震災救護活動で石綿ばく露/中皮腫発症の警官に公務災害認定<兵庫>

1995年の阪神淡路大震災後に、 大きく被災した地区の長田署に約1ヶ月間派遣されて昼夜交代作業で石綿にばく露したとみられる元警察官が2014年に中皮腫を発症し死亡した事案について、 地公災基金兵庫支部が公務災害として認定したことを神戸新聞が報じた(新聞記事参照)。
地公災基金本部は、これまで石綿被害による警官の公災認定について明らかにしておらず、 公になるのは今回が初めてとみられる。
明石市職員の中皮腫については地公災基金は公務外と しており、 すでに公務外認定取り消しを求めた裁判が提訴されている。 警官の認定はしごく当然であり、ここにきて改めて地公災基金の公務上外認定の不合理性を示すこととなったといえるだろう。
震災石綿禍の問題とともに中皮腫等の公務上外判断のあり方そのものの問題もいっそうクローズアップさせることになった。
4月29日にはひょうご労働安全衛生センターが震災アスベスト健康被害ホットラインを実施した。
『関西労災職業病』2018年5月(488号)