全港湾OBのカオリンじん肺、じん肺健康管理手帳交付/兵庫
昨年の7月下旬、全港湾大阪支部組合事務所から電話が入った。尼崎港運(株)の元組合員のTさんが組合事務所に来られ、「最近体調が悪く、尼崎港運(株)当時にカオリンの袋詰め作業に於いてじん肺管理区分2を受けている。何か救済手段はないのか?」という問い合わせがあった。
全港湾大阪支部書記局は当時の様子が全く不明な為、私に相談してきたもの。 全港湾大阪支部よりTさんの電話番号を伺って、直接電話を掛けて見ると、「最近、息苦しく、階段を登ったり、長距離を歩行することが困難になってきて、じん肺症が悪化したのでは」との相談だった。Tさんは尼崎港運(株)に勤務していた時は、兵庫県尼崎市に在住、離職後は、滋賀県近江舞子に在住であったが、近隣に大きな病院が無いため、水嶋内科クリニックを紹介し、受診することになった。
8月17日、初診、じん肺所見はあるものの、合併症の確認できないことから、喀痰検査を行い詳しく検査することとなった。しかし、ここで問題発生、本人は健康管理手帳を持っていると思っていたところ、管理区分2の決定は受けていたものの、健康管理手帳の申請を行っていなかったことが発覚。直ちに、申請書類を整え、兵庫労働局へ健康管理手帳の交付申請を行った。
9月28日第2回目の診察、今回も合併症の確認できず、水嶋医師曰く、少し時間を おいて経過観察し、労災申請する方向で行うことで認識一致した。
10月、兵庫労働局より健康管理手帳が交付された。
12月14日3回目の診察、やはり、合併症は確認できず、労災申請を断念せざるを得なかった。じん肺管理区分2であることから、合併症が確認されれば、労災保険の対象であることをTさんに伝えると共に、体調が急変すれば私に連絡するよう申し添え、帰路についた。水嶋医師は経過観察も含め、2024年12月に再度受診してもらうこととした。(事務局 林繁行)