韓国の労災・安全衛生ニュース(2005年1月~2018年12月)一覧

関西労災職業病に2005年1月から現在まで「韓国の労災・安全衛生ニュース」を掲載してきています。これは本センター事務局の中村猛氏が韓国メディアから作成してきたものです。
2019年1月からの分については、関西労災職業病の連載分を含めたより多くのニュースを全国安全センターサイトで提供しているところですが、2018年12月までの分についてはバックナンバーPDFを参照ということで対応していました。

このページでは、「2018年12月までの分についてはバックナンバーPDFを参照」の部分についてテキスト化して一覧表にしました。ごく簡易な検索が可能です。

記事日付タイトル内容出典
2005/01/04都市鉄道機関士の恐慌障害に労災一部認定/労組「不承認3人納得できない」・・・・ 公団「業務連関性が証明できない」恐慌障害と適応障害などで苦しんでいるソウル都市鉄道労組乗務本部機関士7人が、去年11月に勤労福祉公団に申請していた労災療養申請の結果、4人が承認された 。これについて労組は3人が承認されなかったことは納得できないとして、勤労福祉公団東部支社で占拠籠城をするなど反撥している 。
先月31日、勤労福祉公団はソウル都市鉄道公社の機関士である金某さんなど7人が申請していた労災療養申請に対する審査を行った結果、金さんを含めて4人に対して死傷事故など業務による発病を認定した 。一方李某さんなど3人に対しては、業務によって発生した精神疾患という点を認めることができないとした 。
これに対し都市鉄道公社労組乗務本部の10人余りが公団のパン・ヨンソク理事長との面談と、3人に対する不承認理由公開などを要求し、3日から公団東部支社で占拠籠城を始めた 。
チョン・フンジュン労組乗務本部長は「去年4人が恐慌障害などよる職業病を認められたのに続いて、今回一度に4人が認められたことは注目に値するが、3人が認められなかったのは納得できない」と話し 、チョン本部長は「公団は今回労災認定を受けた4人は死傷事故を直接経験し、他の者は死傷事故の経験がないという理由で否認定にしたと話しているが、去年職業病と認められた4人の場合、いずれも死傷事故の経験がない」と主張した 。チョン本部長は「死傷事故の経験がないとしても労災の承認をしないのは、地下での1人乗務による孤立感から出てくる作業環境など、実質的な疾患要因を無視するもの」と話した 。
これについて公団関係者は「承認を受けた4人の場合、死傷事故を経験したという点が決定的に作用したが、それだけで承認の可否を決めたのではない」と言い、「諮問医師協議会の診断の結果、残り3人は業務による疾患という証拠を確認できなかった」と説明した 。
一方、都市鉄道労組は、去年の自主診断の結果、84人に対する恐慌障害などの精神疾患の判定を受け、今年に公社レベルで機関士全員に対する健康検診を控えている 。
キム・ハクテ記者 毎日労働ニュース
2005/01/077年ぶりに記憶を取り戻して「療養給付」/業務上災害で退職した60代男性、年金通知を見て会社を確認業務上の災害にあった後、記憶力と知能が減退して自分が通った会社の名前さえ忘れた人が、7年ぶりに会社の名前が分かるようになって、少し遅れたが療養給付を受けるようになった 。
衣類製造業者であるS社で働いていた林某(61)さんが倒れたのは1995年8月 。中国の現地合作生産工場で不良品問題で担当者とけんかをし、興奮したあげく倒れた彼は、当時10日間中国の脳血栓専門病院で入院治療を受けた後に国内に後送された 。
しかし既に会社の名前や担当業務を区分することができない位に記憶力と知能が減退した状態で、会社からも退社させられた 。続けた病院治療と療養生活でも病状はよくならず、1999年からは車椅子に頼って通院治療しなければならない状況まで至った 。そんな林さんが勤労福祉公団に療養申請を出すことができるようになったのは2002年6月 。事故が起こってから7年余りも経っていた 。国民年金管理公団から「年金を受領しなさい」と言う通知を受けて、林さんは自分がS社で働いていたという事実が分かるようになったのだ 。
しかし勤労福祉公団は「業務上の因果関係を認める根拠がなく、産災保険給与を請求することができる消滅時效3年が既に過ぎた」として療養給付の支給を拒否した 。
ソウル行政法院行政3単独イ・ヒョドゥ判事が7日、林さんが勤労福祉公団を相手に出した療養不承認処分取り消し訴訟で原告勝訴判決を出したことが明らかになった 。裁判部は判決文で「業務上災害による疾病が続いている場合、療養給与を申請した日から逆算して3年以内の部分と、これから発生する部分に対する療養給付請求権は、消滅時效の進行が中断される」とし「林さんが療養給与を申請した2002年6月から逆算して3年以内である1999年6月以後の治療費に対する療養給付を支給しなければならない」とした 。
ハンギョレ新聞
2005/01/14外国人労働者、無防備なまま有害物質に中毒タイ人の女性労働者の他に安山市パンウォル工業団地にあるLCD部品メーカーのS社の中国人労働者6人も、2002年6月、集団で同病気の症状を訴えた 。今回、多発性神経障害になったタイ人労働者は、1人を除いて皆不法滞在者で、中国人の労働者も不法滞在中だった 。過去には、1999年タイヤの労働者1人と、2002年に京畿道富川市 (キョンギド・プチョンシ) D化学の労働者1人などが、ノマルへキサン中毒で韓国産業安全公団に報告されていたがいずれも韓国人だった 。労働部は事業主が不法滞在者の雇用を隠すために、検診を避けたのか、労働者自らが検診を拒否したのかについて調べている 。また、昨年12月、タイに帰国した3人の労働者を韓国に呼び寄せて、治療を受けさせることにした 。 東亜日報
2005/01/20「足萎え病」集団発生事件/「ノマルヘキサン」が問題ではない/労働部、縮小終決の兆し・・・・ 「移住労働者・制度改善の契機に」一名「足萎え病」と呼ばれる「ノマルヘキサンによる多発性神経症」 。京畿華城の(株)トンファデジタルで働いていたタイ国人労働者8人に集団発病し、社会問題として浮上した病気だ 。問題はこれが偶然に発生した事態ではなく、既に問題点が指摘され、予告された「人災」という点で衝撃を与えている 。
昨年初め、産業安全公団が実施した研究委託結果によると、外国人労働者を雇った事業場が健康検診を実施する割合は45.6%で、半分にも及んでいないことが分かった 。また一般健康検診と特殊健康検診を一緒に実施したと応えた事業場は、全体の27%に過ぎなかった 。特殊健康検診は120種の有害物質を使う事業場に、6ヶ月~2年単位で実施するように義務付けられている 。
今回の事態の震源地である(株)トンファデジタル (52人の内に外国人が13人)は、6ヶ月単位で実施された作業環境測定で、ノマルヘキサンの露出が基準値(50PPM) より高いという指摘を受けたにも拘わらず、延是正措置を取らなかったことが分かった 。タン・ビョンホ議員室のパク・ミョンへ補佐官はこれについて、「去年4月の作業環境測定でノマルヘキサンが基準値を超過したが、11月の再測定では他の溶剤に取り替えたために減少したという労働部の報告に照らして見ると、労働部と会社側の対応は偽装されたものであった」ことを明らかにした 。
労働部は事故が起こった後になって、この会社の事業主ソン・ジェガンさんを拘束し、全国367ヵ所のノマルヘキサンを使用する事業場を特別点検するという方針を明らかにするなど、恐れおののいている 。
金属産業連盟のパク・セミン産業安全局長はこれについて、「今回の事態に対する迅速な動きは、この間に発生した産業安全上の重大災害でも見られなかった異例的措置」と言い、「事態に早く結末をつけて、移住労働者問題全般に拡大するのを防ごうとする意図が見える」と説明した 。パク局長は同時に「特に問題の核心を『ノマルヘキサンという物質による産業災害』に縮小しようとする意図も覗き見える」と付け加えた 。
労働部は忙しく動いているが、事態解決はそんなに簡単ではないという指摘もある 。民主労総のキム・ヒョク非正規事業局長は「外国人労働者は大部分が不法滞留者の身分で、それが見つかるのが心配で健康検診を受けないケースが多く」、「たとえ産業災害と認められて治療を受けても、強制出国につながるという恐怖に震えているのが、彼(彼女) らの現在の状況」と話した 。
一方産業安全制度上の盲点も指摘されている 。韓国労働安全保健研究所のキム・イナ研究企画室長は「作業環境測定が検査場所に局限され、その結果に曖昧な側面がある」、「今回問題になったノマルヘキサンだけでなく、似た性質のベンゼンなど有機溶剤全般に対する広報と教育も急がれる」と主張した 。キム室長は更に「産業安全勤労監督官400人程度で全国を管理しているので、5年周期でノマルヘキサンなどに対する点検をしているのが実情」と言い、「367ヵ所の事業場2600名ほどを対象に慌ただしく特別点検を実施すると言うのも縮小された感じ」であることを明らかにした 。
労働健康連帯のチョン・スギョン事務局長はこれに関して、「管理監督を疎かにした責任を問う意味で労働部長官などを告訴・告発することも検討して見よう」と言い、「該当地域に特別勤労監督をしてでも実体を調査し、その結果で責任を問うことができるように追求しなければならない」と話した 。
この際に、外国人労働者を単に不足している労働力を補ってくれる労働力としてしか見ない政府の政策哲学を正さなければならないという声も高い 。平等労組移住労働者支部のアヌワール支部長は「健康権も重要だが、われわれには労働権が優先するから、早く合法化されれば良いと思う」と言う見解を明らかにした 。
<ノマルヘキサンってどんな物質?> 臭いを嗅いだ瞬間に、既に許容値の2倍。「時には指が抜けるのではないかと思うこともあり、足先と足裏は鎚で殴るように痛く、涙で夜を明かすこともあります。」 指先と足先の力が抜けて、手足が麻痺する症状を起こす多発性神経障害(一名「足萎え病」) の原因有害物質であるノマルヘクサン (n-hexane) 。
130ppmになると臭いが出るが、これは8時間露出許容基準である50ppmより遙かに高い 。すなわち作業者が臭いを嗅いだその瞬間、鼻の位置でのヘキサン濃度は許容値の2倍を越すことになる 。こうした特性のため多くの事業場ではノマルヘキサンをあまりも簡単に扱う場合が多い 。相当程度になっても臭いがせず、警戒心を持つことができないからだ 。
ノマルヘキサンは体内に入れば2.5ヘキサンディオン (2.5-hexanedione) という物質に変わり、この代謝物質のために末梢神経毒性が現われる 。一旦、両足先に症状が徐々に現われて徐々に上の方に進行する 。足先から神経が徐々に死んで行く感じを与えるというものだ 。感覚神経も侵すが運動神経への侵犯がより激しいため、初期症状では歩く時に足首から力が抜けて、足萎えに罹ると言った表現が適切だ 。進行するに従って、こむらを経って大腿部に麻痺症状が及び、ひどい場合は腕も麻痺して四肢麻痺が発生することもある 。時には脳神経を侵して顔面の感覚が麻痺したり、視神経障害が現われたりする 。ひどい中毒で上部運動神経源を侵すこともあるが、初めは下部運動神経源の症状を示し、ちゃんと現われなかったのに恢復期に中風による麻痺症状によく似て出てくる 。鉛や水銀中毒のようなものは神経病症として初期症状は似ているが、末梢神経病症による足萎え病の元凶であるノマルヘキサンとは少し違う 。
民主労総機関紙「労働と世界」2005年1月20日第322号
2005/03/14作業場が快適でも過労の累積による死亡は業務上災害作業場の環境が快適でも、身体的に虚弱な労働者が交代、延長勤務によって疲労が累積し、急に発病して死亡すれば業務上災害に該当するという判決が出た。 ソウル高等法院特別11部は14日、産業用電子基板感光性フィルムを作る職場に出勤するアパートのエレベーター内で倒れ、心筋梗塞で死亡した労働者の遺族が、「死亡原因と業務の間に因果関係がある」として勤労福祉公団蔚山支社が出した遺族手当及び葬祭料不支給処分の取り消しを求めた訴訟で、原審どおり原告勝訴の判決を行ったことを明らかにした。 裁判部は「担当した業務は肉体的にきついものではなく作業環境が快適であったとしても、勤務上常時十分な休息を取ることができず、慢性的な過労に苦しんでいたという点が認められる」。「死亡は業務と因果関係がある業務上災害にあたる」とした。 裁判部は「5日周期で休日なく行われる1日3交代勤務は、人間の生体リズムに逆行し、無塵服とマスクを着用することも身体に負担を与える可能性を排除することができない」と付け加えた。 高血圧が進んで心臓と肺機能が弱かったユ氏は、一月に一日の割で休む以外は、毎日のように交代、延長勤務を行い、2002年2月に出勤途中に亡くなったが、勤労福祉管理公団は「医学的、客観的証拠がない」として業務上災害とは認めなかった。インターネット・ハンギョレ
2005/03/20会食で酔っぱらい、帰り道を忘れて遭った事故も業務上災害通常の通勤経路を成り逸脱した地点で事故にあって死亡しても、会食で酒を飲んだ後に道に迷ったために起きた事故であれば、業務上災害と認めなければならないという判決が出た。 ソウル行政裁判所行政5部は20日、酔っ払った状態で会食の席を出て帰宅しようとしたが、途中バスに間違って乗ったために道に迷い、さまよっている内に貨物列車に轢かれて死んだキム某氏の夫人であるカン某さんが、公務員年金管理公団を相手に出した遺族補償手当不支給処分取り消し訴訟で、原告勝訴の判決を行った。 裁判部は判決文で「原告の夫は通常の業務遂行の一環としての会食に参加した後に事故にあったもので、帰途を逸脱するようになったのも故意ではなく、泥酔による判断の間違いであるから、キム氏は公務上死亡したものと見なす」とした。 産業資源部の公務員だったキム氏は、2003年12月、全羅北道益山のある食堂で行われた会食に参加したが、酔っ払った状態でバスに間違って乗り、金堤市で下車した後に道に迷い、さまよって近くの鉄道の線路で貨物列車に轢かれて亡くなった。 夫人のカンさんは去年7月、公務員年金管理公団が、「キム氏は通常の帰路ではない所で死んだので、公務上災害には該当しない」として、遺族補償金を支給しないとしたため訴訟を起こしていた。ソウル行政裁判所(判決)
2005/04/06「労災の後遺症による自殺も業務上災害と見なせれば」:ソウル行政法院判決ソウル行政法院行政5部(裁判長、金チャンソク)は、業務上災害で治療を受ける痛みと鬱病を乗り越えることができず自ら命を絶った宋某氏の遺族が、勤労福祉公団を相手に出した遺族給付不支給処分取消訴訟で、原告勝訴判決を行ったと5日明らかにした。 裁判部は判決文で「宋氏が脳梗塞で3年近く療養したが、これ以上回復を期待することができず、痛症などの後遺症で精神障害の現象を示していた点が認められ」、「業務上の災害のため正常な抑制力が劣った状態で自ら命を絶ったもので、宋氏の死も業務上災害と見られる」とした。 1995年に脳梗塞の判定を受けた宋氏は治療が不可能になって3年後に療養を中断し、2002年1月にアスピリンを多量に服用して亡くなった。これについて勤労福祉公団は、業務上災害である脳梗塞と宋氏が自ら命を絶った事実は互いに関連がないとして遺族給付の支給を拒否した。ハンギョレ新聞ソク・ジンファン記者
2005/04/10労災後の後遺症も業務上災害ソウル行政法院行政14部(裁判長シン・ドンスン)は建築工事現場の地下で作業をしていて崩れ落ちてきた土砂に足首が埋まる事故にあった裵(ペ)某(58)氏が、「事故の後で鬱病・睡眠障害など『外傷後ストレス症候群』に苦しむようになったのは業務上災害」として、勤労福祉公団を相手にしていた療養不承認処分取消訴訟で、原告勝訴判決を行ったと10日明らかにした。 裁判部は判決文で、「外傷後ストレス症候群は事故にあった当事者が恐ろしさと恐怖感をどれくらい深刻に感じたかどうかによって発生の可能性が変わる」とし、「裵某氏が事故当時、瞬間的に生命の脅威を感じたことがあり、その後に睡眠障害と言欲喪失などの症状が現われたのは、事故による衝撃のためである」とした。 裵某氏は2003年3月、京畿道の商店街の新築工事現場で働いていて、突然土砂が崩れ落ち、足首が土砂に埋まるという事故に遭ったが30分後に119救急隊の助けによって救われた。裵某氏は翌年2月、勤労福祉公団に外傷後ストレス症候群による療養申請を行ったが、「業務との関連性がない」と言う理由で拒否されたため訴訟を提起していた。ハンギョレ新聞
2005/04/12運動して死んでも、会社の中なら業務上災害ソウル行政法院行政14部(裁判長・シン・ドンスン)は12日、会社の中の卓球場で運動していて急に倒れて亡くなったユン某氏の遺族が「業務上災害に該当するので遺族補償金を支給せよ」と、勤労福祉公団を相手に出した訴訟で原告勝訴判決を出した。 裁判部は判決文で、「甲状腺、心臓疾患を病んでいたユン氏が、連続した延長勤務によって身心が疲れている状態で卓球をしたために病気が急に悪化し、心臓機能に問題が起こって死んだものと見られる」とし、「休憩時間に勤務場所に設置された運動施設を利用したことも、業務遂行に必要な活動であるため、卓球競技中に起こった事故であっても業務上災害にあたる」ことを明らかにした。 建設資材会社の生産部長として働いたユン氏は2002年2月、遅番をするために夕食を終え、会社の工場中に設置された卓球場で同僚と卓球競技をしていたが、急に意識を失って倒れて亡くなった。事故の後に出された健康診断書によると甲状腺中毒症と左心室肥大症であるという診断を受けていた。インターネット・ハンギョレ
2005/05/19塵肺症の坑夫、胃癌・肺炎で死亡しても労災認定肺機能の低下で身体及び免疫機能が低下した塵肺症患者が、胃癌と肺炎で死亡した場合も業務上災害と見なければならないという判決が出た。 ソウル高裁特別4部(キム・ヌンファン部長判事)は19日、数年間塵肺症を病んでいて胃癌にかかり、闘病中に肺炎まで重なって亡くなった、前職が鉱夫だったホ某氏の遺族が、勤労福祉公団を相手に出した遺族補償金及び葬儀費不支給処分取り消し訴訟で、原審を破棄して原告勝訴判決を行ったことを明らかにした。 裁判部は判決文で「塵肺症は胃癌と肺炎の直接的原因にはならないが、ホ某氏がこの疾患を長年の間病むことで全身が衰え、免疫体系が悪くなったもので、死亡と相当な因果関係がある。」とした。 裁判部は「塵肺症患者はストレスと薬物治療などで胃潰瘍が発生する可能性が高く、胃潰瘍は胃癌に転移することがあるという医学会報告があり」、「塵肺症による『慢性閉鎖性疾患』は、肺炎の死亡率を増加させることもある」と付け加えた。 1960年から12年間鉱夫として働いたホ某氏は1995年から塵肺症を病み、2002年には胃癌にかかって抗癌治療と胃切除手術を受けて闘病中で、同年末には肺炎まで重なって死亡した。インターネット・ハンギョレ
2005/05/26職員の同意のない団体保険加入は無効ソウル中央地方法院民事合議30部は26日、カード会社に勤め過労死した金某さんの遺族が、「会社が職員の同意を得ずに団体保険に入っていたが、契約は有効なので保険金を支給しなければならない」と、会社を相手に出した保険金請求訴訟で、原告敗訴の判決を行った。裁判部は判決文で「O社は保険会社から貸付けを受けるため、職員名義で各種保険に形式的に加入してきた」が、「職員の書面による同意なしに締結された契約自体が無効で、従って会社が実際に金某氏の保険金を代わりに受け取る権利もない」とした。ハンギョレ新聞
2005/06/01労働災害で労働者が一日に8名ずつ死亡労働部は昨年安全事故と疾病によって業務上死亡した労働者が全部で2千825人、一日平均8名ずつであったと明らかにした。 うち事故による業務上死亡者は全部で1千537人だった。業種別には建設業が660人、製造業が386人、運輸倉庫通信業が116人、鉱業が41人、電気ガス水道が3人、その他産業が331人などで、建設と製造業が全体の68%を占めた。 労働部は業務上疾病・事故による死者数が、毎年増加傾向にあるため、来年までに死亡者を年間1千300人未満にまで低めるための関連対策を推進する。特に安全保護措置の不備による死亡の場合は、事業主への処罰を現行の「5年以下の懲役または5千万ウォン以下罰金」から「10年以下の懲役または5億ウォン以下の罰金」に大幅に上方調整することにした。 また死亡事故が多発する10大作業別に詳細な安全対策を用意し、集中管理する一方、危険作業5種を産業安全保健委員会などで労使が共同で選定し、予防活動をする「5大安全作業(High-Five)運動」を全国的に展開する計画である。連合ニュース/ハンギョレ新聞
2005/06/02公共交通のない夜明け、マイカー事故に労災認定夜明けの勤務のためマイカーを利用するしかない労働者が、出勤途中に事故にあえば業務上災害と認められるという判決が出た。ソウル行政法院行政5部は2日、夜明けに野菜の競売のために職場である農産物共販場にマイカーで出勤していて事故で亡くなった競売人・李某氏の妻が、勤労福祉公団を相手に出した遺族補償金及び葬儀費不支給処分取消し請求訴訟で、原告勝訴判決を出したことを明らかにした。 裁判部は判決文で「夜明けの勤務時間に合わせて出勤する李氏の場合、公共交通手段がなくマイカー出勤が避けられなかったという点で業務と密接な『内的関連性』があるので、李氏の出勤途中の交通事故は業務上災害にあたる」とした。連合ニュース/ハンギョレ新聞
2005/07/05業務上災害承認機関「第三の機関」で/タン・ビョンホ議員「産業災害補償保険法改正案」を用意・・・災害認定方式も大幅変更民主労働党のタン・ビョンホ議員が民主労総、労働健康連帯と一緒に△業務上災害認定方式の転換及び評価機関の独立性確保 △先保障・後評価 △リハビリ手当新設などを骨子とした「産業災害補償保険法改正案」を準備した。
業務上災害認定方式の転換 改正案の大きな特徴を挙げると、既存の業務上災害認定方式と災害承認機関が変更されるという点である。現在は業務上災害として認められるためには「業務遂行性」と「業務起因性」という二つの段階を通過しなければならない。勤労福祉公団は産業災害補償保険法施行規則の基準を根拠に、業務と災害の間の因果関係を判断している。裁判所は公団の規定に縛られず、概ね業務と災害の間に「相当な因果関係」がなければならないという立場を示している。タン・ビョンホ議員室は「労働者が受けた災害が業務と無関係ではないものと推測される場合でも、被災労働者がその因果関係を立証できない場合には業務上災害として認められない」。「産業災害保険の社会保険的性格を考えれば、このように厳格な因果関係を要求して、その立証を被災労働者に負担させることは問題」と指摘した。
このような流れで改正案には、医師などが産業災害分類基準表によって業務上災害の可否を判断することとした。この基準表に符合する場合「反証」がない以上、一応業務上災害として扱うようにした。
しかし医師などの判断が最終手続きではなく、最後の判断は公団とは独立した第三の機関である「産業災害補償保険審査評価院」(新設)が行うように法案では明示した。すなわち公団は医師などや被災労働者から療養給与申請書の提出を受けた後、7日以内に審査評価院に療養または療養延期の可否決定を要請しなければならず、その要請を受けた審査評価院は20日以内に判断しなければならない。したがって実質的な災害承認機関が勤労福祉公団から審査評価院に変わることになる。タン・ビョンホ議員室は「このように第三の独立した機関に業務上災害かどうかの決定権を付与したのは、保険基金を運用して執行する公団が業務上災害の可否を決める場合、財政状況など外部的要因を考慮しながら業務上災害の可否の範囲を決められる、という憂慮を断つため」とし、「公団が業務上災害の可否を決定する権限を放棄し、労働者に対するサービスを提供する業務に力を注ぐことは、長期的な観点で見れば公団の発展にも役立つ」と話した。
「先保証・後評価」に変更 改正案では医師などが業務上災害と判断すれば、直ちに労働者が療養給付の保障を受けるようにした。勿論「先保証」が行われる場合、後で業務上災害ではないことが判明すれば精算関係が複雑になるのではないかというおそれも提起される。これに対してタン・ビョンホ議員室は「医師の分類を前提にするから、後で判定が変更される場合もあまり多くないだろうし、先保証対象が療養給付に限定されれば金額も多くなく、業務上災害が疑われる状況で最小限の治療を受けるのに困難がないようにすることが、産業災害保険の主旨に符合する点など便益ははるかに大きい」と説明した。
これと共に改正案には現行保険給与に含まれない「リハビリ給付」を新設した。リハビリ給付は療養中に治療の一環として行われる「医療リハビリ」と区分される。純然としたリハビリ自体の目的に使われることを意味し、△職業リハビリ△社会リハビリ△心理リハビリに区分した。タン議員室は「産業災害保険の究極的な目的は被災労働者を社会と職場に復帰させるものであるとすれば、職業リハビリと社会心理リハビリの重要性は極めて大きい」と「リハビリ給付が被災労働者たちに大いに役立つもの」と期待した。
産業災害補償保険制度の本質的な枠組みを変えることを主要な内容にするタン・ビョンホ議員の改正案が、国会でどのように論議が進められるか、その帰趨が注目される。
毎日労働ニュース キム・ソヨン記者
2005/07/20「今日労災死亡者 ○○人発生」労働部産業安全公団、20日からインターネットで/労災死亡現況をリアルタイムに提供「7月20日、昼12時現在、全国の産業現場で死亡災害○○人発生」これからインターネットを通じて全国の産業現場で発生する労災死亡者の現況をリアルタイムに一目でで見られるようになる。労働部と産業安全公団によると、20日から「死亡災害予防インターネット・ホームページ」(www.kosha.net/highfive)を開設し、全国の産業現場で発生する一日の死亡災害現況と重大災害速報を提供する。
日々死亡災害現況は、労働部が全国46ヵ所の地方官署に報告される死亡災害事件を本部に集約してインターネットで毎日公開するもので、日々の現況と今年の累積状況、前年同期比較状況などを一緒に掲示する。また重大災害速報は、その日に発生した重大災害事件を速報で知らせるもので、より詳しく事故の内容が分かる。ホームページにはこれ以外にも△製造業と建設業など死亡災害10大多発作業の技術資料提供△業種別重大災害事例△死亡災害予防Q&A、などが用意されている。
この他にも、労働部はこれからは交通事故の電光板のように、屋外大型電光板を使って一日の死亡災害現況も知らせる計画である。
一方、去年の労働災害者数は2825人で、前年度の2923人より減ったが、労災死亡者数は1537人で、前年度の1533人より増加するなど一向に労災死亡者数は減っていない。
毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2005/10/28事業主の捺印がなくても労災申請可能これから労働者が労災療養申請をする時、事業主の捺印を受けなくても申請することができるという「文言」が申請書に記載される。労働部は民主労働党・段炳浩議員の「事業主の捺印を廃止する意向」を問う質問に、このような内容の回答を行った。 段炳浩議員は先の国政監査で「多くの労働者が療養申込書に事業主が捺印しなければ労災申請ができないことを知っているし、使用者もこのために労災申請を妨害している」として、「事業主捺印をなくすように」労働部に要求した。 実際、労働現場では労災療養を申請する時、被災労働者が「事業主捺印」を受けなければならないという負担で、または初めから「事業主捺印」を受けられないのが分かっていて、労災申請ができない事例が多いと指摘した。 このような現実から段炳浩議員は「事業主捺印廃止」を要求した。しかし労働部と勤労福祉公団は「廃止は不可」という立場を明らかにした。労働部は回答で「療養申請の時、事業主の確認を受ける理由は、災害発生に関する事実の立証と資料の提出などに際して、事業主が協力することで業務上災害の可否を速やかに判断するため」とし、「事業主捺印をすぐに廃止すれば、却って業務上災害の可否判断に長い時間がかかり、被災勤労者が迅速に補償受けられなくなる」と主張した。 これに対して段炳浩議員は「今すぐなくすのが困難であれば、療養申請書に事業主が捺印を拒否する場合、その事由を添付して提出できるようにし、事業主は捺印に協力しなければならない義務があるという文言を記載するように」に要求すると、これに対して労働部が「可能だ」という回答をしたもの。 労働部は 「まず労働部・公団のホームページに、事業主が捺印を拒否する場合、その事由を添付して療養申請書を提出すれば、労災申請が可能だという文言を明示して登載する」。「療養申請書に同じ文言を記載するのは、今後関連規定を改訂する時に反映する」とした。労働部は今年末に公団の書式規定を整備する計画で、この際このような文言を反映する予定である。 これに対して段炳浩議員室は「究極的には事業主捺印は廃止すべきだが、当面中小零細事業場の労働者が被害を被っている状況で、過渡的な効果がある」と、一応その意味を評価した。 段炳浩議員室のカン・ムンデ補佐官は「廃止まで行けなかったのは残念だが、事業主捺印がなくても良いという文言が挿入されれば、被災労働者が心理的圧迫なく申請することができる」とし、「しかし事業主捺印が廃止されるように努力する」と話した。 実際、根本的な制度改革が必要だという指摘である。事業主捺印が労災処理の手続きで『進入障壁』の役割をして『労災隠蔽』の方便として悪用されている。そこで事業主捺印制度を廃止すると同時に、労働部と勤労福祉公団が主張するように、被災労働者の所属などを確認するために、労災申請時に所属事業場を明示するようにする方法を示した。一方で『先保証・後評価』制度を導入し、労災申請手続きで、担当医師が直接被災労働者の所属事業場を確認して労災申請をするようにすれば、事業主捺印問題も解決されるという主張もある。毎日労働ニュース
2005/11/22『Sマーク安全認証』3000企業に普及21日、韓国産業安全公団によると『Sマーク安全認証』を受けた企業が、1997年に導入されて以後、現在3,024社になって、22日に日本の業者であるオムロン(株)を対象に3000個認証授与式を行う予定である。 『Sマーク安全認証』は、産業現場で使われている各種機械・器具の安全性と製造者の品質管理能力を総合的に審査し、基準に相応しい場合安全性を象徴する『Sマーク』を製品に表示するようにする制度。 Sマーク認証は97年の44件から、2001年に334件、2004年に1,040件、今年11月現在1,005件で毎年増加。公団関係者は「企業でSマーク認証に関心がますます高くなる理由は、国内外の労働環境で安全に対する要求水準が増加するため」と言い、「また半導体、LCD製造業などで使われる先端装備の場合、安全性が必ず設備の信頼性につながり、製品の生産性に手助けになっていることも重要に作用した」と説明した。毎日労働ニュース
2005/11/23産災公団、子供を対象の安全ドラマ製作韓国産業安全公団は子供の安全意識と安全事故予防教育のために、『同い年の安全ちゃん!』(25分用)というドラマを製作し、25日午後5時25分と26日午後3時35分の2回にわたって放送する。放送以後は全国の小学校に教育用DVDとして製作・配布し、子供の安全教育用教材として活用する計画である。 公団は「今回放送されるドラマは、子供たちが家庭と学校生活の中で経験できる各種の労働災害の危険性を、ドラマの中で自然に見せてくれる」。などと話した。毎日労働ニュース
2005/11/30『安全保健経営システム』認証企業は政府の監督免除事業場の安全保健状態を評価する『安全保健経営システム(KOSHA18001)』の認証を受けた事業場に対して、来月1日から政府の産業安全保健の指導・点検・監督が免除される。 労働部と韓国産業安全公団によると1999年から施行された安全保健経営システムを評価した結果、認証事業場の場合、自律安全経営体制が定着され、産業災害減少にも効果が大きいことが示されたとし、来月1日から既存の認証業者とこれから認証を受ける事業場には政府の産業安全保健点検などを免除することにした。 『安全保健経営システム』とは、経営者が経営方針に安全保健政策を反映し、これに対する詳細実行指針と基準を作って、定期的に安全保健計画の実行結果を自主的に評価、改善するプログラムを言う。99年に導入した後、認証を受けた事業場は11月現在 LG電子、三星電子、韓国3M、韓国電力、韓電機工、現代自動車など289ヶ所である。毎日労働ニュース
2006/01/20労働部、2009年から石綿の使用を禁止労働部は今年上半期中に関係省庁協議を経て、2009年までに石綿製品の使用を全面禁止する方法を決め、産業安全保健法施行令を改訂・施行することを、19日明らかにした。労働部は特に石綿スレートと石綿天井材、石綿間仕切り、圧出成形セメント板、自動車用ブレーキライニングなどの使用は早期禁止する方針である。また特殊車用ブレーキライニング、石綿布なども段階的に使用を禁止する。また、労働部は石綿含有建築物を許可なく解体・撤去して摘発されると行政指導なく、直ちに司法処理(5千万ウォン以下罰金または5年以下懲役)する方案も進める。労働部は建築物の撤去申告の時と同じように建築物の増・改築の時にも石綿含有の可否に対する申告を義務化する方案も推進する予定である。これ以外に労働部は石綿の正確な実態把握を始める予定であり、健康管理手帳制度の補完など、石綿取扱い労働者の保護と情報提供を拡大する計画である。毎日労働ニュース
2006/02/27「労災認定が遅延した期間も休業補償を支給しなければならない」ソウル行政法院、原告勝訴判決ソウル行政法院行政14部は、左膝の負傷を業務上の災害と認められた黄某氏が、「労災認定が遅延した期間は仕事ができなかったので、休業補償を支払え」と勤労福祉公団を相手に出した訴訟で、原告勝訴の判決を出した。裁判部は判決文で「原告が左膝をきちんと治療しなかったのは、被告の療養の承認が遅れたためで、休業補償を受けられなければならない」と判示。また、「『療養によって職に就けなかった期間』は医療機関で治療を受けた期間だけではなく、家で療養しようとして職に就くことができず、賃金を受けられない期間も含まれる」と説明した。2000年に会社で両膝にけがをした黄氏は、右膝は業務上災害と認められ、2003年11月までは休業補償を受け取ったが、左膝の負傷も労災と療養申請を出したが、公団は返却。訴訟で2005年に法院の労災認定の判決が出たので、2003年11月から2005年4月の間の休業補償を支払えと訴訟を起こした。毎日労働ニュース
2006/03/03安全措置違反事業主に最高7年の懲役/産業安全保健法改正案、国会を通過事業主の安全保健措置義務違反で労働者が死亡した場合、最高7年以下の懲役に処する、など処罰が大幅に強化される、このような内容を骨子とする産業安全保健法改正案が、2日国会の本会議を通過した。改正案によると安全保健措置が不完全で労働者が死亡すると、現行の5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金から、最高7年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金に処するなど、処罰が強化される。これと共に2009年までに段階的に100人(有害・危険業種の場合 50人)以上、1千人未満の事業場についても労使協議会と別に産業安全保健委員会を設置しなければならない。また安全・保健管理を代行する専門機関が法令に違反して営業停止処分を受ける場合、5千万ウォン以下の課徴金を徴収するようにした。国会を通過した改正案は、9月末から施行される予定。毎日労働ニュース
2006/03/04物質安全保健資料 (MSDS) 正しく知ることは労災予防の基本建物の外壁を掃除する労働者が、作業中に強酸性洗剤が顔に噴射され、顔と首の接触性皮膚炎という診断で労災の療養申請を行った。労災患者と事業主は使う洗剤について『皮膚に良くない』と言うだけで、有害性については何らの情報もなかった。労災申請で物質安全保健資料を取り引き製造業社から受け取ると、危害性では『短期間の皮膚露出でも火傷・自発性組織破壊・吐き気・嘔吐などの症状』があり、『皮膚に接触した時は、汚染した衣服・装身具及び履き物を直ちに脱いで、化学物質が完全に除かれるまで少なくとも15分以上、多量の水を使って洗浄すること』という応急措置要領などが説明されていた。政府は有害物質に対する安全・保健上の措置基準の作成と、指導・監督に関する責務があって(法第4条4号)、事業主は事業場の安全・保健に関する情報を勤労者に提供しなければならない(法第5条)。事業場で物質安全について資料を、労働者がよく見られるように備えているかを監督する役割を、政府がもう少し積極的に果たさなければならない。毎日労働ニュース
2006/03/07「安全は生命です」/産安公団、全国27都市でキャンペーン韓国産業安全公団は6日全国27主要都市で『安全は生命です。』をスローガンに掲げて大々的なキャンペーンを行った。今回のキャンペーンは産業災害の深刻さと労災予防の必要性を国民に知らせるために、ソウルを始め釜山、光州、大邱など全国主要都市で一斉に行われた。この日午前、朴キルサン理事長は富川駅で公団職員らと一緒に、安全事故予防のための広報資料とステッカーなどを配布した。毎日労働ニュース
2006/03/31勤労福祉公団、「労災保険・診療費審議委員会」を設置勤労福祉公団は4月から「労災保険・診療費審議委員会」を設置すると30日明らかにした。公団はこの日「被災労働者の療養のために支給される診療費の保障性を強化し、支給体系の公正性と公平性を高めるため『労災保険・診療費審議委員会』を設置、4月から運営を始める」。「専門医1,061人と専門家約30人を委員にして、公団本部に常設機構として設置され、プール形態で構成される委員の中から、事案の特性と内容によって部門別の専門家で構成して会議を行う」と明らかにした。毎日労働ニュース
2006/04/13産業災害は減少したが、職業病は増加/2005年度産業災害の現況を発表昨年産業災害被災者と死亡者が大幅に減少したという調査結果が出た。しかし50人未満の零細事業場と塵肺・難聴・有機溶剤など、職業病の被災者と死亡者はむしろ前年度に比べて増加したことも分かり、対策が急がれる。労働部が12日発表した『2005年度産業災害現況分析資料』によると、昨年韓国の産業災害被災者は8万5,411人で、2004年の8万8,874人と比べて3,463人(3.9%)減少した。死亡者は2,493人で、2004年の2,825人より332人(11.8%)減少し、減少幅は99年以後最大であった。発生形態別では、脳心血管疾患608人、塵肺430人、墜落416人、事業場外の交通事故169人の順で、業種別では製造業42%(3万5,999人)、その他産業31%(2万6,410人)、建設業19%(1万5,918人)の順。業種別死亡の1位は、製造業が脳心血管疾患、建設業は墜落、鉱業は塵肺。業務上の疾病者数は7,495人で、2004年より1,688人減少したが、塵肺、難聴、有機溶剤中毒などの職業病労働者は2,524人で、32人増加し、死亡者は455人で、9人増加した。規模別では、50人未満の事業場で5万9,742人の被災者が発生し、災害者全体の69.9%を占め、死亡者数は全体の55.7%を占めた。これは50人未満の事業場の労働者数が全体の46.1%であるので、災害者と死亡者は高い割合を占めている。毎日労働ニュース
2006/04/26労働・市民団体、多様な追悼行事を行う/4・28 労災死亡労働者追慕の日4・28 労災死亡労働者追慕の日を迎え、労働・市民団体が多様な行事を行う。1996年4月28日、アメリカ・ニューヨークの国連会議場の前で、各国の労組活動家が労災で死亡した労働者のための蝋燭集会を開催して以後、毎年4月28日を労災死亡の深刻さを知らせ、全地球的に解決策を促すため『4・28 労災死亡労働者追慕の日』記念行事を行っている。両大労総と市民社会団体は24日から28日までの一週間、全国各地で多様な労災死亡労働者の追悼行事を行う。また民主労総と韓国労総、民主労働党、労働健康連帯、毎日労働ニュースで構成された『労災死亡対策準備の共同キャンペーン団』は、26日午前10時30分にソウル駅広場で『2006 労働者死亡事故、最多事業場名簿発表記者会見』と産業災害死亡事故写真展を行う。共同キャンペーン団は「労災死亡は企業による殺人だ」のスローガンで、昨年一年間最も多くの労働者が労災で死亡した7社の名簿を発表し、この中の1位企業に『最悪の企業証書』を授与する計画である。毎日労働ニュース
2006/05/26定量的危険性評価で労災『ゼロ』に挑戦韓国労総産業安全本部が「産業災害発生率ゼロに挑戦する」のに、『定量的危険性評価』という新しい産業安全診断計画を立てた。既存の慣性化された労災予防のやり方から脱して実質的な改善を図るよう努力するというものである。産業安全危険性の評価は潜在する危険要因を危険度が大きい順に重点管理するために行うものである。「定量的危険性評価とは、潜在的な危険要因が事故に発展する頻度(回数)と強度(どんな規模で起きるか)を評価し、危険度が許容できる範囲なのかどうかを評価する体系的な方法を言います。産業災害の要因になる有害と危険の程度を、災害の重大性とその発生可能性に着目し、定量化(数値化)して具体的に評価します。また危険性のレベルの評価結果を基礎にし、改善措置の必要性を検討して、優先順位を付けて減少対策を用意することを主な目的にします」。「私たちが安全診断をする所はほとんど中小企業です。産業災害は予防が最優先です。その面では労組や事業主の意識転換がどうしても必要だと思います」。毎日労働ニュース
2006/06/15労災死亡『電光板』を設置する/工団地域・流動人口の多い全国40ヶ所に設置15日、労働部は「政府が労働災害、特に死亡災害の深刻性を国民に積極的に知らせるために、主要な工業団地と流動人口が多い全国主要40ヶ所に『労働安全電光板』を設置する」ことを明らかにした。警察庁の『交通事故電光板』や環境部の『汚染数値電光板』のように、国民に労働災害と死亡災害の深刻性を知らせ、警戒心を高めるために直接国民が接することができる電光板によって広報することにした。総額38億ウォンの予算が投入されるこの電光板には、死亡災害を始め労働災害の現況と安全保健ニュース、キャンペーンなど、多様なコンテンツを毎日動画とともに字幕で流す予定である。電光板を運営する韓国産業安全公団は、7月中に施工業者を選定して今年の末までに設置を完了し、来年から本格的な運営を開始する計画である。毎日労働ニュース
2006/06/26「両大労総の協調で産業災害保険を改善する」ウォンジン産業災害者協会いま労使政委員会で論議されている労災保険制度改善論議を、民主労総が参加している労使政代表者会議で論議しなければならないという被災労働者の声が高い。労災(支援)団体の大多数が民主労総と活動しているため、現在民主労総が抜けている労使政委の論議に、これらの声が反映されるには限界があるというのである。国内の代表的な被災労働者団体であるウォンジン産業災害者協会(ウ産協)は、26日に両大労総にそれぞれ意見書を送り、労使政代表者会議で両大労総が協調して労災保険制度改善の論議がなされるのを希望すると要請した。ウ産協は「去年発表された労働部が準備した労災保険制度改善案は、長期療養患者を減らすために休業手当の2年支給制限など、労働災害被災者を不安で震えさせている」。「労使政委に論議の単位が移された後、ウ産協は労使政委の論議に参加すると要請したが、労使政委の幹事会で参観を拒否された」と主張した。「ちょうど民主労総が労使政代表者会議に復帰することを決めたので、両大労総の強い協調で労災保険制度改悪阻止ができるのではないかと期待をするようになった」と両大労総が協調して一緒に論議に向かうように要請した。ウォンジン産業災害者協会/毎日労働ニュース
2006/07/04交通事故より深刻な労働災害/第39回産業安全保健強調週間で「産業安全保健大会」など1週間に多様な行事労働災害が労働者1万人当たり2.5人と交通事故1.3人にくらべ、労働災害が深刻なレベルにある 。88年7月、15歳のムン・ソンミョン君が水銀工場で水銀中毒によって死亡した事件を契機に、7月は産業災害予防に目覚める月になっている 。また政府は68年から7月の第1週を産業安全保健強調週間と決めて運営してきた 。労働部と韓国産業安全公団は3日午前、ソウル三成洞 KOEXで『安全は生命です』のスローガンで、第39回産業安全保健大会を開催したのに続いて、7日まで沢山の行事を行う 。15ヶ国から150業者が参加する『2006 国際安全器機展示会』や『勤労者の健康確保のための筋骨格係疾患予防』など10部門で安全保健分野別優秀事例コンテストを行う 。安全保健技術セミナーや学術行事、アメリカ国立産業安全保険研究院が主管する産業保健国際会議などが引き続き開催される 。毎日労働ニュース
2006/08/08被災労働者の職場復帰を易しく/政府、職場適応訓練事業場に支援金これから労災被災障害者に対して職場適応訓練とリハビリ運動を実施するすべての事業主に、3ヶ月間1人当たり月50万ウォン以内の支援金が支給される。また労災障害者の職場復帰支援金の支給条件が、現行の1年以上の雇用維持から6ヶ月以上に緩和され、支給方法も職場復帰1年後に一時金として支給したものを、職場復帰後に毎月支給することに改善されるという内容の産業災害保険法施行令改正案が8日国会の国務会議を通過し、来月1日から施行される。毎日労働ニュース
2006/08/24障害労働者が被災した時、障害等級を上方修正/苦情処理委、勤労福祉公団に是正勧告国民苦情処理委員会が障害労働者が産業災害にあった時は、障害等級を上方修正しなければならないと勧告した 。光州の金某(39・女)さんは3歳の時鼓膜にけがをし、手話で意思疎通、2級聴覚・言語障害を認められた 。金さんは2002年9月、光州所在の○社で働いていてプレス機械に右手を挟まれ、指2本を切られる災害を負った 。勤労福祉公団は金さんに指2本を失った場合の労災基準を適用して第10級第7号の障害等級決定を出したのに対して苦情処理委は、金さんの障害等級を「第6級第2号に上方修正しなければならない」と勤労福祉公団に勧告した 。「金さんの手は手の機能の他にも、意思疎通という重要な機能を 行ってきた」ので「右手の指の機能喪失で手話をキチンとできなくなったという点を重視しなければならない」と指摘した 。苦情処理委は今回の事件を契機に障害のある労働者が労災にあった時は、人権と状況が充分に考慮された労災認定と障害等級が受けられるように産業災害保険制度改善を推進する計画であると明らかにした 。毎日労働ニュース
2006/09/06来年から特殊雇用職も産業災害保険適用/労働部、非正規職雇用改善総合計画を発表政府は非正規職の社会安全網の死角地帯を解消するために、現在労働者性を認められず労災補償を受けることができない特殊雇用職に対して、来年から産業災害保険を適用することを推進するとした。また政府は非正規職比率の高い4人以下の事業場の労働者に対して退職給与を拡げるなど、来年から法定労働条件も適用を拡大して行く。しかし具体的な方法までは準備できておらず、現在労使政代表者会議の特殊雇用実務会議で特殊雇用職保護方案が論議されており、労働部はこの結果を見た後に方案を準備する計画である。適用対象と加入方式(強制適用・任意適用)、保険料負担方式(全額または分担)なども論議を通じて確定する。毎日労働ニュース
2006/09/06会食の中に飲みすぎで墜落死『業務上災害』ソウル行政法院行政5部は、会食中に過多な量の酒を飲んで亡くなったシン某氏の妻・金某さんが「夫の死亡は業務上災害に当たる」として勤労福祉公団を相手に提起した訴訟で、原告勝訴の判決を出した。シン氏は去年の3月、会食中に居酒屋から約50m離れた所に歩いて行って小便中に、飲みすぎのために重心を失って、塀の下に墜落して死亡した。裁判部は「シン氏が協力業者の職員を慰労せよというチーム長の指示を拒否して、会食の席に参加しないことは不可能であり、会食への参加は業務遂行に当たる」また「シン氏が会食の席を出て小便をする時に、飲みすぎで身体をキチンと取り戻すことができないために重心を失って墜落したものと考えられ、シン氏が家に帰る途中に事故が起こったとする資料もない」と判決した。一方、現行の産災補償保険法施行規則には、会社主催の運動競技、野遊会、山登り大会、会食の途中に発生する災害も労災と認めているが、飲酒と業務の間の関連範囲は依然として論争になっている。毎日労働ニュース
2006/09/11勤労福祉公団、求償金請求訴訟で敗訴勤労福祉公団が非正規職労働者を相手に求償金請求訴訟を提起したが、最高裁判所がこれを棄却し、原審を確定した。大田地方裁判所第1民事部は「産業災害保険法によれば、一つの事業場で、ある事業主の労働者が他の事業主の労働者に災害を与え、勤労福祉公団が被災労働者に保険給付を支給した場合、公団が加害労働者またはその使用者である事業主に求償できない」と判決した。2003年に金属労組現代車牙山社内下請支会が配置転換の撤回を要求してライン巡回をする途中で現代車の管理者と衝突、この過程で現代車の職員であるファン某氏が負傷した。ファン氏は業務上災害を理由に勤労福祉公団に労災を申請し、公団は休業手当などを支給した。その後公団は加害責任を問い、社内下請支会のシン副支会長に求償したもの。判決は同じ事業場で働いていれば、所属業者が違っていても、求償権を行使できる『第三者』とは見られないという意味に解釈される。毎日労働ニュース
2007/03/05隠された労災、統計値より2~3倍高く延世大医大のウォン教授チームが労災隠しで初の統計延世大医大予防医学教室のウォン・ジョンウク教授チームは、京仁地域のある特殊健康診断機関で、3年間に健康診断を受けた労働者6万2千人を対象に、健康保険に請求された業務上疾患のうち産業災害保険として報告されなかった規模を推定した結果、実際の産業災害率が公式統計値より2~3倍ほど高いと推定されたと3月4日明らかにした。この研究結果は日本で発刊される産業災害分野の国際学術誌(Journal of Occupational Health)の最近号に掲載された。 論文によると、研究チームは調査対象労働者を事務職と生産職に分けて、健康診断記録と健康保険請求内容を比較する方法で、業務上疾患率と医療費用をそれぞれ計算した。その結果、呼吸器や消化器などの疾患率は、事務職と生産職で大きな差は見られなかった。 しかし代表的な産業災害疾患である損傷と中毒、筋骨格系疾患だけみた場合、生産職が事務職に比べて、年間労働者100人当り3.47件多く医療費用が発生していると分析された。この数値は産災保険の業務上疾患認定基準によって、4日以上の健康保険を請求した事例だけを基準として調査したと、研究チームは説明した。 これを韓国の公式統計によって計算すると、災害度数率(100万労働時間当りの災害発生頻度)は12.57~18.10、災害率は3.62~5.44の範囲と推定された。これは韓国でこの間発表された公式統計より2~3倍高い災害率である、というのが研究チームの説明。この災害度数率は、日本の1.7倍、災害の程度を現わす強度率は16.3倍も高いと分析され、1万人当たりの死亡率では、米国(0.43)より韓国(2.6)が6倍も高かった、と研究チームは付け加えた。すなわち、米国や日本に比べて労災発生率は相対的に低いのに死亡率が高いのは、韓国の実際の労災発生率が隠蔽されているためだ、というのが研究チームの分析。 研究チームはこのように労災が隠蔽されている理由として、△事業主が産災保険料の節約のために健康保険による治療を薦めるケース、△事業主の労災認定拒否による労働者の産災保険請求放棄、△事業主との合意、△労働者が労災なのか業務上の病気なのか認識できないケース、などを挙げた。ウォン教授は「我が国で労災の隠蔽が多いということは既知の事実だが、実際産災保険に報告されない労災の規模については調べられたことがない」。「京仁地域の労働者を対象にしたが、全国的に見ても実際の労災率は、現在の公式統計より2~3倍高いものと推定される」と話した。翻訳・中村猛(Journal of Occupational Health掲載論文関連)
2007/03/26いつまで下請け労働者が死ななければならないのか斗山メカテクで下請け労働者2人労災で死亡3月22日に慶南昌原の斗山重工業の工場内、斗山重工業正門の内側の野積場で、大型クレーンで橋梁の床板を持ち上げて接着する過程で、片方の床板が荷重に耐えられず崩れ落ちた。 これによって信号手の責任者とボルトの連結作業者が鉄板の下敷きになって死亡し、他に2人の作業者が重軽傷を負った。 当時、彼らは斗山メカテク(株)が建設中の釜山南港大橋に使う橋梁の床板作業を行っていた。 彼らは斗山重工業の系列会社である斗山メカテクの2次下請け業者に所属する労働者。事故の原因としては作業規定の不遵守と、作業者らの不注意の可能性が挙げられている。 規定上は作業者が床板の下にいる状態でクレーン作業を行うことはできないが、今回の事故発生の過程では、作業者が鉄板の下で作業をしていた。 関係者たちは橋梁接合の過程で隙間が広がり、これを埋めるために作業者らが入ったものと推定している。 今回の事故の根本原因には、中・大型建設現場とプラント事業場に蔓延している、多段階下請け構造がある。 特に危険作業の大部分は下請け業者所属の労働者が担当している。死亡した労働者らは、斗山メカテクから下請けしている東進産業の下請け業者『ヒョンジン』という業者の所属。 工期短縮が最優先の目標で、この過程で2次下請け業者は必要な作業に合わせて人材を補充してきた。 今回死亡した2人はそれぞれ工事に投入されてから、1週間と28日に過ぎなかった。 しかし元請け会社に事故に対する責任は問えない。 作業者との直接的な雇用関係がないからだ。事故原因調査の過程で管理の手抜きが明らかになった時に賦課される過怠金が、斗山メカテクが負担する責任の全てである。  24日に遺族と東進産業、ヒョンジンなどの間で慰労金などの合意が結ばれ、葬儀の手続きが進んでいる。しかし合意書には斗山メカテクの名前はない。斗山メカテクはこれら下請け業者が約束を守らない場合に慰労金を支払う、という約束したのがすべてである。毎日労働ニュース(推定)
2007/04/20長期労災患者の強制治療終結は殺人/民主労総仁川本部「労災患者自殺の原因は、公団の無理な治療終結」民主労総仁川本部「労災患者自殺の原因は、公団の無理な治療終結」4月19日、民主労総仁川(インチョン)地域本部と健康な労働社会、仁川被災労働者協議会などは、勤労福祉公団仁川支社の前で記者会見を行い、6年間労災の治療を受けてきた故P氏が自殺したのは、勤労福祉公団が主治医の所見を無視し、無理矢理に強制治療終結決定を出したためだとし、これを直ちに中止することを強く求めた。鍾路(チョンノ)にあるビルで電気施設を管理していたP氏は、2000年に出勤後脳出血で倒れた。 過労とストレスが発病の原因として勤労福祉公団から労災と認められた、脳出血によるめまいを訴えた彼は「一生痛みを辛抱して生きなければならないのか」と悲観し、翌年にはうつ病まで重なって苦しんだ。 そこに脳卒中によるてんかんまで発病し、2001年には勤労福祉公団から追加傷病に承認されるなど、一度罹った病気はP氏を解放しなかった。 勤労福祉公団は昨年9月、諮問医師協議会の審議を経て『強制治療終結』の決定を出した。 後遺症診断カードの発給を受けて、基本的な薬品と物理治療だけを受ける境遇に置かれたP氏は3月28日、自ら命を終えた。民主労総仁川本部などは記者会見文で「勤労福祉公団は長期治療患者という理由で、主治医の所見と各種検査記録を無視して治療終結決定をした」「これは労災患者には『暴力』と同じで、結局労災患者を死に追いやっている」と主張した。また「現在労災患者はいま以上の治療を受けることもできず、障害を持った身体で社会から捨てられる、二重三重の苦痛の中にある」と「勤労福祉公団が社会保険である労災保険法の責任と任務を果たさなければならない」と主張した。民主労総仁川本部などは記者会見を終えた後、故人の遺族と共に勤労福祉公団に遺族補償請求を受け付け、公式に謝罪することを要求した。民衆の声
2007/04/26労働者の死の上に建設される『安らかな社会マンション』/2007死亡災害最悪企業に『現代建設』を選ぶ労働健康連帯と毎日労働ニュースが、4月28日の『世界労災死亡労働者追悼の日』に合わせて、『2007死亡災害最悪企業発表と最悪企業賞授与式』を行った。昨年に続き二回目となった最悪企業発表は、労災死亡の深刻性を知らせて、労災予防のための企業の対策要求と、労災発生企業主に対する処罰の意味がある。この日の発表と授与式は、大韓建設協会所属の建設会社が、最悪企業の1位から9位のうち8社を占めたため、大韓建設協会の前で行われた。
最悪企業に選ばれた企業は、現代建設、大林産業、SK建設など8社の建設会社と、現代重工業など9社で、『労働部の労災保険資料をもとに集計した、2006年事業場別労災死者数資料』を根拠に、最悪企業名簿を選んだもの。死亡災害最悪企業としては、1位が現代建設で、死者数が10人に達し、死亡災害件数も8件となった。また、単一現場別の死亡災害最悪企業特別賞は、『エースハイテク新築工事』の現場で、4人が死亡した『エース総合建設』が選ばれた。
健康連帯と毎日労働ニュースは、「2006年1年間で、建設業単一業種で、事故によって死亡した労働者が542人で、これは全労災死亡者の41%に達する数値」とし、建設業界の労働災害の深刻性に憂慮を表した。主催団体が、このように企業名まで上げて『最悪』の企業を発表し、該当企業主の処罰まで要求するのは、これが必ず労災予防効果につながるためである。外国で行われている様々な研究によると、労災死亡を少なくするための政策手段として企業の高位の役員を処罰し、労災死亡の予防政策が、企業内部の政策決定の過程で優先順位になるように誘導している。
主催者は企業の発表を終え、最悪企業に選ばれた建設会社の『CF広告パロディ』を披露して、建設会社の労災予防の無関心に警戒心を求めた。
韓国の労災死亡は06年2454人で、一日7人の割合で発生しており、国際労働機関が推定した労災死亡率との比較においても、10万人当たり16人の割合となり、先進国の4倍を越えた。また国際労働機関が発表した労働安全指数では、1点満点の0.5999点となり、東ヨーロッパ、中央アジアの国家より低い47位にとどまった。
- 2007 死亡災害最悪の企業の順位(死者数/死亡災害件数) 現代建設(10/8)、大林産業(8/8)、SK建設(8/8)、三星物産(7/7)、GS建設(7/7)、ロッテ建設(6/6)、風林産業(6/6)、現代産業開発(6/6)、現代重工業(6/6)
民衆の声
2007/05/31麗水(ヨス)産業団地の建設労働者、石綿肺癌で労災不承認麗水産業団地で17年間足場工として仕事をし、昨年肺癌3期の判定を受けたイ・ジェビン(50)氏の労災承認申請に対して、勤労福祉公団が30日不承認の決定を出した。
イ氏は『足場』を組み立てたり解体する作業をしていたが、石綿を含んだ保温材の粉塵が飛ぶ現場で、使い捨てのマスクさえ着用しないままで作業をしていたことが分かった。 また、プラント現場の定期修理期間には、機械や配管の撤去作業を主にしながら、パイプに残っている保温材の粉塵などを吸い込んで仕事をしていたことも分かった。
イ氏が肺癌にかかったという知らせを聞いて、麗水建設労組は昨年6月、勤労福祉公団に労災の承認を申請した。 労組は2004年まで麗水産業団地で石綿関連の製品が使われたという疫学調査結果を根拠に、『業務上災害』であると主張した。 しかし、公団は労組が労災を申請して1年になっても労災承認の有無の決定を出さず、30日に労災不承認の決定を出した。 公団は「雇用記録、作業記録などが残っておらず、業務との関連性が微弱だ」という理由を挙げ、石綿肺癌が職業病ではないとした。
公団の労災不承認決定に対して麗水建設労組など労働界の反発が大きくなっている。 いつまで石綿の被害者を放置しておくのかという、怒りが出始めたのである。 特に、建設足場工の場合、この間に石綿肺癌が労災と認定されたケースが一件もなく、イ氏の労災認定の可否に期待をかけていた労働界は、失望を越えて虚脱感すら見せている。 チェ・ミョンソン建設産業連盟政策部長は、「建設現場での石綿使用を推奨した政府が、石綿による労働者の職業病は無視している」として、「速やかに石綿被害対策を準備した先進国のケースと全面的に対比される事例」であると批判した。
麗水建設労組は労災不承認が決定される一日前にあたる29日、公団の麗水支社で労災認定を求めて座り込みを行ったのに続き、30日には労災の不承認決定を糾弾する集会を行った。
人民の声
2007/06/06仕事でケガをしても『労災』を受けられない外国人労働者外国人労働者ソンヒョン (43.中国国籍) 氏は4ヶ月前に自動車部品を押し出すプレス作業をしていて、拳の骨が折れて手術した 。 しかし会社は労災として処理をせず、基本給しか支給していない 。 ベトナムからきたトヒョク (23) 氏も03年に木を切り揃える仕事をしていて、手袋を機械に巻き込まれ、親指の先を失った 。 トヒョク氏は寒い中、切れたところを包帯で巻いて仕事をし、結局感染症で指を切り落とした 。 トヒョク氏と外国人労働者支援センター関係者が粘り強く労災の要求をして、補償を受け取った 。
6月3日の休日に『大邱(テグ) 外国人労働者宣教センター』で外国人労働者たちは、教会が主催した医療相談を受けるために列をつくった 。 この場には、自動車部品を押し出す機械のボタンを長時間押し続けて指が麻痺した人から、慢性筋肉痛を訴える人まで、大小の病いで40人余りが集まった 。 彼らは大部分不法滞留者の扱いで、痛くても医療、労災保険の恩恵を受けられない 。 事業主が労災や医療保険に入らないケースが多いからだ 。
現行の労災保険はすべての労働者を対象にしている 。 したがって不法滞留者でも、すべてに該当する 。 しかし不法滞留者の場合、労災の処理が終わった後、『勤労福祉公団』から『出入国管理所』に不法滞留が申告され、強制出国されるため、会社側も慈悲で治療費で解決したり、医療保険証を貸して、治療したりもする 。 このように事実上労災保険の死角地帯に置かれた外国人労働者は、『仕事でケガをしても金がなくて、病院に行けず』、『労災で処理されても、働いていた会社からは追い出される境遇』になってしまう 。 産業災害処理は勤労福祉公団に「療養申込書」を出せばいいが、この時に病院の診断書と事業主の確認捺印が必要だ 。 しかし事業主が不法滞留者を雇っている事実を見つけられたり、関連の罰金を払うことになると思って、確認の捺印をしないケースが多い 。 そこで『未確認理由書』を添付して、勤労福祉公団に提出しなければならない 。 大邱外国人労働者宣教センターでは、このように事業主の捺印のない労災申請を手助けした事例が、昨年だけで20件余りになる 。 大邱外国人労働者宣教センターのコ・ギョンス所長は「外国人労働者が労災にあっても、事業主が療養申込書に捺印を拒否したり、有利な側に解釈して隠すケースが多」く、「本来外国人労働者はものも言えず、心配ばかりしていることになる」と話した 。
大邱勤労福祉公団によると、昨年と今年の5月までの大邱地域での労災申請件数はわずか46件 。 このうち労災処理された合法外国人労働者は18人、不法は15人だ 。 また産業研修生も8人だった 。
平和ニュース(オ・ヒョンジュ記者)
2007/06/08地下鉄駅務員、石綿露出による肺ガンで『労災』/最高裁「蚕室駅の工事過程での石綿露出が原因で肺ガン発病」地下鉄の駅務員が石綿露出によって肺ガンを発病したとして、産業災害と認定する最高裁の判決が出されて注目されている 。 85年から地下鉄公社の駅員として働き、2001年に肺ガンの診断を受け、2003年に死亡した故ユン・某氏は、死亡する前に肺ガンは業務上の疾病として勤労福祉公団に療養申請をしたが、不承認とされた 。 これによってユン氏は行政訴訟を提起し、1審で敗訴したが2審の勝訴に続き、今回最高裁で最終勝訴したもの 。 最高裁は「故人が工事が行われた蚕室(チャムシル) 駅で働いていて石綿に露出し、露出した石綿が一つの原因とになって、故人の肺ガンが発病し、自然的な進行経過の異常によって悪化 した」と判決した 。
この事件を担当した法務法人ハンウルによると、ユン氏の場合、85年7月1日から89年8月4日までの4年間、24時間交代勤務の形態で地下鉄2号線の蚕室駅で働いていたが、87年5月18日から88年7月30日まで、駅事務所とキップ売場を移転するなどの工事が行われ、その過程で相当量の石綿が飛んだ可能性が高かった 。 最高裁は「故人の業務内容、蚕室駅の通路連結工事当時の石綿露出の程度、石綿の有害性と肺ガンとの関連性などを総合すれば、故人が87年から88年に工事が行われた蚕室駅で働きながら石綿に露出し、こうして露出した石綿が一つの原因となって、故人の肺ガンが発病し、自然的な進行経過の異常で悪化したものと推測、判断される」として労災と認定した 。
今回の判決は、労働部が方背(パンベ) 駅と新設洞(シンソルトン) 駅を閉鎖して石綿撤去を予定しているところに、乗務員でない駅員の石綿露出にによる労災を認めた判決であるだけに、関心が寄せられている 。
ヨン・ユンジョン記者(毎日労働ニュース)
2007/06/20『労災を理由の解雇禁止』は法典にだけあるだけ13年間新吉(シンギル) 輸送でハンドルを握った朴ハンヨン氏は、2004年10月バス料金が入った箱を動かして腰を痛めた 。 勤労福祉公団から業務上災害と認められて、1年2ヶ月の間療養を行ってきたが、会社は彼に解雇を通知した 。 今でも朴ハンヨン氏は依然として解雇者の境遇から抜け出せずにいる 。
現行法では労災を理由にした解雇を厳格に禁止している 。 勤労基準法には使用者が業務上負傷または病気の療養を理由として療養中か、療養後30日間は解雇ができないように規定している 。 身体障害を理由で解雇する場合、障害を受けることになった経緯と治療期間、労働能力喪失の程度などを総合的に考慮して、合理的に判断すべきで、万一障害の程度が軽微で、従来の業務を遂行するのに何ら影響がないのに、単純に労災患者という理由で解雇した場合、労働委員会が『不当解雇』の処分をすることができる 。
しかし朴ハンヨン氏が療養を終えて復帰するや、会社は運転手の彼に車庫で仕事を命じた後、結局45日目に解雇を通知した 。 朴ハンヨン氏は「労災を理由に解雇できないという規定は、法典に存在するだけ」と話す 。 解雇の後、会社の前で復職デモを行うと、使用側は「復職はありえない」とし、代わりに『小型トラックを買う』、『3千万ウォンを出す』など金品の提示もした 。 朴氏は不当解雇救済申請を行ったが、ソウル地方労働委員会と中央労働委員会、行政裁判所まで次々と敗訴し、現在2審の裁判が進行中だ 。 先月末に判事が「どうせ会社との信頼関係が壊れた状況で復職しても、正常な勤務はできないのではないか」と、使用側と同じように金銭補償案を提示した 。 しかし朴ハンヨン氏は「望みはお金ではなく、安定した職場」として、これを断った 。
既に3年余りを解雇者として暮らしたので、経済的窮乏は到底口に出せないくらい 。 しかし朴氏の立場は断固としている 。 「私がこのように金銭的補償で『労災を理由にした解雇』を認めるなら、これから出てくる数多くの被災労働者の先例になることは明らかです。 私がそのような先例を作っては絶対にダメですね」 。
キム・ミヨン記者(毎日労働ニュース)
2007/07/04労災による労働損失日数、労使紛争の81倍/2005年度労災損失額15兆ウォン越える2005年の労働災害による労働損失日数は、労使紛争による労働損失日数より、何と81倍も多いことが分かった 。
産業安全保健強調週間行事の一環として、3日ソウルCOEXで開催された『ビジョン2030 実現のための安全政策戦略』セミナーで、労働研究院のユン・チョドク専任研究委員は「2005年度の労働災害による労働損失日数は691億8万8千日で、同じ期間の労使紛争による労働損失日数84万8千日の81倍に該当する」と明らかにした 。 労働災害による経済的損失額もやはり深刻なレベルである 。 2005年の産業災害損失額は15兆1千288億ウォンで、労使紛争損失額 (1兆2千898億ウォン+輸出への支障額8億2千9百万ドル)の10倍を越える 。 また、「労使紛争が発生して生産が中断されれば、社会問題として、政府次元で即座に多角的な対策が立てられる反面、大事故以外では産業災害に対する社会的関心が不足している」と指摘した 。 彼は「1996年基準で、わが国の被雇用者1千人当りの産業災害勤労損失日数は3千374日で、台湾(850日)の4倍、シンガポール (72日)の46倍、フランス (1千285日)より2.6倍も高く、国家の競争力の阻害要因としても作用している」と付け加えた 。
しかし労災予防のための国家段階での投資は、依然として不足しているのが実情で、労災予防事業に対する全般的な検討が急がれるとユン研究委員は主張した 。
一方、政府は昨年『ビジョン2030』政策によって、年間の労働時間を25年後には16.4%減少させ、産業災害率も25年後に68.8%減少させると明らかにしたことがある 。 ユン・チョドク専任研究委員は、このためには△産業と雇用構造の急変に伴う安全保健管理体制改善の拡大、△労使協力による労災予防活動の基盤作り、△予防法制と行政体系の専門性・実効性向上、などが必要だと強調した 。
キム・ミヨン記者(毎日労働ニュース)
2007/07/05中身を欠いた『石綿管理総合対策』/政府、石綿使用禁止・被害者補償対策は除外/「石綿被害補償法制定しなければ」政府が石綿管理総合対策を発表したが、被害者への補償対策が不十分だという論議が起きている 。 政府は3日、石綿使用を禁止することを骨子とする対策を発表したが、被害者への補償対策は健康実態調査のレベルだった 。
『石綿管理総合対策』によると、来年1月1日から石綿含有量が0.1%を超える製品の製造・使用・輸入が全面禁止される 。 政府は今年から2011年までに603億ウォンを投じて石綿使用を基本的に遮断し、学校と地下鉄など公共建築物と大衆利用施設の石綿使用実態を調査し、2010年からは建築物別に石綿地図を作成する計画である 。 来年から石綿分析の専門機関を指定・運営し、2009年からは建築物撤去に先立ち、石綿専門機関が発給する石綿調査結果書を官庁に必ず提出しなければならない 。
これは石綿の解体・除去専門業者だけができるように措置した 。 工事現場と建築物解体施設のような石綿飛散施設は、周辺の空気の汚染度を調査して石綿管理基準を定め、病院と地下鉄など大衆利用施設の空気中の石綿含有量を常にモニターする一方、含有量が1cc当たり0.01個を越えないように強制基準を制定する方針である 。
わが国の場合1970~1980年代に石綿が集中的に輸入・使用され、現在建築物の90%以上に石綿が入っているので、石綿露出による病気の潜伏期間が10~30年であることを勘案する時、今後石綿が国民の健康に大きな脅威になるであろうというのが環境部の予想である 。 今後30年間、石綿の被害者が頻繁に現れるであろうということである 。
しかし3日に政府が発表した石綿管理総合対策には、石綿被害者に対する補償対策はグッと低いものである 。 石綿製造業者と鉱山などの近隣住民に対する石綿露出実態調査と、周辺地域健康栄養評価を除けば、石綿被害者補償対策は探しても見あたらない 。 ただし、環境保健法の制定によって、悪性中皮腫、石綿肺など、石綿関連疾患の補償・支援のための法的根拠を準備中であると説明している 。
疫学調査の結果、石綿露出による肺ガン発病の事実が認められたのに、所属していた建設現場の確認が不可能な非正規職であるという理由で、労災不承認の判定を受けた麗水(ヨス)の建設労働者イ・ジェビン氏の事例が繰り返されないためにも、石綿被害者に対する制度整備が急がれる 。
キム・ミヨン記者(毎日労働ニュース)
2007/07/05職務ストレスで重い病気にかかる病院労働者/産業安全保健研究員セミナー看護士と看護補助者、看病人は米国産業安全保券(OSHA)が規定した職業性筋骨格系疾患発生の危険率が最も高い10大職種の中の一つである。わが国でも2004年慶北(キョンブク)大の看護士など31人が、職業性筋骨格系疾患で労災の認定を受けるなど、『病院労働者の重い病気』は、すでに深刻な社会的問題になっている。
第40回産業安全保健強調週間行事の一環として、産業安全保健研究院が3日開催した『職業関連性筋骨格系疾患予防』討論会では、保健医療産業従事者の筋骨格界疾患の予防と管理対策が主要に議論された。この席で、チョン・ヘソン・カトリック大予防医学教室教授は「病院内でも、特に長時間ほとんど立って仕事をする看護士と看護補助者の業務は、患者に向かって上体を曲げたり、患者を移動させるなどの作業で、職業性筋骨格系疾患の発生の危険が高いだけでなく、最近医療機関で処方伝達体系(OCS)など情報化システムが普及することによって、コンピュータ作業と同一単純反復作業の業務量が増加し、筋骨格系疾患発生の可能性を一層高めている」と指摘した。
しかし病院は患者中心の作業空間と女性中心の事業場の特性、三交代勤務などの要因によって、筋骨格系疾患予防の死角地帯になっている。特にチョン教授は「病院内でも対人関係の葛藤、患者に対する責任、交代勤務などで発生する、過重な業務と高い職務ストレスは、職務満足度を低下させて筋骨格系疾患発生の危険レベルを高める大変重要な役割をしている」として、心理的要因の重要性を強調した。 実際に1つの病院の看護士全員を対象に、筋骨格系疾患に対する自覚症状を調査した研究によると、△休み時間がない場合、△交代勤務をする場合、△業務の強度が高いと考える場合、△専門職としての役割との葛藤がある場合、△不適切な待遇と補償を受けていると考える場合、に筋骨格系疾患に対する自覚症状をより多く訴えていることが明らかになったとした。すなわち個人的な要因より、業務的要因や心理的要因が、筋骨格系疾患により大きく影響を及ぼすということが分かる。
一方、2002年に労働部が実施した病院級医療機関の産業安全保健法遵守点検結果によると、点検対象492ヶ所のうち、96.1%の473ヶ所で産業安全保健法に違反していることが明らかになっており、病院の勤務環境と病院職員らの安全保健管理が、非常にぜい弱であることを端的に表わしている。
キム・ミヨン記者 毎日労働ニュース
2007/07/23釜山市民運動団体連帯、「石綿ショック」全面調査せよ/発癌の可能性が高い時期は、わずか2~3年後釜山 MBCが単独で報道したところによると、石綿工場の周辺地域住民の石綿による悪性癌の発症率が最高11.6倍も高いことが分かった。このような事実は特に釜山地域の3つの石綿工場があった周辺地域で著しいことが明らかになり、衝撃を与えている。
この1年間、釜山MBCと釜山大医大が共同調査した結果、1969年から1992年までの24年間稼動した石綿紡績工場『第一化学』から、半径2km以内に住んでいた住民11人が致命的な癌である悪性中皮腫にかかり、そのほとんどが死亡していることが分かった。
特に驚くのは、悪性中血種は職業病として知られているが、今回の調査結果では周辺地域住民にも発症しているという事実である。また第一化学が在った蓮山洞地域では、工場からわずか5mの距離に小学校があり、工場が稼働していた時期に教職員だけで120人、学生は2千人を越えることが明らかになった。
それだけでなく、長林洞と徳浦洞の工場にまで拡大すれば、何と50万人の釜山市民が石綿被害の危険にさらされているというのが、釜山市民運動団体連帯の主張である。石綿はよく知られているように1級の発癌物質で、石綿に露出すると10年~40年の潜伏期を経て、癌を引き起こす致命的な毒性物質であり、当時の工場が稼働していた時期から逆算すると、本格的な癌が発症する可能性が高い時期は、わずか2~3年後になるということである。
釜山市民運動団体連帯は、状況がこのようになっているのに、担当の政府部署である労働部は何らの統計や工場運営に関する資料も持っていないのみならず、環境部も石綿総合対策を発表したにもかかわらず、被害が心配される住民に対する対策は何も無いのが現実であるとしている。
また、今回の調査と報道で明らかにされた結果について、政府には一切の責任をとって直ちに総合対策を出すことを求め、釜山市あるいは釜山地域が石綿による最も深刻な被害地域であるという認識を持って、市レベルの対策だけでなく政府の対策作りが必要だと強調した。
釜山市民運動団体連帯は「今回の事案が、市民と国民の健康と環境権にとって深刻な脅威になるという事実を直視し、釜山市と政府の対応策が一日も早く作られるように最善の努力をする」ことを明らかにした。
合わせて政府と釜山市の対応策が十分でない場合、汎市民的な運動を準備するのはもちろん、関連企業と政府を対象にした損害賠償請求運動まで展開する計画であるとした。
「民衆の声」
2007/08/13外国人被災労働者専門病棟、門を開ける/14日に開所式・・・・外国語同時通訳・国別標準メニューなど開発外国人被災労働者のための専門病棟が全国で初めて開設され、注目を集めている。労災医療管理院(理事長代行キム・チョル)は14日、傘下の病院である仁川(インチョン) 中央病院に『外国人被災勤労者専門病棟』の門を開けることにした。
58の病床を備えた専門病棟には、英語、中国語など、外国語で意思疎通が可能な医療関係者を配置し、韓国外国人勤労者支援センターの協力によって同時通訳システムもそろえ、外国人被災労働者が安心して診療を受けられるようにする計画である。
また、洋・漢方協診、国内最大規模の物理治療施設を備えたリハビリ専門センター、国内唯一のリハビリ医療工学研究機関であるリハビリ工学研究所など、体系的で専門化された医療サービスも提供すると説明した。
特に、文化的な違いと食べ物の不便を解消するために、国別標準メニューを開発して外国人労働者の口に合う患者食を提供する一方、外国人労働者のための母国語による相談電話、インターネット・ルーム、専用休憩室なども別途設置する。
労災医療管理院は今回の専門病棟を始めとして、傘下の9病院すべてで全国的な外国人被災労働者の治療のための全国的な診療サービスネットワークを確保して行くとした。
この日の開所式は、イ・サンス労働部長官、ホン・ジュンピョ国会環境労働委員長、キム・ヘソン韓国外国人勤労者支援センター所長、外国人労働者を送出している13ヶ国の駐韓大使館、キム・ウォンベ勤労福祉公団理事長、キム・ヨンダル韓国産業人材公団理事長など100人余りが参加して行われる。
一方今年の7月現在、全国医療機関で療養中の外国人被災労働者は約1,400人、昨年に外国人被災労働者に支給された労災保険手当は約677億ウォンで、毎年増加の傾向を示していることが明らかになった。
毎日労働ニュース
2007/08/16『安全点検の日』 労災予防の役割しっかり/企業体89%が「安全点検サービスのおかげをこうむった」企業の10社中8社で、毎月4日に産業安全公団が実施する『安全点検の日』の活動によって産業災害予防に多いに役立っているとしていることが明らかになった。
15日産業安全公団(理事長パク・キルサン)は「今年『安全点検の日』の行事に参加した全国事業場255ヶ所を対象にアンケート調査を実施した結果、80%に当たる204事業場が、産業災害の予防に役立つと答えた」と明らかにした。特に産業安全公団が『安全点検の日』活動によって、希望する事業場に提供する安全点検サービスについての満足度(89%)が高いことが分かった。
『安全点検の日』の行事の効率性を高めるためには「勤労者の関心と参加が必要」という回答が48%で最も多く、「事業主の関心と支援が必要」という回答が24%でこれに続いた。また、『安全点検の日』の行事の実効性を高めるために産業安全公団に望む点としは、安全点検サービスの拡大(38%)、安全点検実施マニュアルの普及 (31%)などが挙げられた。
毎日労働ニュース
2007/09/05産業安全の最新の流れを一目で/世界産業安全保健ソウル大会プログラム確定来年6月29日から7月2日までの4日間、ソウルで開かれる『第18回世界産業安全保健大会』の細部プログラムが公開された 。アジアで開催されるのは、1993年のインドに続いて韓国が2番目である 。
政府、労使団体、産業安全保健研究機関、企業の産業安全保健分野の専門家などが参加して3年ごとに開かれるこの大会は、作業場での安全に関連する新技術と情報、職業病予防の経験と知識などを互いに交換する広場になっている 。
2005年にソウル誘致に成功した産業安全公団は、共同開催者である国際労働機構(ILO)、国際社会安全協会(ISSA)とともに、1月に大会準備のための事務局を開設し、質の高い充実したプログラムと行事構成の準備をきちんと進めてきた 。
今回の大会は大きく△『仕事と安全そして健康』に対する専門家のテーマ発表と△安全、保健、建設、職業病などの分野別ワークショップ、△国別の映画・ビデオフェスティバル、△ポスター展示会などが行われる 。細部を見ると『産業安全保健:社会各主体の責任』の標語の下に4つの主題で構成されている 。まず、新しく採択されたILO協約第187号にともなう国別安全保健戦略、政策、長短期労災予防計画などの樹立に対するアイディアが提示される『未来のための安全保健戦略とプログラム』が披露される予定である 。また新技術の開発にともなう作業環境の変化と社会の高齢化、女性労働者、移住労働者、非正規職労働者など、ぜい弱階層の増加にともなう作業条件の変化が、労働者保護に与える影響についての深い討論が予定されている 。合わせて、安全・保健・環境・品質の統合化傾向にともなう国際的な基準確立の必要性、労働の質と福祉向上の要求の増大など、産業安全保健の新しい挑戦と機会に対する様々な情報と知識が交換される見通しである 。この他にも事業場の安全保健管理体系を効果的に構成・運営するための具体的な方案、作業場の安全実務、重大産業事故の予防活動、産業別災害予防活動の優秀事例などが発表される 。
毎日労働ニュース
2007/09/07失業のストレスによる死亡も労災/労災増加している建設現場が一番多く労働契約の満了を前に、失業に対する精神的ストレスを受けた労働者が、業務と直接的な関連がない理由で死亡したとしても、業務上災害と見るべきだという判決が出された 。
清州(チョンジュ) 地方裁判所は工事現場で心筋梗塞で倒れて亡くなった金某氏の遺族が、補償金を支給しないのは不当だとして勤労福祉公団を相手に出した訴訟で、原告勝訴の判決を行った 。裁判所は判決文で「病気の発生原因が業務遂行と直接関連がなくても、業務上のストレスが病気を悪化させたとすれば、因果関係があると見なさなければならない」とした 。
一方、労災にあう労働者が増加しており、特に建設現場に多く発生している 。大邱(テグ) 地域労働庁によると、今年の上半期大邱、慶北 (キョンブク) 地域の産業災害者数は4322人で、昨年同期の4129人に比べて、203人増えた 。特に産業災害による死亡者数は、昨年同期50人から、今年6月末現在で71人に急増した 。産業災害が主に起きている業種は建設業種で、産業災害全体の中で27% (903人)が建設現場で事故に遭っている 。建設現場の事故のパターンでは、257件が墜落によることが明らかになり、衝突(106件)、転倒(152件)、落下(107件)、挟まれ(103件)順となった 。
民衆の声
2007/09/17下請け業者・非正規職比率高いほど事故多発/安全保健研究動向書で指摘製造業の事業場の中で、下請け依存度と非正規職の比率が高いほど労働災害も多く発生することが明らかになった 。しかし正規職だけを雇用する元請け業者より、構内協力業者の労働災害率が低く、労災隠蔽の疑惑も提起されている 。
産業安全公団傘下の産業安全保健研究所が出した『安全保健研究動向』9月号で、趙ミョンウ教授(延世大社会発展研究所)は『製造業者非正規職勤労者の実態分析』という論文で、このように明らかにした 。趙ミョンウ教授は「最近の雇用柔軟化現象で、非正規職労働者の作業条件と生活の質がさらに悪化するという予想が台頭している」とし、「これにともなって産業安全保健制度の政策も、やはり軌道修正が避けられなくなった」と話した 。
趙教授は『産業安全保健動向調査』で報告されている7千件の製造業者の産業災害率を分析してみると、労働時間より雇用形態が産業災害により大きな影響を与えていると分析されたとした 。雇用形態別に8集団に分けて調査した結果、産業災害率が最も高い事業場は『非正規職を雇用する社外協力業者』となった 。次いで『非正規職を雇用しながら、元請けと下請けを併行する業者』がこれに続き、『非正規職を雇用する元請け業者』が次に比重が高かった 。これは正規職だけ雇用する業者より、非正規職を雇用する業者が多く産業災害に露出していることを示している 。
しかし『正規職だけ雇用する社外協力業者』より『非正規職を雇用する社外協力業者』の労災事故が少ないと分析され、正規職だけ雇用する事業場の中でも、構内協力業者は元請け業者よりさらに低い産業災害率を記録している 。趙教授は「このような結果は、いわゆる『三振アウト制』(下請け業者が契約期間中に発生した労災件数が3件に達した場合、元請けが再契約を拒否すること)によって、労災の報告件数を故意に下げたり、隠す可能性が高いため」と指摘した 。合わせて構内協力業者の労組組織力が低く、元請けに比べて相対的に労働者の年齢層が若いという点も原因の一つとして作用しているとも付け加えた 。
毎日労働ニュース
2007/10/16「参与政府のじん肺患者政策は『無対策』」/在家じん肺患者5百人余、生存権・治療保障要求「どん詰まりで命をかけた私たちに、何が怖いでしょうか?」 16日、光化門(クァンファムン) 東和免税店の前でソウル、テベク、サンジュなどから上京してきた60才を越えるじん肺災害者500人余りが、生存権を勝ち取り、政府に治療保障対策を求める決意大会を行った 。
韓国の現行じん肺法(じん肺の予防とじん肺勤労者の保護などに関する法律)によると、じん肺患者は病院に入院しなければ、休業手当など生計費の支援を受けられない 。しかし在宅じん肺患者の場合、入院患者と同じような苦痛を味わっているのに法で定めた9種類の合併症がないという理由で、入院の承認を受けられずにいるのが現実である 。
この日の決意大会でチュ・ウンファン韓国じん肺災害者協会長は、「60年代から30年以上、地下の掘削作業に命をかけて石炭を掘り出し、オイルショックの危機を乗り切るなど経済発展に貢献してきた。その時は、産業の担い手、産業戦士と持ち上げたのに、今は産業廃棄物として取り扱っている」と鬱憤を話した 。「2001年、労働部は『じん肺患者保護総合対策』を発表したが、6年が過ぎても何の対策もない」とし、「今は命をかけた断食闘争で、生存権と治療保障対策などを勝ち取らなければならない」と声を高め、それと共に「もし私が闘いで倒れたならば、起こさずに私を踏み越えていけ」と固い意志を明らかにした 。
決意大会ではまた盧武鉉大統領に対する要望の声も出た 。ソン・ヒショク韓国じん肺災害者後援会長は「大統領選候補当時、『候補者番号2番』と書いたタスキを付けて病院を訪れて、じん肺患者を見回しながら目頭を赤くした姿を見たことがある。盧大統領の人間的な面を見て、この人が大統領になればじん肺患者のための対策を立てるだろうと考えたが、大統領に当選するとじん肺患者を忘れた」と、盧大統領を非難した 。
かれらは、△在家じん肺患者の詳細な実態調査の実施、△在家じん肺患者の療養システム改善と遺族補償支給の保障、△在家じん肺患者の生活保護対策制定、△相互に信頼できるじん肺判定システムの改善、Δ肺炎を合併症に含ませるなど後遺症状制度改善の拡大、などを要求、坑道服を着て、以前に地下の炭鉱で作業をしたように、坑木を運んで石炭を掘るパフォーマンスを演じた 。
民衆の声(イ・ワンドク記者)
2007/10/21社説/隠蔽され、放置される非正規職の労災作業場で仕事をして事故に遭って死亡する比率が、正規職に較べて非正規職が2倍以上も多いという調査結果が、昨日公開された 。2千ヶ所余りの事業場を標本にして、2~5月の労災事故を調べて見ると、34人が労災で亡くなったが、このうちの21人が非正規職だった 。慶南(キョンナム) 巨済(コジェ)の大宇造船海洋では、今年に入って事故が起こったり過労などで亡くなった労働者が7人で、すべて非正規職だったという 。非正規職労働者がどれくらい産業災害の崖っぷちに追い込まれているのかがよく分かる数値である 。
災害対策は正確な実態把握を基礎にする 。しかし我が国の労災統計は依然としてでたらめである 。今回の調査も既存の労災統計が現実を正しく反映できていないという指摘によって労働部、経済人総連と二大労総などが一緒になって構成した、労災統計改善委員会が出したものである 。委員会は勤労福祉公団の労災承認統計を単純に合算した既存のやり方と違い、事業場の管理者が労災発生記録表を作成するように、調査員が毎月訪問してこれを集計するやり方でするようにした 。この結果、2~5月の災害率は今年の公式統計では0.13%であったが今回の調査では災害率が0.22%となった 。隠蔽された労災事故が調査方式の小さな変化で赤裸々にあらわれたのである 。こういう隠蔽は非正規職の労災事故ではもっと横行している 。事業主が労災件数が多いことにともなう不利益を避けるために、報償金や病院費などで間に合わせる、いわゆる『公傷』で処理するケースが多く、その対象者は無力な非正規職であることが常である 。
非正規職の労災対策で急がれるのは、これらの労働環境に合った法と制度の改善である 。現行の産業安全保健法には、派遣・下請け業者の労働者に問題が発生すれば、元請け業者が連帯責任を負うようになっている 。不渡りを出したり支払い能力がない下請け業者の被災労働者を保護するための装置であるのに、現実に元請け業者が連帯責任を負うことはほとんどない 。したがって元請け業者に連帯責任が厳格に問われるように、制度を補完しなければならない 。また産業部門別、雇用形態別に細かい規定が作られる必要がある 。例えば労災事故の隠蔽の可能性が大きい建設業に対しては、格別の監督体系を作るのである 。関連企業などが業種あるいは地域別に連帯して、労働者の健康基金を共同で設置して、対処する方案も模索する必要がある 。非正規職労働者の基本権を強化するのも、また一つの労災対策である 。
ハンギョレ新聞
2007/11/02勤労福祉公団、「癌」労災認定、毎年「下向き」に/最近4年間の労災承認率が半分に年ごとに勤労福祉公団の癌関連の労災承認率が下がっている 。2003年に22.8%だった癌関連の労災承認率が、昨年は11.8%と半分に減少した 。
1日に勤労福祉公団が、国会環境労働委員会所属のチョ・ソンレ大統合民主新党議員に提出した資料によると、今年に入って7月まで、98件の労災申請のうち9件だけが労災の承認判定を受け、承認率は9%台に大きく落ちた 。最近3年間の癌関連の労災承認率を見ると、昨年の癌関連の労災申請件数は全部で153件で、このうち18件が労災として承認され、135件が不承認とされた 。10人中の1人だけが職業性癌と認められた計算である 。続いて2005年が12%、2004年が18.2%、2003年には22.8%で、毎年減少傾向を描いている 。
疾患別に見ると、肝臓癌の場合、昨年の労災申請は60件で2003年110件に比べて、半分近くに減った 。肝臓癌が労災と認定されたケースも2003年の29件から昨年2件に、10分の1に減った 。特に昨年、肝臓癌による労災と認定された2件のケースでは、△酒類製造会社で長期間働いた労働者の『アルコール性肝臓癌』、△建設会社の営業社員の業務上の飲酒による肝臓癌など、すべて業務上『避けられない飲酒』による事例で、過労やストレスによる肝臓癌の発病は全く含まれなかった 。
主に石綿と粉塵によって発病する職業性肺癌のケースでは、他の癌に比べて労災承認率が高いことが分かった 。
認定率が高いことが分かった。肺癌は2003年に17件が労災と認定されて以来、2004年に23件、2005年に13件が労災として承認された 。今年は労災と認定された9件のうち8件が肺癌であった 。
一方、2003年からの胃癌による労災申請は75件だが、ただの1件も労災と認定されなかった 。
月刊「マル」キム・ミヨン記者
2007/11/12政府、「韓国タイヤの突然死」に緩慢な対処で非難/死亡報道後の一ヶ月間で4人死亡、指導監督怠慢の疑惑労働部は1日から『韓国タイヤ特別対策班』を構成して本格的な原因調査と対策作りを始める 。しかしマスコミ報道以後、9月1ヶ月間だけで何と4人の労働者が死亡したことが確認され、労働部の緩慢な対応が更に事態を大きくしたという非難を免れるのは難しいと見られる 。
地域新聞の<大田日報>の最初の報道に続き、8月に<毎日労働ニュース>が、民主労働党大田地域委員会の情報提供によって、「韓国タイヤで6人の労働者が心臓麻痺で突然死するなど、8人の労働者が次々に亡くなった」として、有害な作業環境について疑惑を提起した 。マスコミ報道の後も、心臓麻痺で1人、癌で3人の労働者が相次いで死亡した 。9月2日に生産管理チームの権・某(44)氏が急性心臓麻痺で亡くなり、6日後には同じチームの安・某(51)氏が脳髄膜腫瘍で亡くなった 。3日後の9月12日にはLTR subチームの崔・某(47)が肺癌で、9月29日にはPCR1 subチームの許・某(47)氏が食道癌で死亡した 。心臓疾患で死亡した権氏を除いた残りの3人は、昨年と今年の間に癌の判定を受け、療養期間が1年経たずに死亡した 。また、錦山工場の品質管理チーム所属の李・某(44)氏が8月から急性脳出血で忠南大病院に入院中で、また死亡者が出てくる可能性も排除できない 。
韓国タイヤの事業場に指導監督責任がある大田地方労働庁は、マスコミ報道が出た以後にあたふたと事態の状況把握を始め、労働部は先月から韓国安全公団に疫学調査を要請して調査に着手した 。この間韓国タイヤの作業環境に対する調査は労使が自主的に実施した安全点検が唯一で、これさえも具体的な内容と結果は明らかにされず、遺族から怨みを買っている 。労働界の一部は「韓国タイヤの死亡者が次々と増えるのには、指導監督と初期対応を粗雑にした労働当局にも責任がある」として、強い不満を表明している 。
月刊「マル」キム・ミヨン記者
2007/11/20三星半導体の労働者、相次ぐ『疑問の白血病』/キフン工場で10年間に7人死亡/会社は「私病」で労災申請せず「死んだ娘のなかまは口を固く閉ざし、三星電子は『大きな会社を相手に闘うなら、闘ってみなさい』という態度ですが、うちの子のくやしい死因は誰が明らかにするのですか?」 3月に急性白血病で亡くなったファン・ユミ (23) さんの父ファン・サンギ (53)氏は20日、娘が仕事をしていた京畿道龍仁の三星電子半導体キフン工場の正門前でマイクを握った 。娘の死について、民主労総など市民社会団体(13団体)で構成された「三星半導体、集団白血病の真相究明と労働基本権確保の対策委員会』(対策委)発足を知らせる記者会見の場である 。
2003年10月キフン工場に入社し、半導体原版のウェハーを硫酸アンモニウムなど化学物質の混合水に浸けて引き抜く 「洗浄作業」を担当したユミさんは、2005年6月に白血病の診断を受けた 。休職の後、骨髄の移植手術を受けて治療中の翌8月、ユミさんは「2人1組」で一緒に仕事をしていたOさんが同じく白血病が発病し、二ヶ月目に亡くなったことを知ることになった 。しばらくして会社の関係者はユミさんを訪ねてきて、退職の書類を受け取った 。そして今年3月、ユミさんは亡くなった 。同じラインの労働者2人が、7ヶ月の間に白血病で相次いで亡くなったのである 。
ファン氏は娘が亡くなった理由をハッキリさせようとしたが、作業環境を証言するユミさんのなかまたちは「言うべきことはない」として連絡を避け、会社関係者は「個人の病気だから産業災害申請は勝手にしなさい」と言った 。「工場の中がとても熱く、全身が汗でびっしょり濡れ、マスクを外して仕事をしてひどい目にあった」というユミさんの言葉から、有害物質の吸入が疑われたが、「証拠」がなかった 。ユミさんの主治医が「長期間の化学物質の曝露が発病にある程度寄与した可能性を排除できない」という所見を明らかにし、また97年以後、キフン工場でエンジニア・事務職など6人が白血病で亡くなった事実も知ったが、労災と認められる決定的な根拠にはならなかった 。
6月にファン氏は勤労福祉公団に遺族手当の申請をし、9月には疫学調査が行われた 。三星電子半導体の関係者は「白血病の誘発物質として知られたベンゼンなどの化学物質は全く使わなかった」とし、「疫学調査の結果が出れば真相が明らかにされるだろう」と話した 。しかし対策委の李チョンラン労務士は「産業災害保険法の関連規定・判例などによって、病気が業務上の要因によって発病しなかったという明白な反証がない限り、業務上疾病とみるべきだ」とし、「三星電子はさらに多くの命が犠牲になる前に、作業環境の問題点を明らかにし、改善しなければならない」と話した 。
三星電子は「2万7千人が仕事をするキフン工場の白血病発病率は、我が国の平均より低い水準」とし、「一つのラインで仕事をする二人が、ほぼ同じ時期に白血病にかかったのは偶然に過ぎない」と話した 。一方、この日の記者会見場で、この会社の総務チームの朴・某氏が報道機関の記者を詐称して、現場を撮影していることがばれてしまった 。
ハンギョレ新聞 ホン・ヨンドク記者
2007/11/30韓国タイヤ突然死職員中4人は労働強度が直接的な原因/乙支大病院「業務関連性」確認韓国タイヤの大田工場で、脳心血管系疾患で昨年5月以後に労働者5人が亡くなったのは、キツイ労働と会社の健康管理のずさんさなどが直接的な影響を及ぼしたという調査結果が出た 。
大田乙支大病院の呉チャンギュン教授(産業医学科)が30日、大田の韓国タイヤ中央研究所で行われた「脳心血管疾患予防に関する保健管理体系および職務ストレス評価と死亡、7人の業務関連性」説明会で明らかにした 。呉教授は韓国タイヤの労使と大田地方労働庁の依頼で、9月から『韓国タイヤの労働者保健管理実態』を調査してきた 。呉教授は、脳心血管系疾患で昨年5月以後に亡くなった工場労働者5人は、△長期間の交代勤務、△キツイ労働、△会社の健康管理のずさんさなどを体験したことが確認されたとした 。彼は「これらは4組3交代勤務と延長勤務をしながら、5~14kgのタイヤを一日最大350回も持ち上げたり、摂氏70度以上の工場に投入されて激しい労働をした」とし、「反復的な高強度な労働は病状を悪化させ、死因に直接的な影響を与えたもの」と説明した 。
また「職業病に注意しなければならない『病気有所見者管理実態』を調べたところ、大田工場の事後管理は34%にとどまり、それさえも一回だけのケースがほとんどだった」 。「特に亡くなった労働者のうち2人は、会社が持続的な管理さえしておれば死亡は防げただろう」と指摘した 。しかし呉教授は「研究員として働いていて亡くなった労働者2人は、身体的な労働強度や精神的なストレスがいずれも高くなかった」として、「彼らの死因と業務の間には関連性がないものと見られる」とも話した 。
2007/12/05韓国で初めて、石綿被害労働者に損害賠償の判決韓国で初めて石綿に暴露して亡くなった労働者に、会社が損害賠償せよという判決が出された。 会社の安全配慮義務違反の責任を裁判所が認めたものである。 これによって類似の訴訟が続いて起こされるものと予想される。 4日、大邱(テグ)地方法院民事部は、2年余り石綿製造会社で働き、中皮腫に罹って亡くなったウォン・某(死亡当時46才・女)氏の遺族が、釜山(プサン)にある石綿反物製造業者のJ社を相手に出した損害賠償請求訴訟で、「被告は原告に1億3千万ウォン余(訳注:約9200万円)を賠償せよ」と原告一部勝訴の判決を出した。 判決文は「会社は石綿関連専門業者として石綿の危険性をよく知っていたにもかかわらず、労働者を石綿から保護する保護服と保護マスク、手袋などをキチンと支給せず、石綿の粉塵を完全に換気できる施設も設置しなかった点が認められる」とした。 また「石綿の危険性に対する安全教育を実施しないなど、従業員の安全配慮義務に違反した誤りが一部認められる」とも付け加えた。 しかし「石綿被害に適切に対処しなかった勤労者側の過失も全体の10%の範囲内で認められる」とした。 遺族らは、ウォン氏が76年2月から2年間、石綿を原料として石綿反物を作るJ社の紡績部で働いて退職した後、2004年7月に三星ソウル病院で石綿露出による中皮腫という診断を受けて闘病していたが、2006年10月に死亡すると会社を相手に訴訟を提起していた。毎日労働ニュース
2007/12/10韓国タイヤ労災隠蔽で司法処理9日、大田(テジョン)地方労働庁は「韓国タイヤが2005年から3年間、大田の錦山(クムサン)工場・中央研究所で発生した労災事故160件を、関係機関に報告していないことが確認された」と明らかにした。 以前に大統合民主新党の真相調査団が把握した労災事故23件を合わせると、全部で183件の産業災害発生報告が脱落したものと最終的に集計された。 大田地方労働庁は産業災害の報告義務を守らなかった183件について、行政・司法措置を取る方針。 大田地方労働庁は錦山工場・中央研究所で1394件の産業安全保健法違反事項を摘発し、このうち554件(39.7%)に対して司法処置を取り、273件(19.6%)に対しては過怠金を賦課した。 韓国タイヤはこの以前にも、9月に労使の自主点検によって499件の違反事項を報告して是正措置をとると明らかにしていた。 しかし今回の特別勤労監督の結果の半分にも満たないことが明らかになって、『形式的な調査』だったとの非難は避けられない。 一方、韓国タイヤ側は「軽微な病気は本人の同意を得て治療費を支給するなどのやり方で、自主的に処理してきたのは事実」とし、「今回摘発された労災未報告の件について、行政官庁の処分に従う」と話した。毎日労働ニュース
2007/12/26三星半導体の白血病発病、8人に増加/三星白血病対策委、「三星側の言葉、信じられない」 労働部に疫学調査を要求4月に月刊「マル」は、『世界一流の三星半導体で白血病で死んだ労働者たち』というテーマの報道で江原(カンウォン)道の高校を卒業し、京畿(キョンギ)道の器興(キフン)にある三星半導体水原(スウォン)工場で働いていて白血病で死亡したファン・ユミ氏の労災隠蔽疑惑について報道した。 その後、水原地方の日刊紙がこの事件についての深層報道を始め、産業安全公団がファン・ユミ氏が働いていた作業現場に対する疫学調査を実施するなど、事件の真相を明らかにするための後続活動が活発に行われてきた。 ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏は娘の死について、白血病の発病原因を工場内で発生する有害物質だろうと推測し、加えて三星側がファン・サンギ氏に、治療費などの補償について曖昧な態度を繰り返したため、『隠蔽』の主張に確信を深めた。 11月21日、ファン・ユミ氏が生前に通った三星半導体水原工場の前では『三星集団白血病真相究明と労働基本権確保のための対策委員会(以下、三星白血病対策委)』が発足式を行って「労災隠蔽の真実を明らかにする」とし、今後大々的な調査活動と情報提供者運動を予告した。 それからわずか一ヶ月で、三星白血病対策委は三星半導体の工場で働いて白血病に罹った2人の労働者から追加の情報提供を確保した。
労働部、三星半導体集団白血病の原因中名に大々的な疫学調査を実施せよ
三星白血病対策委は26日、政府庁舎の前で「労働部は三星半導体集団白血病の真相究明のために徹底した疫学調査を実施しなければならない」という内容を骨子とした記者会見を行った。 この日の記者会見には対策委発足以後初めてハン・サンヨル韓国進歩連帯共同代表が参加し、進歩的な民衆陣営が合流する可能性についての期待が高まった。 韓国進歩連帯はこの間三星に対して批判的な立場を堅持し、『無労組経営』の中止と『三星秘密資金』の真相糾明を強く求めてきた団体である。 ハン・サンヨル代表は「一日も早く疫学調査を行い、徹底して明らかにしなければならない」、「ファン・ユミ、イ・スギョン氏の死を無駄にしてはならない」と、労働部に大々的な疫学調査を求めた。 コユ・ジョンオク韓国労働安全保健研究所所長は「三星は白血病患者が6人しかいないと言ったが、対策委の活動開始からわずか1ヶ月で2人の白血病患者がいることを知ることになった。 三星の話を信じることができるだろうか」と、三星側の労災隠蔽の可能性を示唆した。 民主労総京畿本部のイ・サンム本部長は「私たちが三星共和国だと呼ぶ理由は、彼らが実際に大韓民国を支配しているから」と話し、「憲法が保障する労働三権を認めないハッキリ言わなくとも、実際行動に移している」と主張した。 ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏も糾弾発言の中で、「(三星の)イ・ゴンヒ会長は無労組経営を中止し、三星で働く労働者が安全に仕事が出来るように措置するべきだ。 悔しい思いの中で死んでいった娘たちに対して補償し、謝罪しなければならない」と非難した。 彼らは記者会見文で、労働部に対する4項目の要求事項を公表し、早急な履行を求めた。 労働部に要求した事項は、△三星電子半導体の全工場に対する大々的な疫学調査と、退職者と離職者、協力会社員、非正規職など、全社員について調査すること △疫学調査の過程に遺族が推薦する専門家の参加を保障すること △病気の原因が明らかにならなくても、労働災害と認定して補償すること △労働者の健康実態を調査し、その原因である作業環境を改善することなどである。
民衆の声
2008/01/16『死の恐怖』錦湖タイヤにつながるか/昨年5人死亡・・・・毎年労災1千100件発生韓国タイヤ業界1位の韓国タイヤを揺さぶった労働者集団死の恐怖が、業界2位の錦湖(クモ)タイヤに繋がっている。 15日、労働界によると錦湖タイヤ光州工場と曲城工場の労働者5人が、昨年3~9月の間に死亡したことが確認された。 このうち1人は自殺し、1人は先天性心臟疾患があったことが分かり、突然死した残り3人の死因を巡って攻防が予想される。 しかし突然死した3人のうち2人は、11日に勤労福祉公団から労災不承認処分を受けた。 1人は『死因未詳』、他の1人は『飲酒後に発生した事故』という理由で、それぞれ労災と認定されなかった。 これに対して遺族など関係者らは「過度な業務量と有害な作業環境が呼んだ死」として反撥している。 特に錦湖タイヤの労働者の死が、今回が初めてではないという点に注目している。 2005年に労働者3人が死亡したが、このうち1人は労災の審議中に自殺した。 死亡までいかなくとも、錦湖タイヤでは毎年1千人を越える労働者が各種の産業災害にあっている。 〈毎日労働ニュース〉が入手した錦湖タイヤの産業災害現況資料を見ると、ここ5年間で16人の労働者が脳心血関係疾患で治療を受けたことが分かった。 突然死が心臓の異常兆候を伴うという点を勘案すれば、決して無視することはできない数字である。 また2ヶ所の工場で毎年平均300件余りの労災が発生し、公傷者だけ年間800人に達すると確認された。 労働界の関係者は「錦湖タイヤは光州、全南地域の企業の中では比較的職員の産業安全管理に気を遣ってきた業者」であるとし、「それにもかかわらず、このように災害者数が多いということは劣悪な業務環境のため」と指摘した。 錦湖タイヤ労組も自己診断で「4組3交代勤務にともなう職務ストレスと、賃金格差を減らすための休日勤務などが労働者の疲労度を高める」と分析している。 実際昨年3月死亡したK氏のケースでは、死亡前の24日間1日も休まないで連続勤務をし、同じ年の9月に死亡したM氏のケースでも、やはり連日延長勤務をしたと伝えられた。 錦湖タイヤ労組の関係者は「会社が労働者に休日勤労を強要するのではない」としながら「何より『仕事ができる時に一銭でも儲けよう』という考えで、無理をせざるを得ない現実を変えなければならない」と話した。毎日労働ニュース
2008/01/1624年間の放射能露出で死亡すれば労災原子力発電所で24年間働き、相当量の放射能に曝露した労働者がすい臓癌で死亡すれば、業務上災害であるという判決が出た。 特に今回の判決は、科学技術部告示で定めている放射線被爆による癌の業務上疾病の範囲を越えるものとして注目されている。 ソウル高裁は、原子力発電所で働いていてすい臓癌で死亡したファン某氏の妻が、勤労福祉公団に出した遺族補償と葬儀費用不支給処分取り消し請求訴訟の控訴審で、原審を取り消した。 裁判所は判決文で「ファン氏は放射線管理区域に出入りしながら、放射能汚染事故などを処理するなど被爆量が相当で、これに照らせば放射線被爆がすい臓癌発生と相当な関連がある」とした。 裁判所は放射線被爆は喫煙と共に、すい臓癌発病の主要原因であるという医学的見解があるという点に注目した。 医学界では理論的に放射線被爆による癌は、少量でも発生すると報告しているためである。 しかし科学技術部告示では、放射線従事者の業務上疾病の範囲を、被爆と疾病との因果確率が、白血病33%、固形癌(すい臓癌、肝臓ガンなど)50%を超える場合にだけ認めている。 これには「科学技術部の因果確率による補償基準は、実際の放射線による癌発生を十分に保護できないという批判を受けている」とし、「放射線とすい臓癌が関連ないという確実な医学的根拠が出てくる前までは、放射線に被爆した事実が明白な労働者を、より保護する必要性がある」とした。 裁判所は更に「被爆量が国際放射線防護学会が提示した許容線量は越えなかったが、学会が提示した許容線量は癌発病とは大きな関連がなく、すい臓癌が発生するかどうかを判断する絶対的な基準になると断定することもできない」とした。 また「ファン氏は喫煙もしたが、5年間禁煙をし、他に発病原因となる要因がなかったので、放射線被爆が少なくとも一つの原因になったと推測判断できるので、業務上災害に該当する」と付け加えた。 ファン氏の妻は夫が75年から放射線取り扱い業務などをしながら相当量の放射能に暴露し、99年にすい臓癌で死亡したとして勤労福祉公団に業務上災害の申請を出したが、拒否されたために訴訟を起こした。毎日労働ニュース
2008/01/21移住労働者:取り締まりを避けて墜落は『労災ではない』労働者が業務中に事業主の指示を受け、不法滞在の取り締まりを避けようとして墜落・負傷したのは労働災害ではないという判決が出た。 20日、昌原地裁は中国同胞であるチャン某(23)氏が、勤労福祉公団を相手に出した労災療養不承認処分取り消し訴訟を棄却した。 裁判所は「チャン氏が業務中に事業主あるいは管理部長の指示によって、取り締まりを避けようとした時に墜落して負傷したのは、業務遂行に伴う必須付随行為であると主張するが、通常の業務範囲や過程で発生した災害と考えるのは難しい」とし、「業務場所で業務時間内に発生した事故でも、非業務的な活動のために起こった事故であれば、業務上災害と見るのは難しい」とした。 チャン氏は2006年5月、慶南地域のある工場で作業している時に、出入国管理事務所の不法残留取り締まり班がやってきたので、逃げようとして2階事務室の窓から逃げた。 この時チャン氏は墜落し、頭蓋骨骨折などの傷を負った。 彼は勤労福祉公団に労災として療養を承認してくれるように要請したが、拒否されたため訴訟を起こした。毎日労働ニュース
2008/01/22石綿内部告発者を職位解除したソウルメトロ/労組「石綿の危険性のマスコミ報道を統制する」と反撥ソウルメトロが、地下鉄の石綿の危険性を告発したメディアにたいして取材協力をした労組幹部の職位を解除し、非難が起こっている。 労組は今回の懲戒が『地下鉄の石綿曝露のマスコミ報道』を統制するためのものとして強く反撥している。 21日、ソウルメトロ労組によると、使用者側は19日に労組のチェ・ハクス役務支部・産業安全保健部長に、職位解除の事実を通知した。 使用者側がチェ・ハクス部長を懲戒した表面的な理由は、勤務態度不良。 使用者側の職位解除通知公文書によると人事規定40条1項2号『職務遂行能力が著しく不足したり、職務成績がきわめて不良であると認定した者』を、主な懲戒理由として挙げている。 労組の主張は違う。 ホ・チョレン産業安全保健部長は「最近ある放送会社が、新林駅の石綿暴露について報道する過程で、チェ・ハクス部長が取材に協力をしたのが直接的な懲戒理由」と話した。 最近労使は地下鉄の石綿の危険性を巡って激しい攻動戦を行っている。 9日に労組は「労働部の委託研究の結果、地下鉄労働者の30%が肺疾患を病んでいることが明らかになり、市民の健康にも影響を及ぼしかねない」とする報道資料を出した。 これに対しキム・サンドン・ソウルメトロ社長は17日、記者会見で「地下鉄での石綿の暴露はないか、または基準値以下」とし、「労組がリストラの心配をするあまり、使用者側を陰湿に攻撃するために誇張・わい曲している」と反論した。 問題は使用者側が地下鉄の石綿暴露に対して徹底した言論統制を始めたという点。 労組はチェ・ハクス部長の懲戒もこのような脈絡の一環と見ている。 実際に最近のソウルメトロは「労組が(経営革新プログラムの)創意革新推進を無力化するための手段の一つとして、地下環境に関する事項などについて事実を誇張したり、わい曲するなどの方法で言論報道を繰り返すことによって、公社のイメージと名誉を大きく失墜させている」として、言論取材などの労組動向に対して迅速に報告しろという指示を出したことがある。 『創意革新に関する労組の動向報告の徹底』という題名の公文書によれば、△今後発生する労組の動向(集団行動、言論取材など)がある場合、速かに本社主管部署と労使協力室に報告すること、△現場でも必要な措置、採証活動などを徹底的にすること、などを注文している。 一方、輸送労組はこの日声明を出し、△チェ・ハクス部長の職位解除撤回、△地下鉄の石綿の安全な除去のために、労働組合と市民団体の要求に協力すること、△地下鉄の前・現職労働者に対する石綿対策作りなどを求めた。毎日労働ニュース
2008/03/10特別雇用労働者は労災にあっても『各自で適当に』 / 『つぎはぎ』の産業災害補償保険法7月発効/民主労総、改正のために強力闘争を「すべての労働者は労災保険の全面適用を受けるべきで、保険料は使用者が負担するのが労働者健康権の基本だ」 昨年11月に公布された産業災害補償保険法についての労働界の反応だ。 だが労働界の反撥にもかかわらず、この法は2月25日に立法予告された。 政府は3月17日までに労使間の意見をまとめた後、7月から全面適用する方針。 民主労総は、これに対して特殊雇用労働者(訳注:一人親方など個人事業主とされている労働者)にも全面拡大適用するように求めた。 11日に労働部の前で決起大会を行い、14日にはこれに関する討論会も準備している。 昨年11月に改正公布された産業災害補償保険法に対して、政府は総合専門療養機関の労災保険適用、リハビリ手当の導入など一部改善法案を成果として挙げている。 だが休業手当の減額支給、最高・最低補償基準金額の減額、再療養時の休業手当の減額支給など、全般的に補償水準を後退させ被災労働者の権益を侵害しているというのが大半の意見だ。 民主労総は今回改正された産災法が「適用範囲を拡大し、補償水準を強化しなければならないという立法趣旨に逆行しており、産災保険基金の財政安定化のために被災労働者に犠牲を強要する内容に改悪された」として、全面再改正を求めている。 また産災法がかなりの問題点を持っていると指摘している。 民主労総は10日に記者会見を行い、このような問題点に関してひとつひとつ非難した。 特殊雇用職労働者の労災保険、極く一部にだけ適用 今回労災保険を適用される特殊雇用職は4職群で、保険立法による保険設計士、建設機械管理法により登録されたコンクリートミキサー車を所有して直接運転する者、統計法による学習誌の教師、体育施設の設置利用に関する法律により登録されたゴルフ場でゴルフ競技を補助するゴルフ場キャディーだ。 その上、今回の改正で含まれた保険設計士は、全保険設計士の半分しか含まれないのが実情だ。 問題は、すでに経済的従属関係による特殊雇用職労働者が、クィックサービス、放送作家、病院看病人など10職種を越えているのに、今回は4職群以外は含まれなかったという点だ。 民主労総は「労災保険は社会保険」として、「現在確認されている特殊雇用職労働者はすべて労災保険の適用を受けなければならない」と主張している。 加えて「一定の経済的な関係が確認されれば、すべて労災保険を適用しなければならない」と付け加えた。 同一労働条件なのに、保険料徴収は差別 生コン車と貨物運送車を所有して直接運転する労働者は、契約と運行において同じ労働条件である。 だがコンクリートミキサー車を運転する労働者だけが今回の改正された労災保険に含まれ、貨物運送車は除かれた。 民主労総は「貨物運送車両の所有者は直接労災保険への加入申請をしなければならず、保険料も本人が100%納付しなければならない」とし、「このような法のダブルスタンダードはなくさなければならない」と主張した。 補償水準を下げて、建設労働者を二重に弾圧 建設労働者の労働災害の深刻性は相当なものである。 しかし今回改正された施行令には建設労働者に対する各種の労災補償金を減額している。 現在建設日雇い労働者は『通常勤労係数の適用』という規定によって、労働期間が3ヶ月未満で労災にあった場合、平均賃金の73%を適用された。 この規定は労働関係が3ヶ月以上持続すれば適用を受けない。 しかし今回改正された規定によれば、3ヶ月以上労働関係が持続しても、1ヶ月に22.3日以上働いていないと適用を受けないと改正された。 民主労総は「建設現場の労働条件を少しでも理解するなら、『通常勤労係数適用』が正しく測定、適用されなければならないのに、改正案は後へ後へと後退した」と非難した。 ペク・ソックン建設労組委員長は「建設労働者を保護するのではなく、保護対象から除外するものだ」とし、「政府の保険金財政悪化を日雇い労働者に転嫁することに外ならない」と糾弾した。 民主労総のイ・ソッケン委員長は「特殊雇用職労働者は多くの危険に曝されており、労働条件は本当に劣悪だ」と言い、「これらを保護する制度的装置もキチンと準備されていないのが実情」と主張した。 民主労総は今回立法予告された施行令と施行規則が、特殊雇用労働者と建設労働者の現実を考慮しない、誤った改正案であることを明らかにして、労災保険制度を変えるための力強い闘いを展開する方針だ。民衆の声
2008/03/20続報:立って働く労働者に椅子を用意せよ/民主労総サービス連盟、流通サービス女性労働者/健康権確保キャンペーン「座る権利」のためのサービス労働者の小さな反乱が始まった。 一日中立って仕事をして家に帰ると脚がしびれて寝られないというサービス労働者が、「売り場に椅子を置く」運動を始めた。 19日、民主労総とサービス連盟は記者会見を行って、流通サービス女性労働者の健康権を確保するために「椅子提供運動」を始めると明らかにした。 この間、労働安全の領域から疎外され、一日中立って仕事をしなければならないサービス業の女性労働者の健康権のために、椅子の提供を求める「椅子キャンペーン」を行う。 サービス業の労働者にとって椅子は単純に座る道具でなく、「尊重されながら働く権利」の表現である。 キム・ジヒ民主労総副委員長は「外国では、立って仕事をするサービス業の労働者に椅子を提供した結果、労働者に加えられる暴力行為が減ったという研究結果がある」とし、「椅子提供キャンペーンが労働者に対する尊重に繋がって、労働者の身体と精神の健康を保障する効果的な手段になることを願う」と話した。 ユン・カンウ源進緑色病院・産業医学課長は、「一日中立って働く場合、下肢静脈瘤と脚と足の筋骨格系疾患はもちろん、心血管系疾患、早産や流産などの危険が高い」として「相当数のサービス業の女性労働者がこのような病気を持っているが、業務上災害という認識さえ持てずにいるのが実情」と指摘した。 民主労総は椅子提供キャンペーンのために、来月末までサービス業の労働者の労働条件実態調査を行った後、5月からデパートを中心にした流通売り場に椅子を置くための実質的な活動を展開すると明らかにした。 英国テスコは『座って』、三星ホームプラスは『立って』働く 産業安全保健法の産業保健基準に関する規則(第277条)には「事業主は、持続的に立って仕事をする勤労者が、作業中に時々座ることができる機会がある時に、利用できる椅子を備えつけなければならない」と明示されている。 しかし韓国のデパートをはじめとして、大型スーパー、高速道路のサービスエリアなど、ほとんどの売り場では労働者が利用できる椅子を見付けることができない。 サービス連盟によると、今はなくなった京畿道(キョンギド)の富川(プチョン)にあった現代ショッピングで、90年代の中頃、労働者が利用できるように椅子を備えつけたことがあるが、「生意気だ」という顧客らの指摘のために、これさえも片づけてしまった。 しかしヨーロッパでは立って仕事をする労働者への椅子の提供は一般化されている。 産業安全専門家と労働団体で構成された「立って仕事をする女性労働者に椅子を」事業企画団によると、スウェーデンで一日の業務中の10分の1を立って仕事をする労働者は20%にもならない。 またイギリスの最も大きな労組の一つである流通業者労働組合(USDAW)は、長時間立って仕事をする労働者に椅子を提供するのを安全保健の主要な議題としている。 2005年7月のロンドン爆弾テロで、英国の画廊が「警備を強化する」目的で警備員の椅子を片づけてしまうと、USDAWが強力な抗議運動を始め、警備員の椅子を取り戻したという事例がある。 ある靴業者が商店の計算台を、立って作業するやり方に変えるという方針を発表しただけで論議になるほどである。 イギリスの産業安全保健法も韓国と同じように、立って仕事をする労働者に椅子を提供するように規定している。 差があるとすれば、韓国に比べてより具体的に示されている点である。 イギリスの産業安全保健法には「労働者の作業(または作業の相当量)が座ってできたり、座ってしなければならない作業の場合、労働者に適切な椅子を提供しなければならない」と規定されており、「作業を行う人が不便を感じれば、適切な椅子としてはならない」という但し書き条項も置かれている。 また「必要であれば、適切な踏み台が提供されなければならない」という条項もある。 これによってイギリス最大の流通業者であるテスコで働くレジ係は、座って仕事が出来るように設計された計算台で仕事をる。 ところがテスコが持分の90%近くを所有している三星ホームプラスのレジ係は、一日中立って仕事をしているのが実情である。 キム・シンボム労働安全保健センター教育室長は「韓国の事業主たちは産業安全保健法に対する認識が不足し、椅子を提供しなければならないということ自体を知らず、サービス労働者たちもやはり、座って仕事ができるという事実を全く知らずにいる」とし、「事業主と労働者はもちろん、消費者も『座って仕事をしても、立って仕事をするのと同じサービスの提供がされる』という認識を持たなければならない」と強調した。毎日労働ニュース
2008/04/28大韓民国の労災、OECD国で最高/民主労働党、被災労働者の日に合わせて制度改善案を発表『世界労災死亡労働者追悼の日』を迎えた28日、民主労働党が労働者が安全に働く権利を保障し、労災を追放する政策を提案した。 民主労働党・非正規職撤廃運動本部の李ヘサム本部長は「労働部が集計する労災の公式統計には正規職しか含まれておらず、非正規職は計算もされていない」として、非正規職が含まれれば「(我が国は)他に類例がない『労災の国』と言える」と主張した。 労働部が2008年に発表した資料によると、去年一年で労災にあった労働者は9万人を越え、労災で死亡した労働者は2406人に達する。 これについて李本部長は「これはOECD国の中で最高水準」と指摘した後、「しかし労働部が発表する労災統計で捕捉されている労働者はそれなりにいい方で、非正規職労働者は仕事をして事故にあっても、正式な労災処理よりは公傷などで個人的に処理される場合が多い」とし、「隠れている労災事故労働者は、公式統計に挙げられた労働者数をはるかに上回るものと把握している」と明らかにした。 李本部長は「李明博政府になって、経済人総連は産業安全保健関連の規定を企業活動の妨げになる規制と認識し、改正しようとしている」として「公式的な統計だけを見ても、産業安全に対する規制は強化しなければならないのが当然で、怪我をしたり死ぬのを幇助することは決して容認できない」と断固とした態度で話した。 民主労働党が挙げた現行労災保険制度の問題点は、▲賃金労働者と就業者のうちのごく少数だけに労災保険を適用、▲低い給付水準、▲悪い治療の質、労災労働者のリハビリがキチンとできず、原職復帰がキチンとできない問題、▲労災死亡の深刻性に比べて事業主の処罰が軽微で、持続的に労災が発生、▲最近の政府の意図的な労災不承認の乱発、などである。 このような問題を改善するために、民主労働党は▲労災と認識していない労働者の救済、▲勤労福祉公団に与えた事前承認権と審査権の廃止、▲特殊雇用労働者などに対する労災保険適用、▲労災保険給付水準の向上、▲各種リハビリ給付の新設、▲先治療・後審査認定制の導入、▲被災労働者の原職復帰の義務化、など7項目の労災保険法改革の方向を提示した。 李本部長は「民主労働党は、労災がなく、安全に働く権利を勝ち取るために、労働者と共に努力するのはもちろん、民主労働党が提示する制度改善のために努力する」と話した。民衆の声
2008/04/28「2008 最悪の殺人企業は韓国タイア」/労災死亡者追悼の日 1年間で労働者15人死亡28日「世界労災死亡者追悼の日」を迎えて韓国タイアが「2008 最悪の殺人企業」に選ばれた。 労働健康連帯と民主労総、毎日労働ニュースはこの日 「韓国タイアは世界7位の売り上げ規模を誇る『グローバル企業』であるが、労働者の生命と健康に対する責任のレベルは『グローバル・スタンダード』にまったく及ばない現在の韓国の企業のレベルを克明に示している」とし、「最悪の殺人企業」に韓国タイアを選んだ理由を明らかにした。 労働健康連帯などは2006年から毎年労働災害に関して最悪の企業を選定して発表してきた。 なぜ韓国タイヤなのか? 主催者側はこの日、ソウル江南にある韓国タイヤの本社前で記者会見を行って「労災死亡は企業による殺人であり社会的に容認できない犯罪行為」であると主張した。 これが産業安全関連で最悪の企業の前で『殺人企業』という名称を付ける理由である。 今年労災死亡者追悼の日を迎えて、最悪の企業に選ばれた韓国タイヤは、実際に最近の1年6ヶ月という短い期間に15人の労働者が死亡した『記録』を持っている。 労働健康連帯などは「15人すべてが作業に関連した死亡ではないとしても、2月の産業安全保健研究院の疫学調査の結果などを見れば、このうち多数が作業に関連すると推定される」と、選定の背景を説明した。 それだけではない。韓国タイヤは昨年行われた労働部の特別勤労監督の結果「天文学的な関連法に違反する行為が摘発」された。 全部で1394件の産業安全保健法違反の事例が明らかになり、183件の労働災害を隠したことも明らかになった。 これらの団体は「これは韓国タイヤが労働者の生命と健康を守るための努力をほとんど行っていないことを現わす指標」とし、「タイヤ工場は労働者の健康に危害を及ぼす可能性が高い高危険事業場であり、他の事業場に比べても更に多くの注意と努力が必要であるのに、基本的な法すら遵守していない」と批判した。PRESSian
2008/04/29労働災害認定のために『闘う』労働者たち労災で死亡した労働者を追悼する4月28日。 しかし韓国ではいまだに働いていて死亡した労働者が、労災の認定さえ受けられないのが実情である。 1996年4月28日、ニューヨークの国連会議場の前で、各国の労働組合の活動家が労災で死亡した労働者のためにロウソク追悼集会を行った。 1996年に初めての行事が開催されて以後、国際自由労連と国際労働機関がこの日を公式に追悼の日として制定、現在は110ヶ国以上で1万件以上の様々な直接行動と行事が行われている。 28日の世界労災死亡労働者追悼の日は、死亡者を記憶するだけでなく、全世界の労働者の生命の尊厳性を再確認する意味を込められている。 韓国でも様々な行事と集会によって、その意味を再確認する。 28日、追悼の日を迎えて注目しなければならないことは、労災によって死亡したり重病を病んでいるのに使用側がこれを認めず、長期間闘っている労働者とその家族があるということである。 三星半導体の集団白血病 継続して届けられる被害事例 三星半導体工場の集団白血病発病に関する労働安全保健の活動家と民主労総の活動家は、2007年10月に対策委の結成を議論し、その年11月20日に三星半導体工場の集団白血病発病の可能性を公式に提起して本格的な活動を開始した。 対策委は真相糾明のための情報を集めたが、被害者の遺族を除いた職場の同僚など、ほとんどの知人たちが証言を敬遠した。 しかし対策委がメディアによって知られることで、死亡の後の足取りが不明だった李スギョン氏の家族を始めとして、多くの被害者と遺族の情報提供が続いた。 対策委の発足後、現在までに分かった白血病発病者は13人で、このうち死亡者は7人である。 この他にもその他の癌などで闘病中の労働者が6人で、流産、不妊、皮膚疾患、筋骨格系疾患、労働者の子供の先天性奇形と疾患、などについての被害情報の提供もずっと受け付けられているのが実情である。 28日、4人の被害者が勤労福祉公団に労災を申請することによって、三星半導体の白血病関連労災申請者は、黄ユミ氏の家族を始め5人に増えた。 チョング聖心病院 – 終わりなき労災 チョング聖心病院労組の組合員たちは数年間続けられた病院側の弾圧によって、うつ病などの精神疾患に罹り、これについては2003年に組合員全員が集団で労災を認められた。 しかし問題を起こした労務管理のシステムと労働力についての改善は行われなかった。 事実上、労働者の健康権を保護するための制度上の弱点が明らかになったのである。 組合員に対する病院側の弾圧は続き、2008年1月には過去に労災を認められた組合員1人が、続けざまに自殺を図って衝撃を与えた。 この組合員について勤労福祉公団は2回目の労災を認めた。 その後3人の組合員が精神疾患を理由に追加で労災を認められた。 労災の被害者が増えたのである。 人権団体が自主的に調査を始め、17日に結果を発表し、人権委に陳情書を提出するなど、あたかも2003年を再現するような様相である。 病院側が協力を拒否した状態で進められた調査結果では、精神疾患と疑われる組合員の比率は68%、非組合員は38%という数値を示した。 精神疾患発生の疑心群の平均値が10%である点を勘案すれば、この病院で働く労働者は一般人に比べて、4~7倍の発病の危険性を抱えている。 労働者の健康権は治療費と補償金の支給程度では解決されないということを示すものである。 韓国タイヤー最も短期間に最も多数が死亡 韓国タイヤは多数の労働者が短期間内に死亡した。 韓国タイヤの工場は労働者の健康に危害を及ぼす可能性が高い高危険事業場であるため、他の事業場に比べてさらに高度な注意と努力が必要であるのに、基本的な法律さえ守らなかった。 労働者の生命と健康に対する注意義務を怠ったのである。 2007年に実施された特別勤労監督の結果、1394件の産業安全保健法違反の事例が摘発され、183件の産業災害を隠していたことが分かった。 また1年6ヶ月という短い期間に15人の労働者が死亡した。 このうち7人は疫学調査の結果、作業と関連のあることが明らかになった。 15人のうちのほとんどが作業と関連した死亡と推定された。民衆の声
2008/05/22三星(サムスン)半導体、白血病発病の『情報提供』続出、追加で22人確認三星半導体工場で仕事をしていて白血病など、いわゆる「造血器系」の癌に罹った労働者が、さらに22人いることが明らかになった。 「三星白血病対策委」は21日、ソウルの三星(サムスン)本社の前で記者会見を行い、三星半導体の器興(キフン)、温陽(オニャン)工場などで働き、白血病、リンパ腺癌などで闘病中であるか死亡した労働者が追加で22人確認されたと明らかにした。 これによって現在まで対策委が確保した、白血病などの造血器系疾患の被害者は、あわせて28人に増えた。 三星側が昨年公表した、ここ10年間の白血病患者の数10人(このうち死亡者6人)より3倍近く多い数値である。 対策委がこの日発表した内容によれば、追加で確認された22人のうち白血病患者は14人、非ホジキンリンパ腫、再生不良性貧血などの疾患患者が8人だった。 特にこのうち13人はすでに亡しており、被害者の平均年齢は25~30歳で非常に若いことが分かった。 対策委は「この数値は、対策委が情報提供を通じて独自に確保した内容であり、実際にはこれよりはるかに多い被害者がいるだろう」と説明した。 対策委は特に「現在、白血病以外の癌、すなわち脳腫瘍、乳癌、皮膚癌などについても相当数の情報提供が寄せられている」とし、「半導体工場の有害物質による被害が、単に白血病などの血液疾患だけに止まらない可能性を示している」と主張した。 イ・ジョンラン労務士は「器興工場の労働者たちの健康保険の利用内訳(2003~2007年)を見れば、白血病、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群などで治療を受けた労働者が40人余りいたが、これらは今回対策委が確認したリストには入っていない。合わせれば、被害者の数はさらに増えるだろう」と話した。 イ・ジョンラン労務士は「去る14日、労働部(訳注:日本の厚生労働省に相当)にこれらの労働者の正確な疾患の内容と、癌の種類別の発病現況などについて情報公開を請求した。結果が出れば、具体的な被害実態をより正確に明らかにすることができるだろう」とした。 ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏は「娘を殺した犯人は、器興工場の有害物質であることは明らかだ。娘一人ならともかく、これほど多くの人が死んでいるのに、自分たちの過ちを認めない三星は、本当に破廉恥だ」と糾弾した。 対策委はこの日の記者会見文で、△情報隠蔽を中止し、被害労働者に謝罪し補償すること、△退職者、協力会社、非正規職労働者を含む全社員に対する健康実態調査と疫学調査を、労組と対策委が推薦する専門家を参加させて実施すること、△現在進行中の器興工場に対する産業安全保健研究院の疫学調査に、対策委が推薦する専門家の参加を保障すること、などを求めた。民衆の声
2008/05/23地下鉄の石綿の危険性を警告して解雇された労働者ソウルメトロ、チェ・ハクス産業安全部長を懲戒、解雇 労組「卑劣な報復性懲戒、石綿除去など安全対策が優先」 ソウルメトロが、地下鉄の石綿(アスベスト)の危険性について外部に知らせ、マスコミの取材に協力した労働組合の幹部を解雇し、議論が起きている。 ソウルメトロは去る21日、人事委員会を開いて、ソウルメトロ労働組合のチェ・ハクス産業安全部長(駅務支部・産業安全局長)を解雇することを決めた。 ソウルメトロ側が明らかにした懲戒解雇の理由は、チェ部長が公社の許可なく外部の団体が主催する記者会見に参加して発言したことや、マスコミの取材を助けたことなどが公社の名誉を失墜させ、人事規定の「誠実義務」と「品位維持の義務」に違反した、というものである。 チェ部長はこれに先立って今年1月に、職位解除という重い懲戒を受けた。 当時ソウルメトロ側はチェ部長が公社の許可なくマスコミの取材に協力したことを懲戒の理由に挙げていたが、今回はさらに踏み込んで、解雇という最高レベルの懲戒を下した。 これに対してソウルメトロ労組と市民団体は、「卑劣な報復性懲戒」として強く反撥している。 ソウルメトロ労組は23日、ソウル市庁の前で記者会見を行い、「石綿から市民と労働者の生命を守ろうとした労働者に対する解雇は、名分のない不当な懲戒」とし、「懲戒を直ちに撤回せよ」と求めた。 労組はまた「ソウルメトロが市民の安全と健康を守るための努力はせず、石綿の危険性を外部に知らせたという理由で労働者を解雇したことは、公企業の役割を放棄した行為」と非難した。 環境運動連合のヨム・ヒョンチョル処長は「石綿の危険性を世の中に知らせたチェ部長は、解雇の対象ではなく賞をもらうべき人だ。公社側が『品位維持』を云々しているが、本当に公社の品位を落としたのは、石綿を放置して市民を危険に晒した公社自身だ」と批判した。 一方、ソウルメトロ労組は「ソウル市とソウルメトロがチェ部長に対する懲戒を撤回しない場合、ソウル市の監査請求や、不当労働行為の救済申立など、あらゆる手段を講じて闘う」と明らかにした。 チェ部長は、昨年からソウル地下鉄の駅舎内に放置された石綿の危険性を地道に提起し、マスコミや環境団体と共に実態調査を行ってきた。 その結果、新林(シルリム)駅や芳背(パンベ)駅などで、基準値をはるかに超える石綿が検出された事実が明らかになり、社会的に大きな注目を集めていた。民衆の声
2008/06/24取締りから逃げようとして負傷は「労災」 /釜山高裁「事業主の支配管理下での逃避行為……業務上災害」不法滞留中の移住労働者が、出入国管理事務所の取締りから逃げようとして負傷した場合、業務上災害という判決が出た。 釜山高等法院第2行政部は23日、業務中に事業主の指示を受けて不法滞留取締りを避けようとして墜落し、脳に重傷を負った中国同胞のチャン・某(22)氏が、勤労福祉公団を相手に提起した療養不承認処分取消訴訟の控訴審で、原審を破棄してチャン氏の手を挙げた。 チャン氏は2006年5月に慶南地域のある工場で作業している時、出入国管理事務所の不法滞留取締り班がやって来たため、これを避けるために2階の事務室の窓から逃げようとして墜落し、頭蓋骨骨折などの傷を負った。 彼は損傷した脳の一部を取り出して陥没した部分に人工骨を入れる大手術を3度にわたって受けたが、言語と聴覚障害、左側の腕と足を使えない半身不随になった。 チャン氏は勤労福祉公団に労災の療養を認めるように要請したが拒否されたため訴訟を起こした。 1審裁判所は「チャン氏が会社側の指示を受けて逃げたことは認めるが、取締りを避けて逃げたことと業務には関係がないため、業務上災害と認定できない」とした。 しかし控訴審では「チャン氏の逃避行為は、事業主の支配管理下にあるとみることができるので、本件災害は業務上災害に当たる」として原審を破棄した。 裁判所は「チャン氏の逃避は、取締りにあえば個人が受けることになる様々な不利益を回避するためのものであるが、他の一方では、数回の募集広告でも内国人の労働者を雇用できなかった事業主が、安定的で持続的な事業を営むためにやむを得ずに逃避させたとみることができる」とした。 裁判所は更に「事業主は管理部長を通じて取締りを避けて逃げるように指示し、作業中だったチャン氏はこれに従って逃げようとして負傷したという点などを勘案する時、業務上災害とみるのが妥当である」と判決した。毎日労働ニュース
2008/07/08 脳心血関係疾患の業務上疾病判断指針、改正/突発状況・3ヶ月内、慢性過労時は『労災』/「3ヶ月基準に医学的根拠はない」の批判産業災害補償保険法の改正によって、脳心血関係疾患の業務上疾病認定基準も変わった。 これまで、短期間での業務環境の変化や過労だけを業務上疾病と認定してきたが、突発状況と短期間の過重な業務負荷、慢性的で過重な業務に各々区分され、細部の判定指針が作られた。 一部では勤労福祉公団が作成した過労判断基準には医学的な根拠がないという批判も提起されている。 7日に毎日労働ニュースが入手した勤労福祉公団の『脳血管・心臓疾患の業務上疾病判定指針』によると、△発病に近接した時期の事件、△業務の過大性、△長時間にわたる疲労の蓄積について考慮しなければなければならない、と明示している。 また労働時間・勤務形態・作業環境・精神的緊張状態など、業務に関連したすべての状況を、具体的かつ客観的に把握して検討し、総合的に判断しなければなければならないと明らかにした。 今までの脳心血関係疾患の業務上疾病認定基準は施行令の別表によって、発病前1週間以内の業務量や労働時間が、日常業務より30%以上増加した場合などに限定していた。 しかし新しく変わった判定基準では『発病前24時間以内に業務に関連した突発的で予測困難な事件の発生と急激な業務環境の変化で、脳血管または心臓血管の病変などが急激で明確に悪化した場合』が追加された。 急性脳心血関係疾患が発病した場合、24時間内に発生した業務環境の急激な変化に限って、業務上疾病と認定することができるという意味。 また慢性的に過重な業務に対する判断も追加された。 公団は指針によって、発病前の3ヶ月以上にわたって、連続的に日常的な業務に比べて過重な肉体的・精神的負担を発生させたと認められる業務的要因が客観的に確認される場合、脳心血関係疾患の業務関連性を判断することができるとした。 これによれば発病前3ヶ月間の疲労状況だけを評価し、3ヶ月より以前の疲労状況は業務上の疾病判断から除外される。 しかしソ・ジョンシク労務士は「世界最長の労働時間を記録している韓国社会では、日常業務そのものが過重な業務の連続」とし、「3ヶ月以内の業務量の変化だけを判断して労災と認定するということは、過労死を認めないというに等しい」と指摘した。 イム・サンヒョク源進労働環境健康研究所長も「脳心血関係疾患に慢性過労の部分を追加したことには肯定的だが、3ヶ月と明示したことには医学的な根拠がない」と話した。 これに対して勤労福祉公団は「裁判所の判例を参考にして、脳心血関係疾患の業務上疾病認定基準を明確にしたもの」と反論した。毎日労働ニュース
2008/07/16 石綿被害者が続出するのに、救済対策は五里霧中/勤労福祉公団、第一化学の石綿被害者17人中1人だけ『労災』簡単に燃えず、断熱効果も優れ、『奇跡の物質』と呼ばれた石綿が産業現場に姿を表わして以後、30年余りが過ぎた。 石綿は蛇紋岩や角閃石から抽出した、極めて微細な繊維形態の鉱物質である。 腐食と摩耗に強く、断熱効果が卓越し、断熱材などの建築材料として配管用パイプの被覆材・防音材・防火服・自動車のブレーキパッド・ランプの芯にまで、数千種類の用途に使われてきた。 微細な石綿繊維はホコリとして空気中を漂い、人体に吸入されれば排出されず、長期間の潜伏期を経て癌を誘発する。 石綿を扱う職業に20年以上従事した場合、肺癌の発病率が一般人の10倍にも高まる。 石綿のホコリが肋膜や腹膜を突き抜けて浸透してできる中皮腫は、多くは発病1年以内に死に至る。 石綿のホコリを長期間、大量に吸い込めば、塵肺症のように肺が徐々に固まって呼吸困難を起こす『石綿肺症』が現れ、結局死に追い込まれることになる。 石綿は『人体に癌を起こすことが確実な』 1級発ガン物質に分類されている。 国内でも石綿の恐怖が現実として現れている。 ソウル地下鉄で数十年間駅員として働いていた労働者が石綿肺癌で次々と亡くなった。 自動車のブレーキを製造している大邱のサンシム・ブレーキでも石綿の被害者が出ている。 70~80年代に国内最大の石綿紡織工場だった第一化学では、一家族全員が石綿肺癌と悪性中皮腫で次々死亡するなど、その被害は日毎に拡がっていく勢いである。 産業安全保健研究院は27年後の2035年頃には、石綿による悪性中皮腫患者が1万人を越えるだろうと推定している。 政府は昨年7月、石綿管理中・長期総合対策を樹立し、来年からすべての石綿含有製品の取り扱いと使用が禁止される。 石綿被害の拡大を防ぐという意志は確かである。 問題は石綿被害者に対する救済対策がいまだに五里霧中だという点である。 石綿に曝露し、各種癌を病んでいる労働者に『自分は知らない』と言っているという指摘があちこちで提起されている。 15日、石綿被害者と家族たちはソウルの世宗路庁舎の前で記者会見を行い、政府が石綿特別法を制定して石綿救済基金を準備しなければならないと声を強めた。 第一化学が69年に釜山の蓮山洞で工場を稼動し始めた以後、今までに何人の労働者が働いたのか公開されていない。 第一化学石綿被害者の会が世間の噂によって確認したところによると、69~82年の間に180人の労働者名簿が把握された。 この内29人はすでに死亡しているが、死因が確認された21人の内3人を除いてすべて石綿が原因だった。 悪性中皮腫(7人)・肺癌(3人)・石綿肺症(4人)・肺疾患(5人)などである。 これら19人の死亡者の中で労災と認定された労働者は3人に過ぎない。 大多数はなぜ癌にかかったのかさえ分からないまま亡くなっている。 妻を中皮腫で失い、自身も石綿肺症で苦しんでいるパク・ヨング全国石綿被害者家族協会長は「被害者の会が結成されなかったら、今でも理由を知らずにいただろう」と話した。 協会が専門家たちの助けを借りて調査した結果によると、現在生存している第一化学の労働者の内で、26人が石綿に関連した疾患を病んでいることが明らかになった。 第一化学の石綿被害者17人は、今年の初めに勤労福祉公団に労災療養申請を行った。 これに公団側はたった1人だけを労災と認定し、6人には不承認の判定を、1人には再審査することを決めて波紋を呼んでいる。 残りの10人には休業手当が支給される労災療養ではなく、障害の判定を出すという方針である。 協会側は「石綿の危険性を知りながら使用を許可してきた政府が、石綿の被害者を量産した主犯」とし、「一所懸命に仕事をした罪によって苦しみを受けている境遇もくやしく、被害補償まで無視されている」と反撥した。 第一化学の労働者だけではない。 産業安全公団が作成した『石綿による健康障害予防研究』報告書によると、2001年から2006年まで毎年20人余りの悪性中皮腫患者が発生しており、職業歴で石綿曝露が確認された労働者だけで21人に達する。 しかしこの期間に労災と認められた労働者は11人に過ぎなかった。 零細事業場で石綿に曝露したり、建設現場で雇用されて記録を探すのが難しい日雇い労働者たちは、ほとんどが職業病にもかかわらず労災補償を受けられていないと確認された。 これについて労働部は「塵肺と違い石綿は別途の規定がない」とし、「産業災害補償保険法の規定によって処理した」としている。 労働部はまた「環境部で石綿関連被害対策を作成中」として、責任を転嫁している。 昨年の5月、環境部は環境性疾患予防と補償などの内容を盛った環境保健法を制定したが、この法案でも具体的な石綿被害者救済対策は抜け落ちている。 環境性疾患の予防については比較的詳細な内容を盛ってはいるが、環境性疾患の発生後の事後処理に関する医療的・法的な対応は脱落していたり簡単に言及されているだけで、被害者には『死後の処方箋』に過ぎないのが実情である。毎日労働ニュース
2008/07/22 裁判所「派遣労働者の労災、派遣業者も賠償せよ」派遣の労働者が使用者の過失で労災事故にあった場合、使用主はもちろんこの労働者を派遣した業者にも損害賠償責任があるという裁判所の判決が出された。 水原地裁の民事2部は労災事故に遭った派遣職労働者・李某(44)氏とその家族が、人材供給業者のK社を相手に出した損害賠償請求訴訟控訴審で「被告は原告らに実収入(仕事ができずに発生した損害額)と慰謝料を支給せよ」という、原審通りの原告一部勝訴判決を行ったと22日、明らかにした。 裁判所は判決文で「労働者を供給した派遣元事業主が作業現場で派遣労働者を直接管理、監督する地位にあると見ることはできないが、派遣労働者保護法と勤労基準法、産業安全保健法、民法などを総合すれば、派遣元事業主に直接的な過失がなくても派遣先事業主などに過失がある場合、派遣元事業主は派遣先事業主と連帯して、労災事故による原告の損害を賠償する義務がある」とした。 裁判所はただし、事故予防に対する原告の責任も認め、被告会社の責任を70%に制限した。 李氏は2006年8月、京畿道平澤市の自動車改造業者D社に派遣され、安全教育や実習を受けないまま、運搬車から自動車の車体を移す作業をしている間に、右側親指の一部を切断する事故に遭い、派遣元事業主と派遣先事業主を相手に訴訟を起こした。 一審裁判所は李氏の請求を受け入れて原告一部勝訴判決を出し、被告の内の派遣元事業主は判決に従わず控訴していた。 水原地裁の広報判事は「今回の判決は使用主はもちろん、派遣元業者も派遣労働者の作業内容をあらかじめ把握して派遣先事業主に安全教育を要求するなど、事故を防止する義務があり、これを怠って事故が発生した場合には共同責任があると判断した」とし、「これから派遣業者の労働者管理に影響を与えるものと予想される」と話した。連合ニュース
2008/07/28「賃金を取られ、労災にあっても我慢しろと・・・」/政府の『通知義務強化』方針に移住労組が反撥賃金不払いにあった不法滞留者(未登録移住労働者)が、労働部に未払いの事実を陳情して陳述調査を受けるために労働部を訪ね、勤労監督官が見ている前で出入国管理事務所の職員に連行されるということが頻繁に発生している。 政府機関に助けを求めた未登録移住労働者を、担当公務員が無条件に出入国管理事務所に申告するようにした、出入国管理法上の『公務員通知義務』条項のためである。 これについて移住労働者関連団体は「人権侵害救済手続きが進行中のケースでは、公務員の通知義務を猶予しなければならない」と要求してきた。 該当条項の反人権性のためである。 そうした中、最近通知義務条項がむしろ強化される兆しを見せており、移住労組など関連団体が反撥している。 ソウル京畿仁川移住労組は26日に声明を出して「取り締まりを中断し、通知義務条項を廃止しなければならない」と求めた。 労組は「法と原則を強調した李明博政府が、反人権的な要素のために順次緩和されてきた通知義務を、強化するという意向を明らかにいた」とし、「いま未登録移住労働者は、賃金の未払いにあっても退職金を取られても、ひどい時は労災にあっても、救済申請をするのが難しくなった」と憂慮した。 労組は特に「国家人権委は昨年に通知義務条項の問題点を指摘し『先救済・後通知』を法律に明示し、人権を侵害された未登録移住労働者を救済せよと注文した」とし、「政府は反人権的な通知義務条項を廃止し、集中取り締まりという名目で続けられている人間ハンティングを止めなければならない」と主張した。毎日労働ニュース
2008/08/14「相変らず曖昧な石綿被害補償/労働部「労災保険基準緩和」/石綿被害者「特別法制定せよ」と反撥労働部が13日発表した石綿管理対策は、2006年に出された石綿管理総合対策と大きく変わった内容がない。 期待を集めた石綿被害補償の部分に初めて言及されたが、具体的な内容が欠落しており、石綿被害者と家族たちが反撥している。 2000年から昨年までの7年間に、石綿による業務上疾病が認められた労働者は65人。 このうち48人はすでに死亡した。 疾病の種類別には石綿肺癌が39人で最も多く、悪性中皮腫(18人)がこれに続いた。 問題は石綿被害者がますます増加しているという点である。 石綿による死者数は2000年は4人、2003年13人、2005年10人、2006年9人など、継続して増える傾向にある。 産業安全保健研究院によると27年後の2015年には国内で石綿による悪性中皮腫患者が1万人を越えると推定されている。 労働部は今回の対策で「石綿被害に対する適切な補償制度がない」として「死亡後3年が経過したり、事業場がすでに消滅して労災補償の時効が過ぎた労働者と、近隣被害住民に対する補償制度が必要だ」と話した。 労働部はこれに伴い産業災害補償保険法で救済が可能な場合、最大限に制度を活用して補償を受けられるようにし、建設労働者など石綿被害の立証が現実的に難しいケースでは保険需給権を弾力的に適用する対策を検討中だと明らかにした。 労働部関係者は「石綿被害は他の職業病と違い、潜伏期間が非常に長いという特徴を持っている」として「石綿関連疾病に関しては、産業災害 補償の適用基準を例外的に緩和して適用する計画である」と話した。 具体的な補償基準は早ければ今月末に構成される石綿TFで議論される予定。 しかし労働界と石綿被害者たちは「石綿は国内で70年代から使用量が大きく増加し、これから被害者が雪だるまのように増える」として「今回の対策で初めて言及された石綿被害補償はあきれるレベル」と主張した。 チェ・イェヨン韓国石綿追放ネットワーク(BANKO)執行委員長は「今年の初めに、国内最大の石綿紡績工場である第一化学の労働者17人が勤労福祉公団に労災療養を申請したが、たった1人しか労災と認定されなかった」「公団でじん肺の判定基準を石綿被害者にも同じように適用したために起こったこと」として、「石綿はじん肺と違い、発ガン物質による病気だから時間が経つほど病状が悪化し、結局は癌にまで発展することになる」と話した。 BANKO は石綿被害者救済特別法(仮称)の制定を求めている。 労働部は環境部が主管して実施している関連研究サービスの結果によって、法制定の可否を検討するという立場である。毎日労働ニュース
2008/08/22韓国タイヤの労働者3人 『労災』認定/対策委「責任者を拘束せよ」と要求韓国タイヤの大田市民対策委員会が15人の労働者集団死亡事件について責任者の拘束を求めた。 最近、個別疫学調査が終った8人の死亡労働者の中で、3人が勤労福祉公団から労災と認定されたことで、会社の責任論が持ち上がっている。 対策委は21日、大田市庁で記者会見を行い「韓国タイヤの集団死亡事件は会社の違法行為と大田地方労働庁の勤労監督のいいかげんさがもたらした惨事」だとして「同じ悲劇を再発させないためには、韓国タイヤの代表理事と責任者の責任が厳しく問われなければならない」と主張した。 勤労福祉公団と対策委によると、今年2月に産業安全保健研究院が『死亡した労働者の心臓疾患は業務との関連性がある』と発表したのに続いて、個別疫学調査でも心臓疾患と喉頭癌・肺癌で死亡した労働者4人に対する業務との関連性が再確認された。 個別疫学調査は全部で13人の労働者を対象にした。 この内チェ・某(CCR運搬)氏の肺癌とキム・某(整形チーム)氏のすい臓癌による死亡は、業務関連性評価で『可能性があ(るという)』結論が出され、急性心筋梗塞で死亡したイム・某(生産管理チーム)氏とチェ・某(RE 開発チーム)氏など4人は、すべて業務関連性が高いと確認された。 残り5人については現在調査中である。 勤労福祉公団は個別疫学調査が終った8人の労働者の内、すい臓癌と肺癌・急性心筋梗塞で死亡したチェ氏など3人には『業務上』の判定を行ったが、残りの5人はすべて不承認とした。 これに伴い、韓国タイヤの使用者に対する捜査を個別疫学調査の結果が出る以後に延ばしていた検察に関心が集中している。 韓国タイヤは昨年の特別勤労監督で1394件の産業安全保健法違反の事例が摘発され、労働災害の隠蔽も183件に達すると明らかにされた。 大田地方労働庁は3月に韓国タイヤ事件を大田地方検察庁に送検した。 しかし検察は「韓国タイヤの労働者の突然死と産業安全保健法違反事項との因果関係が明確でなく、産業安全公団で進めている個別疫学調査結果などを見て、司法処理のレベルを判断する」として捜査を遅らせてきた。毎日労働ニュース
2008/08/25『労災も労働者の国籍による?』 / 移住労働者の労災、增加傾向韓国に居住する移住労働者の産業災害発生率が増加していることが明らかになった。 韓国外国人勤労者支援センターの多国語ニュースレター 『Migrant OK』 8月号によると、2004年から2007年までの移住労働者の産業災害が、同じ期間の韓国の労働者全体の産業災害発生が減少しているのに反して増えている。 労働者100人当りの労災被災者の数を意味する災害率は、移住労働者では△2004年 0.65 △2005年 0.73 △2006年 0.80 △2007年 1.01 となっている。 これに比べて、韓国全体の災害率は、△ 2004年 0.85 △2005年 0.77 △2006年 0.77 △2007年 0.72である。 また登録滞留者、未登録滞留者、産業研修生など滞留資格別に災害率を分析すると、この間に移住労働者に発生した労働災害が隠蔽・縮小されたり、補償がまともになされていないものと推測された。 特に未登録滞留者の場合、災害率が△ 2003年 1.30 △2004年 0.46 △2005年 0.39 △2006年 0.47 △2007年 0.43と調査された。 ニュースレターは「未登録滞留者の災害率が2004年以後に急激に落ちたのは、災害発生自体が減ったのではなく、隠蔽されたり報告されないものと推定される」として「多くの移住労働者が3K業務に従事していることを考えれば、実際にはもっと多くの災害が起き、キチンとした補償と措置を受けられていないと推測される」としている。 韓国に居住する移住労働者は40万人以上と推定されている。民衆の声(連合ニュース)
2008/08/27建設労働者が死なずに働く権利/10年間・平均660人が労災で死亡7月4日、労働部は今年上半期の産業災害統計を発表した。 被災者数は4万6350人。 昨年同期より何と2531人も増えた。 事故性の死亡者は716人だった。 この内事故性死亡者が最も多い業種は建設業だった。 今年上半期だけで295人(全体の41.2%)の建設労働者が仕事中に事故にあって命を失った。 業務上疾病で死亡した37人を合わせると332人が亡くなった。 10年間、平均660人が労災で亡くなった建設業で発生した上半期の死亡者数(332人)は、前年比で10.3%も増加したものである。 鉱業で4.5%減少、製造業で0.3%増加、輸送倉庫通信業で7.4%増加と比較して、極めて高い数値である。 労働部は「年初に建設業の景気が前年同期より活発だったために産業災害が増えた」と分析した。 これについて労働界は「単純に投入された人員が増加したためでなく、移住労働者が増えて非熟練労働者が増えたうえに、建設現場において安全管理監督教育がキチンと行われなかった結果」と指摘した。 98年から昨年まで、毎年約660人の建設労働者が現場で労災にあい、命を失った。 外国の事例と比較しても相当に高い数値である。 労働部の統計によると上半期の建設労働者数は315万人で、この内332人が労災で死亡した。 10年前、ドイツの建設労働者数は約310万人だった。 当時ドイツで1年間に労災で死亡した建設労働者は401人だった。 韓国はドイツに比べると、2倍近くも高い死亡率になっている。 政府の統計で把握できない被災労働者の数も相当な数になると予想される。 労働部の災害統計が労災療養承認の統計を基礎に算出されるためである。 政府が集計できな い労災が少なくないという意味である。 建設業の場合は特にそうである。 4月19日、忠南の牙山市にある現場で内装作業をしていたチョン・某(54)氏が午前9時頃作業中に倒れて亡くなった。 死因は『冠状動脈硬化による虚血性心臓疾患』。 国立科学捜査研究所は「持続的な過労やストレスが誘引となって作用した」とした。 しかし遺族たちは事故発生から5ヶ月が過ぎるのに労災認定を受けていない。 元請けのSTX 建設が遺族補償・葬儀費の請求書への捺印を拒否しているためである。 建設現場では災害にあっても労災でなく公傷で処理するケースも多い。 韓国建設産業研究院が昨年9月に実施した『小規模建設現場での労災保険適用の妥当性調査』の結果によると、質問に応えた労働者のなかで19.2%しか『労災保険で処理した』と答えなかった。 労災事故の内で表面に現れるのは全体の5分の1にもならないという意味である。 『公傷で処理した』という答えは54.6%であった。 それも元請けではなく、専門建設業者(下請け)と施工参加者(親方)が処理したことが明らかになった。 ひどいことに『何の補償も受けなかった』という答えも17.2%に達した。 元請けが労災保険による処理を敬遠する理由は、入札資格審査の時に受ける不利益を心配するからである。 災害率の低い業者は公共工事入札時の信任度評価で加算点を付与されるなどの恩恵を受ける。 このように政府は災害率を重要な企業評価の手段として活用しながら、本来の災害率をわい曲する事業主の『労災非申告』を効果的に防止できていない。 政府統計で捕えられない建設業の労働災害はまだある。実はダンプ・掘削機など、建設機械の労働者たちである。 これらは個人事業者に分類され、労災保険の適用を全く受けることができない。 建設労組は建設機械の使用者があう労災事故はほとんど建設現場の中で発生するのだから、他の建設労働者のように労災の適用を受けられなければならないと要求している。 最近、この問題を巡って労働部と使用者・労組が議論を始めた状態である。 2回の会議が行われたが労使の意見差は依然としてきっ抗している。 労働部は△任意加入の許容、△特殊形態勤労の従事者として適用、△元受給者を保険加入者として適用、△建設機械の労災保険料率を建設業と同一に適用、など4つの案を出したことが分かった。 使用者側は最初の案を、労組は3番目の案を要求している。 労働界は建設現場の構造的な問題が解消されなければ、これからも労災による犠牲 者が絶えず発生し続けるほかないと主張した。 適正単価と適正人員・適正工期が保障されなければならないということである。 これと同時に現行法もキチンと守られなければならないという指摘も提起された。 産業安全保健法施行令(25条)によると、工事金額120億ウォン以上の建設現場は、労働者と使用者が同数の産業安全保健委員会を設置して運営しなければならない。 しかしこの条項をまともに守っている建設現場はほとんどない。 パク・ジョング建設労組労働安全保健局長は「産業安全勤労監督官が絶対的に不足している状況で、全部の建設現場を管理するのは現実的に不可能」「自由な現場への出入りを認めるなど、地域名誉産業安全監督官の権限を強化して労働者が直接現場を監視しなければ改善することはできない」と話した。毎日労働ニュース
2008/09/10「牛肉より深刻な産業災害には、なぜ関心がないのです?」/労働安全保健は、労働基本権以上の価値昨年韓国で労働災害にあった労働者は9万147人 。 死亡者は2406人である 。 仕事で命を失った労働者が一日7人の割合で、産業災害による経済的損失規模だけ16兆2千億ウォンに達する 。 国際労働機構(ILO)の2005年資料によれば、全世界で年間2億7千万人の労働者が労働災害に遭い、1億6千万人が職業病の苦痛を受けている 。 労働災害による死亡者だけで年間200万人を越えている 。 しかし韓国社会で労働者の安全と健康は重要には扱われていない 。 労働災害による労働損失日数は労使紛糾によるそれより60倍も多いが、世間の関心は現代自動車のストライキの60分の1にも満たない 。 9日『第1回産業安全保健グローバルフォーラム』のために韓国を訪れたセイジ・マチダ(53) ILO産業安全保健局長職務代行は、「社会の最高位の首脳が事業場の安全保健問題の深刻性を認識することが何より重要だ」と強調した 。 彼は「世界的に労働安全保健は未だ副次的な問題として取り扱われている」とし、「環境や地球温暖化問題のように世界の首脳たちが取り組むべきだ」と話した 。 -ILOの産業安全保健局の構成と活動について紹介してください 。 「ILO計画は大きく4セクターに区分される 。 国際労働基準と条約、雇用、社会保障、社会的対話がそれだ 。 産業安全保健局は主に社会保障の問題としてアプローチするが、産業安全活動に関する国際条約を作り、色々な国が締結するようにしている 。 産業安全保健局には約25人の専門家が働いている 。 国際条約を担当する部署にも労働安全分野の専門家がいるから、全体的に見れば25人をはるかに上回る」 。 -7月に開かれた世界産業安全保健大会で事業場の安全保健の国際憲章とも言える『ソウル宣言』を採択した 。 宣言で、ILOは労働安全保健がILO設立の最も重要な目的であり、労働安全保健が人間の基本権の保障を越えて、経済の成長と発展にも大変重要な価値であることを確認している 。 具体的な履行方法は何か 。 「まずソウル宣言が出てきた背景から見よう 。 ILOは労働安全保健に関した条約がかなり多い 。 多くの条約がすべての国で批准されるには限界がある 。 そこでILOは2003年に労働安全保健のためのグローバル戦略を作った 。 最も重要なことは安全保健文化の定着だ 。 安全保健文化とは、漠然と『事故に気を付けよう』といった雰囲気ではない 。 労働者が安全に仕事ができる権利であり、同時に労働者にこれをよく理解させることが安全保健文化だ 。 ソウル宣言は『安全で快適な作業環境で仕事をする権利は労働者の基本的な人権であり、世界化は必ずこれを保障するための予防対策と同時に進められなければならない』と明示している 。 ここから出発する 。 各国で安全保健基準を法律に定めても、安全保健文化が根をおろさなければキチンと作動しない 。 今必要なことは大統領のように最高位の首脳が直接取り組むことだ 。 地球温暖化をはじめとする環境問題は国際政治の最も熱い課題だ 。 順位を付けるなら、労働安全保健は最下位のレベルだ 。 世界産業安全保健大会で史上初めての国際安全保健代表者会議が行われたのもこのためだ 。 最近韓国はアメリカの牛肉問題で国全体が沸きかえった 。 ところが牛肉より更に深刻な産業災害には関心がない 。 労働安全保健が国全体の議題になるようにしなければならない」 。 -非正規労働者の急増は韓国の主要な労働課題の中の一つだ 。 ところが国内の研究者が調査した産業災害統計を見ると、非正規労働者の災害率が正規職と同じ程度であったり、むしろ低い 。 非正規労働者を雇用した会社は規模が相対的に零細だから、労働組合の保護を受けにくい状況だ 。 労災の隠蔽疑惑も提起されている 。 ILOは労働災害から非正規労働者を保護するために、どのような解決策を提示しているか 。 「世界のどこへ行っても労働組合の組織率低くなる傾向だ 。 一方非正規労働の形態は急速に拡がっている 。 非正規労働者は危険な業務を外注化する過程でも派生する 。 一般的に労働災害の危険により多くさらされることが分かっている 。 もし韓国で反対の結果が出たとすれば、さらに調査する必要があると思う 。 本当に非正規職の災害率が正規職より低いのなら、その原因を見つけ出して広く知らせなければならないのではないか(笑い) 。 ILOは派遣、臨時職をはじめとする非正規労働者が、労組の保護を受けることが重要だという立場を採っている 。 非正規労働者の労組加入率を高め、労組の力を大きくするのがILOの政策方向だ」 。 -韓国では移住労働者の流入が増えて労働災害が大変増えている 。 移住労働者の労災問題について多くの経験があるはずだが、代表的な事例を挙げれば 。 「外国人労働者のほとんどが基本的な社会保障システムの適用を受けられていない 。 健康保険に加入していても、医者にどこが痛いのかを十分に説明することができない 。 模範的な移住労働者の産業災害保護プログラムを見つけ出すのは率直に言って難しい 。 ただし建設労働者の100%が移住労働者であるシンガポールでは、安全教育がされなければ労働許可がおりないシステムを持っていて、99%以上が十分な安全保健教育を受けている 。 教育の質も高い 。 教材もビデオや写真を主として利用して言語の違いを克服しており、講師もバングラディシュやタイの大学教授クラスを招へいして高い給与を払っている 。 シンガポールで移住労働者に徹底した安全教育ができている背景は、人口が少なく、統制が比較的厳しくないためだ 。 シンガポールの移住労働者の99%が合法滞留者だ」 。毎日労働ニュース
2008/09/16 労働者が参加すれば労働災害が減る/労働安全保健研究院報告書・・・労災予防効果が9倍に労働者が労働災害の予防活動に活発に参加すれば、災害減少効果が 9倍 に高まることが明らかになった 。 また事業場の自主的な労災事故原因調査の管理レベルと、現場労働者と管理者間の協力支援のレベルが、労災予防活動に少なくない影響を及ぼしていた 。 産業安全保健研究院の政策研究チームは15日、『勤労者参加と労災発生の関連性研究報告書』で、「2006年、5人以上の製造業者2500ヶ所を標本調査した結果、労災事故管理がうまくいっている所ほど安全保健管理規定がキチンと守られていると分析された」とした 。 今回の報告書は『産業安全研究動向』9月号に載せられた 。 イ・カンヒョン研究院政策研究チーム長は「労働者は産業安全保健の直接的な恩恵の受恵者だが、産業安全保健制度を立案する過程や事業場での執行の過程で排除されるケースが多い」とし、「事業場の労働者の産業安全保健への参加と疎通が、産業災害を減少するのに肯定的な影響を及ぼすという仮設の下に、今回の研究を実施した」とした 。 研究チームは事業場で労災予防のために労働者に提供する様々な安全保健サービスと、労災の減少に及ぼす影響を構造模型として設計し、各要因ごとに相関関係を評価した 。 その結果、事業場の労災予防活動に最も大きな影響を及ぼす要因として、 △労災事故の原因調査、△現場労働者と管理者間の協力支援 、が明らかになった 。 続いて、労使が様々な形で安全保健問題を議論する『産業安全保健委員会』が二番目に影響を与える要因であり、事業場の安全保健管理規定方針が三番目の要因であると分析された 。 反面、労災予防活動に否定的な影響を及ぼす要因としては、安全保健管理の代行委託業務であることが分かった 。 研究院は「安全保健管理の代行委託業務の実効性によって、事業場の主体的な安全保健活動が不足するという意味に解釈される」と分析した 。 報告書は特に「労災の原因調査のような事業場の労災予防活動に労働者の参加と疎通が介在すれば、労災発生率が9倍も減少する効果が現れた」として、「産業安全保健委員会など労使参加型の労災予防活動は、災害率の減少に重要な役割を果たしている」と明らかにした 。 チーム長は「昨年、産業安全保健委員会の設置対象事業場が100人以上の事業場にまで拡大したことは非常に肯定的な方向」とし、「形式的な委員会の設置や労災予防活動より、委員会の運営の内容と活性化のレベルが重要である」と強調した 。毎日労働ニュース
2008/10/09 労災死亡者 ますます増加/8月末現在 1653人、昨年同期より34人増加、被災者数も6万人を超える労働部が9日発表した『8月末産業災害発生現況』によると、8月末現在の労働災害被災者数は6万2857人で、昨年同期より5.3%、3178人増加した 。 しかし災害発生率は0.46%で、昨年より0.01%減った 。 これは労働者数が増えたためである 。 労働災害で死亡した労働者数も増加した 。 病気で死亡した労働者と、事故に遭って死亡した労働者を合わせると1653人で、昨年8月より34人増えた 。 事故に遭って死亡した労働者は、935人だった昨年8月より37人増えた 。 毎月、死亡者が100人近くも発生していることになる 。 10万人当たりの死亡者数を意味する死亡万人率も、労働者数の増加で昨年同期より0.06減って1.22 を記録した 。 製造業労働者では2万3765人が災害に遭い、他の業種に比べて災害者数が多く、輸送・倉庫・通信業がこれに続いた 。 製造業が占める比重は37.8%に達した 。 規模別では5~49人の事業場が46.3%で大部分を占めており、倒れて負傷する転倒災害が19.9%で高かった 。 事故性死亡者は建設業が半分に迫った 。 今年の8月までだけで386人が死亡したが、これは全体の41.3%に達する 。 やはり5~49人の事業場が34.8%で、事業場規模別には最も比重が高く、落下して死亡した労働者が308人で、32.9%に達した 。 業務上疾病者数は6640人で、昨年8月より1344人減った 。 そのうち製造業が41.5%で、業種別では比重が最も高く、規模別には5~49人(34.8%)、災害類型別には腰痛疾病(49.6%)が、各々高い比重を占めた 。毎日労働ニュース
2008/10/22 ホン・ヒドク議員、労災急増したが労働部監督は『無』白血病の集団発病で話題の渦中にある三星電子半導体の器興 (キフン) 工場が、最近3年間で労働災害が急増したのに、労働部が全く監督を行わなかったという指摘がされた 。 国会・環境労働委員会所属のホン・ヒドク民主労働党議員は、労働部から提出させた半導体業者の療養給与申込書の処理現況などから、三星電子の器興工場においては、2004年は労災申請と承認が各々1件、2005年は各々7件・6件に過ぎないのに、2006年には急に25件・20件、2007年には31件・25件、2008年8月現在では35件・29件と急増したことが明らかになったとした 。 その上、半導体の同種業者の労災状況と比較しても、三星電子器興工場の労災発生率は非常に高かった 。 労働部の20ヶ所の半導体製造業者の療養給与申込書処理現況によると、今年8月現在、労災申請が62件・承認51件で、三星電子器興工場がその半分を占めている 。 ホン議員は「7日の労働部の国政監査に証人として出席したアン・ジェグン三星電子専務に、このように労災が急増した理由について質問したが、アン専務はほとんどが体育行事によるものだと答えた」として「個人別の療養給与申請者処理の細部内訳を確認した結果、体育行事で発生したケースは全体の半分程度で、残りは事故が起こったり心筋梗塞などの様々な理由があった」と主張した 。 しかし三星電子器興工場で労災の発生が急増し、同じ業界の中でも高いにもかかわらず、労働部は三星電子器興工場に対して全く監督を実施していないと主張した 。 ホン議員は「労働部は3月に三星電子に対して、化学物質管理実態点検をしただけで、労働安全監督を実施しなかった」として「産業安全保健業務担当の勤労監督官執務規定に違反している」とした 。 執務規定によると、勤労者数50人以上の事業場で、最近1年間に労働災害が2回以上発生し、災害発生率が前年度の同種業種の平均発生率の2倍以上の事業場に対しては、『事業場監督』を実施するようになっている 。 三星電子器興工場はこれに該当するのに、労働部は全く事業場監督を実施していないと指摘した 。 ホン議員は「三星電子器興工場では、最近3年間だけに労災が急増しているのには理由があるはずなのに、会社側は行事のためという返事しかしない」とし、「労働部は大企業の事業場であると考えずに、監督官執務規定により事業場監督を実施し、なぜ労災が急増したのか、徹底的に真相を糾明しなければならない」と追求した 。毎日労働ニュース
2008/11/01裁判所「10年前の、石綿曝露も労災認定」10年前に建築現場で日雇い労働者として働き、石綿に曝露して悪性腫瘍ができた労働者が裁判所でも業務上災害と認められた。パク某氏は1995年に5ヶ月ほどA建設会社の日雇い労働者として採用され、建築工事現場で天井材を貼る工事を補助する清掃業務を担当した。天井からは白い粉がたくさん飛び、床に積もるほどだったが、マスクのような保護具は使わなかった。当時、天井壁材は主に白石綿が3~5%含まれた石膏セメント板になっていた。パク氏はその後、別の会社に溶接工として採用され、2006年まで建設現場で仕事をしたが、肋膜などに悪性腫瘍ができる悪性胸膜中皮腫の診断を受けた。悪性中皮腫患者のほとんどは、職業的か環境的に石綿に曝露した経験がある者で、悪性中皮腫の潜伏期間は普通30~40年である。パク氏は石綿の粉塵を吸入せざるを得ない作業環境で長く曝露したとして勤労福祉公団に療養申請をし、勤労福祉公団はパク氏がA建設会社で仕事をした時に石綿に曝露したとして療養を承認した。パク氏は1ヶ月後の2007年初めに亡くなり、パク氏の身体からは石綿が検出された。A建設会社は「パク氏は日雇いで働いただけで勤労基準法上の労働者とは言えず、当時石綿が含まれた資材は使ったことがない」として療養承認の取り消し訴訟を起こしたが、ソウル行政裁判所はこれを受け容れなかった。裁判所は「パク氏はA建設会社が元請けとして施工する建築現場で、日雇いとして賃金を目的に働き、産業災害補償保険法の適用を受ける勤労者に該当する」とした上で、「パク氏が1995年頃、天井材の付着工事の補助と清掃業務を行う時に石綿に曝露したと見られ、以前も以後も職業では石綿に曝露したとは考えにくく、客観的な資料もない」、「パク氏の疾病は石綿曝露によるもので、業務と相当な因果関係がある」として療養承認は適法だとした。パク氏が悪性中皮腫で死亡したと認められれば、勤労福祉公団から遺族手当と葬祭料などが支給される。聯合ニュース
2008/11/24勤労福祉公団、訪問サービス/労災処理期間は短縮、作業復帰率は高まる勤労福祉公団が労災保険『訪問サービス』を行った3年間、労災処理の期間が半分に短縮され、職場復帰率も大きく向上したことが分かった。勤労福祉公団は23日『訪問サービス』が2005年10月に全面施行された後、労災申請の処理期間が19日から約半分に近い9.9日に短縮されたと明らかにした。『訪問サービス』は医療機関で療養中の労災患者を、公団の医療職員とリハビリ相談員などの専門職員が直接訪問して医療とリハビリサービスを支援する制度である。公団は『訪問サービス』を導入した後、労災患者に平均2回以上、67万3千件余りの相談を行ったと説明した。また労災療養患者の社会復帰までの期間も2005年は272.2日で、今年9月は196.7日に、27.7%短縮された。労災障害者の職場復帰率も2005年の42.3%から、今年上半期は54.2%に跳ね上がった。キム・ウォンベ勤労福祉公団理事長は「今後も被災労働者に信頼される公団として生まれ変わるために、訪問サービスの質的向上のために努力する」と話した。また勤労福祉公団来年7月から、『訪問サービス』を被災労働者の個人別の特性に合わせたオーダー・サービスに変更し、名前も『オーダー・サービス希望ドリーム』に変更する。毎日労働ニュース
2008/12/26形式論理の慣例をひっくり返す/期限内に申請できない休業手当も支給せよ…療養判定の後申請、現実的な状況認定労働者が労災にあい、療養手当を申請して拒否された場合、訴訟によって救済を受けることができるが、勝訴しても労働者は損害を蒙るのが常であった。最高裁判決までに数年がかかるため、その間に休業手当を申請できる時効が過ぎてしまうためである。キム・某(58)氏は1999年春T機械会社に入社し、ネジを販売する仕事などをしていた。2001年7月、家で昼寝をして起きようとした彼は、身体が麻痺していることに気付いた。病院は脳梗塞といった。業務上災害だと判断したキム氏は、勤労福祉公団に療養手当を申請したが、公団はこれを断った。キム氏の業務と脳梗塞の関連性が認められないという理由であった。キム氏は公団の不支給処分の取り消しを求める訴訟を起こした。1、2審は共にキム氏の手を挙げ、2005年6月に最高裁で判決は確定した。翌月公団はキム氏に対し療養承認を行った。しかしキム氏の苦難はそこで終わらなかった。災害にあった翌日の2001年7月23日から治療が終わった2005年6月20日までの間、仕事ができなかったキム氏はこの期間の休業手当(賃金の70%を補填する)を求めて公団に申請した。産業災害補償保険法によって災害を受けた労働者は、療養手当と休業手当を同時に申請することができる。ところで公団は、キム氏が2005年7月21日になって休業手当を申請したことを問題にした。法的に休業手当を受け取る権利の消滅時効が3年だから、休業手当を申請した2005年7月21日から3年前に当たる2002年7月21日以後の分だけ休業手当が認められるという理屈であった。すなわち、事故の翌日の2001年7月23日から翌年7月20日までの363日分の休業手当は支給しないと決めたのである。業務上災害の認定を受けるために2年8ヶ月もの間、裁判所に通わなければならなかったキム氏は口惜しかった。キム氏は再び裁判所の門を叩いた。事件を担当したソウル行政裁判所11部の部長判事と二人の判事は悩んだ。形式論理的には公団側の措置に妥当性はなくなかったが、これは司法正義に合わないと考えたためである。休業手当支給の前提条件となる療養承認の問題を巡って、キム氏が長い間訴訟を行うほかなかった点などを考慮すべきではないかということである。しかし同種の事件について行政裁判所は公団側の手を挙げる判決を何回も行ってきた。裁判所がこの事件に対する1審判決を出した3ヶ月前の2006年2月、最高裁も同じような立場の労働者が出した訴訟で、原告敗訴の判決を行った。しかし形式論理と司法正義の間で悩んだソウル行政裁判所は、後者を選んだ。事実この間、労災にあった労働者が休業手当の申請をしても、その前提となる療養承認が確定する時(キム氏の場合2005年6月最高裁判決)まで、公団側がこれを支給した前例はなかった。労働者側としては、休業手当をあらかじめ申請しなければ効果がないことを認識できなかったのである。裁判所は「休業手当申請の実益がないようにした責任が公団側にもある」と判示した。ついに今年9月18日出された最高裁判決。既存の判例に対する下級審の挑戦に、最高裁は全員合議を行って議論した。そして従来の最高裁の判例をひっくり返すことを最終決定した。判決文は、事実上権利を行使することができない期間も画一的に時効が進行したことから見て、権利を消滅させるのは「国民の権利救済という司法の理念にも符合しない」と明らかにした。現在大田(テジョン) 高裁にいるキム部長判事は『ハンギョレ21』とのインタビューで「(最高裁判例には)反するが、一回ぐらい(新しい判決)を書いてみようと考えた」。「最高裁が14人の最高裁判事の全員合議体で(判例を)変更したのを見て、気分が良かった」と話した。ハンギョレ 21
2008/12/29半導体産業―リンパ腫/白血病労災の論議は依然として宿題/人数統計に止まる…追跡期間も短く、限界29日、産業安全保健研究院が発表した『半導体製造工程勤労者の健康実態疫学調査』の結果は、半導体産業での『職業病』の危険性を初めて明らかにしたという点で意味がある。白血病でなくリンパ腫の発病率が高いという点を統計で確認するに止まったが、パク・トゥヨン産業安全保健研究院長は「半導体労働者にリンパ腫の発病率が高いことを確認したのは、世界で最初」と話した。争点だった白血病問題について、研究院は「女性労働者の白血病の危険度は一般人に比べて高いが、統計的に留意するほどではない」と明らかにした。遺族・家族と市民・社会団体は強く反撥。今回の調査結果が、白血病にかかった個別の労働者が勤労福祉公団に出した『産業災害』承認申請の判断に影響を及ぼすことを憂慮するためである。遺族らは記者会見場の壇上に上がって「研究院がハッキリした結論もなく、意味のない統計だけ羅列した」として、疫学調査報告書を破るなど激しく抗議した。「半導体会社に免罪符を与えないようにしようとすれば、統計数値でなくハッキリした結論を出しておかなければならない」と主張した。今回の疫学調査は、三星電子の半導体工場で起こった『疑問の集団白血病』の原因を明らかにしようとして始まった。器興(キフン) 工場で半導体の原盤の洗浄作業をしていたファン・ユミ氏が白血病で昨年3月に亡くなったのに続いて、ファン氏と同じ組で働いていたイ・某氏も白血病で亡くなった。遺族たちは「化学物質の曝露が白血病の原因」として、労災申請を出した。しかし、2007年末にファン氏の個別疫学調査の結論を留保した研究院は、今回も「ファン氏が働いていた作業環境を測定した結果、白血病の直接原因になるベンゼンや放射線量に問題点を確認できなかった」と明らかにした。遺族たちは「業務との関連性に対する説明もなく、追加の調査計画も出さなかった」として怒りを爆発させた。コ・ユ・ジョンオク産業医学科専門医(韓国労働安全保健研究所)は「研究院の報告書には人間の数字が統計として出てくるだけで、どのような半導体製造工程の労働環境が問題であったかは抜け落ちている」として、「公団が報告書を根拠にして労災申請を棄却する可能性がある」と話した。今回の調査の限界について、パク・ジョンソン研究院職業病研究センター所長も「10万人に2・3人にしか現れない程、発生率が非常に低いリンパ造血器系癌の危険度を評価するには、追跡期間の10年は短く、職務・工程情報も不足した」と認めた。それでも専門家たちは半導体工場で働いていた女性労働者のリンパ腫・白血病の発病率が一般人に比べて、1.31~5.16倍にまで高く現れたことを注意深く見なければならないと指摘する。パク院長は「白血病の危険も軽視してはならない」として、「半導体企業などが(職業病予防などに)積極的に取り組まなければならない」と強調した。ノ・サンチョル檀国(タングク)大教授(産業医学)は「白血病もリンパ腫と同じリンパ造血器系癌であるから、同じ物質や環境が白血病発病の原因になった可能性を排除することはできない」と話した。ハンギョレ新聞
2009/01/11本当の環境ニューディール!『石綿対策』を推薦/石綿除去工事の96%は不法/安全規定を守るだけで、雇用は今より10倍増える急速な景気後退で失業者が増えて就職が難しくなり、雇用創出が全社会的な話題になっている。政府は最近いわゆる『環境ニューディール』で96万人分の雇用を創り出すとする計画を発表した。政府の『環境ニューディール』は大規模建設工事が中心で、創られる雇用の95%以上が建設・単純生産職であり、特に計画の核心である『4大河川復興』については、環境破壊と大運河につながることを憂慮する世論が強い。このように単に雇用を作るために環境問題を引き起こすような事業でなく、環境問題を解決する事業によって、もっと多くの雇用を作ることはできないだろうか?この質問にチェ・イェヨン韓国石綿追放ネットワーク執行委員長は「石綿による健康被害問題を解決することが、そのような方法の一つになりうる」と話す。国民の健康を脅かす石綿問題の解決には、いつも予算と同時に、人材不足が最も大きな障害物であると指摘されてきた。労働部が昨年8月までに、全国の建築物の撤去作業現場の内270ヶ所を対象に行った抜き打ち点検の結果、96%に当たる260ヶ所で、石綿の除去が安全基準に違反したまま、不法に施工されたことが明らかになった。建築物の撤去現場で一般化された石綿の不法除去は、労働部も予想していたものである。労働部の関係者は「人材が不足し、現場の監督にも限界がある」と話した。労働部がキチンと現場を取り締まるのが難しい別の理由もある。規定に適合する除去作業を後押しする専門調査機関、能力を備えた除去専門業者などの『基盤施設』がそろっていないからである。7日に国会の環境労働委員会は、△一定規模以上の建築物を撤去する場合、作業前に専門調査機関による石綿調査を義務化し、△石綿の除去は労働部に登録している専門業者しかできないように制限する内容の、産業安全保健法改正案を通過させた。しかしこの改正法も、労働部と一線の市・郡などの徹底した監視が後押ししなければ、本来の役割を果たすのが難しいのは、同じことである。安全な石綿除去のためのまた別の制度的な不備としては、作業に適用する標準仕様が作られていない点が指摘される。そして石綿除去費が全体の建物撤去費にキチンと反映されていないということである。パク・ヨンシク石綿問題研究所長は、「石綿除去作業の単価が決まっていなければ、撤去業者間の競争で工事費のダンピングが行われ、結局石綿除去が安全規定通りに施工されなくなる」と話した。石綿除去の安全基準に違反して全国あちこちで行われる建築物の撤去は、作業する労働者はもちろん、近隣住民たちの健康にも深刻な脅威となる。20年前に石綿の危険性を警告した本『石綿公害:静かな時限爆弾』を出版したアン・ジョンジュ韓国社会政策研究院・選任研究委員(保健学博士)は、「すでに使われた石綿製品に市民たちが曝露しないように、石綿の使われた建物の管理と、撤去の時に徹底した予防策を立て、曝露した人に対しては適時に石綿疾患の判定を受けられるように、制度的な装置を作って広報しなければならない」と強調した。石綿除去を安全基準に合わせて行えば、どんなことが起こるだろうか?パク・ヨンシク所長は「アメリカで石綿資材が使われたトイレを一つ撤去するのに10日かかるとすれば、韓国では同じことを一日で終わらせる形で行っている」とし、「安全規定をキチンと守れば、石綿除去には、人員が今の10倍は必要だろう」と話した。また石綿作業を監視する機関はもちろん、石綿の調査、教育、コンサルティングなどの分野にも、多くの高級な労働力が必要にならざるを得ない。パク所長は「石綿除去を正しく行えば、雇用創出効果は途方もないものになるだろう」と話した。チェ委員長は、「喘息やアトピーをもたらす環境ホルモンや電磁波など、他の環境の要素には、未だに論争が必要な要素が残っている反面、石綿は明白な発ガン物質で、今後いつかは必ず爆発する問題である」として、「こういった問題の解決に投資することを『環境ニューディール』事業に繋げなければならない」と話した。政府の現行の石綿管理総合対策を見ると、政府が今年から2011年までに、石綿対策に投資する金額は415億5000万ウォンである。『4大河川復興』に投入される資金の0.23%に過ぎない。ハンギョレ新聞「インターネット・ハンギョレ」
2009/01/12釜山で国内初めての『石綿地図』作製/分析センター、過去・現在の8工場周辺の汚染度測定『死のホコリ』と呼ばれる石綿の、空気中の汚染度実態を現わした地図が釜山で初めて製作された。釜山市と市保健環境研究院は昨年11月、石綿分析センターを開設し、釜山市内の石綿工場周辺の現在と過去の石綿汚染度実態調査を行い、地図を作ったと12日明らかにした。調査対象は最近被害労働者の遺族などの集団訴訟で有名になった蓮堤区ヨンサン洞の第一化学をはじめとして、沙上区トクポ洞の東洋S&Gとトンファ産業、沙上区カムジョン洞の国際パッキング産業、沙上区カムジョン洞のマサン鉱繊、沙下区クピョン洞の国際パッキング産業とハンサン石綿、沙下区チャンリム洞の韓一化学、江西区ソンジョン洞のテファカパシルなど8つの工場周辺。石綿分析センターはこれらの工場を中心に、工場の境界線と半径500mと1kmの距離の東・西・南・北など、全部で96地点で空気と土壌試料を採取し、空気中の汚染度は分析を終わり、土壌中の汚染度は現在分析を行っている。分析が終わった空気中の汚染度調査の結果、全調査地点の平均石綿濃度は0.0023本/mlで、国内・外の参考文献上の大気中の石綿濃度分布と同じようなレベルを示した。調査地点によっては最低と最高濃度が各々0.00014本/mlと0.00599本/mlの偏差を示したが、我が国の室内空気質石綿濃度勧告基準の0.01本/mlに比べて、各々10分の1と2分の1のレベルに止まった。これに関して石綿分析センターは、現在これらの石綿工場が石綿を原料にした製品を製造しておらず、大気中の石綿濃度に影響が及ぼしていないものと分析した。また道路周辺地域での石綿汚染度が相対的に高く現れていることによって、自動車ライニングの摩耗にともなう自動車の運行と、空気中の石綿濃度に密接な相関関係があると推定し、持続的な観測活動を行うことにした。市はこれからヨンサン8洞の再開発地域など、建築物の解体工事現場と、室内空気質についても石綿汚染度実態調査を引き続き行う方針である。釜山環境運動連合と民主労総釜山本部などは、昨年7月に釜山石綿追放共同対策委員会を構成した後「1970~80年代の第一化学の労働者と2km内の居住住民たちの石綿関連患者の発生率が、他の地域に比べて10倍を越える」として、市に疫学調査など対策作りを求めた。11月にはこの会社の付近に住んで悪性中皮腫で死亡した住民2人の遺族らが、12月には1970~80年代この会社に勤めた後、石綿肺症にかかった被害者12人と肺癌で亡くなった労働者3人の遺族らが、相次いで損害賠償請求訴訟を起こした。全国石綿被害者家族協会は「1969~82年に第一化学で働いた労働者180人の中で29人が亡くなり、この内19人が石綿関連死亡者と確認された」とし、「これは今まで把握された数字であって、全体の被害規模ははるかな大きいだろう」と主張している。ハンギョレ新聞「インターネットハンギョレ」
2009/01/12【石綿鉱山被害地対策支援団スタート】忠南道は12日ホンソンとポリョンなど石綿鉱山地域の被害を専門に担当する『チュンナム石綿鉱山被害対策支援団』を設けたと明らかにした。道の石綿鉱山被害対策支援団は、△石綿鉱山被害救済特別法の制定、△石綿鉱山周辺のすべての住民の健康診断、△石綿疾患の疑念者25人の治療と補償、△石綿被害申告センターと石綿環境保健センターの設置運営、△閉山した石綿鉱山の復元事業、△土壌・水質などの汚染度検査、△住民の生活安定対策などの業務を行う。これと共にポリョン市とホンソン・イェサン・テアン郡など、石綿鉱山所在の自治団体にも石綿鉱山被害対策支援班が組織された。対策支援団はまた、機関別に現況が違って混線している石綿鉱山の所在に対する調査もする予定である。イ・ピルス道・福祉環境局長は、「支援団は道議会が承認する来月の初めに正式発足することになる」と話した。ハンギョレ新聞「インターネットハンギョレ」
2009/02/03ソウル地下鉄、駅のホコリに石綿ソウル地下鉄の駅の埃に石綿が含まれているという調査結果が出た。環境運動連合市民環境研究所は先月ソウル地下鉄の駅舎21ヶ所のホコリと床に落ちたかけらなどの石綿含有実態調査を行った結果、2号線の奉天駅のかけらから基準値(1%)を越える5%のトレモルライト石綿が検出されたと3日明らかにした。これはかけらの全重量の5%を石綿が占めているという意味。奉天駅のホコリからは2%の石綿が出てきた。2号線の瑞草駅と方背駅のホコリからも、各々0.1%、0.3~0.5%の石綿が確認された。駅舎工事に石綿を使わなかった4号線の漢城大入口駅のホコリからも0.3~0.5%の石綿が検出された。京郷新聞
2009/02/15寄稿:『石綿公害』正しく知ろうソウル地下鉄2号線と4号線のホームのホコリから石綿が検出され、地下鉄を利用する市民の健康が極めて憂慮される。2号線は瑞草駅、方背駅、奉天駅のすべてのホームの天井に石綿が吹き付けられており、4号線は漢城大入口駅でトンネルに石綿が使われた。特に奉天駅では基準値の5倍を超えるトレモルライトという石綿が検出された。ここの天井には小さなプラスチック板が貼られているため、その上に石綿の塊りと粉塵が積もっている。この間ソウルメトロは大気中から石綿が検出されなかったとして、安全装置もなく石綿がある天井にドリルで穴を開けてTV広告看板、移動通信設備、スクリーンドア工事を続けてきた。方背駅の石綿撤去工事では客観的なモニタリングを拒否し、自分たちが調査した結果だけを公開して安全だと主張してきた。石綿は世界保健機構が決めた1級の発癌物質である。少しでも曝露すれば肺癌と残余寿命が1~2年しかないという悪性中皮腫に罹ることがある。ソウルメトロの労働者の11.7%に当たる332人が肺を包んでいる胸膜に異常があるというX線判読結果もあり、労災患者と死亡者も何人もいる。一日400万人にもなるソウル地下鉄1~4号線を利用する乗客は安全だろうか?地下鉄のホームで行われる工事は電車が止まった夜明けに行われる。このために石綿が使われた駅舎を、明け方の早い時間に、長い間利用した乗客が最も危険な状況といえる。忠南の洪城、保寧地域に続いて忠北の提川も石綿問題が深刻だと分かった。しかし該当地域の行政責任者と与党関係者らは、地域のイメージが悪くなるとしてこれを隠すのに忙しい。事件発生直後に政界は石綿特別法を作ると言ったが、ハンナラ党は国会での法案作りに全く関心を示していない。世界的な社会学者であるドイツのウルリヒ・ベックは、現代社会を危険社会と診断した。しかし危険を知らないから不安であって、ひとまず正しく知って、共に解決方法を模索していけば不安は明らかに消えていく。意思疎通によって危険を減らすことができるという意味である。いつか地下鉄を利用したことで悪性中皮腫や肺癌に罹ったという市民が出て、ソウルメトロとソウル市に法的な責任を問う訴訟が列をなすかも知れない。京郷新聞
2009/02/15提川の廃鉱一帯で石綿汚染深刻/田畑・学校の運動場・寺院など広範囲に検出かつて石綿鉱山があった忠北地域のある村で石綿が多量検出されたという調査結果が出た。韓国石綿追放ネットワークと市民環境研究所は2月6~7日、忠北提川市水山面の廃石綿鉱山一帯の石綿実態を調査した結果、採石場・田畑・駐車場・寺院など、広範囲な地域で石綿が検出されたと10日明らかにした。学生たちが利用する学校の運動場でも石綿が発見された。調査の結果、廃石綿鉱山の周辺の採石場2ヶ所で採取した固形試料10個のすべてで石綿の一種であるトレモライトが検出された。石に帯状に着いている石綿の塊りも多数発見された。チェ・イェヨン市民環境研所副所長は「岩の中に埋まっていた石綿鉱脈が、石を壊す作業などで露出したと思われる」と話した。水山面のチョンゴク里では日帝の強制占領時代に石綿鉱山が運営されていたと伝えられている。採石場から500Mほど下がったスサン小中学校の運動場では、土壌試料6個の内の5個からトレモライトが検出され、他の1個からはアクチノライト石綿が検出された。採石場の近くの畑と駐車場で採取した土壌試料2個と6個からもトレモライトが検出された。村会館の周辺の畑の土壌からはトレモライトと共に白石綿が確認された。村の裏の寺院からも石綿の塊りが付着した石積みが出てきた。石綿は悪性中皮腫・石綿肺などを起こす発癌物質で、1970年代には建築材料として広く使われた最近忠南の洪城郡広川邑など、かつて石綿鉱山があった忠南の5地域の住民110人に石綿関連疾患が発見され、危険性に対する憂慮が高まっている。環境部は忠南・京畿・慶北など、全国21ヶ所で石綿鉱山が運営されたと把握している。しかし今回石綿が確認された忠北地域は含まれていなかった。ペク・トミョン・ソウル大保健大学院教授は「全国の石綿鉱山地域に対して一斉に調査を実施し、石綿への曝露を起こさせる採石場などに対しては安全措置を取らなければならない」と話した。京郷新聞
2009/02/25巨済市議会・李ヘンギュ議員、『節酒条例』を提案する慶南巨済市議会産業建設分科委員会の李ヘンギュ議員が『節酒条例』を提案するとして関心が集まっている。李議員は「昨年、慶南道の保健指標調査で巨済市の成人の飲酒率が71.6%で、道内20の市・郡の中で最も高く、巨済市の2つの大型造船所の労働者が飲酒による労災の危険に曝されるのを防ぐために条例案を作った」と25日明らかにした。来月の臨時議会で発議されるこの条例案の内容は、公園など公共の場所では酒を飲めないように清浄地域を指定し、巨済市から発行される雑誌、新聞や放送などに飲酒を誘う酒の広告を載せないように勧告する、としている。また青少年を対象にする行事は、酒類会社が後援しないようにするなど。李議員は「条例案には過怠金や罰金などの拘束力ある措置は、憲法に違反するため盛ることができず、宣伝的意味を強調した」と話した。京郷新聞
2009/03/09診療費審査業務の一元化方針に労働界が反撥/二大労総「労災患者の社会復帰を無視した単純比較」国民権益委員会が、労災・自動車保険の患者が不必要に長期間の入院をして過剰診療を受けているため、色々な機関に散らばっている診療費の審査業務を一元化しなければならないと主張し、労働界がこれに反撥している。韓国労総は6日に声明を出して「労災保険は、健康保険や自動車保険とは保険料の徴収・給付の体系や目的が違う特殊な社会保険」で、「一律の基準で判断することはできない」と反論した。2006年に労・使・政は、治癒とリハビリが必要な労災患者の特性を考慮し、△現行の診療費の審査体系維持、△診療費の審査・評価機能の拡大、△労災による療養患者に対する不十分な医療サービスと過剰・不正診療防止のための対策作り、△被災ぜい弱労働者の保護、などに合意した。現在、診療費の審査業務は、健康保険と医療手当は審査評価院で、労災保険は勤労福祉公団、自動車保険は13の損害保険会社で、それぞれ受け持っている。韓国労総は、「労災保険は心理的なリハビリを含む、リハビリ・補償・社会復帰を促進するための保険制度」であって、「被災労働者が社会的な貧困層に転落することを防ぐための制度」であることを強調した。キム・ウンギ民主労総・労働安全保健局長も「被災患者は、現場復帰に先立って充分な治療を受け、再発を防止することが最も重要で、健康保険と単純に比較するのは間違い」とし、「権益委が公聴会で労働界の立場を全く反映しようとしないのは問題」と指摘した。権益委は3日に『同じ診療・病室でも、保険の種類によって診療費に15倍の差』という報道資料を出し、代表的な事例として健康保険と労災保険の脳しんとうによる入院患者の診療費で、15倍の違いが生じるとした。しかし翌日開かれた『診療費審査体系合理化制度改善』公聴会で勤労福祉公団側は、「純粋な脳しんとうだけ比較すると、診療費は1.6倍の違いが生じる」とし、「健康保険と労災保険の傷病コード単位が違うのに、権益委が統計を間違って比較したもの」と反論した。毎日労働ニュース
2009/03/09忠南、石綿被害地域住民の健康診断/ホンソン・ポリョンなどで9千人を対象に忠清南道は9日、7月31日までに廃石綿鉱山地域の住民を対象に健康診断をすると明らかにした。健康診断の対象は、廃石綿鉱山から半径1km以内に居住する住民の内、行政機関に被害申告書を出した5市・郡の9084人である。道はこのために16億3千万ウォンの予算を確保した。市・郡別の対象数はホンソン郡が3840人で最も多く、ポリョン市2007人、チョンヤン郡1257人、イェサン郡1202人、テアン郡778人などである。道は今日から医師の診察と胸部エックス線撮影などを行った後、異常所見があればコンピュータ断層撮影(CT)を行う予定であり、検診結果は個人別に通知する。今回の健康診断は検診の信頼性と専門性を高めるために、総合病院クラスのポリョン病院、アサン病院とホンソン医療院、チョナン病院で実施する。道の保険衛生課のクォン・オソク氏は「昨年、廃石綿鉱山の周辺地域の住民を対象に行った政府の健康影響調査で、集団で肺疾患が発見され、住民が石綿被害の恐怖に苦しめられている」とし、「廃石綿鉱山の周辺住民が、今回の健康診断によって不安が解消されるように徹底した検診をする方針」と話した。ハンギョレ新聞
2009/03/09「旧・三星本館の周辺12ヶ所で石綿検出」/ソウル大保健大学院などが調査ソウル中区の旧・三星本館周辺の土壌と本館内部から、基準値を越える石綿が検出されたという調査結果が出た。ソウル大保健大学院と環境運動連合・市民環境研究所は9日、「リモデリング工事中の三星本館内外の石綿汚染実態を4~6日に調査した結果、本館内部の大気中で基準値を2~5倍超える石綿が検出され、本館の外の土壌とホコリなどからも石綿成分が検出された」と明らかにした。石綿は吸い込めば10~30年の潜伏期を経て、悪性中皮腫などを誘発する1級発ガン物質で、国内では今年1月からすべての種類の石綿の使用が禁止された。実態調査結果を見ると、三星本館の半径170m以内の22ヶ所の土壌とホコリを調査した結果、半分を上回る12ヶ所から青石綿とトレモライトなど石綿成分が検出された。本館から160m離れたある屋台の日除け幕と150m離れた食堂の広告看板など10ヶ所から青石綿が検出され、33m離れた教会の屋上などでは白石綿とトレモライトが検出された。研究所は「石綿廃棄物を集めて外部に搬出する途中で、石綿が飛散したと思われる」として「廃棄物を2階から1階に直接送り、袋に入れずに車輌に載せるなどの過程で拡がった可能性が高い」と分析した。研究所は1次として偏光顕微鏡、2次として走査電子顕微鏡を利用して石綿成分を分析したと話した。また調査の結果、本館内部では石綿除去作業場以外の空間の3ヶ所の内、2ヶ所の大気試料で各々0.022本/cc、0.058本/ccの石綿が検出された。これは『大衆利用施設などの室内空気質管理法』による大気中の石綿基準値、0.01本/cc以下を、2倍と5倍超過した数値である。チェ・イェヨン市民環境研究所副所長は「昨年11月、石綿の解体工事が本格化する前に三星側に問題提起をしたが、改善された点は殆どない」として、「発注者の三星電子と施工者の三星エバーランドなどを告訴・告発する予定」と話した。施工者の三星エバーランドは反論資料を出して「建物内部は昨年12月中旬からキチンと調査し、建物の外側は5日に市民環境研究所が検出したという4ヶ所を、同じように調査したが石綿は検出されなかった」と話した。しかし三星は建物の外のホコリの中の石綿を分析するのに偏光顕微鏡だけを利用して分析した。ある石綿分析の専門家は「ホコリの中の石綿は最高倍率400倍の偏光顕微鏡では見付けられない可能性がある」とし、「最高90万倍まで拡大が可能な電子顕微鏡を同時に利用しなければ、正確ではない」と話した。ハンギョレ新聞
2009/03/22『石綿ホコリ飛び散る』撤去工事/作業基準、大部分守られず/10ヶ所中2ヶ所が外部で露出石綿含有の建築物を撤去する作業現場では10ヶ所中2ヶ所の割で、致命的発ガン物質である石綿のホコリが、作業場の外部にも飛んで行った事実が環境部の調査で確認された。これは石綿建築物の撤去作業が、労働者はもちろん作業場外の不特定の一般人にも深刻な脅威になっていることを示す。環境部は全国の石綿含有建築物の撤去現場155ヶ所と地下鉄の石綿除去作業場、廃石綿の指定処理施設と埋立地周辺の大気中の石綿濃度を調査したところ、石綿含有建築物の撤去作業場31ヶ所(20%)の外部の空気から、室内空気質勧告基準値(0.01本/cc)を超過する石綿が検出されたと明らかにした。この作業場の周辺の空気中、石綿濃度は1cc当たり最低0.0134本から最高0.6659本で、最高値は基準値を66倍も超えた。今回の調査で地下鉄の石綿除去作業場、廃石綿の指定処理施設と埋立地周辺の空気では、石綿は検出されなかった。石綿含有建築物の撤去現場の外部の空気から石綿が検出されたことは、石綿撤去作業で作業基準がキチンと守られていないために起こったと、環境部は解説した。建築物に含まれた石綿の除去作業は、作業現場を徹底的に密閉した後、作業場の外部には石綿のホコリが除去された空気だけが排出される状態で施工しなければならない。しかし今回の調査で、作業現場に高性能集塵フィルターを設置し、持続的に稼動させて作業していたところは、155ヶ所中の29ヶ所に過ぎないと確認された。環境部の関係者は「調査結果を労働部などの関係機関に通知し、石綿の解体・除去作業場を徹底的に管理するように要請する」と話した。このような調査結果について韓国石綿追放ネットワークは「この間、環境団体が再開発地域など、石綿含有建築物の解体・除去作業場で、環境性の石綿曝露が深刻だと問題を提起してきたが、その深刻性が確認された」とし、「作業場周辺の土壌まで調査対象に含ませなければならない」と主張した。ハンギョレ新聞
2009/03/24脳腫瘍の発病にも労災を認めない三星電子三星電子の退職者の脳腫瘍発病に、産業災害の認定を要求する記者会見が行われた。脳腫瘍の発病によって三星電子を退職したハン・ヘギョン氏(31・女)は『三星半導体集団白血病真相究明と労働基本権確保の対策委』とともに24日午前、龍仁市の三星電子器興工場の正門で、産業災害認定を要求し、三星電子を糾弾する記者会見を行った。ハン氏は1995年から2001年まで三星電子でLCD生産工程に従事し、3年間無月経を体験して退職した後、脳腫瘍の診断を受けた。ハン氏は勤務の中で、鉛成分のsolderクリームを主に取り扱い、その外にも有機溶剤のIPA(イソプロフィル・アルコール)、アセトン、フラックスなどの化学薬品を扱ったという。記者会見に参加したパク・シニョン民主労総・京畿本部副本部長は、「労働者が癌や脳腫瘍などの重病に罹ろうが罹るまいが、三星は事件を隠蔽・縮小するのに汲々としている」と、三星電子を糾弾した。そして「労働者は病気にならずに働く権利と、病気になれば治療受ける権利があるにも拘わらず、政府と資本は責任をとろうとしない」とし、「三星でも民主労組の建設が力強く進められなければならない」と主張した。アン・ドンソプ民主労働党・京畿道党委員長は「生命の尊重が人間尊重の尺度であるにもかかわらず、企業は労働者の健康権を無視している」と三星電子を批判した。更に「勤労福祉公団と産業安全公団は、病気で苦しんでいる労働者のために恩恵を与えなければならないのに、企業の利潤のために仕事をしているのではないかと心配される」と主張した。この日の記者会見には、白血病で2007年に死亡した三星電子の退職者・故ファン・ユミ氏の父親・ファン・サンギ氏も参加した。彼は「三星が嘘を言い続ける理由は、三星に労組がないため」と主張した。「なかまが病気になったり、死んでいるのに、会社の顔色ばかり見ている三星の労働者たちも反省しなければならない」と話し、「自分も病気に罹ったり死ぬこともあるということが分かれば、労組を作らなければならない」と話した。ハン・ヘギョン氏の母親キム・シニョ氏は「労災申請が認められ、娘がずっと治療を受けられたらいいのに」と話した。対策委は記者会見で「三星資本の労災隠蔽に対して、三星電子の労働者の職業病の真相を糾明し、政府の誤った労災認定のやり方を変える」とし、「先端産業の裏面に隠された電子産業の職業病問題を明らかにし、労災認定と健康権確保のために力強く闘う」と宣言した。対策委は記者会見を終えた後、民主労総・京畿法律院のイ・ジョンラン労務士とともに、勤労福祉公団の平沢支社に労災保険申請の書類を提出した。月刊「マル」
2009/04/06韓国タイヤ、死因究明共同対策会議を結成テジョン環境運動連合とテジョン参与自治市民連帯、民主労総テジョン本部など、テジョン地域の20余の市民・社会団体は6日、テジョン市庁の記者会見場で『韓国タイヤ労働者の集団死亡原因糾明と、労災隠蔽責任者の処罰要求共同対策会議』を構成し、運営を始めた 。参加団体は創立記者会見の発表文書で「2007年8月、韓国タイヤの労働者集団死亡事件が発生してから2年9ヶ月が過ぎたが、集団死亡の原因は一向に明らかにならない」とし、「テジョン市とテジョン地方労働庁、産業安全保健公団は、タイヤ産業全般の有害要因を追跡するために精密な疫学調査を実施するなど、再発防止対策を作るように」と要求した 。特に有機溶剤とカーボンブラック、微細粉塵、可塑剤などの有害要因との相関関係を、直ちに糾明することを要求した 。対策会議は産業安全保健公団に、追加の疫学調査の内容と進行状況について、結果を公開することを要求する一方、5月15日には『韓国タイヤ労働者集団死亡原因と対策作りの討論会』を開催するなどの活動を行う予定である 。ハンギョレ新聞
2009/04/27「一日に7人が労災で命を落とす国」「1日に平均7人が労災で死ぬ国があります」 。「政府は『ビジネス・フレンドリー』を叫んで殺人を助長しています」 。労働関連市民・社会団体が集った『労災死亡対策作り共同キャンペーン団』は27日、『2009 最悪の殺人企業選定式』をソウルのチョンゲ広場で行い、『コリア冷凍2000』を労災死亡1位企業に選定した 。『コリア冷凍2000』では昨年1月、火災事故で40人の労働者が命を失った 。共同キャンペーン団は当時、事件に対して「多段階下請け構造による労働安全保健責任の所在から産業安全法の無視まで、労災問題の集約版」と指摘した 。また2位には8人の死亡者を出した(株)ソンウォンONDが選ばれ、現代建設(株)が下請け業者で合わせて6人が死亡して3位になった 。今年は『最悪の殺人企業賞』の授与と共に『特別賞』を初めて準備し、授与するプログラムも行われた 。『お前たち、ご苦労さん』賞と命名されたこの賞の初めての受賞者として、イ・ヨンヒ労働部長官が選ばれた 。共同キャンペーン団は、イ長官が「最悪の経済危機を迎え、労働者の健康が脅かされている状況で、適切な対策を立てるどころか、むしろ反労働者的な政策を作っているから」と、受賞理由を明らかにした 。労働部の公式統計によると、韓国は2008年1年間で2422人が仕事場で亡くなり、単一業種では、建設業で592人が亡くなったと集計された 。共同キャンペーン団は選定式を終えた後、労災で死亡した労働者が黒い布で覆われたまま道に横たわる姿を表したパフォーマンスも披露した 。『国際労災死亡労働者追慕の日』である28日を1日前に、『労災死亡は企業の労働者殺人行為』という問題意識を社会に広めようと企画されたこの行事は、2006年から始まり今年で4回目を迎える 。この間GS建設、現代建設、韓国タイヤなどの企業がこの賞を受賞した 。京郷新聞
2009/04/28「石綿被害の建設労働者を探します」 / 「補償事例が一件もなく」 / 13団体がキャンペーン推進「石綿被害の建設労働者を探します」 。全国民主労働組合総連盟・建設産業連盟と労働安全保健教育センターなど13団体が集まった『建設労働者石綿被害キャンペーン推進委員会』は28日午後、ソウルのテピョン路の旧・三星本館の前で記者会見を行い、『石綿被害の建設労働者検索キャンペーン』を行うことを明らかにした 。石綿被害キャンペーン推進委は「これまで建設労働者が、石綿による肺疾患で労働災害補償を受けた事例は一件もない」として、「石綿に曝露して苦しんでいる労働者たちは、自分の病気が職業病なのかも知らず、何の支援も補償もなく、自分で費用を負担しているのが実情」と主張した 。悪性中皮腫と肺癌を誘発する1級発ガン物質である石綿は、2003年までに65万トンが韓国で使われた 。特に1970〜80年代の建設現場で、耐火・被覆材として石綿製品が使用され、当時の作業場と最近行われている撤去現場で、建設労働者が石綿に曝露しているものと推定される 。外国の統計値を分析すれば、一般的に石綿170トン当たり中皮腫による死亡者が1人の割合で発生する 。これを勘案すれば、これから韓国で4〜5千人が悪性中皮腫で亡くなると予想されるということである 。イム・サンヒョク労働健康環境研究所長は「日本では、2006年に石綿による中皮腫と肺癌で各々486人と361人が労働災害補償を受けるなど、外国では建設労働者に対する石綿労災認定が活発である」として「大企業の事業場に比べて、日雇いが大部分である建設労働者は、石綿被害の救済手続きから疎外されている」と話した 。石綿被害キャンペーン推進委はソウル・アンサン・テグ・プサンなど、全国の建築工事現場で石綿被害労働者を探すキャンペーンを行う予定である 。これと共に産業医学専門医と弁護士、労務士などで諮問団を構成し、石綿被害予防と補償体系に関する研究調査活動を展開することにした 。石綿疾患が疑われる建設労働者は建設労組の石綿ホットライン(02-841-0293)に連絡すれば、無料の健康診断を経て、労災補償申請手続きの案内を受けることができる 。ハンギョレ新聞
2009/04/30『突然死』の韓国タイヤで保健体系が不十分の診断/産業安全管理公団が追加疫学調査の結果を発表/使用者側「300億投資し、保健体系を強化」韓国タイヤの労働者の突然死の背景には、生産競争を奨励する組織文化と、お粗末な保健管理体系があるという診断結果が出た 。韓国産業人力公団は30日、韓国タイヤの労働者の突然死の原因に関して、このような内容を盛り込んだ追加疫学調査の結果を発表した 。公団は「韓国タイヤの組織文化は労働者を支配して生産のための競争を奨励している」とし、「これは生産性向上に効率的ではあるが、労働者の健康には肯定的な影響を与えなかった」と明らかにした 。続いて「韓国タイヤは2007年までに保健管理体系の法的要件は整えたが、効果的な管理が行われていたとは考えられない」として「産業医学・産業衛生・産業看護分野の専門担当者がチームワーク良くするという条件を満足できず、専門性が低下していた」と指摘した 。公団は、論議を呼んだ突然死と作業場の直接的な関連性は見つけ出せなかったが、労働者の健康を企業レベルで専門的に管理していれば死亡事件は防止できた、という趣旨であると説明した 。韓国タイヤの作業場の疫学調査は2006年5月から2007年9月の間に、前・現職の職員7人が相次いで突然死し、遺族と市民団体が有害化学物質に曝露したことによる労働災害であると主張したことから始まった 。公団は2007年10月から昨年2月までに行った1次調査で、突然死の明確な原因が明らかにならないため、組織文化とゴム・ヒュームが原因である可能性があると考えて、昨年10月から追加調査に入った 。現在韓国タイヤで発生するゴム・ヒュームは曝露濃度が0.086〜0.179mg/立方メートルで、イギリスの基準(0.6mg/立方メートル。韓国に基準はない)より低いと調査された 。ゴム・ヒュームはタイヤを型枠に嵌めた後、蓋を開ける時に放出される水蒸気で、人体に有害な揮発性有機化合物と芳香族の炭化水素が微量混ざったものであるが、世界的に正確な成分分析が行われたことはない 。公団は「韓国タイヤは工場責任者の主管で安全保健体系を運営し、中・長期の保健管理改善計画を作らなければならない」とし、「保健管理者などに再教育の機会を提供するためには、持続的に外部専門機関を活用しなければならない」と勧告した 。今回の調査結果をキチンと受け容れて保健体系を強化することを明らかにした 。韓国タイヤの関係者は「300億ウォンを投資する環境・保健・安全統合システムを昨年から稼動している」とし、「これからは外部の産業専門医を採用して職員の健康を持続的に管理する計画である」と話した 。ハンギョレ新聞
2009/05/11『抜け殻』の労災保険拡大/労働部、建設機械従事者にまで加入拡大を予定ダンプカー・掘削機などの建設機械を扱う従事者も、7月から産業災害保険に加入できるようにする産業災害補償保険法施行令の改正案を、労働部が11日に立法予告した 。しかし全国建設労働組合は「格好だけの恩恵」だとして反撥している 。施行令の改正案を見ると、ダンプカー・リフト車・起重機など27の建設機械を運転する技士は、7月から労災保険への加入を申請できることになる 。対象者は12万人程になる 。キム・ジュテク労働部・産災保険課事務官は「これらは個人事業者なので原則的には産災保険の対象ではないが、特殊形態勤労者と勤労形態が似ており、災害発生の危険が高く、政府が保護する必要がある」「産災保険に加入すれば民間の障害保険などに比べて保険料も安くなり、事故で障害が残った場合にも年金の恩恵を受けられる」と話した 。ただし、これらは使用者が産災保険料を負担する一般事業場の労働者と違い、自身が産災保険料をすべて出さなければならない 。収入が月300万ウォンならば年間納付しなければならない保険料は112万4千ウォンになる 。これに対して建設労組は、労働部が使用者側の立場だけを反映したと批判した 。ソン・ジュヒョン建設労組政策企画室長は「建設機械労働者は会社の指示を受けて事故の危険を冒しながら仕事をするのに、今まで産業災害保険の恩恵を受けることができなかった」とし、「使用者の利益のために働くのに、保険料を100%自分で負担するというのは不当だ」と話した 。建設労組はまた、建設機械従事者も通常の建設労働者のように、施行・施工業者が保険料を出す方法で義務加入できるようにしなければなければならないと主張する 。大韓建設協会関係者は「これら機械事業者も産災保険に加入することになれば、産災発生にともなう負担が建設会社に却ってくることになるが、反対意見は出さないことにした」と話した 。労働部は「今まで十分に議論した」とし、立法予告期間の20日間に公聴会を行う計画はないと話した 。キム・ソンヒ非正規労働センター所長は「生活に苦しんでいるこれらの労働者が、保険料負担に耐えられるか疑わしいのに、政府が格好だけの対策を出した」とし、「これらが労働者であるということを認めて保護を拡大しなければならない」と話した 。昨年政府は保険設計士、レミコン技士など4職群で仕事をする特殊形態勤労従事者らも産災保険に加入することができるようにした 。しかし保険料を半分出さなければならないなどの負担で、昨年の加入率は15.9%に止まった 。ハンギョレ新聞
2009/05/11一部タイル・セメントでも石綿検出/環境連 「3製品で基準超過」建築現場に使われる一部タイル・セメントから基準値以上の石綿が検出された 。環境運動連合市民環境研究所と石綿追放ネットワークは11日ソウル鍾路区の環境運動連合で記者会見を行い、「市販しているセメント製品の内、製造業者6社が作った12種類を取り出して分析したところ、S社が作った3製品でトゥレモルライト石綿が0.3~2.0%検出された」と明らかにした 。セメント製品の石綿含有許容比率は、労働部の基準では重量の0.1%、環境部の基準では1%である 。市民環境研究所はS社が作ったタイル・セメントは、一般セメントに珪石などの追加材料を混合してタイルなどの壁材の接着などに使うもので、大型マートとマンション工事の現場など、全国130ヶ所以上の作業場で使われたと明らかにした 。チェ・イェヨン市民環境研究所・副所長は「当局のお粗末な管理で、工事現場の労働者が石綿の危険に曝露し、建物を利用した市民にまで影響を及ぼした可能性がある」と主張した 。これについて環境部は「セメントは固まった後は石綿のホコリを発生させず、建物を利用する市民には影響を与えていない」とし、「公式の検査結果によって、基準違反の業者を制裁するなどの対策を用意する」と話した 。ハンギョレ新聞
2009/05/19仕事をする人たちが危険だーイ・ビョンフン(参加連帯労働社会委員長・中央大社会学科教授)2009年5月現在、韓国社会の底辺で仕事をしている人たちの暮らしはどうか? 代行運転士とクィックサービス配達員から零細自営業者に至るまで、企画連載を通じて彼らに会ってみた 。彼らの人生は1週70時間、酷いときは一日24時間の長時間労働で疲れているが、そのように働いても家族の生計と子供の教育を支えられない低賃金に苦しんでいる 。怪我をしても労災事故が隠蔽されるのが常で、職業病になっても我慢して働く状態であり、職を失っても雇用保険の死角地帯に置かれていて、失業すれば生計が成り立たない 。彼らは職場での人格無視と差別待遇に耐えながら、一日一日を持ちこたえている 。彼らの周囲には中間搾取を助長する違法な下請け慣行と、公然と行われる賃金未払いの横暴が乱舞しているにもかかわらず、これを防ぐための勤労監督行政は目を凝らしても見つけるのが難しい 。特殊雇用従事者と介助労働者にあっては、厳然と労働者として仕事をしているにもかかわらず労働者性は認められず、彼らの権利をどこにも訴えられない 。非正規職の労働者は常に雇用不安の中で暮らしており、他の就業者のケースでも、増える求職者の隊列と業者の乱立などで競争が深刻化され、彼らの職場もやはりますます危険になっている 。青年就職希望者は就職機会が思いのままにならず、休学を繰り返したり、卒業後も簡単に就職できず、借りた学資金の返還の心配をしている 。零細自営業者は一銭でも惜しもうと家族まで一緒になって手伝っているが、彼らの所得は減る一方で、賃貸料とカード手数料の負担が引き続き増えて、事業維持が難しい状況に追い込まれている 。そして最近の経済危機を迎えて仕事をする人たちはより一層困窮している 。泣きっ面に蜂でイ・ミョンバク政府の『親・企業一金持ち優遇』の国政基調は彼らの状況をより一層劣悪にしている 。政府が出てきて雇用柔軟化を実現すると豪語する中で、なんとかあった正規職の雇用は、リストラや先進化という口実によってますます減っている 。働く人たちのほとんどが『かげろう』のような不安定雇用状態にある 。すでに余りにも濫用される非正規職に対して政府・与党がそれを減らそうとするよりは、法規制を緩和して期間と対象を増やし、企業がより一層自由に期間制労働と派遣労働者を使用できるように保障しようとしているので、これらの正規職への夢は初めから放棄せざるをえない境遇に置かれている 。特殊雇用従事者たちは、労働権を保証されるどころか、彼らの労働組合を弾圧・解体しようとする現政権の強硬対応は、第5共和国の時期よりさらに凶悪であると糾弾する 。大卒の青年たちの場合、適正な所得を保障するそれなりの良い職場を見つけなければ奨学金の借金も返して自立できる条件を作れないのに、目線を下げろとアルバイトやインターンの職場だけを増やしている政府の政策は、ただ薄情なだけである 。零細自営業者らにとってもやはり庶民の苦しい生活を解決しようとするよりも、総合不動産税の緩和と減税で金持ちだけをかばって肩入れする政府の処置は非常に不都合である 。このように経済も苦しいが、イ・ミョンバク政府の反労働 反庶民の国政運営によって、仕事をする人々の暮らしはこれから良くなるよりはむしろ逆に悪くなっていくのではないかと、本当にみじめで嘆かわしい 。今回の経済危機とイ・ミョンバク政府の任期が過ぎれば、果たして働く人たちの暮らしを測っている時計の針が、どれほど後退しているか本当に心配だ 。京郷新聞
2009/05/20白血病の三星半導体労働者、労災認定されず/「業務と因果関係薄い」……労働界反撥三星半導体で働いて2007年に白血病で亡くなった故ファン・ユミ(死亡当時23才)氏など5人の労働者に対して、勤労福祉公団が産業災害不承認の判定を出し、遺族らと労働界が反撥している 。勤労福祉公団は19日にファン氏など5人の遺族に公文書を送り、「作業場の関連資料と韓国産業安全保健公団の疫学調査の結果、諮問医師協議会の会議の結果などから検討すると、災害者の白血病は業務との因果関係が薄いと判断された」と明らかにした 。これによってファン氏の遺族などが提起した最初の療養手当の申請と、遺族補償・葬儀費の請求は返戻された 。これに対して『半導体労働者の健康と人権を守るパンオルリム』などの労働団体は、この決定が△白血病などの家族歴がなく、△勤務当時に安全保健設備や個人の保護具が不充分であったり、最初からなかったり、△主に古い生産設備で仕事をしたという点を挙げて、今回の労災不承認決定は受け容れられないと主張した 。パンオルリムのイ・ジョンラン労務士は「低レベルの放射線とホルムアルデヒド、エチレンオキサイトなど、発ガン物質に曝露した可能性があった」とし、「産業災害の承認には明らかな医学的な立証は必要ないのに、疫学調査が曖昧で、諮問医師協議会を招集した後に不承認決定を出した」と批判した 。遺族らは勤労福祉公団に異議を提起する審査請求を申請し、行政裁判所に行政訴訟を出すと話した 。現在ファン氏の他にも三星半導体で働いて悪性リンパ種に罹ったソン・某氏と、退職後に脳腫瘍に罹ったハン・某氏の2人も労災療養を申請して結果を待っている 。ハンギョレ新聞
2009/06/04工事現場の焚き火が燃え移って死亡しても『業務上災害』シン・ヨンボク聖公会大客員教授は、刑務所の夏は冬よりもそっとすると書いた 。しかし建設労働者にとって、冬は夏よりもそっとする 。とにかく土地も、水も凍りついて、工事がない 。職場が消える 。運良く仕事が入ってきても厳しい寒さのために、苦しいことこの上ない 。だだっ広い工事現場には寒さを避ける所がない 。よっぽどでなければ建設労働者に食堂と更衣室と便所を作らなければならないという法はできないのだろうか 。2006年2月末、ある日雇いの石工が寒さを避けようと工事現場で焚き火をした火が燃え移って、死亡するという事件が発生した 。裁判所はこの事件が業務上災害に該当するという判決を行った 。経歴20年の日雇い石工のキム某氏は、2005年12月から工事竣工日まで、全北鎮安郡の水害復旧工事現場で石垣業務を担当するとして、K建設会社と労働契約を結んだ 。ところが雪が大量に降って、水害復旧工事はしばらく休業の状態になった 。キム氏はその年12月14日の一日の日当を受け取った以外には、翌年2月まで仕事をすることができなかった 。その後キム氏は2006年2月27日、工事がいつ再開できるかを調べるために現場に出てきて被害に遭った 。この日午前7時20分頃、身体を暖めようと火をつけた焚き火が自分の身体に燃え移ったのである 。当時、綿のズボンを履いていたキム氏は、ガソリンを火にかけた時に炎に包まれた 。キム氏の母親であるチョ某氏は勤労福祉公団に遺族補償金と葬儀費を支給するように要請した 。公団は、キム氏が事故当日は雇用状態になく、恣意的におこした焚き火によって事故が発生したに過ぎず、業務上の災害とは見られないとして、これを拒否した 。この事件の原告はキム氏の母親で、被告は勤労福祉公団である 。1審と2審の裁判所は公団の手を上げたが、最高裁は原審を破棄して光州高等法院に差し戻した 。判決の要旨は以下の通りである 。「最初に、契約期間が決められた労働契約を締結した以上、単に一日の日当だけしか支給されない状態で工事が一時中断されたとしても、労働関係が消滅したとは見られない 。次に、事故当日、キム氏は作業の再開を待って現場の点検をしている間に身体を暖めるために火をおこした可能性が大きい 。冬季の土木工事現場で工事の準備や休息のために火をおこして身体を暖めるのは作業のための準備行為、または社会通念上それに伴うものである 。したがって会社の支配または管理下での業務遂行、およびこれに伴う通常の活動過程で起きた事故である」 。この事件の争点は二つである 。先ず、工事が3ヶ月近く中断された状態で、労働契約が成立しているかどうかである 。裁判所はキム氏と会社が2005年12月1日から水害復旧工事の竣工日まで、期間が定められた労働契約を結んでいたので、工事の一時中断と関係なく労働契約が維持されると判示した 。二つ目は、工事現場で身体を暖めるためにおこした焚き火と業務との関係である 。裁判所はキム氏がこの日は作業をするために、事前に準備して工事現場に出て行ったという点に注目した 。事故の前日、キム氏は現場所長と電話で話をした 。事故当日にはキム氏の他にも作業補助者とポークレーンの技士が現場に来ていた 。またキム氏が工事現場にきて、帰宅せずに火をおこした行為は、作業が可能であるかどうかが確実になるまで待機をしていたと見ることができる 。したがって裁判所はキム氏が工事現場で火をおこしたのは社会通念上作業(または準備行為)に伴う、合理的・必要的な行為と見なし、その火が燃え移って、死亡に至ったこともやはり、会社の支配・管理下で業務遂行(または随伴する通常の活動過程)の過程で起きた事故であると結論付けた 。民衆の声
2009/06/19【世の中を読む】 ある白血病イ・ケサム(慶南密陽市、ミルソン高教師) 8年前のことだ。私が担任したクラスに白血病を病んでいる女の子がいた。いつもマスクを使い、個人用の机を別に使っていた 。大きな病いに罹った子供がいる家がそうであるように、とても貧しかった 。風邪にかかっただけでもその子は応急室に行き、無菌室に何日も閉じ込められ、回復してやっと家に帰った 。中学校1年生だったその子は優しい子だったので、マスクの後からいつも笑おうとし、いつもクラスの子供たちに何かをあげようとしたが、いつも相手にされなかった 。この子を私たちのクラスの一員にしようとするちょっとした努力の中で知ることになったのは、14才の少女の人生に宿った深い悲しみだった 。例えば、子供が隠し持っている鉛筆のスケッチの絵の中の少女たちは、無菌室で一緒に過ごして死んでいった友人の顔だった 。そして私には、白血病というのはドラマに出てくるように、頭にかぶった帽子一つで表現される外傷のない病気ではなく、一家の暮らしを破壊するようなものすごい治療費と坑癌治療、嘔吐、脱毛、応急室と無菌室、検査結果を待つ時の地獄のようないらだち、などのまっ暗な記憶の塊りである 。ファン・ユミ、イ・スギョン、ファン・ミヌン 、この3人の名前をひょっとして聞いたことがあるかも知れない 。これらは 三星半導体 のキフン工場で一緒に仕事をしていたなかまであり、3人とも急性骨髄性白血病で死んだ 。10万人に3.7人の割合でしか発生しないというこの珍しい病気が、一つの機械で相棒として仕事をした20代初めの二人の女性と、そのラインの維持保守を担当したエンジニアーに発病し、その後に三星半導体白血病対策委に届けられた発病事例だけでも22件である 。再発した病気のために身体も支えられずに、億台に近い治療費を心配するお父さんを眺めて涙を流すしかなかったファン・ユミさんは、結局23歳で亡くなった 。闘病中のファン・ミヌン氏は痛む身体を引きずって二度目の出生申告をした後、しばらくして亡くなった 。5月19日、これら3人を含む三星の白血病被害労働者と遺族が集団で提訴した産業災害申請は、全員不承認の判定を受けた 。彼らが作業中に吸い込んだ数十種の化学物質の存在も、内科学の教科書にも出てくるという白血病と化学物質の明白な相関関係も、直接的な証拠がなくても間接的であれ『相当因果関係』が成立すれば産業災害と認定するという大法院判例も、効果がなかった 。したがってこれら全てのものは偶然だったということである 。億台の治療費も、死を前にした者の山のような苦痛も悲しみも、結局は個人の責任だった 。産業災害申請をすると言うファン・ユミ氏の父親に、会社関係者はこのように話したという。「お父さん、三星に勝とうというのですか? 勝けると思うならやってみなさい」と 。そして10日後の5月29日、「権力は市場へ渡った」と言ったノ・ムヒョン前大統領の告別式が行われたまさにその時間、年売り上げ200兆ウォン台の巨大企業の経営権を継承するのに、わずか16億ウォンの税金しか出さなかったという奇想天外な詐術は、大法院によって無罪を宣告された 。全てのものが絶妙だった 。6対5というきわどい判決、山のような辞退圧力を耐え忍んで、ついにその席を守られたシン・ヨンチョル大法院判事様、その判決が終るとそろそろシン大法院判事に退けとの意味を表すこの事件の1審裁判で、三星側弁護人であったイ・ヨンフン大法院長様 。私はこの手紙を夜間の自習の真っ最中の私たちのクラスの教室で書いている 。獣のようでなく、人間が生きる地で生きていくために必要な最小限の道徳、最小限の正義までごみ箱に放り込まれた国で、それでも子供たちはこの厳しい人生の一方の崖にでも根をおろそうと、明るい灯りの下で勉強というものをする 。すべてがつまらないことだと、声に出して怒鳴りたい気持ちだ 。ハンギョレ新聞
2009/06/30「産業災害減少ために6大特別対策を推進」/産安公団26日に全国機関長会議韓国産業安全保健公団(理事長 ノ・ミンギ)が産業災害を減らすために、今年の下半期に『6大特別対策』を推進することにした 。公団は5月26日に全国の傘下機関長が参加する会議を行い、産業災害被災者1万人減少のために、サービス産業の災害予防活動を強化するなど、『産業災害減少6大特別対策』を下半期に施行することにした 。公団は、△サービス産業の災害予防活動の強化、△林業の災害予防協力体系の構築、△5人未満の産業災害ぜい弱業種への集中支援、△大規模災害多発事業場の特別管理、△公共労働など希望プロジェクト関連の災害予防対策作り、などの6分野に産業災害予防活動を集中することにした 。この日の会議では造船業の災害予防のための親企業一協力業者の支援強化、地域の特性に合わせた災害予防活動などの優秀事例を共有した 。ノ・ミンギ理事長は「公団は産業災害予防の中心機関で、災害の減少に対する役割を再認識しなければならない」と話し、「下半期の産業災害減少特別対策によって、産業災害被災者1万人減少の目標を達成できるようにまい進してくれ」と頼んだ 。民衆の声
2009/07/07石綿被害者ら「労災基準作りと療養治療を保障せよ」 / 石綿疾患に合う管理指針作りを要求全国石綿被害者と家族協会の会員たちが、石綿疾患者に対する産業災害判定の基準作りと適正な療養・治療の保障を求めた 。『全国石綿被害者と家族協会』、『韓国石綿追放ネットワーク』の会員など30人余りが6日、ソウル世宗路の政府中央庁舎前で、政府と労働部、勤労福祉公団の石綿疾患者に対する安易な対策と、誠意のない決定を糾弾した 。勤労福祉公団は今年5月、石綿肺症の疾患者12人に対する精密検査の結果、たった1人にだけ合併症の肺気腫で療養決定をし、障害等級11級の4人、3級の5人など9人は障害等級の対象者、2人は石綿肺疑症と決めたと発表した 。これについて、パク・ヨング全国石綿被害者と家族協会委員長は「石綿疾患は治療が不可能で、症状が悪化しないように療養するのが最善の治療法」で、「障害等級は治療が終了して障害が残った時に出す判定であり、一生を通じて症状が悪化していく石綿疾患者には適当でない決定」と批判した 。続いて彼は「激しいせきと呼吸困難で息が詰まって正常な生活さえできない人たちが、障害等級11等級、13等級では話にもならない」。「持続して病院での診療と投薬が必要なのに、薬の値段にもならないお金を出して終わりにするという政府のやり方は、どう考えてもひどい」と怒りを吐き出した 。政府が障害等級を決定して一時的な障害補償によって、継続した療養が必要なすべての石綿疾患者の問題を覆い隠してしまおうとしているという批判である 。実際、障害等級の認定を受けた後も症状が悪化する度毎に精密検査をし、障害等級を見直すべきである 。2008年末に、石綿疾患者20人程を対象にした労災判定の問題を分析して『石綿関連疾患の問題点と救済方案に対する報告書』を出したペク・トミョン・ソウル大教授は、「塵肺症と石綿肺症は全く違う病気」であるのに、「政府は1970年代に作られた塵肺法によって石綿疾患者を管理している」と指摘し、「新しく石綿疾患に見合った管理指針作りが急がれる」と話した 。また彼は「新しい基準、確実な診断をする基準を勤労福祉公団が準備できていない」として「労働部と勤労福祉公団は労働者の苦痛を放置せず、石綿疾患に対する全面的な対策を作る転機を準備しなければならない」と強調した 。参加者たちは記者会見の発表文で、政府と労働部、勤労福祉公団が、石綿問題に関する特別法の制定によって、△現在産業災害と認定されている石綿疾患の拡大、△石綿疾患の特性に合う労災判定の基準作り、△石綿疾患者に対する適正な療養・治療の保障、△社会的療養のための年金制度の制定、△石綿疾患専門の医療機関の設立、△石綿疾患の制度改善に関する内容の公開、など最善の対策を作ることを再度求めた 。一方、勤労福祉公団から障害等級の決定を受けた9人は記者会見を終えた後、決定には従わず、勤労福祉公団本部に全員の審査請求を提起し、面談を行った 。民衆の声
2009/07/09タワークレーン事故、徹底した予防を/ パク・ジョングク建設労組・労働安全局長今年5月24日、ソウル・クロ洞の宗教建物の新築工事現場で、タワークレーンが設置中に崩壊し、2人が死亡する事故が発生した 。続いて6日、ソウル・チュンジョン路の新築マンション工事現場でも、タワークレーンの崩壊事故で1人が亡くなった 。なぜこのように都心でクレーンの事故が頻繁に発生するのか 。狭い国土のために都心の建築物がますます高層化されつつあり、高い所に揚重作業をするクレーンに対する依存度が高くならざるをえない 。現在国内には6300台余り(無人タワー含む)のタワークレーンがあるが、1年を平均すると、稼動する装備はせいぜい3000台余りである 。結局、個人の装備業者はダンピングして低価格の受注をするほかはない 。装備による事故が多く発生する設置と解体、アフター・サービスは、再下請けが行われる 。また政府告示の適正標準賃貸料が実現されておらず、高価格な新型装備を購入しても、ダンピングの過熱競争に飛び込むほかはない 。老朽化した装備を利用した低価格受注だけが、業者の生きる道である 。建設現場のタワークレーン事故の1次的な責任は建設会社にある 。6年間でタワークレーンの事故によって、何と160人余り(作業中の事故を含む)が死亡した 。今我が国のすべての建設会社に重装備専門のエンジニアがない 。労働部が1年に1~2度実施する現場安全点検も、専門職でない勤労監督官によって、目をつむって阿吽式で行われる 。建設労組は昨年12月、労働部に最小限の専門信号士だけでも育成して、産業災害を予防しようと提案したが、これもまた五里霧中である 。不安なワイアー支持固定方式が、タワークレーンの大型事故のもう一つの原因になっている 。費用を惜しむために鉄線の何本かで支持する奇怪な工法が、堂々と使われている 。2003年には強風によって、この工法が導入された現場で、何と54台のタワークレーンが崩壊した 。頻繁な気象異変によって2003年の悪夢が都心で再演される可能性がある 。今でも数多くの建設業者が超高層の建物を作っている 。韓国は市民と労働者の命を担保に『経済成長だけが至上命題』と叫ぶ危険な社会である 。京郷新聞
2009/07/14労災管理不良事業場 247ヶ所を公開/ 韓国タイヤ・三星重工業・大宇造船海洋韓国タイヤのテジョン工場とクムサン工場、三星重工業と大宇造船海洋など、産業災害予防管理の不良事業場の名簿が公開された 。労働部は14日、「企業が労災の予防管理に忠実になるように、昨年に災害予防を疎かにしたり、関連法を守らなかった247ヶ所を、労働部のホームページと官報で公開した」と明らかにした 。今回の労災管理不良事業場の名簿には、昨年△同種業者の平均産業災害率を越える事業場の中で、災害率が上位5%内に入る192ヶ所、△労働者2人以上が労災で死亡した36ヶ所、△重大労災事故が発生した6ヶ所、△2006~2008年に労災発生の報告義務に違反した13ヶ所、が含まれた 。産業災害率が高い労災多発事業場には、韓国タイヤのテジョン工場とクムサン工場、ロッテ製菓のテジョン工場、慶南製薬、チョンホENGなどが挙げられた 。特に韓国タイヤのテジョン工場とクムサン工場は、2006~2007年に労災90件を隠したことが明らかになり、労災発生の報告義務に違反した事業場にも挙げられた 。労働部の関係者は「事業主が労災の監督を避けるために関連の事故を隠して健康保険で治療し、遅れて摘発された事例」と説明した 。三星重工業と大宇造船海洋など大規模造船業者も、2人以上が亡くなった事業場として名簿に挙がった 。労働部の関係者は「昨年は受注量が多かったため、造船業で労災が多く発生した」と分析した 。昨年、京畿イチョン市の物流倉庫新築工事で40人が亡くなり、労働・市民団体から『最悪の殺人企業賞』を贈られたコリア 2000も、この名簿に含まれた 。コーロンの油化部門のキムチョン工場とヨチョンNCC、ハンファ石油化学のヨス工場なども、危険物質の漏出・火災・爆発などで、周辺地域に被害を与える重大な産業事故を起こして名簿に挙げられた 。チョン・ヒョンオク労働部・産業安全保健局長は「2004年から国民の知る権利と健康権を守るために名簿を公表してきた」が、「企業イメージが経営に与える影響が大きいだけに、労災予防にさらに気を遣わなければならないだろう」と話した 。ハンギョレ新聞
2009/07/26議政府の軽電鉄構造物崩壊、5人死亡/ 工事現場真下の散歩道に『危険』表示板なく /ベトナム研修生2人『悲惨』25日夕方7時20分頃、京畿道の議政府市で軽電鉄工事現場の橋脚の上に置かれていた大型鉄骨構造物が崩れ落ちた 。この事故で5人が死亡し、8人が負傷した 。5人が死亡するなど13人の死傷者を出した京畿道議政府の軽電鉄工事現場の崩壊事故は『安全不感症が産んだ人災』である可能性が高いと思われる 。警察は26日、安全規則を正しく守っていなかった点に重点を置いて、責任の所在、事故原因などについて広範囲な捜査に入った 。事故は25日の夕方7時19分、議政府市新谷洞のドリームバレー・アパートの裏門の前、プヨン千変軽電鉄の工事現場で起きた 。床板を連結する鉄骨構造物が崩れ落ちて、5人が亡くなり8人が負傷した 。市民のキム・某氏は「あっという間に崩れ落ちた。プヨン千変を散歩していた人はこれを見て驚き、あわてて逃げた」と当時の緊迫した状況を伝えた 。崩れ落ちた鉄骨構造物は『ローンチン・ガーター』と呼ばれる幅6M、長さ30Mの床板構造物架設装備である 。事故は橋脚柱を立てて、中心を捉えるセグメントの架設作業の途中に、幅1M、長さ15M、重さ25tの床板が、ローンチン・ガーターとともに転倒して起こった 。京畿道の第2庁と議政府市、施工者などは議政府市庁に事故対策本部を設置し、事故原因が糾明されるまで工事を中断することにした 。議政府警察署はこの日、ローンチン・ガーターを橋脚に移す時に、運転が未熟なために均衡を失って倒れたという陳述を確保した、と明らかにした 。警察は当時現場にいた作業員と建設現場の所長、目撃者などから、事故の経緯と大型構造物が地上12Mの高空で工事する時に注意する点など、安全管理規則をキチンと守ったのかについて集中して調査を行った 。警察は現場にいた作業員のほとんどがひどい怪我をしており、事故の経緯と原因を把握するのが難かしく、国立科学捜査研究所、産業安全管理公団などに諮問し、安全措置の可否を集中的に調査する方針である 。警察はまた軽電鉄施工者のJ建設と発注者である議政府市の関係者を呼んで、安全管理責任の所在、事故原因などを調査する方針である 。イム刑事課長は「工事関係者に対して安全規則を遵守したかを徹底的に捜査し、業務上過失が明らかになれば司法措置をする」と話した 。警察関係者は「工事現場の下に住民が好んで散策する散歩道と車道があるのに、工事案内の表示版は見られなかったという話が出るほど、安全管理には特別気を遣っていなかったようだ」と話した 。警察は技術的な欠陥による事故の可能性も排除していない 。今回の事故で犠牲になったのはすべて作業員であった 。この中には、ベトナム出身の産業研修生・レフィジュン (37) とウェンジョントアン (37)が含まれており、一層残念でならない 。友人同士の彼らは2007年3月に、借金をして現地の紹介業体に1千万ウォンを払い、産業研修生として入国したと分かった 。軽電鉄工事の下請け業者に就職した彼らは、毎日10時間ずつ仕事をし、1ヶ月に120万ウォンを稼いしたが、この内80万ウォン程を毎月故郷の家に送っていた 。レフィジュンの妹(30)は「家族が恋しくても、お金がもったいないので1週間に1回しか電話をしなかった」と、涙声で話した 。ウェンジョントアンの親戚ウェンピナン (35・女)も「お金が惜しくて、愛する家族と会いたくても我慢して、夢をかなえるために昼夜なしに仕事をしたのに、神は無関心だ」と話した 。彼らは来年3月に帰国する予定だった 。議政府軽電鉄はチャンアム地区~コサン洞の区間11.1kmで、2007年7月着工し、2011年8月の開通を目標に工事が進んでいた 。ハンギョレ新聞
2009/08/06建物撤去時の石綿検査義務化/1%越えれば専門業者に今後、一定規模以上の建築物や設備を撤去する時は、石綿専門調査機関による石綿含有の有無を確認しなければならない 。また石綿含有量が1%を超えれば、撤去専門業者に工事をまかせなければならない 。労働部はこうした内容の産業安全保健法施行令が7日から施行されると明らかにした 。 石綿の含有の有無を確認しなければならない建築物は、延面積50㎡以上の一般建築物と200㎡以上の住宅とその付属物である 。面積の合計が15㎡を越える断熱材、保温材、噴霧材、耐火被覆材などと、長さの合計が80m以上のパイプ保温材などの建築材料も適用対象となる 。 これらの建築物と施設などに石綿が1%以上入っていれば、解体や除去の時は必ず労働部に登録された専門業者が施工しなければならないことになる 。もし未登録業者に工事をやらせて摘発されれば、懲役5年以下か罰金5000万ウォン以下の処罰を受けることになる 。ハンギョレ新聞
2009/08/22「キム・デジュン元大統領、偉大な指導者でした」/弟のくやしい死の解決で助けられたムン・グンミョン氏「一言で言って、偉大な指導者でした」 。21日夜、国会の葬儀室を訪ねたムン・グンミョン氏は故キム・デジュン元大統領についてこのように回想した 。ムン氏は、1988年に温度計の製造会社に入社し、わずか2ヶ月で水銀中毒によって死亡したムン・ソンミョン氏の実兄で、弟の死亡当時、産業災害問題を解決しようと格別な愛情を注いでくれたキム元大統領の逝去に、本当に残念だと話した 。 故ムン・ソンミョン氏は87年に忠南道の瑞山から上京し、永登浦にあるH社(温度計と圧力計製造会社)に入社し、2ヶ月目の88年2月に水銀中毒に罹った 。4月に家族たちは労働部に労災療養申込書を提出したが、会社側が『労災ではない』とし、労働部の対応も遅れ、認定処理が遅れるなどの困難を経験した 。行政が今日・明日と延ばしている間に入院中だったムン氏は、結局15才という若さで死亡した 。これに対し、当時平民党の総裁であったキム・デジュン元大統領は、彼が死亡した後、行政に『職業病』と判定するように強く求めていた 。当時、初当選の議員だった故ノ・ムヒョン前大統領も、ムン氏の問題を初めて国会で取り上げ、労災問題を議題とした 。キム元大統領などの政治家の強い要求で社会的に波紋が拡がり、結局政府は該当会社の公開謝罪と補償、労働部の責任者の懲戒、産業安全保健対策作りをすることになる 。 現在でもこの事件は韓国の産業災害、職業病の問題を社会問題化した重要な契機として評価されており、毎年ムン・ソンミョン氏の追悼行事が行われている 。 ムン・グンミョン氏はインタビューで、18日にキム元大統領逝去の報に接した時、「セフランス病院におられる時に放送を見て、快癒を望んで祈祷までしたのに、結局再起できなかった」という残念さに耐えられなかった 。以前、弟の死亡当時に霊安室を訪ね、告別式にも参加してくれたキム元大統領を思い出して、「周りの人たちがみんな、大統領を責任感が強い人だといった言葉が思い出される」と話した 。「もう20年も前のことで、当時私も20代の始めだった 。その時大統領は両親など年配の方たちと多く話 をされていたが、みんなそう言っていた 。責任感が本当に強い方だったと 。大統領はその時、弟に対して『残念だ』と言って『余りにも若くして亡くなった 。再びこうしたことがあってはならない』と言う慰労の言葉を話された」 。「大統領は本当に責任感のある方だった 。その時(弟の) 産業災害の判定を受けるのはとても難しかった 。会社側が職業病ではないと逃げ腰だったためだ 。産業災害が認められるために、キム元大統領が『二度とこういうことが起きないように』という思いで、当時イ・サンス、イ・ヘチャン議員など、人権運動をしている方たちもこの問題を解決しようと一所懸命に努力されていた 。その中心に大統領がおられた 。責任ある方が動くから、周りの人たちも自然にこの問題を解決するために参加して下さっていたようだ」 。 続いて彼は「死刑宣告、拉致などといった経歴と苦難を体験しながら、民主主義のために、民主化のために、努力された方」と言いながら「もっと前に訪ねなければならなかったのに、一歩遅れて訪ねすることになり申し訳ない」と話した 。「亡くなられたら昔のことがたくさん思い出される 。放送で見たら(大統領の長男の) キム・ホンイル前議員が、昔の拷問でパーキソン病に罹られたのを見た 。とても残念だったし、大統領も『私の息子たちに負担をかけて申し訳ない』とおっしゃったのを見て、本当に心が痛かった 。もっと早く訪ねなければならなかったのに、やらねばならない仕事があって、やっと終わって今来ることになった」 。加えてムン氏は「大統領の望みどおりに統一されたら良かったのに、そうできないのが残念だ」 。「ぜひ良い所に行って、永眠されるように願っている」と哀悼の意を伝えた 。民衆の声
2009/08/25連鎖殺人呼ぶクレーン事故、なぜ?/装備老朽化、業者乱立、法律不備・・・総合対策が必要にタワークレーンが人を殺す機械の代名詞になっている 。7月に入って3件の事故で6人が死亡して10人が重傷を負い、8月23日にはタワークレーンの設置作業中に3人の作業者が墜落して死亡するという、ぞっとする事故が再び起こった 。全国建設労働組合が把握した結果では、この5年間のクレーン事故は80件余りで、約60人の労働者が死亡した 。建設労組の関係者は引き続き起こるタワークレーン事件を「タワークレーン殺人」という言葉で端的に表現した 。 タワークレーンはなぜ連続殺人の主犯になったのか? まずタワークレーン事故の類型を見る必要がある 。クレーン事故は普通、クレーンの設置解体時の事故、装備の老朽化による事故、墜落事故、など大きく三つに分けられるが、このうちクレーンを設置・解体する時に発生する事故が大きな比重を占めている 。23日発生したクレーン事故もやはり、一日も早く設置・解体をしなければならない状況で起きた『常習的な』事故だと指摘されている 。 ■連続殺人犯、クレーン タワークレーン業者は1997年の外国為替危機以後に本格的に生まれ始めた 。外国為替危機以前には、建設会社が自社でクレーンを保有し、クレーン技士とエンジニアを置いて体系的に装備を管理していた 。しかし外国為替危機以後のリストラの結果、建設会社はアウトソーシング形式で重装備を売却した結果、約700社余りのクレーン企業が生まれた 。 建設会社がクレーン作業をタワークレーン業者に任せる下請けは、1段階では終わらない 。下請けをしたクレーン業者は、クレーンを設置・解体する事業者を物色して仕事を任せる 。下請けの段階が多くなれば作業の受注単価は下がり、クレーンの設置・解体業者は単価を合わせるために、ギリギリの日程に追われなければならない 。 特にクレーンの設置解体(トンボ形クレーン基準)は基礎の設置を始め、約10段階を経るが、設計検査の図面に従って基礎部など主要構造部の構造、サイズ、形式などを変更する場合は、安全認証を経なければならない 。時間のかかる作業である 。 全国建設労組のパク・ジョング労働安全局長は「個人下請け事業者はクレーンを一台でも多く設置解体しようと、安全規則に違反して作業をするケースが多い」と指摘した 。 クレーン・リース業者がダンピングで受注するのも問題だ 。クレーン・リース業界は普通一日10時間の労働を基準として、クレーン技士を含んだ1ヶ月のリース料が600万ウォン程度なのに、利益がないから老朽化した部品を交替しないなど、装備点検を粗雑にしているのが現実である 。 建設労組は「タワークレーンの適正リース料が形成されていないのみならず、これらの企業に体系的な安全管理を期待することは、初めから不可能だ 。最近では自社の装備は1台もなく、操縦士を派遣して中間搾取をする人材派遣企業なども生れている」と指摘した 。 ■屑鉄の塊りクレーンが事故を呼ぶ 装備の老朽化による事故は関連法を適時に整備しなかったことの結果である 。理由は簡単だ 。他の重装備の場合、建設機械管理法上の定期検査と製作組み立て基準の適用を受けるが、クレーンは建設機械でない産業安全保健法上の『有害・危険機械』に分類されているためだ 。マンションの躯体工事の半分以上を担当しているが、クレーンは建設機械登録義務の規定もなく、タワークレーン業者は申告だけすればリース事業が可能だった 。雨後の筍のようにタワークレーン業者が生じることになり、安全規定も形式に終わることになる構造だったのである 。 その結果建設現場では別名『屑鉄の固まり』クレーンが大手を振った 。市中に流通する装備の大部分が、東南アジアで不法に古い部品を持ってきて交換するやり方で新しく見えるようにし、それが装備の老朽化による事故につながった 。 あるタワークレーン技士は「クレーンに上がって操作すると、マスター(本体)が腐食している 。モーターとギアの回る音を聞けば、どの程度老朽化しているが分かり、不安な時が多い」と打ち明けた 。 現場では専門的な合図マンが必要だが、建設業界が合図マンを導入しないのもクレーン事故を呼んでいる 。合図マンは重装備の特性と構造の問題点、路面状態など、作業の危険な要素をクレーン技士に知らせて、未然に事故を防止する役割をする 。 建設労組の関係者は「合図マンがいれば事前に防止できるクレーン事故は約70%程度と把握している 。合図マンを配置せよという規定はあるが、資格に対する基準がないから、現場では専門知識がないアルバイトを使っている」と話した 。 工事現場の関係者も「専門的な合図マンとは目を見ただけでも互いに通じるほどで、普通合図マンがいない時は工事のチーム長が無線機を使って指示するが、信号を認識できないケースが多い」と話した 。 ■政府当局の総合的対策が必要に 政府は一歩遅れて収拾に出てきた 。建設労組が2008年にクレーンを建設機械として登録するように要求すると、政府は建設機械管理法を改正し、管理監督権を労働部から国土海洋部に移管し、クレーン装備の登録を義務化した 。従来の事業者が登録基準要件を満たすように、2年の猶予期間を置いて今年の末までにはクレーンを登録しなければならない 。 建設労組は登録義務化規定が定着すれば、装備の老朽化による事件・事故が大幅に減るだろうと期待しているが、楽観するのは早い 。大型クレーン業者は登録義務化に賛成だが、大部分の小規模クレーン業者が登録を敬遠しているためである 。 国土海洋部の建設人力機材課によると、先月登録されたクレーン数は70台に過ぎない 。全国に約4~5000台(建設労組推定)あるクレーンの数に比較すると、非常に少ない数である 。 義務化登録手続き要件では一定程度の資産規模(法人5億、個人5千万ウォン)を保有していなければならず、重装備保有要件(法人4台、個人2台)を揃えなければならない 。また自主的にA/Sができる能力も検証を受けなければならない 。いわゆる『タワー業』を営もうとすれば、高い参入障壁を越えなければならないのである 。 建設労組のパク・ジョング労働安全局長は「今までは事実上参入障壁がないため、30%程度を除いては重装備会社で揃えなければならない資産規模や堅実な運営などの能力もなく、1~2台の重装備で運営する零細業者が多い」と話した 。今回の登録義務化規定によって多くのクレーン業者を整理し、管理監督を強化しなければならないという説明だ 。 しかし、小規模クレーン業者はこれに反撥して『クレーンは建設機械ではない』という憲法訴訟まで提起し、建設機械管理法改正の未来は未だ不透明な状況である 。 国土海洋部の関係者も 「クレーンを登録しないで営業をすれば、2年以下の懲役と1000万ウォンの罰金を払うことになる」として登録義務化を強調したが、登録率を高めるための適切な対策がないのが実情である 。 事故の危険に曝されている現場の声に耳を傾け、細心な法的制度を作らなければならないという声も大きくなっている 。 7月に政府は『建設現場労災予防諮問団機構』を発足させ、学界、建設業界の人士を招聘して意見を聴取したが、労働界の代表者はただの1人も諮問団に入れなかった 。現場の危険性を最もよく知っている労働界をパートナーにすることができず、事故の危険はより一層大きくなっているのである 。 現場で仕事をするクレーン技士の話は、現場の声がいかに重要かを示している 。クレーン技士は「産業安全保健法によると、風速20m/s を超えると作業を禁止するようになっているが、10m/sを超えても作業は危険だ 。それでもたびたび作業をしている」と話した 。クレーン技士が話した産業安全保健法は、ドイツなどの国際基準を反映したものであるが、外国の場合8階以上の高層の建物を建てることは多くない 。我が国の場合クレーンを動員した建築物は8階以上の高層の建物が大部分で、関連法の規定は現実を反映していないという評価である 。 パク・ジョング局長は「イ・ミョンバク政府が建物と建物の間隔を狭めて建てることができるようにし、高層の建物をどんどん建てている状況で、クレーンが転倒すれば建物や道路に倒れ、建設労働者だけでなく一般市民も死ぬことになる途方もない災難が待っている」と警告した 。 建設会社が専門的なエンジニアを保有するだけでも、相当部分のクレーン事故を防げるという指摘も多い 。エンジニアは40種余りにもなるクレーンの固有の特性と作動方式、部品交替の可否などが分かり、契約締結時から装備が老朽化した業者を除くことができる 。監理業務の範囲を建築物だけでなく、重装備の業務まで含ませるのもクレーン事故を防げる方法である 。 結局、政府当局は▲建設会社に対する根本的な再発防止対策の要求、▲クレーン登録の義務化による業者の乱立防止、▲現場の声を反映した法律改正など、総合的でキメ細かい対策を準備しなければならない 。そうでなければ『連続殺人犯』というレッテルは再びクレーンに付いて回ることになる 。民衆の声
2009/08/31非正規職、雇用不安のストレスで死亡は『労災』非正規職の労働者が雇用不安のストレスによって死亡すれば、業務上災害に該当するという判決が出た 。 ソウル行政裁判所行政11部(ソ・テファン部長判事)は、ユン某(64)氏が勤労福祉公団を相手に出した遺族手当および葬祭料請求返戻処分の取り消し訴訟で、原告勝訴判決を行ったと31日明らかにした 。 裁判所は「ユン氏の娘は5年間非正規職として働き、雇用不安によるストレスなどで正常な睡眠をとることができずにてんかんを起こし、その2ヶ月後に亡くなった」とし、「ユン氏の業務と死亡の間に因果関係がある」とした 。裁判所は続いて「病気の主な原因が業務遂行と直接的な関連がないとしても、少なくとも業務上の過労やストレスが、病気を誘発したり悪化させたとすれば、業務上災害に該当する」と判決した 。 ユン氏の娘は2001年から韓国電力公社の全南支店で非正規職勤労者として仕事をなし、配電情報システムに竣工図面と配電工事の設備資料などを入力する業務を行っていたが、2007年5月に亡くなった 。 ユン氏は「娘は非正規職として働き、深刻な過労とストレスによる睡眠不足で苦痛を受け、てんかんに罹って亡くなった」として勤労福祉公団を相手に遺族補償と葬祭料を請求していたが、公団は「過労とストレスとてんかんは、医学的に因果関係が不明確だ」として請求を受け入れなかった 。ハンギョレ新聞
2009/09/02労災保険の民営化は企業の利益のため労災保険を民営化しようという 。一言で言えば、現在政府が運営している労災保険を民間の保険会社に渡し、民間保険会社が労災保険を商品として販売し、労災の判定も保険会社が行い、保険金の支給も行い、企業から保険料も取るということである 。問題は民営化の主張のどの部分でも労災保険の社会的役割、すなわち産災補償保険法第1条が規定している『産災被災労働者の迅速で公正な補償、リハビリと労災の予防、勤労者の福祉』が排除されているという点である 。 保険会社や保険会社を系列会社に率いる大企業の利益を保障すること以外、労災保険本来の目的と社会的役割に関しては、徹底して無関心なのが民営化である 。 労働者の立場からより一層腹立たしいのは、このような労災保険の民営化論議が、進入障壁や進入規制の緩和という名目で拡がっているという点である 。公正取引委員会や韓国開発研究院が前面に出すこのような名目は、労災保険を考えるにあたって徹底して保険会社の立場だけを考えており、労災保険の真の目的である産業災害からの保護についてないがしろにしている結果に過ぎない 。 それでは、労働者と労災被災者の立場から、労災保険民営化はどのような問題点を持つのか 。 今でも労働現場では労災処理がなかなかできない 。政府の監督が強まる、企業のイメージ下落、保険料の引き上げなどの複合的な理由で、企業は誰にでも分かる大型事故や確実な事故でなければ、ほとんどの労災処理を拒否しているのが実情である 。このような現実の中で、企業の利益しか代弁しない保険会社が労災保険を引き受けて処理すれば、労働者の労災処理はより一層遠いものになるほかない 。特に、労災保険は勤労基準法上の事業主の災害補償責任を社会保険化したものであるから、一般の保険と違って保険料を出す主体(事業主)と保険金を 受け取る主体(被災労働者)が違い、互いの利害が異なるものだから民営化の弊害もより一層大きくならざるをえない 。 民営化の主張がその背景として、企業の労災保険財政の負担が増加しているということから始まっているだけに、企業の財政負担を減らすために保険会社が選択できる方法は、保険金の縮小と労災認定の最小化にならざるをえない 。 果たして企業の労災保険料負担が、労災保険を民営化していないために増えたのか 。決してそうではない 。ハンギョレ新聞
2009/09/17外国出張中に業務で新型インフルエンザにかかれば労災これから外国で業務を行っていて新型インフルエンザにかかれば、業務上災害と認められることになる 。 勤労福祉公団は、全世界で急速に拡がる新型インフルエンザの感染者に対する業務上疾病の判定指針を作ったと17日に明らかにした 。 この指針によれば、業務遂行の過程で新型インフルエンザの感染者と接触して感染したことが医学的に明らかな保健医療従事者と、集団収容施設の従事者は労災の対象に含まれる 。 保健医療従事者でない勤労者については個別の案件別に、業務のために感染源にやむをえず曝露したり、業務と病気発生の医学的な相当因果関係がある場合も判定の範囲に入れた 。 新型インフルエンザを検索する空港と港湾などの検疫官、高危険国家に出張に行った勤労者、機内で患者を介助した人、またはマスクなしで新型インフルエンザ患者と思われる座席の列あるいは前後3列までの座席で1時間以上飛行した人、新型インフルエンザに感染した同僚と業務上やむをえず接触した勤労者、などが含まれる 。 これらの対象者は、業務活動の範囲と新型インフルエンザの感染経路が一致し、業務遂行中に新型インフルエンザに感染するような明白な行為があり、新型インフルエンザに曝露したと医学的に認められなければ、労災の判定を受けることができない 。業務以外の日常生活では感染していないという事実も立証しなければならない 。 判定指針に関する詳細な内容は公団療養チームに問い合わせることができる 。ハンギョレ新聞
2009/09/25三星に労組があれば、私の娘も死なずに9月25日、ソウルの瑞草区、三星本館の前で行われたトンウ・ファインケム非正規職分会-反オリム共同決起大会では、三星半導体の白血病の労災認定要求と、三星の無労組経営を糾弾する三星半導体白血病被害者の家族たちの証言が続いた 。 昨年の5月に結成された三星の1次協力業者である「トンウ・ファインケム非正規職分会」は、会社側の労組弾圧に対抗して三星の無労組経営を糾弾する闘いを展開している 。「半導体労働者の健康と人権を守る反オリム」は、半導体工場で働いていて白血病や珍しい疾患で苦痛を受けている労働たちの権利を確保するために、2007年11月から活動している 。 三星半導体の器興(キフン)工場で働いて2007年3月、20代始めの若さで白血病によって死亡した故ファン・ユミさんの父親のファン・サンギ氏は、「労組があれば数多くの労働者も、私の娘も死なずにすんだだろう」と鬱憤を吐き出した 。ファン氏はまた、「病気の治療に少しくらい金を出しても潰れることもないだろう」とも話した 。ファン氏は続けて「イ・ゴンヒ三星会長は国民に謝罪しろ」 。「産業災害を認めて私の娘、ファン・ユミを返せ」と叫んだ 。 同じように三星半導体の器興工場で働いていて、白血病で2006年に31才のこれからという年齢で死亡した故ファン・ミヌン氏の夫人チョン・エジョンさんもまた、「時間が過ぎれば過ぎる程、ますます怒りが沸いてきて涙が出てくる」と言って証言を続けた 。「三星半導体の中では珍しい女性疾患と珍しい病気があふれていて、良いことはなにも一つもない」と主張した 。続いてチョン氏は「最初は子供のパパの死だけを糾明すれば良いという考えで始めた」 「(しかし)今は珍しい女性疾患と珍しい病気をハッキリさせるのに役に立ちたい」と話した 。 三星LCDの工場で働いて脳腫瘍にかかり、現在闘病中のハン・ヘギョン氏のオモニも「息をしても危ない現場で仕事をさせたのだから、三星が少しでも責任を負わなければならない」と、解決を求めた 。この日車椅子できたハン氏は、しっかりと支えられない腕を力一杯伸ばして、参加者と共にスローガンも叫んだ 。 またこの日は、トンウ・ファインケムの非正規職分会と反オリムが、全国的な対三星連帯闘争組織の結成に合意した後に、初めて集会を行った日でもある 。これに関して、トンウ・ファインケム非正規職分会のチェ・ヒョンギ分会長は、「三星の下請け企業などは無労組経営に対しての弾圧の形も似ており、事業場は違っても連帯できる部分が多い」として、連帯組織の必要性を提起した 。チェ分会長は「今後反オリムの他にも、三星の下請け業者の闘争事業場を集めて、全国的な対三星連帯闘争組織を結成する計画」と話した 。民衆の声
2009/09/28キム・ジェユン議員「死亡災害建設会社の1位はGS建設」GS建設が、今年に入って死亡災害を最も多く発生させた建設会社だと明らかになった 。 国会・環境労働委員会所属の民主党キム・ジェユン議員は28日に報道資料を出し、「GS建設は今年7月末までに死亡災害7件、死者数7人を記録し、『死亡災害1位建設会社』という不名誉を受けることになった」と話した 。 これはキム・ジェユン議員が労働部に提出させた『建設会社別死亡災害現況』によるもので、現代建設とロッテ建設、大宇建設がそれぞれ死亡災害6件、死者数6人で、後に続いている 。 特にGS建設と現代建設、大宇建設、斗山建設は、2007年以後3年連続して『死亡者10大建設会社』の名簿に名前が上がっている 。 キム・ジェユン議員は「中小の建設会社だけでなく、大手の建設会社でも安全不感症が治っておらず、我が国が労災王国の汚名を雪ぐことができない」とし、「労災予防を粗雑にした企業が足を踏み入れられないように、事故には強力な処罰が伴わなければならない」と話した 。民主の声
2009/10/09被災労働者「警備職種」への再就職、容易になる勤労福祉公団(理事長キム・ウォンベ)と(社)韓国警備協会(会長ファン・スンモ)は8日、警備職種に就職を希望する被災労働者に対する職業訓練の活性化と職業復帰促進に協力するとして、業務協約を締結した 。 これによって、韓国警備協会は被災労働者のための専用職業訓練の課程を別に開設して運営する 。訓練修了生は協会が主管する採用博覧会を通して就職することができる 。協会が今年初めて開設する被災労働者専用の職業訓練課程は、12日から2週間、一日6時間ずつ行われ、教育費は公団が全額負担する 。 この他にも両機関は、△学術情報交流・研究活動への共同参加、△被災労働者の職業復帰促進、雇用・労災保険加入・保険料納付案内、などの協力事業を推進する 。 公団は被災労働者の社会・職業復帰を支援するため、98年に職業訓練支援事業を始めた 。昨年7月には産業災害補償保険法改正によって職業リハビリ手当を新設した 。 韓国警備協会は警備業の育成と発展のために、警備員教育訓練業務を行っている 。78年に設立され、全国的に1800余りの会員会社と教育ネットワークを構成している 。毎日労働ニュース
2009/10/16国家情報院、今度は産業安全公団と「業務協議」国会・環境労働委員会所属のホン・ヒドク民主労働党議員は「昨年5月21日、国家情報院の調整官と産業安全保健公団の秘書室長らが、ある食堂で会って『労災予防関連業務協議』をした」という事実が書かれた公文書を10月16日に公開した 。 先月行われたイム・テヒ労働部長官への聴聞会で「労働部と国家情報院が日常的に労働問題を協議してきた」という事実を公開したホン議員は、「国家情報院が労働問題を始めとする社会問題全般に深く介入していることを示す事例」とし、「国内問題への介入を禁止した国家情報院法違反」と話した 。ホン議員は特に「これらが会った時は、勤労福祉公団が産業安全保健公団に三星半導体白血病の労災療養申請に関する疫学調査を依頼(4月29日)した直後で、敏感な時期であった」として「三星半導体白血病の疫学調査に関する議論をしたのではないのか」と問い詰めた 。 この問題は、この日行われた産業安全保健公団の国政監査でも俎上に上がった 。キム・サンヒ、キム・ジェユン民主党議員は、「国家情報院と業務協議をしているか」と問い質し、ホン議員は「不法な業務協議をした関係者たちを懲戒し、刑事告発しなければならない」と主張した 。これにノ・ミンギ理事長は「(国家情報院と)公式的な協議はしていないが、非公式に会っているかは分からない」として「この問題が刑事告発の懸案なのかは確認してみる」と答えた 。 勤労福祉公団は、以前に韓国産業安全保健公団に疫学調査を依頼した後、5月19日に故ファン・ユミ氏など三星白血病被害労働者の家族5人が出した産業災害申請事件で、全員に「不承認」の判定を出している 。ハンギョレ新聞
2009/10/19労災隠蔽の道具にされた「造船所労使自律安全管理」労働部の「造船業事業場労使自律安全管理政策」が、労災隠蔽の道具に転落していることが明らかになった 。評価内容に虚偽が記載されているかと思えば、労働組合は意図的に排除されている 。 国会・環境労働委員会のホン・ヒドク民主労働党議員は10月14日、釜山地方労働庁の国政監査で、金属労組と共に分析した「造船業労使自律安全管理実態」を公開した 。自律安全管理制度は事業場の安全管理を労使が一緒に評価し、自ら危険要素をなくそうとする目的で導入されたが、実際の運営は正反対になされた 。 ホン議員の分析によれば、造船業で「労使自律安全水準評価」から労働者代表を排除したケースが86.7%に達した 。労組側参加者と記載されたほとんどは、部長・次長などの管理者や使用者の代理人だった 。「労使自律」でなく「会社自律」である 。虚偽記載も頻繁だった 。造船業者らは、労組側代表が上部組織である金属労組の方針で参加しなかったと評価表に記載したが、実際には金属労組は方針を示達したことも、会社から評価への参加要請を受けたこともないことが確認された 。民主労総傘下の金属労組から2004年に除名された現代重工業労組が、昨年民主労総の方針で評価を拒否したとの記載もされていた 。 評価結果は信じられない水準だった 。韓進重工業ヨンド造船所のケースでは、会社の評価で918点を、労働部の評価確認チームから876点と評価されたが、労組が同じ基準で検証したところ、やっと522点に過ぎなかった 。労働部の評価では78事業場の中で13位を占めたが、労組の検証通りなら78位に落ちる 。それでも労働部は評価点数によって優秀業者を選定し、安全保健監督を免除した 。毎日労働ニュース
2009/10/23三星・ハイニックス半導体工場でベンゼン検出三星電子とハイニックス半導体工場で使われる物質から、1級発ガン物質のベンゼンが検出された 。これは昨年、二つの会社で労働者18人が白血病で亡くなった後、実施した疫学調査ではベンゼンが検出されなかったという産業安全保健公団の発表を覆すもので、今後の論議が予想される 。 国会・環境労働委員会所属のキム・サンヒ民主党議員とホン・ヒドク民主労働党議員は10月23日、半導体製造会社である三星電子、ハイニックス、エムコ・テクノロジーの工場6ヶ所を対象に、6~9月にソウル大・産学協力団が実施した「産業安全危険性評価調査結果」を入手した 。この調査はこれら3社の依頼で実施された 。 この報告書を見ると、三星電子が使う「フォト・レジスター」という、半導体工場で使用する物質6件すべてから0.08~8.91ppmに達するベンゼンが検出された 。ハイニックスのフォト・レジスター4件の中の1件からも、3.95ppmのベンゼンが確認された 。ベンゼンは1級発ガン物質で、ベンゼンに曝露すれば造血細胞に異常が生じ、白血病・リンパ種などに罹る危険がある 。 緑色病院・労働環境健康研究所のイム・サンヒョク所長は、「ベンゼンは、呼吸器はもちろん皮膚からも吸収されるため、空気中に極少量であっても長期間曝露すれば危険だ」とし、「ベンゼンがどれくらい、どのように使われたかを逆追跡する職務曝露相関図を作成し、白血病の発生と職務との関連性を分析することがとりあえず必要」と話した 。 この間、産業安全保健公団の疫学調査が「産業災害隠蔽用」と主張してきた「半導体労働者の健康と人権を守る」はこの日声明を出し、「国政監査で明らかになった「ベンゼン」検出の事実は、産業安全保健公団が会社側が出した粗末な資料を土台にして、どれくらい不十分な疫学調査をしたかを如実に示している」と批判した 。 三星電子半導体工場で働いて白血病に罹った労働者らは2007年6月から労災を申請していたが、産業安全保健公団の疫学調査の結果でベンゼンが検出されなかったために、5月に全員に不承認処分がされて異議申請に入っている 。 これについて当該の企業らは「今回の調査は厳密な条件を充足していないという問題点などがあって調査機関と協議をしており、確定した結果と分析ではない」として、「今までに他の信頼できる外部機関の調査でベンゼンが検出されたことはない」と反論した 。ハンギョレ新聞
2009/10/25肉体労働者が運動中にケガをすれば、勤務前でも労災と見なければ100kgを越えるルツボで数10kgの鋳物製品を作る労働者が会社で運動中にケガをしたとすれば、勤務時間でなくとも業務上災害とみるべきだという最高裁判決が出された 。最高裁3部は、キム・某(36)氏が療養手当を支給しないとした勤労福祉公団を相手に提起した訴訟で、10月25日に原告敗訴の判決をした原審を破棄して、事件をソウル高裁に差し戻したと明らかにした 。 キム氏の夫は、普段は出勤時間前に会社の体力鍛練室に出かけて運動をしていたが、昨年1月にバーベルで首が圧迫された状態で発見され、病院に移送されたが10日後に亡くなった 。 勤労福祉公団は、業務開始前の運動は作業に該当しないとして業務上災害と認定しなかった 。金氏は訴訟を起こして1審では勝訴したが、控訴審は「体力鍛練室を利用する職員はそれほど多くなかった」という点などを理由に、業務との関連性が不足だと判断した 。しかし最高裁は、「会社は苦しい作業による筋骨格系疾患を予防するために体力鍛練室を作り、金氏の夫は疾病を予防するために筋力を強化する必要があった 。円滑な業務遂行のための準備行為とみるべきだ」と判断した 。ハンギョレ新聞
2009/11/04政府・市民がアスベストに関心持たねば「再開発・再建築現場でアスベストが発見されたりアスベスト被害にあった建設労働者がいたら、建設産業連盟に届け出てください。いつでも建設労組が駆けつけます 。」 11月3日、ソウル駅広場、午前11時 。アスベストの危険性を知らせる声が道に響き渡った 。建設産業連盟(委員長、ナム・グンヒョン)と労働災害労働者協議会等の市民団体はこの日、市民を対象に「アスベスト被害建設労働者探し及び特別法制定キャンペーン」を2時間の間進めた 。 彼らはソウル駅広場のいたるところにアスベストの危険性・補償の必要性などを知らせる絵・写真等の広報物を配置した 。キャンペーンは、ピケットチーム・署名チームに分けて進められた 。 関心を持って宣伝物を受け取っていく人もいたが、少なくない人たちは、ただ過ぎ去った 。会社員イ・ミギョン(35)さんは、「特殊な所で働く人たちがかかる職業病じゃないの」とし、「危険なのは知っているが、環境問題まで関心を持つ余裕がないみたい」と話した 。 特別法制定署名を行う人に、ボールペンと駐車時に使う表示板を配った 。この日受けた署名は60余名で、ほとんど建設日雇で働く労働者たちだった 。ダクト工として働いているイ・ヨンギュン(57)さんは、自分をアスベスト被害者だと紹介した 。イさんは「昔は知らずに働いたが、アスベストの危険性を知ったから、最近は働くのが怖い」、「アスベストの粉が皮膚に付いた日には、かゆくて夜眠れない」と打ち明けた 。彼は続けて「現場では未だに工事費を減らすためアスベストを使っている 。これを防ぐ道が無い」、「アスベストが自分の体にどんな影響を及ぼすのか気になりもし、補償を求めたいとも思うが、個人が行うにはしんどい」ともどかしがった 。 世論の関心を促す市民もいた 。水産業に従事するキム・ソックァン(49)さんは、「アスベスト被害問題を解決するなら、市民が積極的に出て問題を訴えなければならない」と強調した 。キムさんは「時代が大きく変わって、ホンイク保育園の事件に見るように、これ以上アスベストは一部特定の人だけの問題でない」、「市民たちが自らの問題として受け取り、問題提起してこそ、政府が関心を持つ」と話した 。 政府の無関心を指摘する市民もいた 。アスベスト撤去会社で働くJさん(39)は、「もうじき被害者が続出するだろうに、政府は何の対策も感心もない」、「被害者へのインフラ構築などアスベスト被害についての実態調査からしなければならない」と注文した 。 建設産業連盟と市民団体は7月から全国の建設現場を回り、建設労働者を対象にアスベストの危険性を知らせ、アスベスト被害労働者を捜すキャンペーンを進めてきた 。この日の行事は、韓国産業安全保健公団が後援した 。毎日労働ニュース
2009/11/09最高裁「労組専従者にも業務上災害、認定」裁判所は労組専従者にも業務上災害を認めている 。しかし勤労福祉公団は「労組専従者は勤労者ではない」という労働部の行政解釈を根拠に、労組専従者の業務上災害を認めていない 。 ■決意大会出席中のバイク事故 2007年5月30日夕方7時 。蔚山南区のある食堂で化繊労組蔚山支部主催の決意大会が行われた 。午後11時頃、食堂の営業時間が終わって参加者たちは席を別の場所に移して決意大会を続けることにした 。キム当時化繊労組蔚山支部長はバイクを運転して移動している間に雨の道で滑るという事故に遭い、119救急隊に護送された 。 キム支部長はこの事故が産業災害補償保険法上の業務上災害に該当するとして、翌月20日に勤労福祉公団に療養申請を行った 。しかし公団はその年7月 「労組専従者であって「勤労者」でなく、決意大会は事業主のための業務とは見られないため、業務関連性がない」という理由で療養不承認処分をした 。これに対しキム支部長は公団を相手に訴訟を起こした 。 ■労組専従者の産災保険適用可否 この事件の原告はキム支部長、被告は勤労福祉公団だ 。蔚山地裁は「労組専従者が労組の業務に専任することになったのは、労働協約あるいは使用者である会社の承諾によるのであるから、専従者が担当する労組の業務は会社の労務管理業務と密接な関連を持つことになり、使用者が本来の業務の代わりにこれを担当するようにしたもので、それ自体まさに会社の業務と見られる」と判示した 。したがって専従者が労組の業務を遂行したり、これに伴う通常の活動をする過程で、その業務に起因して発生した災害は業務上災害に該当すると判断した 。 裁判所は業務の性質上、△使用者の事業とは関係がない上部または連合関係にある労働団体に関する活動と、△不法な労組活動、△使用者と対立関係になる争議段階に入った以後の活動は、例外と規定した 。こうした例外事項はこの事件の場合には適用されなかった 。 ■労組専従者も「勤労者」 労組専従者は勤労者ではないという労働部の行政解釈とは違って、裁判所は「原告が化繊労組の支会長と蔚山支部長として労組の業務に専任することになったのは、会社との団体協約に従ったもの」とし、「原告は勤労者と認定される」と明らかにした 。またキム支部長が決意大会を継続するために移動している間に災害に遭ったのだから、業務上災害と認めた 。 こうした裁判所の判決にもかかわらず公団は控訴した 。釜山高等裁判所は7月24日、被告の控訴を棄却、最高裁も10月29日、公団の上告を棄却した 。2年にわたった退屈な法廷での攻防は終わったが、当事者の被害は到底言葉に尽くせない 。労組の蔚山支部は「誤った行政解釈を根拠に産災不承認を乱発する公団の蔚山支社を強く糾弾する」とし、「公団は、2年余りにわたって労働者が耐えられなければならなかった精神的・肉体的・金銭的苦痛に対して、謝罪し、補償せよ」と要求している 。毎日労働ニュース
2009/11/10無人タワークレーン、作動欠陥で鉄筋工がまた死亡全国建設労働組合京畿道建設支部は11月10日、ソウル市松坡区カラク洞にある「ユナ・プラザ新築工事現場」の前で記者会見を行い、先月16日に現場で鉄筋作業をしている時に、落ちてきたクレーンのフック(クレーンの下に付いている重さ300kgほどの錘)に当たって死亡した故パク・セヨル氏の死亡事故について、このように主張した 。25日になる現在でもパク氏の葬儀は行われていない 。 施工者のタウォン総合建設(株)は下請け業者のヒョンウ建設に「ユナ・プラザ新築工事」を下請けさせ、5月から工事を進めてきた 。クレーンの作業中にクレーンに装置された自動ブレーキ制御装置の欠陥で、フックを調整するワイアーが切れ、上空にあったフックが20~30m下に落ちて起こった事故だった 。事故当時にクレーンを操縦していたのは専門のクレーン運転手ではなく、鉄筋の作業班長だと分かった 。 これについてパク・ジョング建設労組労働安全局長は、「建設現場では作業を早めたり、制限荷重を超過する資材を上げるために、安全装置を外すことは茶飯事」とし、「自動ブレーキ制御装置がまともに作動していたとすれば、絶対に起きることはない事故であった」と安全管理の手抜きによる事故の疑いを提起した 。また「事故を起こしたクレーンは定格荷重2トンの装備で、建設機械管理法による建設装備の登録手続きや、産業安全保健法による安全検査などを受けていないのみならず、資格証を所持していない一般人が操縦しても何の法的な制裁も受けない、3トン以上だけを登録すればいいとする関連法の改正を含む徹底した対策作りと、管理監督が切実だ」と主張した 。 亡くなったパク氏の次女・パク・オンヨ(27)氏は、「事故現場の施工者であるタウォン総合建設は、事故の後20日を過ぎても私たち遺族に謝罪や慰めの言葉の一言もなく、すべての責任を下請け業者に押し付け、下請け業者は慰労金3千万ウォンで合意しようと言っている」と鬱憤を爆発させた 。 建設労組は、「一般的に建設現場で死亡事故が発生した場合、労災事故を予防できなかった法的、道義的な間違いを認め、礼節を守ってきたのが慣例であった」 。「現場所長の形式的な弔問以後は、ずっと下請け業者のヒョンウ建設を前面に出し、家長の死というショックから立ち直れない遺族に一方的な合意を強要したため、社長面談を要求して訪問した遺族に対して、警察を呼ぶという破廉恥な行動までとっている」と糾弾した 。 建設労組と遺族たちは記者会見文で、△タウォン総合建設とヒョンウ建設が、遺族に対する誠意ある謝罪をし、責任を認めること、△徹底した真相調査と責任者の拘束捜査、△関連法・制度の補完を含む徹底した対策作りと管理監督の実施、などを主張した 。民衆の声
2009/11/11連続夜勤で死亡すれば「労災」の判決労働者が連続した夜勤による健康悪化で亡くなった場合、産業災害に該当するという裁判所の判決が出た 。 ソウル行政裁判所は、5週連続夜勤をして倒れて亡くなったパク某氏の夫人イム某(35)氏が、勤労福祉公団を相手に出した遺族手当と葬祭料不支給処分の取り回し請求訴訟で、原告勝訴の判決をしたと11日、明らかにした 。 裁判所は「パク氏が夜間勤務を自ら要望したものではあるが、会社は単純に昼間勤務を勧告しただけで、これを積極的に引き止めたり禁止しなかった」として「結局パク氏が5週連続夜勤をし、身体的に無理が生じたと見られる」と判断した 。 裁判所は「死亡当時満38才で、比較的若い年齢であり、以前に心臓疾患以外には特別な診断を受けたことがないパク氏が、溶接関連の修理作業をした後に作業場のブースから出てきた途端に倒れて亡くなったが、これは勤労契約に伴う業務遂行行為をしている間に発生した事故によって亡くなったケースに該当する」と説明した 。 裁判所はまた「パク氏が勤めた事業場の場合、持続的に騒音が発生し、空間が狭く、環境が劣悪だった」として、「解剖検査の結果、正確な死因は明らかにはならなかったが、ストレスや過労によって突然亡くなった可能性が高い」と判断した 。 パク氏は自動車部品生産業者の工場で仕事をなし、昨年4月28日~5月31日に、5週連続して午後9時から翌日午前8時まで夜間勤務をし、突然倒れて近くの病院に運ばれたが亡くなった 。 これにパク氏の夫人イム氏は、勤労福祉公団を相手に遺族補償金の支給を請求したが、公団は業務上の過労とパク氏の死亡の間に直接的な因果関係を認められないとして不支給処分をした 。民衆の声
2009/11/24ベンゼン使用した三星半導体/福祉公団産災審査委、白血病労働者の業務上災害に不承認三星電子半導体の白血病労働者と遺族が、勤労福祉公団の業務災害不承認を不服として、公団に審査を請求したが棄却された 。 23日、公団によると13日に行われた産業災害補償保険審査委員会で、審査委員7人の内の多数が、三星半導体労働者の白血病は業務と相当因果関係がないと判断した 。更に今年5月には、公団の平澤・天安支社の諮問医師協議会が、韓国産業安全保健公団の疫学調査結果について、三星半導体は有害事業場ではないと判断したことについても、問題がないと認めた 。 三星半導体労働者・遺族の法的代理人であるイ・ジョンラン公認労務士(民主労総・京畿法律院)は「予想された結果であった」とし、「公団の業務上疾病の認定基準自体が、非常に狭いのが根本的な問題だ」と指摘した 。イ労務士は「三星半導体の労働者の職業病は、単に白血病だけが問題ではない」として「現在闘病中の職業性癌の被害者は少なくない」と話した 。更に「集団労災申請を不承認にしたのは、半導体産業の職業病問題を闇に葬ろうとする結果をもたらした」と話した 。被害当事者が業務上災害を認められるためには、再審査を請求するか、でなければ行政訴訟を起こさなければならない 。 三星半導体の一部の工場の試料からベンゼンが検出された事実が国政監査で分かったが、産災審査委員会は空気中の曝露でないとし、これを問題にしないとした 。 一方、産業災害補償保険法によれば、保険手当など公団の決定に不服な場合は、公団に審査請求を提起でき、公団は審査請求を審議するために関係専門家などで構成される産災審査委員会を置いている 。審査請求の決定に不服な者は再び産業災害補償保険再審査委員会に再審査を請求することができる 。労働部は再審査請求を審理・裁決するために、再審査委員会を置いている 。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2009/11/24不規則な業務のストレスで死亡は、業務上災害労働者が不規則な業務によるストレスで亡くなったとすれば、業務上災害という裁判所の判決が出た 。 ソウル行政裁判所は荷役業務を行っていた労働者キム・某(47)氏の遺族に、産業災害保険金を支給した(株)S社が、勤労福祉公団を相手に提起した訴訟で「公団がS社に遺族手当と葬儀料を支給しないとした処分を取り消せ」という原告勝訴の判決を行ったと23日、明らかにした 。 仁川港湾運送労組の組合員だったキム氏は、2007年11月、S社の要請によって船積み作業をしていて倒れて亡くなった 。S社は、遺族に産業災害保険として2億1千万ウォンを支給し、キム氏の死亡は業務上災害に該当するとして、同金額を遺族手当・葬儀料として支給するよう公団に請求した 。公団は「正確な死因が糾明されず、慢性的な過労や急激なストレスを認める資料がない」として支給を拒否した 。これに対しS社が訴訟を起こした 。 裁判所は「作業が船舶の出港日程によって行われており、勤務時間や業務などを予測できず、キム氏が亡くなる前の4ヶ月間に、一日に少なければ2時間、多くて23時間も仕事をするなど、不規則な勤務環境のために生体リズムが壊れ、少なくないストレスを受けた」とした 。また「キム氏に特別な健康的な異常はなかったが、荷役業務に従事するようになって2年ほどして、高血圧や心電図の異常などの問題が発生した点を総合すれば、業務上の過労で死亡したと見られる」と判示した 。 最高裁は91年、日常的に高血圧の問題があった労働者が、休息・食事時間が不規則な上に2交代勤務で昼間と夜が変わるなど、劣悪な作業環境の中で肉体的・精神的に過重な業務を行い、高血圧が悪化して血性脳卒中が発生したとすれば、業務上災害であると判決したことがある 。毎日労働ニュース
2009/12/23労災減らすには、労使参加型の活動を開発しなければ/韓国労総安全保健研究所、中小事業場の労働者健康保護討論会韓国の全事業場の内、50人未満の小規模事業場は97.7%である。 事業場の規模が小さいほど災害率(労働者100人当り災害比率)は高まる。 労働部の昨年の産業災害発生現況資料によると、300人以上の事業場の災害率は0.24である一方、5人未満は1.59で、非常に高かった。 最近労使が一緒に事業場の安全保健の問題点を見付け、自ら改善する『労使参加型改善活動』が注目されている。 韓国労総・安全保健研究所(本部長チョン・ヨンスク)は22日午後、ソウル・ヨイドの韓国労総8階会議室で『労使参加型産業安全保健活動・中小規模事業場労働者の健康保護対策作り』をテーマに専門家討論会を行った。 韓国労総と労働部チョンジュ支庁・大韓産業保健協会は、今年中小規模事業場の産業災害を予防するために労働現場の有害・危険要因を労働者自ら見付け出し、労使の積極的な参加によって持続的に作業環境改善の活動を推進する労使参加型(PAOT)安全保健改善活動・事業場技術支援事業を展開した。 忠北地域の39事業場が教育訓練を受け、このうち35業者が改善活動に参加した。 これらの事業場で樹立した作業環境改善計画は全部で305件で、この内209件(68.5%)が実際に改善されるという成果を上げた。 イ・ミョンスク大韓産業保健協会・局長は「参加事業場の災害件数が前年対比で半分に減少した」として、「労災や職業関連性疾患発生の可能性がある中小規模事業場を対象に、地方労働官署・経営者団体・労働者団体・産業保健専門機関などが協力して、参加型改善活動プログラムを推進する必要がある」と強調した。 この日の討論会では、PAOT安全保健改善活動に参加した(株)暁星のチンチョン工場の事例が紹介された。 120人余りが働くこの工場の安全管理者であるチェ・ソンヒ氏は、「全構成員から作業環境改善提案書を出させた」。 「作業者自らが能動的に安全保健改善活動に参加し、自分の思いが入った変化を目撃することが核心」と話した。 チンチョン工場は現場労働者の意見を受け容れ、実際に騒音を減らすためにサンドイッチ・パネルの騒音壁を設置した。 騒音によるストレスが減り、該当作業の労働者9人すべてが100%満足と答えた。 構内で安全保健標語大会を行い、賞金と賞状も授与した。 全労働者の60%が参加するなど、高い関心を示した。 移動式はしごを固定式はしごに交換し、100日禁煙運動を実施して31%は60日達成、16%は100日を達成した。 全喫煙者の82%(58人)が参加し、禁煙に対する認識を広めることができた。 長文の文書で作業者によく見えない物質安全保健資料(MSDS)は、分かりやすい絵を付けて壁に張り出した。 作業環境を改善することでお互いに対する思いやりも深まった。 業務の特性上、毎日コーヒーを入れなければならない事業場内で唯一の女性労働者のために、コーヒーの自販機を入れようという意見が受け容れられ、実際コーヒー自販機を無料で借りて使っている。 チェ・ソンヒ氏は「作業環境を改善し、作業時間も減り、生産費用も節減される効果を上げた」として「労使間の親密度が向上し、安全保健意識は自然に定着した」と強調した。 一方この日の討論会に参加した労働部の関係者は「予算を立てる時、零細小規模事業場により多くのメリットを与えなければならないという基本原則を持っている」。 「来年は保健管理予算を2倍に増やしたが、化学物質・石綿・脳心血管系・筋骨格系などの色々な事業で予算を分けて使うので、少なくなるのが事実」と打ち明けた。毎日労働ニュース チョ・ミメ記者
2009/12/23新型インフルエンザで死亡した労働者に初の労災認定勤労福祉公団トンヨン支社は、8月に海外文化探訪のためにタイを訪問し、新型インフルエンザに罹って死亡したチャ・某(56)氏に、この日業務上疾病と認定した。 造船所に勤めていたチャ氏は、8月1日から5日まで、会社の海外文化探訪の一環としてタイを訪問した。 同月8日に微熱症状を示したチャ氏は保健所を訪問して相談を受けたが、特異症状がなく一般の風邪薬を服用した。 しかし翌日、肺炎症状で救急病院を探し、新型インフルエンザの疑いで保健所に検査を依頼した。 その後も続いて療養中だったが、同月15日に死亡した。 チャ氏は死亡当日に新型インフルエンザの確定診断を受けた。 妻は「タイへ海外探訪中に新型インフルエンザに感染したと推定され、海外探訪は事業主の指示ないしは承認でなされた業務の一環」として10月に公団トンヨン支社に遺族手当を申請した。 疾病判定委員会は、チャ氏が地域社会で感染した可能性を完全に排除することは難しいが、△新型インフルエンザの多発国を訪問した後、潜伏期内に症状が発生した点、△同居家族・職場の同僚など、密接な接触が可能な人には新型インフルエンザの疑い、または確定診断者が発生していない点などを勘案し、「タイで感染した可能性が高い」という所見を明らかにした。 判定委員会の委員の多数は、旅行が使用者の支配下で行われたのであれば、業務と関連性があると見ることが妥当だとした。 勤労福祉公団は9月、新型インフルエンザ感染の労災認定指針を作って発表したところである。 一方タクシーの運転をして新型インフルエンザに罹り、療養申請をした後に亡くなったホ・某(58)氏に対する業務上申請の可否は、まだ決定されていない。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2009/12/29『李建熙が出てきた日』、三星社前の追慕祭で労務士を強制連行李建熙(イ・ゴンヒ)元・三星名誉会長が特別赦免された29日、警察が三星電子の社前で行われた三星半導体白血病死亡者追慕祭に参加した労務士を、令状を示すことなく強制連行し、物議をかもしている。 スウォン市の自宅を出た民主労総・法律院所属のイ・ジョンラン労務士が連行されたのは、この日午前10時30分頃。 イ・ジョンラン労務士によると、チョンノ警察署から出てきた刑事がイ労務士を強制的にタクシーに乗せスウォン南部警察署に移送したが、連行した時警察は逮捕令状を示さなかった。 イ・ジョンラン労務士は、三星半導体で設備エンジニアとして働き、入社7年目の2004年に急性リンパ腺白血病という診断を受け、翌年の7月、31才の若さ死亡した故・ファン・ミヌン氏を追慕するために7月23日、スウォンの三星電子の前で行われた『4周忌追慕祭』に参加した。 追慕祭は例年のように敬けんに行われた。 しかし警察が22の労働・市民社会団体で構成された『半導体労働者の健康と人権守る、パンオルリム』が主催したこの日の追慕祭を『垂れ幕を掲げ、スローガンを叫んだ』という理由で集会と見なし、集会の申告をしなかったとして『不法集会』と決めつけたために問題が大きくなった。 当時、警察はこれを口実にイ労務士に出頭を求めたが、イ労務士は出頭要求書を受け取らず、追慕祭は不法集会ではないとして出頭を拒否した。 現行法上、追悼行事は集会の申告対象ではない。 しかし警察はイ・ジョンラン労務士に対する連行をしつこく試みた。 23日にも、ソウルのカンナム駅で行われた送年文化祭に参加したイ労務士を、強制的に連行しようとしたが失敗に終わった。 その後、イ労務士は弁護士を通じて30日に警察署に出頭すると伝えたが、警察は出頭の一日前に強制連行した。 スウォン南部警察署は「イ労務士は集示法違反で指名手配されていたので、令状を提示しなくてもどの警察署でも検挙が可能で、従ってチョンノ警察署が検挙した」と話した。 出頭の前日に連行したことには、「30日午後3時に出頭するという連絡があったのは事実」だが、「私たちは手配犯人が自主的に出頭するという事実を、全国の警察署に告知する必要はない」と話した。 現在イ・ジョンラン労務士はスウォン南部警察署で黙秘権を行使しており、パンオルリムは30日午後3時、スウォン南部警察署の前で糾弾記者会見を行う予定。民衆の声 クォン・ナギョン記者
2009/12/29石綿被害救済法、救済疾病・補償費実の効性高めなければ」/被害補償費労災保険の10分の1に過ぎず石綿で汚染された地域に居住する住民たちも、産業災害補償保険による補償を受けられるようになった。 28日、国会によると環境労働委員会は、22日にキム・サンヒ、ヤン・スンジョ(民主党)、クォン・ソンテク(自由先進党)、パク・ジュンソン(ハンナラ党)議員が各々発議した法案を併合審理し、『石綿被害救済法案』を通過させた。 現行法では職業性の石綿曝露による石綿疾病に限って、産業災害補償保険による補償が行われてきた。 一方、石綿炭鉱で仕事をしたり、家内手工業の形態で石綿抽出作業に従事した多くの労働者、石綿に汚染された地域に居住する住民たちは補償を受けられなかった。 今回の法の通過で、洪城(ホンソン)・保寧(ポリョン)地域をはじめとする石綿鉱山地域の住民をはじめ、環境曝露によって病気になった被害者が、国家レベルの補償を受けられる根拠が作られた。 石綿被害の救済適用対象は、労災保険法の適用を受けない人の中で、石綿の疾病を持った人である。 救済対象となる疾病は石綿による悪性中皮腫・肺癌・石綿肺症など大統領令に定める疾病で、救済手当は療養手当と療養生活手当、葬祭料・特別遺族弔慰金、特別葬祭料・救済手当調整金などである。 建設産業連盟の関係者は「基金不足で当面は被害補償額が不足するだろうが、労働者と国民の関心が高まれば救済金は多くなるだろう」と、法通過を歓迎した。 チェ・イェヨン韓国石綿追放ネットワーク執行委員長は「損害にともなう正当な補償でなく救済に止まり、被害補償額も労災保険に比べて10分の1に過ぎない」。 「韓国がモデルとした日本の石綿救済法が、政権が交代して改正中なので、これを教訓にして韓国でも実効性を高めなければならない」と話した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/01/05キャリア(株)、労災患者まで整理解雇/解雇者に労災承認、不法解雇で論難も先月14日付で整理解雇されたキャリア(株)光州工場の労働者に、勤労福祉公団が労災療養承認決定を出した。 金属労組キャリアエアコン支会は、会社に当該労働者の解雇撤回を要求している。 金属労組によると、公団の鉱山支社は先月29日にキャリア光州工場の労働者ソ・某(37)氏の労災療養を承認した。 光州工場に勤務していたソ氏は、重量物をいつも動かす組み立て部門で17年間働き、『腰椎-脊椎間椎間板脱出症』と『腰椎部捻挫』を発症し、昨年11月13日に公団に療養申請を出した。 運悪くこの日、ソ氏は会社から携帯電話の文字メッセージで整理解雇を通報された。 勤労基準法(第23条)によると、使用者は労働者が業務上負傷または疾病療養のために休業した期間と、その後30日間は解雇できない。 被災労働者に対する不利益を最小化するための措置である。 ソ氏は労災による療養承認が出る前に解雇されるという不利益にあったケースである。 支会の関係者は「会社が被災労働者まで無理に解雇した」とし、「会社にソ氏に対する解雇撤回を要請している」と話した。 当事者のソ氏も「解雇者の身分のため職場の医療保険の恩恵を受けられず、休業手当なども支給されていない」と話した。 会社は立場の表明を避けている。 会社の関係者は「メディアのインタビューに応じないのが会社の方針」とだけ話した。 2001年の大宇自動車での整理解雇を始め、この間大小の整理解雇の中で、被災労働者が解雇の対象に大挙含まれて論議になった。 勤労基準法などに違反した不法解雇という論議が提起され、労働部長官を相手にした訴訟にまでも飛び火した。 キャリアの場合、現在ソ氏の他に8人の整理解雇された労働者が労災療養承認の決定を待っている。 キャリアにはソ氏のように、反復作業に伴う筋骨格系疾患を訴える労働者が少なくなく、集団で労災が承認される可能性も考えられる。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/01/08勤労福祉公団、高校の学費支援奨学生を選抜/年間185万ウォンを限度勤労福祉公団は7日、産業災害で死亡したり障害の判定を受けた家庭に、高等学校の学費を支援するために『希望ドリーム奨学生』を選抜すると発表した。 選抜期間は8日から29日まで。 奨学生に選ばれれば、選抜の時点から高等学校を卒業するまで、年間185万ウォンの限度内で、入学金・授業料・学校運営支援費(育成会費)を受け取ることになる。 選抜の対象は、△産業災害補償保険法による死亡労働者の配偶者・子女、△傷病補償年金受給者本人・配偶者・子女、△労災障害等級1~7級の本人・配偶者・子女、△5年以上の長期療養者の内、二硫化炭素疾病の判定者本人・配偶者・子女で、高等学校に入学予定か在学中の学生。 公団はぜい弱階層に恩恵を与えるために、申請資格を現在の保険手当受領額が月平均260万ウォン未満の世帯、昨年の被災労働者と配偶者の財産税・総合土地税の合計金額が30万ウォン未満の世帯に限定した。 公団は1500人内外を選抜し、今までの人員を含む4300人に、66億ウォンの奨学金を支給する計画である。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2010/01/11国際労働安全動向/ドイツ産業医学研究所、石綿の職業性癌の早期診断を研究ドイツ産業医学研究所(BGFA)が、石綿による職業性癌を早期に診断できる『分子マーカー』の研究を拡大している。 分子マーカーは蛋白質・遺伝物質(DNA・RNA)など、身体に発生する物質をいう。 10日、ドイツの建設安全保健研究院によると BGFA は、最近一般人を対象に実施した分子マーカー実験を、石綿関連疾患者に具体化した研究を実施している。 最近行った研究で、ドイツの主な国家労災保険会社5社と協力して実験対象を募集した結果、2千人余りの石綿肺・肋膜疾患者が参加した。 石綿によって発生した腫瘍は、末期になって発見されるケースがほとんどだ。 症状が現れた時期にはすでに治療が難しい状態だ。 反面、石綿関連疾患は早期に診断すれば、治療の成功率が高いことも分かっている。 このためにも早期診断が重要だ。 高解像の映像撮影法は石綿関連疾患を診断するのに効果的だが、費用が余りにも高く、放射能の曝露による副作用もある。 最近患者にストレスと痛みを起こさない非外科的な手段で分子マーカーを活用する方法が注目されている。 分子マーカーは腫瘍から採取し、血液・小便・唾液などから容易に復旧が可能だ。 BGFA は個別分子マーカーに対する研究が十分に行われたことがない点を勘案して、少なくとも12以上の分子マーカーを使って癌診断を確定する。 BGFA は今後ドイツ全域に関連の研究を拡大する予定だ。 ドイツでは石綿関連癌の発病率が着実に増えている。 中皮腫では、2000年の650件から2007年に900件、同期間の石綿による肺癌は700件から800件に増えた。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/01/11今日、半導体労働者が国内初の集団労災訴訟提起/『三星電子白血病訴訟団』が昨年8月から訴訟準備昨年勤労福祉公団で産業災害を認められなかった三星半導体の白血病被害労働者が、半導体労働者として初めて集団労災行政訴訟を提起する。 半導体労働者の健康と人権を守る『パンオリム』と民主労総法律院は、「11日に三星半導体の死亡労働者の内、3人の遺族と闘病中の労働者3人が、勤労福祉公団を相手に『産業災害不認定処分を取消せ』という訴訟を提起する」と明らかにした。 民主労総法律院によると、現在まで半導体の工場で働いた労働者が、白血病などに罹って労災と認定された事例はない。 今回の訴訟の争点は、被害労働者が白血病の発病原因として指定されているベンゼン・電離放射線など、発癌物質に曝露したのかどうかと、曝露と発病の因果関係である。 最高裁はこの間の判例で、業務と疾病の因果関係は、医学的・自然科学的に明確に立証しなければならないものではなく、相当な因果関係があると推測・判断される場合にも業務上疾病と認定した。 今回の訴訟団にはパク・ヨンマン弁護士を団長に、パク・サンフン弁護士、パク・スンナン弁護士と、キム・ミンホ労務士、イ・チョンラン労務士、クォン・ドンヒ労務士が参加している。 これらは昨年8月に三星電子白血病訴訟団を構成し、5ヶ月かけて訴訟を準備してきた。 『パンオリム』は、「連日最高の売り上げを誇る三星半導体神話の影に隠れた三星労働者の集団職業病に対して、初めて提起する訴訟」で、「きれいな産業というイメージで包装された半導体・電子産業の有害性に対する問題提起でもある」と話した。 訴訟団は遺族と共に11日午前、ソウル中央裁判所で記者会見を行う。 『清浄産業』として知られた半導体産業で、白血病に罹った労働者が次々と出て、職業性癌に対する憂慮が高まっている。 『パンオリム』によれば、最近の10年間で、三星電子半導体事業部で仕事をして急性白血病など造血系癌に罹った労働者は22人だ。 その内7人が死亡したと伝えられている。 この中の一部が勤労福祉公団に労災療養申請をしたが、昨年すべて不承認とされた。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/01/18労災判例追跡/組合員差別が呼んだうつ病、業務上災害か昨年、ある就職関連インターネットサイトが会社員600人を対象にアンケート調査をしたところ、10人中7人は会社に出勤するだけで憂うつになると答えた。 回答者の74.4%が会社の外では活気に溢れているが、出勤するだけで無気力になり憂うつになる『会社うつ病』を体験していた。 うつ病を体験する原因としては、『不確かな会社のビジョン』『自身の未来に対する不確実性』『多すぎる業務量』『上司との関係』『組織での曖昧な位置』『業績成果通りに行われない賃金引き上げ』などが指摘された。 経済危機の時には、雇用不安などでうつ病を体験する会社員が増加するという分析もある。 特に労働組合の組合員というだけの理由で差別待遇を受けるとすれば、労働者の苦痛はより大きくなるに違いない。 ソウル行政法院は2008年に、CCTVを設置して労働者を監視し、組合員だけを別途のラインに配置した事業場の事件について、「差別が不安と憂うつ反応を起こし、慢性適応障害の発病原因になった」として業務上災害を認定した。 ソウル市衿川区にあったある電子部品生産業者には、2002年当時、生産職の女性労働者が50人と事務室で働く男性労働者が40人程勤めていた。 労組は女性生産職労働者23人で構成されていた。 同じ年の4月、労組は基本給1日4500ウォンと職務手当て月5万ウォンの引き上げ、賞与金100%引き上げ案を掲げて団体交渉を要求した。 当時、労使は会社の代表理事が参加して顔合わせをしたが、以後数回にわたった交渉には代表理事は出席せず、交渉は決裂した。 労組はソウル地方労働委員会に調整申請をした。 しかし使用者側は調整会議にも参加しなかった。 結局、地労委は調整案を提示しないまま調整を終了した。 そこで労組はストライキと委員長断食座り込み、宣伝戦などを行った。 組合員を対象に職場閉鎖を断行した会社は、同じ年の11月、労組の業務復帰を許諾するという公文書を発送した。 会社は1階の特定ラインだけに組合員が集まって仕事をするように配置を変更した。 会社側は「配置転換に応じなければ復帰の意思がないものと見なす」とした。 製造本部長は労組と面談し、労働者と労組に、事前に十分な了解を得ることができなかった点を謝り、組合員は別途のライン作業に応じることにした。 労働争議が終わった後、会社は3回にわたって懲戒委員会を行い、翌年2月に業務妨害、非組合員脅迫などを理由に、労組委員長をはじめとする組合員5人を懲戒解雇した。 残りの組合員に対してはけん責の懲戒をした。 これらは地労委と中央労働委員会、ソウル行政裁判所ですべて不当と認められた。 会社は2000年12月、総合事務室にCCTV 6台を設置し、2002年12月には生産1階の現場と生産2階の現場、屋上などに10台のCCTVを設置した。 労組は「会社がCCTVを設置して組合員の人権侵害し、不当労働行為を行っている」として2003年7月、ソウル冠岳地方労働事務所に告訴状を提出し、生産施設に CCTV を設置したのは組合員を監視するためのものだということが認められた。 会社は非組合員にはチーム別にピクニック行事の支援金を支給したが、組合員には支援金の支給を拒否するなど組合員を差別した。 組合員は事業主の暴行と暴言、CCTV設置など、余りな監視と統制、団体交渉の懈怠、組合員差別、解雇・懲戒などによるストレスのために、不安と憂うつ反応を伴った慢性適応障害が発生したと主張して、2005年5月に勤労福祉公団に療養を申請した。 しかし公団は「勤労者が主張する理由は、事業主の事業と対立する労組活動または争議段階に入った以後からの連続した労組活動中に起こったことで、業務的な理由とは言えず、業務と傷病との因果関係は認められない」として不承認とした。 しかしソウル行政裁判所は2008年4月、公団の療養不承認処分を取り消す判決を出した。 判決の要旨は次の通り。 「使用者と対立関係になり、争議段階に入った以後の組合員の活動を会社の業務と見ることはできず、争議行為の過程で現れた事業主との葛藤は、業務に関連して発生したと見ることはできない。 しかし争議行為の後にあった一連の行為、すなわち CCTV 設置による監視と統制、組合員の別途ライン配置など、組合員に対する差別の手段と、方法・期間、それに対する組合員のこれらに対処する過程、解雇された5人の救済申請、行政訴訟の過程、不当解雇救済理由などを参酌すれば、争議行為終了後の会社の行為によって原告が受けた精神的なストレスも相当なものと見られる。 疾病の発生原因中の一部が業務遂行と直接的な関係がない争議行為中に起きたとしても、争議行為が終了した以後に受けた業務上のストレスが相当な程度に達し、本件の傷病の発生または悪化に相当な程度で寄与したとすれば、本件傷病は業務と相当な関係があるというに値する」。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/01/27造船所で相次ぐ重大災害、なぜ?1ヶ月間に4人の労働者が死亡した大宇造船海洋では、昨年も6人の労働者が命を失った。 大宇造船海洋は昨年10月にも労働部の特別安全監督を受けた。 しかし死者数が示すように、状況は良くならなかった。 昨年の特別安全監督当時、労働部が是正を指示した部分さえ改善されていないことが明らかになったためだ。 死亡事故に対するメディアの関心が集中すると、大宇造船海洋は超非常体制に入った。 会社側は8日に操業を中止し、役職員3万人が1ヶ所に集まって労災事故原因糾明の労使合同討論会を行った。 会社側は10億ウォンに達する『安全マイレージ』制度の導入を提案し、職員に制度運営対策を公募した。 チョン大宇造船海洋理事は「会社売却が進められるなど、不明瞭な雰囲気の中で労働者の業務への集中度が落ち、そうするうちに小さな不注意が大きな事故に繋がったようだ」と話した。 しかし会社側のこのような動きは『後の祭り』に過ぎないという指摘が多い。 金属労組と大宇造船労組の真相調査によると、20日発生した塗装工場の爆発事故の場合、作業に使われた 『LEDランタン』から火花が散ったのが事故原因と推定される。 塗装作業をする時は、爆発を防止する『防暴灯』を使うとした産業安全保健法の関連条項に違反したのだ。 昨年行われた特別安全監督で、労働部が LED ランタン使用に対する意正指示を命じたが、会社はこれを守らなかった。 金属労組のムン・キルジュ労働安全局長は「事後管理監督に過ぎない特別安全監督は、あってもなくても関係ない措置」と批判した。 一定規模以上の大型造船所に限り、労使が安全監督を自律的に行うようにした『造船業自律安全管理政策』に対する批判も続いている。 この制度は安全システムを備えた大型事業場の労使が自律的に安全管理をし、政府は零細な事業場の安全管理に集中するという趣旨で、2007年に導入された。 制度に対する作業現場の反応は冷たい。 金属労組現代三湖重工業支会のリュ・ソンイル事務長は、「制度導入以後、むしろ事故が増えた」とし、「使用者の安全監督義務を免除する制度に変質した」と批判した。 イ・ソ・チギョン労働健康連帯事務局長も、「自律安全管理政策自体は良い点もあるが、安全関連規制の緩和と生産第一主義などがかみ合わさって、逆効果だけしか出ていない」と主張した。 一方造船業に蔓延したいわゆる『物量請負』が事故を増やしているという指摘もある。 産業安全保健公団のパク・ジェグァン部長は、「物量請負による『早く早く』の慣行が事故を産む」として、「労働者の熟練度を高めるための教育などが補完されなければならない」と強調した。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/01/27製造業者で発癌物質根絶する/金属労組、今年の特別活動で「発癌物質追放キャンペーン」推進金属労組が自動車業者を含む製造業事業場内の発癌物質の使用を根絶するために、大々的なキャンペーンを行う。 労組は今年の特別活動として『発癌物質追放キャンペーン』を展開すると 26 日に明らかにした。 労組は27日に行われる定期代議員大会で関連した活動計画案を議決する。 労組と労働環境健康研究所が、昨年20事業場の発癌物質使用実態を調査した結果、該当の事業場で使われた840種類の化学物質の内、299種類(35.6%)が発癌物質だと明らかになった。 自動車のマフラーやシーツを製造する事業場の場合、発癌物質の比率が60%を越えた。 これに伴い、労組は昨年実施された実態調査を補完するレベルで、発癌物質診断活動を行うことにした。 来年までに労組所属のすべての事業場の発癌物質を診断し、データベースを構築し、これを土台に発癌物質の深刻性を世論化する方針だ。 最近職業性癌と疑われるケースが着実に増加している中で、労組は職業性癌の被害者を見付け出し、会社を相手に補償闘争を行う計画だ。 組合員はもちろん、退職組合員と非組合員まで癌被害の有無を調査する。 被害補償の根拠作りのために専門家で構成された『職業性癌被害者補償推進委員会』も発足する予定だ。 このような計画は27日の労組定期代議員大会で確定する。 キム・ホキュ労組副委員長は「発癌物質は、組合員はもちろん国民の健康にも直結した問題」として「製造業者で何気なく扱われている発癌物質の危険性を警告し、発癌物質の使用が根絶されるように組織力を集中する計画」と話した。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/02/04安全管理いいかげんで事故が起きても、労働者に責任転嫁/建設機械労働者『現場では労働者、事故が起きれば事業主』の二重苦掘削機の労働者イム・ジノ (41) 氏は昨年、光州広域市所在のマンション建設現場で、班長の要請で、掘削機で木の束を吊って移す揚重作業をした。 掘削機の揚重作業は安全規則違反だ。 イム氏は問題を提起したが、慣行という理由で黙殺された。 作業中に紐が切れて、木の束が下にいた班長を襲い、班長はその場で亡くなった。 ダンプ労働者のイ・ソンヒョン (40)氏は全北の完州のある野積場で、安全装置がなにもない状況で泣く泣く作業をした。 これもまた慣行だったためだ。 作業中に周辺にいた建設労働者1人が、イ氏が運転するダンプの後輪に轢かれて亡くなった。 現場内で安全教育は行われず、死亡者は安全帽さえ着けていない状態であった。 3日現在、イム氏とイ氏は、労働災害に対する元請け建設会社の責任を追求して、事故現場で1人デモを行っている。 建設労組の光州・全南建設機械支部の組合員であるイム氏は、昨年3月にこのような事故を起こしたショックで外出もできなかったと言った。 初めは掘削機を売って、遺族に 2 千万ウォン程の示談金を支払った。 ところが昨年11月、使用者が加入していた AIG 保険会社から『勤労者災害保険』によって4200万ウォンに達する求償が請求され、勤労福祉公団も1800万ウォンの求償権を行使した。 その後すべての財産が仮差押えされた。 建設労組・全北建設機械支部の組合員のイ氏も、昨年12月の事故の後、2千万ウォンの示談金を払った。 それに 1 億 5 千万ウォンに達する遺族補償金の責任を負わなければならない。 現行の建設産業基本法によれば、建設現場の労災は元請けが責任を負わなければならない。 しかし建設機械労働者は、『事業主』に分類される特殊雇用労働者だという理由で、事故に対するすべての責任を負っている。 イム氏は「仕事をする時は、安全の問題を提起しても、労働者として指示に従えといった人々が、事故がおきると社長だとして責任を転嫁する」。 「仮差押えされた信用では、新しい仕事を探すのは容易でなく、苦しい」と言った。 キム・サンテ全北建設機械支部長は「これらの事故は、安全規則さえ遵守すれば起きなかった事故」として「最小限現場の安全管理監督だけでも守れるよう、制度的装置を用意しなければならない」と強調した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/02/09実績最大GS建設、重大災害率も1位GS建設が、昨年創業以来最大の経営実績を上げたが、建設分野の重大災害率でも1位となった。 8日〈毎日労働ニュース〉が入手した昨年の建設分野の重大災害状況によると、GS建設では12件の重大災害が発生した。 16人が死亡し、12人が怪我をした。 内容は一件を除いてすべて落下・墜落・巻き込みなど、典型的な後進国型の事故であった。 最も多くの死亡者を出した事故は、昨年7月に発生したGS建設の議政府軽電鉄事故で、5人が死亡し、8名が負傷した。 これについて労働界では、GS建設が最初に『殺人企業2冠王』を達成するだろうという批判も起っている。 GS建設は『労災死亡対策作り共同キャンペーン団』が『最悪の殺人企業』の選定を始めた2006年、初年度に利川物流倉庫崩壊事故で『殺人企業』に選ばれた。 昨年GS建設の受注率は2位であり、最近5年間の公共建設工事受注率も、国内建設会社の中で3位を記録した。 建設現場の安全分野でも目を引いた。 昨年4月には、韓国産業安全保健公団の『建設業KOSHA 18001』の認証を受け、同年6月には、公団と労働部が実施した建設現場の安全活動優秀事例公募展で、建築・土木分野の最高賞を受けた。 GS建設は企業単位では唯一、2006年に安全学校を開校し、GS建設と協力業者の職員全員を教育している。 GS建設など大型建設会社が選定されたが、大事故が続いて論議になった『自律安全管理業者』(有害・危険防止計画で審査免除)制度も、昨年8月から中止された。 このようにGS建設で災害が絶えないことについて、労働界は事前対策である労使協議体を活性化させ、事後処罰を強めなければならないと指摘する。 パク・ジョングク建設労組・労働安全局長は「労働庁の人材不足で、予防に限界があるのだから、産業安全保健法による労使協議体を運営して労災予防事項を点検しなければならないが、実際運営されているケースは少ない」、「現場労働者の声をキチンと反映できる窓口が必要だ」と話した。 軽い処罰も問題だ。 実際に GS 建設は相次いで重大災害を起こしたが、ただの一度も営業停止にならなかった。 その上、規制緩和政策に力づけられて、今年からは安全管理を会社の自律に任せる自律点検制度の施行を前にしており、労働界の憂慮は更に大きくなっている。 一方GS建設関係者は「労使協議体を構成して法規に従って徹底的に運営している」とし、「安全に対する警戒心を持たせるために、企業の中で唯一安全学校を建て、すべての協力業者にまで教育させ、最も多額の安全費用を投じている」と話した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/02/16産安公団、サービス業災害予防事業本格化/今日、飲食業中央会と事業履行契約締結今年サービス業の産業災害を減らすために、サービス業災害予防室を新設した韓国産業安全保健公団(理事長 ノ・ミンギ)が、本格的にサービス業の災害予防活動に乗り出す。 公団は16日、(社)韓国飲食業中央会と『サービス業の安全を尽くす活動』履行契約を締結すると明らかにした。 サービス業の安全を尽くす活動は、公団が今年サービス業の労災減少を目標に実施するもの。 このためにサービス業災害多発6大事業場を対象に、危険要素点検、安全意識鼓舞用資料の普及・貼付、安全保健教育などの活動を展開する。 公団はこの活動でサービス業関連の被災者数を 1 千人減らす計画。 今回の契約は、飲食業従事者の安全事故予防と健康増進のために、公団と飲食業中央会が昨年10月に締結した業務協約の、細部実践方策の一環として推進するもの。 これに伴い飲食業中央会は、会員会社に対する法定の職務教育である食品衛生教育の課程に、安全保健教育を追加することにした。 公団は講師と安全保健教育資料を支援し、安全保健広報物の製作を支援する。 食品衛生教育は飲食業の起業者と現在の営業者を対象に、飲食業中央会が委託を受けて、実施するもの。 起業者は年間6時間、現在の営業者は年間3時間の教育を受けなければならない。 チェ・デヨル公団教育広報理事は「今回の契約は、昨年締結された業務協約(MOU)の中で、初めて具体的な履行契約書に基づく後続措置がなされたもの」で、「公団と中央会が積極的に協力して、サービス業の災害減少に寄与できるようにする」と話した。 サービス業の災害多発6事業種は、飲食業、卸小売・消費者用品修理業、衛生・類似サービス業など。 このうち飲食業の被災者数は昨年 11 月基準で 6614 人で、サービス業で最も高い比重を占めた。 飲食業の事業場は5人未満の零細事業場が多く、労災にぜい弱な食堂従業員・台所料理員・食物配達員など、日雇いや高齢・女性労働者が主に働いている。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/02/22本人の失敗で火災、鎮圧後に死亡した警備員に『業務上災害』ミスで火事を起こし、自分で鎮圧した後、1時間も経たずに心筋梗塞で亡くなったアパート警備員が、業務上災害と認められた。 労務法人産災は、勤労福祉公団がアパート警備員シム・某(68)氏の遺族が申請した遺族手当・葬祭料の支給請求申請を受け容れたと21日明らかにした。 江原道平昌市のあるアパートの警備員として働いたシム氏は、昨年5月に再生紙収集所を巡回査察している時にタバコを吸い、火をキチンと消さなかったため周囲にあった紙箱に火が燃え移った。 シム氏は収集所から 40 メートル離れた管理事務所の水道の間を数回行き来して水桶を利用して消火作業をし、これを発見した同僚のオ・某氏もこれを助けた。 シム氏は鎮火した後も一人で残って廃品を整理した。 シム氏が45分経っても事務室に戻らないため、同僚は再び廃品収集所に行き、倒れているシム氏を発見した。 シム氏は病院に後送される途中で死亡した。 普段から糖尿病があったシム氏は、持続的に薬品治療を受けており、高血圧もあったが事故当日に測定した血圧は安定した状態だった。 シム氏を検案した医師は、死因を心筋梗塞と判定した。 シム氏は消火作業の過程で受けた精神的・肉体的ストレスによって急性心筋梗塞を起こしたと推定される。 ムン労務士は「既に病気があっても、普段から粘り強い治療と管理をしてきたケースなら、シム氏の事例で見るように業務上災害と認められる」として「労働者の過失や病気があるとしても、業務との因果関係を把握して、正確な立証資料を提示することが重要だ」と話した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/02/26【発癌物質監視ネットワーク 『発癌物質目録1.0』を公表「我が国は、成人3人の内の1人が癌にかかる国になった。国は『早期発見・早期治療』を主要政策として前面に出すが、癌は発見する前に予防しなければならない。発癌物質をなくせば、癌は予防できる」。 25日に国内で初めて、労働・環境団体と専門家が集まって、発癌物質目録を発表した。 発癌物質監視ネットワークと労働環境健康研究所・発癌物質情報センターは、国会で記者会見を行って『発癌物質目録1.0』を公表した後、活用方法に対する討論会を開催した。 参加者は労働者と市民が連帯しなければ、周辺の発癌物質を管理し、環境を改善していくことはできないということに共感した。 発癌物質監視ネットワークは、国際的に発癌性物質分類基準を提示している5つの専門機関の発癌物質目録を統合し、465種を発癌物質として分類した。 5つの専門機関の全てが1級発癌物質と規定している物質は、ベンゼン・塩化ビニール・クロロメチル・エーテル・ペンジディ・石綿・六価クロムだった。 産業安全保健法と有害化学物質管理法が規定している発癌物質は、全部で90種である。 この日の討論会でチェ・サンジュン・大邱カトリック大教授は「曝露基準と管理対象物質分類体系に一貫性がない」とし、「代表的な例として、カドミウムは管理対象物質としては発癌物質に規定されているが、曝露基準としては発癌性に分類されていない」と指摘した。 彼は発癌物質管理制度の改善方策として、△発癌物質分類基準の設定、△発癌物質管理優先順位の決定、△発癌物質に対する周期的な再評価、などを提示した。 チェ教授は「物質自体が持っている有害性に対する科学的資料に基づいて、幅広く発癌物質対象目録を作り、国内の取り扱い量・取り扱い労働者数・曝露水準・癌発生の状況などを考慮した危険性の大きさを予測して、管理の優先順位を決めなければならない」と話した。 カク・ヒョンソク労働環境健康研究所・発癌物質情報センター・企画室長は、発癌物質目録1.0の各主体別の活用方法を提案した。 先ず労組には、現場の発癌物質を捜し出し、毒性が弱い物質に変える活動を求めた。 カク室長は「癌は主に 65 才以後に発生するので、多くの職業性癌の被害者は退職労働者である可能性が高い」として「職業性癌被害者を探し、積極的に労災補償を申請しなければならない」と話した。 環境・消費者団体には、目録を活用して消費製品の中の発癌物質を捜し出し、消費者が発癌物質の入っていない製品を選ぶ権利を保障しなければならないと助言した。 企業は発癌物質を使わない政策を樹立し、政府は発癌物質目録1.0を政府の発癌物質目録として認定することを提案した。 チョ・キホン韓国労総・安全保健研究所局長は、「政府と企業ができない発癌物質目録を、民間が作ったという点で大きな意味がある」とし、「事業場で発癌物質がどの程度使われているのか、実態を把握することが重要」と指摘した。 パク・ジョングク建設労組・労働安全保健局長は「建設現場は有害物質の百貨店だが、事故性の災害があまりにも多く発生するために、職業病に対する認識が不足している」とし、「建設現場の化学物質サンプルを採取し、成分を分析しようとして準備している」と話した。 イ・ボウン女性環境連帯・事務局長は、「発癌物質は労働者だけでなく、市民の日常を脅かす要素でもある」として「市民が簡単に理解できる発癌物質目録ガイドラインを作ったら良い」と話した。 イム・サンヒョク労働環境健康研究所・所長は、「工場の塀を一つを越えるだけで、地域住民の問題になる」。 「発癌物質を管理して規制するためには、労働者と市民の連帯が切実だ」と強調した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/02/26足場工に石綿肺癌の職業病を認める初の判決/麗水建設労組石綿が露出する石油・精油化学工場の工事現場で働いて肺癌にかかった足場工が、裁判所から職業病として認められた。 足場工の肺癌を石綿曝露による職業病と認定した最初の判決である。 ソウル行政裁判所(パク・ジョンス判事)は、足場工のイ・ジェビン (51)氏が勤労福祉公団を相手に起した訴訟で、「公団が原告に行った療養不承認処分を取り消せ」という、原告勝訴判決を行ったと明らかにした。 イ氏は89年からヨス産業団地などで足場工として働き、2005年に肺癌3期の診断を受けた。 足場工は工事ができるように臨時に作る仮設物を専門的に設置する建設労働者をいう。 しかし公団は2007年、石綿曝露は肺癌を誘発するほどではなかったとし、X線写真等によっても曝露を確認するほどの所見がなく、業務との関連性は低いとして、療養申請を認めなかった。 その後、イ氏は民主労総・法律院を通して行政訴訟を提起し、2年余りで勝訴した。 ソウル行政裁判所は「原告は足場工として働いて石綿に曝露し、これによって肺癌が発病したり、自然な進行経過が異常に急激に悪化した」とし、「若くして肺癌と診断されたが、一般的な肺癌の事例を見ると、喫煙より環境・職業的な要因が、発病により大きな影響を与えただろう」と判示した。 特に裁判所は、職業病認定基準について「業務と病気の因果関係は、必ず医学的・自然科学的に明確に立証しなければならないものではなく、様々な事情を考慮する時、業務と病気との間に相当な関係があると推測・判断される場合にも、その立証がある」とした。 ヨス建設労組のイ・ジョンジン労働安全保健局長は「疫学調査の内容からも石綿に曝露したことは確実だが、曝露量から判断を出せず、作業環境の測定根拠がないため、公団が不承認とした。今回の判決で、職業病で苦しむ建設労働者が、労災の承認を受けられる橋頭堡を作ることになった」と話した。 一方、公団側は「決定文を見て内部検討の後、控訴するかどうかを決める」と話した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/02/28昨年、労災労働者数が2.1%増加昨年産業災害にあった労働者数が、前年より2.1%(2015人)増えたことが分かった。 28日、労働部によると昨年の被災労働者数は9万7821人と暫定集計され、勤労者100人当りに発生する災害者の比率を意味する災害率は0.7%を記録した。 労災で死亡した労働者数も2181人、疾病による死亡者を除いた事故性死亡者数も1401人を記録した。 事故性死亡者の状況を見ると、業種別では建設業が39.9%で最も多く、規模別には5~49人の事業場(38.9%)、年齢別では60才以上の労働者(19%)、類型別には墜落災害 (32.1%)が最も多いことが明らかになった。 疾病による死亡者を含む全死亡万人率(労働者1万人当たりに発生する死亡者数)は1.57を記録し、事故性死亡万人率も1.01を記録した。 業務上の疾病者は8721人であることが明らかになり、業種別では製造業(36.9%)、規模では5~49人の事業場(41.1%)、年齢帯では60才以上の労働者(16.7%)、類型では腰痛 (55.9%)が最多であることが分かった。民衆の声 カン・ギョンフン記者
2010/03/04「塵肺症で免疫が弱ってかかった肝臓癌・肺炎も業務上災害」20年間余り塵肺症を病んで免疫力が弱まり、肝臓癌・肺炎にかかって死亡したとすれば、業務上災害という最高裁の判決が出た。 ター補償法律事務所は3日、「イ・某(死亡当時57才)氏の遺族が提起した遺族手当など不支給処分取り消し上告審で、最高裁から勝訴の確定判決を受けた」と話した。 イ氏は67年から20年余り炭鉱で働いて塵肺症にかかり、以後に免疫力が弱まって肝臓癌が発病した。 闘病生活をしてきたイ氏は2007年1月、肺炎による呼吸困難などで死亡した。 遺族は勤労福祉公団に遺族手当の支給を請求したが、公団はイ氏の死亡原因を末期肝臓癌と判断し、業務上災害と認定しなかった。 遺族はソウル行政裁判所に、遺族手当など不支給処分取り消し訴訟を提起したが、敗訴した。 しかし高等裁判所と最高裁は「業務と疾病の間に相当な関係があると推測・判断される場合にも、業務上災害を立証したと見なければならない」と判示した。 遺族を代理したイ・ジョンフン弁護士は「イ氏の死亡原因が、塵肺症による免疫力の低下によって、肺炎・肝臓癌などの疾患が急速に悪化したものと認められ、業務上災害であるという判決を受けた」と説明した。 今回の判決は業務上疾病と既存の疾患が合わさって死亡に影響を与えた場合、業務上災害としての認定基準と立証責任を緩和したという意味を持つ。 ムンウン労務法人の労災代表労務士は「塵肺患者の場合、これ迄は肝臓癌・胃癌・心臓疾患などの既存疾患が、塵肺合併症と同時に死亡原因に影響を及ぼした場合でも、業務上の災害と認められない事例多かった」とし、「今回の判決で勤労福祉公団の産業災害判定基準が緩和され、多くの塵肺患者が産災保険の恩恵を受けられると思われる」と話した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/03/15非正規職の雇用不安ストレスがもたらした死非正規労働者に最も大きなストレスは、何と言っても雇用不安であろう。 これによるストレスは労働者に疾病を呼び起こし、はなはだしくは死に繋がることもある。 非正規職の期間制限の延長論議で騒々しかった昨年夏、裁判所は「過労と解雇に対する不安によるストレスと、睡眠不足による死亡は業務上災害」という、意味ある判決を出した。 ユン・某(当時28才)氏は2001年、韓国電力の全南支社のある支店に非正規職として入社し、配電課で仕事をした。 ユン氏が主として担当した業務は、新らしい配電情報システムに竣工図面と配電工事の設備資料を入力する業務だった。 「業務過大に伴う肉体的・精神的過労と、解雇に対する不安感と、これによるストレスと睡眠不足によってユン氏はてんかんを起こし、それによって死亡に至ったということであるから、ユン氏の死亡は業務と相当因果関係にあるとみるのが相当である」。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/03/31『既往症寄与度』概念を導入した業務上災害の一部承認民事上の損害賠償制度は、業務の災害発生寄与度を一定の比率で算定して損害賠償額を決める。 しかし産業災害補償制度は、過失責任の原則と過失相殺の理論を適用せず、単純に業務上災害発生の可否だけを判断して補償の有無を決める。 すなわち、業務と事故、あるいは業務と疾病発生の間に、相当因果関係があるかどうかによって、業務上災害と認定したり、反対に認めないという極端な選択をすることになる。 これに関して、ソウル高裁が業務上疾病に伴う追加傷病申請不承認事件で、既存の疾病経験である既往症寄与度概念を導入して、勤労福祉公団の不承認処分の一部を取り消す判決を出した。 ソウル高裁は今回の判決で、民事上の損害賠償制度での既往症寄与度概念を、業務と疾病の間の相当因果関係が求められる産業災害補償制度に導入できない理由がないと説明した。 判決文で、既往症寄与度概念の導入について、産災補償制度の生活保障的性格に照らして適切でないという批判はありえるが、勤労基準法上の災害補償制度や産災補償制度が生活保障的性格を持つのは、法律に特別な規定がない限り、過失責任の原則と過失相殺の理論が適用されないと言うところにあって、因果関係がない部分まで補償しようとするところにあるとは言えず、こうした批判は妥当とは言えないとした。 更にソウル高裁はこの間の実務の傾向を見れば、業務が疾病発生に寄与した程度が50%以上の場合には相当因果関係を認め、50%未満の場合にはこれを否定するケースが多かったが、こうした実務傾向によると、極端に言って業務寄与度が51%の場合には業務上災害が認められて多くの恩恵を受けることになるが、その寄与度が49%の場合には業務上災害が認められず何の恩恵も受けられないという、非常に不合理で不公平な結果を招くと指摘した。 したがって既往症寄与度の概念を導入し、適切に運営することによって、このような不合理や不公平は相当部分解消されると強調した。 ソウル高裁は更に、△既往症寄与度概念を導入することによって、多数の産業災害事件を、調整・勧告等によって簡易・速かに解決できる利点があること、△外形上は一つの行政処分だと言っても、可分性があったり、その処分の一部が特定できるなら、その一部だけの取り消しが可能であり、産災補償保険法上の各種手当は結局金銭で支給するものだから可分的といえ、産災不承認処分については、その業務に起因した部分に限って取り消しが可能だということなどを、既往症寄与度概念導入の論拠として提示した。 本件の原告は2007年に酸素触媒剤の原液を作る会社に入社し、午前8時から明け方2時まで一日18時間働いた。 原告は業務中に突然目に痛みを感じて、勤労福祉公団から療養承認を受けた。 その後重症のうつ病に苦しめられ、最初の傷病を原因に追加の傷病を申請したが、うつ病は最初の疾病との相当因果関係を認定できないという理由で、申請は棄却された。 原告は訴訟を起こしたが、1審で敗訴し、2審(ソウル高裁)で一部勝訴した。 ソウル高裁は『業務上疾病の治療過程で右側視神経の障害が発生し、視力低下、眼球の痛み、これによる睡眠不足と不安感、絶望感と過労、ストレスなどが、うつ病エピソードの発病または悪化に30%程度寄与したという点などに照らして、本件追加傷病は相当部分は原告の既存疾患または個人的なぜい弱性などに起因したものだが、その一部は本件の最初の傷病とその治療過程が原因となって発生したもので、本件の最初の傷病とその治療過程が寄与した比率は 1/4 程度と見るべきで、したがって追加傷病不承認処分の内 1/4 部分を取り消す』と判決した。 筆者の実務的な経験では、2008年の産業災害補償法改正以後、災害発生に対する形式的で誠意のない審査によって産災認定率が持続的に低下し、再療養と療養延期申請がますます難しくなっている。 こういう状況で、本判決は形式化された災害認定基準をより柔軟に解釈し、業務と災害の因果関係を厳格に判断せず、業務的要素と個人的要素を比率的に算定し、災害に対して業務によって起因した部分だけを産災補償と認定する契機を作ったものである。 この様な判断基準は、被災労働者に対する実質的な公正補償という産業災害補償法の目的に符合する。 今回のソウル高裁の判断要旨が、大法院の最終判決によって定着するかは未知数だが、その合理性に照らしてそうなるように期待する。 勤労福祉公団も、今回の判決内容を産災認定基準に積極的に反映し、承認と不承認の極端な選択のための審査でない、柔軟性ある審査基準を確立するように努力しなければならない。毎日労働ニュース 編集部
2010/03/31労働部の安全保健機能の地方委譲で論争拡がる/労働界-国会、協調の動き表面化地方分権促進委員会(委員長イ・スクチャ)が、労働部の主要な安全保健機能を地方に委譲することを決め、反対の世論が拡がっている。 労働界が共同対応するかに関心が集っている。 30日、韓国労総と民主労総によれば、両労総は労働部の安全保健機能の地方委譲に対して反対の立場を表明する共同記者会見と、討論会を開催する方策を協議している。 韓国労総はこの日、労働部に安全保健機能の地方委譲決定に対する立場と、議論過程の公開を要請する公文書を発送した。 韓国労総は26日、地方分権委に安全保健機能を地方に委譲することを決めた理由を公開せよという要請も行った。 地方分権委は先月10日、18次会議で安全保健に関する7機能25事務を地方に委譲することを決めた。 今月11日、大統領の裁可まで済んだ状態だ。 地方委譲が確定した機能は、じん肺に関する作業の環境測定の代行・安全認証、安全保健、事業主の監督、有害物質の製造・許可など、安全保健に関する労働部の核心機能である。 懸案の重要性に比べて、労働界がこれを認識するのが遅れたが、対応は素早かった。 両労総は国会環境労働委員会所属の議員たちにも、共同対応に参加するように要請した。 労働健康連帯はこの日声明を出し、「(地方委譲決定は)、実現の可能性も薄く、制度化された場合は副作用だけを産む労働行政改編案」で、「十分な労使の意見収斂もなく決めた地方分権委の改編案は、源泉無効」と批判した。 民主労総も声明を出し、「地方分権委が密室で合意した決定をイ・ミョンバク大統領が決裁することによって、労働者の健康がより一層深刻な危険に曝されることになった」と大統領の謝罪を求めた。 一方、労働部が国際労働機構(ILO)協約に違反する論議を強行しても、産業安全保健法改正案を出すのかどうかも関心事として浮び上がっている。 ILO協約155条・187条によると、国が労災予防のための安全保健政策を樹立・施行する場合、労使団体と協議しなければならない。 しかし地方分権委が安全保健機能の地方委譲を決める過程で、労使の意見は反映されなかった。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/03/31「すべての建設労働者の石綿検診を義務化せよ」建設労働者の石綿疾患予防のために、労使政が一同に集まって知恵を絞った。 建設産業連盟とホン・ヒドク民主労働党議員は30日、国会議員会館で『建設労働者石綿疾患実態と管理方案討論会』を開催した。 この日の討論会では、建設労働者の石綿疾患予防制度を作る様々な提案が出された。 基調発表者のユン・ガヌ緑色病院産業医学課長は「建設労働者の石綿被害最小化のために、建設労働者に特殊健康診断を拡大し、石綿関連疾患を早期に予防して体系的な診断を行わなければならない」と話した。 このために石綿地図を作成し、退職労働者に石綿健康管理手帳を交付しなければなければならないと話した。 ユン課長は「国内の建設労働者の石綿曝露の実態資料はほとんどないのが実情で、2003年まで建設現場は屋外事業場に分類されて作業環境評価の対象から除外されたため、有害物質曝露記録が足りない」。 「建設労働者と労組が主体となって取り組むべきだ」と話した。 続いて「建設労働者の石綿問題は、これから全社会的に深刻な問題として注目されるだろう」と心配した。 討論に参加したチョン・サング・ヨス地域建設労組企画局長は、石綿疾患を理由に、事業主が雇用を忌避できないようにする法規制が必要だと提案した。 シム・キュボム建設産業研究院研究員は、産業レベルで、すべての建設労働者に石綿健康診断を含む基礎安全教育を義務化しなければならないと提案した。 移動が頻繁な建設労働者の特性を反映して、産業レベルの一括した基礎安全教育が必要ということだ。 このために『建設勤労者産業安全基金』(仮称)を準備し、財源の一部を労災予防基金から一定金額を出資し、一部は産業安全保健管理費から徴収する方策も提示した。 下請け構造と非正規職という特性のために、経歴証明が容易ではない特性を勘案して退職共済制度の適用範囲を拡大し、すべての建設労働者の経歴が管理できるようにしなければならないという意見も出された。 キム・クンソン大韓建設協会技術安全室長は、石綿解体工事に関する安全基準作りを求めた。 「今は石綿資材は使わないため建設労働者は石綿に曝露しないが、石綿除去労働者はそうではない」とし、「安全基準がないため、事業主が単価の策定に混乱をきたしている」と指摘した。 続いて「環境部と労働部などに多元化されている石綿管理主体を、単一化しなければならない」とも付け加えた。 これに関して、チョン・ジンウ労働部勤労者健康保護課長は「特殊健康診断制度がすべての建設日雇い労働者に適用されるようにし、建設労働者の石綿曝露実態に対する専門的な調査を実施する」と話した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/03/31白血病で闘病中の三星労働者が死亡三星半導体工場で働いて白血病に罹り、闘病中だったパク・チヨン(女・24)氏が31日の午前、終に亡くなった。 パク氏は2005年三星の半導体工場に入社し、2007年に白血病の診断を受けた。 病院治療を受けて好転しそうだったが、昨年9月に突然再発して坑癌治療を受けていた。 パク氏は白血病に罹ったという事実を知って半導体工場の労働者の噂を調べた結果、他の21人も白血病やリンパ腫で闘病中だったり、すでに死亡したという事実を知ることになった。 その後、パク氏は2007年から『半導体労働者の健康と人権守り』で、白血病を産災と認めさせるために、三星と闘ってきた。 『半導体労働者の健康と人権守り』と一緒に活動するイ・チョンラン労務士は、三星は偶然個人的に起きたことだとか、労災と認定されないという立場だったが、パク氏の病状が悪化すると「労災申請をしないなら、家も直し、治療費も全部出す」と懐柔したと主張した。 また、「三星はパク・チヨン氏の両親に治療費も出し、病気見舞いにくる度に挨拶をし、親密な交際を重ねて『半導体労働者の健康と人権守り』との連絡がうまくできないようにした」と主張した。 三星側はパク氏が亡くなる 1 日前の 30 日、5 人の三星の関係者が病院でパク氏の状況を見守っており、それらは「なにしに来たのか」という質問に「特に言うことはない」と、言葉を飲み込んだ。民衆の声 ヒョン・ソクフン記者
2010/04/05『環境美化労働者の洗う権利保障』キャンペーン民主労総は4月を『労働者の健康権奪取闘争の月』と宣言し、13日に国会で環境美化労働者の洗う権利保障国民キャンペーン団発足討論会、15日に全国同時多発国民キャンペーンを行うなど、持続的なキャンペーンを続ける。 民主労総は、国際労働団体が毎年4月28日を『労災死亡労働者追慕の日』と指定して様々な行事を行うのに参加し、2002年から4月を『労働者の健康権奪取闘争の月』と決めて、討論会、キャンペーン、集会などを行ってきた。 民主労総は2008年に行った『立って働くサービス女性労働者に椅子を置くキャンペーン』に続き、今年は2次の活動として『環境美化労働者に洗う権利を保障する国民キャンペーン』を行う。 民主労総は環境美化労働者を調査した結果、「ホコリのために息がつまった経験」について、『一度もなかった』という回答が 12% にしかならず、『1日に3回以上息がつまった経験がある』という回答が 42% にもなったとした。 また、全国50事業場の1055人に対するアンケート調査の結果、「退勤する時、仕事をしたまま、洗わず、服も着替えず家に帰る」という回答が 55% にもなり、「会社でシャワーして服を着替える」という回答が 13% 、「会社で顔を洗って服を着替える」という回答は 10% にしかならなかったと話した。 民主労総は「環境美化員はまともに顔を洗うこともできず、作業服のまま家に帰る状況」と指摘し、4月13日に国民キャンペーン団の発足と、15日に全国同時多発国民キャンペーンによって、このような現実を知らせていく計画だと話した。 また、民主労総は「イ・ミョンバク政府の執権以後、職業性疾病に対する不承認が増加している」として、「特に脳心血管疾患は、労災申請の 15% しか承認されていないのが実情」と話した。 更に「イ・ミョンバク政府を糾弾し、労災保険業務処理の執行機構である勤労福祉公団を糾弾する闘いを展開する」と付け加えた。民衆の声 チャン・ミョング記者
2010/04/13三星LCDの退職労働者、労災審査請求三星電子 LCD 事業部で仕事をして脳腫瘍に罹った退職労働者が、勤労福祉公団に産業災害の審査を請求した。 三星半導体労働者と遺族が、産業災害を認めるように行政訴訟を進めているなかで、公団の決定に関心が集っている。 三星電子 LCD 事業部キフン工場で働いて退職したハン・ヘギョン (32)氏は 12 日、公団に審査請求書を提出した。 ハン氏は1月に公団から、最初の療養手当申請に対して不承認の処分を受けている。 半導体労働者の健康と人権を守る『パンオリム』によると、ハン氏は高等学校 3 年に在学中だった 95 年にキフン工場に入社した。 LCDモジュールと生産職オペレーターとして6年間働き、鉛成分が入ったソルドクリムと有機溶剤のイソプロフィル・アルコール(IPA)、アセトンなどを扱った。 三星電子 LCD 事業部は、2002 年に協力業者に売却された。 ハン氏は入社3年目の98年から月経がなくなり、顔と首に激しいにきびと紅斑のような皮膚疾患が発生したと話した。 ハン氏は無月経が続いたため、入社して 6 年目になる 2001 年 8 月に退社した。 退社の 2~3 年を過ぎた頃から、前がよく見えず平衡感覚がなくなる症状が現れ、2005 年に小脳部脳腫瘍の診断を受けた。 当時、脳腫瘍除去手術を担当した医師は「脳腫瘍の深さから見れば、7~8年前に発病した脳腫瘍」と所見を話した。 ハン氏が三星電子を退職する前に、すでに脳腫瘍が発生していたということである。 ハン氏は脳損傷のため、視力・歩行・言語のすべてで障害 1 級の判定を受けたが、経済的な困難のためリハビリ治療もまともに受けられなかった。 公団は昨年 5 月、韓国産業安全保健公団に疫学調査を依頼したが、公団は鉛の曝露レベルが癌を起こすほど高くはなかったと推定した。 『パンオリム』たちはこの日公団関係者らに会って、「疫学調査の過程で現れた問題点が、繰り返されないための方策が準備されなければならない」と要求した。 公団関係者はこれに対し、「労災審査委員会が構成されれば、担当者との面談を斡旋する」と答えた。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/04/16疑惑解消『見学』?に終わった半導体ラインの公開/三星電子半導体キフン工場15日午前、京畿道龍仁市キフン区の三星電子半導体キフン工場に外人記者を含む90人余りの記者が集まった。 三星が労働者たちの相次ぐ白血病の発病で非難が高まり、この日半導体の工程を公開することにしたからである。 7組に編成された記者は午後 12 時 40 分頃、5 ラインに入った。 先に更衣室で防塵服に着替えた。 キフン工場の女性労働者が着替えるのを手伝った。 「眉毛と髪の毛が外側に絶対出てはいけません」。 頭から爪先まで覆う防塵服と防塵靴を履いて、マスクを付けた。 三星電子側は女性記者には一切化粧をしないでくれと頼んだ。 実際、日除けクリームを塗って来たある女性記者は出入りを拒否され、マニキュアも消さなければならなかった。 防塵服はホコリを遮断し、静電気を防止する装備である。 化学物質やガス漏出事故とは関係なさそうに思えた。 30秒間エアーシャワーにかかった後、工場内部に入ると黄色の蛍光灯が眼に入った。 労働者たちもやはり記者たちと同じ防塵服を着ていた。 半導体が光に敏感に反応するため、光の反応を最小化する照明を使うと言った。 半導体の工程は主に女性労働者が仕事をするワーキング・エリアと、エンジニアが設備を扱うサービス・エリアに分かれている。 当初ワーキング・エリアだけを公開する予定だったが、特に公開を求める記者にはサービス・エリアも公開された。 しかし実際サービス・エリアで作業をするエンジニアの姿は見られなかった。 配管状態を確認できる地下室でも同じだった。 物質安全保健資料(MSDS)は、工程の中間にファイルされていた。 最近の更新日は 2005 年だった。 この日記者たちはディフュージョン(拡散)・フォト工程などを遠くから見ることになったが、労働者が化学物質を手動で洗浄する作業は見られなかった。 5 ラインは、製品を他の工程に移す作業以外のすべての設備が自動化されているためだ。 そして 40 分余り防塵服を着ているだけでも、とても苦しかった。 頭もずきずきした。 二重にはめた手袋の中は湿気が一杯だった。 5 ラインの入口では正体が分からない薬品の臭いがした。 昼休みを除いて一日中立って仕事をする労働者が、座って休める椅子もなかった。 会社側は「作業中でも、希望すれば休憩室に行くことができる」と話した。 5 ラインに入る前に行われた会社側の『半導体製造工程説明会』で記者たちは、疾患者が主に 1~3 ラインで発生した状況から、5 ライン・S ラインを公開するのは意味がないという点を何回も指摘した。 これに対して助手の三星電子半導体事業部メモリー担当の社長は、「1・2 ラインは 2006 年以前に他の工程に変更され、3 ラインは 2 次疫学調査の完了後の 2009 年 3 月に LED ラインに変更された」。 「以前の 3 ラインと最もよく似たラインは 5 ライン」と話した。 更に「3 ラインで使った設備はそのまま保存しており、求めがあれば公開できる」と話した。 5 ラインと最新の自動化設備を整えた S ラインを見回した記者たちの反応は、「やはり」であった。 数年前まで使われた設備と比較することもできず、専門家でない以上、問題点を見付けること自体が不可能だった。 会社は 5 ラインで 11 年間働いたチョン・エジョン氏の参観さえ拒否した。 昨年の国政監査で論議になったソウル大産学協力団の報告書を公開しない理由についても、返事を避けた。 コンソーシアムを構成して再調査するといった程度の考えを明らかにしただけである。 この間に公開された前・現職労働者の陳述と食い違う回答もあった。 故ファン・ユミ氏の疫学調査で、11 年間キフン工場で働いて退社したあるエンジニアは、「すべてのことを最大限のスピードで処理しなければならないので、安全装置が解除されていることが非常に多かった」と述べたが、三星側はこの日「有り得ないこと」と否認した。 三星は最近、化学物質の危険性研究と作業環境力学研究などのために、博士 4 人・修士 5 人で構成された健康研究所を開設したと明らかにした。 しかし職員の福祉の次元からでも労働者の労災を認めることができるのではないかとの質問には、「労災は会社でなく、勤労福祉公団が判定すること」と話した。 最近のイ・ゴンヒ会長の経営復帰後、三星は一切の疑惑を解消するとして、積極的な動きを見せている。 しかし、労災と認められない労働者と遺族の苦痛は、依然として現在進行形だ。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/04/19週84時間の殺的な勤務で亡くなった20代の消防公務員消防公務員の長時間労働と過労は広く知られた事実である。 長時間労働の主な原因は、24 時間の体面交代勤務である。 最近地方自治体は 24 時間の体面交代勤務を 3 交代勤務に切り替えるための人材補充を進めている。 こうした中で7日、ソウル高等法院は脳出血で死亡した 20 代の消防公務員の公務上疾病を認めた。 2004年に京畿道の消防公務員として任用されたキム・某(死亡当時 28 才)は、K 消防署所属の 119 安全センターで救急隊員として仕事をした。 キム氏は一日 24 時間ずつ、2 交代の隔日制の形態で働いた。 週当りの勤務時間は、何と 84 時間に及んだ。 2008年3月に他のセンターに配置転換させられた後、キム氏は非番の日にも1種大型免許を取得し、北漢山の火災対応マニュアルも作成した。 同じ年の 2 月 11 日、崇礼門(南大門)の火災事故後、消防防災庁は直ちに消防官署別に文化財などに対する火災対応マニュアルの開発を指示した。 同じ年の 4 月から 5 月まで、センターの消防公務員が 2 人 1 組で、北漢山一帯にある管内の文化財と、大型火災に弱い施設の一つずつを担当して、効果的に火災を鎮圧するための指針書を作成しなければならなかった。 キム氏は非番だった 2008 年 4 月 28 日の午前 10 時から午後 5 時まで、同僚と一緒にマニュアル作成の資料調査のために北漢山に行った。 同僚と夕食を終えた後帰宅し、家で午後 10 時 55 分までマニュアルを作成した。 その日の午後 11 時 20 分頃、キム氏は洗面所で倒れて病院に移されたが、翌月 2 日に脳圧上昇・脳幹機能不全・重症脳くも膜下出血(脳出血)で亡くなった。 キム氏の母親は、公務員年金公団に遺族補償金の支給を請求した。 しかし公団は「公務上の疾病による死亡とは見られない」として、遺族補償金不支給の処分を行った。 1審の行政法院も公務上疾病を認めなかったが、2審のソウル高法は遺族の手をあげた。 ソウル高法は判決文で、「長期間の交代勤務による免疫力の低下、持続的な過労とストレスによる一時的な脳血圧上昇が、脳動脈瘤などキム氏の既存疾患と重なって、脳くも膜下出血を誘発したと推測・判断することができる」とした。 キム氏は死亡直前の 2008 年 3 月から 4 月の 1 ヶ月間に、全部で 77 回も出動した。 週当り 18 回。 亜洲大産学協力団が消防防災庁の依頼により 2008 年 4 月に発表した『消防公務員の外傷後ストレス実態分析研究』によると、調査対象の消防公務員の場合、週当り 10 回未満の出動が 56.4% に達し、10~19 回の出動も 22.8% と調査された。 このような事実に照らしてみる時、キム氏の出動回数は、業務が過重な上位約 20% に含まれる。 キム氏の遺族を代理して訴訟を担当したイ・ジョンフン弁護士(ター補償法律事務所)は、「今回の判決は激務に苦しめられる消防公務員の勤務形態・勤労時間などに対して、適切な補償がなされる契機を作ったということに意味がある」と話した。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/04/28労災死亡率OECD1位・・・先進国扱い『考えることさえできない』/国際労働界「労組がなければ、労働者の健康は守れない」世界労災死亡労働者追慕の日を一日前にした27日、労災死亡対策作りの共同キャンペーン団が、GS建設を『2010最悪の殺人企業』に選定した。 労働部によれば、毎年産業災害で死亡する労働者は2千人を越えている。 特に建設業は毎年、単一業種では最も多い死亡者を出している。 共同キャンペーン団が2006年から選定している4つの最悪の殺人企業の内、3企業(GS建設・現代建設・コリア2000)が建設業関連企業である。 GS建設は2005年に利川のGSホームショッピング物流センターで9人の労働者が死亡した事件で、2006年最悪の殺人企業に選ばれたことがある。 しかしGS建設はこの間にも政府から安全に関する各種の受賞経歴を誇っている。 韓国産業安全保健公団が授けた無災害目標達成賞、労働部長官が授けた『建設現場安全活動優秀事例最高賞』、ソウル市が授けた『優秀管理建築工事場最優秀賞』などがそれである。 共同キャンペーン団は「各種受賞経歴を持っている GS 建設が、最悪の殺人企業に選ばれた」として、「韓国の建設企業評価基準に深刻な問題があるということを端的に示している」と批判した。 そのような状況で、最近大統領所属の地方分権促進委員会が、労働部の産業安全保健の一部の機能を地方に委譲することを決めて、労働界の憂慮が大きくなっている。 キム・ドンマン韓国労総副委員長は「昨年地方自治体で産業安全保健法に違反した件数が 393 回にもなる」として「地方自治体は産業安全保健業務を遂行する専門性も、人材もない」と批判した。 最近公開された産業安全保健研究院の報告書によれば、韓国は経済協力開発機構(OECD)会員国の中で、事故死亡 10 万人率(10 万人当たり死亡者)が 20.99 で最も高かった。 比較可能な OECD 21 会員国の中で最も高かった。 英国(0.7)やノルウェー(1.31)、スイス(1.4)とは格差が非常に大きく、メキシコ(10.0)やカナダ(5.9)、スロバキア(5.0)よりも高かった。 産業災害が減らない理由の一つとして、事業主に対する『温情』処罰が指摘されている。 産業安全保健法は、事業主の法違反によって労働者が死亡した場合、7 年以下の懲役または 1 億ウォン以下の罰金に処すように規定している。 しかし 2008 年、利川冷凍倉庫で火災が発生して 40 人の労働者が死亡したが、事業主は罰金 2 千万ウォンの判決を受けただけである。 チョン・ヘギョン民主労総副委員長は「イ・ミョンバク政府は企業主の利潤のために、労働者に犠牲を要求している」とし、「安全保健総括責任者のような産業安全保健法に明示された事業の注意義務も、廃止される危機に面している」と憂慮した。 今年の世界労災死亡労働者追慕の日を迎えて、国際労働団体が決めたスローガンは、「労組があってこそ、労働者が安全で健康だ」である。 しかし政府は、労組を圧迫する政策を強化している。 政府の政策が反対に向かっているという憂慮は小さくはない。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/05/10「韓国タイヤの労働者、半分が疾病の危険」/パク・ウンヨン大徳区庁長候補、労働部の資料公開韓国タイヤの労働者の10人に1人が職業性疾病に進展する恐れや、職業性疾病を持っていることが分かった。 パク・ウンヨン大田市大徳区庁長選挙の無所属候補(韓国タイヤ有機溶剤疑問死対策委員会・委員長)が公開した労働部の資料によると、昨年、韓国タイヤの労働者 3559 人に特殊検診を行った結果、職業性疾病に進展する恐れがあって追跡検査が必要な要観察者は 441 人、職業性疾病の所見がある職業病有所見者は 23 人と確認された。 特に職業病有所見者は 2007 年の 1 人から 23 人に急増した。 全職員 4495 人を対象に一般検診を実施した結果、一般の病気に進展する恐れがあり、追跡検査など観察が必要な労働者は 965 人、一般疾病有所見者は 1274 人に達した。 全労働者の中で 49.8% に病気の危険性があったり、病気になっている。 パク・ウンヨン候補は「李明博大統領とハンナラ党候補のチョン・ヨンギ大徳区庁長は、韓国タイヤの労働者の集団死亡と職業病発病の事態を解決しなければならない」。「工場周辺の土壌汚染度を測定し、住民の健康診断を実施しなければならない」と主張した。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/05/17三星半導体労働者5人、労災申請/故キム・ギョンミ氏の遺族は補償申請、被害者45人に増加三星電子半導体工場で仕事をして、職業性癌などにかかった労働者と遺族が13日、集団で産業災害療養と遺族補償・葬儀費支給を申請した。 三星半導体工場を含む三星電子 LCD 三星電気などで仕事をし、癌などの病気にかかったことを明らかにした労働者が 45 人にも達すると確認され、衝撃を与えている。 「半導体労働者の健康と人権を守る『パンオリム』」は、ソウル永登浦の金属労組会議室で『三星職業病被害者証言大会』を行って、このように明らかにした。 今まで『パンオリム』に情報提供された職業病被害者は全部で 45 人で、このうち 40 人が癌発生の被害者であり、5 人は珍しい疾患を病んでいると確認された。 17人はすでに亡くなっている。 この日勤労福祉公団に労災療養を申請した労働者は、三星半導体温陽工場で仕事をして再生不良性貧血にかかったユ氏(28)、三星半導体器興工場に勤めて乳癌にかかったシン氏(31)、三星半導体器興工場に勤めて肉芽腫にかかったキム氏(41)、やはり三星半導体器興工場に勤めて急性骨髄性白血病にかかったチュ氏(50)の 4 人。 三星半導体器興工場で仕事をして急性骨髄性白血病にかかり、昨年 11 月に亡くなった故キム・ギョンミ氏(30)の遺族は、遺族補償と葬儀費の支給を申請した。 この日、当事者たちは大部分が病院で闘病中のため証言大会に参加できず、ユ氏の父親のユ・ヨンジョン氏(58)と妹のユ・ミョンスク氏(26)が参加し、ユ氏の状況を伝えた。 三星半導体の職業病問題を初めて公にした故ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏、故ファン・ミヌン氏の妻チョン・エジョン氏も大会に参加した。民衆の声 ク・ドフィ記者
2010/05/24三星半導体の内部用『環境手帳』に発癌物質が記載され/ 『機密』手帳公開・・・・発癌物質6種、危険物質40種余りを使用三星電子半導体の工場で、多様な発癌性物質と刺激性危険物質が使われたことが疑われる内部『環境手帳』が公開され、波紋が予想される。 〈ハンギョレ21〉は、三星半導体器興工場で、工程管理業務を担当するエンジニアに支給された『環境手帳』を入手し、専門家たちによってこれを分析したと報道した。 この手帳は業務補助用で、三星が直接製作したもの。 三星はこの間営業上の『機密』という理由で、半導体工場で使う化学物質については公開を拒否してきた。 〈ハンギョレ21〉によれば、手帳に記載された『工程別環境影響因子』目録を専門家が分析した結果、『工程別環境影響因子』目録には6種類の発癌性物質があることが明らかになった。 トリクロロエチレン(TCE)、シンナー、感光液(PR)、などである。 まず『洗浄・蝕刻』工程で発癌物質の TCE が使われると分かった。 TCE は白血病、肝臓癌、腎臟癌、脳腫瘍、乳癌などを起こす発癌物質で、4 月に三星が半導体ラインを公開した時、1995 年以後は使っていないと主張した物質だ。 同じ工程で使われるティメティラセトゥアミドも発癌性物質である。 特に別名『ドボン・ドボン工程』と呼ばれ、化学物質が入った水槽にウェハーを漬けて抜く動作を繰り返す洗浄作業は三星半導体器興工場の 3 ラインで働いて急性白血病にかかって死亡したファン・ユミ氏が担当したものだ。 また『イオン注入』工程では発癌性物質のアルシンが使われ、『写真』工程で使われる感光液には、重クロム酸塩とベンゼンの 2 種類の発癌物質が入っていることが分かった。 ベンゼンは『シンナー』にも含まれるが、シンナーは洗浄・蝕刻・写真工程の全てで使われる。 感光液を除去するのに使われる硫酸もやはり癌を誘発させる物質だ。 この他に環境手帳から 40 種余りの『刺激性物質』も確認され、このうちの 10 種余りは発癌性の有無がいまだ研究されていない『未確認』物質だと分かった。 これに対して三星電子は、手帳の存在は認めながら、報道された通りの化学物質がすべて使われたのではないと否認した。 三星電子の関係者は「手帳はエンジニアに一般的な内容を説明するためのもので、こういう化学物質が産業現場で使われるという意味だ。使わない物質も記されている」。 「エンジニアは設備を直接取り扱い、管理するため、このような手帳が必要だ」と説明した。 更に発癌物質使用の疑惑については「 TCE は 95 年以後は使わず、ティメティラセトゥアミドもやはり使わない。工場で使われるシンナーも一般的な化学物質のシンナーではなく、感光液も使うことは使うが、ベンゼンは入っていない」とし、「アルシニナ硫酸などの管理して使用できる物質は、安全に管理して使っている」と強調した。 環境手帳が工程管理エンジニアだけに支給され、半導体生産ラインで働く女性労働者たちには支給されていないという報道については、「手帳にどんな内容が書かれているのか正確には分からない。調べてみなければならない」としつつも、「作業者は決まった所で、安全に管理された環境下で作業している」と話した。 先月三星電子は、半導体工場の勤務環境と白血病発病の相関関係に対する絶え間のない疑惑を解消するために生産ラインを公開し、国内外の専門機関と共同で再調査を行うことにした。 しかし今月の初めに白血病と診断された労働者が追加して現れ、労働者の集団労災申請が続くなど問題が絶えず、困惑している。民衆の声 ク・ドヒ記者
2010/05/24建築・設備物石綿安全管理義務化/労働部、産業保健基準に関する規則改正、25日立法予告これから事業主は、建築物に含まれた石綿資材に労働者が曝露しないように、義務的に安全措置を取らなければならない。 労働部は 25 日、このような内容を骨子とする産業保健基準に関する規則改正案を立法予告する予定だ。 改正案によれば建築・設備の天井材に使われた石綿含有資材が、損傷・老朽化し、労働者が曝露する恐れがある場合、事業主はこれを除去・取り替えるなど、必要な措置をしなければならない。 また、石綿の解体・除去作業など、危険な作業に従事する労働者は、事業主から支給された保護具を着用しなければならず、該当の場所では喫煙・食事をできない。 今回の開正案は 70 年代以後、建築材料として多く使われた老朽石綿資材の管理の必要性により、石綿粉塵の発生を防止するために新しく導入された。 産業保健基準に関する規則改正案は、来月 14 日までの意見収斂を経て、法制処の審査が終わる 8 月に公布・施行される予定だ。 一方、現代建設・三星物産・大宇建設など請負順位上位 10 建設会社は、この日環境部と、『石綿安全管理の自発的協約』を初めて締結した。 協約によってこれらの団体は、石綿解体・除去作業の徹底した管理・監督と、石綿廃棄物の適正な処理管理に努め、石綿解体・除去作業者の教育と、親環境技術の開発・普及を始める計画だ。 環境部は細部履行指針を来月までに用意し、協約参加機関が提出した履行計画書によって実績を評価した後、優秀機関を選定・表彰する方針だ。 環境部は「政府が推進している石綿管理総合対策により、建築物の使用・撤去・廃棄などの全過程にわたる石綿管理体系を整えるための、関連業界の自発的協約という点に意味がある」と話した。民衆の声 キム・ウンソン記者
2010/05/24地下鉄駅員の肺癌と業務上疾病最近建設など労働現場で石綿に対する関心がぐんぐん高まっている。 昨年建設産業連盟は石綿被害建設労働者の検索・支援国民キャンペーンを行って注目された。 石綿が一番最初に争点化された労働現場は地下鉄だった。 2001年と2002年、ソウル地下鉄の駅舎を標本抽出して有害物質実態調査を行った結果、換気ダクト、継ぎ手のガスケットにある繊維状物質の 90% 以上が石綿だと分かった。 ガスケットからは少なくて 10~15% 、多くは 30~40% の白石綿が検出された。 大法院は 2007 年、駅員として働いていた労働者の肺癌を業務上疾病と認定する判決を出した。 85年にソウルメトロに輸送事務職として入社した K 氏(死亡当時 43 才)。 彼は駅員として地下にある駅舎内で乗車券の販売、検・集札所、機器状態の確認、故障時の初動措置、不正乗車の取り締まり、事故予防、線路状態の確認などの業務を行った。 そのうち 2001 年 3 月に細胞肺癌の一種、腺癌の診断を受け、2003 年 1 月に死亡した。 K 氏が 85 年から 89 年まで、24 時間交代で働いた地下鉄 2 号線の蚕室駅では、87 年 5 月から 88 年 7 月まで工事が行われた。 近くで建築中だったロッテワールドの地下 1 階入口と地下駅の通路を連結するために、既存の出入口 1 ヶ所を地下道に変え、停留所の換気口 1 ヶ所を移設する工事であった。 工事の過程で蚕室駅の該当の部分の天井と床・壁が一部解体され、換気室も一部が撤去された。 換気ダクトの継ぎ手のガスケットも取り壊した。 蚕室駅舎は我が国に石綿の有害性が良く知られていなかった 80 年代から 83 年の間に竣工したソウル地下鉄 2 号線の駅舎の一つだ。 職員が使う駅事務所・キップ売場などの床材に、石綿が 1% 含まれた塩化ビニールアススタイルが使われ、換気ダクト継ぎ手部のガスケットにも相当量の石綿が含まれていた。 当時公社は、床材とガスケット解体工事をしながら、特別な石綿飛散防止対策をたてていなかった。 K 氏は 20 年間、1 日平均 2 箱のタバコを吸った。 腺癌は肺癌の中で比較的喫煙と関連性は少ないが、全くないわけではない。 K 氏の肺癌を勤労福祉公団は業務上疾病と認めなかったが、4 年間の訴訟の結果、遺族は業務上疾病という最高裁の判決を引き出した。 最高裁は「故人の業務内容と、蚕室駅勤務当時の蚕室駅舎での通路連結工事の石綿曝露の程度、石綿の有害性と肺癌の関連性などを総合すれば、87 年から 88 年までの蚕室駅勤務中に石綿に曝露し、石綿が 1 つの原因になって肺癌が発病し、自然的な進行経過の異常によって悪化した」と判示した。民衆の声 チョ・ヒョンミ記者
2010/06/07韓国電力公社の安全軽視の中で死んでいく電気員労働者5月25日、京畿道の楊坪で電気員労働者イ・某(38)氏が、電信柱を移設中に逆流した2万2900ボルトの電気に感電して亡くなった。 その前の14日、全北の井邑では、活線車を連結する安全ピンが抜けて、車で作業中だったコ・某(43)氏が落下して死亡する事故が発生した。 同月7日にはペク・某(55)氏が、全南の求礼で14メートルの電信柱の上で電線(死線)交換作業をしている間に、安全装置のスリングバーに問題が生じ、墜落して死亡した。 建設労組によると、5月だけで電気員労働者4人が死亡し、1人が重態に陥った。 労組は韓電の協力業者が韓国電力公社の配電安全規則を守らず、韓国電力公社もまた、これを管理・監督しないために発生した事故とみている。 韓電が安全指針を作るだけで、管理・監督をしていないということだ。 労組は特に「韓電が事故を認知できていない」と主張した。 韓電の現場で事故が起きれば、韓電から請け負った協力業者は、直ちに韓電に報告しなければならない。 しかし協力業者は韓電に報告をしなかった。 制裁を受けるためだ。 韓電は労組が問題を提起して初めて、事故の事実を知ることになったというのだ。 電信柱や変圧器といった韓電の設備に異常が生じる事故の場合、システム上、韓電が事故を感知することができる。 しかしその他の事故は制裁を心配した協力企業等が報告をしないケースが多い。 制裁罰点によって工事の入札で不利益を受けるため、事故はしばしば隠蔽される。 協力業者と『乙』にある関係の電気員労働者は、所属業者が工事を請けられなければ、直ちに失業状態に陥る。 事故が起きても問題を提起するのは容易ではない。 日常的な電気供給の背後には、電気員労働者の無言の犠牲がある。 国内の配電現場の安全管理・監督は韓電が担当する。 そして韓電が安全の問題を協力業者に押し付け、最小限の費用で工事を最大限早く終えなければならない協力企業等は、韓電の安全規則を無視するケースが多い。 規定を破ると言っても、韓電の内部規律であるため、法的な責任を問うことも難しい。 最近続いた電気員労働者の死亡事故は偶然でなく、構造的な問題から起こった必然だということだ。 労組は韓電安全規則を法制化し、韓電が電気員労働者と定例協議会を構成して、安全規則が現場に定着するようにしなければならないと主張する。 労組関係者は「韓電が協力業者の人員を点検する時、ほとんどの企業は書類上の人員を増やして帳尻を合わせている」とし、「適正人員を保有しない限り、安全は担保できない」と指摘した。 適正な人員が投入されなければ、時間に追われ、安全問題にキチンと取り組めないということだ。 電気が流れる中で作業する、いわゆる『無停電工法』に対する批判も出されている。 労組によれば、電気を切らずに工事をする国は、全世界でも韓国だけだ。 大部分の現場で工事費用・期間の節減と、消費者の便宜などを理由に、電気を殺さないまま工事を進める。 これが感電事故による死亡率が、他の先進国に比べて飛び抜けて高い理由だ。 韓国産業安全保健公団の国別感電災害死亡率(2007)によると、労働者100万人当たりの感電による死者数(100万人率)は、韓国が6.33で日本(0.45)の14倍、英国(0.68)の9倍、米国(1.72)の4倍に達した。 協力業者と電気員労働者は、本質的に『甲と乙』の関係に置かれている。 安全対策を要求する現場の声が公けになるのが難しい構造だ。 パク・ジョングク労組・労働安全保健局長は「現場の声を常に伝達し、無力化されている安全規則が現場に定着するように、韓電と現場労働者が定例協議体を構成する必要がある」と話した。 韓電はこれに関して「直接的な雇用当事者ではない」として、労組の面談要請を拒否している。 これについてユン・ギョンシク電気分科委員長は「韓電ができなければ、現場労働者が安全管理・監督に関与できるように、電気員労働者に名誉産業安全監督官の権限を与えなければならない」と主張した。 労組は8日に韓電を訪問し、面談要請と共に、こうした内容の書簡を渡す予定だ。民衆の声 キム・ウンソン記者
2010/06/07安全保健政策が失敗した理由/イム・サンヒョク労働環境健康研究所所長今年に入って労災事故が急増し、被災者数が20年前の水準の10万人を越えるという心配が出てきている。 労働部によれば、今年1~4月の事故性災害者数は2万7063人で、前年同期比7.4%増加し、同期間平均に比べて10.3%増えた。 昨年労働部は1年間の労災被災者を1万人減らすという目標を立てた。 10年間の災害率が0.7%台から抜け出せないのを、画期的に改善するためであった。 労働部は災害の多い22業種1万200の事業場を集中管理の対象に選定した。 該当の事業場に対しては災害予防活動を集中指導することにし、総額1955億ウォンを投じた。 しかし最近発表された労災統計は、政府のこのような目標と努力の面目を失わせた。 労災被災者は1万人減るどころか、2009年末に2.1%増加した。 政府が労災減少のために力を入れた5人未満の事業場の災害者は、1年間で逆に8.9%増えた。 事業場規模別には5~49人の事業場の被災者が昨年同期より14%増加し、50~99人の事業場の被災者は17%増加した。 この統計は政府の安全保健政策が失敗したことを示している。 何が問題だったのだろうか。 我が国の安全保健政策は政府の一方的な規制政策と言うことができる。 数え切れない程の規制を作り、事業主にこれを守れと言う。 問い直してみよう。 果たして我が国の事業主は規制を守っているだろうか。 もう少しきつく言えば、我が国の事業主は安全保健の規制を知っているだろうか。 そして我が国の労働者は、安全保健での労働者の権利を知っているだろうか。 我が国の安全保健政策は、労使を排除して政府が一方的に伝えただけだ。 安全保健政策が失敗したもう一つの理由は、雇用構造の変化に伴う政策の変化がないということだ。 非正規職・特殊雇用職労働者が10年前と比較して爆発的に増えたにもかかわらず、安全保健規範にはこれらを保護するための制度的な装置がない。 小規模事業場も同じだ。 安全保健に最も脆弱な零細事業場の労働者・非正規職・特殊雇用職労働者に対する保護装置の不備は、産業災害を減らせない重要な原因になる。 雇用構造の変化と共に産業構造の変化も現れたが、これに伴う政策的な変化も殆どない。 10年前、我が国の主な産業であった製造業から、今の主な産業であるサービス業に産業構造が再編されたにもかかわらず、安全保健政策は未だに製造業に焦点を合わせたままで、産業構造の変化について行けていない。 サービス産業の高い労働災害の増加がこれをよく物語っている。 製造業の労働災害の危険要因が施設と装備にあったとすれば、サービス産業の危険要因は人と対面することだ。 これに伴う特性を研究し、それに伴う対策を準備しなければならないが、政府は未だにそのようにできていない。 何よりも重要なのは、安全保健政策が供給者中心の政策であるという点だ。 我が国の代表的な安全保健サービスは、健康診断と作業環境測定だ。 これは単に供給者によって作られた政策であって、労働者や事業主がこれから得る成果は何もないと言っても過言ではない。 それにもかかわらず、1~2年前まででも、検診と測定の完成度をどうして高めるかが政府の主な悩みだった。 今や供給者中心の政策から需要者中心の政策に、果敢に変わらなければならない。 幸い現在の安全保健の主要な政策が、事業主の危険性の評価であることは、それだけでも幸運だと考えられる。 最後に、短期的には労働災害の件数を減らそうとする努力をしないことを願う。 それは労働災害予防の効果というよりも、発生した労働災害を隠す、隠蔽の構造として作用するからだ。 残念ながら、我が国の労働災害は政府の発表より、少なくとも数倍から数十倍は高いからだ。民衆の声 イム・サンヒョク記者
2010/06/14移住労働者60万時代 労災率も増加/80%以上が50人未満の事業場、言語疎通の困難・安全施設未整備などが原因国内の移住労働者の数が増加し、これらの産業災害率も急増していることが明らかになった。 韓国産業安全保健公団は、2007年以後の3年間で労働災害にあった移住労働者が1万4419人に達するという調査結果を発表した。 このうち305人が命を失った。 公団は韓国産業安全研究院と共に、今年4月から移住労働者の被災原因と改善法案を調査する研究を始めた。 移住労働者が、国内労働者が忌避する中小企業で3K業種に従事するために、概して被災率が高いと把握されたからだ。 特に移住労働者という理由で、労働権までキチンと保証されていないケースも少なくないことが分かった。 公団は4日に出した統計で、2007年からの3年間で、労働災害にあう移住労働者が毎年増加していると明らかにした。 年度別の被災者は2007年は3967人で、2008年は5221人に急増し、2009年には5231人に達した。 死亡者は2007年87人、2008年117人、2009年101人だった。 国内に滞留する外国人も増えている。 法務部が今年1月に発表した『2009年国内滞留外国人現況』によれば、国内滞留の外国人の数は2007年に100万人越えた後、昨年末に116万8千人に達した。 国内滞留の外国人のうち、約半分の56万5898人が移住労働者だ。 これらの中で52万5200人(92.8%)が中小業者で働く単純技能労働力だった。 移住労働者の数は、2007年末基準で47万6179人から2008年末に54万8553人に増加するなど、最近3年間で着実に増えている。 法務部と公団が各々明らかにした移住労働者数と被災者数からこれらの被災率を単純計算すると、2007年0.83%、2008年0.95%、2009年0.93%だ。 2008年以後は0.9%台を越えた。 もちろん国内の全発生率(0.72%)に比べてそんなに高い水準ではない。 しかし言語疎通に困難を感じて、被災事実が隠されたり申告自体が難しい不法滞留者が遭う災害まで合わせれば、その数字は表面に現れたよりはるかに多いものと推定される。 公団が最近各機関と移住労働者関連業務協約を締結した。 公団は4日に移住労働者産業災害現況を発表し、移住労働者の就職教育を担当する産業人材公団・国際労働協力院・農協中央会・水産協同組合中央会・大韓建設協会・中小企業中央会の6機関と『外国人勤労者災害予防業務協約』を締結した。 公団はこれら機関に産業災害を教育する専門講師を支援し、業種別に安全保健教育資料を提供する。 事前教育によって産業災害を減らすということだ。 公団はこの他に、中国・ベトナム・フィリピンなど10ヶ国語で作成された産業安全資料と、危険類型別安全標識を製作して現場に配布している。 特に、産業安全保健研究院は移住労働者の産業災害予防と健康保護方案を樹立するために、全国の2千人余りの移住労働者を対象に安全保健の実態を把握している。 4月から調査に着手した研究院は、移住労働者の△作業環境と作業状況△業務上の事故と職業病の経験の有無△健康医療機関の利用実態△安全保健教育の実態などの内容を調査し、今年11月に結果を発表する予定だ。 今回の調査を担当するイ・カンヒョン安全経営政策研究室研究委員は「移住労働者が主に危険な仕事に従事しながら、安全保健管理が相対的に脆弱な小企業で仕事をするために被災率が高いと予想されるが、具体的な研究結果として証明されたことはない」。 「今回の研究で移住労働者の産業災害実態と原因を明らかにし、改善策を模索するつもり」と話した。 公団と研究院は2008年にも同様な調査を行ったが、移住労働者が主に△産業安全保健管理が脆弱な中小企業で働き、△言語疎通の困難を経験しながら、△文化の違いによるストレスで苦しんでいることが明らかになった。 また大事故よりも、事業場で一般的に起きる労災の被害にあっているという調査結果が出た。 移住労働者の産業災害を減らすためには、事業場内の安全施設の拡充と事前の安全教育が重要だということだ。 実際公団と研究院が2008年に発表した『移住労働者の健康実態および健康管理方案研究結果』によれば、2004年から2006年までに産業災害にあった移住労働者8648人の中で、85%程度が50人未満(5人未満30%、5~49人55%)の事業場で働く労働者であると確認された。 業務上の疾病では、ストレスと関連した脳心血管疾患が84%で大部分を占めており、筋骨格系疾患のような職業病は15%程度に留まった。 研究院は当時の調査結果発表で、「言語の面でのコミュニケーションの困難と、社会・文化の違いに起因するストレス・差別など、労働環境に関する根本的な条件の改善がまず要求される」とし、「産業安全保健制度も、このような特殊環境を考慮して作られなければならない」とした。 新しく実態調査を始めたイ・カンヒョン研究委員も、「労災問題は、発生以後の処理の過程も重要だが、事前予防の安全設備の充実や教育がさらに重要な問題」とし、「移住労働者が国内の公式な機関より、外国人労働者団体のような市民団体をより多く訪れるため、これらの団体と連携した産業安全対策を作ることが必要だ」と話した。民衆の声 キム・ポンソク記者
2010/06/30「労災の危険工程で作業中断した労働者、業務妨害ではない」 水原地裁災害発生の可能性が大きい作業工程で、労働者が生産ラインの稼動を中止しても、犯罪行為には当たらないという判決が出た。 『作業中止権』は事業主の専有物ではないということで、労働者も作業を中止できるとするもの。 水原地方裁判所は、起亜自動車・華城工場がこの工場の労働者ムン・某(36)氏を業務妨害の嫌疑で刑事告訴した事件について、無罪判決を行ったと29日に明らかにした。 危険事業場の作業中止権を巡って労使葛藤が起こっている事業場に影響を及ぼすものと予想される。 昨年6月、起亜車の華城工場の管理者は、1工場の組立1部・下体3班の燃料タンクが、コンベヤーに30度程傾いた不安定な状態で載っているのを発見した。 そこで生産ラインを止めて原因を見付けようとしたが、特別な異常を発見できないままラインを再稼働した。 これに対し金属労組起亜車支部華城支会の代議員として活動していたムン氏が、「原因が正確に分からない状況だからラインを再稼働できない」として、下体3班の労働者40人の作業を中断させ、これらを分科の会議場に集まらせた。 これに対して会社側は「ムン氏の威力でソレントR車両が28台、市価7億2700万ウォン相当の生産ができなかった」とし、業務妨害の嫌疑でムン氏を告訴した。 裁判所は「類似の事故が前日も発生したのに原因を明らかにできず、このような状態で作業者が作業を続ければ、金属バンドが折れたり、撥ねて作業者がケガをすることがある」とし、「ムン氏の行為は社会常規に背かない」と判示した。 裁判所はまた「既に設備の異常などでラインが止まった場合、労使が原因を把握して対策を準備するために協議を行い、これによって作業者が理解したり同意した場合にラインを再稼働させてきた慣行が存在する」と付け加えた。 労組弾圧を目的とした使用者の告訴・告発の乱発を警戒したと解釈される。 金属労組起亜車支部によれば、会社側は90人余りの支部・支会幹部を業務妨害などの疑惑で告訴・告発している状態だ。 このうちの相当数が産業安全に関連する事件だと伝えられた。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/07/09医療機関災害・疾病比率、相対的に高く/大韓産業医学会 『医療従事者の健康危険』セミナー開催医療機関の労働者の業務上災害の中で、疾病が占める比率が全業種に比べて相対的に高いことが分かった。 大韓産業医学会が8日に主管した『医療従事者の健康危険と影響』 セミナーで、キム・ウンア産業安全保健研究院・職業病研究センター所長は『医療機関従事者の業務上災害の特性と現況』を発表した。 キム所長が2000年から昨年までの労災療養承認資料を分析した結果、病院・医院など医療機関従事者の産業災害は、全被災労働者の0.88%であった。 医療機関の業務上災害のうち疾病の比率は18.2%で、全業種 (8.5%)より高かった。 職業病は筋骨系疾患(47.6%)・感染性疾患(32.8%)・脳心血関係疾患(16.7%)の順となった。 年齢別には40代と30代、50代の順で被災者が多かったが、医療機関は20代と30代、40代の順だった。 また、医療機関の被災労働者の勤務期間は、1年から5年が39.6%で最も多かった。 全業種では6ヶ月未満の労働者が全被災者の半分を占めたのとは対照的な結果だ。 専門科目別では、整形外科・歯科・外科・産婦人科の順で災害が多かった。 医療機関で他の業種より占める率が高い事故は、『倒れる』・異常温度・無理な動作・暴力行為などだった。 キム所長は「医療機関に適合した疾病予防対策を、具体的に樹立する必要がある」。 「特に筋骨格系疾患を予防し、職業性感染疾患を管理できるような体系を構築しなければならない」と話した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/07/13「労災訴訟を取り下げて民主労総と会わないでくれ」/三星電子職業病被害者、会社側の労災隠蔽の動きを暴露三星電子が半導体・LCD工場の職業病被害労働者と遺族に慰労金を出して、産業災害隠蔽を図ったという主張がされた。 半導体労働者の健康と人権を守る『パノリム』と三星一般労組は12日、ソウルで『三星労災隠蔽糾弾証言大会』を行い、「この間パノリムと共に労災申請をした色々な被害者と家族が、三星から懐柔された」と主張した。 これらによると白血病の闘病をしていたが、3月に死亡した三星半導体・温陽工場の労働者・故パク・チヨン氏の遺族は、5月に三星から慰労金を受け取る代わりに行政訴訟を取り下げた。 パク氏の遺族は、パク氏が勤労福祉公団から労災不承認を受けるとすぐに、他の被害者と共に行政訴訟を提起した状態であった。 この日、三星一般労組が公開したビデオでパク氏のお母さんファン・クムスク氏は、「慰労金を受ける代わりに民主労総とは会わず、行政訴訟も取り下げれと言った」。 「チョンの命の値段を金で合意したことが後悔される」と打ち明けた。 当時パク氏の家庭は治療費などで借金をしており、家計がかなり厳しい状況だった。 三星電子LCD 器興工場で働いて退社した後、脳腫瘍に罹って現在の闘病中のハン・ヘギョン氏も、最近三星側から「慰労金を出すから労災申請を取り下げてくれ」という話をされたことが確認された。 ハン氏は1月に労災不承認通知を受けて、公団に審査請求をしている状態だ。 ハン氏の母のキム・シニョ氏は「三星が慰労金を条件に労災隠蔽を試みるのは、個人の問題で終わることではない」。 「一番の企業が労働者の命をオモチャにすることだ」と批判した。 三星半導体器興工場で働いて2007年に白血病で死亡した故ファン・ユミ氏の死因が公開され、電子産業の職業病問題が世間に明らかになった。 初めは半導体工場の白血病被害の事例だけが知らされたが、最近では三星LCD・三星電気など、三星系列会社で働いて希種癌など各種の職業性癌に罹った被害者の情報提供が続いている。 パノリムによると最近までの職業病被害の情報提供だけで60件余りに達する。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/07/20「事故経験のない機関士の恐慌性障害(パニック障害)も労災」/最高裁「地下鉄運行に対する不安と緊張感が疾病誘発」今までに事故を経験したことがない地下鉄機関士の恐慌性障害も、業務上災害に該るという最高裁判決が出た。 今までは地下鉄の運行中に人を撥ねたり、怪我をさせて精神疾患を発生した場合に限り、産業災害と認定されていた。 最高裁2部は地下鉄機関士として働き、恐慌障害と診断されたキム・某(53)氏が、勤労福祉公団を相手にした療養不承認処分取り消し請求訴訟で、原告勝訴の原審を確定したと明らかにした。 恐慌性障害は精神疾患の一種で、特別な理由もなく、予想もできずに現れる極端な不安症状をいう。 極度の恐怖心を感じて、心臓が爆発しそうに早く打ち、胸が苦しくて息が詰まる症状を伴う。 キム氏は2003年3月、ソウル地下鉄公社(現ソウルメトロ)に転職し、機関士として働き始めて4年目の2007年3月、運行の途中に極度の恐怖感を感じた。 動悸が激しくなり、息が詰まって列車の運行を続けることができず、直ちに応急室に後送された。 その年の5月、キム氏は恐慌障害の診断を受け、公団に労災療養を申請したが拒否された。 公団は「業務との関連性より、個人的な脆弱性によって恐慌性障害を病むことになった」として不承認とした。 裁判所は「元気だったキム氏が恐慌発作症状を示したのは、機関士に転職された以後」として、「高速運行に対する不安感と、正確な時間に出発と停車を繰り返さなければならない緊張感、運行遅延による経過書提出、乗客らの抗議とマスコミ報道、これによる問責性の教育などで、持続的に肉体的疲労と精神的・心理的ストレスを体験したと見られる」と判示した。 裁判所は特に、機関士の相当数が恐慌性障害を訴えている点と、機関士の業務を遂行しない時にキム氏の状態が好転したことを上げて、「機関士の業務で恐慌性障害が誘発されたり、悪化したと見られる」とした。 裁判所は「キム氏の性格や遺伝的・生物学的な要因の中には、恐慌性障害の発病原因が内在していたものと推定することができる」としながらも、「キム氏が機関士に転職された以後に体験した肉体的過労と精神的ストレスが、直接的な発病原因ではないとしても、過労とストレスによって恐慌性障害が誘発されたり、自然的な進行の経過が異常に悪化したと推測判断することができる」と付け加えた。 2007年にカトリック大病院・産業医学課が、ソウル都市鉄道の機関士836人に対する特殊健康検診を実施した結果によると、機関士の5人のうち1人が1つ以上の精神疾患を病んでいることが明らかになった。 恐慌障害を病む機関士の比率は、一般人より7倍も高かった。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2010/07/24三星職業病死亡者のための追悼祭半導体労働者の健康と人権を守る(パノリム)は、ソウル駅で23日に故ファン・ミヌン氏とヨン・チェウク氏を追悼する行事を行った。 パノリム関係者は、今まで三星で職業病で死亡した人は分かっているだけで19人で、この日がファン・ミヌン氏とヨン・チェウク氏の命日なので追悼祭を行うことになったと話した。 この日の追悼祭は100人余りの市民と学生たちが参加して行われた。 追悼祭に先立ち参加者は、三星の職業病の責任認定と、安全で人間的な労働条件の確保を求める署名運動を行った。 また、三星半導体の労働者の現実を知らせるビラを市民に配った。 この日、ホン・ヒドク民主労働党議員は「我が国の一流企業の三星が、数兆ウォンの利益を出す労働者の死を冷遇し、勤労福祉公団はこれを隠している」とし、「今回の国政監査で、公団のこのようなやり方を必ず明らかにする」と話した。 追悼祭に先立ち、パノリムは勤労福祉公団に3人の集団労災申請を行い、記者会見では、労災承認をずっと拒否してきた公団の労災認定を求めた。 ユ・ヨンジョン氏は「三星半導体で働いた娘が再生不良性貧血に罹り、骨髄移植をしなければならないのに骨髄が合う人がおらず、9年目の闘病中」と話し、「それでも勤労福祉公団は労災承認もしない」と話した。 引き続きユ氏は「イ・ゴンヒ会長がこのようになっても見ているだけか」。 「勤労福祉公団がこうなら、『勤労』をとって『三星』をつけて、三星福祉公団に名前変えろ」と糾弾した。民衆の声 キム・ハンス記者
2010/07/26業務上疾病承認率が毎年減少・・・・・・『腹を立てた』労働者たち/業務上疾病判定委導入・認定基準改正の後、不承認率が急増2008年に全面改正された産業災害補償保険法が施行された後、業務上疾病の承認率が続いて下降し、労働者の不満が高まっている。 労災保険法が改正されて導入された、業務上疾病判定委員会も俎上に上がった。 25日、雇用労働部の産業災害統計によると、業務上の事故は2006年の7万9675件から昨年の8万9100件に、9425件増えた。 反面、同期間の業務上疾病は1万235件から8721 件に減った。 業務上疾病の不承認率も2006年の45.7%から、昨年の60.7%に増加した。 特に脳心血管疾患は不承認率が84.4%にもなり、認定基準を改正しなければならないという声が高い。 実際、疾病判定委員会は、労災保険法施行令よりも厳格に規定された労働部の告示に従って業務上疾病の可否を判断する。 告示で短期間の業務負担の増加を判断する基準は、発病前1週間以内の業務量や業務時間が、今までより30%以上増加したかどうかである。 これを適用すれば、常時長時間労働をするタクシーなどの輸送労働者は、一般労働者と比べて業務上疾病の承認率が落ちる。 『業務量・業務時間30%増加』基準のためだ。 反面『定時退社』をしていたが、1週間続けて夜10時まで夜勤をした労働者は、労働部基準に符合して業務上疾病を認められるという珍現象が現れる。 ペ・ヒョンチョル金属労組・労働安全保健室長は「疾病判定委員会が導入されて以後、業務上疾病の認定率が急激に落ち」て、「労災申請より会社の公傷で処理するケースが増えた」と話した。 金属労組と労働安全保健団体で構成された『改悪労災保険法阻止の釜山梁山慶南蔚山地域共同対策委員会』と、民主労総の蔚山・釜山・慶南本部は、今年下半期に『労働者健康権の地域別対策委員会』を設ける予定だ。 これらは釜山・大邱など6地域にある疾病判定委員会と勤労福祉公団支社の前で、労働者の街頭相談を行う計画だ。 ヒョン・ミヒャン蔚山労災追放運動連合・事務局長は「現場では労災保険法が改正された後、労災を承認されにくいという雰囲気が広まっている」。 「特に疾病判定委員会に対する不信が強い」と話した。 一方労働部は、最近労使団体と専門家が参加する業務上疾病認定基準委員会を構成し、脳心血管疾患認定基準の改善法案を議論している。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/07/28【金属労組、石綿など発癌物質追追活動を本格化/職業性癌で死亡疑惑の事例を発掘し、労災申請「昨夜は一睡もできませんでした。 家にしかなかった夫が死んで3年になって、労災申請をしようとするのに、心が乱れました。 しかし、夫のように口惜しい思いで死んでいく被害者がこれ以上ないようにというふうに、考えを変えました」。 光州広域市に居住する主婦チェ・ポギョン(39)氏は28日午前、ソウルの金属労組事務室を訪ねた。 チェ氏は6月、錦湖タイヤ光州工場で働く姪から、労組が職業性癌患者を見付けて労災申請を手伝ってくれるという話を聞いた。 労組幹部が直接光州まで来て、夫の死亡の経緯を調査し、産業医学専門医の所見書まで用意してくれた。 2ヶ月余りの準備の末、チェ氏と労組はこの日午後、ソウルの勤労福祉公団に遺族手当請求書を提出した。 遺族手当は現行の産業災害補償保険法により、業務上の理由で被災者が死亡した場合、その遺族に支給される保険手当だ。 チェ氏の夫イ・某(死亡当時38才)氏は、2006年に肺癌の診断を受けて闘病していたが、翌年8月に死亡した。 闘病する前まで、故人は21年間タクシー会社の整備技士の仕事をした。 主に車体とブレーキを整備・修理した。 故人は会社のタクシー80台を1人で引き受け、車両故障の申告が入ってくれば、週末も昼夜もなく会社へ出かけた。 深刻な業務ストレスに苦しめられた故人は頻繁にタバコを吸ったが、退社後家に帰ってからは家族の健康を心配してタバコを吸わないなど、自ら喫煙量を調節していた。 チェ氏は「体格も良く若い夫が、タバコのために死んだとは考えられない」。 「自動車ブレーキライニングなどに混ざっていた石綿を、長期間多量に吸入したのが肺癌の原因だ」と主張した。 タバコと石綿はいずれも肺をダメにする要因だ。 故人が業務上災害と認められるには、タクシー整備の過程での、石綿曝露の程度と肺癌の関連性が糾明されなければならない。 ユン・カンウ緑色病院労働環境健康研究所・産業医学課長は「国内では2003年以前までブレーキライニングのような自動車部品に石綿が使われ、国内外の研究調査結果によれば、車両整備とブレーキ交換の過程では石綿曝露の量が増加した」。 「故人の胸部コンピュータ断層撮影(CT)の結果、石綿曝露に関係した異常所見が見付かった点などに照らしてみれば、石綿曝露の程度が高かったものと推定される」と話した。 金属労組は今年の初めから、発癌物質追放活動を進めてきた。 作業現場の発癌物質を捜し出して危険性を知らせ、職業性癌と疑われる患者を捜し出して労災補償請求のための書類作成などを助けている。 この日公団に遺族手当申請を出したチェ氏の他にも、40人余りが労組に助けを要請している。 一方、韓国産業安全保健公団の産業災害統計によれば、職業性癌の認定件数は2008年に5件、09年に4件、今年(1分期)は10件に過ぎない。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/08/03民主労総「代行運転技士に労災を認めよ」民主労総が、今年6月に郊外周辺循環道路で車輌に轢かれて死亡した代行運転技士の事件を公開して糾弾し、代行運転技士たちにも産業災害保険を認めてくれるように労働部に要求した。 6月26日午後9時30分頃、代行運転技士の故イ・ドングク氏がソウル郊外周辺循環道路の板橋基点4km地点の道端で、飲酒状態のお客・パク某(41) 氏の車に撥ねられて亡くなる事故が発生した。 民主労総はこの事故を個人の問題ではなく、構造的な問題と見ており、劣悪な特殊雇用職労働者の労働環境を改善するという立場だ。 民主労総の関係者は「代行運転技士・クィックサービス技士・学習誌教師・看病人・貨物車技士など、非正規職中の非正規職である特殊雇用の職種が拡大している」と指摘した。 大邱代行運転技士労働組合のチェ・ヨンファン副委員長は「代行運転技士は、運転一件を処理しても、保険料・通信費・帰りの交通費・会社の使用料などを引くと4~5千ウォンしか残らない。 普通仕事をする時間が午後5時から明け方7時までで、昼夜が逆転したまま仕事をし、突然心臓麻痺を起こす労働者がでるなど、健康上の問題が深刻だ。 また、飲酒した客を相手にするため、日常的に暴力に苦しめられる点でも大変だ」と話した。 民主労総は劣悪な代行運転技士の労働条件を改善するために、労働部に先ず『産業災害認定』から要請する方針。 民主労総サービス連盟の関係者は「代行運転技士が道で撥ねられた場合、何らの法的保護も受けられずに問題だ」とし、「労働部に産業災害の認定を要求する」と話した。民衆の声 ミム・マンジュン記者
2010/08/04産業災害率上位事業場に地方自治体が多数/労働部、労災予防に疎かな事業場の名簿を公開昨年の産業災害率が高かった事業場に、地方自治体が相当数含まれたことが明らかになった。 雇用労働部は3日、産業災害率が高かったり重大事故を発生させた、産業災害予防にいいかげんな事業場39ヶ所の名簿を公開した。 今回公表された事業場には、昨年の規模別に同業種の平均災害率以上の事業場のうち、災害率が上位10%以内の事業場295ヶ所が含まれた。 また、死亡被災者が2人以上発生した事業場のうち、死亡万人率が規模別に同業種の平均以上の事業場41ヶ所も含まれた。 全事業場の中で災害率(労働者100人当りの災害比率)が最も高いところは、地方自治体の釜山市金井区庁だった。 金井区庁はシルバーロード造成事業で24人が災害に遭い、災害率が何と18.46%に達した。 労働者5人のうち1人が災害にあったことになる。 この他にも、林業で災害率が高い事業場の場合は、23ヶ所がすべて地方自治体だった。 和順郡庁は公共山林育成事業で14人の被災者が発生し、災害率13.73%を記録した。 高興郡山林組合(12%)、順天市庁山林所得課(10.16%)、木浦市庁公園課(9.17%)、宝城郡山林組合(8%)等も、公共山林育成事業を施工して多くの災害が発生した。 衛生と類似サービス業でも、災害率上位の事業場70ヶ所のうち2ヶ所を除いたすべてが地方自治体であった。 これら地方自治体で発生した災害の中では、地方自治体所属の環境美化員に発生したり、失業対策事業を施工して発生したものが含まれている。 労働部の関係者は「災害率が高かったり、災害者が多く発生した事業場に対しては、地方官署で事業場を選別して点検・監督を実施する」とした。 一般事業場の場合、第一E&S(株)(13.76%)、トンウォン金属(株)牙山工場(9.52%)と、(株)新羅精密(8.91%)、ハンス実業(8.91%)、万都(株)益山工場(8.25%)等が高い災害率を記録した。 死亡災害が2人以上で発生した事業場には、GS建設(株)の8人、大宇造船海洋(株)の6人、南洋建設(株)の5人、慶南企業(株)の5人、SK建設(株)の3人、太平洋開発(株)の3人などの名前が上がった。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/08/11「労災隠す大企業・・・・・・徹底的に調査しなければ」/労働部、『労災責任転嫁』の現代建設を検察に捜査依頼8月9日、現代建設が労災死亡事故の責任を下請け業者に転嫁した事実が明らかになり、雇用労働部が調査を始めるなど、波紋が拡がっている。 労働部は10日「請負契約書偽造に関与した現代建設の関係者を、偽計による公務執行妨害の疑惑で検察に捜査依頼し、担当勤労監督官を懲戒する計画」とし、「今後モデルハウス工事の場合、工事費の支給内訳など諸般の事項を徹底的に調査し、再発を防ぐ」と明らかにした。 これに対して労働界は「暗黙の慣行が確認されたもので、労災処理に対する全面的な調査が必要だ」と反論した。 現代建設は昨年12月に発注した京畿道水原市のあるアパートのモデルハウス工事の現場で、建設労働者1人が墜落死したが、下請け業者が元請けであるかのように請負契約書を偽造して労災責任を転嫁した。 別名『元・下請けすり替え』と呼ばれるこのような形態は、建設業界では公々然とした慣行だ。 労災死亡事故で処罰されれば、大規模公共工事の入札時に不利益を受けるためだ。 このように大企業が下請け関係の優越的な地位を利用して不合理な慣行を弘めているのには、これを監督しなければならない労働部が黙認するケースが少なくない。 今回の事件も労働部水原支庁が、契約書の偽造が分かったが刑事告訴などの措置を取らず、『大企業座視』疑惑が指摘されている。 パク・ジョングク建設労組・労働安全保健局長は「今回の事件は公然の秘密が水面上に現れただけで、現代建設だけの問題ではない」とし、「これを契機に零細な下請け企業等を対象に、類似の事例があるのか、全面的な調査が必要だ」と話した。 現代建設は5月に国内建設会社の中で最初に、企業の社会的責任国際協約の国連グローバルコンパクトに加入した後、労働規則遵守などの社会的責任を全うすると明らかにした。 しかし今回の事件で現代建設の言う社会的責任が、空念仏であったと確認された。 特に現代建設は、2008年に建設労組タワークレーン分科が週44時間制を施行するのに関して「建設労働者が早期退勤をすれば、民・刑事上の措置を取らせる」という内容の指針を出したこともある。 あるタワークレーン技士は「現代建設は海外受注のために社会的責任を広報するだけで、国内では労組弾圧と労災隠蔽を一貫して行っている」とし、「組合員を雇用しない現場では、安全施設などをいい加減にし、労災事故が頻繁に起こり、それは必ず隠蔽につながっている」と主張した。 大企業が下請け業者と労働者に犠牲を転嫁する慣行と、これを黙認する構造が変わらない限り、労災後進国という汚名は続くしかないということだ。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/08/16鉄道公社、600の駅舎の石綿実態調査まとめる/鉄道労組「職員が働く5千余の鉄道施設も調査せよ」ソウルと首都圏の国有鉄道の駅舎数十ヶ所余りで、発癌性物質の石綿が検出されたことが確認された。 鉄道労組は「600の鉄道駅舎だけでなく、鉄道労働者が利用する5千余りに達する鉄道施設に対する石綿実態調査も実施しなければならない」と要求した。 15日、鉄道労使によると韓国鉄道公社(コレイル)が昨年12月、専門機関に依頼して首都圏広域電鉄(国鉄)の117の駅舎を対象に、環境有害物質実態調査を実施した結果、59%に当たる69駅で石綿が検出された。 特に古くなった1号線の95の駅では、半分を越える49駅で石綿が出てきた。 富平駅では80ヶ所を越える地点で石綿が検出された。 石綿が検出された場所は乗り場の天井とキップ売場の前、便所、休憩室などと様々だった。 石綿は繊維質の鉱物として、昔は建築材料や防火材・絶縁材などによく使われた。 石綿の粉塵を呼吸して吸い込むと、長い潜伏期を経て肺癌などを誘発することが明らかになり、世界保健機構(WHO)が石綿を1級発癌物質と指定した。 現在40ヶ国余りで使用を禁止している。 我が国は石綿の有害性が知られ始めた97年から順次使用を制限し始め、昨年に石綿資材の使用を全面禁止した。 公社は昨年、石綿管理対策に17億ウォンの予算を確保し、日産・果川線の15駅舎と盆唐線の15駅舎で石綿解体作業を始めている。 また、京釜線を中心にした594駅舎に対する石綿実態調査も、今年中に終える計画を立てている。 一方、鉄道労組は「駅舎だけでなく、鉄道の労働者が仕事をしたり休憩する5千ヶ所余りの鉄道施設にも石綿含有資材が使われている」として「公社はこれらに対する調査計画を立てていないのが実情」と批判した。 労組は今回石綿が検出された駅舎に対する対策作りと共に、職員の勤務場所の石綿管理対策を公社側に要求した。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2010/08/17「石綿不感症が市民の生命を脅かす」/韓国労総・鉄道労組など共同声明/「首都圏電車区から石綿検出、分かっても隠蔽」と批判労働市民団体が16日 「韓国鉄道公社(コレイル)は首都圏の電車区駅舎117ヶ所のうち、59% (69ヶ所)で石綿が検出された事実を把握したが、公開もしなかった」と批判を始めた。 公社が発表した石綿実態調査によると、数百万人の鉄道を利用する市民が1級発癌物質である石綿に曝露し、公社はこれに手を拱いた。 韓国労総・鉄道労組・韓国石綿追放ネットワーク・環境保健市民センターは、「今回石綿問題が確認された駅舎は、首都圏の広域電車網のうち地下駅を除いた117の地上駅舎で、コレイルが管理・運営を行ってきた」。 「報告書によれば1105ヶ所 (21%)で白石綿が2~15%の濃度で検出された」と明らかにした。 これらは「2千万人以上の首都圏の市民が使う広域電車網の半分を越える駅舎で石綿が検出されたのに、これを公開せず、迅速な安全措置も取ろうとしないコレイルの安全不感症は、非難受けて当然だ」とし、「調査結果を直ちに公開し、各該当駅舎に注意警告を出すように」要求した。 更に「乗り場と待合室など、市民が直接使う空間と、駅事務所と事務室など職員が使う空間に、緊急の石綿飛散防止措置が必要だ」とし、「また、精密な補完調査を実施し、駅舎ごとに石綿地図を作成・公開し、市民の生命を脅かす首都圏の電車区の石綿問題の解決を急がなければならない」とした。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2010/08/23経歴30年の印刷工、白血病で業務上災害認定/密閉された室内作業場で有害物質使用30年余り印刷工として働き、白血病に罹った労働者が業務上災害として承認された。 22日、労務法人・労災によると、17才の時から某大学の出版文化院で印刷工として仕事をしてきたユ・某(45)氏は、昨年11月に高熱と咳、体重減少など新型インフルエンザと疑われる症状でタミフルの処方を受けた。 しかし症状が緩和されず、ある大学病院で骨髄検査を受けた結果、急性リンパ球性白血病と判定された。 これに対しユ氏は勤労福祉公団に療養申請を行い、公団は最近ユ氏の白血病を業務上災害と認定した。 普段、飲酒と喫煙をしなかったユ氏は、30年余りを印刷工として仕事をしながら、密閉された室内作業場で印刷用インクなどを使った。 また、印刷機洗浄剤の軽油とベンゼン・ソルベントなどを継続的に使い、出版物を製本する時は接着剤を使った。 ユ氏はこのような有害物質を使ったことを証明して、業務上疾病と認められた。 ムン・ウン労務法人・労災の代表労務士は「有害物質を取り扱う事業場で作業する労働者の場合、いつも自身が扱う有害物質が何かが分かりにくいから、労災承認のためには関連専門家たちの助けが必要だ」として「特にベンゼンや放射線などに曝露する印刷工・石油化学労働者・放射線技士などの場合、白血病のような病気が発生したとすれば、業務上疾病を疑ってみる必要がある」と話した。 一方、労務法人・労災は韓国白血病患友会と共同で、来月30日まで職業病・労災保険無料相談を実施する。 白血病・肺癌・慢性腎不全などの疾患に対して、職業病専門の労務士らが無料相談を実施する予定だ。 アン・キジョン韓国白血病患友会代表は「白血病患者の場合、毎年4千万~8千万ウォンの治療費が必要とされ、患者・家族らの経済的負担が非常に大きい」として「患者の職業歴をよく調べれて、さらに多くの患者が労災保険の恩恵が受けられると良いのに」と話した。毎日労働ニュース チョ_ヒョンミ記者
2010/09/07「労働部の軽い処罰で、建設現場の大型事故が増える」 「元請け建設会社の責任者、拘束捜査せよ」/民主労総、建設労組釜山蔚山慶南域本部釜山の建設現場で労災事故が続発しているなかで、労働部の職務遺棄が事故を招いたという指摘がされた。 民主労総釜山地域本部と建設労組釜山蔚山慶南地域本部は6日、釜山地方雇用労働庁前で記者会見を行い、労働部の根本的な対策が必要だと主張した。 釜山では4月のファミョン・ロッテ現場の崩壊埋没死亡事故(1人死亡・6人重軽傷)を始め、7月に海雲台現代アイパークで3人が墜落死、8月にキチャン静観商店街の現場で4人が墜落死するなど、続けて重大災害が発生した。 釜山本部は、これらの事故は元請けの安全管理義務の不履行と管理監督の不誠実がもたらした『人災』という立場だ。 本部は「労働庁は監督の人員不足を理由に挙げているが、事業主への温情行政が事故を産んでいる」とし、「産業安全勤労監督執務規定には、2人以上の死亡事故発生時には拘束令状を請求しなければならないという規定があるのに、これを執行していない」と主張した。 釜山本部によれば、海雲台現代アイパークの場合、元請け・現代産業開発の工期短縮の圧力と、下請け・江南建設の作業強行によって、無資格の労働者が無理に業務に付かされた結果死亡したという事実を労働部が確認したのに、元請け3人、下請け所長の4人を不拘束起訴した。 本部は「検察は不拘束起訴の理由として、遺族との補償合意と、遺族たちの嘆願書提出を強調した」。 「建設会社が安全を無視して労働者を死なせても、お金で合意して遺族から嘆願書を受け取りさえすれば良いという論理」と批判した。 労働部と検察の軽い処罰が続く限り、労働部の各種対策は何の意味もないということだ。 このため本部は、△元請け建設会社の安全対策責任者の拘束捜査の実施、△重大災害発生現場と主要現場に対する労政の特別安全点検の実施、△名誉産業安全監督官の増員と権限の拡大などを要求した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/09/10溶鉱炉事故の使用者側「個人の過失70%」主張に遺族憤慨溶鉱炉に落ちて亡くなった青年労働者・キム某(29)氏の遺骨の一部が、10日午前に収拾されたが葬儀は行われていない。 補償問題に関してファニョン鉄鋼が遺族に、キム氏個人の過失70%を主張したためだ。 遺族によればファニョン鉄鋼は『あそこになぜ上がったのか』と主張し、個人の過失が70%としている。 遺族は「溶鉱炉の上には手摺りなど、安全施設は一つもなかった。 誰かが上がらなければならなかった」。 「これはどの誰に起こってもおかしくない事故であった」と鬱憤をぶちまけた。 遺族はまた「事件の初期から安全問題を指摘した。 事故直後、会社は労働庁から半月の操業停止になった」として、「補償も補償だが、会社はこうしたことが再び起こらないような解決方法を探すべきなのに、適当に誤魔化そうとするようだ」と指摘した。 現場を見て回った遺族たちは口を揃えて、「安全問題など、作業場の環境が劣悪だった」と批判した。 一方遺族に個人の過失70%を主張したことについて会社関係者は、「会社が無条件で賠償することはできず、企業としての基準があるではないか。 協議は進んでいる」とし、「産業災害補償金による労災補償金、葬儀費、慰労金などが支給されるだろう」と話した。 遺族が提起した安全管理の不十分など作業場の環境問題に関して、会社関係者は「遺族たちは当然に言う言葉だと思う。 (遺族たちが)会社の過失だけを言い立てるのは良くない考えだ。 労働組合に加入している労働者たちが働いているが、事故が起きるような作業環境なら、労働組合が黙っていない」と答えた。民衆の声 ジャンミョング記者
2010/09/16市民社会、企業殺人法制定要求の『洪水』/青年労働者の溶鉱炉墜落死亡が契機 「事業主の処罰を強化せよ」青年労働者が溶鉱炉に墜落して亡くなった事件を契機に、労災死亡に対する事業主の処罰を強化しなければならないという世論が拡がっている。 労働界は2002年からいわゆる『企業殺人法』の制定を要求している。 保健医療団体連合と労働健康連帯、民主労総など労働・市民団体は、15日午前ソウルの清渓広場で記者会見を行い、「政府は労災死亡に対して根本的な対策を作れ」と要求した。 これらは「一日に6人、1年に2100人もの人が死んでも、処罰される企業主はいない」。 「他の国で施行されている企業殺人法と懲罰的損害賠償制度を導入するだけでも、力のない労働者のくやしい死が大幅に減るだろう」と主張した。 労働界は労災死亡を減らすための対案として、2002年から労災死亡事業主に対する刑事処罰を強化する内容の企業殺人法の制定を要求している。 毎年この法の制定を求めて、労災死亡を最も多く発生させた企業を選定して『殺人企業選定式』も行っている。 イギリスは2008年に企業殺人法を導入した。 我が国は労災死亡事業主に対する処罰があまりにも軽い。 現行の産業安全保健法によれば、事業主が事業場の危険予防に必要な安全措置を取らず労働者を死に至らせた場合、7年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金に処すことになっている。 しかし事業主が実際に刑事処罰を受けるケースはきわめて珍しい。 40人の死亡者が発生した利川冷凍倉庫火災の惨事で、元請け企業家のコリア冷蔵の代表が業務上過失致死の疑惑などで起訴され、罰金2千万ウォンの確定判決を受けたのが代表的だ。 起訴されても、事業主より中間の安全管理者や現場所長が処罰を受けるケースが多い。 パク・ウォンソク参与連帯共同事務処長は「労災事故が発生した時、業務上の過失として使用者の責任を問おうとすれば、被害者が困難な立証責任を負わなければならない」。 「使用者に刑事的責任を問えるような制度を導入しなければならない」と話した。 イム・サンヒョク労働環境健康研究所所長は事故再発防止対策として、△企業殺人法制定による労災死亡企業主の処罰、△鉄鋼・製鋼業者の安全特点検、△労働部の重大災害公表などを提案した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/09/2420代の女性『職業性感染疾患』に最も脆弱/産業安全保健研究院「結核感染が多く」20代の女性が職業性感染疾患に最も弱いことが分かった。 職業性感染疾患は産業災害の一種で、業務遂行中にバクテリア・ウイルス・かびなどの生物学的危険要因に曝露して発症する疾患をいう。 23日、産業安全保健研究院によると、研究院が99年から2007年の間に労災として承認された感染疾患856件を分析した結果、感染疾患者の60%(513件)が女性だった。 そのうち20代が34.5%(294件)で、職業性感染疾患に最も多く曝露したと分かった。 調査結果によれば全感染疾患事例の33.7%が、入社日から1年内に発生した。 大部分が雇用から3ヶ月以内(21.6%・182件)に発生し、6ヶ月から1年以内が12.3%(105件)でこれに続いた。 最も多い感染源は結核(35.8%・283件)と発疹チフス(35.4%・280件)であった。 業種別には、公共行政保健と教育サービス業が全体の61.1%(520件)で、感染疾患が最も多かった。 韓国標準職種分類では、専門職(347件・39.2%)と単純労務職(264件・31.2%)で感染疾患が多数発生した。毎日労働ニュース キム_ウンソン記者
2010/09/27【現代建設、建設会社の中で死亡災害発生率1位/死亡災害上位業者を大型建設会社が占める今年、建設会社の中で現代建設が死亡災害を最も多く発生させたことが分かった。 26日、雇用労働部が国会・国土海洋委員会のキム・ジェユン民主党議員に提出した『事故性重大災害発生現況』によると、現代建設は今年8月末までに死亡災害9件・死者数9人を記録し、『死亡災害1位建設会社』とされた。 大宇建設が死亡災害7件・死者数7人で2位となった。 SK建設と現代産業開発も各々5件・3件の死亡災害を起こし、死亡者が発生した。 昨年と同じように、国内の大型建設会社が死亡災害上位業者リストを占めている。 特に現代建設、大林産業、GS建設、三星物産(建設部門)は、昨年に続き今年も『死亡災害10大建設会社』に名を挙げた。 これによって、政府次元でもこれらに対する管理・監督を強化しなければならないという主張が提起されている。 キム・ジェユン議員は「大型建設会社の安全不感症が改善されず、我が国は労災王国の汚名を拭えていない」とし、「重大災害発生を予防する政府の管理・監督権を強化し、同時にきつく処罰しなければならない」と主張した。 イ・ハンナラ党議員も、労働部の『2007~2010年10大建設会社死亡発生現況資料』を分析した結果、「10大建設会社のうち、現代建設、大宇建設など、建設会社の安全管理が非常にお粗末だと明らかになった」と批判した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/09/27【今年の業務上疾病不承認率、最高値を記録】産後養生院で皮膚管理士として働くキム・某(51)氏は、昨年7月、仕事をしている途中に脳出血で倒れた。 いつも午前8時に出勤して午後6時まで働いていたキム氏は、発病前日の日曜日も午前9時30分に出勤し、在庫の把握と整理業務を行った。 キム氏は翌日午前10時から産婦の皮膚管理をしている時に頭痛と吐き気を感じ、119救急車で病院に護送された。 キム氏は勤務途中に脳出血で倒れたが、勤労福祉公団は業務との相当因果関係が認められないとして、療養不承認処分を出した。 業務上疾病に対する不承認率が年々高まっている。 26日に国会の環境労働・女性家族委員会のイ・ジョンソン・ハンナラ党議員が、勤労福祉公団から提出させた『2008年~2010年5月の業務上疾病判定委員会の疾病判定現況』によると、業務上疾病に対する産業災害不承認率が、2008年の55.3%、昨年の60.7%から、今年は64.5%に高まったことが分かった。 2008年に業務上疾病判定委制度が導入された以後、業務上疾病の不承認率の最高値を更新した。 脳心血管疾患の場合、不承認率が2008年の78.3%から昨年の84.4%、今年は84.5%で、持続的に上昇している。 筋骨格系疾患の不承認率も、2008年の39%から53.1%に高くなった。 このように業務上疾病不承認率が高まる原因としては、2008年に産業災害補償保険法が改正されて厳格になった業務上疾病認定基準と、疾病判定委制度の導入が指摘されている。 労災保険法改正前は、キム氏のケースのように業務遂行中に発生した脳出血はすべて業務上疾病と認定されたが、法改正以後は疾病と業務との相当因果関係を厳格に求めている。 このため、労働界は業務上疾病認定基準の改正を要求している。 シン・ヨンチョル公団理事長も最近「認定基準改善を検討している」。 「疾病判定委の事件当りの審議時間を延ばしたり、会議毎の審議件数を減らすなど、改善法案を多角的に検討している」と明らかにした。 イ・ジョンソン議員は「産業現場の特殊性を考慮せず、承認を受けられる勤労者も不承認として処理されている」とし、「疾病判定委で審査をする時、口述審理を強化し、現場調査を実施できるように制度を改善しなければならない」と話した。 また韓国タイヤ大田工場で、25日にイ・某(28)氏が急性心臓疾患で亡くなったことが分かり、業務上疾病に対する論議が再び持ち上がりそうだ。 今年5月に韓国タイヤの協力業者に入社して、大田工場のTBR(バス・トラック用タイヤ)修理工場で大型タイヤの表面を整える仕事をしていた李氏は、この日の午前、家で亡くなった状態で発見されたと伝えられた。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/09/30三星電子職業病、国政監査の俎上に28日、半導体労働者の健康と人権を守る『パノリム』によれば、今月までに集計された三星電子の職業病被害者は90人余に達する。 このうち30人余りが死亡したことが分かっている。 職業病被害が初めて知らされた三星電子半導体を始めとして、三星LCD、三星電気などで血液癌・脳腫瘍・稀少癌など、各種被害事例が絶えることなく続く。 参加連帯は5月、匿名の提供者からソウル大の『三星電子(株)器興事業場曝露評価部門諮問報告書』という情報を提供された。 報告書には、三星電子器興工場では化学物質に対する管理がキチンとされず、実際危険なレベルのガス露出もあったという事実が記されていた。 この間の三星電子側の主張に真っ向から反論する内容だ。 これによって参加連帯を中心にした市民団体は、今年の国政監査で三星電子の職業病問題を再び議題化することにした。 この日の報告書公開も同じ流れでなされたものだ。 市民団体の要求は、ソウル大の諮問報告書でも化学物質曝露の管理に関して色々な問題点が確認されており、職業病被害者の産業災害を認めなければならないということだ。 また、三星電子が闘病中の労働者と遺族に相応の補償をし、作業環境改善のために努力することを求めている。 政府と国会がしなければならない課題も多い。 報告書にも明らかなように、三星電子が使っている化学物質の中の一部は、どのような物質なのかすら確認にされていない。 企業秘密という理由だ。 そのため、政府と国会によって有害物質に関する情報公開を義務化しなければならないという主張は、説得力を持っている。 この日公開された報告書は、ソウル大が作成した報告書の一部に過ぎない。 残りの公開されていない報告書と、韓国産業安全保健公団の半導体関連作業環境・有害要因関連研究結果、三星電子労災申請被害者に対する疫学調査結果などに関しても、公開要求が続いている。 パク・ウォンソク参加連帯共同事務所長は「職業性癌や珍しい疾患の場合、被害労働者が数年前の作業環境から、明白な因果関係の証拠を見付けることは不可能だ」として、「政府と国会は産業災害補償保険法を改正しなければならない」と話した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/10/01上半期有機溶剤中毒の業務上災害承認率 『0%』/2008年、疾病判定委導入後に急落イ・ミギョン民主党議員は30日、勤労福祉公団が提出した資料を分析した結果、2008年に業務上疾病判定委員会が導入された後、有機溶剤中毒による業務上災害の承認率が70%内外から、今年は0%に落ちたと話した。 労災申請者の中でたった1人も業務との関連性を認められなかったのだ。 有機溶剤中毒に対する産業災害承認率は、2007年の655%(※原文ママ)から2008年の75%に増えたが、2009年には20%に急落した。 化学物質で被害にあった労働者の労災承認率も、2007年の78.5%から今年6月現在の27.3%に急落した。 業務上疾病申請の大部分を占める筋骨格系疾患の場合、労災承認率が2007年の56.9%から今年は33.4%に急落し、脳・心血管系疾患も43.7%から20.9%に下落した。 イ・ミギョン議員は「疾病判定委の閉鎖的で不十分な運営が保守的な判定に導いている」と指摘した。 その根拠としてイ議員は、△疾病判定委員の名簿と会議録の非公開、△審議疾病に対する非専門委員の出席、△傷病別・懸案別審議制度の不在、△手抜き審議、△現場調査のない報告書調査などを挙げた。 イ議員は「疾病判定委の保守でケチな労災承認は、現場労働者にとって労災申請を困難にし、結局労働者の健康権を深刻に侵害する結果に繋がる」と批判した。毎日労働ニュース ハン・ケヒ記者
2010/10/05被害者は最小で96人、32人は死亡・・・三星半導体問題の国政監査/労災承認拒否の勤労福祉公団が俎上に『半導体労働者の健康と人権を守る』(パノリム)は5日午前、雇用労働部の国政監査が行われる果川政府総合庁舎前で、三星の労災被害者の情報提供状況を発表し、政府機関に半導体の職業病問題に対する根本的な対策を要求した。 この席にはパノリムを始めとして、民主労働党のホン・ヒドク議員、民主労総・忠南本部、進歩新党・京畿支部と、三星半導体工場の被害労働者の遺族と家族などが参加した。 記者会見でパノリムは「2010年10月現在までに把握した三星労災被害の情報提供は96人に達し、この内死亡者は32人もなる。 まだ分かっていない数字を含めば、はるかに大きい規模になるだろう」と話した。 三星半導体のリンパ造血系癌の被害状況は42人で、この内13人がすでに死亡し、三星電子の脳腫瘍被害情報提供だけで9人に達している。 続いてパノリムは「半導体産業が清浄産業というのはウソで、どんな産業より職業病比率が高いという事実は、半導体産業が以前に盛んに行われた先進国では公然の事実」とし、「我が国は三星半導体がメモリー半導体市場で1~2位を占めると自慢するだけで、半導体産業の高い職業病比率に対する実態調査さえキチンとしていない」と指摘した。 パノリムは三星半導体の白血病労働者の労災申請を不承認とした勤労福祉公団に対しても、「数年のでたらめな疫学調査で職業病の原因と曝露の証拠が見付けられなかったとし、多くの被害者の職業病の主張を一蹴し、労災申請に対して不承認を乱発してきた」と話した。 現在までに三星電子の白血病被害者など16人が勤労福祉公団に労災を申請したが、審議が行われた9人全員が不承認処分を受けた状態だ。 これは以前に勤労福祉公団が、2007年に実施された産業安全保健研究院の疫学調査を根拠に、白血病と業務との関連性がないという結論を出したためだ。 これに対してパノリムは「でたらめな調査に対する責任を政府と三星が取らず、かつて劣悪な環境で働いて苦痛受けた三星半導体の職業病被害者に、労災不承認という形で押し付けてきたもの」として、「特に労働部は企業の営業機密保護を口実 に、半導体工場の化学物質使用実態を徹底して非公開とするなど、三星のご機嫌伺いに汲々としてきた」と非難した。 特にパノリムは「勤労福祉公団の業務上疾病判定委員会は、『不承認委員会』と呼ばれる程不承認を乱発してきた」として、「このような勤労福祉公団の態度は、迅速公正な補償を通じて労働者保護に尽くすことを目的とする産業災害補償保険法の趣旨に背くだけでなく、同じ法律を解釈する時には裁判所よりも悪い態度を示し、企業側寄りの指向を如実に見せる」と指摘した。 この日行われる雇用労働部の国政監査に参考人として出席する予定の、三星半導体元労働者の故ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏は、「ユミは生前に3ラインで放射線を使ったと話していた。 ユミだけでなく同じラインで働いたイ・スギョン氏も白血病で死亡した。 これが労災でなくて何が労災か」。 続いてファン氏は「2007年に初めて労災申請のために勤労福祉公団を訪問した時、関係者が三星が提出した書類を見て、ユミがステッカーを付ける仕事をしており、3ラインでは3ヶ月働いただけ」と話したと言い、「三星は市民団体に会わず、おとなしくしていれば10億をくれると懐柔した」と明らかにした。 ファン氏はまた「三星は真相究明をしなければならない」。 「このようなことは労働者が安全で病気にならないようにする労働組合がないためだ。 三星に民主労働組合ができなければならない」と主張した。 三星半導体温陽工場に勤めて『重症再生不良性貧血』に罹り、9年目の闘病中のユ・ミョンファ氏の父親ユ・ヨンジョン氏は「(ミョンファは)大きな手術をしなければならない状況で、日常の挙動さえ難しい」。 「勤労福祉公団が昨年1年で1兆2千億という黒字を記録したが、話にもならない。 労災申請をすべて不承認にされて、本当にくやしい」と鬱憤をぶちまけた。 パノリムは「被害規模が増えても、労働部は数年間対策も作らず後手をふむだけで、三星は被害者を巨額のお金で買収して労災申請を放棄させている」とし、「国政監査で三星の責任と政府機関の無責任な対応によって、半導体の職業病被害労働者に苦痛が転嫁されている現実が指摘され、責任ある対策が作られる契機にならなければならない」と強調した。 パノリムと市民社会団体は、▲労働者の生命と健康に対する三星電子の責任、▲勤労福祉公団の業務上疾病判定委員会の疾病認定基準の緩和と三星職業病被害労働者らの労災認定、▲疫学調査に対する産業安全保健公団の責任と関連資料の公開、▲先端電子産業労働者の生命と健康の脅威に対する労働部・国会の根本対策作りと、関連法制度の整備などを要求した。 一方、国会・環境労働委員会の民主労働党・ホン・ヒドク議員と民主党・イ・ミギョン議員は、この日行われる雇用労働部の国政監査で、三星半導体の職業病問題の深刻性と労災不承認などに関して、労働部と三星に対して責任を問う予定だ。民衆の声 ク・ドヒ記者
2010/10/05特殊雇用労働者 『640キロの大長征』/労働者性認定・労災保険全面適用を要求民主労総が特殊雇用職の労働者性の認定と労災保険の適用拡大を求めて27日間、640キロを歩く大長征を始めた。 民主労総は4日午前、釜山市庁広場で『特殊雇用労働者全国徒歩行進発隊式』を行い、「特殊雇用労働者の労働三権保障と労災保険の全面適用を要求して、釜山からソウルまで歩く大長征を始める」と話した。 この日から一日平均23.7キロずつを27日かけて、640キロ歩く計画を立てた。 釜山からソウルまで主要都市を回りながら、要求事項を国民に知らせていく。 徒歩行進には民主労総の各地域本部の組合員と生コン・ダンプ技士・学習誌教師・保険設計士など、特殊雇用職として働く労働者が参加する。 徒歩行進開始日のこの日は釜山本部の組合員と特殊雇用労働者40人余りが参加し、慶南の梁山まで22.6キロを歩いた。 徒歩行進の中間地点の大田に到着する16日には、大田駅前で『労働基本権争奪と特殊雇用労働者の力を集める大会-われわれは労動者だ』を行う予定。 ソウルに到着する30日には、ソウル駅前で全国非正規職労働者大会を開催する。 民主労総は延べ人数で1千人を越える組合員と特殊雇用職が、27日間の徒歩行進と各種集会に参加すると予想した。 ソク・コノ民主労総・未組織非正規局長は「特殊雇用職も同じように事業主から業務指示を受けて仕事をする労働者だが、政府はこれらを別に区分して労働三権と4大保険を保障しない」とし、「都市と都市を回りながら地域の組合員と市民に会って、特殊雇用職の実態を知らせ、国会で関連法の改正がなされるように努力する」と話した。 [特殊雇用職] 労働契約でなく、委任・請負契約により労働を提供する個人事業者を意味する。 表面は契約関係だが、実際には使用者(契約者)の指揮・監督の下で従属的に労働を提供する者が多い。 勤労基準法上の勤労者かどうかが論議になっている。 現在の国会には特殊雇用職を勤労者と認定する勤労基準法改正案が、ホン・ヒドク民主労働党議員の代表発議で提出されている。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2010/10/06自主管理事業場での労災事故がより多い5日、国会環境労働委員会のカン・ソンチョン・ハンナラ党議員が、雇用部に提出させて公開した『危険要因自己管理5モデル事業地域の労災現況』によると、モデル事業に参加した事業場がそうでない事業場に比べて、産業災害者が多く発生していることが分かった。 資料によれば今年8月末基準で、南東公団など5モデル事業地域で発生した災害者は1208人であったが、この内670人(55.5%)がモデル事業参加事業場の労働者だった。 大田地方雇用労働庁管轄の大徳特区・大全産業団地で発生した被災者は55人であったが、80%(44人)がモデル事業参加企業で発生した。 光州地方雇用労働庁管轄の河南公団では全被災者146人中113人(77%)、釜山地方雇用労働庁管轄のサビ山産業団地では全被災者194人中141人(73%)が、モデル事業参加事業場の所属だった。 サビ山産業団地の被災者は前年に比べて減少したが、モデル事業の被災者は却って増加した。 モデル事業参加事業場より、そうではない事業場で被災者が多く発生したのは、中部地方雇用労働庁だけだった。 こういう状況でも、労働部は8月に終了した検察・警察合同の点検対象から、モデル事業参加企業4670ヶ所を除いたと発表された。 カン議員は「政府が労災予防の条件が劣悪なモデル事業参加企業については基本的な事項だけ点検し、労災予防が比較的よくできている未参加企業に対する点検を強化した」として、「先進国で普遍化しているこの制度が我が国に適合してから、再び検討しなければならない」と指摘した。 危険要因自己管理モデル事業は、事業主が事業場の危険要因を自主的に見付けて改善する自己管理方式だ。 労働部は産業安全保健政策を規制から自主に転換するとして、今年4月から全国5地域の産業団地入居事業場を対象に、モデル事業を実施している。 来年からは5モデル事業地域内のすべての事業場と、その他の地域にモデル事業を拡大していく予定で、モデル事業期間は2012年まで。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/10/06『労働者の労災立証責任緩和』法案を推進/労働部の国政監査で『三星職業病』への叱責相次いで業務上災害に対する労働者の立証責任を緩和する法案が推進されるものと見られる。 5日、果川政府庁舎で行われた国会の環境労働委員会の雇用労働部への国政監査で、チュ・ホヨン・ハンナラ党議員は、三星半導体白血病など三星の職業病に関した労災療養申請が相次いで不承認と判定されたことに関して、次のように話した。 「市民団体の主張によれば、一つの事業場だけで13人が死亡したが、この原因を労災療養を申請した原告側に立証しろというのはとても無責任だ」。 「三星や韓国タイヤのように顕著な死亡者が発生すれば、使用者も立証責任を負うようにしなければならない」。 チュ議員はパク・ジェワン労働部長官に「関連立法に関心を持っているのか、どう考えているのか」と尋ねた。 同党のソン・ポムギュ議員も「労働部は労災予防のキャンペーンばかりせず、勤労者に転嫁された業務上災害の立証責任を分担させなければならない」と強調した。 ソン議員は「裁判所も勤労者の負担を緩和させる方向で判決を出しているのに、労働部は裁判所よりも中途半端」と批判した。 現行の産業災害補償保険施行令によれば、脳室質内出血や脳梗塞など、一部を除いた病気の場合、業務と病気の因果関係を明らかにする立証責任が労働者にある。 しかし昨年ソウル高裁(2009ヌ88409)は「専門家でない勤労者や遺族たちが、特殊な因果関係を科学的・技術的に完ぺきに立証するのは極めて難しい」として、「国と事業主の責任を強化するのが労災保険制度の目的と趣旨に合う」と判示している。 この日の国政監査で、国会議員は与・野党を問わず三星半導体と三星電気など三星の職業病発生論議に関して、一件も勤労福祉公団で労災が認められていないことについて、労働部を強く叱責した。 イ・ミギョン、ホン・ヨンピョ民主党議員は、産業安全保健公団が行った三星半導体製造工程の、勤労者に対する疫学調査の結果の公開などを要求した。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2010/10/18福祉公団、三星電子と白血病訴訟に共同対応?/公団、訴訟提起されるや補助参加人に参加要請三星電子の白血病行政訴訟に三星電子が雇った弁護士が、勤労福祉公団の補助参加人として参加・介入していることが明らかになった。 これは「労災不承認の取り消し」を求めて三星電子の白血病被害者が、公団を相手に1月に行政訴訟を起こした直後に、公団が要請したものであることが確認された。 国会環境労働委員会のイ・ミギョン民主党議員は、15日に国会で行われた公団に対する国政監査で、1月22日に公団が公団の京仁地域本部長に送った公文書を公開した。 『訴訟指揮要請に対する回答』という題のこの公文書は、公団が三星半導体の労災訴訟にどのように臨むのかについて、該当地域本部に降ろした指針だ。 公団は公文書で「迅速に該当裁判所に、三星電子を被告知人として訴訟告知申込書を提出し、三星電子が補助参加人として同訴訟に積極的に参加できるように措置することを望む」と指示した。 続いて「訴訟の結果によっては社会的波紋が大きいと判断される事件であることを勘案し、本部との緊密な協力によって訴訟遂行に万全を期すように」とも頼んでいる。 イ議員は「1月11日に行政訴訟を提起するや、(公団と三星電子が)訴訟にどのように対応するのか相談したもよう」とし、「指針が降りた後、三星電子は国内有名法務法人に訴訟代理を任せ、3月4日に弁護士6人を選任して行政訴訟に補助参加を申請した」と話した。 「被害者は公団を相手に行政訴訟を申請したが、公団が三星側の弁護士を前面に出したせいで(被害者が)三星電子と民事訴訟をしている状態」だと付け加えた。 これに対してシン公団理事長は「一般行政訴訟でも直接的な利害関係があり、公団が単独で訴訟しにくい場合には、利害関係者である事業主などを参加させる」と説明した。 しかし、「大財閥が公団と手を握って訴訟を進めれば、どうして勤労者たちが補償を受けられるか」という議員たちの質問が続くとすぐに、シン理事長は「(公文書の)表現は適切でないと考える」と言葉を濁した。毎日労働ニュース ハン・ケヒ記者
2010/10/29「事故でケガする瞬間に奈落に落ちる」 /労災補償を受けられない特殊雇用労働者「バイクに乗って仕事をして見ると、同僚がケガして死んだという話を聞くのが日常です。 労災にもならず、民間の保険も危険だと言って入れてくれません。 私たちはどうすればばいいのですか?」 クィックサービスの仕事をするキム・チャンヒョン (46)氏は「事故が起きた瞬間に奈落に落ちてしまう」。 「労災保険適用は切実だ」と話した。 キム氏と同じ労災保険未適用の特殊雇用労働者は、しばしばケガをしたり病気に罹るが、責任はすべて自分が負わなければならない。 『特殊雇用労働者の労災保険全面適用のための準備会議』の実態調査によると、41.3%が勤務期間中に事故に遭ったが、これらのほとんどが治療費を全額自己負担した。 会社が全額を負担したケースはただの一件もなかった。 業種別事故率を見ると、クィックサービス技士が95.7%で、業務中に事故に最も多く遭っていた。 次はダンプ掘削機の運転者が51%、代行運転技士30.4%、看病人が27.5%で、それに続いた。 3業種はすべて半分以上が民間保険に加入していたが、クィックサービスは民間保険加入率が6.4%に止まった。 事故の危険が最も高いのに、保険加入を拒否されているのが実情だ。 キム氏は「6.4%という数字も、13年前に郵便配達員のために、郵便局で一般バイク運転者まで保険に加入させたから」と言い、 「この頃はクィックサービス技士を加入させる保険会社は一社もない」と話した。 建設労働者の状況も似ている。 イ・ヨンチョル建設労組・事務局長は「特に、未舗装道路で作業をしていた機械が転覆して死亡するのが頻繁だ」とし、「最近は労働者の過失として処理されている」と、腹を立てた。 ユン・ネリム全国非正規労組連帯会議教育チーム長は、「労災保険法の適用対象になる『勤労者』の基準を直ちに拡大するのが難しいのなら、外国のように労働者性の認定と関係なく、特殊雇用労働者にも労災保険を全面的に適用しなければならない」と話した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/11/04「生きていくことがストレスです」 三星が捨てたもう一つの家族 1 ―イ・ヒジン物語イ・ヒジン氏に会いに釜山に行った。 ヒジン氏は今年7月、三星電子を相手に労災申請を行った。 彼女は色白で、目がきれいな人だった。 27才だと言った。 見た目には病人のようではなかった。 しかし病を得て5年目だ。 ヒジン氏の右目は殆ど見えない。 右手と足は、少し無理をしただけでも痺れて麻痺症状を示す。 彼女の病いは中枢神経系疾患の『多発性硬化症』だ。 聞き慣れない病名だ。 症状も人によって違い、発病原因も正確には分からない珍しい病気だ。 彼女も自分の病気が分かるまでに2年もかかった。 症状は右手が痺れることから始まった。 手に麻痺がきて、足にも異常がきた。 4年間のヒジン氏のカルテを見た。 症状が出た2006年から多発性硬化症の判定を受ける2008年6月まで、37回も病院に通った。 その時から今まで1ヶ月に1~2回は病院を訪ねる。 多くの病院訪問記録を見て、並大抵ではない彼女の日常を推測してみる。 彼女の日常はいつも不安だ。 気を付けなければならないことが多い。 疲れが溜まってはならず、ストレスを受けてもならない。 再発する危険があるからだ。 歩行、感覚、視力などに障害が出る多発性硬化症は、いつでも再発する病気だ。 再発が繰り返されるほど治療の可能性は少なくなる。 身体の一部に、一生障害を持って生きていかなければならないのだ。 ヒジン氏が右目の視力を失ったのも、最初の再発のせいだ。 三星を退社して新しい職場で働き始めて1ヶ月目に再発した。 ストレスのためだった。 「世の中で、ストレスを受けないことがありますか」。 ヒジン氏はため息をつく。 風邪や疲れのようなありふれた病気にも気を揉まなければならない。 病気で免疫力が弱くなった彼女の身体は、軽い病気にもしばしば苦しめられる。 疲れれば再発する危険は大きくなる。 「仕事をすると身体に良くないといって、働かないわけにはいかないので。 しょっちゅう休むこともできないでしょう。」 疲労とストレスに身体が耐えられないから、職場生活をすることができない。 病気が再発した以後、ヒジン氏はなんの稼ぎもない。 それでも就職の準備するといって彼女はコンピュータを学び、求人広告を調べる。 働き盛りの年齢のヒジン氏の心は、あせるばかりだ。 麻痺した手で千ヶ余りのLCD パネルを ヒジン氏は高校3年の時に三星電子に入社した。 彼女はLCDパネルの色とパターンを検査する業務についた。 検査のために一日に何百枚ものパネルを直接動かさなければならなかった。 入社4年目、右手に麻痺がきた。 「それで辞めましたか?」 「いいえ。 辞めたのはその翌年です。 もう少し我慢して働こうと思ったのです」。 彼女は手首を後ろに反らして、腕でパネルを運ぶ格好をする。 このようなことを続けていたということだ。 そうしながら「その時に病気が出なかったのが、一番悔やまれます」と言う。 病気休暇を申請できない理由はハッキリしている。 仕事はいつも多かった。 12時間交代勤務、こんな生活を1年6ヶ月もした。 こういう状況で自分が席を空ければ、被害を受けるのはなかまだった。 嫌われているようだった。 また、成果給と昇進を決める人事考課も気にかかった。 三星の人事考課は相対評価で行われた。 必ず決まった人数にマイナスの点数を付けなければならなかった。 だから病気休暇を使ったり退社を前にした人に、マイナス点を付けるのは一般的な慣例であった。 ヒジン氏は病気休暇を使えなかった。 身体の状態はさらに悪くなり、足にも無理がきた。 パネルを運ぶのは本来機械の作業だったと言った。 入社初期にはコンベヤーでパネルを移動させた設備が、人が直接パネルを持って動かす構造に変った。 「たくさん、早く(量を)こなそうと変わったのでしょう」。 コンベヤーでLCDパネルを動かせば、前のラインで問題が起きれば後の工程にパネルが来ず、作業ができなかった。 しかし人間が直接パネルを動かせば、問題のある製品だけ除いて動かし、作業ができるので時間が節約された。 職員たちも初めは変わった設備を喜んだ。 生産量が増えれば成果給も増えるからだ。 しかし15から19インチの大きさのLCD 画面を、一日に多ければ1000枚も動かさなければならなかった。 手首や首、肩の痛みを訴える人が増えた。 早く、多く、正確に 検査業務自体も簡単ではなかった。 LCDパネル一枚につき20余りの色がキチンと出るのかを確認する仕事だった。 検査は一枚当たり20秒以内に終えなければなかった。 一時間に80枚、一日に千枚に近いパネルを検査した。 これらの検査はすべて肉眼で行われた。 「画面はある程度離れて見ました」。 「この程度です」。 ヒジン氏が目から30センチほどに手の平を立てる。 「そんなに近くですか? 一日中そのようにして画面を見たのですか?」 小さい塵も、微妙な色差も見過ごせないので、LCD画面に顔を最大限近付けて作業をしなければならなかった。 それでも人がすることだから、不良を見過ごす失敗をすることもあった。 もし、一枚でも出荷できない不良があれば、その日は仕事が終わった後に残って、再検査をしなければならなかった。 再検査だけでも時間がかかった。 失敗は人事考課に反映され、理由書も提出しなければならなかった。 だから『早く』、『多く』、『正確に』検査するために、いつも緊張していなければならなかった。 多発性硬化症は免疫疾患の一つとされている。 ストレスと過労は免疫機能を低下させる代表的な原因だ。 それだけではない。 LCD パネルを電気を入れたまま検査したので、電磁波に一日中曝露した。 また、鉛のような有害物質の使用が疑われる高温テストの作業工程が、彼女の作業場と同じ空間にあった。 彼女の病気はこれらすべてを疑わせる。 最小限の補償 病勢が悪化したヒジン氏は、2007年2月に三星電子を退社する。 私は尋ねた。 「それでも三星にいた時は、三星が良かったでしょう?」 三星は多くの若者たちが羨望する職場だ。 急にヒジン氏は真顔になった。 「仕事も多くて、辛くて・・・・」。 しかし三星に対する反感は、彼女とパノリム(半導体労働者の健康と人権を守る)が出会う契機になった。 釜山の市内を歩いている時、ヒジン氏は道の片方で三星に対する署名運動をしているのを見た。 三星不買運動だと思って、自分も署名をしようと近付いた。 それは三星半導体の白血病問題を知らせるパノリムの宣伝戦だった。 こうしてパノリムと会うことになり、2010年7月、ヒジン氏は労災申請をする。 「医師がストレスを受けるなと言うから努力しますが、それでも受けないわけにはいきません。 生きているのがストレスです」。 ヒジン氏の言葉はまるでため息のようだ。 症状を抑えるために二日に一度ずつ打つ注射も、27才で小遣を貰う境遇も、テレビに出てくる三星の広告も、ストレスだ。 事情を知らない友人が『まだ働かないのか』と尋ねる時が、一番気に障るという彼女だ。 19才で初めての職場に入社した彼女が夢見た8年後は、今の姿ではない。 先に労災申請をした13人の被害者に三星と勤労福祉公団がそうしてきたように、イ・ヒジン氏に労災不承認の判定を出して、ストレスを与えることがないように望む。 労災認定は27才の彼女に与えられる最小限の補償であろう。民衆の声 ヒジョン ルポ作家
2010/11/12製造業で使う化学製品の半分『発癌・有毒物質』含有/金属労組、63事業場のMSDS<物質安全保健資料>を分析製造業の労働者がベンゼンのような発癌・有毒物質に、無防備に曝露していることが明らかになった。 金属労組が所属事業場63ヶ所で使っている9044の化学製品に対する物質安全保健資料(MSDS)を分析して、11日に公開した結果だ。 これによると、調査対象の化学製品の4.2%がベンゼン・石綿・カドミウムなど、人体研究調査で癌を起こしたことが確認された1級発癌物質を含有していた。 5.5%の製品には、動物実験で発癌の証拠が確認された2級発癌物質が含まれていた。 動物実験で発癌事例が確認された3級発癌物質と、その他毒性物質が含まれた製品も37.3%に達した。 全製品の47%が発癌物質や有毒性物質を含んでいるわけだ。 企業秘密などの理由で成分が公開されなかった物質まで勘案すれば、各製品に含まれた発癌物質や有毒物質の比率がより一層高まると予想される。 ベンゼンや石綿のような1級発癌物質に対する管理実態も不十分であることが明らかになった。 7ヶ所は危険性の警告もせずにベンゼンを使っていた。 塗料・希薄剤・剥離剤などに含まれたベンゼンの含有量が、発癌物質分類基準値の0.1%を超過する事業場があったし、MSDSにベンゼン含有の有無が表記されていない製品も発見された。 13ヶ所では肺癌を起こす石綿が検出された。 主に断熱材とブレーキ部品などに石綿が含まれていると調査された。 労組は1年間、緑色病院労働環境健康研究所と共に製造業内の発癌物質の調査作業を行った。 労組は日常的に有害物質に接触して仕事をする製造業の労働者が、職業性癌に罹る可能性が高いとみて、癌患者検索の活動も行っている。 この日までに100人余りの職業性癌が疑われる事例を受け取った。 労組は16日に記者会見を行って、発癌物質の調査結果と職業性癌患者の労災申請計画などを明らかにする。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/11/17「石綿疾患の補償、労災保険の水準に高めねば」/石綿追放ネットワーク、忠南の洪城で『全国石綿被害者大会』開催今年制定された石綿被害救済法が来年から施行されるのを前に、全国の石綿被害者が一ヶ所に集まって、救済対象石綿疾患の拡大と補償水準の現実化を求めた。 韓国石綿追放ネットワークと「全国石綿被害者と家族協会」は16日午後、忠南の洪城郡広川邑鉱泉単位農協で全国石綿被害者大会を行い、「現行の石綿被害救済法は、被害者の経済的被害を国民の最低生計水準を基準としており、現実と大きくかけ離れている」として「医療・経済・精神的な被害に徹底した補償がなされなければならない」と主張した。 石綿被害救済法は中皮腫と肺癌の場合は3千万ウォン、石綿肺は500万~1500万ウォンの水準で救済金を出している。 産業災害補償保険法上の補償金額の10~20%の水準に過ぎない。 被害者は「労災保険補償の水準でも充分ではなく、被災労働者の損害賠償民事訴訟が列をなす状況」とし、「政府が労災保険の水準にも届かない救済の水準を作って、『公害病の補償は初めての事』と広報するのは問題」だと批判した。 救済対象石綿疾患も論議の的だ。 石綿被害救済法施行令と施行規則は、救済対象の疾病を中皮腫・肺癌・石綿肺の3つに制限している。 この病気の他にも大統領令で救済対象疾病を指定できるが、政府は追加指定をしていない。 被害者は「胸膜プラーク・石綿繊維化・石綿胸水、肺癌・石綿肺などによる合併症も、石綿関連疾患と指定しなければならない」と強調した。 また「労働者の石綿被害問題を解決するために、政府と事業主、労組が積極的に対策を作らなければならない」と付け加えた。 この日の大会には、忠南の洪城郡・保寧市石綿鉱山地域被害者、釜山・蔚山の第一ENS (旧・第一化学)石綿紡織工場の被害労働者と地域住民、京畿再開発地域の住民被害者など300人余りが参加した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/11/25政府、2012年までに労災死亡15%減らす/労働部『安心職場作り4大戦略』発表雇用労働部が、2012年までに死亡者と労働損失日数を現在より15%減らすという目標の下に、いわゆる『安心職場作り4大戦略』を発表した。 労働部は24日、「来月から安心職場作り4大戦略を本格的に推進して、死亡万人率 1.01人を、2012年までに0.87人に下げ、労働損失日数も5100万日から4300万日に下げる」と明らかにした。 死亡万人率は労働者1万人当たりに発生する死者数をいう。 4大戦略は、△災害多発業種であるサービス業・自動車・鉄鋼・建設・造船・化学など6業種に、オーダーメード型の災害予防対策を推進、△中小企業の安全保健自立基盤構築の支援、△新しい職業病誘発要因への対応の強化、△産業安全保健文化の底辺拡大など。 このために、自動車・鉄鋼業に有害危険防止計画書作成制度を導入し、建設業は20億ウォン未満の小規模建設現場に対する点検活動を強化する。 化学業種は工程安全管理の適用対象を拡大し、安全保健管理者選任の義務がない50人未満の事業場には、安全保健班長を指定する。 労働部は、職業病に関しては夜昼交代の製造業など、長時間勤務業種に対する保健管理対策を強化し、発癌性物質関連の制度を大幅に改善するという方針だ。 このために労働部長官を本部長とする安心職場作り推進本部を構成して、関連部署と関連機関・労使団体などと共に災害減らし事業を共同開発することにした。 キム・ユンベ労働部産業安全保健政策官は「4大戦略を内容が伴うように推進して、我が国の産業安全保健水準をG20上位圏のレベルに引き上げる転換点とする」と話した。 一方、9月末現在の全被災者は6万6321人で、昨年同期比で0.4%増加した。 事故性被災者は1.2%、労働損失日数は2.1%増加した。 死亡万人率は1.10人で、昨年(1.17人)より多少低くなった。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2010/11/25「三星はお金の話しかしません」 三星が捨てたもう一つの家族2 ―チョン・エジョン物語2004年、三星半導体の社内カップル、チョン・エジョン、ファン・ミヌン夫婦に二つの大きな事件があった。 チョン・エジョン氏が2番目の子供を身ごもった。 そして夫のファン・ミヌン氏が急性リンパ腺白血病にかかった。 風邪と思って病院を訪ねた日、彼は直ちに坑癌治療室に入った。 三星の社内放送局が夫婦を訪ねてきた。 その放送でファン・ミヌン氏は、身ごもった体で自分の看病をする妻への思いを伝えた。 「ワイフが本当に有難くて・・・。世界中のどんな女性より一番愛しているよ。一番幸せにしてあげられる夫になるよ」。 映像を見た三星電子の職員たちは募金を した。 会社は募金を伝達する場を設けた。 チョン・エジョン氏は頭を下げて感謝の思いを伝えた。 その数ヶ月後、夫ファン・ミヌン氏は亡くなった。 三星は私にはフェンスと同じだ・・・ チョン・エジョン氏は三星を退社した後、子供の家で保育教師の仕事をする。 夫が亡くなる一月前に産まれた娘と、パパとそっくりの息子が、日毎に大きくなっている。 こうした生活に馴染んできた頃、チョン・エジョン氏はある先輩から一本の電話を受ける。 先輩は夫の死が労災かも知れないと言って、パノリムの話をした。 その話を聞いて彼女は1ヶ月悩んだ。 「何を悩んでいるのか、『三星が私にはフェンスと同じだ・・・』そう考えました。今思えば一種の洗脳のようなものです。三星に対する漠然とした信頼・・・」。 退社後も社員カードを捨てないほど、職員たちは三星にいたという事実に自負心を持っている。 チョン・エジョン氏も同じだ。 その上、三星は夫に出会ったところだ。 社内合唱大会の練習をしていて夫と出会った。 背の高いすらりとした夫は、誰よりも目立った。 いたずらでしか愛情を表現できない無愛想な人だが、心は深くて優しかった。 『先輩』と呼びながら付き合う間に親しくなった。 三星は単に会社ではなく、夫との思い出の空間であり、10年勤めた彼女の青春のすべてであった。 そのような会社が夫を殺したというのだから、彼女は信じられなかった。 悩んだ末に、取りあえず会ってみようと思って、パノリムに連絡をした。 「その時はパノリムの草創期で、その人たちは半導体の工程についてまったく知りませんでした。むしろ私が作業環境がどうだったかを話していましたよ」。 情報提供者は少なく、半導体工場は外部に公開されていません。 どんな薬品を使うのか、どんな工程をたどるのか、多くの部分が『企業秘密』だった。 チョン・エジョン氏 は、自分が働いた作業環境を説明した。 今にして思うと、どうしてこのこのような環境で、危険だとも考えずに過ごしてきたのか、驚くばかりだった。 ガスの漏出は多く、放射能が出てくる機械開閉装置を手で開けて、製品を取り出すことはしょっちゅうだった。 危険だと言う人もいなかった。 「昔聞きましたが(不良のウェハーに)素手で触るなと言う、その言葉は聞きました。 『するな』という言葉は聞きましたが、なぜ触ってはいけないのかは聞きませんでした」。 10年間仕事をしながら、その話をたった一度聞いたが、ちょっと考えのある先輩に聞いたので、そうでなければ聞けません。 そのような形でした」。 こういう作業環境では健康なはずがありません。 夫の死は明らかに会社と関係がある。 彼女は真実を明らかにすることにした。 「子供らが大きくなるでしょう。子供らにパパの死についてハッキリさせなければなりません。私が」。 子供たちは時々パパを求める。 パパの顔も知らない2番目の子が「パパは天国に 行ったのに、なぜ来ないのか?」と尋ねる。 そのときは兄さんが代わりに返事をする。 「パパは死んだのに、どうして来られる。ママ、パパは来られないでしょう?」それと同時に尋ねる。 「ママもパパに会いたいでしょう?」 二人の子供のママであるチョン・エジョン氏は、三星に対する虚しい思い出でなく、子供たちのために真実を選択した。 情報提供の約束当日、誰も来なかった しかし真実を明らかにするのは簡単ではない。 「パパは人間関係が良かったです。なかまもかなり多かったです。 葬儀をした時も、納骨堂に安置するのに、後についてくる行列の車が30台を超えて、交通が麻痺するほどでした。 そんなに友人も多く、哀悼する人も多かったんですけど、この闘いをして、協力をして貰おうと電話するけど、だれとも連絡ができません」。 協力を得られないのはチョン・エジョン氏だけではない。 兄のヨン・チェウク氏を亡くしたヨン・ミチョン氏も同じような経験を持っている。 三星電子で働いていたヨン・チェウク氏は縦隔腫瘍という貴重性癌に罹って、1年6ヶ月の闘病の末に亡くなった。 ヨン・ミチョン氏と家族は混乱に陥った。 当時、兄さんは27才だった。 元気な人だった。 病気になる理由がなかった。 原因を探すためにヨン・ミチョン氏は、兄さんの会社のなかまに電話をかけた。 なかまたちはいつでも、なんでも教えると言った。 しかし約束の当日、だれも来なかった。 三星半導体の器興工場で働くキム・ギヨン氏は、これについて当然のことという。 「会社員が人事課に行くというのは、我が国では検察に引っ張って行かれると同じですね。 情報を提供すればどうなるか明らかです。 子供のいる人にとって、職場というのは命綱と同じですよ」。 彼の後輩もパノリムに情報提供をしたことがあった。 後輩のパク・チヌ氏はパノリムを先に訪ねてきた。 彼はチュ・キョチョル(白血病で闘病中)、ナム・テクシン(黒色腫で死亡)など、職業病が疑われる同じ部署の人々の話もした。 少し後、パク・チヌ氏が再びパノリムを訪ねてきた。 情報提供した内容を公開しないでくれという要請をしに来たのだ。 そして2009年の国政監査で、彼は三星半導体が白血病と無関係であることを明らかにする会社側の証人として出席した。 キム・ギヨン氏にパノリムを教えたのも、後輩のパク・チヌ氏だ。 しかしウェゲナー肉芽腫症という稀貴病にかかって生死の峠を越えたキム・ギヨン氏が労災申請をしようとした時、後輩は彼に退社を薦めた。 パク・チヌ氏個人の意見ではない。 後輩の背信、会社の退社勧奨。 キム・ギヨン氏は10年以上働いてきたところから捨てられたという気持ちを振り切れなかった。 彼は退社をし、2010年5月、パノリムを通じて労災申請をした。 今でも彼はパノリムを訪ねた日は、どんな仕事も手につかないという。 その時を思い出すからだ。 しかし彼は念を押すように話す。 「後悔はありません。三星が10億くれると言っても、良心の痛んで受け取れません」。 「三星は金の話しかしません」 ヨン・チェウク氏の家族も労災申請をした。 結果は不承認だった。 3ヶ月目に出てきた結果だ。 疫学調査もなかった。 再審査を請求しようとすると、すぐに三星の職員が家を訪ねてきた。 次長という人が慰労金2億を提示した。 「チェウク氏の病気は、明らかになったものは何一つないが、三星は超一流企業なので誠意を表わす」と言った。 『超一流企業』の三星は労災の再審査請求をすれば、そのお金は渡さないと言った。 7月の『三星労災隠蔽糾弾証言大会』で、ヨン・ミチョン氏はその時の状況を思い出して話した。 「息子を失った両親の前で、三星はお金の話しかしなかった」。 三星のお金の話はこれで終わらない。 ファン・ユミ(2003年に器興工場入社、白血病で死亡)、パク・チヨン(2004年に温陽工場入社、白血病で死亡)などの被害者に、『民主労総、パノリム、報道機関と接触せずに、労災申請を撤回する条件』で慰労金を提示し、この事実がこの日の証言大会で明らかになった。 三星電子は2010年の活動目標を『無災害緑色事業場の実現』と発表した。 『無災害』は様々なやり方で可能だ。 労働環境を改善して、安全教育を強化して、産業災害を減らすことができる。 労災申請をお金で撤回させて、労災申請不承認判定のために証人を操作して、内部で口封じをして、無災害を達成することもできる。 選択は三星の仕事だ。民衆の声 ヒジョン ルポ作家
2010/12/08GS 建設のヨイド国際金融センター、『死の現場』になった/合図マン不在で5回目の死亡事故ソウルのヨイド国際金融センター(IFC)工事現場で、また死亡事故が発生した。 昨年の4月から今月までに、同じ工事現場で5人が命を失った。 国際金融センターはGS 建設が工事を統括し、GS建設と大林建設・ポスコ建設・現代産業開発が企業体を構成し、施工者として参加している。 7日、建設労組とヨイド地区(対)などによると、6日午後4時頃、同現場の大林建設の担当工区で、火薬工のペク・某(51)氏が、地下から土を掘ってダンプに載せる建設機械のクラムシェルに敷かれた。 事故後、ペク氏は病院に後送される途中に死亡した。 多くの現場関係者と労組は、作業中に合図を送る合図マンがいないために事故が起きたと主張した。 これらは「クラムシャルで地下を掘る作業をする時は、地上と地下に合図マン2人がいなければ危険だ」。 「地下で岩盤を火薬で破砕させたペク氏が、合図マンがいない状態で5トンものバケットが降りてくるのに気が付かず、敷かれた」と話した。 ソウル地方雇用労働庁・南部支庁の関係者も「事故現場は立入りが禁止された場所で、案内する合図マンがなければならないが、事故が発生した場所には合図マンがいなかった」と話した。 この関係者は「事故原因については、立入禁止の場所に労働者がなぜ入ったのか、立入禁止の措置などが的確に取られていたのかについて、さらに調査をして見なければ分からない」と付け加えた。 雇用労働部の形式的な安全監督も俎上に上がっている。 ソウル地方雇用労働庁は、昨年9月にヨイドの現場に対して特別安全監督を実施した。 ソウル地方雇用労働庁南部支庁とソウル南部地方検察庁も、今年6月に合同で労災予防実態を点検した。 それなのに1ヶ月にもならない7月に、4回目の死亡事故が発生した。 パク・ジョングク建設労組・労働安全保健局長は「工事を中断してGS 建設の事業主を処罰するなど、責任を問わなければならない」と話した。 これに対して南部支庁関係者は「4回目の死亡事故発生後に7日間作業を中止し、専門機関に依頼して安全診断を実施した」とし、「今回の事件に関しては、作業中止を検討するなど必要な措置を議論する」と話した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2010/12/14長時間労働、災害発生の危険増加・ストレス増大など確認韓国労総は、長時間労働が災害発生と職務ストレス、不眠症、憂鬱感など、労働者の健康に悪影響を及ぼすことが確認されたと明らかにした。 韓国労総安全保健研究所は14日、韓国労総会議室で『長時間労働者の健康保護対策作りの専門家討論会』を開催した。 韓国労総は、企画財政部が発表した『2010年国家競争力報告書』を引用して、我が国の労働者は年間平均2255時間働き、OECD 会員国平均の1766時間より31.7% も長いと明らかにした。 安全保健研究所と共同で作業した漢陽大学校のキム・イン教授は、提案発表文で「2006年産業安全保健動向調査資料と労働部の勤労環境調査資料を分析した結果、長時間労働が災害発生と、仕事・家庭の両立、ストレス、不眠症、憂鬱感などに悪影響を及ぼしていることが明らかになった」と発表した。 また、労働部傘下の公共機関労働者を対象に実施した『長時間労働が健康に及ぼす影響に関するアンケート調査』の結果、労働時間が週当り平均47.8時間であり、48時間以上働く回答者も54.3%に達したと明らかにした。 長時間労働、職務ストレスを高め労災や疾病を呼ぶ カトリック大学校保健大学院のチョン・ヘソン教授も同じく提案発表文で「勤務時間が長ければ、職務ストレスが高く現われる」として「長時間労働をしたり超過労働をすれば、高まった職務ストレスによって労災や疾病が発生する危険が生じる」と指摘した。 続いて「長時間労働による精神の健康問題を解決するために、長時間労働者の労働時間に対する適切な編成と、交代勤務方式に関する検討が必要で、長時間労働者の職務ストレス管理プログラムを作ることが必要だ」と提言した。 主題提案に続いて韓国労総のチョ・キホン局長、労働部産業保健課のキム・ジョンヨン事務官、韓国労総のイム・ウテク・チーム長、労働部関連機関労働組合のコン・ギルスク政策室長、カチョン医科大学産業医学課のイ・サンユン教授、ヨンセ大社会発展研究所のチョ・ミョンウ博士、メディカル法律事務所のパク・ヨンマン弁護士、韓国産業安全保健公団のパク・ジョンソン室長などが、長時間労働者の健康保護対策を討論した。 この日の討論会は、韓国労総が2010年に実施した実態調査結果に基づいて、長時間労働者の健康保護の制度改善策を模索する場として用意された。 韓国労総は4月から11月まで、長時間労働が産業災害に及ぼす影響についての分析と、公共機関の労働者の長時間労働の実態と健康に及ぼす影響について実態調査を行ったと明らかにした。 韓国労総は「今後、討論会の結果に基づいて長時間労働者の健康保護対策を作る政策と、制度改善対策を作っていく」と話した。民衆の声 コ・ヒチョル記者
2010/12/22「社長から暴行されれば業務上災害」/福祉公団、社長に文具用のナイフで脅された非正規職の労災承認社長が暴力を振るって職員が負傷すれば、これは業務上災害か、そうではないか。 労働界によれば勤労福祉公団鉱山支社は20日、金属労組・錦湖タイヤ非正規職支会所属の組合員パク・某(48)氏が提起した労災療養申請について、承認する決定を行った。 錦湖タイヤの構内下請け業者で清掃業務を担当している朴氏は、先月6日の午前、業者代表のパク・某(65) 社長から暴行を受けた。 パク社長は清掃をキチンとやっていないとパク氏に暴行を加え、パク氏が激しく抗議すると文具用のナイフを取り出して威嚇した。 パク社長の暴行によってパク氏は指を骨折し、顔と目の周囲に全治5週間の傷害を受けた。 パク社長は「若造が生意気だ。 勉強もしていない無知な奴だから、こうしてやる」などと人格を冒涜する発言もした。 特に暴力を振るったパク社長が、パク・サムグ錦湖タイヤ会長の6親等の弟という事実が分かり、暴行事件は当時メディアの集中砲火を浴びた。 負傷したパク氏は19日に公団に労災療養申請をし、公団は社長からの暴行は業務と関連性があると認めた。 ムン・キルジュ金属労組・労働安全保健局長は「社長の暴行が労災と認定されたことは、労働者に対する最小限の保護の枠組みが作られたという意味」で、「直接的な暴力の他に、尾行や性暴行などに対する対策と、事業主に対する処罰強化といった法的補完策が必要だ」と指摘した。 一方、暴力を振るったパク社長は、元請け会社の錦湖タイヤから請負契約を解約され、該当業者の労働者は他の下請け業者に雇用が継承される予定だ。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2010/12/28「2014年までに労働損失日数・死亡者・負傷者を30%減らす」/労働部、労災予防5ヶ年計画補強政府が産業災害関連政策の目標を、災害率減少では労働損失日数・死亡者・負傷者の減少などに多様化した。 50人未満の小規模事業場と下請け業者の安全管理の具体的な計画も推進する。 雇用労働部は27日こういう内容の『第3次労災予防5ヶ年計画プラス』を発表した。 0.7% 台で停滞している災害率を0.5%台にするために、3月に発表した『第3次労災予防5ヶ年計画』を補強したもの。 労働部は労働損失日数と事故死者数・事故災害率の減少を5ヶ年計画に追加した。 労働部はこれに伴い、平均休業日数基準として 2005~2009年に325万日だった労働損失日数を、2014年までに30%減少した228万日に減らす計画だ。 事故死者数もやはり同じ期間1392人だったものを、30%減少した974人にまで減らす方針だ。 事故災害(千人)率は同じ期間4.45から30%減った3.12に下げることが目標だ。 また、既存の5ヶ年計画の通りに現在9万人台の被災者数を6万人台に、0.7%台の災害率を0.5%に減らす計画だ。 労働部関係者は「既存の災害率減少目標に災害の具体的な程度が反映されていないため、災害減少目標値を多様化した」と説明した。 50人未満の小規模事業場や下請け業者の災害を減らすための対策も追加された。 労働部は事業場の職・班長などを安全保健班長に指定し、2014年までに100万人を育成するとした。 大企業が協力会社と共同で安全施設の設置など 『元・下請け業者共生協力プログラム』を実施する場合、各種指導点検を免除し、政府褒賞時に優遇する計画だ。 労働部は「造船・製鉄・化学などの基幹産業と、建設業・製造業・サービス業などの特性に合った災害予防対策を樹立して推進する」と明らかにした。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2011/01/04新年劈頭から建設重機械転覆で死亡事故3日ソウルの江南区ヨクサム洞の江南駅地下商店街でリモデリング作業をしていた重機械が転覆して、特殊雇用労働者1人が亡くなる事故が発生した。 この日0時20分頃、江南駅地下商店街でスキッドローダーが転覆し、運転手キム・某(54)氏が亡くなった。 しかしキム氏は持ち込み車主という特殊雇用労働者であるため、労災保険の適用を受けることができない。 雇用労働部は、キム氏がコンクリート廃材を運んでいて事故が起きたと見て、現場関係者から事故の状況・原因を調査している。 労働部の江南支庁関係者は「廃材を運搬中のスキッドローダーが傾斜した斜面で転覆し、運転手のキム氏が機械とバケット間に落ち、挟まれて亡くなった」とし、「車両が転覆した原因については調査が必要だ」と話した。 これについて労働界は、専門の信号手がいないために発生した事故とし、対策作りを求めた。 建設労組は「夜明けに、安全管理者や信号手なしで、故人が工期に追われて速戦即決で作業をしたもので、地盤が平らかどうかなど地盤の状態については知らなかった」として、「続発している建設機械の事故に備えて、専門の信号手制度を迅速に導入しなければならない」と話した。 パク・ジョングク建設労組・労働安全保健局長は「専門信号手がいたら発生しなかった事故」として「政府の管理監督が不在の中で、ほとんどが特殊雇用労働者である建設機械労働者が、何の補償も受けられないという二重苦に苦しめられている」と指摘した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/01/18「労災の絶望感・罪悪感で自殺は業務上災害」/ソウル行法、事故で下半身マヒの労働者の自殺に労災認定産業災害による絶望感と、看病を一手に引き受けることになった家族に対する罪悪感がうつ病に発展して自殺したとすれば、業務上災害という裁判所の判決が出た。 ソウル行政法院行政6部(キム・ホンド部長判事)は17日、「作業中リフト車に轢かれて下半身が麻痺した後に自殺したヤン・某氏の母親が、『業務上災害と認定してくれ』として勤労福祉公団を相手に出した訴訟で、原告勝訴の判決を行った」と明らかにした。 ワカメ加工メーカーで仕事をしていたヤン氏は、2008年9月にリフト車に轢かれる事故に遭い、脊椎を骨折するなど大きな障害を負った。 裁判所は「ヤン氏が事故によって40代初めの年齢で歩けなくなったのはもちろん、大・小便も分からない状況になり、80才の老母の看病に依存することになるなど、人間としての尊厳を守れる最小限の身体機能まで維持できなくなった」と判示した。 裁判所は続いて「自身のみじめな状態と回復が不可能だという絶望感、または挫折感、老母に対する罪悪感などがうつ病に発展した結果、自殺という極端な方法に走った」とし、「自殺と業務上障害には因果関係が認められる」と明らかにした。 現行の産業災害補償保険法によれば、労働者の故意・自害行為や、それが原因になって発生した負傷・疾病・障害または死亡は業務上災害とは見ない。 しかし、法院は労災による後遺症が自殺の原因になった場合、業務上災害の延長線上で業務上災害と認定している。 昨年ソウル行政法院は、脳出血で倒れて労災の療養を受けていたキム・某氏が、四肢が麻痺し、続く治療によるストレスとうつ病で自殺したことに関して、業務上災害と認定した。 これは、建設現場で左官工として仕事をしていたキム氏が98年に脳出血を発症し、労災の療養を受けている間の2007年7月に家で自ら命を絶ったもので、遺族は公団に遺族補償と葬祭料の支給を申請したが、公団はこれを業務上災害と認定した。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2011/02/14糖尿病があったとしても、業務過大で脳梗塞を発症すれば労災大法院判例は、業務と疾病の間に因果関係がなければならないが、疾病の主な発生原因が業務遂行と直接的な関係がなくても、少なくとも業務上の過労やストレスが疾病の主な発病原因と重なって疾病を誘発、または悪化させたとすれば、その間に因果関係があると見る 。 また、大法院は業務と疾病との因果関係の有無を、当該労働者の健康と身体条件を基準として判断している 。 大法院は昨年12月、糖尿病はあったが長時間労働によって脳梗塞を発病した労働者に業務上災害の判決を出した 。 4ヶ月間で一週間しか休めず チェ・某(発病当時61才)氏は2008年3月、H重工業の下請け業者である(株)T産業に入社した 。 彼は仁川のH重工業の造船所内で、鉄板の表面をグラインダーでなめらかにする作業をしていた 。 チェ氏は入社後、毎日午前8時に業務を始め、午後5時まで昼休みを除いた8時間を働いた 。 残業がある時は午後9時まで働いた 。 労働契約期間は2008年3月5日から2009年3月4日までで、時給7639ウォンを受け取る 。 チェ氏が働き始めた2008年3月から2008年6月の間、造船業界の好況で114日のうち107日働いた 。 この期間中に残業をした日は54日だった 。 3月には勤務日数27日のうち休日が1日しかなく、4月は最初から休日なしで働いた 。 5月は4日、6月は2日の休日があった 。 脳梗塞を発病する1週間には71時間働き、勤労基準法が定めた基準を77%も超過して働いた 。 2008年6月27日午後8時頃、作業をしている間にチェ氏は目まいが起きたが1時間ほど倉庫の仕事をした後、退勤した 。 チェ氏は翌朝出勤できず、近くの大学病院の応急室で『脳梗塞・右側方麻痺・口音障害・糖尿病』の診断を受けた 。 1審・2審・3審の判決は行ったり来たり チェ氏は「入社後4ヶ月間で7日しか休めず、1日おきに午後9時まで夜勤をしてたまった過労とストレスに、発病前日の暑さと高湿の環境まで重なって病気が起こった」として、勤労福祉公団に療養申請をしたが、公団とソウル行政法院は彼の主張を受け容れなかった 。 一方、ソウル高等法院は「既に糖尿病を病んでいた原告が、十分な休息もなく常時残業をして業務が過重であり、持続的な過労とそれにともなうストレス、(中略)脱水・脱力などの要因が複合的に作用して、本件傷病が発病させたり、こうした要因が原告の糖尿と脳血管狭窄の自然的な進行経過を、異常に加速させて発病したと判断される」と判示した 。 大法院は昨年12月、ソウル高裁の判決を受け容れた 。 ただ、糖尿病はすでに既存疾患として治療を受けてきた疾病で療養の対象にならないとして、糖尿病自体は業務上災害と認定したなかった 。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2011/02/14交通事故労災、労働部の積極特対策が必要8日ソウルのヨクサム洞にあるドミノ・ピザ本社前で、『30分配達制』の廃止を求める公開書簡を渡す記者会見が行われた 。 30分配達制による圧迫は危険な運転行為をする原因になっており、保護装具もキチンと支給されず、事故の時の被害が一層大きくなっているという 。 消費者が早い配達よりも安全な配達を求めているため、ピザ会社の政策変化は避けられないものと思われる 。 ピザハットは2月1日付で、配達速度に対する評価項目を削除したという 。 24才以下の若い労働者の場合、死亡者の50%は交通事故が原因になっている 。 30分配達制ような配達速度競争と、配達中に発生した問題を労働者の責任に転嫁する企業文化、不適切で不足した安全装具といった問題が、交通事故による死亡を大きくしているということが明確になった 。 雇用労働部は事業主に責任を自覚させ、企業の文化を改善する政策を積極的に開発しなければならない 。キム・シンボム(緑色病院・労働環境健康研究所産業衛生室長)
2011/02/21部下の職員に殺害された場合も、業務上災害オ・某氏は2002年,S社に入社し、総括責任者として働いた 。 ユ・某氏は2009年に同じ会社に入社し、和食店の運転手として働いた 。 ユ氏は2009年4月、職員宿舎の廊下で総括責任者のオ氏と言い争いをし、ハサミでオ氏の胸や頭などを刺して死亡させた 。 故人の業務と関連する殺害根拠がなく これについて故人の父親が同年12月、勤労福祉公団に遺族補償金と葬祭料の支給を請求したが、公団は「ユ氏が故人を業務に関連して殺害するほどの理由が確認できず、この事件事故を事業主の支配・管理下で、業務と関連して発生した災害とは見られない」として不支給処分を出した 。 故人の支配・管理下の殺害事件は業務上災害 しかし、ソウル行政法院は今年1月、勤労福祉公団の処分は違法という判決を出した 。 法院は、△故人が会社の総括責任者として事件のあった宿舎に居住し、宿舎に居住する職員の管理業務を担当した点、△和食店運転手のユ氏が、故人が自分に和食店の仕事の他に韓国式食堂のことまでさせるという理由で言い争いをするなど、普段から良くない感情を持っていた点、△ユ氏など職員が明け方まで酒を飲み、故人が直ぐに酒を止めろと指示する途中で事故が発生した点、などを判断根拠として示した 。 法院は「今回の事件は、労働者が他人の暴力によって災害にあったケースとは言っても、それが職場内の人間関係、または職務に関する危険が現実化して発生したもので、故人の業務と使用者の支配・管理下で発生したこの事件は、業務上災害と認定しなければならない」とした 。 毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/02/25厳しい労災認定基準で労災保険法の趣旨が後退/国会で『勤労福祉公団の労災認定基準の問題点』討論会開催勤労福祉公団の業務上災害の認定基準が厳しく、被災労働者と家族の生存権を保障する社会保障的な性格が強い産業災害補償保険法の趣旨が後退しているという批判が出された 。 24日午後、国会図書館の大会議室で『勤労福祉公団の労災認定基準の問題点』をテーマに討論会が行われた 。 労組専従者も労災を認めなければ 最初の発表者のクォン・ドンヒ公認労務士は、労組専従者に対する業務上災害を認めない公団の内部指針を批判した 。 相当数の法院の判例は、専従者の勤労関係上の地位に関して『休職状態の勤労者』と類似の関係と捉え、専従者が労組の業務を行ったり、労組活動に伴う通常の活動をする過程で災害が発生した場合、業務上災害に当たると判断している 。 しかし公団は専従者の業務上災害を認めない 。 クォン労務士は「専従者の業務上災害認定の行政解釈と指針変更が必要で、労災保険法や雇用保険法に『休職状態の勤労者』に対する条項を追加する内容の法改正が必要だ」と指摘した 。 厳しい事故性災害の認定基準、法院の判断の制限 二人目の発表者のキム・ヘソン公認労務士は「事故性災害に関する労災認定基準の問題点」について発表した 。 2008年に産災保険法が改正され、業務上災害の種類が『業務上の事故』と『業務上疾病』に母法で分類された 。 従来の施行規則の内容は、ほとんど同じ施行令に移されたが、これにより既に法院が否定してきた施行規則上の認定基準が法規性を認められ、業務上災害と認定される業務の概念と範囲が減少する結果が現れた 。 たとえば、『休憩時間中の事故』規定が法改正後になくなった 。 キム労務士は「法院の認定基準に合わせて、公団の実際の運用基準を設定しなければならず、(中略)業務上災害の立証責任の主体が、勤労者から公団に転換されなければならない」と主張した 。 労災と認められるのが厳しくなった脳心血管・筋骨格系疾患 代表的な過労性災害である脳心血管系疾患の労災認定基準が余りに厳格であるという指摘もされた 。 イ・ヒジャ公認労務士は、2008年7月に業務上疾病判定委員会がスタートした後、脳心血管疾患の業務上災害不承認率が高まったと批判した 。 筋骨格系疾患についても、『退行性疾患』という理由で業務上災害を不承認にする公団の判断基準について批判が提起された 。 パク・ヨンマン弁護士は「退行性という用語の定義と使用についての新しい見解が必要で、公団の災害調査手続きと認定基準がもっと具体化されなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2011/03/07三星電子遺族と警備員衝突/故キム・ジュヒョン氏の父親、心臓ショックで手術6日、三星電子本館1階で故キム・ジュヒョン氏など、三星電子で死亡した労働者の遺族たちと警備員が衝突した。 この過程で、1月11日に三星電子の天安工場で自殺した故キム・ジュヒョン氏の父親キム・ミョンボク(56)氏は、心身に大きなショックを受けて江南聖母病院の集中治療室に入院、7日午後には心筋梗塞の手術を受けた。 6日の午後2時頃、三星電子の遺族たちの一行6人は、三星電子本館を突然抗議訪問した。 この日は、2007年に三星電子で白血病で死亡した故ファン・ユミ氏の命日だった。 三星電子を訪問した一行の中には、ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏(56)、やはり白血病で2005年に死亡した故ファン・ミヌン氏の夫人チョン・エジョン(35)氏もいた。 遺族一行は三星電子本館建物の1階に入って、三星に対して家族の死を抗議し、三星グループの経営陣が直接解明することなどを要求した。 これに対して20人余りの若い警備員が、遺族一行を乱暴に建物の外に押し出している映像も映っていると遺族たちは明らかにした。 また、警備員らは暴言まで吐いたと言った。 この過程で一行のほとんどは打撲傷などを受け、特にキム・ミョンボク氏は心身に大きなショックを受けて倒れ、病院に後送されて心筋梗塞の診断を受けた。 家族は、キム氏は普段狭心症や心筋梗塞を病んだことはないと話した。 キム氏は江南聖母病院の集中治療室で、7日午後に心臓の血管を開いてこれを維持する手術を受けた。 家族と一緒に医師に会った韓国労働安全保健研究所・執行委員長のコンユ・ジョンオク氏は、「血栓ができたり合併症が起きないかを観察するために、もう2~3日程度は集中治療室に留まって経過を見なければならない」という医師の所見を伝えた。 コンユ氏はキム氏について、「2ヶ月近く霊安室にいて、キチンと食べることも休むこともできず、息子の死でストレスを受けた上に、警備員の無差別な暴力行使にショックを受けて倒れた」と説明した。 遺族たちと『半導体労働者の健康と人権を守るパノリム』は、9日まで『半導体電子産業労災死亡労働者追慕週間』を行う。 これらは8日の午前11時から午後8時まで、三星電子本館に隣接した江南駅3番出口で広報活動をし、夕方からは市民に三星電子の労災死亡に関する動画を上映する。 また、9日には三星電子の工場に近い水原駅広場で広報活動を行い、午後7時からは京畿地域の労働団体と市民団体が一緒にロウソク集会を行う。民衆の声 コ・ヒチョル記者
2011/03/18日本の地震被害労働者も労災補償を受けることができる/労働部、海外派遣勤労者災害補償対策班を稼動最近のリビアの内戦事態や日本の大地震などで、海外に派遣された労働者への業務上の事故の危険が増加し、雇用労働部が『海外派遣勤労者災害補償対策班』を運営する。 労働部は17日に「労災保険は国内領域の事業に適用するもので、海外事業に派遣された労働者は除くのが原則」としながら、「しかし事業主が勤労福祉公団の事前の承認を受ければ、国内事業と見なされる」と説明した。 現行産業災害補償保険法は海外派遣者の特例条項(122条)で、海外派遣労働も産災保険の適用を受けられるようにしている。 今年からは建設業の従事者も海外派遣時に産災保険に加入することができる。 公団によれば、リビアには10事業場に53人、日本には57事業場98人の労働者が、産災保険の事前承認を受けた。 海外で産災の適用を受けようとすれば、事業主が、海外派遣労働者が出国する前までに、名簿と所在地、派遣期間などを記載した海外派遣者産災保険加入申込書を提出すれば良い。 もし承認を受けられないまま派遣されても、加入申込書を受け付けた翌日から産災保険適用を受けることができる。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2011/03/30交代労働者の睡眠障害に労災の判決代表的な夜昼交代事業場である自動車業界の労働者の睡眠障害を、業務上災害と認定したソウル行政法院の判決を巡って、該当業者と労働者、勤労福祉公団が尖鋭な法廷での攻防を予告している。 29日、労働界によれば、ソウル行政法院は昨年12月、起亜自動車の組み立て工程の労働者チャン・ホチョル(36)氏が、勤労福祉公団を相手に起した療養不承認取り消し訴訟で、原告一部勝訴判決を行った。 この判決は、交代制勤務者の睡眠障害を業務上災害と認定した初めての判決として注目された。 行政訴訟で敗訴した勤労福祉公団はソウル高裁に控訴し、顧問弁護士でない外部の法務法人に訴訟を委任した。 公団関係者は「従来、判例がない場合や、専門的・特殊的懸案の場合、外部に事件を代理することもある」とし、「今回もこれに該当する」と説明した。 懸案の重大さを勘案して、外部の専門家に事件を依頼したという説明だ。 今回の判決の実質的当事者ともいえる起亜車も対応した。 起亜車は有名法律事務所2ヶ所に事件を依頼し、今回の事件の被告人である福祉公団を補助する『被告補助参加人』として、訴訟に参加させてくれという申込書を裁判所に提出した。 起亜車は申込書で「起亜車の団体協約は、被災労働者に補償金・補助金などを支給することになっている」ので、「起亜車はこの訴訟の利害関係者として、被告を補助するために訴訟に参加する」とした。 金属労組起亜車支部によれば、会社側が産災訴訟に対応するために、大型法律事務所に事件を依頼したのは今回が初めてだ。 会社側もやはり、今回の訴訟の結果が及ぼす社会的な影響に注目しているという意味と解釈される。 被災労働者チャン氏を代理するイ・ハクチュン弁護士(労働法律院・法律事務所未来)は、裁判所に『被告補助参加申請に対する異議申請』を出した。 イ弁護士は「起亜車の被告補助参加行為は、協約で『業務上災害から組合員を保護し、積極的に安全保護措置を取って事故を予防する義務』を自らに賦課したことに反する行為」で、「当然棄却されなければならない」と主張した。 事件当事者のチャン氏は、「毎日労働ニュース」との電話インタビューで、「会社側は睡眠障害の労災判決を個人の病気に限定させようとしているが、私の身体の症状は明確に夜昼交代に因る副作用」とし、「公団が控訴し、会社が被告補助参加人として訴訟に参加しても、睡眠障害の判決自体が逆転することはないだろう」と話した。毎日労働ニュース ク・ウニ記者
2011/03/31「君がいなくなった後『花が咲く春の日』は口ずさまないことにした」/三星白血病死亡労働者・故パク・チヨン氏1周期昨年3月31日、三星の半導体工場で働き、白血病にかかって23才の花のように美しい年齢で亡くなった故パク・チヨン氏の1周期追慕記者会見が、31日午前、ソウルの三星瑞草社屋本館の前で行われた。 三星半導体の器興工場でエンジニアとして働き、2005年に白血病で死亡した故ファン・ミヌン氏の妻チョン・エジョン氏は、「最先端の製品を作るという半導体ラインは、清浄なラインではない」。 「(三星半導体工場では)人に有害なベンゼン、放射線と有毒化学物質を管理なしで使用させた」と話した。 チョン氏は「三星の巨大資本が、労働者をどのように踏みにじるのか、命の限り全世界に知らせる」と声を高めた。 1月に三星LCDの事業場内の寄宿舎で投身自殺した、故キム・ジュヒョン氏の父親キム・ミョンボク氏も記者会見に参加し、「ジュヒョンは過労と成果を求める圧力で大変だと言っていた」。 「80日も冷たい死骸のまま横になっているジュヒョンが、安心して目をとじて天国に行けるように切実に望んでいる」と話して、三星の責任ある態度と謝罪を要求した。 故パク・チヨン氏はカンギョン女子商3年に在学中であった2004年12月27日、三星半導体温陽工場に入社した。 この工場でパク氏は、外観検査とX線検査といった製品の不良の有無を検査した。 4組3交代が原則だったが、パク氏は事実上の2交代勤務に、2週の延長夜間勤務をする時もあった。 つらい労働にもかかわらず、パク氏は「つらい仕事をするお母さんを少しでも助けたい」、「弟の大学の学費は私が出す」と言って仕事をした。 しかし三星に入社して2年7ヶ月目の2007年7月から下痢が止まらず、防塵服に下血する症状を示し、病院で治療を受け始めた。 長時間労働で疲労が蓄積し、ストレスが溜まって免疫力が低下した。 放射線と化学薬品に曝露したためだった。 結局2007年9月に21才という花のように美しい年齢で白血病の診断を受けたパク氏は、5度の坑癌治療を受け、2008年4月には骨髄移植まで受けたが、移植後にも合併症を発症するなど、長期間の闘病生活をしなければならなかった。 2009年に勤労福祉公団に労災申請をしたパク氏は「高等学校の時までは風邪も一度もひかず元気だった私が、一瞬で生死の境を行き来する白血病にかかったということが夢のようで、三星を選んだ私が悔しくて後悔しかなかった」と話した。 パク氏は労災の承認を受けられないまま病状が急激に悪化し、昨年の3月31日午前、23の若さで亡くなった。 生前に彼女は「これ以上私のような病気にかかる人が出なくなるように望む」と話した。民衆の声 ク・ドフィ記者
2011/04/07三星の白血病労働者、労災不承認取り消し行政訴訟を提起三星半導体の白血病集団訴訟に続いて、脳腫瘍などの三星電子の職業病被害労働者が、勤労福祉公団の労災不承認の決定を不服として、7日にソウル行政裁判所に訴訟を提起した 。 行政訴訟を提起した被害者は、三星電子LCD工場と三星電子半導体温陽工場で働いた労働者4人である 。 現在は脳腫瘍や再生不良性貧血、多発性硬化症を病んでいる 。 1996年に三星電子に入社したハン・ヘギョン氏は、LCDの工程でソルダー・クリームを溶かした後、しゃもじで回路基板の上に載せる作業をしていた 。 この工場で5年余り働いたハン氏は、退職後の2005年10月に脳腫瘍の診断を受け、手術後は1級障害の診断を受けて、現在は日常の挙動さえ不自由な状態である 。 しかし勤労福祉公団は昨年1月に「脳腫瘍の発病原因が、(三星電子の)作業環境と関連性があるという根拠がない」として、ハン氏の労災申請を不承認とする判定を出し、再審査請求でも不承認の決定を行った 。 『半導体労働者の健康と人権を守る』(パノリム)は「今回の訴訟は個別的な労災訴訟ではなく、三星電子で拡がる『三星電子職業病被害事例』を喚起させるためのもの」で、『電子産業の特徴を無視して立証責任を労働者に転嫁し、労災不承認を乱発する勤労福祉公団の誤った行政を変えるため』のものと話した 。 パノリムは更に「行政訴訟を提起した職業病被害者は、三星電子で働いた女性労働者で、現在全員が闘病中」であり、「全員夜間労働を伴う交代勤務と、一日12時間以上の長時間労働で免疫力が弱まっていたため、先端電子部品の生産過程に存在する有害要因に曝露し、珍しい病気に罹った」と強調した 。 現在までに三星半導体、三星LCD工場などで働いて職業病に罹った労働者は120人を超え、このうち46人が死亡している 。民衆の声 ク・トヒ記者
2011/04/13専門建設業者、労災の66.5%を隠蔽専門建設業者で発生する産業災害のうち、66.5%が隠蔽されているという主張がされている 。 国会環境労働委員会のイ・ボムグァン・ハンナラ党議員が12日に公開した資料によると、専門建設協会が1217会員業者を対象に、昨年6月に実施した2009年労災処理実態調査によると、労災事故は246現場で747件が発生した 。 イ議員は「労災のうちの33.5%に当たる250件が労災保険で処理されたが、66.5%に当たる497件は労災隠蔽の後、公傷として処理された」と明らかにした 。 更に、「政府が建設業の産業災害を減らすための方案としてP・Q(入札参加資格事前審査)と、適格審査信任度評価を利用しているが、今回の結果で見るように、その役割を果たせていない」と指摘した 。 イ議員は「制度の根本趣旨である、元請業者の自発的な災害予防の努力を誘引する効果はほとんどなく、労災発生による各種の不利益を免れたり、恩恵を目的に産業災害を隠すなど、弊害だけが生じている」と主張した 。 これにより、「労災予防のための建設業者の自律的な産業安全保健活動の努力を評価した後、優秀業者にインセンティブを付与するのも一つの良い方法」とし、「現行の、労災発生報告義務に違反した時の過怠金が1千万ウォン以下という、労災隠蔽に対する処罰規定を強化して、実効性を確保しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2011/04/15福祉公団、建設労働者の石綿被害を初めて労災認定石綿が露出している製鉄所の工事現場で働き、石綿疾患である中皮腫に罹った建設労働者が、勤労福祉公団から産業災害を承認された 。 建設労組は14日、仁川製鉄所増築工事の現場で10余年間働いた建設労働者の故ミン・某(73)氏が石綿疾患の中皮腫を病んだことに対し、13日に勤労福祉公団京仁地域本部が産業災害と認定したと明らかにした 。 労組は「この間、法的な争いの結果として石綿疾患を労災認定したことはあったが、勤労福祉公団が自ら、作業環境測定と疾病判定委員会を経て労災と認定したのは初めて」として、「今後、建設労働者の類似の石綿災害に対する職業病認定の定規になるだろう」と話した 。 労組によると、ミン氏は99年から仁川製鉄所の増築工事現場で建設労働者として働いている間の2008年に、中皮腫の診断を受けた 。 一人で闘病していたミン氏は、建設労組と石綿追放ネットワークが行った『石綿被害者検索活動』を知り、翌年労組に相談を要請した 。 ミン氏は昨年1月に死亡し、ミン氏の遺族が労組の助けを借りて、10月に公団京仁地域本部に療養承認を申請した 。 事件を代理したキム・ボク公認労務士(労務法人「現場」・仁川支社)は、「故人が仁川製鉄所で仕事をするために、わざわざ仁川に引っ越しまでしたのに、過去の勤務履歴を立証するのが難しくて困り果てた」と言い、「石綿疾患は潜伏期間が長いだけに、建設労働者の履歴証明に対する制度的な支援策を至急に作らなければならない」と話した 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/04/25労働界、『2011殺人企業』に大宇建設、大宇造船海洋を選定/特別賞にイ・ミョンバク大統領労働界が『最悪の殺人企業』に大宇建設と大宇造船海洋を選定した 。 また、労災死亡特別賞は、無理な4大河川事業を進めて20人の建設労働者を死亡させた責任で、イ・ミョンバク大統領に授けた 。 民主労総、韓国労総、民主労働党、進歩新党などは、25日午前11時頃清渓広場で記者会見を行い、『2011年最悪の殺人企業』として大宇建設と大宇造船海洋が選ばれたことを明らかにした 。 主催者側は「大宇建設の大株主は産業銀行で、事実上『公的資金』で運営される企業であるにもかかわらず、絶えず社会的な物議をかもしている」として、「労働者の生命と安全に無感覚な企業は、社会的責任にも不感症だという事実を示している」と主張した 。 また、4大河川工事の現場で起きた労災事故の責任を問い、イ・ミョンバク大統領を特別賞の受賞者に選定した 。 労働界は4大河川事業での行き過ぎた工期短縮と速度戦によって、労働者が最小限の安全施設や予防措置もなく、長時間労働に追い立てられていると主張した 。 主催者は「今年に入って4ヶ月間で12人の労働者が死亡し、工事が始まった2009年8月以後でも、20人の労働者が4大河川事業の現場で死んでいった」が、「これは労災死亡率が最も高い業種である建設業の平均死亡率より、3.7倍も高い」と指摘した 。民衆の声 チョ・ハンイル記者
2011/04/26労災認定基準に慢性過労を導入すれば脳心血関係疾患の認定率、61%上がる慢性過労に関する労災認定基準が作られていれば、2009年の脳心血関係疾患の業務上疾病認定率が61%近く増加したという主張が出された 。 25日に二大労総が共同主催した『どん底に陥った労災保険、このままでいいのか』政策討論会でウォン・ジョンウク延世大医科大学教授は「産業災害補償保険法が2008年に改正された以後、脳心血関係疾患の労災認定率がますます落ちている」として、このように主張した 。 脳心血関係疾患の労災不承認率は、法改正以前の2007年に59.8%だったが、2008年に67.8%、2009年に84.4%に上昇し、昨年は85.6%にまで高まった 。 脳心血関係疾患の主要な原因として過労が指摘されているのに、実際の労災申請の10件中9件が認められないのが実情である 。 ウォン教授は「2008年の脳心血関係疾患の認定基準改正以後、労災承認率が急激に落ちた」とし、「3ヶ月を越える慢性過労に対する具体的な認定基準が除かれたのが主要な原因」と指摘した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2011/04/28金属労組、職業性癌患者14人が集団労災申請/今日勤労福祉公団が受付製造業の労働現場で使われる発癌物質を調査してきた金属労組(委員長 パク・イキ)が28日午後、ソウルの永登浦の勤労福祉公団に職業性癌患者14人に対する集団労災申請を出すと27日に明らかにした 。 労組によれば、今回労災療養を申請する労働者は、現代自動車・起亜自動車・韓進重工業など、国内の主要製造業で働いてきた正規職・非正規職労働者である 。 これらは肺癌と乳癌・白血病・十二指腸乳頭癌などの診断を受けて闘病中である 。 すでに亡くなった労働者もいる 。 労組は「集団労災申請を契機に、職業性癌が労災と認められ、発癌物質のない労働現場を作るために努力する」と話した 。 労組が昨年、所属の事業場64ヶ所で使う化学製品9044種を調査した結果、1級発癌物質が4.2%、2級発癌物質が5.5%、3級発癌物質またはその他の毒性が確認された物質が37.3%と確認された 。毎日労働ニュース ク・ウニ記者
2011/05/02自殺事故の労災認定基準問題19世紀のフランスの社会学者・エミール・デュルケームは『自殺論』で、「自殺傾向は社会的原因によるものであり、それ自体が集団的現象」と規定した 。 韓国は2008年基準で、人口10万人当たりの自殺率24.3人を記録して経済協力開発機構(OECD)の1位を占めた 。 自殺事件の労災認定基準を見ると、産業災害補償保険法が改正された2008年7月1日以前と以後で法条文に違いはあるが、実務上の差はほとんど存在しない 。 自殺事件事故の場合、勤労福祉公団は今までは実務上、療養治療中でなければ『精神科的治療前歴』を必要な要件として具備することを要求した 。 精神科の治療経歴がなければ労災と承認しなかったのである 。 このため多くの労働者が途方もないストレスによってやむをえず自殺という災害にあっても、精神科の診断書(治療経歴)がないという理由だけで、労災と認められなかった 。 最高裁は「業務上のストレスによって自殺した場合、業務上災害の可否の判断において、諸般の状況から自殺に至ることになった環境と業務上のストレス認定を中心に判断するだけで、精神科的な治療前歴がないとしても、これを認定基準に含めて判断しない」と何回も判示した 。 しかし実際に自殺事件と自殺未遂による労災事件を数回扱ってみると、実務的な判定手続きも一貫性がないということが分かる 。 死亡率5位の中に『自殺』があり、自殺は精神病から生じたまさに『病気』である 。 しかし、これを公団と裁判所が二重に規制し、個別労働者の固有の問題と規定している 。毎日労働ニュース(クォン・ドンヒ公認労務士)
2011/05/04三星電子の解雇者パク・ジョンテ氏、『うつ病』で労災申請/三星電子の労務管理が精神病誘発三星電子の社内掲示板に労組の結成を主張する文書を載せたため解雇されたパク・ジョンテ氏が、「使用者の監視などでうつ病と外傷後ストレス障害になった」として、勤労福祉公団に産業災害療養を申請した 。 パク氏は民主労総、三星一般労組、労働法律院法律事務所「未来」、パノリムなどと共に、3日午前に民主労総で記者会見を行い、「在職当時、労使協議会勤労者委員として活動した時から会社の牽制と監視にあうなど、三星の激しい労務管理で自殺を考えるほどのうつ病に罹った」と話した 。 これらによれば、朴氏は2008年から三星電子の労使協議会の委員として活動し、使用者側と頻繁な衝突を起こして昨年8月にうつ病と診断され、1ヶ月間精神病院に入院した 。 当時朴氏を治療したソンビンセント病院は義務記録紙に、「うつ病の原因は会社の業務、特に労使協議会活動に対する実質的な制裁によって誘発された」とし、「(使用者側との)頻繁な摩擦と葛藤が傷病を増幅させた重要な原因」と診断した 。 退院後パク氏は転職措置、職務待機という、いわゆる『いじめ勤務』に苦しめられ、昨年11月に労組結成を訴えた文書を掲載して、結局解雇された 。 事件を代理するクォン・ドンヒ公認労務士は「(パク氏が)協議会委員として活動しているのに、会社側が懲戒をしてパク氏を締め出すなど、パク氏の症状が使用者側の労務管理政策に連結しているのは明確だ」 。 「三星の労務管理政策が労働者に精神病を誘発する程暴力的であるということが明らかになった」と話した 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/05/06労災を虚偽申告すれば直ちに過怠金1千万ウォン賦課今後は産業災害発生の事実を隠したり偽って報告した事業場には、直ちに過怠金が賦課される 。 雇用労働部はこのような内容の産業安全保健法施行令を19日から施行すると5日発表した 。 これによれば、労災発生報告義務を履行せずに摘発されると300万ウォンの過怠金を出さなければならない 。 3回以上これに違反した事実が摘発されれば、1千万ウォンの過怠金が賦課される 。 使用者が労災を偽って報告して摘発されると1千万ウォン、安全・保健管理者を選任しなければ500万ウォンの過怠金を直ちに出さなければならない 。 この他にも、元請け会社が、産業安全保健管理費を請負金額または事業費として計上しなかったり一部しか計上しない場合、摘発されれば過怠金が最大1千万ウォンまで賦課される 。 雇用労働部は「改正案が施行される19日からは、産業安全保健法上の過怠金賦課対象が明示された条項に違反すれば、是正措置を経ることなく、無条件に過怠金が賦課される」と説明した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2011/05/23「うちのユミが白血病になりました。産業災害です」/『三星白血病』労災不承認取り消し訴訟、最終弁論三星半導体の産業災害被害労働者と遺族たちが、勤労福祉公団を相手に労災申請不承認を取り消せとして提起した行政訴訟の最終弁論が、23日午後行政裁判所で行われた 。 故ファン・ユミ氏の父親・ファン・サンギ氏はこの日の最後弁論で、2007年に実施された産業安全保健研究院の健康実態疫学調査は信頼できないと話した 。 勤労福祉公団は、三星半導体労働者の発病と作業環境との間に因果関係はないというこの疫学調査を根拠に、被害労働者の労災申請に不承認の処分を出した 。 故ファン・ミヌン氏の夫人・チョン・エジョン氏は「私もやはり1995年に三星電子の器興工場に入社して11年の経歴を持っている」 。 「(三星半導体工場では)人に有害なベンゼン、放射線と有毒化学物質を管理なしで使用させた」と話した 。 キム・オクイ氏は「高等学校卒業を前に三星に入社して丸5年働いたが、疫学調査で当事者である私は徹底的に排除された」 。 「三星は私たちの主張を憶測だと言うが、実際そのような環境だったから私が白血病に罹ったのだ」と話した 。 被告・勤労福祉公団の法律代理人は「労災事件は発病との因果関係を原告側で立証しなければならない」 。 「労災法によれば危険要因が存在しなければならず、疾病の誘発レベルが医学的に糾明されなければならない」と主張した 。 これに対し、原告・被害労働者の代理人のパク・サンフン弁護士は「事故ラインはすでに亡く、私たちは過去の状況の再現が不可能だ」と話した 。 裁判所は事件の終結を前に「現在の状況を土台に過去の状況を推定する」とし、「(現在の状況を根拠に判断すれば)、原告は元々勝てない構造」と指摘した 。 今回の訴訟の宣告公判は6月23日の予定。民衆の声 ク・トヒ記者
2011/06/22労働階級を愛する医師・イム・サンヒョク/20年めの労災との闘い無力で『バック』のない労働者の友人・弁護士が故チョ・ヨンレ弁護士だとすれば、イム・サンヒョク労働環境健康研究所長(緑色病院医師)は、労働者の友人・医師ということができる 。チョ・ヨンレ弁護士が『チョン・テイル評伝』で青年チョン・テイルの人生と思想を後の人々に伝え、チョン・テイルを政治的に生かしたとすれば、イム・サンヒョク所長は産業災害にかかった数多くの名のないチョン・テイルの肉体と心を、20年間生かしている 。それだけではない。イム・サンヒョク所長は産業災害の認定に極めて保守的な『勤労福祉公団』を相手に、労災を認めさせるようにするかと思えば、労働者と一緒に企業と交渉して、災害を誘発する労働環境を改善させた 。特に彼は漢陽大医科大の出身の『専門医』という立派なスペックを捨てて、『あまり金にならない』労災被災労働者のそばで、親切に診療活動を行っている 。20年間、多くの被災労働者を診療して、忘れることのできない出会いも多い 。有機溶剤中毒で倒れた韓国タイヤの労働者イ・チャンボク氏との出会いを見れば、彼がどんな人物なのかを知ることができる 。1999年、韓国タイヤの中国工場で働いていた労働者イ・チャンボク氏は、脳卒中の症状を表して突然倒れた 。イ・チャンボク氏は27年間韓国タイヤだけで働いてきた 。見慣れない異国の土地で突然倒れた労働者が、安心してかかれる病院や医院はほとんどない状況だった 。気の毒な事情を聞いたイム・サンヒョク医師はその翌日、自費で中国まで飛んで行った 。当時、産業医学専門医の資格を取得して緑色病院に赴任し、まだ数ヶ月も経たない時であった 。イ氏を診療した後『産業災害』の診断を出した彼は、労災の申込書を勤労福祉公団に提出した 。しかし、公団側は「相関関係がない」という理由で、これを返戻した 。当該の労働者と家族にとって、労災が認定されるかされないかの差は実に莫大だった 。労災として処理されない場合、キム氏は病院の費用と退職以後の賃金を1ウォンも受け取れず、すべてを自分で負担しなければならない 。一方、産業災害と認定されれば、病院の治療費はもちろん、満60歳まで毎月、受け取っていた給与の70%を受け取ることができる 。この両者の違いは現実に『子女の教育』などに非常に大きな差が出る状況だった 。心証としては労災だが科学的な根拠が脆弱だと思ったイム・サンヒョク氏は、当時韓国タイヤの中国工場で数ヶ月間の膨大な『疫学調査』を行い、イ氏が病んでいる病気が『有機溶剤中毒』であることを立証した 。イム所長は『疫学調査』を土台に作成した長文の報告書を、当時の産業安全管理公団(現・勤労福祉公団)職業病研究所に提出した 。この報告書は職業病研究官らを動かし、韓国で最初の、海外での職業病の現地調査が行われた 。研究官らもイム・サンヒョク氏の報告書を土台に調査した結果、「有機溶剤中毒が正しい」という結論を出した 。海外で発生した初めての職業病認定事例であった 。イム・サンヒョク所長は幼い時から『チョン・テイル』や『シュヴァイツァー』を夢見た訳ではない 。彼は単に数学が得意だから理系に行き、機械を扱うのが苦手だから漢陽大医大に進学した 。84年に漢陽大医大に入学した後、彼は当時産業保健活動に活発に参加していた『労働と健康研究会』に参加して、社会的な活動を行った 。当時は在野の活動が活発な時代であった 。そのうち『源進レーヨン二硫化炭素中毒者』被害事件が彼に大きな影響を与えた 。「86年は社会的に職業病問題の深刻さが社会問題になった時期です。水銀中毒で不眠症と嘔吐症状を見せて亡くなった当時15才のムン・ソンミョン君の事件も大きかったです。また『中風工場』と呼ばれる源進レーヨン事件まで、産業災害の問題が私たちの社会の最も重要な社会問題に浮上しました 。87年当時、私は本科の2年でしたが、源進レーヨンで仕事をした二硫化炭素中毒の方々に初めて会いました。とても残酷でした。脳神経が麻痺して、徐々に『表情がゆがむ』症状を示していました。ヘラヘラ笑っている様子が恐ろしかったです」 。労働界と大学生は街頭で、『源進レーヨン』事件を知らせるための激しい闘いを展開した 。「私たちの闘いで、源進レーヨン事件はまもなく全国的な社会的議題になりました。世論は身方でした。私たちは当時、88オリンピックの聖火リレー阻止計画まで立てました。熱い熱気が結局政府を動かしました。91年に労働者側、政府側、会社側の代表は源進レーヨン問題に関して1次合意をしました」 。この合意を土台に源進の労働者は会社から補償金を受け取った 。源進の労働者と市民社会団体は、この補償金を集めて九里源進緑色病院と緑色病院、労働環境健康研究所を作った 。イム所長は89年に漢陽大医大を卒業した後、漢陽大病院で研修の課程を経た 。ある程度の臨床経験を持った彼は、94年2月から我が国最初の民衆医院と評価される九老医院で本格的な診療活動を始めた 。「月給60万ウォンを貰いながら、一所懸命に仕事をしました。当時、平日は九老・加里峰地域で仕事をし、週末には安養、城南を訪ねて労働者診療活動を行いました。そのような中で結婚もしました」 。彼はもう少し専門的な勉強が必要だと考えて、2年間の産業医学専門の課程を終えた 。翌99年から緑色病院で産業災害専門医師として在職している 。彼は単純な患者の治療だけには留まらない 。労働者の労災療養申請がキチンとできるように助けるのはもちろん、筋骨格系疾患問題など、労働者の健康権を脅かす疾患を根本からなくすための様々な活動を行っている 。代表的な事例が、2001年の蔚山・現代精工の筋骨格系疾患労働者71人に対する集団労災療養申請のケースである 。それ迄「腰が痛い』、『肩が凝る』など個人レベルの問題として扱われた筋骨格系疾患を、『職業病』の次元で認められるようにしたのである 。以後、単位労組のレベルで筋骨格系の職業病を問題にし、集団的に労災を認められた事業場は大宇造船など約20ヶ所に増えた 。この経過の中で彼は現場を訪問し、労働者の症状と作業環境を把握して職業病の可否を判断する『医師』の仕事から、労災と認めようとしない会社に対抗するために資料を集め、経営陣と会って問い詰める『労組委員長』の仕事まで、すべてを担当した 。彼は最近でも労働者が怪我した現場にいつでも登場する 。ピザ・ハットのアルバイト配達員問題、双龍自動車のうつ病問題などが彼の専門分野である 。時には政策的な対案を準備し、専門家労働者ネットワークを構成して努力している 。インタビューの間もイム所長を訪ねる電話がひっきりなしに鳴った 。休む間もなく仕事をしながら緊張した生活を送るイム所長だが、眼は澄んでいて人には親切だった 。20代の青年の情熱と40代後半の円熟味が感じられた 。労働者のための一本道を黙々と歩いているためだろう 。民衆の声 ミム・マンジュン記者
2011/06/23裁判所、三星半導体白血病労働者に労災認定/労働者ら持続的に有害物質に曝露・・・原告3人は棄却三星半導体の白血病被害労働者と遺族が、勤労福祉公団を相手に出した遺族手当と葬祭料不支給処分取り消し請求訴訟は、一部勝訴し、労災が認められた 。 しかし裁判所は原告5人のうち3人については、有害物質に持続的に曝露したり、TCE(トリクロロエチレン)を除く有害物質の曝露が白血病を誘発したとは認められないなど、証拠が不充分だとして請求を棄却した 。 ソウル行政法院は23日、三星半導体の器興工場で働いている間に白血病の診断を受けて死亡したファン・ユミ氏とイ・スギョン氏(訳注:原文はイ・スンミョン氏とあるが後の文脈ではスギョン氏)の遺族に対して、作業環境と白血病との関連性を認定、勤労福祉公団に労災不承認を取り消せと判決した 。 ファン・ユミ氏は三星半導体で働いていたが、2005年に白血病を発病し、2年間の闘病生活の後、2007年3月6日に亡くなった 。 ファン・ユミ氏と一緒に2人1組で三星半導体で仕事をした故イ・スギョン氏も、2006年に白血病に罹り、その年に死亡した 。 裁判所はファン氏とイ氏に関して「白血病の原因は明確ではないが、(作業環境による)発病の可能性を排除することはできない」とし、「(故人が働いた)工程で有害化学物質を使っており、この物質がすべて排出されたとは考えられず、持続的に有害物質に曝露したものと判断する」と判示した 。 続いて裁判所は「二人とも3ライン3ベイで湿式の工程を担当し、洗浄の過程で更に多くの有害物質に曝露したことをベースに見れば、産業安全保健研究院の調査は1回の測定で、日常的な作業環境を測定するには無理がある」とし、「特に、これらは一部で放射線の曝露もあったものと考えられ、曝露量が一定水準未満であっても、相乗作用を起こした白血病の可能性がある」と説明した 。 また裁判所は「疾病と業務の間に相当因果関係がある」とし、「労災と認定しなかった処分は違法である」と判示した 。 一方、裁判所は原告チョン・エジョン氏の夫である故ファン・ミヌン(2004年に白血病を発病し、2005年死亡)氏に関しては「ラインで働いていなかった」とし、「有害化学物質への曝露は認められるが、下請け業者が(設備を)周期的に管理しており、セットアップの作業は別の業者で、この業務を担当して持続的に有害物質に曝露したとは認められない」。「放射線に曝露したとも見られず、三星半導体で働く男性勤労者の発病の有無は統計的に有意味ではなく、一般国民と比較しても同じ、もしくは却って低い」とした 。 続いて原告キム・オクイ(2005年に白血病を発病し、闘病中)氏に関して、「TCEとそれ以外の物質を使ったと主張するが、三星は1995年4月以後はTCEを使っておらず、原告が他の有機溶剤を使ったとしても、医学界ではこれを癌発病の原因と認めていない」。「有害物質に一部曝露したと思われるが、これによって白血病を起こしたとするのは難しい」と判示した 。 裁判所はまた、夜間勤務が疾病を誘発したという主張に関しても、「退社後、相当な期間が経過して発病したもので、無理な勤務によって白血病は誘発されないと見るのが医学界の判断」だと付け加えた 。 更に裁判所は、原告ソン・チャンホ(2008年に悪性リンパ腫を発病後、闘病中)氏に関しては、「有害物質に曝露したとしても、ホジキンリンパ腫を誘発したとは認められない」とし、「TCEに持続的に曝露したとも見られない」と判示した 。 続いて「原告は退社後、同一業種で約4年間働き、三星を退職した9年後に発病した」とし、「交代勤務による身体のリズムの乱れが白血病が発病したと見るのも難しい」と判示した 。 三星半導体の白血病被害労働者と共に行政訴訟に参加した『半導体労働者の健康と人権を守る』(パノリム)のイ・ジョンラン労務士は、「半導体産業がどれくらい危険なのか人々はよく分からないのだから、すべての半導体産業の被害者が労災と認められなければならない」とし、「判決文を見て不充分な資料を整備し、控訴を準備する」と話した。 民衆の声 ク・トヒ記者
2011/06/23私たちが三星との闘いに勝った/三星白血病労災労働者、行政訴訟で一部勝訴「一部勝訴で終わったが、とにかくこの闘いで私たちが勝った。請求が棄却された方々のために最後まで闘わなければならない」 。 三星半導体の白血病被害労働者遺族たちが勤労福祉公団を相手に出した行政訴訟で、一部勝訴し、労災が認められると、すぐに遺族の目から熱い涙が溢れた 。 裁判所の宣告後に行った記者会見で、原告たちは1年5ヶ月余りの『闘い』について喜びと残念な思いを打ち明けた 。 故ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏は、「勤労福祉公団が労災不承認の根拠に挙げた産業安全保健研究院の疫学調査の結果は、被害者の私たちが参加しておらず、公正性を失った」とし、「他の方々が敗訴したのはこのためで、正しい疫学調査を再度実施しなければならない」と話した 。 続いてファン氏は「ユミに生前『この病気は個人の病気ではなく、労災に間違いない。労災と認定されるまで闘う』と言った」。「1審はユミの職業病を承認したが、他の方々は請求が棄却されたので、この方たちのためにも最後まで闘わなければならない」と強調した 。 ファン氏はまた「三星は労働組合の牽制を受けることがないために、このようなことが発生した」。「三星の無労組経営方針を是正しなければならない」と話した 。 請求を棄却された故ファン・ミヌンの妻チョン・エジョン氏は、口惜しさにずっと涙を流しながら、「ファン・ユミ氏とイ・スギョン氏。夫と同じ設備で働いた人たちが勝訴したので、私たちも勝てると信じる」。「夫は三星半導体で仕事をして死んだのに間違いなく、一部勝訴を希望として不充分な資料を立証して控訴審を準備する」と話した 。 イ・ジョンラン労務士は「労働者は知らされていない化学物質による発病を立証する方法がないため、産業災害補償保険法は改正されなければならない」。「ファン・ミヌン氏の場合、白血病に罹るような危険な仕事をしたのに、今回の判決は不当だ」と強調した。 「それでもこの方たちの勇気がなかったらここまで来られなかった」とし、控訴をすると話した 。 記者会見には国会環境労働委員会所属のイ・ミギョン民主党議員も出席し、勝訴に喜びながらも、敗訴した遺族を慰めた。「一部に労災が認められたのは一歩前進で、後の3人も必ず労災を認められるように努力する」。「労働部と勤労福祉公団はもっと反省し、労働者の立場で、痛みを解くために努力しなければならない」と話した 。 勤労福祉公団には「公共機関が三星だからと裁判に臨んだのは誤りで、自分の義務を忠実に尽くしていない」と指摘した。「もっと多くの物質が(有害物質の範疇に)含まれるように、産業災害補償保険法が改正されなければならない。立証責任が労働者にあることも改正されなければならない」と強調した 。 記者会見に参加したホ・ヨング民主労総前副委員長は「三星は7月から複数労組が許されるのに備えて、労働部の高位官僚を迎え入れるなど、民主労組の結成を妨害している」。「必ず三星に労働組合を結成する」と話した 。 今回の裁判結果について三星グループの広報チーム関係者は、「たった今出た判決に対してコメントするのは無理」とし、「控訴するかどうかも勤労福祉公団から判決文をもらって検討する」と話した 。 三星は労働者からの白血病発病論議が絶えず、昨年末に第三者機関に疫学調査を依頼した。この疫学調査の結果は7月中旬に発表される。民衆の声 ク・トヒ記者
2011/06/23裁判所、三星半導体白血病労働者に労災認定/労働者ら持続的に有害物質に曝露・・・原告3人は棄却三星半導体の白血病被害労働者と遺族が、勤労福祉公団を相手に出した遺族手当と葬祭料不支給処分取り消し請求訴訟は、一部勝訴し、労災が認められた 。しかし裁判所は原告5人のうち3人については、有害物質に持続的に曝露したり、TCE(トリクロロエチレン)を除く有害物質の曝露が白血病を誘発したとは認められないなど、証拠が不充分だとして請求を棄却した 。ソウル行政法院は23日、三星半導体の器興工場で働いている間に白血病の診断を受けて死亡したファン・ユミ氏とイ・スギョン氏(訳注:原文はイ・スンミョン氏とあるが後の文脈ではスギョン氏)の遺族に対して、作業環境と白血病との関連性を認定、勤労福祉公団に労災不承認を取り消せと判決した 。ファン・ユミ氏は三星半導体で働いていたが、2005年に白血病を発病し、2年間の闘病生活の後、2007年3月6日に亡くなった 。ファン・ユミ氏と一緒に2人1組で三星半導体で仕事をした故イ・スギョン氏も、2006年に白血病に罹り、その年に死亡した 。裁判所はファン氏とイ氏に関して「白血病の原因は明確ではないが、(作業環境による)発病の可能性を排除することはできない」とし、「(故人が働いた)工程で有害化学物質を使っており、この物質がすべて排出されたとは考えられず、持続的に有害物質に曝露したものと判断する」と判示した 。続いて裁判所は「二人とも3ライン3ベイで湿式の工程を担当し、洗浄の過程で更に多くの有害物質に曝露したことをベースに見れば、産業安全保健研究院の調査は1回の測定で、日常的な作業環境を測定するには無理がある」とし、「特に、これらは一部で放射線の曝露もあったものと考えられ、曝露量が一定水準未満であっても、相乗作用を起こした白血病の可能性がある」と説明した 。また裁判所は「疾病と業務の間に相当因果関係がある」とし、「労災と認定しなかった処分は違法である」と判示した 。一方、裁判所は原告チョン・エジョン氏の夫である故ファン・ミヌン(2004年に白血病を発病し、2005年死亡)氏に関しては「ラインで働いていなかった」とし、「有害化学物質への曝露は認められるが、下請け業者が(設備を)周期的に管理しており、セットアップの作業は別の業者で、この業務を担当して持続的に有害物質に曝露したとは認められない」 。「放射線に曝露したとも見られず、三星半導体で働く男性勤労者の発病の有無は統計的に有意味ではなく、一般国民と比較しても同じ、もしくは却って低い」とした 。続いて原告キム・オクイ(2005年に白血病を発病し、闘病中)氏に関して、「TCEとそれ以外の物質を使ったと主張するが、三星は1995年4月以後はTCEを使っておらず、原告が他の有機溶剤を使ったとしても、医学界ではこれを癌発病の原因と認めていない」 。「有害物質に一部曝露したと思われるが、これによって白血病を起こしたとするのは難しい」と判示した 。裁判所はまた、夜間勤務が疾病を誘発したという主張に関しても、「退社後、相当な期間が経過して発病したもので、無理な勤務によって白血病は誘発されないと見るのが医学界の判断」だと付け加えた 。更に裁判所は、原告ソン・チャンホ(2008年に悪性リンパ腫を発病後、闘病中)氏に関しては、「有害物質に曝露したとしても、ホジキンリンパ腫を誘発したとは認められない」とし、「TCEに持続的に曝露したとも見られない」と判示した 。続いて「原告は退社後、同一業種で約4年間働き、三星を退職した9年後に発病した」とし、「交代勤務による身体のリズムの乱れが白血病が発病したと見るのも難しい」と判示した 。一方、三星半導体の白血病被害労働者と共に行政訴訟に参加した『半導体労働者の健康と人権を守る』(パノリム)のイ-ジョンラン労務士は、「半導体産業がどれくらい危険なのか人々はよく分からないのだから、すべての半導体産業の被害者が労災と認められなければならない」とし、「判決文を見て不充分な資料を整備し、控訴を準備する」と話した 。民衆の声 ク・トヒ記者
2011/06/23私たちが三星との闘いに勝った/三星白血病労災労働者、行政訴訟で一部勝訴「一部勝訴で終わったが、とにかくこの闘いで私たちが勝った。請求が棄却された方々のために最後まで闘わなければならない」 。三星半導体の白血病被害労働者遺族たちが勤労福祉公団を相手に出した行政訴訟で、一部勝訴し、労災が認められると、すぐに遺族の目から熱い涙が溢れた 。裁判所の宣告後に行った記者会見で、原告たちは1年5ヶ月余りの『闘い』について喜びと残念な思いを打ち明けた 。故ファン・ユミ氏の父親ファン・サンギ氏は、「勤労福祉公団が労災不承認の根拠に挙げた産業安全保健研究院の疫学調査の結果は、被害者の私たちが参加しておらず、公正性を失った」とし、「他の方々が敗訴したのはこのためで、正しい疫学調査を再度実施しなければならない」と話した 。続いてファン氏は「ユミに生前『この病気は個人の病気ではなく、労災に間違いない。労災と認定されるまで闘う』と言った」 。「1審はユミの職業病を承認したが、他の方々は請求が棄却されたので、この方たちのためにも最後まで闘わなければならない」と強調した 。ファン氏はまた「三星は労働組合の牽制を受けることがないために、このようなことが発生した」 。「三星の無労組経営方針を是正しなければならない」と話した 。請求を棄却された故ファン・ミヌンの妻チョン・エジョン氏は、口惜しさにずっと涙を流しながら、「ファン・ユミ氏とイ・スギョン氏。夫と同じ設備で働いた人たちが勝訴したので、私たちも勝てると信じる」 。「夫は三星半導体で仕事をして死んだのに間違いなく、一部勝訴を希望として不充分な資料を立証して控訴審を準備する」と話した 。イ・ジョンラン労務士は「労働者は知らされていない化学物質による発病を立証する方法がないため、産業災害補償保険法は改正されなければならない」 。「ファン・ミヌン氏の場合、白血病に罹るような危険な仕事をしたのに、今回の判決は不当だ」と強調した 。「それでもこの方たちの勇気がなかったらここまで来られなかった」とし、控訴をすると話した 。記者会見には国会環境労働委員会所属のイ・ミギョン民主党議員も出席し、勝訴に喜びながらも、敗訴した遺族を慰めた 。「一部に労災が認められたのは一歩前進で、後の3人も必ず労災を認められるように努力する」 。「労働部と勤労福祉公団はもっと反省し、労働者の立場で、痛みを解くために努力しなければならない」と話した 。勤労福祉公団には「公共機関が三星だからと裁判に臨んだのは誤りで、自分の義務を忠実に尽くしていない」と指摘した 。「もっと多くの物質が(有害物質の範疇に)含まれるように、産業災害補償保険法が改正されなければならない。立証責任が労働者にあることも改正されなければならない」と強調した 。記者会見に参加したホ・ヨング民主労総前副委員長は「三星は7月から複数労組が許されるのに備えて、労働部の高位官僚を迎え入れるなど、民主労組の結成を妨害している」 。「必ず三星に労働組合を結成する」と話した 。今回の裁判結果について三星グループの広報チーム関係者は、「たった今出た判決に対してコメントするのは無理」とし、「控訴するかどうかも勤労福祉公団から判決文をもらって検討する」と話した 。三星は労働者からの白血病発病論議が絶えず、昨年末に第三者機関に疫学調査を依頼した 。この疫学調査の結果は7月中旬に発表される 。民衆の声 ク・トヒ記者
2011/06/30三星で3年仕事をしたら半身麻痺に視力損傷まで・・・/三星半導体LCDの労働者2人、稀貴病『多発性硬化症』で労災申請三星半導体工場で働いて白血病に罹った労働者に裁判所が産業災害を認める中で、同じ工場で働いて多発性硬化症が発病した労働者2人が、新しく産業災害を申請した 。 三星電子の半導体事業部・器興工場で2年間働き、多発性硬化症に罹った女性労働者A氏(27)と、同じ工場のLCDモジュール課で3年間働き、やはり多発性硬化症に罹ったキム・ミソン(32)氏は29日勤労福祉公団で記者会見を行い産業災害を申請した 。 多発性硬化症は発病原因がハッキリしていないが、化学物質への曝露やストレスなどによって身体が麻痺したり、視神経の損傷、脊髄炎、末梢神経障害になる稀貴病である 。 入院治療3年目のA氏は、2003年2月に三星電子半導体事業部器興工場に入社し、半導体製造、洗浄関連の化学物質を扱った 。 入社前までは18回も献血をするほど元気だったが、勤務を始めた後7ヶ月で生理不順、睡眠障害を発症して体重が10kgも減った 。 2005年に退社した後、2007年からは視力低下、筋力低下が発症し、多発性硬化症と診断された 。 結局2008年6月にある病院に入院したA氏は、針で刺すような痛みと歩行障害になり、少し無理をすると気絶するほど体力が衰弱している 。 A氏に与えられた業務は、半導体製造のために感光溶液を入れたり洗浄する業務だったが、作業は半自動でも手動で行われた 。 A氏は『半導体労働者の健康と人権を守る』(パノリム)に「初めは2〜3日ごとに一回ずつ問題が発生した」。「現場は臭いがして1時間程で逃げ出したこともあるが、原因は聞けなかったし、措置をしたと聞いただけ」と話した 。 彼は感光液と洗浄液の危険性に対する教育や安全教育はキチンと受けなかったと主張した 。 現在の入院中のA氏は日常の挙動が難しい状態で、この日の記者会見には参加できなかった 。 また別の被害労働者キム・ミソン氏もやはり、高等学校3年の97年に三星電子LCD工場に入社するまでは元気だったが、2000年3月頃仕事の途中で左側の半身が完全に麻痺し、病院に行って多発性硬化症の診断を受けた 。 治療のために休職し、その年の12月退社したキム氏は、以後再び歩くまでに1年もかかった 。 引き続いて再発する症状のため、全身のしびれと視神経障害が起き、TVやコンピュータを使用できないほど視力が極めて良くない状態である 。 今まで5回も多発性硬化症が視神経に再発し、視力障害6級と判定された状態である 。 キム氏の業務は、LCDモジュールとパネル製造部署で手動でハンダ付けをする仕事で、中枢神経系列に影響を与える毒性物質を含んでいる有機溶剤のイソプロピルアルコール(IPA)やアセトンなどの有機溶剤を使用して異質物を除去する仕事もした 。 キム・ミソン氏が働いた作業場は、先に労災が承認されず、今年初めに訴訟を起した三星LCD労働者ハン・ヘギョン氏が働いた作業場と同じ部署のそばのラインである 。 脳腫瘍と闘っているハン・ヘギョン氏も、IPAなどの有機溶剤を使ったと話している 。 キム氏はこの日の労災申請記者会見で「窓のような換気施設もなかったし、局所排気装置は稼動せず、鉛の臭いがひどかった」。「紙のマスクを着用したが臭いを止めることができず、何時も鉛の臭いがした」と話した 。 彼は「安全教育も『服はキチンと着なさい』、『事故に気をつけなさい』という一般的な内容だった」と話した 。 『パノリム』は「先週、裁判所が三星半導体の白血病被害労働者に労災の判定を出すまでに、最初の労災申請の受付から4年もかかった」。「これからは、このように面倒くさい裁判所にまできて、やっと労災と認められる構造ではなく、勤労福祉公団の段階で簡単に労災と認定し、被害補償と治療が受けられる権利が保障されなければならない」と話した。民衆の声 チョ・テクン記者/翻訳:中村猛
2011/06/30三星で3年仕事をしたら半身麻痺に視力損傷まで・・・/三星半導体LCDの労働者2人、稀貴病『多発性硬化症』で労災申請三星半導体工場で働いて白血病に罹った労働者に裁判所が産業災害を認める中で、同じ工場で働いて多発性硬化症が発病した労働者2人が、新しく産業災害を申請した 。三星電子の半導体事業部・器興工場で2年間働き、多発性硬化症に罹った女性労働者A氏(27)と、同じ工場のLCDモジュール課で3年間働き、やはり多発性硬化症に罹ったキム・ミソン(32)氏は29日勤労福祉公団で記者会見を行い産業災害を申請した 。多発性硬化症は発病原因がハッキリしていないが、化学物質への曝露やストレスなどによって身体が麻痺したり、視神経の損傷、脊髄炎、末梢神経障害になる稀貴病である 。入院治療3年目のA氏は、2003年2月に三星電子半導体事業部器興工場に入社し、半導体製造、洗浄関連の化学物質を扱った 。入社前までは18回も献血をするほど元気だったが、勤務を始めた後7ヶ月で生理不順、睡眠障害を発症して体重が10kgも減った 。2005年に退社した後、2007年からは視力低下、筋力低下が発症し、多発性硬化症と診断された 。結局2008年6月にある病院に入院したA氏は、針で刺すような痛みと歩行障害になり、少し無理をすると気絶するほど体力が衰弱している 。A氏に与えられた業務は、半導体製造のために感光溶液を入れたり洗浄する業務だったが、作業は半自動でも手動で行われた 。A氏は『半導体労働者の健康と人権を守る』(パノリム)に「初めは2〜3日ごとに一回ずつ問題が発生した」 。「現場は臭いがして1時間程で逃げ出したこともあるが、原因は聞けなかったし、措置をしたと聞いただけ」と話した 。彼は感光液と洗浄液の危険性に対する教育や安全教育はキチンと受けなかったと主張した 。現在の入院中のA氏は日常の挙動が難しい状態で、この日の記者会見には参加できなかった 。また別の被害労働者キム・ミソン氏もやはり、高等学校3年の97年に三星電子LCD工場に入社するまでは元気だったが、2000年3月頃仕事の途中で左側の半身が完全に麻痺し、病院に行って多発性硬化症の診断を受けた 。治療のために休職し、その年の12月退社したキム氏は、以後再び歩くまでに1年もかかった 。引き続いて再発する症状のため、全身のしびれと視神経障害が起き、TVやコンピュータを使用できないほど視力が極めて良くない状態である 。今まで5回も多発性硬化症が視神経に再発し、視力障害6級と判定された状態である 。キム氏の業務は、LCDモジュールとパネル製造部署で手動でハンダ付けをする仕事で、中枢神経系列に影響を与える毒性物質を含んでいる有機溶剤のイソプロピルアルコール(IPA)やアセトンなどの有機溶剤を使用して異質物を除去する仕事もした 。キム・ミソン氏が働いた作業場は、先に労災が承認されず、今年初めに訴訟を起した三星LCD労働者ハン・ヘギョン氏が働いた作業場と同じ部署のそばのラインである 。脳腫瘍と闘っているハン・ヘギョン氏も、IPAなどの有機溶剤を使ったと話している 。キム氏はこの日の労災申請記者会見で「窓のような換気施設もなかったし、局所排気装置は稼動せず、鉛の臭いがひどかった」 。「紙のマスクを着用したが臭いを止めることができず、何時も鉛の臭いがした」と話した 。彼は「安全教育も『服はキチンと着なさい』、『事故に気をつけなさい』という一般的な内容だった」と話した 。『パノリム』は「先週、裁判所が三星半導体の白血病被害労働者に労災の判定を出すまでに、最初の労災申請の受付から4年もかかった」 。「これからは、このように面倒くさい裁判所にまできて、やっと労災と認められる構造ではなく、勤労福祉公団の段階で簡単に労災と認定し、被害補償と治療が受けられる権利が保障されなければならない」と話した 。民衆の声 チョ・テクン記者
2011/07/04昨年の労災損失額で88万人の新規雇用が可能/労働部・産業安全公団、今日から『産業安全保健強調週間』開催昨年の雇用労働部の産業災害統計によると、災害に遭った労働者は全部で9万8645人で、この内2200人が亡くなった 。一日平均6人の労働者が労災で命を失い、270名が負傷している 。経済的損失も莫大だ 。昨年の労災による経済的損失額は17兆6000億ウォンで、ソウル市の予算の82%に相当する 。年俸2000万ウォンの労働者88万人を新規に雇用できる費用が、労災で消えている 。このように労災は労働者と家族の幸福はもちろん、企業の生産性を落として国の競争力を弱める 。従って、安全保健の問題は個人と会社のレベルを越えて、国が解決しなければならない社会的課題として浮かび上がっている 。昨年の産業災害による労働損失日数は5600日で、労使紛争による労働損失日数(51日)の110倍に達する 。労災の実態は交通事故よりもさらに深刻だ 。昨年の産業災害による死亡者は2200人で、交通事故の死者数が5505人 。単純に比較すれば交通事故の方が多い 。しかし、1万人当たりの死亡者比率を表す事故性死亡万人率は、産業災害が1.3倍高い 。産業災害による経済損失額も、交通事故に比べて1.4倍も高い 。アメリカ・日本・イギリスなどの先進国と死亡万人率を比較すると、最高14倍にまで跳ね上がる 。産業災害の特徴を見ると、△基本的な安全規則さえ守れば予防できる在来型の災害が反復的に発生し、△小規模事業場での災害が大部分であり、△国民生活と密接なサービス産業での労災が急激に増加している、という点が目につく 。労災発生の形態を見ると、狭窄(巻かれる・挟まる)・転倒(倒れる)・墜落(落ちる)など、在来型災害が全災害の50%近く占めており、なかなか減らない 。また主に50人未満の小規模事業場で発生している 。50人未満の事業場は我が国の全事業場の97%にもなり、被災者数は昨年基準で81%を占めた 。特にサービス産業で労災が急急増している 。この10年間の被災者統計を見ると、全産業の被災者は5万5404人(1999年)から9万8645人(2010)に78%増加した 。同じ期間にサービス産業の被災者は、9442人(1999年)から3万3170人(2010年)に、何と251%も急増した 。業種別災害現況分析でも、サービス産業で製造業の次に多くの被災者が発生した 。昨年の業種別災害現況によると、製造業が34.5%、サービス産業が33.6%、建設業が22.8%の順になった 。卸小売と消費者用品修理業、食べ物と宿泊業など、6業種の災害が全災害の79%を占めた 。かつては製造業や鉱業を中心に化学物質中毒や塵肺症のような典型的な職業病がたくさん発生した 。一方、最近ではサービス業の比重が増え、高齢化が進む中で、脳卒中のような脳心血管系疾患と筋骨格系疾患など、作業関連性の疾患がより多く発生している 。サービス業の労災予防に集中しなければならないという指摘が少なくない 。専門家たちは更に「労災予防活動と雇用創出事業を統合的に進めるシステムを構築する必要がある」と注文している 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/07/07『三星半導体白血病』労災認定闘争4年の回顧/イ・ジョンラン公認労務士まだ道程は遠いと感じながら、最近あっという間に過ぎた4年を振り返ることが多い 。恐らく少し前にあった三星半導体白血病の行政訴訟1審判決のせいだろう 。6月23日、ソウル行政法院行政14部は、三星半導体の白血病死亡で初めての労災認定の判決を出した 。厳密に言えば5人の原告の内2人だけが労災と認定されたのだが、多くの報道機関は『労災認定』自体に焦点を合わせて大々的な報道をした 。被害者と共に労災認定のために苦楽を共にしてきた『半導体労働者の健康と人権守り』(パノリム)の活動家の1人として、この間三星のあらゆる懐柔と妨害、勤労福祉公団の不承認処分、労働部の冷遇にも負けず、シッカリ耐えてきた被害者たちすべてが、一度に労災認定されなかったのは口惜しい 。また、皆が同じような有害環境で働いてきたのに、裁判所が選別的に判断したことも非常に口惜しかった 。しかし、2人だけでも労災が認められたことについて、メディアをはじめ多くの人が注目したし、自分のことのように喜ぶ人も多かった 。彼らが喜んだ理由はこうだ。「巨人三星を押し倒しましたね」。「きれいだと誤魔化された半導体工場の有害性が公式に認められました」。「4年間の努力がいよいよ希望を見ますね。更に力をもらって2審は完勝!」 。勝訴の主人公は故ファン・ユミ氏(死亡当時23才)のお父さんのファン・サンギ氏だ 。この方がいなかったら、今のように三星に繕えない亀裂を与え、半導体工場の有害性が世の中に明らかになるのがもっと遅くなったかも知れない 。そのためか、この方との初めての出会いは、このように大きなことがある度に思い出す 。当時はこれから展開されることを想像することすら難しかったが 。束草でタクシーの運転をするというファン・サンギおじさんに初めて会ったのは、2007年7月だった 。おじさんは口惜しさの中で死んだ娘との約束を守るために、あちこちを跳び回りながら色々な人に会ったり、初めて対面した私たちにもどんな話をすべきかを十分に準備してきた人のように、シッカリした眼で一言一言に力を込めて話をした 。「私の娘が罹った白血病は、三星半導体の工場で取り扱った化学物質による産業災害であることは明らかです 。なぜなら、一緒に働いた2人1組の洗浄作業者であったイ・スギョン氏も白血病に罹って死に、私の娘も白血病に罹って死んだ 。白血病は風邪のようにありふれた伝染病ではありません 。これが労災でなければ何が労災でしょうか 。それでも三星は個人の病気だと、冗談のように言います 。私が病院で娘を看病しながら見ていると、(三星半導体の工場で白血病に罹った人は)22人だけではなく、およそ60人位はいました 。三星には労働者を保護してくれる労働組合もなく、管理者などは口を開けば嘘ばかりつきます」 。以後2007年11月に対策委(現在のパノリム)ができ、2011年現在、パノリムに入ってきた被害情報提供、すなわち三星電子の半導体・LCD・三星電気など、先端電子産業の現場で働いて、白血病・脳腫瘍・再生不良性貧血・黒色腫(皮膚癌)・多発性硬化症・ルーゲーリックなど、色々な希少疾患の被害情報提供が130件余りに達する 。この内47人はすでに亡くなった 。ほとんどが若い20〜30代の労働者たちだ 。この中で私たちと労災申請を一緒にしている労働者は既に20人だ 。一体この闘いがいつ終わるか、大きなことは言えない 。現行の労災保険法令の非常に狭い災害認定基準の問題があり、反労働者的な運営で絶望だけを与える勤労福祉公団と、雇用労働部も問題だ 。裁判所もやはり『証拠主義』から抜け出せない限界があり、多くの希少疾患の被害者の涙と苦痛をすべて拭ってくれないケースもある 。時々刻々変わっていく先端電子製品の変化の速度と同じように、生産現場の姿も変化するためだ 。しかし真の変化は、決して単に労災認定だけで終わるのではないだろう 。職場で人間が死ぬということは、危険を知らせる赤信号だ 。安全で健康に働くための必要最小限の条件が作られなければならない 。労働者が潜在的な危険を『認知』できなければならず、また危険な現場を統制する集団的な力を発揮するべきだ 。毎日労働ニュース
2011/07/12勤労福祉公団、白血病死亡の三星半導体労働者で控訴/被害労働者、「三星のための控訴か」勤労福祉公団が白血病で死亡した三星半導体労働者の労災認定判決に、不服として控訴すると明らかにした 。三星白血病被害者と遺族、『半導体労働者の健康と人権守り』(パノリム)は、勤労福祉公団に労災を認められた2人の労働者を相手に、控訴せず労災と認定してくれとして、5日から勤労福祉公団永登浦支社で連座座り込みを行い、7日にはシン・ヨンチョル理事長との面談で「心を開いて控訴の可否を決める」という返事を引き出していた 。当時勤労福祉公団側は、被害者家族が推薦する専門家(医学、法学)を含む専門家の意見を検討、▲被害者家族の意見を最大限に反映して検察に提出・協議、▲7月14日に関連内容を説明する、▲被害者と遺族の苦痛を知り、心を開いて控訴の可否を決める、と約束した 。しかし勤労福祉公団は一週間余りで「開かれた心」をたたんで、控訴すると明らかにした 。民衆の声 ク・トヒ記者
2011/07/14三星電子の解雇者パク・ジョンテ氏のうつ病、労災不承認/福祉公団「心理的外傷の原因がない」・・・パク氏 「訴訟する」三星電子の監視などでうつ病と外傷後ストレス障害になったとして、産業災害療養を申請した三星電子の解雇者パク・ジョンテ氏に対して、勤労福祉公団水原支社が労災療養不承認の決定をした 。13日、労働界によれば公団水原支社は「業務上疾病判定委員会の審議の結果、心理的外傷(ストレス)を誘発するだけの災害または災難など、生命の脅威に相応する原因があるとは見られない」として、12日に朴氏に不承認を通知した 。公団は「性格的な特性と対応の仕方など、個人的な素因が有意に関与した可能性が高く、申請傷病と業務との相当因果関係が認められない」とした 。パク氏は2008年から三星電子の労使協議会の委員として活動し、使用者側と頻繁な衝突を起こし、昨年8月にはうつ病の診断を受けて1ヶ月間精神病院に入院した 。当時パク氏を治療した聖ビンセント病院は「うつ病の原因は会社の業務、特に労使協議会活動に対する実質的な制裁から誘発された」として、「(使用者側との)頻繁な摩擦と葛藤が傷病を増幅させた重要な原因」と診断した 。退院後のパク氏は転職措置・職務待機と、いわゆる『いじめ勤務』に苦しめられ、昨年11月には労組設立を訴えた文章をインターネットに載せて直ちに解雇された 。パク氏は公団の不承認決定には「行政訴訟を提起する」とし、「三星電子白血病被害者・遺族と一緒に最後まで闘う」と話した 。毎日労働ニュース キム・ウ ンソン記者
2011/07/20『職場内セクハラで精神疾患』労災認められるか/現代車牙山工場の解雇労働者、労災療養申請に会社側管理者の常習的なセクハラと言葉による暴力でうつ病になった労働者が、業務上災害と認められるか 。現代自動車牙山工場で構内下請け労働者として働き、使用者側の管理者2人の常時的なセクハラの事実を暴露したという理由で解雇された女性労働者パク・某(45)氏が、22日勤労福祉公団に労災療養申請を出すことにし、結果が注目される 。19日、金属労組によると、パク氏は適応障害と混合型不安憂うつ障害の症状を示していると伝えられた 。チン・ソンフン精神科専門医はパク氏の診断書に「患者は職場の上司による持続的なセクハラと暴言にあって精神的ストレスが激しくなり、現在はセクハラ場面が回想されたり、簡単に驚く症状、不眠・憂うつ・不安症状を訴えている」 。「心理的な安定と薬品治療、症状の観察が要求される」と記載している 。一般的に業務上災害が認められるためには、疾病と業務の関連性が認められなければならない 。今回の場合、パク氏が病んでいる精神疾患が職場内の管理者によるセクハラが原因か、という点がカギになると思われる 。最近日本では、職場の上司からセクハラにあったあげく、精神疾患に罹った女性派遣労働者が労災を認められて注目された 。間接雇用労働者に対するセクハラ事件という点から見れば、パク氏の場合と似ている 。日本政府は該当女性労働者の疾病を「業務が原因」として、休業補償金を出すことにした 。韓国内でも職場内のセクハラが労災と認定されたケースがある 。セクハラ事件が労災と認定された初めての事例は、2000年に釜山のセマウル金庫の女子職員イム・某氏が、上司から性暴行されて負った全治3週間の傷が労災と認定されたケースである 。セクハラに伴う精神疾患が労災と認められたこともある 。勤労福祉公団の関係者は「職場の中で広がるセクハラや、訪問販売員のように、会社の外で仕事をする労働者が外部の人からセクハラにあって精神的ストレスに曝露する場合、うつ病など様々な傷病を伴うことがある」とし、「こういうケースでは、労災と認定された事例がある」と話した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2011/08/10 勤労福祉公団の職業性癌労災不承認乱発、糾弾する/金属労組、職業性癌の集団労災申請を提出金属労組は10日、勤労福祉公団の前で集会を行って、職業性癌の集団労災申請を提出した 。労組は「勤労福祉公団は職業性癌の患者に対する基本的な疫学調査も行わず、無責任に労災不承認を乱発している」 。「もっと大きな問題は、勤労福祉公団が未だに『職業性癌』の業務関連性に関する災害認定基準もない状態であるにも拘わらず、不承認を乱発していること」と話した 。続いて「30年以上シンナー、ペイント、ベンゼンに囲まれて働いた労働者が、やっと癌の判定を受けた」とし、「金属労組は発癌物質のない作業場作り、発癌物質のない世の中作りの運動を引き続き行う」と明らかにした 。金属労組は2010年から、所属の64事業場を対象に作業過程で使われる9千種の化学物質について、専門研究機関と共に発癌物質実態調査を行った 。調査結果によると870(10%)の製品で癌の誘発性が高い1〜2級発癌物質が確認された 。切削油には環境汚染物質の塩化パラフィンが、塗料には重金属の六価クロムと環境ホルモンのフタレートが検出された 。洗浄剤やシンナーに使われる77種の製品では、白血病を誘発する1級発癌物質のベンゼンが検出されるなど、発癌性基準0.1%を超える製品が8種も検出された 。金属労組はこの調査を土台に4月28日、14人を職業性癌で勤労福祉公団に労災申請し、今日16人を追加で申請した 。今日の労災申請は起亜自動車、現代自動車、錦湖タイヤなど自動車完成車支部を中心に行われた 。現在まで職業性癌で労災承認を受けたのは1件で、不承認は4件だ 。これに対してムン・キルジュ金属労組労働安全保健局長は「金属労組の事業場で職業性癌の相談を行った結果、160件を超える相談が寄せられ、爆発的に増加している」 。「9月、10月には100人余りの労災申請を組織し、職業性癌の労災承認を受けるまで労災申請を続ける」と話した 。民衆の声 ヤン・ジウン記者
2011/08/15 労働部、産業災害の多い中小企業164社の名簿公開雇用労働部が15日、ホームページに産業災害が多く発生した中小企業164社の名簿を公開した 。労働部が今回公開した中小企業は、常時使用する労働者100〜150人未満の事業場のうち、産業災害が多く発生した事業場だ 。これに先立って労働部は、8日に産業災害が多い大型事業場164社を公開した 。労働部が公開した中小企業のうち全北・群山の輸送用機械製造業者は災害率が12.9%で、労働者140人中18名が負傷した 。忠南・燕岐郡の林業分野の業者の場合は災害率が7.8%で、労働者103人中8名が負傷した 。労働部側は、企業の経営主が会社の発展のために労災予防活動に積極的になってくれるよう求めた 。民衆の声 ヤン・ジウン記者
2011/08/23 起亜車で初の発癌物質による労災認定/福祉公団「白血病と塗装工場の業務に因果関係あり」起亜自動車の光州工場で働き、白血病で亡くなった労働者に対して、勤労福祉公団が業務上災害を認めた 。起亜車で発癌物質による白血病が労災認定されたのは、今回が初めて 。公団は22日「起亜車光州工場の塗装1部で働き、急性リンパ腺白血病の診断を受けて、3月に亡くなったチョ・某氏が申請した療養申請を、最近認めた」と明らかにした 。これによって亡くなったチョ氏の遺族は遺族手当を受けられることになった 。公団は「チョ氏の業務内容・勤務期間・職業履歴および疫学調査などを総合的に検討した結果、業務と申請傷病の間に相当因果関係が認められる」とした 。チョ氏は89年12月に起亜車に入社し、21年近く塗装工場だけで仕事をした 。金属労組起亜車支部光州支会は、この日の報道資料で「使用者側との協議によって塗装工場勤務者の白血病検査を直ちに行う」とし、「発癌性物質の調査活動を行って化学製品と作業環境の改善に万全を期す」と明らかにした 。ムン・キルジュ金属労組労働安全局長は「この間に塗装工場で白血病がしばしば発生し、労組所属の事業場64ヶ所を調査した結果、塗装工場の半分程度が発癌物質を使っていた」 。「労災承認によって塗装工場の発癌物質使用による被害が認められた以上、政府が正確な実態調査を始めなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2011/08/25 清掃労働者に休憩室、シャワー室の提供が義務化される今後、清掃業者と請負契約を結んだ事業主は、清掃労働者の休憩室とシャワー室など衛生施設を設置しなければならない 。雇用労働部は25日、このような内容を骨子とした『産業安全保健法施行令および施行規則改正案』を立法予告した 。改正案によれば、事業を請負わせる事業主は、業種に関係なく、請負業者に所属する労働者のために衛生施設(休憩室、洗面、入浴施設、洗濯施設など)を設置できるように場所を提供したり、事業場内の衛生施設を利用できるように協力しなければならない 。これに違反した場合、500万ウォ以下の過怠金が賦課される 。雇用部はこの改正案が施行されれば、劣悪な勤労環境に曝されている清掃労働者などの労働環境が大きく改善されるものと期待している 。これと共に、改正案には事業主が事業場で使う化学物質の有害性を労働者にきちんと知らせる対策も含まれた 。合わせて今回の改正案には、事業主が建設日雇い労働者を新規採用する度ごとに実施する教育を建設業レベルの基礎安全教育の履修制として対処し、プレスなど労災事故が多く発生する機械の有害性と危険度によって合理的に再分類する内容も含んでいる 。雇用部は来月14日までに改正案に対する意見収斂を経た後、法制処の審査とともに閣僚会議の議決を経て、遅くとも来年1月26日までに公布・施行する方針だ 。民衆の声 チョ・ハニル記者
2011/08/29 男性中心の作業場が女性労働者の健康をダメにする/専門家たち「雇用形態別・身体特性別安全保健対策が必要」女性の経済活動参加が増えて低出産問題が深刻な社会的懸案に浮上し、女性の健康権に対する関心が日増しに高まっている 。しかし産業現場の労働のやり方や生産工程は依然として男性中心に編成されている 。女性と男性の身体的・生理的構造が違うため、このような特性が反映されることなく健康・安全対策が立てられているのも問題点と指摘されている 。チョン・ヘソン・カトリック大医科大学保健大学院教授(韓国産業看護学会長)は「女性が男性に比べて劣悪な雇用構造と身体構造を持っているため、雇用形態別・生涯周期別の安全対策を別途立てる必要がある」と主張した 。イ・ボキム蔚山大看護学科教授は母性保護に関して「新しく制度を作ることより、実効性ある対策を作る必要がある」と提案した 。産業安全保健研究院は今月発刊した『安全保健研究動向』でこのような内容の『労働者の健康権問題』を詳細に扱った 。我が国の15〜64才の女性の、年度別の経済活動参加率は、80年の42.8%から2000年の48.3%、2010年の49.4%と増加する傾向にある 。そして女性の雇用形態が男性に比べて劣悪だということは、十分に知られた事実だ 。2010年基準の男女の就職現況を雇用形態別に見ると、男性の66.7%が常用職である一方、女性は43.9%に過ぎなかった 。特に女性は臨時職43.3%・日雇いが13.1%で、不安定雇用に置かれた就業者が全就業者の半分を越えている 。また、2009年基準で、女性の43.0%が30人以下の小規模事業場で働いている 。業種別では47.7%が『不動産および公共・個人・社会サービス』に、25.4%が『卸・小売りおよび宿泊・飲食業』に従事している 。その上大部分の女性が学校を卒業して就職し、結婚・妊娠・出産・育児などによって職場を辞め、30代に女性の経済活動が急激に減る『M字型』就職曲線を描いている 。チョン・ヘソン教授は「小規模事業場とサービス業種は産業安全保健政策の適用対象から除外され、非正規職の場合も企業レベルで提供する体系的な安全保健サービスを受けるのが難しい状況」とし、「産業保健管理の死角地帯に存在する女性が多いだけに、職業特性を考慮した女性労働者の健康管理対策を模索し、政策を立てなければならない」と主張した 。雇用労働部も昨年3月に発表した『第3次労災予防5ヶ年計画』で「低熟練・高危険業種に勤め、離職が頻繁な高齢者・女性・外国人など、脆弱階層の勤労者の災害は毎年増加しているが、政府の関心と投資は微小だ」と評価した 。また「女性勤労者の安全保健対策として主要な就業作業の安全保健マニュアルと、顧客相手のサービス業従事者に対する健康増進管理プログラムを開発して普及する」という対策を出した 。労働部によれば2001年に1万1639人だった女性被災者数は、2009年には1万19466人に増えた 。労災被災者中の性別占有率を見ても、2000年には男性占有率が86.9%(女性13.1%)で大部分を占めたが、2009年には男性が80.1%に減り、女性は19.9%まで増えた状態だ 。女性は特に男性とは違った身体的・生理的構造・機能を持っている 。しかし私たちの社会の産業体系が男性中心に発展し、事業場(工場)内の作業工程と機械の構造などは男性中心に偏っている 。チョン・ヘソン教授は「平均的に女性は男性に比べて背は約10センチ低く、体重は5キロ軽いのはもちろん、脚は短く骨盤が大きく、身体の中心が男性より下にあって、活発な動きには不利」とし、「このような女性の身体적・生理的特徴を業務と産業安全対策では考慮しなければならない」と話した 。女性は男性に比べて重い物を持ったり、永く立っていることを繰り返せば、生理不順はもちろん酷く、内蔵下垂や子宮下垂などの疾患が現れることもある 。彼女はこれにより「生涯周期別に各々別の、女性健康対策を準備する必要がある」と提言した 。出産・養育期の20〜40才の既婚女性は、他の年齢層に比べて全般的に健康が良い時期ではあるが、家事労働と職場生活の並行で、個人の健康管理のために努力したり自分のための時間を確保しにくいため、これに対する対策を立てなければならないということだ 。企業や社会が妊娠・出産・養育に関する基本的な情報を提供して支援するのはもちろん、適当な運動プログラムを提供することを当面の試みとして提示した 。また50〜55才の中年期の女性は、閉経に伴う骨粗しょう症・筋骨格系・心血管系疾患など、更年期症状が現れ、情緒的な変化も起きる 。零細・小規模事業場や製造業・サービス業に従事する中年女性は、激しい肉体労働を要求する作業に低賃金で雇われているケースが多く、健康管理の必要性が一層大きい 。55才以上の老年期の女性は、このような症状がもっと深刻になる 。チョン・ヘソン教授は「女性と男性の身体的・生理的特性が違い、雇用労働環境でも性別による違いが生じているのだから、性認知的な観点から女性勤労者の健康管理に、社会的責任を負わなければならない必要がある」と指摘した 。すべての問題を、性別差のない同じ物差しで見るとのではなく、『同じものは同じように、違うものは違うように』待遇する相対的平等法理によって、男女の身体・雇用・労働環境の特徴に合った別々の対策を準備しなければならないということだ 。イ・ボキム蔚山大看護学科教授は「全就業女性勤労者のうち40%程度が25才以上35才未満の可妊期の年齢帯にあるので、これらの母性保護対策が切実だ」と主張した 。女性勤労者の劣悪で不安定な雇用環境は、女性自身の健康を害するだけでなく、次世代の労働者を再生産する母性機能にも可成りな影響を与えるためだ 。母性保護とは、女性の生理・妊娠・出産・授乳・育児などの母性機能に関する保護を意味する 。女性自身だけでなく、幼・乳児をすべて保護することによって、現在と次世代のより健康で創意的な労働力を確保し、社会的費用を減少させることに目的がある 。低出産が社会的問題になり、政府もやはり勤労基準法、雇用保険法、男女雇用平等と仕事・家庭の両立支援に関する法律などで、△生理休暇、△産・前後休暇、△流・死産休暇、△妊・産婦の勤労禁止・制限、などの制度を導入・強化した 。毎年このような制度を利用する女性労働者が増加してはいるが、まだ低調な状態だ 。例えば、職場に通って子供を産んだ全女性労働者のうち、産・前後休暇手当を受給した労働者は2009年基準で34.5%に過ぎない 。イ教授は「産・前後休暇制度の利用度が低いのは、女性勤労者の低い雇用保険被保険率(49.1%)と制限的な雇用保険手当の支援にその原因を見出すことができる」として「女性勤労者の相当数が非正規職として従事しており、雇用が不安なため産・前後休暇を利用するのが難しい状況」と話した 。2008年の産・前後休暇手当の受給者6万8526人のうち、正規職は4万1857人に達したが、非正規職は2万6669人に過ぎなかったということだ 。育児休職もやはり全事業場の89.4%に当たる大多数がこの制度を導入したが、実際に制度を活用できたのは65.5%に過ぎないと調査された 。イ教授は「たとえ母性機能は女性の担当であっても、母性保護が次世代の労働人口の健康に直結しているという観点から、女性だけの問題でなく、社会全体の課題であることを改めて認識しなければならない」とし、「我が国の母性保護制度は優秀な方だが、現実にはキチンと作動していないため、社会的な認識の転換と制度作動の費用の社会化、使用者(あるいは事業体)に対する処罰強化など、具体的な対案を準備しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2011/09/02 労組・市民団体「三星の無労組経営、労災不認定を糾弾」労働界と市民社会団体が三星の無労組経営方針にブレーキをかけた 。三星労組と非正規職労組、市民団体は2日午前、三星本社の前で集会を行い「三星財閥の無労組経営と労災不認定は社会的犯罪」と声を合わせて糾弾した 。これらは「三星は無労組経営を維持するために、法で保障された労働者の結社の自由を踏みにじっている」 。「労働者の基本権を握りつぶす三星の無労組方針は、社会的な犯罪」と主張した 。続いて「三星は労組員の解雇、被災労働者への責任不認定、被害家族の買収など、真相隠しに手段と方法を選ばない」と糾弾し、「三星半導体被害者が社会的な問題になるとあわてて出した『退職者癌支援対策』も、労災認定を隠すごまかしに過ぎない」と主張した 。三星労働組合は3年余の準備期間を経て7月18日結成された 。無労組経営方針を堅持した三星グループに最初に結成された労働組合だ 。民衆の声 イ・スンビン記者
2011/09/05 サービス業関連機関、産業災害予防に力結集/産業安全保健公団、サービス業機関と業務協約締結フランチャイズ業者、飲食業、建物管理業などサービス産業で発生する産業災害を予防するための共同の努力が展開される 。韓国産業安全保健公団は5日、全産業被災者10人の内3人を占めるサービス業のうち7大災害多発業種を選定し、関連機関と団体が共同して産業災害の予防に取り組むと明らかにした 。公団によれば、昨年サービス業で全部で3万3170人の被災者が発生した 。サービス業のうち飲食と宿泊業種で最も多くの被災者が発生し、続いて卸小売と消費者用品の修理業、建物管理などの順だ 。これに対し公団は6日、(社)韓国フランチャイズ協会、キョチョン・チキンなど12者と飲食業種労災予防業務協約を結び、21日には(社)全国アパート入居者代表会の連合会など5者と協約を結ぶ 。公団は協約を結んだ各協会と企業の会員会社、加盟店を対象に、安全保健教育、安全保健業務マニュアル製作などの共同活動を推進し、技術支援などの協力事業を行う 。ペク公団理事長は「サービス業は他の業種に比べて休業や廃業が多く、勤労者の頻繁な離職で体系的な災害予防の努力は容易ではない」 。「今回の関連機関や団体との共同努力で災害減少に最善を尽くす」と話した 。民衆の声 ヤン・ジウン記者
2011/09/19[国際労働安全動向] ※抜粋:ソウル宣言、アップル、米国化学物質【イスタンブール世界産業安全保健大会でソウル宣言の拡大を決議】国際的な産業安全専門家の集りである第19回世界産業安全保健大会が、トルコのイスタンブールで開かれた 。今回の会議には100ヶ国から3千人余りの産業安全政策リーダーが参加した 。これらは「安全で健康な作業環境に対する権利を基本的人権と認定させなければならない」という内容の決議文を採択した 。また2008年6月にソウルで行われた第18回世界産業安全大会で採択されたソウル宣言(事業場の安全保健に関する宣言)を広める努力をすると決議した 。今回の会議ではグローバルな景気の低迷によって労働者の安全が脅かされているという憂慮が提起された 。参加者は「生産を増やすために使用者側が圧力を加えれば、産業安全保健システムが効果を発揮せず、予防のための時間が減る」 。「これは維持・保守の時間を減らし、労働者が一層老朽化した作業環境で、一層危険な装備と道具を使って作業をすることだ」と指摘した 。【アップル、スマートフォン製造の労働搾取を告発したウェブを削除】アップルがスマートフォンを作る労働者の搾取を風刺したゲーム・アプリケーションをアップルストアから削除し、論議がおきている 。外信などによれば、アップルは最近『フォン・ストーリー』というアイフォン用ゲーム・ウェブの登録を取り消した 。『フォン・ストーリー』はスマートフォン事業の裏面にある労働搾取などを風刺したゲーム 。このウェブは4つのゲームで構成されており、その中の未成年の黒人鉱夫を監督するゲームは、IT機器の材料に使われるコルタンを得るために、コンゴで児童搾取が起っている現実を告発している 。工場の屋上から飛び降りる人を捕まえなければならないゲームは、集団自殺で労災論議を起こした中国のパックスコーン工場事件を想起させる 。パキスタンにIT関連の産業廃棄物が積まれている現実を告発するゲームもある 。このウェブはイタリアのモルレインドストゥリアという業者が作ったもの 。アップルはこのウェブを削除した理由として「ゲームが児童虐待を描写しており、不快で下品な内容を含んでいて、アップストア・ガイドラインに反する」とした 。モルレインドストゥリアは「アップルが電子ブックや音楽コンテンツと違い、ゲームには差別的な検閲をしている」と批判している 。【アメリカ、化学物質の危険性を知らせなかった業者摘発】アメリカ産業安全保健庁(OSHA)がホルムアルデヒドの危険性を労働者と消費者に知らせなかったヘアー製品製造業者と流通業者を摘発した 。すべての製造業者と輸入・流通業者はOSHAの基準によってホルムアルデヒドが0.1%以上入っている製品の場合、これを知らせる義務がある 。ホルムアルデヒドは喘息・発疹・アレルギー反応などを誘発する発ガン物質だ 。OSHAは「企業等がホルムアルデヒドに曝露する可能性を防止できず、美容院やヘアースタイルリストなどにも、この製品を使う消費者にも知らせなかった」とした 。これによって該当の流通業者は1万2600ドルの罰金を出し、ホルムアルデヒドなど化学物質の危険性を書き入れた物質安全データを、労働者に知らせるプログラムを導入した 。毎日労働ニュース 韓国産業安全保健公団国際協力チーム
2011/09/21 歯科技工士、発ガン物質ベリリウムに無防備曝露/カン・ソンチョン議員が指摘歯牙補綴物の金属材料『T-3』に発癌物質が含まれているという主張が提起されているが、T-3を製作する歯科技工士が発癌物質に無防備に曝露していると確認された 。国会・環境労働委員会のカン・ハンナラ党議員は20日、食品医薬品安全庁と雇用労働部に対して、ベリリウムに関する資料を分析した結果「食品医薬品安全庁と労働部の中途はんぱで遅れた対処によって、歯科技工労働者の健康と安全が脅かされている」とした 。ベリリウムは国際癌研究所(IARC)が規定した1級発ガン物質だ 。含有量が0.02%を超えれば輸入が禁止されている 。2005年にはベリリウム粉塵に50日間曝露した歯科技工士が、肺炎で労災と認定された 。カン議員は「資料を分析した結果、食品医薬品安全庁はベリリウム含有量1.6%の金属材料22トンが市中に不法に流通するのを取り締まりしていないと確認された」 。「発癌物質のベリリウムが基準以上に含まれた金属については直ちに使用禁止の措置をしなければならないにもかかわらず、2009年技工所に発送した公文書で、他の金属を使うことを勧告するに止まった」と批判した 。ベリリウムは産業安全保健法(第39条)によって、労働部長官から製造または使用許可を受けなければならない物質だ 。「労働部は今年9月7日に歯科技工所にベリリウムに対する案内公文書を発送した」が、「産業安全保健法などにより作業環境測定をすることになっているのに、2005年以後ベリリウムに対する作業環境測定を一度も実施していない」と指摘した 。カン議員は続いて「歯科技工所は請負など多様な間接雇用の形態で働き、労組もなく、劣悪な作業環境と低賃金に苦しめられる疎外階層の労働者」で、「食品医薬品安全庁と労働部が緊密に協力して、有害物質の流通遮断、作業環境の改善によって歯科技工士の健康と安全を保障しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/09/21 メグナチップ半導体の白血病死亡者、故キム・ジンギ氏夫人/専門家も認めたのになぜ職業病ではないと言うんでしょう?政府の果川庁舎の前で行われた『半導体電子産業職業病対策要求記者会見』に、5月に白血病で死亡した故キム・ジンギ(死亡当時39才)氏の遺影を持って夫人のイム・ジンスク(39)氏が立っていた 。イム氏は今月8日に労災申請をした 。「夫は14年間メグナチップ半導体で働きました 。2005年の結婚当時はとても元気でした 。ところが3年後の2008年の中頃、突然倒れたのです」 。翌年からはだんだん顔がむくんで、疲れを訴えたという 。「三交代や夜間勤務のためにそうだと思いました 。結局、昨年4月の会社の定期健診で、白血球の数値が非常に高いという結果が出ました」 。故キム・ジンギ氏は97年に入社後、ずっと半導体クリーンルームのインプラント工程で仕事をしたという 。インプラント工程は白血病を誘発する物質として知られた放射線が発生する工程である 。初めて行った病院で白血病と診断され、カトリック大ソウル聖母病院で骨髄特異形成症候群という病名を聞いた 。イム氏は「主治医が職業病に間違いないと言った」と、繰り返し強調した 。4才の子供と一人残されたイム氏は「きっと労災と認められる」と、語気を強めた 。「専門家も職業病だと認めているのになぜ職業病ではないと言うのでしょう? 会社はなぜ労災申請をするなと言うのでしょう?」 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2011/09/29 [寄稿] 石綿の野球場・地下鉄・運動場・・・労働者対策はどこに?/チェ・ミョンソン 民主労総労働安全局長野球場の石綿問題が論議になっている 。選手と観衆すべてが1級発ガン物質に曝露しているのに、野球競技はシーズン終了まで続けるという 。選手と観衆も問題だが、一年間ずっと野球場で仕事をする施設管理労働者の問題もまた深刻だ 。雇用労働部も対策会議に参加したというが、何の音沙汰もない 。運動場の石綿対策では体育教師の労働者が外され、地下鉄と鉄道の石綿対策では乗務員労働者が外され、野球場の石綿対策では施設管理労働者が外される 。今回問題になった蛇紋石(カンラン石)は、ポスコと唐津現代製鉄所で使われて昨年から問題になっている鉱物質だ 。石綿を含む鉱物質に関しては関連の規定がなく、来年石綿安全管理法が施行されるまでは法的処罰が難しいという 。現行の石綿関連法制度の最も深刻な問題は、直接的な一次曝露対象である労働者に対する対策がないことだ 。労働者は働く現場に石綿があるのかないのか、どんな措置をしなければならないのか、仕事をして罹った肺癌と喉頭癌などが石綿のためなのか、労災を申請しなければならないものなのかすら知らずにずっと働いている 。<石綿調査の結果は労働者には非公開、予算がなければそのまま放置>石綿が全面禁止されたのは2009年だ 。このために依然として建築物の80~90%に石綿がある 。現在は地下鉄と学校などの公共利用施設から石綿調査が一部進められ、石綿地図が作成されている 。しかし半分を越える地下鉄駅舎の乗り場と職員休憩室などから石綿が出てきても、鉄道庁はこれを公開していない 。その上予算がないという理由で大部分の駅舎が、その後も措置を執っていない 。その間に労働者は石綿が飛ぶ休憩室でご飯を食べ、古くなった設備の剥がれた石綿の粉を作業服に付けて家に帰った 。このことに正規労働者も下請け労働者も例外はない。<10年ぶりに反映された安全保健規則は誰も知らない>産業安全保健基準に関する規則487条は「建築物や設備の損傷と老化によって石綿粉塵に曝露する恐れがある場合、除去・代替・安定化・被覆などの措置をしなければならない」とされている 。解体撤去作業以外に、一般的な施設・設備の保守作業の過程でも石綿問題はずっと提起されてきたが、2010年10月に安全保健規則に反映された 。この規定によれば、予算がないとして放置した石綿は、最小限飛散しないように臨時の措置をしなければならない 。しかし労働部の積極的な広報も管理監督もなく、1年が過ぎた今では、事業場では誰も知らない条項になっている 。<石綿管理手帳、労災認定は雲を掴むよう>石綿に曝露した労働者のための法制度として、産業安全法上の健康管理手帳の発給と、労災補償保険法上の労災認定がある 。しかしこれもまた、下請け非正規労働者には絵に書いた餅だ 。手帳発給対象には『設備または建築物に含まれた石綿を解体、除去、補修する業務に従事する者』と規定されている 。また『10年以上の従事経歴』を証明しなければならない 。しかし労働契約の作成や保管をしない事業主と、統合的な管理監督をしない政府によって、労働者は一人で石綿肺癌などの職業病と闘っている 。野球場の石綿事態は、選手と観衆だけの問題ではない 。その蛇紋石を掘り出した鉱山労働者、ダンプや鉄道で運んだ労働者、野球場を掃いて拭いて補修する労働者の問題だ 。政府は最小限石綿が検出された学校、地下鉄、製鉄所、野球場だけでも、労働者に関する対策を至急に用意しなければならない 。
2011/10/05 現実になった中皮腫の恐怖、『救済制度』知らせよう環境部は今年1月から環境性石綿曝露による健康被害者に対する救済制度を施行している 。石綿は1級発癌物質で、悪性中皮腫など人体に致命的な病気を起こすと知られている 。労働者の場合『産業災害補償保険法』などによって労災補償を受けるが、石綿鉱山や石綿工場の周辺に居住する住民を始めとする環境性石綿曝露による健康被害者は、具体的な原因を糾明できず、当然の補償と支援を受けることができないのが実情だった 。政府はこのような問題点を補完するために、石綿被害判定委員会で医学的な証明資料と石綿曝露から発病までの潜伏期間、曝露歴などを総合的に考慮して、石綿被害の認否と被害等級を決めることにした 。但し、原発性悪性中皮腫は石綿による特徴的な疾患であるため、申請者が石綿への曝露歴を証明できなくても、すべて石綿被害と認定している 。これに伴い、4月にソウル市で初めて、石綿被害者の補償がされた 。ソウル市によれば石綿被害救済法により石綿被害者と認められた故・キム某氏の遺族など9人に、約9千万ウォンの救済手当を支給した 。9人のうち被害者3人に療養手当、療養生活手当として779万9190ウォンを、被害遺家族6人には8263万8050ウォンを各々支給した 。3月までのソウル市の申請者16人のうち、12人(悪性中皮腫10人、石綿肺症2人)が石綿被害を認められた 。石綿被害補償費は産業界、国、地方自治体が分担して用意し、ソウル市は被害補償額の10%を負担している 。環境性石綿曝露であって、具体的な発病因子を明らかにできない場合も、石綿被害救済法によって被害補償を受けられる 。石綿被害救済法施行以前に家族が石綿疾患で死亡したケースでも、法施行日から5年以内に申請すれば、支給手続きによって救済を受けることができる 。石綿被害認定を申請しようとする場合、先ず石綿被害検診医療機関に指定された病院で検査を受け、診断書の発給を受けなければならない 。ソウルには17の指定病院がある 。提出書類が完備すれば石綿被害救済のために管轄区庁に申込書と被害証拠書類を提出することになる 。民衆の声 ホン・ミンチョル記者
2011/10/06 労災認定率、5年連続下落/「労災保険法改正せよ」与野党議員が国政監査で疾判委制度の改善を注文産業災害認定率が5年連続下落したことが分かった 。業務上疾病の可否を判定する勤労福祉公団傘下の業務上疾病判定委(疾判委)がまともに運営されず、対策作り急がれるという声が高い 。国会環境労働委員会のイ・ミギョン民主党議員は5日、国会で行われた勤労福祉公団の国政監査で「2006年に91.4%であった労災認定率が毎年下落し、今年6月には88.5%まで落ちた」と明らかにした 。イ議員が公開した資料によれば、今年の業務上疾病の労災認定率は53.4%に過ぎなかった 。2006年の業務上疾病の労災認定率が68.6%であったことを勘案すれば、5年間で15.2%減少した 。業務上疾病の内、代表的な過労性災害の脳心血関係疾患は18%しか労災と認められなかった 。疾判委が新設される前の2007年、脳心血関係疾患の労災認定率は43.7%であった 。職業性癌の場合、2008年21人、2009年17人、2010年31人が労災と認定された 。しかし肺癌を除く他の癌の労災認定率は、1年に10人のレベルに止まった 。ドイツ・イギリスなどの先進国が1年に1千人ほどを労災と認定しているのに比べて非常に低い 。この日与野党の議員は「疾判委がまともに運営されておらず、このような結果を招いた」と声を揃えて叱責した 。公団の資料によれば、疾判委の判定結果が地域別で偏差が非常に大きい 。例えば、今年はソウルの認定率が最も低く、光州が最も高かったが、二つの地域の差が何と23%もあった 。地域別の疾判委の具体的な審議と認定基準が異なり、差が激しいためだ 。イ・ミギョン議員は「産業災害補償保険法を改正して労災の幅を広げなければならない」と付け加えた 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/10/10 韓国通信、心臓まひ・突然死で1週間に2人死亡/今年だけで心臓まひ・突然死7人、自殺3人KT労働者2人が相次いで亡くなり論議になっている 。労働界によれば6日、KT大田NSC論山運用チームで働くチョン・某(50)氏が死体で発見された 。チョン氏はこの日午前、局舎から点検に出て、午後3時22分以後に連絡が途絶えた 。同僚が午後11時50分頃、局舎内でチョン氏を発見したがすでに死亡した後であった 。7日に解剖検査を実施したが、最終結果はまだ出ていない 。チョン氏は最近遺族に「8人でしていたことを2人でしようとするが、手に追えない」 。「チーム同士を競争させて成果給を支給するために、あまりに荷が重い」という話を度々していたと伝えられた 。チョン氏の遺族は〈毎日労働ニュース〉との電話で「2人1組で現場勤務に出て行っておれば、すぐに119を呼んで応急対処ができただろう」と悔やんだ 。遺族は会社が労災を認めるまで、出棺を先送りする考えだ 。NSCはネットワークサービスセンターの略字で、ネットワークの維持・保守業務の全般を扱っている 。KTは昨年6月、ネットワーク業務に従事する労働者900人余りを配置転換した 。このため、ネットワーク業務労働者の労働強度が高くなり、配置転換した労働者の業務ストレスが加重されたという指摘が相次いでいる 。今月5日の明け方にも、京畿南部NSC南水原運用チームで働くユン・某(50)氏が心臓まひで亡くなった 。7月には、NSCで顧客コンサルティング業務に配置転換されたカン・某(50)氏が、支社の建物の屋上から身を投げて命を絶った 。KT新労組は声明を出して「KTの無分別なリストラと殺人的な労働強度が起こした事故」として「雇用労働部に特別勤労監督を要請するなど、あらゆる手段を動員してKT職員の引き続く死についての真相と、経営陣の責任を最後まで追求する」とした 。KT関係者は「(続く職員の死亡の知らせに)当惑し、戸惑っている」としつつも「仕事をしていて事故が起きたのなら、原因によって対策もとれるが、突然死が多くて原因を究明するのも容易ではない」と話した 。KT労働人権センターが集計した資料によると、KT在職者の中で、今年亡くなった労働者が14人に達する 。このうち、突然死や心臓まひで亡くなった職員が7人、自殺した職員が3人だ 。ホン・ヨンピョ民主党議員は労働部の国政監査で「2009年12月のKT特別名誉退職以後に死亡者が急増している」として、対策作りを求めた 。3日にはチョン・某希望連帯労組KTCS支部長と推定される死体が、全焼した車の中から発見された 。前支部長もやはり2008年にKTを名誉退職していた 。チョ・ヒョンミ記者
2011/10/11 産業現場の事故死亡者、10人中4人は建設労働者韓国産業安全保健公団は11日、昨年の産業災害統計によると産業現場の事故死亡者は全部で1383人で、このうち556人(40%)が建設業で働いていたと明らかにした 。建設業で発生した事故死亡者556人のうち、302人が墜落で死亡し、次に崩壊・倒壊、落下・飛来、衝突、巻き込まれと挟まれの順で死亡者が発生した 。特に今年の上半期には、建設業従事者295人が産業災害で命を失った 。これに対し公団は大韓建設協会と業務協約を結んで、共同災害予防活動を宣言した 。公団はこの協約の締結により、△建設災害統計資料と災害事例の提供、△技術資料開発と普及などを支援し、大韓建設協会はこれを活用して、全国7千の会員会社を対象に建設労働者の災害予防活動に取り組む 。ペク・ホンギ公団理事長は「建設労働者の安全確保のために、建設産業の求心体の役割をする大韓建設協会と気持ちを共にしたことに大きな意義があり、建設業に安全文化が拡がるように支援を惜しまない」と話した 。民衆の声 ヤン・ジウン記者
2011/10/21 起亜車白血病労働者、また労災認定/金属労組『職業性癌』患者60人余を追加で労災申請起亜自動車の華城工場エンジン部署で働いて白血病と診断されたチェ・某(41)氏に対して、勤労福祉公団が業務上災害を認めた 。金属労組によると、20日午前、公団はチェ氏の身体に現れた白血病症状は職業性疾患と判断されると通知した 。7月には韓国産業安全保健公団がチェ氏が働いていた工程に関する疫学調査を行い、チェ氏の病気が労働環境によるという結論を出している 。チェ氏は95年から起亜車華城工場のエンジン部署で、自動車のエンジンの異常の有無を確認する仕事をしてきた 。仕事の過程ではガソリンと不凍液などがいつも顔に飛んできた 。発癌物質に持続的に曝露していたわけだ 。チェ氏は今年1月、病院を訪れて白血病と診断され、4月に金属労組と一緒に労災申請を行った 。チェ氏以外にも34人の労働者が労組と共に労災申請を出した 。この日現在までに労災と認められたのは3人、このうち2人が起亜車の所属だ 。チェ氏と同じように白血病が労災と認定された起亜車の労働者チョ・某氏は、病状が悪化して3月に亡くなった 。この日までに労災の不承認決定を受けた人数は4人だ 。労組関係者は「自動車の塗装業務に続いて、エンジン部署まで労災が承認されたことによって、完成車の事業場内の他の工程で働く労働者にも職業性癌を認められる可能性が高まった」 。「来月にも60人規模の職業性癌の集団労災申請を出す計画」と話した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2011/10/28 感情労働も産業災害誘発する危険要因/「労働安全保健体系で管理できるように法改正を」感情労働を、産業災害を誘発する有害・危険要因と規定しなければならない 。チョン・ジンジュ社会健康研究所所長が、生き生き女性労働行動が主催した『対案女性労働フォーラム―感情労働と労働安全』の討論会で話した 。顧客の満足のために、自身の感情を押さえて無条件に合わせなければならない感情労働は、流通業・病院・銀行・公共交通・公共機関・電子製品修理業など、顧客と応対する労働者に必然的に伴う労働だ 。ヨーロッパなど先進国では、感情労働を将来主要に浮び上がる社会・心理的有害・危険要因だとして着目し、相談と教育を実施してきた 。チョン所長は「韓国でも産業現場では感情労働による様々な健康問題が発生しているが、製造業中心の安全保健対策のために、感情労働の深刻性が認識されていない」と指摘した 。労働者が体験する苦痛は様々だ 。チョン所長は「感情を抑制すれば、心臓疾患と、神経体系を過度に使うことによる高血圧と、癌発生率を高める」とし、「精神的には自己嫌悪感とうつ病、冷笑などの現象を産む」と心配した 。しかし、労働者は気分転換をしたり離職をするなどの個人的な方法で問題を解消している 。チョン所長は労働者に転嫁された感情労働に伴う苦痛を、社会と企業が分け合わなければならないと主張した 。彼は「政府は労災を誘発する主要な危険有害要因に感情労働を含ませ、一般的な労働安全保健管理体系の中で管理できるように、産業安全保健法を改正しなければならない」 。「消費者と会社に対する社会的な教育を実施し、態度変化を誘導しなければならない」と話した 。また「会社は不良な顧客に対する対処法を準備するなど、感情労働について健康問題を提起できる通路を事前に用意し、労働条件を改善しなければならない」と付け加えた 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2011/11/03 事業場健康診断怠れば直ちに過怠金賦課事務職労働者は2年に1回、その他の労働者は1年に1回、必ず健康診断を受けなければならない 。雇用労働部は今年から事業場の健康診断を実施しない場合、是正の機会を与えず、直ちに過怠金を賦課すると明らかにした 。労働部によれば、今年4月に産業安全保健法施行令が改正されたことによって、5月からこのような規定が施行されている 。これ迄は健康診断をしなければ1回の違反には是正の機会を与え、2回目の違反から労働者1人当り20万ウォンの過怠金を賦課された 。労働部は法改正後からは、最近2年間の違反回数により1回5万ウォン、2回10万ウォン、3回15万ウォンの過怠金を累増して賦課している 。一般健康診断の場合、1~2年に1回、特殊健康診断は有害物質の種類によって6ヶ月~2年に1回の健康診断を実施しなければならない 。労働部は、労働者に健康診断をしなかったことのある事業場2万ヶ所に、法改正の内容を記した案内公文書を発送する一方、健康保険公団を通じて関連事項を案内する予定だ 。ムン・ギソプ労働部労災予防補償政策官は「健康診断は決まった周期に実施しなければならない」、「これを守らなければ疾病を予防する機会を逃すことになる」と話した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2011/11/04『職業病の立証責任分配』産災法改正案を歓迎1日にイ・ミギョン民主党議員の代表発議で、業務と疾病の因果関係に対する証明責任を、被災労働者と勤労福祉公団が分配する内容の産業災害補償保険法改正案が国会に提出された 。骨子は、労働者が有害・危険要因を取り扱ったり、曝露した経歴があるという事実だけを証明すれば業務上疾病と推定し、公団が、労働者が当該有害・危険要因の取り扱い・曝露では疾病が誘発されないという事実と、有害・危険要因の取り扱い・曝露と、疾病との間に因果関係ないという医学的事実、この二つを証明すれば業務上疾病とは推定しないということだ 。改正案は業務上疾病に罹った労働者が、産災保険の給付を請求する時に身体で感じる現実的な困難を減らすもので、その趣旨を歓迎し、共感する 。ただし、今回の産災保険法改正案が検討される過程では、次のような内容を総合的に考慮して欲しい 。『改正案の内容』:産業災害補償保険法の一部を次の通り改正する 。第37条の2を次の通り新設する 。第37条の2(証明責任の分配)勤労者が第37条第1項第2号(業務上の疾病)ア、によって業務上疾病に罹った場合、勤労者が業務遂行過程で、上記ア、の健康に障害を起こす要因を取り扱ったり、それに曝露した経歴があるという事実を証明すれば、第37条第1項但し書きによる相当因果関係があるものと推定する 。但し、公団が次の各号の事実をすべて証明すれば、その限りではない 。1、勤労者が健康に障害を起こす要因を取り扱ったり、それに曝露する業務時間、これに従事した期間と業務環境などに照らしてみた時、勤労者の疾病を誘発しないという事実 。2、勤労者が健康に障害を起こす要因を取り扱ったり、それに曝露したことが原因となって、その疾病が発生したものではないという医学的な事実 。現行の産業災害補償保険法にも、改正案と似た業務上疾病認定基準が存在する 。産災保険法施行令第34条には、いくつかの要件に該当すれば業務上疾病と看做す規定がある 。該当要件は有害要因との曝露経歴、職業病を誘発する程の有害要因と疾病の関連性があるという医学的な所見があれば、直ちに業務上疾病と看做されると解釈される 。しかし職業病の場合、医学的所見が明確にされるケースは珍しい 。業務上疾病は既存の疾患(または、基礎疾患)と併合されたり、既存の疾患が業務上の有害・危険要因によって悪化するケースがほとんどで、これを明確に判別するのはかなり難しいからだ 。今回の改正案もこのような問題点を依然として抱えている 。すなわち、労働者が有害・危険要因の経歴を証明し、公団はその経歴の程度を参考にして、業務上疾病を誘発しにくいという医学的所見を根拠に不承認にすれば、有害・危険取り扱いの経歴だけで業務上疾病と推定された労働者には、このような『推定』が簡単に崩されるからだ 。また『推定』されるとしてもこれは推定に過ぎず、相当因果関係あるという確実な看做し規定ではない 。したがって改正案第37条の2、本文の『推定する』を『看做す』に、同条第2号の『医学的事実』を『明白な医学的事実』と規定すれば、今回の改正案の趣旨が十分に活かせるだろう 。今回の改正案は民生法案として与党の議員と一緒に共同発議した点から見て、必ず今回の定期国会で通過するものと期待している 。労務法人「労災」・代表労務士 ムン・ウン
2011/11/09 50才以上の高齢労働者の労災死亡が増加/9月末の業務上災害死亡者、6.1%増加の1024人・・・2人に1人は『高齢層』50才以上の高齢労働者が就業戦線に駆り出され、業務上事故による死亡者も急増していることが明らかになった 。8日に雇用労働部が発表した9月末産業災害統計によれば、今年に入って9月までに1024人の労働者が業務中の事故で命を失ったことが分かった 。昨年同期より59人(6.1%)増加した 。業務上事故の死亡万人率も対前年比6.1%増加した0.7を記録した 。業務上事故の死亡者は建設業(453人)が28.6%で最も多く、製造業(412人)がこれに続いた 。また、輸送倉庫通信業では103人の労働者が亡くなり、昨年同期より15.7%増加した 。規模別には、5人未満の事業場で335人死亡し、昨年より25.9%も増えた 。5~49人の事業場も419人で、5.8%増加した 。業務上事故の死亡者の73.6%が50人未満の事業場で発生した 。年齢別では50~54才の死亡者が昨年より25.8%増加した190人となった 。55〜59才も148人(4.9%増加)が業務上事故で死亡した 。60才以上の死亡者は231人で、対前年比20.3%も激増した 。業務上の事故死亡者の2人に1人は50才以上の高齢労働者であった 。今年に入って、労働市場に50~60代の就業者数が急増したのと関係がなくはない 。50代の就業者数は8月に30万人増加したのに続き、9月にも24万1千人増え、60才以上の就業者数も同期間に18万2千人、11万4千人増え、雇用増加傾向を主導した 。これらの職場は低賃金・非正規職で、労働環境も劣悪だ 。実際に、今年8月現在の統計庁の調査によれば、600万人に達する非正規職の内、3人に1人が50代以上の高齢労働者だ 。労働部の関係者は「今年に入って災害率は持続的に減少している反面、業務上事故の死亡者は増加しており、地方官署別に脆弱業種に対する集中管理対策を作って施行中」と話した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2011/11/28『職場内のセクハラが呼んだうつ病』/福祉公団天安支社、現代車牙山の構内下請け労働者に労災認定勤労福祉公団が職場の上司から持続的にセクハラにあった後、憂鬱障害となった女性労働者に、業務上災害を認めた 。25日、公団・天安支社は現代自動車・牙山工場の構内下請け労働者として働き、セクハラの事実を暴露した後に解雇された朴・某(46)氏に対して、労災を認めた 。製造業の事業場内で発生したセクハラ被害を、業務上災害と認定した初めての事例だ 。労災承認理由を記した決定文は28日頃公開される予定 。朴氏は現代車・牙山工場の構内下請け業者で、品質検査職員として14年間働き、2009年4月から会社幹部2人によるセクハラにあった 。朴氏は昨年9月に国家人権委員会に陳情書を提出した 。国家人権委員会はセクハラの加害者2人に、各々300万ウォンと600万ウォン、会社代表に900万ウォンの損害賠償金を支払うように勧告した 。しかし、会社側は人権委の勧告を無視し、「会社の名誉を失墜させた」という理由で朴氏を懲戒解雇し、『社長の健康悪化』を理由に廃業した 。朴氏を除く残りの職員は別の業者に転籍した 。セクハラと解雇という二重苦に苦しむことになった朴氏は、憂鬱障害と睡眠障害に苦しめられた 。チン・ソンフン精神科専門医は診断書で「朴氏が職場で持続的な性的嫌がらせにあって、きついストレスを受け、度々セクハラ場面が思い出されて、直ぐに驚いたり、不眠・憂鬱・不安症状を訴えている」 。「心理的安定と薬品治療、症状に対する観察が要求される」と話した 。労働界は今回の労災認定で、似た様な苦痛を味わっている職場内セクハラ被害者の労災申請が続くものと期待している 。朴氏のケースのように、職場内のセクハラが誘発した疾患に関する医学的な立証が可能なケースなら、被害補償の道が広くなるものと予想される 。韓国内でも職場内のセクハラが労災と認定されたケースがある 。最初の事例は2000年、釜山のセマウル金庫の女子職員・イム・某氏が上司から性暴行されて負った全治3週間の傷が労災と認定されたケースだ 。訪問販売の労働者など事業場外で働く労働者がセクハラにあった後、精神疾患に苦しめられて労災を認められたケースもある 。毎日労働ニュース ク・ウンフィ記者
2011/12/01現代車の労働者など51人/職業性癌発生で集団労災申請現代自動車の労働者を含む51人の労働者が『職業性癌発生』で労災申請書を提出した 。これに先立ち金属労組の組合員など70人は1日午後2時頃、永登浦区の勤労福祉公団で決起大会を行った 。これらは「一つの職場で30年以上働きながら、シンナー、ペイントなど有害物質に曝露して癌にかかった労働者が一つの場に集まった」として「これらの労災申請を不承認とする勤労福祉公団は、態度を改めて確実な疫学調査を行わなければならない」と話した 。金属労組現代自動車支部のキム・トンチャン副支部長は「ここに来るまで、現代自動車の組合員と話をした」が、「彼は30年間勤めた技能名匠だった。現代自動車を世界的な企業に成長させた労働者が無視されている」と話した 。続いて「今回、現代自動車の労働者20人が労災を申請する」と言い、「さらに苦痛を受けている現代自動車の労働者はもちろん、部品業者の労働者にまで実態把握を始める」と付け加えた 。一方、今回の職業性癌の集団労災申請は3回目で、51人が参加した 。4月28日に受け付けた1次集団労災申請には14人、8月10日に行った2次申請には16人が参加した 。金属労組によれば、昨年91ヶ所の事業場を対象に、作業過程で使われている9千種余りの化学物質を対象に、発癌物質の実態調査をした結果、10%に当たる870個の製品に癌誘発性が高い1〜2級発癌物質が含まれていると明らかになった 。切削油にはヨーロッパでは使われない環境汚染物質である塩化パラフィンも大量に含まれていたし、塗料には重金属である6価クロムと環境ホルモンであるフタレートが大量に使われていると調査された 。1、2次にかけて30人が職業性癌の労災申請をしたが、労災の承認を受けたのは現在まで3件に過ぎない 。不承認は5件で、残りは現在、産業安全保健公団の疫学調査と勤労福祉公団の調査が進行中だ 。金属労組の関係者は「貴族労働者と呼ばれた労働者たちの裏面が現れた事例」として、「政府が直接現代自動車などの現場に対する実態調査を始めなければならない」と話した 。民衆の声 チョ・ハンイル記者
2011/12/03現代車の構内下請け労働者『セクハラ』問題に抗議/アメリカの労働者がデモ現代自動車グループの系列会社であるクロービスの下請け業者で働いていて、セクハラ問題を提起した一人の韓国人女性労働者を支援するために、全米自動車労組の組合員が、11月30日にアメリカ内の75ヶ所の現代自動車販売店の前で、職場内セクハラ反対デモを行ったことが分かった 。全米自動車労組によれば、今回のデモは現代車グループ系列の物流会社クロービスの下請け業者で働いていて、セクハラ問題を提起した一人の韓国人女性労働者を支援するための行事だ 。この女性労働者は使用者に問題を提起した後に解雇された 。パプ・キングUAW会長は声明を出して「我々は現代車を攻撃しようとしているのではない」 。「何ヵ月か前に、現代車の協力業者にセクハラが起こっていると知らせた職員が、不当に解雇されたが、元請け業者としての現代車が、責任者の処罰と被害職員の復職に努力しなければならない」と話した 。「我々はそれぞれ別の国と、会社で働く労働者だが、お互いの困難な状況を助け合うべきだ」として「現代車はパク某氏を復職させなければならない」と主張した 。国家人権委員会はパク氏をセクハラした加害者にそれぞれ300万ウォンと600万ウォン、クムヨン物流の代表に900万ウォンを賠償せよとの勧告案を出している 。現代車・牙山工場の構内下請け業者で働いていたパク某氏は、全国金属労働組合の助けを受けて職場内のセクハラによる精神的苦痛について産業災害を申請し、勤労福祉公団は先月25日「セクハラなど職場内の問題のために、パク氏が不眠、憂鬱、不安症状に罹ったことに因果関係が立証された」として労災を認定した 。この間アメリカ、香港、メキシコ、フィリピン、タイ、台湾、スリランカ、パキスタン、ネパール、インドなど10ヶ国の20余団体は、現代車のセクハラ不当解雇の被害者を支持して、現代車を共同で糾弾してきた 。また、国際ネットワークなどの団体が直接抗議書簡を作成して現代車に発送したりもしている 。民衆の声 チョ・ハンイル記者
2011/12/14現代自動車のセクハラ被害女性・・・1年半ぶりに復職に合意現代車・牙山工場の構内下請けのセクハラ被害者・パク某氏が、14日に解雇から1年半ぶりに復職する 。セクハラ被害者パク某氏は解雇された後、1年半の間現代自動車と展開した闘いの結果、先月25日に勤労福祉公団から、職場内セクハラによる精神疾患が業務上災害という判決を引き出した 。その後、現代自動車グループの物流担当会社であるクロービスは被害者パク氏の復職を議論するための交渉テーブルを提案した 。金属労組とクロービス、下請け業者のヒョンジン企業が、7日に初めての交渉を持ったのに続き、この日、労組側が要求した△解雇者の復職を始めとする原状回復、△加害者処罰、△再発防止対策樹立、などの要求を受け容れて妥結に至った 。これと共に、ヒョンジン企業は昨年9月から復職時点までに発生した賃金について、勤労福祉公団の労災決定によって、平均賃金の70%を支給する予定だ 。これについて金属労組は論評して、「このような涙の原職復職は最後にしなければならない」とし、「こうしたことが再発しないように金属労組は鋭意注視し、あらゆる措置を取るだろう」と明らかにした 。民衆の声 チョ・ハンイル記者
2011/12/22週58時間働いた起亜車の高3実習生/脳出血で死亡起亜自動車・光州工場労組によれば、17日に光州工場で現場実習中だった全南地域の某特性化高等学校3年のキム某(18)君が、夕食後、工場寄宿舎の警備室の前を過ぎた所で突然倒れた 。その後キム君は病院に移されて手術を受けたが、いまだに意識を取り戻していない状態だ 。キム君は9月から起亜車・光州工場で現場実習を始め、週末の特別勤務と2交代夜間勤務に投入されるなど、週に最大58時間も働いていたと分かった 。起亜車は最近スポーティジの生産量を増やし、高等学校の実習生まで、正規職が働く現場に投入したと分かった 。現行法上、未成年の実習生は週46時間を超えて勤務ができなくなっている 。起亜車労組は会社に、キム君に対する労災処理と後遺障害に対する補償費の支給などを要求する予定だ 。一方これに対して起亜車のある関係者は「キム君には一般職員に準ずる最大限の協力をする積もり」とし「今後、現場実習制度の運営内容に対する点検によって、改善法案を探す方針」と話した 。民衆の声 キム・デヒョン記者
2011/12/23苛酷な現場実習・・・背後にはMB政府の『政策失敗』17日に起亜自動車・光州工場で現場実習を行っていた特性化高校(旧・実業系)3年のキム某(18)君が脳出血で倒れた 。この事実がメディアで公開された以後、劣悪な現場実習生の現実に関心が集中している 。特に勤労基準法を破った2交代夜間勤務、長時間労働に苦しめられる青少年の存在が知らされた 。キム君のケースも勤労基準法に規定された週46時間を超過して60余時間働いたことが確認された 。教育界では『苛酷な現場実習』の裏面には、『李明博政府の無理な特性化高校就職率実績主義政策』があると指摘する 。現政権が特性化高校に対して『リストラ』で脅しながら就職率の目標を示すため、一線の学校では追い出し式で学生たちを労働現場に送り出す雰囲気ができたということだ 。特性化高校、就職率未達学校にリストラ政策・・・一線の学校では圧迫 教育科学技術部はキム君が倒れる3日前に『2012年業務計画』を発表した 。計画によれば昨年20%であった特性化高校の就職率を来年には60%にまで高めるという目標をたてたが、就職機能の弱い特性化高校は一般系高への転換や統廃合など『体制改編勧告制』を導入することにした 。実際に政府は、全国691校の特性化高校を440校内外に減らす方案を構想中だと分かっている 。このような政策は一線の学校に圧迫として作用した 。全南のある高校関係者は「政府が特性化高校に対して『先就職、後進学』を強調して、あらゆることが変わった」とし、「年末に3年生が大学に行ったか、就職したか、進路について報告することになっているが、就職率の場合は学校評価に反映される。政府の政策に合わせるためにどうしても就職と現場実習を強調せざるを得なくなった」と話した 。李明博政府になるや『盧武鉉政策を廃棄』・・・労働人権改善はなかった 現場実習が社会的に『非正規職量産体制』、『セクハラなど人権侵害量産地』という批判が出ると、盧武鉉政府はすぐに2006年5月『3学年2学期の教育過程の2/3を履修し、卒業後該当産業体に就職が保障された場合にだけ、現場実習を実施すること』を骨子とする正常化対策を発表した 。この対策は産業体で現場実習を教育過程の一環でなく『低賃金単純代替人材』として活用することと、学校授業が跛行的に運営されることを防ぐのが根本趣旨であった 。しかし、李明博政府は就任直後に教育界の反対にも拘わらず、この対策を突然廃止した 。この指針が廃止された以後、一線の学校では再び3学年2学期が始まる8月末から、学生たちを現場実習に送り出し始めた 。労働現場の福祉や人権が改善されない状況で現場実習に出て行き、適応できずに学校戻ってくる学生たちも続出した 。起亜車で脳出血で倒れたキム君が属した高校でも、8月から現場実習に学生たちを送り出し、12月現在99人の高校3年生がすべて実習に出て行っている状態であった 。「大企業の下請け業者に就職した学生もいるが、昨年の場合、実習した子供たちの30%程度しかその業者に就職せず、大部分は大学、軍隊の問題や不適応の問題に戻ってきた」と話した 。しかしこのような現実に対して教科部は正確に診断できなかった 。起亜車・光州工場では勤労基準法上の未成年である満17才未満の学生たちも不法労働に苦しめられたが、これに対して教科部や教育庁は何の対策も取らなかった 。キム君が倒れた以後、起亜車は未成年実習生28人を学校に復帰させた 。緊急現場実習実態点検に出た教科部… 実効性は? 教科部はキム君が脳出血で倒れた以後、特性化高校の現場実習実態点検を始めた 。李長官は23日雇用労働部関係者たちと一緒にソウル、九老、京畿、光明地域の製造業者を訪問し、実習実態を点検すると発表した 。また、雇用労働部と定期的に現場実習モニタリングのための点検班を作って運営するなど、関連対策を作ると伝えられた 。しかし教科部が『実業系高正常化方案』を廃止させたこと等、政策失敗について認めたり、一線の特性化高校に『就職率』を強調する政策について点検しないなら、現場実習の悲劇は再び繰り返されると憂慮されている 。特に産業体で、学生たちを対象に、法に背いて労働をさせる事態が十分予想されたのに、教科部が適切な対策を取らなかった点も反省部分として指摘されている 。これに対して全国教職員労働組合は「参加政府当時、労働力搾取、人権蹂躪、学習権侵害などの問題で、早期現場実習を廃止させたが、李明博政府は産業体の要求という理由で、体系的な議論と準備もなく一方的に復活させ、その結果今日の悲劇が発生した」と指摘した 。また「最近は実績主義青年就職政策の一環として、目標就職率に達しない特性化高校を統廃合や一般高校に転換すると脅迫し、学校現場を現場実習と就職率に依存するようにさせた」として「教科部はこのような悲劇を防ぐために現場実習、就職学生などの労働実態を調査し、改善策を準備しなければならない」と主張した 。民衆の声 チョン・ヘギュ記者
2011/12/27退職後に癌で死亡した現代車労働者、労災認定金属労組現代自動車支部は27日、退職後に癌が発見されて死亡したA組合員が、勤労福祉公団から産業災害として承認されたと明らかにした 。勤労福祉公団の傘下委員会である疾病判定委員会が、最近A氏の労災を認めるという決定を出したと伝えられた 。勤労福祉公団は「A氏が退職前に担当していた業務と、疾病との因果関係が認められたもの」と説明した 。現代車労組と金属労組は、生産現場から発癌物質をなくそうという趣旨で、今年に入って癌患者の労災承認申請活動を進めている 。現代車労組は、遺族が個別的に労災承認申請をする事例もあるが、金属労組と推進した今回の活動で、退職以後に癌で死亡した組合員の中から労災が承認された事例は初めてだと明らかにした 。労災を認められたこの労働者は、1979年に現代車に入社し、鍛造部で熱処理業務を担当していた 。その後A氏は2009年12月に定年退職した後に肺癌が発見され、2011年3月に死亡した 。現代車労組は「今後とも集団労災承認申請を一層強化し、作業環境改善、発癌物質根絶に最善を尽くし、組合員の健康権を確保する計画」と話した 。民衆の声 チョ・ハンイル記者/翻訳:中村猛
2012/01/09死んでいく下請け労働者、対策なき政府/「元請けは連帯責任取れ」労働者5人の命を奪った仁川国際空港鉄道の桂陽駅惨事が発生して1ヶ月にもならない先月30日、蔚山の船舶製造業者・セジン重工業で、下請け労働者4人が死亡する事故が発生した。現在、正確な事故原因は明らかにされていないが、桂陽駅の惨事と事故の構造的な原因が似ていると推定される。蔚山警察署によれば、この日の事故は船舶の中の密閉空間で、電気切断に続いてグラインダーで鉄板を削る作業をしていて、残留ガスに火花が散って爆発したと推定されている。雇用労働部・釜山地方雇用労働庁は、真相調査のため13日にセジン重工業への特別監督を実施する予定だ。遺族の一部は元請・セジン重工業の謝罪を要求し、事故から8日が過ぎるが葬儀を先送りしている。民主労総蔚山本部と金属労組蔚山支部は、遺族と一緒に『セジン重工業下請け労働者死亡事故対策委員会』を設置して共同対応を始めた。対策委は「産業安全保健法によれば、同じ場所で元・下請けが作業する場合、労災予防の義務は元請けにある」。「セジン重工業の中で30余の下請け業者が混在した状態で作業をしており、安全措置と業務指示を元請けがする以上、セジン重工業が責任を負わなければならない」と要求した。対策委によれば、△死亡した労働者は、元請けが要求した工期に合わせるために強制的に作業に投入され、△元請けが管理する混在作業の時に事故が発生し、△元請けが点検しなければならない残留ガスの点検、酸素濃度測定などの最小限の安全措置すらされていなかったことが分かった。セジン重工業は死亡した労働者と直接的な雇用契約を結んではいないが、作業工程を決めて作業工程に対する場所的・物理的な統制権を行使していた。対策委がセジン重工業に責任を問う理由だ。イーマート、韓電、鉄道で、下請け労働者の死が続く。問題はこのような死が繰り返されていることだ。昨年7月、高陽市のイーマート・タニョン店は、地下室の冷凍機で異常音が発生するとすぐに冷凍機設置会社のトレインコリアに修理を要請した。トレインコリアは次にオリュニ・エンジという零細な冷凍機修理業者に下請けした。オリュニ・エンジの社長はアルバイトの大学生3人と一緒にイーマートを訪問し、これらは修理の途中に漏れ出した冷媒ガスによって全員窒息死した。これらはいつもは別の事業場で働いていた。この日初めて訪問したタニョン店の地下室の作業環境について、正確な情報を聞くこともなかった。しかし警察は「調査の結果、作業環境の管理責任はトレインコリアにある」として、安全管理者を業務上過失致死の疑惑で送検した。下請け業者のオリュニ・エンジにも業務上過失致死が適用されたが、事業主が一緒に亡くなっており、公訴権がないと言う結論を出した。電気員労働者は、韓国電力が生産した電気を供給する重要な役割を担当している。これらは韓電が用意した協力会社業務処理基準と配電安全規則遵守指針に従って仕事をする。しかし地位は零細な電気工事業者の常用職か日雇いだ。零細企業には安全措置をとる余力がない。建設労組によれば、昨年配電の現場で18人の電気員労働者が事故で命を失った。韓電が予算節減のために、安全性が検証されていない新工法などを導入し、電気員労働者の不安が高まっている。しかし、公企業である韓電は、電気員労働者の作業工程に関与する使用者の役割をしながら、発注者という名目で安全に対して何の責任も負おうとしていない。鉄道公社とイーマート、セジン重工業の事例を見ると、共通点が目につく。これら企業は安全管理ができる能力と資本を備えているのに、契約上の『甲』の立場に安住し、安全に対する責任を零細下請け業者に押し付けている。下請け労働者の死が、構造的に繰り返されざるを得ない背景だ。『粗末な法の網』くぐる大企業。労働者の健康権を保護しなければならない政府は、事実上、手を拱いている。産業安全保健法によれば、勤労基準法上の事業主でない元請け事業主も、該当事業場の安全保健に対しては責任ある措置を取らなければならない。しかし建設業・船舶・ボート建造業などの1・2次産業だけに制限的に適用され、サービス業などの3次産業の現場で発生する事故には対応できていない。反面、下請け労働者に対する請負事業の注意義務条項が不備な韓国と違い、先進国では請負者(発注処・元請け)と需給者(下請け)の関係で、請負事業主に対する義務が明確に規定されている。安全保健公団・産業安全保健研究院は、2007年に実施した『有害・危険作業に対する下請け業者の勤労者保護強化方案』報告書で、「下請けに関する海外の法規の現況を分析した結果、多くの国では元・下請け間の契約段階で責任の所在を明確にしている」。「場所に対する総括的な責任は、事故が起こる有害環境の原因を提供したところが負っている」とした。研究院は「請負業者に強い義務を負担させ、責任をさらに強化する傾向」で、「国内でも有害・危険作業の無分別な下請けを防止し、脆弱な下請け業者の労働者の安全保健条件の補完のために、制度を改善しなければならない」とした。先進国「発注処・元請けの安全義務責任」を規定。最近下請け労働者の死が続き、国内でも元請け事業主が労災に連帯責任を負うように立法化しなければならないという声が高まっている。派遣契約の事例ではあるが、元請け事業主が作業中に発生した労災について、共同で責任を負わなければならないとした判例もある。産業安全保健法の処罰条項も強化しなければならない。産業安全保健法によれば、事業主の安全・保健措置義務違反によって労働者が死亡した場合、事業主は最高7年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金に処される。果たしてそのような処罰を受けたことがあるだろうか。現実にはない。労働健康連帯が最近、元・下請け構造の下で発生した下請け労働者の死亡事故に関する判例などを分析した結果、法違反に対する処分は約300万ウォン以下の罰金に終わっていると調査された。チョン労働健康連帯政策委員(公認労務士)は「裁判を請求しても無罪になる比率が可成り高く、現実には罰金が一人の命の値段の100分の1という公式は壊れていない」とし、「集示法違反などでも、罰金が数百万円が科されるのと比較すると、産安法違反がどの程度の処罰なのかが分かる」と批判した。申告さえされない労災隠蔽も『深刻』。重大災害はそれなりに申告されるが、軽微な労災は申告さえされない。仕事が減ることを心配して、多くの下請け企業が公傷で処理し、労働者の方も不利益を憂慮して申告を敬遠するためだ。無分別な外注化と元請けの無責任な態度、裁判所の軽い処罰が下請け労働者を死に追いやるという意味では、社会的殺人と同じだ。チョン民主労総・労働安全保健委員長は「労災は事前に防げる事故なのに、政府は同じ事故が繰り返されても対策準備は後回しにし、軽い処罰と規制緩和で死をほう助している」。「構造的な死が繰り返されないよう、労災に元請けの責任を問うための立法闘争を始める予定」と話した。毎日労働ニュース キム-ウンソン記者
2012/01/09派遣労働者の業務中事故、派遣業者も賠償しなければ派遣労働者が使用者の過失で業務中に事故に遭った場合、派遣先事業主はもちろん、労働者を派遣した派遣業者も損害賠償をしなければならないという裁判所の判決が出た。派遣業者に派遣労働者を管理・監督する義務はないが、労働者の安全管理に派遣業者も連帯責任をとらなければならないということだ。イ・某氏(44)は2006年8月、自動車改造業者のT社に派遣された。イ氏は重量の重い車体などを運ぶ仕事をした。装備技術者など熟練した技術を持つ労働者がする仕事だった。イ氏は工場に派遣される前までは防水工として仕事をしただけで、同じような作業をしたことはなかった。T社はそれを知りながら、イ氏に作業についての安全教育をしたり実習をさせないまま、派遣された初日から作業に投入した。イ氏は仕事を始めた二日目に、作業中に右手親指を機械に挟まれて一部切断する事故に遭った。これについてT社の事業主と派遣業者を相手に損害賠償訴訟を提起した。一審裁判所はイ氏の主張を受け容れて原告一部勝訴判決を行った。派遣業者はこれに従わず控訴した。これに対し水原地裁は再びイ氏の手を挙げた。裁判所はイ氏が派遣業者を相手にした損害賠償請求訴訟の控訴審で「会社はイ氏に実収入(仕事をすることができずに発生した損害額)と慰謝料を支給せよ」と、原告一部勝訴判決を出した。ただし事故予防についてはイ氏にも責任があるとして、会社の責任を70%に制限した。裁判所は「派遣事業の性格上、派遣事業主が作業現場で、直接的に労働者を管理・監督する地位にあるとみることはできない」とした。しかし「派遣勤労者保護などに関する法律と勤労基準法、産業安全保健法などを総合すれば、労災事故に関して派遣業者自身に直接的な過失がある場合はもちろん、派遣業者自身に直接的な過失がない場合でも、派遣労働者を使う派遣先事業主などに過失があれば、派遣業者も労災事故による損害賠償の責任を負わなければならない」と判示した。裁判所は続けて「T社は事前教育や実習を経ないまま派遣当日から作業に投入し、出勤して二日目に本件事故を発生させた過失があり、派遣業者もまたイ氏にさせる作業の内容を事前に把握して、安全教育を要求するなど事故の発生を防止する義務があるにも拘わらず、これを怠って事故を発生させた過失がある」とし、「労働者を供給した派遣業者も派遣先事業主と連帯して、イ氏が蒙った損害を賠償する義務がある」とした。今回の判決に関して水原地裁の公報判事は「今回の判決は使用主はもちろん、派遣業者も派遣勤労者の作業内容をあらかじめ把握し、使用主に安全教育を要求するなど事故を防止する義務があり、これを怠って事故が発生した場合、共同責任があると判断したもの」で、「今後派遣業者の労働者管理に影響を与えるだろう」と期待を話した。毎日労働ニュース キム-ウンソン記者
2012/01/1310年前にベンゼンを扱った労働者の白血病も業務上/職業性癌の範囲拡大するか93年に錦湖タイヤ・コクソン工場に入社したチョン・某(43)氏は、タイヤの原料を金型器に入れて蒸す加硫工程で10余年間働いた。チョン氏は昨年3月、病院で『骨髄形成異常症候群』と診断された。この病気は白血病の前段階だ。貧血や血小板の減少を伴い、造血機能が正常に作動しない症状を示す。チョン氏はタイヤ工場で数千・数百種の有害物質を使ったことが病気の原因ではないかと疑問を感じた。加硫工場では硫黄や他の化学薬品を利用してタイヤを作るが、98年後半までは、石油系統のベンゼンを使った。ベンゼンの有害性が社会的な問題になるとすぐに会社は『シクロヘキサン』を代替物質として使っている。勤労福祉公団は12日、「チョン氏の病気は業務と関連がある」として業務上災害の判定を出した。現在の業務上疾病認定基準は、有害放射線やベンゼンに曝露する業務を行う労働者に、骨髓形成異常症候群が発病すれば業務上疾病と認定しているが、過去の曝露経歴に関する基準はない。公団は「チョン氏が10余年間加硫工場で仕事をして、ベンゼンが含まれたゴム有機溶剤に曝露した経歴があり、病気の潜伏期間が10年ほどである点を勘案すれば、業務との関連性が高いと判断した」と明らかにした。公団の今回の判定は、ベンゼンのような有害物質は使わないが、過去に曝露した経歴によって業務関連性を認めたという点で意味がある。金属労組・錦湖タイヤ支会は「タイヤの事業場で発生した有害物質が、結局職業性癌に繋がるという事実を公団が認めた事例」で、「チョン氏の他にも5人が職業性癌で労災申請を出している」と明らかにした。毎日労働ニュース キム-ミヨン記者
2012/01/18感染の危険に無防備な『看病・清掃労働者』が人権委に陳情/エイズ患者の注射針が刺さっても応急治療で差別、自費治療看病労働者のイ・某氏は、昨年10月にソウル大病院でエイズ患者を看病している間に点滴の側にあった注射針が刺さった。イ氏は治療のために応急室に行ったが「応急治療は正規時間以後でないとできない」、「安全保健管理室に行け」と言われた。しかし、安全保健管理室はイ氏がソウル大病院の職員ではないという理由で治療をしなかった。イ氏は治療費と薬代・検査費など60万ウォンもの費用を全額本人で負担した。最近ソウル大病院で働く清掃・看病労働者が、次々エイズ患者の注射針に刺される事故に遭い、これに対して病院が感染予防措置をせず、産業災害補償保険を適用しないのは差別行為という内容の陳情が国家人権委員会に提起された。公共輸送労組・連盟は17日「病院で働く清掃労働者と看病労働者、患者の健康権が侵害されたり差別を受けないように、人権委が雇用労働部と保健福祉部に政策勧告をし、ソウル大病院に是正勧告と侵害救済をしなければならない」と陳情した。労組は「看病・清掃労働者が注射針に刺さる事故は、病院側の廃棄物管理法違反によって発生した」とし、「感染予防安全管理が粗雑だ」と主張した。また、病院が清掃・看病労働者に感染性疾患の予防接種をしないのは差別行為だとも主張した。清掃・看病労働者は産業安全保健法と労災保険法の法律適用制限があって、健康権を正しく保証されていない。産業安全保健法には、請負事業に安全・保健措置規定はあるが、病院などの医療機関は『大統領令に定める事業』に該当せず、請負人の安全措置義務が認められていない。また看病労働者は労働者性を認められておらず、元々労災保険が適用されない。イ労組政策局長は「労働部は下請け・外注労働者と、看病労働者といった特殊雇用労働者の健康権を保護できず、福祉部は感染の拡大を防止する義務を放棄し、労働者と患者の健康権を侵害している」。「人権委は労働部と福祉部に法律を整備するように勧告しなければならない」と話した。毎日労働ニュース チョ-ヒョンミ記者
2012/01/20造船所の非破壊検査の下請け労働者、放射線に無防備で曝露12月30日、自然状態の40倍を越える量の放射線曝露の事実が確認された釜山のノクサン公団に対して、雇用労働部・釜山北部支庁が一足遅れて点検を始める。19日、労働部によれば釜山北部支庁は30日から来月10日まで、ノクサン公団内の放射線使用業者20ヶ所に、産業安全保健法の遵守について一斉監督を実施する。支庁は昨年の年末に放射線曝露事故を起こした非破壊検査業者T工業と、周辺事業場の労働者に健康診断を実施し、結果によっては原子力安全委員会と原子力安全技術院などと協力する方針だと説明した。1500業者3万人の労働者が密集しているノクサン公団は、35%以上が造船機資材の企業だ。民主労総釜山本部は「ノクサン公団では日常的に放射線非破壊検査が行われているが、一度もその実態や被曝規模が把握されたことはない」と指摘した。非破壊検査は対象物を分解したり傷つけず、放射線や超音波などを利用して損傷の有無を検査する業務をいう。造船業や建設プラントの現場で主に行われるが、元・下請け構造の中で放射線被曝に対する安全教育がキチンと行われていないとされている。実際に現代重工業の非破壊検査の下請け業者であるKNDT&Iは、2年間で、20人の労働者の内4人の労働者が白血病や骨髄異形成症候群などの血液異常症状を示して問題になった。この内1人は昨年9月、白血病ですでに亡くなり、2人は原子力医学院で特殊治療を受けていると分かった。放射線検査は非常に危険な作業で、原子力安全法と産業安全保健法によって、月に2時間以上の特別安全教育を実施しなければならない。この業者は安全教育どころか、労働者に放射線被曝に備えた保護具さえ支給していないことが分かり、教育科学技術部から6ヶ月の営業停止措置も受けていた。ヒョン蔚山労災追放運動連合事務局長は「非破壊検査専門企業の大部分が零細な下請け業者」で、「一定の被曝量に達すれば仕事を休まなければならないが、大部分は放射線遮蔽施設の設置がほとんど不可能な所で、何の保護具もなく、引き続き作業を続けている」と心配した。毎日労働ニュース キム-ミヨン記者
2012/01/30韓国タイヤ 『死のルツボ』 終わらず/2008年労働部特別勤労監督後も20人が死亡/有機溶剤による『汎血球減少症』で労災2人国内1位のタイヤメーカー、韓国タイヤで『死のルツボ』が続いていることが確認された。29日『毎日労働ニュース』が韓国タイヤの在職者と解雇者、現在の闘病中の労働者とその家族、死亡労働者の遺族の証言と合わせて、韓国タイヤの労災申請の最近のデータを総合的に分析した結果、雇用労働部が特別勤労監督を行った2008年5月以後、少なくとも20人の労働者が癌や心血管系疾患・肺疾患・突然死・自殺・事故性災害などで亡くなった。2006〜2007年に15人の労働者が集団死亡した後も、死の行列が続いている。『毎日労働ニュース』がこの日、ホン-ヒドク統合進歩党議員室を通じて入手した、2008年6月1日から昨年5月1日までの韓国タイヤの労災申請現況資料によると、246件の労災申請が提起され、221件の労災が承認された。挟まり・巻かれ・裂傷・火傷といった事故性災害や、身体の特定部位を繰り返し使うことによる製造業種の特性が反映された筋骨格系疾患が労災と認定されたケースが多かった。有害物質による疾病が労災と認定されたケースも2件あった。資料によれば、再生不良性貧血を病んでいた韓国タイヤ大田工場の労働者コン・某氏は、2010年に公団から労災を認められて闘病していたが昨年3月に死亡した。再生不良性貧血は白血病と共に『汎血球減少症』に分類される。赤血球と正常白血球・血小板などが減り、疲れて息が切れ、貧血を伴う。風邪にしばしば罹り、肺炎にも繋がる。少しの怪我でも血液が多量に出る。再生不良性貧血を誘発する代表的な化学物質はベンゼンとトルエンだ。白血病が労災と認定されて闘病中の労働者もいる。白血病を病んでいる韓国タイヤ錦山工場の労働者クォン・某氏は、昨年6月に公団から労災を認められて現在治療を受けている。クォン氏は『ハンソル』と呼ばれるベンゼンが含まれた有機溶剤を使って、不良タイヤを解体する作業をしていた。今は合併症で視力が急激に低下し、物を見分けるのが難しく、挙動が困難な程に健康状態は深刻だ。それでも労働部は基本的な実態さえ把握できていない。労働部大田雇用労働庁の関係者は「2008年の特別勤労監督以後に死亡者はなく、同期間の韓国タイヤ大田工場の労災承認件数は22件」というとんでもない回答をした。会社の関係者は「労働部の特別勤労監督以後、現在までに約500億ウォンを投資してグローバル企業に見合う作業環境を作るために努力している」と話した。韓国タイヤ労組の関係者は「労組が確認できた事実はない」と話した。疑わしいのは、2006〜2007年に家族の死を看取った遺族さえ口を閉じているということだ。その背景に会社と遺族が締結した『合意書』があるということが確認された。第三者から入手した合意書を見ると、会社側は遺族に慰労金を支給する条件として、△会社に民事・刑事上の異議申し出の禁止、△特定政党や市民対策委・韓国タイヤ社員との連帯活動の禁止、△遺族対策委レベルの集会・デモ・ピケッティングの禁止、△メディアとの接触とインタビュー禁止を要求した。これに反した場合、遺族は会社から受けた慰労金を直ちに返還しなければならないという条件だ。合意書に署名した遺族たちは、今でもメディアへの露出を極度に敬遠している。一方、今月12日、韓国タイヤの労働者集団死亡事件に関する第二審裁判所(大田地方裁判所第3刑事部)は1審判決をひっくり返して、法人韓国タイヤに無罪を宣告した。大田工場と錦山工場の安全管理責任者に対しても減刑を宣告した。李明博大統領の姻族の企業家である韓国タイヤを相手に、遺族たちが永い歳月沈黙を強要されるほかはなかった理由だ。毎日労働ニュース ク-ウネ、ヤン-ウラム記者/翻訳:中村猛
2012/03/08仕事の時は「労働者」、事故が起きれば「社長」/建設機械の労災処理の現状と対策昨年9月、掘削機オペレーターのパク某氏は、現場の所長から鉄製パネルを移動させろという指示を受けた 。作業の性格上、掘削機を使ってはいけないと判断し、作業を拒否した 。しかし度重なる現場所長の指示に従うほかなかった 。事件はパネルを掘削機で吊り揚げる過程で発生した 。パネルに掛けていたワイヤーが掘削機のフックから外れ、600kg超の鉄製パネルが、下で作業していた労働者を襲い、労働者は亡くなった 。事故の後、パク氏は『人が死んだ』という自責に苦しめられた 。また、建設会社が遺族補償は労災で処理したが、以後に予想される遺族との刑事示談と、勤労福祉公団と民間保険会社の『求償権請求』は拒否した 。建設会社の作業指示によって発生した事故なのに、なぜ労働者であるパク氏が後の処理をしなければならないのか 。業界によれば、一次的な原因は不十分な法・制度にある 。不当な業務指示によって発生した労災は、建設会社が責任を負うことになっているが、産業安全保健基準に関する規則(第204条)によれば、事業主は車輌系建設機械はその機械の主な用途にだけ使わなければならないと明示しているが、勤労者に危険が及ぶ心配がない場合はそうでないという但し書を付けている 。現場でこれが守られることは皆無なうえ、特殊雇用労働者は建設会社の管理・監督を受ける従属的な立場だ 。保険加入についても、掘削機の場合、道路交通法上、車輪型だけが自動車保険への義務加入対象だ 。キャタピラー型掘削機は義務加入の対象ではないが、加入することはできる 。建設労組の関係者は「保険会社がキャタピラー型掘削機の保険加入を嫌がり、ほとんどの建設機械が無保険で稼働している」と指摘した 。パク氏も無保険で仕事をしていた 。建設機械の保険加入が義務化されるだけでもパク氏の心配は半分は減る 。ところが、自動車保険に加入していても安心できない 。現場での事故の場合、保険会社が「道路上の事故ではない」と、事故の当事体間での処理を主張するケースが多いためだ 。しかし雇用労働部が、昨年ホン・ヒドク統合進歩党議員に提出した国政監査資料によれば、2005年から2010年までに建設現場での生コン車・ダンプ・掘削機の事故での死亡災害24件の内たった3件だけが道路走行中に発生した 。建設機械に対する保険の適用範囲を拡げなければならない 。建設現場の災害発生を事前に予防するために、労働界はかなり以前から『専門信号手』の導入を要求してきた 。建設機械装備を使う作業が増えており、建設機械装備の機械的な特性と施工方法を事前に熟知している専門信号手を現場に配置しなければ、事故を減らすことができないということだ 。産業安全保健基準に関する規則では、建設現場に信号手を配置するように規定しているが、信号手の資格や教育時間・人員に関する規定はない 。昨年9月、全南の羅州で発生したこの死亡事故は、現在でも解決の兆しが見られない 。地域の建設労働者は「事件発生による刑事示談を発注者と元請けで解決せよ」と主張している 。制度的装置作りのように、次元の対策が樹立されない限り、第二、第三のパク氏はずっと出てくるであろう 。毎日労働ニュース チェ・チョンナム
2012/03/09現代車の現役労働者の肺癌、初の労災認定/溶接でニッケル・クロムなどに曝露現代自動車に在職中の労働者の肺癌が、業務上疾病と判定された 。退職した後に癌で死亡した現代車の労働者が、昨年末に初めて労災と認められたのに続き、在職労働者の癌も業務と関連性があるという判定が出されたことで、自動車生産工場での職業性癌の論議が拡がるものと見られる 。金属労組によれば、勤労福祉公団の業務上疾病判定委員会は、キム某(52)氏の業務と疾病との因果関係を認め労災療養申請を承認した 。キム氏は79年に現代車に入社し、第1工場車体2部で、夜昼交代で車体の組立てと溶接業務を行った 。彼は89年以後20年間禁煙し、家族の中に肺癌を病んだ人もなかった 。その後身体に異常を感じ、2010年11月に蔚山大病院を訪れ、肺癌と診断された 。現在は国立癌センターで闘病中だ 。公団は溶接の過程で発生したニッケルやクロムなど、発癌物質がキム氏の肺癌に影響を及ぼしたと判断した 。労組・現代車支部はキム氏と似たような作業環境で働く労働者の中から、職業性の癌患者がこれからも発生すると見て、対策を準備する 。公団は昨年12月にも、79年に入社して鍛造部で熱処理の業務を行い、2009年に定年退職した後、肺癌で2011年に死亡したファン某氏に対しても、業務上疾病の判定を出している 。労組は「昨年から職業性癌の集団労災申請活動を展開した結果、今までにキム氏を含む9人が労災と認定された」と明らかにした 。労組と現代車支部は、5月末に4次の職業性癌の労災申請を出す計画だ 。一方、労組が2010年から昨年までに、87の事業場を対象に発癌物質の診断活動を展開した結果、金属労働者が扱う化学物質の内、55%が発癌性・毒性物質と分かり、衝撃を与えている 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2012/03/135号線の機関士が投身自殺 「ソウル都市鉄道公社が恐慌障害を放置」12日午前、地下鉄5号線の往十里駅で地下鉄の機関士・イ某(43)氏が投身自殺するという事件が発生した 。公社の労使によれば、公社の踏十里乗務管理所所属の機関士・イ氏は、この日午前8時6分頃、往十里駅で午前の勤務を終えた後、往十里駅で線路に飛び込んで命を絶った 。ソウル都市鉄道労組は「公社が故人の恐慌障害を放置したため」で、「防げる死だっ た」と反撥している 。労組によれば、故人は95年に技術職(電子職)として入社した後、2006年に乗務職(機関士)に転職した 。昨年の6月に恐慌障害で病気休暇を取った 。今年の2月には目まい・緊張感・嘔吐などの診断書を提出して転職を申請した 。しかし公社は故人の要求を受け容れなかった 。労組は「故人の死は防ぐことができた」とし、「2004年には都市鉄道公社の機関士の恐慌障害が社会的な話題になるほど深刻な問題だったのに、公社はこれを放置した」と指摘した 。労組は当時、恐慌障害の根本原因である1人乗務制を2人乗務制に変えることと、恐慌障害の有所見者を他の職能に転職させることを要求した 。しかし、公社はこれといった措置を取ろうとはしなかった 。これに対して労組は「むしろ会社は実績管理制度を導入して、機関士本来の業務以外の仕事まで強要した」と批判した 。続いて「故人の死は単純な自殺ではない」。「会社側の消極的な対処と前近代的な労務管理によって発生した事件」と主張した 。労組によれば、2004年に安全保健公団の職務ストレス研究会が実施した都市鉄道乗務職能の職務ストレス調査の結果、神経精神科の治療有経験者が21人、不安障害・恐慌障害・適応障害など、神経精神科的精密検診の有所見者が112人に達した 。労組は「2006年に1人乗務による業務上の過労とストレスによる精神疾患発病者が32人にもなり、この内14人が労災を申請して11人が承認された」とし、「それ以後には分かっているデータがなく、今はその規模がはるかに大きいだろうと推定するだけ」と話した 。労組は今回の事件に関して、経営陣の公開謝罪と責任者の処罰、機関士の恐慌障害に対する全面的な実態調査を要求した 。1人乗務制を2人乗務制で転換することも求めている 。労組は13日にソウル市庁前で記者会見を行い、このように要求する方針だ 。一方、公社の関係者は「(機関士投身自殺に関する)詳しい内容は関連部署で調査中」として、「恐慌障害の有無は医学的判断が必要な部分で、確認することはできない」と話した 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2012/03/21『脳出血』の起亜車現場実習生が労働委に差別是正申請/「正規職と同一労働・現場実習費だけ支給は差別」長時間の超過勤務をして昨年12月に脳出血で倒れ、意識不明状態の起亜自動車光州工場の現場実習生・キム某(18)君の家族が、起亜車を相手に、差別的処遇是正申請を全南地方労働委員会に提起した 。労働界によれば、病院で治療を受けているキム某君の家族は「起亜車が現場実習生という名目で採用していたキム君を、欠員が生じた工程に配置して正規職と同一の仕事をさせた」。「起亜車が基本給でなく、現場実習費しか支給しなかったのは、合理的理由のない差別に該当する」と話した 。現行の期間制および短時間勤労者保護などに関する法律(期間制法)は、差別正式申請の主体を期間制と短時間労働者に限定している 。労働部は起亜車を特別監督した当時、キム君を始めとする現場実習生を勤労基準法上の労働者と見て、「未支給の手当てなどを支給せよ」という内容の是正指示をした 。従って、キム君は今年2月末で1年の勤労契約期間が満了した期間制労働者と見るべきだ、というのが労働界の主張だ 。キム君の家族は差別正式申請理由書で「同じ業務を遂行する生産職社員に比べて、基本給と賞与金、各種手当てと生計補助金で差別を受けた」とし、「合理的理由のない差別によって受け取ることができなかった賃金を支払え」と要求した 。また、起亜車労使が団体協約で定めた業務上災害被災者生計補助金(平均賃金の30%)を、治療終結時まで支給してくれと要求した 。イ・ビョンフン公認労務士は「本来、現場実習生は、企業が継続して雇用するために訓練させる目的で使うべきなのに、起亜車は不足した人員の代わりをさせるために使ったのだから、同一賃金を支給しなければならない」。「キム君に現場実習費しか支給しなかったのは合理的理由のない差別」と話した 。一方、キム君は昨年12月17日に脳出血で倒れて手術を受けたが、現在まで意識を取り戻すことができず、勤労福祉公団光州地域本部は先月12日、キム君に対して労災療養を承認した 。キム君は現場実習生として仕事をしていた当時、1ヶ月に△現場実習費104万ウォン△超過勤労手当て60万ウォン余り△昼食費など補助費5万ウォンなど、170万ウォン余りを受け取っていたことが分かった 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者(翻訳:中村猛)
2012/04/12三星電子半導体労働者に初の労災認定/血液癌発病労働者・福祉公団「業務と疾病の因果関係認定」三星電子半導体の工場で働き『再生不良性貧血』の診断を受けた労働者が産業災害と判定された 。三星半導体の労働者の中で癌関連の職業病が認められた最初の事例だ 。勤労福祉公団は10日、「三星電子半導体の組み立て工程などで5年5ヶ月間働いたキム某氏の『血小板減少症と再生不良性貧血』を産業災害と承認した」と明らかにした 。再生不良性貧血は血液癌の一種で、骨髄의 損傷によって造血機能に障害が発生し、白血球・血小板などが減少する病気だ 。先天的な場合もあるが、80%程度は後天性だと言われている 。後天的な発病原因としては、放射線への曝露とベンゼンの様な化学物質への曝露などが原因だと推定されている 。労災の承認を受けたキム某(37)氏は93年12月から約1年間、三星電子の器興工場で、その後の4年5ヶ月間は温陽工場で働いた 。勤務中のキム氏はメッキとチップ切断の業務を行う半導体の組み立て工程で仕事をした 。公団は「勤務の過程でベンゼンが含まれた有機溶剤とホルムアルデヒドなどに間接曝露した可能性がある」とし、「退社当時から貧血と血小板減少の所見があった点などが考慮され、業務と疾病の間の相当因果関係が認められる」と労災承認の背景を説明した 。今年2月、労働部傘下の産業安全保健研究院が発表した半導体の作業環境研究結果報告書によると、半導体の加工ラインだけでなく、組み立てラインでもベンゼンとホルムアルデヒドなど、白血病・再生不良性貧血の誘発因子が発見された 。公団の労災の判定について『半導体労働者の健康と人権守り』(パノリム)は「あまりにも当然な結果であり、常識的な判断だと考える」 。「ヤキモキしながら生きている被害当事者に、少しでも慰めになっただろう」と歓迎した 。当事者のキム氏は「信じられない」と話した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2012/04/23『労災死亡労働者追慕週間』/世界労災死亡労働者追慕の日に合わせて多彩な行事『4.28世界労災死亡労働者追慕の日』を迎えて、様々な行事が展開される 。労働・市民社会・宗教団体で構成された『2012 4-28 世界労災死亡労働者市民追慕委員会』は、23日から28日までを追慕週間として文化祭と講演会を開催する 。追慕委は23日午前、ソウルの光化門・世宗文化会館の前で記者会見を行って追慕週間を宣言する 。追慕委はこの日に、28日が4・28世界労災死亡労働者追慕の日であることと、我が国の労災死亡の深刻性を知らせ、追慕週間に行う行事を紹介する 。追慕行事は、先ず24日から26日まで毎晩7時に参与連帯で教養特別講座が開かれ、非正規職・女性・長時間労働問題が扱われる 。25日、ソウル弘大入口駅前では深夜労働に苦しめられる青年労働者の話を聞くことができる 。26日、ソウル永登浦の新世界デパートの前では、感情労働者の声が鳴り響く 。二つの文化祭は行事時間を特定せず『ぴっくり行事』として行われる 。メイン行事格の『2012 4・28 世界労災死亡労働者追慕文化祭』は28日午後、鍾路の普信閣で行われる 。労災死亡関連の映像が上映され、歌の公演が行われる 。追慕委とは別に『労災死亡対策準備の共同キャンペーン団』は26日午前、ソウル清渓川の「声の広場」で『2012 最悪の殺人企業選定式』を開催する 。昨年労災死亡者が最も多く発生した企業を発表する予定だ 。この日にオンライン投票で選ばれた特別賞受賞企業も公開される 。民主労総は28日、『労災死亡追慕と労災死亡処罰強化特別法制定要求民主労総決起大会』を全国同時多発で行う 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2012/04/27今年の最悪の殺人企業は現代建設、特別賞に三星/共同キャンペーン団「現代建設事業場で昨年10人死亡」現代建設が『労災死亡対策準備の共同キャンペーン団』が選定する今年の『最悪の殺人企業』に選ばれた 。労働健康連帯・民主労総・韓国労総・統合進歩党(ホン・ヒドク議員)と〈毎日労働ニュース〉が共にするキャンペーン団は、26日午前ソウル清渓川の「声の広場」で『2012 最悪の殺人企業選定式』を行い、最悪の殺人企業と特別賞受賞企業をそれぞれ発表した 。雇用労働部がホン・ヒドク議員に提出した『2011年重大災害発生現況報告資料』によると、現代建設が元請けをする建設現場で昨年10人の労働者が亡くなった 。キャンペーン団は「現代建設が担当する建設現場で、2008年から2010年までの3年間で31人の労働者が死亡した」とし、「すべての建設会社を合わせて、労災で死亡した労働者が最も多い企業の1位であった」と説明した 。現代建設は、キャンペーン団が選定した2007年の最悪の殺人企業賞を受賞したこともある 。GS建設(7人)・ロッテ建設(7人)が共同2位とされた 。製造業部門では5人の労働者が死亡したSTX造船海洋が1位に選ばれた 。イーマートの機械室で仕事をしていた4人の労働者が死亡したトレイン・コリアがセジン重工業(4人)と共同2位に選ばれた 。労災死亡者が最も多く発生した企業ではないが、社会的に注視しなければならない企業に与えられる特別賞には三星が挙げられた 。キャンペーン団は、三星、双龍自動車、KT、韓国鉄道公社など4社を特別賞候補に指定し、オンライン投票を実施した 。今月19日から25日までに1100人以上が参加したオンライン投票で、三星は50%以上の圧倒的な得票を獲得した 。三星は半導体工場で働く労働者に希少疾患が発病し、論議の中心になっている 。キャンペーン団は「社会的責任を全うしなければならない大企業で、より多くの労働者が死んでいくのが現実」とし、「労働者の労災死亡問題の深刻性を認識し、政府と政界が現実を改善する法・制度改善作業に取り組まなければならない」とした 。今年で7回目を迎える殺人企業選定式は『4.28国際労災死亡労働者追慕の日』に合わせて2006年から行われている 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2012/04/27笑って病気になったサービス労働者、「心から笑いたい」/サービス連盟、感情労働に労災認定要求のパフォーマンス「笑って病気になった人たちがいます。それは感情労働をするサービス職の労働者です。この患者服を着たサービス労働者は身体ではなく、心に傷を負った人たちです。笑いは楽しく、幸せな時に出るもので、誰かがさせればできるものではありません。サービス労働者が心から笑える職場を作りましょう」 。26日午後、ソウルの新世界デパート永登浦店の前に患者服を着た人たちが現れた 。その人たちは『感情労働労災認定』のプラカードを持ち、通行する市民に宣伝物を手渡した 。サービス連盟は労災死亡労働者追慕期間を迎えて文化祭を行い、感情労働の労災認定を求めるパフォーマンスを行った 。通りにはサービス労働者が働く現場を写した写真が展示された 。民衆歌手のヨン・ヨンソク、チ・ミンジュ氏が、公演で労災死亡労働者追慕の日であることを知らせ、感情労働の労災認定を求めた 。イ・ソンジョン政策局長は「身体を使う仕事、頭を使う仕事、気を遣う仕事があるのに、気を遣う労働者も健康に働く権利がある」とし、「法・制度の改善で感情労働も産業災害と認定されなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ユンジャウン記者/翻訳:中村猛
2012/04/28「労災のない職場、十分なリハビリ、原職服職のために」/韓国労総、第12回労災労働者の日追悼行事開催4月28日、国際労災死亡労働者追慕の日を記念して、韓国労総が27日午前、ソウル新大方洞・ボラメ公園の労災犠牲者慰霊塔の前で追悼行事を開催した 。韓国労総は2001年4月28日に第1回労災労働者追悼行事を開催して以来、毎年追悼行事を開催してきた 。12年目を迎えたこの日の行事には、イ・ヨンドゥク委員長を始め韓国労総の関係者と被災労働者たち500人が参加した 。韓国労総はこの日の行事のスローガンを『労災のない職場、十分なリハビリ、原職服職のために』とした 。これと共に政府を相手に、△長時間労働と夜間交代労働の改編による健康権保障、△業務上疾病の認定基準の全面改編と、労災保険の社会保障性強化、△非正規職・特殊雇用労働者の産業安全・労災保険制度の全面改編を求めた 。この日の行事ではリハビリ中の被災労働者を励ます授賞式も行われた 。パク・ジョンギュ組合員ら3人がリハビリ激励賞(韓国労総委員長の表彰)を、チェ・ソンボク韓国労働災害障碍者福祉振興会会長など3人が政府からの表彰を受けた 。国際被災労働者の日はアメリカの有名な漫画映画関係者『シムソン家族』のキャラクター人形を作っていたタイの人形工場の工場主が、「労働者が人形を盗み出すかもしれない」として工場の扉を閉めて外出した間に発生した火災で、労働者188人が死亡した大惨事を追慕して始まった 。台湾など13ヶ国がこの日を法定の記念日に指定し、全世界の100ヶ国が様々なキャンペーンを行う 。毎日労働ニュース グ・ウヌェ記者/翻訳:中村猛
2012/05/09三星半導体の退職労働者、悪性脳腫瘍で死亡/温陽工場で6年間勤務・民主労総「三星半導体で55回目の死」8日、労働界によれば三星半導体退職労働者のイ・某(32)氏が7日午後8時頃死亡した 。三星一般労組によれば、イ氏は97年に満17才で三星半導体・温陽工場に入社し、6年間高温テストの工程で働いた 。2003年春、結婚を前に会社を辞めたイ氏は、2010年5月に脳腫瘍と診断された 。イ氏は脳の手術と抗癌治療を受けたが、同年9月に再発し、再び集中治療室で抗癌治療を受けた 。遺族には夫と二人の子供がいる 。夫は三星本館の前で1人デモをするなど、妻の産業災害を認めるように要求してきた 。民主労総によると、イ氏と家族は三星電子を相手に産業災害認定訴訟を行っていた 。昨年9月に裁判が一度開かれた後、8ヶ月が過ぎるのに裁判は行われていない 。民主労総はこの日の論評で「既に三星半導体労働者での55回目の労災死亡」で、「若い青春の生命が折れるのは、誰か見ても偶然だとは思えない」とした 。民主労総は「死もくやしいが、超一流企業の三星や勤労福祉公団から労災を認められるために、数年も闘わなければならない遺族はみじめだ」として「三星のような殺人企業の反省と覚醒、それに先行して政府の強い処罰と労働者保護措置が急がれる」とした 。「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)は、イ氏の出棺がある10日に野辺送りの行事を行う 。毎日労働ニュース チョ・ヒョンミ記者
2012/05/10国内初、石綿工場周辺住民の被害に補償判決出る/釜山地裁、環境性被害の損害賠償請求訴訟で住民側の手を挙げた釜山で石綿工場の周辺に住んだ住民が悪性腫瘍で死亡した後、遺族が該当企業体を相手に提起した損害賠償訴訟で勝訴した 。石綿環境性被害訴訟では国内初めての事例で、類似の訴訟が続くものと思われる 。釜山地裁、石綿住民被害の原告に勝訴判決/政府と日本企業に対する請求は棄却釜山地方裁判所第6民事部は10日、釜山市蓮堤区蓮山洞の第一化学から半径2km圏に居住し、悪性中皮腫で死亡した金・某(当44才)氏と元・某(当74才)氏の遺族が第一化学などを相手に提起した損害賠償訴訟で、60%の責任があると判決した 。裁判所は「石綿工場から石綿粉塵が空気によって飛散し、原告側の死亡原因が石綿によること、証言などを総合すれば被害が認められ」るが、「健康状態などを考慮して責任は60%に限定する」という判決を宣告した 。しかし、遺族などが政府と日本のニチアス(株)に責任を問う損害賠償請求訴訟は「故意性があるとは見難い」としてこれを棄却した 。2004年と2006年に『悪性中皮腫』で死亡した元氏と金氏は、1963年から27年間、釜山蓮山洞の石綿紡織工場・第一化学が稼働していた当時、近隣に居住していた住民だった 。当時、金氏は石綿工場から約900Mの寿安洞に7年間居住し、蓮山洞に4年間住んだ元氏の家は工場から2Km離れていた 。石綿工場で働いたこともないのに、金氏と元氏は『胸膜悪性中皮腫』を病み、理由も分からないまま苦痛の中に死亡した 。その後1級発癌物質の石綿問題が公論化され、2008年11月に釜山環境運動連合、釜山石綿共同対策委員会、全国石綿被害者家族協会(準)などと共に、政府・第一化学・日本のニチアス社などを相手に1人当り2億ウォンの損害賠償を請求した 。石綿工場の労働者でない近隣住民たちが『環境性被害』訴訟を提起したのは初めてで、全国的に注目を浴びた 。彼らは当時、訴状で「石綿工場の近くで何年間か居住したことが故人に大変な苦痛をもたらす悪性中皮腫となった」とし、「これを理由にくやしくも生命を失ったのには、国と会社が責任を負わなければならない」と、訴訟の背景を明らかにした 。環境団体はこの日、裁判所の判決を「歓迎する」という立場を表明した 。釜山環境運動連合、釜山石綿追放共同対策委員会などはこの日10時に釜山地方裁判所の前で行った記者会見で、「国内で最初に環境性曝露の被害者遺族が行った訴訟で、石綿工場の近隣被害者に対する法的責任を立証したことに意味がある」と話した 。環境団体などは今回の訴訟結果が、職業性でない環境性被害者の救済と補償の一定の基準になると判断している 。この日の記者会見には日本の石綿追放ネットワークの関係者も参加して高い関心を示した 。釜山環境運動連合のある関係者は「原告側の手を挙げたことをとても歓迎する」とし、「職業性被害と違って、周辺に住んでいたという理由で無残な被害をこうむった人々に対する賠償を認めたことが大きな意味」と話した 。この関係者は「アメリカでも石綿に関連して民事訴訟が多く進められており、訴訟が続く契機になるものと思う」と話した 。しかし裁判所が、政府と、石綿技術を第一化学に移転した日本のニチアス社に対する責任を免除したことについては、残念さを表わした 。釜山環境運動連合の関係者は「石綿被害救済法が存在するということは、政府も責任を認めるということで、環境汚染が輸出されて拡がった事態については日本の業者にも明らかに責任がある」とし、「今後控訴審などでこれらに対する部分を引き続き提起していく計画」と付け加えた 。民衆の声 キム・ボソン記者
2012/05/10「職業性癌を予防するには曝露労働者を追跡し、発癌物質に対処を」/労働・社会団体『職業性癌予防と管理改善討論会』開催最近5年間で、韓国で職業性癌と認められて労災補償を受けた労働者は、年平均25人だ 。2009年には17人に過ぎなかった職業性癌の認定件数は、金属労組が職業性癌の集団労災申請を始めた以後、2010年に31人、2011年には36人に増えた 。一方、フランスは年間2千人余りが職業性癌と判定される 。人口10万人当たりの職業性癌患者比率に換算すれば、韓国は0.23人(2010年)に過ぎず、フランスは10.44人、ベルギーは9.86人、ドイツは6.07人だ 。10倍近い差がある 。外国に比べて我が国の職業性癌患者が少ない理由は何だろうか 。金属労組と発癌物質のない社会を作る国民行動、イ・ミギョン民主統合党議員は9日午後、国会議員会館で『20から2000に』という題名の討論会を開催した 。20件に過ぎない我が国の職業性癌の認定件数を2千件に増やさなければならないという意味を、討論会の題名に入れた 。この日の討論会に発表者として参加したキム・シンボム労働環境健康研究所室長によれば、我が国で流通している発癌物質はシンナーのような化石燃料とその副産物が大部分を占めている 。キム室長が環境部に提出させた『2010年化学物質流通量資料』を分析した結果、1千トン以上流通している発癌物質は130種と確認された 。石油生産の過程で発生する製品を除けば69種だ 。ベンゼンが製造と輸入を合わせて最も多かった 。スタイレン、1、1-ブタジエンがこれに続く 。キム・シンボム室長は「重金属の物質数は多いが流通量に占める比重は大きくなかった。石油や石炭から生成された物質が韓国で流通する発癌物質のほとんど」と話した 。こうした事実は、化学物質流通量から発癌物質に曝露する人口数を推定するのがかなり難しいことを意味するとキム室長は説明した 。麗水産業団地など化学石油団地で流通するベンゼンの量は把握されるが、工場で使う工業用ソルベントに含まれたベンゼンの量は把握が不可能だからだ 。彼は「医学界はこの間何回も文章で、自動車塗装工場のベンゼンで癌が発病すると懸念したが、自動車工場の労働者はこの事実を知らなかった、学界から出た職業性癌に対する警告が現場に繋がらず残念だ」と話した 。発癌物質の潜伏期間は10年、退職後に発病/曝露労働者の追跡システム導入をキム室長は「職業性癌を予防するためには、発癌物質に曝露した労働者を追跡して管理し、発癌物質をより安全な化学物質に変える制度を作らなければならない」と強調した 。フランスの場合、発癌物質に曝露した労働者が退職後にも健康診断を受けられるように事業主に責任を附加している 。フランスの事業主は『発癌物質曝露労働者目録』も作成しなければならない 。発癌物質を扱った労働者が会社を退職する時、事業主は確認書を書く 。当該労働者は退社の後も健康診断結果を工場の医師に報告する 。フランスの職業性癌の認定率が我が国の10倍に達する理由は、このように発癌物質曝露労働者に対する追跡管理システムが作られていることとも関連が深い 。このようなシステムが必要な理由は、発癌物質の潜伏期間が長いためだ 。我が国で最も多く流通しているベンゼンは、潜伏期が11.4年になる 。仕事をしてベンゼンを扱った労働者は、退職後に白血病などの被害を受けることになるが、今の我が国の癌管理システムでは、職業との関連性を立証するのは容易ではない 。「発癌物質を減らす代替物質の使用を義務化しなければ」キム室長によれば、ボルボ自動車はブラック・リストとホワイト・リストを持っている 。自動車を生産する過程で使用禁止の対象になった化学物質はブラック・リスト、安全な代替物質はホワイト・リストと呼ばれる 。一方、我が国の自動車工場ではボルボのブラック・リストに載った発癌物質が堂々と使われている 。キム室長は「6価クロム化学物質やテトラクロロエチレンなど、ボルボのブラック・リストにある物質を国内の自動車工場で探すと999件も発見された」と指摘した 。代替可能な物質があるのに、事業主の無関心と無責任で発癌物質が乱用されているという説明だ 。金属労組は今年、自動車業種を中心に発癌物質を代替物質に転換させる活動を進めている 。今月、タタ大宇自動車が最初に『タタ大宇・リスト』を発表する予定だ 。コ・インソプ労組労働安全室長は「産業安全保健法を改正して使用禁止物質と許可対象有害物質を新しく指定し、追跡管理義務と発癌物質の製造・流通業者に対する社会的制裁がなければならない」と主張した 。「事業主に、発癌物質を使う前に代替物質を先ず検討するように義務付けなければならない」と強調した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2012/05/11「資本の貪欲の犠牲・・・再び繰り返されては」/故イ・ユンジョン氏の告別式、10日に三星電子広報館の前で三星半導体の温陽工場で働き、今月8日に脳腫瘍で亡くなった故イ・ユンジョン(当時32才)氏の告別式が10日午前8時、ソウル市瑞草洞にある三星電子広報館前で行われた 。この日、三星電子本社の前で行われる予定だった告別式は、三星側の関係者らと衝突が起き、場所を移動して行われた 。仁川労災病院の葬儀場で出棺を終えた後、明け方6時頃に三星電子本社の近くに到着した運柩行列は、三星側の警護員が車両の進入路を塞いだため正門に進めなかった 。揉み合いの後に三星電子広報館の近くの歩道で行われた告別式には、遺族と葬儀委員など130人の市民が参列した 。告別式に先立ち116の団体と1257人の市民が名前を挙げた『イ・ユンジョン市民社会葬葬儀委員』たちは「故人は突然に死んだのではなく、時と共に、くやしいが死ぬほかなかった理由を持っている」とし、「無労組経営と資本の貪欲の犠牲者であり、再び繰り返されてはいけない死」と故人の死を哀悼した 。告別式は故人の息子チョン・ジンヒョク(8)君の焼香で始まった 。故人の弟であるイ・サンソプ(29)氏は追悼の手紙で「末の姉が私たちのそばを離れたという事実が信じられず、まだ夢を見ているようだ。姉の笑い 声が懐かしい。天国では痛みもなく平穏に過ごしてください」と話した 。夫のチョン・ヒス(35)氏は「口惜しいだろうが二人の子供は心配するな」と、故人の遺影の前で何とか話し始めた 。続けて彼は「これ迄もっと愛おしみ愛することができずに申し訳ない」。「愛しているよユン・ジョンア」と話した後、涙を流して周囲を悲しませた 。故人は19才になった97年から6年間、三星半導体・温陽工場で半導体チップが入っているボードを高温設備に入れて不良品を除ける仕事をした 。これについて『半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)』ら市民・社会団体は「作業の途中で発生した高温の化学蒸気と有害粉塵などに曝露して脳腫瘍が発病した可能性が大きい」として、産業災害の認定を要求してきた 。2003年5月に退社した故人は2010年5月に脳腫瘍の診断を受けて闘病していたが、8日に息を引き取った 。膝下には息子のチョン・ジンヒョク(8)君と娘のチョン・チス(6)さんが残った 。故人の遺体は仁川火葬場で火葬された後、京畿道華城の天主教追慕公園に安置された 。毎日労働ニュース チェ_ジョンナム
2012/05/16『健康な自動車作り』に金属労組が腕まくり/今日、発癌物質のない社会を作る国民行動と共同推進団を発足金属労組が危険な化学物質のない『健康な自動車作り』キャンペーンを始める 。労組は発癌物質のない社会を作る国民行動(準)と共に『健康な自動車作り推進団』を発足させ、条例制定など、新しい段階の発癌物質追放活動を展開する計画だ 。労組は15日「自動車産業では発癌物質など高危険化学物質を大量に使っており、対策が必要だ」として「16日午後、蔚山市庁プレスセンターで記者会見を行い、推進団の発足を公式化する予定」と明らかにした 。労組は2010年から職業性癌の集団労災申請と自動車工場の発癌物質の実態調査活動を展開してきた 。これによって、完成車を中心に発癌物質の使用の減少効果が少しずつ現れ、工場で使う発癌物質による血液癌や肺癌などが業務上疾病と認定される成果も出ている 。しかし労働界の手の及ばない中小部品社の労働者は、依然として発癌物質の脅威の中で働いている 。労組は「自動車産業に従事する労働者を高危険物質から守るためには、労組だけでなく地方自治体と市民社会の関心と支援が必須」とし「推進団がこうした役割を担うことになる」と話した 。労組は続いて「健康な自動車作りは自動車を作る労働者だけでなく、自動車を使う消費者がさらに安全になるという意味」と強調する 。自動車を生産する過程で高危険物質の使用が減るほど、煙突と廃水から流れ出す有害物質も減るからだ 。実際に、最近労組は切削油業者の韓国ハウトン社に対して組成加工油(プレス加工の潤滑油)に入っている1級発癌物質を変えて欲しいと要求した結果、来月から使用を禁止するという返事も貰った 。労組はユン・ジョンオ蔚山北区庁長に『発癌物質根絶のための条例制定』を要求する予定だ 。これに対して蔚山北区庁は肯定的に検討していることが分かった 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者、翻訳:中村猛
2012/06/05職業性癌の部位で労災の疫学調査を分ける?/肝臓癌・すい臓癌・胃癌の業務関連性調査は不必要最近職業性癌の労災申請が列を作る中で、疫学調査の担当機関が胃癌・すい臓癌・肝臓癌などについては業務関連性の調査自体を実施しないと決めて波紋が生じている。金属労組・起亜車支部光州支会によれば、昨年12月1日に癌による労災申請した労働者6人の内3人が、勤労福祉公団から「疫学調査による業務関連性の評価は不必要」という通知を受けた。 公団・光州地域本部は、これらの職業性疾患の有無を確認するために疫学調査機関である安全保健公団産業安全保健研究院に調査を依頼したが、「業務関連性の評価は不必要」という決定を受けた。 公団はこれにより「産業災害補償保険法の規定に基づいて業務上外に対する事実調査を進める」として、使用者側に関連証明資料の協力を要請したことが確認された。起亜車支部だけではない。 現代車支部も公団・蔚山本音から同様な内容を口頭で通報されたと分かった。 金属労組の職業性癌の集団労災申請に、政府が一定の線を引いたようだ。疫学調査を担当する研究院側は「消化器系癌の場合、科学的に癌の職業的曝露要因が明らかになっておらず、業務関連性の調査を実施するのは不適切」という立場だ。 キム職業病研究センター所長は「52ヶ国の研究調査を調べたが、これを証明できる科学的な根拠がなかった、結果が十分に予測される状況で、5〜6ヶ月かかる疫学調査は却って癌患者と家族を苦しめる」と話した。 クォン・ドンヒ公認労務士は「癌と職業的要因の因果関係が初めから排除されることは問題で、いい加減な予断を排除するために疫学調査をするのに、余りにも恣意的に運営されている」と批判した。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2012/06/08労災予防で元請けの責任強化「元・下請け統合災害率」導入/労働部、非常経済対策会議で産業災害予防対策発表雇用労働部は7日、大統領府で開かれた第123次非常経済対策会議で、元請けの安全管理責任を強化することを骨子とした『産業災害予防対策』を発表した。 今回の対策では小規模事業場に行政力量を集中し、事業主の自律的な災害予防活動を活性化することに重点を置いている。労働部の発表によれば、50人未満の事業場の被災者は2005年の6万人から、昨年は7万7千人に増加した。 全労災発生の内、小規模事業場の災害比重も2005年の70%から2011年の82%に大きく膨らんだ。造船・鉄鋼・自動車などの業種で、危険作業を構内下請けに代替し始めて、協力業者の災害率も高まっている。 業種別の構内下請け比率を見ると、造船の場合、2008年5月基準で55.1%だったのが、2010年8月には61.3%に増えた。 自動車も同期間に15.3%から16.3%に増加した。これに伴い労働部は、小規模事業場など労災脆弱部門の災害減少のために、財政・技術・教育支援を強化することにした。 作業環境改善のためのクリーン活動に740億ウォンを投じ、融資で890億ウォンを支援する。 労災予防活動優秀事業場に対しては労災保険料率の割引制度を導入し、最大22.5%まで割引する。労災事故が多発する建設業については、事前に業者の災害予防活動を評価して入札参加資格(PQ)審査基準に反映することにした。 今年から主な公共機関が発注した建設現場の産業災害率を、公企業政府経営評価に反映するとした点も注目される。 公企業の建設現場の場合、安全管理責任を元・下請けに押し付けず、発注先が直接責任を負えという意味だ。 LHと韓国電力など10余りの機関に適用される。協力業者に対する元請け業者の安全管理責任も強化される。 建設・製造業には、元請けの下請け業者に対する安全教育支援などを義務化しているが、来年から全職種に拡大する。 労働部は特に、構内協力業者の災害率を含ませた『元・下請け統合災害率』を算出し、協力的安全活動を誘導する方針だ。毎日労働ニュース チェ・チョンナム記者
2012/06/20人権委「業務上疾病の立証責任を配分せよ」/労働部長官に労災保険制度改善を勧告国家人権委員会が、産業災害の立証責任を、勤労者だけでなく相手方も立証する方向で労災保険制度を改善するように、雇用労働部長官に勧告した。人権委は19日「現行の労災保険制度を、伝統的な製造業一辺倒から、化学物質を集約的に扱う先端電子製造業と、サービス業の拡大という産業構造の変化を反映し、手続きでも労働人権を保護する方向に変化する必要がある」とした。 人権委は「業務上疾病に対する立証責任を配分する必要がある」とし、「被害勤労者は高度な専門性と時間、費用を要求される医学的な因果関係まで証明しなければならないが、これが被害勤労者が簡単に労災を認められない主な要因として作用している」として、「被害勤労者は病気に罹った事実と、有害危険な要因に曝露した経歴があるという事実を証明し、提起された疾病に業務関連性がないという事実は相手方が証明するように、立証責任を配分するように関連法を改正せよ」と勧告。 続いて業務上疾病の認定基準を持続的・定期的に追加・補完しなければなければならないとも指摘した。 人権委は「産業の発達と変化によって新しい職業病が発生し、疾病と業務との因果性は随時変化しているのに、労災保険法施行令で明示した疾病は2003年以後増えず、むしろ2008年に高血圧性脳症や狭心症は削除された」として「産業の変化によって新しく発生・増加する職業病を調査・検討し、業務上疾病の認定基準に追加・補完せよ」とも注文した。この他に、業務上疾病判定委員会の委員長を民間人から選任するようにするなど、独立性・公正性・専門性の強化対策を用意する一方、労災保険給付申込書への事業主捺印制度は、被害勤労者を懐柔する目的で悪用されるだけだとして、これを廃止することも勧告した。 人権委の関係者は「今回の勧告の実効性を確保するために、今後制度改善に関するモニタリングを持続的に行う」と話した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2012/06/26鉄道機関士恐慌障害訴えて屋上から投身自殺/今月二回目、労組「再発防止対策作らねば」コレイルの鉄道機関士・チェ某(46・九老乗務事業所)氏が恐慌障害で苦痛を訴え、自ら命を絶った事実が最近明らかになった。 鉄道労組は25日「組合員チェ某氏が死傷事故に対する恐慌障害で永らく苦しみ、23日正午にソウルの九老区の自身が住んでいるアパートの隣の棟の屋上から飛び降りて命を終えた」と明らかにした。 11日にパク某機関士が恐慌障害を訴え、電車に跳び込んで自殺して12日目に発生した事故だ。労組によれば、チェ氏は98年に死傷事故を体験した後、長時間苦痛を訴えていた。 そうするうちに今年の1月、烏山大駅で停止位置を間違える事故を起こし、2ヶ月にわたる職位解除と前例にない特別資格審議、減給3ヶ月にあい、再度精神的ストレスを体験した。 復帰後もチェ氏は『職務不適応によるストレス性障害』の診断を受けて薬を服用し、今月19日には病気休暇を申請した。 事故前日の22日には苦情処理委に苦情を申し立て、車両職種からの転職を申請した状態であった。労組と遺族は「効率性だけを追い求める経営方式と安全事故に対する暴力的対応が産んだ結果」として、コレイルに対策作りを要求してきた。 労組は「小さな失敗でも無慈悲な懲戒と転出によって懲罰するコレイルの暴力的な対応と、事故に対する責任を転嫁する内部規定、スクリーン・ドアといった安全装置の不備など、根本的な安全対策の不在が鉄道機関士を連続した死に追いやっている」と批判した。現在、遺族は「単純な自殺ではなく、行き過ぎた懲戒と職務のストレスによる職務上の災害で、チェ氏の名誉回復と遺族の生計対策をしてほしい」と要求し、葬式を先送りしている。 これに対してコレイル側は「責任はない」という考えを遺族に伝えたと分かった。 労組は「遺族と共にチェ氏の労災処理と再発防止対策作りの闘いを始める予定」と明らかにした。毎日労働ニュース ギム・ウンソン記者
2012/07/12再び膨らむ半導体工場の労働環境論議、今度はSK ハイニックス/構内下請け労働者「中毒性皮膚疾患」、入社1ヶ月で退社パク・某(24)氏は5月初めにSK ハイニックス清州工場の構内下請け業者・Aセミコンに就職した。 Aセミコンは半導体の装備の維持・補修をする業者だ。 パク氏は半導体を生産する装備を解体した後に洗浄する業務に就いた。 仕事を始めてまもなく、むかついて嘔吐や目まいがするなど、身体に異常が現れ始めた。 2週目になると全身に発疹が出た。 パク氏は結局入社1ヶ月で辞職願いを提出した。サムスン電子半導体工場の労働環境と希少疾患発病との関連性について論議が続く中、SK ハイニックス清州工場で働いた労働者が「中毒性皮膚疾患」に罹ったと分かり、関心が集っている。11日、清州労働人権センターと「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)によれば、パク氏は先月21日、勤労福祉公団清州支社に労災申請をした。 事件を担当したチョ・グァンボク公認労務士は「パク氏は退社直後に人権センターを訪ねて労災の相談をした」。「面談のなかで聞いたSK ハイニックス清州工場の業務環境は衝撃的だった」と話した。話しによれば、パク氏は密閉された半導体装備洗浄室で、マスクなど安全装備もまともにない状態で作業を行った。 洗浄作業にはふっ化水素(HF)とイソプロフィルアルコール(IPA)といった溶液が使われた。 中はいやな臭いがし、洗浄溶液が顔と皮膚に飛ぶこともあった。清州労働人権センターの関係者は「現場には解体された半導体装備の配管から出るガスと粉など、有害物質を遮断する最小限の保護装置もなかった」。「パク氏はSK ハイニックスや下請け業者から、ただの一度も安全教育を受けたことはなかったと証言した」と話した。チョ・グァンボク労務士は「パク氏は普通の皮膚病ではなく、中毒性皮膚疾患の診断を受けた」とし、「業務との関連性は明らかだから、公団は労災申請を承認しなければならない」と話した。 パノリムのイ・ジョンラン労務士は「半導体産業の作業環境は各種の有害化学物質で一杯だ」。「政府はSK ハイニックス清州工場の現場調査を実施しなければならない」と話した。一方、パク氏が勤めたAセミコンの関係者は「社内で安全教育を実施したし、会社を12年間運営しているがこのような事例は一度も発生したことはなかった」。「個人的な病気を労災だと主張しているようだ」という立場を明らかにした。毎日労働ニュース チェ・チョンナム記者
2012/07/27サムスン職業病被害者家族「労働者が死なないよう、イ・ゴンヒ処罰を」/国会で「サムスン白血病・職業病被害者証言大会」開催シム・サンジョン統合進歩党議員は26日午前、国会議員会館で『サムスン白血病・職業病被害者証言大会』を開催した。 サムスンの職業病問題をテーマに国会で初めて行われたこの日の証言大会には、被害者の家族と被害当事者が参加した。証言に先立ちシム・サンジョン議員は、サムスンの職業病問題を国会の中で議論することになった背景を説明した。彼女は「19代国会は、これ迄国会では聞かれなかった経済民主化・財閥改革・福祉・正義・平和などの単語があふれている」「サムスン白血病問題を解決することで新しい大韓民国が始まるという信頼のために、証言大会を開催することになった」と話した。被害当事者・家族の鬱憤と涙被害者の家族と被害当事者は、きれいな産業というイメージの後に隠れたサムスン半導体工場の労働環境の危険性と、闘病の過程・労災申請の過程で体験したサムスンの対応のやり方などを一つ一つ告白した。涙を流しながら発言する被害者ハン・ヘギョン氏の母・金シニョ氏が発言夫のファン・ミヌン氏を急性リンパ腺白血病で亡くしたチョン・エジョン氏は、サムスン半導体の工場で働いた自身の経験を話した。 チョン氏は「半導体産業は先端産業だと美化されているが、実際には色々な化学物質を使う化学産業」と話し、「こんな中で働く女性は、恥ずかしくて話をしないだけで、生理不順と流産・不妊はしょっちゅうあることだった」と回想した。ソン・チャンホ氏は、サムスン半導体の温陽工場での半導体のメッキ仕事とメッキ薬品の維持補修業務での劣悪な労働環境を証言した。 ソン氏は「メッキ工場の現場では鉛を電気炉に沸かしておいて、数多くの化学薬品を使うが、労災申請をしたところ、会社側は私が危険だと感じた作業環境について『薬品は危険ではなく、曝露したとしてもその時間が短い』などの言い逃れをした」と話した。 続いてソン氏は「サムスンが『当時にはどうしようもない作業環境であったが、月日が流れて危険なことが分かったので今後は改善する』という姿勢を見せてくれたら良いのに」という願いを話した。 彼は現在悪性リンパ種の診断を受けて闘病中である。「当然労災に認定されると思ったのに・・・・」脳腫瘍の治療を受けているハン・ヘギョン氏の母・キム・シニョ氏は「サムスンを相手に労災申請をするのがこんなにシンドイこととは知らなかった」と訴えた。 キム氏は「ヘギョンは仕事を終えて、寄宿舎で寝ても起きても鼻に化学物質の臭いがすると言っていた」。 「それでも仕事が多くて、昼休みの40分でご飯を食べようと、トイレで海苔巻きで間に合わせたりした」と涙を流した。 彼女は「代表的な企業なので、労災申請をすれば当然サッサと受理されると思った」。 「余りにも当然だと思って労災申請をしたのに、認められない」と口惜しがった。 続いて「今は国会にでも行ってサムスンを処罰しなければならないと思う」と話した。サムスンの職業病事態を最初に社会に知らせた故ファン・ユミ氏のお父さんファン・サンギ氏は、サムスンの懐柔の経過を説明した後、やはり処罰を要求した。 ファン氏は「ユミがサムスンに行って仕事をしたせいで死に、治療費で財産を使い果たし、ユミのママはうつ病になった」とし、「イ・ゴンフィ・サムスン会長を処罰して、労働者が死なず、病気にもならないようにしてくれたら良いのに」と話した。証言大会は2時間にわたって行われた。 ある参加者の家族は「私たちの声を聞く場所が一つずつ増えるということで、希望が少しずつ生まれるようだ」と話した。シム・サンジョン議員、サムスンに三つの要求証言を聞いたシム議員はサムスンに三つの要求をした。 彼女は「労働者の生命権を放置する企業を韓国に置くことはできない」とし、「サムスンは超一流企業らしく、人の生命を保護する企業として新たに出発しなければならない」と要求した。 シム議員は続いて「サムスンは金と権力で、これ以上労働者・国民を苦しめてはいけない」。 「労災訴訟に補助参加人として関与しているサムスンは、直ちに訴訟から手を引かなければなら ない」と注文した。 続いて「19代国会の冒頭はサムスン」とし、「いま国民はサムスンに、人間中心の経営、社会的責任を全うする経営、法を守る経営を要求する」と強調した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2012/07/29サムスン白血病被害者家族・チョン・エジョン氏/二人の子供のママ、サムスンに対抗して闘士に生まれ変わる昨年7月、豪雨が降った夜、ソウルの永登浦、勤労福祉公団の前で騒動が起こった。 公団の理事長室の前で座り込みを行っていた人たちが、追い出されたことに抗議をする声であった。 サムスン電子の白血病被害者に産業災害を認めたその年6月、ソウル行政法院の判決に勤労福祉公団が控訴することを明らかにすると、怒った遺族と被害者が直ちに公団に集まってきた。 チョン・エジョン氏は公団の庭に座り込んで大声を張り上げて泣き叫んだ。 チョン氏は公団職員が中から門を閉ざして、追い出された人たちをあざ笑うのを見てこらえられなかったと言った。チョン氏は29才の時に結婚して3年目に夫ファン・ミヌン氏を急性リンパ腺白血病で失った。 今年8才になった二番目がお腹にいる時に、9ヶ月間夫を看病した。 あまりに辛くて毎日涙を流した。 一日に12回は心臓の止まる思いがしたという。 大きくなったお腹を抱えて大変な世話をしたのに、夫は骨髄移植手術の半月前に息をひきとった。 2005年7月23日だった。そして7年が流れた。 夫が亡くなった時2才だった子供は、賢こそうなメガネかけて小学3年生になり、お腹の中にいた子供は小学校1年生に育った。 その間にママは闘士になった。チョン氏はサムスン電子で11年働いた。 7年働いた夫のファン氏よりはやく入社した。 群山で商業高校を卒業し、『夢の工場』サムスン電子器興工場にきた。 高等学校2年の時からサムスンを目指した。 19才で出合った世の中はすべて新鮮だった。 チョン氏は「故郷を離れなければならないという恐さも心配もある反面、本当に独立するような、大人っぽいような感じが重なり、ときめいた」と話した。 ノートに日にちを書いてカウントダウンするように指を折った。ところが入社する前のサムスンと以後のサムスンは違った。 ラインに投入されてからは一つの余裕もなかった。 習うこと、やることが一杯だった。 英語で表記された半導体の用語は医学用語のように難しかった。 工具一つ、作業マニュアルまで英語だった。 分からないのに知ったかぶりすることも多かった。 先輩の姉さんにひどい目にあわされるかと思って戦々恐々とした。 当時は先輩が新入社員に一つ一つ教えた。労組も労災も知らなかった。 夫が白血病で倒れたのに、チョン氏はただの一度も業務のために病気になるとは考えることもできなかった。 夫と結婚して3年、死んだ後5年を闘った彼女の話はこうだ。—器興工場で白血病がたくさん発生した。そのような兆しはあったか。「パパがそうなる前は知らなかった。誰が病院に行くのか、労災になったのか知らなかった。労災という言葉を聞いたこともなかった。しかし考えてみれば、生理不順や下血、鼻血を出すのをいつも見てきた。それを環境や職業病に関連して考えることができない。下血しても恥ずかしいとしか考えなかった。男の先輩に見られたら恥ずかしいから、隠すことだけに集中した。それが兆しだったのに。今考えれば、生理が不順で熱が出て、冷や汗が出て、大変だと思って辞めていった子供たちはまだ幸せだ」。最近チョン氏を主人公とするドキュメンタリーマンガ<ホコリのない部屋>が出版された。 <ホコリのない部屋>は半導体工場を意味する。 半導体は微細粉塵に弱い。 だからホコリや粉塵をなくす作業が大変大事だ。 工場の中には特殊な排気システムが稼動する。 作業者は工程であちこちを清掃する。 清掃に使う溶液は半導体工程で使う化学物質のきわめて一部分だ。—夫が発病した当時は労災だと思わなかったか。「その時は労災・職業病は思いもしなかった。余裕もなかった。痛いというので大きな病院へ行ってみろと言われて行ったところ、白血病だ言われて、すぐに坑癌治療を始めた。私も休職し、周囲に知らせることもできなかった。死んでからは書類整理をするのにすべての時間を使った。書類を整理し、休職を終えてすぐに復職した。交代勤務をしながらでは子供たちを育てられなかった。そこで保育教師の資格試験の準備をした。1年課程だった。交代勤務をしながら一日3〜4時間の睡眠で働いた。ひたすら子供たちとどのように生きるか、その考えだけだった。その当時、子供はパパの死を受け容れられなかった。出張に行ったと考えた。海外出張に2年行ったと考えて、帰ってくる時まではママの役割をしようと考えて生きた」。—夫の病気が職業病だということをいつ知ったか。「故ファン・ユミ氏のお父さんが初めて問題提起したのが2007年末。ある日、パパの同僚から電話がきた。仕事をして白血病になることがあるといううわさが会社であるから、インターネットで一度探してみろといった。とんでもないと思った。直ぐに電話を切ったが何日間か眠れなかった。調べてみてタサン人権センターに連絡して活動家と会った。私がファン・サンギ氏に続いて2人目だった。この方も半導体の現場を知らなかった。私が2時間以上も話をした。話しているうちに考えが整理された。10年間も仕事をしたが、偶然ではなく、パパも仕事をして病気なったんだなと考えた」。—5年間サムスンに対抗して闘ったことになるが。「このような方向で闘った人も、防御した人も初めてだった。専門家という人たちは既存の枠組みに合わせようとした。『基準がない、制度がない』。この様な話ばかりした。半導体産業を知っている人もいなかったし、半導体産業と白血病を関連付けて考えるのも初めてだったのだろう。それで今までにないことをたくさんした。個人別疫学調査もした。1泊2日の抗議座り込みをして、疫学調査結果を貰ったが、用紙5枚だった。サムスンから貰ったパパの経歴だけが書かれていた。とんでもなかった。統計というのが数字遊びだということをその時初めて知った」。—あなたにとってサムスンとは何か。「恨だ。恨を解きたい。月日が経ったせいか、この頃はサムスンの不条理を曝露すべきだという気がする。労働者を弾圧して虐待する、軽視する、お金でこの国を壊している、政権まで掴んでいる、環境まで破壊するのは不条理だ」。—国会も関心を持っている。どんな見通しか。「労災認定されることには自信がない。されれば良いし、ならなくても仕方がない。労災認定は手続き上のことだ。大法院で負けても、パパが職業病でないという訳ではない。パパが職業病で死亡したことを分からせようと法廷闘争をしている。だから労災認定にはこだわらない。サムスンに対する認識が大きく変わったし、正しく見ようとする人たちの視線ができた。国会にも出ようと考えている。マスコミも関心を持ってくれている。労働者も動き始めた。サムスン・エバーランドの他にもサムスンの系列会社から多くの助けを貰っている。白血病の闘いを見て、サムスンが思ったほど完璧な城壁ではないと感じたようだ。人々は我々の権利を守るには労組を作るべきだと考えていることが分かる。近い将来、なにがしかの成果があるだろう」。チョン氏は最近大きい方の子供から驚くような質問をされた。「パパはサムスンで働いていて亡くなったのか? 白血病って何ですか? なぜサムスンではこんなに多くの人が死ぬのですか?」具体的な質問ばかりだった。 チョン氏は一度も夫の話をしたことがなかった。「労組がないからだ」と答えると、帰ってきた質問にまた意味があった。 「労組をなぜ作らせないのですか? 大統領は何もしないのですか?」彼女は子供の当たり前の質問に慌てたという。 19代国会の環境労働委員会で、サムスン白血病問題を扱う小委員会の構成を巡って与野党が争っている。 今は国会が子供の当たり前の質問に答える番になった。毎日労働ニュース ハン・ケヒ記者
2012/08/01労働界『感情労働の労災認定』に法改正推進/労災法・産業安全法・労基法改正案、今月末に発議労働界によれば、民主労総サービス連盟・保健医療労組・事務金融労組が、感情労働の産業災害認定のために関連法の改正を進めている 。これら労組は今月末に、シム・サンジョン統合進歩党議員を始めとする国会・環境労働委員会所属の議員を中心に、関連法の改正案を発議する予定 。労組が組合員を対象に実態を調査した結果、流通販売職の場合、回答者の91%、保健医療労働者では84%、金融保険業のコールセンターでは95%が、「感情労働をしている」と答えた 。感情労働が産業災害と認められるには、産業災害補償保険法・産業安全保健法・勤労基準法を改正しなければならない 。 これらが作成した改正案の草案は、△産業災害補償保険法上の業務上疾病に、感情労働による精神科的な症状と疾病を明示し、△産業安全保健法上の産業災害の定義に感情労働の項目を追加し、△勤労基準法上の勤労の定義に感情労働を含ませる、という内容を盛り込んでいる 。イ・スジョン公認労務士は「サービス産業が全産業の60%以上を占めている状況で、現在の法は変化した状況を反映できていない」として「サービス労働者の主な業務が感情労働で、感情労働による被害が深刻な状況であるため、感情労働を産業災害と認定する内容を、法で明示しなければならない」と強調した 。労働界は感情労働の労災認定を争点化するために、集団労災申請も計画している 。 イ・ソンジョン・サービス連盟政策室長は「改正案の発議後、感情労働による被害事例を集めて集団的に労災を申請する計画」で、「感情労働による被害を判定機関がどのように見ているかを確認する、象徴的な意味がある」と説明した 。毎日労働ニュース チュ・ジンユン記者
2012/08/08労災予防活動を熱心にすれば労災保険料割引/労働部、労災予防料率制導入、50人未満の製造業で先ず実施今後、産業災害予防活動を行った50人未満の小規模製造事業場は、労災保険料を割引されるようになる 。雇用労働部は7日、「小規模事業場の産業災害を減らすために、労災予防活動を熱心にする事業場に対して、労災保険料を割引する労災予防料率制を実施する」と明らかにした 。 労働部はこの日 『雇用保険および産業災害補償保険の保険料徴収などに関する法律』改正案を立法予告した 。最近小規模事業場を中心に労災発生が持続的に増加しているが、これらに対する政府の指導・監督は不十分な状況だ 。 労働部によれば全産業の災害被災者の内、50人未満の事業場で発生する被災者比率が毎年増加している 。 2008年の78.3%から昨年の82.4%にまで上昇した 。 小規模事業場と50人以上の事業場との災害率格差も、同期間に3.31倍から3.92倍に拡大した 。労働部の関係者は「小規模事業場の場合、災害の発生周期が長く、相当数の事業場が災害発生の可能性を認識できなかったり、予防活動を疎かにしているのが実情」とし 、「今回導入する予防料率制は、経済的インセンティブを与えて労災予防努力を促進することに目的がある」と話した 。労災保険料を割引されるためには、危険性評価などの予防活動を行わなければならない 。 事業主が要求すれば、安全保健公団がコンサルティングを行う 。 50人未満の製造事業場に先ず適用されるが、労働部は制度実施以後に成果を分析し、他の業種にまで拡大する計画だ 。 雇用労働部長官は「労災予防活動を熱心にすれば、労災保険料率の割引と技術支援を併行する計画」とし、「小規模事業場がもっと自律的に予防活動に参加することを期待する」と話した 。毎日労働ニュース チェ・チョンナム記者
2012/08/10職場閉鎖中に監禁労働で精神疾患になれば『労災』/柳成企業労働者、救社隊として強制動員された衝撃で数回の自殺未遂職場閉鎖期間に業務に復帰した労組員が、工場の中に閉じ込められたまま長時間労働に苦しめられ、会社の救社隊に強制動員されて精神疾患を病むことになれば、業務上災害という判定が出た 。 今までチョング聖心病院やハイテク RCD コリアの事例のように、労組員が会社の救社隊によって暴行され、監視と差別を受けて精神疾患が発病し、労災と認められたことはあったが、反対のケースは今回が初めて 。9日、金属労組・柳成企業牙山支会によれば、最近勤労福祉公団天安支社は、昨年8月『重症の憂鬱性エピソード』と診断され、治療中の柳成企業の労働者A (50)氏の労災療養申請を受け容れた 。 A氏の精神疾患を業務上災害と判断したのである 。柳成企業で30余年間働いたA氏は、昨年5月18日、会社が部分ストに2時間の職場閉鎖を断行すると、直ちに同月29日にストライキの隊列から外れて業務に復帰した 。 機長だった彼は「責任あるベテランが動いて、会社を救わなければならない」という純粋な思いで業務復帰を選択したと分かった 。しかしA氏を待っていたのは、監禁された状態で行われた殺人的な労働だった 。 A氏は昨年5月30日から7月19日までの51日間で、49日を家にも帰れない状態で働いた 。 支会によれば、彼は業務復帰の初日に午前8時30分から翌日の朝1時まで、15時間30分働いた 。 続いて工場の更衣室にスタイロフォームを敷いて少し眠り、翌日の5月31日にも12時間30分働いたことが確認された 。 会社側は「工場の外にいるストライキ参加者が危害を加えるかもしれない」として、作業現場の出入り口に時限装置を別に設置した 。 A氏はトイレも思いのままに利用できない状態で仕事をした 。 特に会社の救社隊に動員され、鉄パイプを持って同僚の組合員らと対立する状況に耐えなければならなかった 。以後A氏は長時間労働による深刻な不眠と焦燥・不安症状に苦しめられ、数回自殺未遂をするなど深刻な精神的ストレスを受けた 。 結局、昨年8月に重症の憂鬱性エピソードと診断された 。 現在、1年近く入院治療を受けているが状態は好転していない 。イ・サンチョル公認労務士は「今回の判定は職場閉鎖期間に会社の救社隊として無理矢理動員され、工場で孤立した状態で強制労働をさせられて発病した精神疾患に対し、使用者の責任を問うもので意味が大きい」と話した 。 イ労務士は「息子の自殺未遂と入院治療で衝撃を受け、集中治療室で治療を受けてきたA氏のお母さんが、今月6日に亡くなった」とし、「職場閉鎖が一つの家庭を深刻な苦痛に追い込んだ」と口惜しがった 。毎日労働ニュース キム・ミヨ記者
2012/08/27連日続く労災事故/労働界「企業殺人法を制定し、事業主に責任を問わねば」最近続いて発生している産業災害による死亡事故に関して、事業主を拘束し、労災予防の政府の指導・監督を強化しなければならないという声が強まっている 。 韓国労総は26日に声明を出し、「安全保健問題を放置する事業主の安全不感症が、我が国を労災共和国にしている」 。「司法部もまた、殺人企業の事業主を厳しく処罰しなければならないのに、罰金などの軽い処罰ですまし、事業主の安全保健予防に対する意志を一層弱くさせる結果を招いている」と批判した 。韓国労総は「労働者が労働現場で安全で健康に働けるように、事業主の安全保健に対する責任を強化する労災予防対策を作らなければならない」とし、「殺人企業に対する司法部の厳重な処罰も必要だ」と話した 。 労働健康連帯も声明を出し「事故に対する単純な責任を問うのではなく、生命の大切さを企業の各政策で実現できるように、企業殺人法を導入することが急がれる」と主張した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2012/09/06労働部、安全管理不良事業場259ヶ所の名簿を公開/産業災害多発事業場は司法処理「社会的制裁強化する」忠南の牙山にある柳成企業では、2009年8月20日から昨年9月5日までに、治療期間が4日から132日に達する 52件の産業災害が発生した 。 しかし、柳成企業は産業災害の処理・報告をせず、雇用労働部の特別監督で摘発された 。労働部は6日、産業災害率が高かったり死亡事故がしばしば発生した事業場など、安全管理不良事業場259ヶ所をホームページに公開した 。 今回公開された事業場は、昨年の産業災害率が平均災害率を越える事業場内の内の上位10%と、2人以上の死亡事故が発生した事業場の内の同業種の平均死亡率を越える事業場だ 。 公開された事業場の内、災害率が最も高いのはソウル競馬場調教師協会で、労働者475人の内で被災者が66人も発生し、14%の災害率を記録した 。労働部は産業災害に対する事業主の関心と警戒心を高めるために、2004年から『産業災害多発事業場などの名簿公表制度』を実施している 。 制度施行以後1828ヶ所が安全管理不良事業場として公開された 。 労働部はこの日公開された安全管理不良事業場に対しては司法処理など、管理・監督を強化する予定である 。 労災予防補償政策官は「産業災害が多発する事業場に対しては、司法処理はもちろん名簿公表といった社会的制裁を強化する予定」とし、「事業主は安全管理に格別の関心を持って欲しい」と話した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2012/09/21今年の前半期、業務上事故・疾病、すべて増加傾向/労災事故は前年対比0.7%増加、疾病死亡者は7.36%増加今年の上半期に業務上被災者の数が小幅に増加したことが分かった 。 業務上の事故の死者数も前年対比1.2%(8人)増え、業務上疾病判定委員会が設置された以後、持続的に下落した業務上疾病者の数も0.1%(3人)増えた 。 50人未満の製造業で腰痛疾患が増加したことが、業務上疾病の増加傾向を招いた原因として把握された 。20日に雇用労働部が発表した『6月末現在の産業災害発生現況』によると、今年に入って6月までに発生した産業災害者は4万4726人で、昨年同期より0.7%(330人)増加した 。 災害率は0.28%で、前年対比0.02%減少した 。労働部の関係者は「業務上災害者数が増加したのは就業者数が毎月40万人ずつ増えるなど、勤労者数の増加によるもの」とし、「全労働者対比の労災発生数である業務上災害率は減少した」と強調した 。業務上災害者数はサービス業を除いて全般的に増加した 。 建設業では昨年同期より1042人(10.7%)増え、製造業でも101人(0.6%)増えた 。労災で死亡した人も昨年より3.38% (35人) 増加した1069人と集計され、労災死亡者10人の内3人(27.9%)は建設労働者であった 。 墜落事故による死亡(209人、全体の31%)が最も多く発生したが、建設労働者の墜落死が墜落事故全体の70%を占めた 。持続的に減少していた業務上疾病も、今年6月に入って小幅ながら増えた 。 業務上疾病は製造業だけで147人増えたが、労働部は「筋骨格系疾患の増加が主な要因として作用した」と話した 。 職業病を種類別に見ると、事故性の腰痛は142人減少したが、筋骨格系疾患の腰痛 (117人)と身体負担作業(115人)が大きく増えたことが分かった 。 難聴(20人)と脳心血管系疾患(18人)も増加した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2012/09/28業務の準備中に負傷した生コン労働者に『業務上災害』/労災保険審査委決定「特殊雇用職も一般労働者と同じに」27日、勤労福祉公団の産業災害補償保険審査委員会(労災保険審査委)によれば、生コン労働者イ・某(56)氏は2月20日、会社内の整備場で、他の労働者が所有する車輌の塗布作業を手伝っていて手首を骨折した 。 イ氏は産業災害に認定してくれと公団に療養手当の申請をしたが、不承認処分を受けた 。 事業主の指示がない状態で、私的な行為をしていて発生した事故で、業務上災害に該当しないということだった 。これに不服なイ氏は、公団の労災保険審査委に審査請求をした 。 争点は名目上の個人事業者である特殊雇用労働者のイ氏が、事業主の作業指示以外の仕事をしていて負った事故を、業務上の災害と見ることができるかであった 。 言い換えれば、特殊雇用労働者の業務領域の範囲はどこまでかということだ 。労災審査委は18日、「災害は事業場内で発生したもので、事業主がペイントを提供していた」として「塗布作業は昔から慣行的に生コン技士が2人1組で互いに助け合いながらしてきたものであることを考慮する時、業務上の災害と判断される」と議決した 。生コン労働者が労災保険法の適用対象である特殊雇用労働者という点も判断に影響を与えた 。 政府は特殊雇用労働者の内、生コン労働者・ゴルフ場キャディー・学習誌教師・保険設計士・宅配運転手・クィックサービス技士などに限り、労災保険に加入できるようにしている 。労災保険審査委の判断について建設労組の関係者は「特殊雇用労働者の業務領域の範囲を、主な作業のための準備過程までと見たもの」とし、「似たような事例がある特殊雇用労働者にも労災認定をしなければならない」と指摘した 。労災保険審査委の今回の決定にも拘わらず、特殊雇用労働者の業務領域の範囲を巡る公団と労働者の綱引きは続くものと思われる 。 クォン・ドンヒ公認労務士(労働法律院・法律事務所「未来」)は「公団が労災に関する業務関連性を見る時、特殊雇用労働者については一般の労働者より厳格に問い詰めようとする傾向がある」として「特殊雇用労働者も勤労基準法上の労働者と同じに見なければならない」と主張した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2012/10/04労災患者を詐欺師扱い、申告報奨金引上げ案撤回せよ偽労災患者を申告すれば、最大3千万ウォンまで報奨金を支給するという産業災害補償保険法(労災保険法)施行規則改正案に、労働界が反発。労働部は先月27日、労災保険不正受給者に対する申告報奨金を、1件当り最高500万ウォンから3千万ウォンに大幅に引き上げ、1人当りの報奨金の最大支給額も2千万ウォンから3千万ウォンに引き上げる内容の労災保険法施行規則改正案を立法予告した。報奨金の引き上げで偽労災患者に関する情報提供を促進する意図だ。改正案は労働界の反発にぶつかった。労働界は労災保険に関する審議機構である『労災保険および予防審議委員会』の審議手続きが省略されたまま改正案の立法予告がなされた点などを上げて、改正案の撤回を要求している。ク・ヌへ記者
2012/10/16今年上半期の労災隠蔽摘発件数、昨年の二倍今年上半期の産業災害未報告摘発件数が既に昨年の2倍を上回り、労災の隠蔽問題が深刻なことが分かった。今年上半期の労災未報告摘発件数は1077件だった。昨年1年間に摘発した件数(456件)の2倍を越えた。下半期の摘発事業場まで含めば数は更に増えると予想される。過怠金賦課は増えたが、司法処理といった強い処罰は十分ではなく1077件の内、行政措置は787件、過怠金賦課は289件で、司法処理は1件にとどまった。チェ・チョンナム記者
2012/10/17サムスン白血病・血液癌労働者、また発生/5人が労災申請・・・死亡者58人にサムスン電子とその下請け業者で働いた後、病気に罹って死亡したり治療中の労働者5人が、勤労福祉公団に集団で産業災害承認を申請した。この日労災申請をした労働者は故パク・ヒョスン氏と故イ・ギョンヒ氏、キム・キチョル、キム・○スン、キム・○チョン氏など5人。84年生まれの故パク・ヒョスン氏は、高校3年に在学中だった2002年にサムスン半導体器興工場に入社し、2006年まで勤務した。健康が悪くなって退社したパク氏は看護補助資格を取得して2010年初めに就職し、数ヶ月後の2010年11月に悪性リンパ腫4期と診断され、今年8月19日に29才で亡くなった。72年生まれの故イ・ギョンヒ氏は94年にサムスン半導体器興工場に入社し、16年間半導体乾式エッチング工程で設備エンジニアの仕事をした。2010年に肺癌末期の診断を受けた後、今年5月16日に死亡した。サムスン白血病事態で亡くなった労働者は58人に増えた。サムスン電子の下請け業者の労働者もこの日労災申請をした。サムスン電子の職業病事件と関連して下請け業者の労働者が労災申請をしたのは今回が初めて。キム・キチョル(28)氏は2006年にサムスン電子の下請け業者であるクリーンペクトメイション(株)に入社し、6年間サムスン半導体の華城事業場で、半導体ウェハー自動返送装備を維持・補修する技士として働いた。先月初めに急性骨髄性白血病の診断を受け、現在の抗癌治療中である。キム・○スン、キム・○チョン氏は、サムスン半導体の協力業者の(株)TSで、鉛メッキ業務を行っていて乳癌に罹った。20人余りの小規模の会社で、2010年から今年までに何と4人の乳癌被害者と1人の肺癌死亡者が発生した。ジェ・ジョンナム記者
2012/11/08金属労組、来月5次職業性癌の集団労災申請金属労組が来月11日に職業性癌の集団労災申請を行う。今回で5回目だ。現在まで102人が労災申請を行い、16人が職業性癌を業務上疾病と認められた。しかし労災不承認の判定を受けた人は38人で、2倍よりも多い。職業性癌の認定基準が余りに難しいためである。労組によれば最近5年間、我が国で職業性癌と認められ労災補償を受けた労働者は年平均25人で極めて少ない。このような問題提起によって、政府は昨年から労使一体で職業性癌の認定基準の改善法案を議論中である。キム・ミヨン記者
2012/11/15造船所下請け労働者、労災隠蔽に『呻吟』/造船不況の余波、多段階下請けが『原因』「蔚山市東区に行けば現代重工業の塀に沿って整形外科が列になっています。病室には肉が切れたとか骨が折れた患者が一杯で、百人いれば百人が現代重工業の下請け労働者ですよ。そしておかしいのは労災患者はいないということです。労災が起これば下請け業者にお願いします。労災を申請すれば会社が潰されるので、公産で処理しようと。労災患者が3人以上出れば元請けとの契約が解約されるから、やむを得ず労災を隠すんです」。14日に金属労組の事務室で〈毎日労働ニュース〉と会ったハ・チャンミン(42)現代重工業・社内下請け支会長の話だ。造船所の労災隠蔽は昨日や今日のことではない。9月30日に現代重工業・海洋事業部の社内下請け労働者のファン・某(47)氏が工場の更衣室で倒れ、救急車でなくトラックに乗せられて病院へ行く途中に死亡した事例が代表的だ。造船所の下請け労働者の労災隠蔽問題が深刻化すると、直ぐに金属労組が対応した。労組はこの日午前、政府総合庁舎の前で記者会見を行い、「造船産業下請け労働者の労災隠蔽と重大災害に対する対策作り」を求めた。『3アウト退出制』で下請け業者は労災隠しに汲々 ハ支会長は「現代重工業の下請け業者の労災隠蔽は構造的な問題」と説明する。「労災が3回以上発生すると下請け業者は元請けとの契約が解約されるので、下請け業者は自ら労災を隠すことに汲々とする」という指摘だ。いわゆる3アウト退出制だ。ハ支会長は「下請け労働者が労災を申請するには、解雇を覚悟しなければならない」。実際に延世大社会発展研究所が2007年に7千件の製造業者の産業災害率を分析した結果によれば、勤労時間より雇用形態のほうが産業災害により大きな影響を及ぼすことが明らかになったが、元請け業者より社内下請け業者の産業災害率のほうが低かった。研究所は「相当数の下請け業者は、労災発生件数が一定レベルを越えれば再契約が難しくなることを憂慮して、労災報告件数を故意に下げたり隠している可能性が高い」と分析した。現代重工業の社内下請け支会は、今年6業者で発生した9件の労災隠蔽を雇用労働部蔚山支庁に告発した。労働部は捜査を行って3業者に2千万ウォンを越える罰金を賦課した。多段階下請け『物量チーム』急増・・・労災隠蔽を煽る 世界的な造船景気不況によって急速に拡大している多段階下請け構造も、造船所の下請け労災隠蔽を煽る要因である。最近、『物量チーム』と呼ばれる労働者が急増。物量チームは建設業の人夫頭のような制度だ。8~10人の労働者が造船所の社内下請け業者から物量で請けて仕事をする。請負単価の13%ほどを抜いて同僚らと分け合う。留保賃金25日分を置いておくのも建設業と似ている。かつて物量チームはパワー工のような船舶建造業務の中の高熟練が必要な分野や、保守業務など、突然の超短期の突発作業に投入される突発チームのような形態で運営された。2000年代に入って中小造船所が乱立し、高熟練業務だけでなく、取り付け、溶接など、多くの工程に物量チームが拡がり始めた。2009年の世界金融危機を基点に物量チームが短期・一回だけの下請けから常時・固定的な再下請けとしての地位を占めている。統営地区の中小造船所の場合、下請け業者1社当たり最小4、最大10に近い物量チームを運営。今年の初めまで城東造船所・SPP造船所などで下請け労働者として働いていたイ・スンホ金属労組慶南支部・未組織非正規部長は、「以前は工期を前倒ししようと、特殊な場合にだけ物量チームを使ったが、今は費用を減らすために日常的に物量チームを使う」と説明した。STX造船を始めとして慶南地域の中大型造船所は、下請け労働者が新しく入社する時に個人事業者登録証を提出しなければ仕事をさせないというケースも一度や二度ではなく現れている。現代重工業は海洋事業チームを中心に物量チームが非常に増えたが、今は景気萎縮で再び減る傾向だ。先月末、パージ船のガス爆発事故が発生して2人が死亡した事故も、やはり中大型造船所→ブロック製作工程の委託→工程別の下請け業者が製作→物量チームへと繋がる3~7段階の再下請け慣行が問題だと指摘された。金属労組は「造船所で無差別に広がる多段階下請けを禁止して、産業災害に対する元請けの責任を強化するように産業安全保健法を改正しなければならない」と要求している。キム・ミヨン記者
2012/11/15人権委勧告「労災の立証責任を使用者に」、労働部は拒否/業務上疾病認定拡大と疾病判定委の専門性強化は受け容れ雇用労働部が業務上疾病の立証責任を被害勤労者でなく、勤労福祉公団と事業主に賦課せよという国家人権委員会の勧告を拒否した。代わりに、勤労福祉公団の調査力を強化し、業務上疾病の認定範囲を拡大するという考えを明らかにした。労働部は最近このような回答を内容とする意見書を人権委に伝えた。人権委はこれに対し「化学物質を使う先端電子製造業が発展し、労災の立証が容易でないため、労働人権を保護する方向で労災補償制度を改善する必要がある」。「疾病と業務の間の因果関係を被災労働者ではなく、相手方が証明するように産業災害補償保険法令を改正せよ」と、5月に雇用労働部長官に勧告した。労働部は業務上疾病認定範囲の拡大と疾病判定委の専門性強化は、計画を立てて推進していると答えた。反面、立証の責任については「業務関連性を明らかにしにくい疾病に、無分別な補償と過度な財政支出が憂慮され、受け容れられない」と明らかにした。キム・ポンソク記者
2012/11/20出帆5周年を迎えたパノリム「労災が認められる日まで闘う」半導体産業の労働者に発生する希少疾患について、職業病認定を要求してきた半導体労働者の健康と人権守りパノリムが、20日で出帆5周年を迎える。パノリムは19日の昼、ソウル瑞草洞のサムスン電子本社前で記者会見を行い、「電子産業労働者の産業災害認定とサムスンの無労組経営に抗して、労働基本権争奪、有害物質と有害産業を取り引きする新自由主義の世界化に対抗することを目標に、5年を駆け抜けた」。「未完の目標達成のために更に力強く走っていく」と明らかにした。この5年間、パノリムは160人以上の職業病被害の情報提供を収集し、半導体・電子産業労働者の健康権の問題を社会的な課題として提起した。職業病被害労働者の一部が、裁判所と政府から産業災害を認められた背景には、パノリムの役割があった。この日、記者会見を一緒にした被害労働者の家族は「サムスンのせいで私の家族が死んだことが立証されるまで闘う」と口を揃えた。パノリムは「労働者の健康権の基礎である有害作業環境の情報に関して、知る権利さえ営業秘密という理由で保障されない現実を変えていく」。「労働者が治療と生計の権利を十全に享受できない労災保険制度を改善するのにも、力を合わせる」と話した。チェ・ジョンナム記者
2012/11/28給食室で滑る労災、こうして予防して下さい/安全保健公団『給食室の安全保健施設基準』を用意学校や企業、病院など、団体給食室の労働者の産業災害を予防するために、安全保健に関する施設基準が示された。安全保健公団は27日、『安全な給食室造成の基準』を作ったと明らかにした。2009年から昨年までの3年間、飲食業種で2万1千人余りの被災者が発生した。うち6千人余りが調理室の床で滑るなど、転倒事故で、それでも団体給食室の設置と設備などに対する具体的な安全保健基準がなかった。安全保健に関する施設基準は、水気を最小化する調理室を作るための勤務環境の造成方法と、施設施工時の注意事項等を盛り込んでいる。給食室を水気のある区域とない区域に区分して作業動線を設計することと、滑りを防止する床材の材質に関する説明が含まれた。作られた基準は雇用労働部と教育科学技術部、地方教育庁の学校給食室担当者と給食室施工業者に配布される。チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2012/12/03清掃労働者、有害物質に無防備に暴露、政府・大学は知らん振りソウルの弘益大美術部の作業室には、ゴミの爆弾でも投下されたかのように化学薬品・残飯・美術材料などが乱雑に散らかっていた。夜中に換気のない作業室は、化学薬品とゴミが混じったいやな臭いで一杯だった。11月29日午前7時50分。8年目になる清掃労働者・S氏(60)は美術部の作業室を足早に行き来して、ゴミを袋に入れた。出勤時間は8時だが清掃労働者は30分前に仕事を始める。仕事量が多く雇用が不安なため、と言うのが労働者の説明だ。公共輸送労組は『大学非正規職労働者の労働安全実態調査団』を作り、先月27日から大学清掃労働者の労働安全実態調査を行った。大学清掃労働者の労働安全調査は今回が初めてだ。調査団には労働安全団体と野党の国会議員たちが参加した。◇ 労災に遭っても雇用不安で『隠蔽』8階建の美術部は弘大で最も古い建物で、エレベーターもない。4人が2階ずつを分けて仕事をする。弘大のゴミの50%以上がここから出る。ゴミ1袋の重さは粘土・石膏・ガラス・陶磁器などの美術材料によって3〜35kgになる。60代初めの女性労働者が袋を押してゴミ回収場に集める。肩・手首・腰などに筋骨格系疾患を起こす理由だ。S氏は「関節はどこも痛くないところはないが、もし痛いと言えば委託業者が切るかと思って、みんな隠している」と話した。実際に労組の西京支部が清掃労働者800人にアンケート調査を実施し「仕事で痛くなったり怪我をした場合どうするか」と尋ねた結果、78.5%が「一人で解決する」と答えた。また、71.7%は「仕事で痛くなったり怪我をした経験がある」と答え、清掃労働者が労災に無防備に曝露していることが明らかになった。これらは事故と災害の原因として、△重い物を動かしたり不具合な道具の使用、△無理な姿勢、△すべって転倒する事故を挙げた。S氏は一時間、腰を一度も伸ばさないままずっとゴミを運び続け、廊下と便所を雑巾で拭いた。作業服には色々な埃がくっ付いていた。口を開くと息が白くなるほど寒い日だったが、彼女の顔は汗に汚れ、化粧が流れた。下請け業者が労働者に支給する安全装備はマスクとゴム手袋が全て。使う洗浄剤と混合物、美術材料などの化学物質についての安全教育を受けたこともない。業者がくれる洗浄剤の安全性も確認する方法がない。昔は大学が備品を管理したが、最近は業者が備品を管理し、利益を出すためには人体に有害でも安いものを使うケースが少なくない。学生たちが残した各種の排泄物が小便器と廊下などにこびり着いていても、洗浄剤を最大限きつくして使う。もっと早く、もっときれいに掃除するためだ。作業室でも各種の化学物質の臭いが混じって、有害物質が何なのかすら分からなかった。産業安全保健法では、事業主は労働者に洗浄剤などの化学物質に関して安全教育を実施しなければならない。また、洗面・入浴・洗濯などの各種衛生施設も設置しなければならない。◇ 正体不明の有害物質に無防備に暴露記者が「産業安全法は守られているか」とS氏に尋ねると、彼女は「私たちのような者のために法がまともに守られたことがあるか」と問い返してきた。2時間ほど労働者が働くのを側で見ているだけでも、記者の目は痛み、首はヒリヒリした。8年目の清掃労働者M氏(58)は「もう慢性になって臭いさえ感じない」。「風邪など色々な呼吸器疾患と皮膚疾患などを訴える人は少なくないのに、何が問題なのかを知る方法がない」と話した。この日の業務を調査したキム・テフン医師(社会進歩連帯・保健医療チーム)は「清掃労働者は正体さえ分からない危険な有害物質に様々に曝露しているが、それによる被害は個人に転嫁され、労災として処理されていない」と心配した。彼は「今回の初めての調査を皮切りに、政府と大学が清掃労働者の労働安全の実態について本格的な調査を実施し、安全保健政策に反映する契機になるように願う」。「劣悪な下請け業者だけでは問題を解決するには限界があり、本当の使用者である大学がやらなければならない」と話した。労組は今月中旬までに、高麗大・高麗大病院・慶熙大・梨花女子大・延世大・弘益大を相手に、労働環境・有害物質暴露調査・症状のアンケート調査と面接などを実施する。その後、調査を一緒にした議員らと共に、国会討論会を行って制度改善を進める予定。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2012/12/04社会的弱者の労働、労働法を学ぶことから/イ・チュンへ公認労務士(労務法人「生きる」)少し前にある団体の要請で、就職した障害者のための労働法教育を行った。受講生は全員労働する能力があり、就職が可能な障害者だった。教育内容は簡単だった。「労働契約をする時は労働契約書を書き、1週の所定労働時間は40時間。延長・夜間・休日の労働に対しては加算手当てが支給される」。「1年以上継続して勤務した時は退職金を受け取ることができ、賃金を受けることができなかった時は、労働庁に陳情あるいは告訴ができる」。「不当な懲戒や解雇にあった時は労働委員会に救済申請ができ、最低賃金は現在4580ウォンで、有給休暇を使うことができ、仕事で怪我をしたり痛くなれば労災申請ができる」。非常に基本的で当たり前の話をしながら私は非常に慌てた。当然の話なのに、この人たちはほとんど初耳という表情を浮かべ、自分たちが不当な待遇を受けているということさえ知らなかったためだ。某社会的企業で働いたという人は、使用者に障害について事前に十分に説明した後に、与えられた仕事をする能力があることを確認して就職したという。ところが働いて2ヶ月目に、同僚の非障害者がみた目が悪いという理由で(名目上は仕事がチャントできないという理由で)辞めろと言ったと言う。社長がある日書類を持ってきて署名しろと言ったので、見たら辞職願いだったと言う。その人は社長が作った辞職願いに署名しろと言われれば、当然そうすべきだと思って署名をしたと言う。なぜ抗議しなかったのかと尋ねたところ、帰ってきた返事は「知らなかった」であった。口惜しいのは、出て行けと言われれば、そのまま出て行かなければならないと思ったということだ。他の一人は前の会社で寄宿舎生活をしながら、1日基本的に11時間働いて、夜勤をする日も多かったと言う。労働時間に関する法違反だった。月給はいくら貰ったかと聞くと100万ウォンを少し超えていたと言う。この人は時間外手当てを全く受け取っていなかった。百歩譲って、この頃流行りの包括賃金だとしても問題だ。該当の事業場が最低賃金に関する労働部の認可を受けていない可能性が高いから、加算賃金まで計算すれば、最低賃金法違反だ。年次休暇もなく、更に社長が事業場内にCCTVを設置して一日中働く様子を監視したと言う。すべてが法違反であると言うと、それが今やっと分かったと口惜しがられた。障害者が労働の機会を得るのは容易でないのは事実だ。そのために最低賃金に達しない賃金を受け取ったり、不当な待遇にあっても、その事実を違法と知らずに我慢してしまうケースが多い。更に障害者には労働法の適用がないと考えて、雇用することをまるで気前よく物を施すように感じ、法違反を当然視する使用者も頻繁にある。しかし障害者も労働者で、当然労働法が適用される。障害者も法が定めた最低基準を遵守せよと要求する権利があり、より良い労働条件を要求する権利がある。社会的弱者である障害者の労働は、社会がより一層厚く保護しなければならない。障害者が単に就職することで満足するのではなく、人間らしい労働ができるようにする第一歩は、労働法を知ることから始めなければならない。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2012/12/17サムスン半導体の乳癌死亡者に労災認定/4月の再生不良性貧血に続いて2例目、乳癌承認は国内初サムスン半導体の器興工場で働いて退職した後、今年3月に乳癌で亡くなったキム・某(当時36才)氏が産業災害と認められた。我が国で乳癌が労災と認められた最初の事例だ。サムスン半導体の職業病被害者の中では、2番目に労災承認を受けた。勤労福祉公団は16日に「ソウル業務上疾病判定委が3日に会議を行い、故人の乳癌発病が以前の半導体の事業場での勤務と相当な因果関係があると判定した」とし、「産業災害補償保険の遺族給与と葬儀費などを支給することにした」と明らかにした。キム・某氏は19才だった95年にサムスン半導体器興工場に入社し、4年9ヶ月間、半導体生産インプラント工程で働いた。2000年に退社したキム氏は結婚後の2009年8月に乳癌3期と診断され、治療を受けたが癌細胞が骨と肝臓に転移し、今年3月ついに亡くなった。これについて「半導体労働者の健康と人権を守る」(パノリム)は、同月6日に公団に葬儀費と遺族給与を請求した。パノリムによれば、ソウル疾病判定委は「故人が半導体工場で働いた当時、有害物質の曝露を定量化しにくい状況で、有機溶剤・放射線の曝露が認められる」として「曝露時期が早いほど癌の発病率が高い点と、交代勤務による乳癌の発病率が高いという報告などの根拠を複合的に判断する時、故人の乳癌の発病は半導体事業場での勤務と相当な因果関係がある」と判定した。公団関係者は「今月14日、故人の遺族に遺族給与が支給された」と話した。パノリムの関係者は「今年4月に、サムスン半導体の再生不良性貧血の被害者キム・ジスク氏が労災承認を受けたのに続き、2例目の労災承認が決定された」として、「サムスンの主張と異なり、サムスン半導体の職業病被害は明白な事実で、半導体工場の有害な環境が再度確認された結果」と評価した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2012/12/20労働者の作業中止権を保障し、企業殺人法を制定せよ/蔚山労災追放運動連合11月14日、蔚山港の東防波堤の近くでクレーンを積んだパージ船が沈没し、労働者と船員7人が死亡し、5人が行方不明になるという重大災害が発生したことに関し、蔚山労災追放運動連合は「事故責任者を厳重処罰し、企業殺人法を制定せよ」と要求した。事故が起こった蔚山新港北防波堤3工区築造工事の発注者は国土海洋部・蔚山海洋港湾庁で、主管施工者は漢拏建設である。漢拏建設は昨年、防波堤築造工事の予定価格である2390億ウォンの42%の1000億80万ウォンで工事を受注、ダンピング受注だった。蔚山労災追放運動連合は「ダンピング受注を挽回するためか、工事現場には多段階下請けと無理な作業の強行、劣悪な作業条件、安全措置の不履行、海洋汚染などが蔓延した」と指摘した。漢拏建設の下請け業者のソッジョン建設も批判した。11月14日、蔚山港湾庁が天候の悪化を理由にソッジョン建設に3回も帰港を薦めたのに、ソッジョン建設は無理に作業を強行し、労働者を待避させなかったことが確認された。蔚山労災追放運動連合は「気象の悪化にも拘わらず、工事費を圧縮するために無理に作業を強行したために事故が発生した」として「危険な状況なのに労働者の生命と安全を一片も考慮せず、工事費の縮小と工期に間に合わせるのに汲々としたソッジョン建設は、故人と失踪者の家族に謝罪せよ」と要求した。蔚山労災追放運動連合は続いて「重大災害の再発防止のために、労働者自身が危険な作業を中止できる権利、作業中止権を保障し、労働者が死亡した重大災害の事業場の事業主を拘束処罰できる企業殺人法を、一日も早く導入しなければならない」と強調した。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2012/12/20金属労組、癌患者31人を集団労災申請/「工場の化学製品、12.3%は発癌物質を含む・・・職業性癌の認定基準を変更せよ」金属労組は18日午後、ソウルの勤労福祉公団の前で『職業性癌認定要求5次集団労災申請金属労働者決起大会』を行い、職業性癌患者31人に対する集団労災申請をしたと明らかにした。昨年4月に1次職業性癌の集団労災申請を始めて、今までに102人の職業性癌患者が集団労災申請に参加した。しかし公団から業務上災害を認められたのは、今まで17人に止まる。業務上災害不承認の判定を受けた人はこの2倍多い36人である。残りは疫学調査中だ。今までに業務上災害と認められた人は、ほとんどが肺癌と血液癌患者だ。職業性癌に対する厳しい認定基準によって、残りの癌疾患は労災と認められないケースが多い。労組が2010年から2年間、全国87の事業場で発癌物質の使用実態を調査した結果によれば、全部で1万2952種の化学製品のうち、発癌性物質が含まれた危険製品は全体の47.7%に当たる6178種に達した。人に癌を起こすことが確認されたり、癌を起こすと思われる1・2級発癌物質は、全体の12.3%に当たる1594種の製品から発見された。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/01/11サムソン産業の職業病被害者情報の提供を待っています/パノリム:行政訴訟参加者1人死亡、1人は健康が急速に悪化「半導体労働者の健康と人権を守る」(パノリム)は10日、サムスン半導体など電子産業に従事して病気に罹った労働者からの情報提供を受ける 。特にサムスン半導体温陽工場の高温テスト工程で働いて、癌や病気の被害にあった人からの情報提供を要請 。該当の工程で働いた労働er2人が希少疾患に罹ったためだ 。パノリムは該当の工程で働いて再生不良性貧血に罹って闘病中のユ・ミョンファ氏と、同じ工程で働いて脳腫瘍に罹って亡くなった故イ・ユンジョン氏の労災訴訟を進めている 。勤労福祉公団から労災不承認とされ、2011年4月、行政訴訟を提起 。裁判は18日に6次弁論が行われるなど亀の歩みで、その間に、イ・ユンジョン氏は昨年5月に亡くなり、ユ・ミョンファ氏も健康状態が急激に悪化している 。裁判でサムスンは「高温テスト工程で被害者が発生したのは、この20年間で故イ・ユンジョン氏とユ・ミョンファ氏の二人だけ」と主張 。裁判長も被害者状況を提出して欲しいとパノリムに要請している状態だ 。パノリムは「被害者が二人だけというサムスンの主張に反論するために、該当工程での被害者本人や、これを目撃した人たちの情報提供を切実に待っている」と訴えた 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2013/01/14感情労働者に不当要求を拒絶し、謝らない権利付与せよ/国家人権委:今年中に感情労働者人権向上勧告案を作る顧客を神様として迎え、病気になっていく感情労働者の健康権を守るための方策を模索するため、労働環境健康研究所・仕事と健康は、11日午後、『2013労働者健康権フォーラム』を開催した 。キム・テフン感情労働研究所所長は「感情労働をするテレマーケッターの場合には電話を先に切る権利を与え、無理な要求をする顧客には一方的に謝らない権利を与えなければならない」「感情労働の強度が高い職種の場合、定期的に休息を取って精神的な配慮が受けられるように制度的な補完が必要だ」と話した 。労働環境健康研究所とサービス連盟が2010年に発表した職種別うつ病発生頻度調査結果によると、化粧品販売員は32.7%、カジノ ディーラーは31.6%、レジは26.5%と高く現れた 。サービス連盟は感情労働者・消費者・政府・企業のそれぞれの役割を提案した 。感情労働者は自分の自尊心を高める認識を持って、消費者は感情労働者に対する認識を切り替えて、政府は産業災害認定によって、感情労働者を保護することを要求した 。特に企業には、△安全保健専門担当部署の設置、△社内心理相談室の運営、△事業場内の悪口と暴言防止対策作り、△顧客によるセクハラ予防マニュアルの普及を要請した 。ユン・ミオク・サービス連盟東遠F&B労組総務部長は「デパートやマートに派遣されて仕事をすると、話にもならない理由で交換や返済を要求する顧客を相手にする時は、元請け業者が対応してくれたら良いのに」と話した 。感情労働を認められるための法制化に関する議論も続いた 。シム・サンジョン進歩正義党議員は、昨年10月に感情労働による精神的疾病を労災と認定する内容の産業災害補償保険法改正案を代表発議した 。イ・ソンジョン・サービス連盟政策室長は「感情労働の実態を広く知らせ、法律改正案通過のための署名運動も進める計画」と話した 。この日のフォーラムでは、韓国道路公社が昨年10月に宣言した感情労働者人権保護憲章が注目された 。憲章には、△感情労働者が悪性の顧客から人格的な侮辱を受けないような対処対策の樹立、△心理治療プログラム支援、△標準化された顧客応対指針の提供、などが盛られた 。キム・ミンジョン国家人権委員会・差別調査課・女性人権チーム調査官は「人権委員会は、各会社に感情労働者の人権保護憲章を作るように奨励している」とし、「今年中に女性感情労働者の人権向上の法制度改善勧告案を作る計画」と話した 。毎日労働ニュース ユン・チウン記者/翻訳:中村猛
2013/01/23パノリムとサムスン対話へ/白血病被害謝罪、労災再発防止など、対話のテーマと範囲で険しい道を予想パノリムはサムスンの今回の対話提案を「6年間闘ってきた努力の結果」と評価している 。パノリムがサムスンからの会いたいという提案を受け入れて、公式の話し合いが始まる見通しだが、順調な対話が進行されるのは難しいように見える 。まず本格的な対話に先立って、対話のテーマと内容を巡って行われる事前対話から障害が大きい 。パノリムはサムスンが書信を通じて明らかにした『遺憾』の表明から、もう一歩踏み出して『謝罪』を要求するものと見られる 。パノリムの設立精神である『労働者の健康と人権』も議論になる見通しだ 。パノリムは労災予防のために、サムスンに無労組経営を撤回することを要求した 。これに対してサムスンは対話提案の当初から「対話の主題に労組の話があればダメだ」という立場を、色々な経路を通してパノリム側に伝えている 。パノリムのこの日の記者会見文の題名は「サムスンに労働者の健康と人権を」だった 。被害者と遺族補償などの問題は接近の共通点がある状況だ 。パノリムはこの日の記者会見で「治療費が絶対的に必要な被害者と、遺族補償費も話しあえる」と明らかにした 。ただしサムスンが労災訴訟の取り下げを補償の先行条件として持ち出せば、話は難しくなる 。パノリムは記者会見で「サムスン電子の職業病問題を解決し、再発を防止するための意味と意思を確かめ合って対話に臨む」という立場を明確にした 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2013/01/29サムスン電子華城工場のフッ化酸素漏出事故で1人死亡、4人負傷28日、警察と消防当局によれば、サムスン電子半導体の華城工場生産11ラインで、フッ化酸素配管の交換作業をしている間にフッ化酸素ガスが漏れ出して、1人が亡くなり4人がケガをした 。サムスン電子によれば、27日午後1時30分頃、11ラインの外部にある化学物質中央供給施設でフッ素希薄ガス供給装置に異常が発生した 。会社は同日午後11時から修理を始めた 。協力会社STIが担当した配管交換作業は翌日の午前5時頃に完了した 。修理の過程でフッ化酸素が供給される配管下部のバルブが溶けて流れ出し、STI所属のパク・某(34)氏など作業者5人がフッ化酸素に長時間曝露した 。作業者は交換作業を終えた後、首と胸の痛みを訴えて病院に運ばれたが、朴氏が亡くなった 。残りの4人は治療中だが、生命には別状がないと伝えられた 。サムスン電子は「亡くなられた故人の冥福を祈り、遺族に慰労の意を伝える」と話した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2013/01/31「申し訳ない」が、批判には耳を貸さず/労働界、市民・社会団体は非難「サムスンの事業主直ちに拘束せよ」サムスン電子がフッ化酸素漏出事故に関して、現行法に違反して産業災害を隠そうとした情況が明らかになり、直ちに労働界と市民・社会団体が反撥した 。環境運動連合、タサン人権センター、パノリムなど21の市民・社会団体は、30日午前にサムスン電子の華城事業場の正門進入路で記者会見を行い、真相究明のための民間合同調査団の構成と再発防止対策を要求した 。当初、華城事業場の正門で開催される予定だったこの日の記者会見は、サムスン側が妨害したため、事業場の近くの道路で行われた 。早朝からサムスンは警備職員を動員し、事業場に入る歩道と車道にバリケードを設置したり、正面前に移動しようとした団体会員たちを体を使って阻止した 。クォン・オヒョン・サムスン電子代表(副会長)は、この日午前ソウルのサムスン電子本館で開かれたサムスン社長団会議に先立ち、「フッ化酸素漏出によって犠牲者が出る事故が発生し、申し訳ないと考えて故人の冥福を祈り、遺族に深い慰労の言葉を申し上げる」と話した 。サムスンはグループ傘下のサムスン地球環境研究所を通じて、系列会社全般に対する環境安全点検を強化することにした 。韓国労総は声明を出して、「フッ化酸素漏出が発生した時、直ちに関係当局に申告して正しく迅速な対応をすれば、労働者が死亡したり負傷することはなかった」とし、「緑色企業の仮面をかぶった殺人企業・三星電子の事業主を直ちに拘束しなければならない」と批判した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2013/02/14過度な懲戒でコレイル機関士自殺、遺族が労災申請コレイルの過度な懲戒のストレスで自殺した機関士・チェ・某(46)氏の遺族が「故人の自殺は懲戒と職務に伴う業務上災害」として勤労福祉公団に遺族手当と葬儀料の支給を請求した。チェ氏は昨年1月、○駅で停止位置を200M行き過ぎる運行障害を起こし、結果、列車の運行が3分間遅れた。 今迄なら警告措置で終わる事案だ。 ところがこの事故は、コレイルが『事故鉄』の汚名を雪ぐための『安全確保緊急命令』を出した状況下で発生したため、マスコミに袋叩きにされ、チェ氏は直ちに職位解除され、独りで運転規定を筆記するという精神教育を受けた。 同年2月に現場に復帰したが、3ヶ月の減給が科された。 同じ事業所の同僚にも警告措置を行った。 まさに異例な重懲戒で、チェ氏は復職後に不安症状を訴え、適応障害の診断を受けた。 チェ氏は他の業務への転職を要請したが、コレイルはこれを無視し、結局、チェ氏は自殺を選択した。コレイルは列車事故が頻発し、昨年4月に機関士の人的エラー予防のヒューマンエラー研究委員会を発足させた。 委員会はチェ氏の事件について「業務に対する激しい負担が適応障害を起こした」という内容の意見書を公団に提出した。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2013/02/15労働部、業務上疾病の認定基準拡大/21種の癌を業務上疾病と認定サムスン電子の白血病事態を契機にした発癌物質と職業性癌発病の関連性の論議が、業務上疾病認定制度의 改編に繋がった。 雇用労働部は職業性癌を誘発する原因物質を大幅に追加し、発癌物質の曝露と癌発病との関連性が確認された疾病を、職業性癌と認定する方向で産業災害補償保険法施行令を改正することにした。労働部は職業性癌を誘発する原因物質14種を追加し、12種の癌を業務上疾病と認定する内容を改正案に入れた。 今迄の9種物質・9種癌から23種物質・21種癌に拡大する。 エックス線・ガンマ線と、塗装工程(スプレー塗装)が発癌物質に追加され、卵巣癌・胃癌・大腸癌・乳癌が職業性癌の認定範囲に含まれた。呼吸器系疾病の認定範囲も拡大する。 呼吸器系疾病を誘発する原因物質が現行の19種から33種に増える。 慢性閉鎖性肺疾患も呼吸器疾病に追加され、療養と合併症予防のための事後管理の対象になる。 労働部はこれと共に精神疾病の認定基準を新設し、業務上ストレスによる精神疾病の内、有害要因と疾病の原因的関連性が確認された外傷後ストレス障害を入れた。 業務によるうつ病・恐慌障害・適応障害などの精神疾病に対しては、有害要因と疾病の原因的関連性を明確にするための研究を推進する。 合わせて、現行の労働部告示に規定された慢性過労の認定基準に、業務時間の概念を導入し、判定の客観性を高めることにした。 例えば、業務時間が12週間で週当り平均60時間を超過する場合、業務と発病の関連性が強いと見る。改正案で目に付くのは包括規定の新設だ。 施行令に明示された業務上疾病認定基準に該当しなくても、今後の診断技術の発展によって有害要因と疾病の関連性が確認される場合、業務上疾病と認定するとした。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/02/20大宇造船、最近4ヶ月間で3人が労災死亡/造船下請け労働者連帯「工期短縮が労働者を死に」「造船下請け労働者連帯」によれば、大宇造船で昨年11月から今年2月までに3件の労災事故が発生し、3人が死亡して9人が重軽傷を負った。 昨年11月、特殊船の船体3工場で働いていたパク・某(死亡当時48才)氏が狭窄事故で亡くなったのに続き、今年1月には325トンのブロックが落ちて1人が死亡、9名が負傷した。 今月7日には大学入試の能力試験を受けた後、学費を稼ぐために水原から巨済にきて働いていた19才のチョン・某氏が、ハッチカバーを閉める作業中に26メートル下に墜落してその場で死亡し、周囲を悲しませた。昨年11月の事故の犠牲者は元請け労働者であり、今年発生した2件の事故の犠牲者は下請け業者の労働者であった。このように死亡事故が続くとすぐに、大宇造船の内部の労働者団体と外部の市民・社会団体を中心に、元請け会社の責任を問わねばならないという主張が提起されている。 「造船所の重大災害による死亡者の大部分は下請け労働者で、これらは無権利と安全保健措置不在の中で生命を脅かされている」として「造船所の非正規職下請け制度を撤廃し、正規職に切り替えることこそ、労災事故を根本的に減らせる対策」と主張した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/02/22サムスンSDI蔚山工場出身の労働者18人、希少疾患に罹患/「カラーブラウン管3工場を運営、被害者はもっといる」蔚山地域労働者健康権対策委員会と半導体労働者の健康と人権を守る(パノリム)は記者会見を行い「サムスンSDI蔚山工場で働いた労働者18人が、各種の希少疾患に罹ったことが確認された」と明らかにした。サムスンSDI蔚山工場のカラーブラウン管事業部(1988~2006年)とPDP事業部(2006~現在)で働いたヨ・ミョンウン氏は、昨年急性骨髄性白血病の診断を受けて治療中だ。 ヨ氏は作業の過程でフッ酸と有機溶剤を扱った。2004年に同じ工場の社内下請け業者に入社し、ブラウン管マスク洗浄の作業を2年間行った故パク・ジンヒョク(死亡当時28才)氏は、急性リンパ球性白血病に罹って2005年に亡くなった。ヨ氏は勤労福祉公団蔚山支社に労災療養申請を提出した。 故パク・ジンヒョク氏の遺族も遺族手当と葬儀費を申請した。カラーブラウン管事業部でブラウン管パネルをフッ酸と苛性ソーダで洗浄する作業を3年間行い、2009年に鼻咽喉癌に罹ったキム・某氏昨年労災申請をした。 現在は公団の疫学調査を待っている。パノリムによれば労災申請をした3人の他にも、サムスンSDI蔚山工場で働いて癌に罹って死亡したり闘病中の労働者は更に15人程いる。 脳疾患と腎不全症を訴えた労働者も10人に達する。 提供された情報によれば、これらの相当数がカラーブラウン管1工場で働いたと分かっている。 この工場は86年から2007年まで稼動していた。ソ・サンヨン蔚山労災追放運動連合相談室長は「昔サムスンSDIはカラーブラウン管生産が増えた時期に3工場まで運営していた」。 「残りの2工場も1工場と同じ有機溶剤を使っていたので、各工場ごとに同規模の被害者があると推定される」と話した。記者会見の参加者は労災申請に関して、「公団と雇用労働部は、被害者と遺族、これらが推薦する専門担当者が参加する公正な疫学調査を行わなければならない」。 「サムスンSDIも職業性癌の被害者と遺族に謝り、癌の集団発病に対する真相究明を行わなければならない」と話した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/02/22韓進重工業の下請け労働者、肺癌は業務上災害ソウル行政法院は肺癌で死亡した韓進重工業の下請け労働者、ハン・某氏に対する勤労福祉公団の労災不承認決定を、違法と判示した。ハン氏(死亡当時59才)は95年から15年近く、韓進重工業と釜山重工業、現代重工業などの造船所で取り付けと溶接作業をし、2010年12月に肺癌で亡くなった。 故人は主に小さな組み立て業務を担当してほとんど野外で作業をし、溶接作業のほとんどは軟鋼溶接だった。 最近の研究によれば、軟鋼溶接はステンレス鋼溶接に劣らず肺癌の発生に影響を及ぼすと見られている。 故人が主に作業した韓進重工業の作業環境測定結果を見ると、取り付け作業時に発生する有害物質は基準値以下であったが、産業安全保健研究院が実施した疫学調査の結果、取り付け作業者には溶接作業者とは違って適切な保護具が支給されていないことが確認された。裁判所は「故人が15年間、保護装具もキチンと準備されないまま、溶接と取り付け作業をし、肺癌の発生の原因になる各種の有害物質に曝露し、そのために色々な呼吸器疾患に苦しめられてきた」。 「故人は25年間禁煙したうえ、家族歴もなく、有害物質に長期間曝露した作業環境が肺癌発病に相当な影響を及ぼしたと推定される」と判示した。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/02/27労災再審査委、サムスン電子の多発性硬化症被害者の労災申請を不承認半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)によれば、労災再審査委は22日、サムスン電子の多発性硬化症の被害労働者2人が、勤労福祉公団の労災不承認決定を不服として提起した再審請求を棄却した。 この間、労働部は希少疾患の労災申請に対して、作業環境と業務上疾病発病の因果関係の糾明を、労働者に転嫁する動きを見せた。 これに対して労働界は「産業災害補償保険法が業務と災害の間の因果関係を『相当因果関係』と規定しており、大法院は相当因果関係を『必ず医学的・自然科学的に明確に立証しなければならないのではなく、諸般の事項を考慮』して判断している」とし、「労働部と公団が法の趣旨に違背して、非常に狭く解釈している」と批判してきた。今回も労災再審査委は「多発性硬化症の原因と発病原因は現在まで明確に明らかになっておらず、有機溶剤の曝露による発病の可能性を強く推認させるほどの一貫した研究結果が不足しているため」と棄却理由を明らかにした。パノリムは声明を出して「労災再審査委は、被害労働者の作業内容に関する証言は判断に反映させず、作業環境に関する研究や曝露レベルを推定させるだけの資料が欠けた疫学調査結果だけを参考にした」。 「医学的、自然化学的な因果関係だけに固執し、被害労働者の陳述には耳を貸さずに出した判断は信頼できない」と糾弾した。 多発性硬化症は、10万人に3人程が発病する稀貴難治性疾患だ。 脊髄に炎症ができてマヒと痛みを伴う。 パノリムによると、サムスン電子出身の労働者3人がこの疾病を病んでいる。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/03/06サムスン半導体の死亡労災申請、また不承認サムスン電子半導体工場で働き、卵巣癌で亡くなった労働者の労災申請が、再び不承認とされた。 卵巣癌は最近雇用労働部が業務上疾病認定制度の改編で、職業性癌の認定範囲に含ませた疾病だ。 勤労福祉公団天安支社は先月15日に大田地域業務上疾病判定委員会を行い、サムスン半導体・温陽工場出身の労働者故イ・ウンジュ氏の労災申請を不承認と決定した。 故イ・ウンジュ氏は満17才だった93年にサムスン半導体温陽工場に入社し、6年間働いた。 その後、24才で卵巣癌の診断を受けて12年間の闘病生活をし、昨年死亡した。パノリムによれば、公団は安全保健公団傘下の産業安全保健研究院の疫学調査報告を主な根拠にして不承認の決定をした。 研究院は報告書で、イ氏が担当した業務である金線連結工程では、卵巣癌に関連があると知られている石綿・タルク・放射線などは取り扱っておらず、疾病と業務との関連性は低いとした。 パノリムは「イ氏は卵巣癌と関連のある家族歴・過去歴・喫煙歴・飲酒歴がないのみならず、過去に故人と一組になって働いた同僚にも卵巣腫瘍が発生したことがある」ので、「卵巣癌と故人の業務、作業環境の間には相当因果関係があると見なければならない」と主張した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/03/13危険に曝露する清掃労働者、労働・市民・社会団体『大学清掃労働者の労働安全実態調査』公共輸送労組ソウル京仁サービス支部、労働健康連帯、健康な労働の世の中など、安全保健団体とシム・サンジョン進歩正義党議員、ウ・ウォンシク、ウン・スミ、チャン・ハナ民主統合党議員が参加する『大学非正規職の労働安全実態調査団』は、12日国会議員会館で記者会見を行い、昨年10月から今年2月まで、6つの大学・大学病院(高麗大・高麗大病院・慶熙大・梨花女子大・延世大・弘益大)で働く清掃労働者を対象にした調査結果を発表した。清掃労働者は主に粉塵や水気の多い所で仕事をするのに、防塵マスク、作業靴など、安全装備を支給されることはなかった。 大部分が自費で個別に購入したり、共同購入して使っていた。 病院の清掃労働者の場合、業務の特性上、安全装備を必須的に着用しなければならない。 しかし清掃委託会社は1ヶ月にゴム手袋と軍手を一足提供してくれただけだ。 これらが清掃する時に使う洗浄剤には、3級発癌物質、生殖毒性物質、環境ホルモンが多量に含まれていることが明らかになった。 キム・ウォン源進財団付設労働環境健康研究所の研究員は「女性には生理不順や流産、男性には精子の状態に悪影響を及ぼしかねない生殖毒性が多量に含まれた清掃製品を使っている」と話した。清掃労働者のほとんどは、腰・首・手首・肘・肩・膝の痛みを訴えた。 主に腰を曲げたりうずくまったり、座って重いゴミを繰り返し運ぶ仕事が続くためだ。 短い箒など、体に合わない清掃道具も問題だ。チェ・ミョンソン民主労総の労働安全局長は「元請けの大学と大学病院が、清掃労働者の健康権保護対策を急いで準備しなければならない」と話した。 ユン・ミョンスン公共輸送労組西経支部副支部長は、△学内『有害物質地図』の作成と公開、△労使共同の労働安全実態調査、△衛生施設の改善と拡充、△元・下請けの労働安全保健協議会の構成、を要求した。 ウン・スミ民主統合党議員は、病院・医療機関が下請けや請負事業場の労働者を排除する問題や、産業災害発生時に元請けの管理・監督責任を加重する問題、産業安全保健法上の安全協議会と巡回点検関連の規定から建物維持・保守業務が除外された問題、などに対する法改正を約束した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2013/03/15コレイルの懲戒で自殺した機関士に『労災認定』/労組「強圧的懲戒措置・精神的ストレスが自殺原因」コレイルの行き過ぎた懲戒のストレスで自殺した機関士に、産業災害が承認された。 チェ氏は昨年1月、烏山大駅で停止位置を200メートル行き過ぎる運行障害を起こし、職位を解除された。 職位解除された43日間、毎日独房で運転規定の筆写と清掃をし、精神教育も受けた。 同年2月、現場に復帰するとコレイルは彼に認証審議を受けさせ、3ヶ月減給の懲戒まで行った。 同僚には指導・監督の怠慢による警告措置が出された。 同僚に対する罪悪感と業務の困難を感じたチェ氏は、数回も転出を要請したが拒絶された。 深刻なストレスに苦しめられた彼は、結局事故から5ヶ月目に自ら命を絶った。今回の事件を代理したクォン・ドンヒ公認労務士は「事件の発端になった鳥山大駅の事故は単純に機関士のミスではなく、機関士を取り巻く制度的環境的な要因で起きた」もので、「故人が勤めた九老乗務地域の場合、ブレーキ・運転・故障処理のやり方がバラバラで、路線別に列車の種類と特性がそれぞれ違い、事故が起きるのは当然な条件」と指摘した。鉄道労組も歓迎した。 労組は会社の不合理な懲戒措置を指摘し、業務環境の是正を要求する方針。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2013/03/21勤労福祉公団、半導体労働者の白血病で初の労災認定勤労福祉公団清州支社は20日、メグナチプ半導体工場で働いて、白血病で亡くなった故キム・ジンギ(死亡当時38才)氏に対する産業災害補償保険の遺族給与請求事件について、労災と認定する決定をした。 半導体工場で働いて白血病に罹った労働者が労災を認められるのは初めて。公団によれば今月14日、大田地域業務上疾病判定委員会はキム氏の白血病を業務上疾病と判断し、結果を公団清州支社に通知した 。大田地域疾病判定委は「キム氏の業務従事期間とカルテ記載の疾患内容が事実と合い、被爆した作業環境と病気の関連性が認められ、業務上疾病の決定が妥当」とした。半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)によれば、キム氏は97年にIG半導体に入社した後、会社名がハイニックス半導体、メグナチプ半導体に変わったが、14年間清州事業場で働き続けた。 2008年に甲状腺疾患になり、2010年には慢性骨髄性白血病の診断を受け、その1年後に亡くなった。キム氏が14年間働いたインプラント工程は、半導体生産工程の中でも放射線やヒ素といった発癌物質に曝露する危険が最も高いと言われている。しかし公団の今回の決定が、今後白血病に罹った半導体労働者の労災を大幅認める信号弾にはならないと思われる。 キム氏の労災申請を担当したイ・ジョンラン公認労務士は「故人の場合、持続的に放射線に曝露し、14年間も同じ工程で働いたが、疫学調査の結果は業務関連性が低いと出た」とし、「明確な証拠があるケースで、辛うじて労災が認められたケース」と話した。毎日労働ニュース チェ_ジョンナム記者
2013/04/17発癌物質に無防備に曝露される鉄鋼労働者/金属労組の調査結果、鋳物労働者がベンゼンに曝露16日、金属労組は労働環境健康研究所に依頼して、昨年、現代製鉄の仁川、浦項、唐津工場、現代ハイスコの唐津、順天工場、現代BNGスチールなど、労組所属の鉄鋼事業場を対象に実施した発癌物質実態調査の結果を公開した 。調査の結果、現代製鉄仁川工場で、鋳物を作るために溶けた鉄を注ぐ時、熱分解の産物としてベンゼンが発生している事実が確認された 。ベンゼンは血液癌を誘発する1級発癌物質で、鋳物砂を固めるために使う硬化剤から発生すると調査された 。キム・シンボム労働環境健康研究所・産業衛生室長は「ほとんどの鉄鋼事業場が、鋳物作業の時に、局所排気装置を設置しておらず、鋳物作業をする全ての労働者がベンゼンに曝露していると推定される」と指摘 。現代製鉄の仁川、浦項工場で熱処理などの作業で使われる試料を採取した結果、使用禁止の石綿が含まれている事実も明らかになった 。現代ハイスコの唐津工場の場合、鋼板の製造過程で使う塗料に、1級発癌物質の6価クロムとニッケルの化合物が含まれていることが確認された 。これらは咽喉癌と喉頭癌を誘発する 。しかも、鋼板製造の作業場には局所排気施設が設置されてはいたが、まともに作動しておらず、目が痛いほどだった 。現代BNGスチールの工場では、食道癌と喉頭癌を誘発する圧延オイルが圧延機のフードから飛び出て空中を飛んでいるなど、管理が不十分だった 。カナダなどでは圧延オイルや切削オイルなどの金属加工オイルに曝露した労働者が、食道癌や喉頭癌に罹った場合は労災に認定する程、毒性の強い物質に分類されている 。労働環境健康研究所が調査対象工場の工業用ソルベントを分析した結果、15個の製品のうち8個からベンゼンが検出され、1個は基準値(0.1%)を超過した 。しかし調査対象工場で使われた製品のMSDS(化学物質等安全データシート)は不十分だった 。調査の過程で発癌物質が含まれた152個の製品を回収したが、この内の67個の物質だけが発癌性表示になっていた 。ク・チャファン雇用労働部・製造労災予防課事務官は「事業主は労組が調査した内容を意味があるものとして受け容れ、自発的に有害性を見付ける努力をしなければならない」とし、「政府はMSDSに対する監督を毎年持続的に実施する」と話した 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2013/04/23労働界、労災死亡労働者追慕週間宣言/22〜28日リレー追悼行事、25日「最悪の殺人企業選定式」28日の世界労災死亡労働者追慕の日を前に、労働界と市民社会団体が追慕週間を宣言した 。22日から28日まで、様々な追悼行事を行う 。4.28世界労災死亡労働者市民追慕委員会は22日午前、ソウル徳寿宮大漢門前で記者会見を行い、『4・28世界労災労働者追慕週間』を宣言した 。市民追慕委は「全世界で毎年234万人、一日6300人の労働者が、企業の利潤追求のための犠牲になっている」とし、「どんな戦争の犠牲者より多くの労働者が傷ついたり死んでいるが、特に韓国の状況は深刻だ」とした 。我が国は経済協力開発機構(OECD)会員国の中で、メキシコ、トルコと共に労災死亡1位を争っている 。雇用労働部の労災統計によれば、昨年労災で命を失った労働者は1864人にもなる 。市民追慕委は27日午後、ソウル駅で市民と一緒にする追慕文化祭を行う 。天主教、曹渓宗、キリスト教など、宗教界のリレー追悼行事も大漢門の前で行われる 。民主労総は22日正午に大漢門の前で『阿修羅コンサート』を開催し、『4月労働者健康権争奪闘争の月』の行事を続ける計画だ 。24日には国会図書館で『労災死亡処罰および元請け責任強化法改正方案討論会』も行われる 。25日には労災死亡対策作りの共同キャンペーン団が主管する『2013最悪の殺人企業選定式』が行われる 。韓国労総は26日、労災犠牲者慰霊塔があるソウルのボラメ公園で、第13回被災労働者の日の追慕祭を開催する 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/04/26最悪の殺人企業『漢拏建設』、サムスンは特別賞と二冠王/漢拏建設、無理な費用削減で労働者14人が命を失う労働健康連帯と韓国労総、民主労総、民主統合党議員、進歩正義党議員、毎日労働ニュースが共催するキャンペーン団は25日午前、ソウルの清渓広場で『2013最悪の殺人企業選定式』を行い、昨年最も多くの労働者を死に追いやった企業の順位を発表した 。キャンペーン団は雇用労働部が国会に提出した『2012重大災害発生現況報告資料』を分析した結果を基に、14人の労働者を死亡させた漢拏(ハルラ)建設を最悪の殺人企業の1位に選定したと発表した 。キャンペーン団によれば、漢拏建設が元請けをした建設現場で昨年9月と10月、それぞれ交通事故と狭窄事故で2人の建設労働者が命を落とし、同年12月にはソクチョン建設に下請けさせた蔚山新港の近海防波堤築造工事の現場で、12人の労働者が一度に亡くなる大事故が起きた 。事故当時、蔚山港湾庁は作業船のソクチョン36号に、気象悪化を理由に3度にわたって帰港を薦めた 。しかしソクチョン36号はこれを無視して無理に作業を強行し、結局作業船が沈没して乗船者24人の半分が死亡・失踪する惨事が起こった 。最悪の殺人企業2位には8人が亡くなったGS建設で、2006年と2010年にも最悪の殺人企業に選ばれたことがある 。昨年死亡者4人を含む28人の死傷事故を起こした景福宮美術館の火災事故はGS建設が元請けしている建設現場で発生した 。3位はポスコ建設(7人死亡)、共同4位はテヨン建設(6人死亡)と大宇建設(6人死亡)だった 。製造業部門では、ダイオキシン爆発事故で8人の労働者が一度に亡くなったLG化学、亀尾でフッ化水素漏出事故を起こしたヒュブグローバル(5人死亡)、接着剤生産企業のアミコート(4人死亡)、ポスコ(3人死亡)が選ばれた 。ネット市民の投票で選ぶ特別賞には、サムスンが昨年に続いて今年も選ばれ、二冠王の不名誉を記録した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者/翻訳:中村猛
2013/05/14タワークレーン設置・解体労働者の死亡事故/労組が災害対策を要求でストライキタワークレーンを設置・解体する労働者が死亡する事故が続いている 。5月12日に全羅南道の龍海洞アパートの現場で、タワークレーンの横軸が折れて崩れ落ちる事故が発生した 。労働者2人が40メートル下に落ちて亡くなり、3人は調整席と崩れたクレーンの残骸に身体が挟まって救助された 。タワークレーンは、上部のワイヤーとクレーンの下段を繋ぐ繊維素材のスリングベルトが切れている状態が確認された 。今年に入って、タワークレーンの設置・解体作業での労災死亡事故が続き、3月と4月にも、それぞれ1人が設置・解体作業中に死亡した 。13日、韓国労総・連合労連所属のタワークレーン設置・解体労働者100人余りは14日から全面ストに突入する 。タワークレーン設置・解体労組は「多段階下請け構造が労災死亡事故の原因」と指摘 。「強風や雨天など、天気が良くない時は作業を中止しなければならないのに、元請けや施工者側が無理矢理に工事を強行し、労災死亡事故に繋がっている」と話した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/05/15業務・強圧的な組織文化による機関士の自殺は業務上災害/遺族が労災申請勤務中に発生した事故でうつ病と不安障害に罹り、今年1月に自殺したソウル都市鉄道公社スセク乗務管理所所属の機関士、故・ファン・ソンウン氏の遺族が14日、勤労福祉公団に労災申請を提出した 。ファン氏は昨年の9月、地下鉄6号線を運行中、DMC駅で扉に乗客のカバンが挟まるウッカリ事故を起こした後、憂うつ障害と詳細不明の不安障害に罹り、その年の12月には病院で睡眠障害の判定を受け、1月19日の午後、家族に出勤すると言って家を出た後、アパート屋上から身を投げた 。代理人のユ・サンチョル公認労務士は、「会社がファン氏の事故事例を教育資料として利用し、資質の問題をずっと指摘され、(ファン氏が)持続的に圧迫とストレスを受けた」として、「キチンとした治療を受けられずに運転を続けて自殺するに至ったので、明白な業務上災害」と話した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2013/05/22労働部『重大化学事故予防対策』を発表/労働界は「実効性がない」と批判アルゴンガスの漏出事故で下請け労働者5人の命を奪った現代製鉄の、今年1分期の売上額は2兆7804億ウォンで、一日平均で309億ウォンの売り上げだ 。この企業に最大5千万ウォンの罰金を賦課し、果たして労災事故が減るだろうか 。雇用労働部は21日、有害・危険業務を請負業者に任せた大企業元請け業者の安全保健管理責任を強化するとした『重大化学事故などの予防対策』を発表した 。元請け業者に対する処罰規定を、既存の『1年以下の懲役または、1千万ウォン以下の罰金』から『5年以下の懲役または、5千万ウォン以下の罰金』に強化した 。この他に、事故現場に対する作業中止命令の拡大高危険事業場1200ヶ所に専門担当監督官を指定5人未満の事業場まで工程安全管理(PSM)を拡大適用PSM事業場を『高危険-中危険-低危険』の段階別に管理 といった内容が含まれた。パク・ヘヨン公認労務士(労働健康連帯)は「一日に数百億ウォンの売り上げを上げる大企業に、罰金5千万ウォンはガムの値段に過ぎない」とし、「政府が『労災事故が起きれば、企業の売り上げに深刻な打撃を与える』という明確な信号を送らない限り、労災事故の根絶は難しい」と指摘した 。常時的業務に対する請負を禁止しなければならないという主張も出ている 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2013/05/29労働部の前・現職長官を『災害放置の職務遺棄』で告発/企業殺人忠南対策委「労働部の責任者が処罰されるまで闘う」イ・ジェピル前・雇用労働部長官など7人が、現代製鉄の重大災害を放置した職務遺棄で告発された 。民主労総忠南本部と地域の社会・人権団体で構成された『現代製鉄企業殺人忠南対策委員会』は28日午後、イ・ジェピル前・雇用労働部長官、パン・ハナム雇用労働部長官、前・大田地方雇用労働庁長ら7人を、刑法第122条の職務遺棄罪に違反した嫌疑で大田地検に告発した 。対策委は「現代製鉄の惨事は、金に目の眩んだ企業と、無事安逸な官僚・監督しか考えない労働部が作り出した構造的殺人」として「企業主はもちろん、労働部もまた必ず責任を負わなければならない」と追及した 。対策委によれば、現代製鉄の唐津工場では、昨年9月以後に11人の労働者が産業災害で亡くなった 。今月10日に5人がアルゴンガスで窒息死する前にも、6件の死亡事件と1件の意識不明など、重大災害が続いた 。対策委はアルゴンガスによる集団窒息死について、「現代製鉄は作業標準指示書を無視し、労働部がこの問題を認識することさえできずに発生した、予想された惨事」と批判した 。事件に対する告発を越えて、企業と労働部の責任者が処罰される迄闘う」と話した 。一方、雇用労働部天安支庁は、事故が発生した現代製鉄唐津工場に対して、今月14日に特別勤労監督に入ると明らかにした 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2013/05/30『発癌物質のない蔚山作り』が発足/蔚山北区庁と地域の労働・市民団体が参加『癌発生率1位都市』という汚名を雪ぐために、蔚山北区庁と労働・市民団体が力を合わせる 。民主労総蔚山本校と金属労組、蔚山市民連帯など10余の団体が29日、『発癌物質のない蔚山作り』を発足させた 。これらの団体は、自動車部品団地であるメゴク産業団地での発癌物質調査発癌物質のない学校作り発癌物質を知る権利条例の制定事業 を実施する計画だ。蔚山は62年に特定工業地区に指定され、世界的な生産団地となった副産物として発癌物質が最も多く排出される 。ユ・ジョンオ蔚山北区庁長は「労働者と市民が安全で健康な生活を送れるようにするために努力しよう」と話した 。毎日労働ニュース キム・ミソン記者
2013/05/3156人目のサムスン職業病死亡者、労災不承認/「サムスン病院の医師が労災判定を審議」サムスン電子LCD工場で働いて白血病で死亡したユン・スルギ(31)氏に対して、勤労福祉公団が労災不承認処分を出し、遺族が反発している 。パノリムと遺族は30日、「公団が今回の労災判定の審議過程にサムスン病院の医師を参加させ、判定委員に関する情報を事前に公開しないなど、不公正な判定を行った」と主張した 。ユン氏は99年サムスンLCD天安工場に入社して化学物質を扱う生産ラインで仕事をしたが、5ヶ月目に倒れて重症再生不良性貧血の診断を受けた 。13年間の闘病生活の後、昨年6月に亡くなった 。ユン氏はパノリムが集計した56人目のサムスン職業病で死亡した労働者だ 。遺族は昨年7月に遺族手当と葬祭料の支給を請求したが、27日、不支給処分が通知された 。パノリムは「公正性と透明性が毀損された労災不承認決定を取り消せ」と要求した 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者/翻訳:中村猛
2013/06/04大林産業『爆発事故のトラウマ』労災認定/同僚の死体収拾した労働者「戦場と同じ経験」勤労福祉公団は3日、今年3月14日に発生した大林産業・麗水(ヨス)工場の爆発事故現場で同僚の死体を収容した労働者11人が『急性ストレス反応と非気質性不眠症』で申請した労災療養を承認したと明らかにした 。公団は「死体収拾など非日常的な状況を体験し、急性ストレスを受けたために労働者に精神疾患が発病した事実が認められる」と説明した 。業務上の事故を体験した労働者が外傷後ストレス障害で治療を受けた場合、追加傷病と認定され、労災補償を受けることができる 。しかし外傷のない労働者の労災事故のトラウマが労災と認定されたケースは珍しい 。公団関係者は「労災事故による集団的な精神疾患を労災と認定したのは今回が初めて」と話した 。プラント建設労組麗水支部のキム・ドヨン労働安全保健局長は「一緒に働いた同僚の腕と脚がちぎれた死体を直接収拾した労働者には、その日の事故はまるで戦場にいるような残酷な経験だった」 。「事故以後とても辛く、プラントの仕事を辞めて異郷に離れて行った労働者も少なくない」と話した 。実際、爆発事故当時に現場にいたイ・某(40)氏は、同僚の『助けてくれ』と泣き叫ぶ声が耳元でグルグル回ってしばらくは寝られず、現在も治療を受けている 。これらは事故直後に外傷後ストレス障害に対する治療と補償を要求したが、大林産業側は外傷がないという理由で拒否し、論争になった 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/06/14ムン・ソンミョン・源進労働者、労災死亡25周忌の追悼行事多彩に/「労災追慕を越えて、安全な国を作ろう」ソウル・オリンピックが開かれた88年 。15才で水銀中毒で亡くなったムン・ソンミョン君の死亡25周忌を迎えて、労働安全保健の課題を共有する多様な行事が行われる 。労働環境健康研究所は「23日から来月2日迄を『ムン・ソンミョン・源進労働者、労災死亡25周忌追悼週間』として、この25年間の労働安全保健活動を回顧し、未来を考える行事を行う」とした 。今回の行事は二大労総と被災労働者協議会、保健医療連合など10余りの労働安全保健団体が共同主催する 。ムン・ソンミョン君は87年12月に田舎から上京して温度計製造会社で働き、2ヶ月目に水銀中毒に罹り、翌88年7月に死亡した 。また88年には源進(ウォンジン)レーヨンで二硫化炭素集団中毒事件が発生して全社会に衝撃を与えた 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2013/06/14労災隠蔽の摘発は大企業労組の課題#1—化学物質の爆発事故現場を訪問した労働安全活動家A氏は、現場の入口で大汗をかいた 。事故が発生した大企業事業場の労組がA氏の出入りを阻止したのだ 。大企業労組は、上級団体が事故に関して会社側を批判する声明を出したことに腹を立てていた 。A氏を上級団体が派遣した者と誤解したのだった 。A氏は「上級団体が派遣した者ではないという確認を受けた後、やっと現場に入ることができた」 。「下請け労働者が事故で数人亡くなったのに、事業場のイメージ失墜をより心配する大企業労組の姿が苦々しかった」と話した 。#2—ある公企業労組が産業安全保健専門家たちと一緒に、全労働者を対象に産業安全保健の実態について、1年間大々的な研究活動を行った 。労働者の作業環境、健康状態、事故形態、労災事例など、有意義な結果が書かれた報告書が出た 。特に想像を絶する劣悪な作業環境は、社会的な公論化が切実な事案だった 。労働者だけでなく、市民の安全に直結するからだ 。しかし「賃金団体交渉の時の交渉カードとして使わなければならない」という労組の方針によって、報告書は公開されなかった 。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2013/06/252013年にもムン・ソンミョンはいる/ムン・ソンミョン君死亡25周忌追悼行事25年前のソウル大病院小児科病棟 。水銀・シンナー中毒でムン・ソンミョン君が入院していた所だ 。15歳、彼の年齢だ 。家が貧しく、高校に進学できないムン・ソンミョン君は、「働きながら夜間高校に通える」という中学の校長先生に手を引かれて温度計工場を訪ねた 。それから1ヶ月が少し過ぎて腕と足の麻痺症状が出た 。ムン・ソンミョン君が仕事中に倒れたのは温度計工場で働き始めて2ヶ月目だった 。しかし当時を正確に記憶する人たちは、1ヶ月を少し超えた頃だったと口を揃える 。それだけ水銀中毒は恐ろしかった 。労働部の労災処理は遅かった 。そうして3ヶ月が流れた 。該当事業場に対する疫学調査など紆余曲折を経て労災処理されたムン・ソンミョン君は、ソウル大病院に入院した 。しかしヨイドの聖母病院に移らなければならなかった 。ソウル大病院は労災指定病院ではないというのが理由だった 。ムン・ソンミョン君は聖母病院に入院して2日目に亡くなった 。オリンピック開催を前に全国が揺れていた88年7月2日だった 。ムン・ソンミョン君の死亡事件は源進レーヨンの労働者の闘いに火を点けた 。87年1月、二硫化炭素中毒症状を示した4人の源進レーヨンの労働者が、大統領府と労働部に陳情を行った状態であった 。ムン・ソンミョン君の死亡に衝撃受けて自省した進歩・労働運動の活動家は、源進レーヨン闘争に自然に集まった 。88年9月、源進レーヨン職業病被害者家族協議会はオリンピック聖火松明闘争を行った 。91年に源進出身の労働者・キム・ポンファン氏が亡くなるとすぐに、源進職業病被害労働者協議会は労働部の議政府(ウィジョンブ)地方事務所の占拠など、137日間の葬儀闘争を行った 。その結果、二硫化炭素に対する業務上災害認定基準が作られた 。99年には緑色(ノクセク)病院と労働環境健康研究所など源進総合センターが開設された 。ムン・ソンミョン君の死と源進レーヨン労働者の闘いは、我が国の労働安全保健の歴史を揺らす事件になった 。しかし2013年の韓国は依然として労災死亡国の汚名を雪げずにいる 。大林産業と現代製鉄だけでも爆発事故とアルゴンガスの漏出事故で11人が亡くなった 。労働者の死の行列にも拘わらず原因は明らかになっていない 。19歳でサムスン半導体の温陽(オニヤン)工場に入社し、悪性脳腫瘍の判定を受け、2012年5月に死亡した故イ・ユンジョン氏を含め、サムスン電子半導体・電気事業場で労災が疑われて死亡した労働者は62人もなる 。韓国タイヤでは2006〜2007年の2年間で15人が死亡し、2008年以後にも20人を超えて亡くなったことが確認されている 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2013/06/28安全保健公団-デパート業界『感情労働者健康保護』業務協約を締結安全保健公団が感情労働に苦しめられるデパート労働者が、健康に働けるように支援に取り組む 。公団は27日午前、ロッテ百貨店、新世界デパート、ハンファガレリア、現代デパート、AKプラザデパートと『安全なデパート造りの業務協約』を締結した 。協約は最近協力業者に対する大企業の災害予防責任が強調されている中で行われたもので、これによって公団は感情労働に伴う職務ストレスを予防するための『自己保護マニュアル』を開発・普及させ、各デパートは協力会社と一緒に共同の安全保健プログラムを運営することに同意した 。公団と各業者は『安全誓約運動』共同キャンペーンも展開する 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2013/06/28業務上疾病の認定範囲拡大/産業災害保険法施行令改正案、来月1日施行業務上疾病の有害要因35種が追加されるなど、労災補償を受けられる業務上疾病の認定基準が広くなる 。雇用労働部はこのような内容の産業災害補償保険法施行令改正案が、来月1日から施行されると明らかにした 。改正案は、複雑になった産業構造と作業環境の変化の中で、業務上疾病の有害要因が増える傾向を反映した 。職業性癌を誘発する有害要因14種と呼吸器系疾病の有害要因14種、急性中毒誘発化学物質7種など、35種が業務上疾病の有害要因に追加される 。職業性癌の種類も9種から21種に増える 。今迄は原発性上皮癌(皮膚癌)、肺癌、喉頭癌、鼻腔と副鼻腔癌、白血病、多発性骨髄腫、悪性中皮腫、肝血管肉腫・肝臓癌など9種だけが職業性癌と認定されていた 。これからは卵巣癌、唾液腺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、骨癌、乳癌、腎臓癌、膀胱癌、甲状腺癌、脳および中枢神経系癌、鼻咽頭癌の12種も職業性癌と認められる 。労働部はこれと同時に業務上疾病の範囲に『長期間・高濃度の石炭・岩石粉塵、カドミウムヒュームなどの粉塵に曝露して発生した慢性閉塞性疾患』を追加・明示し、塵肺でなくとも適正な補償を受けられるようにした 。業務上疾病の相当部分を占める筋骨格系疾患については、退行性を伴うケースでも業務との関連性を評価して、業務上疾病の可否を判断する方針だ 。これと関連して施行令に「身体に負担を与える業務によって、年齢増加に伴う自然経過的変化がより早く進んだことが医学的に認められれば、業務上疾病と見る」という内容も含まれた 。労働部はこの他に、脳心血関係疾患の原因となる慢性過労の認定基準に業務時間の概念を導入した 。発病前12週間の業務時間が1週平均60時間を超過した時、業務と発病の関連性が強いとみて、これを基に慢性過労の可否を判断することにした 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者/翻訳:中村猛
2013/07/02列車検収で肺癌になった鉄道労働者、初の労災認定勤労福祉公団は、鉄道公社で25年間『統一号』と『木槿(ムクゲ)号、セマウル号』の検収業務を行い、昨年3月に原発性肺癌と診断されたヤン・某(57)氏が、同年9月に提出した産業災害補償保険療養手当・休業手当の申請に、労災認定の決定を出した。鉄道公社で働いて、石綿・ディーゼルエンジンの燃焼物質によって肺癌に罹った労働者が労災を認められたのは今回が初めてである。ヤン氏は85年に鉄道庁に入社し、18年間『統一号』と『木槿号、セマウル号』に乗車し、発電室・機関室・客車内の各種機器を点検・修理する乗務検収をした。2005年に鉄道庁が鉄道公社に変わってから、同年4月から2011年までセマウル号の事業検収(車庫に入庫した列車の検収)を担当した。2011年12月末から原因不明の咳が続き、昨年3月に肺癌の確定診断を受け左肺の切除手術を受けた。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2013/07/08現代重工業が労災106件を隠蔽/民主労総「無策・傍観した労働部の職務遺棄」民主労総と国会・環境労働委員会のウン・スミ、チャン・ハナ議員は、5日に国会で記者会見を行い、「わずか2週間の実態調査をした結果、蔚山(ウルサン)の現代重工業で106件の労災隠蔽を確認し、会社が労災隠蔽に介入しているだけでなく、病院もまた労災隠蔽に積極的に協力していた」と主張した。金属労組・現代重工業社内下請け支会は今年3月12日から3月22日まで、蔚山東区地域10ヶ所の整形外科を対象に訪問調査を行い、現場情報の提供を受けた。チェ・ミョンソン民主労総労働安全局長は、「調査の結果、現代重の下請け労働者が97件で大多数だったが、正規職労働者も9件発見された」とし、「労災隠蔽のために事業場別に病院を指定し、病院に管理者が来て診療記録に事故発生場所を虚偽記載するなど、事業主と病院の癒着も深刻なレベルだった」と話した。民主労総は労災隠蔽事件のうち40件を雇用労働部に陳情し、66件は国民健康保険公団に追加調査を依頼した。さらに同日、監査院に対し労働部と健康保険公団に対する公益監査を請求した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/07/23夜昼交代による睡眠障害・不安障害は業務上災害/大法院の判決22日、労働法律院と法律事務所「未来」によれば、大法院(最高裁判所)は今月11日、自動車組み立て工場の労働者に発生した睡眠・覚醒障害と全身不安障害を業務上災害と認定した原審判決を確定(審理不続行棄却)する判決を宣告した。起亜自動車に97年入社したチャン・ホチョル(38)氏は、組み立て工程で夜昼交代勤務に従事した。2008年に不眠症・不安障害などの診断を受けたチャン氏は、2009年11月に勤労福祉公団に療養手当を申請したが不承認となったため、2010年3月にソウル行政法院に行政訴訟を提起した。1審は交代制勤務者の睡眠・覚醒障害を業務上災害と認定し、2審のソウル高法はさらに一歩踏み込んで全身不安障害まで業務上災害と認めた。ソウル高法は「2008年に原告に発生した睡眠・覚醒障害と全身不安障害は、夜昼間交代勤務をすることによって生体のリズムがかく乱された状態で業務を続けたことにより、再発または急激に悪化したものである」と判示している。交代勤務従事者の睡眠障害と不安障害が業務上災害と認定されたことにより、類似の勤務環境にある他業種へも訴訟が広がると見られている。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/07/24パノリム・サムスン出身癌患者10人の集団労災申請/死んでいく労働者に立証を要求するな23日、半導体労働者の健康と人権守り「パノリム」が、職業病被害者の労災認定のために勤労福祉公団に5回目の集団労災申請を行った。対象はサムスン半導体出身の労働者8人と、サムスンLCD出身の2人で、内訳は乳癌4人、脳腫瘍1人、絨毛上皮癌と難妊(不妊)1人、甲状腺癌1人、肺癌1人、白血病2人である。うち9人が女性で、すべて20代と30代で癌を発病しており、唯一の男性労働者は50代で白血病を発症し昨年8月に亡くなっている。2007年に故ファン・ユミ氏の白血病死がきっかけで始まった集団労災申請は今回で5回目を数え、これまでに計39人が労災を申請している。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者
2013/07/31サムスンの三流安全対策でフッ化水素曝露・水タンク爆発・職業病多発サムスンの事業場で重大事故が相次いでいることを受け、民主労総と建設産業連盟は30日、サムスン本社前で記者会見を行った。会見では「労災死亡殺人企業サムスンのイ・ゴンヒ会長が、亡くなった労働者に謝罪し、安全対策を作るまで闘いを続ける」と表明した。今年に入り、サムスン電子の華城(ファソン)工場でのフッ化水素漏洩(1月・5月)やアンモニアガス漏出(7月25日)、器興(キフン)工場の火災(7月24日)、サムスン精密での水タンク爆発(7月26日)など、大小の事故が頻発している。パノリムによれば、サムスン系列会社の職業病情報提供労働者は181人に達するという。イ・サンジン民主労総副委員長は「政府は下請け労働者の労災予防に対する責任を強化し、産業安全保健委員会への参加権を保障すべきだ」とし、下半期に労災死亡処罰強化特別法の制定などを求める闘いを展開する方針を明らかにした。毎日労働ニュース キム・ウンソン記者/翻訳:中村猛
2013/08/02建設企業労連、総合建設会社の直接施工拡大を/シム・サンジョン議員、建設労組と協調傍花大橋工事現場の崩壊事故など、最近建設現場で人命被害が相次いでいるなか、建設企業労連が元請けの責任を強化する対策を推進する 。建設企業労連は1日、「国会と議論して、総合建設会社の直接施工を拡大する法改正を推進中」と明らかにした 。建設産業基本法施行令(第30条の2)によれば3億ウォン未満の場合は50%、3億ウォン以上10億ウォン未満は30%など、請負金額によって元請負者(総合建設会社)が直接施工しなければならない比率が決められている 。しかし、これを守っている所はほとんどなく、請負金額が100億ウォン以上の工事には適用もされず、実効性がないと指摘した 。建設企業労連は元請負者の直接施工が拡大すれば、①技術力の向上、②欠陥工事の防止、③収益性の向上など、建設産業の発展に直接的な影響があると見ている 。また、多段階下請け構造から発生する賃金未払い問題の解消にも役に立つと予想される 。元請けの責任が強化されれば労災事故もやはり減少すると予想される 。建設労組も直接施工拡大のために建設企業労連と協調する予定だ 。建設企業労連はシム・サンジョン正義党議員と共に関連法改正の議論を進めており、請負金額による直接施工の比率を高め、請負金額の上限線(100億ウォン)を拡大する対策を検討していると伝えられた 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2013/08/07有害・危険作業の請負認可対象をすべての事業場に拡大/産業安全保健法施行規則を改正雇用労働部が6日、有害・危険作業に対する請負認可範囲を既存の5人以上の事業場から1人以上のすべての事業場に拡大する内容の『産業安全保健法施行令・施行規則』改正案を公布し、来年1月から施行すると明らかにした 。最近、零細請負業者に集中的に発生している労災事故を予防するための措置だ 。改正案によれば、作業の有害・危険度が高い事業場は、危険防止計画書を提出しなければならず、請負をするには事業場の規模に関係なく該当機関から認可を受けなければならない 。現行法令は勤労者5人以上事業場が、元請け業者と有害・危険作業に対する請負契約を結ぶ時には認可を受けるようにしているが、来年からは、勤労者1人以上のすべての事業場に請負認可範囲が拡大する 。製造業・建設業に主に適用されてきた安全保健管理責任者制度も拡大する 。改正案は常時勤労者300人以上の農業、漁業、ソフトウェア開発、金融、保険など10業種の事業場に安全管理保健責任者を置き、労使協議の安全機構である産業安全保健委員会を設置するようにした 。常時勤労者100人以上の縫製衣服製造業と環境浄化・復元業などの6業種もこれを遵守しなければならない 。安全管理責任者は工場長またはCEOが担当し、職務を正しく遂行しなければ事業主は500万ウォン以下の過怠金を課せられる 。常時勤労者50人以上の農業、漁業、縫製衣服製造など8業種の事業場は、安全管理者と保健管理者を指定しなければならない 。改正案は随時徹夜する勤務者に対する特殊健康診断の実施条項も入れた 。午後10時から翌日午前6時までに働いた回数が6ヶ月間で月平均4回以上や、同じ時間帯の作業時間が6ヶ月間で月平均60時間以上の場合に適用される 。300人以上の事業場は来年1月から、50〜299人事業場は2015年1月から、50人未満事業場は2016年1月から適用される 。毎日労働ニュース ク・ウネ
2013/08/12源進被害労働者も『もう一つの家族』を後援サムスン白血病の実話を扱った商業映画『もう一つの家族』の後援に、源進(ウォンジン)レーヨンの労災被害労働者も参加した 。11日、韓国労総によれば、源進産業災害者協会の会員が十匙一飯(10人が一匙ずつ出して一人を助ける)で1千万ウォンを集め、製作に使ってくれるように手渡した 。ハン・チャンギル源進産業災害者協会会長は「労災被害で闘うことがどれくらい難しいかよく知っている」。「サムスン白血病問題の真実が、きっと明らかにされることを願う」と話した 。源進産業災害者協会は、88年の源進レーヨン二硫化炭素の中毒事故で被害を受けた労働者で構成された団体だ 。彼らは源進レーヨンの廃業以後、売却代金で職業病専門病院の源進緑色病院を設立する一方、奉仕活動を続けている 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/08/14老いれば仕事で怪我をするな?/60才越えれば労災補償金を削る労災共和国ソウルのある大学病院で清掃の仕事をする今年61才のキム氏は、2年前に業務中に階段で滑って腰に大怪怪をして入院した 。2年間、平均賃金の70%を休業手当として受け取ったが、61才になった今年からは平均賃金の66%になる 。単に60才を越えたという理由で4%削減されたのだ 。労働市場が老齢化して高齢者の産業災害が急増している 。現行の産業災害補償保険法は、61才以上の高齢者に対しては休業手当と傷病補償年金減額制度を適用しており、現実を全く反映していない差別行為という批判が出ている 。2007年に全面改正された労災保険法は、高齢者減額制度を新設した 。61才を越えると休業手当と傷病補償年金を毎年4%ずつ削る方式だ 。65才以上の場合、正常に受けられる休業手当から20%も削った金額を支給するようにした 。政府側は「退職年齢が60才前後なのに、労災療養が続く限り年齢制限なしに支給されるのは社会的公平性に合わない」という論理を展開した 。ユ・ソンギュ公認労務士は「高齢者の場合、若者が忌避する危険な業種で仕事をするので、労災に遭う危険性がより高い」。「労災療養に伴う休業手当まで高齢者という理由で減額するのは問題がある」と指摘した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/08/22金属労組、6次職業性癌集団労災申請18人/累計147人、23人に認定職業性癌を業務上災害と認定するように要求して集団労災申請を進めている金属労組が、21日に6回目の集団労災申請を勤労福祉公団に届け出た 。今回労災申請をした労働者は18人で、現代車と起亜車支部の組合員がそれぞれ9人ずつ参加した 。労組は2011年4月から集団労災申請をしているが、この日の6次申請で147人の労働者が参加することになった 。5次申請までの結果、23人が労災承認を受け、69人は不承認とされた 。労組によれば労災申請の後、最終決定までに1年以上もかかった事件が33件にもなる 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2013/09/03精神疾患労災認定の障壁保健福祉部の2011年精神疾患実態疫学調査によれば、18才以上の成人の内、この1年間に1回以上精神疾患を経験した者は人口の16.0%、577万人と推定された。そして成人の15.6%は一生に1回以上、深刻な自殺願望を経験した。1年間に自殺を試みた者は10万8千人である。それでは2011年の精神疾患による労災承認件数はどれ位になるか? 56件が申請され、その内12件が承認された。うつ病3件、適応障害2件、急性ストレス障害3件、外傷後ストレス障害2件、その他2件である。同年に精神疾患関連の死亡(自殺)によって申請された労災件数は46件で、この内14件が承認された。結局、1年間に精神疾患とこれによる自殺で労災申請された件数は100件にしかならない。精神疾患が労災と認定されにくい最も大きな障壁は認識不足の問題である。すなわち精神疾患も労災として承認される病気だという考えを持てていないということだ。精神疾患による自殺のケースも同じだ。他の傷病と違って精神疾患の場合、極めて個人的で、個人の『弱さ』が働くからだ。二番目の問題は精神疾患に対する社会的な偏見が強いことだ。会社に所属する労働者の場合は一層深刻だ。精神疾患があっても解雇などのおそれと使用者の偏見によってほとんど明らかにできない。鉄道機関士の場合、精神疾患の病歴がある場合は免許を剥奪されるので、外傷事故以後に病院に行くことも難しい構造だ。結局、精神疾患の症状があっても病院に行きにくい社会的な構造が問題だ。今までの精神保健法は単純な精神健康医学と相談だけを受けても、患者を精神疾患者の範疇に含ませているとして問題になったが、最近改正された。三番目の問題は精神疾患に対する法令の構造が貧弱だということだ。産業災害補償保険法は精神疾患に対して特別の規定を置いていない。ただし自殺の場合は一定の要件の下で業務上災害(施行令第36条)と見る。最近の法令改正で施行令の別表に外傷後ストレス障害の要件が新設された。それに加えて、外傷後ストレス障害だけでなく、うつ病、急性ストレス障害、睡眠障害など、労働者の有病率が高い精神疾患の認定要件を新設しなければならない。四番目は勤労福祉公団の実務的な運用の問題だ。日本の場合「心理的な負荷による精神障害の認定基準」(厚生労働省)のような細かい調査・判断指針がある。精神疾患の場合、公団の支社で精神科の諮問医師の所見を受けた後に形式的に判断するため、すべての細かいストレスの内容を見ることができない。このため精神科の諮問医師の形式的な所見が業務上疾病判定委員会での重要な根拠となる。最初から単純な医学的判断が作用するのだ。自殺による労災認定にも大きな問題がある。2008年の法令改正で、今迄に精神疾患の病歴がない場合でも労災として承認されるように範囲が広くなったが、これが普遍的に適用されているとは見られない。特に、裁判所は精神疾患による自殺事件については一貫していない。裁判所は「自殺が、社会平均人の立場から見て到底堪えたり克服できないほどの業務上ストレスと、それによるうつ病に起因するものでない限り、相当因果関係は認められない」(大法院2008.3.13宣告)と判決しながら、一方で「災害者本人説」(大法院2011.6.9宣告)を掲げている。精神疾患、特に感情労働者の場合、顧客との葛藤を立証することは非常に難しい。このような立証責任の負担は行政訴訟の段階でも解消されず、却って加重されている。認識不足の問題、社会的偏見、公団の狭い判断と不誠実な運営、裁判所の混乱まで加重された現実が、我が国を精神疾患が労災と認められるのが最も難しい国にしている。クォン・ドンヒ公認労務士・労働法律院法律事務所「未来」
2013/09/161年間に重大災害を3回起こした事業場は全面操業停止/労働部、重大災害予防総合対策を発表雇用労働部は13日、死亡事故など重大産業災害を1年間に3回起こした事業場には、全面作業停止措置が出される、これと同時に、元請け業者が労災予防関連法令に違反すると、5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金が賦課される、このような内容の『産業現場重大災害予防総合対策』を中央安全管理委員会に報告した。対策は、来年の施行を目標に立法が推進される。産業安全保健法に違反して重大災害が発生した場合、該当の工程に作業中止命令が出される。1年間に重大災害が3回発生すれば安全管理システムが改善されるまで作業が全面停止される。重大災害とは死亡者の発生、同時に10人負傷、重傷者2人以上発生など。違法事業場のCEOは罰則の教育を強制的に受け、法違反件数当たり最高1千万ウォンの過怠金が賦課される。事業場名も官報に掲載される。元請けの責任を強化する内容も対策に含まれた。元請け業者に労災予防措置を義務付ける場所を増やし、安全保健総括責任者の選任義務を、製造業・建設業ではすべての業種に拡大する。下請け業者の災害率を元請け業者の災害率に合算・管理して元請けの責任を強化し、元請けが産業安全関連法令に違反した場合、5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金(現行1年以下懲役または、1千万ウォン以下罰金)を賦課する。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2013/09/26サムスン電子の職業病被害を国連人権理事会に陳情民主社会のための弁護士会(民弁)と半導体労働者の健康と人権守りパノリム(パノリム)が25日、国連人権理事会にサムスン電子の職業病被害を陳情した。2団体は国連人権理事会の人権擁護者特別報告官、危険物質または有害廃棄物特別報告官、健康権特別報告官に陳情書を提出した。特別報告官は人権侵害の事例が受け付けられれば、陳情書の内容の真偽を把握するために事実関係に関する政府の意見書を求める。事案によっては特別報告官名義で公開声明を発表して、憂慮を表明したり、事案が重大だと判断されれば特別報告官が現地を訪問することもある。韓国には2010年と今年5月に、それぞれ国連の表現の自由特別報告官と人権擁護者特別報告官が訪問して調査を実施している。両団体は国連人権理事会に、①サムスン電子の人権擁護妨害活動を中止するための措置、②第三者による調査、③韓国政府が労働者の健康権を保護するために国際基準を遵守するようにする措置、④特別報告官の公式の訪問調査を要請した。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者/翻訳:中村猛
2013/10/17労災が最も多い事業場/3年連続不動の1位は現代車蔚山工場、2位は起亜車華城工場我が国で産業災害が最も多く発生する事業場はどこか 。16日に雇用労働部が国会環境労働委員会に提出した国政監査資料によると、現代自動車蔚山工場が1位となった 。蔚山工場では今年6月までに110人の被災者が発生した 。続いて起亜自動車華城工場が59人で2位となった 。現代車全州工場と起亜車ソハリ工場は同数で7位(22人) 。労災が多発した事業場10ヶ所のうち4ヶ所が現代車グループの所属だった 。現代・起亜車は3年連続不動の1位となる不名誉となった 。労災多発10位圏の事業場名簿は、順位に若干変動があるだけで2011年も昨年も変わることはなかった 。ただ、20位圏に留まっていたサムスン電子器興工場が、今年は7位(22人)にぐんと飛び出したという違いがあるだけだ 。労働部に報告されたものを集計したので、隠蔽された労災事故件数まで合わせればもっと増えるものと見られる 。実際、昨年、起亜車光州工場は55人の業務上災害が発生して9位になったが、労働部の特別監督の結果、85件の労災事故を公傷として処理した事実が摘発された 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2013/10/21サムスン白血病訴訟9件、当事者15人中6人が死亡/ソウル行法、白血病死亡のキム・ギョンミ氏に労災認定ソウル行政法院が18日、サムスン電子器興事業場の半導体生産工場で働き、2009年に白血病で亡くなったキム・ギョンミ(当時29才)氏に対して業務上災害を認めた中で、環境労働委員会のシム・サンジョン正義党議員が「現在、サムスン半導体の白血病関連の行政訴訟は9件が進行中で、当事者15人中6人が亡くなっている」と明らかにした 。勤労福祉公団から提出させたサムスン半導体白血病関連訴訟の現況資料によって訴訟件数と当事者数がすべて公開されたのは今回が初めて 。現在の進行中の9件の行政訴訟のうち、4件にサムスン電子が被告(勤労福祉公団)の補助参加人として参加 。ただ、昨年10月の国政監査で議論になり、サムスンは国政監査以後に提起された訴訟には補助参加していない 。ソウル行政法院1部は18日、キム・ギョンミ氏の遺族が「遺族給付と葬祭料を支給せよ」と提起した訴訟で、原告勝訴判決を行った 。法院は「白血病の発病経路が医学的に明らかにされなくても、サムスン電子器興事業場で働く間に、発癌物質を含んだ有害化学物質に継続的に曝露して白血病が発症したと推測判断することができる」と判示した 。法院は白血病の発病経路が明らかにならなかったことについて、サムスン電子の責任も認めた 。「発癌が疑われる物質への曝露の有無と程度を一定以上糾明できなかったのは、勤務当時使われた化学物質の資料を保存していなかったり、営業秘密という理由で公開しないサムスン電子にも原因がある」と指摘した 。法院は2011年に故ファン・ユミ氏など、サムスン電子の労働者2人に対しても、白血病と半導体製造工程の因果関係を認める判決を出したことがある 。来月1日には、現在脳腫瘍を病んでいるハン・ヘギョン氏が提起した訴訟の宣告公判が予定されている 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2013/10/23業務上疾病の認定基準拡大しても、現場では無用の長物週60時間を超えて働いた警備労働者の脳心血関係疾患に、勤労福祉公団の業務上疾病判定委員会が「業務強度が高くない」という理由で産業災害不承認の決定をしたことが確認された 。国会環境労働委員会のウン・スミ民主党議員は22日の公団の国政監査で「2011年と昨年発表された労災保険判定手続きと認定基準改善法案が、公団の執行段階でキチンと履行されず、対策が緊急だ」と話した 。公団は判定手続きを改善するために労災申請事件に対する現場調査を強化し、筋骨格系疾患が退行性という理由で不承認にされる問題を改善するために、自然経過速度が速い退行性疾患には業務関連性を認める方向で労災認定基準を補完した 。特に脳心血管系疾患の場合、労災認定率が15%のレベルに過ぎないことを改善するために、長時間労働に伴う発病の可能性を具体化した 。発病前4週間に1週平均64時間を超えたり、発病前12週間で1週平均60時間を超える場合、業務関連性が強いものと評価する 。ウン議員が今年7月から9月までにソウル業務上疾病判定委員会が不承認とした脳心血管系の疾病事案9件を分析した結果、公団의 判定手続き改善事項が守られていなかった 。発病前の12週で平均1週間に84時間働いた警備員など、60時間以上の勤務者が大挙不承認されていた 。昼夜間24時間交代は最初から過重な業務として評価されず、不承認とされた事例も確認された 。業務上疾病判定委員を構成する時、職業環境専門医を必ず2人以上参加させることにした改善案も守られていなかった 。昨年10月から今年9月までのソウル業務上疾病判定委員の出席状況を分析した結果、144回の会議中、44回(29.5%)が守られないまま実施された 。毎日労働ニュース チェ_ジョンナム記者
2013/10/29過労死労災承認、5年間で70%から30%台に急落国会環境労働委員会のシム・サンジョン正義党議員は、95年から今年6月まで18年間の脳血管・心臓疾患で死亡した労働者の過労死実態を分析した結果を28日発表した 。調査期間に脳血管疾患・心臓疾患で労災申請した件数は1万3088件だった 。このうち労災承認件数は7578件(57.9%)、不承認は5510件(42.1%)であった 。97年に91.7%を記録した承認率は2004年までは70%台を維持した 。その後ゆるやかな減少傾向を見せ、2009年に30%台に墜落した 。わずか5年間で半分になったのである 。過労死の労災承認率が急落した理由は2008年に産業災害補償保険法が改正され、脳・心血管系疾患の判断基準が厳格になったためと考えられる 。2008年に49.7%だった承認率は翌2009年に34.7%まで、15%落ちた 。昨年まではずっと30%台に留まった 。特に4月と12月、午前中、40代、製造業労働者の過労死が最も頻繁に起こった 。全申請事件のうち製造業が3025件(23.1%)で最も多く、続いて管理・修理業(19.1%)と建設業(13.0%)、その他サービス業(11.4%)、運輸業(11.3%)の順となった 。この18年間で最も多くの労災申請をした年齢帯は40代であった 。全体の31.2%(4084件)に達した 。続いて50代、60代以上、30代の順だった 。一方、労災承認率は30代が最も高かった 。過労死が最も頻繁に発生した月は4月と12月で、時間帯は午前6時から正午迄だった 。シム・サンジョン議員は「2008年導入された業務上疾病判定委員会が過労死に対する労災承認率を低くしているという情況が明らかになった以上、制度改善が必要だ」と指摘した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/11/01労災処理を拒否された韓国GMの労働者、焼身し『危篤』韓国GMの整備労働者が会社から労災申請の証明書の発行を拒否され、焼身を試みて大火傷を負った 。金属労組によれば30日午後2時頃、韓国GM 東ソウル整備センターの所長室で、労働者チェ某(41)氏がガソリンを被って火を点けて焼身を試みた 。すぐに周囲の同僚が火を消した後、聖心病院に移送して応急治療を受けさせたが、危篤な状態だ 。日頃からうつ病と恐慌障害を病んでいたチェ氏は、会社に労災申請の証明書発行を要請したが拒絶された 。事件当日も労組の分会長と一緒にセンター所長室を訪ね、労災処理への協力を要請した 。「度々労災処理を要求すると、職務転換して臨時職にする」という所長の話を聞いたチェ氏は事務室を飛び出し、40分後に帰ってきて焼身を試みた 。労組の関係者は「産業災害補償保険法によれば、労働者が労災処理への協力を要求すれば使用者は最大限協力しなければならないのに、センター所長が個人の判断で労災処理を拒否した」もので、「法違反の責任を問う」と話した 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2013/11/07勤労福祉公団、サムスン白血病の労災認定の裁判結果に控訴/パノリム「遺族たちに苦痛」と批判『半導体労働者の健康と人権守りパノリム』と国会・環境労働委員会のシム・サンジョン正義党議員によれば、公団はサムスン半導体で白血病のために死亡した故キム・ギョンミ氏に対するソウル行政法院の労災認定の判決に従わず、5日控訴を提起した 。公団の京仁地域本部は今月1日、ソウル高等検察庁に公文書を送り、「発ガン物質に曝露したという客観的事実よりも、推定的判断をしている点に照らして、法院の誤りを主張するに値する」として、ソウル行政法院の労災認定の判決を受け容れなかった 。特に、公団はサムスン白血病の労災認定を巡って色々な裁判が進行中であることを念頭に置いたようで、「この件を放棄すれば、公団が業務上疾病を認めるという心証を与え、裁判に影響を及ぼす危惧がある」として、検察に控訴を提起するかどうかの指揮を要請した 。ソウル高検は公文書で「各種有害化学物質や電離放射線に曝露したことが、本件傷病の発病原因だと断定できないと思われる」として、控訴提起の決定を公団に知らせ、検察の判断を受けて公団は法院に控訴状を提出した 。公団の控訴についてパノリムは声明を出し、「公団の控訴は労災保険制度の趣旨を無視する処置であり、自ら反労働者的・親資本的な機関であることを、恥ずかしくもなく明らかにした」 。「公団の控訴提起によって、遺族たちは更に手に負えない苦痛を味わうことになった」と批判した 。シム・サンジョン議員は「国政監査で控訴の再考を要請し、理事長が慎重に決めると答えたばかり」で、「控訴を決めていながら、理事長が国政監査の場で偽証をしたのと同じ状況だ」と指摘した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2013/11/22全南大病院で乳癌を発病した看護師、集団労災申請/保健医療労組、2002年から12人が乳癌に/「原因は徹夜勤務・有害物質への曝露」保健医療労組によれば、2002年から今年の上半期まで、全南大病院で働く12人の女性労働者が乳癌に罹った 。このうち9人は前・現職の看護師だ 。病院で働く看護師の年齢帯別乳癌有病率は、全年齢にわたって韓国女性の平均よりもはるかに高かった 。2011年に保健福祉部が調査した女性の年齢層別乳癌有病率は、20代が14人(0.014%)、30代が179.4人(0.179%)、40代が705.5人(0.706%)、50代が1113.4人(1.113%)だった 。全南大病院の場合、30代の看護師503人の内3人(0.596%)が乳癌に罹り、平均より3.3倍高かった 。50代の場合、70人の看護師のうち3人(4.285%)が乳癌の診断を受け、平均の3.8倍に達した 。労組は月60時間を超える夜間労働と不規則な三交代勤務など、職業的な特性が平均を上回る有病率の原因と見ている 。発癌物質への曝露も問題だ 。労組が最近労働環境健康研究所と共に全南大病院で収集した70種余りの物質のうち、成分名が同じだったり似ている36種の製品を分析した結果、相当数から IARC(WHO 傘下の国際癌研究所)が乳癌影響物質に分類している1級発癌物質であるホルムアルデヒドと酸化エチレンが検出された 。労組はこの日勤労福祉公団を訪れ、イ某さん(35)を含む3人の組合員について労災療養を申請した 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2013/11/26一週間に配達員2人が亡くなる/不足した人員に長時間労働郵政業界の労使によれば18日、忠南郵便局の契約配達人・オ某(31)氏が郵便配達の途中にめまいと呼吸困難で倒れ、病院に緊急護送されたが死亡した 。心臓麻痺が原因だたことが分かった 。19日には、京畿道郵便局の正規職配達員のキム某(46)氏が、郵便配達が終わった午後4時20分頃、郵便局に帰る途中、バイクで道路の排水路に突っ込んで頭を負傷した 。翌日状態が悪化して脳死状態に陥ったキム氏は、事故から5日目の24日に亡くなった 。郵政労組は「長時間重労働で配達員の疲労が高まり、事故に繋がっている」とし、「先週の配達員2人の死亡事故も、長時間・重労働による口惜しい殉職」と話した 。◇配達員の労災率、2倍以上高く労組によれば、最近5年間に勤務中に死亡した配達員は16人だ 。重軽傷は1640人になる 。配達員の産業災害率は1.795%(2010年基準)で、全体業種災害率(0.69%)を2倍以上も上回る 。最近では電子商取引の増加に伴う業務量の急増と、これによる長時間労働が、過労死、注意力欠乏事故に繋がっていると労組は分析した 。配達員の長時間労働は昨日今日の事ではない 。郵政事業本部が韓国労働研究院に依頼し、昨年9月発表した『現業職員感情労働の実態と葛藤管理対策研究』の結果によれば、全国の配達員の超過勤務時間は一日平均2.6時間、月平均51.8時間だ 。法定超過勤労時間(週12時間)を上回っている 。政府も配達員の長時間労働問題を認めている 。朴槿恵大統領は今年2月、就任式直後に行われた『希望福袋』の行事で、配達員の人員不足問題と郵便局の非正規職問題について言及し、「解決する」と話した 。郵政事業本部と郵政労組も3月、集配人員の増員と配達員の長時間労働対策作りなど5つの案件の段階的改善に合意した 。しかし8ヶ月を過ぎた今まで何の便りもない 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2013/11/26再生不良性貧血で亡くなったサムスン半導体労働者に労災認定/サムスン職業性癌で三度目の認定サムスン半導体華城工場で機械設備の労働者として働き、再生不良性貧血で死亡したチェ某(当時32才)氏に対して、勤労福祉公団が25日、業務上疾病による死亡と認定した 。公団の業務上疾病判定委員会は19日、最終審議を経て、故人の死亡原因である再生不良性貧血が業務と相当因果関係があるという結論を出した 。37件のサムスン半導体職業性癌の労災申請の中で3度目、再生不良性貧血では2度目の認定だ 。公団によれば、故人は2003年11月から2009年3月まで、サムスン半導体華城工場で機械設備のオペレーターとして働き、2010年9月に死亡した 。故人は機械設備の作動がすべてシャットダウンした状態で作業して有害物質に曝露した 。作業中のヒ素曝露が確認され、故人の尿中のヒ素濃度が高いことが分かった 。血液癌の一種である再生不良性貧血は、放射線やベンゼン、ヒ素といった化学物質によって、赤血球を生成する骨髄が破壊された時に発病する 。故人には再生不良性貧血を起こすほどの個人的な素因は発見されなかった 。これまで整理されたサムスン半導体の労働者で、職業性癌を労災と認められたのは3人となった 。毎日労働ニュース ク_ウネ記者/翻訳:中村猛
2013/11/28現代製鉄唐津工場 ガス漏出で死亡事故 発生/昨年9月から12人が死亡労働界と雇用労働部、警察によれば、1人が死亡し8名が負傷した26日の現代製鉄唐津工場の発電所ガス漏出事故は、安全措置の不備に伴う事故である可能性が高いことが分かった 。 事故発生直後に調査に当たった労働部・天安支庁は、正常な状態では外部へ排出されなければならない毒性ガスが逆流し、漏れて発電所の配管の中で作業をしていた労働者が吸入したと見ている 。天安支庁の関係者は「発電所を運営する現代グーリンパワーの関係者と被害労働者に追加の調査が必要だが、現代グリーンパワーの制御室の間違いで、閉じていなければならないバルブが開かれていたと見られる」と話した 。 唐津警察署によれば、亡くなったヤン某 (51) 氏を含むガスを吸入した9人の労働者の内、一部しかガス警報機を着用していなかった 。 今年の5月にも現代製鉄の唐津工場で、協力業者の労働者5人がアルゴンガスの漏出で窒息して死亡する事故が発生した 。先月は外注工事業者の配管工が墜落死するなど、昨年9月以後12人の労働者が現代製鉄唐津工場で事故によって亡くなった 。 金属労組は「現代グリーンパワーの大株主である現代製鉄は、安全規則の遵守と遵守状況を管理する責任がある」とし、「現代製鉄、大宇建設、請負会社を産業安全保健法違反で調査するよう」 要求した 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2013/12/02柳成(ユソン)企業、労災発生率1位・隠蔽2位/労働部、昨年の労災多発事業場243ヶ所の名簿公表/労災隠蔽1位は起亜車光州(クゥンジュ) 工場2011年にストライキで解雇され、労働委員会から復職命令を受けた労組組合員を重懲戒するなど、労使の紛争事業場として悪名を駆せた柳成企業株)ヨンドン工場の労災発生率が、全国で最も高いことが分かった 。労災隠蔽率も全国2位だ 。 雇用労働部が先月29日、労災発生率が高かったり死亡事故が多数発生した事業場246ヶ所の名簿を、労働部のホームページに公開した 。柳成企業のヨンドン工場(災害率24.45%)とサムスン物産(株)のサムスン電子次世代研究所の建設現場(発生率7.19%)、起亜自動車(株)の光州工場(発生率6.86%)など、199の事業場が労災多発事業場の名簿に載った 。労災多発事業場は、平均災害発生率が同業種の規模別平均を上回る事業場のうち、上位10%に当たる 。 死亡事故多発事業場は、昨年8月に爆発事故で8人が死亡したLG化学(株)の清州(チョンジュ)工場、同年9月にフッ素ガスの漏出で5人が死亡した株)ヒューブグローバルの亀尾(クミ)工場、同年12月にパージ船の転覆事故で12人が死亡したソクチョン建設(株)の蔚山新港北防波堤築造工事現場など30ヶ所 。死亡万人率が同業種の規模別平均を上回る企業である 。 労災発生報告義務違反事業場には、起亜車の光州工場(90件) と柳成企業のヨンドン工場(38件)など7ヶ所が挙げられた 。 危険物質漏出や火災・爆発などの重大産業事故が発生した事業場は、LG化学清州工場とヒューブグローバルの亀尾工場など7ヶ所だ 。 名簿に掲載された企業は今後2年間、企業はもちろん役員まで政府褒賞を制限される 。パク労働部労災予防補償政策局長は「安全事故の再発防止のために事業場への指導を強化し、安全管理が不良な事業場は司法処理する」と話した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2013/12/03長時間労働に苦しめられる郵便局労働者が危ない/週平均64.6時間・特別期には85.9時間勤務「毎年、正月(旧正月)と秋夕(旧盆)には朝7時から夜12時まで配達し、明け方1~2時まで翌日配達する郵便物を仕分けします 。一度は配達中に凍りついた道で倒れました 。ものすごく痛かったのですが、そのまま仕事をしました 。数日後には交通事故に遭いました 。その時初めて病院に行ったところ、すでに肋骨にひびが入っていると言われました」 。 「集配員の特別期などは週当り70時間勤務」 。国会環境労働委員会のウン・スミ民主党議員と労働者運動研究所、郵便局の集配員で構成された『集配員の長時間重労働をなくす運動本部』は2日に記者会見を行い、「郵便局の集配員の長時間・重労働が慢性化され、災害率が高まっており対策が急がれる」と話した 。この日発表された『集配員労働者の労働災害、職業別実態と健康権確保方案報告書』によれば、集配員の平均週当り労働時間は64.6時間であった 。労働者運動研究所が4月25日~5月10日に全国の集配員246人を対象に労働実態を調査した結果である 。 郵便物量の暴走期(毎月11日~20日)と特別期(正月・秋夕・選挙時期)には、集配員全体の87.1%と97%が、それぞれ週当り70時間以上働くことが明らかになった 。暴走期の平均週当り労働時間は70.2時間、特別期は85.9時間に達した 。正規職労働者の平均労働時間の42.7時間(3月の経済活動人口付加調査基準)をはるかに超えている 。7月から施行された産業災害補償保険法の施行令改正案によれば、1週平均60時間を越える業務時間は脳心血関係疾患の発病と強い関連性があるとされている 。それだけ集配員はいつも労災の危険を抱えて働いているという指摘だ 。欠勤者の物量を代わりに配達する『兼配』まですれば、労働時間は月平均8.6時間ずつ更に増えることが明らかになった 。 「労災の危険は高いが労災申請は容易ではない 。 一方で、休憩時間は一日1時間にもならなかった 。集配員はオフシーズンに一日平均10時間働き、やっと47.2分休んだ 。暴走期と特別期には一日平均13.1時間と15.3時間ずつ働きながら、休憩時間は44.6分と37.3分にとどまった 。 健康状態も悪かった 。半分に近い43.3%が、直ぐに病院での治療が必要なレベルの深刻な筋骨格系疾患を病んでいた 。腰など身体の1ヶ所以上が筋骨格系疾患を病んでいる集配員は74.6%に達した 。筋骨格系疾患が多い自動車製造業の労働者よりも、多くの身体部位の痛みを訴えていることが確認された 。 集配員の51%が勤務中に交通事故を体験した 。配達業従事者の35.2%、クィックサービス従事者の38.7% よりも高い数値だ 。 このような問題の核心には長時間労働にあると指摘される 。長時間働くほど、疾患・事故の危険は高まった 。週76~83時間働く集配員は、平均2.8ヶ所、100時間働く集配員は5.4ヶ所の身体部位に筋骨格系疾患が疑われることが明らかになった 。また一日12~15時間働く暴走期の事故発生危険率は、8時間未満の勤務者より11.3倍も高まると調査された 。それにも拘わらず、労災申請率は3年間で29件に過ぎなかった 。承認率も10.3%に過ぎなかった 。労働者運動研究所は報告書で、「郵政事業本部所属の集配員が1万6千人いることを勘案すれば、職業病の隠蔽と労災不承認の問題は深刻だ」と話した 。 このような結果ついては政府と郵政事業本部に、△直ちに人員を補充、△一日の宅配物量個数の制限、△日没後の配達禁止、などを求めた 。合わせて、集配員の労働実態調査と死亡事故再発防止の改善策作りが必要だと主張した 。 チェ郵政労組・始興(シフン)郵便局支部長は「郵政事業本部が収益のために宅配を増やし、集配員は倒れる一歩直前」 。「人員補充と長時間労働根絶のために社会的な共同対策委員会を構成するなど、政府と郵政事業本部、社会の各界・各層が一緒に対策を準備するように願う」と話した 。毎日労働ニュース ユン・ソンヒ記者
2013/12/05「今日の危険指数、アプリで確認して」 / 安全保健公団、リアルタイム危険予報アプリ『危機脱出安全天気』配布安全保健公団が、変化する天気によって変わる労災の危険指数を知らせるアプリケーション『危機脱出安全天気』を発表した 。 危機脱出安全天気アプリは使用者の位置によって変わる気象情報をリアルタイムに提供し、これを土台にした健康指数と労災危険指数の情報を提供する 。健康指数は全部で8項目で、紫外線指数・食中毒指数・不快指数・熱指数・皮膚疾患指数・喘息と肺疾患指数・風邪指数・脳卒中指数で構成される 。項目別に『非常に高い・高い・普通・低い』の4段階の危険レベルと注意事項を知らせる 。労災危険指数は9項目 。倒れる・巻かれる・落ちる・交通事故・ぶつかる・崩れる・酸素欠乏・爆発と破裂・火災である 。アプリ使用者の倒れる指数が『非常に危険』の場合、「室外での活動の中止を勧めます」という注意事項がスマートフォンに表示される 。災害事例と予防対策も提供される 。 アンドロイド・フォンの使用者はプレイストアーで、アイフォンの使用者はアップストアで、『安全公団』でも『危機脱出』ででも検索すればアプリを無料でダウンロードできる 。公団関係者は「昔から蓄積された産業災害統計と天気データをベースに、労災危険指数情報が提供される」として「現場労働者の危険を事前に予防するのに役に立つと期待される」と話した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2013/12/10パノリムーサムスン電子 『白血病謝罪・補償・再発防止』を正式議論半導体労働者の健康と人権守りパノリムが、結成から6年目にサムスン電子と謝罪・被害者補償を議題に本交渉を行う 。 パノリムは9日にサムスン電子の本社前で記者会見を行い、「サムスン電子との本交渉で、職業病問題に対する謝罪と、補償・再発防止対策を要求する」と明らかにした 。パノリムが把握しているサムスン電子の職業病被害者は138人 。この内56人が既に亡くなっている 。 パノリムは今年1月に三星電子の対話の提案を受け容れた後、被害者遺族2人とパノリム活動家2人で実務交渉団を構成し、3月に1次実務交渉を始めた 。両側は本交渉の対象・場所・議題について考え方の違いを見せたが、9月の4次実務交渉で合意点を準備した。 両者はサムスン電子半導体の器興(キフン)事業場で本交渉を持つことにした。 パノリム側の交渉団は被害者の家族8人、パノリムの活動家2人、書記1人、傍聴1人で構成される。 争点であった交渉議題は、謝罪・補償・再発防止対策に決めた。 両者は補償に関して、サムスン電子の半導体部門と94年から昨年の間にLCD部門に従事した労働者にも適用基準を準備する方針だ。 先月20日に、サムスン電子が18日午後3時から本交渉をしようと提案し、パノリムはこれを受け容れた。 パノリムは記者会見で「今回の本交渉は、職業病の被害者家族が6年間動揺することなく、真相究明と労災認定のために闘ってきたから可能になった」とし、「協力業者を含め、サムスン電子で働いてきた労働者を包括し、疾病と死亡に対する事後対策だけでなく、事前に予防する方法を作れるように本交渉を進める」と話した。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者/翻訳:中村猛
2014/02/03今年労災保険50周年 累積黒字5兆ウォン、労働者に還元を/金属労組研究院今年で施行50周年を迎えた労災保険の適用比率が、事業体基準で50.7%に止まった 。最近5年間の累積黒字が5兆ウォンを記録している労災保険基金を、労働者に還元しなければならないという声が高い 。金属労組研究院は2日 『労災保険50年。どこまできたか』というペーパーで「労災保険の適用対象が2000年から1人以上の全事業場で拡大したが、労災保険の死角地帯が依然として広範囲に存在する」と明らかにした 。労災保険は64年7月から施行された 。施行当時、鉱業と製造業の500人以上の事業場にだけ適用されたが、2000年7月に1人以上のすべての企業に拡大された 。しかし2012年基準で、労災保険の適用を受ける事業場は182万5296ヶ所、適用対象労働者は1554万8423人で、全事業場の50.7%、労働者の83.7%しか労災保険に加入していないのが実情だ 。パク・ジョンシク客員研究委員は「零細事業場の大部分が労災保険の適用を受けられないため」と分析した 。労災保険の適用比率が実際よりも誇張されているという指摘も提起された 。2012年基準で建設業の労災保険適用対象労働者は278万人なのに、雇用労働部の事業体労働力調査によれば、建設業の総従事者数は105万人に止まっている 。建設業の労災保険料の納付を実際の従事者基準でなく、建設工事金額に比例して策定するために、100万人以上の虚数が発生した 。実際の労災保険適用対象は1400万人を下回るという分析だ 。労働者のために使われなければならない労災保険が、あまりにも費用と効率性だけを追求しているという批判も出ている 。パク客員研究委員は「勤労福祉公団は2008年から2012年までの5年間で、労災保険料として23兆9850億ウォンを徴収し、17兆8854億ウォンを支給した」 。「支給率は71~76%の水準で、公団は5年間で5兆ウォンの基金を積んでいる」と指摘した 。続けて「労災保険を民間部門に譲渡するために、労災保険審査基準を強化しているのではないかという疑問を感じるほどだ」とし、「労災保険の死角地帯の解消と、労災立証の責任、業務上災害認定基準の緩和が必要だ」と強調した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2014/02/10封切日に3万人突破したサムソン白血病 映画〈もう一つの約束〉労働界に〈もう一つの約束〉を見ようという風が吹いている 。封切日に全幹部が映画を観た金属労連は連盟次元で団体観覧を推進中だ 。連盟は映画館を借りて上映会を開く一方、傘下の480労組に組合員と一緒に映画を観覧しようという指針を出す 。金属労組現代車支部は13日に組合員と団体鑑賞をする 。民主労総は14日、60人余りの事務総局幹部が全員で映画を見るためにチケットを購入した 。市民の間でも〈もう一つの約束〉を守るキャンペーンが展開されている 。上映館を増やすために12日までに集中して前売券を購入しようという提案から、所属組織の団体鑑賞と知人たちとの同伴観覧、SNSに認証ショットを残すなど、多様な動きを見せている 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2014/02/11安全保健公団、勤労者健康センターを15ヶ所に拡大/50人未満の事業場の労働者に無料健康サービス安全保健公団が50人未満の小規模事業場で働く労働者に、無料で職業健康サービスを提供する勤労者健康センターを、いままでの10ヶ所から15ヶ所に増やすと明らかにした 。現在、ソウルと仁川、大邱、光州、蔚山、富川、城南、始興、天安、昌原の、産業団地が密集した10地域に設置されている 。労働者が退勤後にもセンターを利用できるように、午前9時から午後9時まで、弾力的に運営される 。昨年は3万3千人余りの労働者がセンターを訪ねた 。公団は今年22億ウォンの予算を計上し、センターを新しく運営する5ヶ所の委託機関を公募する 。公団は12日、センター運営を希望する病院や機関を対象に説明会を行い、公募を通じて今月中に運営機関を選定する計画である 。応募資格は職業環境医学専門医の修練機関に指定された大学病院や保健管理代行機関といった、産業保健の専門機関だ 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2014/02/20〈もう一つの約束〉の上映縮小・団体観覧取り消しを要求/ ロッテシネマ、不公正取り引き行為で申告されるロッテシネマが不公正取り引き行為で公正取引委員会に申告された 。映画館を縮小上映して不利益を与えたということだ 。パノリム、映画製作委員会、民主弁護士会など市民・社会団体は19日にソウル永登浦区のロッテシネマの前で記者会見を行い「上映館メジャー3社のうち〈もう一つの約束〉上映に極端な不利益扱いをしたロッテシネマを公正取引委員会に申告する」と明らかにした 。これらの団体によれば、〈もう一つの約束〉は先月の第4週封切り予定作の前売り率1位、ネイバー検索順位1位を記録した 。当時の封切り8作品のうち興行の可能性が最も高い映画と予想された 。ロッテシネマは封切り当日、全国21の上映館に配分した 。同時期の前売り率9位の映画が92の上映館に配分されたのと対照的である 。ロッテシネマはまた、団体観覧のために事前前売りをした金属労組サムスン電子サービス支会に、前売りの取り消しを要求した 。人権法学会傘下の団体が団体観覧が可能かを尋ねると、初めには可能だと言ったが後に立場を翻した 。パノリムたちは「徹底した調査で違法な行為を厳しく処断し、今後このような違法行為が再発しないように(公正取引委が)措置を取るよう」注文した 。こうした外圧にも拘わらず〈もう一つの約束〉は18日現在、累積観客39万人を突破した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2014/02/20鉄道機関士の過労死を労災認定/「交代制勤務・人身命事故の危険に曝露など、過労・ストレスで死亡」公団・安養支社は、昨年8月に勤務中に死亡した韓国鉄道公社の貨物列車機関士キム・某(49)氏の遺族が提出した遺族手当・葬祭料の支給請求に、労災認定の決定を行ったと明らかにした 。公団が鉄道機関士の過労死を業務上疾病と認定したのはきわめて異例 。キム氏は昨年8月1日午後、代替勤務のために事業所に出勤した後、状況室で教育を受けている間に胸の痛みを訴えた 。近くの漢方医院で診療を受けている間に意識を失って倒れたキム氏は、大学病院に移されたがまもなく死亡した 。解剖検査の結果、死因は急性心筋梗塞だった 。家族歴や個人の病歴はもちろん、心血管系疾患もなかった 。遺族は過労死と考えて公団に遺族手当・葬祭料の支給を請求した 。公団から業務上疾病の判定依頼を受けた京仁の業務上疾病判定委員会は、交代勤務制という機関士の業務の特性に注目、△キム氏の勤務時間が固定されておらず、勤務の度ごとに変更される交代制勤務を行っていること△業務の特性上、人身事故などの危険に常に曝露していること△列車運行時に生理現象の解決が難しい劣悪な環境であること△休業日なのに代替勤務のため休息できずに出勤したこと などによる過労とストレスが心血管系疾患の負担要因として作用したと見た 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2014/02/27勤務中の義足破損、労災と認定しなければ/人権委、意見書を大法院に提出国家人権委員会が「障害者である労働者が、勤務中の事故によって義足を破損した場合も労災とするべきだ」という意見書を大法院に提出して注目される 。人権委によれば、2012年に義足を着用した障害者のヤン・某氏は、アパート警備員として勤務中に除雪作業をしていて滑り、義足を破損する事故に遭った 。ヤン氏は勤労福祉公団に療養給付の支給を申請した 。しかし、公団は身体の負傷でない物的損傷に該当すると判断し、労災申請を受け容れなかった 。これに対し、ヤン氏は公団の療養不承認処分決定の取り消しを求めて行政訴訟を提起した 。一、二審の法院が公団の主張を受け容れたため、事件は大法院に係留中だ 。これについて人権委は、ヤン氏の事件に関する公団と一、二審の法院の判断を、障害者に対する合理的理由のない差別に該当するとして、大法院に意見書を提出した 。公団と一、二審の法院は義足の破損を『負傷』とは見なかった 。しかし、人権委は大法院に送った意見書で「原告の障害の特性と勤労状況を考慮せず、単に義足は辞書的な意味の生物学的な身体ではないという理由で、その破損を負傷に含ませなかった」として、「これは勤労者という同一集団において障害者に不利な結果をもたらす」と明らかにした 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2014/03/04故ファン・ユミさん7周忌を迎えて3~ 6日を合同追慕週間にサムスン電子半導体工場で働き、2007年 に白血病で亡くなった故ファン・ユミさん の7周忌を迎えて、半導体など電子産業の 職業病死亡者の合同追慕週間が開催される。「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリ ム)は3日、この日から6日までの4日間を 追慕週間と宣言した。パノリムによれば、現 在までサムスン電子・ハイニックスなど、半 導体・電子産業の事業場で白血病・癌などの 職業病に罹った被害情報提供者は243人(死 亡92人)。このうちサムスン電子とその系列 会社所属が79.4%の193人(死亡73人)だ。特 にサムスン電子半導体工場所属が59.1%の 114人(死亡40人)で最も多かった。昨年2月 に雇用労働部はサムスン電子華城(ファソン) 工場(半導体工場) に対する産業安全保健特 別監督を実施し、1934件の産業安全保健法 違反を摘発した。パノリムは「サムスンは被害者を冷遇し、 パノリムとの交渉も昨年12月から避けてい る」。「サムスンなどの企業と国がこれ以上 労災責任を放棄してはならない」と批判し た。パノリムは記者会見の後、対市民キャン ペーンと故ファン・ユミさんの父親ファン・ サンギさんと共にするコンサートを行った。 4日には金属労組サムスン電子サービス支 会と一緒に集会と宣伝戦を、5日にはソウ ル市庁から明洞まで行進を行い、故ファン・ ユミさんの命日の6日には、サムスン電子 の本館前で労災死亡者追慕文化祭を行う。毎日労働ニュース ユン・ ソンヒ記者
2014/03/04労災審査の過程、被災労働者の異議権への制限が深刻韓国労総は3日、雇用労働部と勤労福祉 公団に伝達した政策建議書で、「制度改善を 急ぐよう」に要求した。労災審査制度は、公団が労災を不承認と した時、労働者が異議を提起できる救済制 度。公団単独の運営対する公正性に問題が 提起され、2008年から労使が推薦する専門 家で構成した労災審査委員会として運営す るようになった。 しかし、適用対象の有無や勤労者性の有 無を扱う各種法律事件と、筋骨格系疾患・脳 心血関係疾患など医学事件を、専門家によ る別途の審理体系ではなく、委員長以下7 人の全体委員会で処理している。その結果、 眼科と歯科、呼吸器疾患、精神疾患などは たった一人の専門家によって取り消しと棄 却が行われているのが実情だ。韓国労総は「事件処理時間が1件当り4 分に過ぎず」、「業務上疾病判定委員会を経 由した事件は、労災審査委で審理せずに公 団単独で棄却処理しており、被災労働者の 異議申請権を侵害している」と批判した。韓国労総は△専門性向上のため、傷病と 分野別審理体系の構築、△審議件数の縮小 と資料提供の拡大、△労使推薦委員の拡大 と委員の公正性向上、△審議除外対象の縮 小、△被災労働者の抗弁権保障を求めた。毎日労働ニュース キム・ ミヨン記者
2014/03/17就職3ヶ月で亡くなった息子、週68時間 以上の『過労』/遺族、労災申請と業者告発慶北で食堂を営むチョン・某(49・女)さん、 彼女は昨年10月に亡くなった息子ユ・某(死 亡当時21才)が週68時間を超えて働き、過 労死したとして今月14日、勤労福祉公団に 業務上災害の申請をした。12日には、ユさ んが働いていた委託業者T社と元請け業者 の携帯電話ケース製造業者J社を、勤労基 準法と派遣勤労者保護などに関する法律(派 遣法) 違反の嫌疑で告発した。ユさんは昨年6月20日にT社に就職し、 亀尾(クミ)のJ社の工場で働いた。彼は同 年10月5日の明け方、夜間勤務の途中に胸 の苦しさとむかつきを感じた。消化剤を飲 んだが良くならないので、工場内の休憩室 に行って横になった。結局1時間45分後に 意識を失った状態で発見された。同僚が病 院に移送したが25分後に死亡宣告を受けた。 「解剖学的に糾明が困難な内的疾患によって 死亡した可能性がある」という解剖検査結 果が出た。チョンさんは大学卒業を1学期後に控え て、社会生活を経験するために就職した長 男が、3ヶ月で亡くなったことが信じられ なかった。普段から悪いところもなく健康 で、疾患がある家族もいなかった。息子が祝 日に家にも帰れない程仕事をしたためだと いう思いが消えなかった。労組の仕事をし ている友人に公認労務士を紹介され、息子 が働いていた工場について調査した。ユさんが働いていた元請け業者のJ社は、 2週単位で夜・昼12時間の交代勤務をして いた。昼間勤務から夜間勤務に変わる時は 20時間、反対の場合には16時間働いた。昨 年8月はたった1日、9月は3日しか休ん でいない。ユさんは秋夕(旧盆)の連休にも 特別勤務をし、亡くなる前には12週間で9 日しか休んでいない。倒れる前には9日間の 連続勤務をした状態だった。更に25日間の 連続勤務をしたこともあった。1週間に平 均68.8時間働いた。J社は生産量が減れば、個人別の生産量 が少ない構内下請けの職員を解雇した。ユ さんはまた、少なくないストレスを受けて いたことも分かった。J社の管理者が構内 下請けの職員に直接解雇通知をし、勤怠管 理も直接していたことが確認された。不法 派遣が疑われる大きな要素である。イ・ギョンホ公認労務士は「過労・ストレ スによる急性心臓死か、原因不明の内因性 急死の青壮年急死症候群の可能性が高い」 と話した。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2014/03/26高層で靴を履いたままエアコン修理、怪我をしても労災処理は他人事サムスン電子サービスの高揚(コヤン)セン ターでアフターサービス(以下、AS)技士 として働くイ・イルホ (46) さんは、2012年の 夏、顧客の家でエアコン室外機を修理して いて大怪我をした。鋭利な部品で右手の中 指の靭帯が切れたのだ。イ氏は痛みに堪え てエアコン修理を終わらせた後、近くの病 院に行った。思ったより傷は深かった。翌 日、大きな病院へ行って手術を受けた。1週 間入院した。そして労災で処理をすると 言ったセンター・チーム長の約束とは違っ て、イ氏が受け取った金は治療費だけだっ た。仕事ができなかった1週間分の給与も 飛んでいった。海雲台(ヘウンデ)センターで6年間、携帯 電話のASの技士として働いたシム・ギョ ンソプ (37) さんは、2年前に勤務の途中に右 腕を怪我してギブスをした。無償修理の要 求を拒否された顧客が、携帯電話を投げた せいだった。会社がシムさんにしたことは 「顧客とチャンと解決しろ」と言うことだけ だった。再発防止策も、働けない2日間の給 与もなかった。◇産安法の24の条項に違反=サムスン電子サービスのASセンターを運営している協 力業者の労働者が、安全保健の死角地帯に 放置されていることが明らかになった。金 属労組は25日、ソウルの労組事務室で記者 会見を行い、サムスン電子サービスの安全 保健の実態調査結果を発表した。調査は今 年の1~3月に、全国48のセンター組合員 447人を対象に行われた。質問・面談・電話 調査と、現場点検方式を併行した。調査の結果、48のセンターで24の条項、21 万2869件の産業安全保健法違反事項が確認 された。事業の注意義務から始まって、△溶 接作業での危険防止義務、△安全保健教育 実施の義務、△墜落防止の措置、△安全保護 具の支給義務、△粉じん・ハンダ付け・洗浄・ 溶接・筋骨格負担作業者への保護措置、△安 全教育、を履行しなかったと調査された。 センターは災害発生時の労災保険給与請 求など、事業主の努力義務を明示した産業 災害補償保険法をほとんど守っていなかっ た。◇安全保護具を支給せず、換気設備も設置 せず=労働者は事故の危険が高い作業環境 に無防備にさらされていた。数十メートル の高さの場所で、数十キロもあるエアコン 室外機の修理業務を行なうが、10ヶ所のセ ンターを除いては、墜落防止のための安全 帯が支給されていなかった。それどころか、 AS技士は会社の服装規定によって、滑っ たり墜落しやすい靴を履いたまま作業をし ていた。議政府(ウィジョンブ) センターでエアコン の修理業務を主にするチェ・ホジョン (33)さ んは「作業場所が15階以上でなければ移動 式クレーンの支援がない」と言い、「同僚に 腰や肩を支えてもらって危険な作業をしな ければならない」と話した。チェ氏は「靴が すべりやすく、会社に安全装備の支援を要 請すると『自腹で用意しなさい』という答が 帰ってきた」と話した。調査対象業者48社すべてで、安全帽・安 全靴など、安全保護具を支給していないこ とが確認された。靴と共に無条件で着用す ることになっているネクタイも労働者の安 全を脅かした。製品を修理する途中でネク タイがモーターに吸い込まれ、危うく大怪 我をしそうになった労働者もいた。協力企業などは労災処理をキチンとして いない。AS技士は労災と認定されない上 に、1件当たりで手数料を受け取るため、休 めば休む程給与すら受けることができない。労働環境も有害物質だらけであった。製 品修理をしながら各種の洗浄剤とガス、鉛 を取り扱うが、安全物質保健資料が置かれ た事業場は一ヶ所もなかった。労働者は作 業をしながら各種ヒュームミスト、有害ガ ス、ホコリを吸入していた。火災・爆発・感 電の危険が潜んでいるにも拘わらず、換気 設備を設置したセンターは48ヶ所中の7ヶ 所に過ぎなかった。◇労組、労働部に告発して危険業務の拒否 を要請=労組はこの日サムスン電子サービ スと一部協力業者を産業安全保健法と産業 災害補償保険法違反の嫌疑で労働部に告発 した。来週までに48の業者をすべて告発す る方針だ。労組は特別勤労監督の実施も求 めた。サムスン電子サービス支会はこの日、健 康権を追求するため、△外勤時の靴とネク タイの着用禁止、△不十分な安全保健教育 時の署名拒否、△墜落防止策のない高所作 業の拒否、△ストレスを誘発する自己批判 と反省文、対策書の提出拒否、△災害発生時 の労災での処理、を指針として決めた。毎日労働ニュース キム・ハ クテ記者/翻訳:中村猛
2014/04/01救社隊・組合員に重症のうつ病呼んだ『柳成企業の労組破壊』2011年5月、金属労組柳成(ユソン) 企業支会のストライキに参加したS氏は、自殺を試みるなど重症のうつ症状を見せ、昨年11月に労災申請をした。公団は労使葛藤の過程でのS氏の体験が、重症のうつ病エピソードと適応障害を誘発したと認めた。公団はS氏が△ストライキ中に救社隊(会社防衛隊)と衝突して、なかまの組合員が血を流す様子を目撃し、△会社が労組破壊を目的 に事前にシナリオを作った事実を認知し、△ストライキが終わって業務に復帰した後に、重懲戒と時間外労働からの排除と差別賃金支給など、差別的な扱いにあい、△会社の損害賠償請求による経済的な圧力を受けたという事実を認めた。また、管理者と委託警備業者の監視と統制を受けて、激しいショックとストレス、挫折感、怒りの感情に苦しめられたと判断した。公団は、2012年7月に柳成企業支会のストライキの途中で業務に復帰した後、監禁状態での長時間労働に苦しめられ、会社に強要されて救社隊の一員となり、S氏のように重症のうつ病エピソードに罹った故Y某氏(死亡時51才)に対する業務上災害も認めた。これ迄5回もの自殺を試みたY氏は、結局2012年12月に自ら命を絶った。忠南(チュンナム) 労働人権センターが、昨年、柳成企業支会組合員の実態調査をした結果、労働者の36%が外傷後ストレス障害、うつ病、アルコール中毒症状を示し、『精神健康高危険群』だった。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2014/04/01産業災害率2年連続0.59%、死亡万人率は増加/再参入した『55才以上』の労災増加昨年の産業災害率が前年と同じ0.59%と集計された。しかし労災保険加入勤労者1万 人当たりの死者数を現わす死亡万人率は1.25で、前年(1.20) より高くなった。特に業務上疾病による死亡者が大きく増加した。 31日、雇用労働部が発表した2013年産業災害発生現況によれば、昨年の総被災者は9万1824人で、前年(9万2256人) より多少は減ったが、災害率は0.59%で前年と同じ水準だった。55才以上の労働者の被災は3万1816人で、前年より9.26%増加したが、他の年齢帯では前年より減少した。労働部は「壮年層が、定年退職後に労働市場に再参入して新しい仕事に就き、災害発生の危険に曝露したため」と分析した。一方、事故性災害が減り、業務関連疾病が増える傾向が明確になっている。昨年の事故災害率、事故死亡万人率、事故災害者数はいずれも前年より減った。反対に、疾病発生率、疾病死亡万人率、疾病死者数は、それぞれ0.05%、0.54、7627人で、前年と同じか増加した。労働部の関係者は「業務的な要因と個人の疾病など、業務外的な要因が複合的に作用する作業関連性疾病が持続的に増加し」、「筋骨格系疾患と脳心血血管系疾患のすべてが増加した」と話した。一方、作業環境の中の有害因子との関連性が明確な職業病発生者は1414人で、前年(1500人) より86人減った。特定化学物質による職業病患者は前年より10人減った。職業病の立証責任を勤労者に負荷する現行の労災立証システムによって、現実と統計の間に乖離が生じたものと分析される。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2014/04/03建設産業連盟『企業殺人法制定』を要求/昨年の労災死亡者の半分が建設労働者建設産業連盟が全産業の労災減少傾向に逆行する建設部門の労災増加に関して、企業殺人法の制定を要求した。連盟は2日に声明を出し、「政府の後手に回った対策で、建設労働者の死亡者数が年と共に増加している」とした。雇用労働部が先月31日に発表した『2013年産業災害発生現況』によれば、昨年全被災者は9万1824人で、前年(9万2256人) より432人減った。ところが建設部門の被災労働者は2万3600人で、前年より251人(1.1%) 増えた。昨年の建設業での事故死亡者は516人で、事故死亡者全体(1090人)の半分(47.3%)に迫った。2012年の建設業の死亡者より11.9%増加した。昨年の製造業での死亡者は284人で、前年より15.5%減少した。建設業の事故性災害率は2008年の0.64%から昨年の0.89% に高まり、同期間の全産業の事故性災害率は0.62%から0.55%に減少。労働部も2009年以後持続的に増加する建設災害を減少させることに力を入れる方針だ。連盟は建設業の労災の増加は、最低価落落札制と多段階下請けといった産業構造に関連していると見ている。ゼネコンから工事を請負った下請け企業が、収益を挙げるために短時間、少人数しか投入せずに工事を進め、事故が発生するということだ。労災事故に対する処罰基準が軽いのも問題だ。イギリスの場合、労災で死亡者が発生すれば企業に最小で6億9千万ウォンの罰金を支払わさせる。一方、我が国は50万ウォンに過ぎない。連盟は政府が労災発生時の元請けの責任を強化した企業殺人法制定を進めなければならないという考えだ。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2014/04/10労組のある事業場の産業災害率は低く/『労使協力と産業災害に関する研究』労働組合がある事業場での産業災害発生率が、労組がない事業場より明らかに低いことが分かった。合わせて、労使関係が信頼的・協力的な事業場ほど災害率が低かった。 安全保健公団の研究員が9日に出した『労使協力と産業災害に関する研究』の結果だ。 労災予防に対する労組効果を扱った今回の研究は、国内で初めての試み。公団の研究員は2012年6~9月に施行した『産業安全保健動向』調査の結果に基づいて、製造業者3000ヶ所と建設現場1000ヶ所の労使関係と災害率を分析した。研究結果によれば、製造業者の場合、有労組事業場の災害率(0.48%)が、無労組事業場の災害率(0.78%)より格段に低かった。建設業でも、有労組事業場の災害率(0.41%)と無労組事業場の災害率(0.65%)に、明確な違いが生じた。労使関係でも、製造業者の場合、労使関係が信頼的・協調的な事業場の災害率 (0.65%)が、不安定な事業場の災害率(1.19%)より低かった。建設業も労使関係が信頼的・協調的な事業場の災害率(0.53%)と、不安定な事業場の災害率(1.72%)の間の差が大きかった。研究を行ったチョ・フマク研究委員は「労組と産業現場の安全保健活動の関係性を扱った今回の研究の結果、労使関係が協調的な事業場であるほど災害予防活動水準が高く、積極的な災害予防活動が、災害率の減少として現れるという事実が確認された」「事業主と労働者が一緒に参加して企業の安全経営政策を樹立し、労働者が自主的に安全保健活動に参加できるように、条件と環境を作ることが重要だ」と話した。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2014/04/29郵便集配員の労災、全労働者平均の4.3倍/脳心血関係疾患の有病率は19倍28日、労働団体と市民団体で構成された『集配員重大災害解決のために連帯する会』は、今年2月に公務員年金公団がウン・スミ民主党議員に提出した『2011~2013年郵政事業本部所属労働者の災害発生経緯内訳』を公開した。内訳によれば、最近3年間で郵政本部所属の労働者1434人が業務上災害と認められ、毎年平均478人が、仕事中に怪我をしたり病気になった。死亡者は27人。集配員の災害比重が特に高く、集配員の業務上災害は1182件。年平均394人の割合だ。全集配員(最近3年の平均で1万5491人)の業務上災害率は2.54%だ。全労働者(2012年基準で0.59%)の4.3倍である。災害発生原因は、交通事故、気性悪化、筋骨格系疾患、脳心血関係疾患が多かった。死亡者27人のうち18人が集配員だった。死亡原因のほとんどが交通事故(9件)と、脳心血関係疾患(8件)だった。郵政事業本部の死亡者現況資料によれば、脳心血関係疾患の死亡者の死亡原因は、ほとんどが盆正月期間中の夜勤と、欠員代替業務といった『過労』であると確認された。脳心血関係疾患死亡者と公務上療養者を合わせた発病者は27人で、発生万人率が全労働者 (0.3%)より19.3倍も高かった。連帯する会はソウル地方雇用労働庁の前で、郵政事業本部に対する特別勤労監督と産業安全保健法違反の有無の再調査を求める記者会見を行った。1月に郵政事業本部を産業安全法違反で告発したが、雇用労働部とソウル中央地検は今月23日、証拠不充分で嫌疑なしと決定した。「昨年から集配員災害の問題が拡大しているのに、雇用労働部はソウル庁内の一部の郵便局に対する形式的な実態調査だけをして、嫌疑がないという無責任な決定を出した」と批判し、「長時間・重労働と交通事故による災害の危険が今なお残る郵政事業本部に対する、特別勤労監督と災害予防措置を樹立しなければならない」と要求した。毎日労働ニュース ユン・ソンヒ記者
2014/04/30現代重工業で一日おきに労災死亡事故発生/労働界、鄭夢準議員のソウル市長候補辞退を要求産業災害死亡事故が相次いで発生した現代重工業に対する非難の声が高まっている。政界は現代重工業に対する作業中止権の発動を雇用労働部に要求した。労働界は現代重工業の最大株主である鄭夢準(チョンムンジュン) セヌリ党議員のソウル市長予備候補辞退を求めた。今年3月から今月28日までの50日弱の期間に、現代重工業グループの系列会社で、墜落・溺死・火災事件が7件発生し、8人の労働者が亡くなり、4人が負傷した。今月21日に現代重工業のガス運搬船の爆発事故、同26日に現代重工業での墜落死亡事故に続き、28日にはトランスポーターに信号中だった下請け労働者1人が海に落ちて溺死した。特に26日と28日の事故は、ガス運搬船爆発事故直後で、労働部の勤労監督官が現場に常駐していた中で発生したと分かった。釜山地方雇用労働庁は28日から現代重工業の産業安全特別監督を始めた。特別監督は来月9日まで行われる。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2014/05/02黄色・黒色が覆った民主労総のメーデー 大会、反省の声『洪水』1日午後、ソウル駅前広場で行われた民主労総の世界メーデー大会は追慕の場であり、反省する場であった。日頃から世の中を変えようと大声を上げる組織労働者は、子供たちを守れなかったという自責で涙を流した。 世越(セウォル)号の沈没で海中に消えた安山(アンサン)の高校生たち、労災事故や整理解雇など、国と社会の誤りで命を失った労働者たちの魂を哀悼した。 ピケと垂れ幕を始め、行事場所のすべての宣伝物は世越号惨事の追慕リボンと同じ黄色と黒で作られた。 参加者は胸や肩に黄色の追慕リボンを着用した。 「深い悲しみを越えて怒り、行動しよう」というスローガンが叫ばれた。この日の大会は『すべての労働者のメーデー』という行事基調と、世越号惨事哀悼の雰囲気の中で行われた。 民主労総は一部の慣行プログラムの代わりに、世越号惨事関連の活動家と労災死亡者の遺族のような、政府と企業の誤りによって犠牲になった社会的弱者を代表する人たちの発言で、行事の大部分を進めた。世越号惨事の安山地域市民社会対策委員会の仕事をしているウィ・ソンテ民主労総安山支部指導委員は、「今、安山は時間が止まり、巨大な焼香所になった。 すべての市民が傷を負い、罪人の心情で毎日毎日をかろうじて生きている」と、現地の雰囲気を伝えた。福祉施設の火災で先月17日に亡くなった故S(3級障害者)さんの死に対する怒りも出された。 チェ・ジンヨン・ソウル障碍人差別撤廃連帯共同代表は「Sさんに活動補助支援があれば、火の中で苦しんで死ぬことはなかったろう」と言い、「障害等級3級という理由で活動補助支援をしなかった政府の障害等級制が、彼を殺した」と主張した。最後に舞台に上がった民主労総のシン・スンチョル委員長は、挨拶の途中で喉がつまった。目頭を赤くした。行事を終えた民主労総の組合員は、ソウル駅前広場を出発して乙支路(ウルチロ)・明洞(ミョンドン)を経て、合同焼香所が用意されたソウル広場まで行進した。 「沈没する大韓民国、朴槿恵は責任を負え」と書かれた大型の垂れ幕を前面に出した。ソウル広場の焼香所に到着した大会参加者は、静かに頭を下げて黙祷した。 先に列を作っていた2千人の市民の後で焼香の順番を待った。 『忘れません』と書かれた黄色いリボンが焼香所の周りの木に括り付けられていた。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者/翻訳:中村猛
2014/05/12週69 時間働いて亡くなった20代労働者に労災認定/勤労福祉公団「業務上の過労で死亡」民主労総慶北本部によれば、9日に勤労福祉公団亀尾(クミ)支社は、S企業の工場で仕事中に突然倒れて亡くなったユ・某(死亡当時21才)さんの遺族が出した遺族手当支給申請を受け容れた。大邱(テグ)業務上疾病判定委員会は「故人の死因は未詳だが、勤務時間などの実態を見れば、業務上の過労が影響を及ぼしたと見られる」とし、「ユさんの死亡と業務の間には因果関係がある」という結論を出した。昨年6月、携帯電話ケースの製造業者であるS企業の社内下請け業者であるT企業に入社したユさんは、夜間勤務をしていた明け方、胸の苦しさとむかつきを感じた。 休憩室で休息を取ったが、1時間45分後に意識を失った状態で同僚に発見され、病院に移送されたが25分後に死亡宣告を受けた。調査の結果、ユさんは亡くなる前の週に68.8時間の長時間労働をしたことが確認された。 S企業の労働者は2週単位で夜昼12時間の交代勤務をしていることが分かった。 ユさんは昨年8月には1日だけ、9月には3日だけ休んだ。 亡くなる前の12週には9日しか休まず、倒れる前には9日間連続で働いたことが明らかになった。 更に25日の連続勤務をしたこともあった。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者/翻訳:中村猛
2014/05/15サムスン電子、白血病被害を認めて謝罪 /交渉では再発防止策・補償問題が争点にサムスン電子が14日、産業災害を疑われる疾患で闘病中や死亡した労働者の存在を認めたため、サムスン白血病事件が新しい局面に入った。 労働界と「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)は、三星電子の立場の変化に歓迎の意向を示し、今後続く交渉にも神経を尖らせた。◆サムスン電子が白血病の発生を初めて認定・謝罪=クォン・オヒョン・サムスン電子代表理事・副会長はこの日午前、サムスン電子で記者会見を行い、半導体事業場に勤めて白血病などの疾患に罹り、闘病中や亡くなった労働者に謝罪の意思を明らかにした。 クォン副会長は「私どもの事業場で仕事をした職員が、白血病などの難病に罹って闘病しており、その方のうちの一部は亡くなられた」とし、「この方たちと家族の痛みと困しみに対して、私どもが粗雑にした部分があった」と話した。 彼は続けて「早くこの問題を解決しなければならなかったのに、そうでなかったことを苦痛に感じ、心より謝罪する」と付け加えた。サムスン電子は、謝罪と被害労働者と家族に対する補償、独立機関による半導体事業場の安全保健管理現況の診断と再発防止対策の樹立、労災訴訟への補助参加の撤回を約束した。 補償問題は被害当事者・家族との話し合いによって構成される仲裁機構で議論しようと提案した。▶今は未完の謝罪=今は未完の謝罪という評価もある。 サムスン電子は、労災が疑われる労働者と家族に対して包括的な謝罪はしたが、半導体事業場の安全管理の不十分さの問題、労災申請の妨害情況、被害者と家族に対する業務妨害の告訴・告発問題に関する立場は明らかにしなかった。 被害労働者の発生については謝ったが、産業災害と認めない以上、今後サムスン電子とパノリムとの交渉では争点になるものと予想される。▶サムスン電子ーパノリムの力比べは早くも始まった=サムスン電子とパノリムは近い将来交渉を再開する。 両者は昨年12月に1次本交渉を進めた以後、5ヶ月間にたった一回の交渉もできなかった。 サムスン電子がパノリムを交渉当事者と認めなかったからだ。 サムスン電子は「当事者と家族に相応しい補償をする」とし、「当事者・家族との相談の下に公正で客観的な第三の仲裁機構が構成されるようにし、仲裁機構が補償基準と対象など、必要な内容を定めればそれに従う」と明らかにした。パノリムに仲裁機構を構成するための対話を提案したのだ。 交渉が始まれば補償問題だけでなく、パノリムの要求も前面に浮上する見通しだ。 パノリムは、半導体事業場の化学物質と放射線の情報公開、労組の結成と活動妨害の中止を要求している。◆白血病事態解決の第一歩、労働界・政界『期待』=労働界とパノリムは三星電子の立場表明を、サムスン電子白血病事態解決のための第一歩と評価した。 パノリムはこの日午後、被害当事者と遺族が参加して緊急会議を行い、「サムスン電子が労災認定訴訟への介入の撤回と、補償・再発防止対策の樹立など、誠心誠意を尽くして事態を解決していくと明らかにしたという点で歓迎する」とし、「早期に交渉を再開して、誠実な姿勢で問題解決に当たるものと期待する」と明らかにした。 また、家族は会議の席上でサムスン電子の発表に疑問も持ったが、全般的には謝罪を喜ぶ雰囲気だったと伝えた。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者/翻訳:中村猛
2014/05/30恐慌障害で自殺した機関士、労災認定/ ソウル行政法院「勤労福祉公団の労災不承認処分取り消し」ソウル行政法院が29日、恐慌障害を病んで自ら命を絶ったソウル都市鉄道公社の故イ・ジェミン機関士の遺族が「労災不承認処分の取り消し」を求めて勤労福祉公団を相手に出した訴訟で、原告勝訴の判決を出した。イ氏は2012年3月12日、5号線往十里(ウァンシンニ)駅で投身した。 日頃から、一人乗務、業務外的な実績管理、休暇の統制などのストレスに苦しめられて精神科の治療まで受け、家族と職場の同僚に恐慌障害の悪化を訴えていたことが分かった。遺族たちは勤労福祉公団に労災申請をしたが拒否された。 職務でのストレスは多少あると見られるが、恐慌障害があったのかどうかが不明だという理由であった。裁判所は、事件発生以前にイ氏が精神科の治療を受けた内訳を見れば、職務と関連したストレスがあったと認めた。 イ氏の自殺以後、業務ストレスに因る憂鬱・不安に苦しめられたファン・ソンウン(2013年1月)、チョン・ジェギュ(2013年10月)機関士が相次いで命を絶った事実と、ソウル都市鉄道公社が2000年から機関士を志向別に分類して不法な労務管理をしてきた事実が、今年のソウル市の監査によって確認されたことを総合的に判断した。事件を代理したユ・サンチョル公認労務士は、「2003年と2007年に都市鉄道公社が機関士を対象に行った臨時健康診断で、職務ストレスに関連した外傷後ストレスによる有病率が高いということが確認された」とし、「都市鉄道公社だけでなく、ソウルメトロ、鉄道公社の機関士の職務ストレスを改善する措置が至急になされなければならない」と話した。ソウル都市鉄道労組のキム・テフン乗務本部長は「この間、公団は恐慌障害を個人的な病気として狭く見る傾向があったが、裁判所の判断はこれとは異なった」とし、「今回の判決が現場に良い影響を及ぼすであろう」と期待した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者/翻訳:中村猛
2014/06/03サムスンは労働組合活動を保障しなければ /イ・ジョンナン (公認労務士)「私の娘はサムスン半導体の工場で化学物質を扱う仕事をして、白血病に罹って死にました。二人1組で私の娘と一緒に働いたイ・スギョンさんも白血病に罹って死にました。二人とも同じように白血病で死んだのに、サムスンは無条件で労災ではないとして、約束した治療費もくれませんでした。もしサムスンに労働組合があったら、娘はこんなに口惜しい死に方はしなかったでしょう」 。サムスン電子の半導体工場で働いて白血病で亡くなった故ファン・ユミ (23) さんのお父さん・ファン・サンギさんはこの7年間、誰に会っても「労組があったら…」 と言います 。会う人が活動家でも記者でも作家でも、あるいは最近行われたサムスン電子との交渉の席でも、終始一貫しています 。私はファン・サンギさんのこの言葉が百回でも正しいと思います 。もちろん労組は万能ではなく、労組がある事業場でも労災問題が完全に解消されていないという事実を知らない訳ではありません 。それでもこの言葉が百回正しいと思うのは、76年も無労組政策を展開し、労働基本権を剥奪したサムスンでの労働問題がとても深刻なためです 。パノリムに情報提供をしたサムスンの職業病被害労働者は言います 。「安全教育は一度もまともに受けたことはない。使う化学物質の名前が何かも会社は教えなかった 。組別に競争をさせて成果に反映されると、同僚まで競争相手になるようで、会社に一言も言えなくさせた 。インターロックという安全装置は解除したまま使うことが茶飯事であった 。事故は一度や二度ではない。生産性中心に動くシステムで、労働者の健康は眼中になかった」 。もしファン・サンギさんのお父さんが言うようにサムスンに労組があれば、生産性だけが強調される現場システムにブレーキがかかり、労働者の安全と健康のための装置が用意され、職業病の発病率を減らすことができたでしょう 。だから、パノリムがサムスン電子に出した12の交渉要求案(謝罪・補償・再発防止対策に対する要求案)の中に、再発防止対策6つの中の1つとして「安全保健に対する労働者の実質的な参加権保障のために、サムスン電子は労組の結成と活動を妨害しない」という項目を入れました 。しかし、先月28日の職業病対策作りのためのサムスン電子とパノリム側の2次交渉では、会社側が具体的な回答を準備していなかったので、取り敢えず合意したのは「今後サムスン電子とパノリムの両当事者が誠実に交渉する 。集会やデモの過程で起こったことについて、被害家族らと活動家に対してサムスン電子が行った告訴・告発は取り下げる 。3次交渉を6月中に再開する」というのがすべてでした 。約束通り、3次交渉からは、サムスン電子側はパノリムが提示した具体的な要求案に対する回答を持って臨まなければならないでしょう 。ところが、既に一部のマスコミはサムスンの顔色を見ながら、職業病問題と労組問題を連結させることが問題の本質を曇らせるとんでもない争点だ、というふうに伝えています 。しかし、実際に職業病の発生率を減らし、安全で健康に働くために、労組活動を保障することは大変重要で、基本的な問題だと考えます 。今年の4月9日に産業安全保健公団の研究員が『労使協力と産業災害に関する研究』で、「労組がある事業場の労災発生率が、労組がない事業場より明らかに低い」という研究結果を発表しました 。したがって、今後サムスン電子とパノリム側の職業病対策作りのための交渉が誠実に進められれば、サムスンは労組認定の問題を避けてはならないでしょう 。現在、サムスン・エバーランドとサムスン電子サービス、サムスン SDIなど、サムスンの労働者が76年の無労組の歴史を終わらせて民主労組を作り、労組認定と労働条件改善などを叫んで闘っています 。しかしサムスンは不当解雇をし、サービスセンターを廃業し、仕事を与えずに生活苦で苦しませる方法で労組を弾圧し、極限にまで攻め立てています 。金属労組サムスン電子サービス支会は労組ができて1年もならない内に、労組弾圧で2人が亡くなり、労組指導部3人がくやしくも拘束されました 。被害者家族はもちろん、パノリムはサムスンの労組弾圧の問題は、職業病の問題と決して無関係な問題ではないと考えています 。サムスンが職業病問題について、単純にその場しのぎで交渉に応じたのでないなら、被害者にキチンと補償し、再びこうしたことが起きないように誠実に交渉に臨むというのなら、労組弾圧を直ちに中止しなければなりません 。イ・ジョンナン (公認労務士)
2014/06/18大法院「労災保険法上のベンゼン曝露基準に達しなくても業務上災害」/骨髄形成異常症候群に罹った塗装労働者に勝訴判決大法院三部は、塗装労働者キム・某(64)さんが勤労福祉公団を相手に出した療養不承認処分取り消し訴訟の上告審で、原告勝訴と判決した原審を維持すると明らかにした 。キムさんは83年にガスレンジとボイラーを生産するA社に入社し、98年に骨髄形成異常症候群と診断された 。彼はペイント塗装業務で1級発ガン物質のベンゼンに曝露したと考え、2002年と2008年の2度にわたって公団に労災療養申請、しかし公団は、86年から4年しか塗装作業をしておらず、ベンゼン曝露レベルが低いとして、労災保険法施行令34条を根拠に、業務上災害を認定しなかった 。この法律は、ベンゼン 1ppm以上の濃度に10年以上曝露するか、10年未満であれば累積曝露量が10ppm以上の場合に、白血病と骨髄形成異常症候群による労災と認める 。キムさんは訴訟を提起し、一審と二審は、86年以前には事業場に特別のベンゼン曝露基準がなく、高濃度でベンゼンに曝露した可能性があって、0.04~0.4ppmの濃度でも疾病が発生する可能性があるという研究結果を勘案して、原告勝訴判決を行った 。大法院も、労災保険法施行令を一律的に適用するよりも、作業場の労働環境を総合的に考慮すべきだとした 。大法院は「労災保険法施行令に明示された業務上災害認定基準は例示的なもの」とし、「基準を充足できなくても、業務中にベンゼンに曝露し、白血病・骨髄形成異常症候群が発病したと推測して判断できれば業務上災害」と判示した 。毎日労働ニュース ヤン・ウラン記者
2014/06/23雇用部、現代製鉄への過怠金賦課に「おかしな上限線」雇用労働部が、昨年仕事で亡くなった労働者が9人にもなる現代製鉄に賦課しなければならない過怠金1億8426万ウォンの内、6896万ウォンを割り引いた事実が明らかになった 。特に、同じ法条項に数件違反しても、該当法が定めた過怠金の基準を越えることができないという論論理を引用して割り引いた金額だけで、5700万ウォンに達する 。チャン・ハナ新政治民主連合議員が、雇用労働部から提出させて公開した「現代製鉄特別勤労監督結果」によると、雇用部は昨年12月2~22日に、忠南(チュンナム)の唐津(タンジン) 現代製鉄を監督して摘発した103件に、総額1億8426万ウォンの過怠金を策定したが、実際1億1530万ウォンしか賦課しなかった 。問題は割り引いた理由だ 。割り引かれた6896万ウォンの内、82.7%に当たる5702万ウォンは、「同一条項に対する過怠金限度のため」と雇用部は説明した 。(※中略※)例えば、特別勤労監督期間中に、雇用部は現代製鉄に産業安全保健法違反事例を11件摘発した 。雇用部が勤労監督を始めた昨年12月2日、現代製鉄が防幅中継機収容缶の交換工事をしながら、安全作業許可書を発行しなかった事実(過怠金30万ウォン)、11月1~30日、各種設備作業期間に日々の安全作業許可書を発行しなかった事実(過怠金900万ウォン)等だ 。このように11件に策定された過怠金の総額は、3390万ウォンだ 。しかし、雇用部は過怠金3390万から2390万ウォンを割り引いて1000万ウォンだけを賦課することにした 。雇用部・労災予防政策課の話を総合すれば、「関連法の趣旨は、違反行為全体に対して1000万ウォン以下の過怠金を賦課しろということで、監督期間中の該当条項違反に対する過怠金の金額はこれを超えられない」ということだ 。結局、勤労監督された事業主としては、過去に安全作業許可書を発行しなかった事実を1件摘発されようが100件摘発されようが、出さなければならない過怠金は総額で1000万ウォンを越えないということだ 。現代製鉄は今年17兆ウォンの売り上げを予定している 。ハンギョレ新聞 チョン・チョンフィ記者
2014/06/25サムスンーパノリムが三次交渉/「補償範囲」をめぐって異見サムスンとパノリム代表団は25日、ソウル弁護士会館で会って、サムソン電子の半導体工場などで働き、難病に罹って亡くなったり闘病している被害者問題を協議する第3次交渉を行った 。サムスン側は交渉後のマスコミ発表で、「サムスン電子は、交渉に参加している発病者と家族8人に対する補償を先に議論した後、その他の情報提供者などに拡大して議論しようと提案した 。その他の情報提供者などに対しては、補償基準と対象者を選定しにくいので、信用できる専門機構によって対象疾病などを定めた後、補償の対象とレベルなど、補償基準を具体的に決める補償委員会の設置を提案した」と明らかにした 。これに対してパノリム側は、交渉に参加した8人だけでなく、労災申請当事者全員に補償の範囲を拡げ、未だに労災を申請していない被害者は別の方法によって補償問題を協議しようと提案した、と明らかにした 。パノリムのイ・ジョンナン労務士は「ハンギョレ」との電話で、「サムスン側から大きく進展した案や具体的な内容は出なかったが、今後も交渉を継続する」と話した 。この日パノリム側は、以前の交渉でサムスン側がパノリム関連の告訴・告発を取り下げると言ったのに、被害者の家族と連帯活動家8人に対する訴えを取り下げていない問題を提起した 。これに対してサムスン側は再検討するとした 。ハンギョレ新聞 チョン・チョンフィ記者/翻訳:中村猛
2014/07/02労災保険施行50年、高まる制度改善の声雇用労働部と勤労福祉公団は1日午後、労災保険制度施行50周年を迎えて記念式を開催した。 房河南(パン・ハナム) 長官は「産業構造の変化に伴う雇用形態の多様化、新しい職業病の出現や少子化・高齢化などの条件変化に合うように、脆弱階層に対する保護を充実しなければならない」し、「労災保険制度全般に対する根本的な見直しが必要だ」と話した。労働部は今年下半期に、△個別実績料率算定制度の改善、△出退勤被災者の労災保険適用に関する研究委託と労使政の議論、△労災保険財政の合理化対策、△特殊雇用職の労災保険適用拡大、などの制度改善案を策定して年末の政策フォーラムで公論化する計画だ。 労働部の関係者は「補償中心の労災保険制度をリハビリ中心に変えるために、リハビリ事業5ヶ年中期発展計画を策定する」と話した。労働界も民主労総と労働健康連帯など12団体で構成された「労災保険50年、働くすべての労災保険と安全の権利共同行動」が、この日労働部の記念行事が開かれたコーエックスの前で記者会見を行い、労災保険改革10大要求を発表した。要求では、△労災認定疾患の範囲拡大、△労災保険申請の簡素化、△特殊雇用職など死角地帯の解消、△労働者の職業病に対する立証責任の解消、△労災保険審査・承認体系の改善、△リハビリ政策の強化、△被災労働者の職場復帰義務の法制化、などを求めた。共同行動、韓国労総はそれぞれ労災保険制度をテーマにした討論会を開催する。 また「下半期には会員組合と被災患者団体、韓国労総の労災保険諮問委員、各界の専門家から労災保険改革の課題に関する意見を集約し、10大改革課題を選定して労働部と国会に伝える」と明らかにした。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2014/07/02「社会基盤の造成現場を止めるストで」建設産業連盟が全面スト宣言決起大会建設産業連盟は、初めて行う傘下の建設労組、プラント建設労組、建設企業労組の共同ストライキを前に、闘争力を高めた。連盟は1日、汝矣島(ヨイド)で 『2014建設労働者全面ストライキ宣言決起大会』を行い、「ストライキで建設現場をひっくり返す」と宣言した。 この日は賃金引き上げを要求してストライキに突入した建設労組・タワークレーン分科所属の組合員と、連盟傘下組織の常勤幹部と組合員、4千人が決起大会に参加した。連盟は5月末に、国民と労働者が安全な建設現場を作るため、7月22日に3労組が同時にストライキに突入すると予告した。 主な要求は、△建設技能員法の制定、△退職共済の掛け金引上げ、△活線作業の廃止、△事業団地の老朽設備の早期交換、△労災死亡への元請け責任強化、△法定管理中の建設会社の工事保証制限の緩和だ。 連盟は決起大会の前に雇用労働部、国土交通部と面談を行い、ストライキ要求案に対する考えを聴取したが、満足できる返答を聞くことができなかったと伝えられた。イ・ヨンデ委員長は「我々の要求は建設労働者の死と、賃金不払いによって、家庭が破綻するのを防ぐという基本的なこと」で、「1%にもならない権力が1500万の労働者を無視する世の中をひっくり返すためには、社会基盤の造成現場を止める強力な全面ストライキが必要」と話した。シン・スンチョル民主労総委員長は挨拶で、「資本家は表面では『産業の担い手』と言いながら、建設労働者が死ぬことなく働くという基本的な権利を無視している」。 「民主労総も22日には同盟ストライキを闘うが、闘えば強くなるという信念を持って、すべての生命が尊重される世の中のために闘おう」と訴えた。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2014/07/07労災認定基準が余りに厳格で、労災申請を敬遠/韓国労総と労災保険研究フォーラムドイツやアメリカに比べて余りに少ない韓国の労災申請件数は、事業主の労災隠蔽に起因するものではなく、厳格な認定基準のせいだという主張が出された。 労災保険50周年を迎えた今年こそ、労災保険の適用範囲を拡大して業務上疾病の認定基準を大幅に拡げなければならないという声が大きくなっている。 韓国労総と労災保険研究フォーラムが、4日に『労災保険制度改善の政策討論会』を開催した。韓国の筋骨格系疾患、カリフォルニア州の50分の1 この日、『労災療養体系の改編と療養範囲の拡大対策』を提案したウォン・ジョンウク延世大医大教授によれば、アメリカのカリフォルニア州の労災保険加入労働者は1400万人で、我が国と似ている。 2012年のカリフォルニア州での労災保険請求件数は53万5000件で、災害率は1.7%だ。 ドイツは2010年基準で労災保険適用人口が3180万人で、この内3日以上休業した被災者は95万4000人(災害率2.5%)だ。一方、韓国の労災被災者は9万3292人(2011年基準)で、ドイツの10分の1、カリフォルニア州の5分の1に過ぎない。ドイツやアメリカより低い我が国の労災申請件数について、この間ほとんどの専門家は、労災隠蔽が深刻なためと見ていた。 これに対してウォン教授は「労災隠蔽で片付けるには、その差がとても大きい」。 「労災保険による業務上疾病の認定基準が余りに厳格な結果と解釈するのが妥当だ」と主張した。実際にカリフォルニア州の場合、筋骨格系疾患者が25万人であるのに比べて、我が国は4885人に過ぎない。 ウォン教授は「我が国で筋骨格系疾患の発生率が低いのではなく、労災認定基準が厳格で、労働者が申請自体を敬遠している」と指摘した。一方、ドイツは95万人の被災労働者のうち業務上疾病は6万9000人で、筋骨格系疾患者は1万人に過ぎない。 アメリカの25分に1だ。 しかしそれなりの理由がある。 ドイツは業務上の疾病でなくても、病気になれば6週間は給与の100%を事業主が負担するように規定している。 筋骨格系疾患のような場合、ほとんどは期間内に治療が終わり、障害も残らないというのがウォン教授の説明だ。「傷病給与がない我が国は、アメリカのように筋骨格系疾患者がはるかに多くいるはずなのにそうでないのは、筋骨格系疾患の認定範囲がそれだけ狭いという意味」で、「ドイツでは各種の職業病患者が6万9000人に過ぎないということは、我が国の業務上疾病の認定基準がそれだけ厳格だという事実を反証する」と話した。毎日労働ニュース キム・ミヨン
2014/07/10『最悪の殺人企業』に現代製鉄と大宇建設/特別賞に規制改革委員会を選定現代製鉄と大宇建設が『最悪の殺人企業』に選ばれた。 労災死亡対策作りのための共同キャンペーン団は、この2つの企業が昨年最も多くの労災死亡事故を起こした『殺人企業共同1位』という不名誉を得たと明らかにした。労働健康連帯と韓国労総、民主労総、シム・サンジョン進歩正義党議員、毎日労働ニュースが一緒にする共同キャンペーン団は、清渓(チョンゲ)広場で「2014最悪の殺人企業選定式」を行い、昨年最も多くの労働者を死に追いやった企業の順位を発表した。キャンペーン団は、雇用労働部がウン・スミ新政治民主連合議員とシム・サンジョン正義党議員に提出した「2013年重大災害発生現況報告資料」に基づいて、殺人企業の順位を選定したと明らかにした。現代製鉄唐津(タンジン) 工場では2013年1年間で10人の労働者が亡くなった。 昨年1月と2月の墜落死と巻かれる・挟まる事故に続き、5月には5人がアルゴン・ガスで窒息死した。 労働部は現代製鉄唐津工場に対する特別勤労監督を実施し、同年7月には1123件の産業安全保健法違反事項を摘発した。 その後にも現代製鉄唐津工場では労働者2人の墜落死を始めとして、有害物質中毒事故で3人が命を失った。大宇建設では道路の建設工事現場とアパートの新築現場など10ヶ所で、墜落(6人)、巻かれる・挟まる(2人)、飛来物にぶつかる(2人)事故で10人が犠牲になった。 大宇建設は2011年にも最悪の殺人企業に選ばれたことがあり、「殺人企業2冠王」という汚名も得た。3位は大林産業で、昨年3月に麗水(ヨス) 産業団地の爆発事故で6人が一度に命を失うなど、9人の労災死亡者を出した。 4位は同年7月、ソウルのオリンピック大路の上水道管工事で発生した水没事故で労働者7人の命を奪い取ったチョンホ建設、中興建設・新韓建設が挙がった。 6人が死亡したロッテ建設は5位を占めた。 共同6位はそれぞれ5人が亡くなった現代建設、ソヒ建設、ポスコ建設、韓信公営、SK建設の名が挙がった。殺人企業特別賞は、大統領直属の機構である規制改革委員会に授与された。 キャンペーン団は「最近頻発する労災と各種安全事故の裏に、政府の安全関連の規制緩和が大きな役割をしている」とし、「このような規制緩和の流れの主体は、まさに大統領とその直属機構である規制改革委」と指摘した。 規制改革委はすべての法律と条例に対する改廃意見提出権を行使し、行政府の機能を越える超憲法的機関という批判が挙がっている。 企業のロビー窓口に過ぎないという声も高い。キャンペーン団の関係者は「経済が発展し、1人当りの国民所得も増えているのに、なぜ後進国型の労災事故は減らないか」と反問した後、「最悪の殺人企業に選ばれた現代製鉄と大宇建設、そして特別賞を受けた大統領直属規制改革委の姿を見れば分かる」と皮肉った。毎日労働ニュース キム・ミヨン
2014/08/01サムスン電子の職業病対策/会社側「8人選別補償」だけを繰返すサムスン電子の職業病対策作りのための『半導体労働者の健康と人権を守るパノリム』とサムスン電子の交渉が、2ヶ月目で膠着状態に陥った 。 サムスン電子とパノリムは7月30日に7時間の長時間交渉をしたのを含めて、5月28日から4回の交渉を行った 。 その結果は、核心争点である謝罪・補償・再発防止策について、両者の立場の違いを確認しただけだった 。 両者は8月13日に再度会う予定だが、立場の差が余りにも大きく、交渉はしばらく空転するものと予想される 。◇謝罪・補償・再発防止策足踏み= この間の交渉でサムスン電子は、現在遺族が交渉に参加している被害者8人に対する補償を提示しただけで、再発防止策や追加の謝罪については特別な案を出してこなかった 。補償範囲でもパノリムとの違いは大きい 。 パノリムは8人に対する補償の他に、業務上災害と疑われて労災申請をした2人と、労災申請をできない被害者すべてを補償範囲に含ませなければならないという立場だ 。パノリムは労災申請をしなかった被害者に対しては、サムスン電子が施行している『退職者癌支援制度』を改善して補償して欲しいと要求している 。 一方、サムスン電子は8人の被害者に対する補償を先ず議論し、残りの被害者や被害者と疑われる人たちについては、公信力のある補償委員会を作って議論しようと提案している 。職業病被害を根本的に防止する対策作りに関しては、違いは更に大きい 。 サムスン電子は独立性と専門性を備えた機関によって作業場を総合的に診断した後、対策を作ろうと提案した 。 しかし、パノリムはサムスン電子内に、パノリムが推薦した者が過半数を占める化学物質安全保健委員会と外部監査団を設置するように要求している 。 総合診断は問題を発見する段階で終わるため、再発防止のための追加措置が必要だという主張だ 。 サムスン電子は難色を示している 。追加謝罪に関しても両者は合意に至ることができなかった 。 サムスン電子は「クォン代表理事・副会長の謝罪を含め、3回も謝った」として追加謝罪を拒否した 。 パノリムはクォン代表理事の謝罪内容に、△安全管理の不備、△被害者の労災申請の妨害、△被害者家族と活動家に対する暴行・暴言・告訴・告発に対する部分が抜けていると指摘した 。◇今後の交渉も空転か= サムスン電子は批判の世論に押されて補償問題だけを急いでまとめようとしているのではないかという分析も出てきた 。 今までの交渉の過程を見れば、実際サムスン電子は補償問題にだけ力を入れているようだ 。交渉の展望も明るくない 。 30日の交渉でパノリムは、謝罪と再発防止策について次期交渉で追加議論をしようと要請したが、サムスン電子は「すでに考え方を明らかにした」として断った 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2014/08/22「サムスン電子の白血病は業務上疾病」/ソウル高裁、被害者2人労災認定、3人は棄却サムスン電子器興 (キフン) 工場の半導体生産ラインで働いて白血病で亡くなった故ファン・ユミさん、イ・スギョンさんが、控訴審でも産業災害を認められた 。 2011年6月に一審のソウル行政法院が労災認定の判決を出して3年2ヶ月目だ 。◇故ファン・ユミさんは控訴審勝訴= ソウル高裁行政9部は21日、ファンさんとイさんの遺族が勤労福祉公団を相手に出した遺族手当と葬儀料の不支給処分の取り消し訴訟で、原審通り原告勝訴判決を出した 。ファン・ユミさんは半導体の生産ラインで働いて、2005年に急性骨髄性白血病を発病し、2007年3月に23才の若さで死亡した 。 同じラインで働いたイさんは、2006年8月に30才で亡くなった 。裁判所は「2人がサムスン半導体事業場に勤めて、ベンゼンと電離放射線のような有害物質に曝露した可能性がある」として、白血病の発病と業務の関連性を認めた 。 二人は作業工程で使った感光剤に含まれたベンゼン・ヒ素・硫酸・電離放射線のような有害物質に曝露し、過度な夜間勤務に苦しめられた点が判決に反映された 。裁判所は「今回の事件は被害者が亡くなった後、相当な時間が過ぎて因果関係を判断しやすい事件ではない」が、「発病経路が医学的・自然科学的に明確に立証されなくても、業務と白血病発病の関連性を推測・判断することができる」と判示した 。今回の判決はファンさんと同じ仕事をして亡くなった故キム・ギョンミさんの控訴審の判決にも、肯定的な影響を及ぼすと思われる 。 サムスン半導体で働いて白血病と悪性リンパ種など、重症リンパ造血系疾患に罹った被害者70人余りも、労災を認められる可能性が高まった 。しかし、裁判所は同時に訴訟を起こした故ファン・ミヌンさんの遺族と、闘病中のキム・ウンギョンさん、ソン・チャンホさんについては、「医学的に白血病発病の原因と思われる物質に曝露したとは見られない」とし、労災と認定しなかった 。 業務と疾病の因果関係を説明する証拠が不足だということだ 。 裁判所は残りの2人についても、同じ理由で労災を認めなかった 。◇勤労福祉公団、上告は検討中 = この日の控訴審判決が出るまで、故ファン・ユミさんの父親・ファン・サンギさんは、何と7年3ヶ月間の法廷攻防を行わなければならなかった 。 2007年6月に一人で勤労福祉公団を訪ね、労災申請をしたのが始まりだった 。 その他の被害者と遺族たちが体験した苦痛の時間も決して短くはなかった 。 労災に遭った被害労働者や遺族に、業務と疾病との関連性を立証するように求める現行の産業災害補償保険法のせいだ 。訴訟に勤労福祉公団の補助参加人として参加したサムスン電子を相手にするのも、労働者と遺族には大変なことだった 。 訴訟を有利に導くためにサムスン側が半導体工場の有害環境の痕跡を消し、各種情報を隠した情況は、映画<もう一つの約束>にも詳しく描かれている 。パノリムのイ・ジョンナン公認労務士は、「サムスン電子側の情報隠蔽と事実歪曲に対抗して、被害者と遺族たちがシンドイ闘いをしてきたが、裁判所が労災認定という極めて常識的で合理的な判決をした」 。 「遺族たちの苦痛に対するサムスン電子の責任が何より大きいので、それに相応しい謝罪と補償をしなければならず、労働者が労災を立証しなければならない現行法は、やはり改善しなければならない」と話した 。 一方、公団関係者は「法務チームが上告の是非を検討中」と話した 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2014/08/25今年上半期に977人が労災で死亡/業務上疾病死亡者、昨年より7.2%増加24日、雇用労働部の『2014年6月末産業災害発生現況』資料によると、上半期に4万3824人が産業災害にあった 。 被災者数は昨年より1407人(3.1%)減少した 。 災害率は前年同期比 0.02% 下落した 0.27%を記録した 。今年6月までに労災で死亡したのは977人 。 業務上の事故による死亡者は昨年より1.1%(6人)増えた529人、業務上疾病による死亡者は7.2%(30人)増加した448人だった 。 労働者1万人当たりの死者数を現わす死亡万人率は、前年比1.6%減少した0.60と集計された 。 一方、業務上疾病の死亡万人率は3.7%増加した 0.28 を記録した 。業務上疾病の死亡者はほとんどの疾患で増加した 。 塵肺(207人)と脳心血関係疾患(168人)は前年比5.6%、0.6% それぞれ増えた 。 癌と細菌・ウイルス感染、精神疾患など、その他の死亡者 (59人)は25.5%増えた 。特定化学物質中毒 (10人)は100%、有機溶剤中毒(4人)も33.3%増加したと集計された 。 有害・化学物質の漏出・爆発事故が減らなかったせいだ 。 実際、22日にも2件の化学物質漏出事故が発生した 。 午前8時20分頃、仁川(インチョン) 南東公団にある印刷回路基板工場で、塩素酸ナトリウムが流出し、22人が頭痛と嘔吐症状を示して病院に緊急護送された 。 午前9時56分、慶北(キョンブク)のTV部品生産工場では塩酸 200リットルが流出した 。 事故当時、工場には労働者200人余りが仕事をしていた 。 作業中だった10人が呼吸困難を訴えて病院に護送された 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2014/08/27白血病が8人、サムスン電気が『死の工場』になるかサムスン電気で働いていたチャン・某(27) さんが、6月に白血病で闘病中に死亡したことに関して、半導体労働者の健康と人権を守るパノリムと民主労組釜山(プサン) 本部は、サムスン電気の謝罪と雇用労働部の真相究明を求めた 。パノリムによれば、故人は2005年から1年6ヶ月間、サムスン電気の釜山事業場の印刷回路基板(PCB)製造工程で働いた 。 軍に入隊するためにサムスン電気を退社、退役の後、2012年に白血病と診断され、抗癌治療と骨髄移植を受けたが、6月に亡くなった 。故人はPCB工程での切断作業中に、有害物質のベンゼン・エポキシ粉・有機溶剤に曝露した 。 故人に毒性物質を遮断するための保護具は支給されず、使い捨てマスクと薄いビニール手袋が支給されていたことが分かった 。故人はまた、勤務期間中は昼夜二交代で、週当り法定労働時間を40時間上回る頻繁な夜間労働と、残業に苦しめられたと伝えられた 。 パノリムは△長時間労働によって免疫力が弱くなった点、△有害物質に曝露するのに適切な保護具がなかった点、△白血病に対する家族歴がない点を上げて、「チャンさんの白血病は業務上災害と見るのに充分だ」と主張した 。パノリムは、サムスン電気で働いた経験のある労働者8人が白血病の診断を受け、この内6人が死亡したと把握している 。 この日の記者会見でパノリムが公開したソウル大病院の主治医の所見書には、「(故人が) 有機溶剤などに曝露される環境で働き、上記疾病の発病は作業関連性があると判断される」とし、「追加的な調査によって関連性を綿密に検討しなければならないと考えられる」と記されている 。両団体は「人口10万人当たりに2~3人しか発病しない白血病が、サムスン電気の労働者8人に発病した」として「サムスン電気の謝罪と労働部の徹底した調査を要求する」と話した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者/翻訳:中村猛
2014/09/10「サムスンに抗した7年の闘い…ユミとの約束守った」/ファン・サンギさん「『発病の原因を見付ける』と言ったユミとの約束を守りました」。ファン・サンギ (59) さんは今年の秋夕(旧盆)に、娘のユミさんと会いに行く代わりに、タクシーのハンドルを握った。ファンさんは、サムスン電子の半導体工場で働いて白血病に罹り、2007年3月6日に亡くなった娘・ユミ (当時 23 才) さんの遺骨を、雪岳(ソラク)山の蔚山(ウルサン)岩と海が見える江原(カンウォン)道の束草(ソクチョ)市の丘に撒いたが、何度も行ったりはしない。 「行って見たいが、訪ねて行けば何時までも涙が出て …」。父親のそのような気持ちが分かったのだろうか。勤労福祉公団は10日、ファン・ユミさんと故イ・スギョンさんの産業災害(労災)を認めた先月 21 日のソウル高裁の判決に対して、上告しないことを決めた。あらかじめその知らせを聞いて喜び、眠りについたママの夢の中にユミさんが訪ねてきた。高三だった2003年10月にサムスン電子の器興(キフン)工場に入社し、半導体の原版を高温で加熱したり、表面をガスや化学溶液で削る仕事をして、2 年目に白血病を発病し、その 2 年後に亡くなった娘・ユミだった。父親は強い。ユミさんが白血病の診断を受けて9年、天国に旅だって7年。遂に、口惜しい思いで亡くなった娘の労災の事実が認められた。ファン・サンギさんは『ハンギョレ新聞』の電話取材に、 「ユミが苦しい闘病をする時に髪を剃った姿が思い出されて、目頭が赤くなったりもしました。良かったし、色々な感情が甦ったり ・・・・」と話した。 喜びと無念さが入り乱れた彼の声から、父親の複雑な思いが伝わってきた。ファンさんが娘との約束を守ろうと闘い抜いた7年を、一言で要約すれば『傷』だ。 「労災申請をしようと亜洲(アジュ)大病院の医師に話したところ、 『会社と関連付けることは考えるな』という返事が来て、ユミがサムスン電子に辞表を書く時、 『これ迄にかかった病院の費用5000万ウォンを出す』と言ったのに、一ヶ月後にサムスンの職員が病院に 500 万ウォンを持ってきて、 『これで解決しよう』と言ったことなど、色々と思い出しますね」。父親はへこまない。マスコミと市民団体を尋ね歩いて、サムスンの責任を問い質した。2007年 11 月にイ ・ ジョンラン労務士などと一緒に『半導体労働者の健康と人権守りパノリム』 を結成し、束草とソウルを行き来しながら、長い闘いを始めた。その間にパノリムに情報を提供してきた半導体・電子産業の職業病被害者は 289 人に達する。しかし労災認定の壁は依然として高い。労災申請をした 43 人のうち、認められたのは 5 人に止まる。サムスン半導体の労働者のうちで、白血病との業務関連性を認められた被害者はファン・ユミさんとイ・スギョンさんだけだ。ファンさんは「一審判決の時は、夢なのか現実なのか戸惑ったのですが、二審判決まで受けるとすべてのことが明らかになりました。サムスンが化学薬品の管理をキチンとせず、働いた人たちが病気になって死んだということが認められたのではないですか。サムスンから正当な補償と、再発防止対策を聞き出さなければならないという思いがより一層強くなりました」と話した。父親の行く道は未だ遠い。数多くの『ユミ』のためにするサムスンとの交渉は足踏み状態だ。最近、労災を申請したすべての補償を要求するパノリム側とは違って、まず本人の補償から議論するように願う被害者6家族が分離した。みんな長い闘病と看護に疲れた人たちだ。ファンさんは「サムスンがお金をいくらか出して終わらせようとするのでないなら、大企業らしく正々堂々と再発防止の約束をハッキリとし、補償も交渉によって終えなければなりません」と力説した。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2014/09/12サムスン白血病被害者、ファン ・ ユミさん、イ ・ スギョンさんの労災確定/勤労福祉公団は上告放棄サムスン電子器興工場の半導体生産ラインで働いて、白血病で亡くなった故ファン・ユミ、故イ・スギョンさんに対する産業災害が最終的に確定した。11日、公団は故ファン・ユミ、故イ・スギョンさんの産業災害を認めた控訴審判決について、上告を放棄した。これで2007年7月に始まった故ファン・ユミさんの父親・ファン・サンギさんと公団との労災認定を巡る争いが終った。先月 21 日、ソウル高等法院行政 9 部は、ファンさんとイさんの遺族が公団を相手に出した遺族給与と葬祭料の不支給処分取り消し訴訟で、一審と同じく原告勝訴の判決を行った。上告の不変期間である 11 日までに公団は結局上告状を提出しなかった。故ファン・ユミ、故イ・スギョンさんの事件は、公団の京仁(キョンイン)地域本部が担当したが、上告放棄は公団本部が決めたと分かった。公団の決定で労災の判決が確定したことによって、故ファン・ユミさんと同じ仕事をして亡くなった故キム・ギョンミさんの控訴審判決にも影響を与えるものと思われる。サムスン半導体で働いて白血病や悪性リンパ種など、重症リンパ性疾患に罹った 70 人余りの被害者に対する労災認定の可否にも、青信号が灯った。パノリムとサムスンが行っている交渉も新しい局面に入ると思われる。この間の交渉で、サムスンは再発防止対策については消極的な考え方を示した。パノリムの活動家、イ・ジョンラン労務士は「この間サムスンは、自分の事業場の安全保健管理には問題はなかったという立場だったが、今回の判決で管理に問題があったということが認められた」とし、 「職業病被害者の発生に対する謝罪と、再発防止対策に対するサムスンの前向きな姿勢を期待する」と話した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2014/09/24仮面の陰の涙/私たちは鉄道顧客センターの感情労働者です公共交通の鉄道で何か不便が発生すれば、どこに電話をするだろうか。インターネットを検索すると『韓国鉄道公社顧客参加広場 ( 鉄道顧客センター)』が出てくる。しかし電話の向こう側で興奮している顧客に応対する相談員は、鉄道公社の職員ではない。鉄道公社の子会社であるコーレイル ・ ネットワークス㈱で働く間接雇用労働者だ。多くの不満を述べる顧客はこのような事実を知らない。間接雇用の委託労働者に過ぎない相談員に暴言を吐いたり、 鉄道公社の補償を要求するなど、無理な要求をするのが常だ。相談員はこのような要求まで受け止めなければならない。鉄道顧客センターに勤める相談員は、ほとんどが女性だ。自身の感情を殺して顧客と応対するいわゆる『感情労働者』だ。我が国のコールセンターの相談員の数は100万人程になるが、そのうち66%以上が委託業者に所属する間接雇用の非正規労働者だ。それらのほとんどは労働三権をキチンと保証されることもなく、大部分が長時間労働とストレス・うつ病に苦しめられている。相談員はモンスターの顧客を相手にしたり、セクハラや悪口を言う顧客と応対した後、ちゃんとした事後管理を受けることもできず、傷を負うケースが多い。不満を言う顧客と応対した後でトイレで泣いていると、管理者が追いかけてきて「コールの応対量が多いから直ぐ業務に戻れ」と指示するケースもあるという。鉄道公社から、鉄道運営に関する案内と鉄道前売りサービス、各種不満の受付などの業務のために委託・運営しているコーレイル・ネットワークスの鉄道顧客センターの相談員が、今年の4月に労働組合を結成し、使用者に団体交渉を要求している。鉄道顧客センターの相談員が働きながら最も苦しいと訴えるのは、余りにも劣悪な労働条件だ。先ず、外部と断絶された閉鎖空間で働く業務の特性上、労働者に対する統制と監視が、他の労働と比べて非常に簡単だ。電話応答率の最大化のために、個人別・チーム別の競争構造を造り、実績の管理をして賃金に反映するので、これによる相談員のストレスが非常に大きい。実績管理のための評価基準も毎年厳しくなっている。コーレイル・ネットワークスは勤労基準法に明示されている基本的な有給休暇の使用も制限し、1 時間の休憩時間ですら5 ~ 15 分程前から待機するように指示し、相談員は息を吐く間もないほど大変だ。また、出退勤の前後に朝礼、教育、業務前準備時間などを理由に、10 ~ 30 分程度の時間外勤務を強要する。これに違反すれば、勤怠に反映し、賃金を削減するなどの不利益を与える。3 年前には300 人余りで運営されていた鉄道顧客センターはますます人員が減り、現在は160 人程の相談員で運営されている。相談員の業務量は想像を遙かに超えている。顧客との相談が終わった途端に、3 秒以内でまた別の顧客からの相談電話が繋がり、トイレもまともに行くことができない。これほど働いても、一般の相談員の基本給は102 万ウォン(約10 万円)で、各種の手当てと成果給を含んでも150 万ウォン程度だ。声帯結節と腰痛、膀胱炎など、仕事に起因する病気で使用者に労災処理を要求したことはない。このように劣悪な労働環境を変えるために、鉄道顧客センターの相談員が自ら立ち上がった。そして「私たちも人間だ」と叫んでいる。コーレイル・ネットワークスは鉄道顧客センターの相談員の労働人権の保障と労働条件改善のために、積極的に団体交渉に応じなければならない。チェ・ヨンヨン労務士( 民主労総法律院・大田忠清支部)/翻訳:中村猛
2014/10/06タサン・コールセンター 公共機関で初めて「有給感情休暇」保障タサン・コールセンターが公共機関で初めて有給の感情休暇を導入する 。希望連帯労組タサン・コールセンター支部は暫定合意案について組合員の賛否投票を行う 。 タサン・コールセンター支部と委託業者の交渉権を委任された経済人総連は、先月30日に集中交渉の結果、暫定合意案を作った 。合意案によれば、組合員は年1回「感情馴化の有給安息休暇」を取れるようになる 。勤続5年を超えれば更に1回追加して使用することができる 。暴言とセクハラなどに苦しめられるコールセンター労働者の心を治癒するための措置だ 。 ソウル市は8~9月に2回の労組との面談を通じて交渉を仲裁し、委託業者が解決しにくい福祉問題の解決対策を約束した 。毎日労働ニュース ユン・ソンヒ記者
2014/10/21サムスン電子職業病関連、19人が労災申請/サムスン電子の申請者62人にサムスン電子の職業病に関連して、19人が追加で集団労災申請をする 。これでサムスン電子の労災申請者は62人に増える 。 20日、半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)によれば、これらの労働者は28日に勤労福祉公団に集団で労災申請書を提出する 。サムスン電子の半導体工程で働いた労働者らで、現在、白血病・リンパ種・脳腫瘍などで闘病中だ 。 集団労災申請は23日に、政府が定めた「半導体の日」に対抗して労働・市民団体が行う集中行動の一環として行われる 。集中行動は、パノリムと世越(セウォル)号惨事国民対策会議に所属する尊厳と安全委員会が「半導体工程で働く労働者の知る権利を確保しよう」というスローガンで、23日から来月9日まで 。半導体の日は、半導体の輸出が初めて100億ドルを突破した1994年10月を記念して、2008年から開催されている 。23日に行われる半導体の日の記念式に、労働・市民団体は『危険なサムスンを止める共同行動・知れば生きられる』の記者会見とパフォーマンスを行う 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2014/10/21サムスン電子サービスの修理技士、ルーゲリック病で労災申請/19年間シンナーなど有害物質に曝露金属労組サムスン電子サービス支会と労働・市民団体が、ルーゲリック病で闘病中のL(42)さんの産業災害認定を求めた 。ルーゲリック病は脳と脊髄の運動神経細胞が破壊される病気で、筋萎縮性側索硬化症と呼ばれる 。 1993年にサムスン電子サービスCセンターに入社したLさんは、センターの内勤職の修理社員で、掃除機・扇風機・電子レンジなど、家電製品を修理していた 。Lさんは2012年から勤務の途中に脚の力が抜けることが繰り返し起こり、病院を訪れた結果、ルーゲリック病の確定診断を受けた 。現在Lさんは筋肉がすべて麻痺し、目だけがかろうじて動いている状態だ 。支会はルーゲリック病の発病原因を、換気のない室内で、有機溶剤を使ってハンダ付けをしたためと見ている 。19年間勤めて、鉛と有害物質に持続的に曝露してルーゲリック病が発病したので、産業災害に該当するということだ 。 支会は「Pセンターの外勤職の修理技士(白血病)、Kセンターの内勤職の修理技士(ループス)、Cセンターの内勤職の修理技士(白斑症)が職業病と疑われる疾患を病んでおり、作業環境の改善が急がれる」と主張した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2014/10/23イーマート・CJ第一製糖など、ソウル市と「感情労働者人権保護協約」締結ソウル市が7月から主導している感情労働者人権保護協約に、イーマートなど3企業が追加で参加した 。協約締結式にはイーマート・CJ第一製糖・アジア洲キャピタルが参加し、緑色消費者連帯・企業消費者専門家協会も同席した 。ソウル市は韓国ヤクルト・LG電子・愛敬産業など6企業と1次協約を結んでいる 。 協約を締結した企業は「企業の10大実践約束」を基に、感情労働者の勤務環境改善のために努力することになる 。10大実践約束は、△感情労働者の基本的人権の保障・支持、△安全な勤務環境の造成、△適正な休憩時間・休日の保障、などが内容 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2014/10/31『入居者応対』に苦しむマンション警備労働者「お前、必ずクビにしてやる」 。 ソウルのある高級アパートで警備員として働くパク・某(58)さんは、乗用車を駐車しようとして惨めな目にあった 。別に持ち主がいない場所に車を停めるのに、まるで自分の専用区域のように悪口を言われたのだ 。パク氏は「李朝時代でもないのに、入居者が警備員を作男に対するようにする」と訴えた 。 今月7日ソウルのあるアパート警備員の焼身自殺未遂で、アパート警備員の労働条件に社会的な関心が集っているなかで、賃金以外に『入居者応対』が最も大きいストレスの要因と分かった 。 ハン・イニム労働環境健康研究所・研究員は「アパート警備員の労働人権改善のための緊急討論会」でこのように報告した 。 労働環境健康研究所によれば、8~9月にソウルの団地で働く警備員152人を対象にアンケート調査を実施した結果、回答者の39.6%が、この1年間にことばの暴力を体験したと答えた 。 ことばの暴力を体験したこれらの46%は、1ヶ月に1回以下、36%は1ヶ月に2~3回体験したと答えたが、「ほとんど毎日」が6%にもなった 。また経験者の69.4%は加害者は「入居者と訪問客」とした 。 この1年間で身体的暴力や脅しに遭ったことがあると答えた人も8.9%だった 。 加害者の72.7%は「入居者と訪問客」だと答えた 。 回答者の15.8%が、昨年一年間に業務中の事故で病院や薬局を訪ねたと答え、このうち66.7% は治療費を自分で出したと答えた 。労災保険で処理したという答は18.5%に過ぎなかった 。聯合ニュース
2014/11/11「私はまだ生きている」 サムソン電子製品修理技士の叫びサムスン半導体の再生不良性貧血と脳腫瘍、業務上災害に認定2014年8月21日に、サムソン半導体の生産工場で白血病を発病した労働者に対して業務上災害を認めたソウル高等法院の判決に続き、11月7日、ソウル行政法院も、同じく半導体工場で働いて再生不良性貧血と脳腫瘍の診断を受けた労働者2人に対して、業務上災害に該当するという判決を行った 。 サムソン電子は、昨年36兆ウォンの営業利益を出した 。最近続けて裁判所の業務上災害という判断が続き、イ会長の病苦も重くなって、パノリムとの協議を始めたが、電子産業の底辺で職業病に罹った多くの労働者への補償も、キチンとした再発防止対策も出せていない 。製造工程だけでなく修理工場でも重症疾患が発病今までに半導体とLCD部門で職業病の申告が出されたのは160件余りだ 。そのうち死亡者だけで70人余りに達する 。そこにサムソン電子サービスセンターで働く修理技士が2013年に労組を結成し、事業場の内部の産業災害の実状が現れ始めた 。サムソン電子の製品を生産する労働者だけでなく、その製品を分解・洗浄・修理するアフターサービス(AS)工程の労働者も、やはり類似の重症疾患を病んでいるという事実が明らかになった 。 外見は下請け構造で、低賃金と雇用不安に苦しむAS労働者は、仕事中に火傷や骨折、墜落事故に遭っても労災を申請できなかった 。このような状況だから、各種の有機溶剤に曝露しながら数十年間働いても、重症疾患に罹れば業務上災害の補償を受けるどころか、直ちに職場から追い出される身分だった 。 2014年10月に労災申請したLさんも、サムソン電子サービスの東大田センターで20年近く、換気装置もない狭苦しい作業場で、一日14時間、サムソン電子の製品を修理するためにハンダ付け作業をし、シンナーなどの有機溶剤を使ってルーゲリック病という希少疾患に罹った 。 筋萎縮性側索硬化症(ALS)という病名を持つルーゲリック病は、感覚神経には触らず、大脳と脊髄の運動神経だけが選択的に破壊される進行性の疾患だ 。一旦発病すれば効果的な治療方法がない 。運動神経系の退行が持続的に進行し、患者の50%が発病後3~4年で呼吸不全で亡くなる 。Lさんは2012年2月に脚から力が抜けてしばしば倒れ、階段を上がるのが難しくなり、腰椎の異常と思って診療を受けてルーゲリック病の確定診断を受けた 。もう一つの家族のためにサムソンがしなければならないことサムソン電子サービスは今年のサービス品質評価で、家電AS部門4年連続1位、携帯電話AS部門3年連続1位に選ばれた 。Lさんを始めとするAS労働者の長時間・高強度労働の成果だ 。 全国のサムソン電子サービスセンターの労働者は、サムソン電子のユニホームを着て仕事をする 。利潤追求に目が眩んだサムソン電子が製品のサービスを外注化し、AS労働者の安全管理を「わしゃ知らん」とした結果が現れ始めたのだ 。 Lさんが労災申請をし、サムソン電子サービスセンターでの劣悪な作業環境が世間に知らされると、すぐに職業病の情報提供が続いた 。サムソン電子サービス東大田センターでは、今年だけで2人の労働者が脳出血で倒れた 。他のセンターでも白血病を発病し、ルプスという希少疾患と白斑症、あるいは脚が腐っていく血管性疾患に苦しめられているという事実が次々と明らかになった 。 間接雇用という不安と日々の実績管理の陰で、20年余りの職場生活の間にキチンと有給休暇を使うこともなく働いたLさんが目を開いた 。再びこのようなことが繰り返されないようにして欲しいと 。もし自身と同じことを体験することになるかもしれない同僚に、もう少しの勇気を出せと 。サムソンが何をしたのか話せと 。私はまだ生きているのだから 。パク・ジュヨン公認労務士(金属労組・法律院)
2014/11/12警備の労働者も同じ人間、暖かく接して欲しい/故イ・マンスさんの葬儀を厳かにマンション住民の非人間的な待遇に苦しめられ、先月7日に焼身して亡くなった警備労働者・故イ・マンス(53)さんの告別式が行われた 。遺族と民主労総を始めとする労働・市民・社会団体の関係者300人は、「警備労働者の処遇を改善せよ」、「警備労働者の休憩時間を保障せよ」、「労働人権を保障せよ」などのスローガンを叫びながら、故人の最後を見送った 。 ソウル一般労組・新現代マンション分会長は追悼の言葉で「警備労働者にも家族がいて、孫がいる」 。「私たちと、人間らしく暖かく接して欲しい」と目頭を濡らした 。 シン民主労総委員長は「故人は自分が生きてきた人生を否定される侮辱を感じて死を選択した」とし、「故人の死は、お金の前には平等でない我が社会に響く警鐘」と哀悼した 。 イ民主労総ソウル本部長職務代行は「全泰壱烈士が焼身した1970年と、マンションの警備員が焼身した2014年。労働者の姿はいぜんとして同じだ」 。「900万人を越える非正規労働者の平均賃金は月145万ウォンに過ぎないのに、持てる者の姿は中世封建時代の領主と同じだ」と批判した 。 一方、前日に行われたソウル一般労組新現代マンション分会とマンション管理業者の間の交渉は決裂した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2014/12/01「焼身」マンション警備員、ストレスによる労災を初認定入居者の言葉の暴力など、非人格的な扱いに苦しんで焼身したソウルの新現代マンションの警備労働者・イ・某(53)さんに、産業災害が認定された。劣悪な状況で感情労働に苦しめられた警備労働者の自殺が、産業災害と認定された初めての事例だ 。 民主労総ソウル一般労組が公開した勤労福祉公団の『業務上疾病判定書』を見ると、「入居者との激しい葛藤とストレスで、既存のうつ状態が悪化し、焼身を試みたと判断される」として業務上死亡と認定した 。イさんは2012年からうつ病などで精神科の診療を受けていた。勤労福祉公団は「既存の疾病との関連性は排除できないが、業務遂行の過程での色々な状況を考慮すれば、累積したストレスが極端な形で発現したもの」と判断した 。イさんと交代勤務をした同僚労働者は「消費期限が過ぎた菓子を、5階から投げて『食べろ』と言ったり、5階から落ちた靴下を拾ってくれと言った」と証言している。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2014/12/16労災申請さえできない下請け労働者/国家人権委が791人を実態調査元請けー下請けの関係によって、下請けの労働者に産業災害の危険が転嫁されているという国家機関の現場実態調査結果が出た 。国家人権委員会は、造船・鉄鋼・建設プラント業種の下請け労働者791人に実施した『労災危険職種実態調査』の委託研究報告書を発表した 。下請け労働者は労災の危険が高い理由として、元請けの労働者よりも更に多い作業量(94%)、危険な業務(93%)、安全措置の不備(80%)等を挙げた 。労災に遭った下請け労働者264人中、労災で処理された者は20人に過ぎなかった 。調査を担当したチュ・ヨンス教授は「組織化されていない構内下請け労働者の現実を考えれば、実態はさらに劣悪だろう」と指摘した。ハンギョレ新聞 チェ・ウリ記者
2014/12/22ソウル行法「妊娠中の胎児の健康損傷は業務上災害」ソウル行政法院は、済州(チェジュ)医療院の看護師4人が勤労福祉公団を相手に出した療養手当申請返戻処分の取り消し訴訟で、原告勝訴判決を行った 。先天性の心臓疾患を持つ子供をそれぞれ出産した看護師らが、医療院の労働環境が胎児の健康に影響を与えたとして労災を申請していた件。 裁判所は、「原則的に母体と胎児は単一体であり、胎児に及ぼすあらゆる影響と、それに起因して発生する法的権利・義務は母体に帰属する」とし、「女性勤労者が妊娠中に行った業務に因って胎児に健康損傷が発生したとすれば、これは勤労者に発生した業務上災害と見るべき」であると判示した 。国家共同体の存続のためにも、妊娠した女性勤労者と胎児は厚く保護されなければならないと強調した。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2014/12/28現代重工業、27日にまた「労災死亡」/今年で10件、11人目現代重工業蔚山(ウルサン)工場で27日事故が発生し、下請け業者の労働者イ・某(21)さんが亡くなった 。これで現代重工業では今年に入って10件の重大災害が発生し、11人の労働者が死亡した。被害者はすべて下請け業者の所属だ 。 労働組合側は「事故に遭った労働者は本来したことがないのに、人手が足りないという理由で派遣された。経験もなく、教育も受けていない状況で働いて事故が起こった」と話し、納期に合わせるための無理な作業が原因であると指摘した。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン
2014/12/30三十才のサムソン半導体労働者、また脳腫瘍で死亡サムソン電子の器興(キフン)工場で働き、脳腫瘍で闘病していたチョ・某(30)さんが29日午前、亡くなった 。2009年に入社し、半導体5ラインで働いていた。チョさんの死亡でサムソン電子と系列会社(SDI・サムソン電気など)で職業病で死亡した労働者は104人に増えた 。「パノリム」に情報提供された脳腫瘍の被害者は21人で、この内、死亡者は6人となった。毎日労働ニュース 編集部
2014/12/31労働者の「作業中止」要求に「懲戒」で答える錦湖タイヤ錦湖(クモ)タイヤのコクソン工場の労働者が、危険な作業の中止を求めたことに対し、会社側が懲戒で応じた実態。加硫器のモールド内部の温度が 180°C に達する状況で、潤滑油が目に入る危険性が高い『ペンティング作業』について、労働者が電源遮断と冷却を求めたが、会社は拒否した。現場の代議員が作業を一時中止させたところ、会社はこれを「業務妨害」として懲戒。労働者側は913人の署名を集め、労働庁に使用者の拘束捜査を求める嘆願書を提出した。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者/翻訳:中村猛
2015/01/04現代重工業労組に作業中止権/労使が合意、事故予防の次元で現代重工業労組は 2014 年の賃金・団体協約の暫定合意案に、労組の作業中止権が含まれたと明らかにした。合意案に「産業安全保健法上の安全施設の不備補完要求を組合が要請したにも拘わらずこれを履行しない場合、作業を中断させて会社に通知し、会社が安全保健上の措置を執った後に作業を再開」という文言を入れた。現代重工業では昨年10件の重大災害が発生し、下請け業者所属の労働者が11人亡くなっている。労組の政策企画室長は「昨年、現場で労災死亡事故が多く発生し、今回の協約交渉で、労組が労働者の安全のために作業中止権を要求し、会社が受け容れた」が、 「万一、会社が作業中止権を無視して作業を強行する場合、地方労働委員会に提訴するなどの複雑な手順を踏まなければならないので、結局現場でこれを守ろうとする両者の意志が重要だ」と話した。ハンギョレ新聞 キム・イル記者
2015/01/07最大の安全・保健フォーラムが開かれる労働界と市民・社会団体が労働安全保健運動を評価し、今後の課題を共有する我が国で最大規模のフォーラムが開かれる。労働環境健康研究所は「労働者健康権フォーラムを17~18日の両日、ソウル教育文化センターで開催する」とした。労働者の健康権をテーマにした研究所のフォーラムは今年で4回目。今回の行事は3つの主題別フォーラムと全体セッション、特別セッションで構成されている。化学物質監視ネットワークは「化学物質から安全な大韓民国」をテーマに、団体がこの間に行った発癌物質の診断活動を紹介する。感情労働者保護立法のための全国ネットワークと市民放射能監視センター、KT職場内いじめ調査研究チームも、この間に行った活動の成果と課題を共有する。特別セッションは、最近日本で制定された過労死防止法を紹介する場になる。田村昭彦九州社会医学研究所長が発表する。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2015/01/13雇用部、 「労災隠蔽」の実態公開を妨害雇用労働部の傘下機関である産業安全保健研究院が外部研究陣に産業災害関連の調査を依頼し、 「労災隠蔽」に関する部分を最終報告書から除くように要求した。調査対象が下請け労働者の労災発生の頻度が高い造船・鉄鋼・製鉄業種で、労働界は「雇用部が負担を感じて意図的に除いた」 として批判している。イ・インヨン新政治民主連合議員が12日に公開した「主要業種別の元・下請け業者実態調査およびオーダーメード型災害予防事業の効果的な拡大方案に関する研究」 を見ると、アンケート調査に含まれていた「労災隠蔽」の調査結果が欠落していた。この調査は下請け労働者の労災事故時に、元請けの責任も問うべく改善対策を作るために行われたもので、(社)韓国安全学会が産業安全保健研究院の依頼を受け、昨年5~10月に、造船、鉄鋼、自動車の元請け業者40 社と下請け業者 1310 社に実施した。ところが「労災隠蔽」に関する調査結果が最終報告書ではまるごとなくなった。 < ハンギョレ > が入手した「労災隠蔽」関連のアンケート調査結果を見ると、業者別に、最小20% から最大 52% まで、 「労災を公傷 ( 公務中の負傷として治療費などを会社が負担 ) で処理した」と答えた。造船業界では元請け業者23社中52%、 下請け業者931社中34%が、労災を公傷などで処理した。鉄鋼業と自動車業の実態も大きく変わらなかった。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2015/01/14「出勤途上災害・感情労働に労災認定」/労働界の念願達成か雇用労働部が政府の世宗(セジョン)庁舎で朴槿恵(パク・クネ)大統領に業務報告を行った内容に、事業主が提供した車両以外の交通手段を利用して労働者が出退勤して負傷した場合、労災保険で補償するという計画が入れられた。感情労働従事者の職務ストレスを業務上疾病と認定するように関連法を改正するという内容も含まれた。現行の産業災害補償保険法は事業主が提供した車両を利用したり、会社の支配・管理下で出退勤し、交通事故で怪我をした場合にだけ業務上災害と認定している。勤労福祉公団は自家用やタクシー、バイクなどを利用して出退勤し、交通事故が起きた場合は労災と認めていない。こうした公団の決定を批判する声が大きくなり、公団の決定に反する裁判所の判決が次々と出た。憲法裁判所は2013年10月に労災保険法関連の条項について合憲の決定を行ったが、9人の裁判官の内5人が憲法不合致の意見を出すほど、出退勤災害を幅広く認めなければならないという社会的な雰囲気が醸成されてきた。労働部は「産業安全保健法に、顧客と応対する労働者に対する事業主の職務ストレス予防措置を規定する」と明らかにした。毎日労働ニュース キム ・ハクテ記者
2015/01/19サムソンの「白血病補償案」に、被害者「それでは私は・・・」18日午前、ソウル牙山 (アサン) 病院の応急室で会ったキム・ミソン (35) さんは、何日か前から突然目がよく見えなくなったせいで大変だと言った。視神経炎症と麻痺はキムさんが罹った稀貴難病の多発性硬化症の代表的な症状だ。キムさんが多発性硬化症に罹ったのは、サムソン電子 LCD 器興 (キフン) 工場に勤務して3年目の2000年。今キムさんは視覚障害4級の判定を受けた状態で、視力を完全に失うかと思って気を揉んでいる。そのようなキムさんに16日、「サムソン電子発病関連問題解決の調停委員会」(調停委)で、サムソン側が公開した補償案は青天の霹靂だった。サムソンが補償対象とした「白血病など5つ種類のリンパ造血器系癌(血液癌)、脳腫瘍、乳癌」に、キムさんの病気は含まれないためだ。2000年に退職した後、働くことができず、生活保護受給者として過ごし、治療費も払えなかったキムさんに、昨年5月に再開されたサムソン職業病被害者問題を議論する交渉は唯一の希望だった。パノリムのイ・ジョンラン労務士は「サムソンがとても狭く補償対象を定めたために、多くの職業病被害者から心配する電話が殺到している」と話した。調停委に参加したサムソン半導体・LCD職業病被害者の家族8人の他に、パノリムに情報提供した被害者は170人、サムソンの補償対象基準では、これらの相当数が排除される。実際に労災を申請した労働者51人の内、21人は該当しない。在職期間要件も問題だ。サムソンは血液癌は1年、脳腫瘍・乳癌は5年以上働いた労働者だけに補償するとした。そうなれば勤労福祉公団から乳癌で労災を認められた故キム・トウンさんも勤務期間が4年8ヶ月で、補償対象ではない。しかもサムソンは「特殊健康診断履歴」がなければ補償しないという但し書を付けた。しかしサムソン半導体・LCD 工場で働くすべての労働者が特殊健康診断の対象ではなく、退職者は資料がないこともある。実際に調停委に参加した職業病被害者8人の疫学調査結果を見ると、特殊健康診断の対象者は4人だ。残りの4人は健康診断の資料がなかったり、一般健康診断の内容だけだった。サムソン電子の協力業者の労働者は、最初から補償対象として議論さえされなかった。サムソン職業病家族対策委とパノリムは、元請けの安全保健管理責任がある以上、協力業者の労働者も補償対象に入れなければならないと主張している。これに関しては、4人の協力業者の職員が労災を申請している。イ・ジョンラン労務士は「工場で使う数百種の化学物質は、発癌性、生殖・神経毒性など様々な問題がある以上、すべての癌、前癌性疾患、稀貴難治性疾患、生殖保健問題まで補償対象に含ませなければならない」と話した。これに関して朴・サムソン電子常務は「前癌性疾患、稀貴難治性疾患を含めば、胃潰瘍、大腸茸腫まで該当し、数千種の病気を補償しろということになる。医学的な検討を経て、対象疾病など6つの基準を提示した。調停委から合理的な意見を提案されれば前向きに検討する」と話した。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2015/01/30英語のストレスで自殺した大企業部長に業務上災害大法院2部は英語のストレスに耐えられず、自ら命を絶った建設会社の部長Kさんの遺族が、勤労福祉公団を相手に出した遺族手当支給訴訟の上告審で、原審を破棄し、原告勝訴の趣旨で事件をソウル高裁に差し戻したと明らかにした。Kさんは 2008 年7月からクウェートのプラント工事の施工チーム長を引き受けることになった。普段から英語の実力が足りないと考えて勉強をしたが、望むレベルに達することができなかったという。クウェートの工事現場に行った後は、自身の英語の実力では施工チーム長の業務はできないと感じた。Kさんはストレスを感じて結局海外勤務をあきらめた。ストレスが激しくなったKさんは、 不眠症、体重減少、 大腸炎など、 様々な病気になった。結局 2009 年1月、本社に復帰した日、屋上で同僚らと話した後、建物から飛び降りて自ら命を絶った。大法院は「深刻な業務ストレスによってうつ病が悪化し、自殺に至ることになったと推測判断する余地は充分ある。原審は故人が残した手帳の記載内容を始め、自殺前の故人の言動などに関して、綿密に確認しないまま業務上ストレスと自殺の相関関係を否定した」とした。ハンギョレ新聞 イ・ギョンミ記者/翻訳:中村猛
2015/02/03【あなた方には知る権利があります】 サムソン半導体器興工場見学記職業病対策作りの2次調停委員会から、サムソン電子の提案で1月22日にサムソン半導体の器興工場に行ってきた。半導体の女性労働者の証言を記録したドキュメンタリー『貪欲の帝国』を撮ったホン・リギョン監督は、半導体工場の臭いや声まで感じられるように見てきて欲しいと言った。携帯電話のカメラにはセキュリティー・ステッカーを貼り、クリーンルームにはカメラも録音機も持っていくことができなかったので、絵に描いて説明するしかなかった。半導体工場で働いて病気に罹った被害者が感じた苦しさもこれだった。労働者が産業災害を証明するために出すことができる資料は、自らが働いた工場と作業内容を再現した絵だった。企業は、終始「営業秘密」とか「関連がない」という言い訳けをして資料を出さない。労災と認められるまでには、本当に疲れてシンドイ過程を経なければならない。私たちが入ったところはサムソン半導体のラインの内、最新施設であるS1 ラインだった。防塵服を着てラインに入ると直ぐにサムソンはスクリーンを見せ、化学物質名を入力すれば安全保健情報が出てくると自慢した。傍に非常に分厚い本のように置かれている化学物質安全データシート (MSDS) も案内した。生産ノルマに合わせようと安全装置 (Rock) を外しておくのが常だったというのに、働いている労働者がこのような情報を見る暇があるのか、疑問だった。放射線が出ているというインプラントの工程に着くと直ぐに、ファン・サンギ (サムソン半導体器興工場で白血病で死亡した労働者・故ファン・ユミさんのお父さん)さんが、設備の前で放射線測定機をあっちこっち当てた。インプラント工程は自動化されていたが、安全性は完全に保障できそうにはなかった。ウェハーに正確にイオンが注入されているかを見るためには、ガラス窓から覗いて見なければならないが、そのガラス窓で放射線に曝露する。インプラント工程でオペレーター業務をしていたキム・トウンさんは、退職後に乳癌で死亡した。公団は放射線曝露と交代勤務のためとして、労災を認定した。パノリムはこの8年間、サムソン白血病職業病問題を皮切りに、半導体・電子産業の労働者の健康と人権の問題を提起してきた。故ファン・ユミさんが法院から労災認定の判決を受けるまで、半導体・電子産業の労働者の知る権利がキチンと保障されていなかった。自分がどんな物質を使ったかを訴訟の過程で知る者も多かった。アメリカでは大小の化学事故を経て、私たちより先に、知る権利運動を始めた。「あなた方には知る権利がある」というポスターを工場のあちこちに貼って労働者の権利を目覚めさせたり、実際に労働者が使う薬品の瓶にステッカーを貼って危険性を簡単に知ることができるようにしている。地域の住民でも誰でも、情報を知りたければオンラインで申し込めば良い。短い見学を終えてクリーンルームを出た。木の絵が目に飛び込んだ。労働者が願うのは絵ではなく、健康な作業場だと思った。少し前にサムソン電子の水原(スウォン) 事業場の近くの川で、1万匹余りの魚が全滅した。8年前から明らかになった半導体労働者の死と苦痛の行列が、魚の死と似ていないことを願う。クォン・ヨンウン(半導体労働者の健康と人権守りパノリムの活動家)
2015/02/10大法院、サムソン LCD 工場の脳腫瘍被害者に労災不認定大法院3部は9日、ハン・ヘギョンさんが勤労福祉公団を相手に出した療養手当請求訴訟の上告審で、原告敗訴と判決した原審を確定したと明らかにした。ハンさんは1995年にサムソン電子 LCD 事業部に入社した。LCDモジュール工程で働いたハンさんは、生理が止まるなどの健康上の理由で、6年目の2001年に退社した。彼女は2005年に小脳部脳腫瘍の診断を受けた後、脳腫瘍の除去手術を受けて闘病中だ。2009年に勤労福祉公団に産業災害の申請をしたが受け容れられず、2011年にソウル行政法院に訴訟を起こした。ハンさんは長期間有害物質に曝露し、夜間勤務と交代勤務を繰り返して脳腫瘍を発病したと主張した。当時の二審法院は「現代医学によれば、脳腫瘍の発病原因は明確ではない」とし、「在職中、ハンさんの血中鉛濃度などは健康な成人のレベルだった」と判示した。法院は「作業中に鉛に曝露する可能性は大きくなく、有害物質と脳腫瘍との関連性に関する意味ある研究結果はない、疾病と業務の間に因果関係を認めるには不充分」と判示した。大法院はハンさんの上告を審理することなく、一・二審の判決をそのまま引用して審理不受理で棄却処理をした。ハンさんのお母さんのキム・シニョさんは「私の娘が働いた当時は、ビニール手袋とマスクだけ使って有害物質に触り、排気装置もキチンと準備されていない程に劣悪だったし、脳腫瘍と業務の関連性は確実にあるのに、法院が受け容れなかった」と主張した。キムさんは「昨年末にソウル行政法院が、サムソン電子で働いて脳腫瘍に罹って亡くなった労働者の労災申請を受け容れ、内心期待していたが残念だ」と、無念さを現わした。ソウル行政法院は、サムソン電子で働いた後に脳腫瘍で亡くなった故イ・ユンジョンさんの業務上災害を認めた。勤労福祉公団の控訴によって、現在事件はソウル高等法院に係留中だ。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/02/12追悼:最後まで堂々としていた被害者の姿を忘れません2013年に「中皮腫患者の会」でチョン・ヒョンシク先生と初めて会いました。その時、本当に静かな方だと思いました。既に何回かの坑癌治療を受けた先生は、会の仕事を引き受けて欲しいという要請を辞退をしながら、「やるべきことはやる」とおっしゃいました。病気を抱えて生きている者として、生命の残った時間を、守ることのできない約束で満たすよりは、今許されている時間にやるべきことをしながら意味のある人生を送ろうと思っている、という考えが分かりました。チョン・ヒョンシク先生は24才だった1978年から7年間石綿工場で働いたために、22年を経た2006年、石綿の癌・悪性中皮腫を病むことになりました。職業病でしたが会社はすでに廃業し、産業災害の申請さえできませんでした。しかし先生は、韓国社会でこれ以上私のようにくやしい石綿被害者が出てはいけないという思いで、石綿追放の活動に積極的に参加されました。2012年に環境性石綿被害の救済を受け、韓国石綿追放ネットワークの協力で廃業した会社の記録と経歴を見付け出し、2014年10月に労災申請をすることができました。20代に働いた工場で石油ストーブの芯を作っていたのですが、その芯の材料が石綿であったという事実を明らかにしたおかげで、なんとかできたのでした。しかし結果を待っている間に、先生は12日、ついにお亡くなりになりました。お亡くなりになる何日か前、入院中のベッドを訪ねた時の先生は、食べようとしても食べられず、動くこともできないのに、気持ちだけは鮮明でした。はやく良くなられるように願うという挨拶に、このように苦しみながら生きるより、はやく死ぬことを選択できれば良いとおっしゃいました。ただ、「石綿で苦痛を受けたり、今後苦痛を味わうことになる方たちのために、もう少し早くから問題を共有し、解決する努力を始めたら良かった」という思いと、残念な気持ちが忘れられなかったようです。依然として環境性石綿被害救済のレベルは労災保険の10~30%に過ぎず、石綿工場の退職労働者のほとんどは労災申請さえできずにいるためです。先生が家族と別れて麗水 (ヨス)で暮らさなければならなくなった理由を聞いた時、病気は単に人の健康を破壊するだけでなく、人生の基盤まで解体させるという思いがしました。若い時には韓国伝統の縦笛を作る仕事をされたということです。それ位、意味ある仕事ができる能力には限りがなかったのに、病魔が今更のように残念でした。しかし、生きていれば誰でも被害者になることはあるけれども、一所懸命に生きる人だけが、被害者であっても堂々としていることができることを学びました。最後まで堂々として生きる意味。残された者たちは何時までも憶えています。 (注:チョンさんは2月12日に中皮腫で亡くなられた。61歳になられたばかりでした。)ペク・トミョン (ソウル大保健大学院教授・韓国石綿追放ネットワーク共同代表)
2015/02/27零下16度でマンションを巡回していて亡くなった警備員に労災認定ソウル行政法院はアン・某(死亡当時68才) さんの遺族が「業務上災害」として勤労福祉公団に出した訴訟で、原告勝訴の判決を行ったと明らかにした。アンさんは2011年3月から京畿(キョンギ) 道水原(スウォン) のあるアパートで警備員として働き始めた。彼の主な業務は、巡回査察と清掃、住民嘆願への応対、駐車管理業務などだった。冬には除雪作業が追加された。明け方5時30分に出勤して24時間ずっと働き、翌日一日休む隔日制で働いた。アンさんは2013年1月の午前4時30分頃、巡回査察をしている途中に倒れて病院に移送されたが、翌日に亡くなった。死亡原因は脳出血。亡くなる前一週間は、最低気温が零下16度、最高気温が零下3.4度で、非常に寒く、除雪作業など業務量が増えていた。遺族たちは業務上災害認定を拒絶されると、直ちに訴訟を起こした。法院は「寒さに長期間曝されたまま働き、それに因って死亡に至ったか、既に持っていた疾病が急速に悪化して死亡したと見るのが妥当だ」として、業務上災害と認定した。冬季には脳出血が多く発生し、酷寒期の激しい温度変化が脳出血の原因になり得るという病院の事実照会の結果も、業務上災害を認定する根拠になった。聯合ニュース (翻訳:中村猛)
2015/03/03サムソン電子で脳腫瘍、被害者4人が労災申請サムソン電子の半導体・LCD 事業部で働いて脳腫瘍に罹った労働者4人が、勤労福祉公団に産業災害を申請した 。その内2人は2004年から2008年の間、半導体の生産工程で一緒に働いていたことが確認された 。半導体労働者の健康と人権守り (パノリム) と、脳腫瘍で闘病中のSさん (30) は勤労福祉公団南部支社の前で記者会見を行い、「脳腫瘍を職業病と認定せよ」と要求した 。この日に労災を申請した職業病被害者4人のうち3人は、サムソン電子の半導体事業部・温陽 (オニャン)と器興(キフン) 工場で働いた 。残りの1人はLCD事業部・天安(チョナン) 工場で働いた 。労災を申請したSさんとJさん(34)は、2004年から2008年まで、温陽工場のMVP 工程で一緒に働き、脳髄膜腫に罹って闘病中だ 。MVP 工程は半導体工程の最後の段階で、半導体の基板にサムソン電子のロゴを印刷して、外観検査と包装をする工程だ 。パノリムによれば、半導体マーキングの機械がレーザーでロゴを刻む過程で、茶色の粉じんを飛ばす 。パノリムはこの粉じんにベンゼン・ホルムアルデヒドなどの有害物質が入っていて、これが脳腫瘍の発病に関係があると主張した 。Sさんは「MVP 工程で仕事をする間、クリーンルームに入ることもなかったし、防じんマスクを使えと言う(管理者の)指示もなかった」と主張した 。LCD 事業部・天安工場で働いたCさん(死亡当時25才)は、2011年に脳腫瘍の確定診断を受けた後、2013年に死亡した 。先月までに、パノリムに届けられた脳腫瘍の被害者は合計22人で、この内7人が死亡している 。半導体事業部・器興工場で働いた労働者3人が死亡し、温陽工場では1人が亡くなった 。パノリムのイム・チャウンさんは「パノリムに届けられる情報提供の中では、脳腫瘍が白血病に次いで多い」。「勤労福祉公団は、サムソン電子で働いた後に脳腫瘍が発生したこれらを保護しなければならない」と強調した 。毎日労働ニュース ク・てう記者
2015/03/05暴行され自ら命を絶った現場実習生に労災認定全国建設産業労組によれば、勤労福祉公団のソウル業務上疾病判定委員会は、先月26日に、CJ第一製糖鎮川(チンチョン) 工場の寮の屋上から投身自殺したK君(当時18才)の遺族が申請した業務上災害申請を承認した 。K君は高校3年だった2013年11月に現場実習生として第一製糖に入社し、2ヶ月目の昨年1月に自ら命を絶った 。投身の前日、K君は自身のツイッターに「とても恐い。チャンと会社に行けるだろうか?」というメッセージを残した 。業務上疾病判定委の判定によれば、K君は日常的な暴力に曝されていた 。職場の先輩はK君のお尻を蹴飛ばして挨拶をし、事件が発生する4日前の会食の時には、上司が見ている前で同期入社員から暴行を受けた 。母親に「会社に行きたくない。会いたくもない」と訴えていた 。業務上疾病判定委は「若くして現場勤務に投入され、受けたストレスと職員間の不和が耐えられるストレスを越えて、急性憂うつ状態で正常な判断力を喪失して発生した事故で、業務に関連した自殺と判断される」とした 。業務上疾病判定委は「実習生という立場の脆弱性によって、精神的な安定を支持できにくい状況で起きた自殺で、業務関連性が高い」と判断した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/03/05協力業者職員を理由に労災も差別/サムソン電子も勤労福祉公団も「いい加減」サムソン電子半導体事業部で設備の維持・保守の業務を遂行した後、稀貴難治性疾患を病んだり死亡した協力業者の労働者が、産業災害の承認を求めた 。サムソン電子は1月に作った補償基準によって、協力業者の労働者を補償から除外するとし、勤労福祉公団は協力業者の所属という理由で、業務との関連性を否認している 。半導体労働者の健康と人権守り (パノリム) と、サムソン電子半導体・LCD 事業部で働いた元・下請け職業病被害者が、職業病被害労働者証言大会を行った 。証言大会でパノリムが発表した資料によれば、半導体事業部で働いた協力業者所属の労働者は、白血病を始め、皮膚T細胞リンパ種・肺癌・腎不全症を病んでいる 。皮膚T細胞リンパ種を病んでいるLさんは、2011年11月から2013年1月まで、半導体事業部・華城 (ファソン) 工場で働いた 。Lさんは化学物質中央供給システムの中にある化学物質タンクの維持・保守業務を担当した 。そのシステムは、半導体生産ラインに各種の化学物質を供給する所だ 。Lさんは警報が鳴ると、化学物質の筒を該当の供給タンクに連結して掃除をした 。供給タンクの周辺に流れ出した化学物質を拭い、連結ホースがタンクの中に入ると、直接手を入れて取り出すこともあった 。Lさんは2012年12月、皮膚T細胞リンパ種と診断された 。Lさんは昨年10月に労災の申請をしたが、勤労福祉公団から不承認の判定を受けた 。Lさんは「会社が公団に提出した資料を見ると、(業務中)数十種類の化学物質に曝露し、発癌性・生殖毒性がある有害物質を取り扱った」が、「T細胞リンパ種と業務の関連性が分かっていないという理由で、不承認とされた」と訴えた 。故Sさんは、2003年から2009年まで、半導体事業部・華城工場と器興工場で働いた 。Sさんは協力業者の所属で、器興工場の14ラインとSIラインの管理業務を担当した 。Sさんは生前に残した記録で「有害ガスの排出機能をする局所排気装置は (14ラインと1ラインに)初期には設置されていなかった」。「最近でも、既存のラインで局所排気装置が故障したり、リモートコントロールが故障するケースが一度や二度ではなかった」と主張した 。Sさんは骨髄移植手術を受けたが、2012年6月に再発して同年8月に死亡した 。故人の息子のSさんは「昨年10月の業務上疾病判定委員会に(父親の労災承認の問題で)出席した時、(疾判委は)10分間、父親が正確に何の仕事をしていたのかと尋ねた」が、「公団は、父親が管理職であったという理由で業務関連性を認めなかった」と話した 。現在まで、サムソン電子半導体・LCD事業部で働いて職業病に罹った労働者の内、パノリムに情報提供をしてきた労働者は196人 。このうち68人が死亡した 。勤労福祉公団から労災の承認を受けた被害者は、現在3人に過ぎない 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/03/17重大災害を発生させた事業者に「119」 通報の義務化を事業主が仕事中に発生した急病患者を発見した場合、119救助隊に通報することを義務化する法案が発議された 。現行の産業安全保健法は、使用者が労災発生の危険を把握したり、重大災害が発生した場合、直ちに作業を中止させ、労働者を安全な場所に待避させるようにしているが、急病患者の通報規定はない 。国会・環境労働委員会のハン・ジョンエ新政治民主連合議員は「急病患者が発生した場合、義務的に通報する規定がなく、使用者がこれを悪用している」と分析した 。先月の9日と今月10日に、それぞれ1人の死亡者が発生した、釜山の新世界百貨店の拡張工事とポスコの浦項製鉄所の補修工事の現場を例に挙げた 。事業主が、事故が発生した時、119救助隊に通報せず、指定病院に先に連絡したり、自社の救助隊に任せたために、急病患者に対する救助・治療が遅れて死亡したということだ 。事業主が労災の事実を縮小・隠蔽しようとしたという疑惑が提起されている状況だ 。ハン議員は改正案で、救助を要する危急状況や急病患者が発生すれば、事業主は119救助隊に通報するようにし、これに違反すれば5千万ウォン以下の過怠料を賦課するようにした 。ハン議員は「一刻を争う事故現場では、119救助隊による迅速な初期対応が必須なのに、労災にされるという理由で事業主がこれを敬遠している」とし、「労災の隠蔽・縮小だけではなく、一層大きな事故に繋がる危険な行為だ」と話した 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2015/03/18労災の危険に、労働者の作業中止権を保障せよ雇用労働部が、作業中に危険な状況が発生した場合、労働者が事業主に作業の中止を要請できるようにする産業安全保健法改正案を立法予告した中で、民主労総と健康な労働社会など、19の労働・安全・人権団体が共同声明を出し、「労災の危機に直面した労働者に、作業中止権を保障せよ」と要求した 。現行の産業安全保健法(26条)は、「産業災害が発生する緊急な危険」がある場合にだけ作業を中止できるように規定している 。これによって、人が怪我をしたり死なない状況で労働者が作業を中止した場合、当該の労働者が事業主から懲戒されたり、告訴・告発されることが少なくなかった 。労働・安全・人権団体は「現行法は、人が死んだり怪我をするなどの事故が起こったり、そのような危険が発生しなければ、危険を甘受するように強制している。このため『産業災害が発生する緊急な危険』という表現を変えなければならないという社会的要求が続いてきた」とし、「だいたい労働部は最も重要な問題に目を閉じてきた」と批判した 。また「労災発生の危険がある状況では、労働者が自ら作業を中止し、待避することが最優先で、労働者が事業主に安全保健措置を要求したり、地方労働官署に通報するのはその次の問題」として「労働者に必要なことは、強化された作業中止要請権ではなく、自らの生命と安全を守れる作業中止権」だと強調した 。毎日労働ニュース ク・ウネ記者/翻訳:中村猛
2015/04/1410年間で労働者110人が死亡、最悪の『殺人企業』は現代建設/市民は清海鎮海運とサムソン電子を挙げる現代建設がこの10年間で最悪の『殺人企業』に選ばれた。市民は世越(セウォル)号の船主である清海鎮(チョンヘジン)海運を10年間で最悪の災難事故(市民)殺人企業に、サムソン電子を労働者殺人企業に選んだ。毎日労働ニュースと韓国労総、民主労総そして労働健康連帯、世越号惨事国民対策会議の尊厳安全委員会が参加する、労災死亡対策作り共同キャンペーン団は、13日ソウルの光化門広場で『2015年最悪の殺人企業選定式』を行った。10年間で多く労働者と市民を死亡に至らしめた企業が『殺人企業』候補に挙がった。市民1502人がオンライン投票で殺人企業の選定に参加した。現代建設は施工能力評価で1位を記録した総合建設業者で、昨年は17兆3870億ウォンの売り上げを記録した。その陰には労働者がいる。現代建設の工事現場で、2005年から14年までに110人が労災で死亡した。昨年は蔚山(ウルサン)の新古里(シンコリ)原子力発電所3号機で3人が窒息死したのを含め、10人の労働者が亡くなった。労災事故で障害を負った労働者は75人に達する。下請け業者の労働者を合算した数字だ。現代建設は毎年選定する殺人企業に、既に3回も名前を挙げられた。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/04/14家電製品修理技士のルーゲリック病初の労災認定/鉛の煙・粉塵などに20年間曝露勤労福祉公団の大田(テジョン)疾病判定委員会は、サムソン電子サービスの東大田センターで20年余り働いて、筋萎縮性側索硬化症(ルーゲリック病)に罹ったLさん(38)が出した療養給与申請に対して、「業務上の疾病と認定される」と決定した。ルーゲリック病は発病自体が珍しい上に、原因を明らかにするのが難しく、これまで労災と認められたのは3、4件程度。家電製品修理の労働者ではLさんが初めてだ。Lさんは1993年からサムソン電子サービスの下請け業者に所属し、同センターで、テレビ、電子レンジ、電話機などを修理していたが、2013年にルーゲリック病の確定診断を受けた。仕事中ずっとハンダ付けの作業で出る粉塵と鉛の煙、基板洗浄用のシンナーなどの有機溶剤に長期間にわたって曝露した。修理と試験稼動をする時は、電子レンジから出てくる電磁波に継続して曝露した事実も認められた。作業場の換気がキチンとされていない状態で、長時間労働にも苦しめられたことも確認された。委員会は「(これらの点を)総合してみれば、『筋萎縮性側索硬化症』は申請人の業務環境と因果関係があるものと推測・判断されるというのが多数の委員の意見」とした。『半導体労働者の健康と人権守り』(パノリム)とサムソン労働人権守り、全国金属労組は、「電子製品製造業だけでなく、電子製品の修理サービス業でも職業性疾病の業務関連性を認めたという点で、非常に意味のある判定」と評価した。ハンギョレ新聞 チョン・チョンフィ記者
2015/04/22感情労働による精神疾患、労災認定が増加/4年間で11%昨年春、ソウル市内のあるデパートの免税店で、売り場の管理者として働いた40代初めのBさんは、一人のお客との間で揉め事が起こった。お客が化粧品を買ったり返品したりを繰り返す中で、買い換えが思い通りにいかないとぞんざいな言葉で悪口を言い、広告看板を蹴飛ばして什器が壊れた。そのお客は何日間かずっと売り場を訪れ電話をかけてきた後、Bさんを見付けて抗議した。上司はBさんに引き続き応対させた。ついにBさんは人に会うと深刻な不安を感じるなど、恐慌障害になった。勤労福祉公団は『業務上のストレスによる一時的な不安障害』という医師の診断書によって、Bさんの産業災害を認め、2ヶ月の療養を承認した。Bさんのように仕事で感情労働に苦しめられたり、暴言・ストレスから生じたうつ病、恐慌障害など精神疾患を労災と認定する比率が、最近大幅に増えている。勤労福祉公団から取り寄せた『精神疾患の労災申請と判定件数』を見ると、精神疾患を理由に労災を申請した労働者は、2010年の89人から昨年の137人に増え、認められる比率も23.6%(21人)から34.3%(47人)に増加した。産業構造の高度化でサービス業の比重が次第に高まる傾向と連動して、精神疾患も起こり得るという認識が拡がったことに伴う変化である。最近は職場内でのセクハラの被害者や、お客の暴言・暴行の被害を受けた労働者に対する使用者の不適切な対処によるうつ病なども、労災と認められる傾向だ。しかし外国と比較すれば、精神疾患で労災を申請したり、認められる人数は依然として少数にとどまっていると専門家は指摘する。労働環境と健康関連の社会団体『仕事と健康』のハン・インイム事務局長は、「日本は労働者数が韓国の2倍だが、精神疾患関連の労災申請件数は25倍」、「労働者が仕事で憂うつや不安になっているのに、労災なのかよく分からなかったり、精神科的な問題は隠そうとする韓国社会の特性も作用している」と話した。精神疾患の予防対策を強化する一方で、精神疾患が労災と認められにくい制度を改善しなければならないという声も強い。シム・サンジョン議員は「事前に予防し、起こった場合に加害者を処罰できる方法が準備されていない」「『業務上の精神的ストレスが原因になって発生した疾病』も労災と認められるように、具体的な法律の改正案を真剣に検討しなければならない」と話した。ハンギョレ新聞 チョン・チョンフィ記者
2015/04/291年に2400人が労災死、企業殺人法の導入を急げ民主労総と4・16連帯を始めとする労働・市民・社会団体が、世界労災死亡労働者追慕の日を迎えて、汝矣島(ヨイド)の国会議員会館で『世越号1周期、企業殺人法要求討論会』を開催した。討論会の発表者イ・ホジュン西江(ソガン)大法学専門大学院教授は、「世越号惨事を始めとする大型惨事の根本責任は、利潤追求や費用削減を目的に安全措置をないがしろにした企業にある」。「現行法体系では産業災害や公衆災害が発生した場合、該当企業に適用される処罰規定は、業務上過失致死傷罪または産業安全保健法第66条の2で、安全業務を担当する末端職員に刑事責任を賦課するというレベルにとどまっている」と憂慮した。企業に責任を問おうとしても、両罰規定が余りにもレベルが低いという指摘もされた。「産業安全保健法第71条の両罰規定が適用されるケースでも、罰金額は最大3千万ウォンに過ぎず、ほとんどの企業に対する罰金は1千万ウォン未満で終わっているのが現実」と付け加えた。処罰規定を重くしない以上、労災を防ぐ方法がないということだ。イ教授は「国会に労災を発生させた企業に対する処罰を強化する法案が3件発議されているが、いずれも両罰規定の枠組みを維持しておりその限界は明きらか」と「企業と経営責任者の刑事処罰に関する特別法を制定する方案を積極的に検討しなければならない」と主張した。民主労総によれば、2000年以後に127万3千人余りが労災に遭い、うち3万3902人が亡くなった。一年平均2422人が労災で死亡したことになる。昨年の労災による死亡者は2134人にもなる。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2015/04/2930代で被災、一生が傷ついた・・・労災をなくすように労働者が闘って欲しい「働き盛りに産業災害に遭って、30年を超えて身体と心に傷を抱えて生きてきました」。源進レーヨンで働いて神経炎に罹ったユン・ハンギさん(74)は、これまでの歳月をこのように述懐した。ユンさんは第15回被災労働者の日の28日、韓国労総から委員長表彰を受けた。源進産業災害者協会の活動に積極的に参加し、被災労働者の手本になったという評価を受けた。ユンさんは1973年から81年まで、源進レーヨンで生産設備の整備業務を担当した。81年に脚に麻痺症状が現れて退社した後、92年に労災と認められた。源進レーヨンで職業病に罹った労働者は1千人。死の工場・源進レーヨンは、労災闘争の象徴になった。80年代末にビスコース人造絹糸の生産工場である源進レーヨンで、労働者が二硫化炭素(CS2​)中毒になった事実は広く知られた。被害者は900人余り、死亡者は150人にもなる。被害者は腕、足の麻痺、言語障害の症状を示した。ユンさんは脚に感覚がない。彼は80年代の中盤から毎日数十粒の薬を飲んでいる。34才で源進レーヨンを退社した後は、今まで仕事をすることができなかった。ユンさんは「源進レーヨンのかつての社長は、労働者から絞り取った金で今でも結構に暮らしているのに、(私は)働き盛りで病気に罹って、仕事ができないのが口惜しい」。「身体と心に傷を負った私が、ひょっとして孫の邪魔になってはと、書道をしながら心の修養をしている」と話した。ユンさんは最後に「労働界が闘って、労働者が労災に遭わないようにして欲しい」。とお教えした。(注:源進レーヨン(株)は1964年に東洋レーヨン(現・東レ)の中古の機械を持ち込んで、66年に設立されたビスコース人造絹糸の生産工場。労働者を保護する安全設備が欠如し、多くの労働者を神経毒ガスの原料として使われる二硫化炭素に曝露させ中毒にさせた。)毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/05/07町内の化学物質 「危険情報アプリ」で確認/化学物質監視ネットワークが公開試演会 仕事と健康・化学繊維連盟など市民・社会団体で構成された「知る権利保障のための化学物質監視ネットワーク」は6日、環境財団で記者会見を行い、「私たちの町内の危険地図アプリ」の公開試演会を行った。アプリは2657人の寄付金で製作された。危険地図アプリはアンドロイドフォン使用者の場合、グーグルストアでダウンロードすることができる。アプリは2012年に環境部が公開した3268の事業場で使う1万2700種の化学物質の種類・排出量・移動量の情報が入っている。利用者に化学物質の危険レベルが分かるように、癌発病の可能性によって赤色・黄色・橙色で表示。利用者は化学物質の名前とガス番号を入力すれば、化学物質に関する具体的な情報を得ることができる。ネットワークによれば、危険地図アプリには2012年から昨年までの3年間に発生した200件の化学物質事故のうち、173件の情報表示され、事故地点を探せば、半径1kmに居住する住民の数と事故内容を確認できる。爆発性・有毒性が強い化学物質の事故発生時の待避方法も案内されている。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/05/15ソウル市、女性労働者を訪ねてストレス管理ソウル市中部女性発展センターが15日から来月26日までの7週間、「訪ねて行く女性労働者ストレス管理サービス」を実施する。毎週金曜日にロッテマートの支店を巡回する。センターは「多数の女性の感情労働者が働く企業を直接訪ねて、ストレス管理サービスをするプログラム」で、「今年上半期はロッテマートで試験運営をし、満足度を評価した後に規模を拡大していく」と説明した。サービス対象事業場と期間を拡大することを検討している。センターで教育を受けて就職できた結婚移民女性と、40~50代の脆弱階層の女性で構成されたピュティー・テラピストがストレス管理を担当する。労働者のストレスも減らし、雇用も創出する、一石二鳥効果を期待している。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2015/05/15「沈黙の殺人者」 石綿を放置したままのリモデリング急増釜山(プサン)地方雇用労働庁は15日、釜山地域で、建築物を撤去する前に石綿調査を行わず、過怠金を賦課される事例が毎年増加しているとして注意を促した。労働庁によれば、産業安全保健法上の石綿調査未実施で賦課された過怠金件数は2012年の36件から、2014年62件に急増した。大部分が小規模商店街のリモデリングがされる過程で摘発される事例だった。関連法上の石綿調査制度の内容によれば、面積50㎡以上の建築物を解体する場合には、作業前に雇用労働部長官の指定を受けた石綿調査機関によって石綿含有量などを調査する、機関石綿調査を実施することになっている。50㎡以下でも、撤去しようとする者が自ら肉眼調査によって石綿含有の有無を確認して報告しなければならない。違反すれば機関石綿調査の場合は5千万ウォン以下、一般石綿調査は300万ウォンの過怠金が賦課される。労働庁は石綿調査制度の広報の不十分がもたらした結果として、今月中にインテリア業者、建築廃棄物処理業者を対象に説明会を開催する。また、出勤時間帯の街頭キャンペーンなど、対市民宣伝も行うことにした。民衆の声 キム・ポソン記者
2015/05/19サムソン「白血病被害者の補償を先に」 VS パノリム「再発防止策も同時に」白血病の被害者対策に関して、サムソン電子は「先補償・後再発防止対策」を提案し、一方、「半導体労働者の健康と人権守り」パノリムは同時解決を主張し、来月に予定されている調停委員会の調停案を導き出すまでには陣痛が予想される。18日「サムソン電子半導体など事業場での白血病など疾患発病に関する問題解決のための調停委員会」(調停委)は、6月に三つの議題(謝罪・補償・再発防止)を総合した調停案を出すと明らかにした。キム・ジヒョン調停委委員長(前・大法官)は「ハンギョレ」との電話で「意見差をどのように狭めるかが大きな宿題」とし、「三つの議題はそれぞれ独立した議題というよりは、互いに関連性があるので(調停案は)議題を網羅しなければならないようだ」と話した。昨年5月14日、権オヒョン・サムソン電子代表理事の謝罪を契機に本格的に始まった交渉でも異見を狭められないとして、昨年12月に調停委が構成された。調停案の内容が注目される中で、サムソン電子が4月に、「補償と謝罪の議題を先ず決着させよう」という考えを調停委に提出したことが最近確認された。サムソン電子は「謝罪と補償、予防の内のどれか一つに軽重を仕分けできないが、緊急な議題と、異見が狭まった議題を先に解決し、更に多くの検討が必要な議題は十分な議論によって最終妥結を引き出す『段階的アプローチ』方式を取れば良い」と明らかにした。「早期合意」を主張して被害者とその家族の一部が作った「サムソン職業病家族対策委員会」(家対委)も同じ考えだと分かった。しかし、補償対象を調整に参加しない被害者にまで拡大し、第三者が参加する再発防止対策作りを要求したパノリムは、反対の立場を明確にした。パノリムは「サムソン電子の職業病問題の社会的解決のために、三つの議題をすべて包括した勧告案を出すという調停委の趣旨が後退しないことを願っているので、予防対策の議論を先送りしようというサムソンの提案は遺憾だ」として「被害の補償が急がれるように、現職の労働者のための予防対策も先送りできない緊急な問題」という立場を、15日に調停委に伝えた。3月までにパノリムに情報提供したサムソン半導体・LCDの職業病情報提供者は196人(死亡69人)で、昨年同期の136人(死亡50人)から60人も増えた。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2015/05/20「筋骨格系の労災認定率低い」 労働者が集団申請現代自動車の労働者Kさんは2003年に入社した後、車体を高熱のオーブンに入れて塗料を乾燥する過程で変形が起きた部分を復旧するために、毎日1分に5~10回ずつ平均600台の車に槌打ちをした。2012年に右肘に激しい痛みを感じたKさんは、勤労福祉公団に労災(療養給与)を申請した。しかし勤労福祉公団はKさんの痛みは「業務と因果関係がない」とし、労災と認定しなかった。一方、勤労福祉公団は2007年に、Kさんと同じ工場で似たような仕事をし、同じように右肘痛に苦しめられたkさんの労災申請は認めた。当時Kさんは入社9年目だったが、kさんは入社10ヶ月目だった。労災認定が交錯した理由は「勤労福祉公団・業務上疾病判定委員会」の判断が恣意的だからだという指摘がある。クォン・ドンヒ労務士は「労災を申請しても、現場調査、専門家評価などがキチンとが行われず、公正性の論議が絶えない」と指摘した。実際、ソウル高裁は今年の3月、Kさんが勤労福祉公団を相手に出した訴訟では、業務関連性を認めて労災と判断した。筋骨格系疾患を理由にした労災申請は、2006年は4130件で、2014年に5743件と毎年増加傾向にある。一方、2006年に65.9% だった労災認定率は、2011年に46% まで低くなった。これに対して2010~2013年に「労災保険制度改革のための労使政TF」が作られ、筋骨格系疾患の認定基準などが改善され、労災承認率が2014年には54.1%と再び高くなったが、過去の水準は回復できていない。金属労組は20日、勤労福祉公団に、現代車、現代重工業などで働く労働者50人の集団労災を申請した。パク・セミン金属労組労働安全保健室長は「勤労福祉公団・業務上病気判定委員会が、労働者の作業環境をキチンと把握しようとする努力を怠ったまま、年を取って罹った退行性疾患とするなど、個人的で主観的な判断をしている」と主張した。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2015/05/21労働者健康は労働者が守ろう/韓国労総が参加型産業安全保健教育韓国労総が20日、労組幹部を対象に参加型産業安全保健教育を行った。2015年の参加型産業安全保健教育には、労組幹部85人が参加した。今回の教育は3日間行われる。韓国労総は教育期間に、△健康権確保のための労働組合の役割、△産業安全保健実務と企業殺人法制定の必要性、△安全保健活動に有用なスマートフォン・アプリの活用、△労働運動の現況と対応、をテーマに講義と討論をする。毎日労働ニュース キム・ポンソ記者
2015/05/26希少疾患だと労災認定されず、治療費も巨額に/持続的・定期的な後援が命綱最近、パノリムの活動家が残念な報せを聞いた。17才でサムソン電子器興(キフン)工場 LCD事業部に入社した後、3年目に希少難治性疾病の多発性硬化症を病み始めたキム・ミソン(35)さんが倒れて、脚の靭帯が切れたという。15年闘病中のキムさんは、免疫体系が壊れて視神経を失った。薬品の副作用で股関節も壊れた状態だ。視力と脚の一つをあきらめなければならない状況で、靭帯まで切れたのだ。勤労福祉公団に提起した労災申請は受け容れられなかった。パノリムはキムさんの労災訴訟と診療費を支援するために、急遽、後援者を探している。400人余りの後援会員で運営されるパノリムの財政は、相当部分がキムさんのような職業病被害者の支援に使われる。今まで3人しか労災と認められない、余りの希少難治性疾患であるため、途方もない治療費がかかる。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2015/06/09操縦士の精神疾患ガイドライン作り、中止せよ公共輸送労組・航空協議会によれば、国土部は今月施行を目標に、操縦士の精神疾患予防と管理ガイドライン(案)を作成している 。ガイドラインは、国内航空会社の操縦士採用時に、精神疾患を判定するための検査と犯罪経歴の照会など、身元検査ができることになる 。社内に心理相談の専門家を配置して、操縦士の心理相談を常時実施ができるようにする 。会社は必要に応じて、操縦士に様々な性格検査と心理テスト、自己申告式の検査を行うことができる 。国土部は3月のジャーマンウィングス航空機の墜落に伴う後続対策として、ガイドライン作りを進めている 。当時、墜落事故は副操縦士が精神病歴を隠して運航していたと分かり、議論になった 。大韓航空・アシアナ航空の操縦士労組が加盟している航空協議会は、「ガイドラインには人権を侵害する素地があり、他の副作用も憂慮される」とした 。航空協議会は「精神疾患の可否が分かれば飛行を停止され、生計を脅かされることになり、心理的な問題があっても病院に行かずにかえって隠すようになる」とし、「精神疾患者を探し出して管理するのは、むしろストレスと事故の危険を高めることになる」と憂慮した 。更に「国土部は操縦士のストレスと疲労を減らし、心理的な安定を図る方法での精神疾患予防活動に力を注がなければならない」と主張した 。航空協議会の関係者は「操縦士が精神疾患を義務的に報告して、精神疾患のレベルに関係なく航空会社が飛行任務に当たらせるかどうかを恣意的に決めるのは違法だ」 。「ガイドラインが作られれば強く対政府闘争を行う」と警告した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/06/19MERS 感染に対応できない病院労働者/「交代要員も非正規職で安全対策もない」ソウル市立ボラメ病院の患者移送担当のBさん(58)は「MERSに感染するかいつも不安だが、最低賃金で有給休暇もなく、痛くても言えない非正規職の境遇が本当にわびしい」と打ち明けた 。ボラメ病院はソウル市が指定したMERS治療病院だ 。MERS重症患者を受け入れる 。しかしボラメ病院は患者の移送業務を業者に委託、移送要員は応急室と手術室に患者を移すときに患者と接触するが、病院側は美観上の理由でマスクを使わせない 。感染予防指針や教育もなし 。病院側は、サムソンソウル病院で移送要員への感染の事実が知らされた後に、やっとマスクを使うようにし、体温計も支給した 。Bさんは「感染症と分かっても、隔離されれば誰も生計の責任を負ってくれないのに、症状が言えるか」と反問した 。公共輸送労組・医療連帯本部が病院労働者の当事者証言大会で、国立大・公共病院の労働者は人員不足と非正規職の安全措置の不在を訴えた 。慶北大病院の清掃労働者Lさんは「前の日に、病院にMERS患者1人が入院したので、予防教育を要請したが病院はこれを拒否し、使い捨てのマスクさえくれない」 。「それどころか、病院の消毒業務まで清掃労働者に押し付けている」と批判した 。ソウル大病院の看護師Kさんは「MERS患者1人を看護師1人が専門で担当するが、交代要員が切実に必要だ」と話した 。Kさんは「保護装備もギリギリで、人員と病床は限定されているが、患者が急増したために現場で隔離指針が守られないこともある」と耳打ちした 。労組は「政府が病気の予防や感染病管理のような金にならない必須医療を疎かにし、病院に金儲けを強要して公共医療体系が崩壊した」とし、「病院の人員不足と外注化が病院内MERS拡散の要因」「病院の外注化の中止と、病院の人員と装備を拡充して、医療体系を再確立しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ユン・ソンヒ記者
2015/06/22「炭疽菌配達」 フェデックス・コリアの労働者、会社を告訴公共輸送労組はフェデックスコリア本社前で記者会見を行い、「殺人物質を搬入したフェデックスを感染病の予防および管理に関する法律(感染病予防法)違反など、国内法違反の嫌疑で告訴・告発する」と明らかにした 。労組は今月初め、フェデックスコリアに炭疽菌の配達に関する真相究明と、再発防止策を作るよう要求する公文書を送った 。フェデックスコリアは10日頃「敏感な物質の運送に要求される国際規程ガイドラインとフェデックスの厳格な安全政策を徹底的に遵守し、(炭疽菌は)三重の包装容器に含まれ、水密包装状態で完全に封印されて配送された」と回答した 。労組は「フェデックスは、貨物が相当な高危険物質ということを事前に認知していた」として「炭疽菌を運送したフェデックスは韓国国民と会社の労働者に謝れ」と要求した 。ハン・チュンモク韓国進歩連帯常任代表は「アメリカは烏山・群山・龍山で炭疽菌の実験をした」 。「アメリカ政府は公式謝罪と責任者の処罰、真相究明と再発防止策を作らなければならない」と主張した 。キム・チャンナム労組・空港港湾運送本部フェデックス支部長は「今回の事態の最大の被害者は、何の事実も知らないまま炭疽菌を配達した労働者」とし、「会社は今後炭疽菌のような危険物質を配送しないと約束しなければならない」と要求した 。労組は、フェデックスが高危険病原体の分離と移動申告を義務化した感染病予防法と、勤労者に対する安全・保健措置を規定した産業安全保健法に違反したとして、告訴・告発をする方針 。一方、ハン・ミンク国防部長官は、国会の外交・統一・安保分野の対政府質問で「来週中に国防部を中心に、外交部、産業通商資源部と駐駐韓米軍司令部が合同で、炭疽菌関連の政府合同調査を行う」と話した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2015/06/24サムソンは職業病補償の範囲を下請け業者に拡げよコンユ・ジョンオク半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)活動家は「サムソン職業病、正しい解決方案作りのための討論会」で、「サムソンとパノリム、家族対策委員会が職業病問題解決のために2年6ヶ月間交渉を行ったが、サムソンが出した対策は依然として不十分」と話した 。コンユ・ジョンオク活動家は「サムソン側は初めの交渉の時よりは補償範囲を広げたが、未だに下請け業者の労働者には責任を負えないという立場を固持している」とし、「同じ事業場で働いていたのに、下請けに所属しているという理由だけで補償から除外するのは納得し難い」と批判した 。更に「サムソンが間違ったことは間違ったと謝る姿勢を見せれば、社会的な信頼を得ることもできるだろう」と話した 。サムソン電子で働いて職業病に罹った被災者に対する補償も重要だが、再発防止対策作りも粗雑にしてはいけないという指摘も提起された 。キム・シンボム労働環境健康研究所・化学物質センター室長は「危険物質管理の責任は事業主と企業にあるが、管理の主体は事業主と労働者」とし、「事業主と労働者が対等な関係で議論をして対策を作れるように、サムソンが対案を提示しなければならない」と要求した 。また「サムソンはサムソン電子の工場の作業環境と化学物質情報を透明に公開し、有害性を確認・管理するように保障しなければならない」とし、「労働者と外部の専門家が参加した中で再発防止対策を準備しなければ、災害は予防できないだろう」と話した 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2015/06/30憲法裁判所「業務上疾病の立証責任は労働者に」/「労災保険法は合憲」の決定憲法裁判所が、業務上疾病の立証責任を当該の労働者や遺族に負担させている産業災害補償保険法は、憲法に違反しないと判断した 。憲法裁判所は「勤労者やその遺族に、業務と災害の間の因果関係の立証を要求するのは、被災勤労者と家族を、必要な水準で保護しながら、保険財政の健全性を維持するためのもので、合理性がある」とし、「労災保険法(第37条1項2号)を裁判官全員一致で合憲と決めた」と明らかにした 。労災保険法は、労働者が遂遂行した業務と発病した病気の間に相当な因果関係があるときは、業務上疾病と認定する 。この因果関係の立証責任は労働者が負担している 。労働界は「労働者が取り扱う化学物質と有害性といった因果関係を立証できる核心情報は、会社がすべて持っていて公開しない」 。「使用者が立証責任を負わなければならない」と要求してきた 。関連情報と専門知識がない労働者は、因果関係を立証するのが容易ではないためだ 。国家人権委員会も2012年、雇用労働部に「業務上疾病の立証責任を分配する必要がある」として、制度改善を勧告したことがある 。しかし憲法裁判所は「権利を主張する当事者が立証責任を負担するという基本原則に照らしてみる時、業務上疾病の立証責任もやはり主張する側が負担しなければならず、大法院も同じ解釈をしている」とし、「業務上災害を直接経験した当事者が、それを立証することが容易だという点を勘案すれば、労災保険法上の立証責任の分配が、立法裁量を逸脱したとは言い難い」とした 。続いて「労災保険法施行令が疾患別の具体的な認定基準を規定し、業務上疾病の該当ケースを例示しており、勤労者側の立証負担はある程度緩和されていると見ることができる」と付け加えた 。一方、アン・チャンホ裁判官は「勤労者側は専門知識や関連情報が不足する場合が多く、また現在の科学や医学では明らかにできない新しい疾病が現れている」とし、「勤労者側に因果関係の立証責任を全面的に負担させることは苛酷な結果をもたらすだけに、これを緩和する方向で立法改善をする必要がある」という補充意見を出した 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者/翻訳:中村猛
2015/07/08「でたらめ災害調査」で被災労働者を泣かせる勤労福祉公団金属労組が、不十分な災害調査で産業災害の不承認決定をした勤労福祉公団と業務上疾病判定委員会を相手に、全面闘争を宣言した 。労組は9日からソウル疾病判定委員会の前、20日からは蔚山(ウルサン)の公団本部の前で座り込みに突入する 。労組は特に「労組破壊傭兵」問題が提起された自動車部品業者・甲乙オートテクで発生した暴行事件に関する公団の態度を問題にした 。4月30日、甲乙オートテク支会の組合員は、出勤途中にこの会社の新入社員に集団暴行された 。組合員は公団の天安(チョナン)支社に労災申請を出した 。甲乙オートテク支会のA労働安全部長は「労災保険認定基準によれば、出勤した労働者が事業場内でいきなり暴行された場合、労災と認定しなければならない」が、「天安支社は、被災者が暴行される場面が映ったCCTVの確認もせず、加害者の証言に基づいて労災不承認の決定をした」と批判した 。毎日労働ニュース ク・ウニ記者
2015/07/09「ナッツリターン」の被害事務長、労災認定8日、勤労福祉公団によれば、ソウル業務上疾病判定委員会は、B事務長が提起した被災内容をほとんど認め、申請を承認した 。「ナッツリターン」事件以後、外傷後神経症、適応障害、不眠症などに苦しめられたB事務長は、今年3月、勤労福祉公団に労災承認を申請していた 。事件以後、彼は会社に病気休暇を申請して90日間休み、4月11日からは労災の審査結果が出るまで公傷で処理され、有給休暇をとっていた 。毎日労働ニュース(※記事内に記者名記載なし)
2015/07/21電子業者の労災申請者、70%を疫学調査から排除現行産業安全保健法では、労働者が災害との業務関連性を立証しなければならないにも拘わらず、産業災害の疫学調査に労災申請人と代理人が参加できなくなっている 。半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)は20日、勤労福祉公団南部支社前で記者会見を行い、「職業病被害当事者すら会社の拒否によって現場調査に入れない」とし、「疫学調査に申請人側の参加を保障しなければならない」と訴えた 。パノリムによれば、昨年10月にサムソン電子・LGディスプレイなどで働き、職業病に罹って公団に労災を申請した19人の内、当事者や遺族が疫学調査に参加した事例は6件、代理人が疫学調査に参加したケースはただの一件もなかった 。先月、サムソンディスプレイで働き、白血病に罹って労災を申請したKさんの疫学調査が行われたが、Kさんと代理人のイ・ジョンラン公認労務士は、事業主の拒否によって疫学調査に参加できなかった 。メグナチップ半導体で働き甲状腺癌に罹った さんも、同じ理由で疫学調査に参加できなかった 。公団は2013年に療養業務処理規定を改正し、労災申請人と産業災害保険加入者の要求がある場合、疫学調査への参加を許容した 。4月には国会・環境労働委員会の質問に「現場調査が必要な場合、申請人または代理人に、調査日時と場所などをあらかじめ知らせ、出席の機会を保障する」と答えた 。パノリムは「労災申請者と代理人が参加しない現場調査は、事業主側の調査に過ぎない」とし、「産業安全保健研究院は事業主が見せたい作業環境だけを測定するのではなく、被害者の意見を聞いて、変更された作業環境がないかを詳しく見なければならない」と強調した 。パノリム活動家のイ・ジョンラン労務士は「業務の関連性と作業環境の変化を正確に調査するためには、申請人と代理人の参加を積極的に保障しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/07/23被害者・家族は「肯定的」/サムソン電子は「悩む」「サムソン電子半導体などの事業場での白血病などの疾患発病に関する問題解決のための調停委員会」(調停委)が23日に公開した調停勧告案は、5章17条からなっている 。調停委の記者会見が終わるとすぐに、いずれも公式見解を具体的にするのは負担だった 。ただ、サムソン職業病被害者・家族側は肯定的な反応を、サムソン側は負担になるという反応を示した 。サムソン側は公益法人の構成方案と、補償対象に協力業者の労働者が事実上含まれた部分に、特に負担を感じていると分かった 。「半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)」のファン・サンギ(故ファン・ユミさんの父親)さんは「今日発表された分量が多く、詳しく検討しなければパノリムの(公式)見解をいうことはできない」と前置きした後、「大きな幹だけを見れば、良い部分がたくさんある」と話した 。この日、夫ファン・ミヌンさんの10周忌を行った「サムソン職業病被害者家族対策委員会」のチョン・エジョンさんも「調停勧告案におおむね満足する」と話した 。サムソン電子側は「調停案に対するサムソン電子の立場」を書面で出した 。サムソン側は「調停委が提案した勧告案について、家族の痛みを早く解決するという基本趣旨に立って慎重に検討する」としつつも、「勧告案の中には、会社が数回にわたって受け容れにくいと明らかにした内容が含まれており、悩んでいるのが事実」と明らかにした 。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2015/07/29韓国の青少年150人、福島原発の近隣を訪問日本の外務省の後援を受けた「福韓ネット」が主催する今回の行事は、「韓・日国交正常化50周年記念行事」の一環として行われる 。韓国の青少年150人と引率者21人は、29日に仁川国際空港から出発し、来月の7日まで福島と東京、日光などを訪問、福島には4日間留まるが、そこは原発事故地点から直線距離で約60kmほど離れている 。全北環境運動連合は27日に論評で「放射能と福島原子力発電所事故に関する事前教育と情報提供、安全対策に対する事前告知や準備が充分でなかった」とし、「諮問する意思を明らかにしたが、主催者側が拒否した」と明らかにした 。環境連合は「福島県内の比較的放射線量が低い地域で、行事期間中の参加者への被曝の憂慮は大きくないとしても、行程に対するマスコミの報道と広報、一方的な主張で、原子力発電所の事故の被害を過小評価し、原子力発電所の危険性を隠蔽するのに青少年が利用される」と憂慮した 。全北教育庁の関係者もやはり「いろいろな所から確認した結果、福島の情報についての説明が不足していると判断される」とし、「両親たちにも日本の文化体験のレベルと説明して同意を得た」と話した 。この関係者は「福島旅行に必要な注意事項と放射能の安全関連の資料を、学生たちが出発する時点で渡す予定」と話した 。これに関して環境保健市民センターは、29日に日本大使館前で、行事を後援している日本政府を糾弾する記者会見を行う予定 。民衆の声 ホン・ミンチョル記者
2015/07/31労働・市民団体、サムソン電子に調停勧告案の受け容れを求める「サムソン労働人権守り」など35の労働・市民団体は30日、ソウルのサムソン本館前の記者会見で「サムソン電子は、調停委を通じて職業病問題を速かに解決するという社会的な約束を守らなければならない」と強調した 。調停委は調停勧告案で、職業病の被害補償と再発防止対策を作るため公益法人を設立し、サムソン電子が1千億ウォンの基金を出すことを始めとする補償基準を示した 。これら団体は「(細部事項には)不満な部分もあるが、被害補償とサムソン電子の謝罪、再発防止対策といった、職業病問題の解決に必須の三つの核心議題を同時に扱っていて良かった」と評価した 。ただ、再発防止対策に対しては憂慮を表明した 。調停委は環境・安全・保健の専門家3人以上がオンブズマン方式で参加し、サムソン電子の保健管理の現況を検討する方案を提案した 。これら団体は「実効性を担保するには、サムソン電子が情報をコントロールしたり歪曲せず、そのまま公開すべきなのに、これを強制する対策が足りない」とし、「サムソン電子の労働者と地域社会からの参加対策が欠落し、有害物質の曝露に対する常時的な現場監視対策も足りない」と指摘した 。一方この日、サムソン職業病被害者家族対策委員会(家対委)は、調停勧告案に対して異議を提起した 。家対委は「補償額と補償原則、公益法人の理事会の構成に問題があり、追加の調整が必要だ」と話した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/08/05サムソン電子「職業病交渉調停勧告案を受け容れよ」サムソン電子が公益法人設立による職業病の被害補償を拒否したことに関連して、「半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)」など労働・市民団体は4日に声明を出し、「調停勧告案に対するサムソン電子の立場は、従来の態度と変わらない」。「サムソン電子は調停勧告案を積極的に受け容れなければならない」と主張した。サムソン電子は3日、「サムソン電子半導体など、事業場での白血病など疾患発病に関する問題解決のための調停委員会」が提案した公益法人の設立を拒否し、1千億ウォンの基金を造って職業病被害者に対する補償・予防活動を行うと明らかにした。 公益法人設立による職業病被害者補償・予防に対しては、「調停委が提案した公益法人設立は解決法にならない」。「法人を設立して補償をするには、長い時間が必要だ」と拒否理由を説明した。パノリムは「サムソン電子が(公益法人設立を拒否し)職業病問題に関して何の解決策も出さないまま漂流することになる可能性が高まった」として「長い間苦痛を受けた職業病被害家族が、もっと大きな苦痛を抱えることになる」と憂慮した。 「公益法人の設立による被害者補償には長い時間がかかる」というサムソン電子の主張にパノリムは、「調停勧告案には、2015年12月31日までに職業病被害者からの申請を受けて、優先処理するという内容がある」。 「職業病被害交渉を3年も引き延ばしたサムソン電子が、公益法人の設立が迅速な補償を遅延させると言うのには、あきれる」と指摘した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/08/12サムソン職業病家族対策委「9月末までに交渉をまとめる」サムソン職業病家族対策委員会が「サムソン電子との直接交渉で、9月末までに交渉を終える」と宣言し、調停委員会が出した調停勧告案が白紙化する危機に直面した。家族対策委は10日 「サムソン電子半導体など、事業場での白血病など疾患発病に関する問題解決のための調停委員会」に、追加の調停手続きを一時的に中止するよう要請した。サムソン電子と家族対策委は、先月23日に調停委が発表した調停勧告案に対して異議を提起した。 調停勧告案は公益法人を設立して、サムソン電子の謝罪・補償・予防対策を作るとしている。 調停委はサムソン電子・家族対策委・パノリムの意見を整理した後、17日から個別に会議を行おうと提案した 。 しかしサムソン電子と家族対策委は公益法人の設立を拒否した。 更に「交渉のスピードを上げるために家族対策委とサムソン電子が直接交渉をしなければならない」とした。家族対策委は「9月末を1次の期限として、サムソン電子との当事者交渉を終えるために努力する」とし、「それまで(追加調停手続きの)調停期日の指定を保留して欲しい」と要求した。 家族対策委の提案によって、2013年からサムソン電子と職業病被害交渉に参加したパノリムが交渉から排除される可能性が大きくなった。 サムソン電子半導体・LCD事業場で職業病に罹って闘病中や死亡した労働者は、パノリムに発病の事実を知らせ、労災申請をして補償問題を議論してきた。 パノリムが交渉から排除されれば、これらの補償問題も難航するものと予想される。パノリムは「迅速な補償を望む家族対策委の切迫さは理解する」としつつも、「家族対策委の切迫さのために、他の被害者の切迫した利害と要求に逆行するのは正しくない」と指摘した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/08/20長時間労働で重病になる郵政労働者最近5年間で、郵政事業本部の公務員と配達員1801人が業務上災害に遭ったことが分かった。 この内50人が死亡した。 1ヶ月に20人以上の被災者が発生し、3ヶ月に一人の割で死亡している。 労働者が安全に働けるように勤務環境を改善しなければならない。郵政労組と新政治民主連合の国会議員は19日、国会で「郵政労働者の重労働の実態と郵便収支の赤字構造対案摸索討論会」を行った。 提案者のソン・ポファ良い政策リサーチ研究所長は「郵政本部が経営収支の悪化によって人員を削減し、労働者が災害に遭っている」。 「長時間労働で発生する労災事故を減らすためには、人員を補充しなければならない」と提案した。◆郵政労働者の事故の原因は長時間労働国会・未来創造科学放送通信委員会のムン・ビョンホ新政治民主連合議員が郵政本部から提出させた、郵政職・集配員の災害率と死亡率の内訳によれば、2010年から2014年までに郵政職公務員1308人、集配員1546人が業務上災害に遭った。 郵政職公務員に含まれている集配員の人員を勘案すれば5年間に1801人が災害に遭ったことになる。 同じ期間に郵政職公務員24人、集配員26人が事故で亡くなった。 郵政職公務員では事故よりも心臓まひ・脳出血などの疾患で亡くなったケースが多かった。 集配員は同期間に交通事故で13人が死亡し、疾患による死亡事例(9人)よりも多かった。ソン所長は郵政業務従事者の労災頻度が高い理由として、長時間労働を挙げた。 韓国労働研究院が2013年7月から11月までに職員5237人を対象にアンケート調査と深層面接を実施した結果、郵政労働者は法定労働時間より2.2時間多い11.03時間働いていることが明らかになった。 回答者のうち47.2%が「1ヶ月に3週以上は12時間以上の延長労働をする」と答えた。 筋肉痛を経験した回答者は89.2%、腰痛は24.2%に達し、長時間労働による疲労度が高く現れた。「リストラではなく、人員の補充が必要」ソン所長は「郵政労働者が長時間労働と過度な業務に苦しめられる問題を解決するためには、人員を補充しなければならない」と主張した。 郵政本部は郵便の物量と売上額が減ると直ぐに人員削減を実施した。 2012年に46億5千通だった郵便の物量は、昨年42億8千通に減少した。 昨年、郵政本部は郵便事業部門で349億ウォンの純損失を記録した。 郵政本部は情報通信の発達によって下落傾向が続くと予想し、リストラを実施した。昨年、郵政本部は正規職職員1019人を削減した。 OECDの主要国対比の郵政人員比較資料によれば、郵政本部の人員は絶対不足の状態だ。 ドイツは郵政従事者1人当りに国民195人、オーストラリアは1人当りに724人を担当するのに対して、我が国は1人当り1163人を担当する。 このような状況で郵政本部がリストラを実施し、郵政労働者の業務量が急激に増えた。ムン・ビョンホ議員は「長時間労働は労災に繋がり、個人と家庭に致命的な被害を与える」とし、「郵政本部はリストラで経営効率を図るよりも、すべての労働者の人間らしい暮らしを保障しなければならない」と強調した。 ソン所長は「朴槿惠政府が雇用率70%達成という目標を実現するためには、労働時間を減らし、新規雇用を増やさなければならない」と主張した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/08/21病院労働者、3人に1人は不眠症・筋骨格系疾患に苦しむ保健医療労組が20日に発表した「2015年病院労働者の健康と労働安全実態」によれば、最近3年(2012〜2014年)間で年平均863件の職業性災害が発生した。 以前の11年(2004〜2014年)間の年平均発生件数(299件)の2.8倍に達する数値だ。実際、多くの病院労働者が筋骨格系疾患や睡眠障害を訴えた。 労組が組合員1万8629人を対象に業務上疾病発生の有無を尋ねたところ、29.1%が筋骨格系疾患を経験したと答えた。 27.7%は睡眠障害を体験していた。 打撲傷や骨折(16.8%)がそれに続いた。 その他にも感染病や結核、うつ病、職業性癌もあった。 健康状態に影響を与える睡眠の質も100点基準で、39.6点であった。これに対する措置や補償は不十分だった。 調査参加組合員の20.8%が「病院で業務上災害が発生した時、十分な措置と補償がされなかった」と答えた。 最初から措置と補償がなされなかったという応答も12.3%にもなった。 充分に満足する補償と措置がされたという応答は3.1%に止まった。労組は「病院労働者が健康でなければ、患者に良い医療サービスを提供することができない」として「患者尊重・職員尊重・労働尊重の病院作り運動によって、健康な労働環境を確保する」とした。毎日労働ニュース ユン・ソンヒ記者
2015/08/31サムソン電子は調停委の勧告案を受け容れなければサムソン電子労働者の白血病が産業災害であることを法的に認められるまでに長い時間がかかった。 2007年3月、女性労働者のファン・ユミさんが死亡し、彼女の父親のファン・サンギさんが法的救済手続きを始めた後、2014年8月にソウル高等法院の判決で産業災害であることが確定的に認定された。 その過程で大韓民国の代表企業であるサムソン電子は、否認と非協力と隠蔽を一貫して通した。 その間にも多くの労働者が白血病に罹って亡くなった。 市民社会・専門団体の支援活動と国際社会の連帯活動、そして二編の映画製作による世論形成に力付けられ、結局サムソン電子が責任を認めるに至った。迂余曲折の過程を経て、関連当事者(サムソン電子・パノリム・家族対策委員会)間の合意に基づいて、昨年12月から「サムソン電子半導体事業場での白血病など、疾患発病と関連した問題解決のための調停委員会」(調停委)による調停手続きが進められた。 調停委は関連当事者が合意して、公正性と専門性を備えた人によって構成された。 調停委は関連当事者の意見を幅広く聞き、深い研究と議論を経て、7月23日に調停勧告案を提示した。 調停委はこの懸案を「個人的事案」を越えた「社会的事案」と見て、当事者が合意した補償・対策・謝罪という三つの議題に対して勧告案を出した。 調停委はまた社会的課題解決のための機構として、公益法人の設立を提案した。 勧告案の主な内容は、△サムソン電子の1千億ウォン基金寄付、△公益法人による補償、△公益法人が任命したオンブズマンによって点検可能な安全体系作り、△労働健康人権宣言を含む社会的謝罪などだ。調停案に対して労働者側は不足な部分もあるが全般的な趣旨に共感し、若干の修正意見を加味した受け容れの意見を明らかにした。 反面、サムソン電子は公益法人設立という根本方案に反対意見を示した。 「補償」と「対策」の実行と点検は、サムソン電子が処理するという趣旨だ。 調停委が追加調停の意思を明らかにしたのに、サムソン電子と家族対策委は迅速な補償を口実に、追加日程の延期を要請した。 サムソン電子は自ら構成する委員会で、補償対象、補償金額などを決めるという。 それに従えば、公正性と迅速性を担保することはできない。 公共的な次元の牽制装置がなく、実効性も不透明だ。 結局、補償と対策実行の過程でも依然として「甲(*)の横暴」をするということだ。 (*編注:甲は強者を表す)産業災害を認められる過程でサムソンが示した態度に怒った市民は、サムソンが調停委の調停手続きを受け容れれば、変化したサムソンに期待した。 調停委が社会的な流れを重視しながら、当事者の意思を反映した調停案を提示したので、紛争解決の新しいモデルは成功すると期待した。 判決による解決は硬直性と狭小性において限界があるが、調停による解決はこれを克服することができるからだ。しかしサムソンは調停委の勧告案を拒否している。 社会の一部には、勧告案がサムソン電子の経営権を侵害したという批判もある。 サムソン電子が世界の一流企業に成長できたのは、白血病に罹って死亡した労働者を含む労働者たちと、国と地域社会、市民の支援に力付けられたことが大きい。 したがってサムソン電子が労災被災労働者に補償し、労災予防対策を講じるのは、当然しなければならない社会的責任を全うするという意味でもある。白血病問題はサムソン電子には、輝かしい光の裏面の暗い影だ。 この問題を克服することなくして、決して信頼と尊敬を受ける企業にはなれない。 サムソン電子は調停委の勧告案を受け容れることによって紛争解決の新しいモデルを提示するだけでなく、社会的責任を全うする姿を見せなければならない。 サムソン電子が大韓民国の代表企業であるが故の話だ。 自身の承諾の下に構成された調停委の勧告案さえ蹴飛ばすような企業が、どうして消費者の信頼を得ることができようか。キム・ソンス弁護士(法務法人市民) 翻訳:中村猛
2015/09/10労災保険の個別実績料率制が大企業特典に転落労災保険料率の決定特例によって会社が減免された保険料が、一部大企業に集中している。危険業務の外注化がますます深化する状況で、大企業に恩恵を集める徴収方式を改善しなければならないと指摘された。国会環境労働委員会のハン新政治民主連合議員が9日に公開した国政監査資料によれば、昨年労災個別実績料率で企業に戻された保険料は、合計1兆3千億ウォンだった。個別実績料率制は事業場の災害発生のレベルによって保険料率を調整する制度。上位100企業に減免された保険料は4308億ウォンで全体の33%を占めた。個別実績料率が適用される事業場が全部で7万5058ヶ所であることを勘案すれば、引き下げ額が一部大企業に余りにも集中している。更に2012年は31%、2013年は32%と着実に増加している。1位は断然サムソン電子だ。サムソン電子は昨年の275億ウォンを含め、3年間で793億ウォンの労災保険料を減免された。労働界が今年の4月に「過去10年間で最悪の殺人企業」に選定した現代建設も134億ウォン、3年間で347億ウォンを減免された。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2015/09/1030代会社員の「残酷史」・・・労働時間最長・過労死申請が増加30代の労働時間が最も長いことが分かった。長時間労働が原因となる過労死遺族手当と葬祭料の申請も、30代だけが着実に増えている。10日に立法調査処が公開した「最近3年間の勤労時間比較」で、2012年~14年の実労働時間が最も長い年齢層は30代で、月平均労働時間は2012年176.5時間、2013年170.9時間、2014年170時間だった。全年齢帯の平均月実労働時間は2012年173.7時間、2013年167.9時間、2014 165.5時間だ。30代の過労死(脳心血管疾患)産業災害申請)も着実に増加している。2011年には65件だったが、2012年84件、2013年84件、2014年94件と増加傾向だ。昨年、過労死の労災申請612件のうち160件 (26%) しか労災と認定されないほど、過労死の労災認定は非常に難しい。勤労福祉公団の2015年第2四半期の過労死労災不承認の124件を調べると、過労死労災申請の45.2%は「労働時間」の立証すらできず、認められなかった。勤労基準法に、労働者の労働時間を使用者が記録する義務がないからだ。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン記者
2015/09/15今になって補償すると連絡してきたサムソン、「馬鹿にするな!」15日午後、ソウル江南区のサムソン本館前で、43の労働人権市民団体が記者会見を行い、「サムソンはすべての被害者に十分な補償と、公益的な要求のために補償委員会の設置・運営を止めなさい」と声を上げた。韓国労働安全保健研究所のソン・ジンウ研究員は「サムソンが何人かの被害者に電話をして、補償を提案した」と言う。「被害者として『合格されました。補償を受けることができます』と言えば良かったのに」と、サムソンの態度を批判した。「誰の血と汗で今のサムソンが存在しているのか、しっかり記憶しなければならない」と話した。▶職業病被害者「お金で弄ばないで」 サムソンが独自の補償委員会を設けると発表した後、何人かの職業病被害者に「補償対象になったが、補償を受け取るか」という連絡をしている。サムソン職業病問題解決の交渉中に、第三者機構の調停委員会を設けるのに先立って、サムソンが独自の補償委員会を設けて、個別の被害者に連絡を取っている。パノリムのイ・ジョンラン労務士は、「2003年に白血病で死亡したユン・ウンジさんのお父さんに、昨日、サムソンから『補償を受け取るか』と連絡がきたが、一度も連絡がなかったのに、今更どういうことか解説してくれと言われた」と話した。彼女は「億万の金を貰っても満身瘡痍になった身体は戻らないのに、真心に充ちた謝罪を受けたいというのがその方の願いだった」と涙を堪えることができな かった。サムソン半導体工場で働いて脳腫瘍を病んでいるハン・ヘギョンさんは、「サムソンは被害者をお金で愚弄するな」と一言ずつゆっくりと続け、「治療費や生計費も重要だが、サムソンは再発防止対策作りと謝罪をしなければならない」と話した。3日にサムソンが独自に補償委員会を設けると発表した後、サムソン職業病被害者 55人は記者会見を行い、補償委員会設置の中止を要請したが、サムソンは立場を明らかにしていない。民衆の声 オ・ミンエ記者
2015/09/16勤労福祉公団の頻繁な控訴で、二重に苦しめられる被災労働者勤労福祉公団が一審で敗訴した産業災害行政訴訟で、控訴を濫発している。環境労働委員会のシム正義党議員は、公団が2012年から今年6月までに合計883件の行政訴訟に一審で敗訴し、このうち711件 (80.5%)を控訴したと明らかにした。ソウル行政法院の年平均控訴率の58.5% より20%以上も高い。同じ期間に労働者が提起した控訴率は44%にしかならない。また2012年以降、公団が二審まで事件を引っ張った訴訟は合計825件で、454件(55%)で敗訴した。264件(32%)は公団が裁判の途中で労災を承認して訴訟を取り下げた。公団が控訴した事件のうちの87%は事実上敗訴している。シム議員は「勝てない事件でも無分別に控訴し、その敗訴率を低くするために、原処分を取り消すやり方で原告の取り下げを誘導している」。「被災労働者に苦痛を加重させる控訴濫発行為を直ちに止めなければならない」と話した。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2015/09/23サムソン、白血病の独自補償を本格化…被害者は混乱サムソン電子は23日、「半導体白血病問題解決のための補償委員会」 (補償委)の受付を始め、5日間で61人が申請し、早ければ秋夕(旧盆)の後に、初めての補償金が支給される見通しだと明らかにした。サムソンは9月3日に「サムソン電子半導体など事業場での白血病など疾患発病と関連した問題解決のための調停委員会」(調停委)が勧告した公益法人設立を拒否し、1000億ウォンの基金を出して独自の補償委をスタートさせた。補償委の補償対象は、半導体・LCD事業場で、2011年1月1日以前に入社して働いた元・下請け労働者で、補償疾病を1群(白血病、リンパ種、多発性骨髄種、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、乳癌)、2群(脳腫瘍)、3群(卵巣癌、次世代疾患、稀貴疾患、稀貴癌)に分けて差別補償する予定だ。しかしサムソンは調停委との補償上の関係について、明確な態度を示していない。このため調停委は17日、「サムソン電子が提示した補償方式が調停委の調停手続きと並行できる方式なのか、論議の余地がある」とし、「補償対象者を代表する交渉主体との間で円満な合意に達した時、初めて補償問題の社会的な解決が成立しうる」とした。調停委はこの問題を議論するために、半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)、サムソン、サムソン職業病家族対策委員会(家対委)が参加する非公開の懇談会を提案したが、家対委の不参加宣言などで未だに開かれていない。このような状況で、サムソン独自の補償によって調停委が無力化され、狭い補償対象もそのままで、被害者の憂慮が続いている。全 身性硬化症を病むイ・ヘジョン (38) さんは、「補償申請の案内電話を受けたが、すべての被害者に同じように補償をせず、選別的に独自の審査をするということに腹が立ったし、サムソンの影響力が大きい補償委に、個人的に申し込むのも不安だ」と話した。退社から14年後に乳癌の診断を受け、補償対象から除外されたパク・ミンスク (42) さんも、「劣悪な条件で働いて乳癌に罹り、その副作用で今まで苦労しているが、キチンとした謝罪もなく、誰かには補償して誰かには補償しないというのでは、格好だけの補償にしかならない」と話した。調停委に参加した被害者とその家族の批判も続いた。サムソン職業病被害者の集い(パノリム)は、「サムソンは一方的に補償申請をさせ、対話で合意しようという調停を拒否して、社会的対話自体を葬ってしまおうとしている」と指摘した。他の家対委の被害者家族5人と違って、補償委への参加を拒否してサムソン本館の前で15日目の座り込みを続けているチョン・エジョンさんも、「サムソン単独で補償を進めるのは信頼を裏切る行為」と話した。またアメリカの市民団体である「技術の社会的責任のための国際運動 (ICRT)」の創立者であるテッド・スミスさんが、8月にサムソン電子に送った調停委の勧告案を受け容れることを求める公開書簡への署名参加者が1万人を越えた。サムソンは10日にテッド・スミスさんにメールを送り、「調停委の提案の中から、社団法人を除いた大部分を受け容れる」という従来の立場を守った。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン、イ・ジョンフン記者
2015/10/07「メシの種」をかけて労災を申請する韓国タイヤの労働者2008年から労働者数十人が亡くなり「死の工場」の汚名を着る韓国タイヤが、産業災害の申請者に不利益を与えるやり方で労災申請を妨害した状況が明らかになった。 韓国タイヤは労働者が労災を申請しようとすると人事上の不利益を与えたり、申請労働者の出勤妨害までした。 更に、療養を終えて復帰した労働者だけに体力テストを行い、金銭的な損害まで与えた。◆「労災を申請すれば人事考課はD等級」 6日、金属労組は韓国タイヤ支部から入手した二つの事件に関する録音ファイルを公開した。 録音ファイルには、肋骨を骨折した労働者Aさんが担当主任との面談で、「労災を申請すれば人事考課D等級を与えるしかない」と言ったことに抗議する状況が残されている。また組合員Bさんが腰の負傷で会社に労災申請の捺印を要請したが、その日の夕方、工場で出勤を阻止された。 管理者は「担当チームの○○課長が『労災申請をすれば出勤させるな』と言ったので指示に従う」と答えた。◆公傷は「列外」、労災労働者は「走って」 韓国タイヤは被災者の業務復帰プログラムを二重に運営する。 公傷(会社持ち)で処理された労働者は特別な措置なしで現場に戻る。 しかし労災療養を終えた労働者にだけは義務的に体力テストが実施され、一定基準を通過しなければ再び仕事ができない。労組の労働安全保健部長は「韓国タイヤは被災労働者だけを対象に、負傷部位に関係なく駆け足をさせるなど、差別的なプログラムを運営している」と批判した。被災労働者に金銭的な損害も負わせた。 支部は最近、会社が労災処理された組合員3人の療養期間を、1年に2回上がる号俸の引き上げ期間から除外した事実を確認した。 支部は会社に抗議して賃金カット分を返還させた。 労組・支部はハン・ジョンエ新政治民主連合議員と共に、韓国タイヤに対する雇用労働部の特別勤労監督を要求した。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2015/10/08サムソンが「調停委の保留」を要請/パノリム、座り込みに脳腫瘍で視力・言語・歩行障害1級となったサムソンLCDの元労働者ハン・ヘギョンさん(37)は8日の朝をサムソン電子の本館前で迎えた。 一晩中身体の悪い娘の世話をした母親のキム・シニョさん(59)は「サムソンが調停の保留を要請した」。 「社会的対話を中止しようとするもので、辛くても座り込みをするほかはない」と話した。7日に行われた調停委で、サムソンと家族対策委員会が補償委員会の活動を理由に調停の保留を要請し、ファン・サンギさん(60)とハン・ヘギョンさん母娘など「半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)」は、直ちに座り込みを始めた。 パノリムがサムソン白血病など職業病被害問題の解決のために座り込みをするのは4年ぶり。ハンギョレ新聞 キム・ミンギョン、イ・ジョンフン記者
2015/10/20訪韓中の国連人権特別報告官「サムソン職業病の解決に努力」半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)によれば、バスキー・トゥンカ国連人権特別報告官は17日午後パノリムの野宿籠城場を訪ね、サムソン電子職業病被害の交渉懸案に対する説明を聞いた。 この席をサムソン電子LCD事業部の器興工場で働き、脳腫瘍になって闘病中のハン・ヘギョンさんと甲状腺癌で闘病中のキム・ウンスクさんが共にした。特別報告官は国連人権高等弁務官事務所の所属で、12日に韓国を訪問した。 韓国の人権・環境政策、汚染物質被害の実態、政府の対応を調査中だ。特定の事業場で職業病が集団で発病したサムソン電子の職業病問題は、国際的に知られた問題であるため、訪韓期間に懸案を調査するために訪問したと思われる。 被害者たちは有害物質に曝露した経緯を特別報告官に詳細に説明した。特別報告官はサムソン電子職業病の問題を国連人権理事会に提出する計画で、訪韓期間に調査した内容を整理して23日に記者会見する。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/10/21ナミョン電球光州工場、水銀中毒が疑われる患者21人にナミョン電球の光州工場で設備の撤去工事をしていて、水銀中毒の症状を示した労働者が21人に増えた。 撤去工事の現場にいた労働者のほとんどが水銀に中毒した可能性が排除できない厳しい状況だ。撤去工事に投入された日雇い労働者3人と建設機械労働者9人が、新たに水銀中毒の症状を表したことが確認された。 スカイ社の技士5人・フォークレーン技士2人・リフト技士2人は、工事を終えた後、水銀中毒と疑われる症状に苦しめられ、今年4月に病院で治療を受けた。 原因が分からない発疹・悪寒の症状だと伝えられた。勤労福祉公団に産業災害を申請したKさんなど6人は、酸素切断機で工場の設備を切断し、日雇い労働者が外に運び出したが、やはり水銀中毒症状で病院で治療を受けた。この日までに水銀中毒の症状が疑われると訴えた労働者は合計21人。 労災を申請したKさん、Uさんを含む撤去工事を行った労働者6人と、下請け業者のS建設所属の管理者3人の他に12人が追加された。撤去工事の現場にいた労働者のほとんどが水銀中毒の症状を見せたため、影響は手の施しようもない程と予想される。 チェ公認労務士は「激しい水銀中毒症状を見せているKさんとUさんの他にも、現場にいた多くの労働者が水銀中毒症状を示して病院で治療を受けた」、「症状に差はあるだろうが、現場にいたすべての労働者が水銀に中毒しただろう」と話した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/10/23サムソン電子「受領確認証で口を塞ぎ、法的権利を剥奪」サムソン電子が21日、一部職業病被害者に対する補償を終えたと発表した中で、補償金の受領を前提に、法的権利を放棄せよ要求した情況が明らかになった。国会・環境労働委員会のウン・スミ新政治民主連合議員は22日、サムソン電子に被害の補償を要求したAさんが、会社から受け取った書類を公開した。該当の文書は「サムソン電子案内デスク」を差出人とし、被害者と遺族に補償申請に必要な書類目録を案内している。 サムソン電子は補償金支給の前に「受領確認証」が必要だとして、15日頃Aさんに該当の文書が送られてきた。 公開した受領確認証を見ると、サムソン電子は、申請者に特定の金額を受領したことを確認することを要求しながら、いくつかの条件を付けた。 例えば「サムソン電子に対して一切の民事・刑事上の異議を提起しないことを確約」。 「合意書と関連したすべての事実を一切秘密として守る」ということ。 ウン議員は「サムソンが補償を理由に民事・刑事上の一切の権限を放棄せよという違法な行動をした」と「過去に遺族に数億ウォンを提示して労災の隠蔽を試みたような行為」と批判した。Aさんはサムソン電子が出した条件を拒否して労災申請を準備中だ。 サムソン電子は「過去のこと」として、文書を要求した事実を否認した。 ウン議員は、調停委員会が出した勧告案を履行しろと要求し、「サムソン電子は勧告案通りに、独自の補償委員会を廃止して中立的な独立法人による透明な補償手続きを進めなければならない」。 「単純な補償を越える再発防止対策も準備しなければならない」と話した。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2015/10/28企業殺人法を制定すれば、繰り返す労災・惨事は防げる労働・市民団体が、企業の過失によって労働者や市民が死亡したり負傷した場合、政府の責任者と企業家を処罰する法律「企業殺人法」の制定を求めた。 労働・市民団体が参加する4・16連帯安全社会委員会重大災害企業処罰法制定連帯は27日午前、「労働者・市民の続く死の行列を企業殺人法制定で止めなければならない」と強調した。事業主が安全措置の義務を果たさず労働者・市民の死亡事故が発生した場合、3年以上の懲役または、5億ウォン以下の罰金に処するようにした。 事故によって、労働者または市民2人以上が被害にあえば加重処罰するとした。 事業場と公共施設を管轄する公務員に事故の責任があれば、公務員も処罰するとした。 例えば、昨年発生した世越号惨事に企業殺人法が適用されれば、海洋水産部など関係部署の公務員も処罰できる。制定連帯は今年中に議員立法で国会に法案を提出する計画だ。 「法を制定して、政府と企業が労働者と市民の安全を守る責務を放棄しないようにしなければならない」と強調した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/10/30電子産業労働者7人が集団労災申請サムソン電子で働いた労働者4人が産業災害を申請した。 これでサムソン電子の労災申請者は65人に増えた。 SKハイニックス半導体・利川工場など、他の半導体の工程で働いた労働者3人も、この日労災を申請した。 半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)は「半導体産業協会と政府は(半導体工程の)職業病問題を解決せよ」と要求した。この日、産業通商資源部は「第8回半導体の日」の行事を行った。 これは半導体産業発展の功績を祝うものだ。 パノリムは「『半導体の日』は半導体産業の発展と成果を祝う場ではなく、職業病の被害をこうむった数百人の被害労働者を記憶する場でなければならない」とした。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/11/05通勤途上災害認定、立法戦争が本格化かセヌリ党は政府と協議して、通勤途上災害を段階的に認める産業災害保険法の改正案を9月に発議した。 雇用労働部は産業災害補償保険及び予防審議委員会で、労使の意見を取りまとめた内容を経済社会発展労使政委員会・労働市場構造改善特別委員会に報告する予定だ。 労使政委は特委で論議された内容を国会に提出し、定期国会で立法に反映されるようにする方針だが、労使間の立場の差が大きい事案で、立法過程での陣痛が予想される。◆政府・与党、2017年から段階的に適用 経総が4日に開催した「通勤途上災害の産業災害保険導入の争点と課題」シンポジウムでも、労働界と経営界の立場の差は大きかった。セヌリ党が発議した法案の核心は、徒歩と自転車、バイク、タクシー、公共交通を利用して発生した通勤途上災害には2017年から保険を適用し、自動車を利用した通勤途上災害には2020年から適用する。 低所得労働者を優先して保護しようというのが主旨だ。通勤途上災害を認めるが、労働者本人の重大な過失で事故が起きた場合は、保険給付を制限する内容も含まれた。現行の勤労基準法は、労災が発生すれば使用者が労働者に補償し、解雇も制限されている。 勤続を算定する時は療養期間も出勤日数に含まれる。セヌリ党は通勤途上災害に対しては、勤基法上の補償と罰則規定を適用しないこととし、解雇制限と出勤認定だけを適用する法改正案を出した。 自動車通勤で事故が起こった場合、産業災害保険よりも自動車保険を優先適用するとした。◆労働界「段階的適用は公平性に違背」 セヌリ党案に対しては労使とも批判的だ。労働界はセヌリ党の段階的適用方式に異議を申し立てている。 この日のシンポジウムに参加したチョン・ヨンスク韓国労総・産業安全保健本部長は「通勤途上災害の導入が必要だという社会的な共感帯は既に形成されているから、労働者の出退勤を業務上の行為と規定して、制限なく保護しなければならない」と話した。チョン本部長は、労働者本人の重過失で発生した事故には、労災保険の給付を制限するというセヌリ党の改正案に「無過失責任主義と食い違う」と反撥した。 労災が発生すれば労働者には責任を問わないという現行法体系に違反しているということだ。 自動車を利用した事故の場合の自動車保険との関係についても「産業災害保険を優先適用しなければならない」と強調した。 労働者の産業災害保険請求権と選択権を制限することになるという判断からだ。◆財界「別途災害として分離」を主張 一方財界は、セヌリ党案より更に段階的な施行を望んでいる。 公共交通でない徒歩や自転車を利用して発生した事故は、通勤途上災害に含ませないように要求した。 通勤途上の事故と一般生活の事故が区分しにくく、道徳的な緩みの可能性が高いという主張だ。自動車を利用した通勤途上災害を2020年から適用するのも無理だという立場だ。 シンポジウムに参加したリュ経総・社会政策本部長は「労災保険と自動車保険との求償問題などが決められていない状態で施行時期に釘を刺せば、制度の混乱と副作用が憂慮される」と話した。財界は勤基法上の使用者の解雇制限規定と療養時の出勤認定を維持するとしたセヌリ党の改正案にも不満を現した。 リュ本部長は「通勤途上災害と、業務上災害を区分している日本のように、我が国も通勤途上災害を別途の災害として区分することが、法理的矛盾を最小化し、通勤途上災害を保護できる最善の方法」と主張した。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2015/11/19ナミョン電球事態、最悪の水銀中毒労災事件として記録今年の3月に発生したナミョン電球の光州工場の集団水銀中毒事件が、水銀関連で最悪の労働災害事件として記録される。 労災療養を申請した労働者が18日に10人を超え、このうち4人が勤労福祉公団から労災を認められた。 2000年に廃棄物処理業者の水銀回収工場で働いた3人の労働者が水銀中毒で労災を承認されて以来、最大規模だ。◆労災申請者が10人突破、4人承認 18日、公団と環境部によると、幸運非鉄資源所属の労働者1人と日雇い労働者1人が、公団の光山支社に労災を申請した。 これで労災を申請した労働者は10人に増えた。 労災を申請した日雇い労働者のBさんは、工場設備を酸素カッターで切断する仕事をした。 撤去工事を受注したウリ土建の下請業者の幸運非鉄資源所属のCさんは、労働者が切断した設備を工場の外に運び出す仕事をしていた。公団は17日、ナミョン電球で働いた労働者の内、今月3日以前に労災を申請した6人の内、4人の労災を承認して通知した。 労災を承認されたKさんとRさん、Jさんは日雇い労働者で、幸運非鉄資源の紹介を受けて撤去作業に当たった。 撤去工事は四段階の下請負で行われた。 これらは酸素カッターで工場設備を切断する仕事をしていて、工場内の残留水銀に曝露した。 公団は、これらが撤去作業中に急性水銀中毒に罹ったとして業務連関性を認めた。また別の下請業者のソウ建設の労働者2人は、水銀の数値が低いのと、余りにも高いために、再審査の対象に分類された。 再審査の通報を受けたKさんは「尿と血液で水銀濃度の差があるとされたが、検査結果に問題であればどうなるのか」。 「労災の承認が受けられるか心配で、結果を待っているだけ」と話した。◆工場周辺では水銀不検出? 住民たちは依然として不安 環境部と光州市が行ったナミョン電球周辺の水銀試験の結果も、この日発表された。 光州市と市保健環境研究院、光山区役所、環境部の地域環境庁は合同調査団を作り、10日から3日間、工場から半径1キロ内の地下水26ヶ所から試料を採取して分析した。 結果は「不検出」だった。 環境庁は「26地点のすべてで水銀は検出されなかった」とした。 他の22ヶ所から採取した試料は分析中だ。 光州市民たちは不安感を拭うことができない。 調査が、事件が発生してから8ヶ月以上も経った後に行われたからだ。 光州工場隣近の光山区に居住する市民Bさんは「梅雨時に雨がたくさん降ったのに、8ヶ月も経った調査を信じられるか」「(水銀が)川に流れて、光州市民たちが被害に遭ったか心配だ」と話した。ナミョン電球の経営陣に処罰を要求する声も強い。 チェ・ミョンソン民主労総・労働安全局長は「労災事故の場合、罰金刑に止めて実刑を課さないケースが多い」「事業主を拘束して処罰し、悪質な行為が繰り返されないようにしなければならない」と強調した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/11/20筋骨格系疾患の社会的損失、1年で4兆ウォンを超える労働者たちの筋骨格系疾患による経済的損失が4兆ウォンを超えたと把握された。 この疾病から労働者たちを保護し、経済的損失を減らすためには、政府が早期に診断の対策を執らなければならないという意見が出た。ウォン延世大教授(医科)が19日、「健康な労働環境造成のための筋骨格系疾患の早期診断・治療・管理方案」シンポジウムで主張した。 ウォン教授は「労災と認められる筋骨格系疾患者のほかにも、同じ疾患で労働力を喪失した労働者たちは相当に多い」とした。▶筋骨格系疾患で年間4兆ウォン損失 ウォン教授は2011年の国民健康保険請求の資料をもとに、100万6481人の病院利用内訳を分析した結果を公開した。 筋骨格系疾患で入院した健保の職場加入者は10万名当たり1863人で、被扶養者の1.5倍だった。 外来診療を受けた職場の加入者は10万名当たり7万5425人で、被扶養者の1.8倍。 労働者10万人当たりの労働損失日数は15万3267日、損失費用は155億5734万ウォンだった。 これを全労働者に換算すれば、年間3985万日の作業損失が発生し、費用は4兆449億ウォンにもなった。全体の業務上疾病の中で、筋骨格系疾患を病んでいる患者数も急激に増えている。去年労災を認められた労働者の67%が筋骨格系疾患だった。 2000年の24.9%から3倍近くに増加した。 認定者の83%は30~50代で、半分近い46%が製造業の労働者だった。◆労働部「随時有害要因の調査対象に含ませる」 キム漢陽大教授(医科)は、筋骨格系疾患が生産可能年齢で一番多くある疾病であるため、政府の実態把握が切実だと指摘した。 雇用労働部は筋骨格系疾患に関する規則を整備し、事業場の指導監督を強化するとした。 労働部・産業保健課長は「筋骨格系疾患を、随時有害要因の調査対象として明確にする方案を推進中」とし、「患者が発生すれば、1ヶ月以内に発生原因を分析して再発を防止し、多発事業場に対しては、定期監督対象に選定して管理する」とした。クォン淑明女子大教授(経営学部)は「筋骨格系疾患を放置すれば、ドミノ現象のように、一次的には労働者個人の暮らしの質と労働力を落とし、二次的には永久的な障害として熟練労働者の失職に繋がり、結局、国家競争力の弱体化に帰結する」と指摘した。毎日労働ニュース ヤン・ムラム記者
2015/11/25SKハイニクス「職業病勤労者たちを包括的に支援」SKハイニクスの産業保健検証委員会が、1年間の疫学調査の結果を発表した。 検証委員会は去年の10月に半導体事業場の職業病問題が取り上げられると、パク代表取締役が「客観的で精緻な実態調査を受ける」と発表して作られた。 会社内部の人間でない産業保健専門家5人、市民団体関係者1人、法律専門家1人で構成され、1年間事業場に対する実態調査を行い、労働者の保健医療支援対策を作った。SKハイニクスは検証委員会の「因果関係の確認を留保し、勤労者の深刻な疾病に対して包括的に支援・補償しなければならない」という提案を受け容れた。SKハイニクスは「外部の検証委員会による半導体事業場に関する疫学調査は、SKハイニクスが世界で初めて」とし、「委員会の提案を受け容れて産業保健支援補償システムを作る」とした。 更に「前・現職のSKハイニクスの社員・役員だけでなく、協力会社の職員までを支援・補償対象に含ませ、産業保健支援・補償システムに新しいパラダイムを作る」。 「早期に労使と社外専門家で構成された独立的な支援補償委員会を結結成し、関連疾病の支援・補償手続きを用意して施行する」と約束した。毎日労働ニュース オ・ミンエ記者
2015/11/26産業災害を煽るTV放送プログラムクレーンに吊り下げられた重いコンテナの下で労働者が作業をしている。 ところがコンテナの墜落を防止する安全指揮者や安全ブロックが見えない。 労働者は保護帽も着けていない。特定分野に長期間携わり、達人の境地に達した人たちを紹介する放送プログラムで、危険極まりない場面が演出された。 ある達人が軍手を着けたまま、回転する機械の前で作業をしている。 産業安全保健基準に関する規則によれば、軸が動く機械を扱う場合は手袋をしてはいけない。 手袋が機械に挟まるからだ。 放送が国民意識に与える影響は極めて大きい。 放送プログラムが安全保健について誤った情報と事例を見せれば、安全不感症をもたらすことになる。韓国労総は放送局の安全保健の責任を高めるために、今年4~11月のTV放送に対する安全保健モニタリング活動を実施した。 対象は3つの時事・教養プログラムと2つの芸能プログラムだった。労働現場を扱う時事・教養プログラムでは、使用者が産業安全保険法上の措置を取らないまま、作業が進められる姿がそのまま放送される事例が多くあった。 芸能プログラムでは刺激的な演出をしようとして、出演者たちがケガをしそうな状況がたびたび発生した。放送社の安全不感症に対して、雇用労働部次元での措置が必要だと指摘した。 労働部・労災予防政策課の関係者は「労働部次元でできることを検討する」と話した。韓国労総は放送局と放送審議委員会・国家人権委員会・国民権益委員会に公文書を送り、放送プログラムの安全保健強化のための措置を求める計画だ。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2015/12/1033年間ラドン・石綿を吸入した機関士の肺がんは労災地下鉄機関士として長期間働き、今年2月に肺がんで亡くなったHさん(59)について勤労福祉公団から産業災害を認められた。地下鉄機関士のうち肺がんに罹った労働者が労災と認められたのは今回が初めて。1980年に韓国鉄道公社に入社したHさんは、2013年5月に原発性肺がんの判定を受けるまで機関士として働いた。33年の内3年間は鉄道車両の整備作業をし、その後は中央線と4号線を運行した。整備作業では媒煙(ディーゼル排出物質)と石綿に、地下鉄を運行する過程ではラドンと微細粉じんといった有害物質にばく露した。ラドンと石綿は発ガン物質で、持続的にばく露すれば肺がんを誘発する。職業性肺疾患研究所によれば、4号線の8つのトンネル区間と駅舎のホームのラドンの平均濃度は、それぞれ2.67pCi/L(リッター当りピコキュリー)と1.62pCi/Lだった。大衆利用施設などの室内空気質管理法上のラドン基準値である 4pCi/Lに近い数値だ。事件を担当したクォン・ドンヒ公認労務士は「地下鉄機関士の肺がんが初めて労災と認定され、ラドンによって肺がんが誘発されたと判定されたことは、ソウル都市鉄道公社とソウルメトロで働く機関士の労災認定にも影響を及ぼす」とし、「地下鉄の微細粉じんが労働者・市民の健康を脅かしているのだから、今回の労災判定を契機に改善しなければならない」と話した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/12/16労組弾圧1位の柳成企業、労災発生も1位雇用労働部は昨年の産業災害率と死亡万人率が顕著に高かったり、労災発生の事実を報告しなかった事業場275ヶ所の名簿をホームページに公表した。労働者100人当りの災害者数を現わす災害率が5%以上の事業場は10ヶ所で、柳成企業(ヨンドン工場)が15.53%で最も高かった。災害率が10%以上は柳成企業だけで、同業種の類似の規模の事業場より40倍も高かった。柳成企業は、金属労組の支部が昼間連続二交代制を要求して2011年5月にストライキをすると、職場閉鎖で対抗した。続いて委託の警備会社が投入され、親企業指向の複数労組の結成に繋がった。国会の国政監査で、会社が労務法人・創造コンサルティングの労組破壊シナリオに従ったという証拠が出てきて、検察は不当労働行為で経営陣を起訴した。死亡事故が2人以上の事業場は19ヶ所で、5社では3人の死亡者が発生した。 2012年から昨年までに労災発生報告義務に違反した事業場は45ヶ所だった。内3社は10回以上報告義務を守らなかった。 危険物質漏出や火災・爆発のような重大事故が発生した事業場には7社があがった。今回公表された事業場と役員には、今後2年間、各種の政府褒賞の受賞が制限され、来年に産業安全保健監督が実施される。毎日労働ニュース キ学テ記者
2015/12/16半導体職業病の因果関係/明確にしなければ補償しないという国はない「職業病の因果関係を明らかにしようとする理由は、他の労働者が職業病に罹るのを予防するためです。職業病に罹った労働者に対する補償は、因果関係が明らかにならなくても、相関性があればしなければなりません。」 キム・ヒョンニョル・カトリック大医科大学教授はサムソンとハイニックスの事例から見た半導体職業病問題討論会で主張した。キム教授の主張は、SKハイニックス産業保健検証委員会が先月25日に報告書で発表した「因果関係留保の原則」と同じ内容だ。職業性がんと希少疾患は有害物質にばく露後、長い潜伏期を経た後に発現し、因果関係の評価が難しい。検証委は「因果関係に拘束されず、幅広い相関性に基盤を置いて、健康が損傷された労働者の治療と日常の維持に必要な基本水準を支援する」と説明した。検証委の外部から参加したキム教授は「原因糾明が難しい疾病の補償をどのように解決するか」をテーマに提案した。この討論会はウン新政治民主連合議員と半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)が主催した。◇職業病の補償は因果関係でなく相関性を問わなければキム教授が半導体産業の職業病を扱った国内外38編の論文を分析した結果、胃がん・前立腺がん・直腸がん・すい臓がんなど、12種類以上の職業性がんが半導体産業と関連があることが明らかになった。「38編を検討した結果、(半導体産業の職業病が他の集団と比較して)強い関連性があることは明らかにならなかった」。「曝露時点と発病時期の差で、因果関係を明らかにするには限界がある」と説明した。続いて「因果関係を明らかにしなければ職業病と認定しない国はない」と強調した。検証委は因果関係の攻防から抜け出して、職業病被害者を支援するために、疾病が業務環境と最小限の関連性がある場合は補償することにした。補償対象疾病は胃癌など13種のがんとその他の希少がんだ。◇半導体産業の職業病には社会的判断が必要キム教授は「職業病の認定に当たっては操作的定義概念が必要だ」と主張した。操作的定義とは、抽象的で調査しにくい概念を測定可能な概念として確立することをいう。キム教授は石綿による肺がんを例に挙げた。「石綿によって肺がんに罹った場合、職業病被害者がタバコを吸っていたとしても石綿による肺がんと定義するように、半導体産業でも、因果関係がなくても相関性があれば職業病と認定しなければならない」と話した。更に、「職業病予防のために因果関係を見つける努力は続けなければならないが、職業病の認定においては社会的な線を引くことが必要だ」と話した。集団的に発病した事例があれば、科学的な根拠が不足しても職業病と認定しようという意味だ。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/12/23半導体職業病被害者221人/サムソン電子に謝罪要求サムソン電子 LCD・半導体の事業場に勤めて職業病に罹った被害者と遺族221人が、サムソン電子に謝罪を要求した。サムソン電子が、「公益法人を設立して職業病問題を解決せよ」という調停委員会の調停勧告案を無視し、交渉の代わりに補償委員会を構成して個別的に補償しようとする措置に、被害者が反発した。半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)はサムソン電子の本館前で「サムソンの中心で我々を叫ぶ」のテーマで文化祭を開催した。サムソン電子の本館前ではパノリムがこの日で77日目になる野宿籠城を行っている。この日の文化祭にはサムソン電子半導体・LCD 事業場で勤務中に職業病に罹った被害者とサムソン労働人権守り、労働健康連帯など、労働・市民団体の関係者が参加した。参加者は防塵服を着てサムソン電子に抗議するパフォーマンスも行った。10月までにパノリムに産業災害の相談をした職業病被害者は221人。うちサムソン電子の事業場で働いたのは56人だ。これら被害者はサムソンに謝罪を求め、再発防止対策を準備せよという宣言文を発表した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/12/29サムソン電子の職業病被害者、肺がんで闘病中に死亡サムソン電子 LCD 事業場に勤め、肺がんで闘病中だったLさん(29)が亡くなった。Lさんは2003年にサムソン電子天安事業場に入社し、2011年5月に退社した。LCDの生産工程で液晶の不良の有無を検査する業務を担当した。2013年2月に肺がん末期の確定診断を受けた後、抗がん剤治療をしたが好転しなかった。 Lさんは2013年7月に勤労福祉公団天安支社に産業災害を申請した。天安支社は、昨年、Lさんの肺がんは業務との関連性がないとして、不承認とした。パノリムは「Lさんは7年以上夜間交代勤務をし、仕事中は工業用アセトンとイソプロフィルアルコール(IPA)を取り扱った」し、「高温の生産設備で、製品を取り出したり設備の維持・補修をする過程で有害物質とガスに曝露して肺がんに罹った」と主張した。Lさんはサムソン電子から補償を受けるのは難しいと予想される。サムソン電子が発足させた半導体白血病補償委員会が、肺がんを補償対象疾病に含ませなかったからだ。サムソン電子で働いた労働者の中で肺がんでパノリムに支援を要請した被害者は6人だ。パノリムは「調停委員会」が提案した調停勧告案を、サムソン電子が受け入れなければなけらばならないと要求した。調停勧告案は肺がんなど呼吸器系のがんを補償対象疾病に含んでいる。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2015/12/30雇用不安が呼んだ『職場内いじめ』の悪循環ソ・ユジョン韓国職業能力開発院副研究委員が29日に発表した「ソウル市庁公務職労働者の職場いじめの実態」報告書によれば、ソウル市の公務職のうち間接雇用労働者の54.6%が最近6ヶ月間に1回以上いじめに遭ったとされた。直接雇用の労働者(41.2%)より 13.4%も高い。いじめの加害者は元請けの公務員(37.2%)が最も多く、続いて作業班長・室長(32.1%)と同僚職員(11.5%)・先輩職員(10.3%)の順だった。被害者のうち被害事実を知らせたり是正を要求した人は10%内外に過ぎなかった。ここでもまた雇用形態別に差があった。被害者のうちソウル市庁に直接雇用された労働者の23.1%は問題を提起した経験があったが、委託業者に雇用された間接雇用労働者の中ではただの一人も会社に知らせることができなかった。会社に知らせなかった理由としては「知らせても会社が措置してくれそうにない」という応答が25.5%で最も多かった。逆に被害者に問題があるように非難されたり(21.3%)、被害者を保護していない(19.1%)という応答も高いほうだった。性別によるいじめの様相も、女性は業務に関連したいじめよりもセクハラ(5.69回)、言葉の暴力(3.71回)、難癖と叱責(3.38回)といった個人的ないじめが多かった。一方、男性はテレビカメラでの監視(4.53回)と、業務能力・成果の不認定(2.36回)や業務能力・成果に対する嘲弄(1.37回)といった、業務に関連したいじめが多かった。ソ副研究委員は「ソウル市は公務職労働者に対する職場内いじめの実態を把握し、予防指針と管理マニュアルを開発したところ」で、「他の公共機関でも職場のいじめを予防する組織文化の改善と公務員の認識転換を試みなければならない」と提言した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/01/05昨年生命安全ワーストは『MERS 放棄』朴槿恵大統領安全市民連帯が「2015生命安全ワースト11」を発表した。 ワースト人物大賞は朴槿恵大統領が受賞した。 選定理由について 「MERS のコントロールタワーとしての責任を放棄し、世越号惨事の真相究明を妨害した」と説明した。 カン警察庁長官とキム・ジンテ・セヌリ党議員が共同金賞受賞者に選ばれた。 警察が昨年11月14日の民衆総決起大会で水大砲を直射し、農民ペク・ナムギさんが重態に陥ったことに関して、警察庁長官に責任があると指摘した。 キム議員は世越号引き揚げに反対して悪い評価を受けた。 この他に民衆総決起大会を鎮圧した前・ソウル地方警察庁長官、労組関連の悪口を吐いたセヌリ党代表、不十分なMERS 初動対応でひんしゅくを買った前・保健福祉部長官の名前があがった。 経済人からは職業病被害者関連調停委員会の調停案を拒否したサムソン電子副会長と、構内下請け労働者問題を放置している現代車グループ会長が選ばれた。 機関としては集会を鎮圧した警察庁が大賞を、安全関連立法を疎かにした国会と、安全業務を遂行する KTX乗務員が鉄道公社職員でないという判決を行った大法院が、上位にランクされた。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/01/06死因が不明確でも連続夜勤中に死亡すれば業務上災害ソウル行政法院は、続いた超過勤務と夜勤中に倒れて亡くなったAさんの遺族に勝訴判決を行った。 2014年5月から自動車部品組み立て会社で働いたAさんは、昨年2月、仕事中に突然に倒れて亡くなった。 Aさんは死亡前の12週間は一日平均12時間以上、1週間に平均63時間働いたことが明らかになった。 死亡の1ヶ月前からは、昼間から夜間勤務に転換されていた。 しかし、解剖検査をしたが明確な死亡原因が発見されなかった。 Aさんは満15才からてんかん症を病んだと分かり、公団はこれを根拠に業務上災害を認めなかった。 裁判所は「過度な夜間勤務による過労・ストレスが過度な身体的負担に繋がり、てんかん症やその他の特定されない死亡原因となったり、症状を急速に悪化させたと見るのが妥当」と判示した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/01/11「サムソン白血病」の予防策に合意「サムソン白血病」問題に関して、サムソン電子とサムソン職業病家族対策委員会(家族対策委)、半導体労働者の健康と人権守り (パノリム)が「災害予防対策」で合意した。 しかし合意の意味についてサムソン電子とパノリムの解釈が食い違い、最終妥結までには時間がかかるものと見られる。 「サムソン電子半導体など事業場での白血病など疾患発病と関連した問題解決のための調停委員会」(以下、調停委)は12日、サムソン、家族対策委、パノリムが災害予防対策について合意し、最終署名をする予定だと明らかにした。 12日に公開する予定の合意案には、昨年7月の調停委勧告案に含まれたオンブズマン制度の導入などが含まれたと分かった。 サムソン電子は調停委とは別に、昨年9月に家族対策委と一緒に補償委員会を設けて、白血病被害者と家族に補償をしている。 今までに150人が申請し、100人が補償金と同時にサムソン電子代表理事(副会長)の謝罪文を受け取った。(写真キャプション)ソウルのサムソン電子前、パノリム座りこみ場:「好き勝手な補償、思い通りの隠蔽、サムソンは謝れ」サムソン電子は謝罪と補償に続いて予防対策にまで合意し、「白血病問題が事実上完全妥結」したと見ている。 パノリムは謝罪、補償、予防の3つの課題の内一つだけが解決されたという立場だ。 パノリムのイム・チャウン弁護士は「被害補償と謝罪という二大議題については依然として社会的な解決策が導き出されていないので、サムソン本社前での座り込みは続ける計画」と話した。ハンギョレ新聞
2016/01/14人権委「有害・危険作業の請負禁止」 産業安全法の改正を勧告国家人権委員会が「構内下請け労働者が、元請けの労働者に比べて極めて危険で有害な業務を行っている」として、「構内下請け労働者の労災予防のための産業安全保健法改正と、労災保険料率制の改善」を雇用労働部長官に勧告した。 人権委によれば、2014年に構内下請け比率と労災の危険が高い造船・鉄鋼・建設プラントの下請け労働者を対象に実態調査をした結果、下請け労働者が危険で有害な業務を遂行しているにも拘わらず、工期短縮を理由に安全保健措置なしで作業をしていることが明らかになった。 労災が発生しても労災保険で処理される比率は10%の水準だった。 これによって人権委は、構内下請け労働者の労災予防のための元請け・下請け間の協議事項を拡大し、産業安全保健法による安全・保健に関する協議体に構内下請け労働者が参加できるようにするよう勧告した。 また、「適切な予防・除去措置なしで有害・危険作業が請負されないようにしなければならない」とし、「請負時に認可を受けなければならない産業安全保健法施行令による有害・危険作業の範囲を拡大せよ」と要求した。 更に、労災保険料率制と入札参加資格の事前審査制度の改善も要求した。 人権委は「災害率に基づいて保険料率と入札参加資格を決める現行制度は、労災発生の事実を誠実に申告した事業主に却って不利益を与える側面がある」とし、「事業主の労災予防活動の強化を誘引する方向に改善する必要がある」とした。 人権委は「構内下請け労働者が経済・社会・文化的な権利に関する国際規約など、国際人権基準が明示している安全で健康な労働条件を享受する権利を差別なく保証されなければならない」、「請負事業主は下請負業者が雇用した労働者の安全・保健に関して責任がある」と強調した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2016/01/14座り込み 100日目を迎えたパノリム「謝罪と補償の議論をしよう」サムソン電子半導体の職業病被害者補償問題を議論する調停委員会が用意し、12日に交渉主体すべてが署名した調停合意書を巡って、論議が起きている。 サムソン電子は「完全な合意」と自評したが、パノリムは「三大核心議題のうち一つだけが解決」と反発した。 パノリムはサムソン電子本館前の座込み場で記者会見を行い、「サムソン電子は謝罪と補償論議を行え」と要求した。 調停合意書は保健・環境専門家が参加したオンブズマン委員会がサムソン電子の事業場を監視し、職業病を予防するというのが主な内容だ。 しかしサムソン電子はこの日、自社のブログで「補償と謝罪が行われたのに続き、尖鋭に対立してきた予防問題まで完全な合意に至った」と主張した。 パノリムは 「(職業病交渉が)全部解決されたように言うのは偽りと欺瞞」とし、「サムソンが独断的にする謝罪と補償は交渉主体であるパノリムと議論を経ておらず、調停勧告案の趣旨と内容にも反する」と話した。 パノリムは「サムソン半導体職業病問題の正しい解決のためには、謝罪・補償・予防のすべてが合意されなければならない」とし、「サムソン電子は自主的な補償を行うのではなく、今からでも対話に応じなければならない」とした。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/01/18サムソン電子の代表理事、職業病被害者の一部と会って謝罪クォン・オヒョン・サムソン電子代表理事が、サムソン電子職業病被害者が参加しているサムソン職業病家族対策委員会に謝った。 サムソン電子職業病被害交渉を議論する調停委員会が、予防対策に関する交渉主体間の合意を引き出して二日目だ。 これについては、サムソン電子が2013年から進められた職業病被害交渉に終止符を打つ手順に出たのではないかという批判も出ている。 家族対策委とパノリムによれば、クォン・オヒョン代表理事は14日午後、サムソン電子本館でソン・チャンホ家族対策委代表らと会って、代表理事名義の謝罪文を伝えた。 クォン代表は「皆さんと直接向き合って慰労の言葉を申し上げることになった。皆さんの深い理解と問題解決のための努力に、心より感謝申し上げる」と話した。 ソン・チャンホ家族対策委代表は「過去は整理して未来指向的に行かなければならないということには共感する」と答えた。 サムソン電子職業病被害交渉に参加している被害者と被害家族の内、家族対策委の所属は6人、パノリムの所属は2人。 パノリムは事業場で職業病に罹った被害者に対する謝罪と補償問題は交渉で続けていこうという立場だ。 サムソン電子の謝罪文には会社の責任を認める内容が抜けており、会社が自ら補償する場合は低い水準の補償がなされる可能性が高いためだ。 この日で座り込み 103日目を迎えたパノリムは、謝罪と補償基準を作る交渉を要求して座り込みを継続する方針だ。 イ・ジュンラン・パノリム活動家は「サムソン電子は職業病問題がすべて解決されたように言論プレイをしているが、合意に至ったのは予防対策だけ」とし、「サムソン電子が独自に謝罪と補償を行えば、排除される被害者がでるしかなく、パノリムは引き続き闘争する」と話した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/01/25SKハイニックス職業病、今日から補償手続き開始SKハイニックスは22日に「産業保健支援補償委員会を通じて、前・現職労働者と協力業者の労働者に対する補償を実施する」と明らかにした。 SKハイニックスは半導体生産工程と業務関連性とを検証するために、2014年10月に産業保健検証委員会を設けた。 11人の専門家が1年かけて作業環境の疫学調査をした結果、作業場の産業保健実態検証結果をまとめて、昨年11月に発表した。 SKハイニックスはこの検証結果に基づいて職業病補償支援体系を用意した。 補償対象は1999年から1年以上生産工程で働いたSKハイニックスの労働者と協力業者の職員。 退職して10年以内に職業病に罹った労働者は補償を受けられる。 補償対象疾病は白血病・脳腫瘍を含む14種の癌だ。 職業病の被害補償は補償委が、審議作業は7人の委員が行う。(写真キャプション)光化門広場から明洞まで死亡した労働者を追悼して行われたフラッシュ・モブ (ユン・ジェヒョンインターン記者)毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/01/29サムソン電子職業病の卵巣がん/裁判所、初の労災認定サムソン電子の温陽 (オニャン) 事業場で働き、卵巣がんに罹って2012年に亡くなったイ・某さんが産業災害を認められた。 サムソン電子事業場で発病した職業性がんの内、卵巣がんが労災と認定されたのは今回が初めて。 ソウル行政法院は、卵巣がんで死亡したイ・某さんの遺族が勤労福祉公団を相手に提起した遺族給与および葬祭料不支給処分取り消し訴訟で、原告勝訴判決を行ったと明らかにした。 提起から2年8ヶ月目に一審判決が出た。 イさんは1993年にサムソン電子温陽事業場に入社し、6年2ヶ月間勤めた。 99年6月に退社したが、頻繁な嘔吐と腹部膨張症状を訴えた。 2000年に卵巣がんと確定診断され、2004年に左側卵巣腫瘍を除去した。 2011年に直腸と膀胱などにがんが転移したとされ、2012年1月に死亡した。 36才だった。 公団は2013年2月「疫学調査を実施した結果、卵巣がんと関連がある石綿・タルクなどが工程で扱われておらず、業務との関連性が低い」として不承認とした。 裁判所はイさんが働いた金線連結工程で有害物質であるエポキシ樹脂接着剤が使われた事実を確認した。 接着剤にはホルムアルデヒド(発がん物質)とフェノール(生殖毒性物質)が含まれている。 裁判所はイさんが呼吸器を通じて有害物質を吸入したと見た。 裁判所は「作業場で働いて有害化学物質に長期間・持続的にばく露したと見られ、昼夜間交代勤務をしながら疲労とストレスが累積したと見られる」。 「有害要因が複合的に作用して故人に卵巣がんが発生したと見ることができ、死亡は業務上災害に該当する」と判示した。 卵巣がんはサムソン電子が設立した半導体白血病補償委員会の補償対象疾病のうちの三群に属する。 遺族たちが補償委に補償申請をすれば治療費水準の補償を受けられる。 パノリムは「治療費だけでなく最小限の生計費は保障されなければならない」。 「三星電子の独断的な補償手続きに問題があり、一方的に定めた補償基準を全面再検討しなければならない」と要求した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/02/05富川地域の電子部品業者で派遣労働者4人が集団失明の危機雇用労働部によると京畿道・富川(プチョン)市の二つの電子部品製造業者で、4人の労働者がメチルアルコールの急性中毒で視力を損傷する事故が発生した。 いずれも29才の男性労働者と女性労働者は、両目が失明する危機状態にある。 女性労働者を診療した医師からの通知によって事故を確認した労働部は、A業者に臨時健康診断命令を出し、別の20才の男性労働者にも異常症状があるということを確認した。 1月28日には、近くのB業者で働く 25才の男性労働者が、左目失明、右目の視力損傷の判定を受けた。 これらの労働者は、アルミニウムを切削する過程で発生する熱を冷ますために使う高濃度のメチルアルコールの蒸気を吸入して、災害にあったと推定される。 メチルアルコールは引火性の液体で、高濃度にばく露すると頭痛と中枢神経系の障害を誘発し、ひどければ視力を失うこともある。 A業者とB業者は産業安全保健法で義務化されている局所排気装置を設置しないまま作業をさせ、労働者にマスクも支給していなかった。 被災労働者はすべて正規職でなく派遣労働者だ。 労働部の関係者は「不法派遣について調査中」と話した。 労働部は事案の重大さを勘案して、これらの業者に作業中止命令と共同の作業環境測定と臨時健康診断の命令を出した。 1月25日からは、これら業者と作業工程が似ている近隣の8事業場に対する安全保健監督を実施し、この内5ヶ所には臨時健康診断命令を出した。キム・ハクテ記者
2016/02/15相次ぐ地下鉄・有害物質事故は危険業務を外注化したせい4・16連帯安全社会委員会と民主労総、パノリムなど21の労働・市民・社会団体で構成された「重大災害企業処罰法制定連帯」は声明を出し、「安全業務と有害危険業務の外注化を禁止し、重大災害企業処罰法を制定せよ」と要求した。 この団体によれば、今月3日に地下鉄1号線のソウル駅で、81才の女性が電車の扉に挟まったカバンを取ろうとしてスクリーンドアと電車の間に挟まり、7M引きづられて線路に落ちて死亡した。 翌日には、サムソン電子の下請けの携帯電話部品業者で働いた20代の労働者4人が、メチルアルコールの急性中毒で視力を失う事故が発生したが、「二つの事件は費用削減の論理と外注化によって起きた事件」で、「同じような事件が毎年繰り返されている」。 2013年に聖水 (ソンス) 駅でスクリーンドアを修理していた下請け労働者が、列車に轢かれて死亡した。 2014年には梨水 (イス) 駅で82才の女性が列車とスクリーンドアの間に身体が挟まったまま28M引きずられて亡くなった。 昨日は江南(カンナム) 駅でスクリーンドアを修理していた28才の下請け労働者が、列車とスクリーンドアに挟まれて命を失った。 この団体は「事故が繰り返される原因として、事故発生の危険を高めている規制緩和の問題が指摘されていない」。 と批判した。 人員削減や一人乗務、駅舎の無人化、整備と点検周期の延長、外注委託を、代表的な規制緩和の事例として提示した。 「地下鉄事故の構造的な原因を糾明し、責任者を処罰しなければならない」と強調した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2016/02/15大法院「業務ストレスによる自殺は労災」大法院1部は、教師Aさんの妻が「自殺した夫の補償金を支払え」と、公務員年金公団に起こした訴訟で、原告勝訴の趣旨で事件をソウル高等法院に差し戻した。 中学校教師であったAさんは学校暴力に関連した業務でストレスを受け、2012年9月に学校のトイレで自ら命を絶った。 Aさんは自殺直前に、周辺に業務負担と自己恥辱感を訴えていた。 大法院1部はこれと同じ時期に自殺したコンドミニアム職員のBさんの夫人が、勤労福祉公団に起こした訴訟で「遺族給与と葬儀費用を支給せよ」という趣旨で事件を高法に差し戻した。 Bさんは客室部に発令された後、個人用の机もなく、500室を越える客室の維持管理業務を抱え込んだ。 職場の上司の侮蔑的な言辞もBさんを困らせた。 2010年8月にコンドミニアムの会員から叱責と悪口を聞いたBさんは、休暇を取って同僚と酒を飲んだ後、コンドミニアムの客室で自ら命を絶った。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2016/02/19勤労福祉公団、サムソン半導体の「卵巣癌」職業病認定の判決に控訴サムソン半導体の労働者の卵巣癌を職業病と認定した法院の判決に、勤労福祉公団が控訴した。 サムソン職業病の被害者は「勤労福祉公団の控訴は無責任で、被害者を終わりのない苦痛に追い詰める」と反発している。 半導体労働者の健康と人権守り (パノリム) によれば、勤労福祉公団は、サムソン半導体の労働者であったLさんの卵巣癌を職業病と認定したソウル行政法院判決に対する控訴状を提出した。 先月28日、ソウル行政法院は、Lさんが異例な年齢で卵巣癌に罹り、有害物質に持続的に曝露し、夜昼間交代勤務を永くしてきた点をあげて、Lさんの卵巣癌を職業病と認定する判決を行った。 法院は「医学的な原因が正確に明らかにならなくても、劣悪な状況にある勤労者に不利な判断をしてはいけない」という趣旨で、卵巣癌を産業災害と認定した。 当時、法院は勤労福祉公団が依頼して実施した疫学調査で、Lさんが働いた当時、有害化学物質の濃度、空気中の有害因子などに関する作業環境測定を実施していなかった事情を考慮して「卵巣癌とLさんの勤務環境との関連性は低い」という疫学調査の結果を受け容れなかった。人民の声 オ・ミンジャ記者
2016/02/23韓国タイヤの元・下請け労働者が集団労災申請韓国タイヤで働いた後、癌や多発性神経病症に罹った元・下請け業者の労働者が、勤労福祉公団に産業災害を申請した。 これらは「生産工程で有害物質にばく露して職業病に罹った」として、雇用労働部長官に、韓国タイヤの工場の疫学調査を要求する内容の陳情書を送った。 公団の大田(テジョン) 地域本部に労災を申請した労働者は4人。 韓国タイヤの協力業者所属のKさんと韓国タイヤ所属のJさんは、大型タイヤのフィルムを作る工程で仕事をした。 23年間韓国タイヤで働いたJさんは、2014年7月にアルツハイマーと診断され、Kさんは同年3月、多発性神経病症と診断された。 勤続期間は16年だ。 元請け業者所属のLさんは同年10月、悪性滑膜肉腫癌の判定を受けた。 彼は韓国タイヤ錦山(クムサン) 工場の検査工程で働いた。 2009年に高安動脈炎の判定を受けたパク・ウンヨン労災協議会委員長は、有機溶剤を使用して不良タイヤを解体する仕事をしていた。 協議会は「作業工程で取り扱った複合有機溶剤HV-250には、ベンゼン・トルエンといった有害物質が含まれて」おり、「労働者が有害物質に曝露して職業病に罹った」と主張した。 高麗(コリョ) 大医療院・安山病院は、労災申請者に送った業務関連性評価書で「Kさんの場合、多発性神経病症の発病経緯と累積曝露量を推定することは難しいが、有機溶剤と傷病発生の関連性は排除し難い」とした。協議会は労働部と公団に疫学調査を申請した。 パク・ウンヨン委員長は「2008年以降で韓国タイヤの労働者38人が死亡し、昨年も労働者1人が白血病で亡くなった」とし、「職業病が集団的に発病し、死亡に至った関連性を確認するために、公正で科学的な疫学調査を実施しなければならない」と訴えた。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/02/25高圧線保守電気工が次々白血病に建設労組電気分科委員会が、配電業務と職業性癌の業務関連性を糾明するために実態調査を行っている。 昨年一人の組合員が白血病で死亡したのに続き、最近、全南(チョンナム) 地域の組合員の中に、白血病を疑われる患者3人が追加発生した。 電気工は2万2千ボルトの高圧電流を扱う。 電気分科委は「電気工の組合員に対する実態調査によって、電磁波のばく露と癌疾患の関連性を証明する根拠作りをする」とした。 分科委によれば、組合員Cさん(死亡当時54) は昨年5月に白血病で闘病中に死亡した。 Cさんは韓国電力の協力業者の所属で、順天(スンチョン) 地域で25年間、配電設備の保守業務に従事した。 Cさんを治療した全南大病院の担当医師は分科委に、「低周波による白血病が疑われる」と話した。 分科委は昨年7月、勤労福祉公団麗水(ヨス) 支社に労災を申請した。 公団は昨年11月に疫学調査をすることを決め、公団から疫学調査の依頼を受けた産業安全研究院が疫学調査を準備中だ。 これとは別個に、分科委は昨年末、光州(クァンジュ) 勤労者健康センターと一緒に光州・全南地域の組合員500人を対象に血液検査を実施した。 組合員3人の白血球の数値が基準値よりも低いと分かった。 これらは朝鮮大病院で骨髄検査を受けた後、治療を受けている状態だ。 分科委は先月から電気工の組合員2500人を対象に、癌で亡くなったり闘病中の者が更にいるかを調査している。 分科委は実態調査の結果が出れば、業務関連性を検討して追加で労災を申請する計画だ。 また疫学調査の結果が出次第、高圧電気が流れる状態で作業をする活線作業廃止の根拠として利用する方針だ。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/02/26また、メチルアルコール中毒、政府の監督行政に穴が開けられた京畿道・富川に続いて、仁川(インチョン) でもまた一人の派遣労働者が被害にあった。 被災労働者は視力の異常症状はもちろん、脳損傷の症状まで示している。 しかも該当の業者は、今月雇用労働部の緊急点検を受けたのに、メチルアルコールを引き続き使ったことが確認された。 政府の監督行政の弱点が明らかになった。 労働部によれば、仁川の南洞 (ナムドン) 区にある携帯電話の部品業者で働いた女性派遣労働者Aさん(28)が、17日からメチルアルコール急性中毒の症状を見せ、重症患者として入院治療を受けている。 脳痙攣・脳損傷・視力異常症状があり、意識が混濁している状態だ。 労働部は今月22日、Aさんを治療した富川のある病院からメチルアルコール中毒の疑いのある事例を通知されて、災害発生の事実を確認した。 Aさんも富川地域の派遣労働者のようにアルミニウム切削のためにメチルアルコールを使ったと分かった。 この業者は富川で4人のメチルアルコール中毒が確認された後、中部地方雇用労働庁の緊急点検を受けたが、監督の当日だけ作業を中止し、「昨年末から切削溶剤をエチルアルコールに替えた」と、監督官に虚偽の陳述をしたことが確認された。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2016/03/02メタノール事故、元請けのサムソン・LGにも責任派遣労働者がメチルアルコール(メタノール)に中毒する災害が相次いで起きたことに対し、元請け業者であるサムソン電子とLG電子の責任を問う声が高まっている 。労働界が二つの企業に元請けとしての社会的責任を求める公開質問書を送った 。政府も元請けの管理責任を強化する政策を推進している 。労働健康連帯と民主労総、韓国労総など労働関連団体は2日、政府のソウル庁舎前で記者会見を行い、「サムソン、LGなど携帯電話製造元請け大企業は、下請け業者に直ちに有害化学物質の使用を中止させるなどの対策を用意し、産業災害の危険を転嫁する無差別な外注化を中止するよう」に要求した 。公開質問書には、下請け業者のメタノール使用を事前に知っていたか、労働安全のためのモニタリングを実施したことがあるか、今後メタノール中毒事故にどのように対応するか、などが入れられた 。1月末から富川(プチョン)と仁川(インチョン)の携帯電話部品業者3社で、派遣労働者5人がメタノール中毒で視力を失うなど、事故が続いている 。事業場はすべてサムソン電子とLG電子の携帯電話部品を生産する3~4次の下請け企業だ 。労働団体などは今回の産業災害の根本的な原因として、多段階下請け構造の中で元請けが社会的責任を全うしていないためと考えている 。韓国労総事務局長は「中小の下請け企業には労災を予防するほどの余力はなく、費用削減のために不法な派遣労働を利用している 。安全は後まわしにならざるをえない」と話した 。安全のためにはメタノールの代わりにエチルアルコールの使用が推奨されるが、価格が3倍高い 。政府も元請け大企業の社会的責任を強化するための政策を準備している 。安全保健公団が実施している「産業安全共生協力」プログラムの参加範囲を拡大し、元・下請け業者が共同で参加する方式だ 。これによってメタノールなど危険物質の利用による産業安全技術の移転と災害予防コンサルティング、随時モニタリングなど、元請け大企業が社会的責任を果たすように誘導する方針だ 。ハンギョレ新聞 ノ・ヒョンウン記者
2016/03/03故ファン・ユミさん9周忌、3月は被災労働者追慕の月サムソン電子半導体で働いて白血病で亡くなったファン・ユミさんの9周忌を迎えて、半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)が、3月を「サムソン電子労災死亡労働者追悼月間」に決めた 。パノリムは「ファン・ユミさんと(サムソン電子で働いた後に亡くなった) 76人の口惜しい死を追慕する行事を行う」とした 。パノリムは2009年からファン・ユミさんの命日である3月6日を、半導体電子産業労災死亡労働者追慕の日と決めていたが、追悼月間の行事を行うのは今回が初めて 。パノリムのサムソン電子広報館前での野宿座り込みはこの日で148日目だ 。パノリムは野宿座り込み150日目を迎える4日、天主教・仏教・キリスト教が参加する宗教界合同追慕祈祷会を行い、夕方には「ファン・ユミ9周忌・サムソン電子労災死亡労働者追慕文化祭」を開催する 。サムソン電子半導体・LCD事業場で働いて職業病に罹った被災労働者は、7日から18日まで座り込み場の前で連座デモを行う 。パノリムの関係者は「パノリムを発足して9年が過ぎる間に、サムソン電子半導体・LCD工場で働いた223人の労働者から被害情報の提供受けたが、この内76人が死亡した」 。「サムソンは僅か500万ウォンと白紙の辞職願いを持ってファン・ユミさんの家族を訪ね、問題を隠そうとした9年前と何ら変わっていない」と批判した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/03/10労災死亡事故・災害率は歴代最低、建設災害は増加傾向昨年の産業災害率と労災事故死亡万人率が、労災統計をとり始めて最も低い数値を記録した 。それでも建設業と5人未満の事業場では災害が増え、対策を準備しなければならないという声が強い 。雇用労働部によれば、昨年労災に被災した労働者は9万129人で、2014年から780人減少した 。事故で亡くなった労働者は955人で、37人減った 。災害率は0.50%、死亡万人率は0.53で、労災統計を集計し始めて以来最も低い数値だ 。被災者を業種別に見ると、サービス業が2万9734人で33.0%を占めた 。製造業 (30.3%)と建設業 (27.9%)が後に続いた 。事業場規模別では50人未満の事業場が7万3549人で81.6%を占めた 。事故で死亡した被災者は、建設業が45.8%で最も多かった 。製造業が26.3%、サービス業が15.6%だった 。死亡災害もやはり 73.5%が50人未満の事業場で発生した 。全般的な指標は改善されているが、使用者の労災隠しを減らさなければならないという指摘もされている 。発生率が下落することには肯定的なが、使用者が隠しにくい死亡事故が減っただけで、労災統計全体の信頼度は依然として高くないということだ 。労働部は2014年7月から、労災の申告基準を療養4日から休業3日に変えた 。勤労福祉公団の労災認定がなくても、労働者が3日間仕事をできなければ労災申告をせよということだ 。労災隠しを減らすための対策であったにも係わらず、死亡事故以外の労災隠しを防げなかったという批判を受けた 。建設業の災害の増加も目に付く 。昨年の建設業の被災者は2014年より6.2%増加し、死亡者は1.4%増えた 。建設業の災害死亡者のうち、事故による死亡者は0.7%、疾病による死亡者は7.7%増えた 。労働部の関係者は「建設量の増加と安全規則の不遵守といった複合的な要因で、建設業で災害が増加したと思われる」と説明した 。労働部は昨年4118ヶ所だった監督対象建設現場を、今年は6290ヶ所に増やす方針だ 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2016/03/2076個のソッテ(木の龍) と靴の鉢 …サムソン半導体の死者を追慕20日午後、サムソン・タウンの前、パノリムの座り込み場に集まった活動家と市民が、春分を迎えてサムソン半導体で働いて病気で亡くなった76人の労働者を追慕する意味を込めた靴の鉢とソッテを作って、座り込み場の周辺に置いている。(右の写真)(写真キャプション)
2016/03/29労働部とサムソン電子、100分間討論をしよう半導体労働者の健康と人権守り (パノリム) が雇用労働部長官とサムソン電子の代表理事に公開質問書を送った 。パノリムは「31日に行われるサムソン電子職業病問題の正しい解決を促す100分討論会に、労働部とサムソン電子が参加して立場を明らかにして欲しい」と要請した 。パノリムは白血病で亡くなったファン・ユミさん9周忌を迎えて、3月をサムソン電子労災死亡労働者追慕の月と決めて、関連の活動を行った 。パノリムは31日、サムソン電子広報館の前で、労働・市民団体の関係者を招請して100分討論会を行う 。キム・ジュイル良い企業センター代表とキム・シンボム労働環境健康研究所・産業衛生室長が討論者として参加し、企業の社会的責任と労働者の健康権について討論する 。パノリムは労働部とサムソン電子側にも討論会への参加と、公開質問書に対する回答を要請した 。パノリムは労働部に、職業性のがんに罹ったり事故にあった場合、労働者が業務との関連性を立証しなければならないとしている産業災害補償保険法の改善法案について質問した 。また会社が労災関連の資料を営業秘密という理由で公開しない場合、公開を強制する方策も尋ねた 。この他に、△期間が長く必要とされる疫学調査の問題点、△電子産業労働者の健康権、予防対策も質問した 。サムソン電子には、半導体職業病と関連した三星電子の責任の有無を尋ね、職業病被害者に対する謝罪・補償に関して協議を行う意志があるのかを質問した 。パノリムの関係者は「政府と企業が半導体労働者の健康権の問題をないがしろにしてはいけない」 。「半導体職業病問題の解決方法を見出すために公開討論を提案した」と説明した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/03/30「使用者の病気見舞い」 被災労働者の職場復帰率を高くする使用者が被災労働者を見舞ったり慰労した場合、職場への復帰率が高いという研究結果が出た 。主治医が被災労働者にどの程度関心を示すかも、職場復帰率に影響を与えた 。延世(ヨンセ) 大医大予防医学教室のウォン・ジョンウク教授・研究チームは、2014年に勤労福祉公団が発表した第一次労災保険パネル調査を利用した研究結果を、29日に発表した 。研究チームは労災保険パネルの中から2000人を選別した後、経済活動に復帰した 1412人とそうでない588人を区分して、雇い主と主治医が与えた影響を分析した 。分析の結果、使用者が被災労働者を見舞うか電話で慰めるなど、持続的に情緒的なきずなを維持した場合、被災労働者の職場復帰率が、失敗率より 1.79倍高かった 。主治医が被災労働者を治療する過程で、定期的に回復のレベルを評価して関心を示した場合は、職場復帰率が失敗率より 1.51倍高かった 。主治医が被災労働者に充分で、適切な治療期間を与えた場合には1.40倍、作業能力評価を含んで具体的な計画を樹立した場合には1.68倍と、高い復帰率を示した 。ウォン・ジョンウク教授は「今までは災害・勤労者の特性に伴う復帰のレベルが主として研究されてきたが、今回の研究は労災被害勤労者の実質的な健康回復を担当する主治医と、労災予防対策に責任がある雇い主の役割が及ぼす影響を分析したという点で意味がある」と話した 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2016/04/04民主労総、4月一ヶ月間 「労災死亡・世越号惨事追悼事業」「死者を追慕し、生きている者のために闘おう」民主労総が「労働者健康権争奪闘争の月」である4月の活動計画を樹立して発表したスローガンだ。 民主労総は「健康な職場と安全な社会のために、産業災害死亡者の追慕と闘いを全国同時多発式で展開する」と明らかにした。 毎年全世界で234万人、一日6300人の労働者が労災の犠牲になっている。 韓国は経済協力開発機構(OECD) 会員国のうち、労災死亡労働者が最も多く発生する国だ。労災に対する高い警戒心にもかかわらず、最近前時代的な事故が続く。 光州のナミョン電球では20人余りの労働者が水銀中毒にかかった。 サムソン電子・LG電子の携帯電話部品を生産する三次下請け業者ではメタノール中毒事故が続いて発生し、20代の青年数名が失明の危機にある。民主労総所属の事業場ではこの日から4月の一ヶ月間、労災死亡追悼リボン着用と横断幕掲示、一労組一教育など、現場活動を展開する。 4月第4週には、全国で労働者健康権拡大を求める市民宣伝戦・集会を行う。 世界労災死亡労働者追悼の日の28日には、ソウルで健康な職場・安全な社会を争奪する民主労総決起大会を開催する。同時に、世越号惨事2周忌を記念して11日から16日まで、市民・社会団体と共同で労災・災難事故写真展を開催する。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2016/04/18MERS 拡散震源地・サムソンソウル病院「最悪の市民殺人企業」昨年、不十分な初動対処で中東呼吸器症候群 (MERS) 事態を悪化させたサムソンソウル病院が「2016年最悪の市民災害殺人企業」に選ばれた。 MERS 感染患者を隔離せず応急室に入院させ、追加感染者の宿主の役割をした。4・16連帯安全社会委員会・重大災害企業処罰法制定連帯・労災死亡対策作り共同キャンペーン団は2006年から毎年、労災死亡事故を多く発生させた企業を殺人企業に選定。 昨年5月20日、国内で最初のMERS 患者が確認された後、感染者186人中38人が亡くなり、致死率は20.4%にもなった。 1万6752人がMERS を疑われて隔離された。 サムソンソウル病院はバーレーンから入国した国内初めてのMERS 患者を確診したが、不十分な対処でMERS 二次流行の震源地になった。共同キャンペーン団は疾病管理本部には特別賞を授与した。 緩慢な対処でMERSの拡散を・「ゴールデンタイム」を逃したためだ。 加湿器殺菌剤製造・販売企業も特別賞に名をあげた。 「加湿器殺菌剤による企業殺人は未だに現在進行形」とし、「死亡者が確認された加湿器殺菌剤製造・販売企業を厳正に捜査して法的責任を問わなければならない」と話した。共同キャンペーン団は27日に「最悪の労働災害殺人企業」選定式を行う。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/04/20現代重工業で一週間に労働者3人が死亡現代重工業ではわずか1週間で元請け・下請け労働者3人が産業災害で相次いで死亡した。 今年に入って5人目だ。19日、ジープクレーンの信号手Lさん (54) がリフト車に轢かれる事故が発生した。 Lさんは現代重工業の正規職。 現代重工業労組は、会社が工程を操り上げようと無理な作業を強要して事故が発生したと見ている。現代重工業は労災で悪名高い。 2014年には蔚山(ウルサン)・群山 (グンサン)の2工場で9人の構内下請け労働者が命を失った。 昨年は蔚山工場で3人が死亡した。現代重工業労組と金属労組蔚山支部は、この事故が発生する直前の午前中に蔚山市庁で記者会見を行い「事業主に対する厳重な処罰と指導・監督を怠っている雇用労働部の職務遺棄で事故が広がっている」と批判、支部の関係者は「現代重工業は、人を殺す屠殺場と違わなくなってしまった」と憤懣をもらした。韓国労総はこの日「労災死亡事故は企業の労災予防システムの失敗によるもので、刑法で処罰できるように企業殺人法を制定しなければならない」と主張し、民主労総は「現代重工業の事業主を拘束処罰せよ」と要求した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2016/04/21労災隠蔽した事業主、過怠金でなく刑事処罰を産業安全保健研究院は20日に発刊した「産業災害隠蔽に対する処罰法案」報告書で、「事業主の労災隠蔽行為は企業犯罪の一類型」とした。 報告書は東亜大の共同研究チームが作成、研究チームは「労災を隠してもせいぜい過怠金を負担するだけなので、これを甘受しながら発生事実を隠す」と説明した。解決法は、産業安全保健法に隠蔽行為を規定し、罰則条項を新設することだ。 労災発生記録と報告義務を定めた産業安全保健法第10条に「産業災害発生事実を隠蔽したり、偽装または脱漏などすることなく報告しなければならない」という条項を入れ、第68条に「これに違反すれば1年以下の懲役または、1千万ウォン以下の罰金に処す」という内容を追加しようという提案だ。研究チームは「悪質な隠蔽行為を根絶するには、刑事処罰の対象としなければならない」と主張した。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2016/04/22「建設現場の労災事故を減らそう」/政府と建設業者 CEOが共同宣言雇用労働部と50大建設業者は21日、ロッテワールドタワーの建設現場で建設業安全保健リーダー会議を行い、災害予防共同協力宣言文を採択した。 この会議には、労働部長官と現代建設・ポスコ建設・GS建設・ロッテ建設など、50大建設業者の最高経営者 (CEO) が参加した。建設業の従事者は全産業の7%に過ぎないが、労災死亡者は全産業の半分に達するほど多い。 昨年の労災死亡者は955人で、うち437人が建設現場で命を失った。労働部長官は「建設会社の無理な工期短縮や費用削減といった誤った慣行が、建設業での現場労災の発生を増加させる要因として作用している」。 「最高経営者の関心の程度によって労災の発生を減らすことができる。より多くの関心を持って、安全投資を拡大して欲しい」と注文、建設業者も共同宣言文で、最高経営者が率先して安全文化の定着のために努力して安全分野への投資を拡大し、青年を含む求職者が安心して選択できる安全な職場を作るとした。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/04/28(写真キャプション)「世界労災死亡労働者追悼の日」行進「世界労災死亡労働者追悼の日」集会を終えた参加者が、作業服と靴、亡くなった労働者の影像を持って市庁広場まで行進した。ハンギョレ新聞
2016/04/282016 最悪の殺人企業はハンファ・ケミカルハンファ・ケミカルが最悪の殺人企業に選ばれた。 昨年、ハンファ・ケミカル蔚山(ウルサン) 工場では爆発事故で下請け業者の労働者6人が死亡した。 事故の責任者は控訴審で執行猶予を宣告された。「毎日労働ニュース」 と二大労総、労働健康連帯が参加した労災死亡対策作り共同キャンペーン団は27日、2016最悪の殺人企業選定式を行った。 今年はハンファ・ケミカルなど9企業が殺人企業名簿に名前を載せた。韓国鉄道公社、大宇造船海洋、ポスコ建設、大宇建設はそれぞれ5人の死亡者が発生して共同2位になった。 4人の死亡者が発生した韓国鉄道施設公団、SKハイニックス、牙山(アサン)金属、高麗亜鉛が共同3位となった。 キャンペーン団は下請け業者・元請け業者で発生した労災事故を合算して順位を決めた。特別賞は全国経済人連合会(全経連)が受賞した。 この10年間に労災死亡事故が発生した50大企業のうち39の企業が全経連の会員会社だ。 10年間で労災死亡事故が最も多く発生した企業は現代建設で、110人の労働者が死亡した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/04/30労災死亡者追悼決起大会世界労災死亡労働者追悼の日を迎えて、全国の労働者が「安全な労働環境」を要求して一ヶ所に集まった。 行事を通して、△労災隠蔽を拡大する産業安全保健法の改正中断、△派遣拡大の立法廃棄、△下請け労災に対する元請けの責任強化、△労災死亡に対する企業の処罰強化などを要求した。(中略:産業安全保健法改正への批判、派遣法への大統領発言批判)建設産業労組連盟のペク委員長は労災死亡の実態に関して「ほとんどの(建設) 現場は多段階下請けだ」。 「使用者(元請け)は決して責任を負うことのない内容で、下請け労働者を使う」と話した。 更に「大企業の安全管理者は、正規職は30%なので、多くの非正規職の職員が現場の安全の責任を担っている」と元請けの責任強化を主張した。大会ではデビュー20年を迎えた労働歌手・チ・ミンジュさんが、労働現場で口惜しくも死んでいった犠牲者を回想する公演を行った。この日司会を担当した民主労総のペク副委員長は「建設労働者が忙しい時間を割いて安全靴の塔を準備した」と、献花を求めた。(写真キャプション:建設労働者が作った安全靴の塔に献花をしている 2016年4月28日 民衆の声)ハンギョレ新聞 チ・ヒョンウォン記者
2016/05/12高圧電流に触れる電気労働者に職業性癌・脳心血管疾患の「警告」慶州地域で電気員として働くJさん (40) は2014年10月、1か月以上続く頭痛に苦しめられて病院を訪れた。耳鼻咽喉科で咽頭癌と扁平性細胞癌の4期と診断され、癌細胞はリンパ腺を経て脳下垂体と視神経に転移していた 。Jさんは2001年から15年間、活線電線路で働いた。主治医はJさんが高圧電線に触ると言うとすぐに「癌の発病に(電磁波も)関連性がある」と言った。闘病中だがJさんは今も一日平均8時間、月の半分は電信柱に上っている。治療費と生活費を稼がなければならないからだ。「電気に触れて罹った病気なのに、仕事を辞めることはできない」と吐露した 。◆癌・脳心血管関係疾患の発病が相次ぐ2万2900ボルトの高圧電流に手で触る電気労働者が、癌や脳心血管関係疾患に罹ったり同じ病気で死亡する事例が引き続き報告されている 。今年の2月から今月までに労組が把握した癌・脳心血管関係疾患発病の電気労働者は26人 。うち4人が死亡、肺癌(1人)・胸腺腫(1人)・大腸癌(1人)・心臓疾患(1人)・脳梗塞(5人)・脳腫瘍(1人)・胃癌(4人)・肝臟癌(3人、1人死亡)・甲状腺癌(2人)・細胞癌(1人)・膵臓癌(1人)・心筋梗塞(1人、死亡)・白血病(3人、2人死亡)・不整脈(1人)を病んでいる 。電気分科委員会の関係者は「活線作業に対して不安を訴える電気労働者からの問い合わせの電話が絶えることなく続く」と話した 。電気分科委は、電気労働者の疾病発病は直接活線と関連があると見ている 。活線配電は電気を活かしたまま行う電気工事だ 。しかし問題は費用だ 。電流を遮断したり迂回させれば、工事費が20%近く余計に掛かる 。我が国で直接活線作業が行われる理由だ 。電流が流れる所で作業をすれば電磁波のばく露はもちろん、感電事故も発生する 。◆電気員2千人を採血検査電気分科委は電気労働者2千人を対象に採血検査と健康相談を行った 。電気分科委は勤労福祉公団に、電気員の産業災害関連の資料として検査結果を提出する 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2016/05/18クォン・サムソン電子代表、2年前の約束を守らねば半導体労働者の健康と人権守り (パノリム) がサムソン電子に、職業病被害者に適合した補償をするという約束を履行するように要求した 。クォン代表理事は2014年5月に「サムソン電子が成長するまでに数多くの職員の労苦と献身があったが、その過程で苦痛を味わった方たちがいた」 。「この席を借りて心から謝る」と、被害補償を約束した 。パノリムは公益法人の設立によって問題を解決せよという調停委員会の調停勧告案をサムソン電子が拒否した後、無期限の野宿籠城を行っている 。17日で籠城224日目を迎えた 。サムソン電子は半導体白血病補償委員会を通じて補償を申し込んだ被害者だけを対象に補償している 。パノリムは「サムソン電子が被害者に対する適合した補償を約束したが、(補償委員会を通じて)一方的に決めた補償金の受け容れを強要するなど、閉鎖的に補償手続きを進めている」とし、「サムソンはなにを間違えたのかを率率直に認め、公正で透明な補償を行え」と要求した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/05/18民主労総がオキシ不買運動に民主労総は組合員と家族にオキシ不買運動に参加するように要請した 。所属事業場を中心に、オキシ製品の流通・販売の中止と購買中止を使用者に要求する 。清掃労働者はオキシ製品を使わないことにした 。加湿器殺菌剤事件を契機に化学物質に対する警戒心が高まったことに関連して、化学物質取り扱い事業場の安全保健強化と、化学物質管理制度の改善を政府と国会に要求する方針だ 。民主労総は「十数年間闘ってきた加湿器殺菌剤の被害者と家族の苦痛と怒りに深く結合できなかったことを心より反省する」とし、「居間の世越(セウォル) 号と呼ばれる加湿器殺菌剤惨事が再発しないように、殺人企業を断罪するオキシ不買運動を必ず成功させる」と約束した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2016/05/30秘密は危険だ、化学物質管理は地域が参加しなければ19代国会本会議の最後の日の5月19日、化学物質管理法の一部改正案が通過した 。化学物質管理の総体的な問題点を明らかにした加湿器殺菌剤惨事が進行形である中で、地域社会の参加と、知る権利を少しでも拡大できる法制度が作られたことは、それなりに良かった 。(写真キャプション:5月17日韓国環境会議など、環境と市民団体の会員たちが記者会見、抗議のプラカードを掲げる )この改正案は化学物質監視ネットワークとウン・スミ議員室が用意した「地域社会の知る権利法」を主な内容としている 。地域社会の知る権利法は、2012年の亀尾(クミ) ヒューブグローバルのフッ化酸素の漏出事故以後、化学物質事故の予防と非常対応において、地域住民の参加と知る権利が保障される地域統合的な管理体系の必要性が提起され、53人の国会議員が2014年5月に共同発議した「化学物質管理法の一部改正案」を意味する 。化学物質監視ネットワークは、事故の予防と対応は中央でなく地域別に行われなければならないという趣旨で制定されたアメリカの「非常対応計画および地域社会の知る権利法 (EPCRA)」を研究・分析して地域社会の知る権利法案を完成させ、化学物質管理法の改正運動を展開してきた 。今回改正された内容は2014年と2015年末に、国会の法案小委で政府与党の深刻な反対にあって修正された改正案だ 。この改正案も漂流を繰り返し、加湿器殺菌剤惨事が明らかになった19代国会の終わりに、やっと通過した 。◆物足りなさの残る改正化学物質管理法今後、地方自治団体首長は化学物質の管理に関する条例制定によって、化学物質の安全管理と化学事故に対備・対応するための計画または施策の樹立・施行と、化学物質管理委員会の構成・運営、化学物質関連の危険情報を地域社会に提供しなければならない 。化学物質の有害性情報と化学事故の危険性、化学事故発生時の早期警報伝達方法、住民待避などの行動要領が含まれる危害管理計画書が円滑に地域住民に告知されるように、支援もしなければならない 。また、化学物質取り扱い事業場が作成した危害管理計画書を事前に検討・意見提示できる手続きも用意された 。しかし、まだ地域社会の知る権利法を充足するには十分ではない 。第1に、法第41条の危害管理計画書の作成対象から、発議案の事故対備物質を69種から全有毒物質に拡大する条項が抜けた 。我が国で4万種を越える化学物質が使われている現実を考慮すれば、あまりにも少ない数だ 。第2に、法第43条の化学事故発生時に、被害当事者である地域住民に直ちに事故事実を通知する義務を、地方自治団体長に附加する条項が抜けた 。2012年の亀尾ヒューブグローバルのフッ化酸素の漏出事故以後、2013年89件、2014年105件、2015年113件だった化学物質事故のうち、1件も住民に通知された事実などはなかった 。法的義務が誰にもなかったためだ 。第3に、地方自治体が環境部の化学事故影響調査に参加できる手続きも用意されなかった 。事故が起きれば、影響調査官が派遣されて事故調査をすることになっている 。・今こそ政府と地方自治体の努力が重要だ何よりも、全国の地方自治体は迅速に化学物質を知る権利条例を制定しなければならない 。地方自治団体首長は条例制定の根拠が作られた以上、地域の状況に基づいた条例を作るために、民官が参加して議論を始めなければならない 。そして政府と環境部は、企業の利潤追求のための国民に対する秘密が、どれ程危険であるかを克明に示した加湿器殺菌剤惨事を教訓にし、今回の法改正に満足せず、地域社会の参加と知る権利が完全に保障される、より強力な地域社会の知る権利法が完成されるように先頭に立つことを願う 。仕事と健康企画局長 ヒョン・ジェスン
2016/05/31繰り返すソウル地下鉄のスクリーン・ドア惨事/代案は安全業務担当者の直接雇用ソウル地下鉄のスクリーン・ドア整備士が単独で仕事をしていて、再び亡くなった 。生命・安全業務を担当する労働者を直接雇用しなければならないという声が高まっている 。事故の経緯調査を始めた警察と雇用労働部は、安全措置義務違反の嫌疑がはっきりすれば関連者を処罰する方針。公共輸送労組ソウル地下鉄非正規職支部は30日、「スクリーン・ドア惨事は偶然でなく、業務の外注化がもたらした必然的な惨事」で、「市民の安全を守るための地下鉄の検収・整備業務の直営化運動を始める」と明らかにした 。28日、ソウル地下鉄2号線九宜 (クイ) 駅で地下鉄のスクリーン・ドアを修理していた下請け業者の労働者キム・某さん(19)が、駅舎内に入ってきた電車とスクリーン・ドアの間に挟まれて命を失った 。キムさんはスクリーン・ドア整備業会社で働いて7ヶ月にしかならなかったが、事故当時は一人で仕事をしていた 。今回の事故は、2013年1月に聖水 (ソンス) 駅で、昨年8月に江南(カンナム) 駅で発生したスクリーン・ドア整備士の死亡事故と似ている 。2人1組でするという安全規則が遵守されず、ソウルメトロの駅員とも業務協力がなされていなかった 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/05/31朴元淳市長「地下鉄安全業務の外注は中止する」朴元淳(パク・ウォンスン) ソウル市長が九宜駅でスクリーン・ドアの作業中に労働者が死亡した事故と関連して「地下鉄の安全業務の外注は根本的に中止する」と明らかにした 。31日に事故現場を訪れ、「市の傘下機関の外注化の実態を調査して全面改善する」 。「今回の事故原因を徹底して糾明し、地位の上下を問わず責任を問う」とし、ソウル市長として謝罪した 。市長はこの日、出勤途中にキム・某(19) さんの死体が安置された病院を訪れ、遺族に哀悼を表わし、故人に対する処遇と補償に最善を尽くすと伝えた 。民衆の声 パク・ソヨン記者
2016/06/03建設労働者、南揚州地下鉄爆発の「責任者処罰」を要求1日の7時20分頃、南揚州 (ナムヤンジュ) 市の地下鉄工事現場で、鉄筋などを切る溶断作業中のガス爆発で崩壊事故が起き、4人が亡くなり10人が重軽傷を負った。 民主労総・全国建設産業労働組合連盟は3日、「政府は建設労働者を死の現場に押し込んだポスコ建設を厳しく処罰し、安全に対する真の解決策を準備せよ」と主張した。 労組は、△安全管理を粗雑にした元請けポスコ建設への厳しい処罰、△落札制と多段階下請け廃止など建設産業構造の根本的な改善、△人員の70%が非正規職である建設現場の安全管理者の正規職化、などを要求した。 労組は記者会見で、「私たちは数百回も繰り返される建設現場の産業災害を見てきた」が、「再び軽い処罰が続くなら、第2、第3の建設現場の事故が発生するだろう」と強調した。民衆の声 イ・スンフン記者
2016/06/07「悪性リンパ腫」もサムソン半導体職業病サムソン電子半導体工場で働いて悪性リンパ腫で亡くなった女性労働者が、4年余りかかって産業災害を認められた。 サムソン半導体労働者のうち、悪性リンパ腫で労災が認められたのは今回が初めて。 勤労福祉公団と、半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)によれば、悪性リンパ腫の非ホジキンリンパ腫に罹って2012年8月に死亡したBさん(死亡当時28才)の遺族は、今月1日に公団から労災認定を通報された。 Bさんは2002年4月にサムソン半導体器興(キフン) 工場に入社し、3年7ヶ月働いたが、健康悪化で2006年1月に退社した。 2010年11月に悪性リンパ腫 (4期)の診断を受け、1年9ヶ月後に亡くなった。 遺族は2012年10月、勤労福祉公団に労災を申請した。 公団は3年8ヶ月経って「故人の悪性リンパ腫は、ベンゼンなどにばく露して発生した業務上疾病」と認めた。 Bさんを含めてこの日までに公団と裁判所で労災が認められたサムソン電子半導体工場の労働者は11人だ。 白血病・乳癌・脳腫瘍・卵巣癌・再生不良性貧血に続き、悪性リンパ腫も業務上災害の範囲に新しく追加された。 パノリムの関係者は「各種癌と稀貴難治性疾患に罹ったと情報提供してきたサムソン半導体・LCD労働者は224人にもなり、このうち77人は既に死亡した」。 「サムソンはこれ以上責任を回避せず、対話に応じなければならない」と主張した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/06/14オキシは労働者にも苛酷だった大型マートでオキシ製品を販売陳列してきたKさん(42)は、5月中旬「勧告辞職」を通告された。 契約期間がまだ残っているのに、派遣業者は何の補償もなく、販売職は5月30日、陳列職は6月30日までに荷物をまとめるように知らせてきた。 元請けのオキシは10日前に販売職員を集めて教育する時にも、「(加湿器殺菌剤)被害者と合意中」であると、安心させた。 Kさんは「月123万ウォンをもらって、夜間勤務も拒まず一日9時間ずつ働いたのに、モノのように捨てられるのが腹が立つ」と話した。 彼女は勧告辞職通知から3日目に、結局辞職願いを提出した。 「他の職員もみな (辞職願いを)出したし、オキシが今後営業できるかも分からない状況でしょう。 何よりお客さんに非難されて仕事をするのが、とても荷が重かったです。」 オキシは大型マートに派遣した販売陳列職労働者300人余りを解雇している。 消費者団体を中心に始まったオキシ製品不買運動が全国的に広がり、大型マートがオキシ製品の販売を縮小したり中断して、販売陳列を担当した派遣労働者が辞職を強要されている。 民主労総サービス連盟は「オキシは消費者に殺人製品を販売して莫大な利益をあげながら、労働者には低賃金の派遣労働者を使い続けた」とし、「会社の過ちで製品不買運動が広がったが、その被害を労働者に押し付けている」と指摘した。加湿器殺菌剤事件が社会的な問題として浮び上がった後、大型マートなどでオキシを販売する派遣労働者は非難と刺々しい視線を甘受しなければならなかった。 Kさんは「お客さんが『人を殺した会社で働くのか』と力一杯蹴ってきて、オキシ・ブランドが付いたエプロンや名札を付けることができなかった」と話した。 オキシや派遣業者はこれに対応指針を準備せず、このような状況を放置した。 ほとんどが子供を育てている女性労働者だけに、その苦痛はより一層厳しかった。ハンギョレ新聞 チョン・ウンジュ記者
2016/06/17下請け労働者の事故、元請け業者にも責任を問う下請け労働者の産業災害を予防しなければならない元請け業者の責任が強化される。 最近続いた事故で再確認された「危険の外注化」を防ごうという趣旨だ。 雇用労働部は17日、「最近発生した『九宜駅スクリーンドア修理作業者の死亡』『南揚州地下鉄工事現場ガス爆発』事故などを契機に、元請け業者の労災予防責任を強化する産業安全保健法の改正を推進することにした」とし、「今月中に改正案を国会に提出する予定」と明らかにした。 改正案によると、元請けが下請け労働者に対して安全措置をしなければならない場所が、現行の、崩壊、火災、爆発、墜落の危険がある場所など「20ヶ所」から「勤労者が作業するすべての場所」に拡大する。また、下請け労働者の災害予防のために、安全・保健措置に違反した場合、元請けも下請け業者と同じように「懲役5年以下、または罰金5000万ウォン以下(下請け労働者が死亡した時は懲役7年以下、または罰金1億ウォン以下)」に処される。 現在の処罰規定は懲役1年以下、または罰金1000万ウォン以下になっている。 これと共に、現在は、元請け業者が下請け業者に、有害、危険作業を任せる時に受けなければならない政府認可の有効期間がないが、改正案はこれを3年に限定した。 期間が満了する毎に、下請け業者の安全・保健を評価して請負期間を延長しなければならない。 政府は同じ内容の改正案を19代国会に提出したが、会期満了で法案が自動廃棄されたため、20代国会に再び提出する。 政府は事業主の労災隠蔽に対する処罰を強化する産業安全保健法改正案も、この日立法予告した。 故意に労災を隠した事業主に、懲役1年以下、または罰金1000万ウォン以下の刑事処罰をする条項が新設される。 現在は過怠料だけを賦課している。 また、元請けが下請けに提供しなければならない安全・保健情報の範囲を、「化学物質など製造設備の改造・分解作業など」から「窒息・崩壊の危険がある作業」に拡大する。 これと共に、一つの工事現場で様々な施工者が共同作業する時は、発注者が「安全保健調停者」を選任して安全管理の混線を防がなければならない。 これに対して労働界は、元請けの責任を強化したことには肯定的だが、根本的には、有害、危険作業の請負を禁止する対策が必要だと主張した。 韓国労総・産業保健室長は「九宜駅事故以後、ソウル市は危険な作業場は直営化すると明らかにしたのに、雇用部は請負を認めるという立場を明らかにした」と批判した。ハンギョレ新聞 チョン・ウンジュ記者
2016/06/25ハイニックスは安全な仕事場になったのだろうか2014年7月に<ハンギョレ> が「もう一つの悲劇、ハイニックス」を最初に報道した直後、ハイニックスは直ちに実態調査と補償を行うという意向を知らせてきた。 新聞報道から検証委の構成まで3ヶ月しかかからなかった。 ハイニックスの迅速で機敏な対応はサムソン電子の態度と比べられる。 パノリムはサムソン電子本社の前で「サムソン半導体問題の正しい解決を要求」して、262日目(25日現在)の座り込みを継続している。 ハイニックスの支援の下、独立した外部専門家でチームを構成した検証委は、その年の10月から1年余りの間、作業環境測定と化学物質管理実態評価、疫学調査などを行った。 「半導体職業病の事案は、見方によっては職業病の因果関係糾明という科学的な問題だけでなく、制度の脆弱性による社会的問題とも見ることがきできます。 検証委員会はこのような性格を勘案して、科学的事実関係の糾明という論争の中だけに留まらず、同時に社会的問題を解いていく努力を傾けました」。 先月31日、SKハイニックス産業保健検証委員会が出した白書で、委員長のチャン・ジェヨン亜洲大教授(予防医学教室)は検証委の活動の意義をこのように自評した。 検証委は前・現職の役職員はもちろん、協力会社の職員まで包括的に補償する内容の支援金体系を準備し、その基準として次の3原則を立てた。 最初に、因果関係に拘束されず、幅広い相関性に基盤を置く「因果関係留保の原則」、二番目に、労働者の治療と日常維持に必要な基本水準を支援する「必要に基盤を置いた支援の原則」、三番目に、正当で合理的な差を認める「公平の原則」がそれである。 昨年11月、検証委は「半導体作業場と職業病が疑われる疾患との因果関係については立証し難い」としつつも、会社側に包括的支援・補償案と127項目に及ぶ産業安全保健改善案を提案し、ハイニックスはこれを受け容れた。 メディアによる問題提起→会社の対策準備→外部検証システム導入→補償案と、産業保健課題の履行という新しい職業病問題の解決モデルを示したハイニックスは、検証委の活動以後は「安全な仕事場」になったのだろうか? ハイニックスは今年1月、検証委の勧告通り、独立機構の「支援補償委員会」を設けて、半導体職業病が疑われる事例に関する申請を受付けた。 1次受付期間の1月25日から4月30日までの約3ヶ月で89件が受付けられ、その後23日現在までに合計135件が受付けられた。受付は△1999年10月の現代電子とLG半導体の吸収合併以後に、最短1年以上勤めた履歴が確認される役職員、△在職中に自然流産など生殖疾患を発病した役職員、△2世の奇形など子女の疾患は、両親のうち1人が妊娠3ヶ月前から出産の間に製造事業場で常時働いた事実があって、19才になる前に発病した子女、などを対象に、2019年までの今後3年間行われる予定だ。 特に半導体労働者の2世まで補償対象に含ませたことは、<ハンギョレ> が2014年に半導体労働者の不妊と流産、奇形児の出産など、生殖毒性の問題を最初に報道したことによるもので、半導体職業病の認識水準を一段階高めたという評価を受けるに値する。 5月からは支援補償金の支給もされている。 135件の内104件に対して補償決定がなされ、53件には補償金が支給された。 ハイニックスの関係者は「残りについてもまもなく補償金の支給手続きに入る予定」と言った。 補償金額は正確に知らされていないが、検証委の報告書を見ると、白血病の場合、1億ウォン台の補償金が支給されると伝えられた。 <ハンギョレ> が取材の過程で把握した他の被害者も相次いで申請をしている。 しかし2世が疾患を病んでいる二つの家族は申請をしなかった。 補償がなされるかどうかについて懐疑的で、子会社(SK ハイニクス ENG) の職員であるという理由で余計な不利益を受けるのではないか、と心配したという。 専門家たちは在職者の場合、会社の健康診断で発病の事実が確認されれば、自動的に補償申請がされるようにするのも一方法だと提案する。 パノリムのコンユ・ジョンオク博士(産業保健医)は「会社から独立的な機構といっても、職員はどうしても会社の顔色を見てしまう。 子会社や協力会社の場合はもっと深刻だと見ている。 補償対象疾病によっては、確定すれば自動申請されるような方法も考えてみる時」と言った。 真相調査の究極的な目的は再発防止でなければならない。 予防だけが事後補償を防止できるからだ。 数百種類の有害化学物質が多量に使われる半導体産業の特性上、再発防止の最も重要な部分は、結局化学物質の管理に帰結される。 検証委が、全部で127項目の改善案のうち半分の66項目を、化学物質と作業環境の分野に集中した理由だ。 ハイニックスは「127項目の改善案のうち、6月末現在72項目の課題を達成して57%の進展率となっている。 来年までに100%を達成する計画」としている。 1995年から2005年まで清州(チョンジュ)事業場でエンジニアとして働き、非ホジキンリンパ腫にかかったKさんは、昨年5月に労災申請をした。 21日、Kさんは保健福祉部傘下の産業安全保健研究院所属の研究員と、法律代理人であるイ・ジョンラン労務士(パノリム常任活動家)と一緒に、労災現場調査の一環として清州事業場を訪ねた。 両耳と鼻、左目にリンパ腫が再発して、聴力と嗅覚、左目の視力まで失ったKさんは、自身の力だけではガス漏出地点を探すのが難しく、会社にイ労務士の参加を要請した。 会社は法律代理人の現場調査立ち会いに関連する法規がないとして、イ労務士の同行を認めなかった。 イ労務士は23日<ハンギョレ> との話しで「現場同行を拒否したのは昨年の10月に続いて2回目だ。 労災で悪名高い韓国タイヤでも労務士の立ち会いを認める。 被害労働者に補償をするというハイニックスだが、労災に関する対応はサムソン電子と同じように、幼稚な姿を見せている」と批判した。 ハイニックス側は「パノリムの代表格の人物なので、現場の負担になったようだ」と話した。 ハイニックスが「世界最高水準の安全保健模範企業」になるところまでには、思ったより距離があるのか。ハンギョレ新聞 オ・スンフン記者
2016/07/01「数十年間電磁波にばく露」 電気労働者が集団労災申請京畿道で電気工員として働くYさん (58) は2011年4月に脳腫瘍の手術を受けた。右の耳が聞こえず、口が曲がる麻痺症状で、病院で脳に7cmの巨大な腫瘍があるという事実を確認して茫然自失となった。病院は「仕事と関連があるかも」と話した。 1991年から電気工員の仕事を始めたYさんは、無停電工法が導入された90年代の初期から活線作業だけをした。20年近く、2万2900 ボルトの活きた電線に触ってきたことになる。 彼は「活線は、ゴム手袋をはめても全身の毛が熱くなるような感じがする」。「電子機器からの電磁波も良くないのに、活線の電磁波のせいで悪い病気に罹ったようで、腹が立つ」と自分と同じ病気に罹った同僚の電気工員労働者17人と一緒に、勤労福祉公団に労災の申請をした。◆電気労働者18人が集団で労災申請数十年間、高圧電線を手で触り、がんや脳心血関係疾患に罹った電気労働者18人が、勤労福祉公団に集団で労災療養費を申請した。建設労組が今年2月から3か月間の実態調査で確認した、がん・脳心血関係疾患、甲状腺疾患者79人の内の第1次申請となる。これらは脳腫瘍(2人)、鼻腔がん(1人)、甲状腺がん(3人)、大腸がん(1人)、食道がん(1人)、胃がん (3人)、心筋梗塞(2人)、脳梗塞(2人)、脳出血(1人)、膝の関節炎(1人)、首の捻挫・胸椎骨折(1人)を病んでいる。労組は活線から出る電磁波によって発病したと見ている。 労組のソク・ウォンヒ電気分科委員長は「最近韓電が直接活線工法を廃止すると発表したが、既に数十年間電磁波にばく露した電気労働者の問題が解決された訳ではない」。「電気労働者の労災申請は、職業性疾患のすべての組合員が適切な措置を受けるまで行う計画」と話した。◆韓電一労組の共同委員会を構成しなければ労組はこの日、朝鮮大病院・職業環境医学科に依頼した電気労働者の血液検査の結果も発表。5月から6月、組合員1096人を対象に血液検査とアンケート調査で、甲状腺ホルモン数値の異常者 (79人)、慢性甲状腺炎(橋本病)が疑われる者 (71人)が見付かった。赤血球・白血球・血小板の数値が正常範囲より低い「汎血球減少症」1人と、免疫力と関係のある絶対リンパ球数が5千個以上確認された組合員が10人いた。高血圧と糖尿患者は201人だった。イ・チョルガプ朝鮮大病院職業環境医学科教授は「このような基礎疾患を持つ組合員が活線作業といった高度な緊張状態で業務を行えば、脳心血関係疾患が発生する確率が高い」と話した。 この1年間に筋骨格系疾患で病院で治療受けた組合員は728人 (64.2%)。電気労働者は20~30kgの道具をぶら下げて、16Mの高さの電柱に重量物を引き上げ、電線を引っ張る作業を繰り返し、筋骨格系疾患に苦しめられる。 労組はこの日韓電に「電気工員の安全作業と健康管理のための共同委員会」の構成を要求した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2016/07/08【全国労災労組、連合労連に加入】我が国で最初に産業災害被災労働者を組織対象に結成された全国労災労組が、7日連合労連に加入した。労災労組は劣悪な被災労働者への補償と労働条件改善、原職復帰など、被災労働者の権益保護と労働三権保障、療養とリハビリのための医療環境の改善を目的に結成された。 2月3日の創立総会を経て、3月9日に雇用労働部から設立申告証を受け取った。 労災に遭った労働者なら、業種・職種・地域を越えて誰でも加入できる。労災療養中の労働者や、療養終了後に元の職場なり他の職場で働く労働者が主な組織対象だ。労働者の遺族も加入できる。現在の組合員数は269人だ。 社団法人全国労災障害者団体連合会長でもあるミン・ドンシク委員長 (58) は「労働部が認可した被災団体が乱立していて、一部団体はブローカー行為をするなど、設立目的に合わない活動によって被災労働者の立場を代弁できていないのが実情」とし、「これを克服するために10年前から労組結成の準備してきた」と話した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2016/07/19「発ガン物質排出」セバン産業、「親環境企業として再出発」と謝罪環境部の調査結果で、1級発ガン物質として知られるトリクロロエチレン (TCE)の排出量が6年連続して1位と発表され、セバン産業は対市民謝罪文を発表して「親環境企業として再出発する」と謝罪した。 イ・ヨンジュン・セバングループ非常対策委員長は謝罪文で「この間TCEの排出に関する法的基準がないのを良いことに、TCE排出量の管理を粗雑にした」、「光州広域市など、管轄当局、環境団体、市民代表など、色々な利害当事者と最大限協力して状況を解決する」と明らかにした。 セバン産業は既に光州市など関係当局に、6月までに21件の改善の完了と、8月末までの設備改善によって、9月以後はおよそ2014年対比40%の減少計画を伝えた。委員長は「市民のみなさんに現況説明と理解を求めることが道理だと判断し、現在も操業を中止している」と明らかにした。更に追加のTCE 低減対策として、△来年3月までに施設補完策を講じ、2014年対比排出量60%縮小、△近隣の5ヶ所に TCE 濃度モニタリング装置と電光掲示板を設置、△光州市、専門家、市民環境団体が主軸となった検証委員会が指定した検診機関で、TCEばく露頻度が最も高いセバン産業の正規職と契約職職員120人、協力業者職員38人など、全職員に対する TCE 特殊検診と結果の公開、△ TCE 代替剤の開発研究などを約束した。 しかし現在のバッテリー隔離板部門で、TCE 代替剤はないと言われている。委員長は「国内外の完成車業種に生産の支障が発生した場合、被害は産業全般に広がる状況だ。部分的な稼動が避けられない」と理解を求め、「すべての利害当事者の協力、監督の下にTCE排出に関する法令を遵守し、排出を最小化して被害を防止するためのあらゆる措置を執る」と強調した。民衆の声 キム・ジュヒョン記者
2016/07/27労働部、加湿器殺菌剤の有毒性を知っても公表せず国会の加湿器殺菌剤事故の真相究明と被害救済および再発防止対策準備のための国政調査特別委員会のシン・チャンヒョン民主党議員、イ・ジョンミ・正義党議員とソン・キホ弁護士(民主弁護士会)は26日、共同報道資料を出して、「労働部が97年4月にはポリヘキサメチレングアニジン (PHMG) の有害性と危険性を検討し、毒性・有害性を確認していながらこれを公表しなかった」、「産業安全保健法による有害性公表条項に違反した職務遺棄行為」と批判した。労働部は加湿器殺菌剤惨事が発生した2011年になって PHMGの化学物質等安全データシート (MSDS) を掲示した。加湿器殺菌剤事態に関連して労働部の責任が確認されたのは今回が初めて。 PHMGに関する有害性はユコン(現・SKケミカル)が97年2月に労働部に提出したPHMGの有害性調査結果報告書に明示されていた。報告書でPHMGは「有害物質」と表示され、製品の用途は「繊維の抗菌剤」に特定されている。また「目に入ると激しい刺激を与える」。「吸入した時は患者を新鮮な空気がある場所に移し、病的な症状を示せば医師の診療を受ける」。「PHMGに汚染された水は廃水処理施設のある衛生施設に送るか、許可を受けて廃棄しなければならない」などの文面もある。 労働部が結果報告書を隠したという疑惑も出た。労働部が先月ソン・キホ弁護士の情報公開請求に対して「ユコンのPHMG 結果報告書を保有していない」と答えたからだ。シン・チャンヒョン、イ・ジョンミ議員が労働部に事実関係の確認と該当資料を要求すると、労働部はすぐに安全保健公団に該当の書類があることを確認し、両議員に提出した。 両議員は「労働部が産業安全保健法の規定の通りに有害物質であるということをすぐに公表したとすれば、オキシ殺菌剤による被害を相当に減らすことができた」とし、「検察は今からでも政府部署を調査しなければならない」と要求した。 労働部はこれに対し「当初、官報の公告目録に該当物質がないことを確認し、安全保健公団に関連該当文書保有の有無を確認してほしいと要請した」ところ、「公団は初めは96年の書類綴から見つけ出せなかったが、97年の書類綴を追加で確認して、21日に該当の資料を発見した」と釈明した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2016/07/29中央・地方政府は安全業務の外注化中止をソウル地下鉄九宜 (クウィ) 駅のスクリーンドア整備労働者の死亡事故の再発防止には、中央政府とソウル市が安全業務の外注化を中止する政策方向を出さなければならない、という勧告が出された。中央政府は産業安全保健法を改正し、ソウル市は条例を制定しなければならない。ソウル市が民官合同で発足させた九宜駅事故真相究明委員会は市民報告会を行い、こうした内容の真相調査結果を発表した。◆安全業務の直営化を条例・法に定めよう真相究明委が九宜駅事故の原因だとしたのは、この間指摘されてきた事項と違いはなかった。安全管理システムの不在と維持・管理業務の外注化、2008年のリストラによる人員不足、下請け労働者の劣悪な労働条件があげられた。真相究明委が勧告したのは、△ 地下鉄乗り場の安全対策、△安全・生命業務の直営化、△脆弱労働者の労働条件の点検、に要約される。 真相究明委は「スクリーンドアの内側に入る線路作業を最小化し、2人1組でない場合は基本的に線路作業ができないように、システムを設計しなければならない」として「スクリーンドア・センサーの全面交換など、技術的な安全システムの構築と乗客の安全、交通弱者のための対策も用意しなければならない」と注文した。 安全・生命業務の外注化は原則的に中止を求めた。真相究明委は「安全・生命業務の外注化が、労働者の生命を脅かしているので直ちに中止しなければならない」として「中央政府とソウル市は、安全・生命業務の外注化の原則的中止という政策方向を明らかにしなければならない」と勧告した。「公共機関の生命・安全業務は直営で管理・運営し、正規人材によって遂行する」という原則を公式化して、条例の制定と法改正によってこれを制度として確立しなければならないということだ。 真相究明委は特に「直営化で終わってはいけない」という意見も出した。直営化以後も経営効率化ではなく、安全を優先しなければならないということだ。低賃金・長時間労働の改善も要求した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2016/08/01オキシが加湿器殺菌剤に最終賠償案発表、被害者「反発」オキシレキットベンキーザー(以下、オキシ)は、政府の1・2次調査で加湿器殺菌剤に因る被害の可能性がほぼ確実(1級)、可能性が高い(2級)の被害者に対する賠償案を確定し、8月から賠償申請を受けると31日に明らかにした 。これで、成人被害者は精神的苦痛の慰謝料、最大3億5千万ウォン(死亡)と同時に、逸失利益等の賠償を受けられることになる 。 また逸失利益を計算するのが容易でない乳児と子供の死亡・重傷の場合の慰謝料5億5千万ウォンなど、賠償金を総額10億ウォンと一括策定した 。軽傷や症状が好転した子供は、成人と同じ治療費・逸失利益・慰謝料などを別に算定する 。また、家族の2人以上が被害者の家庭には、追加で5000万ウォンを支給する 。 アタ・シャフダー・オキシ代表は「今回の賠償案が、少しでも慰安となるよう願い、被害者と家族、国民の皆さんに大きな被害と苦痛を与え、再度心より謝罪をいたします」と話した 。◆被害者「オキシの賠償案、金で被害者の口を塞ごうとする策略」と反発被害者と市民団体はオキシの最終賠償案発表に対して「金で被害者の口を塞ごうとする策略に過ぎない」と反発している 。環境保健市民センター、「加湿器殺菌剤被害者と家族会」、「加湿器殺菌剤惨事全国ネットワーク」など、被害者関連団体は31日に共同声明を出し、「今回の賠償案は3、4級の判定を受けた被害者に一言の言及もなく、中途半端だ」「3、4級の被害者も賠償対象に含ませなければならない」と指摘、また「オキシは国会の国政調査委員会が現場訪問した際、検察が起訴した内容を全面的に否認し、一貫して不誠実だった」「依然として誤りを認めていない」と批判した 。民衆の声 パク・ソヨン記者
2016/08/04ハンソルケミカルの白血病労働者、労災申請中に死亡ハンソルケミカルの全州(チョンジュ) 工場で働き、白血病に罹って闘病していたLさん (32)が、3日の明け方、終に息をひきとった 。 民主労総全北本部は「ハンソルケミカルは故人の白血病発病の責任を認め、遺族と社会に心から謝罪し、勤労福祉公団は故人の労災を早く認定せよ」と要求した 。全北本部によれば、故人は2012年1月にハンソルケミカルに正規職で入社した後、電極保護剤と洗浄剤の生産部署で働いた 。光に当たると固まる製品の特性のため、密閉空間で作業をした 。3年経った10月、故人は身体に斑点ができ、風邪の症状が治らないので大きな病院に移った 。同年10月31日、故人は急性リンパ性白血病の診断を受けた 。この報せを受けた半導体労働者健康と人権守り(パノリム) とサムソン労働人権守り、韓国労働安全保健研究所、全北本部は、今年4月28日、Lさんの病気を業務上災害と認定せよと勤労福祉公団に労災を申請した 。 故人には3才なった娘と誕生日前の息子がいる 。全北本部は声明を出し、「公団は労災手続きを早く進めて被害者の苦痛を減らす責務があるのに、現場の疫学調査さえも実施していない」とし、「故人の死が産業災害によるという確答を受け取るまで闘う」とした 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2016/08/09勤労福祉公団、過去の有害物質へのばく露量を推定して白血病を労災認定化学工場で15年以上、皮革製品の染色をして白血病に罹った労働者Lさん(35)が、勤労福祉公団から産業災害を認められた 。公団は、Lさんが2001年から、3.02ppm以上のホルムアルデヒドにばく露したと推定して、労災と認定した 。 Lさんは防腐剤を混合容器に注入する過程でホルムアルデヒドにばく露したが、2001年から2014年までは工程に関して作業環境測定がされておらず、白血病の業務関連性を立証する資料がなかった 。産業安全保健研究院は、公団清州支社の要請によって昨年7月に作業場を訪問して疫学調査を行った 。公団はホルムアルデヒドが28%ほど入っている防腐剤20リットルを混合容器に注ぐ作業中に、ホルムアルデヒドに年間最小3.02ppmから最大4.55ppmばく露したと推定し、「ホルムアルデヒドは勤労者の白血病と十分な関連があると知られている」として、「作業回数が少なくても、一度の作業時の瞬間ばく露量が高ければ(白血病と)業務関連性がある」と判定した 。 事件を担当したキム・ミンホ労務士は「以前に作業環境測定をしておらずばく露量を客観的に確認することが不可能な場合でも、科学的な推定技法によって過去の累積ばく露量を推定することができる」 。「今回の事例を契機に、この間サムソン電子で働いた労働者の白血病事件などで、過去の化学物質ばく露量を確認することが不可能だという理由で労災を不認定にした公団の消極的態度が、改善されるように願う」と話した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/08/17民主労総「産安法施行規則改正案は労災隠蔽事業主への免罪符」民主労総が産業災害発生申告制度を緩和する産業安全保健法施行規則改正案の廃棄を求めて、政府の世宗庁舎前で座り込みに入った 。 労働部は4月に産安法施行規則改正案を立法予告した 。核心は第4条(産業災害発生報告) の改正だ 。事業主が報告しなければならない労災を「休業4日以上」に緩和した 。現行法は「休業3日以上」の労災は1ヶ月以内の報告義務があり、違反には直ちに過怠金が賦課される 。また改正案は労災報告期限を超過しても、労働部が労災発生を認知して是正指示した後、15日以内に報告すれば処罰をしないと但し書を付けた 。労働者が会社の労災隠蔽の事実を告発しても、労働部から通知を受けた事業主が15日以内に報告すれば免罪符を受けることになる 。 チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健局長は「改正案は労災申請の過程で、事業主が労災発生の事実を明らかに知っていて労災の報告をしなかったのに、再時是正の機会を与える」と指摘した 。毎日労働ニュース ベ・ヘジョン記者
2016/08/26第二の九宜駅事故を防ぐには、正規職化の原則・適正人材の補充を急げ九宜(クウィ) 駅事故を根本的に防止しようとすれば、安全業務の正規職化原則と適正人材の補充が必ずなされるべきだという勧告が出った 。また、ソウルメトロなど、官僚的組織文化を改善する装置として、労使民政の安全委員会を設置しなければならないと意見も示した 。 地下鉄の非正規職死亡災害解決と安全社会のための市民対策委員会真相調査団は25日、ソウル市庁大会議室で「真相調査結果市民報告会」を開催した 。真相調査団は6月22日から2ヶ月間、△雇用人員改善、△安全システム改善、△施設技術改善、の小委員会を構成して現場調査とインタビュー・アンケート調査方式で真相調査を行ってきた 。◆発注から竣工まで総体的な不良施工この日真相調査団は、九宜駅事故の原因として、不良施工、経営効率化、官僚的組織文化、安全業務外注化、人員不足、施設老朽化を主要にあげた 。広告看板設置のために固定門を設置するなど民間資本の事業優先配置で、事実上公共性を放棄し、数千億ウォンの予算の事業を最低価落札で拙速推進する一方、技術標準のない事業承認で無責任な行政を行ったということ 。 また、オ・セフン前ソウル市長が、無理に1年工期を短縮し、試運転の省略といった深刻な不正もあった 。更にイ・ミョンバク政府が公共部門の歳出予算10%縮減を推進し、費用削減のために人員削減と外注化が行われたことによって安全業務が非核心業務とされ、結局、障害の多発と労災死亡まで起こしたという主張だ 。◆原因糾明中心の組織文化に改善しなければ真相調査団は雇用人材改善対策として、安全業務職の正規職化原則と適正人員の補充を提示した 。クォン団長は「『人材確保対策は必ず解決されなければならない」として、「ソウルメトロとソウル都市鉄道公社の統合問題は再検討が必要」とした 。 安全システム改善対策としては、組織文化の改善と組織改編を勧告した 。クォン団長は「原因糾明を中心にする組織文化に改善しなければならない」とした 。官僚的組織文化を監視するために、労・使・市民・ソウル市が参加する「労使民政安全委員会」の構成も提案した 。この他に施設技術改善対策として、固定門を撤去し、国際的な技術標準を準備するように勧告した 。◆事故総合対策・両公社の革新対策を発表ソウルメトロが安全業務職を新設して、雇用継承でなく選別的な新規採用方式で採用したことに対する問題提起もされた 。真相調査団は「新規採用の過程で脱落した労働者の脱落理由を公開し、合理的な理由でない場合は具体的な方策を準備せよ」と勧告した 。他にも市民の質問・応答の過程で、△市民の安全対策の補強、△固定門を直ちに撤去、△真相調査団の勧告の履行計画、△老朽設備の交換などの意見が出た 。 パク・ウォンスン市長は「一回的・官僚的な対策では終わらない」 。「先月28日に発表された九宜駅事故真相究明委員会の真相調査結果と、今回の市民対策委の真相調査結果がどのように受け容れられ改善されたのか、今後報告する」と明らかにした 。更に「両公社の革新対策も別に発表する」と付け加えた 。 この日の市民報告会では、安全な地下鉄を念願する市民1万9018人の署名が市長に渡された 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2016/08/31「サムソン半導体労働者の白血病―勤務と因果関係なし」大法院三部は30日、サムソン半導体の前職員Kさん (47) と白血病で死亡したFさん (2005年死亡)の配偶者Jさん (39) たち3人が、勤労福祉公団に提起した遺族手当と葬祭料不支給処分取り消し請求訴訟の上告審で、公団に軍配をあげた原審を確定した 。 Kさんなど5人は、2007~2008年に勤労福祉公団に遺族給付などを申請した 。しかし公団は不承認とし、原告らは労災と認定すべきだと主張して訴訟を起こしたが、一、二審の裁判所は器興事業場の3ラインで働いた2人に対してだけ業務上災害を認めた 。大法院は「ばく露した有害物質が該当疾病を誘発したり、その進行を促進したと見られず、その他の有害物質にばく露したとする証拠が足りないとした原審の判断、誤りはない」とした 。ユン・ジョンホン記者
2016/09/09「事業場内のすべての者」に、元請けが安全責任を負うべき経済社会発展労使政委員会の産業安全革新委員会は、この日全体会議を行い、「産業安全保健革新のための公益委員意見書」を採択した。意見書は、△産業安全保健法令を労使が理解しやすいように単純化する、△処罰を懲役・禁固などの自由刑から、過怠金・課徴金といった経済罰に変更する、△労働法上の労働者性認定の可否と関係なく、事業場内で働くすべての者の安全保健責任を、実質的な権限を持つ請負人(元請け事業主)に付与しなければなければならない、と勧告した。革新委は特に「産業安全保健法は、請負契約によって安全保健の責任主体が原則的に請負人になり、例外的に元請けに責任を賦課する体系」であるとして、「元請け責任を度外視したり、責任関係が曖昧なケースが増加している現実を反映できていない」と指摘した。また「伝統的な労働法・契約法的な思考から抜け出さなければならない」と助言した。 ノ・ミンギ委員長は「合意文には達することができなかったが、意見書の採択を契機に、労使政の認識と態度が転換されることを希望する」と話した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/09/13京釜線で鉄道労働者二人が死亡/KTX版九宜駅事故13日0時48分頃、慶北・金泉市の京釜線、金泉駅近くの上り線の線路で、夜間保守作業をしていた労働者4人がKTXの列車に轢かれた。 この事故でKTXの協力業者の労働者Jさん(51) など2人が亡くなり、2人が怪我をして病院で治療受けている。この区間は普段は深夜12時以後は列車は走らないが、相次いだ強震で列車が延着し、この日は深夜12時過ぎまで運行された。コレイル(韓国鉄道公社) 側は「(下請け業者の)職員が、事前の承認なく線路に入って事故が起きたようだ」とし、「正確な経緯は把握中」と話した。公共輸送労働組合が「KTX版九宜 (クウィ) 駅事故」と名前を付けて、「外注化、成果万能主義を直ちに止めなければ、このような事故は絶えず起こる」と警告した。 労組は13日声明書を出し「九宜駅事故で見たように、外注化は労働者の生命だけでなく、市民の安全、列車の安全を脅かす」「政府は九宜駅事故の調査と市民社会の勧告、改善措置を全公共機関に適用せよ」と要求した。「九宜駅の事故でもそうだったように、正規職と非正規職が持つ情報は違う」。「業務に対する情報はあが、安全に対する情報はいつも後回しにされる」と指摘した。「朴槿恵政府が今、あらゆる不法な手段を動員してまで強要している公共機関の成果年俸制は金儲け成果万能主義で、外注化と安全不在に直結してしまう」と主張した。ハンギョレ新聞 チョン・ウンジュ記者
2016/09/19【労災保険料割引特典の1位はサムソン国会・環境労働委員会のカン・ビョンウォン・トプロ民主党議員が18日に雇用労働部から提出させた「個別実績料率制適用による労災保険料減免現況」によれば、昨年個別実績料率制を適用された事業、合計8万971ヶ所が保険料1兆4447億ウォンを減免された。このうち30大企業集団 (1722事業場)は全体の34%に当たる4981億ウォンを節減できた。大企業集団別に見ると、サムソンが1009億ウォンを割引されて1位を占め、現代自動車 (785億ウォン)、SK (379億7千万ウォン)、LG(379億1千万ウォン)、ロッテ (265億ウォン)が続いた。今年9人(下請け労働者6人)の労災死亡者が発生した現代重工業は、228億ウォンを減免されて7位を占めた。 このように大企業集団が労災保険料の大幅な割引を受けることができた背景には、個別実績料率制がある。個別実績料率制は事業場の災害発生レベルによって、事業規模別に保険料率を上げたり下げたりする制度だ。労災が少なければ保険料率を一定比率で割り引いて、多ければ高める。保険料の割引を受けるために、労災を公傷で処理して隠したり、危険な業務を外注化する副作用を産んでいると指摘を受けている。事業場規模上位0.78%が全体割引額の48%を獲得今年からは、個別実績料率制の適用対象を常時勤労者数20人以上から10人以上、総工事実績40億ウォン以上の事業場から20億ウォン以上に拡大施行されている。 個別実績料率制の適用で2003年に2980億ウォンだった割引額は、2015年に1兆4447億ウォンに、5倍程増加した状態だ。また、昨年の個別実績料率制適用事業場のうち 0.7%に過ぎない1千人以上の事業場 (577ヶ所)が割引された保険料は4505億9千万ウォン、工事実績2千億ウォン以上の事業場 (65ヶ所、0.08%)で、2386億6千万ウォンを割引された。0.78%に過ぎない事業場が、半分に近い6892億ウォン (47.7%)を減免されたのだ。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2016/09/20【公団は労災不承認、裁判所は労災認定「なぜ?」韓国労働安全保健研究所によれば、公団が業務上災害・疾病ではないと判断したが、裁判所で最終的に労災と認定される事例が多い。 2014年基準で公団の行政訴訟敗訴率は 11.2%だ。敗訴が予想される事件に、公団が調停を要請して訴訟を取り下げ、労災と認定するケースも少なくない。2012年には375件、2013年446件、2014年586件と、毎年増え続けている。敗訴が予想された事件まで含めると、2014年の公団の行政訴訟敗訴率は 46.6%に増える。脳心血管系疾患に対する公団の労災不承認の比率も高かった。研究所が確認した結果、昨年は脳心疾患の訴訟は333件で、そのうち公団の敗訴が確定したケースは43件(12.9%)だ。 研究所と国会・環境労働委員会のハン・ジョンエ議員は「業務上疾病判定委員会の脳心血管疾患審議過程の争点と改善課題」をテーマに討論会を行い、公団の労災審査の問題点を点検した。クォン・ドンヒ公認労務士は「敗訴事例を分析した結果、公団が雇用労働部の告示に拘泥して画一的に労災審査をしていることが明らかになった」。「これによって業務と疾病の相当因果関係を基準として審査せずに不承認とするケースが多い」と指摘した。クォン労務士は「告示基準を充足できない場合には、各ケースごとに疾病と業務の相当因果関係の有無を綿密に検討して労災の可否を判断しなければならないのに、公団はそうはしていない」とし、「週60時間以上を過労と見る労働部の画一的な告示は、違法」と主張した。 イ・ヘウン教授(カトリック大職業環境医学科)も「公団の行政訴訟敗訴事件を検討したところ、公団の過労評価が偏狭になされたことが確認され、これによって当該の労働者が訴訟まで行く苦痛を味合わっている」。「過労の評価は、労働部告示と基準時間以外の活用できる多くの情報を、最大限反映して認定するべきだ」と提案した。毎日労働ニュース チェ・チョンナム記者
2016/09/20「工場の温度下げろ」にアイスクリームの領収書を出したサミョン電子国内の電解コンデンサー製造分野で1位のサミョン電子が「作業場内の高温作業に対する改善計画を提出せよ」という雇用労働部の是正指示に、アイスクリームと飲み物の領収書を提出して、過怠金を払わされたことが確認された。作業環境を改善して温度を低くする代わりに、労働者にアイスクリームや飲み物を与えたとして、責任逃れの証明資料を提出した。労働部はサミョン電子に300万ウォンずつ、合計3回の過怠金を賦課した。サミョン電子は昨年9月に、工場に第二労組(サミョン電子民主労組)が結成されるとすぐに、管理者が組合員に労組脱退を勧めた事実が確認されるなど、不当労働行為の疑惑も受けている。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2016/09/26白血病など労災訴訟でサムソン、裁判所提出資料拒絶83%白血病などサムソン半導体の労働者の職業病と関連した産業災害訴訟で、サムソンは裁判所が提出を要請した資料の8割程度しか公開しなかったことが明らかになった。 国会環境労働委員会のシン・チャンヒョン議員(トプロ民主党)が「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム) が行ったサムソン半導体・LCD生産工場に関する10件の労災訴訟を分析した結果、裁判所が被災者の業務環境を把握するためにサムソン側(サムソン電子・サムソンディスプレイ・サムソン SDI) に資料提出や回答を要請した件数(事実照会と文書送付嘱託)は全部で77件であった。このうちサムソン側が資料を提出したのは13件で、17%に止まった。残りの64件(83%)は最初から答えなかったり、資料の一部だけを公開した。資料提出を拒否する理由では「関連資料を廃棄した」 (24件)が最も多かった。12件については「事件と関連がない」と主張し、7件は「営業秘密に当たる」として提出しなかった。何の返事もしなかったケースも21件だった。サムソンは裁判所が文書送付嘱託に続いて文書提出命令まで出しても、一部資料を公開しなかった。サムソン電子健康研究所が作成した半導体LCD 工場の安全保健に関する研究報告書が代表的だ。 雇用部も同じだった。裁判所がサムソン半導体労働者の労災訴訟に関して、雇用部と産業安全保健公団などに回答あるいは資料提出を要請した件数は35件になるが、このうち10件(29%) に対してだけ回答したり資料を提出した。残りの25件(71%)は「事業場(サムソン)の営業秘密に当たる」という理由などで提出しなかった。雇用部が産業安全保健法によって作成したサムソン半導体工場の「安全保健診断報告書」は、裁判所が7回も提出を要請したが、すべて「(サムソンの) 経営上の秘密が含まれている」として提出を拒否した。シン・チャンヒョン議員は「企業の恣意的な定規である『営業秘密』が、被災労働者の権利保障よりも優先視されてきたことが明らかになった」と批判した。国連人権理事会も今月15日、ジュネーブで開かれた定期会議で「有害物質と廃棄物処理に関する国連人権特別報告官の韓国訪問報告書」を公式に採択し、サムソンの半導体の職業病に関して「サムソン電子は生産工程に有害物質は全く使われていないという主張をしながら、これを正当化できる情報を提供しなかった」と指摘した。ハンギョレ新聞 チョン・ウンジュ記者
2016/10/07「話し合おう」 道路で1年間叫んだサムソン職業病被害者サムソン職業病問題の正しい解決を求めて昨年10月に街頭に出た「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)の座り込みが、いつの間にか1年を迎えた。江南(カンナム) 駅8番出口の前のサムソン電子広報館の前で、1年間対話を要求しているが、サムソンは1月に再発防止対策に合意した以降は一切の対話に応じていない。サムソンとの対話を要求して街頭で座り込みを始めたパノリムは、色々な活動によってサムソン職業病問題が今も終わっていないことを知らせた。この1年間、市民社会各界の要人をはじめ、サムソン職業病問題の解決を応援する市民がパノリムの座り込み場を訪ね、連帯の発言を一日も途切れることなく続けた。こうして貯った連帯のメッセージは「今、サムソンが答えろ」という題の400ページを越える本として出版された。◆故ファン・ユミさんのお父さんファン・サンギさん2007年にサムソンの半導体器興工場で働いていて白血病で死亡したファン・ユミさんのお父さんのファン・サンギさんは、街頭での座り込み1年を迎えた所感を、複雑で、息苦しい表情で話した。「話し合いをしようと座り込みを始めたが・・・、サムソンが1年もこの問題について拒否するとは思わなかった」 サムソンはただの一度も座り込み場に来なかった。「座り込みを続けた1年間で何が最も記憶に残っていますか」に、ファンさんは座り込み場 の前に展示された76個の草花を指差した。白いゴム靴に植えられた76の草花は、パノリムに申告されたサムソン半導体・LCD 工場の労災死亡労働者を象徴する。ファンさんは「通り過ぎる市民が、時々『とても美しい』と言い、売り物かと尋ねる」、「そんな時に被害者の話をすると『サムソンで働いて死んだ人がこんなに多いとは知らなかった』と言って、花を買う金でパノリムに寄付をして行く。そんなときは本当に胸が熱くなる」と話した。彼は「最も重要なことはサムソンとの対話」と言いながらも、「政府も積極的に出てきてこの問題を解決すれば、職業病による国民医療保険や労災保険も節約でき、社会も安定に戻るのではないか」と言って、口惜しさも表した。◆サムソン職業病問題、まだ終っていないサムソンの職業病問題は依然として現在進行形だ。今年7月までにパノリムに情報提供された職業病の被害申告だけでも224件で、勤労福祉公団で進行中の審査は20件、裁判所で訴訟中のものも8件になる。また今年は、この間に半導体関連の職業病と認定されなかった疾病に、労災を認める初めての事例も次々と出てきた。今年1月、裁判所はサムソン半導体工場で働いて2012年に卵巣癌で死亡したイ某さんに勝訴判決を出すことによって、初めて「卵巣癌」を産業災害と認定した。民衆の声 パク・ソミョン記者
2016/10/1822年間夜間交代勤務で罹った乳癌は労災国内で初めて、夜間交代勤労が乳癌を起こす要因と認定された。金属労組法律院によれば、最近、勤労福祉公団・ソウル業務上疾病判定委員会は、半導体パッケージの組立て業者で22年間夜間交代勤務をし、昨年11月に乳癌で亡くなったL某さん(死亡当時46才)に、産業災害を認めた。ソウル疾判委は「交代勤務は乳癌の危険を高める要因として知られており、乳癌の発病時まで、Lさんの交代勤務期間が合計22年で、3組3交代をしながら相当な頻度で夜間勤務をした」とし、「外国の研究事例よりはるかに多くの夜間交代勤務を行い、疾病と災害との相当因果関係が認められる」と明らかにした。WHO(世界保健機関) 傘下の国際がん研究機関(IARC)は、乳癌に関する職業的要因として、X線、ガンマ線、エチレン・オキサイド、交代勤務などを指定している。デンマーク職業病委員会は、20~30年を超えて平均週1回以上の夜間勤務 (23:00~06:00)をした場合、職業病と認定するように勧告している。21年間、病院で毎週3回の夜間勤務をして乳癌に罹った看護師が、職業病と認定された事例もある。Lさんの場合、1987年にアナム半導体に入社し、乳癌を発症した2009年7月までの22年間、3組3交代で勤務をした。全勤労期間の3分の1以上を夜間に働いた。ソウル疾判委は有害物質のばく露については確認が難しいという理由で、夜間交代勤労以外の他の職業的な有害要因については認めなかった。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2016/10/19労組弾圧の苦痛で自殺したハン・グァンホさんに「労災認定」労組弾圧によるストレスで重症の精神疾患を病んで、自殺という極端な選択に至ったハン・グァンホ金属労組柳成企業支会組合員に、労災が認められた。苦しみの中で命を終えて216日目だ。勤労福祉公団・ソウル業務上疾病判定委員会は18日、遺族から労災の請求を委任された支部が、今年4月に提起した遺族手当・葬祭料の支給請求に関して「業務と死亡の間に相当因果関係が認められる」と判定した。故人を死に追い込んだ決定的な原因が「会社のイジメ」であったという事実が確認された。◆会社の懲戒圧力が極端な選択に向かわせた故人は死亡する一週間前に、会社から「事実調査出席要求」を受けていた。柳成企業の就業規則では、7日以上無断欠勤した職員は懲戒するとしているが、創業以来一度も適用されたことのない死文化された条項を根拠に、会社は故人に懲戒委員会への出席を要求した。重症の精神疾患で正常出勤さえままならなかった故人に、会社の懲戒圧力が強力なストレス要因として作用した、というのが知人たちの共通した証言だ。故人は2013年に支部が専門家に依頼して行ったミネソタ多面人格テスト (MMPI)で、うつ病高危険群の診断を受けていた。故人は対面相談で「会社が苦しい状況で(支部の) 幹部になり、(会社から) 2ヶ月の懲戒を受けた状態と、心理的・経済的な困難が大きい」。「しかし会社の状況が苦しくて、周りの同僚すべてが大変な状態で、助けを求めたり治療も受けられず、一人で我慢して過ごす他はない」と打ち明けた。故人の言動が普段と比べて明らかに変わったのは、柳成企業の労組弾圧の背後に元請けの現代自動車が深く介入しているという証拠が公開された後からだ。知人たちによれば、故人は「私たちはこの闘いに勝てるのか。本当に現代社が会長の後にいるのに、私たちはどうして勝てるのか」と、落ち込んだ様子を見せたという。そんな渦中に会社から事実調査出席要求を受けた訳だが、故人はこれを懲戒解雇のための形式的な行為と認識し、深刻な不安を訴えていたということである。毎日労働ニュース ク・ウネ記者
2016/11/01建設労組に衝撃 「労働部の公務員が金を貰って労災縮小」産業災害事故で、会社側の過失を見逃す対価として金品を受け取った雇用労働部職員の拘束事件に関して、建設労組が「産業災害事故の調査の時に、労組の参加を保障せよ」と要求した。労組は「労働部の公務員がわいろを受け取って、労災事故を労働者の過失のせいにするために、会社側に有利な意見書を作成したという事実が警察の調査の結果明らかになり、衝撃を禁じることができない」とし、「警察がこのような事実を公開した以後も、労働部は何らの立場も表明しておらず、怒りを禁じ得ない」とした。京畿南部警察庁の知能犯罪捜査隊は2014年5月、水原市広橋の大宇マンション新築工事の現場で、タワークレーンが転覆して労働者1人が死亡した事件に関して、建設会社の過失を小さくして事件を処理し、会社から1400万ウォンを受け取った労働部の5級公務員Aを刑事立件した。Aは京畿道内にある労働支庁の事務官級の産業安全監督官として仕事をし、2012年7月から2014年8月まで、9回にわたって建設会社から 2400万ウォンを受け取った疑惑を受けている。労組は「建設現場の労災事故に関して、労組が公式に調査に参加できるように法・制度の改善が必要だ」とし、「そうしなければ、このような不正行為を根絶して、公正な調査をすることができない」と強調した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2016/11/03現代重工業、産業安全保健法に178件違反して過怠金8億8千万ウォン賦課雇用労働部が、現代重工業の特別勤労監督で178件の法違反を摘発した。現代重工業では産業災害事故によって今年だけでも元・下請けの労働者10人が命を失った。労働部・釜山地方雇用労働庁は2日、「現代重工業を特別監督した結果、178件の産業安全保健法違反事項を摘発した」。「この中から145件を司法処理し、8億8千万ウォンの過怠金を賦課した」と明らかにした。釜山労働庁は先月19日から2週間、勤労監督官と安全保健公団の専門家52人を投入して特別勤労監督を行った。その結果、△安全・保健管理者と安全管理監督者の職務未遂行、△クレーンなど有害・危険機械機構の安全措置の不良・検査の未実施、△協力業者の勤労者への教育支援不足、といった問題点を見付けた。特別監督に参加した釜山労働庁の関係者は「日常的な安全管理がキチンとなされていない」。「安全管理監督者が現場で中枢的な役割をして、産業災害予防のための各種点検と、装備の欠陥の有無を日常的に確認・管理しなければならないのに、極めて不十分だった」と指摘した。元請けの下請け業者に対する安全管理・支援もキチンと行われていなかった。釜山労働庁は「元請けと違って、協力業者の勤労者たちは教育の場所がなく、社内の食堂を借りたり、床に座って教育を受けていた」。「所属業者は違っても同じ空間で仕事をする以上、元・下請けの区分なく、同じレベルの教育が行われるように措置してほしいと注文した」と明らかにした。釜山労働庁はまた、現代重工業に、△災害現況の体系的管理、△危険機械機構の認証・検査の強化、△基本規則の遵守手続書の作成・施行、△保護具の支給・着用の徹底、△有機溶剤・粉塵ばく露事業場での換気装置の稼動の徹底、△協力業者の安全管理情報への接近と活用強化など、安全管理革新総合対策を樹立して発表するように要求した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/11/18サムソン電子、職業病調停勧告案を廃棄しようと崔順実母娘にわいろ?サムソン電子が白血病など職業病問題を有利な方向で解決するために、ミル財団とKスポーツ財団、崔順実(チェ・スンシル) 母娘に金を渡したという疑惑が提起された。キム・ヒョングォン・トプロ民主党議員は17日に国会で記者会見を行い、「サムソン電子が各種財団に基金を納付した対価として、政府が職業病の問題でどんな支援をしたのか捜査しなければならない」と話した。この日の記者会見には、サムソン電子で働いて職業病に罹った被害者と被害家族が参加した。半導体労働者健康と人権守り (パノリム)とキム・ヒョングォン議員は、サムソン電子が職業病問題を解決する公益法人の設立を無力化するために、政府にロビー活動をしたと主張した。サムソン電子が、チェ・スンシル、チョン・ユラ母娘がドイツに設立したコレ・スポーツに280万ユーロ(約35億ウォン)も送ったことが明らかになった。コレスポーツに280万ユーロを送ったのは、昨年9月と10月の間だ。この時期はサムソンが、「サムソン電子半導体など、事業場での白血病など疾患発病に関する問題解決のための調停委員会」の公益法人の設立を核心内容とする調停勧告案を拒否して、サムソンが運営する独自の補償委員会を発足させた時期と一致する。その後、調停勧告案は無力化され、パノリムと労働界はサムソン電子に激しく抗議した。イム・チャウン弁護士(パノリム活動家) は、「サムソンが調停勧告案を廃棄した時期は、チェ・スンシル母娘に数億ウォンを与えた時期と正確に一致しているので、徹底して捜査しなければならない」と主張した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/11/24相次ぐ墜落事故に、設置・修理技士の実績給の廃止を要求希望連帯労組とSK ブロードバンド非正規職支部が、実績の圧力に苦しめられて発生する産業災害事故を防ぐため、通信業界の「件当たり手数料」方式の賃金体系を廃止せよと要求した。労組は「SKブロードバンドは設置技士の墜落事故に対する再発防止策を作れ」と要求した。SKブロードバンドとLG ユープラスの下請け業者で働く設置・修理技士は、高所で作業することが多く墜落事故の危険が高い。ケーブルを設置したり撤去する際に、電信柱に登ったり欄干からぶら下がる作業がほとんどであるためだ。イ・ジョンミ正義党議員が雇用労働部から受け取った「電子・通信業界の労働者の重大災害死亡事故」資料によると、2014年以後、15人の通信・ケーブル設置技士が高所作業中に墜落して亡くなった。労組は相次ぐ事故の原因として件当たり手数料制をあげた。業界の特性上、元請けは下請け業者に実績を強要し、下請け業者は設置技士に責任を負わせる構造だ。LG ユープラスとSK ブロードバンドは設置技士の作業を細分化したポイントで策定し、これによって賃金を支給する。SKの場合、110ポイント (138万ウォン)を基本給として策定している。ポイントを上乗せしなければ実績給を受け取れない。設置技士はポイントを増やすために悪天候でも無理に作業をする。9月にSK ブロードバンドの技士が感電して電信柱から落ちて死亡した事件もこうした理由からだ。SK ブロードバンドは事故の後、雨や雪が降る場合は、作業が遅れても下請け業者に不利益を与えないと明らかにした。支部は「件当たり手数料体系」をなくさない限り、事故は繰り返されるとし、「墜落事故を防ぐためには手数料体系を廃止して、下請け業者の技士を、元請けが正規職として雇用しなければならない」と強調した。イ・ヘジョ支部長は「Tブロードは既に実績給をやめて固定給を支給している」とし、「LG ユープラスとSK ブロードバンドもその気さえあれば廃止できる」と話した。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/11/30国会提出の報告書を書き直したサムソン、何の措置もしない雇用部10月に国会の国政監査で、サムソンが自らの工場に関する安全保健診断機関の「安全診断報告書」の内容を、営業秘密に当たるという理由で、内容を書き直したという論議が起きている中で、サムソンからこれを提出させて裁判所と国会に提出した雇用労働部が、国政監査によってサムソンの報告書変造の事実が分かった後も、1ヶ月以上、サムソンに何の措置もしていないことが分かった。10月に国政監査に提出された資料と11月29日にカン・ビョンウォン議員と「半導体労働者の健康と人権守り」 (パノリム)が主催した国会討論会の資料を見ると、雇用部が2014年に国政監査と訴訟のためにウン・スミ前議員とソウル行政法院に提出した「2013年サムソン・ディスプレイ牙山工場に対する安全診断報告書」の一部が変造された事実が確認される。この報告書は、大韓産業安全協会がサムソンの事業場に対する安全保健診断を行った結果を記した報告書だ。雇用部はサムソン電子に「営業秘密に該当すると判断した内容を別にしろ」と伝えた後、これを受け取って国会と裁判所に提出したが、雇用部は自らが持っている原本と対照せずに提出したため、今年の国政監査で報告書の原本が提出されて論議になった。例を挙げれば、原本には「L8工場』の11種の危険要因に対する問題点と改善対策を提言する11行の表記があるが、提出本では7行が削除され、原本に「危険要因: 11件」と書かれた部分は「危険要因:4件」と直している。また、原本の結論の部分には「次の事項について建議します」と建議事項4件を指摘した部分があるが、提出本には「次の事項について」が削除された後、建議事項4つがなくなった。国政監査の前まで、サムソンが報告書を書き直したという事実さえ把握できなかった雇用部は、サムソンの報告書変造に対して何の措置も執っていない。カン・ビョンウォン議員は「犯罪行為である私文書偽造をしたサムソンの間違いは大きいが、サムソンにだまされて国会・裁判所に文書を提出した雇用部の間違いはもっと大きい」とし、「雇用部はサムソンに対する捜査を依頼し、業務を怠った関連公務員たちを懲戒しなければならない」と主張した。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2016/12/07李在鎔副会長「サムソン電子・下請け業者の事故に重大な責任を感じる」李在鎔(イ・ジェヨン)サムソン電子副会長がサムソン電子と協力業者で働く労働者の産業安全問題を認めると発言した 。サムソン電子의白血病問題だけでなく、携帯電話の部品を生産する協力業者労働者の産業災害問題解決に元請けが取り組むという約束なので、実際に実行されるかが注目される 。イ副会長は6日に国会で行われた、朴槿恵(パク・クネ)政府の崔順実(チェ・スンシル)など民間人による国政壟断疑惑事件真相究明の国政調査に参加して話した 。ユン正義党議員がサムソン電子 LCD・半導体事業場の職業病集団被害の事例と、協力業者の労働者死亡・災害事故に関して質問し、これに答える過程で出た話だ 。2007年に器興の半導体工場で働いて白血病で死亡した故ファン・ユミさんと、今年6月にエアコンの室外機作業中に墜落して死亡したサムソン電子サービスセンターの協力業者の設置・修理技士の事故がその事例だ 。イ副会長は「すべてのことに重大な責任を感じ、今後は私どもの事業場以外の協力会社の作業環境も整備する」と答えた 。この前にユン議員は「ファン・ユミさんは24歳で亡くなった。サムソン電子は(ファンさんの闘病治療中に)補償金500万ウォンを出した。この事実を知っているか」と尋ねた 。イ副会長は「子供を二人持つ父親として胸が痛い」と答えた 。イ副会長のこの日の発言に、パノリムのイ・ジョンラン労務士は「9年間も(パノリムの要求を)無視してきたのに、どうして信じられるか」、「イ副会長は今からでもパノリムとの対話を再開し、被害補償などの争点について議論すべきだ」と話した 。パノリムはサムソン電子が主導する職業病の被害補償の中止を求めてサムソン電子の社屋の前で427日目の座り込みを続けている 。今年の初め、サムソン電子の協力業者でのメチルアルコール中毒事故で労働者が失明する事件が発生したことに関しても、協力会社の安全を改善する契機にしなければならない 。労働健康連帯のパク・ヘヨンさんは「サムソン電子の下請け業者で多くの労災事故が起きているが、今回を機会に、元・下請けの労働者がこれ以上死なないような安全な体系を作らなければならない」と要求した 。毎日労働ニュース ク・テウ記者
2016/12/07繰り返される現代製鉄労災事故、事業主処罰の声大きく金属労組は6日「労災死亡事故の悪循環を断ち切るために、雇用労働部は工場の安全システムを調査し、事業主を処罰しなければならない」と要求した 。現代製鉄では2007年から最近までの10年間で28回の労災事故が発生し、32人が亡くなり、21人が負傷した 。先月28日に続き、今月5日にも労災死亡事故が発生した 。労組は「現代自動車グループはミル財団とKスポーツ財団に128億ウォンもの金を出しながら、労働者の安全には一銭も使っていない」 。「労働部は現代製鉄の安全システムを調査し、労働者の死に手を拱く事業主を処罰せよ」と要求した 。現代製鉄は労働者が溶鉱炉に落ちたり、装備に挟まって死亡した2013年末に、安全管理要員の充実と安全システムの構築に5千億ウォンを投資すると発表した 。労組の関係者は「労働者が安全問題を提起して設備改善を要求する度に、会社は金がないとしか言わない」 。「現代製鉄を安全な職場にするという経営陣の発表は、真っ赤な嘘だということがハッキリしている」と批判した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2016/12/09韓国タイヤで脳腫瘍で死亡した労働者の遺族が労災申請韓国タイヤ産災協議会は8日、「脳腫瘍で亡くなったIさん(死亡当時45才)の遺族が、勤労福祉公団大田本部に遺族手当を請求した」と明らかにした 。20年余りで100人を越える労働者が亡くなり、「死の工場」と呼ばれる韓国タイヤの労災問題解決には、客観的な疫学調査が必要という主張も出ている 。1994年に入社したIさんは、97年まで不良タイヤの分類作業などを担当した 。勤務当時からしばしば頭痛を訴えたが、2007年に悪性脳腫瘍の判定を受け、2009年に亡くなった 。同年に労災を申請したが公団が不承認とし、今回、再度申込書を提出した 。協議会の関係者は「2009年に雇用労働部と公団が工場の疫学調査を実施したが、平常時の労働環境がキチンと反映されず、公団がこれを根拠に労災を不承認とした」「故人が働いていた当時の状況を反映して、タイヤの製造工程でどんな化学物質を使い、どんなに粉じんが発生したかを再び調査しなければならない」と話す 。協議会は今年2月にも韓国タイヤの元・下請け労働者4人について集団で労災申請をした 。現在、個別疫学調査が行われている 。イ正義党議員とキム無所属議員によれば、96年から2007年までに韓国タイヤで労災などで亡くなった労働者は93人で、2008年以後でも46人が亡くなっている 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2016/12/14労組潰しの柳成企業、産業災害率も2年連続1位会社の労組潰しで深刻な労使葛藤が続いている柳成企業が、2年連続して産業災害率が最も高い企業に選ばれた 。労災死亡労働者が最も多いのは現代重工業だ 。雇用労働部は、昨年に労災率が高かったり死亡事故が多く発生した事業場など、安全保健管理を粗雑にした事業場264ヶ所の名簿を労働部のホームページで公表した 。柳成企業ヨンドン工場の昨年の災害率は14.89%で、名簿が公表された264事業場のうちで最も高かった 。2位(災害率11.19%)、3位(9.18%)との格差も大きかった 。柳成企業ヨンドン工場は2014年にも災害率が15.53%を記録し、公表対象の中で最も高く、当時災害率が10%を越えたのは柳成企業が唯一だった 。現代重工業は死亡事故が最も多い事業場だった 。昨年7人の労働者が労災事故で亡くなったが、すべて下請け労働者であった 。2位は6人が死亡したハンファケミカル蔚山2工場 。産業災害発生報告義務に違反した代表的な事業場はエボコス(29件)、韓国タイヤ大田工場(11件)、甲乙オートテク(10件)だった 。労働部は2004年から産業災害発生に対する警戒心を高め、災害予防の重要性を強調するために、13回にわたって事業場2899ヶ所の名簿を公開した 。パク・ファジン労働部労災予防補償政策局長は「名簿公表を契機に、事業主は警戒心を持って労災予防のために努力しなければならない」 。「安全保健管理が不良な事業場は勤労監督と厳正な司法処理で厳しく制裁し、類似の事故が起こらないように持続的に指導・管理していく」と話した 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2016/12/15パノリム、「安全報告書の偽・変造」でサムソンと雇用部を告発雇用労働部長官の命令で作られた自社の事業場に対する外部機関の安全保健診断報告書を勝手に編集したサムソン電子が、検察に告発された 。サムソンが手を付けた報告書を、確認もせずに裁判所と国会に提出した雇用労働部も同時に告発された 。「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)と参与連帯は、クォン・サムソンディスプレイ株式会社代表理事とイ・ギグォン雇用労働部長官、2014年6月当時の雇用労働部天安支庁長、パン・ハナム雇用労働部長官を、私文書偽・変造と行使、偽計による公務執行妨害の疑惑で、ソウル中央地検に告発した 。サムソンはサムソン・ディスプレイ牙山工場について外部の安全保健診断機関が実施した安全保健診断報告書を、2014年6月に営業秘密を分離するという理由で、合計30回以上にわたって編集した 。雇用部は報告書原本と対照しないまま、裁判所の労災訴訟関連の証拠資料と国会の国政監査資料として提出し、今年の国政監査の過程で原本と2014年提出本と対照し、サムソンの報告書編集の事実が確認された 。パノリムと参与連帯は告発状で「サムソンと雇用部の行為は私文書偽・変造、行使に該当するだけでなく、操作された報告書の提出によって、裁判所の裁判業務と国会の国政監査業務を妨害した公務執行妨害に該当する」と主張した 。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2016/12/23 「事故が起きれば妻の傍に別の男が寝る」現代建設の荒唐な安全標語「工事関係者の皆さん! 作業場での安全規則を守りましょう。一度事故が起きると、あなたの妻の傍に他の男が寝て、そいつが子供たちを殴り、あなたの事故の補償金を使ってしまう目に遭います」 現代建設のヒルステイト・マンション工事現場に設置された2m程の大きさの立看板に書かれた安全標語だ 。看板の下には「現代建設」のロゴが書かれている 。女性を卑下する表現である上に、産業災害の責任を労働者に被せるような認識を基にしていて、労働界の反発をかっている 。全国建設労働組合の大邱慶北建設支部に「現場で働いた組合員が二日前に見付けて知らせてきた」 。現在、この立看板は撤去されている 。建設労組は声明で「このような妄言を吐いた現代建設は謝れ」「女性は男性に従属するもので、労災補償金を使ってしまう存在であるとし、財閥大企業の愚かなジェンダー認識を表現している」「使用者が産業安全を守って事故予防に努力するのではなく、事故が起きれば死ぬのは労働者で、その責任は安全規則の遵守を怠った労働者にあるという認識で貫かれている」と主張した 。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2016/12/27サムソン電子・LCD労働者5人が集団労災申請パノリムはサムソン半導体器興工場で働き、昨年41才で急性白血病で亡くなったKさんをはじめ、死亡者2人と患者3人に対する労災を申請した 。Kさんは1994年に高等学校を卒業し、サムソン半導体器興工場で2ラインと3ラインの生産職として働いた 。昨年2月に退社し、4ヶ月目に急性骨髄性白血病と診断され、1ヶ月にもならない昨年7月に亡くなった 。器興工場の3ラインでの白血病の死亡者は確認されただけで3人になる 。サムソン電子 LCD 事業部にエンジニアとして入社し、2013年に脳腫瘍と判断され、昨年47才で亡くなったKさんと、サムソンSDI天安工場のPDP生産ラインで働き、昨年悪性リンパ腫を発病したSさん(35)も労災を申請をした 。サムソン電子器興工場で働き、退社後10年目に乳癌を発病したKさん(36)と、サムソン電子の水原工場で働き、卵巣癌を発病したWさん(51)も申請者名簿に含まれた 。パノリムを通じて労災を申請したのは、現在まで84人で、この内13人が裁判所や勤労福祉公団で労災を承認され、46人は公団の審査や裁判所の訴訟が進行している 。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2016/12/28感情労働で「心に傷」を受けて働く金融労働者金融労働者の10人中7人以上が、感情労働で心に傷を受けている 。非正規職であるほど感情労働の保護が脆弱だった 。金融当局と金融圏労使の積極的な措置が必要とされる 。 ソウル労働権益センターが今年の研究事業の最終発表討論会を行った 。◇**「私の感情は商品」悪口・暴行に耐えて働く**チェ・ジュン金融経済研究所研究委員が金融労働者689人を対象にしたアンケートの結果を公開した 。労働者のうち感情労働に弱いと思われる窓口職・コールセンター・債権取り立て・保険営業職を中心に調査が行われた 。これら労働者の一日平均勤労時間は8.76時間だった 。回答者の86.3%が「攻撃的な顧客を相手にする」と答えた 。「能力外のことを要求する顧客を相手にしている」という回答が75.9%にもなった 。金融機関を訪ねる顧客の指向・要求が、金融労働者に感情労働を求める要因として作用している 。自身の感情を「商品のように感じる」金融労働者は72.7%だった 。「顧客応対で心の傷を受けたか」には回答者の73.5%が「そうだ」と答えた 。この内「非常に受けた」は26.6%だった 。チェ研究委員は「金融産業の感情労働者の4分の1ほどが、顧客との応対によって非常に激しい心の傷を受けているものと推測される」と話した 。悪口・暴力など物理的な被害に遭うケースも多い 。72.3%の金融労働者が「顧客から悪口を言われた」と答え、「暴力にあった」という応答は8.6%であった 。チェ研究委員は正規職と非正規職を分けて顧客被害時の対応マニュアルと問題顧客の法的措置の有無を比較してみた 。「顧客による被害に、非正規職は正規職より対応できるマニュアルや、法的措置の支援が不足していることが確認された」 。◇労働者に「最小の自律性」を付与しよう討論会の参加者は金融労働者に業務の自律性を与えて、評価システムを改善しなければなければならないと声を揃えた 。チョン社会健康研究所所長は「勤労者に若干の自律性さえ与えられれば、顧客との摩擦を産み出す状況を現場で解決できる」とし、「感情労働の我慢は成果評価に繋がっているので、成果評価制の廃止や、他の評価方法を導入すべき」と提案した 。特に、金融監督院が、金融会社別の悪質な苦情を収集して事例を共有し、ガイドラインを示すべきだと提案した 。労組の役割についても「労組も保健医療労組のように、定期的に労働環境・健康に関する実態調査を実施し、現況を把握して救済方法を見付けなければならない」と話した 。キム事務金融労組政策室長は「金を扱う金融業の特性から来る感情表現抑圧の構造から抜け出せるように、適切な自己統制権と医療的・法的保護措置を用意しなければならない」 。「労組は現場モニタリングを持続的に実施する必要がある」と話した 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2017/01/01乗り場の安全ドアーで発生した産業災害の責任、元請けが取る地下鉄乗り場の安全ドアーのように、列車・地下鉄との衝突の危険がある場所で産業災害事故が発生すれば、元請けにその責任が賦課される。雇用労働部はこのように改正された産業安全保健法施行規則が、2日から公布・施行されると明らかにした。細かい内容を見ると、下請けの労働者がクレーンなどの揚重機と列車・地下鉄による衝突・狭窄の危険がある場所で作業をする時、元請け業者は下請け労働者の産業災害の予防措置を執らなければならない。昨年5月のソウル地下鉄九宜(クウィ)駅での死亡事故以後に、クレーンと鉄道車両などによる衝突・狭窄の危険がある場所が追加・改正された。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/01/06「加湿器殺菌剤死亡事件」オキシ代表に懲役7年人体に有害な加湿器殺菌剤を製造販売し、大規模な人命被害を出した責任者シン・ヒョンウ(69)前オキシレキットベンキーザーの代表に、懲役7年が宣告された。2011年に加湿器殺菌剤による死亡事件が発生して、6年目に出た初の刑事判決である。一緒に起訴されたオキシの前・研究所長など3人は懲役5~7年、法人オキシレキットベンキーザーには1億5000万ウォンの罰金刑を宣告した。裁判所は、加湿器殺菌剤が被害者の肺疾患を誘発した事実を認め、オキシなどのメーカーが安全性の検証を経ず、製品を発売した過失があるとして有罪と判断した。シン前代表などオキシ関係者に、「加湿器殺菌剤に吸入毒性があるという事実を知りながら、全く確認して」おらず、「人体に無害だとか、「子供にも安心」という偽りの表示をし、これを信じた被害者が亡くなったり傷害を負うなど、類例のない残酷な結果が発生した」と指摘した。毎日労働ニュース キム・ジヒョン記者
2017/01/10被災労働者の職業復帰率、初めて60%台に勤労福祉公団は「昨年の被災労働者の職業復帰率が61.9%で、史上初めて60%を越えた」と明らかにした。労災に遭った労働者の10人中6人が、治療の後、元の職場に復帰したり就職したということだ。被災労働者の職業復帰率は、2012年の48.8%から2014年の52.5%、2015年の56.8%と、着実に上昇している。公団関係者は「療養の初期は労災によるストレス・心理不安の解消のための心理相談・希望探しプログラムといった社会リハビリ・サービスと共に、障害の最小化のための集中リハビリ治療を提供している」。「原職の遂行が可能かどうかを見る作業能力評価を実施して職業復帰所見書を発行し、職務遂行が困難な場合、身体機能・職務遂行能力向上プログラムを提供している」と説明した。公団は療養中の労働者を復帰させる時に、代替要員の賃金の一部を支援する。障害等級が12級以上の被災労働者を原職に復帰させて雇用を維持すれば、職場復帰支援金を出す。再就職のために職務の向上が必要な時は、無料の職業訓練機会を提供する。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2017/01/15サムソン半導体の労働者、また白血病で死亡「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)によれば、サムソン電子の華城工場で働いたキム・キチョルさんが14日の明け方、急性骨髄性白血病で死亡した。32人目の「サムソン半導体白血病」の死亡者だ。キムさんは入社して6年目の2012年9月、血液異常で病院に行き、急性骨髄性白血病と診断された。当時のキムさんの診断書には、「疾病と職業とに相当因果関係がある」と書かれている。キムさんは2006年11月にサムソン電子の協力業者に入社し、2012年までサムソン電子華城工場の15ラインで仕事をした。15ラインは化学物質を利用して半導体ウェハーを加工する所で、キムさんは自動返送装備を維持・保守する業務を担当した。この工場はキムさんが業務をやめた年の2013年に、雇用労働部の特別監督で産業安全保健法違反が2004件も摘発されたところだ。キム氏は2012年10月、勤労福祉公団に労災補償申請をしたが、公団は労災を不承認とした。キムさんは訴訟を提起したが、1年6ヶ月を過ぎてもサムソン電子側は、キムさんの業務環境に関する資料を裁判所に提出しなかった。裁判所は、雇用労働部に、関連資料の文書提出命令を出したが、労働部は「地方雇用労働官署が判断する問題」として資料を提出しなかった。2年に及ぶ裁判で、資料提出の攻防が続いている間に、キムさんは死亡した。民衆の声 イ・ジョンミ記者
2017/01/17オンマ(=ママ)パノリム籠城場への暴力を糾弾する1月14日、サムソン半導体工場で働き、急性骨髄白血病に罹って4年余りの闘病生活をしたキム・キチョルさんが亡くなった。79人目のサムソン職業病被害死亡者だ。この悲しみがまだ続く中、サムソン本館の前で無慈悲な暴力が展開された。サムソン本館の前にはサムソン職業病の解決を要求し、職業病問題を蔑ろにする李在鎔副会長を糾弾する垂れ幕が架かっていた。1月16日12時頃、太極旗を掲げたママ部隊のデモ隊が籠城場の近くに集まって、職業病被害者の切実な要求が書かれた垂れ幕をなど、各種の垂れ幕6枚を無差別的に傷つける事件が発生した。突然の状況に籠城場を守っていた守備隊が抗議したが、口にできない程の暴言と身体をぶつけるなど無慈悲な暴力を行使した。これらは「李在鎔の拘束をやめろ! 戒厳令を発動せよ! 座込み場を撤去してしまえ」という脅迫もはばからなかった。ママ部隊の暴力は、わいろ不正で拘束令状が請求された李在鎔の犯罪に同調することであり、国政壟断に賛同する行為だ。何よりサムソンで働いて職業病で亡くなった79人に対する冒とくである。職業病で闘病中の被害者と死亡した者たちの遺族がまだ苦痛を味わっている。死亡者をはじめとして被害労働者の名前が書かれた垂れ幕を傷つけたことは反倫理的犯罪だ。パノリム
2017/01/18パノリムの座込み場で乱暴、保守団体「ママ部隊」員たちを立件保守団体「ママ部隊奉仕団」の会員たちが、特別検察チームの李在鎔サムソン副会長への拘束令状請求を前に、白血病など職業病問題の解決のために 468日目の籠城をしているパノリムの籠城場に来て、無法な振舞いをした。瑞草警察署は、ママ部隊会員のキム某 (75) とパク某 (57) ら3人を、暴力および器物損壊の容規で不拘束立件して調査していると明らかにした。警察によれば、16日の昼12時頃、パノリムの籠城場を訪ねたキムらは、パノリムの会員たちに暴言と暴力を行使した上、パノリムが社屋の近くに架けていた6枚の垂れ幕を傷つけた疑惑も持たれている。垂れ幕には職業病問題の解決とサムソン電子副会長の拘束を求める内容が書かれていた。民衆の声 ユン・ジョンホン記者
2017/01/19履行されない機関士の自殺防止対策、社会的対話まで空転ソウル地下鉄5~8号線を運行するソウル都市鉄道公社で機関士が次々と亡くなり、対策のために構成された特別委員会が空転している。核心争点の人員補充問題が解決できないためだ。特別委は一種の社会的対話機構だ。ソウル市と公社労使、産業保健専門家グループが参加している。5678ソウル都市鉄道労組は乗務本部決起大会を行い、「10人目の機関士が命を絶つ前に二人乗務を施行せよ」と、機関士総合対策の履行を要求した。◆対策の履行延期の間に機関士4人が自殺実は、特別委の構成前に解決法は出ていた。機関士の自殺が続き、ソウル市が2012年に構成した地下鉄最適勤務委員会からだ。ソウル市は2014年に、勤務時間の短縮と人員補充、二人乗務制を核心とする機関士の勤務環境総合対策を立てた。対策は提示されたが、履行は予算のため猶予された。猶予された2013~2016年の間だけで、4人の機関士が命を絶った。昨年4月には9人目の機関士が命を絶った。労組は対策を要求して96日間、市庁駅で座り込みをした。その結果として特別委が構成され、履行を点検することに焦点とした。休息空間の改善、ヒーリングセンターの運営、運転室の環境を変えたりしたが、多額の予算が必要とされる人員補充問題は全く解消されなかった。◆人員補充を急げ、履行しなければ座り込みに専門家たちは、機関士の労働強度から緩和しなければならないと指摘した。労組はこの日、ソウル地下鉄5号線の光化門駅に座込み場を準備して無期限の座り込みに入る予定だったが、ソウル市が保留を要請したために計画を変更した。ソウル市は労組に、△二人乗務の施行までは一人乗務手当てを支給、△二人乗務の試験運行、△人員補充方法、について集中議論しようと提案した。ソウル市の関係者は「ソウル市と労使は全く同じ方向で悩んでいるので、近い将来、代案を準備する」と話した。毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2017/02/03「ピカピカ」 サムソン社屋の前に建った「半導体少女像」3日、サムソングループの瑞草(ソチョ)社屋前のパノリムの座込み場で、新しい「半導体少女像」(表紙写真)の設置式が行われた。少女像はサムソン職業病問題を市民に知らせ、サムソンに職業病問題の解決を要求する趣旨。彫刻家のナ・キュファンさんは「白い防塵服を着た半導体労働者が腕組みをして、サムソンに向かって強く問題提起する彫刻像のように、職業病被害者たちがシッカリと闘うように願う気持ちを込めた」と説明した。彫刻を設置する過程で、これを阻止しようとするサムソン職員とのイザコザもあった。「私有地に設置はできない」というサムソン側の言い分に座り込み参加者が強く反発し、少女像は座込み場の前のベンチに建てられた。民衆の声 オク・キウォン記者
2017/02/06労働安全保健庁・労働安全警察を新設して国民の安全を確保しなければ国民生活と産業現場の安全を確保するために、産業安全保健庁か労働安全保健庁を新設すべきだという主張が提起された。産業災害事件を、公安検事でない検事が担当し、検察組織を改編して勤労監督官(産業安全監督官)を労働安全警察に昇格して、調査権を強化すべきだという提案もされた。労働環境健康研究所と「仕事と健康」など12の労働安全保健団体は、「2017労働者健康権フォーラム」を開催した。パク・トゥヨン漢城大教授はフォーラムの講演で、「国民の生命を保護して安全を確保するには、安全問題を専門的・独立的に扱う政府機関がなければならない」と話した。◇**「危険は企業が生産、被害は労働者が担当」パク教授は「市場経済では、主に企業が危険を生産して、国民または労働者がその危険にばく露したり被害にあっている」とし、「危険の生産者と被害者が区分され、危険の生産者が危険の責任を負わない構造を変えなければならない」と話した。そのために、△法・制度と政府組織の改編によって、危険の生産者を直接または間接に規制し、△危険の生産者と被害者が、相互牽制によって力の均衡を維持できるようにし、△被害発生時に被害者を救済できる国家的なシステムを構築しなければならない、と話した。この責任を取り、日常的に実行する独立的な政府機構として、産業安全保健庁または労働安全保健庁を作らなければならないという注文である。検察組織に安全担当検事を置いたり、安全検察業務を独立させるべきだという提案も目を引いた。「現在の検察は、産業安全・災害事件を労働事件に分類し、公安検事に任せているのが各種労災事故が頻発しているのに、処罰が軽微な理由」と指摘した。教授は産業安全・災害事件を専門に担当・調査する労働安全警察を新設したり、準司法的権限を持つ勤労監督官を、司法警察のレベルに昇格しなければならないとも主張した。◇「九宜駅事故の後も変わったことはない」**パク教授はこの日の講演で「ソウルメトロの九宜(クウィ)駅事故以後も、社会は大きく変わっていない」と声を大きくした。ソウル市が構成した九宜駅事故真相究明委員会の委員として活動したパク教授は「元請けのソウルメトロと、その上の元請のソウル市が直接出てきて、問題点と原因を把握し、改善対策を用意・施行したという点では進んだ対応だった」としつつも、「それでも、事故発生の責任があるソウル市が、同時に事故調査の主体だったという点で限界があった」と話した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2017/02/10裁判所、サムソン LCD 工場の稀貴疾患に初の労災認定裁判所がサムソン電子LCD(現サムソン・ディスプレイ)の生産ラインで働いた労働者の多発性硬化症を、産業災害と認定した。多発性硬化症が労災と認定されるのは非常にまれなのに加え、サムソンLCDの工程で「業務上疾病」が認められたのも初めてだ。ソウル行政法院は、サムソン電子 LCDの生産ラインで働いて多発性硬化症を発病したキム・ミソンさんが、勤労福祉公団を相手に出した療養不承認処分取り消し訴訟で、原告勝訴判決を下した。多発性硬化症は中枢神経系の疾患で、10万人当たり3.5人が発病する珍しい疾患。キムさんは満17才だった1997年にサムソン電子器興(キフン)工場に入社し、3年間生産職として働き、2000年3月にこの病気を発病して3ヶ月目に退社した。キムさんは勤労福祉公団が多発性硬化症を業務上疾病と認定しなかったため、2013年に訴訟を起こした。判決は「キム氏が業務中にアセトンなどの有機溶剤にばく露し、20才になる前に夜間勤務を含む交代勤務を行い、密閉された空間で夜間勤務を行って紫外線への露出が不足したことが、多発性硬化症の発病あるいは悪化の要因になったと見られる」とした。また、サムソン電子の労働者の中に、多発性硬化症の発病が確認された人が4人もおり、「一般的な有病率と比較して、サムソン電子での患者数が飛び抜けて多く、キム氏には業務環境以外の発病原因は確認されない」として、業務との関連性を認めた。キムさんの訴訟を代理した「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)のイム・チャウン弁護士は「サムソン・ディスプレイに化学物質を納品した企業らは、裁判所の度重なる要請にも、化学製品の成分を明らかにせず、雇用労働部はサムソン LCD 工場に対する『安全保健診断報告書』を、営業秘密という理由で提出しなかった」とし、「裁判所は、原告の業務環境を立証しにくい問題に、関連の調査を正しく行わなかったり、関連の資料を提出しなかった事業主の責任は大きい、とも言及した」と明らかにした。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/02/20KT業務支援団の労災急増KT労働人権センターは「最近KT業務支援団所属の労働者たちの産業災害が急増している」とし、「労働部の特別勤労監督によって原因を調査し、予防措置を取らなければならない」と注文した。(*元国営の韓国通信)業務支援団は、2014年4月に、KTが職員8304人をリストラし、同年5月に新設した業務支援組織。当時、退職を拒否した職員から291人を選別して新設部署に配置し、現在233人が働いている。転換配置の初期には無線の測定と系列社の商品販売といった業務に配置されたが、昨年からは車を利用したモデム回収が主な業務になった。「モデムを回収する地域範囲が広大で、車両の移動距離が長く、常時交通事故の危険に曝されている」。「昨年の業務上災害件数は3.9%(9件)で、統計庁の通信業勤労者の平均労災率(0.26%)の15倍に達する」と憂慮した。昨年に労災処理された9件中の6件が、業務中の交通事故だった。ネットワーク伝送業務とネット運用といった業務に熟練した職員を、モデム回収業務に配置し、運転未熟による事故が急増した。業務支援団所属の職員はモデムを回収するために、一日平均200km以上運転する。センターの関係者は「業務中に事故が起きて も労災処理をせずに個人の保険で処理をした職員まで合わせれば、実際の業務上災害の件数は更に増える、労災を減らすには、追い出し機構である業務支援団を解体し、一般支社に配置しなければならない」と話した。毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2017/02/21裁判所「有害物質ばく露の直接証拠なくても労災認定は可能」ソウル行政法院は、韓国GMで自動車の塗装業務を担当して白血病に罹ったKさん(37)が、勤労福祉公団に療養不承認処分の取り消しを求めた訴訟で、原告勝訴判決を下した。Kさんは2002~2005年に、シンナーを使った機械部品組立業務をしていたが、2008年に韓国GMに入社し群山工場でシンナーを使った塗装業務を担当した。32才だった2012年に慢性白血病に罹ったが、勤労福祉公団が「作業環境測定・疫学調査で発癌物質は検出されなかった」と労災認定せず、訴訟を起こした。裁判所は「産業災害補償保険法施行令の業務上疾病基準のベンゼン累積ばく露量基準を満たさなかった場合でも、業務遂行中にベンゼンのばく露によって白血病などが生じたり、一つの原因を推測・判断ができれば、業務上疾病と認定することができる」ことを前提にした。Kさんがベンゼンにばく露したという直接的な証拠はなかったが、「作業場の空気中からベンゼンのような芳香族有機化合物であるトルエンが検出されたので、ベンゼンも存在した可能性が大きく、Kさんが勤務当時、キチンとした保護具を着用できなかったためにベンゼンにばく露した可能性が非常に大きい」とした。続いて「業務上疾病の発生は、疑わしい有害物質へのばく露累積量によってのみ左右されるのではなく、微量とはいっても、有害物質へのばく露事実の有無だけでも関連性は疑われる」。「白血病を誘発しかねない他の要因がない状態で、比較的若くして発病し、Kさんの立場では、自身のベンゼンばく露の事実をより確実に立証することは現実的に不可能だ」と、判決理由を明らかにした。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/02/22元請けが下請けの安全管理を支援すれば、災害率は10%以上減少雇用労働部と安全保健公団によれば、昨年、共生協力プログラムに参加した協力業者の災害率が、2015年より11.8%減った。昨年は991の元請けに所属する8524の協力業者がプログラムに参加した。共生協力プログラムは、親企業が社内外の協力業者と協議して安全保健プログラムを樹立し、有害・危険要因が見付かれば、自律的に改善するように支援する制度。政府は優秀事業場に、△定期監督の一部猶予、△政府褒賞の優待、▲クリーン事業場造成・労災予防施設への融資などの財政支援、△労災保険料の割引、といったインセンティブを与える。参加企業の災害減少率は2014年に12%、2015年には18.9%であった。キム労災予防補償政策局長は「安全・保健に関する元・下請け間の格差解消という社会的な責任意識を持って、親企業が積極的に参加しなければならない」。「政府も多様な支援策を準備する」と話した。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2017/03/03故ファン・ユミ10周忌、サムソン労災死亡労働者追慕行進白い防塵服を着た70人余りの人たちが道路に並んだ。 防塵服は半導体・LCD 工場に入る労働者が着る作業服だ。 2003年10月にサムソン半導体器興 (キフン) 工場に入社してこの服を着て仕事をしたファン・ユミさんは、1年8か月目に急性白血病の診断を受け、2007年春に23才の若さで息をひきとった。 6日はファン・ユミさんが亡くなって10年の命日だ。 防塵服行進を行った人たちは、79人のサムソン電子半導体・LCD 工場の産業災害による犠牲者の遺影を一つずつ胸に抱いた。 故ファン・ユミさんのお父さん・ファン・サンギさんが行進の隊列の最先頭に立った。 彼は「サムソンは一日も早くパノリムとの対話に応じて職業病問題を真摯に解きほぐしていくことが、誤った問題を解決していく第一歩」と強調した。◆**「数十人の死、イ・ジェヨン一家の集団的殺人」**ファン・サンギさんは行進の間の数回の発言の中で、サムソン職業病被災労働者の数十種類の稀症病名を挙げて、サムソン半導体労働者の死の原因を市民に知らせた。 「個人の疾病に過ぎない」というサムソンの態度に対して、ファン・サンギさんは「数百人も癌に罹って数十人も死ぬのは、サムソンのイ・ジェヨン一家の集団的殺人だ」と怒り、「水原のある病院で治療を受けて家に向かっている途中、私のタクシー中でユミは死んだ」。 「ユミと一緒に2人1組で仕事をした友達も、急性白血病で亡くなった」と話した。 彼は「サムソンが職業病問題を解決すると約束して3年が経った」が、「相変わらずサムソンは国民と労働者を騙している」。 「サムソンが変わるには、イ・ジェヨンの財産を没収して、未来戦略室の役員全員を追い出させなければならない」と主張した。◆**防塵服行進に参加した学生たち、見守る市民**参加者の中には就職活動中の学生が多かった。 学生たちはサムソンに対する複雑な感情を表わした。 成均館大の新素材工学科のGさん (20代)は「生まれて初めて着る防塵服と白いマスク」に、「防塵服が思ったより薄いのに驚いた」と話した。 Gさんは「専攻が新素材工学なので、半導体とLCDを学んで就職することになれば、どうしてもサムソンを考えることになる」。 「だが、パノリムと被害者の苦痛を見ていれば、複雑な感情が湧く」と話した。 映画「もう一つの約束」を見て行進に参加したという Kさん (22)は「学生たちの羨望の対象であるサムソンの実状は、労働者が苦しくても死ぬまで放っておいて、企業イメージだけを考える利己的な姿で腹が立つ」と非難した。 行進を見ていた亜州大の近くの写真館の主人のKさん (59) は「サムソン半導体工場で働いた79人もの人たちが稀症病に罹っていたとは知らなかった」。 「イ・ジェヨン一家にもっと圧力をかけて、被害者を元気づけなければならない」と話した。 サムソンは2014年5月に職業病の被害者に関して「適合した補償と再発防止対策を樹立する」と明らかにした。 しかし、被害者家族との議論を先送りしたり、一部家族だけに調停されていない補償を強行して批判もされた。 これに対し、2015年10月からパノリムと被害者家族は野宿籠城を始め、513日間、謝罪と補償を要求しているが、サムソンは話し合いを拒否している。民衆の声 イ・スンフン記者
2017/03/09昨年の労災率は最低値・・・労働界「統計の盲点、実際は遙かに深刻」我が国の産業災害が連続して減少傾向を見せ、昨年の産業災害率と死亡者比率が統計作成以来の最低値を記録したという政府の分析が出た。 しかし政府の統計方式に問題があり、労災保険への未加入者が多く、実際の産業災害の現実はこれより深刻だという指摘がある。 雇用労働部が9日に発表した2016年産業災害現況によれば、昨年、産業災害にあった労働者は9万656人が、うち死亡は1777人だった。 産業災害率(労働者100人当りの発生比率)は0.49%で、2015年0.50% より 0.01%減少、労働者1万人当たりの死亡者の比率(死亡万人率)も、2015年の1.01人に比べて0.05人減少した0.96人だった。 雇用部は「今回の数値は関連の統計作成以来の最低値」で「産業災害の全般的な減少傾向が持続している」とした。 ただし、建設業は昨年の0.75%に比べて0.09% 増加したことが分かった。 建設業は死亡万人率も2015年の1.30人から1.58人に増加した。しかし、労働界は雇用部の労災統計には限界が多いと指摘する。 先ず、労災統計を出す時、他の業種は事業場が申告した労働者の実際の数字を土台にするが、日雇い労働者の比率が高い建設業は労働者数を一々数えることができず、工事代金などを基に「推定」する。 昨年の雇用部の労災現況資料の建設業の労働者数は315万3千人が、統計庁の経済活動人口調査の建設業就業者数は184万5千人だった。 1.7倍も差があり、実際の災害率は0.49%も高くなることになる。 チェ・ミョンソン民主労総・労働安全局長は「同じ指摘が数年間されているのに、雇用部はこれを直す積もりがない」と話した。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/03/16ナミョン電球の水銀中毒被害者、会社と政府に損賠訴訟ナミョン電球光州(クワンジュ) 工場の生産設備撤去作業に投入されて集団水銀中毒に罹った労働者が、会社と国を相手に損害賠償請求訴訟を提起した。 15日、民主労総・光州本部と被害者Kさんによれば、被害者6人がナミョン電球と国に提起した損害賠償請求訴訟での初めての裁判が29日、光州地方裁判所で開かれる。 水銀を吸入した労働者は、事件から2年が経っても日常生活に戻ることができない。 産業災害と認められなかった労働者には生活苦までが重なった。 Kさんは電話で「右腕と右足が痺れる症状が続いて、普通の働き口さえ見付からない」。 「表面に現れない水銀中毒の後遺症があるのに労災と認められず、政府からは何の援助も受けていない」と打ち明けた。 彼は「事故の後は不眠症になり、急激な体重の減少など、各種の異常な兆候が現れた。ほとんどの被害者がこのような苦痛を訴えている」と話した。 Kさんと一緒に仕事をして事故に遭った労働者6人は、民主弁護士会の助けを受けて訴訟を起こした。 民弁・光州全南支部の関係者は「ナミョン電球は水銀使用の事実を労働者に知らせず、無防備に撤去現場に行かせて被害をもたらした」。 「水銀取り扱い事業場をキチンと管理・監督しなかった政府も、責任を免がれない」と主張した。 政府は事故責任はないという答弁書を裁判所に送ってきている。 Kさんら6人以外にも撤去現場に投入されて水銀を吸入した別の労働者数名も、ナミョン電球を相手に損害賠償訴訟を起こしたと伝えられた。 労災を認められた労働者もいるが、Kさんと同じように、血液や小便から水銀が検出されなかったという理由で不承認とされたケースも少なくない。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/03/20「不妊も産業災害」勤労福祉公団が初の認定勤労福祉公団が女性労働者の「不妊」を初めて産業災害と認定した。 勤労福祉公団はサムソン半導体器興工場で15年間、生産職労働者として働いてきたKさん(39)が、不妊を業務上疾病と認定し、療養給付を支給せよと申請したことに対して、承認したと19日明らかにした。 Kさんは高等学校卒業後の1997年にサムソンに入社し、30才の2008年から不妊治療を受けた。 その後2012年に繋留流産などを経験したが、体調が悪くて退社し、2013年に公団に労災承認を申請した。 公団は判定書で「15年間、半導体工場の生産職労働者として交代勤務を行い、少量だがエチレングリコールなどの有機化合物などにばく露し、長期間の交代勤務による過労とストレスによる免疫力低下など、身体機能が弱まって『不妊』を誘発したもので、業務との因果関係が認められる」と明らかにした。半導体工場などで洗浄液として使われるエチレングリコールは奇形児の出産を誘発する物質で、生殖毒性物質に分類される。 生殖毒性物質は生殖機能・生殖能力・胎児の発生発育などに有害な影響を与える物質で、直接ばく露した個人だけでなく、次世代にまで健康問題を起こすという点で被害が大きい。 国家人権委員会が昨年12月発表した「生殖毒性物質取り扱い労働者の人権状況実態調査」報告書を見ると、生殖毒性物質を取り扱う女性看護師 (406人)のうち、難妊を経験した者が27%に達し、早産・死産・自然流産 (22.8%)と生理異常 (20.2%)を経験した者も少なくなかった。 労災請求を代理したパノリムは声明で「同じ疾患で苦しんでいる別の労働者にも勇気を与え、労災認定に繋がることを希望する」。 キム・イン漢陽大医大教授(職業環境医学)も「可妊期・妊娠女性労働者には、生殖毒性物質を取り扱えないようにする政府の積極的な規制が必要だ」と指摘した。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/03/27鉄道労組「KTX安全の外注化、中止せよ」断食座り込みに全国鉄道労組が27日、コレール側が対話を拒否したため、大田(テジョン)のコレール本社前で「安山線の線路メンテナンス業務の外注化中止」と「高揚車両基地KTX整備外注化計画撤回」を要求して、無期限断食座り込みに突入した。 鉄道労組は1月から常緑樹駅前で、安山線の線路メンテナンス業務の外注化中止を要求して、70日以上テント籠城を闘っている。 2016年に鉄道労組が成果年俸制の一方的な導入を阻止するストライキを闘っている間、コレールは安山線の線路メンテナンス業務の外注化を進めた。 「請負った委託会社は、賃金未払いなど不当労働行為で韓国鉄道施設公団の『鉄道建設工事関連不公正行為業者現況』に登載されており、松坡区庁から装備使用料を払えという是正命令を受けたことがある」が、コレールは「契約解約の条件ではない」と契約を維持している。 また「コレールはKTX 高速列車の全部で7つの核心装置整備のうち、3部門(ドアー、空調、走行装置)を外注化しようとしており、KTX 高揚基地の更生費など、外注化のレベルを70%に引き上げる計画」だと話した。 鉄道労組は「高速鉄道の70%がトンネルと橋梁の国で、KTXの整備と線路整備を外注化するのは、国民の安全を『運』に任せろというのと同じだ」と批判した。民衆の声 イ・スンフン記者
2017/04/03【低価格航空機(LCC) 操縦士の過労死認定LCC所属の操縦士が、操縦室で航空機の点検中に急性心臓麻痺で死亡した事件に関して、勤労福祉公団が業務上災害と認定した。先月31日、民主弁護士会・労働委員会によれば、故人は昨年4月15日の明け方、プーケットの現地ホテルから空港に移動した後、操縦室で仁川行きの飛行を準備している間に胸痛と呼吸困難を訴えて失神した。機長と事務長、乗客の看護師が心肺蘇生術を実施したが意識が戻らず、病院に移送中に死亡した。当時の担当医は死亡確認書に、死因を急性心臓麻痺と記載した。遺族は同年11月、過労死として遺族手当と葬祭料の支給を請求した。これに対して勤労福祉公団は先月16日、業務上災害と認定した。認定の根拠として、故人の出退勤時間が一定でない不規則な勤務と夜間勤務、頻繁な飛行日程の変更、気圧・時差などの劣悪な労働環境、乗客の安全責任に対するストレス、定期的な飛行訓練と機長昇格問題、運航業務以外の職務などを示した。故人の普段の良好な健康状態を考慮した時、会社の指示による過重な業務とストレスによる業務上の過労死と認めた。民弁・労働委は「今回の事件は操縦士の業務の特性を考慮して、操縦士の過労とストレスのレベルが深刻だということを初めて認めたという点で意味がある」。「この間、公団は過労死かどうかを業務時間だけに依拠して判断したが、今回は操縦士に特有の過労とストレス要因も十分に反映したという点で、今後の過労死の判断基準に肯定的影響を与えるだろう」と評価し、「今回の処分が、操縦士の過労とストレス対策にいい加減な政府と航空業界に警鐘を鳴らす契機になる」と付け加えた。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2017/04/11下請け業者の労災死亡率、元請けより8倍も高く雇用労働部傘下の安全保健公団・産業安全保健研究院は、来年から施行される元請下請労災統合統計算出のため、造船・鉄鋼・自動車・化学など51の元請け企業を対象にした実態調査結果を11日に発表した。この制度は元請けの労災事故責任の強化のために導入されたもので、来年から施行される。資料を見れば、2015年基準で労働者1万人当たりの労災で亡くなった労働者の数は、構内下請けが0.39人であるのに元請けは 0.05人で、構内下請けが8倍も高かった。元請けに構内下請けを合わせた場合は0.21人、元請け+構内下請け+社外下請けは0.20人の順だった。しかし全災害率(労働者100人当りの労災発生数)は元請けが0.79人であるのに下請けは0.20人で、むしろ4分の1の水準に止まると分析された。元請けに構内・社外下請けを合わせれば0.47人で、却って災害率が落ち、元請けが下請けより労災の危険に多くばく露したと見られる倒錯現象が現れている。研究を行った産業安全保健研究院の関係者は「元請け業者の下請け業者管理がキチンと行われていない側面があり、すべての下請け業者を全数調査したと見るのは難しい」と話した。しかし専門家たちは、下請け労働者が労災処理を正しく受けられない状況を如実に示したものだと指摘する。韓国の2013年基準の産業災害率は0.59%で、経済協力開発機構平均(2.7%)の4分の1にもならないが、死亡者数は1万人当たり0.68人で、圧倒的1位である。この原因は会社が労災保険料の引き上げなどを理由に、労働者が死ななければ労災を隠しようとするからである。国家人権委員会が2014年発表した「労災危険職種実態調査」を見れば、仕事場で被災した造船・鉄鋼・建設プラント下請け労働者343人の内、労災処理された人は36人 (10.5%) に過ぎなかった。個人が費用を負担したり最初から治療を受けられなかったという人も122人 (35.6%)、残りの185人(53.9%)は元・下請け業者の費用で処理(公衆処理)したことが分かった。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全局長は「元請下請統合労災管理制度自体は元請けの責任強化のために重要だが、労災隠蔽の処罰強化などの事後対策だけでなく、病院による労災申告制度の導入と業者別の指定病院による労災隠蔽監督の強化など、別の対策がなければならない」と話した。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/04/11【都市鉄道労働者の呼吸器疾患発症率は18倍全国の都市鉄道の地下鉄トンネルで発生する微細粉じんが、危険レベルだという調査結果が出た。都市鉄道労働者の職業性の呼吸器疾患発病率が、全事業場の平均より 18.6倍も高かった。トンネルの換気施設を常時稼動して水洗浄の回数を増やし、汚染源を除去する措置が必要だと指摘された。公共輸送労組によれば、都市鉄道事業場で働く労働者の呼吸器関連の労災発病率は、10万人当たり 91.3人で全事業場の平均は4.9人だ。主な微細粉じんの発生原因は、トンネル内で車輪とレールの摩擦で発生する鉄の成分だ。微細粉じんは列車の風に乗って、トンネルからホームを経て列車の中と待合室に拡がる。調査結果によれば、仁川地下鉄の運転室の超微細粉じん (PM2.5)の濃度は、大気環境基準上の警報(180 µg/m³) 発令レベルだった。労組は「換気施設の稼動とトンネル内の高圧水洗浄で微細粉じんを一定部分管理できるのに、経費削減のために換気時間を短くし、洗浄回数を少なくしている」と批判した。労組は「大衆が利用する施設や公共交通の車両室内の空気の質の勧告基準はあるが、労働者のための基準はない」とし、「産業安全保健法を改正して、関連規定を作らなければならない」と主張した。毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2017/04/24私たちは産業現場危険から保護されているか2001年から2015年までの15年間、韓国で産業災害事故に遭った労働者は126万3293人だ。労災で死亡した労働者が3万5968人にもなる。毎年平均2400人の労働者が労災で死亡する状況で、私たちは労働者の安全のために努力する政府を持っているのだろうか。19代大統領選の候補者たちが安全公約を出した。今まで産業安全保健に対して多くの候補者が公約を出したのは初めてだ。◇労災死亡者の95%が下請け労働者=世越(セウォル)号の惨事と加湿器殺菌剤・中東呼吸器症候群(MERS) 事態・九宜(クイ) 駅事故などを体験して、「安全」が社会の話題に浮び上がった。慢性的な安全不感症と安全システムの不在が俎上に上がった。国民安全処がスタートし、安全関連予算は2兆ウォンも追加投入された。しかし韓国は依然として経済協力開発機構(OECD) 加盟国のうち、労災死亡率1位だ。安全保健公団によれば、下請け労働者が労災事故で死亡する確率は元請け労働者より8倍も高い。主な業種別の30大企業で発生した労災死亡労働者の95%が下請け労働者で、労災の80%以上が中小・零細事業所で発生する。元請け業者の4割が、外注する理由として「有害・危険業務のため」と答えている。◇労災の責任は労働者?=労災事故の責任は誰にあるのか。毎年2400人が労災で死亡しているが、企業が処罰を受けるケースはほとんどない。企業の安全措置の不備で事故が発生しても、その責任は個人に戻る。下請け企業が処罰されても罰金刑で終わるのがほとんどだ。◇大統領選候補、産業安全保健公約を出す=19代大統領選の候補たちは今月13日、「生命尊重安全社会のための対国民約束式」に参加して「安全な大韓民国を作る」と約束し、産業安全保健公約も出した。・ムン・ジェイン「共に民主党」候補:産業現場の重大事故に事業主の責任を強化し、重大事故発生時に企業と公共機関の責任を過失致死で問う法律の制定を公約。・アン・チョルス「国民の党」候補:国民安全システムの構築と市民参加のガバナンス強化・重大災害企業処罰など、責任制度の強化を約束。・シム・サンジョン 「正義党」候補:危険業務の外注禁止と下請け業者の労災に対する元請け・発注者の責任強化、産業安全保健法を職業安全保健法に全面改編を公約。・キム・ソンドン「民衆連合党」候補:危険の外注化の禁止と元請け責任の強化、重大災害企業処罰法の制定を約束。・ユ・スンミン「正しい政党」候補:元請け事業主にすべての需給業者の作業安全と事故に対する責任を賦課。・ホン・ジュンピョ「自由韓国党」候補:派遣勤労者の権利保護のための勤労者参加制度の革新を約束。◇公約の意味はあるが内実が不足=大統領選候補がこのような公約を出す理由は、最近何年間かで発生した安全事故に、国民的な要求が働いたためだ。労働界は大統領選候補に、重大災害企業処罰法の制定、危険の外注化禁止、労災保険全面適用などの細部公約と実践を要求した。毎日労働ニュース イ-ウンヨン記者
2017/04/27最悪の殺人企業は現代重工業、三回の特別監督にも11人死亡現代重工業が2015年に続き再び「最悪の殺人企業」に選ばれた。この一年、現代重工業において産業災害で死亡した労働者は11人で、うち7人が下請け労働者だ。労働者の死の行列は止まらない。現代重工業は頻繁な労災死亡事故で、2015年6月に雇用労働部の安全実態特別勤労監督を受け、444件の違法事項を指摘された。作業中止命令だけで19件。2件の使用中止と331件の是正措置を受けた。昨年も二度の特別勤労監督を受けたが、労災死亡は減らなかった。大宇建設(2位)、大林産業とポスコ(共同3位)、ポスコ建設(5位)が現代重工業の後に続いた。労災死亡は下請け労働者に集中した。現代重工業の労災死亡労働者11人中7人が下請け労働者だ。1位から5位までの殺人企業で死亡した39人の内、34人が下請け労働者だ。労働界は不法・違法な元請下請構造を、労災死亡の原因だと指摘する。(写真キャプション:ソウル・光化門広場での2017最悪の殺人企業記者会見)毎日労働ニュース イ・ウンヨン記者
2017/05/01人権委「感情労働者保護法を作らなければ」国家人権委員会は1日、雇用労働部長官に感情労働者保護のための法律制定などの立法措置をし、産業安全保健法上の「産業災害」の定義に感情労働で発生しうる疾病などを明示するように改正することを勧告した 。同時に、労働部が「感情労働ガイドライン」を作って普及するようにという勧告も行った 。国会議長には感情労働者保護法案を制定する必要があるという意見を表明した 。人権委は2015年に、デパート・マート・免税店の従業員 3470人を対象に「流通業サービス・販売従事者の健康権実態調査」を行ったが、調査に応えた感情労働者の61%が、調査前の1年間に顧客からの暴言・暴行・セクハラなどのイジメを経験し、89%は会社の要求通りに感情表現を自制しなければならなかった、と答えた 。特に、女性の感情労働者の場合、60%が「相当な危険群」に分類されるほど被害が深刻で、男性は25~28%が高危険群であると調査され、対策作りが急がれるとした 。また、精神的な苦痛を味わっている労働者は 17.2%だったが、これを解決するための職場内プログラムや教育などはほとんどない (96.6%) ことも明らかになった 。感情労働者は主にサービス産業に分布しているが、労働界は感情労働者の規模を560~740万人、全賃金労働者の31~41%の規模と推定している 。2015年に仁川(インチョン)のあるデパートで、顧客の抗議を受けた女子職員が土下座して謝って問題化するなど、感情労働者の境遇は絶えず社会問題になっている 。ハンギョレ新聞 ホ・ジェヒョン記者
2017/05/01メーデーに造船所の下請け労働者を襲ったタワークレーンメーデーの1日、三星重工業の巨済(コジェ)造船所で、長さ60M、重さ32 tのタワークレーンが崩壊した 。クレーンの下で作業中だった労働者30人余りが下敷きになり、6人が死亡、25人が負傷した 。この日、三星重工業の職員はメーデーで休みで、被害にあった労働者はすべて構内協力業者の職員だった 。三星重工業の関係者は、「船舶の組み立て作業は普段でも協力業者の職員同士でするので、三星重工業の職員が休んだこととは関係ない」と話した 。民主労総・金属労組の関係者は「協力業者の職員は休みたくても休めない状況だ 。メーデーはもちろん、公休日の3日と5日も三星重工業の職員は休むが、協力業者の職員はほとんどが勤務しなければならない」と話した 。ハンギョレ新聞 チェ・サンウォン記者
2017/05/08文在寅・パノリム、サムソン職業病の解決政策で協約締結ウ・ウォンシク・文在寅候補選挙対策委員会の乙支路民生本部長とファン・サンギ・パノリム代表は、「サムソン職業病問題の正しい解決のためにサムソンとパノリムの間で対話が再開されるように努力する」という内容の協約を締結したことを明らかにした 。両者は、重大災害・産業災害の多発事業場に対する民事・刑事上の責任強化と、労災隠蔽事業主の処罰強化のための制度的な改善策を準備することにした 。請負事業の時、安全・保健措置の規定違反者に対する罰則強化によって元請け事業主の責任を強化するなど、危険の外注化防止のために努力することにも合意した 。文在寅候補は先月13日の「生命尊重安全社会のための対国民約束式」で、「サムソンとパノリムとの間の対話に力を貸す」意志を表明した 。この日、ウ・ウォンシク本部長は、「今年3月に500日を越えて座り込み中のファン・サンギ代表を籠城場に尋ねた時は、申し訳ない気持ちしかなかった」 。問題解決のために積極的に取り組むと話した 。ファン・サンギ代表は「この10年間、サムソンと政府は労働者の職業病と癌に対する解決の意志を示さなかったが、今、政策協約を結ぶことになり幸せだ」とし、「サムソンは誠実な対話と真の謝罪、排除のない補償を約束しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2017/05/1170万ウォンの奇跡を・・・ 「サムソン職業病被害者ミソンさんを助けて」11日、半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)は、サムソン職業病被害者で多発性硬化症で苦しむキム・ミソンさん (37) が治療費などで苦境に立たされている事実を公開した 。キムさんは1997年6月、高等学校に通っている間にサムソン電子の器興工場に勤め、2000年6月に休職するまで、LCDパネルと回路などを組み立てた 。2000年から腕と足に脱力症状が現れ、2001年には多発性硬化症の診断を受けた 。多発性硬化症は脳、脊髄、視神経で構成された中枢神経系に、炎症細胞が浸透して現れる重い疾患で、身体の麻痺、視神経の損失などの症状が現れる 。パノリムは「キムさんは度重なる再発によって、2年前から視力を失った状態」と話した 。キムさんは生活が苦しくて今は生活保護受給者としてやっと生計をたてている 。股関節と膝軟骨が壊死して手術を受け、つらい生活をうつ病薬や睡眠薬を飲んで耐えてきた 。(写真内プラカード:피해자들의 목소리를 외면한 친삼성 보상위원회, 철회하라. 被害者たちの声を無視した親サムスン補償委員会、撤回せよ。)問題は治療費だ 。パノリムは「キムさんは症状の悪化を防ぐために新薬の処方を受けるが、毎月数十万ウォンずつかかる治療費と薬代は大きな負担」「今月は抗体検査の数値が高く出て、入院と治療費で70万ウォンの追加費用が必要だ」と話した 。◆サムソン、政府との孤独な闘いキムさんは身体が痛むのに、サムソン、勤労福祉公団との孤独な闘いを続けている 。2014年には、調停委員会が構成されたが、サムソン側が1次調停勧告案に否定の意思を示して、合意できなかった 。サムソン電子は2015年に独自の補償案を用意したが、キムさんはサムソン側の一方的な手続きに抗議して補償を受け容れなかった 。キムさんなどの被害者とパノリムは、サムソン電子の前で583日目の籠城を続けている 。キムさんは2011年7月に療養手当を申請したが、公団は翌年棄却した 。2月には、療養不承認処分の取り消し訴訟で、ソウル行政法院が原告勝訴の判決を出して「業務上疾病」と認められたが、公団が控訴し、再び永い闘いに入った 。法院は「キムさんはアセトンなどの有機溶剤にばく露し、20才以前には夜間勤務を含む交代勤務を行い、密閉された空間(クリーンルーム)で夜間勤務を行って紫外線への露出不足を体験し、過労・ストレスに苦しめられた点を勘案すれば、多発性硬化症との業務関連性が認められる」とした 。パノリムは「公団の控訴によって、サムソンも謝罪と補償をしない」。「労災が認められて、政府とサムソンから正当に治療費と補償を受けられるまで、市民の助けが必要だ」と話した。民衆の声 チョン-ヘギュ記者
2017/05/21大法院「労災の後の躁うつ病で自殺」を業務上災害認定指の切断事故の後、躁うつ症に罹って自殺した20代の女性に、業務上災害と認める大法院の判決が出された 。大法院1部は、ある電子装置生産業者で生産職として働き、2009年に機械で指6本を切られる事故に遭った後、何回かの手術を受けながら絶望感とストレスなどの躁うつ症に苦しめられ、2014年に自ら命を絶ったKさんの父親が業務上災害の認定を求めた訴訟で、原告敗訴とした原審を破棄し、原告勝訴の趣旨で事件を光州高裁に差し戻したと明らかにした 。大法院は判決文で「Kさんが事故当時26才の未婚女性で、指6本を切断される事故に遭ったという事実だけでも相当な精神的な衝撃を受けたもので、入院治療の期間だけで120日に達し、何回かの手術と治療を受ける間にも耐え難いほどのストレスを受けた」とし、他の要因や病歴がなかったので、Kさんの躁うつ症関連疾患は事故発生と治療過程のストレスによって悪化し、発病したと見られると指摘した。大法院は「自殺に他の理由がない場面で、このような精神的な疾患によって合理的な判断を期待できないほどの状況に置かれ、自殺に至ったと見ることができる」として、「業務と死亡の間に因果関係を認める余地が充分である」と判示した 。ハンギョレ新聞ヨ・ヒョノ選任記者
2017/05/28法院、サムソン半導体工場の「希少疾患」に労災認定法院がサムソン電子半導体工場労働者の希少疾患「多発性硬化症」を、産業災害と認定した。サムソン電子の半導体工程で「多発性硬化症」が労災と認定されたのは初めて 。ソウル高法は、サムソン電子器興半導体工場で2年間働いて多発性硬化症を病むことになったKさん(33)が、勤労福祉公団の療養不承認処分の取り消しを求めた訴訟で、一審を破棄して原告勝訴判決を行った。Kさんは高等学校卒業直後の2003年に入社し、2年目に退社した後、体重減少・小便異常・視力低下・睡眠障害・感覚低下などの症状が現れ、3年目に多発性硬化症の判定を受けて勤労福祉公団に療養手当の支給を申請したが、公団が拒否したため2013年に訴訟を起こした 。多発性硬化症は韓国での有病率が10万人当たり3.5人、20代の場合、10万人当たり1.4人と非常に低く、正確な発病原因は不明 。法院はこの疾病の発病原因に挙げられる6種類の内、△日光への露出不足、△有機溶剤・重金属ばく露、△交代勤務など3つがKさんに該当するとして、業務上疾病の結論を出した。法院は「Kさんの発病時期が韓国人の平均発病年齢(38.3才)に比べて早く、サムソン電子の事業場でこの疾病に罹った人が4人いることまで考慮すれば、業務環境がこの疾病を誘発したり、少なくとも正常な速度以上に早く進行させただろう」と判示した 。特に、有機溶剤へのばく露に関して「有害ガスを室外に排出させる設備がなく、有害物質に短期間に高濃度でばく露される作業に対する管理が正しくされていない」という、2013年の産業安全保健公団の器興工場に対する安全保健診断結果を引用して、「当時サムソン電子が営業秘密などを理由に、有害物質の漏出管理システムの評価に必要な資料を提出しなかったことを考慮すれば、診断されたもの以上に問題点があるものと見られる」として、該当文書の提出に消極的だったサムソン電子の態度を迂回的に批判した 。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/06/02「安全な大韓民国、ゼロの約束」 労災の危険を知らせる安全保健公団が、KBSと一緒に国民向けの安全プログラムを製作して放送する 。 公団は「昨年からKBSと、安全に対する社会的な共感を形成できる安全プログラムの新設を協議してきた」。「『安全な大韓民国、ゼロ의の約束』で、季節別の事故類型のようなタイムリーな情報と、安全規則の遵守を訴える」とした 。4日にKBSの1TVで初めて放送される番組では、二輪車と建設現場の事故予防対策が取り上げられる。「速く配達」文化によって発生する二輪車事故の危険性を調査し、安全な配達を定着させるための多様な情報が提供される 。 公団は「死亡の危険が高い建設現場の事故を予防できる必須の安全情報を提供」し、「安全管理の優秀な現場を訪問して事故予防のノウハウを紹介する予定」とした 。 公団理事長は「誰でも簡単に接することができるテレビ番組を通じて、産業災害の危険性を国民に伝え」、「安全の実践が社会文化として根を下ろすように願う」と話した 。毎日労働ニュース イ・ウンヨン記者
2017/06/02半導体会社エムコの労働者 「肺がん・乳がんの集団労災」申請1日、金属労組と「半導体労働者の健康と人権守り」(パノリム)によれば、電子集積回路の製造業者エムコテクノロジーコリアで働いて肺がんと乳がんに罹った労働者3人が、この日勤労福祉公団に労災を申請した 。半導体を扱う事業場でがん疾患者が次々と発見され、政府次元での対策が必要だという指摘が続いている 。 Sさん(死亡当時44才・男)は半導体の組み立て工程で19年間働き、2015年に肺がんで死亡した 。Jさん(死亡当時50才・女)も30年間、琴線連結工程作業などで働き、2015年に肺がんで亡くなった 。 Sさん (45才・女)は品質管理部署などで21年間働き、2014年に乳がんを発病して闘病中だ 。彼女は、22年間夜間労働をして乳がんに罹って2015年死亡したLさん(死亡当時46才)と同じ業務を行っていた 。公団は昨年このLさんの乳がんを業務上災害と認定した 。昼夜間の交代勤務が乳がん発病の原因と認定された最初の事例だ 。 労組によればこれら以外にも、エムコで働いて白血病・肺がん・乳がん・膵臓がんなどに罹って亡くなったり、闘病中である労働者が20人にもなる 。隠れた事例も少なくないと推定される 。イ・サングォン公認労務士(金属労組法律院)は「半導体産業の労働者が危険な物質にばく露して働いているのに、企業が有害化学物質情報を公開せず、現場の安全対策も用意しないケースがほとんど」で、「公団の迅速な労災認定だけでなく、政府次元での徹底した研究調査と現場調査、再発防止対策の樹立が必要だ」と話した 。 パノリムに情報提供された半導体・LCDを含む電子産業の白血病・脳腫瘍などの職業病被害者は、昨年12月現在で377人で、この内137人が亡くなった 。パノリムを通じて84人が労災を申請したが、公団と法院で認められたのは19人に過ぎない 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/06/21三星重工業クレーン事故の徹底した真相究明と対策作りのための共同対策委員会法律団体が、被害労働者と事故の当事者に対する法律支援をする 。事故原因と責任を現場の労働者に問おうとする警察の捜査を受け容れず、三星重工業に事故の責任を問うという意思を明らかにした 。 三星重工業クレーン事故の徹底した真相究明と対策作りのための共同対策委員会は、この日、民主弁護士会慶南支部と一緒に法律支援団を構成した 。事故の被害労働者の民事上の法律支援だけでなく、事故の当事者支援もする方針だ 。共同対策委の関係者は「多段階下請け構造によって、安全を管理して責任を負うべき三星重工業の責任を免除し、現場労働者に事故の責任を被せる警察の捜査は認められない」。「警察から事故の責任者とされたクレーン技士も、また被害者でありうるという点で、支援することにした」と話した 。 共同対策委は「共に民主党」乙支路委員会が準備中の、三星重工業クレーン事故の真相究明活動に積極的に参加する 。また事故後に雇用労働部の作業中止命令によって仕事を止められた下請け労働者が、休業手当てを受けられるように政府に要求した 。 警察は15日に三星重工業の造船所長など元請け業者の職員17人と協力業者の職員8人を業務上過失致死傷で刑事立件した 。地域の市民・社会団体は「事故の直接の原因を提供した三星重工業の責任を問わない『尻尾切り捜査』だ」と反発している 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/06/234年間労災は1人だけという生活廃棄物収集業者民主連合労組によれば、平澤の生活廃棄物収集・運搬委託業者が、昨年12月に勤労福祉公団を相手に行政訴訟を提起した 。会社は「化膿性腱膜炎は一般的に足首を捻った外傷によってはほとんど発生しない」。「業務上災害と判断した療養不承認の取り消し処分は違法だ」と主張した 。◆本質は労組弾圧?会社によれば、最近4年間で労災の承認を受けたのはKさんだけだ 。会社の関係者は「一般的に生活廃棄物収集・運搬業務が危険だとしても、怪我をする頻度は少ない」。「業務の特性上、腰を痛める程度」と主張した 。 現場で働く労働者は「事故は頻繁に発生している」と主張する 。労組の平澤支部副支部長は「圧縮機能が付いた車両に乗って作業をするので、とても危険だ」。「雪や雨が降った時に滑ったり、清掃車に横乗りした人も大怪我をした」と証言した 。「同僚が怪我をしても、不利益に遭うと思って言えない」。「昨年も労働者が車両から落ちる事故が発生したが、会社は公傷(事業者が治療費等を補償すること)で処理し、収集・運搬業務から選別場に職場を変えた」と話した 。 労働者は、会社が公団を相手に訴訟を提起した背景には、労組弾圧があると主張した 。キム副委員長は「今回の行政訴訟も労災とは認定できないという言い方をしているが、根本には労組弾圧がある」と説明した 。キム・セヒ弁護士(民主労組法律院)は「会社が公団を相手に行政訴訟を提起したのは極めて異例」とし、「労災承認に関して、会社には何の実益もない状況で行政訴訟まで提起した裏面には、単なる公団の労災認定に対する不服の他にも、別の理由があるのだろう」と話した 。毎日労働ニュース イ・ウンヨン記者
2017/06/26自殺ではない、それは労災だ保健福祉部の「2017年自殺予防白書」を見ると、2015年の自殺者は1万3513人で、全死亡原因の5位を占めている 。自殺者の中での就業者と非就業者の比率は、就業者が42.4%(5729人)だ 。2011年の統計では、就業者の比率が39% (6200人)で、増加傾向にある 。 就業者がこのような極端な選択をした原因を把握するほどの統計はない 。警察庁の統計を見れば、2015年の死亡者1万3436人の内、559人 (4.2%)の動機が「職場や業務上の問題のため」とされている 。「職場および業務」のストレスが一年に500人内外の犠牲者を出している 。自殺までではなくても、精神疾患被害者の規模も相当だろうが、正確な統計はない 。我が国の労災保険法は労働者の身体の健康だけでなく、精神の健康も保護されるべき対象と明確に規定し、業務上の理由による精神的な異常事態で、自殺のような自害行為をしたということが医学的に認められれば、業務上災害と認定すると規定しているが、労働者に業務上災害が認められるのは簡単ではない 。ハンギョレ新聞 カン・ジェフン選任記者
2017/06/26日雇い・特別雇用労働者の差別解消が課題として残る来年から、公共交通や自家用車・徒歩で通勤して事故が起こった場合も、業務上災害と認められるようになる 。国会・環境労働委員会が通勤労働災害を認める産業災害補償保険法を通過させた 。労災認定範囲が大幅に拡大したが「通常の通勤経路が不明な職種」を適用対象から除外したことで、憲法裁判所の決定の趣旨を活かせていないという批判もある 。◆日常生活に伴う経路逸脱も災害= 環境労働委が22日に議決した労災保険法改正の中には、通常の経路・方法で通勤している間に発生するすべての事故を、業務上災害と認定するという内容が入れられた 。現行の労災保険法は「事業主が提供した交通手段、またはそれに準ずる交通手段を利用するなど、事業主の支配・管理下での通勤中に発生した事故」だけを労災と認定する 。憲法裁判所は昨年9月 「合理的な理由なく、自家用車と公共交通を利用して通勤する労働者を差別している」として、憲法不合致の決定を出した 。憲法上の平等原則に背くという判断だ 。公務員や教師・軍人については、既に通常的な通勤事故は業務上災害と認められている 。 改正案は公共交通や自家用車・徒歩で通勤して事故が起きても労災保険の恩恵を受けられる 。通常の通勤経路を逸脱したり中断がある場合、業務上災害とはしないが、経路逸脱が日常生活に必要な場合には認める 。労働者の重過失で発生した災害に対する手当の制限もない 。◆勤労福祉公団の人員・予算の拡充が急がれる= 通勤災害の認定範囲が拡大することによって、事業に当たる人員と事業体系の構造整備、予算確保が急がれる 。実務機関の勤労福祉公団は、企画財政部に追加人材 1405人を要請した 。キム勤労福祉公団労組委員長は「通勤災害のうち80%以上が、退勤時間以後に発生する」 。「事業主の支配・管理から逸脱して発生した災害で、調査や公正性の立証に困難が生じるだろう」と説明した 。また「十分な人員確保によって正しい業務遂行をしなければ、公団と労働界で葛藤が発生するだろう」とし、「人員の確保とそのための業務空間の確保、システム構築のための予算が必要だ」と話した 。 改正案が、通勤災害労災の認定範囲を拡張したという側面では肯定的に評価されるが、通勤経路と方法が一定していない委託労働者や家事労働者、日雇い労働者などが適用対象から除外される要素もある 。「通常の経路が不明な職種」を適用対象から除外し、その対象を施行令で規定するとした条項のためだ 。通勤経路と方法が一定でなくても、合理的な経路と方法であれば災害認定の範囲に含ませるべきだという主張が提起される理由だ 。したことによって、特別雇用職の労働者や日雇い労働者といった、脆弱な労働条件で働く人たちが再び差別を受ける状況に置かれることになった」と指摘し、「改正案が、労働者間の不合理な差別を解消しようとする憲法裁判所の決定趣旨に達していない」として、補完策を要求した 。毎日労働ニュース イ・ウンヨン記者
2017/06/30労働部、コレイルの安全管理は不適正、類似災害の危険が高い最近一ヶ月の間に二人の鉄道労働者が、作業途中の事故で命を失った 。雇用労働部は類似災害の発生の危険が高いとして、災害発生事業場に作業中止命令を出した 。◆労働部、事故事業場の列車軌道補修作業に中止命令= 5月28日明け方、永登浦駅と鷺梁津駅の間で線路の補修作業をしていた鉄道労働者が電車に轢かれて死亡した 。労働部は事故が発生したコレイル首都圏西部本部の列車軌道補修作業の一切を中止させた 。 ソウル地方雇用労働庁は29日、「産業安全保健法51条7項によって作業中止を命令するので、安全措置を完了した後、地方労働官署長の確認を受けて作業を再開せよ」。「これに違反すれば、5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金に処する」とした 。 労働部は「列車運行監視中は、監視人を監視以外の業務に従事させてはならない」 。「監視人が死亡した重大災害発生事業場として、現場管理・監督が不十分で、列車運行中に作業を開始するなど、安全管理システムの不適正による列車の追突と狭窄など、類似災害の発生する危険が高い」と指摘した 。 鉄道労組は「作業する時間と人員が十分に確保されなければ、労働者はもちろん、市民の安全も担保することはできない」 。「労働部の作業中止命令は適切な措置」と評価した 。◆国土部、鉄道産業発展基本計画の変更は不可避= 政府はこれまで鉄道産業で人員を減らし、費用を節減する政策を続けてきた 。国土交通部は今年2月に三次鉄道産業発展基本計画(2016~2020)を告示した 。基本計画には民間投資の拡大と、子会社への分割といった民営化の推進が含まれている 。施設の維持・保守分野の効率化の名目で、1キロメートル当たりの人員は0.796人から0.676人以下に減らす計画も含まれている 。国土部の関係者は「(基本計画は)前の政権の方針によって樹立された」とし、「近い将来調整する予定」で、「安全確保を中心に置く」と話した 。◆労組「維持・保守人員を補充しなければ」= 労組は事故対策チームを作って、コレイルに緊急中央労使協議を要求した 。「労災事故の後で労組が首都圏西部本部の線路状態を調査した結果、線路を支持するコンクリート枕木が壊れていたところが非常に多かった」 。「維持・保守人員が極端に縮小され、耐えられないほどだ」憂慮し、会社に人員補充と、線路維持・保守業務は列車を統制した状態でしかできないように要求する方針だ 。(写真キャプション:事故のあった線路に置かれた花束)毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2017/07/04文在寅(ムン・ジェイン)大統領「産業現場では労働者の生命・安全が最優先」文在寅大統領が3日、「50回産業安全保険の日」の記念式に映像メッセージを送り、「政府の最優先の価値は国民の生命を保護すること」。「制度はもちろん、慣行まで変えるように産業安全のパラダイムを転換する」と伝えた 。大統領が産業安全保険の日の記念式にメッセージを伝えたのは、1968年の行事開始以来初めてである 。雇用労働部は今月中に、産業安全に関する元請け責任の強化と国民調査委員会の構成を主な内容とする総合対策を発表し、関連法の改正作業に入る 。◆生命・安全を脅かす危険の外注化は絶対禁止大統領のメッセージは、△産業安全に対する元請け・発注者の責任強化、△安全確保に関する現場作業者の意見の収斂、△大事故の時の国民調査委員会の構成だ 。大統領は「産業現場の危険を誘発する元請けと発注者が、それに相応しい責任を負うようにし、生命・安全に対する責任を外注化することが絶対ないようにする」と約束した 。また「死亡事故発生の時には、現場の労働者の意見を聞いて安全確保の有無を確認し、大事故の発生時には、国民が参加する調査委員会を構成して、国民が納得するまで徹底して調査する」とした 。◆事故の構造的な原因把握、法・制度・慣行の改善労働部は今月中に国土交通部など関係部署と協議して、大統領のメッセージを実現する具体的な方策を出す 。労働部は指針やガイドライン、産業安全関連施行令の変更といった、政府の措置で施行できる方策を先行して推進し、中・長期的に関連部署との協議を経て、産業安全保健法・建設産業基本法などの法令を改正する 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2017/07/04職場内の暴言・暴行に苦しむ感情労働者に「パワハラ防止法」は切実「生老病死の現場なので、どこよりも感情の発露が深刻なところが病院です」 。チェ・ミヨン韓国労総副委員長は20年以上病院の看護師をしている 。「看護師を『白衣の天使』と言うが、天使でなく白衣の『戦士』だ」と言うと、フロアーから共感の声が洩れた 。2013年のラーメン常務、2014年のピーナッツ回航とマンション警備員の自殺、2015年の富川デパートの土下座謝罪、2017年の移動通信社顧客センターの現場実習高校生の自殺 。キーワードだけで分かる程、韓国社会を強打した代表的な「甲」質事件と自殺事件だ 。このような事件で、韓国社会がどれ位不当な甲質病に罹っているか、労働者の職務ストレスと感情労働問題がどれ位深刻なのかが、社会的に再び問題化されている 。◆ドラマ製作現場の暴言・暴行は日常的に俳優のパク・チョルミンさんはドラマ・映画の撮影現場の裏話をした 。「ドラマの現場は、1週間に70分ドラマ2編を作らなければならないので、絶対的に時間が足りない」 。「全員が徹夜して事故が起ったり、助演者などに対する暴言・暴行も一度や二度ではない」 。「パワハラ防止法を通さなければ」健康福祉公団職業健康室長は感情労働者の職務ストレス解決のための国家的なインフラ作りを強調した 。リュ室長は「日本では50人以上の事業場の事業主が、毎年1回以上職員のストレスをチェックし、心理的な問題があれば配置転換をしたり労働時間を短縮するなど、『社員のストレスチェック義務化』制度がある」 。「我が国も日本の事例をベンチマークする必要がある」と話した 。また、「パワハラ防止法(勤労基準法改正案)が国会に係留しているが、法改正の前でも、政府が先制的に顧客応対業種に、マニュアルを作って配布しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2017/07/07サムソン 「LCD 工場」の白血病にも初の労災認定勤労福祉公団は、サムソン電子(現・サムソンディスプレイ)の天安事業場で5年7か月間働いて退職した後、2年目に白血病の診断を受けたキム某さん (33) が出した療養給付申請事件で、業務上疾病と判定した 。半導体工場でなく、LCD 工場で白血病が認定されたのは今回が初めてである 。労災承認申請の以後に行った天安事業場に対する産業安全保健研究院の疫学調査の結果は、「(白血病発病の原因になる) ベンゼン、ホルムアルデヒド、電離放射線などのばく露レベルが、現在確保できている資料に基づいていなかったり、低く推定し、業務関連性が低い」と業務上疾病ではないと判断したが、ソウル業務上疾病判定委員会は業務上疾病と認定されるとした 。判定文では、「このような一回だけの(疫学調査の)測定結果が、キムさんが働いていた日常的に続く作業過程の中で発生する、実際の有害物質のばく露現況を把握するには限界がある」 。「キムさんは十分な保護装備を着用しておらず、勤務期間が長いことを見れば、作業環境測定の結果や疫学調査の結果よりも多くの発がん物質、または有害物質にばく露したと推定される」とし、「たとえ、それぞれの有害物質のばく露レベルが独自に発病する程ではなくても、有害物質に複合的に長期間ばく露した場合、白血病の発病または悪化を引き起こす可能性がある」とした 。「サムソン電子が最初の職場であり、白血病の潜伏期間と発病時のキムさんの年齢が25才である点も考慮して、白血病と業務とに相当な因果関係が認められる」とした 。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/07/07サムソン半導体労働者の卵巣癌、二審でも労災認定ソウル高法行政10部は7日、サムソン電子半導体事業部温陽 (オニヤン) 事業場で6年以上働いて退社後、2012年に卵巣癌で亡くなったイ・ウンジュさん(当時36才)の父親が出した、遺族給付と葬祭料不支給処分の取り消し訴訟で、原告勝訴判決を出した 。昨年1月、ソウル行政法院が卵巣癌を業務上災害と認定した初めての判決が、二審でも維持された 。ハンギョレ新聞 パク・ジョンシク記者
2017/07/13現代車鋳物工場の白血病労働者に労災承認現代自動車の鋳物工場で働き、白血病に罹った労働者が産業災害を認められた 。自動車生産工場内の鋳物工程の労働者の白血病が労災と確認されたのは、今回が初めてである 。1977年に現代車蔚山工場に入社したPさんは99年までの20年間、鋳物工場の電気保全業務を担当した 。2015年5月に病院で急性リンパ性白血病の診断を受けたPさんは、2007年にも多発性骨髄腫の診断を受けて闘病したことがある 。(画像キャプション:サムソン前パノリム籠城場、79人の亡くなった被害者の写真を掲げる )蔚山工場で疫学調査を実施した産業安全保健研究院は、「ホルムアルデヒドなどにばく露したPさんの疾病は業務関連性が高い」という意見を出した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/07/20SK ハイニックス労働者の悪性リンパ腫、初の労災認定半導体労働者の健康と人権守り (パノリム) によれば、勤労福祉公団はSK ハイニックス清州 (チョンジュ) 事業場の労働者・キム某さん (47) の労災保険療養給付支給申請を承認した 。キムさんは1995年に装備エンジニアとして入社し、2005年10月に悪性リンパ腫に罹り、2015年3月に労災を申請した 。SKハイニックスの労働者が職業性がんで労災を認められたのは初めてである 。2年間の疫学調査をした産業安全保健研究院は「発がん物質へのばく露レベルが微小」とし、業務関連性が低いという結論を出したが、公団のソウル業務上疾病判定委員会は審議の結果、疫学調査の結果をひっくり返して、労災を認めた 。ソウル疾判委は、キムさんが働いた草創期は安全が確保されていない状態で、十分な保護装具もなく、老朽化したインプラント設備のために放射線にばく露する危険が高かったと判断した 。また、エンジニア業務の特性上、徹夜・非常勤務によって、有害因子に長時間ばく露した可能性が高いという点にも注目した 。「このような事情を総合して見れば、様々な有害物質によって傷病が発病したと判断される」とした 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2017/07/31石綿被害の疑いに、「全員調査法案」を発議最大の石綿紡織工場があった釜山のある地域の小学校を卒業した30代の男性が、6月に悪性中皮腫で死亡する事件が発生した 。石綿疾患の潜伏期間は10~30年ほどで、小学校の時に紡織工場から漏れ出した石綿にばく露したと推定されている 。亡くなった人は釜山市の石綿管理の対象者に含まれていなかった 。国会・政務委員会のキム・ヘヨン共に民主党議員は30日、「環境部と地方自治体が関係機関に個人情報などを確認して、石綿被害が疑われる者全員を把握できるようにする、石綿被害救済法の改正案を発議した」と明らかにした 。キム議員は「環境部と地方自治体はすべての石綿被害が疑われる者を対象に、健康影響調査の目的・方法を積極的に案内し、石綿被害を救済しなければならない」 。「改正案が通過すれば、石綿被害者の全数調査ができ、調査の実効性を高めることができる」と話した 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/07/31死を呼ぶ「無制限労働」が変わるか/環境労働委が勤労基準法改正を議論国会・環境労働委員会が31日に雇用労働法案審査小委員会を開いて、週間労働時間の短縮と特例業種の縮小など、勤労基準法改正の本格的な議論に着手する 。与野党は週間労働時間を52時間に短縮する方案を議論する 。現行の勤労基準法は、一日8時間ずつ40時間に1週に12時間ずつの延長労働を許容し、「週52時間労働」を規定する 。しかし、雇用労働部が「休日労働は延長労働に含まない」とする行政解釈を出し、土・日に8時間ずつ合わせて16時間の超過勤務を許容し、週間労働時間を最大68時間まで許容してきた 。また、無制限な延長ができるようにしている勤労基準法59条に対する議論も行われる 。勤労基準法第59条は、週12時間に制限された延長労働時間と、休憩時間を守らなくても良い特例業種を規定している 。ここには運輸業、通信業、金融保険業、医療・衛生業、映画製作業など、10業種が該当する 。現在回付されている法案には、特例業種自体を全面廃止する法案と、現行の法令が定める特例業種26業種を10業種に縮小する法案が含まれている 。政府・与党は、最近運転手の居眠り運転による大型事故が続いて発生している原因が過度な労働時間にあるとし、バス旅客・貨物運送など、運輸業の特例業種からの除外を推進するという考えだ 。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/08/03「クランチ・モード」で過労死したネットマーブル労働者、初の労災認定「九老の灯台」と呼ばれ、長時間労働で知られたゲーム業者・ネットマーブルの労働者が、昨年11月に急性心筋梗塞で亡くなったのが、勤労福祉公団から産業災害と認定された。ネットマーブルの「過労死」が産業災害と認められたのは今回が初めて。ネットマーブルの系列会社、ネットマーブル・ネオの20代の労働者Gさんの死亡に関する勤労福祉公団・ソウル業務上疾病判定委員会の判定書を見ると、疾判委は「発病前の12週間、不規則な夜間勤務と超過勤務が持続し、特に発病4週間前の1週間の勤務時間は78時間、発病7週間前の1週間は89時間の勤務時間が確認された」とし、「20代の若さで、健康診断の内容にも特別な基礎疾患を確認できない点を検討すると、故人の業務と死亡との相当因果関係が認められる」とした。Gさんは、昨年2月から今年発売予定のゲーム開発作業に投入され、亡くなる前の昨年9~10月は週当り78~89時間働いた。亡くなる当日の日曜日の午前も、家族に「午後に出勤する」と話した後に心筋梗塞で倒れた。クランチ・モードは、ゲームなどソフトウェア開発業界で、締め切りを前に、睡眠、栄養摂取、衛生、その他の社会活動を犠牲にして、長時間業務を続けることをいう。雇用労働部は2月から3ヶ月間、ネットマーブルと系列会社12ヶ所に対する勤労監督を行い、全労働者の63%が法定労働時間を超過する長時間労働をし、44億ウォンの残業手当て不払いがあった事実を明らかにしたが、過労死など産業安全保健分野に対する監督はできなかった。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/08/06「ネットマーブルの不払い」見つけたデジタル証拠分析チーム雇用労働部1号の「デジタル証拠分析」勤労監督官イ・サンチョルソウル地方雇用労働庁・広域勤労監督課デジタル証拠分析チーム長 (40) は、2年前はサムソン電子で億台の年俸を稼いでいた。イ・チーム長は「年俸が半分になるのに、気は確かか?」と言われながら、2015年7月、雇用労働部に5級事務官として特別採用され、現在は勤労監督官、特別司法警察官として働いている。イ・チーム長は「雇用労働と情報通信 (IT) の結合」という目標で、雇用部にデジタル証拠分析を導入する過程の全般を担当し、今は捜査・監督の一線で働く。技術を良く知っている以上に、企業の人事管理の仕組みを知っているうえ、企業が保有しているグループウェア、電子メールなどのソフトウェアの種類、サーバーシステムを把握している。5月には、ゲーム業者ネットマーブルの系列会社12ヶ所で、全労働者3250人の63.3%、2057人の法定労働時間超過と、残業手当て44億ウォンの不払いを摘発した。証拠分析チームが、建物出入り記録880万件、システム接続記録、コンピュータ使用記録、夜勤交通費と食事代の支給内訳などをすべて見付け出して、分析した結果だ。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/08/13裁判所、半導体労働者の乳癌に初めて「労災認定」ソウル行政法院は、不良半導体のチップを再加工するK企業で5年余り働き、2011年末に乳癌を発病したキム・ギョンスンさん (55)が、勤労福祉公団に「療養不承認処分の取り消し」を求めた訴訟で、原告勝訴判決を出した。判決文で「キムさんは問題がある作業環境の事業場で働く間に、酸化エチレンなどの発ガン物質を含んだ各種有害化学物質などに持続的にばく露した状態で、夜間・延長・休日勤務をした」。「このために乳癌を発病したり、悪化したと推測することができる」とした。この会社には、キムさんの他にも乳癌の診断を受けた労働者が3人もいるのも認定の背景になった。特に、業務上疾病の承認の可否を判断する勤労福祉公団と産業安全保健研究院の疫学調査が不十分だったという点も指摘した。判決文は「公団が産安研に疫学調査を依頼した後、『酸化エチレンガスの露出量の確認のために、作業環境測定を再依頼して欲しい』という回答を受けても、何の措置もせず、そのために不十分になされた疫学調査を根拠に業務上疾病と認定しなかったのは、非常に不当な処置」と指摘した。産安研の疫学調査に対しても「新しく事業場が作られた2009年以後の資料だけを前提になされ、キムさんが働いていた2006年9月~2009年8月に関しては調査が全くされなかった」とし、「問題がある」と批判した。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/08/17労災発生時、元請け処罰を大幅に強化「危険の外注化」と呼ばれるほど産業災害の被害が下請け労働者に集中する中で、産業災害に対する元請けの責任を大幅に強化する、政府の「重大産業災害予防対策」が発表された。これは先月3日、第50回「産業安全保険の日」記念式で、文在寅大統領が「どんなものも、労働者の生命と安全より優先されるものはない」。「産業安全のパラダイムを変える」と表明したことについての後続対策として、雇用労働部と国土交通部、公正取引委員会など、関連部署の合同で作られた。◆元請け処罰を大幅に強化先ず産業現場で元請けの安全管理責任を強化し、処罰の刑量を現行の1年以下の懲役、1千万ウォン以下の罰金から、1年以上7年以下の懲役、1億ウォン以下の罰金に、大幅に引き上げる方向で産業安全保健法を改正する。元請けの下請け業者に対する安全管理責任の範囲も、現在は崩壊・火災・爆発・墜落など22の危険な場所に限定されている責任場所を、すべての場所に拡大し、本来業務の請負や元請け、下請けの混在作業だけでなく、付随的な業務の請負や、下請け業者の単独作業でも責任を問えるように法を改正する。死亡事故を起こした事業主に対する処罰についても、現在は有害で危険性が高い作業は、雇用労働部の認可を受ければ請負作業を行えるのを、事業場内での請負は基本的に禁止し、元請けの労働者が直接行うように変える。請負認可対象もフッ酸作業などに拡大し、再下請けを禁止する。大型の労災が発生する建設業と造船業への対策も集中した。不法下請けが摘発された場合、元請けも下請けと同一に処罰し、現在150万ウォンの処罰条項を、3年以下の懲役と3千万ウォン以下の罰金に大幅に引き上げる。不法な下請けを黙認した元請けが、安全保健措置の義務を履行せず、下請け労働者が亡くなった場合は加重処罰する。公共発注工事で「加点」の領域だった安全管理実績は、重大災害発生業者に罰点を賦課する方式に改善し、公共発注工事の入札に不利益を与える。建設業だけに適用された「産業安全保健管理費」制度は造船業に拡大し、安全管理の費用が別に示されて支給される。◆労災発生時は労働者・国民の意見を聞く産業災害後に雇用部が出した「作業中止」命令を解除する時は、必ず労働者の意見を聞く方向に変わる。雇用部の勤労監督官の裁量で解除していたものを、外部の専門家が参加する審議委員会によって解除するように、作業中止関連の指針を改正する。また、社会的な議論になる大型人命事故が発生した時は、事業場の管理システムだけでなく、制度・慣行までを糾明する調査委員会を運営することにした。警察と雇用労働部の捜査が終わり次第、民間人が参加する調査委員会を設ける。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2017/08/29最高裁、サムソン電子 LCD 工場の労働者「多発性硬化症」に労災認定最高裁3部は28日、Lさん (33) が勤労福祉公団への療養不承認処分取り消し訴訟で、原告敗訴の原審を破棄しソウル高裁に差し戻した。Lさんは18才の2002年11月から、サムソン電子天安LCD工場でLCDの検査作業をして発病し、2007年2月に退社した後、2008年9月に多発性硬化症の確定診断を受けた。2010年7月、勤労福祉公団に労災療養申請をし、公団が承認しなかったために提訴した。多発性硬化症は、韓国では人口10万人当たり3.5人が発病する珍しい疾患。現在、サムソン電子半導体とLCD事業場だけで、Lさんなど4人の多発性硬化症患者が発生している。最高裁は、△Lさんが入社前に健康に特に異常がなかったのに、LCD工場に勤務中に、平均発病年齢(38才)より若い21才で発病し、△多発性硬化症の発病要因として議論される有機溶剤へのばく露、昼夜の交代勤務、日光への露出不足、業務上ストレスなどが重なれば、発病と悪化に複合的に作用することがあるなどの理由を挙げ、業務と疾病の間の「相当因果関係」は充分だと判断した。最高裁は「勤労福祉公団が労災療養不承認の根拠とした産業安全保健研究院の疫学調査のやり方自体に限界があったところに、サムソン電子と大田地方雇用労働庁が、LCDの工程で取り扱う有害化学物質などに関する情報を営業秘密として公開を拒否し、Lさんが有害化学物質の具体的な種類やばく露レベルを証明するのに困ることになった特別な事情も認められる」とし、「この点もLさんに有利な間接事実として考慮しなければならない」と判示した。最高裁の今回の判決は「作業環境に色々な有害物質や有害要素が存在する場合、個別有害要因が特定の疾病の発病・悪化に、複合的・累積的に作用する可能性を見逃してはならず、ばく露許容基準以下の低濃度であっても、常時、ばく露する勤労者に疾患が発病すれば、前向きに業務との相当因果関係を認めなければならない」という趣旨だ。ハンギョレ新聞 ヨ・ヒョンホ選任記者
2017/08/29被害者の平均生存期間は2年以内環境保健市民センターと韓国石綿追放ネットワークは、2011年から施行された石綿被害救済法によって認められた、中皮腫発病者411人の石綿ばく露原因を分析した「石綿ばく露アンケート開発と国内悪性中皮腫患者の疫学的特性研究」報告書を28日に公開した。全被害者の半分近い171人 (41.6%) が、業務中に石綿にばく露して悪性中皮腫を発病した。石綿工場や石綿砿山の近くに居住して中皮腫に罹った労働者も、それぞれ91人、30人だった。同居家族が持って帰った作業服によってばく露した家族が17人いた。再開発・再建築地域から2km以内に居住したり(78人)、自動車整備所から2km以内に居住して(13人)発病するなど、間接経路で中皮腫に罹ったケースも確認された。生存期間を見ると、職業ばく露は19ヶ月、環境ばく露は21ヶ月だった。2011年1月の石綿被害救済法が施行後の石綿被害者は2500人余りで、うち1000人余りが死亡した。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/09/01発注者にも安全管理義務を課さなければ建設現場の労働環境改善には、安全管理義務を発注者まで拡大すべきだという主張が提起された 。2014年に労働者486人が建設現場で死亡した 。2015年には493人 。昨年は499人に増えた 。全産業現場で事故で死亡した労働者(969人)の半分以上が建設現場で死亡した 。ウォン・ジョンフン忠北大教授(安全工学)によると、2015年の韓国の建設業死亡万人率は1.47人、イギリスは0.162人で、韓国は10倍近い 。ウォン教授は「制度的な差に起因する」と指摘した 。イギリスは1994年に建設業の設計・管理に関する法(CDM)を制定し、2007年と2015年の二度の法改正で、労働者の安全保健に関する発注者の履行事項が規定され、制度の適用範囲が直営工事にまで拡大した 。「発注者が工事の影響を受けるすべての人の安全・保健に危険が発生しないように、十分に措置しなければならない」と明示されている 。「発注者が設計・施工段階で安全保健計画と管理の役割をする主設計者を選任しなければならない」という内容もある 。ウォン教授は「国内の建設工事現場で安全管理義務と責任は、現行法上施工者に集中している」と指摘した 。産業安全保健法上の安全管理義務が付与される「事業主」は施工者を意味する 。建設技術振興法には発注者の安全管理義務が明示されているが、公共工事に限られ、方式も間接的だ 。発注者が元請け所属の工事監督者を選任したり、外部業者に管理を委任することができるからだ 。民間の建設工事が全体の60%を占め、安全管理には限界があるという 。教授は「発注者が工事現場の安全保健を総括する保健専門家を選任して、労働者の安全と保健措置を総括管理するようにすべきだ」と提案した 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2017/09/0710年溶接して肺がんに罹った20代に労災認定10年6ヶ月の間、学校・軍隊・職業訓練機関・工場などで溶接作業をして肺がんに罹った20代の労働者に、産業災害が認められた 。職業性の発がん物質へのばく露期間が10年にならなくても、非職業性の発がん物質へのばく露期間が混在していた場合、期間を合わせて発がん物質へのばく露・潜伏期間として判断すべきだということだ 。Aさんが有害物質に初めてばく露したのは満16才 。実業高校1年で溶接を習った彼は、作業過程と現場実習職場で有害物質にばく露した 。軍隊では溶接特技係として服務、除隊後は工場と職業訓練機関に通いながら溶接をした 。2011年12月に現代製鉄唐津工場に入社したAさんは、横になっている時に息が詰まる症状で病院を訪れ、2014年3月に肺がん4期の診断を受けた 。Aさんは同年11月に勤労福祉公団天安支社に労災療養を申請した 。公団職業性肺疾患研究所は2年以上の疫学調査をした後、業務関連性が低いという結論を出した 。一方、ソウル業務上疾病判定委員会は職業性がんと判定した 。肺がんが職業病の補償対象になるには肺がん誘発物質へのばく露期間と潜伏期間が、最小10年以上なければならない 。ソウル疾病判定委は「Aさんは現代製鉄の工場勤務以前の実業高校に入学した時から溶接に接し、軍入隊中も有害物質にばく露したと判断され、潜伏期間まで考慮すれば、有害物質ばく露期間に相当する」「過去の学校や軍隊作業の環境が劣悪で、石綿ばく露の可能性があり、家族歴がないという点などを総合して、肺がんと業務とに相当因果関係が高い」と判定した 。現代製鉄では最近5年間にがんで休職した22人のうち、4人が肺がん患者であった 。このうち2人は死亡している 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2017/09/12労働部「労災トラウマ治療プログラム」を提供政府が崩壊・狭窄・切断のような衝撃的な災害を経験したり目撃した労働者を対象にトラウマ心理治療を提供する 。労災でトラウマを体験する労働者は、事故の衝撃的な場面を繰り返し回想して深刻なストレスを受けたり、反対にすべての衝撃に無感覚になる症状を見せる 。睡眠障害や集中力低下現象が現れ、ひどい場合は恐慌障害や発作症状が現れる 。労働部は地方官署別に、労災事故を調査する過程で基礎相談を行い、被害者にトラウマ管理が必要なのかを点検する 。必要だと判断されれば管理プログラムを施行する 。被害労働者は地域の勤労者健康センターを訪ねれば、専門医や相談心理士の助けで精神治療を受けることができる 。労災予防補償政策局長は「労働者が体験した衝撃と不安障害を克服して日常に復帰できるように支援するのは、政府の重要な責務」と話した 。毎日労働ニュース キム・ポンソク記者
2017/09/12過労死・過労自殺の防止、労働界・市民社会が手を取って労働・市民・社会団体が過労死・過労自殺予防と補償のための制度改善に手を取り合った 。12日にスタートした「過労死 OUT 共同対策委員会」だ 。対策委は「過労死・過労自殺のない人生のために共同行動を始める」とした 。毎年産業災害を認められる過労死労働者は、平均310人 。この内、自殺者の比率が35%に達する 。過労が病気と死を呼ぶ主な要因と指定されているが、我が国の法・制度は長時間労働をむしろ推奨している 。11年に導入された労働時間特例制度によって、配達員・バス運転手・タクシー運転手・電算開発者・映画スタッフ・医療従事者など、26業種では無制限の労働が可能だ 。統計庁によれば、全事業場の60%、労働者の48%が労働時間特例の適用対象だ 。労働部は昨年7月「脳血管疾病または心臓病と筋骨格系疾病の業務上疾病認定の可否決定に必要な事項」という告示を発表した 。労働部は「発病前12週間の業務時間が、1週平均60時間(発病前4週間は1週平均64時間)を超過する場合は、業務と発病との関連性が強い」と規定した 。対策委は今後、長時間労働を助長する法・制度の改善を要求し、適切な予防・補償対策の樹立を推進する 。医師・弁護士らと共に10月に過労死予防センターを作り、過労死・過労自殺と関連する法律・医学相談を始める 。センターを通して過労の実態を把握し、制度改善の世論を引き出す 。工業団地を中心に長時間労働根絶キャンペーンを展開するとした 。(写真キャプション:労働界と市民団体が「過労死OUT協同対策委員会」発足記者会見(撮影:チョン・ジユン記者))対策委には民主労総、民主弁護士会・労働委員会、人道主義実践医師協議会など、30の労働・市民・社会団体が参加した 。京郷新聞 キム・サンボン記者
2017/09/25移住労働者の労災発生率、国内労働者の6倍雇用労働部と安全保健公団によれば、2012年から今年5月までに労災にあった移住労働者は3万3708人で、うち死亡者は511人、負傷者は3万3197人だった 。今年5月基準で国内労働者の労災発生率は0.18%であるのに、移住労働者は1.16%と6倍に迫った 。全労働者の労災発生率は2012年0.59%から昨年0.49%と低くなったが、移住労働者の労災発生率は同期間に6.9%から7.4%に増加した 。ムン・ジングク議員は「深刻なのは、この統計が移住労働者の労災に関するすべてではないという事実」で、「移住労働者のうち、相当数が労災保険に加入しておらず、保険に加入したとしても事業主負担で処理するケースが多く、明らかにならない労災ははるかに多い」と憂慮した 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2017/09/26消防署員の7割が病気の危険にばく露共に民主党パク・ナムチュン議員が消防庁と雇用労働部から提出させた資料によれば、2016年に特殊健康検診を実施した消防公務員4万840人の68.1%に当たる2万7803人が、病気に罹る可能性がある健康異常者に該当する 。同年の有害因子ばく露業務に従事する一般勤労者のうち、健康異常者比率は22.6%(196万人中44万人)であったのに比べて、3倍以上の高い数値だ 。同じ年の夜間作業勤労者を対象に拡大実施した特殊健康検診の結果(健康異常者比率43.4%)に比べても高い数値だ 。特に、最近5年間で消防署員の健康状態が悪くなっている 。2012年の消防公務員の健康異常者比率は47.5%だったが、毎年平均5.15%ずつ増えて、2016年には最高値を記録した 。また、最近5年間に殉職した消防公務員は21人、自殺した消防公務員は38人で、殉職する消防署員よりも自殺する消防署員の方が多かった 。自殺した消防公務員の半分以上(55.3%)が身辺悲観、うつ病などで亡くなった 。危険で不規則的な勤務環境、公務の過程での外傷後ストレスなどと無関係ではないとパク議員は話した 。京郷新聞 パク・ヨンピル記者
2017/09/29来年からバス・自家用車・自転車・徒歩での通勤事故も労災国会は28日、産業災害補償保険法改正案と雇用保険および産業災害補償保険の保険料徴収などに関する法律(雇用労災保険料徴収法)改正案を議決した 。今までは会社が提供した交通手段で通勤して起きた事故だけが業務上災害と認められた 。来年からは公共交通・自家用車・自転車・徒歩など「通常の経路と方法で通勤する通勤事故」まで、労災補償の範囲が拡大する 。通常の通勤経路から逸脱した事故は業務上災害とは認められない 。但し、通勤途中に日常生活に必要な行為をして起きた事故は補償を受けることができる 。現場に駆け付けるクィック・サービス技士のように、通勤経路と方法が一定でない職種は業務上災害を認められない 。これらの職種は通勤災害に限っては保険料を納付しない 。自動車で通勤して事故が発生すれば、被災者は労災保険と自動車保険のいずれにも補償を請求することができる 。二つの機関の間に「求償金協議・調停機構」を構成して運営するという内容も改正案に含まれた 。通勤災害は、労災発生件数と事業主の労災予防努力によって保険料が変動する、個別実績料率・労災予防料率は適用されない 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2017/10/10環境部の石綿被害補償額、労働部の18%に止まる国会・環境労働委員会のキム・サムファ・国民の党議員が、労働部から受け取った「石綿関連産業災害処理承認者目録現況」によると、悪性中皮腫患者は労災補償額として1人当り1億9400万ウォンを受け取った。肺がん患者は1億7600万ウォン、石綿肺症患者は7300万ウォンを受け取った。一方、環境部の「石綿疾病別の1人当り救済給付支給額平均」では、悪性中皮腫患者1人当りの補償額は平均3893万ウォンに過ぎなかった。労働部が認めた悪性中皮腫患者への補償額の1/5の水準だ。肺がんは環境部の補償額が1人当り3154万ウォンで、労働部の補償額の18%に止まった。石綿肺も労働部の補償額が環境部の補償額(2599万ウォン)より2.8倍も多かった。環境部と労働部の補償額の差が大きいのは、二元化された補償システムのせいだ。キム議員は「労災は手続きが難しく、日雇い労働者の場合、証明は簡単ではない、一方環境部は、石綿被害を包括的に認定している」と説明した。この影響で、労災と認められた石綿疾患者は162人(6月末現在)に過ぎない反面、環境部で認められた石綿疾患者は1974人(9月末現在)にもなる。キム議員は「環境部が認めた石綿被害者のうちの相当数は、建設現場や石綿鉱山・工場で働いた履歴を持っている」。「二つの機関の救済制度を統合したり、環境性石綿被害補償を現実的に合うように、不合理な補償問題を解決しなければならない」と話した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2017/10/10「慢性過労」で倒れても、3人に1人は労災と認定されない10日、共に民主党のイ・ヨンドク議員(環境労働委員会)が、労災保険審査を担当する勤労福祉公団の資料を分析した結果、「発病前3か月間に週平均60時間」働き、脳心血管系疾患になって労災を申請した労働者の労災承認率は、2015年67.1%(356人中245人承認)から2016年66.6%(299人中199人承認)に、0.5%低くなったことが分かった。政府は2013年に産業災害補償保険法施行令を改正して、過労疾病と過労死の労災認定基準を作った。発病前3か月(12週)間の業務時間が、週平均60時間(4週間に週平均64時間)を超えれば、疾病と業務の関連性が高いと判断するとした。イ・ヨンドク議員室の資料によれば、脳心血管系疾患で労災申請をした人の中で、労働部の「発病前の3か月に週平均60時間」の基準を満たして労災を認められた比率は、2013年は38.5%(182人中70人)で、2015年には67.1%(356人中245人)にまで上がったが、昨年は再び66.6%(299人中199人)に低下した。労働者の3人に1人は、政府が作った過労労働時間を超過しても、労災と認められない。また「60時間基準」を満たせなかった脳心血管系疾患の労災承認率は、2013年の16.3%から2016年の13.5%に2.8%低くなった。基準線にギリギリ達しない「50時間以上60時間未満」の労災承認率は、この4年間ずっと20%台だった。イ議員は「週60時間を満たせなくても、夜間勤務、交代制勤務に因る過労とストレスが疾病を誘発することがある」。「勤労福祉公団が画一的な基準で判断するから、これに達しない労働者は労災保険の保護を受けられない」と説明した。過労疾患の労災承認率が低い理由としては「書類にだけ依存する審査」が挙げられた。勤労福祉公団が脳心血管系の労災申請に対して、現場調査を行ったのは、2015年の46.7%から昨年の46.2%に0.5%下がった。筋骨格系疾患に対する現場調査率(昨年83.8%)の半分に近い。イ議員は「過労死の絶対多数になる脳心血管系疾患が業務上疾病と認定されるためには、業務の量、強度、責任、業務環境の変化による発病前の短期間の業務負担が増えたか、に対する実態調査が必須」とし、「過労死の大部分を占める脳心血管系の疾病に対して、徹底した現場調査による正確な判断が重要だ」と指摘した。京郷新聞 キム・サンボム記者
2017/10/18産業災害の隠蔽事業主は刑事処罰、元請・下請労災を統合公表雇用労働部は産業安全保健法施行令・施行規則改正案を19日から施行する。改正施行令・施行規則によれば、産業災害を隠したり、元請けが隠蔽を教唆したり共謀すれば、1年以下の懲役、または1000万ウォン以下の罰金に処す。労災事実を労働部に報告しなかった時に賦課する過怠金が1000万ウォンから1500万ウォンに上がる。重大災害が発生した場合は3000万ウォンまで賦課する。また、製造業と鉄道・都市鉄道運送業の元請けは、下請け業者で起こった労災を統合して、雇用労働部に報告しなければならない。元請け責任を産業災害の指標に反映するためだ。過怠金の賦課基準も上がった。有害・化学物質に関する安全保健資料を労働者に提供しない時に賦課する過怠金の上限額は、現行の50万ウォンから500万ウォンに上がる。労働部はこれと共に、労災発生の元請け責任を強めるために、元請・下請産業災害統合管理制度を導入した。来年から常時勤労者1千人以上の製造業と、鉄道・都市鉄道運送業の元請けは、下請け業者の労災まで労働部に報告しなければならない。2019年からは500人以上の事業場に拡大する。下請け業者の事業場名・常時勤労者数・被災者数を含む「統合産業災害現況調査表」を、毎年4月30日に地方雇用労働官署に提出しなければならない。資料を提出しなかったり虚偽の作成には過怠金1000万ウォンを賦課する。総工事金額が50億ウォン以上の建設工事を、電気工事・情報通信工事など、多数施工業者に分離して発注する発注者は、混在作業として発生し得る労災を予防するために、安全保健調停者を置かなければならない。元請けが安全・保健措置を講じなければならない場所として「可燃物がある場所での火災危険作業として、発火の恐れがある作業場所」を追加した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2017/10/223年間で大企業建設会社の労災死亡は247人/1位に大宇建設最近3年間で国内100大建設会社が施工した現場で、合計247人が事故で亡くなったと集計された。労災発生1位企業は大宇建設で、3年間で死亡者20人、被災者は345人。2位現代建設(死亡13人、災害267人)、3位はSK建設(死亡11人、災害230人)で4位GS建設(死亡9人、災害470人)の順だった。大企業が直接施工する現場でも月平均7人が死亡し、120件の労災が発生するということだ。この3年間に建設業全体で発生した死亡者数は、合計1370人で、2014年434人、2015年437人、昨年499人を記録した。共に民主党のソン・オクチュ議員の資料によれば、労災発生時に事業主が自主的に申告せず、雇用労働部が労災隠蔽を直接摘発した件数は最近3年間で2800件に上る。この内、建設業だけで364件が摘発された。京郷新聞 キム・サンボム記者
2017/10/25労災死亡者が毎年2000人、理由はある毎年2000人近い労働者が産業災害で亡くなるにもかかわらず、事故責任者の処罰が余りにも軽い理由が数字で確認された。国会・法制司法委員会のチョン・ソンホ・共に民主党議員が、検察から受け取った「産業安全保健法違反事件処理現況」を分析した結果、ここ10年間で産業安全保健法に違反して、関連者が拘束された事件はわずか9件だった。検察は2008年から先月まで、雇用労働部などから産業安全保健法違反事件4万2045件を受け付け、3万3648件を起訴した。この中95.4%の3万2096件は罰金刑の略式起訴で、正式裁判に移した事件は4.6%の1552件に止まった。一般事件の起訴率(8.5%)と比較すると、労災事件起訴率は半分に留まった。特に起訴事件1552件のうち、拘束起訴された事件はわずか9件(0.6%)だ。一般事件の拘束起訴率(1.6%)を遙かに下回った。大法院の「産業安全保健法違反事件(刑事公判)処理現況」を見ると、10年間で産業安全保健法違反疑惑の被告人5100人に対する一審裁判で、実刑を宣告された被告人は30人(0.59%)だけだ。二審では7人しか実刑を宣告されなかった。毎日労働ニュース チェ・ジョンナム記者
2017/10/31パノリム、サムソン電子・SK ハイニックス協力会社の労働者の集団労災を申請サムソン電子とSK ハイニックスなど、国内の半導体生産業者で働き、白血病、リンパ腫、多発性硬化症などの病気に罹った労働者7人が31日、同時に産業災害を申請した。半導体労働者の健康・人権団体「パノリム」は勤労福祉公団ソウル南部支社の前で記者会見を行い、「勤労福祉公団は電子産業の職業病被害者に対して迅速に労災を認めよ」と要求した。(写真キャプション:勤労福祉公団に対し迅速な労災認定を求めるパノリムの記者会見)パノリムの労災申請は、2008年4月にサムソン半導体の集団白血病の労災申請を始めてから、今回が13回目だ。パノリムはこの日までに94人の労災を申請したが、労災を認められた患者は22人だけだ。パノリムが最近10年間に情報提供を受けた半導体職業病被害者は全部で393人で、うち144人が既に亡くなった。勤労福祉公団は、この間発ガン物質にばく露した証拠が足りないとか、発病原因が医学的に明確でないなどの理由で、被害者に立証の責任を要求し、労災承認に消極的な態度を示した。パノリムは「最近の大法院の判決の趣旨の通り、労災認定基準を直ちに改正し、反復的な職業病被害に対しては、長期の調査と審査なく、労災を認めよ」という態度だ。8月に大法院は、サムソン電子で働いた労働者が多発性硬化症で労災を申請した事件に関して、業務と発病原因の関連性が不足するという理由で請求を棄却した原審を破棄して、「立証責任の緩和」法理で被害者に軍配を上げた。最近になって裁判所で労災を積極的に認める判決が続いて、政府も方針転換を検討しており、成り行きが注目される。ハンギョレ新聞 チョ・イルジュン記者
2017/11/01労災トラウマ管理プログラムが第一歩◇労災トラウマ管理プログラムを全国で施行=これからは産業災害を経験したり目撃した労働者は、全国21の勤労者健康センターでトラウマ心理相談を受けることができる。雇用労働部は崩壊・狭窄・切断など、衝撃的な災害を経験、目撃した労働者を対象に、トラウマ管理プログラムを11月から全国で施行する。地方労働庁と安全保健公団が災害原因の調査の過程でトラウマ管理の必要性を確認すれば、該当事業場にトラウマ管理プログラムを運営するように勧告・指導する。50人未満の中小事業場は勤労者健康センターで、出来事インパクト尺度(IES-R)検査と心理相談サービスなど、トラウマ管理プログラムを直接提供する。50人以上の事業場は外部専門家や保健所など、地域医療機関と協力して自主的にトラウマを管理するように指導する。勤労者健康センターを直接訪問する労働者はいつでも相談を受けることができる。◇**専門相談者の力不足 「相談する労働者への不利益をなくして」**=最初の一歩は踏み出したが、全国21の勤労者健康センター毎に専門心理相談士は1人しかいない。事故の規模が大きく、心理相談対象者が多い場合、適切なサービスを提供するのが難しいことは明らかだ。労働部もこのような問題を認めており、労働部の関係者は「多くの事業主がこの分野に対する専門性があまりないので、政府が介入してくれることを願っているが、制限された予算と人材のために容易ではない」と話した。イ・スンヨン建設労組・労働安全局長は「建設現場はほとんどが日雇いなので、トラウマで仕事ができない苦しさも大きい」。「相談を受ける時間を勤務時間と認めたり、雇用上の不利益を受けないようにしなければならない」と話した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2017/11/02造船業労災死亡者は5年間で112人/国民参加の調査委が浮上造船業の事業場で人命事故を始めとする産業災害が絶えない中、政府が民間の専門家たちで構成された「造船業重大産業災害の国民参加調査委員会」をスタートさせた。事故に対する専門的で客観的な真相調査と、根本的な予防対策を準備する。造船災害調査委はペ・キュシク韓国労働研究院選任研究委員が委員長に、産業安全保健専門家としてイム・サンヒョク労働環境健康研究所々長などが参加した。災害調査委は「労働親和政府」を約束した文在寅政府の意志が反映されたもので、7月に大統領は「産業災害対策パラダイムの転換」を宣言し、大規模な人命事故や社会的な影響が大きい労災事故に対して「国民が直接参加する調査委員会を構成し、国民が十分に納得するまで事故原因を透明に、徹底して調査する」と明らかにした。これによって、8月には関係部署合同で重大産業災害予防対策が発表され、9月には現場労働庁の設置が建議された。造船災害調査委は政府のこのような方針によって初めて構成された国民参加の調査委員会だ。調査委は今後、造船業者の事故現場訪問、事業場の資料の調査、労使関係者と現場労働者へのインタビューなど、様々な方法で事業場の安全システム、元請けと下請けの実態と雇用形態など、事故原因と思われる制度と慣行、構造的な問題点などを調査する方針だ。調査を終えれば事故の再発を防ぐための技術的な改善方案だけでなく、関連の制度と構造的な改善策まで含む調査結果を発表し、制度改善が必要な場合、関係機関に通知することになる。造船業種は他の産業部門と比べて重大産業災害の危険が高く、災害発生も多い。民主労総は「今まで、鉄道、航空をなど35の各種事故調査委員会が、技術的な専門家を中心に構成・運営され、現場労働者の参加が排除されてきたため、雇用構造と制度改善に対する考え方と対策を示すことができなかった」。「調査上の独立性保障、円満な調査のための支援、調査委が出した対策の実質的な履行の保障など、根本的で構造的な原因調査と解決策」を求めた。ハンギョレ新聞 チョ・イルジュン記者
2017/11/06感情労働者、顧客が横暴なら 「業務中断」できます雇用労働部は「感情労働従事者健康保護ハンドブック」を発刊して、政府・公共機関355ヶ所と全国の50人以上のサービス業種の事業場1万9000ヶ所に配布する。顧客の暴言と暴力、セクハラ被害から感情労働者を保護するために、政府次元で体系的なガイドラインとマニュアルを作って積極的に対応する。感情労働は航空機の乗務員、コールセンター相談者、ホテルやレストラン従事者、デパートと大型マートの販売業務の従事者が代表的で、韓国の産業構造がサービス業中心に変わって、現在560万~740万人の労働者が感情労働に従事しているものと把握される。賃金労働者の31~41%の水準だ。ハンドブックには感情労働者の健康保護のための10種類の措置が入れられた。顧客の不当な要求が繰り返される場合、サービス中断の警告と業務中断権の付与と相談・治療など業務処理裁量権の付与、労働者に不利益な処分の禁止。休息権の保障、職務ストレス緩和と予防教育、顧客応対マニュアルの準備、苦情処理委員の配置と建議制度の運営など。特に業務の中断権は暴力・暴言などの危険状況が発生した場合、感情労働者の身体的な安全と精神的な安定のために、業務を一時中断して、適正な休息・休暇を与えたり勤務場所を変えるようにした。それだけでなく、労働者が、暴言、暴行などの極端な横暴を行った顧客に対して告訴、告発、損害賠償請求など、民事・刑事上の措置をする場合には、事業主が適切な支援をするようにした。ハンギョレ新聞 チョ・イルジュン記者
2017/11/14大法院「『退職7年後の脳腫瘍診断』に、サムソン半導体労働者の労災を認めるべき」サムソン電子の半導体工場で働き、退職後7年が過ぎて悪性脳腫瘍の診断を受けた後に亡くなった労働者の産業災害を認めた大法院判決が出た。大法院3部は14日、サムソン半導体の労働者、故イ・ユンジョンさんの遺族が勤労福祉公団に出した療養不承認処分取り消し訴訟の上告審で、「イさんの業務と脳腫瘍の発病の間に、相当因果関係が認められる余地が相当だと見られる」として、原告敗訴判決の原審を破棄して事件をソウル高裁に差し戻した。法院は脳腫瘍の場合、発ガン物質にばく露した後、相当期間が経過した後に発病する可能性があるという点、悪性度が低い神経系症が発生し、数年の期間を経て悪性度が高い細胞腫に変化する事例も報告されたことがある点などを考慮し、「故人が退職後7年が過ぎた後に脳腫瘍の診断を受けたという点だけでは、業務と脳腫瘍の発病の間に関連性がないと断定することはできない」と判断した。(写真キャプション:亡くなったイ・ユンジョンさんの遺影。大法院が労災を認める判決を出した。撮影:民衆の声)また「この事件の事業場での脳腫瘍発病率が、韓国人全体の平均発病率や、イさんと類似の年齢帯の平均発病率と比較して格別に高いとすれば、このような事情がイさんの業務と疾病の間の相当因果関係を認めるのに有利な事情として作用する」と付け加えた。民衆の声 キム・ジヒョン記者
2017/11/21パノリム10年 「私たちは未だに街頭にいる」パノリムが20日の午前、サムソンデジタルシティの前で記者会見を行い、結成10年を回顧しました。パノリムの前身は2007年11月20日に19の市民・社会団体が構成したサムソン半導体白血病対策委です。パノリムは「この10年間、サムソンで320人の労働者が職業病の情報を提供してきたし、118人の労働者が亡くなった」とし、「労働者は若い時期をずっと闘病に過ごし、その家族は亡くなった家族を忘れられない痛みに絶望しなければならなかった」と振り返りました。パノリムは「すでに法院と勤労福祉公団で認められた疾病が10種類に達するところに、法院は『労働者の知る権利は企業の営業秘密よりも優先する』として、営業秘密より労働者の命の方が優先すると判決した」。「サムソンはこれ以上労働者の死を蔑ろにせず、パノリムと対話に応じなさい」と要求しました。パノリムはサムソンに心からの謝罪と排除のない被害補償、透明で実効性のある再発防止対策などを要求して、2015年10月7日からサムソンの社屋の前で野宿座り込みを行っています。20日現在の座り込み776日目です。毎日労働ニュース 編集部
2017/11/21「現場実習死亡」 イ君追悼のロウソク、光化門で毎日掲げる特性化高校の高校生が、工場での現場実習の途中で亡くなる事件が今年2回発生し、特性化高校権利連合会などは、21日から光化門広場で毎日ロウソク追悼会を行うことにした。特性化高校権利連合会は「19才の実習生を追悼し、安全な現場実習対策を求めます」と声明を出し、高校生と卒業生、教師たちが20日から毎日、午後7時に光化門広場のイ・スンシン銅像の前でロウソク追悼会を行うとした。「現場実習生にとって、現場はどこも世越号だ。事故がなぜ起きたか、何が問題だったのか、徹底して調査して明らかにしなければならない」、「該当の事業場だけでなく、全国の現場実習生の安全が保障される対策を作れ」と話した。特性化高校権利連合会・推進委員長は「全国で6万人の高校生が現場実習をするのに、安全対策なしで命を差し出さなければならない状態だ」と話した。全教組も声明を出して「職業系高の産業現場実習をこのまま放置できない。学生たちが労災で命を失い、非人間的な労働環境に絶望して自ら命を絶る。教育部は学生を死に追いやる産業体派遣型の現場実習を中止せよ」と要求した。9日に済州道内の特性化高校3年に在学中だったイ・ミンホ君は、済州市のある飲料水の製造工場で産業現場実習中に、製品積載機に首を挟まれ、病院に緊急移送されたが19日に亡くなった。今年1月には全州市で、通信社のLGU プラスの顧客センターで現場実習をしていた高校生が、自ら命を絶つという事件も発生した。(写真キャプション:現場実習中に亡くなったイ君を追悼するロウソク集会)ハンギョレ新聞 キム・ミヒャン記者
2017/12/05今年最高の「飛び板」判決に「大法院のサムソン職業病認定」「民主社会のための弁護士会(以下、民弁)」は、昨年12月1日から今年11月14日までの大法院をはじめとする各級裁判所と憲法裁判所の決定を審査した結果、10件の「飛び板(=弾みがついたよい)」判決などを選定した。民弁は大法院が今年8月29日、サムソン電子の多発性硬化症を労災認定した判決を最高の判決に挙げた。 一、二審は原告の業務と多発性硬化症の発病の間には相当因果関係を認めにくいとして、原告の請求を棄却した。 有害化学物質の測定値がばく露許容基準の範囲内で、業務と疾病には相関関係が少ないという疫学調査の結果のためだった。 大法院はこれを逆転、疫学調査の限界を指摘し、化学物質の公開を拒否したサムソン電子と政府の責任を問うた。 立証責任の転換判決とも解釈される。 事件はソウル高裁に差し戻された。 民弁は「サムソン電子LCD工場で働いた労働者の職業病を認めた初めての事例」ということを選定理由とした。先月14日、大法院がサムソン電子の半導体工場で働き、脳腫瘍で亡くなった労働者の産業災害を認めた判決も、「飛び板」判決に選ばれた。 脳腫瘍は半導体・LCD工場で白血病の次に労働者が多く罹るが、大法院が職業病と認定したのは初めてだ。 選定理由として「常時ばく露許容基準以下の有害因子にばく露する労働者が、発病原因が正確に分からない珍しい疾患を発症したケースに、前向きに業務と疾病の間の相当因果関係を認めた」とし、「労働者が退職して7年が経過したという事情だけでは相当因果関係を否定できない、と判断した部分にも意味がある」とした。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2017/12/07「職場甲質119」 30日間の記録先月1日に結成された「職場甲質(*注)119」が1ヶ月を迎えて、「職場甲質30日の記録」を7日に公開した。 会社員の反応は爆発的だった。 1ヵ月間でEメール676件、カカオトーク1330件、フェイスブック15件など、2021件の甲質の申告と相談が溢れた。 日平均68件だ。 カカオトークには延べ5634人(一日平均188人)が訪問し、相談者と活動家の間には何と4万207回の対話が交わされた。 申告・相談の内容は賃金不払い(20.8%)と職場内イジメ(19.2%)が最も多く、長時間労働と夜勤の強要(12.2%)、休暇・休息を取らせない(8.76%)、過度な懲戒・解雇(7.6%)、不当人事(3.1%)、性暴行(2.82%)が後に続いた。雇い主や職場の上司に、「乙」の会社員は社長家族と親戚のキムチの漬け込み、社長の子供の結婚式でのあらゆる雑務、家族旅行に出発した会長の別荘で犬と鶏の世話、キャディーにゴルフ場の除雪作業、社長の娘の引越しの手伝いなどに動員されることが常だった。職場甲質119には労働活動家、労務士、弁護士など、241人の専門家が一切の報酬や謝礼も受け取らず、時間を割り振って法律と労働相談に参加している。 翰林大・聖心病院が看護師に扇情的な踊りを強要し、時間外手当ても支給しなかったというばく露は社会的に大きい波紋を起こし、1日には労働組合が結成されて民主労総保健医療労組に加入した。 問題解決方案を見付けたり勇気を得た「乙」からの感謝と応援メッセージも溢れた。職場甲質119は、雇用労働部と二回、国家人権委員会と三回の公式面談を行い、会社員の実質的な労働人権保護と被害救済の勤労監督の強化と法の整備を求めた。 今後も業種(職種)別のオンラインで労働相談、情報提供、証拠収集、広報活動を継続する一方、ポータルサイトに職種別のバンドが作られれば、労働専門家・労務士・弁護士1人ずつを配置して支援する計画だと明らかにした。 *注:甲質(カプチル)「甲」上位にある者が「乙」下位の者に対して地位を利用して、権力乱用、横暴を行うこと。パワーハラスメント。ハンギョレ新聞 チョ・イルジュン記者
2017/12/13雇用不安ならうつ病の危険高まる/正規職も例外ではない雇用が不安定なら、うつ病の発病の危険も明確に高まるという研究結果が出た。13日、高麗大保健科学大学のキム・スンソプ教授チームが発表した論文を見ると、よく分かる。 現代自動車の正規職販売職員560人の健康状態を、7年の間隔を置いて追跡したもので、雇用が不安だと感じる人のうつ病発病の危険は、そうではない人に比べて3倍近くも高かった。 キム教授の研究チームがこれまでの研究と著作で証明したように、疾病は個人的な問題だけでは発生しないという事実を明らかにした。 この論文は今月アメリカの産業医学ジャーナルに載せられた。研究陣は職業の不安定性が精神健康に及ぼす影響を調べるために、2007年と2014年に、現代車の販売職員に実施された労働条件と健康実態調査結果を比較分析した。 先ず、二度の調査に誠実に答えた560人を選び出し、これらを4つのグループに分けて7年の変化を調べた。 雇用が安定していると感じる人、以前は不安だったが現在は安定したと感じる人、以前は安定していたが現在は不安を感じる人、以前も現在も不安定だと感じるグループだ。2014年にも、うつ病を病むケースは雇用が不安なほど高かった。 以前も現在も雇用が安定していると感じる人がうつ病を病む危険を1とすると、「安定→不安定」グループは1.97に高まり、「不安定→不安定」グループは2.74と高かった。 雇用が不安定だったが今は安定したと感じる人の場合は1.39倍と相対的に低かった。雇用不安が長期的に精神の健康を害することは常識に近いが、追跡観察研究データを分析して、数値でこれを後付けする結果が出たのは国内では初めて。高麗大保健科学大学 キム・スンソプ教授/キム・ヨンミン記者
2017/12/21サムソン・エンジニアリングとテヨン建設、昨年の死亡事故が最多昨年、サムソン・エンジニアリングとテヨン建設で死亡事故が最も多く起きた。 重大災害が発生した事業場は大林産業・GS建設・現代自動車蔚山工場など、635ヶ所にもなった。 労災を隠蔽した事業場は、現代建設の新ハヌル原子力1・2号機の工事現場が91件で最も多かった。雇用労働部は、2016年1年間で重大災害・死亡災害・労災未報告・重大産業事故など、安全保健管理を粗雑にした748ヶ所を公表した。 2015年は264ヶ所で3倍近く増えた。労働部は、昨年までは産業災害率が規模別に同業種の平均災害率以上の事業場の内、上位10%以内の事業場を公表していた。 今年からは公表基準を重大災害発生事業場で、産業災害率が規模別に、同業種の平均災害率以上の事業場に変更した。 一般産業の災害率を基準として公表すると、事業場が労災を隠す傾向が目立ったためだ。 単純災害よりも重大災害に焦点を合わせて基準を変更したという説明だ。 公表された事業場の8割が100人未満だ。業種別では、建設業が401ヶ所(53.6%)最も多く、機械機構製造業は32ヶ所(4.3%)、化学製品製造業は31ヶ所(4.1%)だった。 事業場の規模別には、労働者100人未満の事業場が601ヶ所(80.3%)で、小規模事業場が安全保健管理の死角地帯に置かれていることが明らかになった。 相対的に規模が大きい100~299人の事業場が90ヶ所(12.0%)、300~499人事業場は22ヶ所(2.9%)と調査された。 死亡者が1人以上や3ヶ月以上負傷者が同時に2人以上、あるいは負傷者や職業性の疾病が同時に10人以上発生した事業場を意味する重大災害発生事業場は635ヶ所だった。現代建設・プヨン住宅・ケヨン建設産業・ソヒ建設は5年連続して公表対象になった。 4年連続は大宇建設・GS建設・SK建設・斗山建設などだ。労働部は「安全保健管理が不良な事業場は、監督と厳正な司法処理によって強く制裁し、類似の事故が再発しないように持続的に管理していく」と明らかにした。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2017/12/28「慢性過労」の労災認定、来年から拡大製造業者で働くKさんは注文量が突然多くなったため、二日連続で徹夜しろという指示を受けた。 既に3ヶ月間で3日も休まずに働いていた。 深夜勤務中に心臓を絞るような痛みを感じ、狭心症の診断を受けた。 Kさんは産業災害を認められるだろうか。今までは休日も休めず、夜間勤務をして突然疾病になっても、産業災害と認められるのは難しかった。 診断受ける前「12週連続して週当り60時間の勤務」という条件が付いていたためだ。 労働者が感じる疲労度を勘案しないまま、機械的に適用されてきた「過労」の労災認定基準が、来年から緩和される。雇用労働部は28日、慢性過労で生じる脳心血管系疾病の労災認定基準を、来年1月1日から拡大すると明らかにした。 現在は慢性過労に対する労災認定基準告示に「発病前12週の業務時間が1週平均60時間を超過すれば、業務と発病の間の関連性が強い」と記されている。 この条件を満たせない労働者は、夜間勤務や交代勤務が多くても、労災申請を拒否されることが一般的だった。労働部は勤務時間を3段階に分けて告示を変更することにした。 既存の告示の条件を満たした場合、個人的な疾病ではない以上は業務上疾病と認定される。 12週間で1週平均52時間を超えて働いた場合、「業務と発病の間との関連性が増加する」と明示する。 それに「加重要因」まであれば、「関連性が強い」と解釈することにした。前日や当日に勤務時間が決まるなど、日程をあらかじめ知ることが難しい業務、交代制業務、休日が不足する業務、温度変化や騒音にばく露するなど作業環境が有害な業務、時差が大きな出張が頻繁な業務、精神的な緊張が大きい業務、などが加重要因に該当する。 12週間で1週平均勤務時間が52時間を越えなくても、加重要由が確認されれば「業務との関連性が増加」として扱う。過労時間を計算する時、夜間勤務は昼間勤務時間に30%を加えることにした。 また、脳心血管系疾患の発病以前に高血圧や糖尿といった持病があったとしても、過労のために生じた疾病と関係のない基礎疾患は審査に反映されないように、関連の文言を削除した。京郷新聞 ソン・ユンギョン記者
2018/01/08順天の環境美化員二人、同時に肺がんの診断全羅南道・順天市庁の環境美化員二人が、ほぼ同時期に肺がんの診断を受けた 。美化員は20年以上、一日8時間ずつ、生活廃棄物を搬出し、道路を清掃して、ディーゼル排気ガスに曝された 。常時発がん物質に曝されている環境美化員に対する安全保健対策が急がれる 。相談を受けたソン・ハンス朝鮮大教授(職業環境医学)は「発がん物質であるディーゼル燃焼物質に継続してばく露した影響が大きい」と説明した 。国際がん研究機関(IARC)が2012年にディーゼル車の排気ガスを1群発がん物質に分類した後、2014年に忠南で20年間生活ゴミの運搬をして肺がん3期の診断を受けた環境美化員が、労災と認められた 。ソン教授は「清掃車や廃棄物回収車はディーゼル車で、出力が大きく、車両が老朽化したものが多く、燃焼物質がたくさん発生する」 。「環境美化員は車両の排気口の近くで働き、労働もきついので、ディーゼル燃焼物質を多く吸入することになる」と分析し、「環境美化労働者がディーゼル燃焼物質を直接吸い込む状況を最大限減らす方策が必要」で、排気ガスの排出口を他に移すなど、清掃車両を改造しなければならないと話した 。ムン光州勤労者健康センター事務局長は「一般の定期検診では肺がんの診断は難しいので、環境美化員を対象にした特殊健康検診のような、オーダーメード型の健康診断をすべきだ」と話した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/01/10女性半導体労働者、白血病の危険度が2.57倍高いサムソン電子半導体工場の職業病問題に対する謝罪と補償問題が未だに「現在進行形」の中で、半導体製造業で働く女性労働者の白血病発生の危険度が、一般人に比べて2.57倍高いことが分かった 。安全保健公団は職業性疾患の予防目的で実施した「事前予防的疫学調査」の結果を発表した 。先ず国内の全労働者の、2002~2015年の健康保険公団での診療記録を利用して疾病の発生傾向を検討し、業種別コホートを構築して分析した結果、半導体製造業の女性労働者の白血病の危険度は、公務員・私立学校教職員に比べて2.57倍高いことが分かった 。タイヤ製造業の場合、胃癌は1.35倍、高血圧は1.41倍、対照群に比べて高いことが分かった 。病院・医院従事者から筋骨格系疾患の一種である胸椎椎間板ヘルニアを発生する確率は対照群に比べて、男は1.39倍、女は1.74倍と高く現れ、うつ病は男2.94倍、女1.81倍と集計された 。この結果は事務職と生産職の区分、ばく露有害要因の確認が不可能だという点で、明確な因果関係の糾明には限界があると研究陣は明らかにしている 。ハンギョレ新聞 パク・テウ記者
2018/01/15学校の石綿の解体・除去現場1240ヶ所、政府が特別管理教育部・環境部・雇用労働部は地方自治体と一緒に、15日から2月初めまで、1240の学校を、規模別に責任部署を指定して全数点検する 。石綿の解体・除去面積の規模別に、2000㎡を超える大規模現場(544ヶ所)は雇用労働部、800~2000㎡の中間規模現場(460ヶ所)は環境部と地方自治体、800㎡未満の小規模現場(236ヶ所)は教育部(教育庁)が点検する 。関係部署は、石綿の解体・除去業者や石綿解体作業監理人が業務を疎かにしたり作業基準を遵守しなければ、作業中止または刑事告発の措置を執る計画だ 。石綿の解体・除去工事中の学校では、工事の日々点検票を作成し、工事現場から石綿が飛散するおそれがある場合は作業を中止しなければならない 。工事が完了する2月中旬には、韓国環境公団・安全保健公団などの石綿専門機関が、学校関係者、学父母と一緒に「石綿残滓物調査」を行う 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/01/24発注者の安全管理ガイドラインを作り、労働者の作業中止権限を強化◇2022年までに労災死亡者をOECD国の平均以下に=政府は23日、閣僚会議で「産業災害死亡事故減少対策」を議決した 。2022年までに、労災事故による死亡万人率を2016年(0.53)の半分(0.27)に減らすのが目標だ 。OECDの平均(0.30)より低い水準に縮小する 。雇用労働部は今年上半期に「発注者安全管理ガイドライン」を作り、公共発注機関から適用する 。ガイドラインによって、公共発注工事では保護具の着用を義務化し、安全規則に2回違反した労働者は直ちに現場から退去させる 。下請け労働者が、危険状況を公共発注庁に直接申告する危険作業一時中止要請制度は、今年、発電会社に適用した後、来年は全公共機関に拡大する 。下請け労働者が作業中止要請をして、危険な現場を発注庁に申告すれば、発注庁は現場に出動して状況を確認し、施工者に改善を求めなければならない 。施工者が危険要因を除去し、発注庁が措置状態を確認した後に、作業が再開される 。労働者の正当な作業中止要請を拒否したり、解雇など不利益を与えた事業主を処罰する条項として、産業安全保健法に「1年以下の懲役または1千万ウォン以下の罰金刑」を新設する 。100大建設会社は、毎年死亡事故を20%ずつ減らすように目標管理制を施行する 。政府は、昨年50大建設会社にまで目標管理制を施行した結果、死亡事故が23.5%減ったと説明した 。安全教育は体験と現場中心に改編する 。毎年バーチャルリアリティ・コンテンツを205種ずつ開発して、実感のある教育を支援する 。◇**労働界「対策の実効性を担保しなければ」=労働界は歓迎しながらも、実際の現場に適用できるか疑問を提起した 。チョ・キホン韓国労総・産業安全保健研究所長は「労働者が作業中止を要請する場合、発注庁がすぐに来ると言うが、どの程度現実性があるのかが分からない」 。「今でも、労働者が作業中止を要請すれば、事業主が損害賠償を請求するなどの圧力を加える状況で、より現実的な対策が必要だ」と強調した 。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健室長は「今回の対策は、ほとんどが既存の対策を部分的に改善するもので、目標値の達成には懐疑的」とし、「労働者が保護具を着用しない根本的な問題を見ないで、安全規則を遵守しなければ現場から退出させるなど、労働者を管理対象と見るようでは労災を減らすことはできない」と憂慮した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/01/29色褪せた労災死亡事故減少対策、今月の労災死亡者は少なくとも14人23日に政府関係部署が合同で、労災死亡事故を減らすための対策を出したが、対策発表の3日目に現代重工業、ポスコの浦項工場、現代自動車の牙山工場、麗水と栗村産業団地で、8人が命を失った 。労働界「危険外注化禁止対策が不足」労働界と専門家たちは「政府対策に穴が多い」と指摘する 。二大労総は労災死亡者の大多数が下請け労働者というのに注目した 。民主労総は26日に声明を出して「政府の対策には技術的な対策と、元請けの総括責任の強化しかない」と批判した 。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健室長は「請負禁止の範囲が余りに狭い」、「数多くの危険業務が請負禁止から除外された」と残念がった 。韓国労総も同じ日に声明を出して、政府に危険の外注化を中断できる実効性ある対策を求めた 。50人未満零細事業所管理・監督強化を安全保健の専門家たちは零細事業所への管理監督の強化を注文した 。イム・サンヒョク労働環境健康研究所・専任研究委員は「死亡事故が最も多く起きているのは20億ウォン以下の小規模建設現場」で、「政府の手が及ばないため、産業安全監督官の人員を増やして、指導監督と技術的な支援を強化すべきだ」と話した 。ムン・キルジュ光州勤労者健康センター事務局長は「安全管理者・保健管理者の選任義務を30人未満の企業にまで拡げるように産業安全保健法を改正し、国が関連費用を支援しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン、ヤン・ウラム記者
2018/01/30最強の寒波で屋外労働者が危ない環境美化員のTさん(54)は凍傷で足の爪が剥がれた 。体感温度が零下10度に下がった28日も、夕方7時から翌日午前9時30分まで働いた 。宅配をするJさん(49)には足の裏に貼るホットパックは出勤必需品だ 。バイクで配達をするアルバイトも寒さと死闘する 。◇続く寒波に寒冷疾患の危険**=北極発の最強の寒波が続いて、野外で働く労働者の健康に赤信号が点いた 。しかし、酷寒期の労働に対する法的な規制や対策はない 。産業安全保健基準に関する規則で、猛暑の時は事業主に屋外労働者の休息・休憩施設の提供を義務化しているが、寒波の時の義務は指摘されていない 。寒冷疾患予防のガイドラインもない 。(写真キャプション:バス停留所の電光掲示板には老人子どもの外出を自制する案内が出ている )ソウル市は地方自治体の中で最初に、移動労働者のための休憩所3カ所を準備した 。関係者は「昨年は一日平均44.5人が利用したが、今年の1月に入ってからは60~80人にまで利用者が増えた」と話した 。◇**労働部「ガイドラインを作る」**=政府も対策作りに乗り出している 。労働部の関係者は「酷寒期ガイドラインを準備している」 。「外国の事例を検討した後、今年の冬中にガイドラインを出す計画」と話した 。労働部は全国に寒波警報が出された24日に初めて、「寒波による寒冷疾患の発生危険警報」を発令した 。全国の建設現場の安全保健管理者ネットワークと保健管理者協議体に「寒冷疾患の症状と応急措置要領」と、寒冷疾患予防基本規則の遵守などを出した 。作業中にお湯を提供し、暖かい場所で規則的に休息をとるという内容だった 。寒波警報が出れば、暖かい午後の時間帯(午後2~5時)に作業をするように勧告した 。2月に出される酷寒期ガイドラインにも同じような内容が入ると予想される 。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健室長は「事業主が実際に履行するように強制するべきだ」と話した 。チョ・キホン韓国労総・産業安全保健研究所長は「寒波が続く場合は作業中止命令を出しても、労働者を保護しなければならない」と話した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/02/02大韓航空機内で清掃中に倒れた下請け清掃労働者大韓航空の飛行機を清掃する多段階下請けの労働者が、機内消毒作業の後、換気がされていない機内に入って倒れ、応急室で診療を受けた。 似たような事例が数回あったが、会社(EK マンパワー)はこの事実を隠したり、隠すように仕向けていた。全国公共輸送労組はこの会社の代表理事を産業安全保健法違反で中部地方雇用労働庁に告発した。 昨年7月10日の明け方2時に、清掃労働者6人が機内を清掃中に全員が倒れて、応急室で診療を受け、うち2人は2週間、2人は4日間、目眩、むかつき、頭痛で出勤できなかった。下請け労働者はなぜこういう現象が起こるのか分からず、会社からは「身体が弱い」と叱られた。 会社は労働者に消毒薬剤の危険性を全く知らせず、元請けの韓国空港と大韓航空、防疫業者も同様だった。産業安全保健法は事業主に、労働者が扱う物質についての危険性と応急処置方法、使用時の注意事項を教える義務を課している。 労組はEK マンパワーだけでなく、殺虫剤に関する情報を提供しなかった韓国空港と大韓航空にも法的な措置を取るように要請した。民衆の声 イ・スンフン記者
2018/02/12昨年の被災労働者の復帰率は 63.5%勤労福祉公団によれば、昨年の療養終結被災労働者8万2885人の内、5万2596人が職場に復帰し、復帰率は63.5%だった。 被災労働者の復帰率が60%を越えたのは、2016年(61.9%)が初めてだった。公団は被災労働者が職場に復帰できるように、個人別オーダーメード・リハビリサービスを提供する。 重症の障害で職場復帰が難しい被災労働者には、専任コーディネーターが1対1で、療養から職場復帰までを支援する。 重大災害のトラウマ解消のために、心理相談とメンタリング・プログラムといった社会リハビリ・サービスも行っている。被災労働者が職業に復帰する時には、職場復帰所見書を無料で発行し、職務の遂行が困難な場合は、最大12週間の作業能力強化プログラムで復帰を援助する。 原職に復帰できない労働者には、求職登録・就職説明会・就職博覧会で再就職を援助する。また、被災労働者が治療を受けている間に、事業主が代替要員を雇用すれば、新規雇用者の賃金の50%を援助する。 被災障害者を原職に復帰させて雇用を維持する事業主には、支援金を最大12ヶ月まで支給する。公団理事長は「先進国レベルの職場復帰率(75%)を達成できるように努力する」と話した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/02/18政府、サムソン半導体の「有害性測定結果」を公開雇用労働部は「サムソン電子温陽(オニャン)工場の作業環境測定結果報告書を公開せよという判決に従い、白血病で亡くなったイ・ボンウさん(46)の遺族に報告書を公開する」とした。イ・ボンウさんは1986年から28年余り、サムソン電子の温陽工場で働き、2014年8月に白血病で亡くなった。 遺族は労災立証のために労働部に報告書の公開を請求したが、天安支庁は「経営・営業上秘密」として拒否した。 遺族は行政審判、行政訴訟を提起して棄却され、1日の控訴審で、大田高等法院は、該当の報告書が「事業活動によって発生する危害から、人の生命・身体または健康を保護するために公開する必要がある情報に該当する」として、「測定対象労働者の名前を除く全資料を公開せよ」と命じた。キム・ヨンジュ労働部長官は「今後も労災の立証などに必要な情報は積極的に公開し、事業場で発生する危害から労働者の生命・健康を保護する」と話した。 労働部は安全保健資料の情報公開指針を改正する方針だ。ハンギョレ新聞 イ・ジへ、パク・テウ記者
2018/02/19小中高校の始業を前に、「石綿」と闘う全国の父母環境保健市民センター・全国石綿追放ネットワーク・環境運動連合などの環境団体と全国各地の父母の代表は、19日に記者会見を行い「2017/2018 冬休み全国学校石綿撤去の問題点調査報告書」と、父母の監視活動事例を発表した。(写真キャプション:監視活動事例を発表中の父母)環境保健市民センターによれば、この日の記者会見に参加した父母は石綿の専門家から教育を受け、環境団体と一緒に、冬休み中に学校の石綿撤去現場を訪問して点検活動を行った。 その結果、多くの学校で依然として危険な石綿廃棄物の破片と石綿粉じんを見つけた。 「学父母石綿監視団」は「3月初めの始業を前に、石綿に汚染された教室と廊下を緊急に浄化せよ」と要求した。世界保健機構(WHO)傘下の国際がん研究所(IARC)は、すべての種類の石綿を発がん物質と規定し、韓国では2007年から石綿セメント製品の使用を禁止した。 問題は石綿使用禁止以前の石綿建築物の安全管理で、特に国内の小中高校の70%は石綿の建材で建てられた。 この建材が老朽化し、石綿の粉じんが教室と廊下を汚染している。 各教育庁は予算を確保して、管内の学校の石綿除去を行っている。石綿の撤去は工事の過程で石綿汚染を起こすため、非常に慎重で用心深くなければならない。 環境保健市民センターは「2017. 2018年の冬休みの間に、全国1290の学校で石綿を部分的に撤去中」とし、「当局は2017年の夏休みに発生した問題点を改善するために学父母監視団を運営しているが、依然として問題が多い」と指摘した。 「一部地域では、教育庁と父母、環境団体が合同で安全点検を実施しているが、多くの地域では教育庁が一知半解な調査を行い、父母の反発をかっている」と指摘した。 学校の石綿撤去現場を「学父母モニタリング」した結果、多くの学校現場では、教育当局・父母・環境団体間の合同モニタリングが行われていなかった。 また、一部の学校では石綿が検出された。民衆の声 イ・スンフン記者
2018/02/26【サムソン半導体被害者の訴訟団長、労働部労災局長に内定雇用労働部によれば、サムソン電子半導体で職業病に罹った労働者の産業災害訴訟を勝訴に導いた医師出身のパク・ヨンマン弁護士(49歳)が、民間スカウト制度により、雇用労働部の労災予防補償政策局長に内定した。パク・ヨンマン弁護士は職業環境医学専門医の出身で、全南大医大を卒業して、2001年にカトリック大産業保健大学院で専門医の資格を取り、緑色病院産業医学課長を経て、2004年に司法試験に合格した。 サムソン半導体白血病の1次訴訟団長を引き受け、2011年には労災認定の判決を得た。産業安全保健業界はパク・ヨンマン弁護士の内定を喜んでいる。 イ・ジョンラン公認労務士(パノリム)は「職業病被害者の労災認定率を上げる一助となるものと期待する」と話した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/02/28業務上災害の胎児、健康被害を労災補償せよ2009年と2010年に、済州医療院で看護師5人が流産し、4人が先天性心臟疾患の子供を出産して業務上災害の論議が起こった。◇労災保険法の業務上災害の認定基準を拡げなければ=27日に国会議員会館で行われた「済州医療院の事例から見た女性労働者の母性保護強化のための産業災害補償保険法改正(産災保健法)に関する討論会」で、イ・ヒョンジュ教授(ウソン大学・看護学)は「産業災害補償保険法には、妊娠労働者の母性保護の事後救済方案が不在」、「業務上災害にあった妊娠労働者が出産した子供に健康障害が生じていれば、女性労働者と子供のいずれも業務上災害と認定すべき」と主張した。産災保険法の業務上災害認定基準に「妊娠中の勤労者が業務上の負傷、業務上疾病、通勤災害によって死産または、出産異常があったり、そのおそれがある場合」を追加しようということ、更に、母子保健法による未熟児と先天性異常児、先天性障害または疾病がある子供を女性労働者が出産した場合、子供まで業務上災害の補償対象として規定しようと提案した。◇出産労災対象の有無=済州医療院の看護師のうち、流産した看護師4人と先天性心臟疾患の子供を出産した看護師4人が、勤労福祉公団に労災を申請した。 当時、済州医療院の看護師は人員不足で、深刻な業務過大の状態にあり、妊娠した看護師が保護装具なしで有害薬品を取り扱った。公団は流産4件には業務災害を認めたが、先天性心臟疾患の子供の出産4件は認めなかった。 看護師4人が提起した行政訴訟で、一審裁判所は「妊娠中の母体と胎児は単一体であるから、胎児の健康損傷は業務上災害と認定しなければならない」とした。 一方、二審の裁判所は「労災は勤労者本人に発生したことを対象にし、出産児に発生したことは労災と見られない」として原告敗訴とした。 事件は大法院で係争している。◇労働部、胎児の健康損傷に労災補償する立法発議を推進=国民健康保険加入者の妊娠状況によると、年平均4万人余りが流産している。 交代勤務・夜間勤務・販売職の女性の流産率が高かった。 しかし最近5年間の妊娠・流産に関する労災申請は8件で、済州医療院事件の8件以外に皆無ということだ。労働部は妊娠中の胎児の健康損傷に関する労災補償方法の委託研究を発注する予定で、研究結果に基づいて下半期には立法発議をする。毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2018/03/01高圧線整備労働者、電磁波によって白血病、労災初認定勤労福祉公団によれば、業務上疾病判定委員会は2015年に急性白血病で亡くなった高圧線整備労働者のJさん (53) に産業災害を認めた 。委員会は電磁波と白血病の間に直接的な医学的関連性は立証されなかったが、業務環境などを考慮すれば、間接的な関連性が相当部分で認められるとした 。Jさんは1990年から高圧電流が流れる電線(活線)を、直接手で触れて連結する「活線作業者」として働いた 。2015年の初めに急性骨髄性白血病と診断され、4か月目に亡くなった 。Jさんを診療した医療スタッフは「低周波による白血病の可能性がある」と述べた 。遺族はJさんが電磁波にばく露して白血病に罹ったとして、勤労福祉公団に労災遺族手当を請求した 。電磁波が人体に及ぼす影響は世界的な関心事で、低周波の強い電磁波にばく露すれば、人体に誘導された電流が神経や筋肉を刺激し、影響を及ぼす恐れがあると知られている 。世界保健機関は2007年に極低周波電磁波のばく露が小児白血病と相関関係があるという研究結果を認めた 。成人が電磁波に多量にばく露すれば、白血病発症の危険が高まるという研究結果も何回も出ている 。国内でもJさんの事件以後、電気労働者を対象にした疫学調査が行われた 。産業安全保健研究院が昨年、電気労働者37人を調査した結果を見ると、活線を扱う労働者は、電気を扱う他の職種よりもはるかに多く電磁波にばく露していた 。24人は作業中に常時100~300マイクロテスラ (µT)の極低周波電磁波にばく露し、2人は国際機構の「職業人安全基準」の1000 µTを越える電磁波にばく露していた 。建設労組が2016年に組合員1100人の血液検査をした時にも、白血球の数値異常 10人、甲状腺ホルモン数値異常 79人などが見付かっている 。労働者が労災を認められるには、自ら業務と疾病の関連性を完璧に立証しなければならなかった 。昨年8月に大法院は、サムソン電子半導体工場で働き、多発性硬化症に罹った労働者について、「発病・悪化と業務の間の相当因果関係を認める余地がある」と労災を認めた 。裁判所に続いて勤労福祉公団も、労働者の立証責任を軽減する判断をしたと見られる 。電磁波による職業病で労災補償を申請している労働者は、現在10人余り 。京郷新聞 ナム・チオン記者
2018/03/02医療・輸送労働者の超長時間労働合法化は安全社会に逆行国会は先月28日に勤労基準法を改正し、運送・保健の5業種を、週当り12時間を超えて延長労働ができる特例業種として残した 。公共輸送労組・医療連帯本部は「国会はついに患者と労働者の安全を放棄して、病院の収益保障を選択した」とし、「勤労基準法59条の特例条項を再論議し、業種の例外なく廃棄せよ」と要求した 。勤基法59条には、休憩時間・勤労時間の特例が規定されている 。今回国会を通過した改正案は、特例業種を26から5業種に減らした 。陸上運送とパイプライン運送業(路線バスを除く)・水上運送業・航空運送業・運送関連サービス業・保健業は特例業種として残った 。医療連帯本部は「休憩時間の付与が難しいという問題は、全般的に人員を補充すれば解決できる」と主張した 。病院経営陣の立場からは、今の人員を長時間働かせることで費用を節約できる 。医療連帯本部は「長時間労働は労働者の集中力を散漫にし、事故の発生率を高める」とし、「病院現場の人員が充分で、労働条件が良くなれば、さらに生かすことができる生命がある」と訴えた 。同労組・空港港湾運送本部も「運送業は道路上安全と直結する業種なので、長時間労働の規制対象であることは明らかだ」とし、「労働時間規制を強化すべき業種に超長時間労働を合法化した無茶苦茶な合意」と反撥している 。毎日労働ニュース ユン・チャウン記者
2018/03/0611年経ってもやって来ないアボジの春「2007年の3月6日も、今日のようにきれいでのどかな春の日でした。ユミを乗せて水原の病院に行き、治療を受けて家に帰る途中で、私たちのユミは私のタクシーの後ろの席で息を引き取りました」 。6日午前、龍山区のリウム美術館の前で行われた「サムソン労災死亡労働者追悼の日」の記者会見でファン・サンギさんが口を開いた 。サムソン電子半導体工場の職業病を世の中に初めて知らせたファン・ユミさん 。6日はファン・ユミさんの11周忌だ 。(写真キャプション:美術館前、ダイ・インパフォーマンス)11年間に多くのことが起こった 。ユミさんの話から、多くの被災労働者が起ち上がった 。サムソン半導体工場での仕事と各種希少疾病との因果関係を認められるための至難な闘いの結果、2017年に裁判所は、サムソン電子半導体・LCD 工場で働いたイ・ユンジョン、イ・ウンジュさんたちの希少な難治性疾患を職業病と認定した 。遅くはなったが勤労福祉公団も半導体労働者の白血病、リンパ種、脳腫瘍を労災と認定し始め、雇用労働部は高等法院の判決を受け容れて、サムソン電子の有害化学物質の情報が記載された作業環境測定結果報告書を公開することにした 。しかし被災者たちは未だ春を待っている 。サムソン電子は「サムソン電子事業場の白血病など職業病問題解決のための調停委員会」が2015年7月に出した調停勧告案を拒否し、独自の「半導体白血病問題解決のための補償委員会」を組織して個別補償を始めた 。しかし「半導体労働者の健康と人権を守る会」(パノリム)との対話は拒否している 。この日記者会見を終えた参加者は、弁当を分け合い、行進を始めた 。サムソン総帥一家の自宅がある漢南洞から、瑞草洞のサムソン電子の本社社屋まで向かう行程だ 。半導体工場の象徴である防塵服を着て、各々の手に犠牲者の遺影を持った参加者が歩き始めた 。しかしその重い主題に較べると、参加者の表情はむしろ淡々していた 。「苦しい闘病の末に犠牲になったこれらの名前を1人ひとり思い出して闘うことはとても苦しくて辛いことなので、いつもよりもっと希望と前向きな話しをしよう」とチョ・テハン・パノリム事務局長が話した 。この日のテーマも「ファン・ユミと共に歩く春、希望を咲かす」だった 。一緒に歩く道で、本当の春を迎えて、早くその希望が花を咲かせることを 。ハンギョレ新聞 イ・ジョンア記者
2018/03/28九宜駅のキム君はどこで保護されるのですか?雇用労働部が先月立法予告した産業安全保健法の全面改正案に対し、利害当事者である労使団体がいずれも再検討を求めた 。◇**「請負禁止の範囲が狭小」 vs 「契約締結の自由を侵害」**労働部主催で27日午後、ソウルのSタワーで行われた「産業安全保健法全面改正案に対する意見収斂公聴会」で、労使団体が「意見の取りまとめをもう一度やって欲しい」と注文した 。この日の公聴会では「危険の外注化防止のための請負制限」条項が争点として浮上した 。改正案は、メッキ作業や水銀、鉛、カドミウムなどの製錬・注入・加工・加熱といった有害作業の請負を禁止、有害危険作業は、安全保健評価の後に請負を承認し、再下請けを禁止した 。産業災害予防の措置を執る能力のある者に請け負わせるように、適格受注者の選定義務も定めた 。危険の外注化禁止条項に関して、労働界は請負禁止の適用対象が余りに狭いと批判した 。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健室長は「改正案では請負禁止適用の対象は22の事業場の852人」、「社会問題化する契機になった『九宜駅のキム君』は含まれない」と話し、「外注化が主な原因で労災が多発する作業と、造船業の再下請け関連の条項を補完しなければならない」と注文した 。チョ・キホン韓国労総・産業安全保健研究所長は「依然として不十分」「常時有害危険性のある作業は請負を全面禁止すべきで、正規職に転換して、安全保健管理を受けられるようにしなければならない」と話した 。財界は「有害作業の請負禁止は行き過ぎだ」と主張 。企業間の契約締結の自由を根本的に侵害するということだ 。チョン・スンテ経総・産業安全チーム長は「請負禁止が下請けの勤労者の保護として不適切である以上、元・下請け間の安全管理の役割と責任を明確にして、有害作業の実行業者の専門性を確保する方が実効性あるだろう」と話した 。専門家の意見も分かれた 。クォン・ヒョク釜山大・法学専門大学院教授は「有害危険作業に対する請負禁止は、方向性には共感するが、危険作業を初心者に請け負わせるのが問題であって、専門家に請け負わせれば問題ない」と主張した 。キム・ジェグァン韓国労働安全保健研究所長は「改正案には請負禁止範囲の拡大に対する議論や手続きに関する条項がない」として「元請けが適格な受注業者を選定する方法も、適格基準の詳しい内容が見付けられず、違反時の処罰条項もない」とした 。◇**作業中止・待避権、現場で作動するだろうか**作業中止権も争点だ 。改正案で、産業災害が発生する差し迫った危険がある時は、作業を中止して待避できるとした 。労働者に対する不利益な取り扱いも禁止 。チョ所長は「差し迫った危険と同時に、安全保健措置の不備も作業中止の要件に含め、労働者代表や名誉産業安全監督官にも作業中止権限を付与しなければならない」と主張した 。チェ室長は「危険だということが分かっていても、作業をしに行って死んだ労働者が多い」とし、「合理的な理由で作業待避をすれば、会社から懲戒から損害賠償まで請求されるような状況で、改正案の条項だけで問題は解決できるのか」と反問した 。チョン・スンテ経総チーム長は「重大災害が発生した事業場で、『労災が再び発生するおそれがある』という理由で作業中止を命じることができると規定するのは、要件を行政機関が恣意的に決める結果を招き法治主義に背く」と主張した 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/04/02顧客の暴言・暴行から労働者保護を義務化国会は先月30日の本会議で、産業安全保健法改正案を通過させた。産業安全保健法改正案は、イ・ジョンミ正義党議員が昨年4月に発議を約束した法案で、アルバイト人権法とも呼ばれる。改正案によれば、使用者は顧客の暴言・暴行から労働者を保護すべき義務を負う。労働者を該当の顧客から分離して、担当者を交替しなければならない。使用者はこのような措置を要求した労働者に不利益を与えてはならない。違反すれば1千万ウォン以下の過怠金が賦課される。イ・ジョンミ議員は「法の通過で一部顧客の不当な『パワハラ』に疲れた青年アルバイト労働者に拒否権を保障し、歪曲された顧客応対文化が変わる契機になることを願う」と話した。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2018/04/10労働部「有害物質にばく露」労災の立証責任、勤労福祉公団に転換を検討パク・ヨンマン労働部・労災予防補償政策局長は9日「最近サムソンの作業環境測定報告書の公開を巡って、消耗的で不必要な論議が拡大している」とし、「労災の立証責任を勤労福祉公団の負担とし、公団が自主的に調査して判断できるように改善する方案を検討している」と話した。例えば、労働者が公団に労災を申請した段階で「サムソン工場のA工程で仕事をした」と証明すれば、公団の地方労働官署が物質安全データシート(MSDS)等を参考にして、労災の可否を判断する。作業環境測定結果報告書の公開を巡って不必要に争う必要がないばかりか、営業秘密に関する論議まで減らすことができる方案だ。今年2月、大田高裁は「労働部はサムソン電子が提出した温陽(オニャン)工場の作業環境測定結果報告書を公開せよ」という判決を出し、労働部は安全保健資料情報公開請求処理指針を改正して、情報を公開するとした。判決以後に6件の情報公開が申請され、労働部はうち4件の公開を決定。ところがサムソンは国民権益委員会傘下の中央行政審判委員会に労働部の行政処分の執行停止と行政審判を提起し、更に産業通商資源部に、「作業環境測定報告書に国家の核心技術に該当する情報が含まれている」という確認を要請した。残りの2件もサムソンは公開決定が出た瞬間、中央行政審判委に執行停止と行政審判を提起すると予想される。行政審判の本案審理で「情報を公開せよ」という決定がされても、サムソンが再び行政訴訟の手続きを踏めば、大法院の判決まで2~3年はかかる。労働者は、労災を立証する何の資料もなく「暗闇労災訴訟」をしなければならない。パク・ヨンマン局長はこの日の記者ブリーフィングで、「作業環境測定結果報告書に営業秘密と見られるほどの情報はないというのが裁判所判断」で、「専門家団体である韓国産業保健学会の意見を反映した結果」とし、「(作業環境測定結果報告書)は、公共機関の情報公開に関する法律の『法人の経営・営業上の秘密』に当たるとしても、事業活動によって発生する危害から人の生命・身体・健康を保護するために、公開する必要がある情報に該当する」と話した。特に、「働いて病気になった労働者にとって、作業環境測定結果報告は労災立証にどうしても必要な資料」と強調した。パク局長は「労災申請者が正当な補償を受けられない状況が発生しないように、サムソン側の決断を期待する」と話した。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/04/12業務上疾病の認定率、小幅ながら上昇今年に入って業務上疾病の認定率が小幅ながら上昇したことが分かった。雇用労働部が慢性過労の認定基準を緩和して、労働者の業務上疾病の立証責任の負担を減らす「推定の原則」を適用したことが影響したと思われる。勤労福祉公団によれば、今年1月と2月に業務上疾病として労災療養を申請した件数は1341件。うち837件が業務との関連性を認められた。認定率は62.4%で、昨年(52.9%)より 9.5% 高まった。脳心臓血管疾患は、279件中121件が業務上疾病と認定され、158件は不認定とされた。昨年の脳心臓血管疾患の認定率は32.6% で、今年2月は 43.4% と 10.8% 上昇した。労働部が今年1月から慢性過労の認定基準を変更して、脳心臓血管疾患の労災不認定率が低くなったと思われる。今まで「発病前12週間の業務時間が、1週平均60時間を超える場合」にだけ業務関連性が強いと規定していたものを、夜間・交代勤務や有害環境での作業のような質的な要素を考慮して、慢性過労の業務上疾病の可否を判断するようにした。ばく露期間もばく露量が一定基準を充足すれば、特別な反証がない限り業務上疾病と認定し、未充足の場合も医学的な因果関係があれば労災とするように、関連規定を改正したことも影響を与えたと分析される。脳心臓血管疾患だけでなく、他の疾病による労災認定率も満遍なく上昇した。筋骨格系疾患の認定率は、昨年の61.5%から今年2月には68.3%に上昇した。職業性がん (61.4% → 70.7%)、精神疾患(55.9% → 73.1%)、肝疾患 (21.4% → 50.0%)、細菌性疾患 (66.7% → 70.8%) の認定率も全体的に上昇した。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/04/18包括的奴隷契約をなくして、過労死防止法を作ろうこの10年間で2994人の労働者が過労による脳心臓血管疾患で亡くなった。過労死全体では一年平均332人で、一日に一人の割合。広がる過労死をなくすために、労働関係法を新しく制定・改正しなければならないという主張が、17日の「過労死現場からの証言と過労死・過労自殺根絶の政府対策、何が必要か?」討論会で相次いだ。教育業者のSTユニタスでウェブデザイナーとして働いたCさんが長時間労働に苦しみ、今年1月に自ら命を絶った。過労に苦しむ労働者はIT業界だけではない。この日の討論会でも、バス、タクシー、航空の地上操業、建設、病院で、長時間労働に苦しむ労働者の事例が紹介された。キム・イン漢陽大教授(職業環境医学)は「過労死などの予防に関する法律を作って、過労死や心理的な負担による自殺と推定される事件が発生すれば、該当事業場に対する指導・監督ができるように、法的根拠を準備しなければならない」と話した。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健室長は「長時間労働の原因であり、労働者に無償労働を強要する「包括賃金制(みなし労働性)」をなくさなければならない」。「日本のように過労死発生事業場の監督、名謀公表、処罰制度を作らなければならない」とした。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2018/04/20「悪性リンパ腫」サムソン電子温陽工場の労働者に労災認定サムソン電子温陽(オニャン)工場で6年7ヶ月間、品質検収業務を行った後、悪性リンパ腫に罹った労働者が、産業災害療養給付申請から3年目に認定された。Kさん (33 歳 ) は退職から3年2ヶ月目の2012年4月に診断を受けた。非ホジキンリンパ腫は免疫体系を形成するリンパ系に悪性の腫瘍ができる疾患だ。ベンゼン、酸化エチレンなどに因って発病する。2015年3月に労災申請をしたKさんが、業務上疾病を認められるまでにかかった時間は3年だ。作業で使った有害物質の立証に苦労したためだ。申請当時、Kさんは大田地方雇用労働庁・天安(チョナン)支庁に、サムソン電子温陽工場の作業環境測定結果報告( 作業環境報告書 ) の情報公開請求をしたが、すべて非公開とされた。事件を担当したキム・ミンホ労務士は「報告書があれば労災認定はもっと早かっただろう」と話した。ハンギョレ新聞 パク_ジョンシク記者
2018/04/25「2018最悪の殺人企業」は「巨済クレーン惨事」のサムソン重工業「労災死亡対策作り共同キャンペーン団」は25日、光化門広場で記者会見を行い、労災死亡事故が最も多く起きた「最悪の殺人企業」にサムソン重工業を選定したと明らかにした。共同キャンペーン団は、タワークレーンを管理し、点検する主務部署である国土交通部と、「集配員の過労死予防努力を怠った」郵政事業本部を最悪の殺人企業「特別賞」に選定した。サムソン重工業では1年間で6人の死亡者が発生した。メーデーの休日だった2017年5月1日、800トンの巨大クレーンと32トンのタワークレーンが衝突してタワークレーンの支持台が折れ、休憩室を襲って起きた事故だった。死亡者は休日にも休めずに働いていた非正規職の下請け労働者であった。共同2位の現代エンジニアリングとGS建設、大林産業では5人が亡くなった。4人の死亡で共同5位に選ばれた4企業で亡くなった労働者もすべて下請け業者の所属だった。「危険の外注化」を止めるためには元請け業者に対する強力な処罰が必要だ。ハンギョレ新聞 パク・キヨン記者
2018/04/30労災のない職場ために4月28日を国の記念日にしよう韓国労総が労災労働者の日を迎えて、27日、ボラメ公園の労災犠牲者慰霊塔の前で追悼行事を行った。産業災害にあった労働者の写真が労災犠牲者慰霊塔へ行く道を案内した。世界被災労働者の日の追悼式に参加した韓国労総の組合員と公園を訪ねた市民は、しばらく足を止めて写真の中の労働者の姿に目を止めた。写真には感電して、墜落して、職業病で、身体を痛めた労働者がいた。横断幕は「4月28日産災労働者の日:国家記念日制定:韓国労働組合総連盟」毎年 120 以上の国で被災労働者を追悼する行事を行っている。スペイン、バングラデシュ、イギリス、アメリカなど 19 ヶ国は、この日を国の記念日に制定している。2001年から被災労働者の追悼行事を行っている韓国労総は、この日のスローガンを「これ以上労災のない私たちの職場のために」とした。キム・ジュヨン委員長は「今年は 15 才のムン・ソンミョン君が水銀中毒で死亡し、源進レーヨンの労働者の二硫化炭素による職業病が社会問題になって 30 年になる年」として「今も労働者は依然として労災と職業病で苦しんでいる」と指摘した。また、被災労働者の日の国の記念日制定を求めた。労災のない安全な職場と被災労働者の権益向上のためには、被災労働者の日を国の記念日として制定し、韓国社会全体が労災による死亡者を追慕し、労災予防に取り組まなければならないということだ。「最悪の殺人企業」名簿によれば、1位のサムソン重工業から5位までの企業で死亡した 37 人、 すべてが下請けの労働者であった。イ・ソンギ雇用労働部次官は「危険の外注化による下請け労働者の死亡比率が引き続き上昇している」。「労災の死角地帯に置かれた労働者と、労災が隠蔽されたり、災害認定基準のために労災を認められない労働者がいる」。「産業現場の管理・監督システムを体系化して、安全保健インフラを画期的に拡充する」。「労災のない安全な職場のために努力する」と約束した。毎日労働ニュース イ・ウンヨン記者
2018/05/01雇用労働部、金浦地域に「死亡災害注意報」発令雇用労働部・富川雇用労働支庁は、労災死亡事故が続いて発生した金浦市に「死亡災害注意報」を発令した 。富川支庁によれば、今年1月〜4月末までに、金浦地域の製造業者で4人の労働者が亡くなった 。1月20日、プラスチック容器製造工場で、Aさん (44) が金型移送装置に頭を挟まれて亡くなった 。2月3日、塗装加工メーカーで、Bさん (24)が清掃中のローラーに手を巻き込まれて亡くなった 。4月20日、食料品製造業者でCさん (60) がリフト車に挟まれて亡くなり、同月24日には機械製造業者で、Dさん (62) が屋根の雨水の漏水を確認中に落下して亡くなった 。雇用労働部の関係者は「亡くなった労働者4人は、事業主が産業安全保健法で決められた安全の措置を履行しない状態で作業をさせたことが確認された」と話した 。京郷新聞 パク・ジュンチョル記者
2018/05/08サムソンの作業環境測定報告書に営業秘密はない職業環境医学科の医師たちが、サムソンが公開を拒否している作業環境測定結果報告書には営業秘密・国家核心技術が含まれているという主張に、納得できないという考え方を明らかにした 。重要な情報があっても、安全性を事業主が証明するか、労災優先承認の制度であるべきという主張だ 。職場の健康を守る職業環境医学科の医師会が、専門医・専攻医116人の連署名で出した声明の内容だ 。今年2月、大田高裁はサムソン電子温陽工場で働き、白血病で亡くなった労働者の遺族が提起した行政訴訟で、サムソンの作業環境測定報告書を公開せよという判決を出した 。しかし産業通商資源部がサムソンの要請に沿って、「国家核心技術が含まれている」と判定し、報告書の公開が延ばされている 。医師会によれば、報告書には△生産設備のモデル名・数・配置・工程に関する情報は含まれておらず、△2010年以後の工程図は抜けており、△化学物質の混合比率・工程条件など、生産技術は示されていない 。医師会は「ある情報を営業秘密と認定するには、競争会社が持たない固有の技術が含まれた情報でなければならず、情報流出によって会社の利益に実質的な損失が推定されなければならない」が、「作業環境測定報告書レベルの情報が、このような要件を満たすかは疑問」と批判した 。営業秘密や国家核心技術が含まれた文書でも、使用者が危険性物質に対して、自ら安全性を証明したり非公開に固守すれば、労災が承認されたものと看なさなければならないという提案もした 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2018/05/08安全保健公団、過労死の高危険事業場に「過労死予防事業」安全保健公団が長時間労働の慣行を改善するために、今月から過労死高危険事業場を対象に「過労死予防事業」を始める 。公団によれば、過労死予防事業は、2016〜2017年に長時間労働による脳心臓血管系と精神疾患で療養の承認を受けた事業場など、勤労基準・産業安全合同の点検対象100ヶ所を対象に実施する 。事業場の規模別に、20人未満の小規模事業場は公団の健康管理実態確認コンサルティングを受けて、地域別勤労者健康センターの健康増進事業に参加する 。20人以上の事業場は公団のコンサルティングを受けて、健康増進改善計画を立て、公団の審査を経て、適正性の判断と補完過程を経た後、予防事業を推進する 。公団は、事業場が立てた健康増進改善計画と労働者健康保護活動を点検するために、分期別にモニタリングをする 。雇用労働部は、参加対象であるのに事業に参加しなかったり、改善計画の樹立・推進が不十分な事業場には、勤労基準・産業安全の合同点検を行う 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/05/09事業場に休憩施設を設置する経済的効果は2兆6千億ウォン産業安全保健研究院がカトリック医大のチョン教授チームに依頼した「事業場休憩施設の実態と改善法案研究」によれば、事業場の60%は休憩施設がなかったり、不足していた 。休憩施設が充分だと答えた事業場は35.4%に止まった 。休憩施設がないか不足だと答えた事業場 (64.6%)の場合、労働者は休息場所として作業場 (41.4%) と外部の休息空間 (13.6%)を利用し、自販機周辺 (8.5%) や屋上 (5.7%)、本人の車両 (5.0%)を利用していた 。一部の事業場では、元請けか下請けかによって休憩施設に格差があると答えた 。下請け業者の休憩室が小さい (53.3%)、施設がない (53.3%)、備品が少ない (26.7%) があげられた 。休憩室がトイレ・焼却場のような、悪臭が出たり清潔でないところにある (6.7%) という応答もあった 。研究チームが全国の事業場に休憩施設を設置するのに必要な直接・間接費用を算出したところ、2兆2822億ウォンが必要とされた 。ところが休憩施設の設置による便益は、費用の2.2倍高い4兆9410億ウォンと算出された 。「休憩施設があれば、労働者の疲労感が3.4倍減少し、職務ストレスも1.5〜2.1倍にまで減ると分析され」、「これによる欠勤率と業務上災害の経済的な損失を勘案すれば、純便益は2兆6587億ウォン」になるとした 。雇用労働部は研究結果を基に「事業場休憩施設の設置と運営に関するガイドライン」を作製する 。労働者1人当りの休憩施設面積として最小6平方メートルを確保し、事業場の特性によって、労使が協議して自律的に決めるようにする予定だ 。毎日労働ニュース キム_ミヨン記者
2018/05/17ムン・ソンミョン君、源進労働者の労災死亡30周忌追悼組織委が発足産業安全保健法は28年前に大々的な手術を経て、今の姿になった 。政府に労災予防の責務が付与され、産業災害予防基金が設置され、産業安全保健研究院が政府機関として作られた 。労使同数の産業安全保健委員の構成や労災予防教育が義務化されたのもこの時 。1990年に産業安全保健法の全面改正がされたのは、88年に水銀中毒で亡くなった15才のムン・ソンミョン君と源進レーヨンの被災労働者の闘いがあったからだった 。今の労働安全保健制度は、それらの悲しい犠牲の上に作られた 。16日、フランチェスコ教育会館でムン・ソンミョン君と源進レーヨン労働者の労災死亡30周忌追悼組織委員会が発足式を開催し、90の労働・市民・社会団体が参加した 。追悼組織委は発足宣言文で「厳酷な労災死亡が繰り返されている現実を変えるために、汎社会的な追悼組織委を発足させ、共同事業を展開する」とした 。(写真:ムン・ソンミョン君と源進労働者の労災死亡30周忌追悼組織委の発足式の様子)追悼組織委は、7月2日のムン・ソンミョン君30周忌の命日に合わせて、7月第1週に追悼文化祭を行い、中旬には労働安全保健運動をテーマに大討論会を行う 。6月からは「労働者健康権バス」で全国を巡回し、健康に働く権利を広報する 。30周忌に合わせて追悼の造形物も造る予定だ 。毎日労働ニュース キム_ミヨン記者
2018/05/17鎮海-巨済海底ガス管工事現場で砒素中毒、労働者2人に労災認定鎮海一巨済主配管1工区の建設工事現場に投入され、1級発ガン物質の砒素中毒になった2人の溶接労働者に産業災害が認められた 。被災者と同期間に仕事をした溶接工と土木工が100人程いたことから、砒素中毒が疑われる労働者がもっといると推定される 。産業安全保健研究院の疫学調査で、現場労働者と管理職の中に、体内の砒素ばく露濃度が正常値を上回る職員がいたことが確認された 。韓国ガス公社の発注で2013年に始まった鎮海一巨済主配管1工区の建設工事は、海底区間が7.8km、地下100mに達する国内最長・最高深度の工事で、元請けは現代建設だ 。SさんとKさんは現代建設の下請け業者の所属で、昨年9月10日から11月10日までLNGパイプを溶接して連結する作業をした 。工期に間に合わせるために2ヶ月間昼夜交代で仕事をした 。仕事を始めて20日余りが過ぎた頃から、原因不明の頭痛と目まい、手足のしびれの症状が現れた 。昨年11月16日に病院を訪れて検査した結果、尿から正常ばく露基準 (220µg/L)の3倍近い砒素が検出された 。砒素中毒に罹患した労働者がもっと出てくる可能性がある 。SさんとKさんと同じ期間に仕事をした溶接工は25人、土木工は80人余りだが、現場の労働者は日雇いの下請け労働者であったため、会社に積極的に問題を伝えていない可能性がある 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/05/231級発ガン物質ラドンの恐怖に、労働者は「無防備」原子力安全委員会が、健康に良いマイナス・イオンを出すとされるラドンが含まれた「テジン・ベッド」が、年間許容値の最大9倍まで放射線を放出するという二次調査結果を発表した後、マットレス製造労働者の不安が大きくなっている 。1級発ガン物質のラドンは、自然放射性物質という理由で、労働安全保健管理の対象から抜けている 。雇用労働部は「マットレス製造業者3ヶ所を緊急点検した結果、現在はラドン検出の原因とされたモナザイトを取り扱っていないと確認された」とし、「原子力安全委がモナザイトの流通経路を確認し次第、関連業者にまで調査を拡大する」と明らかにした 。「ラドン寝台」の波紋が拡がって、労働部も対策を始めたことになる 。事業場でラドンにばく露するという警鐘は2013年から鳴らされていた 。勤労福祉公団はその年の7月には、ラドンによる肺がんを業務上疾病の認定基準に含ませた 。2015年には、ラドン肺がんで死亡したソウル地下鉄労働者が産業災害と認められた 。労働部は今年3月に「化学物質と物理的因子のばく露基準」告示を改正し、ラドンのばく露基準を600ベクレル (Bq/㎡)とした 。「ラドンの職業的ばく露基準と管理基準作製方案」の研究を依託されたチェ・ウンヒ円光大教授(看護学)は、「産業安全保健法に放射線健康障害予防義務はあるが、細部基準を明示した規則は人工放射線だけに焦点を合わせ、ラドンのような自然放射性物質には安全管理基準がないのが実情」で、「呼吸保護具の着用とラドンばく露の低減対策を盛り込んだ、ラドン安全保健指針を作らなければならない」と話した 。毎日労働ニュース キム_ミヨン記者
2018/06/04一日中立っている労働者「椅子に座ってはダメですか?」雇用労働部が、最近のマスコミ報道等で提起された、デパートや免税店などで立って働く労働者の足部の疾患問題を解決するために、「販売職労働者健康保護対策」を施行する。ソウル女性家族財団の研究によれば、流通業販売職の女性たちの半分以上(56.4%)が働いて病気に罹ったことがあり、一日中立って働いた場合に筋骨格系疾患(85.4%) や外反母趾などの足の疾患 (80.7%)を病んでいた。 治療法は仕事中に時々休むことだけだ。 しかし、彼女たちはちょっとの間休む椅子すら許されていない。 「お客が嫌がる」ということだ。労働部は販売職労働者の権利を保護し、社会の雰囲気を同時に変えるキャンペーンをすることにした。 今月から労働部の47地方官署の主管で「椅子備置・座る権利探求・休憩施設設置」キャンペーンを行う。 8月までの出退勤の時間帯に、全国40ヶ所に設置された安全保健電光掲示板を利用して市民対象に啓蒙活動を行う。 流通業者の管理者と懇談会を行って保護対策を議論し、「休憩施設の設置と運営ガイド」と「立って働く労働者の健康ガイド」を作って、すべてのデパート・免税店に普及させる。 9月1ヶ月間はデパート・免税店に椅子を備え付け、休憩施設を設置し、労働者の健康保護の措置が正しく行われているか実態調査を行う。京郷新聞 ペ・ムンギュ記者
2018/06/05清掃労働者、トイレでご飯を食べなくても良いのですか?休憩施設が狭かったりトイレを休憩施設として使うなど、キチンと休めない労働者のために、雇用労働部が事業場休憩施設設置・運営ガイドラインを作って産業現場に配布し、労働者の保護措置が正しく履行されているかも点検する。 環境美化員と建設労働者、デパート・免税店・マート販売職の労働者が休める空間が用意されているか、注目される。現行法にも労働者の休憩施設に関する条項はあるが、具体的な設置基準がない。 規模に関係なく必ず休憩施設を設置しなければならない高熱・寒冷・多湿作業場以外には、事業主が休憩施設を備えなくても設置を強制できる条項がない。労働部は明確な基準を作るために、ガイドラインを作った。 休憩施設は作業空間と隣接したところになければならない。 作業場がある建物内に設置するができない場合は、作業場から100メートル以内、歩いて3~5分以内で移動できる所に設置する。 空港・マート・ホテル・デパートは顧客の休憩施設と離れた場所に設置する。 面積は最小6㎡を確保し、快適な室内環境を維持するために冷暖房・換気施設を設置し、適正な温度を維持しなければならない。 ソファや背もたれのある椅子とテーブル、冷蔵庫・冷温風器・浄水器・飲料水・ティッシュなどの備品を具備しなければならない。休憩室の維持・保守は指定された担当者が担当する。 休憩施設であることが分かるように表示し、休憩室を機材・資材や清掃道具の収納空間としない。 休憩施設の設置・運営に関する事項は労使が協議して決める。 ガイドラインが完成すれば、地方労働官署を通じて全事業場に配付する。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/06/11スチュワーデスはなぜ白血病に罹ったか放射線がまた別の場所で第2のファン・ユミを作った。 あこがれのユニフォームの客室乗務員だ。大韓航空で働き、急性骨髄性白血病に罹った元客室乗務員のKさんが産業災害を申請した。 2009年大韓航空に入社したKさんは乗務員として6年間、北極航路を飛んで宇宙放射線に被ばくし、夜間交代勤務などが発病に影響したと主張した。 大韓航空の乗務員の血液がんによる労災申請は初めてだ。原子力安全委員会の「航空乗務員安全管理指針」は具体的な指針を示している。 ①航空運送事業者は宇宙放射線にばく露した高度と緯度、経度での放射線量率と実際の飛行時間、被ばく放射線量の評価内容と結果などを乗務員に提供し、熟知させる。 ②航空運送事業者は宇宙放射線による被爆放射線量を乗務員に公示しなければならず、乗務員は個人の被ばく放射線量を確認しなければならない。宇宙放射線にばく露した乗務員のがん発生率が正確にどれ位高まるかはまだ研究中だ。 北ヨーロッパとアメリカなどで航空乗務員を調査し、一般人より乳がん、皮膚がん、前立腺がん、急性骨髄性白血病、脳腫瘍などの発病率が高いという研究結果が報告されたことがある。韓国天文研究院のイ・ジェジン博士は「地上では普通、短い時間に高い放射線に被ばくするが、航空乗務員は長時間に低い放射線に被ばくする。 宇宙放射線は地上で被ばくする放射線に比べて、非常に複雑な成分で構成されている。 特に中性子が多く含まれ、他の放射線に比べて、中性子は粒子の一つが細胞に与える影響が大きい。 乗務員の被ばく量は今までとは違う基準で見るべきではないか」と話した。ハンギョレ 21
2018/06/14死亡直前3ヶ月の労働時間が減っても慢性過労による脳出血は業務上災害ソウル高裁が、3年以上過労に苦しみ、死亡する直前の3ヶ月間は受注量の減少で労働時間が突然減少した労働者の脳出血を、業務上災害と認定した。 死亡(発病)直前3ヶ月間の平均労働時間だけを見て過労死の可否を判断する雇用労働部の「脳血管疾病または心臓疾病および筋骨格系疾病の業務上疾病認定の可否決定に必要な事項」(慢性過労認定基準)の意味を疑わせる判決だ。 勤労福祉公団が控訴を断念して最終確定した。裁判所は「Kさんの労働時間が死亡3ヶ月前から減少し、労働部告示に定めた慢性過労に該当しなくても、3年間の超過勤務が脳心血関係疾患の危険要因として作用した」とし、「死亡直前の労働時間の減少は受注量の減少によるもので、業務上ストレスが一層加重されたと見られるという点を考慮すれば、業務上災害に該当する」とした。ソウル高裁は「死亡当時の業務環境に急激な変化がなく、労働時間が減ったとしても、故人が2年7ヶ月間、慢性的に厳しい超過勤務と休日のない連続勤務を続けてきた点に照らして、その間に累積した疲労が短期間に解消されにくかった」。 「長い間の過労が故人の既存疾患である高血圧と狭心症の発病の重要な原因」と判断した。クォン公認労務士は「労働部の告示も、慢性的な過労の判断基準を3ヶ月単位の定量的な評価に拘泥することなく、不規則な形態で累積した過労も考慮できるように拡大する必要がある」と指摘した。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/06/22労働部、ポリウレタン・コーティング手袋の使用自制を勧告雇用労働部が製造業と建設業などの事業場に、ポリウレタン・コーティング手袋の使用を自制するように勧告文を送ったことが確認された。 昨年6月、金属労組が発ガン物質のジメチルホルムアミド (DMF) が検出されたと告発し、1年目に出された措置だ。労働部によれば、市中に流通しているポリウレタン・コーティング手袋、8社12種のDMF残留量を分析した結果、すべての製品で手袋一足当たり0.2~91mgのDMFが確認された。国際癌研究機関 (IARC)が2級発ガン物質に指定したDMFは、ポリウレタン樹脂などを作る時に溶剤として使われる。 皮膚を通じて吸収されると肝臓を痛める有害な生殖毒性物質である。ポリウレタン・コーティング手袋は、製造業・建設業・運送業・造園業・環境美化業の労働者がよく使う保護具で、働いている間中ずっと着用しているケースが多い。労働部はDMF残留量は人体に影響がないレベルとしたが、蒸し暑い場所で作業をしたり液体類に接触する作業をする労働者は、水溶性のDMFが皮膚から吸収される可能性が高いため、使用を自制するなどの安全措置を取るように勧告した。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/06/2810月から被害に遭った感情労働者、一旦「業務中断」させる10月から顧客の暴言や暴行で被害を受けた感情労働者に、事業主が休み時間を与えるなど適切な事後措置をしなければ、最高1000万ウォンの過怠金を払うことになる。 雇用労働部は感情労働者(顧客応対勤労者) の健康が脅かされるのを防ぐための具体的な保護措置として、産業安全保健法施行令と施行規則一部改正を立法予告した。 3月に国会で「感情労働者保護法」と呼ばれる産業安全保健法の改正が成立したことに伴う措置だ。今後、事業主は感情労働者が顧客から暴言を聞いたり、暴行に遭い、健康に問題が生ずるおそれがあれば、業務を一時的に中断したり転換できるように、措置を取らなければならない。 業務に復帰する前には身体的・精神的な安静がとれるように十分な休み時間を与えなければならず、必要な場合、治療や相談を支援する義務もある。 被害に遭った労働者が要請すれば、捜査機関に証拠資料を提出したり、告訴・告発・損害賠償請求などに必要な支援もする。 事後措置義務に違反した場合は、回数によって過怠金が差等賦課される。 1次違反に300万ウォン、2次違反は600万ウォン、3次違反は1000万ウォンだ。施行規則には事業主の事前措置が新しく入った。 事業主は今後「暴言を禁止する」という文書を事業場に掲示したり、音声で案内しなければならない。 顧客応対業務マニュアルを作って教育し、労働者に休憩空間を提供するなど、職務ストレスを減らす対策も準備しなければならない。 改正は10月18日から全事業場で施行される。京郷新聞 ナム・チオン記者
2018/07/01温度計に水銀を入れた少年が亡くなって30年/顔だけが変わった「死の職場」30年前、「ソウルに行って、金を儲けて夜間学校に通う」と言って上京した15才の少年がいた。 少年は永登浦 (ヨンドゥンボ)の温度計工場で、換気施設も保護具もなく、温度計の中に水銀を入れる仕事をした。 少年が仕事を始めて2ヶ月目に、全身の痛みと深刻な不眠症が現れた。 1987年12月から翌年2月まで仕事をしたムン・ソンミョン君は、1988年3月に水銀中毒とシンナー中毒と推定されるという診断を受け、その年の7月2日に亡くなった。 15才の幼い労働者の葬儀は「産業災害労働者葬」として行われた。 彼の死は労働者がどれくらい危険な環境で働いているのか、仕事場の安全を守ることがどれほど重要かを社会に知らせる契機となった。 ほぼ同じ時期、京畿(キョンギ) 道の合成繊維工場・源進 (ウォンジン) レーヨンでも、労働者数百人が二硫化炭素中毒によって、数十人が亡くなる事態が起こった。 労働団体は源進レーヨンの職業病被害者は915人で、死亡者は230人に達すると主張する。 ムン君の死を職業病として認めよという闘いに油を注いだ。 源進レーヨンの労働者の闘いで、1990年に産業安全保健に関連する制度の枠組みが用意された。◆毎年1900人が死んでいくムン君が亡くなって30年、その間に労働者が働く環境が良くなったことは事実だが、職場で死ぬ労働者はまだまだ多い。 昨年一年間で産業災害で死亡した労働者は1957人。 未だに自分が扱っている物質がどれくらい危険か知らないまま働く労働者が多い。 サムソン電子半導体工場で働き、白血病に罹って2007年に亡くなったファン・ユミさんも同じだった。 彼女はベンゼンやホルムアルデヒドといった発がん物質を使う工程で働いたが、そのような物質が白血病を起こすとは想像することもできなかった。ファン・ユミさんの事件以後の11年間で、サムソン半導体やLCD 工場で働いて職業病と推定される理由で亡くなった労働者は118人にもなる。 サムソン職業病問題の解決を要求してきた「パノリム」は、ムン君の命日である2日に籠城闘争1000日を迎える。 ムン君の30周忌を前に、労働界と市民社会団体が組織した「ムン・ソンミョン、源進レーヨン労働者の労災死亡追悼組織委員会」は1日から「生き返るムン・ソンミョン、共に歩くファン・ユミ」というキャンペーンを始めた。 労働者は、会社が教えなければ、自分がどんな有害物質の中で働いているのか分からない。 働いて病んで死んでも、職業病だという事実を立証することさえ困難だ。政府が最近、労働者が要求すれば作業環境測定報告書を公開するように方針を変えたが、サムソン電子は行政法院に訴訟を起こし、情報公開を必死で拒んでいる。 「営業秘密が含まれている」という理由だ。サムソンだけに起こっていることではない。 韓国タイヤの工場では1996年から昨年まで、少なくとも160人ががんや心筋梗塞などで亡くなった。 労働者はタイヤを作る過程で有害物質が出ているとして、真相調査を要求している。◆下請けと「死の外注化」昨年5月1日、サムソン重工業の巨済(コジェ)造船所。 800tの巨人クレーンと32tのタワークレーンが衝突した。 支持台の折れたタワークレーンが労働者の休憩室を襲った。 死亡者は全てメーデー (訳註: 韓国では国民の休日)にも拘わらず、休めずに働いていた下請け労働者であった。 「巨人クレーンとタワークレーンの手信号を送る労働者の身分と所属会社がそれぞれ違い、信号が合わないために事故が起きた」と分析された。 2007年から昨年の9月までに造船業で事故で亡くなった324人の80%が下請け業者だった。 労働者を直接雇用した下請け業者だけが責任を負う構造のため、大企業の元請けは安全管理を疎かにしてしまう。 怪我をしたり亡くなった労働者と遺族が企業に責任を追及することも難しい。人件費を減らすための多段階下請け構造は、危険な作業を最も脆弱な下請け労働者に押し付ける「危険の外注化」を生み出す。 3月28日にイーマートのタジャン店では、ムービング・ウォークを点検していた21才の下請け業者の職員が機械に挟まれて亡くなった。 彼はイーマートのムービング・ウォークの点検を担当するK社の協力業者であるA社の所属だった。 ソウルの九宜 (クウィ) 駅でスクリーンドアを修理していて亡くなった19才のキム君もソウルメトロではなく、協力業者の所属だった。業務実績を強要されたり過度な業務でストレスに苦しめられ、自ら死を選ぶ人も続いている。 昨年、全州市のある通信会社のコールセンターの相談員だった17才の特性化高校の生徒も、実績のプレッシャーに耐えられずに極端な選択をした。 お父さんに「コール数を見達成できなかった」と訴えた直後であった。 1月にはオンライン講義業者の職員が殺人的な夜勤に苦しめられて自ら命を絶った。失業手当や再教育といった社会安全網が脆弱な社会で、解雇者などは極端な状況に追い込まれる。 労働者の争議行為を好ましく思わない社会の雰囲気と、国が先に立った暴力は、癒やされ難いトラウマを植え付ける。 2009年に労働者2000人余りがリストラで工場を追い出された双龍 (サンヨン)自動車では、9年間に何と30人が亡くなった。 先月27日、自死を選んだ解雇労働者のKさん(48)は、借金を返すために夜は貨物車を運転し、昼間は工事現場で働いて生計を立てていたと伝えられた。 群山(クンサン) 工場の門が閉められ、韓国GMに希望退職を申請した労働者の中でも、既に3人が自ら命を絶った。京郷新聞 ナム・チウォン記者
2018/07/06サムソン社屋の前での籠城/1000日を超えたダビテの戦いパノリムとムン・ソンミョン・源進労働者の労災死亡30周期追悼組織委員会、民衆共同行動は、4日にサムソンの社屋の前で職業病認定を求める集会を開催した。 追悼式と文化祭を終えた参加者は、サムソンの社屋を一回り回って、サムソンが職業病を認めることを求める「サムソン包囲行動」を行った。進の一番前にはサムソン LCDの器興 (キフン) 工場で6年間働き、脳腫瘍に罹ったハン・ヘギョンさんとお母さんのキム・シニョさん、サムソン電子半導体工場で働き白血病で亡くなったファン・ユミさんのお父さん・ファン・サンギさんが立った。行事の最後に、参加者がサムソンの社屋を取り囲んだ。 脳腫瘍を病んでいるハン・ヘギョンさんは手を繋ぐのも大変だった。 お母さんのキム・シニョさんが、ハンさんとファン・サンギさん間に立って手を繋いだ。 小さいけれど美しい手を互いに繋ぎ合った。 大きくて派手なサムソンの社屋より、籠城場を1000日以上引っ張ってきたこの人たちの力がもっと強く見えた。ハンギョレ新聞 キム・ミョンジン記者
2018/07/16上半期労災補償申請、1年前より19.4%増加今年上半期の産業災害補償申請が1年前より20%近く増えた。 今年から出退勤災害を認め、脳心血関係疾患の認定基準の告示を改正して再受付が可能になった上に、労災補償申請時の保険加入者(=事業主)の確認制度を廃止した影響とされる。勤労福祉公団によれば、今年1~6月の労災補償申請は6万5390件で、昨年同期より19.4%(1万618件) 増加した。 今年1月1日から施行された出退勤災害の関連申請3016件と脳心血関係疾患告示関連の再受付362件を除けば、13.2% (7240件)増えた。 労災承認率も高まった。 上半期に処理された4万6031件の内、4万3219件が労災と承認された。 承認率は93.9%だ。 1年前の労災承認率より1.2%上がった。公団は労災補償申請手続きの簡素化を主な要因に挙げた。 「今年から事業主の捺印制度が廃止され、労働者が事業主の顔色を見ずに自由に申請できるようになった」と説明した。 公団は労災補償申請の便宜に、災害申請相談電話コールバックサービスを運営している。 被災労働者や家族が公団コールセンターに、労災該当の有無と処理手続きを問い合わせして労災補償申請の意思を示せば、事故発生地域の担当公務員が申込書の作成を手伝う制度だ。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/07/19政府、勤労基準法に「職場いじめ」禁止義務を明示政府は国政懸案点検調停会議で「職場などでのいじめ根絶対策」を決定した。 職場いじめの申告から加害者処罰、被害者支援など、全過程にわたって6段階21項目の改善課題を盛り込んだ。 今月5日には「公共分野の甲質根絶総合対策」を出している。▶韓国の職場いじめは、EUの二倍以上/使用者に調査を義務化・国家機関の職権調査を規定政府によれば、職場いじめの被害率は業種別で3.6~27.5%。 EUの国より2倍以上高い。 EU 27ヶ国の職場いじめ被害率は0.6%(ブルガリア) から 9.5% (フランス) まで。 職場いじめによる労働時間の損失に伴う社会的費用は年間4兆7千億ウォンもなる。 政府は「職場いじめによるうつ病と自殺の問題、職場いじめの被害者の子供が学校いじめの被害者に伝播される問題も起きている」と憂慮している。 根絶対策によれば、働く場所でいじめの可否を判断できるように、勤基法に職場いじめの概念を規定する。 政府は例示で「使用者または勤労者などが, 業務上の地位または関係などを利用して、業務の適正範囲を越えて、他の勤労者などに身体的・精神的・情緒的な苦痛を与えたり業務環境を悪化させる行為」とした。職場いじめの申告当事者も拡大する。 いじめ被害者の他に、職場の同僚など、事業場内の誰でも申告できるようにし、申告者の身元保護のための制度を準備する。 就業規則の必須的記載事項に「職場いじめの申告手続き」を加える。職場いじめの申告窓口の一元化も目を引く。 職場いじめ申告のための汎政府レベルの甲質申告センターを来月中に構築し、12月までにセンターに業種別・分野別のいじめ申告ホームページをリンクする。使用者の職場いじめ調査の義務化と国家機関による職権調査も規定した。 使用者が職場いじめの事実を認知したり申告を受け付けた時は、事実関係を調査することを義務化する。 職場の暴力・いじめについて、関連法令の違反行為を認知したり申告を受け付けた場合、雇用労働部が職権で調査をする。 労働部は精神的ないじめなどで労働者に健康障害が生じた事業場に対しては、医療専門家の意見を聞き、必要に応じて、臨時の健康診断命令といった措置を取る。◆職場いじめの事業場に特別勤労監督を実施 /民間部門での甲質防止、「不公正取り引きの根絶対策」は12月に準備政府はこれと共に、加害者への処罰と被害者の保護を強化する。 勤基法の改正によって職場いじめの禁止義務規定を作り、加害者の刑事処罰を行う。 被害者・申告者に対する不利益扱いを禁止する。 被害者の心理相談も支援する。 職場いじめ被害は労災と認定する。 職場いじめによる労働者の死亡・自殺、負傷、疾病とうつ病に対する労災補償を強化する。 産業災害補償保険法上の勤労者の範囲に含まれる勤基法上の勤労者と、ゴルフ場のキャディーなど9つの特殊形態での労働従事者、現場実習生がこれに該当する。 今年末までに業務上疾病の認定基準に関する判断マニュアルを具体化する。被害者法律相談と訴訟も支援する。 大韓法律救済公団が法律相談と訴訟支援を引き受ける。使用者の安全・保健の措置義務を拡大し、職場いじめに対する使用者の措置義務を設ける。 使用者が関連法令に違反した時の処罰基準も新設する。政府は今年10月の研究依託を経て、関係部署の合同ガイドラインを制定する。 来月、勤労監督官執務規定を改正し、職場いじめで社会的に物議を醸した事業場に対する特別勤労監督を行う。 12月までに勤基法・芸術家福祉法など5つの法律の制・改定を進める。 一方、政府は民間部門同士の甲質根絶のために、12月頃△中小企業相手の納品単価の買い叩き・不当下請け・技術盗みの防止、加盟・代理店を相手にした押し売り・費用転嫁の根絶、△放送プログラムの外注製作業者を相手にした過小製作費の根絶、を内容とする「不公正取り引き根絶対策」を発表する。毎日労働ニュース ヨン_ユンジョン記者
2018/07/25サムソン白血病の仲裁案は9月末に「お金もなく、力もない貧しい労働者だからといって、作業現場での化学薬品によって病気に罹って死んでいった労働者の問題を10年かかっても解決できないのは、本当にイライラします。今やっと解決の糸口を見つけたことは良かったと思います」。半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)とサムソン電子は24日 「サムソン電子半導体など事業場での白血病など疾患の発病と関連した問題解決のための調停委員会」の仲裁案を受け入れるという仲裁合意書に署名した。 調停委はパノリムなど被害者側とサムソン電子の合意によって2014年12月にスタートした。 キム・ジヒョン前・最高裁判判事が委員長を引き受けた。 翌年7月に調停委が調停案を出すとすぐに、サムソン電子は公益法人を設立して被害補償と再発防止対策を作ろうという提案を断って、独自の補償委員会を作った。 調停委は停止し、パノリムはサムソン電子の前で籠城を始めた。 仲裁合意書の署名によって調停委の活動が再開された。▶調停委「専門家の諮問を受けて仲裁案を作る」調停委はこの日の署名以後、直ちに仲裁案を作るための作業に着手した。 9月末か10月初めに仲裁案を出す計画だ。 仲裁案に従って10月中にパノリムの被害者の補償を終える予定だ。 仲裁案は、補償対象疾病など被害者への補償案と、サムソン電子側の謝罪、再発防止と社会貢献方案などになる見通しだ。 キム・ジヒョン調停委員長は「仲裁案にはパノリムの被害者だけでなく、産業安全保健問題の不確実性に起因する職業病発病の危険に、実効的に対処する方案を内容とする」とし、「支援・補償の新しい基準や方案を樹立する道標になれるように、合理的な仲裁案を作る」と話した。調停委は傘下に専門家で構成された諮問委員会を作り、諮問委員からの諮問を受けて仲裁案を導き出す計画だ。 仲裁案作りの過程と個別の支援・補償の内訳は非公開にすることにした。 最終仲裁の決定・合意の署名式は公開する。 この日キム・ジヒョン委員長は「調停委員会を信じて、白紙委任に近い仲裁方式を条件なく受け容れたサムソン電子とパノリムに感謝を申し上げる」。 「重い責任と使命感を持って、合理的で客観的な仲裁案を作る」と話した。「遅くなったが幸運、再びこうしたことがないように」この日ファン・サンギ代表はサムソン半導体職業病問題の解決を助けてくれた人たちに感謝の気持ちを表わした。 彼は「うちのユミが2005年にサムソン半導体の工場に通って急性骨髄性白血病に罹ったときは、余りにも大きな落胆と挫折感に陥っていた」。 「話を聞いて記事にしてくれた記者たち、サムソン職業病の被害者・常任活動家・団体、みなさん有り難う」、「労働現場で再びこうしたことが繰り返されてはならない」と強調した。パノリムとサムソンはいずれも調停委に協力すると約束した。 パノリムのコンユ・ジョンオク幹事は「調停委が未来指向的で、社会的な価値を生かすことができる方向で問題を解決すると約束したので、その約束を信じて待つ」と話した。 「サムソン電子は調停委の提案を受け容れるのは、私たちよりはるかに難しかっただろう」、「会社が考え方を変えたのは大きな決定だと思う」と評価した。 サムソン電子のキム・ソンシク専務は「調停委が提案した通り、妥協と譲歩の精神に立って、最も合理的な仲裁案を用意して下さるものと考える」。 「調停委の今後の日程に積極的に協力する」と話した。パノリムはサムソン瑞草社屋前のテント籠城場を、25日夕方の「座り込み解団文化祭」を最後に撤収する。 2015年10月7日に籠城を始めて1023日目だ。毎日労働ニュース チェ・ナヨン記者
2018/08/02労働者が立証しにくい職業病に「国選労務士」の導入を推進労働部の関係者は「雇用労働行政改革委が勧告した国選労務士制の導入を、肯定的に検討中」と明らかにした 。 職業病で労災申請をした低所得労働者が、労務士を選任する費用を国が支援する制度だ 。 改革委は労災補償制度改善案の一環として、「脆弱な労働者を支援できる国選労務士制度の導入法令を作って、予算を設定するように」 勧告した 。産業災害は「業務上の事故」と「業務上の疾病(職業病)」に分類される 。 「事故」と違って、職業病は「業務のために疾病に罹った」ことを医学的に証明するのが容易ではない 。 労働者一人の力で業務との関連性を立証するのは難しく、専門家の助けが必要なケースが多い 。 国選労務士制が導入されれば、一定額以下の収入の労働者が職業病で労災申請をする時に、助けを受けることができる 。改革委は、労働者がもっと簡単に労災を認められるように、業務上疾病の被害者が資料を要請する権利、事業主はこれに助力する義務を法に明文化するように勧告した 。 事業場で起きた事故で疾病になった場合に、労災と認定する範囲を拡げるようにとも勧告した 。 企業が安全保健管理責任に違反すれば、「過料」でなく「罰金」に処罰を強化する 。改革委はまた、法院の確定判決をすべて分析して、職務と従事期間などによる有害物質へのばく露量を計算した「職業病ばく露マトリックス」を作ってホームページに公開し、これを職業病の認定基準として活用するように勧告した 。 産業安全保健担当勤労監督官を特別に選んで専門性を引き上げ、長期的には専門行政機関である「産業安全保健庁」を設置するようにも勧告した 。京郷新聞 ナム・チオン記者
2018/08/06半導体白血病の産業災害認定が容易になる雇用労働部は、判決等によって半導体・ディスプレイ労働者の業務関連性が認められた職業性がんの白血病、多発性硬化症、再生不良性貧血、卵巣がん、脳腫瘍、悪性リンパ腫、乳がん、肺がんの8種類について、労災処理過程で労働者の過度な立証負担を軽減するように、手続きを改善すると明らかにした 。今までは、半導体・ディスプレイ工場の労働者が職業性がんに罹った場合、外部の専門機関に疫学調査を依頼する手順を踏んで業務関連性を判断してきた 。 しかし調査が6ヶ月以上もかかって労災補償が遅れ、労災申請をした労働者の負担がとても大きいという指摘が絶えなかった 。 労働界は、既に職業病と認められた人と同じ工程で働き、同じ疾病に罹れば、疫学調査なしで職業病と認定しなければならないと主張してきた 。労働部は今後、半導体・ディスプレイの従事者が、業務関連性のある8つの疾病に罹った場合、疫学調査を省略して、「同一だったり類似の工程に従事したか」を調査して労災認定の可否を決める予定だ 。 作業期間も、ばく露量などが認定基準を充足する場合は反証がない限り労災と認定し、認定基準を満たせない時も、医学的な因果関係があれば認める 。 労働部は、今回の職業性がん8種の他にも、判決等で業務関連性が認められる事例が追加されれば、簡素化された手続きに従う方針だ 。京郷新聞 ナム・チオン記者
2018/08/08ソウル市、猛暑警報時は建設現場の午後の作業を中止ソウル市が猛暑警報発令時に、公共発注の建設現場の午後の作業を中止し、賃金を補填することにした 。 建設労働者の健康の保護と事故予防のための方案を作って7日から施行する 。 施行対象は市・自治区・投資支援機関が発注した924の工事現場の労働者6千人 。 猛暑警報が発令されると予想される時は、作業を1~2時間早く始め、実際に警報が発令されれば、午後の室外作業を中止させる 。 労働者は最大2時間工作ができなくなる 。 ソウル市は作業を中止したために受け取れなかった賃金を、発注者の工事予算で補填する 。 猛暑警報は一日の最高気温が35度以上になる状態が2日以上持続することが予想されれば発令される 。ソウル市は猛暑警報が発令されれば、1時間作業した後に15分以上の休憩時間を保障するように、公共工事現場に指針を出した 。 これと同時に日除けのテントと休憩場所を確保し、扇風機と氷・ミネラルウォーターを現場に提供するように点検する 。毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2018/08/08環境美化員の死を呼ぶ明け方勤務を減らす8日、イ・ナギョン国務総理は国政懸案点検調停会議を行い、環境美化員の労働環境改善法案を審議・確定した 。 環境美化員の安全事故の主な原因として指定される明け方勤務 (午前4時~6時) を減らし、昼間勤務 (午前6時~午後8時) を現在の38%から50%にまで増やす 。 実際に京畿道儀旺市は2011年から勤務方式を変えたが、以後の事故率が43%減少した 。合わせて政府は清掃車輌毎の必須人員基準を設定し、切断防止用手袋・車輌後方カメラなど、安全装備も備えられるようにした 。 猛暑や厳しい寒さといった気象条件に備えた作業基準も準備する 。また政府は夜間と明け方勤務を減らして減少する人件費を、環境美化員の賃金引き上げに使うと明らかにした 。 委託業者の環境美化員の賃金と福利厚生費も引き上げ、休憩施設改善のための予算も拡大する 。 現在半分を越える (56.2%) 環境美化員が委託業者に雇用されているが、直営業者の環境美化員に比べて低い賃金で、より劣悪な条件で働いている 。 また、地方自治体・労働界・委託業者などが参加する「勤務環境改善協議体」を構成し、環境美化員に対する雇用安定方案も準備する 。 今回の改善案は来年までに段階的に履行される 。ハンギョレ新聞 イ・ジへ記者
2018/08/17韓国タイヤの工場を特別災難地域と宣言せよキム・ジョンフン民衆党議員と韓国タイヤ労災協議会が「韓国タイヤ特殊健康検診結果表 (2011-2017年)」を公開、「李明博元大統領の娘婿が社長の韓国タイヤは、20年間で確認された死亡者は168人」で、「韓国タイヤ工場を特別災難地域に指定せよ」とした 。 韓国タイヤで働く労働者5710人のうち、「疾病有所見者」と「観察者」を加えた疾患者は、2011年基準で776人で、2014年に1996人、2017年には2611人に増えた 。 パク・ウンヨン労災協議会委員長は「単一工場で、このように多くの労働者が一度に疾病に罹って死ぬようなことがあり得るのか」と問いかけた 。毎日労働ニュース ヤン・ウラム記者
2018/08/22「非ホジキンリンパ腫」 労働者に疫学調査なしで初の労災認定勤労福祉公団がサムソン電子 (現サムスンディスプレイ) 蕩情工場で働き、非ホジキンリンパ腫に罹った労働者に、疫学調査を経ることなく「推定の原則」を適用して業務関連性を認めた 。 雇用労働部が最近発表した「業務関連性専門調査 (個別疫学調査) 省略判断基準」を適用した初めての事例だ 。公団天安支社は、サムスンディスプレイで3年間働いて非ホジキンリンパ腫に罹ったキム・某さん (31) が出した療養給付申請を承認した 。 キムさんは高校に在学中だった2005年9月に、現場実習生としてサムスン電子に入社し、LCD事業部の液晶工程シール・タルポ室で3年間、生産職オペレーターとして働いたが、頻繁な下血と生理不順、皮膚疾患などの異常で2008年9月に退社した 。 2016年11月に大きな瘤ができるなど異常症状が現れ、2017年4月に非ホジキンリンパ腫4期の診断を受け、同年10月に公団に療養給付を申請した 。従来の手続きなら、公団は産業安全保健研究院に蕩情工場の疫学調査を依頼するが、今回は公団は過去に同一作業工程に関して疫学調査を行った事例によって、疫学調査を省略し、ソウル業務上疾病判定委員会に審議を依頼した 。 ソウル疾判委は、キムさんが3年間、夜昼交代勤務をし、持続的に化学物質 (アセトン・IPA)、イオナイザ (静電気防止用放射線装備) から出る放射線など、有害要因に複合ばく露されたと推定した 。ソウル疾判委は「キム氏が働いた場所での単一有害要因のばく露量は傷病を起こすほどではない」が、「複合ばく露による相乗作用がどんな影響を起こすのかを判断する根拠がない現時点で、先端電子産業で働いた勤労者の血液がんの危険を報告した研究結果と報告書に基づいて判断しなければならない」とし 、 「潜伏期間を考慮した時、退職後の要素が原因になって発病したとは見られない」として、業務上疾病を認めた 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/08/31造船業の重大災害の原因は「多重下請構造」昨年11月に発足した造船業重大産業災害国民参加調査委員会は、9ヶ月間の活動を終えて「造船業の災害の根本的な原因解決のために、多重再下請けを禁止し、必要な場合にだけ制限的に許容すべし」という結論を出した 。 調査委は、造船業の重大災害の最も重要な原因として「再下請け」を指弾した 。調査委によれば、昨年8月に4人の命を奪ったSTX 造船海洋の爆発事故は、多重下請け構造から発生した 。 事故で亡くなった労働者は全てB産業の所属だった 。 元請けの STX 造船海洋からタンク内部の特殊塗装作業を請負ったA企業が、B産業に再下請けしていた 。 死亡した労働者の四大保険はA企業が加入し、勤労契約書はB産業が作成していた 。 調査委は「実質的な雇用契約と人事労務管理 (四大保険) が分離していた事実を確認した」と明らかにした 。調査委は同年5月1日に6人が亡くなったサムソン重工業のクレーン衝突事故の現場でも「危険の外注化」を確認した 。 当時、事故が起きたマーティンリング・モジュールでは働いていた 1623人のうち、元請けのサムソン重工業所属の正規職は9.8% (159人) だけで、残りの90.2% (1464人) が下請け労働者 (15業者) であった 。 下請け労働者1464人中、勤続6ヶ月未満が全体の53.6%、うち1ヶ月未満が13.5%を占めていた 。調査委は「事故の被害が大きかった理由は、元請けが狭い空間に多数の構内下請け労働者を、同時に投入させて作業を行うようにしたため」とし 、 「建設業の再下請け禁止政策を参考にして、早期に政策を作れ」と雇用労働部に勧告した 。 合わせて調査委は「無理な工程の強行を防止する制度的な装置」も勧告 。 合わせて、元請けの下請け労働者に対する安全監督と保護義務を強化する方向で、造船業安全管理法と制度を改善すべきであるとした 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/09/03産業安全保健法改正の10 月施行を前に地
方自治体は対策に苦心
感情労働者の人権と健康権の保護のために、事業主の予防措置を義務化する内容を含
む産業安全保健法改正の10 月施行を前に、ソウル市、光州市、全州市、安山市が感情労
働者保護対策を準備している。
安山市非正規職労働者支援センターは「安山市の感情労働の実態と改善方案研究の最終
報告書」を公開した。感情労働従事者は8万1000 人で、労働者の21.8% を占めている。
チェ・ヨンジュ全北大教授( 経営学) は「感情労働従事者は毎年増加し」、「深層面接で明
らかになった労働者の心理的健康状態は、非常に深刻なレベル」、「感情労働従事者の労働人権保護の政策的な施行が必要だ」と意見を述べた。安山市長は「最終報告書の実態と対策を参考に、感情労働者の権利保護総合計画とガイドラインを作る」と話した。
全州市は全州市庁と住民センター、施設管理公団など、公共部門の感情労働従事者1300 人を対象に実施した実態調査結果を発表した。10 人中9人が、業務中に悪口と暴言、人格無視を経験していた。回答者の51.3%は、これらを理由に「職場を替わる意志がある」と答えた。全州市は委託研究の結果を基に、感情労働者保護ガイドラインを作る計画だ。
光州市は、△顧客の無理な要求や不適切な言葉を使用された時に、業務を中断できる業務中断権、△悪性( 剛性) な嘆願に応対した場合、30 分以上の感情鎮静・回復のための休息権、△感情労働による問題を解決できる治癒プログラム、を内容とするガイドラインを作って、公共部門から施行に入った。年末までに光州市が出資した機関と委託機関にまで拡大する。
最も積極的な地方自治体はソウル市だ。ソウル市は5月に地方自治体で最初に感情労働従事者保護ガイドラインを発表した。業務中に暴言・暴行・セクハラ・業務妨害といった違法行為が発生すれば、4段階に分けて積極的な保護措置を稼動する。7月には、ソウル労働権益センター感情労働保護チームを拡大・改編し、「ソウル市感情労働センター」として独立させ、感情労働者のための相談と治癒プログラムを運営する。市民団体と医療機関、企業と「感情労働ガバナンス」も構築する。
毎日労働ニュース 
キム・ミヨン記者
2018/09/12職場内いじめ禁止法案が雇用労働小委を通過職場内でのいじめを禁止する勤労基準法改正案が、国会・環境労働委員会雇用労働小委
員会を通過した。
環境労働委雇用労働小委が11 日に処理した法案の中で、最も注目されるのは、職場内
いじめ関連の勤基法改正案だ。職場内いじめの定義規定を新設し、暴言や暴行、精神的虐
待までが職場内のいじめに分類されて、禁止される。職場内いじめの被害者や申告者に、解雇などの不利益を与える行為も禁止され、これに違反すれば刑事処罰される。使用者は就業規則に職場内いじめの予防に関する内容を反映しなければならない。
雇用労働小委では、職場内いじめや感情労働による精神的ストレスのために発生した疾病を、業務上災害の認定基準に含ませる内容の産業災害補償保険法改正案も処理された。
関西労災職業病2018.10 No.49316
産業安全保健法上の政府の責務事項には、職
場内いじめ予防のための措置基準作りと指
導・支援が追加された。
毎日労働ニュース キム・ハクテ記者
2018/09/13フッ化水素漏出の時に、サムソンの全事業
場を点検していたら…
サムソン電子で繰り返される化学物質漏出事故の再発を防ぐために、韓国労働安全保健
研究所と半導体労働者の健康と人権守り( パノリム) など20 余団体が、「サムソン半導体二酸化炭素漏出労働者死亡事故対策委員会」を結成した。
対策委は結成記者会見で、「2013 年のサムソン電子華城工場でのフッ化水素漏出事故と、2014 年のサムソン・ヨントン事業場の二酸化炭素漏出事故に続いて、また化学物質漏出事故が発生した」とし、「サムソンの安全管理が深刻なレベルであるということが確認された以上、徹底した調査と厳重な処罰が必要だ」と主張した。
今月4日、サムソン電子器興事業場の6-3ライン地下1階に保存されていた、消防用二酸化炭素ガスと連結された配管が破裂する事故で、3人の死傷者が発生した。対策委は労働部に、2013 年のフッ化水素漏出事故の後に行った特別勤労監督で摘発された法違反事項と、安全保健診断で指摘された是正措置が、正しく履行・点検されたのかの確認を要求した。
対策委は労働部に、△安全管理点検内容の公開、△サムソン電子の管理・監督の強化、△特別勤労監督・総合安全診断の実施を要求した。
京畿道にはキチンとした民官合同調査を申し入れた。京畿道は7日に民官合同調査団を構成した。しかし調査団を構成する過程で、以前からサムソンの化学物質の管理と予防・対応体系に問題を提起してきた市民・社会団体には、問い合わせさえしなかったことが分かった。
対策委の関係者は「民官合同調査団の人的構成を拡大して、専門的で多様な分野を検証できるように、調査団を補強しなければならない」と話した。
毎日労
働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/09/13人権委「CTを活用してじん肺症の判断をせよ」国家人権委員会が雇用労働部に、じん肺症を病む労働者の健康権を保障するために、制度改善をするように勧告した。2015年基準でじん肺労働者は1万3584人だ。炭鉱労働者の他に、石綿を使う建設業・非金属鉱業・製造業の従事者にも症状が現れる。
人権委は「じん肺病型の判定の正確度と信頼性を高めるために、判定時にコンピュータ断層撮影(CT)フィルムも利用できるように、関連規定を改正するように」と勧告した。1~4型に区分したじん肺病型と心臓と肺機能のレベルで障害等級を決める。
国内では、国際労働機構(ILO)が作成したじん肺放射線映像国際分類法によって、胸部レントゲン写真(CXR)に現れた陰影を判読する方式で、じん肺病型を決めている。人権委はじん肺病型1型とじん肺疑症を明確に区分しにくく、初期じん肺症状に対する正確な診断に限界があると判断した。
人権委は「外国の研究結果では、CXRで正常またはじん肺疑症の判定を受けた人の内、26.7~62.5%が、CTを使った再判定でじん肺症が確認された」と説明した。人権委は「じん肺労働者の肺炎予防のために、肺炎・インフルエンザの予防接種の支援事業を拡大するように」として、「肺炎を療養給付の対象に含ませたり、合併症などの予防管理制度による診療方法と、期間に関する制限を緩和するように」勧告した。
毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2018/09/14人権委「労働部は生殖毒性物質から労働者・子供を守れ2009~2010年の間に、済州医療院で、妊娠した看護師15人の内、5人が流産、4人が先天性心臓疾患児を出産するということが起こった。これらの看護師は共通して、生殖毒性物質が含まれる薬品を粉砕する仕事をしていた。ソウル大病院と産業安全保健研究院の二度にわたる疫学調査の結果、看護師の流産と先天性障害児の出産は、業務と関連があることが明らかになった。国家人権委員会が「生殖健康有害因子から労働者と子供の健康を保護するために、産業安全保健法と産業災害補償保険法・勤労基準法を改正するように」雇用労働部長官に勧告した。
生殖健康有害因子には、生殖毒性がある化学物質はもちろん、夜間勤務や立ち仕事をする環境も含まれる。労働部は44種類の生殖毒性有害物質を指定して管理している。しかし労働者には「生殖毒性」という単語さえ馴染みが薄い。2016年に人権委が実態調査した結果を見ると、生殖毒性という言葉を聞いたことがあると答えた労働者は2割に過ぎなかった。生殖健康問題を女性だけの問題と考えたり、業務によって難妊・不妊・流産・死産・先天性障害児の出産が起きるという認識も低かった。
人権委は産業安全保健法を改正して、作業場内の有害化学物質に対する労働者の知る権利を保障し、勤労基準法を改正して、妊婦にさせられない業務の幅を広げるように勧告した。また、毒性物質関連の業務による先天性障害児の出産などを業務上災害と認定するように、産業災害保険法を改正するように、とも注文した。
毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/09/19裁判所、通信業者の修理技士に業務上災害を認定裁判所が2013年に仕事中に脳出血で亡くなったSKブロードバンドの協力業者インターネット・IPTV修理技士に、産業災害を承認した。勤労福祉公団が控訴せず、判決は確定した。争点は雇用労働部が定めた過労死基準に該当するかどうかだった。労働部は「脳心血管疾患認定基準」で、発病前12週間の業務時間が、1週平均60時間を超える場合に、慢性過労と認定している。
公団はSKブロードバンドの専用アプリケーションに接続した記録を基準として、Lさんの死亡前12週間の1週平均勤務時間を51時間23分と算定した。しかし裁判所は「Lさんの事務室への出入記録を基準として算定し、勤務時間を死亡前12週間を、1週平均60時間34分と見るのが合理的」とし、業務と関連があると判断した。
毎日労働ニュース チェ・ナヨン記者
2018/09/27港湾労働者の災害率は全産業平均の2倍港湾労働者の災害率が全産業の平均より二倍高いことが分かった。韓国海洋水産開発院が発刊した「動向分析」98号によれば、昨年の港湾労働者の災害率は9.46で、全産業平均の4.82の二倍だった。類似の業種と比較しても、鉄道運送業の4.9倍、航空運輸業の5.6倍であった。労働者1万人当たりの災害死亡者も、港湾荷役業は1.49人で、全産業平均(1.05人)を上回った。
海洋水産開発院は、港湾産業の特殊な作業環境を考慮していない安全管理体系を、災害発生の原因だと指摘した。港湾公社・雇用労働部・埠頭運営会社・港湾運送労組・物流協会などが、港湾労働者を対象にした安全教育をするが、港湾の特性と物流プロセスを反映した教育内容や管理体系が不十分だという指摘だ。
海洋水産開発院の研究委員は「産業全体の安全管理と監督を労働部が専門に担当するが、港湾という特殊性を考慮すれば、海洋水産部に関連部署を新設する方法が急がれる」と主張した。「航空や鉄道分野は、国土交通部に担当課を設置して労働者の安全業務を管理しているのに、海水部は港湾施設管理のレベルに止まっている」と批判した。
毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/10/01安全保健公団の感情労働者保護キャンペーン安全保健公団が10月から感情労働者尊重文化キャンペーン (#andYOU) を展開する 。感情労働者の保護を定めた産業安全保健法の改正が18日から施行されるのに伴い、関連の情報を知らせて、国民的な関心を高める趣旨だ 。改正案は感情労働者の人権と健康権保護のために、事業主の予防措置を義務化している 。キャンペーンのスローガン 「#andYOU」は、国民に感情労働問題の解決に参加しようと呼びかける意味だ 。出退勤時間帯の国民を対象にしたラジオキャンペーンでは、悪質な顧客からの電話相談の事例を紹介し、相談者が電話を切ることができる権利と、改正された法令を知らせる 。地下鉄2号線の一部の電車には「ラッピング」広報もする 。毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者
2018/10/02精神疾患の産業災害承認率、57.7%に止まる昨年の精神疾患による産業災害の申請件数は194件に過ぎず、この内112件 (57.7%)が産業災害と認められた 。職業環境医学科の専門医は「精神疾患者の規模を考えれば、災害申請自体が極めて少ない」 。「精神疾患に対する社会的な烙印や就職への不利益のせいで、申請自体を敬遠するため」と説明した 。精神疾患で労災を認められる過程も厳しい 。外傷後ストレス障害や適応障害は、承認率がそれぞれ69%、80%と高かったが、睡眠障害と恐慌性障害は33.3%と11.1%で、半分にもならなかった 。躁うつ病は4件すべてが不支給で、承認率の偏差が大きかった 。チェ・ミョンソン民主労総・労働安全保健室長は「精神疾患に対する職業病認定基準を大幅に改正しなければならない」とした 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/10/04納得し難い、自殺の産業災害不承認の理由昨年公団で「業務上自殺」かどうかを争った二つ事件の共通点は、疾病判定委が特別な根拠を示さないまま、「自殺するほどのストレスではない」と判断したことだ 。雇用労働部によれば、公団が業務上自殺と認めた事例は、2016年の55件から昨年の63件に若干増えた 。業務上自殺の認定率も 2016年の18.2%から昨年の36.5%に、18.3%増加した 。しかし2016年一日36人、年間1万3092人もが、自ら命を絶つ「自殺共和国」だということを考えれば、表面化しない業務上自殺は遙かに多いと推定される 。実際、保健福祉部が今年5月に出した「2018自殺予防白書」によれば、2016年に自死を選択した人の内、就業者の比率は45.6%で、半分に達する 。それでも業務上自殺が認められるケースが珍しいとされる理由は、自殺の産業災害認定基準が余りにも厳しいせいだという批判が強い 。キム・セウン職業環境医学専門医は「自殺に至るほどのストレスに関する基準が不明確で、疾病判定委が恣意的な判断をするケースが多い」 。「業務上自殺認定基準を定める必要がある」と話した 。実際に昨年、「死亡の4年前に離婚した事実(精神受脆弱状態)」「姉が3年前に夫婦喧嘩の後に自殺(遺伝的要因)」といった個人的な事情を理由に、自殺を産業災害と認めない事例も少なくなかった 。公団が業務上自殺の認定に、裁判所よりも更に厳格な態度を示している点も問題だ 。産業災害補償保険法施行令によれば「業務上の理由による精神的異常事態によって自傷行為をした場合」に限って、自殺を産業災害と認定する 。従って、公団は自殺の業務関連性を判断する時に、必ず精神疾患の病歴を要求する 。一方、裁判所は精神異常状態が明確でなくても、業務ストレスが高かったという情況が明確な場合は、自殺を業務上災害と認定する傾向だ 。クォン・ドンヒ公認労務士は「裁判所は労働者『本人基準』で自殺の業務関連性を判断するのに、公団は『社会平均人』を基準として範囲を狭めて判断する」として、裁判所の考え方を積極的に受け容れるべきだと指摘した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/10/18【裁判所、包括賃金制で超過勤務の記録がなくても過労死認定裁判所が包括賃金制 (みなし労働制)の約定によって、超過労働の記録がない労働者の突然死を、業務上災害と認定した 。「出退勤時間に関する客観的な資料がなく、業務時間の増加を確認し難い」として、産業災害を不承認とした勤労福祉公団の判定を逆転した 。今回の判決によって、会社が形式的に提出した資料だけで業務上外を判断する公団のやり方を変えるべきだという声が高まっている 。裁判所は「(会社が提出した) 勤務内訳表の勤務時間を超えて働いていたと推定される」と判断した 。チョ・チョルギ弁護士は、「今までは使用者が提出する形式的な書類を見て業務上災害かどうかを判断したが、今回の事件では、同僚の証言など、使用者の主張をひっくり返せる客観的な資料によって、裁判所が実際の勤務時間を推定して業務上災害を判断したという点で意味が大きい」と評価した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/10/29解雇者・難民・性少数者に開いたドア/緑色病院人権治癒センター病院の敷居は高い 。持つものがない人たち、悪いこともしていないのに後ろ指を差される人たちには、病院は遠い 。ソウルの中浪区にある緑色病院は違う 。誰でも、痛ければ病院に行くことができる世の中を作りたい人たちが集まって、「労災と職業病で苦痛を受ける人、人権侵害にあった人、みんなが尊重され、慰められ、治癒する空間」を夢見て建てた場所だからだ 。緑色病院・人権治癒センターはそういう精神が充満している所だ 。(写真:診察または相談を行う医療スタッフの様子 )病院の入口には「ソウル人権現場石碑」がある 。2016年にソウル市が、人権史跡として価値が高い近・現代の人権現場を選定して、石碑を設置した 。石碑には緑色病院の設立日 (2003年9月20日)と、「ここは源進レーヨン職業病労働者と市民社会が共に創り出した専門医療機関」という説明が書かれている 。人権治癒センターは病院の1階ロビーを過ぎて、患者と保護者を受け付ける院務課に入る直前にあった 。イ・ポラセンター長(内科専門医) は「人権治癒センターを訪ねる患者は、院務課を通らず直接こちらに来て、社会福祉士と相談をして医療スタッフと会う」と説明した 。初めて病院を訪れる時から「敷居」を感じないようにした病院の心配りが感じられた 。◆痛い人は誰でも治療する人権の現場緑色病院は2015年から「人権クリニック」という名前で、医療の死角地帯に置かれた人権被害者の診療活動をしている 。良心的兵役拒否者・龍山惨事の被害者・朝鮮離脱住民などがここを通り過ぎた 。スパイ操作事件で拷問を受け、永い収監生活をした被害者も世話を受けた 。人権クリニックは昨年、人権治癒センターに名前を変えた 。社会的弱者と人権活動家のための健康支援事業と、トラウマとストレス・クリニックといった活動が一層増えた 。今年はソウル市と「公共医療遂行機関協約」を結んで、「外国人勤労者など疎外階層の医療サービス支援事業の施行医療機関」と「労災・職業病、人権侵害被害者のためのソウル市指定の安全網病院」の活動を行い、活動範囲を拡げた 。イエメン難民のサルレさんは今月2日にセンターを訪ねた 。彼は内戦を避けて2014年5月に韓国に渡ってきた 。難民申請をしたが拒否され、今は2ヶ月毎に滞留許可を更新して暮らしている 。「就労不可」で生活苦の中、今年9月に足首を骨折する事故に遭った 。健康保険がなく、費用が700万~800万ウォン程度になるという話を聞いて、治療をあきらめた 。韓国人の知人が緑色病院を紹介し、入院治療を受けた 。◆センターのモットーは「差別のない診療」昨年、センターに立ち寄った人は114人だ 。高空・断食籠城をした労働者が51人で、半分に迫まる 。二番目は性少数者 (27人)だ 。費用の問題よりも、性少数者を見る視線のために診療を忌避するケースが多い 。センターは「差別のない診療」をモットーに性少数者を受け入れる 。緑色病院の産婦人科で、多くの人たちが性転換手術とホルモン治療を受けるのは、このような背景からだ 。イ・ポラセンター長に「人権治癒センターに必要な政策的な支援は何か」と尋ねた 。彼女は「高空籠城や断食籠城をしなくても、誰かが自らの健康を傷つけてでも壮絶な闘いに訴えなくても良い、そんな社会を作らなければならない」と話した 。誰でも健康な世の中は、誰もが平等な世の中ということだ 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/10/308ヶ月目に閣僚会議を通過した産業安全保健法改正案宅配運転手など特殊雇用労働者も産業災害に遭った時は保護されるようにし、下請け労働者の事故では、元請けも責任を負うようにする産業安全保健法改正案が、立法予告から8ヶ月目に、やっと閣僚会議を通過した 。政府の審査の過程で、死亡事故の時の軽い処罰を防ぐための「下限刑」規定が消え、危険の外注化禁止には例外条項が追加されるなど、立法予告案よりも相当数の条項が後退させられた 。雇用労働部は、30日の閣僚会議で産業安全保健法の全面改正案が議決されたと明らかにした 。産業安全保健法の全面改正は、1990年以後で初 。改正案は産業安全保健法の保護対象を、「勤労者」から「働く人」に拡大した 。宅配運転手など、特殊雇用労働者を保護対象に含ませるためだ 。「危険の外注化」による事故を防止するための対策も定めた 。元請け事業主の安全保健措置義務の範囲を「一部の危険な場所」から事業場全体に拡大し、安全保健措置義務に違反した時に宣告できる懲役刑の上限を、現行の1年から、下請け事業主と同じ水準の5年に重くした 。下請け労働者が死亡した場合、下請け事業主と同じく、元請け事業主も最大懲役10年を宣告されるようにした 。建設現場でタワークレーンなど危険な機械の作動中には、元請けが安全保健措置を義務的にしなければならない 。化学物質の製造・輸入事業場で、事業主が「企業秘密」を理由に資料公開を拒否して労働者が危険に直面することを防止するために、労働部長官の事前承認を受けた場合にだけ、企業秘密を認めることとした 。産業災害が発生する緊急で差し迫った危険が近づいた時には、労働者が「作業中止」をすることできる権限があるということを明示し、これを理由に事業主が解雇などの不利益を与える場合、処罰対象になるようにした 。この法は今年2月に立法予告され、上半期中に閣僚会議の議決を経て、国会に提出される予定だったが、経済界が反対した影響で、政府内での審査手続きが永くなった 。政府の審査過程で重要な条項が後退することもあった 。代表的な問題としては「下限刑条項」を削除したことだ 。懲役刑の上限は増えたが下限がなくなり、軽い処罰も可能になった 。労働部の関係者は「処罰がとても重すぎるという指摘が出て、激論の結果、上限だけを上げることで合意した」と話した 。新しい産安法は、職業病が発生する危険が高いメッキ作業や水銀、鉛、カドミウムなどを扱う作業の請負も禁止したが、改正案には、立法予告案になかった「例外条項」が新設された 。一時・間歇的な作業や受給者の技術の活用が目的の場合には例外的に許容するという内容だ 。民主労総はこの日声明を出して、「死亡事故に罰金刑を宣告するなど、労災事故を温情で戒めて処罰する、という問題がずっと提起されてきたのに、政府が再び財閥の側に立った」と批判した 。韓国労総も「特殊雇用労働者の範囲などに不明で曖昧な部分が多く、危険の外注化を防ぐのにも依然として不十分だ」と批判した 。京郷新聞 ナム・チオン記者
2018/11/20「職場の甲質119」、職場の甲質指数を初公開我が国の職場の甲質の水準を測定できる指標が初めて公開された 。「職場の甲質119」が職場の甲質68項目を調査したところ、平均点数が35点(100点満点)だった 。平均点数を越える深刻な職場の甲質の項目は、全体の半分を越える37項目だった 。▶職場の甲質1位は「採用情報が実際と違う」職場の甲質指数は二段階を経て作られた 。この1年間に「職場の甲質119」に情報提供された2万2810件の事例を、教授・研究者9人で構成された諮問委員が、10領域・68項目に分類した 。その後、20~55才の会社員1千人を対象に、68項目を5点満点で採点した後、100点満点に換算して指数化した 。100点に近いほど職場の甲質が深刻だという意味だ 。職場の甲質指数の平均点数は35点だった 。10領域の中では、△昇進・解雇など人事問題 (38.2点)で甲質が最も激しかった 。続いて△採用過程・労働条件(37.1点)、△出産・育児 (36.9点)、△差別・いじめ (35.8点)、△健康・安全(35.8点)の順だった 。68項目の内、37項目 (54.4%)が平均点数の35点を上回った 。40点を越える項目は17項目(25%)にもなった 。「就業情報サイトの採用情報が実際と違う」 (47.1点)が最も高く、「時間外手当を支給されなかったり、一部しか支給されなかった」 (45.9点)が続いた 。◆私の職場の甲質指数テストも可能職場内の差別といじめの項目の指数も高かった 。「部下の職員を無視したり皮肉な言葉を言う」 (42.0点)と「容貌・年齢・学歴・地域・非正規職・性別を理由に差別待遇を受ける」 (40.9点)もかなりなレベルだった 。会社員は「上司が自分の責任を職員に繰り返し転嫁・強要する」 (41.7点)、「業務時間外にSNSで業務指示をする」 (40.1点)と答えた 。非合理的な組織文化に対する指数も40点を上回った 。「望まない会食を強要する」 (40.2点)、「非業務的な行事(体育祭・団結大会・職場ミーティング) を強要する」 (40.2点)など 。非正規職(非常用職)は正規職(常用職)より甲質によりひどく曝された 。「勤労契約書を作成・支給しない」 (37.2点)では、常用職 (34.0点)に比べて非常用職 (42.0点)の点数が高かった 。外資系大企業は、68項目のうち12項目で50点を越えた 。◆職場内いじめ禁止法案の国会通過が急がれる(写真:会場いっぱいに参加者が集まった集会の様子 )「職場の甲質119」は職場の甲質指数を様々に活用する計画だ 。オ・ジノ総括スタッフは「今後、職場の甲質指数を公論化して、色々な社会の領域で使えるようにする」 。「来月には業種別・産業別の甲質指数調査を始める」と話した 。毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者
2018/11/2110人中3人は「職場内いじめを6ヶ月以上経験」感情労働全国ネットワークはノルウェーのベルゲン大学の「いじめ研究グループ」が開発した「否定的経験質問」で、6業種の会社員1078人にアンケート調査を行った 。この調査は、業務に関する侮辱や業務排除、無視、非難、汚名など、22種類のいじめ項目の内、一つ以上を週1回以上の頻度で、6ヶ月以上経験した時に「職場内いじめ被害者」に分類するが、職場内いじめ被害者に分類された人は27.8%となった 。感情労働ネットワークは「国際研究に出てくる被害比率は10%の水準なのに、韓国の被害率はその3倍に近かった」と説明した 。主な職場内いじめの内容は「個人に対するゴシップとデマの拡散」「人格、態度、私生活に対する侮辱または不快な発言を聞く」「意見が無視される」「病休、休暇、旅費・交通費など、当然の権利を行使できないように圧力を受ける」等だった 。職場内いじめの経験がある回答者は、感情労働危険群に属するケースが多かった 。職場内いじめの経験者のうち「労働者の実際の感情と職場が要求する感情表現規範の衝突や、顧客応対の過程で負った心の損傷」のレベルを測定した「感情不調和と損傷」が、危険群になるケースは69.9%であった 。いじめに遭った経験がない会社員の 39.5%の2倍近く高い数値だ 。感情労働全国ネットワークは、国会に係留されている職場内いじめ防止法を直ちに成立させなければならないと主張した 。「職場内いじめの問題が極めて深刻なのに、法制司法委員会の自由韓国党議員は、『定義が不明だ』として法案処理に反対している」 批判した 。京郷新聞 ナム・チオン記者
2018/11/23源進職業病闘争30年を迎えて、被災労働者「ハンマダン」開催22日、国会議員会館に被災労働者500人余りが参加して「源進職業病闘争30年、全国被災労働者ハンマダン」が行われた 。文在寅大統領は祝辞を送った 。二大労総も席を共にし、キム・ミョンファン民主労総・委員長は「源進労働者を始め、職業病認定闘争で現場を変えてこられたみなさんに、心より尊敬の思いを伝える 。依然として地獄のような労働現場を本当に変えていくために、産業安全保健法の全面改正が急がれる」と強調した 。ヨン・ウス韓国労総・副委員長は「被災労働者の日制定に関する法律草案を準備した 。4月28日の被災労働者の日が、国の記念日に指定されるように努力する」と話した 。行事を主催した「ムン・ソンミョン君、源進労働者産災死亡30周忌追悼組織委員会」は、「産業災害の追放と安全な職場のための希望宣言」を発表した 。追悼組織委は△労災による死亡を半分に減らすための政府レベルの「労災追放汎国民運動」の推進、△被災労働者の礼遇と支援に関する法律制定、△被災労働者の日を国の記念日に指定、△化学物質に対する知る権利の保障、△多段階下請けと長時間労働政策を直ちに中止、△産業安全保健法の全面改正、△労災死亡に対する企業の責任を強化する重大災害企業処罰法の制定、などを要求した 。毎日労働ニュース キム・ミヨン記者
2018/11/2311年かかったサムソン白血病謝罪/「ユミ、約束を守れてうれしい」11年振りに受け取った「心から謝罪する」の一言に、ファン・サンギ (63) さんは泣くこともできなかった 。2007年3月、22歳の花のような年齢の娘・ユミさんを送ったファン・サンギさんは、23日、サムソン電子と国会議員を前に「娘との約束を守ることができて本当に嬉しい」という言葉を吐いただけだった 。そして笑うこともなかった 。老母は病気に罹った孫娘を見たショックで亡くなり、妻は娘の死後、うつ病から回復していない 。束草を走っていたタクシー運転手のファンさんは、この間運転席を空にして、娘の死の原因を明らかにするために街頭をさまよわなければならなかった 。口元には曖昧な浅い微笑が浮かんだだけだった 。ファンさんは「半導体労働者の健康と人権守り(パノリム)」代表として、サムソン電子と「仲裁判定履行合意協約式」に臨んだ 。11年にわたった彼の凄然な闘いは、こうして終えられた 。先にサムソン電子のキム・ギナム代表理事が「病気で苦しまれた職員らとその家族の方々に心より謝罪いたします」と話した 。キム代表に続いて演壇に立ったファンさんは、「今日のサムソン電子代表理事の謝罪は、率直に、職業病被害家族に充分ではありません 。この11年間、パノリムの活動をして、数えきれない程だまされ、侮辱されたことや、職業病の苦痛、愛する家族を失った痛みを考えれば、実際どんな謝罪も充分ではないでしょう 。しかし私は今日の謝罪をサムソン電子の誓いだと受け取ります」 。(写真:協約書を掲げるサムソン電子とパノリムの代表らの様子 )23日ソウルのプレスセンターで開かれたサムソン電子ーパノリム仲裁判定履行合意協約式で、サムソン電子のキム・ギナム代表理事(左側から)、キム・ジヒョン調停委員長、パノリムのファン・サンギ代表が協約書を持って記念撮影ファンさんを始めとする多くの被害者家族と活動家の努力で準備されたこの日の協約式で、サムソン電子は会社のホームページ 「我が家」に、謝罪文と一緒に支援補償案内文を掲載して、被害者に代表理事名の謝罪文を出すと明らかにした 。また、事態の再発防止と社会貢献の一環として、500億ウォンの産業安全保健発展基金を韓国産業安全保健公団に寄託することにした 。この金は電子産業安全保健センターの建設など、色々な労災予防事業に使われる 。ファンさんは7月の調停委の仲裁方式に合意する署名式の席では、所感を述べて涙を流した 。今までのやり方では合意は不可能と判断した調停委は、双方が調停案を条件なしで受け容れることを事前に合意するように提案した 。これをサムソン電子とパノリムが受け容れて、事態解決の糸口が見つかった 。ファンさんはこの日「娘・ユミとした約束を守ることができて嬉しいです 。しかし、ユミと私の家族が経験した痛みを忘れることはできません 。とても多くの人々がこのような痛みを持っています」と話した 。その約束を履行するために作られる支援補償委員会と、「実際は労働者が汗を流して働いて造ったお金」を運用する産業安全保健公団の人たちは、その痛みを絶対に忘れないで欲しいと、両手合わせてお願いした 。ハンギョレ新聞 パク・キヨン記者
2018/12/04最高裁「柳成企業労働者の精神疾患は業務上災害」8年もの会社の労働組合弾圧で精神疾患に罹った柳成企業の労働者に、最高裁が「業務上災害」を認めた 。柳成企業では今までに9人の労働者が精神疾患で産業災害と認められたが、最高裁で確定判決が出たのは初めてだ 。最高裁が確定した原審・ソウル高裁の判決によれば、会社の労組弾圧と差別が「勤労者の良心の自由を侵害したと見られる余地が大きく、B組合員らは、良心の自由と経済への圧迫によって相当な精神的ストレスを受けた」とした 。「B組合員の精神的ストレスの最も主な原因は『正常な業務遂行の中で経験した労使・労々の葛藤と、これに使用者による不当な経済的圧迫と、厳しい監視と統制が加増して始まった」とし、「傷病の発生と業務の間には相当因果関係がある」と判断した 。ハンギョレ新聞 パク・キョン記者
2018/12/1124才の非正規職、ヨンギュンさんが発電所で亡くなった忠南・泰安(テアン)火力発電所で、20代の非正規職労働者が、一人で設備を点検していてベルトコンベヤーに挟まれて亡くなった 。発電会社が、苦しくて難しい業務を下請け業者に押し付ける「危険の外注化」によって、下請け業者の労働者の死亡が繰り返されている 。 韓国西部発電は、韓国発電技術所属の現場運転員・キム・ヨンギュンさん(24)が、11日の午前3時23分に、泰安火力発電所の石炭運送用のベルトコンベアに挟まれて亡くなった状態で発見されたと明らかにした 。事故が起きた1時間後になって申告がなされた 。雇用労働部は事故が起きた泰安火力発電所の9・10号機の作業中止命令を出した 。 入社3ヶ月目のキムさんは、現場で石炭を運ぶコンベアの作動を確認する作業を行ってきた 。10日は午後6時に出勤し、夜10時頃に運用チーム課長と話をした後に連絡が途切れた 。課長とチーム員が探して、亡くなったキムさんを発見した 。泰安火力発電所の石炭取り扱い設備の運転を委託された韓国発電技術の労組の関係者は、「几帳面に仕事をすると評判が良かった。普段は余り見ない所まで確認しようとして事故に遭ったようだ」、「ベルトコンベアの長さが何kmもあるので、位置を把握するのに時間がかかった」と話した 。 2人1組の勤務規定は守られていなかった 。職員は4組2交代で12時間ずつ働くが、【写真解説】 キムさんは「文在寅大統領、非正規職の代表100人と会いましょう」の記者会見を10日に行うために、1日に非正規職の直接雇用を要求する手立て札を持って写真を撮った 。しかし、記者会見は「危険の外注化」によって事故に遭ったキムさんを追悼する会見になってしまった 。夜間は勤務者が少なかった 。労組関係者は「費用を節減するといって人員を減らされて、二人で広い施設を点検するにはこうせざるを得なかった」 。「事故が起きた時に別の人がいれば装備を止められるけど、それもできなかった」と話した 。 発電非正規職連帯会議によれば、2012〜2016年の間に346件の事故があり、この内97%の337件は下請け労働者で、死亡者40人中37人が下請け労働者だった 。労組関係者は「下請けの労働者は設備の管理・監督権限がないから、安全上の問題があっても変えることができない」と話した 。京郷新聞 ペ・ムンギュ記者
2018/12/16泰安には菊、光化門にはロウソク/全国でキム・ヨンギュンさんを追悼「泰安火力非正規職労働者死亡事故真相究明と責任者処罰市民対策委員会」と「文在寅大統領と対話を要求する非正規職100人代表団」は15日、光化門広場で二次ロウソク追悼祭を行った 。追悼祭の参加者は「なぜ『死』は下請け労働者の役割でなければならないのか」と、韓国社会の「死の外注化」を批判した 。 キムさんの同僚は追悼の言葉で、「食事の時間も忘れる程熱心に働いたヨンギュン、申し訳ない。24才の花のように美しい歳の君を先に送るなんて。次は非正規職のいない国、働きやすい国に産まれてこい」と話した 。 民主労総公共輸送労組は、携帯電話の充電器、手帳、ウェットティッシュ、作業服、スリッパなどの遺品を公開した 。手帳とスリッパは石炭で真っ黒だった 。食事の時間がないためのカップラーメンと、私費で買った懐中電灯と乾電池もあった 。 キムさんを追悼するロウソクは全国のあちこちで燃え上がっている 。19日、光化門広場では「青年労働者団体・青年全泰壱」が主管する「青年追慕の日」の三次ロウソク追慕祭が行われる 。21日には「非正規職ロウソク行進」とロウソク文化祭が予定されている 。京畿の水原駅では、13日から毎日午後に追慕祭が行われている 。忠北・清州では17日と18日の午後にソンアン道で、蔚山では19日午後に三山洞のロッテホテル前の交差点で、仁川は20日午後に富平駅広場で、江原の三陟は20日午後に三陟郵便局前で、それぞれ追慕祭が準備されている 。キムさんの葬儀室が用意された忠南・泰安では、真相究明と責任者の処罰が行われるまで毎日、泰安ターミナル前で追慕祭が行われる 。京郷新聞 ホ・ジンム記者
2018/12/27産安法28年振りに全面改正/危険作業の「請負禁止」産業安全保健法がキム・ヨンギュンさんの事故を契機に全面改正された 。ムン・ソンミョン・源進レーヨンの悲劇での1990年全面改正から28年振り 。保護される範囲が広くなり、元請けの義務が強化されたが、処罰規定が当初の政府案より弱まった点は限界だと指摘される 。 産業安全保健法の適用対象が「勤労者」から「労務を提供する者」に拡大した点が最も大きな変化だ 。最近プラットホーム労働者など、使用者を特定しにくい労働者が生まれて、産業安全の空白地帯が広くなってきた 。今回の改正で宅配運転手などの特殊雇用労働者も、労災の保護対象に編入された 。韓国放送通信大のパク教授(環境保健学)は「フランチャイズ、小商工人など、多様な形態で働く労働者まで包括していくことが今後の宿題」と話した 。 今回の改正で元請けの義務が拡大した 。現行法では、元請け事業主は22種の危険な場所についてだけ安全保健責任を負ったが、改正案では元請け事業主が指定・提供し、支配・管理する場所なら、元請け業者が原則的に安全保健措置の義務を負うように定めた 。 許可を受ければ可能だった有害・危険作業の請負も全面禁止する 。メッキ、水銀・鉛・カドミウムを扱う作業の構内請負を全面禁止し、違反時は10億ウォン以下の罰金を賦課する 。危険作業の請負を禁止する条項が初めて導入されたという点では意味が大きい 。 今年の初めに政府が立法予告した原案から、相当後退した部分もある 。労働者の死亡時に事業主を処罰する下限として、懲役1年以上とする条項が、閣僚会議の経過の中でなくなった 。「懲役10年」と強化した処罰の上限も、「過度な処罰」 という経営界の反発で弱まった 。結局、与野党は現行と同じ懲役7年の上限を維持するものの、5年以内に死亡事故が再発した場合には加重処罰する折衷案で合意した 。また元請け事業主が「提供・指定する場所」から「支配・管理する場所」に責任範囲を縮小した 。安全保健義務に違反した請負人の処罰を「5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金」とする案も、「3年以下、3千万ウォン以下」に修正された 。ただし労働者が死亡した時の法人の罰金刑は現行1億ウォン以下から、政府案通り「10億ウォン以下」に高めることに合意した 。ハンギョレ新聞 イ・ジへ記者
2018/12/27職場の甲質、今から法で防ぐ/「ヤン・ジノ防止法」通過27日に、しばらく法司委で眠っていた通称「職場内いじめ防止法」、勤労基準法改正案が国会本会議の敷居を越えた 。改正された勤労基準法は、職場内いじめを「職場での地位または関係などの優位性を利用して、業務上の適正範囲を越えて、他の勤労者に身体的・精神的な苦痛を与えたり、勤務環境を悪化させる行為」と規定して、被害者を保護する内容を定めた 。しかし保護措置の他には処罰規定を決めず、限界が指摘される 。 改正された内容を見ると、使用者は職場内いじめが発生した場合、事実確認の調査を必ず行わなければならず、勤務場所の変更や配置転換などの方法で加害者と被害者を分離しなければならない 。使用者は被害労働者に有給休暇を命令するなど、適切な措置を執ることを定めた 。また、使用者が申告者や被害労働者に解雇などの不利な処遇をすれば、3年以下の懲役か3千万ウォン以下の罰金を課すことができる 。被害者が加害者と同じ空間で働いて発生する二次被害を防ぐためだ 。 この日国会は、職場内いじめの被害者が精神的なストレスによって疾病に罹れば、これを産業災害と認定する産業災害補償保険法も同時に通過させた 。これ迄は労働者が職場内いじめのためにうつ病や急性ストレス障害などに苦しめられても、法的根拠がないために業務上疾病と認められにくかった 。 いじめに起因する精神疾患の治療費まで労働者が負担しなければならず、二重三重の被害に遭うこともあった 。 今回の法改正は「職場内いじめ」に対する法律的な定義を定めた最初の試みとして、大きな意味がある 。「職場の甲質119」のチェ常任労務士は「これ迄は職場内で暴言・人格冒とくなどのいじめに遭って相談に来た被害者に対して、『関連の法律がなく、警察に暴行の申告しても認められるのは簡単ではない』と言うしかなかった」が、「職場内いじめを初めて法的に規定したという点で、甲質から労働者を保護する最小限の規則が作られることになった」と評価した 。 処罰規定がなく、保護範囲が狭く、実効性の面で限界があるという指摘もある 。キム・ドンヒョン弁護士は「勤労基準法で職場内いじめを規定したが、勤労基準法の適用を受けられない4人未満の事業場の労働者や特殊雇用労働者は排除されている 。更に、使用者が被害労働者に不利益な措置をした場合を除いては、法に違反しても処罰できないという点も限界だ」と説明した 。【写真解説】 昨年12月、ソウル・麻浦区のあるコーヒーショップに職場『甲質』被害者20人余りが集まった 。これらは紙袋で作った仮面をかぶって各自の経験とノウハウを共有した 。職場の甲質119提供ハンギョレ新聞 イ・ジへ記者