉の中で行っていたところ、設備配管の開閉バルブが開いており、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/設備の点検不足・作業標準不徹底2008/10
一酸化炭素製鉄業(5001)/中毒1名/一酸化炭素/焼却設備(ロータリーキルン)の点検、補修作業において、配管からコークス炉ガスが漏れていることが判明したため、配管を取り外し、配管の接合部分であるフランジの接合面を研磨し、ガスケットを塗布したフランジパッキンを挿入していたところ、配管内に残っていた一酸化炭素ガスが漏れ出し、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・一酸化炭素濃度未測定・呼吸用保護具の未着用2008/10
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒2名/一酸化炭素/菓子製造工場において、プロパンガスを燃料とする蒸し器で菓子製造を行っていたところ、蒸し器から発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/設備の点検不足・換気不十分2008/11
一酸化炭素その他の各種建設事業(3718)/中毒3名/一酸化炭素/水路トンネルにおいて、コンクリート断面の強度調査のため、コアボーリングマシンを用いて試験片(コア)の採取作業に従事していたところ、コアボーリングマシンと投光機の電源に使用していた発電機(ガソリンエンジン)からの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/11
一酸化炭素その他の各種建設事業(3718)/中毒1名/一酸化炭素/地下マンホール改修工事において、ピット内を乾燥させるために練炭コンロを設置し、改修作業を行っていたところ、練炭コンロから発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2008/11
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名/一酸化炭素/ケーキ工房において、ガスオーブンを使用してケーキ製造を行っていたところ、換気扇を稼動せずに作業を行ったため、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/作業標準不徹底・換気不十分2008/11
一酸化炭素その他の建築事業(3506)/中毒1名/一酸化炭素/ダム取水設備の塗装工事において、作業用設備の電源として発電機(ガソリンエンジン)をゲート開閉装置室に設置していたが、作業用設備の電源が切れたため、同室内に入り、停止していた発電機に給油しようとしたところ、室内に充満していた一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/11
一酸化炭素宿泊業(9803)/中毒1名/一酸化炭素/待機所兼作業場において、炭焼き料理用の炭を館内の囲炉裏に配るため、、火熾しコンロで炭を熾す作業をしていたところ、換気扇を稼動させていたが、窓を閉めて作業を行っていたため、コンロから発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/12
一酸化炭素清掃業(9101)/中毒1名/一酸化炭素/汚水処理施設の水質試験室において、石油ストーブ(強制給排気式ファンヒーター)を点火し、天井の換気扇を稼動させて水質試験をしていたところ、石油ストーブから発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2008/12
一酸化炭素製鉄業(5001)/中毒3名/一酸化炭素/コークス冷却設備の給水予熱器の点検補修作業において、予熱器の内部に入って、予熱器と冷却設備のチャンバーとの閉止板の挿入作業を行っていたが、閉止板が入らなくなったため、送気マスクをはずしてフランジ部に移動したところ、フランジ部の隙間から漏れていたコークスガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具の未着用・安全衛生教育不十分2008/12
一酸化炭素廃油再生事業又は廃油処理工業(4712)/中毒1名//事務所において、煙突のない廃油ストーブから発生した燃焼ガスの一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。なお、廃油ストーブ近くで一酸化炭素濃度は450ppmとなっていた。/換気不十分2009/01
一酸化炭素その他の建設事業(3713)/中毒1名//資材置場に設置している休憩小屋において、暖房用として木炭を燃焼して休憩していたところ、木炭の不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2009/01
一酸化炭素その他の建設事業(3506)/中毒1名//消防用防火水槽簡易有蓋化工事において、開放型水槽内でコンクリート養生のために使用した練炭から発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2009/01
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名//飲食店において、厨房の清掃作業を行っていたところ、ガス給湯器の排気ダクト及び排気ファンに大量の油滓が付着し、さらに排気ダクトの一部に穴が開いていたため、ガス給湯器の排気量が不足し、不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/設備・機器の点検不足2009/01
一酸化炭素その他の石油製品又は石炭製品製造業(4716)/中毒1名//カーボンブラックの製造設備において、製造したカーボンブラックを捕集するバックフィルターのダンパー補修作業を行っていたところ、バックフィルターのダンパーに通じる設備内に外気の流入を防ぐための仕切り板を設けなかったため、製造設備から流入した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・非定常作業の作業標準不徹底2009/01
一酸化炭素劇場・遊戯場その他の娯楽の事業(9419)/中毒1名//スケート場において、スケートリンク壁際の氷を、サイドカッターで削る作業を行っていたところ、内燃機関を有するサイドカッターから排出された一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気が不十分な場所での内燃機関の使用2009/01
一酸化炭素その他の輸送用機械器具製造業(5805)/中毒1名//エンジン制御室において、エンジン耐久試験の監視業務を行っていたところ、エンジン排気ファンの停止ボタンを間違って押したため、エンジン排気ファンが停止し、エンジン試験室に滞留した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒になった。/作業標準不徹底2009/02
一酸化炭素既設建築物設備工事業(3801)/中毒3名//消火設備室の地下貯水槽において、水漏れ補修工事のため、防水剤の塗布の前に、水槽内床面をプロパンガスを燃料とするガスバーナーで乾燥する作業を行っていたところ、プロパンガスの燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2009/03
一酸化炭素隧道の改修、復旧若しくは維持の事業又は推進工法による管の埋没の事業(3702)/中毒2名//農業用隧道において、発電機を動力源とした電動ドリルを使用してコンクリート天井のコア抜き作業を行っていたところ、隧道内の換気が不十分であったため、発電機から発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2009/03
一酸化炭素飲食店(9801)/中毒3名//食堂の食器洗浄室において、食器洗浄作業をしていたところ、食器洗浄機のガスバーナーの燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2009/04
一酸化炭素各種機械装置の組立て又はすえ付けの事業(3601)/中毒2名//ガス化炉設備の熱交換器内において、二次加熱器上部のエレメント用プロテクタのアーク溶接(TIG溶接)で火災が発生したため、水で消火を行ったところ、火災で発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・呼吸用保護具の未着用2009/04
一酸化炭素一般機械修理業(9011)/中毒1名//給排気設備のガス設備定期保安点検において、湯沸かし器の検査を行ったところ、ガス配管から一酸化炭素ガス(0.17%)が漏れ、このガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/作業標準不徹底2009/05
一酸化炭素宿泊業(9803)/中毒1名//ホテルにおいて、地下に設置された給湯用ボイラーを稼働させていたところ、当該ボイラーが不完全燃焼となり、当該ボイラーの排気管から客室に高濃度の一酸化炭素ガスが流出し、ホテル従業員、宿泊客が一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・設備の点検不足2009/06
一酸化炭素給水、給湯等の設備工事業(3801)/中毒1名//住宅の下水道工事において、建物内でエンジンコンクリートカッターを用いてコンクリートの切断作業を行っていたところ、コンクリートカッターの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2009/06
一酸化炭素卸業・小売業(9801)/中毒8名//洋菓子製造販売店の厨房において、窓を締め、エアコンを作動させて、ガスオーブン(LPガス)を使用して洋菓子作りを行っていたところ、厨房内にガスオーブンの燃焼ガスが滞留し、滞留した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。厨房に設置されていた2台の換気扇のうち、1台が停止していた。/換気不十分2009/06
一酸化炭素医療保健業(9424)/中毒1名//幼稚園において、LPガスコンロを使用して調理を行っていたところ、使用していたLPガスコンロの不完全燃焼によって一酸化炭素中毒が発生し、発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・設備の点検不足2009/06
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒2名//厨房において、フライヤーを用いてポテトフライ、オニオンリング等を調理していたところ、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2009/07
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒3名//厨房において、フライヤーやグリドル等のガス器具を使用してハンバーガー、チキン、ポテト等の調理をしていたところ、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2009/07
一酸化炭素パン又は菓子製造業(4107)/中毒2名//店舗において、パン焼機を使用してパンの製造を行っていたところ、パン焼機(ガス釜)から発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・設備の点検不足2009/07
一酸化炭素清掃業(9101)/中毒1名//廃棄物処理施設において、一次磁選機のベルトコンベアで火災が発生し、火災警報機が発報、建屋内に煙が充満した。この時、初期消火に当たった者が火災により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/緊急対応マニュアルの未整備・呼吸用保護具の未着用2009/07
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒5名//クッキー等の菓子製造を行う厨房において、ガスオーブンで菓子を製造していたところ、ガスオーブンから発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。なお、作業中、換気を行っていなかった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2009/07
一酸化炭素その他の食料品製造業(4110)/中毒1名//食品工場において、ガス器具(ガスコンロ3台、スチームコンベクション2台)を使用し、調理作業をしていたところ、換気扇は作動していたが、窓は全部閉め切った状態だったので、換気が十分に行われず、工場内の酸素濃度が低下し、不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2009/07
一酸化炭素卸売業・小売業(9801)/中毒1名//給湯器の排気口において、測定器を用いて一酸化炭素濃度の測定を行ったところ、排気口から発散した一酸化炭素ガス(0.03%~0.055%)を吸入し、一酸化炭素中毒となった。なお、測定時に呼吸用保護具は着用していなかった。/作業標準不徹底・呼吸用保護具の未着用2009/08
一酸化炭素宗教、法務(9416)/中毒1名//資材倉庫において、フォークリフトを用いて在庫商品(肥料、農薬、農業用資材等)の配置替えを行っていたところ、フォークリフトの排気ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2009/08
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名//厨房において、開店準備作業を行っていたところ、屋上の排気口の火災延焼防止のダンパーが閉じており、燃焼器具の排気ガスの一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2009/08
一酸化炭素飲料製造業、その他の食料品製造業(4108、4110)/中毒1名//工場の製品包装作業ラインにおいて、フライ製品製造ラインの連続式フライヤーの排気ファンが故障で停止していたため、フライヤーの不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・設備の点検不足2009/10
一酸化炭素砂糖製造業(4106)/中毒2名//炭酸ガスから燃焼ガスを分離・ろ過する装置の配管改修作業において、ガスワッシャーと配管が通じている石炭焼成炉で熱源として木材を使用していたところ、ガスワッシャーのバルブを取り外したまま作業を行っていたため、燃焼の際に発生した一酸化炭素が配管を通してバルブから漏れ出し、一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/非定常作業の作業標準不徹底2009/10
一酸化炭素既設建築物における建具の取付け、床張りその他内装工事業(3803)/中毒3名//ショッピングセンターの改装工事において、コンクリート床をガソリンエンジンカッターを用いて切断作業を行っていたところ、ローリングタワー上で柱のプラスターボードの壁紙を剥がす作業を行っていた者が、ガソリンエンジンカッターから排出された一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分2009/11
一酸化炭素自動車又は軽車両による貨物の運送事業(7203)/中毒1名//1階の倉庫で火災が発生したため、消火作業を行い、火災が小さくなってきたことから、2階事務所に戻って事務所内に充満した煙を排出するため、窓を開けていたところ、事務所内に充満していた一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/緊急対応マニュアルの未整備・呼吸用保護具の未着用2009/11
一酸化炭素飲食店(9802)/中毒1名//飲食店において、営業時間終了後換気扇を止め、カウンター内部に置かれた焼き鳥用の炭を片付けるため、炭を火消し壺に移す作業を行っていたところ、炭から発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2009/11
一酸化炭素警備業(9602)/中毒1名//港内ゲートへの人の出入りを確認する警備作業において、駐車中の自動車内で七輪で豆炭を燃やし暖を取っていたところ、豆炭の不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気が不十分な場所での燃焼器具の使用2009/12
一酸化炭素パンまたは菓子製造業/中毒3名/一酸化炭素/ガス式の蒸し器でもち米を蒸している作業場で餅の形を整える作業をしていたところ、ガスの不完全燃焼により発生した一酸化炭素を吸い込み、代表者と作業者3名が中毒となった。/設備の点検不十分2010/01
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒4名/一酸化炭素/水路トンネル内で、送風機を設置して全体換気を行いつつ、発電機兼用溶接機を使用してアーク溶接作業を行ったところ、送風機から作業場所に新鮮な空気が供給されず、発電機の排気ガスが作業場に戻っていたためトンネル内に充満し、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/01
一酸化炭素卸売業・小売業/火災(死亡1名)/一酸化炭素/出荷準備をしていたところ、2階の事務室から出火し、一酸化炭素を吸い込み、中毒により死亡した。/緊急対応マニュアル未整備2010/01
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒2名/一酸化炭素/コンクリートの打設箇所を仮設テントで囲い、テント内に暖房用の石油ストーブと携帯用電動工具使用のための内燃機関式発電機を持ちこんで型枠設置作業を行っていたところ、発生した一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での燃焼式暖房器具、内燃機関の使用2010/01
一酸化炭素運河もしくは水路またはこれらの附属物の建設事業者/中毒1名/一酸化炭素/水路敷設工事において、コンクリート製L型擁壁2基の底部を鉄筋コンクリートで接続するため、ビニールシート等で養生した空間内で、内燃機関の発電機を使用したアーク溶接機により鉄筋を溶接していたところ、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/01
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒1名/一酸化炭素/工場内に配管を埋設するため、ブルーシートを用いて作業場所を囲み、エンジン式コンクリートカッターを使用して床に切れ込みを入れていたところ、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/01
一酸化炭素その他の建築事業/中毒2名/一酸化炭素/キュポラの点検補修工事において、キュポラから出るガスの配管内にあるマンホールから一酸化炭素を含むガスが噴き出していて、作業場所に充満していたため、作業の段取りで工具を運んでいた作業員2名がこれを吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用・換気不十分2010/01
一酸化炭素不動産業/中毒1名/一酸化炭素/練炭に火をつけたまま自家用車の中に一時的に保管し、約30分後、煙草を吸おうと運転席に座ったところ、練炭から発生した一酸化炭素を吸い込み、意識を失った。/危険有害性の認識不足・換気が不十分な場所での燃焼式暖房器具の使用2010/01
一酸化炭素設備工業/中毒2名/一酸化炭素/店の改修工事において、天井裏の鉄骨に排気ダクトを通す作業をしていたところ、壁などの間仕切りのない近接した場所でコンクリート床の解体作業があり、そこで使用された内燃機関を有する機械(コンクリートカッター、解体用ブレーカー)の排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での燃焼式暖房器具の使用・安全衛生教育不十分2010/01
一酸化炭素ずい道の改修、復旧もしくは維持の事業または推進工法による管の埋設の事業/中毒1名/一酸化炭素/エンジン式高圧洗浄機の能力を確認するため、坑内に持ち込み試運転を行ったところ、洗浄機の排気口付近で作業を行っている者が排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、頭痛や嘔吐を伴う中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/01
一酸化炭素木造、れんが造り、石造り、ブロック造り等の家屋の建設事業/中毒2名/一酸化炭素/木造新築住宅建設現場において、2階天井裏にロックウール遮断材を吹き込むため2tトラック荷台に内燃機関を有する送風機を設置して作業をしていたところ、ブロアーの排気管が外れていたため排気ガスが2階天井裏に流れ込み、発生した一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分・設備の点検不足2010/02
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒1名/一酸化炭素/車の美装を行うプレハブの建屋において、作業場の温度を上げるため、シャッターも窓も閉め、換気扇を稼動させず、ジェットヒーターと廃油ストーブをつけ、当日納車予定の車2台のエンジンを切らずに掛けたままヒーターを入れ、美装作業を行っていたところ、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気が不十分な場所での燃焼式暖房器具、内燃機関の使用2010/02
一酸化炭素貨物の積み下ろし、または集配を伴う鉄道軌道または、索道による貨物の運送事業/中毒2名/一酸化炭素/フォークリフトを使用し倉庫の整理作業を行っていたところ、フォークリフトの排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒症状となった。/設備の管理不足・換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/02
一酸化炭素地下に構築する各種タンクの建設事業/中毒2名/一酸化炭素/排水設備改修工事において、コンクリート床面にステンレス製の排水溝を敷設するため、周囲をブルーシートで覆って養生した内部で、内燃機関を動力とする手押し式コンクリートカッターによりコンクリート床面の切削作業を行っていたところ、当該カッターの操作を行っていた者と手元作業員の2名の労働者が排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・安全衛生教育不十分2010/03
一酸化炭素機械器具製造業/中毒1名/一酸化炭素/温室内にある温水暖房機の水漏れ修理を行っていたところ、使用していた小型ガソリンエンジン溶接・発電機の排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/03
一酸化炭素ずい道の改修、復旧もしくは維持の事業または推進工法による管の埋設の事業/中毒2名/一酸化炭素/雨水用の用水路内の入り口から約200mの支線導入口部分に雨水を導入するためのアングルを取り付けるため、エンジン溶接機等を用水路内に持ち込んでアーク溶接を行ったところ、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/03
一酸化炭素既設建築物における建具の取付け、床張りその他内装工事業/中毒1名/一酸化炭素/校舎改修工事において、教室内の古い床材をはがした後、エンジン付き締め固め機を用いて床材を固定していた金具をつぶす作業をしていたところ、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/03
一酸化炭素工業用ゴムベルト・ゴムホース、その他の工業用ゴム製品製造業/死亡1名/一酸化炭素/自家用車のエンジンを掛け、暖をとりながら昼食をとっていたところ、前日からの積雪で乗用車が雪に埋もれ、一酸化炭素を含む排気ガスが車内に充満し、中毒により死亡した。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/03
一酸化炭素水産食料品製造業/中毒10名/一酸化炭素/冷凍カキの解凍に使用している解凍機の排気口から高濃度の一酸化炭素が排出され、作業場で働く労働者数名がこれを吸い込み、中毒となった。/設備の点検不十分・換気不十分2010/05
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/炭火焼肉店内において、休憩時間中に仮眠をとっていたところ、店内奥の厨房の隅に保存してあった種火用の木炭が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生して店内に滞留し、これを吸入したため、中毒となった。/換気設備未設置・安全衛生教育不十分2010/05
一酸化炭素鉄道または軌道の改修、復旧または維持の事業/中毒3名/一酸化炭素/トンネル内で、強制換気装置を設置・稼動しないまま数種類の内燃機関を同時に多数使用して軌道レールの交換作業を行っていたところ、一酸化炭素を吸い込み中毒となった。/設備の不適切な管理・換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/05
一酸化炭素工作物の破壊事業/死亡1名/一酸化炭素/小売店の建物解体工事現場において、仮設の照明用電源に内燃機関を有する発電機2台を非常階段3階の踊り場に設置し、ドアで隔てられた店舗内の撤去作業を行った後、昼休憩となり、発電機を止めに向かったところ、排ガス中の一酸化炭素を吸い込んで、中毒により死亡した。なお、階段室には可動する窓はなく、1階および2階のドアは開いていたものの、3階のドアは石綿除去の養生のため閉じられていた。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/05
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒2名/一酸化炭素/鮮魚作業室において鮮魚を調理していたところ、気分が悪くなり、作業終了後、片付けをしていた時に、一酸化炭素中毒となって倒れた。/設備の点検不十分2010/05
一酸化炭素石灰石鉱業またはドロマイト鉱業/中毒1名/一酸化炭素/石灰石鉱山において、発破が行われ、立坑下の小割室等に保全作業員が立ち入ったところ、一酸化炭素中毒となった。なお、坑内には一酸化炭素を発生する機器はないことから、発破に起因するガスが立坑に降りたものとみられる。/一酸化炭素濃度未測定2010/06
一酸化炭素工作物の解体、移動、取りはずしまたは撤去の事業/中毒1名/一酸化炭素/改修店舗内の解体作業現場において、送風機を設置し換気を行っていたにもかかわらず、内燃機関式コンクリートカッターでコンクリート床を切断していたところ、その付近で解体作業を行っていた作業員がコンクリートカッターから排気された一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/06
一酸化炭素飲食店/中毒1名/一酸化炭素/焼鳥屋チェーン店において、別の店の店長が代理として開店の準備を行ったところ、配電盤の各機械のブレーカーをオンにした際に配電盤の表示を見誤り、排気ダクトのブレーカーをオンにしなかった。店舗内は空調を入れて閉め切った状態であり、炭を燃焼させていたところ体調の異変を感じ、改めて排気ダクトの電源を入れて作業を継続したが、耐えられなくなり、一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気不十分・設備の点検不十分・安全衛生教育不十分2010/06
一酸化炭素各種金属の打抜、紋抜きまたは塑形の事業/中毒1名/一酸化炭素/変成炉のメンテナンス作業で、配管部分にあるフレキシブルホースを取り外すため配管のフランジ部のボルトを緩めていたところ、焼結炉から変成ガスの逆流を防止するバルブおよび焼結炉への供給または放出の切替弁にすすが溜まっており、およびガスケットが劣化していたため、逆流してきた変成ガス(一酸化炭素25%、水素30%、窒素45%)が配管から漏えいし、そのガスを吸い込んだため、中毒となり、意識を失った。/非定常作業時の作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用2010/06
一酸化炭素宿泊業/中毒1名/一酸化炭素/冷凍庫内の天井に設置された冷凍装置が霜に覆われて故障したことから、フォークリフトのフォークに差し込んだパレットに乗ってトーチバーナーを使って霜の解凍作業を行ったところ、自然換気が不十分な冷凍庫内で、エンジン式のフォークリフトを稼動させたままで作業を行ったことから、排気ガス中の一酸化炭素が滞留し、作業が終了して地上に降りたところそれを吸い込み、急に目まいと嘔吐感をもよおし、具合が悪くなり、意識を失うなどの中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/06
一酸化炭素発電用、送電用、配電用または産業用電気機械器具製造業/中毒1名/一酸化炭素/炭酸ガスアーク溶接作業において、狭い箇所に上半身を入れた状態で溶接作業をしていたところ、炭素ガスの熱分解により一酸化炭素が発生し、それを吸い込んだため、中毒となった。/危険有害性の認識不足・呼吸用保護具未着用2010/06
一酸化炭素飲食店/中毒1名/一酸化炭素/炭火焼肉店の開店準備において、厨房で炭火をおこした後、換気を止めて点火した炭を保管し、ガスコンロを使用し調理をしたところ、不完全燃焼により発生した一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2010/06
一酸化炭素その他の食料品製造業/中毒3名/一酸化炭素/惣菜工場において玉こんにゃくのたれを製造していたところ、使用していた練攪拌機の燃焼ガス排気口が屋内に排出される構造であり、LPガスバーナーが整備不良で空燃比の調整が不適切なため一酸化炭素が発生し、これを吸い込み、中毒となった。/設備の点検不十分2010/07
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/店内調理場において、開店準備のため炭を燃焼させ続けていたところ、発生した一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気設備未設置・安全衛生教育不十分2010/07
一酸化炭素その他の各種事業/中毒2名/一酸化炭素/食器洗浄機の周囲で食器の洗浄作業を行っていたところ、給湯器が不完全燃焼を起こして一酸化炭素が発生し、また排気筒の一部が離脱して煙道をふさいで燃焼ガスの排気が漏れて周囲に充満したため、これを吸い込み、動悸・目まい等の中毒となった。/設備の点検不十分2010/07
一酸化炭素ビルの総合的な管理等の事業/中毒3名/一酸化炭素/地下駐車場において、出入り口のシャッターを締め切った密閉状態でガソリンエンジン内蔵の高圧洗浄機を使用し、駐車場床面の清掃作業を行っていたところ、排気ガスが駐車場に充満し、そのガスに含まれる一酸化炭素を吸い込んだため、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/07
一酸化炭素倉庫業/中毒1名/一酸化炭素/倉庫内のシートパレットのレイアウト換え作業を行っていたところ、倉庫内で使用していたLPガスを燃料とするフォークリフトから排出された一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/08
一酸化炭素医療保健業/火災(中毒1名)/一酸化炭素/職員休憩室において、電気コンロの過熱により火災が発生したため、患者を避難させるため誘導中、被災した。/緊急対応マニュアル未整備2010/08
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒4名/一酸化炭素/スーパーマーケットにおいて、豆腐店の換気装置の点検中、防火装置が作動したため、全館の換気装置、冷房等空調設備が停止した。その後、換気装置が稼動していないまま隣接する鮮魚部門においてガスグリルを使用して焼き魚の調理を行っていたところ、換気が不十分なため一酸化炭素が発生し、厨房内にて作業を行っていた労働者が中毒となった。/設備の点検不十分2010/09
一酸化炭素医療保健業/中毒4名/一酸化炭素/給食を調理していたところ、ガスコンロの五徳を覆い隠すほどの大きな鍋を乗せて燃焼させていたことから、燃焼に必要な空気が十分確保できず、一酸化炭素が発生し、これを吸い込んだため、中毒となった。/不適切な設備の使用・危険有害性の認識不足2010/09
一酸化炭素各種機械装置の組み立てまたはすえ付けの事業/中毒5名/一酸化炭素/鉄骨造の壁および天井の石綿除去工事において、内部に設置した足場をプラスチックシートで囲い作業中、照明のための発電機を建物内部で稼働させていたところ、排気ガス中の一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2010/12
一酸化炭素ビルの総合的な管理等の事業/中毒1名/一酸化炭素/家屋内装工事において、発電機を玄関の引き戸から約1m離れた屋外に据え付け、業務用掃除機、パイプヒーター、投光器などを使用したところ、玄関の引き戸を開放しその他の箇所を閉めた状態で作業していたため、排気ガスが屋内に流れ込み、含まれる一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/設備の管理不足2010/12
一酸化炭素その他の建築事業/中毒1名/一酸化炭素/マンホール内に設置された滞留水排水用のエンジンポンプ(中間スラブに設置)が稼動による振動でずれ動くため、2名がマンホールの中に入って固定作業を行っていたところ、一酸化炭素を吸い込み中毒となり、うち1名は意識を失った。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/01
一酸化炭素既設建築物設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/コンビニエンスストアの内装設備改修工事において、店内のコンクリート床を内燃機関式コンクリートカッターで切断作業中、同カッターから排気される一酸化炭素により中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/01
一酸化炭素無機工業製品製造業/中毒2名/一酸化炭素/焼成炉で生じた燃焼ガス等を化合反応槽へ送る排ガスブロアー切り替え作業を2名で行っていたところ、燃焼ガスに含まれる一酸化炭素により中毒となり、うち1名が意識を失った。/作業標準不徹底2011/01
一酸化炭素その他の金属製品製造業又は金属加工業/中毒10名/一酸化炭素/工場内で、アルミニウム製鋳物の製造のため、アルミニウム溶解炉のバーナーを点火し、アルミニウム合金鋳塊を溶かし始めたところ、一酸化炭素を吸い込み、頭痛や手足のしびれを訴え、うち1名が倒れるなど、中毒となった。/危険有害性の認識不足・設備・機器の点検不足2011/01
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/飲食店の厨房内で、換気をせずに閉めきった状態で炭で火を起こしたところ、一酸化炭素が発生し、これを吸い込み中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2011/02
一酸化炭素水産食料品製造業/中毒7名/一酸化炭素/食料品製造工場において、魚焼き作業を行っていたところ、魚焼装置に付いている換気扇が故障し、部屋の窓を開けていたが、作業者7名が一酸化炭素により中毒となった。/換気不十分2011/03
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒2名/一酸化炭素/工場内の排水路設置工事において、コンクリート破砕機の電源を、内燃機関式発電機(ガソリンエンジン)から供給して、作業場内の全ての扉を締め切った状態で使用したところ、一酸化炭素により中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/04
一酸化炭素停車場、倉庫、工場、道路等における貨物取扱い事業/中毒3名/一酸化炭素/低温倉庫内において、フォークリフト2台を使用して崩れた米のはいを直す作業を行っていたところ、フォークリフトに使用している混合ガス(ブタン・プロパンの混合)が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生し、付近作業者3名がこれを吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/04
一酸化炭素倉庫業/中毒4名/一酸化炭素/低温倉庫内において、フォークリフトを用いて米をフレコンバッグに入れ替える作業を行っていたところ、ファークリフトの排気ガスに含まれる一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/04
一酸化炭素既設建築物設備工事業/中毒2名/一酸化炭素/工場の床下配線のアングルを除去するため、床面を内燃機関式のコンクリートカッターを用いて切り口を入れていたところ、作業者2名が一酸化炭素を吸い込み中毒となった。作業箇所は床面切断時の粉じん飛散防止のためビニールシートで養成されており、密閉空間となっていた。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/05
一酸化炭素清掃業/中毒1名/一酸化炭素/ごみ焼却施設内において、各計器の測定およびコンベヤの出口シュートの詰まりの除去など巡視作業を行っていたところ、不燃物排出装置から漏洩した一酸化炭素を吸い込み中毒となった。/危険有害性の認識不足・設備・機器の点検不足2011/05
一酸化炭素卸売・小売業/中毒1名/一酸化炭素/大型冷蔵倉庫内で、LPガス仕様のフォークリフトを使用して青果物の仕分け作業を行っていたところ、一酸化炭素により中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/06
一酸化炭素鋼船製造又は修理業/死亡1名/一酸化炭素/建造中の鋼製船舶内部において、鉄骨材等をアーク溶接する作業に従事していたところ、一酸化炭素が発生し、中毒となった。/換気不十分2011/06
一酸化炭素中毒鉄骨造り又は鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/建築物の増築工事において、内燃機関式コンクリートカッターを用いてコンクリートの切断作業をしていたところ、同カッターから排出される一酸化炭素により中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/07
一酸化炭素中毒各種機械装置の組立て又は据付の事業/中毒3名/一酸化炭素/食料品製造工場の洗浄室の洗浄機の入れ替え工事において、内燃機関式研磨機を使用していたところ、同室内で作業していた3名が一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/07
一酸化炭素機械装置の組立て又は据付の事業/中毒1名/一酸化炭素/工場内に荷役運搬用装置を新設するため、コンクリート床を、内燃機関式コンクリートカッターで切断していたところ、同カッターから発生した一酸化炭素をにより中毒となり、意識を失った。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/07
一酸化端度医療保険業/中毒3名/一酸化炭素/保育園において、LPガスを使用したガス窯で給食の調理を行っていたところ、調理室内で3名が一酸化炭素により、中毒となった。/換気不十分2011/07
一酸化炭素既設建築物設備工事業/中毒3名/一酸化炭素/発電所にて、発電機の付帯設備であるドレン管の保温材の取り替え作業を行っていたところ、約20m離れた位置で誤って開放されたマンホールから漏洩した高炉ガス(一酸化炭素の含有率は約20%)により、中毒となった。/危険有害性の認識不足・作業標準不徹底2011/08
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/居酒屋で七輪に使用するため、着火した炭を炭つぼに入れておいたところ、一酸化炭素により中毒となった。/換気不十分2011/08
一酸化炭素飲食店/中毒3名/一酸化炭素/社員食堂において、厨房に設置された換気設備を稼動せず、厨房機器から発生した一酸化炭素により中毒となった。/危険有害性の認識不足・換気不十分2011/08
一酸化炭素ビルの総合的な管理等の事業/中毒1名/一酸化炭素/食料品製造工場において、エンジン駆動式の高圧洗浄機および洗浄機用ボイラーユニット(温水とするためのもの)を設置して清掃作業を行っていたところ、内燃機関から発生した一酸化炭素により中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/09
一酸化炭素卸売・小売業/中毒6名?※文中では5名/一酸化炭素/厨房で蒸し器(燃料はプロパンガス)を使用して、饅頭を蒸す作業を行っていたところ、5名が体調不良を訴え、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分2011/09
一酸化炭素工作物の破壊事業/中毒3名/一酸化炭素/建築物解体工事において、地下3階のパイプスペースダクトのガス溶断を行ったところ、火花が廃材上に落ち燃えたため、散水して鎮火したが、再燃し、消火活動に従事してた3名が一酸化炭素により中毒となった。/危険有害性の認識不足2011/10
一酸化炭素一般産業用機械装置製造業/中毒1名/一酸化炭素/倉庫内で金属製ラックを製作する作業において、近隣から騒音苦情が出るのを防ぐため、出入口のシャッターを床から10㎝の高さまで下ろし、エンジン溶接機の排気口(床からの高さ約40㎝)を外に向けて作動させていたところ、一酸化炭素を吸い込んで、意識を失い倒れた。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/10
一酸化炭素中毒その他の各種建設事業/[1]中毒3名/一酸化炭素/下水道管工事において、マンホール内にエンジン式の排水ポンプを2台稼動させている際、燃料補給のためマンホール内に入った者が、一酸化炭素により中毒となって倒れた。それを発見し、救出しようとした2名も中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・呼吸用保護具未着用2011/11
一酸化炭素停車場、倉庫、工場、道路等における貨物取扱いの事業/中毒7名/一酸化炭素/食料品製造工場の倉庫において、フォークリフト9台を用いて出庫作業を行っていたところ、別の作業をしていた7名が、一酸化炭素により、頭痛や吐き気などを訴え、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/12
一酸化炭素橋りょう建設事業/中毒1名/一酸化炭素/高架道路の鋼桁(箱状で中は空洞)の内部で汚れ落としの作業を電動式ディスクサンダーを用いて行っていたところ、電源の内燃機関式発電機から発生した一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。なお、作業中は全体換気用の送風機は使用されていた。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/12
一酸化炭素道路の改修、復旧又は維持の事業/中毒1名/一酸化炭素/橋梁の防護柵設置工事において、枠組み足場、単管、シート等により防寒養生をして、電動ドリル等を使用して作業を行っていたところ、電源の内燃機関式発電機から発生した一酸化炭素を吸い込み、中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2011/12
一酸化炭素肉製品または乳製品製造業/中毒1名/一酸化炭素/鶏舎の室温を30度に温めるために畜舎用ガスストーブ15台を点火し、鶏舎入口とハネ上げ戸を閉めた。密閉空間となった鶏舎内で1時間強作業をしたところで、意識を失った。/換気不十分・安全衛生教育不十分2012/01
一酸化炭素その他の建築事業/中毒1名/一酸化炭素/下水道汚水管敷設工事にて、マンホールの底のコンクリート打設作業のため、水抜き作業をエンジン式ポンプを使用して行っていたところ、吸水ホースが届かなくなったため、ポンプをマンホール内に設置してエンジンを始動した。同ポンプから排出された一酸化炭素により中毒となり、地上に出る際に意識を失って転落した。/換気不十分               ・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/01
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒3名/一酸化炭素/燻製工場において、卵を茹でる作業中、作業開始して2時間経過後、作業者1人が急に屋外に通じる出口に向かい、しゃがみこんだため、救急搬送された。他の2名も含め、3名が一酸化炭素中毒となった。/換気不十分        ・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・設備の点検不足2012/01
一酸化炭素鉄筋コンクリート造りの家屋の建設工事業/中毒1名/一酸化炭素/マンション塗装作業において、15階の階段室でコンプレッサーを用いて水性塗料の吹付けを行っていたところ、意識がもうろうとしているのを他社の労働者に発見された。窓を開けておらず、送風機も使用していなかった。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/01
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒1名/一酸化炭素/自動車窓ガラスにフィルムを貼り付ける作業中、自動車の窓ガラスを動かすため、自動車のバッテリーがあがらないようにエンジンをかけていたところ、排気ガスに含まれる一酸化炭素により中毒となった。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/01
一酸化炭素畜産の事業(養鶏業)/中毒4名/一酸化炭素/雛鳥を鶏舎に入舎させるため、換気扇を稼働させずに閉め切ってガス暖房機で鶏舎内を温めたのちに、鶏舎内で作業を行ったところ、めまいや歩行困難になった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素輸送用機械器具製造業/中毒2名/一酸化炭素/二輪車用の車軸を製造する工場内で、ガス暖房機(使用燃料はLPG)を使用したところ、ガス暖房機の何らかの異常による不完全燃焼により発生した一酸化炭素ガスを吸入し、中毒となった。/換気不十分           ・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/浄化槽の設置工事で、浄化槽頂版部のコンクリートの打設作業後、コンクリートの凍結防止のために支柱を建てブルーシートで覆い、その中で練炭2個を焚いていた。一旦現場を撤収し、現場を再び訪れ、ブルーシートの一部を開放し換気後、コンクリート面のコテ仕上げ作業を行ったところ、作業終了後に気分が悪くなった。/換気不十分         ・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素飲食店/中毒1名/一酸化炭素/料理店の厨房で、ガスコンロを複数使用して、仕込み作業中に頭がクラクラしたためガスコンロを止めたが、まもなく意識を失った。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒2名/一酸化炭素/茶の小売店舗内で、暖を取るために囲炉裏で燃やしていた木炭から発生した一酸化炭素を吸って中毒となった。店内はドア窓を閉め切っており、換気扇も稼働していなかった。/換気不十分            ・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/02
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒1名/一酸化炭素/倉庫内で耐震補強工事のためアーク溶接を行っていた作業者2名の内1名が、意識不明となって救急搬送された。アーク溶接のための発電等を行うエンジン溶接機があり、溶接機の排気口から換気扇まで鋼管パイプが取り付けられており、出入口の扉が少し開いていた。/換気不十分           ・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素その他の建設事業/中毒3名/一酸化炭素/建物内部で新たに設置する機械の防振対策工事中に、窓を閉め切った状態でコンクリートカッターを使用していたため、工事に従事していた作業者3名が一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒1名/一酸化炭素/資材倉庫にあるプレハブ小屋で資材整理をしていて、暖を取るため、練炭を火鉢に入れ30~40分間燃焼させた。同日夜に吐き気およびめまいの症状が発症した。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・設備の点検・管理不足2012/02
一酸化炭素宿泊業/中毒1名/一酸化炭素/5日間の休業後、給湯器の漏水を発見し、床下ピットに溜まった水をエンジンポンプをピット内に設置して排水した。稼働して3時間経過後エンジンポンプの位置を変更しようとピット内で作業中、意識を失った。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/02
一酸化炭素漆器製造業/中毒1名/一酸化炭素/木製の食器を研削する棒状のかんなを炉を用いて加工していたところ、突然気を失った。窓を閉めて換気が不十分な作業所内で火気を使用していた。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/02
一酸化炭素劇場、遊戯場その他の娯楽の事業/中毒1名/一酸化炭素/洞窟内で、エンジン式高圧洗浄機を使用して洞窟の壁、および路面を洗浄する作業中、気分が悪くなり、過呼吸状態となった。/換気不十分                ・・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/02
一酸化炭素河川またはその附属物の改修、復旧または維持の事業/中毒2名/一酸化炭素/農業用水路管の排泥弁室内に仕切弁の点検台を設けるためにコンクリートを打設し、その養生のために燃焼させた練炭を同室内に置いた。翌朝、練炭の確認のために同室内に降りたところ、一酸化炭素中毒となり、救出しようとした同僚も中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2012/02
一酸化炭素飲食店/中毒1名/一酸化炭素/店舗開店準備中に焼き鳥を焼く炭に、ガスコンロ上で火付けを行いながら厨房の床掃除をしていたところ、換気扇を稼働していなかったため、気分が悪くなった。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分2012/03
一酸化炭素既設建築物設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/1階コンクリート床面下のピットに入るため、コンクリート床面をガソリンエンジンで駆動するコンクリートカッターで切る作業中、意識もうろうとなったのち、気を失った。/換気不十分       ・設備の点検・管理不足・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/03
一酸化炭素鉄骨造りまたは鉄骨鉄筋もしくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/工場の新設に伴う電気設備上の作業中、付近で基礎工事に使用されていたコンクリートカッターの排気ガスを吸引して、中毒となった。/換気不十分         ・安全衛生教育不十分      ・危険有害性の認識不足     ・作業標準不徹底2012/03
一酸化炭素河川またはその附属物の改修、復旧または維持の事業/中毒1名/一酸化炭素/川原に仮設したコンクリート養生用テント内において、型枠を取り外す作業を行っていたところ、保温用の練炭コンロから発生した一酸化炭素を吸引し、中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・作業標準未整備2012/03
一酸化炭素内装工事業/中毒1名/一酸化炭素/大学構内のテナント改装工事にてコンクリート土間をエンジンカッターで切断中に、急性一酸化炭素中毒となった。/換気不十分          ・適切な保護具未着用    ・休憩時間不十分2012/03
一酸化炭素鉄骨造りまたは鉄骨鉄筋もしくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/増改築工事で、倉庫・当直室の扉を取り付ける際、扉を設置する枠にアングル材を溶接するため、小型ガソリンエンジン溶接・発動機を使用して倉庫で溶接作業中、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/03
一酸化炭素その他の建築事業/中毒1名/一酸化炭素/車庫の建設工事にて、床コンクリートを養生するためのテント内で、発電機1台、ジェットヒーター2台を使用していた。午後1時から午後7時までの間、断続的にテントに出入りし、午前中に打設したコンクリートの均し作業を延べ2時間行った。入口は作業中以外は閉めていた。作業終了後テント内に練炭入コンロを設置して点火していたところ、意識を失った。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/03
一酸化炭素その他の建築事業/中毒1名/一酸化炭素/耐震改修工事にて鉄筋組立作業中、5階にエンジン溶接機を設置後、1人で6階で鉄筋溶断作業を行っていたところ、作業開始から約2時間後、床にうずくまっているのを同僚に発見された。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/04
一酸化炭素製鋼圧延業/中毒6名/一酸化炭素/第二連続焼鈍炉工場にて、炉の定期修理作業準備のため炉室へRXガス(一酸化炭素を含むガス)供給用のバルブと電磁弁を閉止し扇風機で炉内換気を行った後、作業員が炉内でトレイを炉外に運び出す作業中、作業開始後10分ほどで一酸化炭素中毒となった。/設備の管理不足       ・換気不十分            ・作業標準不徹底2012/04
一酸化炭素建築事業/中毒1名/一酸化炭素/エンジン式エアコンプレッサー(燃料はガソリン)を使用してマンション室内の塗装工事(吹付け塗装)を行っていたところ、気分が悪くなり中毒となった。/換気不十分・作業標準不徹底2012/04
一酸化炭素鉄管、コンクリート管、ケーブル、鋼材等の埋設の事業/中毒1名/一酸化炭素/下水道管敷設工事において、新設したマンホール内部で管口取り壊し作業を行うため、給気を行いながらエンジンカッターでヒューム管を切断していた作業者が、換気が不十分であったため、エンジンカッターの内燃機関の排気ガスの一酸化炭素により中毒となった。/換気不十分          ・危険有害性の認識不足2012/05
一酸化炭素既設建築物設備工事業/中毒2名/一酸化炭素/屋内作業場でガソリンエンジン式発電機の試運転中、付近で作業していた作業者2名が頭痛、気分不良を訴えた。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/05
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒3名/一酸化炭素/隧道内壁のスケッチをするためエンジン式高圧洗浄機で壁面を洗浄中、照度を保つ必要からトラックのエンジンをかけてヘッドライトをつけていた。このため、現場にいた作業者3名が一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分     ・作業標準不徹底2012/06
一酸化炭素飲食店/中毒1名/一酸化炭素/新規開店した店舗において、換気が不十分な環境で、ガスフライヤーを利用して調理業務を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・設備の点検・管理不足・警報装置未設置・安全衛生教育不十分2012/06
一酸化炭素工作物の破壊事業/中毒3名/一酸化炭素/店舗の改修工事現場において、ガソリンエンジン式の発電機を電源としたコンクリートブレーカーを使用して、店舗フロアのコンクリート床のはつり作業を行っていたところ、発電機の排気中の一酸化炭素により、作業者3名が中毒となった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/06
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/焼肉店において、着火した炭を保管容器に入れておいたところ、炭から発生した一酸化炭素により、店員2名が急性中毒となった。/換気不十分            ・作業標準不徹底         2012/06
一酸化炭素その他の食料品製造業/中毒1名/一酸化炭素/食料品製造工場において厚焼き玉子の製造作業に従事していたところ、換気不十分のため、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分       ・設備の管理不足・安全衛生教育不十分2012/06
一酸化炭素鉄骨造りまたは鉄骨鉄筋もしくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒3名/一酸化炭素/病院新築工事の地下通路で作業中の作業員が、気分が悪くなり嘔吐等した。地下通路ではアーク溶接等の電源確保のため、内燃機関を有する発電機が使用されていた。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/07
一酸化炭素給排水・衛生設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/スラッジ(汚泥)プラントにおいて、スラッジ処理後の炭化物を埋め立て資材として利用するための試験を行っていたところ、炭化物が一部で異常な発熱をしたため、放水冷却を行ったが、養生シートをめくり上げた瞬間、滞留していた一酸化炭素を吸い込み中毒となった。/リスクアセスメント不十分2012/07
一酸化炭素肉製品または乳製品製造業/中毒1名/一酸化炭素/事業場内で、エンジン駆動式高圧洗浄機を使用して清掃作業を行っていたところ、突然めまいにおそわれて、救急搬送された。高圧洗浄機の排気口には排気ガスのろ過フィルター等の取付けはなく、また、事業場内の換気扇は稼働していなかった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2012/08
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒3名/一酸化炭素/洋菓子の製造販売店で厨房内のオーブンを稼働させていたところ、オーブンから発生した一酸化炭素が厨房に滞留し、従業員3名が中毒となった。/設備の管理不足・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/08
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/焼き鳥店において、営業開始前に焼き鳥用の炭釜の炭に点火した後、別の作業を1時間行い炭釜付近で休憩していたところ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/08
一酸化炭素倉庫業/中毒6名/一酸化炭素/低温倉庫内でエンジンフォークリフトを使用し、輸入米の詰め替え作業を行っていたところ、作業者が頭痛・めまい・しびれの症状を訴え、中毒となった。/換気不十分          ・リスクアセスメント不十分2012/08
一酸化炭素一般飲食店/中毒2名/一酸化炭素/焼肉店で、客席で使用する炭を、事前に火を起こし店舗内の専用の壷に入れて保管していたところ、従業員2名が相次いで意識を失った。店舗の扉は閉め切り、クーラーをかけていたが、調理場、客席に設置してあった換気扇は使用していなかった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2012/09
一酸化炭素衛生設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/トイレの改修工事において、室内で内燃機関式の発電機を稼働させ、電動工具を使用して壁面タイルの解体作業を行ったところ、気分が悪くなり意識を失った。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2012/09
一酸化炭素その他の食料品製造業/中毒5名/一酸化炭素/小学校の給食厨房内の食器洗浄室において、LPガスを熱源とする湯沸装置内蔵の食器洗浄機を用いて洗浄作業を行っていたところ、作業者の気分が悪くなった。換気扇が作動されていなかった可能性が高く、食器洗浄機の排気筒から発生した一酸化炭素が室内に充満したものと推定される。/換気不十分          ・安全衛生教育不十分2012/10
一酸化炭素既設建築物における建具の取付け、床張りその他の内装工事業/中毒1名/一酸化炭素/居酒屋店舗のリフォーム工事現場において、携帯用丸鋸および発電機を使用して、1人で木製板を加工する等の作業を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・危険有害性の認識不足2012/10
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒3名/一酸化炭素/テスト炉を使用してステンレス鋼材の燃焼テストを行った。管材を酸化させないために燃焼ガスを多めにしてテストを行っていたため、一酸化炭素が発生し、テスト炉から漏れてテストを行っていた作業者2名と室内に入った1名が一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足・警報装置未設置2012/12
一酸化炭素清掃業/中毒1名、死亡1名/一酸化炭素/建築廃材から木炭を製造する工場内において、製造した木炭を貯蔵してある鋼製サイロの排出口の目詰まりを解消するため、サイロ内に立ち入ってスコップで木炭の掘り起こし作業を行っていた作業者が、サイロ内に滞留していた一酸化炭素を吸い込んで死亡。この作業者を救出しようとした別の作業者も中毒症状を起こした。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/12
一酸化炭素建築事業/中毒1名/一酸化炭素/ガソリンエンジンを動力源とした床はつり機を使用して、集合住宅新築工事の室内の床の目荒らしはつり作業を行っていたところ、換気不十分のため、作業者の1人が一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・作業標準未整備・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2012/12
一酸化炭素自動車製造業/中毒1名/一酸化炭素/鉄工場において、熱処理炉の焼き入れ油槽炉のタール落とし作業中に一酸化炭素中毒となった。/設備の安全対策不十分・換気不十分          ・危険有害性の認識不足2012/12
一酸化炭素その他の電気機械器具製造業/中毒3名/一酸化炭素/リチウム電池を炭火に投入する試験を行うため、工場内の燃焼試験室内で炭火を起こしていたところ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・作業標準不徹底・呼吸用保護具未着用2012/12
一酸化炭素鉄筋コンクリート造建築物の建設事業/中毒2名/一酸化炭素/新築工事現場において、階段室壁面の吹付け塗装を行うため、階段室4階にガソリンエンジン付きコンプレッサーを設置し、ホースを伸ばして8階の階段室から水性塗料の吹付けを開始したところ、階段室内が密閉状態であり、作業者2名が一酸化炭素中毒を発症した。/換気不十分2013/01
一酸化炭素鉄管、コンクリート管、ケーブル、鋼材等の埋設の事業/中毒1名/一酸化炭素/下水道新設工事において、道路下に埋設したマンホール内でポータブル発電機を作動させ、電動工具を使用して推進管用ヒューム管の不要部分の切断作業を実施していたところ、発電機から発生した一酸化炭素を吸入し、気を失って倒れた。/呼吸用保護具未着用・換気不十分・安全衛生教育不十分・関係者間の連絡調整不十分2013/01
一酸化炭素広告、興信、紹介、または案内の事業/中毒1名/一酸化炭素/町営の無料休憩所の事務室において、石油ストーブの不完全燃焼により発生したすすで汚れた室内を掃除していたところ、一酸化炭素中毒の疑いにより意識を失った。/換気不十分2013/01
一酸化炭素鋼材製造業/中毒1名/一酸化炭素/一酸化炭素を使用する金属熱処理加工設備内において設備の点検を行おうとした際、設備内を十分に換気することなく設備内に立ち入ったところ、作業者1名が一酸化炭素中毒を発症した。/換気不十分2013/01
一酸化炭素消火器、ボールベアリング、ピストンリング等製造業/死亡1名/一酸化炭素/ベアリング向けを中心とした鋼球製造事業所にて、連続熱処理設備のシューター付近に設置された排気装置のカーテン取替え作業を行っていた被災者が倒れているのを他の作業者が発見した。病院にて一酸化炭素中毒による死亡と確認された。/換気不十分・作業標準不徹底・作業主任者の不選任2013/01
一酸化炭素橋りょう建設事業/中毒3名/一酸化炭素/橋りょう補修工事現場において、橋桁下部に設置している排水枡(部屋状の空間)内部にある排水管を補修するため、マーキング作業および携帯用グラインダーによる排水管の研磨作業を行っていたところ、ポータブル型発電機3台からの燃焼排気ガスの蓄積により、作業者3名が一酸化炭素中毒を発症して倒れた。/換気不十分2013/02
一酸化炭素建築業/中毒2名/一酸化炭素/社会福祉施設の新築工事において、ディーゼルエンジン式コンプレッサーを使用し、1階エントランスにて壁面の吹付け塗装作業を行っていたところ、作業者2名が気分が悪くなり救急車で病院に搬送され、2名とも一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分2013/02
一酸化炭素建築物の新設に伴う設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/被災者1名は、建設現場で午前9時から午後7時頃まで天井ボード貼り作業を行っていたが、作業場所で使用していた内燃機関を有する発電機の排気ガスにより帰宅途中気分が悪くなり、当日中に病院で一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分2013/02
一酸化炭素既設建築物の内部において主として行われる事業/中毒1名/一酸化炭素/ショッピングセンター内において、パン屋改修工事のため、床面をエンジンカッター(使用燃料は自動車用無鉛ガソリン)で切断作業中に一酸化炭素が発生し、作業者がこれを吸い込み、めまいなどを発症した。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分・作業標準不徹底2013/02
一酸化炭素その他の事業/中毒1名/一酸化炭素/工場建屋内のアーク炉において、二酸化ケイ素および黒鉛の混合粉末から炭化ケイ素を生成させる試験を行っていたときに、局所排気装置の点検・清掃を行わず、フードの一部を取り外しており、着用のマスクが粉じん用であったため、発生した一酸化炭素ガスを吸引し、中毒となった。/安全衛生教育不十分・呼吸用保護具未着用・換気不十分・設備の管理不足・作業標準不徹底2013/02
一酸化炭素冷凍水産食品製造業/中毒5名/一酸化炭素/カツオのタタキを製造するための焼き室に設置している炭焼き機の排気装置の故障により、焼き室内に充満した煙が隣接する2つの室内に流れ込み、2つの室内で作業していた5名の作業者が発生した一酸化炭素ガスを吸引し、中毒となった。/設備の管理不足・換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/02
一酸化炭素動物の飼育もしくは畜産の事業または養蚕の事業/中毒1名/一酸化炭素/農場内の分娩舎において、分娩舎および豚房を暖めるためパンヒーターを燃焼させながら被災者は1人で給餌および清掃作業を行っていた。パンヒーターの燃焼により一酸化炭素が発生し、被災者がこれを吸引したため一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分2013/03
一酸化炭素工作物の解体の事業/中毒1名/一酸化炭素/ビルの解体工事現場において、被災者が地下2階に設けられたピット内で流動化処理土の土留型枠の組立てに用いられるアングル材をアーク溶接する作業を行っていたところ、気分が悪くなり、ピットを脱出した。病院へ搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分2013/03
一酸化炭素その他の各種事業(宗教、法務)/中毒1名/一酸化炭素/穀物倉庫内にて米袋をフォークリフトでトラックに積み込んだ後、倉庫内で米袋の積み直し作業を行っていたところ、フォークリフトにより発生した一酸化炭素により気分が悪くなり、病院で一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分2013/04
一酸化炭素既設建築物設備工事業/中毒1名/一酸化炭素/木造住宅の地盤改良工事現場において、室内で発電機を用い杭打機により、単管パイプを埋め込む作業を行っていた。単管パイプを5、6本打ち終わったころ、被災者は体調が悪くなり作業箇所から離れうずくまっていた。病院搬送後、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分2013/04
一酸化炭素無機工業製品製造業/中毒1名/一酸化炭素/工場内の石灰石から生石灰を製造する工程で、作業者が石灰焼成炉に石灰とコークスと少量の塩を投入する作業を行っていたところ、石灰焼成炉で発生した煙を吸い込み、中毒となった。/換気不十分・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/04
一酸化炭素ずい道工事業/中毒3名/一酸化炭素/下水道新設工事現場において、被災者ら3名で内燃機関(ガソリンエンジン)付き水中ポンプをピット最下部に設置して立抗内ピットの最下部に溜まった雨水の排水作業を行っていたところ、当該ポンプの排気ガスに含まれる一酸化炭素により被災者3名全員の手足がしびれ、脱力感を呈する一酸化炭素中毒を発症した。/換気不十分2013/05
一酸化炭素既設建築物の内部において主として行われる給水、給湯等の設備工事業およびこれに附帯して行われる事業/中毒1名/一酸化炭素/事務器販売会社事務所建物内の排水改修工事で、被災者がエンジン式コンクリートカッターを用いて、扇風機で送風しながら事務所内の床面コンクリートを切断作業中に、一酸化炭素を吸入し、中毒となった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・一酸化炭素濃度測定未実施・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/06
一酸化炭素飲食店/中毒2名/一酸化炭素/店内の炭火焼きの焼き台内で炭が燃えていたが、普段使用している厨房の換気扇(排気)を災害発生の1時間程前に停止させ、さらに店内の窓、ドアを閉じていたため、店内の空気が十分に換気されていない状態であった。この換気状態の店内で、店員2名が作業を続け、店の後片付け後、意識もうろう、意識喪失となり、2名とも中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/07
一酸化炭素とび工事業/中毒2名/一酸化炭素/被災者2名が屋内で塗料を攪拌し、電動の塗装機で倉庫の小屋根の塗装を行っていたところ、2名とも体調不良を訴え、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/07
一酸化炭素陸上貨物取扱業/中毒14名/一酸化炭素/作業場の一部を冷凍庫にする工事を行っており、足場、シートで養生した区画内においてエンジンカッターでコンクリート床を縦横に切断する作業を行っていたところ、事業場内の作業者12名、また帰宅後に2名の合計14名が気分が悪くなり病院へ搬送され、全員一酸化炭素中毒と診断され入院した。/換気不十分2013/08
一酸化炭素鉄骨造りまたは鉄骨鉄筋もしくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒8名/一酸化炭素/冷蔵室の工事現場において、建屋内の冷蔵室床面に排水用の溝を設置するため、下請け事業場の作業者が内燃機関コンクリートカッターおよびはつり機を使用して作業を行っていたところ、十分な換気を行わなかったため、8名が一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分・作業標準の未作成・元請と関係請負者間の連絡調整不十分2013/08
一酸化炭素自動車製造業/中毒1名/一酸化炭素/工場内のラインの溶解工程において、キュポラ炉材料投入口から白煙が上がった。クレーンを運転していた作業者が、クレーン運転室から2階にあるキュポラ炉制御室に行き異常を知らせた。その後、クレーン運転室に戻り、クレーン作業を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。/緊急対応マニュアル未整備・呼吸用保護具未着用・一酸化炭素濃度測定未実施・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/08
一酸化炭素医療保健業/中毒1名/一酸化炭素/病院内の密閉されたパン工房において、当日のパンの準備をしていたところ、体調不良を訴え、意識を失って倒れ、一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・警報装置未設置・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/08
一酸化炭素飲食店/中毒4名/一酸化炭素/店員Aが厨房内で、換気装置を稼働させることなく、焼き鳥を焼くための木炭に火をおこし、その後、食材の仕込み作業等を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。店員Aから連絡を受けた店長が、他の店員3名を店に行かせたところ、3名も一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2013/09
一酸化炭素医療保健業/中毒1名/一酸化炭素/被災者は入所者の入浴介助を終えたため、バスタオルを取りに浴室に隣接する着脱室に移動したところ、着脱室で使用していた石油ストーブからすすが出ていたため、石油ストーブを消火した後、着脱室と浴室にある窓を開け換気したが、頭痛を訴え、一酸化炭素中毒となった。/作業標準不徹底・換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2013/11
一酸化炭素工作物の解体、移動、取り外しまたは撤去の事業/中毒1名、負傷者3名/一酸化炭素/ビル地上解体工事作業所において、作業者が電気配線用の縦配管をガス溶断したところ、発生した火球が配管内を伝い、地下1階石綿廃棄物保管所のビニール袋の上に落下して火災が発生した。被災者が火災を発見し連絡するとともに、消火器で消火活動を開始したが、20分程度で体調に異変を感じ、一酸化炭素中毒となった。他に3名の被災者が煙により眼球表面を損傷した。/緊急対応マニュアル未整備・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2013/12
一酸化炭素その他の建設事業/中毒3名/一酸化炭素/鉄道高架橋の箱桁内において、照明や電動工具等の電力源として内燃機関を有するポータブル発電機を使用し、アンカーボルトの設置作業を行っていた被災者3名が、体調不良により病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・警報装置未設置・安全衛生教育不十分2014/01
一酸化炭素水産食料品製造業/中毒7名/一酸化炭素/水産食品製造工場において、釜を使用して海産物を茹でていたところ、周辺で作業を行っていた被災者7名が、突然意識を失うなど体調不良により病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。警報器は湯気に反応して鳴らないよう取り外されていた。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・設備・機器の点検不足2014/02
一酸化炭素既設建築物における建具の取付け、床張りその他の内装工事業/中毒4名/一酸化炭素/社会福祉施設の浴室改修工事において、浴室内に内燃機関を有する発電機を持ち込み、手持ち電動工具を使用して床の研削作業を行っていた被災者4名が、体調不良を訴え一酸化炭素中毒と診断された。災害発生当時、排風機を設置し発電機の排気ガスを室外に出していたが、換気が十分でなかった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・換気不十分・警報装置未設置・安全衛生教育不十分2014/02
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒2名/一酸化炭素/宅地の造成工事において、型枠に打設したコンクリートにブルーシートをテント状に掛け、練炭コンロにより養生しながら、テント内でコンクリートの表面均し作業を行っていた被災者が、歩行困難になるなど体調不良により病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での練炭コンロの使用・換気不十分・警報装置未設置・安全衛生教育不十分2014/02
一酸化炭素塗装工事業(建物の内外壁等の塗装)/中毒1名/一酸化炭素/戸建住宅室内で被災者がガソリン原動機を使用したコンプレッサーを使用し、塗装作業を行っていた。作業終了後、不調を訴え、救急搬送されて一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用                   作業標準不徹底・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/02
一酸化炭素金属加工機械製造業/中毒1名/一酸化炭素/金属加工機械製造工場において、組み立て中の機械内部でガス溶断機を使用してナットの焼き締め作業を行っていた被災者1名が、体調不良により病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2014/03
一酸化炭素その他の事業/中毒1名/一酸化炭素/被災者は、当該事業場の倉庫において、内燃機関式フォークリフト(プロパンガス仕様)を用いて、出荷前準備作業を行っていた。倉庫内に充満したフォークリフトの排気に含まれる一酸化炭素にばく露し、低酸素脳症と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・局所排気装置、全体換気装置未設置・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/04
一酸化炭素飲食店/中毒4名/一酸化炭素/被災者4名が調理、接客中、調理する過程で発生した煙が店舗内に充満し、体調不良で3名救急搬送、翌日1名が病院を受診し、一酸化炭素中毒と診断された。店舗内には換気扇が設置されていたが、故障により発生当日は稼動していなかった。代替措置として店舗入り口と階段口に業務用大型扇風機を設置し営業していたが、換気不足であった。/換気不十分・機器の定期点検、補修なし・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・警報装置の不設置・作業標準不徹底2014/09
一酸化炭素ビルメンテナンス業/中毒1名/一酸化炭素/清掃作業員の被災者は、高所作業車のバケットに乗り、高圧洗浄機を使用して、工場内部の壁、天井、梁等の水洗浄作業を行っていたところ、頭痛、めまい等の症状を起こした。高所作業車および高圧洗浄機は内燃機関を有するものであり、作業を行っていた工場には窓が9か所あり、その窓を開放して作業を行っていた。/局所排気装置、全体換気装置未設置・換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2014/10
一酸化炭素食料品製造業/中毒4名/一酸化炭素/弁当製造工場の炊飯室において、炊飯装置の点火後入室した被災者4名が、体調不良により病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。炊飯装置は燃料にプロパンガスを使用している。災害発生時、換気装置が稼働されていなかった。/換気不十分・警報装置未設置・安全衛生教育不十分2014/10
一酸化炭素鉄骨造りまたは鉄骨鉄筋若しくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業/中毒1名/一酸化炭素/バルコニー天井の吹付塗装作業を終了し内燃機関式コンプレッサーを止めたところ、気分が悪くなり気を失い倒れた。約1時間後発見され、病院で急性一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・作業標準不徹底・作業標準未作成2015/01
一酸化炭素機械器具製造業/中毒1名/一酸化炭素/溶接工場で、連続自動ろう付装置に供給するDXガスのすす除去に使用しているフィルターの交換作業を行うため、フィルター格納容器の蓋を開けてフィルターを交換しようとした際に、容器内部に滞留していたDXガスを吸い込み意識を失った。救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分・作業標準未作成・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/01
一酸化炭素公園管理事務所/中毒4名/一酸化炭素/ガラス温室内をエンジン式の高圧洗浄機で洗浄作業中、高圧洗浄機を操作していた被災者ほか、清掃、水まき作業等を行っていた3名が救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/01
一酸化炭素鉄道、軌道または索道による旅客または貨物の運送事業/死亡1名/一酸化炭素/被災者は、無人駅のプラットホームで午前5時より単独で除雪作業を行っていた。午前7時ごろ、プラットホームに隣接する小屋内において、出入口のシャッターを閉めたまま、除雪機(排気量337㎤)を暖気運転していたところ、小屋内に充満した一酸化炭素により、中毒を発症した。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・作業標準不徹底・安全衛生教育不十分2015/02
一酸化炭素清掃業/中毒2名/一酸化炭素/被災者2名は、ビル地下のトイレでエンジン付き高圧洗浄機を使用して洗浄作業を行ったところ、1名が意識を失い、1名は体がふらつく等の不調を訴え、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用2015/02
一酸化炭素木造の家屋の建築事業/中毒1名/一酸化炭素/木造建築工事現場屋内において、ガソリン式発電機を使用し内装工事を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・呼吸用保護具未着用2015/03
一酸化炭素その他の建築事業/中毒4名/一酸化炭素/地面を掘削して作った穴の内部で、コンクリートブロック型枠の部品に溜まった水が凍結しないよう、練炭を燃やしていたところ、穴の中で型枠組立作業を行っていた作業者4名が一酸化炭素中毒になった。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・一酸化炭素濃度測定未実施・危険有害性の認識不足2015/03
一酸化炭素鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築事業/中毒4名/一酸化炭素/工場建屋内の排水溝工事で、被災者5名がエンジン式のコンクリートカッターで排水溝の溝を切る作業中、気分が悪くなった。救急搬送され一酸化炭素中毒と診断された。当時、工事箇所をブルーシートで囲い養生し、機械換気装置1基にて排気していたが、設置箇所が発生源から離れていたため、空気が置換せず一酸化炭素濃度が高まった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/03
一酸化炭素卸売業・小売業/中毒2名/一酸化炭素/店舗内鮮魚売場の調理場で、被災者Aは、電磁調理器を用い天ぷらを調理中、鍋の天ぷら油が高温となり発火した。Aと一緒に消火活動を行ったBの両名が黒煙を吸い、病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/03
一酸化炭素その他の建築事業/中毒4名/一酸化炭素/休憩時間中に資材小屋内において、ガソリンエンジン式発電機の排気ガスで暖をとっていたところ、4名が気分が悪くなり、一酸化炭素中毒となった。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・安全衛生教育不十分2015/04
一酸化炭素食料品製造業/中毒6名/一酸化炭素/午前8時からパイ類を製造するラインで製造を開始したところ、午前9時頃作業者が体調不良を訴え、意識を失い倒れた。その後、同ラインの作業者が次々に体調不良を訴え、搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。換気扇を稼働しておらず、トンネルオーブン内に発生した一酸化炭素が成形室に流入していた。/設備の管理不足・危険有害性の認識不足・警報装置なし・安全衛生教育不十分2015/04
一酸化炭素既設建築物における建具の取付け、床張りその他内装工事業/中毒3名/一酸化炭素/店舗の天井の塗装工事中、発電機を建物外に置かず店舗内の扉近くに置き、開口部を2方向設け扇風機で発電機に向かって風を送っていた。気分が悪くなり、受診し一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・危険有害性の認識不足2015/06
一酸化炭素既設建築物工事業/中毒1名/一酸化炭素/飲食店舗内の冷凍機等設置工事現場において、被災者はコンクリートカッターで土間を切断する工事を行っていたところ、気分不良を訴えて休憩していたが、その後会話もできない状態となった。救急搬送され一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・呼吸用保護具未着用2015/09
一酸化炭素その他の建築事業/中毒5名/一酸化炭素/一般廃棄物処理施設にて、廃棄物の溶融化処理段階で副生する有害ガスを可燃ガスに改質し、施設内発電機の燃料として使用していた。被災者らは有害ガスを貯留するガスホルダー下室内の清掃作業を行ったところ、気分が悪くなり、病院搬送され一酸化炭素中毒と診断された。ガスホルダーのガス出口ノズルから一酸化炭素が室内に漏れ出したと考えられる。/作業標準不徹底・設備の管理不足・作業主任者の未選任・安全衛生教育不十分・危険有害性の認識不足2015/10
一酸化炭素その他の各種建設事業/中毒2名/一酸化炭素/工場内に足場で囲いを作り、粉じん飛散防止のためにシートで目張りしたエリア内で、作業者2名がエンジン式のロードカッターを30分間使用し退室した。その後、天井板の撤去を作業者4名が同エリア内で開始したところ、約40分後、3名が体調不良を訴え、うち2名が救急搬送された。一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・呼吸用保護具未着用・作業標準未作成・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/10
一酸化炭素工作物の解体、移動、取りはずしまたは撤去の事業/中毒2名/一酸化炭素/建物解体工事現場で、被災者らは、ガソリン式高圧洗浄機を使用して居室天井部分の断熱材をはがす作業を行っていた。洗浄機は隣接する廊下に設置し、排気ガスを外に排出していたが、作業現場を訪れた責任者が、倒れている被災者2名を発見し、病院にて一酸化炭素中毒と診断された。/換気が不十分な場所での内燃機関の使用・安全衛生教育不十分2015/11
一酸化炭素電気機械器具製造業/中毒1名/一酸化炭素/被災者は、換気扇の部品の吹付け塗装および乾燥設備を用いて塗装後の部品の乾燥作業を行っていたところ、頭痛、吐き気、めまいを感じ、病院で一酸化炭素中毒と診断された。当該乾燥設備は、熱源として都市ガス(13A)を使用し、燃焼装置の不調により不完全燃焼が起きていた。/設備の管理不十分・設備・機器の点検不足・警報装置なし・作業主任者の未選任・作業標準未作成・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/11
一酸化炭素地下に構築する各種タンクの建設事業/中毒1名/一酸化炭素/循環水ポンプ電動機のカップリングを取り外すため、被災者はガスバーナーで加熱する作業を行ったところ、意識を失った。その後、病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。カップリングの取付箇所は電動機のベース(袴状)で覆われており、下方は開放されているものの、半閉塞空間であるため、ガスバーナーの不完全燃焼により発生した一酸化炭素が充満していた。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/12
一酸化炭素機械装置の組立てまたはすえ付けの事業/中毒3名/一酸化炭素/製鉄所内の高炉で、高炉ガス(一酸化炭素約24%含む)を回収する配管の穴をふさぐ補修作業に使用する足場を組み立てている際、当該穴から高炉ガスの吹き出しを確認した。班長は製鉄所担当者に高炉ガスを止めるため配管を通さず大気に排出するよう依頼した。完了後大気拡散に切り替えた旨を確認し足場組立て作業を再開したところ、足場上でボルト締めを行っていた1名が意識を失い、足場下部で待機していた2名が体調不良を訴えた。救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/12
一酸化炭素輸送用機械器具製造業/中毒1名/一酸化炭素/稼働を停止していたキュポラの立ち上げ作業中、付属設備(熱風発生装置)により外気をキュポラ内に送風し、コークスを燃焼させていた。被災者は、キュポラの出さい口にコークスが詰まらないよう鉄の棒で除去していたところ、詰まった感じがしたため、出さい口に顔を近づけて作業を行ったところ、出さい口からの風を顔に受けて、気分が悪くなり、吐き気、頭痛の症状を発症した。救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分・呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2015/12
一酸化炭素その他の建築事業(3506)/中毒(休業)1名/一酸化炭素/作業者3名が屋内で発電機(内燃機関を有する機械)を電源に電動工具及び電動機械を使用して床材をはがす作業に従事中、発電機から生じた排気ガスを吸引して、めまい、立ちくらみなどの症状を訴えた。その後、3名はクリニックを受診したが、同クリニックでは対応できず、総合病院に救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分・危険有害性の認識不足・元方事業者から請負人への中毒防止措置の指導なし・作業標準未作成・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント不足2016/02
一酸化炭素機械器具製造業(5601)/中毒(休業)7名/一酸化炭素/工場内で、外部作業者が内燃機関を有するコンクリートカッターを使用し工場内床面の基礎補強工事を行っていたところ、その周辺で機械操作業務、金型加工業務を行っていた作業者計7名がコンクリートカッターの排気ガスを吸引し一酸化炭素中毒となった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・事業者間の調整不足・作業前の環境測定不実施・適切な呼吸用保護具未着用・作業標準未作成・安全衛生教育不十分2016/08
一酸化炭素橋りょう建設事業(3503)/中毒(休業)5名/一酸化炭素/高速道路の鋼桁の塗替塗装工事で、シートで囲われたつり足場内に負圧集塵機等の電源として使用する発電機を設置し、使用していたところ、作業者5名が震えなどの体調不調を訴えた。病院を受診し、一酸化炭素中毒と診断された。/換気不十分・適切な呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・作業開始前濃度測定せず・ガス検知警報装置未設置・管理監督不足・安全衛生教育不十分・作業標準未作成・リスクアセスメント不足2016/11
一酸化炭素鋳物業(5301)/中毒1名/一酸化炭素/作業者(溶解工)1名が事業場工場内の溶解炉制御室内で密閉状態で暖とりのため焚き木入りバケツを持ち込んで書類作成をしていたところ一酸化炭素中毒にかかった。/換気不十分・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分2016/12
一酸化炭素機械器具製造業(5601)/中毒1名/一酸化炭素/被災者は、製造中の天井クレーンのガーダーの内部において、下板と腹板の接合部分の溶接作業を行い、作業が終了したためガーダー内から出てきて同僚労働者に作業が終了したことを報告した直後に倒れた。その後、病院に搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。通風の不十分なガーダー内部で、炭酸ガスアーク溶接を行い、炭酸ガスの熱分解により発生した一酸化炭素にばく露したことが原因と考えられる。/換気不十分・危険有害性の認識不足・リスクアセスメント未実施2017/04
一酸化炭素道路の新設に関する建設事業及びこれに附帯して行われる事業(3201)/中毒7名/一酸化炭素/貫通、覆工済のトンネル内部、坑口から300~450 m付近において、路盤のコンクリート舗装作業を行っていた労働者及び事業主の計26名がコンクリート舗装用機械等の排ガスに含まれる一酸化炭素にばく露し、うち7名が体調不良を訴えて救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。/一酸化炭素濃度未測定・警報装置未設置・換気が不十分な場所での内燃機関の使用・適切な呼吸用保護具未着用・危険有害性の認識不足・安全衛生教育不十分・リスクアセスメント未実施2017/06
一酸化炭素木造、れんが造り、石造り、ブロック造り等の家屋の建設事業(3502)/中毒6名/一酸化炭素/床暖房を設置する作業により発生する粉じん飛散防止のため、保育施設の遊戯室内の床暖房設置場所を仮囲いした内部において、内燃機関を有するコンクリートカッター2台及びブレーカー1台によるコンクリート床スラブの切断、破砕作業を行っていたところ、被災者1名が倒れ、他の5名も体調不良を訴えた。現場では、粉じんを排出させるため、仮囲いの入口近くにポータブル送風機を排気用途で2台、扇風機2台を内部で稼動させていた。/換気不十分・適切な呼吸用保護具未着用・安全衛生教育不十分2017/08
一酸化炭素隧道の改修、復旧若しくは維持の事業又は推進工法による管の埋設の事業(3702)/中毒3名、中毒による溺死1名/一酸化炭素/導水トンネルの補修工事のため、トンネルの入り口から150 m付近の坑内で、ガソリンエンジンの発電機を使用し、トンネルの壁に電動ドリルで削孔する作業を行っていた作業者4名が坑内で倒れているのが発見された。補修工事中のトンネルの下部には水が流れている状態であった。作業者のうち1名は一酸化炭素中毒による溺水、他の3名は一酸化炭素中毒と診断された。/危険有害性の認識不足・設備の管理不足・換気不十分・安全衛生教育不十分2017/11
一酸化炭素その他の建築工事業/中毒1名(休業)/一酸化炭素/共同住宅新築現場において内壁の吹付塗装を行うに際し、開口部をビニール養生シートで閉塞した状態で、内部でエンジンコンプレッサーを使用していたため、コンプレッサーの排気ガスが作業場所内に充満し、当該箇所で作業を行っていた労働者が一酸化炭素中毒を発症した。作業者は、呼吸用保護具は使用していなかった。コンプレッサの排気口は出入口へ向けられていたものの、ホース等による延長措置は行われていなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント未実施・作業標準書・マニュアル未作成・安全衛生教育未実施・換気・排気装置未設置2017/01
一酸化炭素飲食店/頸髄損傷及び中毒1名 (休業)/一酸化炭素/被災者は、ろばた焼店のホール担当及び調理補助として客席及び厨房内で仕事をしていたが、材料を取りに行った倉庫内で倒れていた。七輪を使った炭火焼で発生したCOガスに、換気扇の効果が及ばないところで作業していた被災者がばく露したと推定される。/安全衛生教育未実施・換気・排気装置の稼働不足2017/01
一酸化炭素工作物の解体、移動、取りはずし又は撤去の事業/中毒1名(休業)/一酸化炭素/チェーンソーを使用し、木造2階建て一般家屋の脱衣室内で解体作業を行っていたところ、作業開始約40分後、頭痛がして足元がふらついたため、建物外で休憩したが回復せず、病院で受診したところ、一酸化炭素中毒と診断された。脱衣室の扉は内側に開く構造となっており、扉を開けると室内が狭くなってうまく作業が出来ないため、扉を閉めた状態でチェーンソーを使用していた。一酸化炭素には効果のない有機ガス用防毒マスクを着用していた。/適切な呼吸用保護具未着用・安全衛生教育未実施・換気・排気装置未設置・装置・設備の管理不足・点検不備・装置・設備の点検・管理体制不備・作業者の危険有害性認識不足・管理責任者等の危険有害性認識不足2017/02
一酸化炭素河川土木工事業/中毒3名(休業)/一酸化炭素/河川改修工事において、函渠内壁を作業員2名が内燃式発電機を電源とした携帯用グラインダを用い研磨していたところ、1名が軽度の気分不調を訴え、自ら作業現場を退出した。約1時間後、当該作業員が現場に戻ったところ、もう1名の作業員が意識不明で倒れているところを発見し、現場代理人とともに、現場外へ搬出し、緊急搬送した。その後、現場代理人及び搬出活動に加わった作業員も気分不調を訴えたため、病院で受診したところ、3名全員が一酸化炭素中毒との診断を受けた。本件災害の発生原因は、自然換気が不十分であった作業現場内で内燃式発電機を使用した結果、発電機より排気された一酸化炭素が現場内に充満し、当該ガスを吸気したことにより発症したものと推測される。作業員2名は、防じんマスクを着用しており、送気マスク及び一酸化炭素用防毒マスクの備付けはなかった。また、救出作業時、2名とも呼吸用保護具は着用していなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・換気不足・作業開始前の一酸化炭素濃度測定未実施2017/02
一酸化炭素金融業 農業組合/中毒1名(休業)/一酸化炭素/被災者は倉庫内において、1人でパレットに載せられた米袋(30kg/個)を米出庫のためフォークリフトにて移動作業を行っていた。4つ目のパレットを移動させていた際、パレットより米袋が崩れ落ちたため、被災者は、フォークリフトから降り、崩れた米袋を再びパレット上に積み直すため、米袋を掴んで引いた際、後方に転倒した。痛みで横になっていたところ、扉の閉められた倉庫内において内燃機(ガソリンエンジン)を有するフォークリフトより排出された一酸化炭素が充満し中毒症状となり意識を失ったものと推測される。なお、倉庫内には換気扇が設けられていたが稼働させていなかった。/作業標準書・マニュアルの不備・安全衛生教育未実施・換気・排気装置の未稼働・作業者の作業手順・指示等の不履行2017/02
一酸化炭素ビルの総合的な管理等の事業/中毒3名(休業)/一酸化炭素/マンション貯水槽の清掃作業を行うため、エンジン式ポンプ(内燃機関)1台、電動式ポンプ3台で水抜きした後、労働者1名が貯水槽内で清掃作業を行ったところ、頭痛等の症状を訴えたもの。その後、続けて清掃作業のために貯水槽に入った労働者1名、地下室(貯水槽につながる部屋)に出入りした労働者3名も同様に頭痛等を訴えた。被災労働者5名のうち2名は不休災害であるが、搬送先の病院で5名とも一酸化炭素中毒と診断された。排気設備として、エンジン式ポンプの隣横に排風機が置かれていたが、ダクトの長さが十分でなく、排気口が直接屋外に通じていなかった。また、エンジンの排気口と排風機の吸気口との間も50cm以上空いていた。一酸化炭素中毒対策のための防毒マスクは用意されておらず、着用していなかった。/適切な呼吸用保護具未設置、未着用・リスクアセスメント未実施・安全衛生教育未実施・換気不足・装置・設備の管理不足・点検不備・検知・警報装置未設置・検知・警報装置の管理不足・点検不備・作業者の危険有害性認識不足・管理責任者等の指示内容の検討不足、危険有害性認識不足・作業開始前・作業中の一酸化炭素濃度測定未実施2017/07
一酸化炭素金属精錬業/中毒1名(休業)/一酸化炭素/被災者は高炉の熱風炉において、熱風炉休風後の立ち上げのため、高炉ガス(Bガス)を熱風炉に通風させる作業中、本管の熱風炉水封弁のダクト・フランジから漏洩した高炉ガスを吸入し、一酸化炭素中毒となり、意識を失ったものである。ダクトフランジの遮蔽が不完全で、蓋とフランジの間に隙間が生じていた。被災者はサイズが小さなダクト・フランジの遮蔽は経験していたが、本管の大型フランジの遮蔽については単独での作業経験はなかった。防毒マスク等の呼吸用保護具は備付けられていたが、被災者は着用していなかった。/適切な呼吸用保護具未着用・リスクアセスメント不足・安全衛生教育未実施・装置・設備の管理不足・点検不備・作業者の作業手順・指示等の不履行2017/06
一酸化炭素隧道の改修、復旧もしくは維持の事業又は推進工法による管の埋設の事業/中毒3名(死亡1名、休業2名)/一酸化炭素/水力発電所の導水路(コンクリート製。以下、「暗渠」という。)の補修作業に伴い、労働者3名が原動機付高圧水洗浄機により、暗渠内部において内壁の洗浄作業を行った。原動機の発する一酸化炭素(CO)により暗渠内のCO濃度が上昇したことから、1名がCO中毒により意識を消失し、他の2名もCO中毒症状を呈した。3名は救助及び病院に搬送されたが、意識消失の1名はその後死亡し、他2名は1週間程度の入院加療が必要となった。暗渠内の換気は不十分であり、被災者らは呼吸用保護具等は使用していなかった。/安全衛生教育未実施・換気不足・作業者の作業手順・指示等の不履行・作業開始前・作業中の一酸化炭素濃度測定未実施2017/10
一酸化炭素動物の飼育若しくは畜産の事業又は養蚕の事業/中毒4名(休業)/一酸化炭素/鶏舎内のエレベーター巻上機が故障したため、修理業者1名が昇降路天井梁に吊り下げられている巻上機の取り換え工事を4名の養鶏工と行っていた。修理業者1名と養鶏工4名がエレベーター搬器の天板上に上り、巻上機を搬器に乗せ当該搬器を作業位置まで上げ、4名の養鶏工は搬器天板上で待機し、修理業者が新しい巻上機を仮止めするための金具を昇降路天井梁に取り付けるため原動機付アーク溶接機により溶接作業を行った後、巻上機の配線作業を行っていたところ、原動機から発生した一酸化炭素によりエレベーター搬器天板上にいた5名が一酸化炭素中毒症状を呈したもの。/換気・排気装置未設置・関係者間の連携・連絡体制不備・作業者の危険有害性認識不足・管理責任者等の指示内容の検討不足2017/10
一酸化炭素隧道の改修、復旧もしくは維持の事業又は推進工法による管の埋設の事業/中毒3名(休業)/一酸化炭素/トンネル本坑へ出入りするための作業用トンネル(作業横坑)内において、本坑と作業横坑の接続部を閉鎖する作業中、被災者3名が型枠に鉄筋を補強するため、アーク溶接を行っていたところ、体調に異変を感じてそのまま意識を失った。被災者らは現場巡視中の元請担当者のよって発見され、その後緊急搬送された。作業坑内では、ガソリンエンジン発電機兼用溶接機2台の内燃機関が稼動していた。3名のうち2名は溶接用保護メガネ、防じんマスクを着用していたが、3名とも一酸化炭素用の防毒マスクは用意していなかった。103m離れた作業横坑の始点(入り口)以外に通気口はなく、換気設備もなかった。なお、リスクアセスメントの手法を用いて、作業手順書をもとに安全教育を行っていたが、一酸化炭素中毒に関しての危険性又は有害性について検討がなされていなかった。/適切な呼吸用保護具未設置、未着用・リスクアセスメント不足・作業標準書・マニュアルの不備・安全衛生教育不足・換気・排気装置未設置・関係者間の連携・連絡体制不備・作業者の危険有害性認識不足、作業手順・指示等の不履行・管理責任者等の危険有害性認識不足・作業開始前の一酸化炭素濃度測定未実施2017/10

なお厚生労働省の「職場の安全サイト」では、「死亡災害や重大災害などの事例について、発生状況や発生原因そして対策をイラスト付きで紹介」されています。

ただし、(労災)事例がすべて網羅されているわけではないことに注意する必要があります。

以上の検索によっても必要な情報がみつからないときは、以下のフォームより当センターへ相談してみてください。電話(06-6476-8220)でも受け付けています。

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